JP7304254B2 - 自動運転可能な車両 - Google Patents
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Description
車両は、将来的には、たとえば目的地を設定すると、その目的地まで自動制御により走行し、目的地において駐停車するようになることが期待されている。
このような自動運転可能な車両では、走行する経路の適切な選択、進路の安全性の確認、危険の回避制御、を実行して、目的地まで事故などを起こすことなく走行することが求められると考えられる。
しかしながら、このような安全走行のための制御を実行し得たとしても、100%の安全性を保障し得るとは限らない。自動運転可能な車両による走行制御だけでは、確保可能な安全性について限界がある可能性がある。
自動運転可能な車両が自動運転中に自動運転表示ランプを点灯することにより、自動運転可能な車両が走行する道路やレーンにいる他の車両の乗員やその周囲にいる歩行者は、車両が自動運転中であることを把握でき、それに応じた行動や事前対応を準備することが可能になる。このように、自動運転可能な車両が走行する環境では、安全性を高めるためには、車両単独の制御のみでは限界があり、それ以外の歩行者や他の車両による協力が必要不可欠であると考えられる。
しかしながら、このように駐停車中に自動運転表示ランプを消灯すると、たとえば以下のような課題が生じ得る。
たとえば、自動運転表示ランプを消灯して駐停車している自動運転中に車両が、たとえば乗員の乗車などにより急に発進を始めると、その周囲にいる歩行者や他の車両の乗員などは、止まっていると認識している車両が急に突然に発進したことに驚かされることになる。周囲にいる人は、急に発進する車両の動きに対して適切に対応することがむずしい。特に、周囲にいる人は、自動運転の車両に乗車しているドライバなどとアイコンタクトを得て、自動運転で発進しようとしている車両の進行方向を判断することが難しい。車両に自ら操作して発進させようとしているドライバなどが乗車していれば、発進前の周辺確認の際にドライバがたとえば車両の前を横断しようとしている歩行者と視線を合わせることにより、これから発進しようとしている意思を発進方向にいる人へ伝えることができるが、自動運転で発進する車両においてはそのような乗員が不在となる可能性が高い。
これにより、自動運転表示ランプを消灯して駐停車していた自動運転可能な車両が発進しようとする場合、車両の周囲にいる人は、車両についての全周方向から視認可能に設けられる自動運転表示ランプが駐停車中の消灯状態から変化することを視認できる。車両の周囲にいる人は、自動運転表示ランプを消灯して駐停車している自動運転可能な車両が自動運転により発進しようとしていることを確認できる。
しかも、本発明では、自動運転中に点灯する自動運転表示ランプは、単に点灯するのではなく、車両の左右または前後で独立して点灯状態を制御可能な第一表示ランプおよび第二表示ランプの少なくとも一方について、延在方向に分割される複数の点灯区間の点灯状態を、発進方向へ向かって順番に変化させる。これにより、車両の周囲にいる人は、自動運転可能な車両についての、発進方向を視認により把握できる。
その結果、車両の周囲にいる人は、自動運転表示ランプを消灯して駐停車していた自動運転可能な車両が発進する際に、その発進方向を把握して、その発進に対して良好に対処できるようになる。
図1は、本発明の第一実施形態に係る、自動運転可能な自動車1の説明図である。
図1には、自動運転と手動運転とで切り替えて走行可能な自動車1が示されている。
図1(A)では、自動車1は、たとえば乗員5の乗車を待つために車道の路肩寄りに駐停車している。車道には、他の自動車6が走行している。また、自動車1の周囲には、路肩を移動する歩行者7、車道を横断する歩行者7、がいる。自動運転可能な自動車1は、たとえば乗員5が乗ると、車道へ向かって発進して車道に合流して、車道を乗員5の目的まで自動運転により走行する。
図1(B)では、自動車1は、たとえば車道わきのパーキングの駐車スペースに駐停車している。パーキングスペースには他の自動車6が駐停車している。車道には、他の自動車6が走行している。また、自動車1の周囲には、道路を移動する歩行者7、がいる。自動運転可能な自動車1は、たとえば乗員5が乗ると、駐車スペースから車道へ向かって発進して、車道を乗員5の目的まで自動運転により走行する。
