JP7303237B2 - 二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、正極シート、負極シート及びセパレータを積層したものを捲回した捲回体が電池ケースに収納される二次電池に関する。
二次電池では、正極シート、負極シート及びセパレータを積層したものを捲回した捲回体を電極体としてケース内に収納するものがある。このような二次電池では、ケース内に電解液を注入し、捲回体を構成する正極シートと負極シートに塗工される活物質層(または合材層)に電解液を浸透させる。この電解液を活物質層に浸透させる技術が特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載のリチウムイオン二次電池は、極板群と非水電解液とを電槽に収容しているリチウムイオン二次電池であって、前記極板群は、正極板と負極板とがセパレータを挟んで捲回されており、前記負極板は、ナトリウム塩を有する添加物を含み、前記非水電解液は、リチウム塩を有する添加剤を含み、前記極板群は、巻き軸方向の両側面の間の中央となる位置を含んで前記巻き軸方向に所定の幅を有する中央部分を前記捲回方向に延設させており、前記正極板の正極容量に対応する前記負極板の負極容量が前記中央部分では前記中央部分の両側面側に隣接する部分に比べて大きいことを特徴とする。
特開2018-018645号公報
電極体が捲回体により構成される二次電池では、捲回体では電解液の浸入経路が捲回体の捲回方向に直交する水平方向の両端部にある2つの端部に限られ、電解液の浸透速度が遅くなり、注液工程にかかる時間が長くなる問題が生じる。特許文献1では、注液工程に要する時間が長くなることに関しては、開示も示唆もない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、二次電池の注液工程の時間を短縮することを目的とするものである。
本発明の二次電池の一態様は、正極シート、負極シート及びセパレータを積層して捲回された捲回体と、前記正極シート及び前記負極シートのうち各シートの極性に応じた活物質が未塗工の集電箔と電気的に接続されるバスバーと、を有し、前記捲回体のうち、捲回方向に直交する水平方向の中央において、前記捲回方向に平行な垂直方向に延在する中央領域に、前記捲回体の最外層から中心層に含まれる複数のシートを貫通する貫通孔が設けられ、前記貫通孔の周囲長は、前記最外層に位置するシートで最も大きくなる。
本発明の二次電池は、電解液が捲回体内に浸透する経路として、捲回体の水平方向の両端部に加えて貫通孔を有する。
本発明の二次電池によれば、二次電池の注液工程の時間を短縮することができる。
実施の形態1にかかる二次電池の概略図である。 実施の形態1にかかる二次電池を側方から見た概略図である。 実施の形態1にかかる二次電池の貫通孔の構造を詳細に説明する図である。 実施の形態1にかかる二次電池における電解液の浸透の進み方を説明する図である。 比較例にかかる二次電池の注液工程を説明する図である。 実施の形態1にかかる二次電池の注液工程を説明する図である。 実施の形態2にかかる二次電池の概略図である。 実施の形態2にかかる二次電池の貫通孔の構造を詳細に説明する図である。 実施の形態3にかかる二次電池の概略図である。 実施の形態3にかかる二次電池の貫通孔の構造を詳細に説明する図である。 実施の形態4にかかる二次電池の概略図である。
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
以下では、実施の形態にかかる二次電池について、二次電池の電池セルのケース内に収納される捲回体について説明するが、二次電池としてはケースに覆われている部分であることに注意が必要である。
以下の説明では、図1、3、7、9、10においては、図面左右方向を幅(請求項における水平方向)、図面上下方向を高さ(請求項における垂直方向)、紙面に対して垂直な方向を奥行き又は厚みと表わすことがある。また、図2においては、図面左右方向が奥行きとなり、図面上下方向が高さ、紙面に対して垂直な方向が幅になる。
実施の形態1
