JP7302357B2 - 服薬支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、服薬支援装置に関する。
複数の小袋がそれぞれ帯状に連なった小袋連続体の境界位置を検知してカットする装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、カット位置を検知する検知手段として、小袋連続体の厚さを検出する手段を採用している。
薬剤が一包化された薬剤一包化パックは、薬剤を入れる袋部分とパック同士の境界部分とで構成されている。境界部は、フィルム同士の圧着で形成されている。
しかしながら、袋部分を形成しているフィルム同士は静電気を帯びやすく、袋部分が静電気で密着している場合が殆どである。そのため、袋部分と境界部分の厚みの差を検出できないという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、複数の薬剤一包化パックが帯状に連なったパック連続体から、薬剤一包化パックの境界部を確実に検出して、一つ分の薬剤一包化パックを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、薬剤を覆う袋部と、前記薬剤が前記袋部から漏れるのを防止する漏れ防止部とをそれぞれ有する複数の薬剤一包化パックが帯状に連なったパック連続体を搬送方向に搬送する搬送手段と、前記パック連続体における前記搬送方向に隣り合う前記薬剤一包化パックの前記漏れ防止部によって形成された境界部を検出する検出手段と、前記パック連続体を前記境界部の所定位置においてカットして1つの前記薬剤一包化パックずつに切り離すカット手段と、前記検出手段からの信号に基づいて、前記所定位置で前記境界部をカットするよう前記カット手段を制御する制御手段と、を備え、前記検出手段は、前記搬送手段により搬送される前記パック連続体の前記袋部と前記漏れ防止部とを識別するとともに、前記境界部を検出するものであり、前記制御手段は、前記カット手段で前記搬送方向における最下流に位置する前記薬剤一包化パックを前記パック連続体からカットすると、カットされた後の前記パック連続体の前記最下流に位置する前記薬剤一包化パックを前記搬送方向の上流側に搬送するように前記搬送手段を制御し、当該最下流に位置する前記薬剤一包化パックを所定の位置に位置決めすることを特徴とする服薬支援装置にある。
本発明によれば、複数の薬剤一包化パックが帯状に連なったパック連続体から、薬剤一包化パックの境界部を確実に検出して、一つ分の薬剤一包化パックを提供することができる。
本発明の実施形態1に係る服薬支援装置のパック連続体の搬送経路を含む全体構成を模式的に示す断面図である。 実施形態1に係る服薬支援装置に用いられる薬剤一包化パック及びパック連続体を示す図である。 実施形態1に係る服薬支援装置の主な制御構成を示す制御ブロック図である。 (a)は実施例1を説明する図であって、カット前のパック連続体の薬剤一包化パックの停止位置を説明する模式図、(b)は実施例1を説明する図であって、パック連続体の薬剤一包化パックをカット部でカットしたときの第1搬送部、検出部、カット部の位置関係を説明する模式図である。 実施例1を説明する図であって、パック連続体の薬剤一包化パックの境界部の略中央部でカットする時のタイミングチャートである。 (a)は1回分の薬剤一包化パックをカットした後のパック連続体の模式図、(b)は実施例2を説明する図であって、パック連続体の薬剤一包化パックをカットした後でパック連続体をホームポジションへ搬送する模式図である。 (a)は実施例3を説明する図であって、パック連続体のカット位置及び検出部(先端検知センサ、境界センサ)の適正な配置構成を示す模式図である。(b)及び(c)はパック連続体のカット位置及び検出部(先端検知センサ、境界センサ)の不適正な配置構成を示す模式図である。 実施例4を説明するイニシャル動作のフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る服薬支援装置のパック連続体の搬送経路を含む全体構成を模式的に示す断面図である。 実施形態2に係る服薬支援装置の要部の平面図である。 実施形態2に係る服薬支援装置の要部の斜視図である。 (a)は実施形態2に係る服薬支援装置の要部の斜視図、(b)は(a)全体の平面図である。 実施形態2に係る服薬支援装置の主な制御構成を示す制御ブロック図である。 実施形態2に係る服薬支援装置で一回分の薬剤一包化パックを提供する動作のフローチャートである。 本発明が適用可能な服薬支援装置の要部の斜視図である。 本発明が適用可能な服薬支援装置全体の斜視図である。 本発明が適用可能な服薬支援装置に用いられる第1搬送部の構成を示す要部の断面図である。
(実施形態1)
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施の形態を詳細に説明する。各実施形態、各実施例等に亘り、同一の機能及び形状等を有する構成要素(部材や構成部品)等については、混同の虞がない限り一度説明した後では同一符号を付すことによりその説明を省略する。
図1~図3を参照して本発明の実施形態1に係る服薬支援装置の基本的な構成と動作を説明する。図1は本発明の実施形態1に係る服薬支援装置のパック連続体の搬送経路を含む全体構成を模式的に示す断面図である。図2は実施形態1に係る服薬支援装置に用いられる薬剤一包化パック及びパック連続体を示す図である。図3は実施形態1に係る服薬支援装置の主な制御構成を示す制御ブロック図である。
図1に示すように、服薬支援装置100は、パック連続体1を格納する格納部6と、第1搬送部10と、カット部30と、第2搬送部20と、排出部35とを備えている。なお、格納部6は、服薬支援装置100の装置本体に対して着脱可能に構成されていてもよく、この場合にはカートリッジとも呼ばれる。
また、服薬支援装置100には、図示を省略した外装で上記各部・装置が覆われているが、各図においては上記外装を取り外した状態で表している。
図1、図2に示すように、実施形態1に用いられるパック連続体1は、複数(図2では4回服用分)の薬剤一包化パック2が帯状に連なった状態のものを指す。パック連続体1は、通常、薬局などで服薬者に対して提供・販売されている形態であり、服薬者に対する所要の服用回数分が連続シート状にカットされている。1つの薬剤一包化パック2は、カプセルや錠剤などの薬剤3が小分けにされて袋詰めにされており、薬剤3を覆う袋部2aと、薬剤3が袋部2aから漏れるのを防止する漏れ防止部を形成する3辺の圧着部4とをそれぞれ有する。1つの薬剤一包化パック2は、通常、服薬者に対する1回ごとの服薬単位となっている。
薬剤一包化パック2は、例えば樹脂フィルムで形成されていて、図2に示す例では平面視で矩形状をなし、図2においてハッチ(斜線)を施して示すように、3辺が圧着ないしは溶着された圧着部4となっていて、薬剤3が漏れないように袋詰めにされている。圧着部4は、大よそ10~15mm程度の帯状の幅を有しており、薬剤3が視認できる透明ないしは半透明のフィルム状の袋部2a部分と比べて剛性が高くなっている。パック連続体搬送方向Aに隣合う薬剤一包化パック2の圧着部4、4の中央部には、ミシン目5が施されていて、手の自由な服薬者では手で引きちぎって1つの薬剤一包化パック2に切り離し分離することが可能になっている。
図2に示すように、パック連続体搬送方向Aに隣合う薬剤一包化パック2の圧着部4、4同士により境界部2bが形成されている。後述するように第1搬送部10によってパック連続体搬送方向Aの下流側にパック連続体1が搬送されてきたときに、パック連続体1における図2の最も右端に位置する薬剤一包化パック2の圧着部4の端部がパック連続体1の先端部2cであることを示している。すなわち、後述するように、パック連続体1のパック連続体搬送方向Aの最下流に位置する薬剤一包化パック2の最下流端部の圧着部4が、先端部2cである。
以下の各図に示すパック連続体1を構成する複数の薬剤一包化パック2は、特に断らない限り、パック連続体搬送方向Aにおいて同じサイズであるものとする。
格納部6には、図1に示すように、パック連続体1を通過させる開口部7が形成されている。格納部6は、略直方体状をなす。格納部6は、図の簡明化を図るため格納部壁(格納壁)の厚さを省略して示している。格納部6は、図1の例では説明の簡明化のため単一の場合を例示しているが、複数配置されているものでもよい。
格納部6には、例えば朝、昼、夜、寝る前に服薬する4種類の薬剤に対応したパック連続体1が格納されている。
格納部6内におけるパック連続体1の格納方法は、図1では上下方向にジグザグ状に折り畳まれているが、格納する空間の余裕度などの理由によって左右方向でも構わないし、ロール状に格納してもよい。
図1に示すように、第1搬送部10は、一対の回転搬送部材である駆動側の搬送ローラ11aと、従動側の搬送ローラ11bとからなる。第1搬送部10は、格納部6に設けられた第1の搬送手段として機能する。第1搬送部10は、格納部6の開口部7を介して、パック連続体1の先端部を、格納部6の内部から外部の方向へ、又は外部から内部の方向へと搬送する第1の搬送手段として機能する。
搬送ローラ11a、11bは、それぞれ回転軸を介して格納部6の壁部に回転可能に支持されている。第1搬送部10に駆動力を伝達する駆動力伝達機構は、格納部6側に設けられた格納部側駆動力伝達機構と、装置本体側に設けられた装置本体側駆動力伝達機構とからなる。格納部6側に設けられた格納部側駆動力伝達機構としては、搬送ローラ11aに固定された回転軸12と、この回転軸12の一端部に固定された従動側の傘歯車であるべベルギア13と、このべベルギア13と噛み合う駆動側のべベルギア14と、一端部がべベルギア14に固定された回転可能なシャフト15と、シャフト15の他端部に固定された従動ギア16とを有する。
装置本体側に設けられた装置本体側駆動力伝達機構としては、従動ギア16と噛み合う装置本体側に設けられた駆動ギア17と、駆動ギア17が出力軸に固定された駆動源としての単一の第1搬送モータ18とを有する。第1搬送モータ18は、例えば駆動パルスの入力によって正逆両方向に回転駆動可能なステッピングモータからなり、装置本体側に固定されている。
一対のべベルギア13、14、シャフト15、従動ギア16及び駆動ギア17は、回転軸12を介して搬送ローラ11aに駆動力を伝達する駆動伝達手段・駆動伝達部材である。シャフト15は、軸受によって回転可能に支持されている。回転軸12、べベルギア13は、格納部6側に固定され、べベルギア14、シャフト15、従動ギア16は、格納部6の外壁部に支持されている。
一対の搬送ローラ11a、11bは、パック連続体1の先端部を保持する保持部材でもある。すなわち、格納部6に予め格納されるパック連続体1の先端部に対して、通常は薬局で、あるいは服薬者又は服薬支援者によって搬送ローラ11aと搬送ローラ11bとでパック連続体1の圧着部4の先端部を挟持して保持させるセット保持動作が行われる。