しかしながら、このような安全走行のための制御を実行し得たとしても、100%の安全性を保障し得るとは限らない。自動運転可能な自動車1による走行制御だけでは、確保可能な安全性について限界がある可能性がある。
このため、このような自動運転可能な自動車1では、自動車1が自動運転中である場合に、たとえば自動車1の外から視認されるように自動運転表示ランプ10を点灯することが考えられる。
自動運転可能な自動車1が自動運転中に自動運転表示ランプ10を点灯することにより、自動運転中の自動車1の周囲にいる人は、自動車1が自動運転により走行していることを把握できる。周囲にいる人は、自動運転により走行している自動車1の動きに対処することができる。
しかしながら、このような自動運転表示ランプ10を自動運転中において点灯し続けると、自動運転可能な自動車1で利用可能な電力が、自動運転表示ランプ10の点灯により消費され続けることになる。このため、たとえば自動運転中の自動車1が路肩などに駐停車している場合には自動運転表示ランプ10を消灯することが考えられる。しかしながら、このように駐停車中に自動運転表示ランプ10を消灯してしまうと、今度は、たとえば以下のような課題が生じ得る。
たとえば、自動運転表示ランプ10を消灯して駐停車している自動運転中に自動車1が、たとえば乗員5の乗車などにより急に発進を始めると、その周囲にいる歩行者7や他の自動車6の乗員などは、止まっていると認識している自動車1が急に突然に発進したことに驚かされることになる。周囲にいる人は、急に発進する自動車1の動きに対して適切に対応することがむずしい。特に、周囲にいる人は、自動運転の自動車1に乗車しているドライバなどとアイコンタクトを得て、自動運転で発進しようとしている自動車1の進行方向を判断することが難しい。自動車1に自ら操作して発進させようとしているドライバなどが乗車していれば、発進前の周辺確認の際にドライバがたとえば自動車1の前を横断しようとしている歩行者7と視線を合わせることにより、これから発進しようとしている意思を発進方向にいる人へ伝えることができるが、自動運転で発進する自動車1においてはそのような乗員5が不在となる可能性が高い。
このように自動運転可能な自動車1では、駐停車状態から発進する際には特に駐停車状態から発進することを自動車1の周囲にいる人などの移動体に対して知らせることができるようにすることが求められる。
図2に示される制御ECUは、具体的にはたとえば、駆動ECU21、操舵ECU22、制動ECU23、自動運転/運転支援ECU24、運転操作ECU25、検出ECU26、外通信ECU27、UI操作ECU28、ランプECU29、警報ECU30、である。自動車1の制御系20は、図示しない他の制御ECUを備えてよい。
たとえば、自動運転/運転支援ECU24は、車ネットワーク36から通知データを取得し、自動車1の走行を自動運転と手動運転とで切り替える。
また、自動運転/運転支援ECU24は、車ネットワーク36から通知データを取得し、自動車1の自動運転または運転支援のための制御を実行し、走行制御データを生成して駆動ECU21、操舵ECU22、および制動ECU23へ出力する。駆動ECU21、操舵ECU22、および制動ECU23は、入力される走行制御データに基づいて、自動車1の走行を制御する。
自動車1を自動運転する場合、自動運転/運転支援ECU24は、走行制御部として、車ネットワーク36から通知データを取得し、目的地までの経路を探索または取得する。自動運転/運転支援ECU24は、車ネットワーク36から通知データを取得し、自動車1に異常や危険がないか否かを判断し、自動車1に異常や危険がない場合には、経路にそって移動する進路についての走行制御データを生成して通知データとして出力する。自動運転/運転支援ECU24は、目的地の駐車場などに停車するまで、目的地に到達するまでその移動経路に沿って走行するようにGPS受信機54などの自車の位置情報に基づいて、自動車1の走行を制御する。自動車1についての異常または危険がある場合、自動運転/運転支援ECU24は、その異常または危険を回避するように走行制御データを生成して通知データとして出力する。