図1に実施の形態1にかかる二次電池1の概略図を示す。図1では、二次電池1のうちケースに収納されている捲回体及びバスバーのみを示した。図1に示すように、実施の形態1にかかる二次電池1は、捲回体10、正極バスバー21、負極バスバー22を有する。また、捲回体10は、正極活物質(或いは正極合材)が塗工される正極シート、負極活物質(或いは、負極合材)が塗工される負極シート、及び、セパレータを重ねた状態で捲回したものである。また、捲回体10は、各シートが捲回された状態で捲回方向に対して前後方向となる方向から押しつぶされて側方から見たときに扁平形状となるように形成される。
ここで、正極シート及び負極シートについて説明する。正極シートは、正極基材の表面に正極活物質が塗工されている。正極活物質は、リチウムを吸蔵・放出可能な材料であり、例えばコバルト酸リチウム(LiCoO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)等を用いることができる。また、LiCoO、LiMn、LiNiOを任意の割合で混合した材料を用いてもよい。
また、正極活物質は、導電材を含んでいてもよい。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック等のカーボンブラック、黒鉛(グラファイト)を用いることができる。
正極シートは、例えば、正極活物質と、導電材と、溶媒と、結着剤(バインダー)とを混練し、混練後の正極合材を正極基材に塗工して乾燥することで作製される。ここで、溶媒としては、例えばNMP(N-メチル-2-ピロリドン)溶液を用いることができる。また、バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、スチレンブタジエンラバー(SBR)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等を用いることができる。また、正極基材として、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる薄膜を用いることができる。
負極シートは、負極基材の表面に負極合材が塗布されている。本実施形態では、負極基材の表面が負極の表面を構成する。負極活物質は、リチウムを吸蔵・放出可能な材料であり、例えば、黒鉛(グラファイト)等からなる粉末状の炭素材料を用いることができる。そして、負極シートは、正極シートと同様に、負極活物質と、溶媒と、バインダーとを混練し、混練後の負極合材を負極基材に塗布して乾燥することで作製される。本実施形態では、バインダーはナトリウム塩を有するカルボキシメチルセルロース(CMC)を含んでいる。ここで、負極基材として、例えば銅やニッケルあるいはそれらの合金からなる薄膜を用いることができる。
そして、捲回体10の捲回方向と直交する水平方向の2つの端部には、正極集電箔11及び負極集電箔12が設けられる。正極集電箔11は、正極シートのうち正極活物質が未塗工な金属箔である。負極集電箔12は、負極シートのうち負極活物質が未塗工な金属箔である。正極バスバー21は、正極集電箔11と溶接により電気的に接続され、負極バスバー22は、負極集電箔12と溶接により電気的に接続される。
ここで、図2に実施の形態1にかかる二次電池を側方から見た概略図を示す。図2は捲回体10の正極側の側面図である。図2に示すように、二次電池1では、捲回体とした状態で重なった集電箔を溶接部31で一纏めに押しつぶした状態で集電箔とバスバーを接合する。図1では、正極バスバー21と正極集電箔11との接合箇所を溶接部31とした。また、負極バスバー22と負極集電箔12との接合箇所を溶接部32とした。
また、図1を参照すると、実施の形態1にかかる二次電池1では、捲回体10に貫通孔41を設けられる。貫通孔41は、捲回体10の捲回方向に直交する水平方向の中央において、捲回方向に平行な垂直方向に延在する中央領域40に設けられる。また、貫通孔41は、捲回体10の最外層から中心層に含まれる複数のシートを貫通するように設けられる。
図1に示す例では、貫通孔41は、捲回体10がケースに収納された場合におけるケースの底に面する底部に設けられる切り欠き形状として設けられる。この切り欠き形状は、図1では台形形状であるが、四角形や半円形であっても構わない。また、図1で示した例では、貫通孔41は、捲回体10の奥行き方向に貫通した形状を有するが、貫通孔41は、捲回体10を貫通することなく、最外層を含む外周層側の複数のシートのみを貫通し、中心層側の複数のシートについては貫通しない形態であっても良い。
