JP7298329B2 - マスタモジュールおよび機器制御装置の制御プログラム - Google Patents

マスタモジュールおよび機器制御装置の制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は電気信号を処理する信号処理装置等に接続可能なマスタモジュール、および、該マスタモジュールを介して信号処理装置等に接続される機器制御装置の制御プログラムに関する。
従来、検出情報に加えて通信データの送受信を行う3線式の電気機器(センサ等)があった。このような電気機器は、電源の供給および信号の入出力のために、電源線2本と信号線1本とを少なくとも必要とした。3線式の通信方法の1つに、IO-Link(登録商標)がある。非特許文献1はIO-Linkの仕様書である。
特開2019-12906号公報(2019年1月24日公開) 特開2018-151915号公報(2018年9月27日公開)
"IO-Link Interface and System Specification"、version 1.1. 2、July 2013、IO-Link Community、Order No:10.002、4 Overview of SDCI、p32-p37
しかしながら、非特許文献1の技術では、配線数が多くなるという問題がある。また、非特許文献1の技術では、例えば、センサの検出信号をセンサが通信データに変換して外部に送信する。それゆえ、変換処理のために、外部機器が検出信号を認識するまでの時間が長くなる、または、センサおよび外部機器の回路構成が複雑になるという問題がある。
これに対し、配線数を削減するための技術の一例として、動作素子に関する信号をデータ信号に重畳させた重畳信号を通信に用いることにより、配線数を削減することが考えられる(例えば、特許文献1および特許文献2)。
ところで、重畳信号を用いた一連のシステムを導入するに際し、システム構築の自由度を高め、利便性を向上させるという観点から、重畳信号を用いた通信に対応していない機器または装置なども、上述の一連のシステムに組み込んで利用できるようにするために工夫する余地がある。
本開示の一態様は、重畳信号を用いた通信に対応していない機器等を、重畳信号を用いたシステムにおいて利用可能にする、マスタモジュールおよび機器制御装置の制御プログラム等を提供することを目的とする。
本発明は、本開示の一例として、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
すなわち、本開示の一側面に係るマスタモジュールは、信号処理装置が接続された電気機器と該電気機器を制御する機器制御装置との間の通信を仲介するマスタモジュールであって、前記信号処理装置は、前記電気機器の動作素子の状態に応じた動作信号を他の装置に送信するとともに、所定の情報を示すデータ信号を前記動作信号に重畳させた重畳信号として前記他の装置に送信する重畳回路と、前記所定の情報を記憶する情報記憶部と、を備え、前記マスタモジュールは、複数の前記信号処理装置のそれぞれと、前記重畳信号を伝送する通信ケーブルを介して接続するための複数の第1通信ポートと、前記第1通信ポートを介して受信した前記重畳信号から、前記データ信号を抽出するデータ信号処理部と、抽出された前記データ信号に含まれている、前記電気機器の異常な状態を示すステータス情報に基づいて、発生した異常に関係する情報を示す異常情報を生成する異常情報生成部と、前記機器制御装置が前記異常情報を取得できるように、該異常情報を出力する情報出力部と、を備える。
この構成によれば、機器制御装置が、重畳信号通信に対応しておらず、したがって、電気機器の信号処理装置から送信された重畳信号から、異常に係るデータ信号を抽出する構成を有していない場合でも、機器制御装置に、異常の発生を知らせることが可能となる。これにより、機器制御装置は、重畳信号通信に対応していないにもかかわらず、重畳信号を用いたシステムの異常の監視を行うことができる。結果として、重畳信号を用いた通信に対応していない装置等を、重畳信号を用いたシステムにおいて利用可能にするという効果を奏する。
前記一側面に係るマスタモジュールにおいて、前記異常情報生成部は、前記異常情報として、異常の発生を前記機器制御装置に通知する異常発生通知、および、異常が発生した前記電気機器を特定する第1情報と発生した異常の内容を示す第2情報とを含む異常詳細情報の少なくともいずれか一方を生成してもよい。
この構成によれば、場合によって、異常発生通知を重畳信号通信非対応の機器制御装置に提供することができる。これにより、機器制御装置は、少なくとも異常の発生を検知でき、これをトリガにして、異常への対応処理に移ることができる。また、場合によって、異常詳細情報を重畳信号通信非対応の機器制御装置に提供することができる。これにより、機器制御装置は、異常の発生を検知できるだけでなく、さらに、異常が発生した電気機器を特定し、発生した異常の内容を特定することができる。結果として、重畳信号を用いた通信に対応していない装置等を、重畳信号を用いたシステムにおいて利用可能にするという効果を奏する。
前記一側面に係るマスタモジュールにおいて、前記マスタモジュールは、前記重畳信号または該重畳信号から抽出された前記動作信号を、前記電気機器ごとに前記機器制御装置に送信するための複数の第1信号線、および、前記異常発生通知を前記機器制御装置に送信するための第2信号線を介して、前記機器制御装置と接続するための複数の第2通信ポートを備え、前記異常情報生成部は、前記異常発生通知として前記機器制御装置に処理される第1オンオフ信号を生成し、前記情報出力部は、前記第1オンオフ信号を、前記第2信号線を介して前記機器制御装置に送信してもよい。
この構成によれば、まず、異常発生の第一報が、アラーム信号としてマスタモジュールから機器制御装置に、第2信号線を介して送信される。機器制御装置は異常の発生をすみやかに検知し、対応処理に移ることができる。
前記一側面に係るマスタモジュールにおいて、前記マスタモジュールは、前記機器制御装置が備える第1通信部との間で、所定の通信規格に準拠して通信する第2通信部を備え、前記情報出力部は、前記異常詳細情報を、前記第2通信部を介して前記機器制御装置に送信してもよい。
この構成によれば、所定の通信規格に準拠した通信によって、異常詳細情報を機器制御装置に提供することができる。
前記一側面に係るマスタモジュールにおいて、前記異常情報生成部は、前記機器制御装置においてシリアルデータに変換されることによって前記異常詳細情報として処理される第2オンオフ信号を生成し、前記情報出力部は、前記第2オンオフ信号を、前記第1オンオフ信号に代えて、または、前記第1オンオフ信号の後に、前記第2信号線を介して前記機器制御装置に送信してもよい。
この構成によれば、所定の通信規格に準拠した別途の通信部がなくとも、第2信号線を用いて、異常発生通知および異常詳細情報を機器制御装置に提供できる。
前記一側面に係るマスタモジュールにおいて、前記マスタモジュールは、前記第1通信ポートを介して受信した前記重畳信号から、前記動作信号を抽出し、該動作信号を、前記重畳信号が受信された前記第1通信ポートに対応する前記第2通信ポートから前記第1信号線を介して前記機器制御装置に送信する動作信号処理部を備えていてもよい。
この構成によれば、重畳信号から動作信号を分離できない機器制御装置に、処理可能な動作信号を提供することができる。これにより、機器制御装置は、動作信号に基づいて、電気機器の状態を把握することができる。
前記一側面に係るマスタモジュールにおいて、前記マスタモジュールは、前記第1通信ポートを介して受信した前記重畳信号を、該重畳信号が受信された前記第1通信ポートに対応する前記第2通信ポートから前記第1信号線を介して前記機器制御装置に送信する動作信号処理部を備えていてもよい。
この構成によれば、重畳信号を動作信号として処理できる機器制御装置に、重畳信号をそのまま提供することができる。動作信号の分離のために必要な構成を省略し、マスタモジュールの構成を簡素化することができる。
前記一側面に係るマスタモジュールにおいて、前記マスタモジュールは、抽出された前記データ信号に含まれている、前記電気機器を識別する機器情報と、前記重畳信号が受信された前記第1通信ポートを識別するポート識別情報とを紐付けた紐付情報を生成する情報紐付部を備え、前記情報出力部は、前記機器制御装置が前記紐付情報を取得できるように、該紐付情報を出力してもよい。
この構成によれば、紐付情報を機器制御装置に提供することができる。機器制御装置は、紐付情報に基づいて、電気機器と通信ポートとの対応関係を把握することができ、信号(例えば、動作信号、または、動作信号が含まれた重畳信号)が入力された通信ポートに基づいて、該信号の送信元の電気機器を識別することができる。
前記一側面に係るマスタモジュールにおいて、前記マスタモジュールは、前記第2通信ポートから前記第1信号線を介してテスト信号を前記機器制御装置に送信することをユーザが指示するための第1入力部を、前記第2通信ポートごとに備えており、前記テスト信号は、前記機器制御装置が備える複数の第3通信ポートのうち、前記テスト信号が送信された前記第2通信ポートと前記第1信号線を介して接続されている前記第3通信ポートを介して受信され、該第3通信ポートに対応する表示部の表示態様を変化させる信号であってもよい。
この構成によれば、ユーザは、第2通信ポートと第3通信ポートとの対が第1信号線を介して正しく接続されていることを確認することができ、結果として、誤配線を防止することができる。
前記一側面に係るマスタモジュールにおいて、前記マスタモジュールは、複数の前記第2通信ポートから前記第1信号線を介してテスト信号を前記機器制御装置にそれぞれ送信することをユーザが指示するための第2入力部を備えており、前記動作信号処理部は、前記第2入力部が操作されたことに応じて、前記複数の第2通信ポートのそれぞれから、前記テスト信号を所定の順序で前記機器制御装置に送信し、前記テスト信号は、前記機器制御装置が備える複数の第3通信ポートのうち、前記テスト信号が送信された前記第2通信ポートと前記第1信号線を介して接続されている前記第3通信ポートを介して受信され、該第3通信ポートに対応する表示部の表示態様を変化させる信号であってもよい。
この構成によれば、ユーザは、第2通信ポートと第3通信ポートとのポート対が第1信号線を介して正しく接続されていることを確認することができ、結果として、誤配線を防止することができる。
本開示の一側面に係る制御プログラムは、信号処理装置が接続された電気機器と、マスタモジュールを介して通信することにより、前記電気機器を制御する機器制御装置の制御プログラムであって、前記信号処理装置は、前記電気機器の動作素子の状態に応じた動作信号を他の装置に送信するとともに、所定の情報を示すデータ信号を前記動作信号に重畳させた重畳信号として前記他の装置に送信する重畳回路と、前記所定の情報を記憶する情報記憶部と、を備え、前記制御プログラムは、前記機器制御装置に、前記マスタモジュールによって送信された、前記電気機器において発生した異常に関係する情報を示す異常情報を受け付けたことに応じて、異常の発生を検知する異常検知ステップと、前記マスタモジュールによって送信された異常情報のうち異常詳細情報に含まれている、前記異常が発生した前記電気機器を特定する第1情報に基づいて、前記異常が発生した電気機器を特定する機器特定ステップと、前記異常詳細情報に含まれている、発生した前記異常の内容を示す第2情報に基づいて、発生した前記異常の内容を特定する異常特定ステップと、を実行させる。
この構成によれば、機器制御装置は、マスタモジュールから提供された異常情報に基づいて、重畳信号通信に対応していないにもかかわらず、重畳信号を用いたシステムの異常の監視を行うことができる。結果として、重畳信号を用いた通信に対応していない装置等を、重畳信号を用いたシステムにおいて利用可能にするという効果を奏する。
前記一側面に係る制御プログラムにおいて、前記マスタモジュールは、前記重畳信号または該重畳信号から抽出された前記動作信号を、前記電気機器ごとに前記機器制御装置に送信するための複数の第1信号線を介して、前記機器制御装置と接続するための複数の第2通信ポートを備え、前記機器制御装置は、前記重畳信号または前記動作信号を、前記電気機器ごとに前記マスタモジュールから受信するための複数の第3通信ポートを備え、1つの電気機器に関する前記重畳信号または前記動作信号は、同じポート識別情報が割り当てられた前記第2通信ポートと前記第3通信ポートとのポート対を介して、送受信されるものであり、前記制御プログラムは、前記機器制御装置に、テスト対象の第3通信ポートを識別する対象ポート識別情報を取得する取得ステップと、前記対象ポート識別情報が示す前記第3通信ポートに、前記マスタモジュールからテスト信号が入力されたか否かを判定する判定ステップと、前記テスト信号が、前記対象ポート識別情報が示す前記第3通信ポートに入力されなかったことに基づいて、前記第1信号線の配線異常を検知する検知ステップと、を実行させてもよい。
この構成によれば、ユーザは、第2通信ポートと第3通信ポートとのポート対が第1信号線を介して正しく接続されていることを確認することができ、結果として、誤配線を防止することができる。
本開示の一側面によれば、重畳信号を用いた通信に対応していない機器または装置等を、重畳信号を用いたシステムにおいて利用可能にする、マスタモジュールおよび機器制御装置の制御プログラム等を提供することができる。