自動車1の運転を支援する場合、自動運転/運転支援ECU24は、車ネットワーク36を通じてUI操作ECU28から操作入力の通知データを取得し、その操作入力による操作を調整した走行制御データを生成して通知データとして出力する。自動運転/運転支援ECU24は、乗員5の運転操作に応じて、自動車1の走行を制御する。自動車1についての異常または危険がある場合、自動運転/運転支援ECU24は、その異常または危険を回避するように走行制御データを生成して通知データとして出力する。
ランプECU29は、車ネットワーク36からランプを制御するための通知データを取得し、それに応じてヘッドランプ71、ターンランプ72、ストップランプ73、バックランプ74、自動運転表示ランプ10、の点灯状態を制御する。ランプECU29は、たとえば自動運転/運転支援ECU24が自動車1の走行を自動運転で制御している場合、自動運転/運転支援ECU24からの指示に基づいて、自動運転中に自動車1の外から視認されるように自動運転表示ランプ10を点灯する。これにより、たとえば自動車1の周囲にいる人は、点灯している自動運転表示ランプ10を視認することにより自動車1が自動運転中であることを把握できる。また、自動運転中の自動車1の走行に対処することができる。
図3(A)は、図1の自動車1の平面図である。図3(B)は、自動車1の左側面図である。図3(C)は、自動車1の前面図である。図3(D)は、自動車1の後面図である。
図3の自動車1には、自動運転表示ランプ10として、前表示ランプ11、後表示ランプ12、を有する。自動運転表示ランプ10を構成する前表示ランプ11、後表示ランプ12は、同一色、たとえばターコイズブルーに点灯可能であるとよい。
後表示ランプ12は、第二表示ランプとして、自動車1のたとえばルーフの後縁といった上部において、自動車1の左右方向に沿って設けられる。なお、後表示ランプ12は、自動車1の後面の上部において、自動車1の左右方向に沿って設けられてもよい。
自動運転表示ランプ10としての前表示ランプ11と、後表示ランプ12とは、ヘッドランプ71、ターンランプ72、バックランプ74、ストップランプ73といった他のランプから離れた高い位置に設けられる。
このように自動運転表示ランプ10を構成する複数の表示ランプ11~12は、自動車1の上部にあるルーフの前後の外周面に沿って設けられる。自動運転表示ランプ10は、自動運転で走行可能な自動車1において、自動車1の外から略全周的に視認可能に設けられる。
そして、前表示ランプ11、後表示ランプ12は、自動車1の前後で独立して点灯状態を制御可能である。
図4には、前表示ランプ11が図示されている。なお、後表示ランプ12も、同様の構造を有する。
発光ユニット18は、たとえばLEDといった発光素子19を有する。この他にもたとえば、発光ユニット18は、共通の光源からの光を導く導光路を有してよい。
このように複数の発光ユニット18が車幅方向に沿って並べて形成される前表示ランプ11、後表示ランプ12のそれぞれは、発光ユニット18ごとに独立して点灯を制御可能である。発光ユニット18の幅で決まる点灯区間ごとに、点灯制御が可能である。たとえば自動車1の左右両側の発光ユニット18から中央の発光ユニット18へ向かって順番に点灯したりまたは順番に消灯したり、左右両側の発光ユニット18から順番に中央の発光ユニット18へ向かって点灯したりまたは消灯したりできる。これにより、表示ランプ11~12は、点灯または消灯が流れるようにフラッシュ点灯したり、表示範囲が車幅方向において長短に変化するように点灯したりできる。
この他にもたとえば、各表示ランプは、それに沿って延在する光源と、点灯区間ごとに可動可能な複数のシャッタと、を備えてもよい。この場合でも、複数のシャッタの開閉を、点灯区間ごとに制御可能である。
前表示ランプ11、後表示ランプ12それぞれの点灯状態は、点灯パターンテーブル61にしたがって制御される。
図5の二行目の点灯パターンのデータは、自動車1が自動運転より前側へ発進する際に用いられる。自動車1が自動運転より前側へ発進する場合、後表示ランプ12は、自動車1の左右両端の発光ユニット18から中央の発光ユニット18までを順番に点灯する中央フラッシュの点灯状態に制御される。前表示ランプ11は、すべての発光ユニット18を点灯し続ける全面連続点灯状態に制御される。