搬送ローラ11a、11bは、パック連続体1の搬送方向と直交する方向の一端部である圧着部4に当接して搬送する機能と、上記保持部材としての役割とを併せ持つ。
第1搬送部10は、上記構成のとおり、格納部6の内部に格納されたパック連続体1の先端部を格納部6の外部に搬送し排出することができる。そして、服薬者によって薬剤一包化パック2の排出命令があった時に、第1搬送モータ18が例えば正転すると、上記した各駆動伝達部材を介して搬送ローラ11a、11bが正転し、格納部6の内部に格納されたパック連続体1が開口部7から格納部6の外部へと送り出され・搬送される。
第1搬送モータ18の回転方向を例えば逆転する方向に切り替えることで、余分な部分のパック連続体1を格納部6の内部に戻し、次回の搬送までに問題なく格納することができる。
カット部30は、パック連続体1を境界部2bの所定位置においてカットして1つの薬剤一包化パック2ずつに切り離すカット手段として機能する。すなわち、カット部30は、第1搬送部10によって搬送されてきたパック連続体1を1つの薬剤一包化パック2ずつにカットして分離するカット手段である。カット部30は、格納部6の第1搬送部10によって搬送されてきたパック連続体1がカット可能となるように、装置本体側の所定の位置に設置されている。
カット部30は、鋭利な刃を1対備え、少なくとも一方の刃が昇降可能に構成されているカッターモジュールで構成されている。カッターモジュールは、市販されていて安価なものである。
なお、カット部30は、上記カッターモジュールに限らず、カッターモータによって回転刃が昇降するタイプのものでもよい。また、第1搬送部10と第2の搬送部20の搬送ローラ間の搬送速度を変えて、あるいは逆方向にグリップすることで薬剤一包化パック2のミシン目5で分離する方式やその他のカット方式も必要に応じて用いてもよく、パック連続体1の搬送方向と直交する方向の全体に存在する圧着部4で薬剤一包化パック2を分離することができる手段であればよい。
第2搬送部20は、格納部6の開口部7を介してパック連続体1の先端部を格納部6の外部に搬送する搬送手段として機能する他、第1搬送部10よりもパック連続体搬送方向Aの下流に配置された第2の搬送手段としても機能する。第2搬送部20は、一対の回転搬送部材である駆動側の搬送ローラ21a及び従動側の搬送ローラ21bからなる。第2搬送部20は、格納部6の外部で装置本体側の所定位置に設けられている。
搬送ローラ21a、21bは、それぞれ回転軸を介して装置本体側の不動部材に回転可能に支持されている。第2搬送部20に駆動力を伝達する機構は、搬送ローラ21aに固定された従動プーリ21cと、駆動プーリ25aが出力軸に固定された駆動源としての第2搬送モータ25と、駆動プーリ25aと従動プーリ21cとに架け渡されたベルト26と、を有する。第2搬送モータ25は、例えば駆動パルスの入力によって正逆両方向に回転駆動可能なステッピングモータからなり、装置本体側に固定されている。
搬送ローラ21aは、搬送ローラ21bとニップを形成する。第2搬送モータ25は、装置本体側の不動部材に固定されている。
排出部35は、カット部30によってカット・分離された1つの薬剤一包化パック2を受け止める排出手段として機能する。排出部35には、カット・分離されて排出された1つの薬剤一包化パック2を服薬者に提供することができる位置に留めておくことが可能な凹状のパック受部36が形成されている。パック受部36は、排出された1つの薬剤一包化パック2を服薬者が取り出すための、図示を省略した外装に設けられているパック取り出し口に連通している。
図1、図2を参照してパック連続体の格納部から排出部までの搬送経路を説明する。格納部6とカット部30との間の搬送経路19には、検出部27が配置されている。検出部27は、カット部30よりもパック連続体搬送方向Aの上流側に配置されている。なお、搬送経路19は、図の簡明化のため図1にのみ図示し、他の図では省略する。
検出部27は、図1、図2に示すように、パック連続体1におけるパック連続体搬送方向Aに隣り合う薬剤一包化パック2、2の図2の境界部2bを検出する検出手段としての機能を有する。
検出部27は、第1搬送部10により搬送されるパック連続体1の袋部2aとパック連続体搬送方向Aに隣り合う薬剤一包化パック2、2の圧着部4、4とを識別するとともに、パック連続体1におけるパック連続体搬送方向Aに隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bを検出する機能とを併せ持っている。また、パック連続体1の先端部2cと、パック連続体1におけるパック連続体搬送方向Aに隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bを識別する機能とを併せ持っている。
検出部27は、パック連続体1におけるパック連続体搬送方向Aの最下流の薬剤一包化パック2の端部である先端部2cを検出する先端検知センサ28と、パック連続体1におけるパック連続体搬送方向Aの隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bを検出する境界センサ29とを有する。
検出部27は、第1搬送部10により搬送されてくるパック連続体1のパック連続体搬送方向Aの最下流端部の薬剤一包化パック2に対して、先端検知センサ28と境界センサ29とが特有の配置状態で設置されている。すなわち、境界センサ29と先端検知センサ28とは、パック連続体1のパック連続体搬送方向Aの最下流に位置する薬剤一包化パック2の袋部2aと、該袋部2aにおける最下流端部に形成された圧着部4(パック連続体1の先端部2c)とを交互に検出できるよう配置されている。
検出部27は、パック連続体1の薬剤一包化パック2に対して非接触で、第1搬送部10により搬送されるパック連続体1の袋部2aとパック連続体搬送方向Aに隣り合う薬剤一包化パック2、2の圧着部4、4とを識別するとともに、パック連続体1におけるパック連続体搬送方向Aに隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bを検出する方が、薬剤3へ負荷を与えないので好ましい。
先端検知センサ28としては、パック連続体1の薬剤一包化パック2に対して非接触で、光学的にパック連続体1の先端部2cを検出する光反射型のフォトセンサや、光透過型のフォトセンサが用いられる。
境界センサ29としては、超音波センサが用いられる。超音波センサは、超音波を使用して検出対象物からの距離を測定するセンサであり、検出対象物に対する超音波の減衰率を読取るように構成されている。薬剤一包化パック2の袋部2aは空気層を介してフィルム同士で密閉されているため、薬剤一包化パック2の袋部2aと圧着部4とは超音波の減衰率が相違する。超音波センサでは、薬剤一包化パック2の袋部2aと圧着部4とでの超音波の減衰率の差を利用して、袋部2aと圧着部4とを確実に検出し識別することができる。
しかしながら、超音波センサでは、パック連続体1の連なった薬剤一包化パック2の先端部2cの検出と、パック連続体1の隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bとを検出し識別することができない。そのため、検出部27では上記したように境界センサ29とは別に先端検知センサ28が必要となる。
一方、検出部27として、イメージセンサでもあるCCD等のエリアセンサを使用すれば、画像処理判定を用いることで、パック連続体1の連なった最下流に位置する薬剤一包化パック2の先端部2cの検出と、パック連続体1の隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bとを検出し識別することができる。これにより、検出部27としてエリアセンサを使用した場合には、先端検知センサ28は不要となる。
超音波センサとエリアセンサの共通の利点としては、上記特許文献1に開示されている厚さ検知センサなどでは、袋部2aはフイルム同士が静電気で張り付いていることがあり、パック連続体1の隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bを検出し識別することが難しいが、両センサであれば境界部2bを検出可能である。
また、両センサであれば、薬剤一包化パック2が透明のパックでも、パック連続体1の隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bを検出可能である。
更に、両センサであれば、非接触で検出できるので、薬剤3へダメージを与えないという利点もある。
図3を参照して実施形態1に係る服薬支援装置100の主な制御構成を説明する。
図3に示すように、服薬支援装置100は、服薬支援装置100の各部等の動作制御を行うCPU(中央処理装置)、記憶部52、タイマー部56が内蔵された制御部50を有する。上記CPUは、演算及び制御機能を備えている他、タイマー(計時)機能を備えていてもよい。記憶部52は、ROM(読み出し専用メモリ)、RAM(随時読み書き可能なメモリ)や外部メモリ等が含まれる。ROMには、上記CPUが読み出し可能なプログラム(例えば後述するタイミングチャート、制御フローチャート)やデータ等が予め記憶されている。上記データとしては、格納部に設定された服薬時間等が挙げられる。
制御部50の入出力ポートには、ユーザインターフェースとしてタッチパネル51が電気的に接続されている。タッチパネル51では、服薬者あるいは服薬支援者は服薬時間や格納部選択等の入力が行え、また現在時間や次回の服薬タイミングなどが表示される。タッチパネル51は、これに限らず、例えば入力部と表示部が別体でキーボードとLED表示部といった組合せでも構わない。
制御部50の入力ポートには、排出スイッチ54、上述した検出部27として設けられた先端検知センサ28及び境界センサ29、排出センサ37が電気的に接続されている。排出スイッチ54は、服薬支援装置100を作動させて目的とする薬剤一包化パック2を排出部35に排出させる動作を起動するためのいわゆるスタートスイッチであり、主として服薬者、あるいは服薬支援者が押すスイッチである。排出スイッチ54は、服薬者等が押しやすいように、服薬支援装置100の排出部35近傍の、図示を省略した外装の前面に配置されている。
排出センサ37は、カットされた薬剤一包化パック2が排出部35に搬送・排出されたことを検知する排出パック検知手段として機能する。排出センサ37は、例えば反射式センサもしくは対向する位置に受信部(図示せず)を設置した各種の透過式センサを用いてもよいし、CCDセンサを用いて画像処理によって行ってもよい。
制御部50の出力ポートには、報知部55、第1搬送部10の第1搬送モータ18、第2搬送部20の第2搬送モータ25、カット部30のカッターモータ31が電気的に接続されている。
報知部55は、LED等の光、音声を含む音や振動によって、服薬時間を報知したり、服薬忘れを警告したり、あるいは上記各部がどのような状態にあるのかを報知したりするものである。