また、貫通孔41は、中央領域40にあればよく、例えば、捲回体10の底部を除く位置(例えば、捲回体10の底部よりの中間的な位置)に設けられていても良い。また、貫通孔の形状は、捲回体10の奥行き方向(最外層シートから中心層シート)に向かって周囲長が小さくなるようなテーパーを持った円錐形状を有してもよい。この円錐形状を有す貫通孔については実施の形態2で詳しく説明する。
また、捲回体10では、正極基材及び負極基材のうち貫通孔41の外周付近の基材には合材が塗工されずに、各基材が露出するようにすることが好ましい。これは、貫通孔41から合材がこぼれ落ちることを防止するための措置である。また、図1の中央領域40が合材を塗布しない未塗工領域となるように正極シート及び負極シートを形成してもよい。これにより、貫通孔41の開口部周辺の未塗工領域を容易に作ることができる。
貫通孔41は、捲回体10の底部に切り欠き状に設けられることで、貫通孔41によって正極シート及び負極シートに設けられる孔の周囲長が、最外層から中心層に向かって小さくなる。ここで、最外層とは、捲回された複数のシートのうち最も外側に巻き付けられる部分であり、中心層とは、捲回された複数のシートのうち最も内側に巻き込まれる部分である。ここで、貫通孔41により形成される孔の周囲長について図3を参照して説明する。
図3に実施の形態1にかかる二次電池の貫通孔の構造を詳細に説明する図を示す。図3では、捲回体10の外周側に位置する外周層、捲回体10の中間的な位置にある中間層、捲回体10の中心部に位置する中心層の3つのシートを切り出したものを示した。実施の形態1にかかる捲回体10では、捲回体10は、扁平形状に押しつぶされたものであるため、押しつぶされて平坦になった部分を特に図3の切り出し部分とした。
図3に示す例では、捲回体10の垂直方向の長さをシート高とすると、外周層のシート高がH1、中間層のシート高がH2、中心層のシート高がH3となり、各高さは、H1>H2>H3の関係を有する。そして、貫通孔41により形成される、シートの欠けの深さを見ると、外周層>中間層>中心層の順で浅くなる。また、貫通孔41により形成されるシートの孔の周囲長は、外周層の外周長をL1、中間層の周囲長をL2、中心層の周囲長をL3とすると、各周囲長は、L1>L2>L3の順で長くなる。つまり、実施の形態1にかかる二次電池1では、貫通孔の周囲長は、最外層から中心層に向かって小さくなる。
続いて、実施の形態1にかかる二次電池1における電解液の浸透の仕方について説明する。まず、電解液は、セパレータを介して捲回体10内への浸透が進む。このセパレータは、正極シート及び負極シートの間に電解液を保持するためのポリプロピレン製等の不織布である。また、セパレータとしては、多孔性ポリエチレン膜、多孔性ポリオレフィン膜、および多孔性ポリ塩化ビニル膜等の多孔性ポリマー膜、又は、リチウムイオンもしくはイオン導電性ポリマー電解質膜を、単独、又は組み合わせて使用することもできる。
また、電解液は、非水溶媒に支持塩が含有された組成物である。ここで、非水溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC) 等からなる群から選択された一種または二種以上の材料を用いることができる。また、支持塩としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、LiN(CF3SO2)2、LiC(CF3SO2)3、LiI等から選択される一種または二種以上のリチウム化合物(リチウム塩)を用いることができる。
また、実施の形態1にかかる二次電池1では、電解液に添加剤としてのリチウム塩を添加する。リチウム塩としては、リチウムビスオキサレートボレート(LiBOB)が考えられる。また、電解液におけるLiBOBの濃度は、例えば、0.001~0.1[mol/L]となるように調整する。
ここで、実施の形態1にかかる二次電池1では、負極シートの表面にLiBOBに由来する保護被膜を形成するコンディショニング処理が行われる。このコンディショニング処理は、二次電池1の充電および放電を所定の回数繰り返すことで実施することができる。例えば、コンディショニング処理は、20℃の温度条件下において0.1Cの充電レートで4.1Vまで定電流定電圧で充電する操作と、0.1Cの放電レートで3.0Vまで定電流定電圧放電させる操作をそれぞれ3回繰り返すことで実施することができる。なお、コンディショニング処理はこの条件に限定されることはなく、充電レート、放電レート、充放電の設定電圧は任意に設定することができる。