このように、図5の点灯パターンテーブル61は、複数の発進方向についての複数の点灯パターンを有する。前後2つの点灯パターンを有する。これらの発進方向ごとの複数の点灯パターンは、駐停車中の自動車1が発進する自動発進モードにおいて選択して用いられる。前後2つの点灯パターンは、自動車1が駐停車状態から自動運転により発進する場合に、駐停車中に消灯していた自動運転表示ランプ10としての複数の表示ランプ11~12の点灯状態を、前後への発進方向を示すように左右で同じように変化させるものである。
自動運転/運転支援ECU24は、自動運転可能な自動車1の制御部として、図6の処理を繰り返し実行する。
自動運転/運転支援ECU24は、図6の処理により、自動運転可能な自動車1の自動運転を制御するとともに、自動運転表示ランプ10の点灯状態を制御する。
また、自動運転/運転支援ECU24は、自動車1の発進中の制御内容に応じて、自動運転表示ランプ10以外の他のランプについての点灯状態の切替指示を出力する。たとえば、自動運転/運転支援ECU24は、制動をかけて減速する場合、ストップランプ73の点灯指示を、ランプECU29へ出力する。これにより、ストップランプ73は、制動中に点灯する。また、自動運転/運転支援ECU24は、後退する場合、バックランプ74の点灯指示を、ランプECU29へ出力する。これにより、バックランプ74は、後退中に点灯する。また、自動運転/運転支援ECU24は、操舵する場合、ターンランプ72の点灯指示を、ランプECU29へ出力する。これにより、操舵側のターンランプ72は、操舵中に点灯する。これにより、自動運転/運転支援ECU24は、自動運転表示ランプ10の点灯を開始した後に、自動運転表示ランプ10以外の他のランプの点灯を制御することになる。他のランプが点灯するまでは、ほぼ自動運転表示ランプ10のみが点灯することになる。
この場合、自動運転表示ランプ10としての前表示ランプ11の点灯状態は、自動車1の両側面から中央へ向かって変化するように点灯する。自動車1が駐停車状態から自動運転により発進する際に、駐停車中に消灯していた自動運転表示ランプ10としての前表示ランプ11の点灯状態は、前側への発進方向を示すように、自動車1の左右両側から中央へ向かって点灯区間が流れるように左右から同じようにフラッシュ変化する。これにより、自動車1の前側にいる実線の歩行者7は、自動車1が自動運転により発進しようとしていることだけでなく、自身の方向へ向かって発進しようとしていることを、前表示ランプ11の点灯状態により、直感的に把握できる。
また、自動運転表示ランプ10としての後表示ランプ12の点灯状態は、自動車1の自動運転での走行中と同じように全面にて連続的に点灯する。これにより、自動車1の後側にいる破線の歩行者7は、自動車1の後における自動運転表示ランプ10としての後表示ランプ12の非点滅の連続点灯状態により、自動車1が自動運転により発進しようとしていることを、直感的に把握できる。また、自動車1の後側にいる破線の歩行者7が、自動運転により発進しようとしている自動車1が、発進方向とは逆側については自動運転表示ランプ10を連続的に点灯させるという知識をもっている場合、自身とは反対の方向へ向かって自動車1が自動運転により発進しようとしていることを、さらに把握できる。
この場合、自動運転表示ランプ10としての後表示ランプ12の点灯状態は、自動車1の両側面から中央へ向かって変化するように点灯する。自動車1が駐停車状態から自動運転により発進する際に、駐停車中に消灯していた自動運転表示ランプ10としての後表示ランプ12の点灯状態は、後側への発進方向を示すように、自動車1の左右両側から中央へ向かって点灯区間が流れるように左右で同じようにフラッシュ変化する。これにより、自動車1の後側にいる実線の歩行者7は、自動車1が自動運転により発進しようとしていることだけでなく、自身の方向へ向かって発進しようとしていることを、後表示ランプ12の点灯状態により、直感的に把握できる。
また、自動運転表示ランプ10としての前表示ランプ11の点灯状態は、自動車1の自動運転での走行中と同じように全面にて連続的に点灯する。これにより、自動車1の前側にいる破線の歩行者7は、自動車1の前における自動運転表示ランプ10としての前表示ランプ11の非点滅の連続点灯状態により、自動車1が自動運転により発進しようとしていることを、直感的に把握できる。また、自動車1の前側にいる破線の歩行者7が、自動運転により発進しようとしている自動車1が、発進方向とは逆側については自動運転表示ランプ10を連続的に点灯させるという知識をもっている場合、自身とは反対の方向へ向かって自動車1が自動運転により発進しようとしていることを、さらに把握できる。