第1搬送モータ18、第2搬送モータ25は、それぞれのステッピングモータドライバ(ブロック図ではSTMドライバと記載している)を介して制御部50の出力ポートに接続されている。カッターモータ31は、直流モータドライバ(ブロック図ではDCMドライバと記載している)を介して制御部50の出力ポートに接続されている。
タッチパネル51からの入力情報、排出スイッチ54、検出部27の先端検知センサ28及び境界センサ29、排出センサ37からの各種信号が制御部50のCPUに入力されると、制御部50のCPUからは、次の指令信号が出力される。すなわち、制御部50のCPUからは、タッチパネル51の表示装置、報知部55の音声装置や光装置、第1搬送モータ18、第2搬送モータ25の各STMドライバやカッターモータ31のDCMドライバを制御するための指示である指令信号が出力される。
制御部50のCPUは、先端検知センサ28及び境界センサ29からの信号に基づいて、パック連続体1の隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bを、所定位置でカットするようカッターモータ31を制御する制御手段としての機能を有する。
更に、制御部50のCPUは、先端検知センサ28及び境界センサ29からの信号に基づいて、パック連続体1の薬剤一包化パック2、2の境界部2bが、所定位置としての境界部2bの略中央であるミシン目5近傍でカットされるようカッターモータ31を制御する制御手段としての機能を有する。
また、制御部50のCPUは、カット部30でパック連続体搬送方向Aの最下流に位置するn番目の薬剤一包化パック2をパック連続体1からカットすると、カットされた後のパック連続体1の最下流に位置するn+1番目の薬剤一包化パック2をパック連続体1の搬送方向の上流側に搬送するように第1搬送部10の第1搬送モータ18を制御し、当該パック連続体1の最下流に位置するn+1番目の薬剤一包化パック2を所定の位置に位置決めする制御手段としての機能を有する。
その他、制御部50のCPUは、後述する説明やタイミングチャート、あるいは制御フローチャートに示されている制御動作を実行させる機能を有する。
図1に示したパック連続体の搬送経路は、第1搬送部10のニップ、カット部30、第2搬送部20のニップ、排出部35に到るまで各部の配設位置が予め決まっている。また、第1搬送モータ18、第2搬送モータ25はそれぞれ駆動パルスの入力で駆動するステッピングモータであるため、高精度の搬送動作が可能となっている。
なお、第1搬送モータ18、第2搬送モータ25は、これに限らず、通常のDCモータであってもよい。
まず、服薬支援装置100の全体動作を簡潔に説明する。最初に、ユーザである服薬者あるいは服薬支援者(以下、「服薬者」で代表する)が服薬時間等の入力を行う。服薬支援装置100で用いる格納部6としては、上述したように1つ設定されているので、例えば、朝に服薬すべきパック連続体1の薬剤一包化パック2の順番に従って朝の服薬時間(時刻)を、昼、夜、寝る前に対しても服薬時間(時刻)を設定する。上記服薬時間の設定は、図3のタッチパネル51の入力部を用いて服薬時間を入力・設定すると共に、表示部で服薬時間が正しいかを確認しながら行う。
服薬時間等の入力を終えると、服薬支援装置100は服薬時間が訪れるまで待機し、定められた時間になると報知部55が作動して音声や光で服薬者に服薬時間を知らせる。そして服薬者が排出スイッチ54を押すと報知部55の動作は停止する。なお、排出スイッチ54が押されずに、服薬の時間の報知から所定時間過ぎた場合には、服薬されなかったものとして図3の制御部50で判断され、服薬されなかったことが図3の記憶部52に記録されると共に、再び報知部55が作動することとなる。
図1において、第1搬送部10の搬送ローラ11a、11bのニップに挟まれてセットされているパック連続体1の薬剤一包化パック2は、初期動作によって、格納部6の内部から検出部27の先端検知センサ28の検知位置まで搬送され、検知された情報よりパック連続体1の先端部が上記ニップから所定の量だけ突き出た待機位置、例えば後述するホームポジションに位置決め保持される。
この際のパック連続体1の先端部の検知方式は、光反射型や光透過型のフォトセンサ等の先端検知センサ28に限らず、CCD等のエリアセンサ単独で行ってもよい。
薬剤一包化パックの一回分の提供を行う指示がされると、第1搬送部10の搬送ローラ11a、11bが回転動作することで、格納部6から供給されたパック連続体1が所定の長さだけ搬送される。パック連続体1の先端部がカット部30を通り抜けると、第2搬送部20が駆動されることで搬送ローラ21a、21bでニップされつつ搬送される。この際、第1搬送部10が駆動されるタイミングは第2搬送部20の駆動タイミングと合わせてもよい。
次いで、境界センサ29でカットすべきカット部分(例えば図2に示した薬剤一包化パック2の圧着部4のミシン目5)を検知する。この際、第1搬送部10の搬送ローラ11a、11bと第2搬送部20の搬送ローラ21a、21bとの回転軸間距離が一定で、一定の搬送速度で回転しているため、境界センサ29で正確に検知可能である。
境界センサ29でカットすべきカット部分を検知して所定量搬送したならば、第1搬送部10が停止されると同時に第2搬送部20が停止されるので、パック連続体1も停止する。
次いで、第1搬送部10と第2搬送部20の両方のローラにニップされた状態でカット部30のカッターモジユールが作動し、図2のミシン目5の近傍がカットされる。カットされた一回分の薬剤一包化パック2は引き続き第2搬送部20の搬送ローラ21a、21bで搬送された後に、薬剤一包化パック2の後端が搬送ローラ21a、21bから離れて排出部35に排出される。これにより、ユーザである服薬者あるいは服薬支援者が排出部35から一回分の薬剤一包化パック2を取り出せるようになる。
一方、カットされた格納部6側の薬剤一包化パック2は第1搬送部10の搬送ローラ11a、11bによって所定量だけ後退させられ、カット後の新たな先端が上述の待機位置に保持される。
カットされた1つの薬剤一包化パック2を排出部35から取り出すと、排出センサ37がONになる。この際、服薬者が薬剤一包化パック2を取り出すことで再び排出センサ37がOFFになり、その判定結果より一回分の薬剤一包化パック2の提供を行う処理が終了する。この処理が終わった時、次回の予約があれば入力値を自動的に変更し次の処理を繰り返すことができる。
以上説明したとおり、本実施形態1では、パック連続体1をパック連続体搬送方向Aに搬送する第1搬送部10、第2搬送部20と、パック連続体1におけるパック連続体搬送方向Aの隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bを検出する検出部27と、パック連続体1を薬剤一包化パック2の境界部2bの所定位置においてカットして1つの薬剤一包化パック2ずつに切り離すカット部30と、検出部27からの信号に基づいて、所定位置で境界部2bをカットするようカット部30を制御する制御部50とを備えていた。
更に、検出部27は、第1搬送部10により搬送されるパック連続体1の薬剤一包化パック2の袋部2aと、隣り合う薬剤一包化パック2、2の圧着部4、4とを識別するとともに、隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bを検出する服薬支援装置100であった。
かかる構成により、本実施形態1によれば、薬剤一包化パックを提供する服薬支援装置において、複数の薬剤一包化パックが帯状に連なったパック連続体から、薬剤一包化パックの境界部を確実に検出して、一つ分の薬剤一包化パックを提供することができる。
また、本実施形態1によれば、本実施形態1で随時説明した特有の構成、例えば検出手段としての検出部27の境界センサ29として超音波センサを用いていることや、検出部27としてエリアセンサを用いていることにより、上述した特有の効果も奏する。
(実施例1)
図4、図5を参照して実施例1に係る服薬支援装置について説明する。図4(a)は実施例1を説明する図であって、カット前のパック連続体の薬剤一包化パックの停止位置を説明する模式図である。図4(b)は実施例1を説明する図であって、パック連続体の薬剤一包化パックをカット部でカットしたときの第1搬送部、検出部、カット部の位置関係を説明する模式図である。図5は実施例1を説明する図であって、パック連続体の隣り合う薬剤一包化パックの境界部の略中央部を狙ってカットする時のタイミングチャートである。
図4(a)に示すように、カット前の通常搬送時には、パック連続体1のパック連続体搬送方向Aの最下流に位置する薬剤一包化パック2の圧着部4の端部である先端部2cは、先端検知センサ28の配置位置よりもパック連続体搬送方向Aの上流の所定位置で停止している。
所定時刻になり、最下流に位置する薬剤一包化パック2をカットする場合、図4(b)、図5に示すように、図1の第1搬送部10の第1搬送モータ18をONして、搬送ローラ11a,11bを介して搬送速度Vでパック連続体搬送方向Aの下流に搬送する。検出部27として、先端検知センサ28及び境界センサ29の両方を用いる場合について説明する。
図4(a)、図5に符号(a)を付して示すように、最初に境界センサ29が最下流に位置する薬剤一包化パック2の圧着部4を検出するが、これは当該薬剤一包化パック2の先端部2cであるため、カットする境界部ではない。すなわち、最初に境界センサ29が最下流に位置する薬剤一包化パック2の圧着部4を検出した部位は、先端検知センサ28がOFFしているため、最下流に位置する薬剤一包化パック2の最下流端部の圧着部4、つまりパック連続体1の先端部2cである。
先端検知センサ28がONした後に、境界センサ29が隣り合う薬剤一包化パック2、2の圧着部4、4で形成される境界部2bを検出した部分(図5の符号(b)で示す部分)が最初にカットすべき境界部となる。
上記した境界センサ29の検知をトリガとして、図4の境界部2bの略中央部分、すなわちミシン目5が施された近傍部分が、カット位置に到達したタイミングでパック連続体1の搬送を停止して、カット部30のカッターモータ31をONさせてカットする。
パック連続体1の停止タイミングは、制御部50でパック連続体1の薬剤一包化パック2の搬送距離を1パック毎算出して制御する。
図4及び図5において、符号「W」は、隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bのパック連続体搬送方向Aの幅を表しており、境界センサ29でパック連続体1の薬剤一包化パック2の1パック毎計測する。
符号「L」は、境界センサ29~カット部30までのパック連続体搬送方向Aの距離を表していて、レイアウトで決まる。
符号「P」は、薬剤一包化パック2の袋部2aのパック連続体搬送方向Aの幅を表している。
パック連続体1の薬剤一包化パック2の搬送速度を「V」とすると、境界センサ29~カット部30のカット位置までの搬送時間(例えばsec:秒)は、以下の数式1で表すことができる。
Figure 0007302357000001
なお、第1搬送モータ18の駆動パルスカウントを用いて、距離換算でカット位置に到達したことを把握してもよい。