本発明の一態様の電気機器と入力ユニットの構成を示すブロック図である。 本発明の一態様の通信システムの構成を示すブロック図である。 電気機器の構成を示す回路図である。 入力ユニットの構成を示す回路図である。 信号波形の一例を模式的に示す図である。 本開示の一側面に係る信号処理装置の適用場面の一例を模式的に例示する図である。 本開示の一側面に係る信号処理装置およびマスタモジュールが適用された通信システムにおいて構築されるネットワーク構成の一例を説明する図である。 本開示の一側面に係る通信システムのネットワークで管理されるアドレス情報のデータ構造の一例を示す図である。 本開示の一側面に係る、マスタモジュールおよびコントローラの構成を示すブロック図である。 本開示の一側面である構成例(1)に係る、マスタモジュールの回路構成を示すブロック図である。 本開示の一側面に係る通信システムに属する各装置によって処理される情報のデータ構造を示す図である。 構成テーブルのデータ構造の一例を示す図である。 本開示の一側面に係る通信システムに属する各装置の処理の流れを示すフローチャートである。 本開示の一側面に係る通信システムに属する各装置の処理の流れを示すフローチャートである。 本開示の一側面である構成例(2)に係る、マスタモジュールの回路構成を示すブロック図である。 本開示の一側面である構成例(3)に係る、マスタモジュールの回路構成を示すブロック図である。 本開示の一側面に係る通信システムに属する各装置の処理の流れを示すフローチャートである。 本開示の一側面である構成例(4)に係る、マスタモジュールの回路構成を示すブロック図である。 本開示の一側面に係る通信システムに属する各装置の処理の流れを示すフローチャートである。 本開示の一側面に係る入力ユニットとマスタモジュールとの間の接続構成の一例を示す図である。 本開示の一側面に係る入力ユニットとマスタモジュールとの間の接続構成の他の例を示す図である。 本開示の一側面に係る通信システムに属する各装置の処理の流れを示すフローチャートである。
〔実施形態1〕
(通信システム1の構成)
図2は、本実施形態の通信システムの構成を示すブロック図である。通信システム1は、PC2(パーソナルコンピュータ、情報処理装置)、コントローラ3、入力ユニット4、出力ユニット5、および、電気機器6~10を備える。PC2は、コントローラ3に接続されている。PC2は、コントローラ3から電気機器6~10の関する情報を受信し、かつ、コントローラ3に制御命令を送信する。コントローラ3は、入力ユニット4および出力ユニット5に接続されている。コントローラ3は、制御命令に従って、電気機器6~10を動作させるまたは制御するための信号を入力ユニット4および出力ユニット5に送信する。コントローラ3は、入力ユニット4または出力ユニット5を介して受信した電気機器6~10からの信号を、PC2に送信する。
入力ユニット4(受信機器)は、電気機器6、7に接続されている。電気機器6、7のそれぞれは、1対の信号線によって入力ユニット4に接続されている。入力ユニット4は、電気機器6、7を動作させ、かつ、電気機器6、7から受信した信号をコントローラ3に送信する。
電気機器6、7は、入力ユニット4から供給される電力によって動作し、かつ、電気機器6、7に含まれる動作素子の状態に応じた信号を入力ユニット4に送信する。ここでは、電気機器6は、動作素子としてスイッチを含むリミットスイッチである。電気機器7は、動作素子としてセンシング素子を含むセンサである。
出力ユニット5(受信機器)は、電気機器8~10に接続されている。電気機器8~10のそれぞれは、1対の信号線によって出力ユニット5に接続されている。出力ユニット5は、PC2およびコントローラ3からの指示に基づき、電気機器8~10を動作させ、かつ、電気機器8~10を制御する。また、出力ユニット5は、電気機器8~10から受信した信号をコントローラ3に送信する。
電気機器8~10は、出力ユニット5から供給される電力によって動作し、かつ、出力ユニット5から受信する制御信号によって制御される。ここでは、電気機器8は、動作素子としてコイルを含むリレー装置である。電気機器9は、動作素子としてコイルを含む電磁バルブである。電気機器10は、動作素子としてコイルを含む電動アクチュエータである。
(電気機器6と入力ユニット4の構成)
図1は、電気機器6と入力ユニット4の構成を示すブロック図である。ここでは、電気機器6(リミットスイッチ)と入力ユニット4とを例に挙げて説明する。電気機器6と入力ユニット4とは、1対の信号線21、22によって互いに接続されている。信号線21は、入力ユニット4の第1入力端子31と、電気機器6の第1端子11とに接続される。信号線22は、入力ユニット4の第2入力端子32と、電気機器6の第2端子12とに接続される。信号線21の経路には、電源20が設けられている。電源20は、所定の電圧(ここでは24V)を発生させる直流電源である。
電気機器6は、第1端子11、第2端子12、動作素子13、電位差発生回路14、および送信回路15を備える。送信回路15は、降圧回路16、データ生成回路17、重畳回路18、および診断回路19を備える。動作素子13は、第1端子11と第2端子12との間に接続される。電位差発生回路14は、第1端子11と第2端子12との間の通電路において、動作素子13に対して直列に接続される。第2端子12の電位は、動作素子13の状態に応じて変化する。すなわち、第2端子12は、動作素子13の状態に応じた出力信号(動作信号)を外部(信号線22)に出力する。
送信回路15は、第1端子11と第2端子12との間に接続される。送信回路15は、第1端子11と第2端子12との間の電圧を電源として動作する。降圧回路16は、第1端子11と第2端子12との間の電圧を所定の電圧に降圧して、データ生成回路17に所定の電圧を出力する。データ生成回路17は、降圧回路16から印加された電圧によって動作し、入力ユニット4に送信されるべき送信データを生成する。送信データは、例えば、電気機器6に固有の識別子(ID情報)を含む。データ生成回路17は、重畳回路18に送信データを出力する。重畳回路18は、受け取った送信データを、データ信号として上記出力信号に重畳させる。これにより、送信回路15は、データ信号を出力信号に重畳させた重畳信号を、第2端子12から信号線22に出力する。
診断回路19は、降圧回路16から印加された電圧によって動作し、電気機器6の診断情報を表す診断データを生成する。診断回路19は、電気機器6の素子(例えば動作素子13)に関するチェック回路を備え、チェック回路の出力が正常か否かに応じて、電気機器6が正常か否かを示す診断データを生成する。診断回路19は、診断データ(診断情報)をデータ生成回路17に出力する。データ生成回路17は、診断データを送信データに含めてもよい。
入力ユニット4は、第1入力端子31、第2入力端子32、入力回路33、抽出回路34、誤り検出回路35、およびユニット制御回路36を備える。図1ではコントローラ3への送信部分の構成の図示を省略している。第1入力端子31の電位は一定(例えばGND)に維持される。第2入力端子32には、信号線22から重畳信号が入力される。
入力回路33は、重畳信号から出力信号を抽出し、出力信号をユニット制御回路36に出力する。抽出回路34は、重畳信号からデータ信号を抽出し、データ信号を誤り検出回路35に出力する。誤り検出回路35は、CRCチェック(巡回冗長検査)またはマンチェスタ符号チェック等の任意のデータチェック方法を用いて、データ信号に対して誤り検出を行う。誤り検出回路35は、データ信号および誤り検出結果をユニット制御回路36に出力する。なお、誤り検出回路35は、データ信号から誤りが検出された場合、該データ信号をユニット制御回路36に出力しなくてもよい。ユニット制御回路36は、出力信号およびデータ信号を、コントローラ3に出力する。誤り検出回路35およびユニット制御回路36は、例えば、1つの集積回路または複数の集積回路によって構成され得る。
(電気機器6の回路構成)
図3は、電気機器6の構成を示す回路図である。図3では診断回路19の図示を省略している。電位差発生回路14は、ダイオードD1を含む。ダイオードD1は、ツェナーダイオードである。ここでは、動作素子13は、機械式のスイッチSWである。第1端子11と第2端子12との間の通電経路において、ダイオードD2、ダイオードD1、およびスイッチSWが、この順で直列に配置されている。ダイオードD2のアノードは第1端子11に接続されている。ダイオードD1のカソードはダイオードD2を介して第1端子11に接続されている。
降圧回路16は、第1端子11と第2端子12との間に、ダイオードD1、およびスイッチSWに対して並列に配置されている。
データ生成回路17は、MPU(micro processing unit)および出力切替回路17aを含む。降圧回路16からMPUおよび出力切替回路17aに、電源として、降圧された一定の電圧(例えば2.5V)が供給される。MPUは、送信データを生成し、送信データを出力切替回路17aを介して重畳回路18に出力する。出力切替回路17aには、スイッチSWとダイオードD1との間のノードの電圧が入力される。出力切替回路17aは、該電圧から、スイッチSWがONであるかOFFであるかを判定する。出力切替回路17aは、スイッチSWのON/OFFに応じて、送信データの出力先を変更する。出力切替回路17aは、スイッチSWがONである場合、トランジスタTR1のベース端子に送信データを出力する。出力切替回路17aは、スイッチSWがOFFである場合、抵抗器R1に送信データを出力する。
重畳回路18は、抵抗器R1、ダイオードD3、およびトランジスタTR1を含む。ダイオードD3はツェナーダイオードである。抵抗器R1の一端は出力切替回路17aに接続され、抵抗器R1の他端は第2端子12に接続されている。
トランジスタTR1のベース端子は、出力切替回路17aに接続されている。トランジスタTR1のエミッタ端子は、ダイオードD2を介して第1端子11に接続され、トランジスタTR1のコレクタ端子は、ダイオードD3のカソードに接続されている。ダイオードD3のアノードは、スイッチSWとダイオードD1との間のノードに接続されている。
ダイオードD2は保護素子であり、省略することができる。
(入力ユニット4の回路構成)
図4は、入力ユニット4の構成を示す回路図である。ここでは入力ユニット4のうち、入力回路33および抽出回路34を図示している。保護素子であるダイオードD11のアノードが第2入力端子32に接続されている。
入力回路33は、抵抗器R41~R42、ダイオードD41、トランジスタTR41、検知回路33aを含む。ダイオードD41はツェナーダイオードである。トランジスタTR41のコレクタ端子は、ダイオードD11のカソードに接続され、トランジスタTR41のエミッタ端子は、抵抗器R41の一端に接続されている。抵抗器R41の他端は、第1入力端子31に接続されている。抵抗器R42の一端は、ダイオードD11のカソードに接続され、抵抗器R42の他端は、ダイオードD41のカソードに接続されている。ダイオードD41のアノードは、第1入力端子31に接続されている。トランジスタTR41のベース端子は、抵抗器R42の他端に接続されている。抵抗器R41~R42、ダイオードD41、およびトランジスタTR41は、定電流回路を構成している。この定電流回路の両端に所定以上の電圧が印加されると、定電流回路を流れる電流が一定になる。なお、抵抗器R42、ダイオードD41、およびトランジスタTR41を省略し、抵抗器R41だけを検知回路33aに対して並列に接続してもよい。なお、定電流回路を検知回路33aに直列に接続してもよいし、抵抗器R41だけを検知回路33aに直列に接続してもよい。
検知回路33aは、第1入力端子31および第2入力端子32の間の電圧から、スイッチSWのON/OFFを判定する。検知回路33aは、判定結果(スイッチSWのON/OFFの情報)を出力する。
抽出回路34は、容量C21、ダイオードD21、およびオペアンプAMP21を含む。ダイオードD21は、ツェナーダイオードである。容量C21の一端は、ダイオードD11のカソードに接続され、容量C21の他端は、オペアンプAMP21の反転入力端子に接続されている。ダイオードD21のカソードは、オペアンプAMP21の非反転入力端子に接続されている。ダイオードD21のアノードは、第1入力端子31に接続されている。
(電気機器6および入力ユニット4の動作)
電気機器6はリミットスイッチである。スイッチSWは、対象物の位置に応じて機械的にON/OFFが切り替わる。入力ユニット4の第1入力端子31を0Vとして、第1端子11には、一定の電位(24V)が入力される。スイッチSWのON/OFF(導通/遮断)の状態に応じて、第2端子12の電位は変化する。
スイッチSWがONの場合、導通状態のスイッチSWの両端の電位差は0である。そのため、第2端子12の電位は、第1端子11の電位から、電位差発生回路14(ダイオードD1)によって電圧降下した値となる。
スイッチSWがOFFの場合、スイッチSWおよび電位差発生回路14には電流は流れない。そのため、スイッチSWがOFFの場合、スイッチSWがONの場合よりも、第2端子12の電位は低い値になる。
このように第2端子12は、スイッチSWのON/OFFの状態に応じた出力信号を外部に送信する。なお、出力信号の電位がH(High)であれば、スイッチがONである状態を表し、出力信号の電位がL(Low)であれば、スイッチがOFFである状態を表す。出力信号の電位の高さ自体がスイッチの状態(ON/OFF)を表すため、出力信号はアナログの信号であるといえる。
一方、スイッチSWの状態に関わらず、電位差発生回路14の両端には電位差が生じる。そのため、スイッチSWがONであってもOFFであっても、降圧回路16には、ある値(例えば2.5V)以上の電圧が印加される。それゆえ、降圧回路16は、スイッチSWがONであってもOFFであっても、少なくともデータ生成回路17が動作可能な電圧(2.5V)を出力することができる。よって、データ生成回路17および重畳回路18は、スイッチSWがONであってもOFFであっても、動作可能である。
MPUは、送信データを生成する。送信データは、デジタルデータである。出力切替回路17aは、スイッチSWのON/OFFに応じた出力端子から、送信データをH/L電圧として出力する。
スイッチSWがOFFの場合、出力切替回路17aは、送信データを抵抗器R1に出力する。出力切替回路17aから出力される電圧に応じて抵抗器R1を流れる電流が変化する。これにより、送信データのH/Lに応じて、第2端子12の電位も変化する。結果的に、送信データは、データ信号として出力信号に重畳される。
