JP7300319B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、画像形成装置に関し、特に、複数の原稿を順次自動搬送して読み取る機能を有する画像形成装置に関する。
従来から、画像形成装置が利用されているが、近年、書類の印刷機能や複製機能に加えて、書類の読取(スキャン)機能や、ファクシミリ機能、ネットワーク接続機能なども有する多機能な複合機が利用されている。
特に、自動原稿送り装置(ADF:Auto Document Feeder)を備え、所定の位置に配置された複数枚の原稿を、順次1枚ずつ自動搬送して、連続的に読み取る機能を有する画像形成装置が利用されている。
たとえば、特許文献1には、複数ページの原稿の画像データを格納できるバッファメモリと、読み取られた原稿の画像データを圧縮した後の圧縮データを格納する圧縮画像メモリを備え、原稿流し込みによる原稿読込を行っている最中に、バッファメモリの未使用領域の容量がしきい値以下になったときに、次ページの原稿流し込みを中断し、バッファメモリの未使用領域の容量が大きくなった場合に次ページの原稿流し込みを再開するようにした画像処理装置が開示されている。
また、特許文献2には、原稿の連続読取を行う場合の読取品質を保つために、連続読取枚数が、ADFに積載可能な最大積載数以上となった場合に、一時的に読取動作を停止させ、白補正のキャリブレーションを実施するようにした複写装置が開示されている。
特開2002-300358号公報 特開2004-104486号公報
上記した従来の技術では、自動原稿送り装置による読取動作を一時的に停止する場合、たとえば、原稿を搬送するためのローラやモータを停止させ、原稿を読み取るための光の発光を停止させることが行われる。
このように、ローラやモータの停止や発光の停止など、原稿の読取動作にかかる全ての部材の動作を停止させる場合は、騒音や発熱を減少させ、低消費電力化ができるが、読取動作を再開する場合、モータ等の読取動作にかかる部材の起動や安定化に時間がかかり、複数枚のすべての原稿の読取が終了するまでに、長時間を要する場合があった。
一方、読取動作を一時的に停止する場合に、動作が安定するまでに時間がかかるモータの励磁や発光を継続させることも可能であるが、もし、読取動作を停止させる要因が復旧に長時間を要するものであった場合、モータの励磁など無用な動作を継続させることになる場合があり、騒音や発熱が増加して、画像品質の劣化や、消費電力が増加する場合がある。
また、読取動作を一時的に停止する要因としては、バッファメモリの容量不足や、キャリブレーションの実施が必要となる場合の他に、搬送する印刷用紙の紙詰まり、印刷用紙切れ、トナーの補給待ち、画像データの転送終了待ちなど、種々の停止要因がある。
これらの停止要因ごとに、読取動作を再開するまでに必要な時間が異なる。
たとえば、搬送する印刷用紙の紙詰まりの場合は、紙詰まりをした印刷用紙が取り除かれるまで読取動作を再開することはできないが、トナーの補給待ちの場合は、10秒程度待てば、トナーの補給が完了するので、読取動作を再開してもよい。
したがって、読取動作の停止要因ごとに、読取動作の再開までの適切な時間が異なり、また、停止させる部材も、すべて停止させたほうがよい場合と、一部の部材のみ停止させるだけでよい場合がある。
そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、読取動作の停止要因ごとに停止させる部材を適切に設定し、読取動作に係るすべての部材を停止するまでの停止時間も停止要因ごとに設定しておくことにより、読取動作の停止要因に対応させて、複数の原稿を連続して読み取る場合の全読取時間をできるだけ短縮し、騒音や発熱の防止、画像品質の劣化防止、消費電力の低減等を行うことを課題とする。
この発明は、原稿に記載された情報を読み取る原稿読取部と、原稿設置台に配置された1または複数の原稿を、前記原稿読取部の位置を通過させて、排紙収納台にまで搬送する原稿搬送部と、
原稿の読取処理を停止すべき停止要因が発生しているか否かを監視する停止要因監視部と、前記停止要因と、停止要因が発生した場合に動作を停止させる読取関係部材とを対応付けた停止判定情報を予め記憶した記憶部と、前記停止要因監視部によって、前記停止要因が発生していることを検出した場合に、前記停止判定情報を利用して、前記発生している停止要因に対応付けられた読取関係部材と停止内容を設定する停止判定部と、前記停止判定部によって設定された停止内容に基づいて、前記停止要因に対応付けられた読取関係部材の動作を停止させる動作停止部とを備え、前記読取関係部材には、前記原稿を搬送する部材と、前記原稿を読み取る部材とが含まれ、前記動作停止部が停止させる読取関係部材は、発生する停止要因によって異なることを特徴とする画像形成装置を提供するものである。
また、前記停止要因ごとに対応付けて、停止要因が解消したことを確認するための基準停止時間を、前記記憶部に予め記憶し、前記読取関係部材の動作を停止させた後に、前記基準停止時間内に、前記発生していた停止要因が解消した場合には、前記停止していた読取関係部材の動作を再開させることを特徴とする。
また、前記読取関係部材の動作を停止させた後に、前記基準停止時間内に、前記発生していた停止要因が解消しなかった場合には、すべての読取関係部材の動作を停止させることを特徴とする。
また、前記停止要因が、その停止要因を解消するのに長時間を要する即停止要因である場合、前記即停止要因に対応付けてすべての読取関係部材が動作停止部材として予め設定され、前記即停止要因が発生した場合には、前記動作停止部は、前記即停止要因に対応付けられたすべての読取関係部材の動作を停止させることを特徴とする。
また、前記原稿搬送部によって搬送される原稿を監視する原稿監視部をさらに備え、前記停止要因が、その停止要因を解消するのに長時間を要する即停止要因である場合、前記即停止要因に対応付けてすべての読取関係部材が動作停止部材として予め設定され、前記発生した停止要因が、前記即停止要因であった場合、前記原稿監視部によって、現在搬送中の原稿が、前記排紙収納台にまで搬送されたことを検出した後に、前記動作停止部が、前記即停止要因に対応付けられたすべての読取関係部材の動作を停止させることを特徴とする。
また、前記停止要因が、その停止要因が解消するのにかかる時間が一定時間内であることが予めわかっている停止時間固定要因である場合、前記基準停止時間には、固定値が予め設定されていることを特徴とする。
また、前記発生した停止要因が、前記停止時間固定要因であった場合、読取処理を安定させるのに時間がかかる読取関係部材の動作は停止させずに、他の読取関係部材の動作を停止させ、前記原稿読取部が、原稿に光を照射する発光部と原稿からの反射光を受光する受光部を含み、前記原稿搬送部が、原稿を搬送させる複数のローラを回転させる搬送モータと、前記搬送モータを励磁させるモータ励磁部と、前記搬送モータと複数のローラとの接続および接続解除を制御するクラッチを含む場合、読取処理を安定させるのに時間がかかる読取関係部材には、前記発光部と、前記搬送モータと、モータ励磁部とが含まれ、前記停止させる読取関係部材には、前記クラッチが含まれることを特徴とする。
また、前記発生した停止要因が、その停止要因が解消するのにかかる時間が変動する可能性のある停止時間変動要因である場合、前記発生した停止時間変動要因に対応付けて予め記憶された前記基準停止時間と、読取処理の条件とに基づいて、停止時間変動要因が解消したことを確認するための変動停止時間を計算し、前記読取関係部材の動作を停止させた後に、前記変動停止時間内に、前記発生していた停止時間変動要因が解消した場合には、前記停止していた読取関係部材の動作を再開させ、前記変動停止時間内に、前記発生していた停止時間変動要因が解消しなかった場合には、すべての読取関係部材の動作を停止させることを特徴とする。
また、前記原稿読取部が、原稿に光を照射する発光部と原稿からの反射光を受光する受光部を含み、前記原稿搬送部が、原稿を搬送させる複数のローラと、クラッチと、前記複数のローラを回転させる搬送モータと、前記搬送モータを励磁させるモータ励磁部とを含み、前記複数のローラが、原稿設置台に配置された原稿を取り出しかつ前記原稿読取部の位置の方向に搬送させるためのレジストローラおよび給紙ローラと、前記原稿読取部の位置に搬送されてきた原稿を排紙収納台にまで搬送するための読取部位ローラとからなり、前記クラッチが、前記搬送モータと前記レジストローラとの接続および接続解除を制御する搬送クラッチと、前記搬送モータと前記給紙ローラとの接続および接続解除を制御する給紙クラッチとからなり、前記読取関係部材には、前記発光部、前記搬送モータ、前記モータ励磁部、前記搬送クラッチ、および、前記給紙クラッチが含まれることを特徴とする。
また、前記停止要因には、読取処理の停止を要求するユーザによる入力操作があったこと、搬送されている印刷用紙が紙詰まりしたこと、印刷用紙が無くなったこと、所定のトナー補給容器のトナーが無くなったこと、トナー補給容器からのトナーの補給が必要となったこと、自動画質調整機能が実行されたこと、読み取った原稿の読取画像データを記憶する記憶装置の残容量が不足していること、FAX送信機能を実行していること、読取画像データを送信する機能を実行していることのいずれか1つ以上が含まれることを特徴とする。
また、前記停止要因監視部は、読取処理の停止を要求する入力操作が行われたか否かを検出するユーザ停止要求検出部、読取処理によって生成された読取画像データを記憶する記憶部の残容量を検出する記憶残容量検出部と、前記読取画像データを転送する画像データ転送機能が実行されているか否かを監視する画像データ転送監視部と、自動画質調整機能が実行されているか否かを監視する画質調整監視部を含むことを特徴とする。
また、この発明は、原稿に記載された情報を読み取る原稿読取部と、原稿設置台に配置された1または複数の原稿を、前記原稿読取部の位置を通過させて、排紙収納台にまで搬送する原稿搬送部とを備えた画像形成装置の動作停止方法であって、原稿の読取処理を停止すべき停止要因ごとに、その停止要因に対応付けて動作を停止させるべき読取関係部材を予め設定し、前記原稿の搬送中に、前記原稿の読取処理を停止すべき停止要因が発生しているか否かを監視し、前記停止要因が発生していることを検出した場合に、前記発生している停止要因に対応付けられた読取関係部材と停止内容を設定し、前記設定された停止内容に基づいて、前記発生している停止要因に対応付けられた読取関係部材の動作を停止させることからなることを特徴とする画像形成装置の動作停止方法を提供するものである。
また、この発明は、原稿に記載された情報を読み取る原稿読取部と、原稿設置台に配置された1または複数の原稿を、前記原稿読取部の位置を通過させて、排紙収納台にまで搬送する原稿搬送部と、原稿の読取処理を停止すべき停止要因が発生しているか否かを監視する停止要因監視部と、前記停止要因監視部によって、前記停止要因が発生していることを検出した場合に、前記停止要因とその停止要因が発生した場合に動作を停止させる読取関係部材とを予め対応付けた停止判定情報を利用して、前記発生している停止要因に対応付けられた読取関係部材と停止内容を設定する停止判定部と、前記停止判定部によって設定された停止内容に基づいて、前記停止要因に対応付けられた読取関係部材の動作を停止させる動作停止部とを備え、前記読取関係部材には、前記原稿を搬送する部材と、前記原稿を読み取る部材とが含まれ、前記動作停止部が停止させる読取関係部材は、発生する停止要因によって異なることを特徴とする原稿読取装置を提供するものである。
この発明によれば、原稿の読取処理を停止すべき停止要因が発生しているか否かを監視する停止要因監視部と、停止要因と、停止要因が発生した場合に動作を停止させる読取関係部材とを対応付けた停止判定情報を予め記憶した記憶部とを備え、停止要因監視部によって停止要因が発生していることを検出した場合に、停止判定情報を利用して、発生している停止要因に対応付けられた読取関係部材と停止内容を設定し、設定された停止内容に基づいて、停止要因に対応付けられた読取関係部材の動作を停止させ、停止させる読取関係部材は発生する停止要因によって異なるので、読取動作の停止要因に対応させて、複数の原稿を連続して読み取る場合の全読取時間を短縮することができ、さらに、読取動作の停止要因ごとに、原稿を搬送する部材が発する騒音や発熱を適切に防止し、消費電力の低減を行うことができる。
この発明の画像形成装置の一実施例の構成ブロック図である。 この発明の図1に示した構成部分に関する一実施例の詳細な構成ブロック図である。 この発明において、動作を停止させる部材の実施例と、記憶部に記憶される基準停止時間の一実施例の説明図である。 この発明の画像形成装置の記憶部に記憶される停止判定情報の一実施例の説明図である。 この発明において、読取停止要因に対応する停止判定処理と、動作停止処理の一実施例のフローチャートである。 即時停止が必要な停止要因が発生した場合の動作停止処理(即停止要因の停止処理)の一実施例のフローチャートである。 停止時間固定要因が発生した場合の動作停止処理(停止時間固定要因の停止処理)の一実施例のフローチャートである。 停止時間変動要因が発生した場合の動作停止処理(停止時間変動要因の停止処理)の一実施例のフローチャートである。 この発明において、原稿読取装置の概略構成を示す一実施例の説明図である。 この発明において、即時停止が必要な停止要因(即停止要因)が発生した場合の動作停止状態と動作再開処理の一実施例の説明図である。 この発明において、即時停止が必要な停止要因(即停止要因)が発生した場合に、読取後原稿の排紙をした動作停止状態と動作再開処理の一実施例の説明図である。 この発明において、停止時間固定要因または停止時間変動要因が発生した場合の動作停止状態と、所定の停止時間が経過した後の動作停止状態と、動作再開処理の一実施例の説明図である。
以下、図面を使用して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の実施例の記載によって、この発明が限定されるものではない。