このように、自動運転表示ランプ10を消灯して駐停車していた自動車1が自動運転により発進する場合に、自動運転表示ランプ10の点灯状態を、通常の点灯状態とは異なる状態として、その点灯を開始することにより、周囲にいる人、たとえば歩行者7や、他の自動車6の乗員などは、駐停車中であった自動車1が自動運転により発進しようとしていることを把握できる。また、その発進に対処することができる。
また、自動運転表示ランプ10が駐停車中の自動車1の発進方向に応じた点灯パターンで、その発進方向を示すように点灯することにより、それを視認した周囲の人は、駐停車中であった自動車1が自動運転により動き始めようとしている自動運転での発進方向を把握できる。また、その発進に対処することができる。
そして、制御部としての自動運転/運転支援ECU24は、自動車1が駐停車状態から自動運転により発進する際に、駐停車中に消灯していた自動運転表示ランプ10としての前表示ランプ11および後表示ランプ12の少なくとも一方についての複数の点灯区間の点灯状態を、発進方向へ向かって順番に変化させる。これにより、転舵を伴う発進、転舵を伴わない発進について、前後での発進方向を表示することができる。
これにより、自動運転表示ランプ10を消灯して駐停車していた自動運転可能な自動車1が発進しようとする場合、自動車1の周囲にいる人は、自動車1についての全周方向から視認可能に設けられる自動運転表示ランプ10が駐停車中の消灯状態から変化することを視認できる。自動車1の周囲にいる人は、自動運転表示ランプ10を消灯して駐停車している自動運転可能な自動車1が自動運転により発進しようとしていることを確認できる。
その結果、自動車1の周囲にいる人は、自動運転表示ランプ10を消灯して駐停車していた自動運転可能な自動車1が発進する際に、その発進方向を把握して、その発進に対して良好に対処できるようになる。
次に、本発明の第二実施形態に係る自動運転可能な自動車1について説明する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。上述した実施形態と同様の構成要素には、上述した実施形態と同じ符号を用いて、その説明を省略する。
図8の点灯パターンテーブル61は、7つの点灯パターンのデータを有する。
このように、図8の点灯パターンテーブル61は、複数の発進方向についての複数の点灯パターンを有する。前後および斜めに分ける6つの点灯パターンを有する。これらの発進方向ごとの複数の点灯パターンは、駐停車中の自動車1が発進する自動発進モードにおいて選択して用いられる。6つの点灯パターンでは、自動車1が駐停車状態から自動運転により発進する場合に、駐停車中に消灯していた自動運転表示ランプ10の点灯状態が、発進方向へ向かって順番に変化する。
図9は、図8の第二行の点灯パターンに基づく、右前へ発進する場合の自動運転表示ランプ10の点灯状態である。
この場合、自動運転表示ランプ10としての前表示ランプ11の点灯状態は、自動車1の左端から右端へ向かって変化するように点灯する。自動車1が駐停車状態から自動運転により発進する際に、駐停車中に消灯していた自動運転表示ランプ10としての前表示ランプ11の点灯状態は、右前への発進方向を示すように、自動車1の左端から右端へ向かって点灯区間が流れるように右フラッシュ変化する。これにより、自動車1の前側にいる実線の歩行者7は、自動車1が自動運転により発進しようとしていることだけでなく、自身の方向へ向かって発進しようとしていることを、前表示ランプ11の点灯状態により、直感的に把握できる。
また、自動運転表示ランプ10としての後表示ランプ12の点灯状態は、自動車1の左端から右端へ向かって変化するように点灯する。自動車1が駐停車状態から自動運転により発進する際に、駐停車中に消灯していた自動運転表示ランプ10としての後表示ランプ12の点灯状態は、右への発進方向を示すように、自動車1の左端から右端へ向かって点灯区間が流れるように右フラッシュ変化する。これにより、自動車1の後側にいる実線の歩行者7は、自動車1が自動運転により発進しようとしていることだけでなく、右へ向かって発進しようとしていることを、後表示ランプ12の点灯状態により、直感的に把握できる。