以上説明したとおり、本実施例1では、上記実施形態1の基本的な構成を前提として、更に制御部50のCPUは、先端検知センサ28及び境界センサ29からの信号に基づいて、パック連続体1の薬剤一包化パック2、2の境界部2bが、所定位置としての境界部2bの略中央であるミシン目5近傍でカットされるようカッターモータ31を制御する構成であった。
かかる構成により、本実施例1によれば、境界部2bの略中央の位置であるミシン目5近傍で一つの薬剤一包化パック分だけ確実にカットすることができる。
(実施例2)
図6を参照して実施例2に係る服薬支援装置について説明する。図6(a)は1回分の薬剤一包化パックをカットした後のパック連続体の模式図、図6(b)は実施例2を説明する図であって、パック連続体の薬剤一包化パックをカットした後でパック連続体をホームポジションへ搬送する模式図である。
図6(a)、図6(b)において、パック連続体1におけるパック連続体搬送方向Aの最下流から上流に向かって連なっている薬剤一包化パック2の配置順序を、nを自然数として、最下流の薬剤一包化パック2を最も若いnパック番目、次に若いn+1番目というように名付ける(後述の図7等でも同じ)。
図6(a)に示すように、パック連続体1のnパック番目の薬剤一包化パック2をカット部30でカットした後、先端検知センサ28と境界センサ29が何番目の薬剤一包化パック2を検知している位置にあるかは不明である。そこで、次回、確実にn+1番目の薬剤一包化パック2をカットするためには、パック連続体1におけるパック連続体搬送方向Aの最下流に位置する薬剤一包化パック2の先端部2cを把握する必要がある。
そのため、図6(b)に示すように、制御部50のCPUによって第1搬送部10の第1搬送モータ18(図1参照)を逆転駆動させる制御が行われる。これにより、搬送ローラ11a、11bが逆転回転動作されて、パック連続体1がパック連続体搬送方向Aと逆方向のスイッチバック搬送方向Bへ搬送されて所定の位置であるホームポジションへ戻される(以下、カット後のスイッチバック搬送ともいう)。
パック連続体1の最下流に位置する薬剤一包化パック2の先端部2cのホームポジションは、先端検知センサ28の検知信号が、ON→OFFに変わって最下流に位置する薬剤一包化パック2を所定量搬送した位置とする。上記実施形態1では、全体動作で説明したように、パック連続体1の最下流に位置する薬剤一包化パック2の先端部2cのホームポジションが、パック連続体1の先端部2cが搬送ローラ11a、11bのニップからパック連続体搬送方向Aへ所定の量だけ突き出た待機位置に設定していた。
以上説明したとおり、本実施例2では、制御部50のCPUは、カット部30でパック連続体搬送方向Aの最下流に位置するn番目の薬剤一包化パック2をパック連続体1からカットすると、カットされた後のパック連続体1の最下流に位置するn+1番目の薬剤一包化パック2をパック連続体1の搬送方向の上流側に搬送するように第1搬送部10の第1搬送モータ18を制御し、当該パック連続体1の最下流に位置するn+1番目の薬剤一包化パック2を所定の位置に位置決めする構成であった。
かかる構成により、本実施例2によれば、ジョブの終了時などに、カットされたパック連続体側の薬剤一包化パックの最下流に位置する先端部を所定の位置に戻して位置決めすることで、パック連続体の先端の位置を把握することができる。これにより、次のジョブにおいて、カットすべきパック連続体の薬剤一包化パックの境界部を確実に把握することができる。
(実施例3)
図7を参照して実施例3に係る服薬支援装置について説明する。図7(a)は実施例3を説明する図であって、パック連続体のカット位置及び検出部(先端検知センサ、境界センサ)の適正な配置構成を示す模式図である。図7(b)及び図7(c)はパック連続体のカット位置及び検出部(先端検知センサ、境界センサ)の不適正な配置構成を示す模式図である。
図7(a)、図7(c)に代表して示す符号「L」は、境界センサ29~カット部30までのパック連続体搬送方向Aの距離を表していて、レイアウトで決まる。
符号「W」は、隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bのパック連続体搬送方向Aの幅を表している。
符号「P」は、薬剤一包化パック2の袋部2aのパック連続体搬送方向Aの幅を表している。ここで、W、Pは、パック連続体1の薬剤一包化パック2の定型仕様の最小サイズ値とする。
図7(a)に示すように、パック連続体1のnパック番目の薬剤一包化パック2をカット部30でカットしたとき、境界センサ29がn+1番目の薬剤一包化パック2の袋部2aにかかっていて、n+1番目の薬剤一包化パック2の袋部2aを検出可能な配置状態にある。このようなn+1番目の薬剤一包化パック2の袋部2aを検出可能な配置構成では、L<P+W/2が成立する適正(OK)な配置構成である。
上述したとおり、図7(a)に示す配置構成では、カット後、必ず境界センサ29が次のn+1番目の薬剤一包化パック2の袋部2aにかかっている。すなわち、境界センサ29でn+1番目の薬剤一包化パック2の袋部2aを検出できるので、次のn+1番目の薬剤一包化パック2の境界部2bの検知部分がカットすべき境界部となることが保証される。
一方、図7(b)及び図7(c)に示す配置構成では、パック連続体1のnパック番目の薬剤一包化パック2をカットしたとき、境界センサ29がn+1番目の薬剤一包化パック2の袋部2aを通過している配置状態にある。このようなn+1番目の薬剤一包化パック2の袋部2aを検出不能な配置構成では、L<P+W/2が成立しない不適正(NG)な配置構成にあることが分かる。
実施例3では、検出部27の境界センサ29は、カット部30でパック連続体1の最下流に位置するn番目の薬剤一包化パック2がパック連続体1からカットされたとき、カットされた後のパック連続体1の最下流に位置するn+1番目の薬剤一包化パック2の袋部2aを検出可能な位置に配置されている構成であると表現できる。すなわち、L<P+W/2の配置構成条件を満たす適正(OK)な配置構成である。
かかる構成により、実施例3によれば、実施例2で説明したようなカット後のスイッチバック搬送が不要になり、また検出した境界部が何番目の薬剤一包化パックかを管理する必要がないので、制御が簡単になる、という効果を奏する。
(実施例4)
図8を参照して実施例4に係る服薬支援装置について説明する。図8は実施例4を説明するイニシャル動作のフローチャートである。
イニシャル動作の目的は、パック連続体1がセットされているどうか、及びパック連続体1がセットされている場合、パック連続体1のパック連続体搬送方向Aの最下流に位置する薬剤一包化パック2の先端部2cの位置を把握するための動作である。
電源投入時やエラーから復帰した装置本体の電源がONされたときなど、パック連続体1の薬剤一包化パック2の先端部2c(図2参照)をホームポジションにするためにイニシャル動作を行う。
初めに、図8のステップS1において、先端検知センサ28の状態を確認する。先端検知センサ28がONしていれば、パック連続体1が存在することになる。そこで、図1において、第1搬送モータ18、第2搬送モータ25を逆転駆動させて先端検知センサ28がOFFするまでパック連続体1を後退させる。先端検知センサ28がOFFした箇所がパック連続体1の薬剤一包化パック2の先端部2cの位置なので、所定量搬送して第1搬送モータ18、第2搬送モータ25を停止して終了する(ステップS2~ステップS5)。
一方、ステップS1において、先端検知センサ28がOFFしている場合、タイマー部56のカウントをクリアして、第2搬送モータ25を正転駆動させて、パック連続体1の薬剤一包化パック2の先端部2cを検知するまで駆動する(ステップS6~ステップS7)。しかしながら、タイマー部56のタイマーカウントにより、所定時間搬送しても、先端検知センサ28がONしない場合は、パック連続体1がセットされていないと制御部50のCPU(図3参照)にエラー送信する。これにより、制御部50のCPUがエラーと判断して、第1搬送モータ18、第2搬送モータ25を停止させて終了する(ステップS9~ステップS10)。
実施例4では、装置本体の電源がONされたとき、制御部50のCPUは、検出部27の先端検知センサ28又はエリアセンサからの信号に基づいて、パック連続体1の最下流に位置する薬剤一包化パック2の最下流の端部である先端部2cを把握するイニシャル制御を行う構成であった。
かかる構成により、実施例4によれば、ジョブ等の途中で装置本体の電源を切られても、パック連続体の最下流に位置する薬剤一包化パックの最下流の端部(パック連続体の薬剤一包化パックの先端部)位置を把握してからカット動作を行うので、確実に1つの薬剤一包化パックずつにカットすることができる。
上記した実施例4では、パック連続体1の最下流に位置する薬剤一包化パック2の先端部2cの位置を検知するために先端検知センサ28を用いる例で説明したが、エリアセンサを用いて検知してもよい。
エリアセンサを用いた場合、エリアセンサの検知範囲内に薬剤一包化パック2の先端部2cが位置していれば、実施例4で説明したイニシャル動作自体が不要となる。
(実施形態2)
図9~図13を参照して本発明の実施形態2に係る服薬支援装置の基本的な構成と動作を説明する。図9は本発明の実施形態2に係る服薬支援装置のパック連続体の搬送経路を含む全体構成を模式的に示す断面図である。図10は実施形態2に係る服薬支援装置の要部の平面図、図11は実施形態2に係る服薬支援装置の要部の斜視図である。図12(a)は実施形態2に係る服薬支援装置の要部の斜視図、図12(b)は図12(a)全体の平面図である。図13は実施形態2に係る服薬支援装置の主な制御構成を示す制御ブロック図である。なお、図10では、図の簡明化を図るため第1搬送部10(図9、図12参照)の図示を省略している。
図9~図12に示すように、実施形態2に係る服薬支援装置100Aは、図1に示した実施形態1に係る服薬支援装置100と比較して、単一の格納部6に代えて、パック連続体1を格納する複数(図9では4つ)の格納部6を有する点が相違する。また、服薬支援装置100Aは、新規に格納部切り替え部40を備えている点が相違する。以下、服薬支援装置100と相違する点を中心に服薬支援装置100Aについて説明する。
各格納部6は、服薬支援装置100Aの装置本体に対して着脱可能に構成されていてもよく、この場合にはカートリッジとも呼ばれる。また、服薬支援装置100Aには、図示を省略した外装で上記各部・装置が覆われているが、各図においては上記外装を取り外した状態で表している。
格納部6には、図9及び図10に示すように、パック連続体1を通過させる開口部7が形成されている。格納部6は、図9~図12に示す例では4つの格納部6-1、6-2、6-3、6-4からなる。なお、格納部の配置番号を説明する必要があるときには符号として格納部6-1、6-2、6-3、6-4を用い、総称するときには符号として格納部6を用いる。
