JP2014232351A - 半導体データ処理デバイス及び劣化判定制御方法 - Google Patents

半導体データ処理デバイス及び劣化判定制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014232351A
JP2014232351A JP2013111722A JP2013111722A JP2014232351A JP 2014232351 A JP2014232351 A JP 2014232351A JP 2013111722 A JP2013111722 A JP 2013111722A JP 2013111722 A JP2013111722 A JP 2013111722A JP 2014232351 A JP2014232351 A JP 2014232351A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
signal
output
deterioration
error
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013111722A
Other languages
English (en)
Inventor
久晃 渡辺
Hisaaki Watanabe
久晃 渡辺
真弘 浅野
Masahiro Asano
真弘 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renesas Electronics Corp
Original Assignee
Renesas Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renesas Electronics Corp filed Critical Renesas Electronics Corp
Priority to JP2013111722A priority Critical patent/JP2014232351A/ja
Publication of JP2014232351A publication Critical patent/JP2014232351A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Tests Of Electronic Circuits (AREA)
  • Test And Diagnosis Of Digital Computers (AREA)

Abstract

【課題】実機である半導体処理デバイス、更にはそれを用いた実機システムにおける劣化の度合を容易に得ることを可能にする。【解決手段】外部入出力インタフェース端子を用いた外部入出力インタフェース制御を行う第1回路の外部入出力インタフェース端子に、第2回路で生成した付加信号を重畳する、テスト動作において、プログラム処理回路で前記付加信号の波形を制御することによって変化されるインタフェース結果に基づいて、外部インタフェース機能の劣化度合を判別する。第1回路の外部入出力インタフェース端子に重畳する付加信号の波形をプログラマブルに制御してテスト動作を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器の外部インタフェース機能若しくはネットワーク通信機能の劣化を判定可能にする技術に関し、例えば車載ネットワークに接続可能な自動車用のECUに適用して有効な技術に関する。
ISO26262による機能安全に関し、自動車メーカは自動車用のECU(エレクトロニック コントロール ユニット:Electronic Control Unit)に搭載されるマイクロコンピュータに対しても安全であることを証明しなければならない。そのために、例えば2個のCPUが互いの動作を監視するロックステップデュアルCPU、テスト機能の一部を組み込んだBIST(ビルトイン セルフ テスト:Built-In Self Test)による自己診断、故障シミュレーション等、いろいろ方法が提唱されている。