この発明の画像形成装置は、画像形成装置本来の機能に加え、読み取る複数の原稿を、自動的に1枚ずつ搬送して、順次各原稿を読み取って、原稿の画像データを取得する原稿読取機能を有する。
特に、この発明の画像形成装置は、原稿読取装置を備え、原稿読取装置で読み取る原稿を搬送中に、発生した読取停止要因に対応させて、原稿読取装置を構成する読取処理に関係する部材の適切な停止制御をするものである。
以下に示すこの発明の実施形態は、画像形成装置に関するものであるが、画像形成装置の他にも、原稿読取機能のみを有する単機能の原稿読取装置や、原稿搬送装置を備えた情報処理装置などに適用することができる。
<画像形成装置の構成>
図1に、この発明の画像形成装置の一実施例の構成ブロック図を示す。
画像形成装置(以下、MFP:Multifunction Peripheral、複合機とも呼ぶ)1は、画像データを処理する装置であり、たとえば、複写機能、印刷機能、原稿読取機能(スキャン機能)、原稿編集機能、FAX機能、通信機能などを備えた電子機器である。
図1において、この発明の画像形成装置(MFP)1は、主として、制御部11、操作部12、表示部13、通信部14、画像処理部15、機能実行部16、原稿搬送部31、原稿読取部32、原稿監視部33、停止要因監視部34、停止判定部35、動作停止部36、記憶部50を備える。
画像形成装置(MFP)1は、原稿を読み取り部位に自動搬送して、原稿の読取を行う原稿読取装置30を備えるが、原稿読取装置30は、上記した原稿搬送部31、原稿読取部32、原稿監視部33、停止要因監視部34、停止判定部35、動作停止部36を含む。
制御部11は、操作部や画像処理部などの各構成要素の動作を制御する部分であり、主として、CPU、ROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータによって実現される。
CPUは、ROM等に予め格納された制御プログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させて、この発明の原稿読取機能、停止判定機能、動作停止機能などを実行する。
また、上記構成要素のうち、停止要因監視部34や、停止判定部35は、CPUが、所定のプログラムに基づいてそれぞれの処理を実行する機能ブロックである。
操作部12は、画像形成装置の利用者が所定の入力操作をするための入力装置である。
たとえば、文字などの情報の入力や、機能の選択入力をする部分であり、キーボード、マウス、タッチパネルなどが用いられる。
また、たとえば、コピーなどを実行しようとするユーザは、操作部12によって、コピーする枚数等の設定項目を入力し、あるいは、表示部に表示されるメッセージを確認して、タッチパネル等を利用して所定の入力操作をすることによって、コピーに必要な設定項目を選択入力する。また、コピー機能を実行させた後に、コピーを中止させたい場合は、処理の中止を意味する操作キーの入力や、特定の中止操作をする。
中止を意味する操作キーが入力された場合は、原稿搬送部31や原稿読取部32の所定の部材の動作が停止されて、コピーする原稿の搬送および読取処理が、中止される。
表示部13は、情報を表示する部分であり、各機能の実行に必要な情報や、機能の実行の結果などを、利用者に知らせるために表示する。たとえば、LCD、有機ELディスプレイなどが用いられ、操作部12としてタッチパネルが用いられる場合は、表示部とタッチパネルとが重ね合わせて配置される。
表示部13には、たとえば、画像形成装置の印刷機能や、原稿読取機能等を実行するのに必要な情報や設定項目、ユーザに対する問合せメッセージ、現在の動作状態を示す情報などが、文字、記号、画像、アイコン等を用いて、表示される。
通信部14は、ネットワークを介して、サーバやユーザ所有のパソコンなど、他の情報通信機器と通信をする部分である。
たとえば、ネットワークに接続されたユーザ所有のパソコンから、画像データを受信する。また、画像形成装置で生成された画像データを、サーバに送信する。
ネットワークとしては、LAN、インターネットなどのWAN、その他の専用回線などが利用され、通信形態は、有線通信と無線通信のどちらでもよい。
画像処理部15は、画像形成装置本来の機能を実行する部分であり、所定の情報を入力し、入力された情報から画像情報を形成して出力する画像形成機能を実行する。
画像処理部15は、主に、所定の画像情報を入力する画像入力部、入力された画像データを印刷等することのできる情報に変換したり印刷情報を形成したりする画像形成部、形成された印刷情報等を印刷用紙等に出力する画像出力部などからなる。
画像入力部は、画像情報を画像形成装置に入力する部分であり、上記した原稿読取装置30は、画像入力部の一つに相当する。
たとえば、画像や文字図形等が記載された原稿などの情報を入力する場合に、原稿読取装置30が利用される。
原稿読取装置30は、情報が印刷された原稿を読み取るスキャナであるが、この発明では、自動原稿送り装置(ADF:Auto Document Feeder)を備え、所定の位置に配置された複数枚の原稿を、順次1枚ずつ自動搬送して、連続的に読み取る機能を有するものとする。
連続的に読み取られた複数の原稿は、それぞれ、読取画像データとして、記憶部50に記憶される。
また、画像形成装置に、読み取る原稿を1枚ずつ載置する載置台を備え、ユーザが、載置台の所定の読み取り領域内に、原稿を載置するようにしてもよい。
たとえば、印刷画像が記載された原稿が載置台に載置された場合、その原稿をスキャナで読み取り、印刷画像の電子データを、読取画像データとして記憶部50に記憶する。
原稿を読み取ること以外に、画像情報を入力する方法は種々の方法がある。
たとえば、USBメモリやハードディスクなどの外部の記憶装置を接続するインタフェースが、画像入力部に該当する。
入力したい印刷画像などの電子データファイルを、USBメモリなどの外部の記憶装置に保存しておき、USBメモリ等をUSB端子などの入力インタフェースに接続し、操作部12で所定の入力操作を行うことによって、USBメモリ等に保存された所望の電子データファイルを読み出して、記憶部50に、電子データとして記憶してもよい。
また、インターネットなどのネットワークを介して、印刷画像を予め記憶したパソコンなどの情報処理装置やサーバに接続して、データ通信によって、印刷画像などを受信してもよい。さらに、通信機能を有するカメラで、印刷画像が記載された用紙を撮影し、無線通信によってカメラと接続し、撮影された印刷画像を受信してもよい。
また、画像形成装置は、画像情報の入力に関して、読み取る原稿が載置台に載置されたことを検出する光学センサや、USBメモリ等の外部記憶装置が画像形成装置に接続されたことを検出する機構を有する。
画像形成部は、たとえば、画像データを記録用紙に印刷する場合、一般的に、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電、及び定着の各工程を連続的に実施して、画像データを記録用紙に形成する。
現像工程では、トナーカートリッジからトナーを現像装置に補給し、帯電した感光体ドラムの表面に形成された静電潜像が現像され、静電潜像に対応したトナー像が形成される。
感光体ドラムの表面に形成されたトナー像は転写装置によって記録用紙上に転写され、その後、定着装置によって加熱されることにより記録用紙上に定着させられる。
画像出力部は、形成された画像データを出力する部分であり、たとえば、プリンタに相当し、所定の印刷用紙(紙媒体)に、編集後の印刷画像を、印刷して出力する。
ただし、画像データの出力は、印刷に限るものではなく、USBメモリなどの外部の記憶装置への画像データの記憶や、インターネットなどのネットワークを介して他の情報処理装置やサーバへの画像データの送信でもよい。
画像出力処理は、後述する機能実行部16によって行われる処理の1つである。
機能実行部16は、画像形成装置が有する所定の機能を実行する部分である。
たとえば、画像形成装置を利用しに来たユーザが、コピー機能を実行させる所定の操作をした場合に、コピー機能を実行する。
あるいは、原稿を読み取り保存させるための所定の操作をした場合に、原稿をスキャンする機能と保存機能を実行する。
また、上記のように、メッセージを表示する処理や原稿を印刷出力する処理など、ユーザによって選択された処理を実行する。
原稿搬送部31は、所定の原稿設置台に配置された1または複数の原稿を、原稿読取部32のある位置に搬送し、さらに、原稿読取部32の位置を通過させて、排紙収納台にまで搬送する部分である。
原稿設置台に複数の原稿が配置された場合は、1枚ずつ原稿を自動的に取り出して、原稿読取部32のある位置にまで搬送し、読み取られた原稿を所定の排紙収納台まで搬送する処理を繰り返す。
原稿搬送部31は、原稿を搬送させる複数のローラと、クラッチと、複数のローラを回転させる搬送モータと、搬送モータを励磁させるモータ励磁部とを含む。
複数のローラは、後述するように、原稿設置台に配置された原稿を取り出しかつ原稿読取部32の位置の方向に搬送させるためのレジストローラおよび給紙ローラと、原稿読取部32の位置に搬送されてきた原稿を排紙収納台にまで搬送するための読取部位ローラとからなる。
クラッチは、主に、搬送モータとレジストローラとの接続および接続解除を制御する搬送クラッチと、搬送モータと給紙ローラとの接続および接続解除を制御する給紙クラッチとからなる。
図2に、図1に示した構成部分に関する一実施例の詳細な構成ブロック図を示しているが、原稿搬送部31に属する構成部材の一実施例も示している。
図2に示すように、原稿搬送部31は、主として、搬送モータ100、モータ励磁部101、搬送クラッチ102、レジストローラ103、給紙クラッチ104、給紙ローラ105、分離ローラ106、読取部位ローラ107からなる。
また、読取部位ローラ107は、読取前ローラ108、読取後ローラ109、排紙ローラ110からなる。
図9に、原稿読取装置30の概略構成の一実施例の説明図(断面図)を示す。
ただし、搬送モータ100、モータ励磁部101、搬送クラッチ102、給紙クラッチ104は、図示していない。
搬送モータ100は、原稿の搬送制御をするモータであり、たとえば、搬送クラッチ102に接続されたレジストローラ103の回転を制御し、給紙クラッチ104に接続された給紙ローラ105と分離ローラ106の回転を制御する。また、読取部位ローラ107の回転を制御する。
搬送モータ100は、1つではなく、各ローラの回転を制御する搬送モータを、それそれ別に備えてもよい。
モータ励磁部101は、搬送モータ100の回転子を回転させるために、搬送モータ100の固定子の巻き線に流す電流の向きを切り替える部分である。
固定子の巻き線に流す電流の向きを、所定の順序で切り替えることにより、回転子を所定の速度で回転させることができる。また、電流の向きを切り替えない場合や、固定子の巻き線に電流を流さないようにすることで、回転子の回転を停止させることができる。
搬送モータ100の回転を安定化させ迅速なモータの回転をさせるためには、モータ励磁部101の動作を完全に止めるのではなく、モータ励磁部について、予め励磁をした状態にしておく必要がある。励磁状態の後に、搬送モータの回転を開始させる。
搬送クラッチ102は、搬送モータ100の回転動力を、レジストローラ103に伝達するための部材である。
搬送クラッチ102によって、搬送モータ100の回転子と、レジストローラ103とを接続することによって、レジストローラ103を回転させる。
一方、搬送クラッチ102によって、搬送モータ100の回転子と、レジストローラ103との接続を解除することによって、レジストローラ103の回転を停止させる。
レジストローラ103は、図9に示すような位置に配置され、原稿設置台から給紙されてきた原稿150を、原稿読取部32の方向に搬送する部材である。
給紙クラッチ104は、搬送モータ100の回転動力を、給紙ローラ105と分離ローラ106に伝達するための部材である。
給紙クラッチ104によって、搬送モータ100の回転子と、給紙ローラ105と分離ローラ106とを接続することによって、給紙ローラ105と分離ローラ106を回転させる。
一方、給紙クラッチ104によって、搬送モータ100の回転子と、給紙ローラ105と分離ローラ106との接続を解除することによって、給紙ローラ105と分離ローラ106の回転を停止させる。
給紙ローラ105と分離ローラ106は、図9に示すような位置に配置される。
給紙ローラ105は、原稿設置台に配置されている原稿150を、分離ローラ106やレジストローラ103のある方向に搬送する部材である。
分離ローラ106は、給紙ローラ105によって、搬送された原稿のうち、最上部にある1枚の原稿のみを、レジストローラ103のある方向に搬送する部材である。
これにより、原稿設置台に複数の原稿が配置されている場合でも、1枚ずつ原稿が、原稿読取部32の方向に搬送される。
読取部位ローラ107は、原稿読取部32の近傍に配置されて、レジストローラ103によって原稿読取部32の方向に搬送されてきた原稿を、原稿読取部32を通過させ、読み取った後の原稿を、原稿の排紙台にまで搬送する部材である。
読取部位ローラ107は、読取前ローラ108、読取後ローラ109、排紙ローラ110からなり、図9に示すような位置に配置される。
読取前ローラ108は、原稿読取部32の原稿読取位置の前に配置されたローラであり、搬送されてきた原稿を、原稿読取位置の方向に搬送する部材である。
読取後ローラ109は、原稿読取部32の原稿読取位置の後に配置されたローラであり、原稿読取位置で読み取られた原稿を、排紙ローラ110の方向に搬送する部材である。
排紙ローラ110は、読取後ローラ109によって搬送された原稿を、原稿の排紙台の方向に搬送する部材である。
原稿読取部32は、原稿に記載された画像等の情報を読み取る部分であり、主に、原稿に対して光を照射する発光部121と、原稿からの反射光を受光する受光部122と、その他の光学素子とからなる。