実施の形態1にかかる二次電池1では、製造後にコンディショニング処理を実施することにより、負極シートの表面にLiBOBに由来する被膜である保護被膜を形成することができる。この保護被膜は、コンディショニング処理を実施した際、電解液に添加されたLiBOBが負極シートの表面に析出することで形成される。
そこで、電解液に添加されたLiBOBにより負極シートの表面に被膜が形成されることについて説明する。図4に、実施の形態1にかかる二次電池における電解液の浸透の進み方を説明する図を示す。図4では、負極シートのうち捲回体10においてセパレータ13及び正極シートに対向する面となる部分を示した。図4に示すように、負極シートでは、負極集電箔12となる負極基材121の表層に負極活物質層122が塗工される。図4では図示を省略したが、正極シートは、活物質塗工面がセパレータ13を介して負極シートの負極活物質層122と対向するように配置される。
図4に示すように、電解液は、セパレータ13を伝って捲回体10の内部へと浸透していく。そして、電解液には、保護被膜を形成する目的でリチウム塩を含むLiBOBが含まれている。このLiBOBは、電解液が捲回体10に浸透するとき、負極活物質層122との親和性が低いため、負極活物質層122への浸透が遅い特徴を有する。また、LiBOBはナトリウム塩を有するCMC、SBR等と反応してナトリウム塩に由来する生成物であるナトリウムビスオキサレートボレート(NaBOB)を生成するが、NaBOBも負極活物質との親和性が低く負極活物質層122への浸透が遅い。そのため、セパレータ13に浸透する電解液においては、セパレータ13に沿って浸透するときの電解液先頭位置131でLiBOBやNaBOBの濃度が高くなる。なお、図4では、負極活物質層122に浸透した電解液が存在する層を電解液浸透層123とした。この電解液浸透層123がコンディショニング処理により保護皮膜となる。
ここで、保護皮膜について考えると、二次電池1では、保護皮膜の厚みが厚くなるとリチウム析出耐性が低下する特徴がある。その結果、保護皮膜が厚くなることにより低下したリチウム析出耐性に起因して、二次電池1の充電電流が制限され、二次電池1の全体としての電池性能が低下する問題が生じる。そのため、電池性能を向上させるためには、電解液の浸透速度を捲回体10の全体でできるだけ均一にする必要がある。実施の形態1にかかる二次電池1では、貫通孔41を設けることで、電解液の浸透速度を高めるとともに、捲回体10内の部分毎の浸透に要する時間差を低減する。これにより、実施の形態1にかかる二次電池1では、LiBOBの濃度分布のばらつきを抑制する。
続いて、実施の形態1にかかる二次電池1における電解液の捲回体10全体への浸透速度について図5及び図6を参照して説明する。以下の説明では、貫通孔41を設けることの効果をわかりやすく説明するため、貫通孔41を有していない比較例についても説明する。図5は、比較例にかかる二次電池の注液工程を説明する図である。また、図6は、実施の形態1にかかる二次電池1の注液工程を説明する図である。なお、図5及び図6では、捲回体10の外周層と中心層との浸透速度の違いを説明するために、各図面において外周層と中心層に位置するシートの模式図を示した。なお、中心層のシートと外周層のシートでは、水平方向の幅は同じである。
図5に示すように、比較例にかかる二次電池では、捲回体10の水平方向の両端部から電解液が捲回体10に浸透する(ステージST1)。このとき、溶接部31、32では、正極集電箔11及び負極集電箔12により形成される開口部が塞がれるため、溶接部31、32の横の位置では他の部分よりも電解液の浸透が遅れる。そして、ステージST2、ST3と時間が経つにつれて捲回体10への電解液の浸透が進む。このとき、電解液の浸透が進むとケース内の電解液の水位が低下するため、捲回体10の底部側の領域の方が上部側の領域よりも早く浸透が進む。
そして、比較例にかかる二次電池では、ステージST4において、中心層側のシートへの電解液の浸透が終了するが、外周層側のシートでは、捲回体10の上部の中央付近で電解液が未浸透な領域が残る。これは、捲回体10では、溶接部31、32において、集電箔が一纏まりに束ねられるため、外周層側のシートに中心層側のシートよりも高い張力がかかり、セパレータ13を圧迫することでセパレータ13により形成される電解液の浸透経路が外周層側ほど狭くなるためである。つまり、貫通孔41を有さない捲回体10では、外周層のシートと中心層のシートにかかる張力差により電解液の浸透経路の大きさに差が生じるため外周層と中心層との間に電解液の浸透時間の差が生じる。この時間差は、LiBOB及びNaBOBの濃度ばらつきの原因となる。