スイッチSWがONの場合、出力切替回路17aは、送信データをトランジスタTR1のベース端子に出力する。トランジスタTR1は、送信データのH/Lに応じてONまたはOFF状態になる。このとき、送信データのH/Lに応じてダイオードD3を流れる電流が変化する。これにより、送信データのH/Lに応じて、第2端子12の電位も変化する。結果的に、送信データは、データ信号として出力信号に重畳される。電気機器6は、第2端子12から、出力信号とデータ信号とが重畳された信号である重畳信号を出力する。
図5は、信号波形の一例を模式的に示す図である。図5における(a)は、出力信号の周期がデータ信号の周期より長い場合を示し、(b)は、出力信号の周期がデータ信号の周期より短い場合を示す。出力信号とデータ信号とが重畳されたものが重畳信号である。重畳信号の波形は、出力信号の波形と、データ信号の波形とを重畳したものになる。出力信号の振幅は、データ信号の振幅より大きい。そのため、重畳信号から、元の出力信号の値およびデータ信号の値を知ることができる。スイッチSWがONの場合、出力信号はHとなり、スイッチSWがOFFの場合、出力信号はLとなる。
重畳信号の値は、低い方からL1、L2、H1、H2に分けられる。重畳信号が、L範囲内であれば、出力信号はLである。L範囲は、L1およびL2を含む。重畳信号が、L範囲より高いH範囲内であれば、出力信号はHである。H範囲は、H1およびH2を含む。重畳信号がL1またはH1の場合、データ信号はLである。重畳信号がL2またはH2の場合、データ信号はHである。
入力ユニット4は、第2入力端子32で電気機器6からの重畳信号を受信する。入力回路33は、重畳信号から出力信号がHであるかLであるか(スイッチSWがONであるかOFFであるか)を判定し、判定結果をユニット制御回路36に出力する。具体的には、検知回路33aが、判定結果を出力する。抽出回路34は、容量C21を介して重畳信号からデータ信号を抽出し、データ信号を誤り検出回路35に出力する。具体的には、オペアンプAMP21が、データ信号(送信データ)を出力する。ダイオードD21は、オペアンプAMP21がデータ信号がHであるかLであるかを判定するための閾値電圧を設定する。
抵抗器R41~R42、ダイオードD41、およびトランジスタTR41は、定電流回路を構成している。この定電流回路は、第2入力端子32に入力される電流を制限する。また、この定電流回路は、電気機器6が出力する出力信号の振幅を設定する。この定電流回路の代わりに抵抗器R41を用いる場合も抵抗器R41は同様に機能する。
(効果)
電気機器6では、出力信号を送信するための1対の信号線21、22の電圧を電源として用いて、送信回路15が動作する。送信回路15は、動作素子13の状態を示す出力信号とは別の情報を示すデータ信号を生成し、入力ユニット4に送信することができる。そのため、送信回路15を動作させるための別の電源を電気機器6に設ける必要も、電源を供給するための別の配線を電気機器6に接続する必要もない。それゆえ、電気機器6は、従来の電気機器より少ない配線で(1対の信号線21、22で)、出力信号とデータ信号とを送信することができる。本実施形態の例では、電気機器6に外部から接続される配線は1対の信号線21、22のみである。
送信回路15は、動作素子13に対して直列に接続された電位差発生回路14の両端に生じた電圧によって動作する。そのため、動作素子13の状態によらず(スイッチSWがONでもOFFでも)、送信回路15は、データ信号を入力ユニット4に送信することができる。入力ユニット4は、データ信号(送信データ)を上流の機器(コントローラ3、PC2)に送信することができる。
また、電気機器6は、スイッチSWのON/OFFに対応した電位の出力信号を送信する。それゆえ、ON/OFF信号をデジタルの通信データに変換する従来の技術(IO-Link)とは異なり、スイッチSWのON/OFFの情報を早く入力ユニット4、コントローラ3、およびPC2に伝えることができる。また、通信データに変換する必要がないので、電気機器6および入力ユニット4の回路を小さくかつ簡素にすることができる。
電気機器6が診断回路19を備えている場合、送信データに含まれる診断データから、PC2またはコントローラ3は、電気機器6に生じた異常を検知することができる。PC2は、電気機器6がまだ正常に動いている場合でも、診断データ(例えばスイッチSWのON/OFFの切り替えの速さ等)から、電気機器6の故障の予兆を検知することができる。PC2は、検知した異常(故障の予兆含む)を、ユーザに表示/音声で報知する。これにより、ユーザは、製造ラインが異常停止する前に、電気機器6を交換することができる。
電気機器6が診断回路19を備えていない場合でも、通信システム1では以下のようにして異常の検知を行うことができる。例えば、リミットスイッチ(電気機器6)のON/OFFがコントローラ3側で検知できない異常が発生した場合、信号線21、22に異常(断線/短絡)が発生しているのか、電気機器6自体に異常が発生しているのか、PC2またはコントローラ3で判断することができる。電気機器6は、送信データとして電気機器6の識別子を定期的に(継続的に)入力ユニット4に送信する。例えば、PC2またはコントローラ3は、識別子の受信ができなければ、信号線21、22に異常があると判断してもよい。PC2またはコントローラ3は、識別子を受信することはできるが、リミットスイッチ(電気機器6)のON/OFFを検知できない場合、電気機器6自体に異常があると判断してもよい。PC2は、どこに異常があるのかを示す情報を、ユーザに表示または音声で報知できる。これにより、ユーザは復旧作業の準備および実行を迅速に行い、製造ラインがストップする時間を短縮することができる。
〔実施形態2〕
本開示の一側面に係る他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
§1 適用例
図6は、本開示の一側面に係る信号処理装置100の適用場面の一例を模式的に例示する図である。通信システム1は、実施形態1と同様に、PC2(パーソナルコンピュータ、情報処理装置)、コントローラ3(機器制御装置)、入力ユニット(機器制御装置)、および、1または複数の電気機器6~10を備え、必要に応じて、図示しない出力ユニット5を備えていてもよい。以下では、複数の電気機器6~10について、まとめて電気機器6とだけ記載するが、電気機器6についての説明は、電気機器7~10についても当てはまる。
実施形態1と異なる点は、通信システム1において、入力ユニットが、重畳信号通信に対応していないという点である。以下では、重畳信号通信に対応していない入力ユニットを入力ユニット4Bと称する。入力ユニット4Bは、重畳信号を受信できないか、あるいは、受信できても重畳信号からデータ信号を抽出できない。なお、場合によっては、入力ユニット4Bは、重畳信号を受信しても、単に、電気機器6の動作素子に関するオンオフ信号として取り扱うことができてもよい。
本実施形態では、コントローラ3は、入力ユニット4Bと接続され、電気機器6に関する信号を入力ユニット4Bにて受け付けることにより、電気機器6を制御したり監視したりすることができる。コントローラ3は、入力ユニット4Bと併せて電気機器6を制御または監視する機器制御装置を構成する。他の例では、コントローラ3は、入力ユニット4Bを一体に備えており、1台で機器制御装置を構成してもよい。
本実施形態では、重畳信号を処理するための信号処理装置100は、電気機器6に設けられる。これにより、電気機器6は、通信システム1において、重畳信号通信に対応している機器として導入される。
本実施形態では、重畳信号通信に対応している電気機器6に関する情報が、通信システム1において、重畳信号通信に対応していない入力ユニット4Bから上流の各種装置に伝達されるために、重畳信号通信のマスタモジュール52Aを設ける。
マスタモジュール52Aは、1または複数の電気機器6のそれぞれと、通信ケーブル51を介して電気的に接続するための下流通信ポート群54(複数の第1通信ポート)を有する。マスタモジュール52Aは、下流通信ポート群54の各通信ポート(第1通信ポート)を介して、電気機器6のそれぞれから重畳信号を受信し、電気機器6に係るデータ信号と、電気機器6のオンオフ信号とを取り扱うことができる。マスタモジュール52Aは、入力ユニット4Bに、各電気機器6に関する各種情報を入力するための複数の通信ポートで構成された上流通信ポート群55(複数の第2通信ポート)を有する。
下流通信ポート群54の各通信ポートに割り当てられたビット値(ポート識別情報)と、上流通信ポート群55の各通信ポート(第2通信ポート)に割り当てられたビット値とは、1対1で対応しているものとし、同じ値が割り当てられているものとする。例えば、下流通信ポート群54においてビット値「00」の通信ポートを介して電気機器6から信号が入力された場合には、上流通信ポート群55においてビット値「00」の通信ポートから、上述の入力された信号に対応する信号が入力ユニット4B宛てに出力される。
上流通信ポート群55は、入力ユニット4Bの通信ポート群56(複数の第3通信ポート)と、複数の信号線を介して接続される。例えば、該複数の信号線としては、信号線群57(複数の第1信号線)および信号線58(第2信号線)などが想定される。信号線群57の配線について、信号線群57のそれぞれの信号線は、複数の電気機器6と1対1で対応するように接続される。つまり、各電気機器6と、下流通信ポート群54の各通信ポートと、上流通信ポート群55の各通信ポートと、信号線群57の各信号線と、入力ユニット4Bの通信ポート群56の各通信ポートとが1対1で対応するように接続される。
これにより、入力ユニット4Bにおける通信ポート群56のどの通信ポートから信号が入力されたのかに応じて、入力ユニット4Bおよびコントローラ3は、どの電気機器6に関する信号が入力されたのかを把握することができる。
必要に応じて、マスタモジュール52Aの上流通信ポート群55と、入力ユニット4Bの通信ポート群56との間には、信号線群57とは別に信号線58が設けられてもよい。例えば、信号線58は、電気機器6のいずれかに異常が発生した場合に、該異常の発生を通知するためのアラーム信号をマスタモジュール52Aから入力ユニット4Bに入力するために用いられる。
必要に応じて、マスタモジュール52Aは、通信部513(第2通信部)を備えていてもよい。通信部513は、PC2、コントローラ3などの外部装置との間で、所定の通信規格に準拠して通信を行うものである。通信部513は、通信ポートなど、外部装置との通信を実現するために必要な各種の通信インタフェースで構成される。通信部513は、Ethernet(登録商標)、RS485などで実現される有線による通信を行ってもよいし、Wi-Fi(登録商標)、4Gなどで実現される無線による通信を行ってもよい。通信部513が、コントローラ3の通信部613(第1通信部)と通信可能に接続されることにより、マスタモジュール52Aは、各電気機器6から得られた各種情報をコントローラ3に供給することができる。各種情報としては、例えば、電気機器6を識別するための機器情報、電気機器6を通信システム1のネットワーク上で一意に管理するための紐付情報、電気機器6で発生した異常に発生した異常に関係する情報を示す異常情報などが想定される。このように、入力ユニット4Bが重畳信号通信に対応していなくても、重畳信号にのせて伝送される各種情報は、必要に応じてコントローラ3が処理可能なように必要な処理が施されて、別の手段で、入力ユニット4Bから上流の各種装置に供給される。
上述の構成によれば、重畳信号通信を行う電気機器6を通信システム1に導入するにあたり、重畳信号通信に対応していない入力ユニット4Bを、従前どおりに利用して、コントローラ3またはPC2にて、これらの電気機器6を監視、制御することが可能となる。
以下では、重畳信号通信非対応の入力ユニット4Bによって、重畳信号通信対応の電気機器6の監視、制御を可能にするための通信システム1の構成として、4つの例を、構成例(1)~(4)として、それぞれ説明する。
まず、以下で各構成例を説明する際に用いる用語について、ここに定義する。
異常情報・・・電気機器6に異常が発生したときに、マスタモジュール52Aが、重畳信号通信非対応のコントローラ3(入力ユニット4B)に提供する、発生した異常に関係する情報全般を指す。
異常発生通知・・・上述の異常情報のうち、電気機器6のいずれかに異常が発生したことをコントローラ3に知らせる通知。コントローラ3は、異常発生通知を受信することにより、異常の発生を検知できる。
異常詳細情報・・・上述の異常情報のうち、異常が発生した電気機器6を特定する第1情報と、発生した異常の内容を示す第2情報とを含む情報。コントローラ3は、第1情報に基づいて異常が発生した電気機器6を特定でき、第2情報に基づいて発生した異常の内容を特定することができる。
動作信号・・・電気機器6の動作素子13の状態を示すオンオフ信号。
データ信号・・・電気機器6に関する所定の情報を示すオンオフ信号。所定の情報の具体例として、電気機器6を識別するための機器情報、および、電気機器6の異常な状態を示すステータス情報などが想定される。
重畳信号・・・動作信号にデータ信号を重畳させた信号。
アラーム信号・・・コントローラ3において、上述の異常発生通知として取り扱われるべきオンオフ信号。信号線58を介して、マスタモジュール52Aからコントローラ3(入力ユニット4B)へ提供される。
レポート信号・・・コントローラ3において、異常詳細情報を示すシリアルデータとして取り扱われるべきオンオフ信号。アラーム信号と同様に、信号線58を介して、マスタモジュール52Aからコントローラ3(入力ユニット4B)へ提供される。
紐付情報・・・電気機器6を識別する機器情報と、その電気機器6が接続された通信ポートに割り当てられたビット値との対応関係を示す情報。
次に、各構成例を説明する前に、図7および図8を参照しながら、4つの構成例に共通の、通信システム1において前提となるネットワーク構成について説明する。