発光部121は、原稿読取位置に搬送されてきた原稿に、所定の波長の光を照射する部分であり、たとえば、発光ダイオード(LED)が利用される。
受光部122は、原稿からの反射光を受光する部分であり、受光強度に対応した信号(受光信号)を出力する。受光部122としては、たとえば、フォトダイオードや、固体撮像素子(CCD)などが利用される。
発光部121から出射され光が原稿に照射された場合、原稿によって反射された光(反射光)の一部分が、原稿読取部32に入射され、受光部122に受光される。
受光部122から出力される受光信号を、制御部11によって解析することにより、原稿に記載された画像に相当する読取画像データが生成され記憶される。
原稿監視部33は、原稿搬送部31によって搬送される原稿を監視する部分である。
原稿読取装置30の内部の所定の搬送経路に搬送される原稿が、給紙ローラ105から排紙ローラ110を通過して、正常に、排紙収納台にまで搬送されたか否かを監視する。
所定の搬送位置における原稿の有無をチェックし、原稿の有無の情報を利用して、その搬送位置を原稿が通過したか否かが判断される。
原稿監視部33は、主に、搬送センサー125と、排紙センサー126からなる。
搬送センサー125と排紙センサー126は、たとえば、光を出射する発光素子と、光を受光する受光素子とからなる光センサーであり、発光素子から出射され原稿によって反射された光(反射光)が、受光素子によって受光されるように、原稿の搬送経路に配置される。
いずれのセンサーも、発光素子から出射された光が、受光素子によって受光されない場合は、所定の搬送位置に原稿がないと判断される。
また、発光素子から出射された光が、受光素子によって受光された場合は、所定の搬送位置に原稿がある、すなわち、原稿が搬送位置を搬送中であると判断される。
搬送センサー125は、図9に示すように、たとえば、給紙ローラ105から読取部位ローラ107までの間の搬送経路に配置され、図9では、搬送センサー125が、2つの搬送センサー(第1搬送センサー125aと、第2搬送センサー125b)からなる場合を示している。
第1搬送センサー125aは、分離ローラ106とレジストローラ103との間の搬送経路に配置され、その搬送経路を通過する原稿を監視する。
第2搬送センサー125bは、レジストローラ103と読取前ローラ108との間の搬送経路に配置され、その搬送経路を通過する原稿を監視する。
排紙センサー126は、たとえば、読取後ローラ109と排紙ローラ110の間の搬送経路に配置され、その搬送経路を通過する原稿を監視する。
たとえば、排紙センサー126の受光部において、受光の無い状態が継続している場合は、原稿が、排紙センサー126のある位置にない状態を意味する。
また、受光の無い状態から、受光のある状態に変化した後、さらに、所定の時間が経過する前に、受光の無い状態に変化した場合は、原稿が、排紙センサー126のある位置を通過し、正常に原稿の排紙台に排紙されたと判断する。
停止要因監視部34は、原稿の読取処理を停止すべき要因(以下、読取停止要因、又は、停止要因とも呼ぶ)が発生しているか否かを監視する部分である。
たとえば、原稿の搬送経路の途中で、原稿が紙詰まりしているか否かをチェックする。
原稿の読取を停止すべき要因としては、多数の停止要因があり、その多数の停止要因のそれぞれを監視する部分が、停止要因監視部34に含まれる。
停止要因監視部34には、たとえば、図2に示すように、トナー監視部131、紙詰まり検出部132、記憶残容量検出部133、用紙切れ検出部134、カバー開閉検出部135、ユーザ停止要求検出部136、FAX処理監視部137、画像データ転送監視部138、画質調整監視部139などが含まれる。
トナー監視部131は、トナー容器のトナーの有無を監視することや、現像装置内にトナーを補給する必要があるか否かを監視する部分である。
たとえば、トナー容器にトナー検出センサーを備えて、トナー検出センサーによってトナー容器のトナーの有無を判断し、後述するように、トナー検出センサーによってトナーが無い状態や、所定量以下に減少した状態が検出された場合は、「トナー無し」に相当する停止要因が発生していると判定する。
また、現像装置にトナー濃度センサーを備えて、トナー濃度センサーによって現像装置内部のトナーの濃度を検出し、現像装置内部のトナー濃度が所定値以下に減少した状態が検出された場合は、トナー不足状態と判断し、「トナー補給必要」に相当する停止要因が発生していると判定する。
紙詰まり検出部132は、画像形成装置において、印刷処理等を実行中に、印刷用紙の搬送経路において、印刷用紙が紙詰まりを起こしたか否かを検出する部分である。
たとえば、図示しない印刷用紙の搬送状態を検出するセンサーによって、印刷用紙を検出した状態が所定時間以上継続して検出された場合に、「紙詰まり」に相当する停止要因が発生していると判定する。
記憶残容量検出部133は、読取処理によって生成された読取画像データを記憶する記憶部50の残容量(記憶残容量)を検出する部分である。
たとえば、読取画像データを記憶する記憶部50の残容量が、所定の記憶容量値よりも減少したことを検出した場合に、「記憶残容量不足」に相当する停止要因が発生していると判定する。
用紙切れ検出部134は、印刷用紙を収納した用紙トレイに、印刷用紙があるか否かを検出する部分である。
用紙トレイに収納される用紙の有無を検出する用紙トレイスイッチを備え、用紙トレイスイッチが、印刷用紙がないことを示す状態(OFF状態)である場合に、「印刷用紙無し」に相当する停止要因が発生していると判定する。
カバー開閉検出部135は、画像形成装置のフロントパネルのカバー(以下、パネルカバーとも呼ぶ)など、画像形成装置の印刷処理に関係する構成部材が収納されている部分のカバーが開放された状態か、あるいは、そのカバーが閉じられた状態かを検出する部分である。
パネルカバー等が開放された状態では、原稿の読取処理を実行するのは適切ではない。
たとえば、パネルカバーが開放された状態か、あるいは閉じられた状態かを検出するためのパネルカバー開閉スイッチを備え、パネルカバー開閉スイッチが、パネルカバーの開放状態(OFF状態)を示す場合、「パネルカバー等開放」に相当する停止要因が発生していると判定する。
ユーザ停止要求検出部136は、操作部12を利用して、ユーザによって、読取処理の停止を要求する入力操作が行われたか否かを検出する部分である。
読取の停止を要求する入力操作としては、たとえば、動作停止キーの入力、割込キーの入力などがある。
原稿の読取処理中に、ユーザによって、動作停止キーの入力、あるいは、割込キーの入力が行われた場合は、「ユーザ入力」に相当する停止要因が発生していると判定する。
FAX処理監視部137は、画像形成装置の一機能であるFAX機能による画像送信が実行されているか否かを監視する部分である。
FAX機能による画像送信が実行されている場合に、原稿の読取処理を実行すると、画像送信が遅くなるなど悪影響を及ぼす場合があり、また、FAX機能によりFAXする原稿の読取を実行している場合には、他の原稿の読取処理を実行することができない。
FAX機能による画像送信が実行されているか否かは、機能実行部16によって実行されている機能を確認することによって、検出することができる。
そこで、FAX機能による画像送信が実行されていることを確認した場合は、「FAX送信中」に相当する停止要因が発生していると判定する。
画像データ転送監視部138は、画像形成装置の一機能である読取画像データ等を転送する画像データ転送機能が実行されているか否かを監視する部分である。
画像データ転送には、記憶部に記憶された読取画像データなどを、接続されたUSBメモリ等へ転送することや、LAN等のネットワークを介して、記憶部に記憶された読取画像データなどをサーバや他の情報処理装置などに送信することが含まれる。
画像データ転送機能が実行されているか否かは、機能実行部16によって実行されている機能を確認することによって、検出することができる。
画像データ転送機能が実行されていることを確認した場合は、「読取画像送信中」に相当する停止要因が発生していると判定する。
画質調整監視部139は、印刷濃度や色補正などの画質に関する調整機能(自動画質調整機能)が実行されているか否かを監視する部分である。
多数の原稿を連続して読み取り、多数の枚数の印刷用紙に連続して印刷を行った場合、印刷濃度が薄くなったり、色が変化したりする場合がある。
そこで、複数の原稿の印刷中又は印刷直後に読取処理を行おうとする場合において、印刷用紙の出力合計枚数が所定枚数に達した場合に、自動的に、画質調整機能が実行される場合がある。
このような自動画質調整機能が実行された場合は、読取原稿の画質に影響するため、読取処理を停止する必要がある。
たとえば、原稿の連続印刷を行った合計枚数(印刷枚数カウント値)を計測しておき、連続印刷で出力した印刷用紙の印刷枚数カウント値が、所定値以上となった場合には、自動画質調整機能が実行される可能性があると判断し、「自動画質調整」に相当する停止要因が発生していると判定する。
または、機能実行部16によって自動画質調整機能が実行されていることを確認した場合は、「自動画質調整」に相当する停止要因が発生していると判定してもよい。
なお、停止要因は、上記したものに限定するものではない。
停止判定部35は、停止要因監視部34によって、読取処理を停止させる要因(停止要因)が発生していることを検出した場合に、発生している停止要因に対応づけられた読取処理に関係する部材(読取関係部材)と、停止内容を設定する部分である。
この停止判定には、たとえば、後述する記憶部50に予め記憶された停止判定情報を利用する。
停止内容としては、たとえば、読取関係部材をすぐに停止させること、所定の経過時間が経過した後に読取関係部材を停止させること、あるいは、搬送途中の原稿を排紙収納台にまで搬送した後に読取関係部材を停止させることなどを設定する。
停止判定情報は、主として、停止要因と、停止要因が発生した場合に動作を停止させる読取関係部材とを対応づけて記憶した情報であり、後述する図4に、その一実施例を示す。
読取関係部材は、読取処理に関係する部材であって、少なくとも、読み取る原稿を搬送する部材と、原稿に記載された情報を読み取る部材とが含まれる。
読取関係部材には、たとえば、発光部(LED)121、搬送モータ100、モータ励磁部101、搬送クラッチ102、および、給紙クラッチ104が含まれる。
停止要因が発生した場合に動作を停止させる読取関係部材を、動作停止部材と呼ぶ。
この発明では、所定の停止要因が発生したときに読取関係部材を停止させるが、発生した停止要因に対応して、すべての読取関係部材を停止させる場合もあれば、一部の読取関係部材を停止させる場合もある。
図3(a)に、動作を停止させる読取関係部材(動作停止部材)の一実施例の説明図を示す。
図3(a)では、動作停止部材として、搬送モータ100、モータ励磁部101、搬送クラッチ102、給紙クラッチ104、発光部(LED)121を示している。
図3(a)に示した動作停止部材は、読取処理と、読み取る原稿の搬送処理に関係するものである。
これらの5つの部材(M1からM5)は、図2に示した部材であり、動作停止部材を例示したものである。
ただし、動作停止部材はこれらに限るものではなく、たとえば、読取前ローラ108、読取後ローラ109、排紙ローラ110、受光部122なども、動作停止部材に含めてもよい。
搬送クラッチ102と給紙クラッチ104は、搬送モータ100と対応するローラとを接続し、そのローラを回転させるものであるが、各クラッチを制御することによって、搬送モータ100と対応するローラとの接続を解除する。
すなわち、搬送クラッチ102と給紙クラッチ104を停止させる(OFFする)ことは、搬送モータ100と対応するローラとの接続を解除することを意味し、対応するローラの回転を停止させることを意味する。搬送モータ100と対応するローラとの接続を解除することによって、ローラが回転しなくなるので、騒音を防止できる。
また、搬送クラッチ102と給紙クラッチ104を動作させる(ONする)ことは、搬送モータ100と対応するローラとを接続させることを意味し、対応するローラを回転させることを意味する。
モータ励磁部101を停止させる(OFFする)ことは、搬送モータ100の固定子に電流を流さないことを意味し、搬送モータ100の回転を完全に停止させる。搬送モータ100の回転を停止させることにより、搬送モータの回転による騒音を防止し、搬送モータの発熱を防止し、消費電力を低減させることができる。
一方、モータ励磁部101を動作させる(ONする)ことは、搬送モータ100の固定子に所定の順序で電流を流し、電流の流れる向きを切り替えることを意味し、搬送モータ100を回転させる。
発光部(LED)121を停止させる(OFFする)ことは、LEDに電流を流さずに消灯させることを意味し、光の出射を停止させ、読取そのものを停止させる。
また、発光部(LED)121を動作させる(ONする)ことは、LEDに所定の電流を流して点灯させることを意味し、所定の強度の光を出射させ、読取処理を行える状態にする。
ただし、発光部(LED)121を停止させる場合、光の出射を完全に停止させるのではなく、消費電力を抑えるために、出射させる光の強度を一定レベルまで低下させてもよい。
この発明では、発生した停止要因に対応させて、動作を停止させる部材を異ならせる。
読取に重要な支障を与えるような停止要因が発生した場合、たとえば、紙詰まりなどが発生した場合には、読取に関係するすべての部材を、即時に停止させる。
また、所定の時間が経過した後に発生していた停止要因が解消して、読取処理を再開してもよい状態となる場合、たとえば、トナーの補給が必要な場合などでは、読取に関係する部材のうち、一部の部材だけを即時に停止させるが、その他の部材の動作を継続させるようにする。さらに、一定時間を経過しても、読取処理を再開できる状態にならない場合は、一部の部材に加えその他の部材の動作も、停止させるようにしてもよい。
このように、発生した読取停止要因に対応させて、動作を停止させる部材を選択し、さらに、読取に関係する部材の停止制御の処理内容を設定することによって、読取処理の迅速な再開や、騒音や発熱の防止、適切な低消費電力化などを図ることができる。