例えば自己診断機能として、特許文献1には、セルフテスト機能を実現するために、内部回路にテストパターンを発生してテストを行って結果を保持するテスト回路、テスト回路に起動をかけるテスト制御回路、及び複数のテストレジスタを設けたマイクロコンピュータのような半導体データ処理デバイスが開示される。これは、パワーオンリセット後のCPUのプログラム処理によってセルフテストを開始することができ、テスト動作の終了によるリセット解除後には、先にテストが行われたか否か、どの回路部分のテストが行われたか否かをテストレジスタの状態で判別できる。それによってテスト結果の判定を行ったり、また、テストレジスタの設定に従ってリトライを行ったり、リトライを繰り返したりする動作を、そのテストレジスタの設定に従って自由に行うことができる。
特開2010−140219号公報
本発明者はマイクロコンピュータのような半導体データ処理デバイスに対する安全性の証明について検討した。ここでは、どこまで安全であることを証明すればよいのか、という点を考慮して、実機のマイクロコンピュータが故障したとき、どのような振舞いをするのかを検討し易いセルフテスト機能をデバイスに搭載することについて検討した。これにより本発明者は、半導体素子の経年変化で生ずるドリフト(周波数特性や閾値電圧の変動)の影響による劣化の度合を把握できることが、デバイスに対する高い安全性の証明になることを見出した。デバイスが故障する前に故障し易い状態まで劣化が進んでいることうをいち早く把握できれば、故障を生ずる前にデバイスの交換も可能になる。ひいてはシステムに高い信頼性を実現可能にするものとなる。
しかしながら、従来のBIST回路による自己診断機能は故障の有無の判定であり、ドリフトなどによる劣化の度合を把握することについては考慮されていない。また、ドリフトなどによる劣化の度合を把握するという点については、ECUシステム又は基板レベルでのモデルシミュレーションによってもある程度検討することは可能であるが、ECUシステムのような実機に近いモデルを構成すればする程、確からしさは増すものの、膨大なデータ処理時間を要し現実的ではない。したがって、モデルシミュレーションによる場合には、実機とモデルとの同一性の証明が非常に困難となり、常に実機との差の検討が新たに必要になる。特に、劣化度合に関係する内容は、想定に基づいたスペックが前提となり、それ自体の検討も容易ではない。
更には、従来のBIST回路を用いたセルフテスト機能では、BIST回路と共に半導体データ処理デバイス全体として劣化を生じる。そのため、BIST回路を用いてテストを行った場合にBIST回路を含む半導体データ処理デバイスとしては同程度の劣化を生じてしまったために、テスト結果としては問題ないものとしての判断も生じうる。一方で自動車のようなシステムにおいて、一部の部品(ECU)が交換により新しいものとなり、古い部品(ECU)との混在も当然に生じる。そのような場合、個々の部品(ECU)でのテストだけでなく、新旧の部品が混在する状況を想定してのテストを行うことも必要となる。
上記並びにその他の課題と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、外部入出力インタフェース端子を用いた外部入出力インタフェース制御を行う第1回路の外部入出力インタフェース端子に、第2回路で生成した付加信号を重畳する、テスト動作において、プログラム処理回路で前記付加信号の波形を制御することによって変化されるインタフェース結果に基づいて、外部インタフェース機能の劣化度合を識別する。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、第1回路の外部入出力インタフェース端子に重畳する付加信号の波形如何に従ったテスト結果に基づいて、実機である半導体処理デバイス、更にはそれを用いた実機システムにおける劣化の度合を容易に得ることができる。
図1はマイクロコンピュータにおける外部インタフェース機能の劣化度合を判別するための構成を例示するブロック図である。 図2はECUに搭載される半導体データ処理デバイスの一例であるマイクロコンピュータのレイアウトブロック図である。 図3は自動車のECUシステムを例示するブロック図である。 図4は第1回路に対するテスト態様を例示する説明図である。 図5は第2回路により注入されることによって形成される故障波形を例示する説明図である。 図6はマイクロコンピュータにおけるループバックテストモードによるテストの概念を例示する説明図である。 図7はマイクロコンピュータにおけるループバックテスト動作の制御フローを例示するフローチャートである。 図8はマイクロコンピュータにおけるシステムテストモードによるテストの概念を例示する説明図である。 図9はマイクロコンピュータを用いたシステムテスト動作の制御フローを例示するフローチャートである。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される実施の形態について概要を説明する。実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕<外部インタフェース機能の劣化度合を判別>