ただし、以下の説明は、本開示に係るマスタモジュール52Aを含む通信システム1の構成の一例を示しているにすぎず、マスタモジュール52Aがネットワークに接続されているものに限定する意図はない。他の例では、マスタモジュール52Aは、ネットワークを介さずにコントローラ3に接続されてもよい。すなわち、コントローラ3のシステムバスに接続されるマスタモジュール52Aであって、重畳通信機能を有する、このようなマスタモジュール52Aも、本発明の範疇に入る。
図7は、信号処理装置100およびマスタモジュール52Aが適用された通信システム1において構築されるネットワーク構成の一例を説明する図である。
図8は、通信システム1のネットワークで管理されるアドレス情報のデータ構造の一例を示す図である。
図7に示すとおり、通信システム1において、PC2は、1または複数のコントローラ3と通信可能に接続される。PC2は、複数のコントローラ3と通信する場合には、コントローラ3に固有の識別情報(以下、コントローラID)に基づいて、通信相手であるコントローラ3を識別する。
コントローラ3は、1または複数のネットワークに接続されてもよい。そして、1つのネットワークを介して、1または複数の入力ユニット4Bと通信可能に接続される。なお、入力ユニット4Bは、上述のとおり、信号線群57および信号線58を介して、マスタモジュール52Aと1対1で対応するように接続される。すなわち、コントローラ3は、1つのネットワークを介して、1または複数のマスタモジュール52Aと通信可能に接続される。
コントローラ3は、複数のネットワークに接続される場合には、それぞれのネットワークに固有の識別情報(以下、ネットワークID)に基づいて、各ネットワークを識別する。また、コントローラ3は、1つのネットワークを介して、複数の入力ユニット4Bと通信する場合には、ネットワーク上のノードとして管理されているそれぞれの入力ユニット4Bに割り当てられている識別情報(以下、ノードID)に基づいて、通信相手である入力ユニット4Bを識別する。具体的には、コントローラ3は、入力ユニット4Bおよびマスタモジュール52Aのペアを識別するユニットIDと、ノードIDとの対応関係を把握している。コントローラ3は、通信相手である入力ユニット4Bおよびマスタモジュール52AのペアのユニットIDに基づいて、ノードIDを特定し、該ノードIDを、入力ユニット4Bのネットワーク上のアドレス情報の一部として、上流の装置(例えば、PC2)に渡すことができる。
入力ユニット4Bと、1対1で接続されるマスタモジュール52Aは、自装置が備える複数の通信ポート(下流通信ポート群54)と、通信ケーブル51とを介して、複数の電気機器6と通信可能に接続される。マスタモジュール52Aは、下流通信ポート群54の各通信ポートに個別に割り当てられたビット値に基づいて、通信相手である電気機器6、より正確には電気機器6に設けられた信号処理装置100を識別する。具体的には、マスタモジュール52Aは、電気機器6(信号処理装置100)と、接続されている通信ポートのビット値との対応関係を把握している。マスタモジュール52Aは、通信相手から送信された信号がどの通信ポートを介して入力されたのかを特定し、通信ポートのビット値に基づいて、該信号が、どの電気機器6に関する情報を示しているのかを特定することができる。マスタモジュール52Aは、上述のビット値を、電気機器6のネットワーク上のアドレス情報の一部として、上流の装置(例えば、コントローラ3)に渡すことができる。
図8に示すとおり、PC2は、コントローラ3のコントローラIDと、ネットワークIDと、下流から渡されたノードIDおよびビット値とで構成されるアドレス情報に基づいて、PC2が管轄する通信システム1に属するすべての電気機器6を、個々に識別し、そのネットワーク上の居場所を特定することが可能である。
§2 構成例(1)
構成例(1)では、マスタモジュール52Aが、電気機器6から供給された重畳信号から、データ信号と動作信号とを分離し、動作信号を、信号線群57のうち電気機器6に対応する信号線を介して、入力ユニット4Bに入力する。本構成例によれば、重畳信号を受け付けて動作信号としてのオン、オフを認識することができない入力ユニット4Bであっても、重畳信号通信を用いた通信システム1において、従前どおり利用することができる。具体的には、本構成例は、入力ユニット4Bに重畳信号が入力されたとしても、入力ユニット4Bに設定されている電圧および電流のオン、オフの閾値を超えてしまうために、動作信号としてのオン、オフを入力ユニット4Bに対して正しく入力できない場合に、好適に採用され得る。
[ハードウェア構成]
図9は、本開示の一側面に係る、マスタモジュール52Aおよびコントローラ3の構成を示すブロック図である。同図に示す、マスタモジュール52Aは、実施形態1の入力ユニット4および出力ユニット5と同様に、重畳信号を用いた通信に対応しているものとする。入力ユニット4Bは、重畳信号を用いた通信に対応していないものとする。
図10は、本開示の一側面である構成例(1)に係る、マスタモジュール52Aの回路構成を示すブロック図である。
<電気機器6、信号処理装置100>
図9に示すとおり、本構成例では、信号処理装置100は、電気機器6のそれぞれに設けられており、実施形態1で説明した信号処理装置100と同様の構成を備えている。
本実施形態では、信号処理装置100の情報記憶部140は、電気機器6に関する所定の情報を記憶している。所定の情報とは、例えば、電気機器6を識別するための機器情報である。機器情報のデータ構造は、後に詳述する。
他の実施形態では、信号処理装置100は、通信ケーブル状の外形を有するケーブル筐体に内蔵されていてもよい。この場合、ケーブル筐体の一端は電気機器6に接続され、電気機器6の動作信号を信号処理装置100が取得することが可能となる。ケーブル筐体の他端はマスタモジュール52Aに接続され、電気機器6の動作信号に、電気機器6に関する所定の情報を示すデータ信号が重畳された重畳信号が信号処理装置100からマスタモジュール52Aへ伝送される。
図10に示すとおり、電気機器6は、回路構成として、図1に基づいて説明した電気機器6と同様の回路構成を備えている。
<マスタモジュール52A>
マスタモジュール52Aは、電気機器6と、該電気機器6と接続される通信ポートとの対応関係を示す紐付情報を上流の各装置に提供するものであるとともに、信号処理装置100から供給された電気機器6に関する重畳信号を処理し、処理後の信号を、入力ユニット4Bが処理可能な形態で入力ユニット4Bに対して出力するものである。
図9に示すとおり、本構成例では、マスタモジュール52Aは、一例として、制御部510と、通信部513(第2通信部)とを備えている。
制御部510は、マスタモジュール52Aの各部を統括して制御するものである。制御部510は、例えば、プログラムの命令を実行するプロセッサであってもよい。プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPUなどを用いることができる。制御部510は、動作信号処理部43、データ信号処理部44、機器情報取得部501、情報紐付部502、情報出力部503、および、異常情報生成部504の各ブロックを有する。ブロックとして示される上述の各部は、例えば、CPUまたはMPUがROM(read only memory)などの記憶装置に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)等に読み出して実行することによって実現されてもよい。
図10に示すとおり、制御部510の各部によって制御される回路の構成として、例えば、マスタモジュール52Aは、図1に示す入力ユニット4が備える回路構成の少なくとも一部を備える。すなわち、マスタモジュール52Aは、第1入力端子31、第2入力端子32、入力回路33、抽出回路34、誤り検出回路35、および、ユニット制御回路36を備える。さらに、本構成例においては、マスタモジュール52Aは、トランジスタ38と、トランジスタ39とを備える。
トランジスタ38は、入力回路33から供給された、電気機器6に係る動作信号のオン、オフにしたがって、入力ユニット4Bの通信ポート群56に出力される電気の流れを制御する。
トランジスタ39は、ユニット制御回路36から、電気機器6の異常発生に係るデータ信号が出力されたことに応じて、入力ユニット4Bの通信ポート群56に出力される電気の流れを制御することにより、入力ユニット4Bに対して、異常の発生を通知するためのアラーム信号を出力する。
<コントローラ3>
コントローラ3は、図示しない出力ユニットを介して動作信号を電気機器6のそれぞれに送信することによって、各電気機器6を制御するものであるとともに、入力ユニット4Bを介して、各電気機器6に関するオンオフ信号を受け付けて各電気機器6を監視するものである。さらに、本構成例では、コントローラ3は、通信部613(第1通信部)を介してマスタモジュール52Aと通信し、マスタモジュール52Aから受信した紐付情報および異常情報に基づいて各電気機器6を監視する。
本構成例では、コントローラ3は、典型的には、機械および設備等の制御対象を制御するプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC;Programmable Logic Controller)である。コントローラ3は、一例として、制御部610と、上述の通信部613とを備えている。
制御部610は、コントローラ3の各部を統括して制御するものである。制御部610は、例えば、プログラムの命令を実行するプロセッサであってもよい。プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPUなどを用いることができる。本構成例では、制御部610は、異常検知部601、異常機器特定部602、および、異常内容特定部603の各ブロックを有する。本構成例では、制御部610は、信号変換部604を有しない。ブロックとして示される上述の各部は、例えば、CPUまたはMPUがROM(read only memory)などの記憶装置に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)等に読み出して実行することによって実現されてもよい。
通信部613は、マスタモジュール52A、PC2などの外部装置との間で所定の通信規格に準拠して通信を行うものである。通信部613は、通信ポートなど、外部装置との通信を実現するために必要な各種の通信インタフェースで構成される。通信部613は、Ethernet(登録商標)、RS485などで実現される有線による通信を行ってもよいし、Wi-Fi(登録商標)、4Gなどで実現される無線による通信を行ってもよい。
[機能構成]
<マスタモジュール52A>
図9に示す動作信号処理部43は、電気機器6の信号処理装置100から供給された重畳信号から、電気機器6の動作に係る動作信号を検出する。動作信号処理部43は、入力回路33を動作させて動作信号を検出し、検出した動作信号を、ユニット制御回路36に伝送する。動作信号は、ユニット制御回路36と、上流通信ポート群55内の電気機器6に対応する通信ポートとを介して、入力ユニット4Bに入力される。
データ信号処理部44は、電気機器6の信号処理装置100から供給された重畳信号からデータ信号を抽出する。データ信号処理部44は、抽出回路34を動作させてデータ信号を抽出し、必要に応じて誤り検出回路35を動作させて誤り検出を行った後、該データ信号を、ユニット制御回路36に伝送する。電気機器6から供給されるデータ信号は、例えば、電気機器6を識別するための機器情報、および、電気機器6異常な状態を示すステータス情報を含むことが想定される。下流の各部、例えば、機器情報取得部501、情報紐付部502、情報出力部503は、ユニット制御回路36を動作させて、データ信号に含まれている電気機器6に関する各種情報を処理する。
機器情報取得部501は、データ信号に含まれている、電気機器6に固有の機器情報を取得する。
情報紐付部502は、下流通信ポート群54のうち、重畳信号が受け付けられた通信ポートに割り当てられているビット値と、機器情報取得部501によって、該重畳信号から取得された機器情報とを紐付けて、ビット値と機器情報との対応関係を示す紐付情報を生成する。紐付情報のデータ構造は、後に詳述する。
異常情報生成部504は、電気機器6に異常が発生した場合に、異常情報を生成して、コントローラ3に提供する。異常情報の一例として、異常情報生成部504は、コントローラ3に異常の発生を知らせるための通知である異常発生通知を生成する。また、異常情報の他の一例として、異常情報生成部504は、発生した異常に関する詳細な情報を示す異常詳細情報を生成する。具体的には、異常詳細情報は、異常が発生した電気機器6を特定するための第1情報と、電気機器6において発生した異常の内容を示す第2情報とを含む。
一例として、異常情報生成部504は、データ信号処理部44によって処理されユニット制御回路36に伝送されたデータ信号を取得する。データ信号に、電気機器6の異常な状態を示すステータス情報が含まれている場合、異常情報生成部504は、ステータス情報に基づいて異常発生通知、および、異常詳細情報の少なくともいずれか1つを生成する。
具体的には、異常情報生成部504は、ユニット制御回路36およびトランジスタ39を動作させて、異常発生通知として処理されるアラーム信号を生成する。アラーム信号は、コントローラ3において、異常発生通知として処理される。
具体的には、異常情報生成部504は、データ信号が入力された通信ポートのビット値、または、該ビット値に紐付けられている機器情報を第1情報として取得する。また、異常情報生成部504は、ステータス情報が示す、電気機器6において発生した異常の内容を第2情報として取得する。異常情報生成部504は、第1情報と第2情報とを含む異常詳細情報を生成する。異常情報生成部504が生成した異常詳細情報は、情報出力部503によって処理される。
他の例では、異常情報生成部504は、マスタモジュール52Aにおける入力回路33および抽出回路34などの受信回路において、一定時間以上にわたり、正常な重畳信号を電気機器6から受信できないことに基づいて、通信ケーブル51の断線異常などを検知してもよい。この場合、異常情報生成部504は、一定時間以上正常な重畳信号を電気機器6から受信できないことに基づいて、異常発生通知および異常詳細情報の少なくともいずれか1つを生成する。