4つの格納部6-1、6-2、6-3、6-4には、例えば朝、昼、夜、寝る前に服薬する4種類の薬剤に対応したパック連続体1が格納されている。4つの格納部6-1、6-2、6-3、6-4は、格納部切り替え部40の回転台41上に所定の間隔で設置されている。
実施形態2に用いられるパック連続体1は、図2に示したように実施形態1に係る服薬支援装置100に用いられるものと基本的には同様の構成である。例えば朝、昼、夜、寝る前に服薬する4種類の薬剤に対応したパック連続体1が4つの格納部6-1、6-2、6-3、6-4に対応して格納されている点からは、パック連続体1は同じ種類の薬剤が漏れないように袋詰めにされた薬剤一包化パック2からなる。
図10、図11に示すように、格納部切り替え部40は、複数(4つ)の格納部6を保持して回転可能な回転台41と、回転台41の裏側の中央部に固定された回転台プーリ42と、回転台41近傍に配置され、回転台41を回転させる正逆両方向に回転可能な駆動源としての回転台モータ45と、回転台モータ45の出力軸に固定されたモータプーリ44と回転台プーリ42との間に掛け渡されたベルト43とを有する。回転台モータ45は、回転台41を回転駆動させる回転駆動部を構成している。
回転台モータ45は、例えば駆動パルスの入力によって回転駆動可能なステッピングモータからなり、装置本体側の不動部材に固定されている。
格納部切り替え部40は、複数の格納部6とカット部30とを相対的に移動させ複数の格納部6に格納されたパック連続体1のうちのどれをカットするかを切り替える切替手段として、及び複数の格納部6を保持する格納部保持手段ないしは保持部として機能する。実施形態2では、格納部切り替え部40は、複数の格納部6を移動させる第1の移動手段として機能し、より詳しくは複数の格納部6を一体で回転させることを特徴としている。
回転台41は、回転台モータ45からの駆動力が駆動伝達部材としてのモータプーリ44、ベルト43、回転台プーリ42で伝えられて回転する。そして、回転台モータ45の正逆転駆動動作によって回転台41の回転方向を変えることが可能である。
複数の格納部6があることで、違う種類の薬剤一包化パック2を有するパック連続体1を格納できる。例えば上述したように朝、昼、夜、寝る前用といった一日に提供する違う薬剤一包化パック2に対応した毎日のサイクルでの提供ができる。
各格納部6は、回転台41に保持固定されることに限らず、回転台41に対して着脱可能に構成することも可能である。この場合、各格納部6は上記したようにカートリッジと呼ぶべきものになる。その着脱の詳細は、本発明の範囲を超えるため省略するが、回転台41から各格納部6を取外して、パック連続体1の補給や交換を容易に行うことができるようになる。
回転台41は、自身のホームポジションを検知する図示を省略した回転台ホームポジションセンサ(以下、「回転台HPセンサ」と略記する)の働きによって、対象となる格納部6がパック連続体1における薬剤一包化パック2の提供が行える所定の位置に停止できるように制御される。各格納部6には4種類あるパック連続体1がそれぞれ対応して格納されているため、各服薬タイミングに合わせて服薬者に薬剤一包化パック2を提供できるように回転台41が回転し、4種類のパック連続体1のうちの対象となる格納部6を所定の位置に移動させることができる。
上記回転台HPセンサは、図11において、各格納部6に対応して4箇所に備えてもよいし、他の制御方法、例えば一箇所だけ備えてステッッピングモータによって毎回の停止位置に止まるよう制御するやり方などを用いても構わない。また図11と違って必ずしも90度と4つの格納部の組み合わせでなく他の個数に対応した形態でも構わない。
図10では、4種類のパック連続体1のうちの、例えば朝に服薬すべきパック連続体1を格納した格納部6-1が、カット部30のカット位置に対向した位置に回転移動した状態を示している。
第1搬送部10に駆動伝達を行う駆動伝達手段の一部である一対のべベルギア13、14、シャフト15、従動ギア16は、各格納部6にそれぞれ設けられている。第1搬送部10に駆動伝達を行う駆動伝達手段の少なくとも一部である従動ギア16が、装置本体側に設けられた駆動源(搬送モータ18)を含む装置本体側駆動伝達部材であるギア17と接離可能に構成されている。
回転台41上に設けられている格納部6-1からパック連続体1を排出する際には、回転台41を回転させ、装置本体側の搬送モータ18のギア17と格納部6-1側の従動ギア16とを連結させる。その後、次の服薬タイミングの時には回転台41を回転させ、格納部6-2側の従動ギア16と装置本体側の搬送モータ18のギア17とを連結させる。同様にして、次の服薬タイミングの時には回転台41を回転させ、格納部6-3側の従動ギア16と装置本体側の搬送モータ18のギア17とを連結させ、更に次の服薬タイミングの時には回転台41を回転させ、格納部6-4側の従動ギア16と装置本体側の搬送モータ18のギア17とを連結させる。図12(b)に一点鎖線で示す円周部分は、各格納部6の第1搬送部10の従動ギア16とギア17との噛み合い最外周円GLを表している。
なお、格納部切り替え部40では、回転台モータ45からの駆動力をモータプーリ44、ベルト43、回転台プーリ42で伝えているが、これに限定されない。すなわち、ギアによる伝達でもよいし、回転台プーリ42を除去して、回転台41の回転軸にモータを直結してモータの駆動力を直接的に伝えるようにしてもよい。
図9及び図12に示すように、第1搬送部10は、4つの格納部6-1、6-2、6-3、6-4のそれぞれに設けられている。
第2搬送部20は、図1に示した第2搬送部20と比較して、第2搬送部20に駆動力を伝達する機構が相違する。すなわち、第2搬送部20に駆動力を伝達する機構は、図10に示すように、搬送ローラ21aに固定された回転軸22と、この回転軸22に回転駆動力を伝達する従動ギア23と、この従動ギア23と噛み合う駆動ギア24と、駆動ギア24が出力軸に固定された駆動源としての第2搬送モータ25とを有する。
搬送ローラ21aとニップを形成する搬送ローラ21bは、図10に括弧を付して示すように、上方の搬送ローラ21aに隠れていて見えない。従動ギア23及び駆動ギア24は、回転軸22を介して搬送ローラ21aに駆動力を伝達する駆動伝達部材である。
図9を参照してパック連続体の格納部から排出部までの搬送経路及び動作を説明する。格納部6とカット部30との間の搬送経路19には、図1に示したと同様の検出部27が配置されている。
第1搬送部10の搬送ローラ11a、11bのニップに挟まれてセットされているパック連続体1の薬剤一包化パック2は、初期動作によって、格納部6の内部から検出部27の先端検知センサ28の検知位置まで搬送され、検知された情報よりパック連続体1の先端が上記ニップから所定の量だけ突き出た待機位置であるホームポジションに位置決め保持される。検出部27の先端検知センサ28によるパック連続体1の検知方式は、例えばCCDセンサ等のエリアセンサを用いて画像処理によって行ってもよいし、反射式センサもしくは対向する位置に受信部(図示せず)を設置した各種の透過式センサを用いてもよい。
薬剤一包化パックの一回分の提供を行う指示がされると、第1搬送部10の搬送ローラ11a、11bが回転動作することで、格納部6から供給されたパック連続体1が所定の長さだけ搬送される。パック連続体1の先端がカット部30を通過した後に、第2搬送部20の搬送ローラ21a、21bに進入し、第1搬送部10と第2搬送部20の両方のローラにニップされた状態でカッターモジユールが作動する。これにより、図2に示した隣り合う薬剤一包化パック2、2の圧着部4で形成される境界部2bの略中央であるミシン目5の近傍がカットされる。カットされた一回分の薬剤一包化パック2は引き続き第2搬送部20の搬送ローラ21a、21bで搬送された後に、薬剤一包化パック2の後端が搬送ローラ21a、21bから離れて排出部35に排出される。これにより、ユーザである服薬者あるいは服薬支援者が排出部35から一回分の薬剤一包化パック2を取り出せるようになる。
一方、カットされた格納部6側の薬剤一包化パック2は第1搬送部10の搬送ローラ11a、11bによって所定量だけ後退させられ、カット後の新たな先端が上述の待機位置、すなわちホームポジションに位置決め保持される。
上述のパック連続体・薬剤一包化パックの搬送、排出動作が基本的な動作である。
図9に示したパック連続体1の搬送経路19は、第1搬送部10のニップ、カット部30、第2搬送部20のニップ、排出部35に到るまで各部の配設位置が予め決まっている。また、第1搬送モータ18、第2搬送モータ25、保持部40の回転台モータ45はそれぞれ駆動パルスの入力で駆動するステッピングモータであるため、高精度の搬送動作、回転動作が可能となっている。
図13は実施形態2に係る服薬支援装置100Aの主な制御構成を示す制御ブロック図である。服薬支援装置100Aは、図13に示すように、服薬支援装置100Aの各部等の動作制御を行うCPU(中央処理装置)、記憶部52、タイマー部56が内蔵された制御部50Aを有する。上記CPUは、演算及び制御機能を備えている他、タイマー(計時)機能を備えていてもよい。記憶部52は、ROM(読み出し専用メモリ)、RAM(随時読み書き可能なメモリ)や外部メモリ等が含まれる。ROMには、上記CPUが読み出し可能なプログラム(例えば後述する制御フローチャート、タイミングチャート)やデータ等が予め記憶されている。上記データとしては、格納部No.毎に設定された服薬時間等が挙げられる。
制御部50Aの入出力ポートには、ユーザインターフェースとしてタッチパネル51が電気的に接続されている。タッチパネル51では、服薬者あるいは服薬支援者は服薬時間や格納部選択等の入力が行え、また現在時間や次回の服薬タイミングなどが表示される。タッチパネル51は、これに限らず、例えば入力部と表示部が別体でキーボードとLED表示部といった組合せでも構わない。
制御部50Aの入力ポートには、排出スイッチ54、回転台HPセンサ46、上述した検出部27として設けられた先端検知センサ28及び境界センサ29、排出センサ37が電気的に接続されている。検出部27の先端検知センサ28及び境界センサ29、排出スイッチ54は、図3に示した実施形態1と同様である。
回転台HPセンサ46は、一部上述したように、4種類のパック連続体1のうちの対象となるパック連続体1を格納している格納部6がカット部30のカット位置に対向したカット可能位置にあることを検知するものである。排出センサ37は、図3に示した実施形態1と同様である。
制御部50Aの出力ポートには、報知部55、第1搬送部10の第1搬送モータ18、第2搬送部20の第2搬送モータ25、格納部切り替え部及び保持部40の回転台モータ45、カット部30のカッターモータ31が電気的に接続されている。
報知部55は、図3に示した実施形態1と同様である。
第1搬送モータ18、第2搬送モータ25、回転台モータ45は、それぞれのステッピングモータドライバを介して制御部50Aの出力ポートに接続されている。カッターモータ31は、直流モータドライバを介して制御部50Aの出力ポートに接続されている。