動作停止部36は、停止判定部35によって判定された停止内容に基づいて、停止要因に対応付けられた読取関係部材の動作を停止させ、停止制御の時間管理等を行う部分である。
動作停止部36が停止させる読取関係部材は、発生する停止要因によって異なる。
停止制御の時間管理では、後述する基準停止時間に予め設定された時間に基づいて、動作停止部材の停止制御をする。
基準停止時間は、発生した停止要因に対応付けられた動作停止部材を停止した場合に、その後、その停止要因が解消したこと(復旧したこと)を確認するための時間であり、停止要因ごとに対応付けて、記憶部50に予め記憶される。
たとえば、読取関係部材の動作を停止させた後に、基準停止時間内に、発生していた停止要因が解消した場合には、停止していた読取関係部材の動作を再開させる。
また、読取関係部材の動作を停止させた後に、基準停止時間内に、発生していた停止要因が解消しなかった場合には、すべての読取関係部材の動作を停止させる。
基準停止時間としては、原則として、固定値が予め設定されるが、発生した停止要因によっては、停止要因がなくなることを確認する時間として、基準停止時間を変化させた変動停止時間が利用される。
たとえば、トナー補給処理や自動画質調整処理など、その処理にかかる時間がほぼ一定時間に決まっている場合は、基準停止時間は、固定値として設定する。
また、停止要因のうち、記憶残容量が不足している場合やFAX送信中などの場合において、その停止要因が解消するまでの時間が一定時間でなく変動する可能性がある場合、たとえば、記憶残容量の不足の解消やFAX送信が終了するまでの時間が変動する場合は、予め設定されている読取設定条件に基づいて、基準停止時間を変化させた変動停止時間を設定する。
動作停止部36は、たとえば後述するように、紙詰まりという停止要因が発生したことが検出された場合に、停止判定情報に基づいて、すぐに、図3(a)に示されたすべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させる。
また、トナー補給が必要となったという停止要因が発生したことが検出された場合は、停止判定情報に基づいて、すぐに、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4の動作を停止させる。また、その後、トナー補給が完了して読取が再開できる状態となった場合は、停止していた搬送クラッチM3と給紙クラッチM4を動作させ、読取を再開させる。
ただし、その後、基準停止時間に設定された時間が経過しても、トナー補給が完了せずに読取が再開できる状態とならない場合は、図3(a)に示されたすべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させる。
記憶部50は、この発明の画像形成装置の各機能を実行するために必要な情報やプログラムを記憶する部分であり、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの半導体記憶素子、HDD、SSDなどの記憶装置、その他の記憶媒体が用いられる。
記憶部50には、たとえば、検出停止要因51、停止判定情報52、基準停止時間53、変動停止時間54、読取画像データ55などが記憶される。
検出停止要因51は、停止要因監視部34によって検出された読取停止要因である。
この検出停止要因51が、停止判定情報52の停止要因に該当する場合は、その停止要因に対応付けられた動作停止部材の動作が停止される。
検出停止要因51としては、たとえば、「ユーザ入力」、「紙詰まり」、「パネルカバー等開放」、「印刷用紙無し」、「トナー無し」、「トナー補給必要」、「自動画質調整」、「記憶残容量不足」、「FAX送信中」、「読取画像送信中」などがある。
停止判定情報52は、読取処理の停止判定を行うための情報であり、原稿の読取処理を停止すべき停止要因ごとに、その停止要因に対応付けて動作を停止させるべき読取関係部材を予め設定したものである。
図4に示すように、停止判定情報52は、たとえば、所定の停止要因と、その停止要因の発生の有無を検出するための条件と、その停止要因が検出された場合に動作を停止させる部材(動作停止部材)と動作を継続させる部材(動作継続部材)を、対応付けて予め記憶した情報である。
だだし、動作継続部材は、記憶しなくてもよい。
停止要因には、たとえば、以下に示すような停止要因のいずれか1つ以上が含まれる。
読取処理の停止を要求するユーザによる入力操作があったこと(ユーザ入力)、
搬送されている印刷用紙が紙詰まりしたこと(紙詰まり)、
印刷用紙が無くなったこと(印刷用紙無し)、
所定のトナー補給容器のトナーが無くなったこと(トナー無し)、
トナー補給容器からのトナーの補給が必要となったこと(トナー補給必要)、
自動画質調整機能が実行されたこと(自動画質調整)、
読み取った原稿の読取画像データを記憶する記憶装置の残容量が不足していること(記憶残容量不足)、
FAX送信機能を実行していること(FAX送信中)、
読取画像データを送信する機能を実行していること(読取画像送信中)。
ただし、停止要因は、図4に示したものに限定するものではない。
図4に、記憶部に記憶される停止判定情報の一実施例の説明図を示す。
ここでは、10個の停止判定情報を示しているが、動作停止部材と、停止時間制御に基づいて3つのグループ(A、B、C)に分類している。
Aグループに属する停止要因は、「即停止」に相当する要因であり、Bグループに属する停止要因は、「停止時間固定」に相当する要因であり、Cグループに属する停止要因は、「停止時間変動」に相当する要因である。
(Aグループの停止要因:即停止要因)
図4のA1からA5に示したAグループの5つの停止要因は、読取停止に関して、重要性の高い停止要因であり、その停止要因が発生した場合には、即時に、対応するすべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させる。動作継続部材はない。
停止要因のうち、その停止要因を解消するのに長時間を有する停止要因を、即停止要因と呼ぶ。
即停止要因は、原則として、即時に停止が必要な停止要因である。
したがって、原則として、Aグループの停止要因が発生した場合は、対応するすべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させるので、現在搬送中の原稿は、停止要因が発生したことを検出したときの位置で停止する。
ただし、即時には、所定の一時停止位置で原稿の搬送を停止させることを含むものとする。
原稿を一時停止させる位置(一時停止位置)が予め設定されている場合において、Aグループの停止要因が発生したときに、現在搬送中の原稿の先端の位置が一時停止位置よりも手前であった場合は、その原稿を一時停止位置まで搬送した後、原稿の先端の位置が一時停止位置にある状態で、停止させてもよい。
ここで、一時停止位置とは、たとえば、上記した第1搬送センサー125aと第2搬送センサー125bとの間の任意の位置であり、より好ましくは、第2搬送センサー125bのある位置に、できるだけ近い位置が好ましい。
なお、所定の一時停止位置の付近に、原稿の先端の位置を止めるために、上記搬送センサー125とは別に、一時停止位置に来た原稿を検出する光センサーを、一時停止位置の搬送経路に、配置してもよい。
また、この即停止要因に対応付けて、すべての読取関係部材が動作停止部材として予め設定され、即停止要因が発生した場合には、動作停止部36は、即停止要因に対応付けられたすべての読取関係部材の動作を停止させる。
あるいは、発生した停止要因が、即停止要因であった場合、原稿監視部33によって、現在搬送中の原稿が、排紙収納台にまで搬送されたことを検出した後に、動作停止部36が、即停止要因に対応付けられたすべての読取関係部材の動作を停止させるようにしてもよい。また、原稿を一時停止させる位置(一時停止位置)が予め設定されている場合において、Aグループの停止要因が発生したときに、現在搬送中の原稿の先端の位置が一時停止位置を通過していた場合も、同様に、現在搬送中の原稿の読取処理を継続し、排紙収納台にまで搬送されたことを検出した後に、すべての読取関係部材の動作を停止させるようにしてもよい。
Aグループの停止要因は、その停止要因が発生した場合、停止要因が解消するまでに、たとえば10分程度の長時間を要したり、ユーザによる復旧作業を必要としたりするものである。したがって、即時に、読取に関係する部材をすべて停止させて、読取処理を中断することが好ましい。また、このAグループでは、後述するように、基準停止時間は、ゼロ秒が、固定値として予め設定される。
停止要因A1は、たとえば、ユーザが、動作停止キーを入力した場合や、割込キーを入力した場合に相当し、これらのキーが入力されたことが検出された場合に、「ユーザ入力」の停止要因A1が発生したと判断する。
また、この場合は、図4に、読取に関係するすべての部材(M1からM5)が動作停止部材として設定されているので、停止要因A1が発生した場合には、即時に、すべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させる。
停止要因A2は、印刷用紙の搬送中に、印刷用紙の紙詰まりが発生した場合であり、たとえば、図示しない印刷用紙の搬送状態を検出するセンサーが、印刷用紙を検出している状態が所定時間以上継続した場合に、「紙詰まり」の停止要因A2が発生したと判断する。
また、この場合も、図4に、読取に関係するすべての部材(M1からM5)が動作停止部材として設定されているので、停止要因A2が発生した場合には、即時に、すべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させる。
停止要因A3は、画像形成装置のフロントパネルのカバー(パネルカバー)、印刷用紙を収納している用紙カセットや用紙トレイなど、画像形成装置の印刷処理に関係する構成部材が収納されている部分のカバー等が開放されている場合に相当し、たとえば、読取処理中に、ユーザによってパネルカバーが開放され、パネルカバー開閉スイッチがOFF状態となったことが検出された場合に、「パネルカバー等開放」の停止要因A3が発生したと判断する。
また、この停止要因A3が発生した場合も、停止要因A1と同様に、即時に、すべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させる。
停止要因A4は、印刷用紙を収納している用紙トレイに印刷用紙が無くなった場合であり、用紙トレイスイッチがOFF状態になったことが検出された場合に、「印刷用紙無し」の停止要因A4が発生したと判断する。
また、この停止要因A4が発生した場合も、停止要因A1と同様に、即時に、すべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させる。
停止要因A5は、トナー補給容器にトナーが無くなった場合に相当し、トナー検出センサーによってトナーが無くなったことが検出された場合に、「トナー無し」の停止要因A5が発生したと判断する。
また、この停止要因A5が発生した場合も、停止要因A1と同様に、即時に、すべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させる。
上記のようなAグループの停止要因では、その発生を検出したときに、即時に、すべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させるものとして説明したが、即時ではなく、一時停止位置に原稿の先頭が来るのを待って、すべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させてもよい。
あるいは、原稿の先端がすでに給紙ローラ105の位置を通過し、搬送中に停止要因の発生を検出した場合は、その搬送中の原稿が排紙収納台にまで搬送されることを待って、すべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させてもよい。
たとえば、搬送中の原稿が排紙センサーによって検出された後、一定時間が経過するまでの間に、排紙センサーがその原稿を検出しなくなった場合に、その搬送中の原稿が排紙台にまで搬送されたと判断し、その後、すべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させてもよい。
また、停止要因の発生を検出したときに、搬送中の原稿があり、その原稿の先端の位置が検出でき、その原稿の搬送速度Vが計測できる場合、原稿の先端の位置から排紙ローラのある位置までの距離Lを計算し、この距離Lと搬送速度Vとから求めた停止時間Tm(即停止時間)を、Tm=L/Vによって計算してもよい。
この場合、停止要因の発生を検出した時から、即停止時間Tmが経過するまで、動作停止部材(M1からM5)の動作を継続し、即停止時間Tmが経過した後に、すべての動作停止部材(M1からM5)の動作を停止させればよい。
これにより、搬送途中の原稿が、搬送経路で停止してしまうことを防止でき、搬送経路で停止してしまった原稿をユーザが無理やり引き抜くような特異な操作がされることを防止でき、読取部位ローラ等の部材が損傷することを軽減できる。
(Bグループの停止要因:停止時間固定要因)
図4のB1とB2に示したBグループの停止要因は、その停止要因が発生した場合、一定時間を経過した後であれば、その停止要因が解消することが想定でき、停止要因が解消するまでの時間がほぼ一定しているものである。
このBグループの停止要因のように、その停止要因が解消するのにかかる時間が一定時間内であることが予めわかっている停止要因を、停止時間固定要因と呼ぶ。
また、このBグループでは、後述するように、基準停止時間には、固定値が予め設定され、時間経過をカウントする監視タイマーに、基準停止時間の固定値がそのままセットされる。