異常情報生成部504は、先の例と同様に、異常発生通知として処理されるアラーム信号を生成してもよい。
また、異常情報生成部504は、一定時間以上重畳信号が受信されない通信ポートのビット値、または、該ビット値に紐付けられている機器情報を第1情報として取得してもよい。また、異常情報生成部504は、断線異常などを示す第2情報を生成してもよい。
情報出力部503は、情報紐付部502によって生成された紐付情報、または、異常情報生成部504によって生成された異常情報が、上流の各種装置、例えば、コントローラ3またはPC2に供給されるように、紐付情報または異常情報を出力する。本構成例では、情報出力部503は、トランジスタ39を動作させて、異常発生通知であるアラーム信号を、信号線58を介して入力ユニット4B(コントローラ3)に送信する。情報出力部503は、通信部513を介して、一例として、Ethernet通信にて、紐付情報または異常情報のうち異常詳細情報をコントローラ3に送信する。
以上のとおり、マスタモジュール52Aは、電気機器6から明示的に伝達される通知に基づいて異常を検知することに加えて、電気機器6から信号が伝達されないことに基づいて自発的に異常を検知することもできる。マスタモジュール52Aは、いずれの場合にも、検知した異常に関する異常情報を生成して、上流の各種装置に報知することができる。
<コントローラ3>
異常検知部601は、通信システム1に属する電気機器6における異常の発生を検知する。本構成例では、一例として、異常検知部601は、マスタモジュール52Aの情報出力部503によって、信号線58を介して入力ユニット4Bにアラーム信号が入力されたことに基づいて、異常の発生を検知する。本構成例では、異常検知部601は、異常の発生を検知すると、通信部613を制御して、マスタモジュール52Aに対して、異常詳細情報の送信を要求する。
異常機器特定部602は、異常検知部601によって検知された異常が発生している電気機器6を特定する。本構成例では、一例として、異常機器特定部602は、通信部613がマスタモジュール52Aから受信した異常詳細情報に基づいて異常が発生している電気機器6を特定する。例えば、異常詳細情報の第1情報としてビット値が含まれている場合には、異常機器特定部602は、予めマスタモジュール52Aから受信しておいた紐付情報を参照し、上述のビット値に基づいて異常が発生している電気機器6を特定することができる。あるいは、異常機器特定部602は、第1情報として機器情報が含まれている場合には、機器情報に基づいて異常が発生している電気機器6を特定することができる。
異常内容特定部603は、電気機器6に発生している異常の内容を特定する。本構成例では、一例として、異常内容特定部603は、通信部613が受信した上述の異常詳細情報に含まれている第2情報に基づいて異常の内容を特定する。
[データ構造]
図11は、通信システム1に属する各装置、特に、マスタモジュール52Aおよびコントローラ3によって処理される情報のデータ構造を示す図である。1000の符号で示されたテーブルは、機器情報のデータ構造の一例を示す。以下必要に応じて、機器情報1000と称する。1010の符号で示されたテーブルは、紐付情報のデータ構造の一例を示す。以下必要に応じて、紐付情報1010と称する。1020の符号で示されたテーブルは、コントローラ3またはPC2によって参照される、図12に基づいて後述されるデータベースに登録されるレコードの一例を示す。以下必要に応じて、レコード1020と称する。
<機器情報>
機器情報1000は、電気機器6に固有の識別情報を含む情報である。機器情報は、一例として、機器型式および、機器IDの各項目で構成される。機器型式の項目には、電気機器6の製品としての型式を示す情報が格納される。機器IDの項目には、該型式の電気機器6を一意に識別するためのシリアルナンバーが格納される。機器型式と機器IDとによって、電気機器6は一意に特定される。
例えば、信号処理装置100に情報を書き込むことができる不図示の情報書換装置を介して、スマートフォンなどの入力端末(不図示)と電気機器6内の信号処理装置100とを接続できる場合には、機器情報は、一例として、メンテナンス日の項目をさらに含んでいてもよい。例えば、ユーザが入力端末を操作して信号処理装置100の情報記憶部140に電気機器6のメンテナンス日を書き込むことができる。ユーザは、必要に応じて、電気機器6に対する直近のメンテナンスの実施日などを信号処理装置100に記憶させておくことができる。この場合、情報記憶部140において、メンテナンス日を書き込むための領域は、入力端末から書き込みができるEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などのユーザプログラマブルROMで構成されていてもよいし、電気機器6の機器型式および機器IDを記憶しておくための領域は、前者とは別のEEPROMであって、出荷時等に設定された後書き込みが禁止されているEEPROMで構成されていてもよい。
機器情報1000は、マスタモジュール52Aの機器情報取得部501によって、通信ケーブル51を介して入力された重畳信号から抽出された後、情報紐付部502によって紐付情報の生成のために用いられる。
<紐付情報>
紐付情報は、通信ポートのビット値と、電気機器6との対応関係を示す情報である。本構成例では、紐付情報は、マスタモジュール52Aの情報紐付部502によって生成され、通信部513を介してコントローラ3に供給される。これにより、コントローラ3が、重畳信号通信非対応の入力ユニット4Bを用いる場合であっても、電気機器6を識別し、監視することが可能になる。
本実施形態では、マスタモジュール52Aの下流通信ポート群54における各通信ポートに割り当てられているビット値と、上流通信ポート群55の各通信ポートに割り当てられているビット値と、入力ユニット4Bの通信ポート群56の各通信ポートに割り当てられているビット値とは、つながっている1つの電気機器6につき、同じ値を示す。
したがって、コントローラ3は、入力ユニット4Bのある通信ポートを介して動作信号を受信したとき、紐付情報に基づいて、該動作信号が、どの電気機器6の動作信号であるのかを識別することができる。
より詳細には、紐付情報は、例えば、機器情報1000に対して、ユニットIDと、ビット値とが付加された構成を有する。マスタモジュール52Aは、下流通信ポート群54のいずれかの通信ポートを介して、電気機器6に設けられた信号処理装置100から重畳信号を受け付ける。データ信号処理部44は、重畳信号からデータ信号を抽出し、機器情報取得部501は、データ信号から機器情報を取得する。情報紐付部502は、上述の重畳信号が受け付けられた通信ポートに割り当てられたビット値と、取得された上述の機器情報を紐付ける。さらに、情報紐付部502は、マスタモジュール52AのユニットID、または、マスタモジュール52Aと1対1で対応する入力ユニット4BのユニットIDをビット値および機器情報の対に付加して紐付情報を生成する。入力ユニット4BのユニットIDは、マスタモジュール52Aの図示しない記憶部に予め登録されていてもよい。情報出力部503は、生成した紐付情報1010を、通信部513を介して、例えば、Ethernetにより、コントローラ3に送信する。
<レコード>
レコード1020は、マスタモジュール52Aから紐付情報を受信したコントローラ3が生成する情報である。レコード1020は、コントローラ3またはPC2が電気機器6を管理できるように、紐付情報の形式を変更することにより生成される。生成されたレコード1020が、電気機器6を管理するためのデータベース(後述する、構成テーブル)に登録されると、コントローラ3またはPC2は、重畳信号通信に対応していない入力ユニット4を用いながら、電気機器6を管理することが可能となる。
レコード1020は、例えば、機器情報1000に対して、図8に示すアドレス情報が付加された構成を有する。コントローラ3は、マスタモジュール52Aから紐付情報を受け付けると、紐付情報に含まれるユニットIDに基づいて、送信元のマスタモジュール52Aが属しているネットワークのネットワークIDと、該マスタモジュール52Aに割り当てられているノードIDとを特定する。コントローラ3は、自装置のコントローラIDと、特定したネットワークIDと、ノードIDと、紐付情報に含まれるビット値とを含むアドレス情報を、機器情報に付加して、レコード1020を生成する。コントローラ3は、生成したレコード1020を後述する構成テーブルに登録する。構成テーブルが、コントローラ3がアクセスできない形態でPC2によって保有されている場合には、コントローラ3は、生成したレコード1020をPC2に送信してもよい。この場合は、PC2が、レコード1020を構成テーブルに登録する。
<構成テーブル>
図12は、構成テーブルのデータ構造の一例を示す図である。構成テーブルは、各コントローラ3から送信される、レコード1020などのような複数のレコードを集約してデータベース化したものであり、一例として、コントローラ3によって生成され、PC2によって管理される。1つの構成テーブルが、PC2とコントローラ3との間で共有されてもよいし、それぞれが保有する構成テーブルが、常に整合するように同期制御されていてもよい。
構成テーブルは、例えば、アドレス情報を格納する項目と、機器情報を格納する項目とで構成される。
PC2は、レコードをコントローラ3から受信すると、受信したレコードを、構成テーブルに登録する。例えば、PC2は、例えば、図11に示すレコード1020をコントローラ3から受信すると、該レコード1020を、図12において、網掛けが付されたレコードとして構成テーブルに登録する。PC2およびコントローラ3は、構成テーブルを生成することにより、入力ユニット4Bが重畳信号通信に非対応であっても、ネットワーク上のどの場所に、どのような電気機器6が接続されているのかを、把握することができる。加えて、PC2およびコントローラ3は、入力ユニット4Bの通信ポートから信号を受信した場合に、紐付情報に基づいて、該信号がどの電気機器6のものであるのかを特定することができる。
§3 構成例(1)の動作例
[機器設置時]
図13は、通信システム1に属する各装置の処理の流れを示すフローチャートである。図13に示すフローチャートは、一例として、構成例(1)に係る通信システム1に、新規に電気機器6を設置する場合の一連の処理の流れを示す。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
S101では、マスタモジュール52Aが通信ケーブル51を介して電気機器6と接続されると(S101でYES)、マスタモジュール52Aのデータ信号処理部44は、電気機器6から送信された重畳信号を、下流通信ポート群54のいずれかの通信ポートを介して受け付けて処理することができる。
S102では、機器情報取得部501は、データ信号処理部44が重畳信号から抽出したデータ信号から機器情報を取得する。
S103では、情報紐付部502は、紐付情報を生成する。具体的には、情報紐付部502は、重畳信号が受け付けられた上述の通信ポートに割り当てられたビット値と、S102で取得された機器情報と、マスタモジュール52Aまたはマスタモジュール52Aに対応する入力ユニット4Bを一意に特定することが可能なユニットIDとを紐付けて紐付情報を生成する。
S104では、情報出力部503は、生成された紐付情報がコントローラ3に受信されるように、該紐付情報を出力する。一例として、情報出力部503は、通信部513を介して、Ethernet通信にて、紐付情報をコントローラ3に送信する。他の例では、情報出力部503は、マスタモジュール52Aに対して着脱可能な、USB(Universal Serial Bus)メモリまたはSDカードなどの外付けの情報記憶媒体に対して紐付情報を書き込んでもよい。紐付情報が書き込まれた情報記憶媒体は、コントローラ3またはPC2が読み出し可能なようにコントローラ3またはPC2に接続することができ、このようにして、紐付情報が情報出力部503からコントローラ3またはPC2に供給されてもよい。さらに他の例では、情報出力部503は、紐付情報を図示しない表示装置または印刷装置などに出力して、通信ポートと電気機器6との対応関係をユーザに対して提示してもよい。この場合、紐付情報は、ユーザによって、コントローラ3またはPC2に入力される。
S105では、コントローラ3の制御部610は、通信部613を介して紐付情報を受信する。例えば、図11に示す紐付情報1010を受信する。
S106では、制御部610は、紐付情報に基づいて、構成テーブルに登録するためのレコードを生成する。例えば、紐付情報1010に基づいて、図11に示すレコード1020を生成する。
S107では、制御部610は、通信部613を介して、生成したレコードをPC2に送信する。制御部610は、PC2と共有する構成テーブルに直接アクセスして、生成したレコードを該構成テーブルに登録してもよい。
S108では、PC2は、レコードを受信する。
S109では、PC2は、受信したレコードを、例えば、図12に示す構成テーブルに登録する。
上述の方法によれば、重畳信号通信非対応の入力ユニット4Bを利用したとしても、入力ユニット4Bから上流の各種装置は、重畳信号通信に対応したマスタモジュール52Aによって、重畳信号通信対応機器である電気機器6を識別することができる。例えば、動作信号を受信した通信ポートに基づいて、該動作信号がどの電気機器6のものであるのかを紐付情報から特定することができるので、電気機器6を適切に管理し、監視することができる。
[異常発生時]
図14は、通信システム1に属する各装置の処理の流れを示すフローチャートである。図14に示すフローチャートは、一例として、構成例(1)に係る通信システム1において、電気機器6のいずれかに異常が発生した場合の一連の処理の流れを示す。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