半導体データ処理デバイス(10)は、プログラム処理回路(11)と、前記プログラム処理回路の制御に基づいて外部入出力インタフェース端子(30)を用いた外部入出力インタフェース制御を行う第1回路(40)と、前記プログラム処理回路の制御によるテスト動作において前記第1回路の外部入出力インタフェース端子に付加信号(Sad)を重畳する第2回路(50)とを有する。前記プログラム処理回路は、前記テスト動作において前記付加信号の波形を制御することによって得られるインタフェース結果に基づいて外部インタフェース機能の劣化を識別する。
これによれば、第1回路の外部入出力インタフェース端子に重畳する付加信号の波形をプログラマブルに制御してテスト動作を行うことができるから、その波形の如何に従ったテスト結果に基づいて、実機である半導体処理デバイス、更にはそれを用いた実機システムにおける劣化の度合を容易に得ることができる。実機に対して劣化度合を把握することができるから、モデルシミュレーションの場合に比べて実機との差異が問題になることはない。
〔2〕<ループバックテスト>
項1の半導体データ処理デバイスにおいて、前記第1回路に自らの出力を入力させて処理するループバックテストモードを有する。前記プログラム処理回路は、前記ループバックテストモードを設定し、前記第1回路によるインタフェース動作による出力に前記第2回路で生成した付加信号を重畳し、重畳した信号を当該第1回路に帰還させて前記第1回路のインタフェース動作における誤りの有無を判別する第1ループバックテスト動作を制御する(S6,S7)。前記プログラム処理回路は、前記第1ループバックテスト動作において誤りがある場合に、前記第1回路におけるインタフェース機能にはそのときの前記付加信号で想定される劣化があることを識別する。
これによれば、付加信号の波形を変化させることによってループバックすべき信号のレベルや変化タイミングを変えて第1ループバックテスト動作を行えば、その結果に基づいて、半導体データ処理デバイスが自らの外部入出力インタフェース機能の劣化の度合を判別することができる。
〔3〕<ループバックテスト時にける付加信号の意義>
項2の半導体データ処理デバイスにおいて、前記付加信号は、前記第1回路から出力される信号に重畳されることによって当該第1回路におけるインタフェース機能の劣化を模擬する信号を形成するための信号である。
これによれば、正常に動作する半導体データ処理デバイスが出力する信号に対し、模擬する劣化の度合に応じてどの段階の付加信号を重畳するかを制御することによって複数回の第1ループバックテスト動作を効率的に行うことができる。
〔4〕<ループバックテストの有効性保証>
項2の半導体データ処理デバイスにおいて、前記プログラム処理回路は、前記ループバックテストモードを設定し、前記第1回路のインタフェース動作による出力をそのまま当該第1回路に帰還させて、前記第1回路のインタフェース動作における誤りの有無を判別する第2ループバックテスト動作を制御し(S2,S3)、前記第2ループバックテスト動作において誤りのない場合に、前記第1ループバックテスト動作を有効とする。
これによれば、ループバックテストの有効性を保証することができる。更に確実性を期すには第1回路のインタフェース動作を誤動作させたときの出力をそのまま当該第1回路に帰還させて、前記第1回路のインタフェース動作における誤りの有無を判別する。これによる誤りありの判別結果を前記第1ループバックテスト動作を有効とするためのもう一つの条件にするとよい。
〔5〕<システムテスト>
項1の半導体データ処理デバイスにおいて、前記第1回路に自らの出力に対する応答を入力して処理するシステムテストモードを有する。前記プログラム処理回路は、前記システムテストモードを設定し、前記第1回路によるインタフェース動作による出力に前記第2回路で生成した付加信号を重畳し、重畳した信号に対する外部からの応答を当該第1回路に入力させて、当該外部からの応答における誤りの有無を判別する第1システムテスト動作を制御する(S16、S17)。前記プログラム処理回路は、前記第1システムテスト動作において誤りがある場合に、前記外部からの応答元に係るインタフェース機能にはそのときの前記付加信号で想定される劣化があることを識別する。