一方、図6に示す実施の形態1にかかる二次電池1では、比較例と同様にステージST1からステージST4に向かって電解液の浸透が進む。このとき、実施の形態1にかかる二次電池1では、捲回体10の両端部の浸入口のみならず貫通孔41からも電解液が捲回体10内に浸透する。また、実施の形態1にかかる二次電池1では、中心層側のシートに設けられる貫通孔41よりも外周層側のシートに設けられる貫通孔41の方が周囲長が長い。つまり、実施の形態1にかかる二次電池1では、中心層側のシートに設けられる貫通孔41よりも外周層側のシートに設けられる貫通孔41の方が電解液の浸入口となる孔が大きい。そのため、図6に示すように、外周側シートの方が中心層側のシートよりも貫通孔41から浸透する電解液の方が浸透速度が速くなる。そして、実施の形態1にかかる二次電池1では、ステージST4で外周層側と中心層側のシートがほぼ同時(時間差が少ないタイミング)で電解液の浸透が完了する。
上記説明より、実施の形態1にかかる二次電池1では、貫通孔41を設けることで、電解液の浸入口が増えるため捲回体10への電解液の浸透時間を短縮することができる。また、実施の形態1にかかる二次電池1では、電解液の液面が最も低くなる捲回体10の底部に貫通孔41を設けることで、貫通孔41から電解液を浸透工程の最終段階まで吸い上げ続けることができる。
さらに、実施の形態1にかかる二次電池1では、中心層側シートの貫通孔41による開口部外周長を、外周層側シートの貫通孔41による開口部外周長よりも小さくする。これにより、実施の形態1にかかる二次電池1では、中心層側シートへの電解液の浸透完了時間と、外周層側シートへの電解液の浸透完了時間と、の差を小さくすることができる。
このように、実施の形態1にかかる二次電池1では、捲回体10への電解液の浸透時間を短縮することで、浸透工程に要する時間を短縮することができる。また、実施の形態1にかかる二次電池1では、捲回体10への電解液の浸透時間を短縮し、かつ、中心層側シートと外周層側シートの浸透完了時間の時間差を無くすことで、電解液先頭位置131のLiBOB及びNaBOBの濃度上昇を抑制して、LiBOB及びNaBOBの濃度の捲回体10内における偏りを抑制することができる。このように捲回体10内でLiBOB及びNaBOBの濃度を均一にすることで、負極活物質層122の表層に形成される保護被膜の厚みを均一にしてリチウム析出耐性に起因する充電電流が制限を緩和することができる。つまり、実施の形態1にかかる二次電池1は、比較例にかかる二次電池よりも電池性能を向上させることができる。
実施の形態2
実施の形態2では、実施の形態1の貫通孔41の別の形態となる貫通孔42を有する二次電池2について説明する。図7に実施の形態2にかかる二次電池2の概略図を示す。図7に示すように、二次電池2は、中央領域40の高さ方向において底部と上部を除く中間的な位置に貫通孔42を有する。この貫通孔42は、外周層側から中心層側に向かって孔の直径が小さくなる台形円錐形状を有する。
そこで、図7の貫通孔41の中心部を横切るVIII-VIII線に沿った断面図を図8に示す。この図8は、実施の形態2にかかる二次電池2の貫通孔の構造を詳細に説明する図である。図8に示すように、二次電池2は、正極基材と正極合材とにより構成される正極シートと、負極基材と負極合材とにより構成される負極シートとが、セパレータを介して積層されるような断面構造を有する。そして、二次電池2においても中央領域40は、合材が塗工されない未塗工領域となる。そして、実施の形態2にかかる二次電池2では、貫通孔42を断面形状としてみると、貫通孔42は、孔の径が中心層に向かって小さくなるテーパー形状を有する三角形を頂点部分が向かい合うような砂時計形状を有する。
貫通孔42をこのような形状とすることで、実施の形態2にかかる二次電池2では、外周層側の電解液の浸透が内周層側よりも促進されるため、実施の形態1にかかる二次電池1と同様に、中心層側シートへの電解液の浸透完了時間と、外周層側シートへの電解液の浸透完了時間と、の差を小さくすることができる。
実施の形態3