さらに、停止時間固定要因が発生した場合、読取を再開するときに、迅速な再開ができるように、読取関係部材のうち、一部分の部材のみが、停止時間固定要因に対応する動作停止部材として設定される。
すなわち、発生した停止要因が、停止時間固定要因であった場合、読取処理を安定させるのに時間がかかる読取関係部材の動作は停止させずに、他の読取関係部材の動作を停止させる。
たとえば、原稿読取部32が、原稿に光を照射する発光部と原稿からの反射光を受光する受光部を含み、原稿搬送部31が、原稿を搬送させる複数のローラを回転させる搬送モータと、搬送モータを励磁させるモータ励磁部と、搬送モータと複数のローラとの接続および接続解除を制御するクラッチを含む場合、読取処理を安定させるのに時間がかかる読取関係部材には、発光部と、搬送モータと、モータ励磁部とが含まれ、停止させる読取関係部材には、クラッチが含まれる。
停止要因B1は、トナーを補給する必要が発生した場合であり、トナー濃度センサーによって、トナー濃度が低下しトナー不足状態であることが検出された場合に、「トナー補給必要」の停止要因B1が発生したと判断する。また、この場合は、図4に、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4が、動作停止部材として設定されているので、停止要因B1が発生した場合には、即時に、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4の動作を停止させる。
あるいは、即時ではなく、上記したように、現在搬送中の原稿の先端が所定の一時停止位置に来るまで搬送を継続し、その原稿の先端が一時停止位置付近に来たときに、原稿の搬送を止めてもよい。
また、第2の搬送センサー125bによって現在搬送中の原稿の先端が検出された直後に、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4の動作を停止させてもよい。この場合、現在搬送中の原稿の先端が、読取前ローラ108の位置にまで搬送されないように、その原稿の搬送を止める。これにより、中断していた機能を再開した場合の原稿に対する以後の読取処理等を、より早くすることができる。
停止要因B2は、画質を調整する必要が発生した場合であり、印刷用紙の出力合計枚数のカウント値(印刷枚数カウント値)が、所定枚数以上となったことが検出された場合に、「自動画質調整」の停止要因B2が発生したと判断する。
また、この場合も、図4に、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4が、動作停止部材として設定されているので、停止要因B2が発生した場合には、即時に、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4の動作を停止させる。
あるいは、即時ではなく、現在搬送中の原稿の先端が所定の一時停止位置に来るまで搬送を継続し、その原稿の先端が一時停止位置付近に来たときに、原稿の搬送を止めてもよい。
また、第2の搬送センサー125bによって現在搬送中の原稿の先端が検出された直後に、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4の動作を停止させ、現在搬送中の原稿の先端が、読取前ローラ108の位置にまで搬送されないように、その原稿の搬送を止めてもよい。
搬送クラッチM3と給紙クラッチM4の動作を停止させることは、上記したように、搬送モータと対応するローラとの接続を解除するように、クラッチを制御することに相当する。
これにより、新たな原稿が、レジストローラ103から読取前ローラ108の方向に向かって搬送されるのを中断することができる。
なお、読取部位ローラ107は、停止させないので、読取前ローラ108のある位置を超えて搬送された原稿は、読取処理が実行され、排紙ローラ110によって、排紙収納台まで搬送される。
(Cグループの停止要因:停止時間変動要因)
図4のC1からC3に示したCグループの3つの停止要因は、その停止要因が発生した場合、その停止要因が解消するまでの時間が状況によって変動する可能性があるものである。
このCグループの停止要因のように、停止要因が解消するのにかかる時間が変動する可能性のある停止要因を、停止時間変動要因と呼ぶ。
また、停止時間固定要因と同様に、停止時間変動要因が発生した場合、読取を再開するときに、迅速な再開ができるように、読取関係部材のうち、一部分の部材のみが、停止時間変動要因に対応する動作停止部材として設定される。
このCグループでは、後述するように、基準停止時間は、固定値として予め設定されているが、時間経過をカウントする監視タイマーには、基準停止時間を利用して計算された変動停止時間がセットされる。
発生した停止要因が、停止時間変動要因である場合、発生した停止時間変動要因に対応付けて予め記憶された基準停止時間と、読取処理の条件とに基づいて、停止時間変動要因が解消したことを確認するための変動停止時間を計算し、読取関係部材の動作を停止させた後に、変動停止時間内に、発生していた停止時間変動要因が解消した場合には、停止していた読取関係部材の動作を再開させる。
一方、変動停止時間内に、発生していた停止時間変動要因が解消しなかった場合には、すべての読取関係部材の動作を停止させる。
停止要因C1は、読み取った原稿の画像データを格納する記憶残容量が不足した場合であり、記憶部の記憶残容量を調査して、現在の記憶残容量が、所定の記憶容量値よりも減少している場合に、「記憶残容量不足」の停止要因C1が発生したと判断する。
また、この場合は、図4に、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4が、動作停止部材として設定されているので、停止要因C1が発生した場合には、即時に、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4の動作を停止させる。
あるいは、停止要因C1の場合も、上記した停止要因B1と同様に、即時ではなく、現在搬送中の原稿の先端が所定の一時停止位置に来るまで搬送を継続し、その原稿の先端が一時停止位置付近に来たときに、原稿の搬送を止めてもよい。
また、第2の搬送センサー125bによって現在搬送中の原稿の先端が検出された直後に、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4の動作を停止させ、現在搬送中の原稿の先端が、読取前ローラ108の位置にまで搬送されないように、その原稿の搬送を止めてもよい。以下の停止要因C2や停止要因C3の場合も、同様に、即時でなくてもよい。
停止要因C2は、原稿を読み取って、読み取った画像データをファクシミリで送信中である場合に相当し、機能実行部16によってFAX機能が実行中であることが確認された場合に、「FAX送信中」の停止要因C2が発生したと判断する。
また、この場合も、図4に、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4が、動作停止部材として設定されているので、停止要因C2が発生した場合には、即時に、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4の動作を停止させる。
停止要因C3は、記憶部に記憶された読取画像データを、USBメモリや他の情報処理装置に送信する場合に相当し、機能実行部16によって読取画像の送信機能が実行中であることが確認された場合に、「読取画像送信中」の停止要因C3が発生したと判断する。
また、この場合も、図4に、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4が、動作停止部材として設定されているので、停止要因C3が発生した場合には、即時に、搬送クラッチM3と給紙クラッチM4の動作を停止させる。
図4の停止判定情報を利用して、停止要因について説明したが、停止要因は、図4に示したものに限定されるものではない。画像形成装置の使用状況や利用する機能に基づいて、停止要因の検出条件や動作停止部材を変更してもよく、停止要因を追加してもよい。
基準停止時間53は、上記したように、発生した停止要因に対応付けられた動作停止部材を停止した場合に、その後、その停止要因が解消すること(復旧したこと)を確認する時間である。基準停止時間53は、停止要因ごとに設定されることが好ましい。
たとえば、「トナー補給必要」という停止要因B1が発生した場合、トナー補給容器から現像装置内に、トナーを補給する処理が実行されるが、トナー濃度センサーによって現像装置内のトナー濃度が正常値に戻り、トナー不足状態が解消したか否かを確認する時間が、「トナー補給必要」という停止要因に対応する基準停止時間である。
停止要因が発生した場合に、基準停止時間53の計測が開始され、その基準停止時間が経過するまで、発生した停止要因が解消したか否かが確認される。
基準停止時間が経過しても、発生した停止要因が解消しなかった場合は、読取処理に関係する他のすべての部材も停止される。
なお、発生した停止要因が解消したか否かの確認は、停止要因監視部34によって行われ、発生した停止要因が解消した場合、たとえば、制御部11が、機能実行部16に対して再開要求を出し、機能実行部16によって、停止されていた部材の動作を再開する。
すなわち、一時停止されていた読取処理を再開する。
図3(b)に、記憶部に記憶される基準停止時間の一実施例の説明図を示す。
図3(b)では、図4に示した停止要因の番号と、停止要因に対応付けられた基準停止時間WTと、その基準停止時間WTが固定値であるか又は変動値であるかを示している。
たとえば、Aグループの停止要因(A1からA5)では、基準停止時間WTがゼロ秒であり、固定値である。
BグループとCグループの停止要因では、それぞれの停止要因に対応付けて、異なる基準停止時間WTが設定されている。
また、Bグループの停止要因(B1、B2)では、基準停止時間WTは固定値であり、Cグループの停止要因(C1からC3)では、基準停止時間WTは変動値である。
図3(b)において、たとえば、「トナー補給必要」という停止要因B1が発生した場合、基準停止時間WTとして15秒が採用され、停止要因B1が発生した場合に、15秒の時間の計測が開始され、その基準停止時間(15秒)が経過するまで、発生した停止要因B1が解消したか否かが確認される。
基準停止時間(15秒)が経過しても、発生した停止要因B1が解消しなかった場合は、読取処理に関係するすべての部材(M1からM5)が停止される。
変動停止時間54は、基準停止時間53と同様に、発生した停止要因に対応付けられた動作停止部材を停止した場合に、その後、その停止要因が解消すること(復旧したこと)を確認する時間である。
変動停止時間54は、基準停止時間53を利用して、停止要因ごとに、現在実行されている機能や、原稿サイズなどの設定条件に基づいて、計算される。
たとえば、読取機能やコピー機能を実行する場合、ユーザによって、原稿サイズや解像度が設定される。
原稿サイズとして、比較的大きなサイズであるA3が設定された場合や、解像度として高解像度である600dpiが設定された場合は、小さな原稿サイズや低解像度が設定された場合に比較して、読取などをする原稿の排紙台までの搬送に時間がかかり、読取処理やコピーにも時間がかかり、さらに、発生した停止要因がなくなるまでに、長時間を要する場合がある。
そこで、発生した停止要因がなくなるまでの時間が変動する可能性のある停止要因については、基準停止時間53をそのまま採用せずに、設定条件などに基づいて、変動停止時間54を計算する。
たとえば、図3(b)に示したように、Cグループの3つの停止要因(C1からC3)については、基準停止時間53を、「変動」として設定する。
変動停止時間54を計算する場合、たとえば、実行機能、原稿サイズや解像度の設定条件ごとに、係数を予め設定しておき、停止要因に対応する基準停止時間53に、係数を乗算することにより、設定すればよい。
たとえば、次のような係数を予め設定しておく。
係数K1(実行機能の係数):
読取(スキャン)機能の場合:K1=0.8
コピー機能の場合:K1=1.0
係数K2(原稿サイズの係数):
A5の場合:K2=0.7
A4の場合:K2=1.0
A3の場合:K2=2.0
係数K3(解像度の係数):
200dpiの場合:K3=0.8
300dpiの場合:K3=1.0
400dpiの場合:K3=1.2
600dpiの場合:K3=1.4
ただし、以上の係数の数値は、一実施例であり、この数値に限定するものではなく、また、係数を設定する機能や設定条件も、上記のものに限るものではない。
上記のように係数が設定されている場合、変動停止時間54は、基準停止時間WT×K1×K2×K3によって、計算される。
図3(b)において、たとえば、記憶残容量不足という停止要因C1に対応する基準停止時間WHは、6秒であり、この基準停止時間WHは変動である。
また、停止要因C1が発生した時に、実行している機能がコピー機能であり、コピーする原稿のサイズがA3であり、解像度が200dpiに設定されていたとすると、変動停止時間54は、次のように、計算される。
基準停止時間WHの6秒と、コピー機能の場合の係数(K1=1.0)と、A3の場合の係数(K2=2.0)と、200dpiの場合の係数(K3=0.8)とが利用されて、変動停止時間=WT×K1×K2×K3=6×1.0×2.0×0.8=9.6(秒)となる。
すなわち、記憶残容量不足という停止要因C1が発生したときに、サイズがA3の原稿を、解像度200dpiで読み取ってコピーする機能が選択されていた場合は、記憶残容量不足という停止要因C1が解消し、読み取った原稿の画像データを保存するのに必要な記憶残容量となることを確認する時間(変動停止時間)として、9.6秒が設定される。
この場合は、停止要因C1の変動停止時間54として、基準停止時間WH(6秒)よりも長い時間が設定される。
したがって、図4に示したように、記憶残容量不足という停止要因C1が発生した場合、2つの部材(M3、M4)の動作が停止され、他の部材(M1、M2、M5)の動作は継続したままで、9.6秒間、停止要因C1が解消するか否かをチェックする。