これによれば、付加信号の波形を変化させることにより、外部入出力インタフェースの相手方に出力すべき信号のレベルや変化タイミングを変えて回第1システムテスト動作を行い、その結果に基づいて、半導体データ処理デバイスが入出力インタフェースの相手方の外部入出力インタフェース機能の劣化の度合を判別することができる。相手方の劣化の度合が判れば、当該相手方の劣化の度合を相殺する方向に第2回路を用いて信号波形を成形することも可能になる。
〔6〕<システムテスト時における付加信号の意義>
項5の半導体データ処理デバイスにおいて、前記付加信号は、前記第1回路から出力される信号に重畳されることによって前記外部からの応答元におけるインタフェース機能の劣化を模擬する信号を形成するための信号である。
これによれば、個々には正常に動作すると判定した半導体データ処理デバイスの一方が出力する信号に対し、他方の半導体データ処理デバイスは、かかる一方の半導体データ処理デバイスが出力する信号の模擬する劣化の度合に応じてどの段階の付加信号を重畳するかを制御することによって複数回の第1システムテスト動作を効率的に行うことができる。
〔7〕<システムテストの有効性保証>
項5の半導体データ処理デバイスにおいて、前記プログラム処理回路は、前記システムテストモードを設定し、前記第1回路のインタフェース動作による出力に対する外部からの応答を当該第1回路に入力させて、前記第1回路への外部からの応答における誤りの有無を判別する第2システムテスト動作を制御し、前記第2システムテスト動作において誤りのない場合に、前記第1システムテスト動作を有効とする。
これによれば、システムテストの有効性を保証することができる。更に確実性を期すには第1回路のインタフェース動作を誤動作させたときの出力をそのまま相手方に出力し、その応答を入力して、前記第1回路のインタフェース動作における誤りの有無を判別する。これによる誤りありの判別結果を、前記第1システムテスト動作を有効とするためのもう一つの条件にするとよい。
〔8〕<自動車用ECU>
項1において前記半導体データ処理デバイスは車載ネットワーク(2)に単体で交換可能に接続される自動車用ECUに含まれる。
これにより、自動車用ECUに用いる半導体データ処理デバイスの信頼性を実機レベルで向上させることが容易になる。
〔9〕<第1回路>
項1の半導体データ処理デバイスにおいて、前記第1回路(40)は、第1外部インタフェース回路(41)と、この第1外部インタフェース回路を介して外部入出力のインタフェース制御を行う第1内部回路(42)とを有する。
これによれば、半導体データ処理デバイスのコア回路部分と外部インタフェース回路部分との間で回路素子の電源電圧及び耐圧が異なる構成を想定したとき、第1回路をその構成に整合させることが容易である。
〔10〕<第2回路>
項9の半導体データ処理デバイスにおいて、前記第2回路(50)は、信号レベルと信号変化のタイミングを可変にすることにより前記波形が可変の信号を成形する第2内部回路(51)と、前記第2内部回路で形成された信号を前記第1外部インタフェース回路の外部入出力インタフェース端子に付加する第2外部インタフェース回路(52)とを有する。
これによれば、半導体データ処理デバイスのコア回路部分と外部インタフェース回路部分との間で回路素子の電源電圧及び耐圧が異なる構成を想定したとき、第2回路をその構成に整合させることが容易である。
〔11〕<第2内部回路はDA変換回路を含む>
項10の半導体データ処理デバイスにおいて、前記第2内部回路はディジタル信号をアナログ信号に変換するDA変換回路(53)を含み、前記プログラム処理回路は前記DA変換回路を用いて前記付加信号の信号レベルを可変にする。
これによれば、DA変換回路の変換動作を制御することによって付加信号の信号レベル(信号振幅)をプログラマブルに生成することができる。
〔12〕<第2内部回路にPWM回路を含む>
項11の半導体データ処理デバイスにおいて、前記第2内部回路はPWM回路(54)を含み、前記プログラム処理回路は前記PWM回路を用いて前記付加信号の波形遷移を可変にする。
これによれば、PWM回路のパルスデューティー制御によって付加信号の立ち上がり及び立下り変化のタイミング、並びにその信号遷移の速度をプログラマブルに生成することができる。
〔13〕<第2内部回路にタイマカウンタ回路を含む>