タッチパネル51からの入力情報、排出スイッチ54、回転台HPセンサ46、検出部27の先端検知センサ28及び境界センサ29、排出センサ37からの各種信号が制御部50AのCPUに入力されると、制御部50AのCPUからは、次の指令信号が出力される。すなわち、制御部50AのCPUからは、タッチパネル51の表示装置、報知部55の音声装置や光装置、第1搬送モータ18、第2搬送モータ25、回転台モータ45の各STMドライバやカッターモータ31のDCMドライバを制御するための指示である指令信号が出力される。
制御部50AのCPUは、先端検知センサ28及び境界センサ29からの信号に基づいて、パック連続体1の隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bを、所定位置でカットするようカッターモータ31を制御する制御手段としての機能を有する。
更に、制御部50AのCPUは、先端検知センサ28及び境界センサ29からの信号に基づいて、パック連続体1の薬剤一包化パック2、2の境界部2bが、所定位置としての境界部2bの略中央であるミシン目5近傍でカットされるようカッターモータ31を制御する制御手段としての機能を有する。
また、制御部50AのCPUは、カット部30でパック連続体搬送方向Aの最下流に位置するn番目の薬剤一包化パック2をパック連続体1からカットすると、カットされた後のパック連続体1の最下流に位置するn+1番目の薬剤一包化パック2をパック連続体1の搬送方向の上流側に搬送するように第1搬送部10の第1搬送モータ18を制御し、当該パック連続体1の最下流に位置するn+1番目の薬剤一包化パック2を所定の位置に位置決めする制御手段としての機能を有する。
以上説明したとおり、本実施形態2では、上記実施形態2の基本的な構成を前提として、先端検知センサ28及び境界センサ29からの信号に基づいて、制御部50AのCPUによる制御によって、パック連続体1の隣り合う薬剤一包化パック2、2の境界部2bを、所定位置でカットするようカッターモータ31を制御する構成であった。
かかる構成により、本実施形態2によれば、薬剤一包化パックを提供する服薬支援装置において、複数の薬剤一包化パックが帯状に連なったパック連続体から、薬剤一包化パックの境界部を確実に検出して、一つ分の薬剤一包化パックを提供することができる。
また、本実施形態2によれば、上記実施形態1で随時説明したと同様の特有の構成、例えば検出手段としての検出部27の境界センサ29として超音波センサを用いていることや、検出部27としてエリアセンサを用いていることにより、上述した特有の効果も奏する。
また、本実施形態2では、上記実施形態2の基本的な装置構成を前提として、図4及び図5に示した実施形態1の実施例1と同様の構成を採ることができる。すなわち、本実施形態2では、更に制御部50のCPUは、先端検知センサ28及び境界センサ29からの信号に基づいて、パック連続体1の薬剤一包化パック2、2の境界部2bが、所定位置としての境界部2bの略中央であるミシン目5近傍でカットされるようカッターモータ31を制御する。
かかる構成により、本実施形態2によれば、境界部2bの略中央の位置であるミシン目5近傍で一つの薬剤一包化パック分だけ確実にカットすることができる。
次に、図14のフローチャートを参照して実施形態2に係る服薬支援装置100Aで一回分の薬剤一包化パックを提供する動作フローを説明する。図14(a)は実施形態2に係る服薬支援装置で一回分の薬剤一包化パックを提供する動作のフローチャート、図14(b)は図14(a)のサブプロセスである格納部移動処理の動作のフローチャート、図14(c)は図14(a)のサブプロセスであるパック連続体の待機位置への移動処理の動作のフローチャートである。
図6(a)を参照して実施形態1の実施例2で既に説明したように、パック連続体1のnパック番目の薬剤一包化パック2をカット部30でカットした後、先端検知センサ28と境界センサ29が何番目の薬剤一包化パック2を検知している位置にあるかは不明である。そこで、次回、確実にn+1番目の薬剤一包化パック2をカットするためには、パック連続体1におけるパック連続体搬送方向Aの最下流に位置する薬剤一包化パック2の先端部2cを把握する必要がある。
換言すれば、本実施形態2では、例えば回転台41や第1搬送部10の搬送ローラ11a、11bの回転駆動時や回転停止時の振動等によって薬剤一包化パックが所定の位置からズレた場合でも、その後に初期動作を行うことでそのズレ量を検出部27の先端検知センサ28で検知し把握する必要がある。
図14(a)のステップS11において、ユーザである服薬者あるいは服薬支援者(以下、「服薬者」で代表する)が服薬時間や格納部選択等の入力を行う。服薬支援装置100Aで用いる格納部6としては、上述したように4つ設定されているので、例えば、朝に服薬すべきパック連続体1が格納部6-1(格納部No.)に格納される場合には朝の服薬時間(時刻)を、というように、昼、夜、寝る前に対しても服薬時間(時刻)を、格納部No.に対応して設定する。上記服薬時間の設定は、図13のタッチパネル51の入力部を用いて格納部No.に対応した服薬時間を入力・設定すると共に、表示部で格納部No.に対応した服薬時間が正しいかを確認しながら行う。
服薬時間や格納部選択等の入力を終えると、服薬支援装置100Aは服薬時間が訪れるまで待機し、定められた時間になると図13の報知部55が作動して音声や光で服薬者に服薬時間を知らせる(ステップS12~ステップS13)。そして服薬者が排出スイッチ54を押すと報知部55の動作は停止し、次に「格納部移動処理」により、服薬すべき薬剤一包化パック2であるパック連続体1の入った格納部6から提供されるように、回転台41が所定の位置に回転移動する(ステップS14~ステップS15)。
なお、ステップS14において、排出スイッチ54が押されずに、服薬の時間の報知から所定時間過ぎた場合には、服薬されなかったものとして図13の制御部50Aで判断され、服薬されなかったことが図13の記憶部52に記録されると共に、再び報知部55が作動することとなる。
「格納部移動処理」のサブプロセスは一例として図14(b)のフローチャートに示すように、回転台41の基準位置を検知する回転台HPセンサ46がONするまで回転台モータ45が駆動されることで行われる(ステップS25~ステップS26)。換言すれば、服薬の時間に対応したパック連続体1が格納されている対象の格納部が、カット部30のカット位置に対向する位置を占めるまで、回転台HPセンサ46からの信号に基づいて保持部40の回転台モータ45が駆動されることによって回転移動される。
「格納部移動処理」の後に、ステップS16に進み、パック連続体1の待機位置への移動処理が行われる。このサブプロセスを図14(c)に示す。このフローチャートでは、検出部27の先端検知センサ28からのフィードバックによりパック連続体1を所定の待機位置でもあるホームポジションに搬送されるように、各格納部6に備わった第1搬送部10が駆動されることで行われる(ステップS28~ステップS29)。上記したパック連続体1の待機位置への移動処理には、カット後のスイッチバック搬送が含まれる。パック連続体1の最下流に位置する薬剤一包化パック2の先端部2cの待機位置でもあるホームポジションは、先端検知センサ28の検知信号が、ON→OFFに変わって最下流に位置する薬剤一包化パック2を所定量搬送した位置に設定されている。具体的には、パック連続体1のホームポジション(待機位置)は、パック連続体1の先端部2cが搬送ローラ11a、11bのニップからパック連続体搬送方向Aへ所定の量だけ突き出た待機位置に設定されている。
図14(c)の動作後に、図9を参照して説明したと同様の動作により、カット前搬送処理(パック連続体1の搬送動作)→カット処理(パック連続体1のカット動作)→カット後搬送処理(カットされた1つの薬剤一包化パック2の搬送動作)の流れで薬剤一包化パック2の提供動作が行われる(ステップS17~ステップS19)。
ステップS17~ステップS19の詳細動作を説明すると以下の通りである。図9において、対象の格納部に格納されているパック連続体1の先端部を搬送ローラ11a、11bのニップで保持している第1搬送部10が駆動されると、対象の格納部からパック連続体1が送り出され、パック連続体1の先端部がカット部30を通り抜けると、第2搬送部20が駆動されることで搬送ローラ21a、21bでニップされつつ搬送される(ステップS17)。この際、第1搬送部10が駆動されるタイミングは第2搬送部20の駆動タイミングと合わせてもよい。
次いで、超音波センサからなる境界センサ29でカットすべきカット部分(例えば図2に示した隣り合う薬剤一包化パック2、2の圧着部4、4のミシン目5の近傍)を検知する。この際、第1搬送部10の搬送ローラ11a、11bと第2搬送部20の搬送ローラ21a、21bとの回転軸間距離が一定で一定の搬送速度で回転し、超音波センサで薬剤一包化パック2の袋部2aの部分を正確に検知可能である。超音波センサからなる境界センサ29でカットすべきカット部分を検知して所定量搬送したならば、第1搬送部10が停止されると同時に第2搬送部20が停止されるので、パック連続体1も停止する。
次いで、カット部30が動作することで、隣り合う薬剤一包化パック2、2の圧着部4、4のミシン目5の近傍部分でカットされ(図4参照)、1つの薬剤一包化パック2がパック連続体1から分離される(ステップS18)。残りのパック連続体1は第1搬送部10が逆方向に所定量回転することで、格納部6側に戻す方向に搬送され、残りのパック連続体1の先端部2cが先端検知センサ28で検知されると、第1搬送部10が停止する。カットされた1つの薬剤一包化パック2は第2搬送部20の搬送によって排出部35のパック受部36に排出され、上記パック取り出し口へ送られると、第2搬送部20が停止する(ステップS19)。
カットされた1つの薬剤一包化パック2を排出部35から取り出すと、排出センサ37がONになる。この際、服薬者が薬剤一包化パック2を取り出すことで再び排出センサ37がOFFになり、その判定結果より一回分の薬剤一包化パック2の提供を行う処理が終了する(ステップS20)。この処理が終わった時、次回の予約があれば入力値を自動的に変更し次の処理を繰り返すことができる。
以上説明したとおり、実施形態2では、上記実施形態2の基本的な装置構成を前提として、図6を用いて説明した実施形態1の実施例2と同様の制御構成を採ることができる。すなわち、実施形態2の制御部50AのCPUは、カット部30でパック連続体搬送方向Aの最下流に位置するn番目の薬剤一包化パック2をパック連続体1からカットすると、カットされた後のパック連続体1の最下流に位置するn+1番目の薬剤一包化パック2をパック連続体1の搬送方向の上流側に搬送するように第1搬送部10の第1搬送モータ18を制御し、当該パック連続体1の最下流に位置するn+1番目の薬剤一包化パック2を所定の位置に位置決めする構成である。