2つの部材(M3、M4)の動作が停止された場合、レジストローラ103、給紙ローラ105、分離ローラ106の回転が止まる。
この9.6秒の間に、停止要因C1が解消して、必要な記憶残容量が確保された場合は、コピー機能を再開する。
一方、9.6秒の間に、停止要因C1が解消しない場合は、他の部材(M1、M2、M5)の動作も停止する。
上記変動停止時間(9.6秒)の間においては、他の部材(M1、M2、M5)の動作は継続したままで、さらに読取部位ローラ107は動作したままなので、たとえば、読取前ローラ108の位置を通過して排紙ローラ110の方向に搬送中の原稿G1は、原稿読取部32によって読み取られ、その原稿G1についてのコピー機能も実行でき、排紙収納台にまで搬送される。
したがって、停止要因C1が発生した場合において、読取部位ローラ107も含め、すべての部材を一括して停止させてしまうと、搬送中の原稿G1についてのコピーも実行できなくなってしまうが、この発明では、読取部位ローラ107や、他の部材(M1、M2、M5)は動作したままなので、読み取り可能な搬送状態の原稿G1については、所望の機能を実行できる。
一方、停止要因C1が発生して、2つの部材(M3、M4)の動作が停止されたときに、原稿の先端が第2搬送センサー125bよりも手前の位置で搬送が中断された原稿G2(次に読み取りが行われるはずの原稿)は、変動停止時間(9.6秒)の間は、搬送が中断された位置で、待機することになる。
変動停止時間(9.6秒)の間に、停止要因C1が解消され、必要な記憶残容量が確保された場合は、2つの部材(M3、M4)の動作が再開されるので、レジストローラ103、給紙ローラ105、および分離ローラ106の回転が再開され、搬送が中断されていた原稿G2が、読取前ローラ108の方向に搬送され、原稿G2のコピー機能が実行される。
ただし、変動停止時間(9.6秒)の間に、停止要因C1が解消されなかった場合は、その後、すべての部材を停止させる。この場合は、騒音の防止や、低消費電力化をすることができる。
読取画像データ55は、原稿読取部32によって読み取られた原稿の画像データである。
通常、記憶部の記憶容量は有限であるので、読取画像データ55を保存する領域の記憶容量も有限である。上記した記憶残容量の不足についての停止要因C1が発生していることは、読取画像データ55を保存する領域の記憶残容量が所定の記憶容量よりも減少していることにより、検出する。
<停止要因判定と動作停止処理>
以下に、画像形成装置において、原稿の画像読取処理を実行中に、読取処理を停止させる要因が発生しているか否かをチェックし、読取停止要因が発生している場合には、その読取停止要因を判定し、判定した停止要因に対応付けられた動作停止部材を停止させる処理の実施例について説明する。
また、読取停止要因が発生したことにより、一部の動作停止部材を停止させた場合において、所定の基準停止時間、あるいは、所定の変動停止時間が経過した場合には、読取処理に関係するすべての動作停止部材を停止させるものとする。
原稿の読取処理は、1または複数の原稿を所定の原稿設置台に配置した後、所定の読取開始操作をすることにより、順次、1枚ずつ、原稿読取部32の位置まで自動的に搬送して、行うものとする。
図5に、読取停止要因に対応する停止判定処理と、動作停止処理の一実施例のフローチャートを示す。
図5のステップS1において、ユーザが所定の読取開始操作をした場合、制御部11が、原稿読取装置を起動させて、画像読取処理を開始する。
ここでは、原稿搬送部31の各部材を起動させて、原稿設置台に配置した原稿を、順次、1枚ずつ、原稿読取部32の位置まで搬送して、原稿読取部32によって、原稿を読み取り、取得した読取画像データを、記憶部50に保存する。
ステップS2において、読取停止要因が発生している否かをチェックする。
ここでは、たとえば、原稿監視部33によって、読み取るべき原稿が、正常に搬送経路を搬送されるか否かをチェックする。原稿の搬送に異常がある場合は、主に、紙詰まりという停止要因が発生したことが検出される。
また、停止要因監視部34によって、上記したいずれかの停止要因が発生している否かをチェックする。たとえば、ユーザ入力の有無、トナーの有無、記憶残容量不足などがチェックされる。
ステップS3において、何らかの読取停止要因が発生(入力)している場合、ステップS4に進み、どの読取停止要因も発生していない場合は、ステップS1に戻り、画像読取処理を継続する。
ステップS4において、発生した停止要因を、記憶部50に記憶する。
発生した停止要因が、複数ある場合は、すべての停止要因を記憶する。
ステップS5において、停止判定部35によって、停止判定処理を行う。
ここでは、予め設定記憶されている停止判定情報52を利用して、発生した停止要因に対応する停止部材を決定する。
たとえば、発生した停止要因が、図4のAグループに属する場合は、5つの部材(M1からM5)が、動作停止部材として決定される。
発生した停止要因が、図4のBグループやCグループに属する場合は、2つの部材(M3、M4)が、動作停止部材として決定される。
ステップS6において、予め設定記憶されている基準停止時間WT53を利用して、発生した停止要因に対応する停止時間T1を設定する。
たとえば、図3(b)の基準停止時間WT53を利用して、停止時間T1が設定される。
図3(b)において、発生した停止要因に対応する基準停止時間WTが、固定の場合は、その基準停止時間WTそのものが、停止時間T1に設定される。以後の動作停止処理の監視タイマーTには、停止時間T1が設定される。
ただし、図3(b)において、発生した停止要因に対応する基準停止時間WTが、変動の場合は、その基準停止時間WTを利用して、変動停止時間T2が計算される。以後の動作停止処理の監視タイマーTには、変動停止時間T2が設定される。
ステップS7において、発生した停止要因が「即停止」に相当するAグループに属する場合、ステップS8に進み、そうでない場合は、ステップS9に進む。
ステップS9において、発生した停止要因が「停止時間固定」に相当するBグループに属する場合、ステップS10に進み、そうでない場合は、ステップS11に進む。
ステップS8において、即停止要因の停止処理を行う。
ここでは、発生した停止要因に対応付けられた動作停止部材を停止させるが、後述する図6に示すように、停止要因が即停止要因なので、設定されたすべての動作停止部材を停止させる。
ステップS10において、停止時間固定要因の停止処理を行う。
ここでも、発生した停止要因に対応付けられた動作停止部材を停止させるが、後述する図7に示すように、停止要因が停止時間固定に相当する要因なので、対応づけられた動作停止部材のみを停止させる。動作停止部材を停止させた後、監視タイマーTで、上記ステップS6で設定された停止時間T1が計測(カウント)される。
ステップS11において、停止時間変動要因の停止処理を行う。
ここでも、発生した停止要因に対応付けられた動作停止部材を停止させるが、後述する図8に示すように、停止要因が停止時間変動に相当する要因なので、対応づけられた動作停止部材のみを停止させる。さらに、動作停止部材を停止させた後、監視タイマーTで、上記ステップS6で設定された変動停止時間T2が計測(カウント)される。
上記した即停止要因の停止処理、停止時間固定要因の停止処理、停止時間変動要因の停止処理の一実施例については、それぞれ、図6、図7および図8を利用して説明する。
このように、停止要因ごとに、対応付けられた動作停止部材を異なるように設定するようにしているので、発生した停止要因に対応させて、停止が必要な部材のみを停止させることができ、複数の原稿を連続して読み取る場合の全読取時間を短縮することができる。
また、読取処理に関係するすべての動作停止部材を停止させるまでの時間を、停止要因ごとに設定することによって、読取処理に関係する部材が無駄に動作し続けることを防止できるので、適切に騒音や発熱を防止でき、低消費電力化をすることができる。
(動作停止処理の実施例1:即停止要因の停止処理)
図6に、即時停止が必要な停止要因が発生した場合の動作停止処理(即停止要因の停止処理)の一実施例のフローチャートを示す。
図6は、図5のステップS8の即停止要因の停止処理に相当する。
上記したように、図4に示した即時停止が必要な停止要因(A1からA5)が発生した場合は、原則として、対応するすべての動作停止部材(M1からM5)を、即時に停止させる。
すなわち、図6のステップS23のみを実行すればよい。
ただし、図6では、上記したように、搬送中の原稿を排紙台に排紙した後に、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させる処理を示している。
図6のステップS21において、読取原稿の排紙が終了したか否かをチェックする。
たとえば、2つの搬送センサー125によって、その設置位置には、原稿が存在しなくなったことを検出し、かつ、排紙センサー126によって、原稿がその設置位置を通過し、排紙センサー126の位置には原稿が存在しなくなったことを検出した場合に、読取原稿の排紙が終了したと判断する。
ステップS22において、読取原稿の排紙が終了したと判断されない場合は、ステップS21に戻るが、読取原稿の排紙が終了したと判断された場合は、ステップS23に進み、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させる。
これにより、読取処理をすぐに停止すべき重要な停止要因が発止した場合において、読取原稿の排紙が終了したことを確認した後に、読取処理に関係するすべての動作停止部材を停止させているので、搬送途中の原稿が、搬送経路で停止してしまうことを防止でき、搬送経路で停止してしまった原稿をユーザが無理やり引き抜くような特異な操作がされることを防止でき、読取部位ローラ等の部材が損傷することを軽減できる。
(動作停止処理の実施例2:停止時間固定要因の停止処理)
図7に、停止時間固定要因が発生した場合の動作停止処理(停止時間固定要因の停止処理)の一実施例のフローチャートを示す。
図7は、図5のステップS10の停止時間固定要因の停止処理に相当する。
図7のステップS31において、監視タイマーTを、ステップS6で設定した停止時間T1に設定し、この停止時間T1の計測(カウント)を開始する。
ステップS32において、停止判定情報を利用して、発生した停止要因(停止時間固定要因)に対応付けられた動作停止部材を停止させる。動作停止部材を停止させたことにより、読取処理も中断される。
ステップS33において、監視タイマーTがタイムアウトしたか否かをチェックし、監視タイマーTがタイムアウトした場合には、ステップS36に進み、そうでない場合は、ステップS34に進む。
ステップS34において、制御部11によって読取処理を再開する要求(読取再開要求)が、原稿読取装置に対して出力されたか否かをチェックし、読取処理を再開する要求が出力された場合は、ステップS35に進み、そうでない場合は、ステップS33に戻る。
制御部11によって読取処理を再開する要求が出力されるのは、発生していた停止要因(停止時間固定要因)が解消した場合である。たとえば、トナーの補給が実行され、トナー濃度が正常値に戻って、現像装置内のトナー不足が解消された状態になった場合に、読取処理を再開する要求が出力される。
ステップS35において、停止させていた動作停止部材を起動させて、読取処理を再開する。その後、ステップS1に戻る。
ステップS36において、停止時間T1が経過し、想定された時間内に、発生していた停止要因(停止時間固定要因)が解消しなかったので、図6のステップS23と同様に、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させて、処理を終了する。
以上のように、発生していた停止要因(停止時間固定要因)が、一定時間経過後に解消される可能性が高い場合に、その停止要因(停止時間固定要因)に対応付けられた一部の動作停止部材のみを停止させて、固定された基準停止時間内にその停止要因が解消した場合に、停止させていた動作停止部材を起動させて読取処理を再開するようにするので、すべての動作停止部材を停止する場合に比べて、読取を再開するまでにかかる時間を短縮でき、多数の原稿を連続して読み取る場合の全読取時間も短縮できる。
また、停止時間T1が経過した場合には、発生していた停止要因(停止時間固定要因)が解消しなかったので、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させることによって、読取処理に関係する部材が無駄に動作し続けることを防止でき、適切に騒音や発熱を防止でき、低消費電力化をすることができる。
(動作停止処理の実施例3:停止時間変動要因の停止処理)
図8に、停止時間変動要因が発生した場合の動作停止処理(停止時間変動要因の停止処理)の一実施例のフローチャートを示す。
図8は、図5のステップS11の停止時間変動要因の停止処理に相当する。
図8では、図7のステップS31と異なり、次のステップS41を行う。
図8のステップS41において、監視タイマーTを、ステップS6で設定した変動停止時間T2に設定し、この変動停止時間T2の計測(カウント)を開始する。
ステップS42において、停止判定情報を利用して、発生した停止要因(停止時間変動要因)に対応付けられた動作停止部材を停止させる。動作停止部材を停止させたことにより、読取処理も中断される。
ステップS43において、監視タイマーTがタイムアウトしたか否かをチェックし、監視タイマーTがタイムアウトした場合には、ステップS46に進み、そうでない場合は、ステップS44に進む。
ステップS44において、制御部11によって読取処理を再開する要求(読取再開要求)が、原稿読取装置に対して出力されたか否かをチェックし、読取処理を再開する要求が出力された場合は、ステップS45に進み、そうでない場合は、ステップS43に戻る。
制御部11によって読取処理を再開する要求が出力されるのは、発生していた停止要因(停止時間変動要因)が解消した場合である。