項11の半導体データ処理デバイスにおいて、前記第2内部回路はタイマカウンタ回路を含み、前記プログラム処理回路は前記タイマカウンタ回路を用いて前記付加信号の波形遷移を可変にする。
これによれば、タイマカウンタ回路のタイマ制御によって付加信号の立ち上がり及び立下り変化のタイミングをプログラマブルに生成することができる。
〔14〕<第2内部回路は専用回路である>
項9の半導体データ処理デバイスにおいて、前記第2内部回路は専用回路である。
これによれば、DA変換回路及びPWM回路などを用いる実動作に並行してテスト動作に用いることが容易である。前記第2内部回路をテスト動作と実動作に兼用することも可能であるが、双方の用途に並行使用することはできないが、時分割的に使用すればよい。
〔15〕<第1内部回路に通信回路を含む>
項9の半導体データ処理デバイスにおいて、前記第1内部回路は所定のネットワークプロトコルに従った通信制御を行う通信回路(42)を含む。
これによれば、ネットワークを介してシステム動作する半導体デー処理デバイスにおける通信インタフェース機能についてその劣化度合を判別することが可能になり、システムの信頼性向上に資することができる。
〔16〕<ループバックテストを用いたネットワーク通信機能の劣化判定方法>
所定のネットワークに複数の電子機器が交換可能に接続されたネットワークシステムにおいて、前記電子機器のネットワーク通信機能の劣化度合を判定する劣化判定制御方法は、
(a)前記電子機器に自らの出力を入力して処理するループバックテストモードを設定する処理(S1)と、
(b)前記ループバックテストモードが設定された電子機器によるネットワーク通信動作による出力に付加信号を重畳し、重畳した信号を当該電子機器に帰還させてそのネットワーク通信動作における誤りの有無を判別する第1ループバックテスト処理(S6,S7)と、
(c)前記第1ループバックテスト処理において誤りがある場合に、当該電子機器におけるネットワーク通信機能にはそのときの前記付加信号で想定される劣化があることを識別する処理とを含む。
これによれば、電子機器はネットワーク通信動作における出力に重畳する付加信号の波形をプログラマブルに制御してテスト動作を行うことができるから、その波形の如何に従ったテスト結果に基づいて、実機である電子機器、更にはそれを用いた実機システムにおける劣化の度合を容易に得ることができる。すなわち、付加信号の波形を変化させることによってループバックすべき信号のレベルや変化タイミングを変えて第1ループバックテスト処理を行い、その結果に基づいて、電子機器が自らの外部入出力インタフェース機能の劣化を識別することができる。実機に対して劣化度合を把握することができるから、モデルシミュレーションの場合に比べて実機との差異が問題になることはない。
〔17〕<ループバックテスト時にける付加信号の意義>
項16の劣化判定制御方法において、前記付加信号は、前記電子回路から出力される信号に重畳されることによって当該電子におけるインタフェース機能の劣化を模擬する信号を形成するための信号である。
これによれば、正常に動作する半導体データ処理デバイスが出力する信号に対し、模擬する劣化の度合に応じてどの段階の付加信号を重畳するかを制御することによって複数回の第1ループバックテスト処理を効率的に行うことができる。
〔18〕<ループバックテストの有効性保証>
項16の劣化判定制御方法は更に、
(d)前記ループバックテストモードが設定された電子機器によるネットワーク通信動作による出力をそのまま当該電子機器に帰還させて、前記電子機器のネットワーク通信動作における誤りの有無を判別する第2ループバックテスト処理(S2,S3)と、
(e)前記第2ループバックテスト処理において誤りのない場合に、前記第1ループバックテスト処理を有効とする処理と、を含む。
これによれば、ループバックテストの有効性を保証することができる。更に確実性を期すには電子機器のインタフェース動作を誤動作させたときの出力をそのまま当該電子機器に帰還させて、前記電子機器のインタフェース動作における誤りの有無を判別する。これによる誤りありの判別結果を、前記第1ループバックテスト処理を有効とするためのもう一つの条件にするとよい。
〔19〕<システムテストを用いたネットワーク通信機能の劣化判定方法>
所定のネットワークに複数の電子機器が交換可能に接続されたネットワークシステムにおいて、前記電子機器のネットワーク通信機能の劣化度合を判定する劣化判定制御方法は、