かかる構成により、本実施形態2によれば、ジョブの終了時などに、カットされたパック連続体側の薬剤一包化パックの最下流に位置する先端部を所定の位置に戻して位置決めすることで、パック連続体の先端の位置を把握することができる。これにより、次のジョブにおいて、カットすべきパック連続体の薬剤一包化パックの境界部を確実に把握することができる。
また、実施形態2では、上記実施形態2の基本的な装置構成を前提として、図7を用いて説明した実施形態1の実施例3と同様の構成を採ることができる。すなわち、実施形態2では、検出部27の境界センサ29は、カット部30でパック連続体1の最下流に位置するn番目の薬剤一包化パック2がパック連続体1からカットされたとき、カットされた後のパック連続体1の最下流に位置するn+1番目の薬剤一包化パック2の袋部2aを検出可能な位置に配置されている構成である。すなわち、図7(a)に示したように、L<P+W/2の配置構成条件を満たす適正(OK)な配置構成である。
かかる構成により、実施形態2によれば、前述したようなカット後のスイッチバック搬送が不要になり、また検出した境界部が何番目の薬剤一包化パックかを管理する必要がないので、制御が簡単になる、という効果を奏する。
また、実施形態2では、上記実施形態2の基本的な装置構成を前提として、図8を用いて説明した実施形態1の実施例4と同様の構成を採ることができる。すなわち、実施形態2では、装置本体の電源がONされたとき、制御部50AのCPUは、検出部27の先端検知センサ28又はエリアセンサからの信号に基づいて、パック連続体1の最下流に位置する薬剤一包化パック2の最下流の端部である圧着部4の先端部2cを把握するイニシャル制御を行う構成である。
かかる構成により、実施形態2によれば、ジョブ等の途中で装置本体の電源を切られても、パック連続体の最下流に位置する薬剤一包化パックの最下流の端部(パック連続体の薬剤一包化パックの先端部)位置を把握してからカット動作を行うので、確実に1つの薬剤一包化パックずつにカットすることができる。
薬剤一包化パックを提供する服薬支援装置において、実施形態2によれば、上述した基本的な効果を奏する他、以下の効果も奏する。
すなわち、各格納部6の第1搬送部10のギア16と、装置本体側のギア17とを服薬タイミングに合わせて接離できるようにしたことで、実施形態2の駆動源である第1搬送モータ18及びギア17の設置個数をそれぞれ単一にした簡素な構成で、第1搬送部10の駆動源の共通化を図ることができる。このように構造を大幅に簡略化した状態でも各格納部6からパック連続体1を送り出し搬送することができる。
服薬時に服薬者が苦労することなく薬剤一包化パックを手にすることができる。また、薬局から受け取ったパック連続体を簡単に装置にセットすることができる。また、格納部が複数個あることで、各時間帯の薬剤一包化パックをセットすることができる。更に、格納部切り替え部を有しているため、装置構造を大きくすることなく、各服薬時間の薬剤一包化パックを服薬者に提供することができる。
更に具体的には、格納部切り替え部でもある保持部40を備えていることにより、複数の格納部6を回転台41上に円形に配置し、回転させることで全体の大きさを小さくして小型化が図られ、各格納部6の切り替えができる。なお、複数の格納部6を一列に並べた場合では、切り替えのために退避スペースを設けなければいけないため、小型化を図ることができない。
また、複数の格納部6をカット部30のカット位置に切り替えることができることにより、カット部30と第2搬送部20とを共通に使えることで、構造を簡素化した状態でも各格納部6からパック連続体1を送り出し、確実な搬送をすることができる。
図15~図17を参照して本発明が適用可能な服薬支援装置について説明する。図15は本発明が適用可能な服薬支援装置の要部の斜視図、図16は本発明が適用可能な服薬支援装置全体の斜視図である。図17は本発明が適用可能な服薬支援装置に用いられる第1搬送部の構成を示す要部の断面図である。
図15及び図16に示すように、本発明が適用可能な服薬支援装置100Bは、図9~図12に示した実施形態2に係る服薬支援装置100Aと比較して、次の点が相違する。すなわち、服薬支援装置100Bは、服薬支援装置100Aと比較して、服薬支援装置100Aよりも多数の格納部6-1~6-8を上下段にマトリックス状に装置本体側に配置した点、格納部切り替え部でもある保持部40に代えて、破線(点線)で示す移動ユニット80と、第2の移動手段としてのXスライダ部81及びYスライダ部91とを新規に有する点が主に相違する。
Xスライダ部81及びYスライダ部91は、複数の格納部6とカット部30とを相対的に移動させ複数の格納部6に格納されたパック連続体1のうちのどれをカットするかを切り替える切替手段としての機能を有する。Xスライダ部81及びYスライダ部91は、少なくともカット部30を移動させる第2の移動手段として機能する。
服薬支援装置100Bは、カット部30及び第2搬送部20を一体的に支持した移動ユニット80と、この移動ユニット80を、マトリックス状に装置本体側に配置された複数の格納部6-1~6-8の何れか1つに移動させるXスライダ部81及びYスライダ部91とを有する。
移動ユニット80は、破線で示すユニットフレーム89に一体的に取り付けられている。第2搬送部20の搬送ローラ21a、21bは、それぞれ回転軸を介してユニットフレーム89に回転可能に支持されている。
図16に示すように、服薬支援装置100Bは、複数の格納部6-1~6-8、各格納部6-1~6-8に設けられた第1搬送部10A、移動ユニット80、Xスライダ部81及びYスライダ部91の略全体を覆う外装97を有している。外装97には、移動ユニット80に設けられているカット部30によりカット・分離され、第2搬送部20で搬送された1つの薬剤一包化パック2を排出するための排出口98が所定の位置に露出して配置されている。排出口98には、排出された薬剤一包化パック2を取り出すためのパック取り出し口99が設置されている。
図15、図16において、各格納部6-1~6-8の構成は同じであり、各格納部6-1~6-8にそれぞれ設けられた第1搬送部10Aの符号は、図の簡明化のため格納部6-1のみに付している。外装97で覆われた内部の構成部材等は見えないが、図16では故意に半透明状態で表している。
Xスライダ部81は、図における左右方向(横方向に隣り合う格納部6の配列方向)であるX方向に移動ユニット80を移動させるスライド機構を有する。Xスライダ部81は、1対のローラ83、84間に掛け渡されたベルト85と、ベルト85に固定されたスライドシャフト82と、駆動側のローラ84が出力軸に取り付けられた駆動源としてのモータ86とを有する。モータ86は、正逆両方向に回転可能なモータである。
1対のローラ83、84は、装置本体側に回転可能に支持されている。スライドシャフト82は、Y方向に延び、一端部がベルト85に固定され、他端部側がユニットフレーム89にY方向にスライド可能に取り付けられている。
モータ86の回転によって、ベルト85を介してスライドシャフト82がX方向(又はX方向と反対方向)に移動するので、ユニットフレーム89に取り付けられた移動ユニット80はX方向(又はX方向と反対方向)に移動する。
Yスライダ部91は、図における上下方向(縦方向に隣り合う格納部6の配列方向)であるY方向に移動ユニット80を移動させるスライド機構を有する。Yスライダ部91は、1対のローラ93、94間に掛け渡されたベルト95と、ベルト95に固定されたスライドシャフト92と、駆動側のローラ94が出力軸に取り付けられた駆動源としてのモータ96とを有する。モータ96は、正逆両方向に回転可能なモータである。
1対のローラ93、94は、装置本体側に回転可能に支持されている。スライドシャフト92は、図においてX方向に延び、一端部がベルト95に固定され、他端部側がユニットフレーム89にX方向にスライド可能に取り付けられている。
モータ96の回転によって、ベルト95を介してスライドシャフト92がY方向(又はY方向と反対方向)に移動するので、ユニットフレーム89に取り付けられた移動ユニット80はY方向(又はY方向と反対方向)に移動する。
各格納部6-1~6-8は、実施形態2の図9等に示した回転台41に保持された格納部6-1~6-4と比較して、図15及び図16に示すように、保持手段として機能するよう装置本体側に設置・固定されている点が相違する。また、第1搬送部10Aは、実施形態2の第1搬送部10と比較して、図17に示すように、各格納部6-1~6-8に対応してそれぞれ設けられている点、及び従動ギア16と常に噛み合う駆動ギア57を出力軸に有する第1搬送モータ58を用いる点が相違する。第1搬送モータ58は、各格納部6-1~6-8に対応してそれぞれ設けられており、装置本体側に設置・固定されている。
次に、服薬支援装置100Bの概略的な動作を説明する。服薬支援装置100Bに設けられている図示しない排出スイッチ(スタートスイッチ)が押された場合には、例えば図15及び図16に示すように、Xスライダ部81、Yスライダ部91を駆動して、移動ユニット80が対象とするパック連続体1が格納されている対象の格納部6-1に移動する。
次に、図17に示すように、対象の格納部6-1に格納されているパック連続体1の先端部を搬送ローラ11a、11bのニップで保持している第1搬送部10Aが駆動されると、対象の格納部6-1からパック連続体1が送り出され、パック連続体1の先端部が移動ユニット80におけるカット部30を通り抜けると、第2搬送部20が駆動されることで搬送ローラ21a、21bでニップされつつ搬送される。この際、第1搬送部10Aが駆動されるタイミングは第2搬送部20の駆動タイミングと合わせてもよい。
次いで、図示しないパック検知センサでカットすべきカット部分(例えば図3に示した隣り合う薬剤一包化パック2、2の圧着部4、4のミシン目5近傍)を検知する。この際、第1搬送部10Aの搬送ローラ11a、11bと第2搬送部20の搬送ローラ21a、21bとの回転軸間距離が一定で、一定の搬送速度で回転しているため、上記パック検知センサで正確に検知可能である。
上記パック検知センサでカットすべきカット部分を検知したならば、第1搬送部10Aが停止されると同時に第2搬送部20が停止されるので、パック連続体1も停止する。
次いで、カット部30が動作することで、隣り合う薬剤一包化パック2、2のミシン目5近傍部分でカットされ(例えば図4参照)、1つの薬剤一包化パック2がパック連続体1から分離される。残りのパック連続体1は第1搬送部10Aが逆方向に所定量回転することで、格納部6側に戻す方向に搬送され、残りのパック連続体1の先端部が上記先端検知センサで検知されると、第1搬送部10Aが停止する。
次いで、第2搬送部20の搬送ローラ21a、21bのニップによってカットされた1つの薬剤一包化パック2を保持した状態で、Xスライダ部81、Yスライダ部91を駆動して、移動ユニット80がパック取り出し口99へ移動する。カットされた1つの薬剤一包化パック2は第2搬送部20の搬送によってパック取り出し口99へ送られると、第2搬送部20が停止する。