次に、本発明の第三実施形態に係る自動運転可能な自動車1について説明する。以下の説明では、主に上述した実施形態との相違点について説明する。上述した実施形態と同様の構成要素には、上述した実施形態と同じ符号を用いて、その説明を省略する。
図10に示すように、第三実施形態に係る自動車1は、自動運転表示ランプ10として、右表示ランプ13、左表示ランプ14、を有する。右表示ランプ13、左表示ランプ14は、同一色、たとえばターコイズブルーに点灯可能であるとよい。
左表示ランプ14は、第二表示ランプとして、自動車1のたとえばルーフの左縁といった上部において、自動車1の前後方向に沿って設けられる。なお、左表示ランプ14は、自動車1の左側面の上部において、自動車1の前後方向に沿って設けられてもよい。
自動運転表示ランプ10としての右表示ランプ13と、左表示ランプ14とは、ヘッドランプ71、ターンランプ72、バックランプ74、ストップランプ73といった他のランプから離れた高い位置に設けられる。
このように自動運転表示ランプ10を構成する複数の表示ランプ13~14は、自動車1の上部にあるルーフの左右の外周面に沿って設けられる。自動運転表示ランプ10は、自動運転で走行可能な自動車1において、自動車1の外から略全周的に視認可能に設けられる。
そして、右表示ランプ13と、左表示ランプ14とは、自動車1の前後で独立して点灯状態を制御可能である。
図11の点灯パターンテーブル61は、3つの点灯パターンのデータを有する。
この場合、自動運転表示ランプ10としての右表示ランプ13と、左表示ランプ14との点灯状態はともに、自動車1の後端から前端へ向かって変化するように点灯する。自動車1が駐停車状態から自動運転により発進する際に、駐停車中に消灯していた自動運転表示ランプ10としての右表示ランプ13および左表示ランプ14の点灯状態は、前側への発進方向を示すように、自動車1の後端から前端へ向かって点灯区間が流れるように前フラッシュ変化する。これにより、自動車1の前側にいる実線の歩行者7は、自動車1が自動運転により発進しようとしていることだけでなく、自身の方向へ向かって発進しようとしていることを、右表示ランプ13および左表示ランプ14の点灯状態により、直感的に把握できる。また、自動車1の後側にいる破線の歩行者7は、自動車1が自動運転により発進しようとしていることを、把握できる。
この場合、自動運転表示ランプ10としての右表示ランプ13と、左表示ランプ14との点灯状態はともに、自動車1の前端から後端へ向かって変化するように点灯する。自動車1が駐停車状態から自動運転により発進する際に、駐停車中に消灯していた自動運転表示ランプ10としての右表示ランプ13および左表示ランプ14の点灯状態は、後側への発進方向を示すように、自動車1の前端から後端へ向かって点灯区間が流れるように後フラッシュ変化する。これにより、自動車1の後側にいる実線の歩行者7は、自動車1が自動運転により発進しようとしていることだけでなく、自身の方向へ向かって発進しようとしていることを、右表示ランプ13および左表示ランプ14の点灯状態により、直感的に把握できる。また、自動車1の前側にいる破線の歩行者7は、自動車1が自動運転により発進しようとしていることを、把握できる。
Claims (9)
- 自動運転で走行可能な車両において自動運転の際に前記車両の外から視認されるように点灯可能な自動運転表示ランプと、
前記自動運転表示ランプの点灯状態を制御する制御部と、
を有し、
前記自動運転表示ランプは、前記車両の左右または前後で独立して点灯状態を制御可能な第一表示ランプ、および第二表示ランプを有し、
前記第一表示ランプおよび第二表示ランプはそれぞれ、その延在方向に分割される複数の点灯区間ごとに独立して点灯状態を制御可能であり、
前記制御部は、
前記車両が駐停車状態から自動運転により発進する際に、駐停車中に消灯していた前記自動運転表示ランプとしての前記第一表示ランプおよび第二表示ランプの少なくとも一方についての複数の点灯区間の点灯状態を、発進方向へ向かって順番に変化させる、
自動運転可能な車両。