S201では、電気機器6の1つに故障などの異常が発生すると(S201でYES)、電気機器6は、S202の処理に進む。
S202では、電気機器6は、マスタモジュール52Aに異常の発生を通知する。具体的には、電気機器6に設けられている信号処理装置100が、電気機器6に関する所定の情報として、電気機器6の異常な状態を示すステータス情報を重畳信号にのせてマスタモジュール52Aに送信する。
S203では、異常情報生成部504は、データ信号処理部44が処理したデータ信号が示すステータス情報に基づいて、ユニット制御回路36およびトランジスタ39を動作させて、アラーム信号を生成する。情報出力部503は、上流通信ポート群55のうちの、アラーム信号を送信するための通信ポートと、信号線58とを介して、生成されたアラーム信号を入力ユニット4Bに送信する。
S204では、入力ユニット4Bは、信号線58を介して受け付けたアラーム信号を、コントローラ3に入力する。
S205(異常検知ステップ)では、コントローラ3の異常検知部601は、アラーム信号が入力されたことに基づいて、電気機器6のいずれかに異常が発生したことを検知する。そして、異常検知部601は、通信部613を介して、異常詳細情報を、マスタモジュール52Aに対して要求する。
S206では、異常情報生成部504は、コントローラ3からの要求に応答して、異常詳細情報を生成する。ここで生成される異常詳細情報は、例えば、ビット値または機器情報などの、異常が発生した電気機器6を特定するための第1情報と、電気機器6において発生した異常の内容を示す第2情報とを含む。例えば、電気機器6から供給されるステータス情報には、異常の内容を示す情報が含まれており、異常情報生成部504は、ステータス情報に基づいて第2情報を生成することができる。
S207では、情報出力部503は、S206で生成された異常詳細情報をコントローラ3が受信可能なように出力する。例えば、情報出力部503は、上述の要求に対する応答として、異常詳細情報を、通信部513を介してコントローラ3宛てに返信する。
S208(機器特定ステップ)では、異常機器特定部602は、通信部613を介して受信された異常詳細情報に含まれている第1情報に基づいて、異常が発生した電気機器6を特定する。
S209(異常特定ステップ)では、異常内容特定部603は、受信された上述の異常詳細情報に含まれている第2情報に基づいて、電気機器6において発生した異常の内容を特定する。
上述の方法によれば、重畳信号通信非対応の入力ユニット4Bを利用したとしても、入力ユニット4Bから上流の各種装置は、重畳信号通信に対応したマスタモジュール52Aによって、重畳信号通信対応機器である電気機器6に発生する異常に関する情報を得ることができる。例えば、異常発生通知であるアラーム信号に基づいて電気機器6に発生した異常を検知するとともに、電気機器6の異常詳細情報をマスタモジュール52Aから取得して、異常が発生した電気機器6を特定し、その異常の内容を把握することができる。これにより、コントローラ3またはPC2は、異常発生に対して適切な対応をとることができる。例えば、PC2は、ユーザに対して異常発生に係る正確な情報を提示したり、適切な対処方法を提示したりすることができる。
§4 構成例(2)
構成例(2)では、マスタモジュール52Aを入力ユニット4Bと並列で接続する。重畳信号通信非対応の入力ユニット4Bに対して、電気機器6の重畳信号が処理されずにそのまま入力される。本構成例では、重畳信号通信非対応の入力ユニット4Bは、重畳信号が入力されると、重畳信号からデータ信号を抽出することはできないが、重畳信号をそのまま、電気機器6の動作信号として取り扱うことができる。本構成例では、構成例(1)と比較してマスタモジュール52Aにおける動作信号の分離に係る回路構成および配線を簡素化できる。そのため、本構成例は、重畳信号のまま入力しても入力ユニット4Bが動作信号としてのオン、オフをコントローラ3に正しく入力できる場合に、好適に採用され得る。
[ハードウェア構成]
図9に示すブロック図において、構成例(2)が構成例(1)と異なる点は、信号処理装置100から出力される重畳信号は、動作信号が分離されることなく、重畳信号のままマスタモジュール52Aから入力ユニット4Bに送信されるという点である。
一例として、電気機器6が接続される通信ケーブル51を、マスタモジュール52Aの外部で2系統に分岐し、一方を入力ユニット4Bに、もう一方をマスタモジュール52Aに接続する第1形態が考えられる。この場合、電気機器6の信号処理装置100から出力された重畳信号は、データ信号を処理するためにマスタモジュール52Aに送信される一方、動作信号を処理するためにそのまま入力ユニット4Bにも送信される。
他の例では、通信ケーブル51の分岐を行わず、マスタモジュール52A内において、データ信号を処理するための1つ目の系統と、そのまま入力ユニット4Bに流すための2つ目の系統とに分岐する第2形態が考えられる。この場合、通信ケーブル51を介して信号処理装置100から出力された重畳信号は、一旦マスタモジュール52Aに入力され、マスタモジュール52Aの動作信号処理部43によって動作信号が分離されることなく、重畳信号のまま入力ユニット4Bに信号線群57を介して送信される。
第1形態では、マスタモジュール52Aに設ける接続部品が少なく済むというメリットがあり、第2形態では、各電気機器6が接続されている通信ケーブル51のそれぞれを分岐させずに済むというメリットがある。
図15は、本開示の一側面である構成例(2)に係る、マスタモジュール52Aの回路構成を示すブロック図である。図15に示す構成例(2)に係るブロック図において、図10に示す構成例(1)のブロック図と異なる点は、通信ケーブル51において直接重畳信号を入力ユニット4Bに伝送するために分岐させた信号線37が設けられている点である。第2端子12から出力された重畳信号は、信号線37を介してそのまま入力ユニット4Bに入力され、入力ユニット4Bにおいて動作信号として処理される。
なお、上述の第2形態の場合には、マスタモジュール52Aには、重畳信号をそのまま入力ユニット4Bに出力するための専用の接続端子(不図示)が設けられる。マスタモジュール52Aに入力された重畳信号は、2つ目の系統において、マスタモジュール52Aの各種の回路の通ることなくそのまま上述の専用の接続端子を介して入力ユニット4Bに送信される。
このように、マスタモジュール52Aは、いずれの形態においても、動作信号を出力するためのトランジスタ38を備える必要がない。
[機能構成]
構成例(2)に係るマスタモジュール52Aおよびコントローラ3の各装置の機能構成は、図9に基づいて構成例(1)にて説明したとおりである。なお、マスタモジュール52Aにおいて、本構成例では、動作信号処理部43は、電気機器6から受信した重畳信号から動作信号を分離する処理を省略して、重畳信号のまま、信号線群57のうち電気機器6に対応する信号線を介して入力ユニット4Bに送信する。
§5 構成例(2)の動作例
[機器設置時]
構成例(2)に係る通信システム1に、新規に電気機器6を設置する場合の、各装置の一連の処理の流れは、例えば、図13に示されているとおりである。
[異常発生時]
構成例(2)に係る通信システム1において、電気機器6のいずれかに異常が発生した場合の、各装置の一連の処理の流れは、例えば、図14に示されているとおりである。
§6 構成例(3)
構成例(3)では、マスタモジュール52Aは、重畳信号を、構成例(1)と同様に動作信号とデータ信号とに分離する。一方、本構成例では、マスタモジュール52Aは、入力ユニット4Bへの、動作信号およびその他の必要な情報の伝達について、Ethernetなどの通信手段を用いずに、オンオフ信号の出力によって実現する。具体的には、マスタモジュール52Aは、異常発生通知として処理されるアラーム信号を信号線58を介して入力ユニット4Bに出力する一方、異常詳細情報として処理されるレポート信号も信号線58を介して入力ユニット4Bに出力する。コントローラ3は、マスタモジュール52Aのこれらの動作に適合するように構成される。具体的には、信号線58を介してアラーム信号に対応するオンオフ信号が入力ユニット4Bに入力された場合には、該オンオフ信号を異常発生通知として処理し、レポート信号に対応するオンオフ信号が入力ユニット4Bに入力された場合には、該オンオフ信号を異常詳細情報を含むシリアルデータとして処理するようにコントローラ3を構成する。
これにより、異常詳細情報をコントローラ3に送信するための通信手段、具体的には、マスタモジュール52Aの通信部513、および、コントローラ3の通信部613を省略することができる。本構成例は、構成例(1)と比較して、特定の通信規格に準拠した通信部を設けることを省略して、マスタモジュール52Aの回路構成および配線を簡素化できる。したがって、コントローラ3(例えば、PLC)に、上述のように、アラーム信号とレポート信号とを処理し分ける機能を備えさせることができる場合に好適に採用され得る。
別の例では、マスタモジュール52Aは、アラーム信号の生成および出力を省略してもよい。この場合、マスタモジュール52Aにつながる信号線58からは、レポート信号のみが出力されることとなる。そして、コントローラ3は、受信したレポート信号を、異常発生通知および異常詳細情報として処理するように構成されてもよい。
なお、本構成例では、紐付情報は、構成例(1)の動作例としてS104に示したとおり、例えば、外付けの情報記憶媒体を介して、または、ユーザの手入力より、情報出力部503からコントローラ3またはPC2へ事前に供給されているものとする。
[ハードウェア構成]
図9に示すブロック図において、構成例(3)が構成例(1)と異なる点は、マスタモジュール52Aにおいて通信部513を省略することができ、コントローラ3において通信部613を省略することができる点である。
図16は、本開示の一側面である構成例(3)に係る、マスタモジュール52Aの回路構成を示すブロック図である。図16に示す構成例(3)に係るブロック図において、図10に示す構成例(1)のブロック図と異なる点は、マスタモジュール52Aは、通信部513を備えていなくてもよい点である。
本構成例では、構成例(1)と同様に、マスタモジュール52Aは、トランジスタ38およびトランジスタ39を備える。ただし、本構成例では、トランジスタ39は、アラーム信号に加えて、レポート信号を出力するためにも動作する。
[機能構成]
<マスタモジュール52A>
構成例(3)に係るマスタモジュール52Aにおいて、電気機器6の異常の状態を示すステータス情報をのせた重畳信号が電気機器6より受け付けられると、異常情報生成部504は、まず、ユニット制御回路36およびトランジスタ39を動作させて、異常発生通知としてのアラーム信号(第1オンオフ信号)を生成する。アラーム信号は、コントローラ3においてアラーム信号であると判別可能な特徴的な波形または固定長を有していてもよいし、アラーム信号の所定の位置に、コントローラ3がオンオフ信号をアラーム信号として取り扱うことを指定する指示信号が含まれていてもよい。
次に、異常情報生成部504は、ユニット制御回路36およびトランジスタ39を動作させて、異常詳細情報としてのレポート信号(第2オンオフ信号)を生成する。異常詳細情報は、上述のとおり、異常が発生した電気機器6を特定するための第1情報と、発生した異常の内容を示す第2情報とを含む。したがって、レポート信号は、第1情報および第2情報をオンオフで示すシリアルデータである。レポート信号は、コントローラ3においてレポート信号であると判別可能な特徴的な波形または固定長を有していてもよいし、レポート信号の所定の位置に、コントローラ3がオンオフ信号をレポート信号として取り扱うことを指定する指示信号が含まれていてもよい。
情報出力部503は、アラーム信号およびレポート信号を、トランジスタ39を動作させて、上流通信ポート群55および信号線58を通じて、入力ユニット4Bへ出力する。アラーム信号およびレポート信号は、入力ユニット4Bを介して、コントローラ3に入力される。
<コントローラ3>
構成例(3)に係るコントローラ3は、制御部610が、さらに、信号変換部604を有しているという点で構成例(1)のコントローラ3と異なる。
信号変換部604は、マスタモジュール52Aから供給されたアラーム信号およびレポート信号を処理する。具体的には、信号変換部604は、入力されたオンオフ信号が、アラーム信号である場合には、該アラーム信号を異常検知部601に処理させる。また、信号変換部604は、入力されたオンオフ信号がレポート信号である場合には、該レポート信号を、異常詳細情報として解釈可能なシリアルデータに変換する。信号変換部604は、変換によって得られた異常詳細情報を、異常機器特定部602および異常内容特定部603に処理させる。
信号変換部604は、アラーム信号かレポート信号かの判別を、オンオフ信号の波形、固定長、または、オンオフ信号の所定位置に含まれている指示信号に基づいて行ってもよい。あるいは、信号線58からレポート信号だけが入力される場合には、信号変換部604は、レポート信号を異常検知部601に転送することによって、異常検知部601に異常を検知させてもよい。
§7 構成例(3)の動作例
[機器設置時]
構成例(3)に係る通信システム1に、新規に電気機器6を設置する場合の、各装置の一連の処理の流れは、例えば、図13に示されているとおりである。ただし、本構成例では、マスタモジュール52Aおよびコントローラ3のそれぞれが通信部513および通信部613を備えない場合には、紐付情報は、S104に示したとおり、例えば、外付けの情報記憶媒体を介して、または、ユーザの手入力より、コントローラ3またはPC2に供給される。
[異常発生時]
図17は、通信システム1に属する各装置の処理の流れを示すフローチャートである。図17に示すフローチャートは、一例として、構成例(3)に係る通信システム1において、電気機器6のいずれかに異常が発生した場合の一連の処理の流れを示す。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