実施の形態3では、実施の形態1の貫通孔41の別の形態となる貫通孔43を有する二次電池3について説明する。図9に実施の形態3にかかる二次電池3の概略図を示す。図9に示すように、二次電池3は、貫通孔41よりも切り欠き深さが浅い貫通孔43を有する。実施の形態3にかかる二次電池3では、貫通孔となる切り欠きの深さを浅くすることで、中心層側のシートに貫通孔を形成しない。
そこで、図10に実施の形態3にかかる二次電池3の貫通孔の構造を詳細に説明する図を示す。図10に示すように、実施の形態3では、中心層側のシートには貫通孔は形成されず、中間層及び外周層に位置するシートには貫通孔43が形成される。このように中心層側のシートに貫通孔が形成されていなくても、外周層側のシートに貫通孔が形成されていれば、電解液の浸透速度が外周層側で促進される。
このように、貫通孔は、全てのシートに形成されている必要はなく、中心層側のシートと外周層側のシートとの間の電解液の浸透速度の差が小さくなるように設けられていれば良い。
実施の形態4
実施の形態4では、実施の形態1の貫通孔41の別の形態となる貫通孔44を有する二次電池4について説明する。図11に実施の形態4にかかる二次電池3の概略図を示す。なお、図11では、図1と同じ方向からみた捲回体10を上図に示し、捲回体10を底面から見た底面図を下図に示した。図11に示すように、二次電池4の貫通孔44は、貫通孔の形状として、貫通孔を構成する3つの面(図11における左右面及び上面)が外周層側から中心層側に向かって小さくなる。
このように、貫通孔44は、捲回体10の正面側から見た切り欠きの形状としても外周層側から中心層側に向かって小さくなる。これより、実施の形態4にかかる二次電池4では、実施の形態1にかかる二次電池1よりも最外層と中心層に形成される貫通孔の外周長の差を大きくする事ができる。
また、上記貫通孔を構成する3つの面のうち、少なくとも1面又は2面のみが外周層側から中心層側に向かって小さくなっていてもよい。例えば、図11における左右2つの面のみ外周層側から中心層側に向かって小さくなり、上の面は紙面垂直方向に平行であってもよい。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1、2、3、4 二次電池
10 捲回体
11 正極集電箔
12 負極集電箔
121 負極基材
122 負極活物質層
123 電解液浸透層
13 セパレータ
131 電解液先頭位置
21 正極バスバー
22 負極バスバー
31 溶接部
32 溶接部
40 中央領域
41、42、43、44 貫通孔

Claims (8)

  1. 正極シート、負極シート及びセパレータを積層して捲回された捲回体と、
    前記正極シート及び前記負極シートのうち各シートの極性に応じた活物質が未塗工の集電箔と電気的に接続されるバスバーと、を有し、
    前記捲回体のうち、捲回方向に直交する水平方向の中央において、前記捲回方向に平行な垂直方向に延在する中央領域に、前記捲回体の最外層から中心層に含まれる複数のシートを貫通する貫通孔が設けられ、
    前記貫通孔の周囲長は、前記最外層に位置するシートで最も大きくなる二次電池。
  2. 負極シートは、ナトリウム塩を有する添加物を含み、非水電解液は、リチウム塩を有する添加剤を含む請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記貫通孔は、前記捲回体がケースに収納された場合における前記ケースの底に面する底部に設けられる切り欠き形状として設けられる請求項1又は2に記載の二次電池。
  4. 前記切り欠き形状は、台形、四角形、半円形のいずれかの形状である請求項3に記載の二次電池。
  5. 前記正極シート及び負極シートのうち前記貫通孔の周囲の部分は、前記正極シート及び前記負極シートの基材が露出する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の二次電池。
  6. 前記貫通孔の周囲長は、前記最外層側から前記中心層側に向かって短くなる請求項1乃至5のいずれか1項に記載の二次電池。
  7. 前記貫通孔は、前記最外層側から前記中心層側に向かって孔の径が小さくなる請求項1乃至6のいずれか1項に記載の二次電池。
  8. 前記中心層側に位置するシートのうち少なくとも1枚には、前記貫通孔が形成されない請求項1乃至7のいずれか1項に記載の二次電池。
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