- 前記自動運転表示ランプを構成する前記第一表示ランプは、前記車両の上部の前縁または前側面において左右方向に沿って設けられ、前記第二表示ランプは、前記車両の上部の後縁または後側面において左右方向に沿って設けられる、
請求項1記載の、自動運転可能な車両。
- 前記制御部は、
前記車両が駐停車状態から自動運転により前へ発進する場合、前記車両の前において左右方向に沿って設けられる前記自動運転表示ランプとしての前記第一前表示ランプの点灯状態を、前記車両の両側面から中央へ向かって変化するように点灯させるとともに、前記車両の後において左右方向に沿って設けられる前記自動運転表示ランプとしての前記第二前表示ランプの点灯状態を、前記車両の自動運転での走行中と同じ非点滅状態となるように点灯させ、
前記車両が駐停車状態から自動運転により後へ発進する場合、前記車両の後において左右方向に沿って設けられる前記自動運転表示ランプとしての前記第二前表示ランプの点灯状態を、前記車両の両側面から中央へ向かって変化するように点灯させるとともに、前記車両の前において左右方向に沿って設けられる前記自動運転表示ランプとしての前記第一前表示ランプの点灯状態を、前記車両の自動運転での走行中と同じ非点滅状態となるように点灯させる、
請求項1または2記載の、自動運転可能な車両。
- 前記制御部は、
前記車両が駐停車状態から自動運転により右前または右後へ発進する場合、前記車両の前後において左右方向に沿って設けられる前記自動運転表示ランプとしての前記第一前表示ランプおよび前記第二前表示ランプの点灯状態を、前記車両の左側から右側へ向かって変化するように点灯させ、
前記車両が駐停車状態から自動運転により左前または左後へ発進する場合、前記車両の前後において左右方向に沿って設けられる前記自動運転表示ランプとしての前記第一前表示ランプおよび前記第二前表示ランプの点灯状態を、前記車両の右側から左側へ向かって変化するように点灯させる、
請求項1から3のいずれか一項記載の、自動運転可能な車両。
- 前記自動運転表示ランプを構成する前記第一表示ランプは、前記車両の上部の右縁または右側面おいて前後方向に沿って設けられ、前記第二表示ランプは、前記車両の上部の左縁または左側面において前後方向に沿って設けられる、
請求項1記載の、自動運転可能な車両。
- 前記制御部は、
前記車両が駐停車状態から自動運転により前へ発進する場合、前記車両の左右において前後方向に沿って設けられる前記自動運転表示ランプとしての前記第一表示ランプおよび前記第二表示ランプの複数の点灯区間を、前へ向かって、後側から順番に点灯状態を変化させ、
前記車両が駐停車状態から自動運転により後へ発進する場合、前記車両の左右において前後方向に沿って設けられる前記自動運転表示ランプとしての前記第一表示ランプおよび前記第二表示ランプの複数の点灯区間を、後へ向かって、前側から順番に点灯状態を変化させる、
請求項1または5記載の、自動運転可能な車両。
- 前記制御部は、
自動運転で発進した前記車両が自動運転での通常の走行状態になると、前記自動運転表示ランプを構成するすべての表示ランプを、発進時の点灯状態から、自動運転での走行中の非点滅の点灯状態へ切り替える、
請求項1から6のいずれか一項記載の、自動運転可能な車両。
- 前記制御部は、
前記車両の車速が閾値以上になると、前記車両が発進を開始してからの経過時間が閾値以上になると、前記車両が車線に沿って走行している状態になると、前記車両に設けられるターンランプが消灯すると、自動運転で発進した前記車両が自動運転での通常の走行状態になると判断する、
請求項7記載の、自動運転可能な車両。
- 前記車両が自動運転により発進する際に前記自動運転表示ランプの点灯制御に用いる前記自動運転表示ランプの点灯パターンとして、複数の発進方向についての複数の点灯パターンを記憶するメモリ、を有し、
前記制御部は、
前記車両が自動運転を開始する場合に、前記車両についての自動運転による発進方向に基づいて前記メモリから1つの前記点灯パターンを選択し、
選択した前記点灯パターンにより、自動運転中に点灯する前記自動運転表示ランプの点灯状態を制御した後に、
前記車両を駐停車状態から自動運転により発進させる制御を開始する、
請求項1から8のいずれか一項記載の自動運転可能な車両。
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