たとえば、記憶容量不足が解消された状態になった場合や、読取画像の送信が終了した場合に、読取処理を再開する要求が出力される。
ステップS45において、停止させていた動作停止部材を起動させて、読取処理を再開する。その後、ステップS1に戻る。
ステップS46において、変動停止時間T2が経過し、想定された時間内に、発生していた停止要因(停止時間変動要因)が解消しなかったので、図6のステップS23と同様に、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させて、処理を終了する。
以上のように、発生していた停止要因(停止時間変動要因)が、計算された変動停止時間内に解消される可能性が高い場合に、その停止要因(停止時間変動要因)に対応付けられた一部の動作停止部材のみを停止させて、停止要因に基づいて計算された変動停止時間内にその停止要因が解消した場合に、停止させていた動作停止部材を起動させて読取処理を再開するようにするので、すべての動作停止部材を停止する場合に比べて、読取を再開するまでにかかる時間を短縮でき、多数の原稿を連続して読み取る場合の全読取時間も短縮できる。
また、変動停止時間T2が経過した場合には、発生していた停止要因(停止時間変動要因)が解消しなかったので、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させることによって、読取処理に関係する部材が無駄に動作し続けることを防止でき、適切に騒音や発熱を防止でき、低消費電力化をすることができる。
特に、発生していた停止要因(停止時間変動要因)が解消するまでの時間が変化する可能性の高い停止要因の場合は、変動停止時間を設定して、停止要因(停止時間変動要因)が解消するのを確認しているので、その停止要因に対応したより適切な読取の再開制御をすることができる。
<停止要因に対応した動作停止状態と、動作再開処理の説明>
(実施形態1:即時停止が必要な停止要因が発生した場合)
図10に、即時停止が必要な停止要因(即停止要因)が発生した場合の動作停止状態と動作再開処理の一実施例の説明図を示す。
即停止要因は、たとえば、図4に示した停止判定情報のAグループの5つの停止要因(A1からA5)である。
図10は、図9に示した原稿読取装置と同じ概略構成を示しており、点線は、読み取られる原稿の搬送経路を示している。
図10(a)に、ユーザ入力などの即停止要因が発生した時の2枚の原稿の搬送状態を示す。
図10(a)において、1枚目の原稿は、原稿読取部32の読取位置を通過し、読取後ローラ109と排紙ローラ110によって排紙台の方向に搬送されている状態であり、この原稿の先端部分は、排紙収納台に達していたとする。
また、2枚目の原稿は、レジストローラ103と、給紙ローラ105と、分離ローラ106によって搬送されている状態であり、この原稿の先端部分は、レジストローラ103を通過したが、第2搬送センサー125bの位置には達していないとする。
このような搬送状態で、即停止要因が発生した場合、図4に示したように、即時に、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させる。
これにより、すべてのローラの回転が停止されるので、2枚の原稿とも、搬送が停止される。また、発光部の点灯も停止されるので、読取処理も中止される。
図10(b)に、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させた後の2枚の原稿の搬送状態を示す。
即停止要因が発生したことを検出した後、即時に、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止したとすると、図10(a)に示した2枚の原稿の搬送位置とほぼ同じ位置で、2枚の原稿は停止する。ただし、即時停止をしたとしても、実際には、ローラの回転が停止されるタイミングは遅れるので、2枚の原稿は、図10(a)の搬送位置よりもやや進んだ状態で停止する。
この場合、すべての動作停止部材(M1からM5)が停止するので、搬送モータの騒音と発熱が防止され、消費電力が軽減される。
図10(b)の搬送状態の後、たとえば、ユーザによって、発生していた即停止要因が取り除かれ、読取再開の指示入力がされた場合、停止していたすべての動作停止部材(M1からM5)が起動され、2枚の原稿は、停止していた位置から、搬送が再開される。
図10(c)に、すべての動作停止部材(M1からM5)が起動され、2枚の原稿の搬送が再開された後の2枚の原稿の搬送状態を示す。
読取後ローラ109と排紙ローラ110に挟まれて止まっていた1枚目の原稿は、これらのローラにより搬送され、排紙収納台に収納される。
また、2枚目の原稿は、通常通りレジストローラ103等により搬送され、原稿読取部32の読取位置を通過し、原稿読取部32によって原稿が読み取られ、その後、排紙収納台に収納される。
(実施形態2:即時停止が必要な停止要因が発生した場合)
図11に、即時停止が必要な停止要因(即停止要因)が発生した場合に、読取後原稿の排紙をした動作停止状態と動作再開処理の一実施例の説明図を示す。
図11も、図10と同様に、Aグループの5つの停止要因(A1からA5)のような即停止要因が発生した場合であり、点線は、読み取られる原稿の搬送経路を示している。
ただし、図10と異なり、即停止要因が発生した時に、1枚目の原稿が、すでに読取後ローラ109と排紙ローラ110によって排紙収納台の方向に搬送されている状態である場合には、この1枚目の原稿を排紙収納台にまで搬送した後に、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させる。
図11(a)に、ユーザ入力などの即停止要因が発生した時の2枚の原稿の搬送状態を示す。
図11(a)において、1枚目の原稿は、原稿読取部32の読取位置を通過し、読取後ローラ109と排紙ローラ110によって排紙台の方向に搬送されている状態であり、この原稿の先端部分は、排紙収納台に達していたとする。
また、2枚目の原稿は、レジストローラ103と、給紙ローラ105と、分離ローラ106によって搬送されている状態であり、この原稿の先端部分は、レジストローラ103を通過したが、第2搬送センサー125bの位置には達していないとする。
即停止要因が発生した場合、図9に示す排紙センサー126によって1枚目の原稿が検出されていた場合、即時に、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させるのではなく、レジストローラ103と、給紙ローラ105と、分離ローラ106は停止させるが、読取部位ローラ107は動作を継続させる。
読取部位ローラ107の動作を継続させることにより、1枚目の原稿を排紙収納台の方向に搬送させる。
一方、レジストローラ103と給紙ローラ105と分離ローラ106が停止するので、2枚目の原稿の搬送が停止される。
また、その後、排紙センサー126によって1枚目の原稿が検出されなくなった場合に、搬送モータM1、モータ励磁部M2、発光部M5の動作を停止させる。
これにより、すべての動作停止部材(M1からM5)が停止状態となる。
すべてのローラの回転が停止されるので、2枚の原稿の搬送が停止される。また、発光部の点灯も停止されるので、読取処理も中止される。
図11(b)に、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させた後の2枚の原稿の搬送状態を示す。
すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させた状態では、図10(b)と異なり、2枚目の原稿は、図11(a)に示した搬送位置とほぼ同じ位置で停止するが、1枚目の原稿は、排紙収納台に収納された状態となる。
したがって、図11(b)では、1枚目の原稿は、図10(b)のように、原稿の先端部分が排紙台にまで達していて原稿の後端部分が読取部位ローラ付近の搬送経路の途中に残っていることがないので、ユーザによって1枚目の原稿が引き抜かれることはなく、原稿や読取部位ローラ等の部材が損傷することがない。
図11(b)の搬送状態の後、たとえば、ユーザによって、発生していた即停止要因が取り除かれ、読取再開を要求する入力操作がされた場合、停止していたすべての動作停止部材(M1からM5)が起動され、2枚目の原稿は、停止していた位置から、搬送が再開される。
図11(c)に、すべての動作停止部材(M1からM5)が起動され、原稿の搬送が再開された後の2枚の原稿の搬送状態を示す。
1枚目の原稿は、すでに、排紙収納台に収納されている。
2枚目の原稿は、通常通りレジストローラ103等により搬送され、原稿読取部32の読取位置を通過し、原稿読取部32によって原稿が読み取られ、その後、排紙収納台に収納される。
(実施形態3:停止時間固定要因が発生した場合)
図12に、停止時間固定要因が発生した場合の動作停止状態と、所定の停止時間が経過した後の動作停止状態と、動作再開処理の一実施例の説明図を示す。
停止時間固定要因は、たとえば、図4に示した停止判定情報のBグループの2つの停止要因(B1、B2)である。
図12も、図9に示した原稿読取装置と同じ概略構成を示しており、点線は、読み取られる原稿の搬送経路を示している。
図12(a)に、トナー補給などの停止時間固定要因が発生した時の2枚の原稿の搬送状態を示す。
図12(a)において、1枚目の原稿は、原稿読取部32の読取位置を通過し、読取後ローラ109と排紙ローラ110によって排紙台の方向に搬送されている状態であり、この原稿の先端部分は、排紙収納台に達していたとする。
また、2枚目の原稿は、レジストローラ103と、給紙ローラ105と、分離ローラ106によって搬送されている状態であり、この原稿の先端部分は、レジストローラ103を通過したが、第2搬送センサー125bの位置には達していないとする。
このような搬送状態で、停止時間固定要因が発生した場合、図4に示したように、即時に、2つの動作停止部材(M3、M4)のみを停止させる。
これにより、レジストローラ103と給紙ローラ105と分離ローラ106が停止するので、これらのローラによって搬送されている状態であった2枚目の原稿は、図12(a)に示した位置で停止する。
一方、その他の部材(M1、M2、M5)は停止させないので、読取部位ローラ107は動作が維持されて、読取後ローラ109と排紙ローラ110によって排紙収納台の方向に搬送されている状態であった1枚目の原稿は、これらのローラによって、排紙収納台まで搬送され、排紙収納台に収納される。
また、停止時間固定要因が発生した場合は、図3(b)に示した基準停止時間WTの計測(カウント)を開始させ、停止時間固定要因が解消するか否かをチェックする。
図12(b)に、2つの動作停止部材(M3、M4)のみを停止させた後の2枚の原稿の搬送状態を示す。
2つの動作停止部材(M3、M4)のみを停止させた状態では、図10(b)と異なり、2枚目の原稿は、図12(a)に示した搬送位置とほぼ同じ位置で停止するが、1枚目の原稿は、排紙収納台に収納された状態となる。
したがって、図12(b)の場合も、1枚目の原稿は、図10(b)のように、原稿の先端部分が排紙収納台にまで達していて原稿の後端部分が読取部位ローラ付近の搬送経路の途中に残っていることがないので、ユーザによって1枚目の原稿が引き抜かれることはなく、原稿や読取部位ローラ等の部材が損傷することがない。
図12(b)の搬送状態の後、たとえば、停止時間固定要因に対応する基準停止時間WTが経過する前に、その停止時間固定要因が解消した場合は、停止していた動作停止部材(M3、M4)が起動され、2枚目の原稿は、停止していた位置から、搬送が再開される。
この場合、図12(b)の搬送状態から、図12(d)の搬送状態となる。
図12(d)に、すべての動作停止部材(M1からM5)が起動状態となり、原稿の搬送が再開された後の2枚の原稿の搬送状態を示す。
1枚目の原稿は、すでに、排紙収納台に収納されている。
2枚目の原稿は、通常通りレジストローラ103等により搬送され、原稿読取部32の読取位置を通過し、原稿読取部32によって原稿が読み取られ、その後、排紙収納台に収納される。
一方、図12(b)の搬送状態の後、停止時間固定要因に対応する基準停止時間WTが経過しても、その停止時間固定要因が解消しなかった場合は、動作を維持していたその他の部材(M1、M2、M5)も停止させる。これにより、すべての動作停止部材(M1からM5)が停止状態となる。
図12(c)に、図12(b)の搬送状態の後、基準停止時間WTが経過した後、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させた後の2枚の原稿の搬送状態を示す。
この図12(c)の搬送状態は、図11(b)と同じ状態である。
この場合も、1枚目の原稿は、図10(b)のように、原稿の先端部分が排紙収納台にまで達していて原稿の後端部分が読取部位ローラ付近の搬送経路の途中に残っていることがないので、ユーザによって1枚目の原稿が引き抜かれることはなく、原稿や読取部位ローラ等の部材が損傷することがない。
図12(c)の搬送状態の後、たとえば、ユーザによって、発生していた即停止要因が取り除かれ、読取再開を要求する入力操作がされた場合、停止していたすべての動作停止部材(M1からM5)が起動され、2枚目の原稿は、停止していた位置から、搬送が再開される。
この場合、図12(c)の搬送状態から、図12(d)の搬送状態となる。
図12(d)においては、すでに上記したように、1枚目の原稿は、排紙収納台に収納されており、2枚目の原稿は、通常通りレジストローラ103等により搬送され、原稿読取部32の読取位置を通過し、原稿読取部32によって原稿が読み取られ、その後、排紙収納台に収納される。
上記のように、図12(b)の搬送状態では、停止させた2つの動作停止部材(M3、M4)以外の部材(M1、M2、M5)は動作状態であるので、モータ励磁部M2によるモータの駆動は維持されており、読取部位ローラ107の3つのローラ(108、109、110)か回転したままであり、また、発光部(LED)M5から光が出射されたままである。