S301では、電気機器6の1つに故障などの異常が発生すると(S301でYES)、電気機器6は、S302の処理に進む。
S302では、電気機器6は、マスタモジュール52Aに異常の発生を通知する。具体的には、電気機器6に設けられている信号処理装置100が、電気機器6に関する所定の情報として、例えば、電気機器6の異常の状態を示すステータス情報を重畳信号にのせてマスタモジュール52Aに送信する。
S303では、異常情報生成部504は、データ信号処理部44が処理したデータ信号が示すステータス情報に基づいて、ユニット制御回路36およびトランジスタ39を動作させて、アラーム信号を生成する。情報出力部503は、信号線58を介して、アラーム信号を入力ユニット4Bに対して送信する。
S304では、入力ユニット4Bは、信号線58を介して受け付けたアラーム信号を、コントローラ3に入力する。
S305では、信号変換部604は、オンオフ信号の波形、固定長または指示信号に基づいて、入力されたオンオフ信号がアラーム信号であると判定し(S305でYES)、アラーム信号を異常検知部601に処理させる。
S306(異常検知ステップ)では、異常検知部601が、アラーム信号が入力されたことに基づいて、いずれかの電気機器6に異常が発生したことを検知する。
S307では、マスタモジュール52Aの異常情報生成部504は、S303の処理に続いて、異常詳細情報を生成する。異常詳細情報は、例えば、ビット値または機器情報などの第1情報と、電気機器6において発生した異常の内容を示す第2情報とを含む。異常の内容は、例えば、S302で電気機器6より出力されたステータス情報に示されていてもよい。
S308では、異常情報生成部504は、ユニット制御回路36およびトランジスタ39を動作させて、S307で生成した異常詳細情報を含むレポート信号を、信号線58を介して入力ユニット4Bに対して出力する。
S309では、入力ユニット4Bは、信号線58を介して受け付けたレポート信号を、コントローラ3に入力する。
S306からS305に戻り、信号変換部604は、オンオフ信号の波形、固定長または指示信号に基づいて、入力されたオンオフ信号がレポート信号であると判定し(S305でNO)、S310に進む。
S310では、信号変換部604は、レポート信号をシリアルデータに変換して、異常詳細情報を取得する。
S311(機器特定ステップ)では、異常機器特定部602は、S310で取得された異常詳細情報に含まれている第1情報に基づいて、異常が発生した電気機器6を特定する。
S312(異常特定ステップ)では、異常内容特定部603は、上述の異常詳細情報に含まれている第2情報に基づいて、電気機器6において発生した異常の内容を特定する。
上述の方法によれば、重畳信号通信非対応の入力ユニット4Bを利用したとしても、入力ユニット4Bから上流の各種装置は、重畳信号通信に対応したマスタモジュール52Aによって、重畳信号通信対応機器である電気機器6に関して異常情報を得ることができる。すなわち、コントローラ3は、電気機器6において発生する異常をすみやかに検知することができる。さらに、異常詳細情報が提供されることにより、コントローラ3は、異常が発生した電気機器6を特定し、発生した異常の内容を特定することができる。
§8 構成例(4)
構成例(4)では、マスタモジュール52Aは、紐付情報の提供、異常発生通知の提供、および、異常詳細情報の提供を、Ethernetなどの所定の通信規格に準拠した通信手段を用いた、コントローラ3との間の通信によって実現する。したがって、本構成例では、マスタモジュール52Aから入力ユニット4Bへアラーム信号またはレポート信号を送信するための信号線58を省略することができ、信号線58を、信号線群57と同様に他の電気機器6の監視のために用いることができる。
[ハードウェア構成]
構成例(4)のブロック図については、構成例(1)と同様に、図9に示されているとおりである。
図18は、本開示の一側面である構成例(4)に係る、マスタモジュール52Aの回路構成を示すブロック図である。図18に示す構成例(4)に係るブロック図において、図10に示す構成例(1)のブロック図と異なる点は、マスタモジュール52Aは、トランジスタ39を備えず、異常情報は、Ethernetなどの通信手段を介して通信部513から通信部613へ送信される点である。したがって、本構成例では、アラーム信号またはレポート信号の送受信専用の信号線58は設けられない。
[機能構成]
構成例(4)に係るマスタモジュール52Aおよびコントローラ3の各装置の機能構成は、図9に基づいて構成例(1)にて説明したとおりである。
<マスタモジュール52A>
マスタモジュール52Aにおいて、本構成例では、異常情報生成部504は、電気機器6に異常が発生した場合に、アラーム信号を生成することに代えて、異常発生通知を生成してもよい。この場合、情報出力部503は、まず、通信部513を介して、生成した異常発生通知をコントローラ3に送信し、次に、異常情報生成部504が生成した異常詳細情報をコントローラ3に送信する。情報出力部503は、異常発生通知を異常詳細情報に先行してコントローラ3に送信した後、コントローラ3からの要求に応答して異常詳細情報を返信してもよい。あるいは、情報出力部503は、異常発生通知を異常詳細情報とともにコントローラ3に送信してもよい。あるいは、異常情報生成部504は、異常発生通知を異常詳細情報と別に生成することを省略してもよい。この場合、情報出力部503は、異常の発生を通知する目的を兼ねて、異常情報生成部504によって生成された異常詳細情報を、通信部513を介してコントローラ3に送信する。
<コントローラ3>
コントローラ3において、異常検知部601は、異常発生通知が通信部613を介して受信されたことにより、異常の発生を検知し、これに応答して、マスタモジュール52Aに対して、異常詳細情報を通信部613を介して要求してもよい。
あるいは、異常検知部601は、異常詳細情報が通信部613を介して受信されたことに基づいて異常の発生を検知してもよい。そして、異常機器特定部602および異常内容特定部603は、それぞれ、受信された異常詳細情報に基づいて、異常が発生した電気機器6および発生した異常の内容を特定する。
§9 構成例(4)の動作例
[機器設置時]
構成例(4)に係る通信システム1に、新規に電気機器6を設置する場合の、各装置の一連の処理の流れは、図13に示されているとおりである。
[異常発生時]
図19は、通信システム1に属する各装置の処理の流れを示すフローチャートである。図19に示すフローチャートは、一例として、構成例(4)に係る通信システム1において、電気機器6のいずれかに異常が発生した場合の一連の処理の流れを示す。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
S401では、電気機器6の1つに故障などの異常が発生すると(S401でYES)、電気機器6は、S402の処理に進む。
S402では、電気機器6は、マスタモジュール52Aに異常の発生を通知する。具体的には、構成例(1)と同様に、信号処理装置100が、電気機器6の異常の状態を示すステータス情報を重畳信号にのせてマスタモジュール52Aに送信する。
S403では、マスタモジュール52Aの異常情報生成部504は、ステータス情報に基づいて、第1情報と第2情報とを含む異常詳細情報を生成する。
S404では、情報出力部503は、通信部513を介して、生成した異常詳細情報をコントローラ3に送信する。図19に示す例では、この異常詳細情報の送信が、異常発生の通知を兼ねているものとする。
S405(異常検知ステップ)では、異常検知部601は、通信部613を介して異常詳細情報が受信されたことに基づいて、電気機器6のいずれかに異常が発生したことを検知する。
S406(機器特定ステップ)では、異常機器特定部602は、受信された異常詳細情報に含まれている第1情報に基づいて、異常が発生した電気機器6を特定する。
S407(異常特定ステップ)では、異常内容特定部603は、上述の異常詳細情報に含まれている第2情報に基づいて、電気機器6において発生した異常の内容を特定する。
上述の方法によれば、重畳信号通信非対応の入力ユニット4Bを利用したとしても、入力ユニット4Bから上流の各種装置は、重畳信号通信に対応したマスタモジュール52Aによって、重畳信号通信対応機器である電気機器6に関して異常情報を得ることができる。すなわち、コントローラ3は、電気機器6において発生する異常をすみやかに検知することができる。さらに、異常詳細情報が提供されることにより、コントローラ3は、異常が発生した電気機器6を特定し、発生した異常の内容を特定することができる。
§10 変形例5
上述したとおり、構成例(1)~(4)において、コントローラ3が、通信システム1内のすべての電気機器6を識別して監視を正しく行うためには、マスタモジュール52Aの上流通信ポート群55における通信ポートのそれぞれと、入力ユニット4Bの通信ポート群56における通信ポートのそれぞれとは、同じビット値の通信ポート同士が誤りなく、信号線群57を介して1対1で接続されている必要がある。これらの配線を誤ると、電気機器6の動作の監視を正しく行えない。そこで、誤配線の防止策として、マスタモジュール52Aは、以下に示すとおり、配線の正しさを確認するための構成を備えていることが好ましい。
[誤配線防止策-第1例]
図20は、入力ユニット4Bとマスタモジュール52Aとの間の接続構成の一例を示す図である。
図20に示すとおり、入力ユニット4Bの通信ポート群56と、マスタモジュール52Aの上流通信ポート群55とは、信号線群57を介して、例えば、同じビット値の通信ポート同士、1対1で接続されなければならない。第1例では、マスタモジュール52Aは、これらの配線の正しさを確認するために、上流通信ポート群55の通信ポートごとに押しボタンスイッチ72(第1入力部)を備えている。入力ユニット4Bは、通信ポート群56の通信ポートのそれぞれに対応するLED71(表示部)を備えているものとする。
LED71は、対応する通信ポートを介してオン信号が入力されている間、点灯するように構成されている。例えば、通信ポート群56のうちビット値「15」の通信ポートにオン信号(テスト信号)が入力されている間、ビット値「15」の通信ポートに対応するLED71は、点灯する。
押しボタンスイッチ72は、配線の正しさを確認するテストを行うために設けられたテストスイッチである。押しボタンスイッチ72がオンされると、動作信号処理部43はトランジスタ38を動作させて、オンされた押しボタンスイッチ72に接続される通信ポートからオン信号を出力する。例えば、ビット値「14」に対応する押しボタンスイッチ72が押下されると、動作信号処理部43は、ビット値「14」が割り当てられた通信ポートからオン信号を出力する。
信号線群57の配線が正しい場合、上流通信ポート群55のビット値「14」の通信ポートから出力されたオン信号は、正しく、入力ユニット4Bの通信ポート群56のビット値「14」の通信ポートに入力される。そして、入力ユニット4Bにおいて、ビット値「14」に対応するLED71が点灯する。
ユーザは、マスタモジュール52Aにおいてビット値「14」の押しボタンスイッチ72を押下したことに応じて、コントローラ3においてビット値「14」のLED71が点灯したことを確認することによって、配線が正しいことを確認することができる。
一方、信号線群57の配線が誤っている場合、上流通信ポート群55のビット値「14」の通信ポートから出力されたオン信号は、通信ポート群56側で異なるビット値の通信ポートを介して入力されるため、異なるビット値のLED71が点灯することになる。ユーザは、押下した押しボタンスイッチ72のビット値と、点灯したLED71のビット値とが一致していないことに基づいて、配線の誤りを認識し、配線を改めることができる。
最終的に、ユーザは、すべての通信ポート(例えば、ビット値「00」~「15」の16個の通信ポート)につき、同様のテストを行って、すべての通信ポートの配線が正しいことを確認することができる。
[誤配線防止策-第2例]
図21は、入力ユニット4Bとマスタモジュール52Aとの間の接続構成の他の例を示す図である。本第2例では、第1例とは異なり、マスタモジュール52Aにおいて、上流通信ポート群55の通信ポートごとに、LED73を設け、1つのテストスイッチ74(第2入力部)を設ける。
マスタモジュール52Aのテストスイッチ74は、ユーザが、配線テストの開始指示を、マスタモジュール52Aに対して入力するための入力部である。テストスイッチ74が押下されると、マスタモジュール52Aは、配線テストを開始する。
具体的には、マスタモジュール52Aの動作信号処理部43は、ビット値「15」の通信ポートからビット値「00」の通信ポートまで、順次オン信号を出力する。オン信号が出力されるタイミングに合わせて、各通信ポートのLED73を点灯させることが好ましい。
信号線群57の配線が正しい場合、入力ユニット4Bの通信ポート群56側では、オン信号が、ビット値「15」の通信ポートからビット値「00」の通信ポートまで、順次入力される。これに伴って、各通信ポートに対応するLED71が、オン信号が受け付けられたタイミングで点灯する。
ユーザは、LED71の点灯状況を確認し、LED71が、ビット値「15」からビット値「00」まで、予め定められた順序どおりに正しく点灯したことに基づいて、すべての通信ポートの配線が正しいことを確認することができる。
なお、マスタモジュール52Aが、通信部513を備えている場合、ユーザは、テストスイッチ74の押下に代えて、コントローラ3またはコントローラ3に接続されるPC2を操作して、配線テスト開始のコマンドを、通信部613から送信し、通信部513を介してマスタモジュール52Aに受信させることによって、配線テストの開始指示を行ってもよい。
[誤配線防止策-第3例]
誤配線防止策の他の例として、マスタモジュール52Aからコントローラ3へ、通信ポートごとにシリアルデータを送り、コントローラ3において配線の正しさを確認するようにマスタモジュール52Aおよびコントローラ3を構成することができる。