本発明を服薬支援装置100Bに適用する場合、上記パック検知センサに代えて、実施形態2で用いていた図9に示す検出部27の先端検知センサ28及び境界センサ29を採用してもよい。又は、これに限らず、エリアセンサを単独で採用してもよい。
そして、検出部27の先端検知センサ28及び境界センサ29又はエリアセンサを、移動ユニット80を構成しているカット部30のパック連続体1の搬送方向上流側に形成されるパック連続体1の搬送経路上に配置する。すなわち、検出部27の先端検知センサ28及び境界センサ29は、移動ユニット80が移動して対象となる格納部6に配設されている第1搬送部10Aとカット部30が対向した位置を占めたときに、第1搬送部10Aとカット部30との間に形成されるパック連続体1の搬送経路上に配置されている。
検出部27の先端検知センサ28及び境界センサ29は、上記配置に限らず、格納部6に配設されている第1搬送部10A毎にそれぞれ配置してもよい。
本発明が適用可能な服薬支援装置100Bでは、カット部30及び第2搬送部20が移動ユニット80を構成していたが、これに限定されない。
すなわち、カット手段であるカット部30のみが移動ユニットを構成していて、カットされた薬剤一包化パック2を保持する保持機能を有するカット部30のみが第2の移動手段であるXスライダ部81及びYスライダ部91によって移動され、薬剤一包化パック2をカットして保持した状態でカット部30がパック取り出し口99に設けられた第2搬送部20に対応する位置に移動され、カットされた薬剤一包化パック2が第2搬送部20で搬送される構成でもよい。
このような構成でも、対象となる複数の格納部6に格納されたパック連続体1のうちのどれかをカットして、1つの薬剤一包化パック2ずつにカットすることが可能である。
なお、服薬支援装置100Bは、これに限らず、複数の格納部6自体がX方向及び/又はY方向にマトリックス状に移動するようにしてもよい。
また、ロボットアームに移動ユニット80(カット部30、第2搬送部20)を取り付け、X方向及び/又はY方向に自在に動かす方法でもよい。
更に、服薬支援装置100Bは、これに限らず、駆動ギア57を出力軸に有する第1搬送モータ58を移動ユニット80側に設け、移動ユニット80がXスライダ部81及びYスライダ部91によって移動され、対象の格納部6と対向する位置で停止したときに、駆動ギア57が対象の格納部6に設けられた第1搬送部10Aの従動ギア16と噛み合うように構成してもよい。このように構成すれば、移動ユニット80側に設けられた駆動ギア57及び第1搬送モータ58は単一で済むため、上述の実施形態2と同様に、第1搬送部10Aの駆動源の共通化を図ることができる。このように構造を大幅に簡略化した状態でも各格納部6からパック連続体1を送り出し搬送することができる。
次に、背景技術で説明した以外の服薬支援装置、これに関連する技術について説明する。服薬支援装置として、装置内に薬剤一包化パックを格納しておき、服薬時間ごとに薬剤一包化パックを提供する技術が既知である。
今までの服薬支援装置では、例えば、特開2012-165800号公報や特許第5796114号公報では、連なった状態の薬剤一包化パックを装置内に格納し、服薬時間になると服薬者に服薬を促し、薬剤一包化パックを取り出させることはできる。しかしながら、連なっている状態で装置から出てくるため服薬者が切り離す必要があり、手の不自由な服薬者では切り存じて中の薬剤が飛び出たり、最悪の場合では切り離すことができない、という問題があった。
特許6060148号公報では、分包機において、連なった薬剤一包化パックを特定の境界部でカットする機構を有している。境界部の検出方法は、事前に、1パックあたりの幅サイズ情報を入力して搬送量から境界部を判断している。これを服薬支援装置で実施すると、薬剤一包化パックが搬送スリップした場合、そのスリップ量は搬送する度に蓄積されるので、境界部以外で誤カットして薬剤がこぼれてしまう問題がある。また、1パックあたりの幅サイズ情報を誤って入力したり、異なる幅サイズの薬剤一包化パックが含まれていた場合も同様に、境界部以外でカットしてしまう、という問題がある。
特開平2-175171号公報では、プリンタ装置において、用紙のミシン目部分を検出する方法として、超音波センサを用いている。超音波センサの場合、ミシン目幅は狭すぎるので誤検出しやすく、とくに、ミシン目の穴以外を検出してしまうとミシン目と認識できない、という問題がある。
特開平10-101034号公報や、特許第6462947号公報では、小袋連続体の境界位置を検知してカットする装置である。
特開平10-101034号公報では、境界部の検知手段としては、小袋連続体に検出部を接触させながら搬送し、検出部の機械的変化によって境界部を検知している。しかし、本発明では薬剤一包化パック内に薬剤を入れているため、接触搬送させる方式では、薬剤一包化パック内の薬剤を傷つけてしまう、という問題がある。
特許第6462947号公報では、カット位置の検知手段としては、小袋自体にカット位置を検出するためのマーキングが付いていることが前提である。これでは、小袋作成装置が限定されてしまい、更に小袋を製作する時に、マーキングによるコストアップや生産性が低下してしまう、という問題がある。
以上本発明の好ましい実施例を含む実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、上記実施形態や実施例等に記載した技術事項を適宜組み合わせたものであってもよい。
本発明の実施の形態に適宜記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 パック連続体
2 薬剤一包化パック
2a 袋部
2b 境界部
2c 先端部
3 薬剤
4 圧着部(漏れ防止部の一例)
5 ミシン目
6 格納部
7 開口部
10 第1搬送部(搬送手段の一例)
11a、11b 搬送ローラ(搬送手段、保持部材)
16 従動ギア(駆動伝達部材の一例)
17 駆動ギア(駆動伝達部材の一例)
18 搬送モータ(搬送手段の駆動源、搬送駆動部の一例)
19 搬送経路
20 第2搬送部(搬送手段、第2の搬送手段)
21a、21b 搬送ローラ(第2の搬送手段)
27 検出部(検出手段の一例)
28 先端検知センサ(検出手段の構成要素)
29 境界センサ(検出手段の構成要素)
30 カット部(カット手段の一例)
35 排出部
36 パック受部
37 排出センサ(排出パック検知手段の一例)
40 保持部(保持手段、第1の移動手段の一例)
41 回転台
45 回転台モータ(保持手段の駆動源、回転駆動部の一例)
46 回転台HPセンサ
50、50A 制御部(制御手段の一例)
100、100A 服薬支援装置
A パック連続体搬送方向
特開平07-052930号公報

Claims (9)

  1. 薬剤を覆う袋部と、前記薬剤が前記袋部から漏れるのを防止する漏れ防止部とをそれぞれ有する複数の薬剤一包化パックが帯状に連なったパック連続体を搬送方向に搬送する搬送手段と、
    前記パック連続体における前記搬送方向に隣り合う前記薬剤一包化パックの前記漏れ防止部によって形成された境界部を検出する検出手段と、
    前記パック連続体を前記境界部の所定位置においてカットして1つの前記薬剤一包化パックずつに切り離すカット手段と、
    前記検出手段からの信号に基づいて、前記所定位置で前記境界部をカットするよう前記カット手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記検出手段は、前記搬送手段により搬送される前記パック連続体の前記袋部と前記漏れ防止部とを識別するとともに、前記境界部を検出するものであり、
    前記制御手段は、前記カット手段で前記搬送方向における最下流に位置する前記薬剤一包化パックを前記パック連続体からカットすると、カットされた後の前記パック連続体の前記最下流に位置する前記薬剤一包化パックを前記搬送方向の上流側に搬送するように前記搬送手段を制御し、当該最下流に位置する前記薬剤一包化パックを所定の位置に位置決めすることを特徴とする服薬支援装置。
  2. 前記制御手段は、前記搬送方向に隣り合う前記薬剤一包化パックの前記漏れ防止部の前記境界部の略中央が前記所定位置としてカットされるよう前記カット手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の服薬支援装置。
  3. 前記検出手段は、前記カット手段で前記搬送方向における最下流に位置する前記薬剤一包化パックが前記パック連続体からカットされたとき、カットされた後の前記パック連続体の前記最下流に位置する前記薬剤一包化パックの前記袋部を検出可能な位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の服薬支援装置。
  4. 装置本体の電源がオンされたとき、前記制御手段は、前記搬送方向における最下流に位置する前記薬剤一包化パックの前記最下流の端部を把握するイニシャル制御を行うことを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載の服薬支援装置。
  5. 前記検出手段は、前記薬剤一包化パックに非接触で、当該薬剤一包化パックの前記袋部と前記漏れ防止部とを識別するとともに、前記境界部を検出することを特徴とする請求項1~4の何れか1つに記載の服薬支援装置。
  6. 前記検出手段は、超音波センサを用いていることを特徴とする請求項1~5の何れか1つに記載の服薬支援装置。
  7. 前記検出手段は、エリアセンサを用いていることを特徴とする請求項1~の何れか1つに記載の服薬支援装置。
  8. 前記パック連続体を格納する格納部を有し、
    前記カット手段は、前記格納部より前記搬送方向の下流側に配置されており、
    前記搬送手段は、前記パック連続体を前記格納部から前記カット手段までの搬送経路上を搬送するよう構成されており、
    前記検出手段は、前記格納部と前記カット手段との間の前記搬送経路上に配置されていることを特徴とする請求項1~の何れか1つに記載の服薬支援装置。
  9. 前記パック連続体を格納する格納部を複数有し、
    前記カット手段に対して複数の前記格納部を移動させる第1の移動手段を備え、
    前記搬送手段が、複数の前記格納部のそれぞれに設けられており
    複数の前記搬送手段を駆動する駆動源及び前記カット手段を装置本体側に備え
    前記駆動源は、カットされる前記パック連続体を格納する前記格納部の前記搬送手段と連結されて該搬送手段を駆動し、
    前記搬送手段は、前記第1の移動手段によって移動された前記格納部の前記パック連続体を前記格納部から前記カット手段までの搬送経路上を搬送するよう構成されており、
    前記カット手段は、複数の前記格納部より前記搬送方向の下流側に配置されており、
    前記検出手段は、前記第1の移動手段によって移動された前記格納部と前記カット手段との間の前記搬送経路上に配置されていることを特徴とする請求項1~の何れか1つに記載の服薬支援装置。
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