したがって、停止時間固定要因が解消し、図12(b)の搬送状態から、図12(d)のように、読取処理を再開するときに、モータ励磁部M2によるモータの駆動の安定化を待つ必要はなく、また、発光部(LED)M5から出射される光の強度の安定化を待つ必要はなく、すぐに、読取処理を再開することができる。
これに対して、停止時間固定要因が発生したとき、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させた後に読取処理を再開する場合、モータの駆動の安定化を待ち、発光部(LED)M5から出射される光の強度の安定化を待つ必要がある場合があるので、読取処理を開始できるようになるまでに、相当の時間がかかる場合がある。
この発明では、この実施形態のように、停止時間固定要因が発生しても、読取に関係する部材のうち、一部の部材のみ動作を停止させ、モータ励磁部M2や発光部(LED)M5は停止させずに動作を維持しているので、停止時間固定要因が発生したとき、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止させた後に読取処理を再開する場合に比べて、迅速に、読取処理を再開することができる。
(実施形態4:停止時間変動要因が発生した場合)
停止時間変動要因は、たとえば、図4に示した停止判定情報のCグループの3つの停止要因(C1からC3)である。
停止時間変動要因が発生した場合の動作停止状態と動作再開処理は、停止時間固定要因が発生した場合に計測される停止時間が異なるだけで、その他の動作停止状態等は、図12に示したものと同じである。
停止時間固定要因が発生した場合に計測される停止時間は、固定値の基準停止時間WTであるが、停止時間変動要因が発生した場合に計測される停止時間は、基準停止時間WTを利用して計算された変動停止時間である。
したがって、停止時間変動要因が発生した場合は、図12において、「停止時間経過」を、「変動停止時間経過」に読み替えればよい。
停止時間変動要因が発生した場合は、図3(b)に示した基準停止時間WTから変動停止時間を計算し、この変動停止時間の計測(カウント)を開始させ、停止時間変動要因が解消するか否かをチェックする。
また、図12(b)の搬送状態の後、停止時間変動要因に対応する変動停止時間が経過しても、その停止時間変動要因が解消しなかった場合は、動作を維持していたその他の部材(M1、M2、M5)も停止させ、すべての動作停止部材(M1からM5)を停止状態とする。
この停止時間変動要因が発生した場合においても、図12(a)から図12(d)に示した一連の搬送状態や動作停止状態と動作再開処理は、上記したものと同様なので、説明を省略する。
1 画像形成装置(MFP)、
11 制御部、
12 操作部、
13 表示部、
14 通信部、
15 画像処理部、
16 機能実行部、
30 原稿読取装置、
31 原稿搬送部、
32 原稿読取部、
33 原稿監視部、
34 停止要因監視部、
35 停止判定部、
36 動作停止部、
50 記憶部、
51 検出停止要因、
52 停止判定情報、
53 基準停止時間、
54 変動停止時間、
55 読取画像データ、
100 搬送モータ、
101 モータ励磁部、
102 搬送クラッチ、
103 レジストローラ、
104 給紙クラッチ、
105 給紙ローラ、
106 分離ローラ、
107 読取部位ローラ、
108 読取前ローラ、
109 読取後ローラ、
110 排紙ローラ、
121 発光部(LED)、
122 受光部、
125 搬送センサー、
125a 第1搬送センサー、
125b 第2搬送センサー、
126 排紙センサー、
131 トナー監視部、
132 紙詰まり検出部、
133 記憶残容量検出部、
134 用紙切れ検出部、
135 カバー開閉検出部、
136 ユーザ停止要求検出部、
137 FAX処理監視部、
138 画像データ転送監視部、
139 画質調整監視部、
150 原稿

Claims (13)

  1. 原稿に記載された情報を読み取る原稿読取部と、
    原稿設置台に配置された1または複数の原稿を、前記原稿読取部の位置を通過させて、排紙収納台にまで搬送する原稿搬送部と、
    前記情報を読み取る機能を含む所定の機能を実行する機能実行部と、
    前記機能実行部によって所定の機能を実行したときに動作させる読取関係部材の状態に基づいて、原稿の読取処理を停止すべき停止要因が発生しているか否かを監視する停止要因監視部と、
    前記停止要因と、停止要因が発生した場合に動作を停止させる読取関係部材とを対応付けた停止判定情報を予め記憶した記憶部と、
    前記停止要因監視部によって、前記停止要因が発生していることを検出した場合に、前記停止判定情報を利用して、前記発生している停止要因に対応付けられた読取関係部材と停止内容を設定する停止判定部と、
    前記停止判定部によって設定された停止内容に基づいて、前記停止要因に対応付けられた読取関係部材の動作を停止させる動作停止部とを備え、
    前記読取関係部材には、前記原稿を搬送する部材と、前記原稿を読み取る部材とが含まれ、
    前記動作停止部が停止させる読取関係部材は、発生する停止要因によって異なることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記停止要因ごとに対応付けて、停止要因が解消したことを確認するための基準停止時間を、前記記憶部に予め記憶し、
    前記読取関係部材の動作を停止させた後に、前記基準停止時間内に、前記発生していた停止要因が解消した場合には、前記停止していた読取関係部材の動作を再開させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記読取関係部材の動作を停止させた後に、前記基準停止時間内に、前記発生していた停止要因が解消しなかった場合には、すべての読取関係部材の動作を停止させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記停止要因が、その停止要因を解消するのに長時間を要する即停止要因である場合、前記即停止要因に対応付けてすべての読取関係部材が動作停止部材として予め設定され、前記即停止要因が発生した場合には、前記動作停止部は、前記即停止要因に対応付けられたすべての読取関係部材の動作を停止させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記原稿搬送部によって搬送される原稿を監視する原稿監視部をさらに備え、
    前記停止要因が、その停止要因を解消するのに長時間を要する即停止要因である場合、前記即停止要因に対応付けてすべての読取関係部材が動作停止部材として予め設定され、
    前記発生した停止要因が、前記即停止要因であった場合、
    前記原稿監視部によって、現在搬送中の原稿が、前記排紙収納台にまで搬送されたことを検出した後に、前記動作停止部が、前記即停止要因に対応付けられたすべての読取関係部材の動作を停止させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記停止要因が、その停止要因が解消するのにかかる時間が一定時間内であることが予めわかっている停止時間固定要因である場合、
    前記基準停止時間には、固定値が予め設定されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  7. 前記発生した停止要因が、前記停止時間固定要因であった場合、
    読取処理を安定させるのに時間がかかる読取関係部材の動作は停止させずに、他の読取関係部材の動作を停止させ、
    前記原稿読取部が、原稿に光を照射する発光部と原稿からの反射光を受光する受光部を含み、前記原稿搬送部が、原稿を搬送させる複数のローラを回転させる搬送モータと、前記搬送モータを励磁させるモータ励磁部と、前記搬送モータと複数のローラとの接続および接続解除を制御するクラッチを含む場合、
    読取処理を安定させるのに時間がかかる読取関係部材には、前記発光部と、前記搬送モータと、モータ励磁部とが含まれ、
    前記停止させる読取関係部材には、前記クラッチが含まれることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記発生した停止要因が、その停止要因が解消するのにかかる時間が変動する可能性のある停止時間変動要因であった場合、
    前記発生した停止時間変動要因に対応付けて予め記憶された前記基準停止時間と、読取処理の条件とに基づいて、停止時間変動要因が解消したことを確認するための変動停止時間を計算し、
    前記読取関係部材の動作を停止させた後に、前記変動停止時間内に、前記発生していた停止時間変動要因が解消した場合には、前記停止していた読取関係部材の動作を再開させ、前記変動停止時間内に、前記発生していた停止時間変動要因が解消しなかった場合には、すべての読取関係部材の動作を停止させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  9. 前記原稿読取部が、原稿に光を照射する発光部と原稿からの反射光を受光する受光部を含み、
    前記原稿搬送部が、原稿を搬送させる複数のローラと、クラッチと、前記複数のローラを回転させる搬送モータと、前記搬送モータを励磁させるモータ励磁部とを含み、
    前記複数のローラが、原稿設置台に配置された原稿を取り出しかつ前記原稿読取部の位置の方向に搬送させるためのレジストローラおよび給紙ローラと、前記原稿読取部の位置に搬送されてきた原稿を排紙収納台にまで搬送するための読取部位ローラとからなり、
    前記クラッチが、前記搬送モータと前記レジストローラとの接続および接続解除を制御する搬送クラッチと、前記搬送モータと前記給紙ローラとの接続および接続解除を制御する給紙クラッチとからなり、
    前記読取関係部材には、前記発光部、前記搬送モータ、前記モータ励磁部、前記搬送クラッチ、および、前記給紙クラッチが含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  10. 前記停止要因には、
    読取処理の停止を要求するユーザによる入力操作があったこと、
    搬送されている印刷用紙が紙詰まりしたこと、
    印刷用紙が無くなったこと、
    所定のトナー補給容器のトナーが無くなったこと、
    トナー補給容器からのトナーの補給が必要となったこと、
    自動画質調整機能が実行されたこと、
    読み取った原稿の読取画像データを記憶する記憶装置の残容量が不足していること、
    FAX送信機能を実行していること、
    読取画像データを送信する機能を実行していることのいずれか1つ以上が含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  11. 前記停止要因監視部は、
    読取処理の停止を要求する入力操作が行われたか否かを検出するユーザ停止要求検出部、読取処理によって生成された読取画像データを記憶する記憶部の残容量を検出する記憶残容量検出部と、
    前記読取画像データを転送する画像データ転送機能が実行されているか否かを監視する画像データ転送監視部と、
    自動画質調整機能が実行されているか否かを監視する画質調整監視部を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  12. 原稿に記載された情報を読み取る原稿読取部と、原稿設置台に配置された1または複数の原稿を、前記原稿読取部の位置を通過させて、排紙収納台にまで搬送する原稿搬送部と、前記情報を読み取る機能を含む所定の機能を実行する機能実行部とを備えた画像形成装置の動作停止方法であって、
    前記原稿読取部による原稿の読取処理を停止すべき停止要因ごとに、その停止要因に対応付けて動作を停止させるべき読取関係部材を予め設定し、
    前記機能実行部によって原稿読取機能を実行しているときに動作させる読取関係部材の状態に基づいて、前記原稿の搬送中に、前記原稿の読取処理を停止すべき停止要因が発生しているか否かを監視し、
    前記停止要因が発生していることを検出した場合に、前記発生している停止要因に対応付けられた読取関係部材と停止内容を設定し、
    前記設定された停止内容に基づいて、前記発生している停止要因に対応付けられた読取関係部材の動作を停止させることからなり、
    動作を停止させる前記読取関係部材は、発生する停止要因によって異なることを特徴とする画像形成装置の動作停止方法。
  13. 原稿に記載された情報を読み取る原稿読取部と、
    原稿設置台に配置された1または複数の原稿を、前記原稿読取部の位置を通過させて、排紙収納台にまで搬送する原稿搬送部と、
    前記情報を読み取る機能を含む所定の機能を実行する機能実行部と、
    前記機能実行部によって所定の機能を実行したときに動作させる読取関係部材の状態に基づいて、原稿の読取処理を停止すべき停止要因が発生しているか否かを監視する停止要因監視部と、
    前記停止要因監視部によって、前記停止要因が発生していることを検出した場合に、前記停止要因とその停止要因が発生した場合に動作を停止させる読取関係部材とを予め対応付けた停止判定情報を利用して、前記発生している停止要因に対応付けられた読取関係部材と停止内容を設定する停止判定部と、
    前記停止判定部によって設定された停止内容に基づいて、前記停止要因に対応付けられた読取関係部材の動作を停止させる動作停止部とを備え、
    前記読取関係部材には、前記原稿を搬送する部材と、前記原稿を読み取る部材とが含まれ、
    前記動作停止部が停止させる読取関係部材は、発生する停止要因によって異なることを特徴とする原稿読取装置。
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