図22は、通信システム1に属する各装置の処理の流れを示すフローチャートである。図22に示すフローチャートは、一例として、構成例(1)~(4)の通信システム1において、配線テストを実施する場合の処理の流れを示す。構成例(3)に、本第3例を適用する場合、少なくとも配線テストの実施時においては、マスタモジュール52Aとコントローラ3とがそれぞれ通信部513および通信部613を介して通信可能に接続されている必要がある。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
S501(取得ステップ)では、コントローラ3は、例えば、ユーザからの指示入力に応答して、配線テストの実行を開始する。例えば、配線テストがビット値「15」の通信ポートから開始されると予め定められている場合、コントローラ3は、テスト対象ビット値(対象ポート識別情報)として「15」を取得する。
S502では、コントローラ3は、テスト対象ビット値を指定する情報とともに配線テストの開始を指示するテスト開始コマンドを、通信部613を介して、マスタモジュール52Aに送信する。
S503では、マスタモジュール52Aは、テスト開始コマンドを待機し、通信部513を介して、テスト開始コマンドを受信すると、S503のYESからS504に進む。
S504では、マスタモジュール52Aは、受信したテスト開始コマンドにおいて指定されているテスト対象ビット値(例えば、「15」)を取得する。
S505では、マスタモジュール52Aは、S504に続いて、上流通信ポート群55のうち、テスト対象ビット値の通信ポートから、テストのためのオン信号を出力する。
S506では、マスタモジュール52Aは、S505に続いて、下流通信ポート群54のうちテスト対象ビット値の通信ポートを介して接続されている電気機器6の機器情報と、該テスト対象ビット値とを紐付けた紐付情報を生成し、通信部513を介してコントローラ3に送信してもよい。
S507では、コントローラ3は、S502に続いて、入力ユニット4Bの通信ポート群56のうち、テスト対象ビット値の通信ポートに入力される信号を読み出す。
S508(判定ステップ)では、コントローラ3は、テスト対象ビット値の通信ポートに入力される信号のオン、オフを判定する。テスト対象ビット値の信号がオフのままでオンにならなければ、コントローラ3は、S508のNOからS509に進む。テスト対象ビット値の信号がオフからオンになれば、コントローラ3は、S508のYESからS510に進む。
S509(検知ステップ)では、コントローラ3は、テスト対象ビット値の通信ポートにおいて配線異常が起こっていることを検知し、配線異常を示すテスト結果をテスト対象ビット値に関連付けて記憶しておく。
S510では、コントローラ3は、テスト対象ビット値の通信ポートにおいて正しく配線が行われていると判定する。
S511では、コントローラ3は、配線が正しいと確認されたテスト対象ビット値の通信ポートから、紐付情報を受信したか否かを判定する。コントローラ3は、紐付情報を受信した場合に、S511のYESからS512に進み、紐付情報を受信しなかった場合に、S511のNOからS514に進む。
S512では、コントローラ3は、マスタモジュール52Aから送信された紐付情報に含まれる機器情報を取得する。
S513では、コントローラ3は、テスト対象ビット値と、取得した機器情報とに基づいて、レコードを生成し、構成テーブルに登録する。例えば、コントローラ3は、図11に示すレコード1020を生成し、図12に示す構成テーブルに登録する。
S514では、一方、コントローラ3は、テスト対象ビット値に、機器情報を対応付ける処理を省略する。この省略は、テスト対象ビットの通信ポートに関して配線異常が検知されたとき、または、配線は正常と判定されても該通信ポートから紐付情報が受信されなかったときに起こる。
S515(取得ステップ)では、コントローラ3は、次のテスト対象ビット値を取得する。例えば、コントローラ3は、ビット値「15-1=14」をテスト対象ビット値として取得する。
S516では、コントローラ3は、取得したビット値「14」が存在する場合、例えば、取得したビット値が0以上である場合(テスト対象ビット値≧0)には、配線テストがまだ完了していないと判定し、S516のNOからS502に戻り、次のテスト対象ビット値につき、S502以降の処理を繰り返す。一方、コントローラ3は、取得したビット値が存在しない場合、例えば、テスト対象ビット値<0となる場合には、すべての通信ポートにつき配線テストが完了したと判定し、S516のYESを経て、一連の処理を終了する。ここで、コントローラ3は、全ビットの配線異常有無およびビットごとに関連付けられた機器情報を示すテスト結果をPC2などに出力してもよい。これにより、ユーザは、PC2を通じて配線異常の有無を確認することができ、配線異常があった場合に、配線をやりなおすなどして、該異常に対処することができる。
上述の方法によれば、配線の確認を行うことに加えて、通信ポートと電気機器6との対応関係を、入力ユニット4より上流の各種装置に登録することが可能となる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
信号処理装置100、入力ユニット4、マスタモジュール52A、および、コントローラ3の制御ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、信号処理装置100、入力ユニット4、マスタモジュール52A、および、コントローラ3は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 通信システム
2 PC(情報処理装置)
3 コントローラ(機器制御装置)
4 入力ユニット
4B 入力ユニット(機器制御装置)
5 出力ユニット
6~10 電気機器
43 動作信号処理部
44 データ信号処理部
51 通信ケーブル
52A マスタモジュール
54 下流通信ポート群(複数の第1通信ポート)
55 上流通信ポート群(複数の第2通信ポート)
56 通信ポート群(複数の第3通信ポート)
57 信号線群(複数の第1信号線)
58 信号線(第2信号線)
71 LED(表示部)
72 押しボタンスイッチ(第1入力部)
73 LED
74 テストスイッチ(第2入力部)
100 信号処理装置
140 情報記憶部
501 機器情報取得部
502 情報紐付部
503 情報出力部
504 異常情報生成部
510 制御部
513 通信部(第2通信部)
601 異常検知部
602 異常機器特定部
603 異常内容特定部
604 信号変換部
610 制御部
613 通信部(第1通信部)

Claims (9)

  1. 信号処理装置が接続された電気機器と該電気機器を制御するコントローラ、および、該コントローラに接続されている入力ユニットとの間の通信を仲介するマスタモジュールであって、
    前記信号処理装置は、
    前記電気機器の動作素子の状態に応じた動作信号を他の装置に送信するとともに、所定の情報を示すデータ信号を前記動作信号に重畳させた重畳信号として前記他の装置に送信する重畳回路と、
    前記所定の情報を記憶する情報記憶部と、を備え、
    前記マスタモジュールは、
    複数の前記信号処理装置のそれぞれと、前記重畳信号を伝送する通信ケーブルを介して接続するための複数の第1通信ポートと、
    前記第1通信ポートを介して受信した前記重畳信号から、前記データ信号を抽出するデータ信号処理部と、
    抽出された前記データ信号に含まれている、前記電気機器の異常な状態を示すステータス情報に基づいて、発生した異常に関係する情報を示す異常情報を生成する異常情報生成部と、
    前記コントローラが前記異常情報を取得できるように、該異常情報を出力する情報出力部と、
    前記コントローラが備える第1通信部との間で、所定の通信規格に準拠して通信する第2通信部と、
    前記重畳信号または該重畳信号から抽出された前記動作信号を、前記電気機器ごとに前記入力ユニットに送信するための複数の第1信号線を介して、前記入力ユニットと接続するための複数の第2通信ポートと、を備え
    前記異常情報生成部は、前記異常情報として、異常の発生を前記コントローラに通知する異常発生通知、および、異常が発生した前記電気機器を特定する第1情報と発生した異常の内容を示す第2情報とを含む異常詳細情報の少なくともいずれか一方を生成し、
    前記情報出力部は、前記異常詳細情報を、前記第2通信部を介して前記コントローラに送信する、マスタモジュール。
  2. 前記第2通信ポートは、前記異常発生通知を前記入力ユニットに送信するための第2信号線を介して、前記入力ユニットと接続し、
    前記異常情報生成部は、前記異常発生通知として前記コントローラに処理される第1オンオフ信号を生成し、
    前記情報出力部は、前記第1オンオフ信号を、前記第2信号線を介して前記入力ユニットに送信する、請求項に記載のマスタモジュール。
  3. 前記第1通信ポートを介して受信した前記重畳信号から、前記動作信号を抽出し、該動作信号を、前記重畳信号が受信された前記第1通信ポートに対応する前記第2通信ポートから前記第1信号線を介して前記入力ユニットに送信する動作信号処理部を備えている、請求項に記載のマスタモジュール。
  4. 前記第1通信ポートを介して受信した前記重畳信号を、該重畳信号が受信された前記第1通信ポートに対応する前記第2通信ポートから前記第1信号線を介して前記入力ユニットに送信する動作信号処理部を備えている、請求項に記載のマスタモジュール。
  5. 抽出された前記データ信号に含まれている、前記電気機器を識別する機器情報と、前記重畳信号が受信された前記第1通信ポートを識別するポート識別情報とを紐付けた紐付情報を生成する情報紐付部を備え、
    前記情報出力部は、前記コントローラが前記紐付情報を取得できるように、該紐付情報を出力する、請求項1からのいずれか1項に記載のマスタモジュール。
  6. 前記第2通信ポートから前記第1信号線を介してテスト信号を前記入力ユニットに送信することをユーザが指示するための第1入力部を、前記第2通信ポートごとに備えており、
    前記テスト信号は、前記入力ユニットが備える複数の第3通信ポートのうち、前記テスト信号が送信された前記第2通信ポートと前記第1信号線を介して接続されている前記第3通信ポートを介して受信され、該第3通信ポートに対応する表示部の表示態様を変化させる信号である、請求項1から4のいずれか1項に記載のマスタモジュール。
  7. 複数の前記第2通信ポートから前記第1信号線を介してテスト信号を前記入力ユニットにそれぞれ送信することをユーザが指示するための第2入力部を備えており、
    前記動作信号処理部は、前記第2入力部が操作されたことに応じて、前記複数の第2通信ポートのそれぞれから、前記テスト信号を所定の順序で前記入力ユニットに送信し、
    前記テスト信号は、前記入力ユニットが備える複数の第3通信ポートのうち、前記テスト信号が送信された前記第2通信ポートと前記第1信号線を介して接続されている前記第3通信ポートを介して受信され、該第3通信ポートに対応する表示部の表示態様を変化させる信号である、請求項またはに記載のマスタモジュール。
  8. 信号処理装置が接続された電気機器と、マスタモジュールを介して通信することにより、前記電気機器を制御するコントローラ、および、該コントローラに接続されている入力ユニットと、の制御プログラムであって、
    前記信号処理装置は、
    前記電気機器の動作素子の状態に応じた動作信号を他の装置に送信するとともに、所定の情報を示すデータ信号を前記動作信号に重畳させた重畳信号として前記他の装置に送信する重畳回路と、
    前記所定の情報を記憶する情報記憶部と、を備え、
    前記マスタモジュールは、
    前記コントローラが備える第1通信部との間で、所定の通信規格に準拠して通信する第2通信部と、
    前記重畳信号または該重畳信号から抽出された前記動作信号を、前記電気機器ごとに前記入力ユニットに送信するための複数の第1信号線を介して、前記入力ユニットと接続するための複数の第2通信ポートと、を備え、
    前記制御プログラムは、前記コントローラに、
    前記マスタモジュールによって送信された、前記電気機器において発生した異常に関係する情報を示す異常情報を、前記入力ユニットを介して受け付けたことに応じて、異常の発生を検知する異常検知ステップと、
    前記マスタモジュールによって送信された異常情報のうち、前記第1通信部によって受信された異常詳細情報に含まれている、前記異常が発生した前記電気機器を特定する第1情報に基づいて、前記異常が発生した電気機器を特定する機器特定ステップと、
    前記異常詳細情報に含まれている、発生した前記異常の内容を示す第2情報に基づいて、発生した前記異常の内容を特定する異常特定ステップと、を実行させる、制御プログラム。
  9. 入力ユニットは、
    前記重畳信号または前記動作信号を、前記電気機器ごとに前記マスタモジュールから受信するための複数の第3通信ポートを備え、
    1つの電気機器に関する前記重畳信号または前記動作信号は、同じポート識別情報が割り当てられた前記第2通信ポートと前記第3通信ポートとのポート対を介して、送受信されるものであり、
    前記制御プログラムは、前記入力ユニットに、
    テスト対象の第3通信ポートを識別する対象ポート識別情報を取得する取得ステップと、
    前記対象ポート識別情報が示す前記第3通信ポートに、前記マスタモジュールからテスト信号が入力されたか否かを判定する判定ステップと、
    前記テスト信号が、前記対象ポート識別情報が示す前記第3通信ポートに入力されなかったことに基づいて、前記第1信号線の配線異常を検知する検知ステップと、を実行させる、請求項に記載の制御プログラム。
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