(f)前記電子機器に自らの出力に対する他の電子機器からの応答を入力して処理するシステムテストモードを設定する処理(S11)と、
(g)前記システムテストモードが設定された電子機器によるネットワーク通信動作による出力に付加信号を重畳し、重畳した信号に対する他の電子機器からの応答を当該システムテストモードが設定された電子回路が入力して、当該他の電子機器からの応答における誤りの有無を判別する第1システムテスト処理(S16,S17)と、
(h)前記第1システムテスト処理において誤りがある場合の前記付加信号と誤りがない場合に、前記他の電子機器に係るネットワーク通信機能にはそのときの前記付加信号で想定される劣化があることを識別する処理と、を含む。
これによれば、電子機器のネットワーク通信動作に出力に重畳する付加信号の波形をプログラマブルに制御してテスト動作を行うことができるから、その波形の如何に従ったテスト結果に基づいて、実機である電子機器、更にはそれを用いた実機システムにおける劣化の度合を容易に得ることができる。すなわち、付加信号の波形を変化させることにより、電子機器によるネットワーク通信動作の相手方に出力すべき信号のレベルや変化タイミングを変えて第1システムテスト処理を行い、その結果に基づいて、電子機器が通信相手方の電子機器におけるネットワーク通信機能の劣化を識別することができる。相手方の劣化の度合が判れば、当該相手方の劣化の度合を相殺する方向に前記付加信号の信号波形を成形することも可能になる。実機に対して劣化度合を把握することができるから、モデルシミュレーションの場合に比べて実機との差異が問題になることはない。
〔20〕<システムテスト時における付加信号の意義>
項19の劣化判定制御方法において、前記付加信号は、前記システムテストモードが設定された電子機器から出力される信号に重畳されることによって前記他の電子機器におけるネットワーク通信機能の劣化を模擬する信号を形成するための信号である。
これによれば、正常に動作する電子機器が出力する信号に対し、模擬する劣化の度合に応じてどの段階の付加信号を重畳するかを制御することによって複数回の第1システムテスト処理を効率的に行うことができる。
〔21〕<システムテストの有効性保証>
項19の劣化判定制御方法は更に、
(i)前記システムテストモードが設定された電子機器によるネットワーク通信動作による出力に対する他の電子機器からの応答を当該システムテストモードが設定された電子機器が入力して、前記システムテストモードが設定された電子機器への前記他の電子機器からの応答における誤りの有無を判別する第2システムテスト処理(S12,S13)と、
(j)前記第2システムテスト処理において誤りのない場合に、前記第1システムテスト処理を有効とする処理、とを含む。
これによれば、システムテスト処理の有効性を保証することができる。更に確実性を期すには電子回路のネットワーク通信動作を誤動作させたときの出力をそのまま相手方に出力し、その応答を入力して、前記電子機器のネットワーク通信動作における誤りの有無を判別する。これによる誤り有の判別結果を、前記第1システムテスト処理を有効とするためのもう一つの条件にするとよい。
〔22〕<車載ネットワークに自動車用ECUが接続されたシステム>
項16又は19の劣化判定制御方法において、前記通信ネットワークは車載ネットワークであり、前記電子機器は前記車載ネットワークに単体で交換可能に接続される自動車用ECUである。
これにより、自動車用ECUに用いる電子機器の信頼性を実機レベルで向上させることが容易になる。
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
≪自動車のECUシステム≫
図3には自動車1のECUシステムが例示される。自動車1には通信ネットワークとして車載ネットワーク2が形成され、車載ネットワーク2には電子機器として複数のエレクトロニックコントロールユニット(ECU)3_1〜3_nがそれぞれ単体で交換可能に接続されている。車載ネットワーク2には例えばCAN(Controller Area Network)又はLIN(Local Interconnect Network)等を採用すればよい。CANの通信プロトコル(CANプロトコル)は国際標準化機構であるISO(International Organization for Standardization)により標準規格化(ISO11898/ISO11519)されている。CANプロトコルではネットワーク管理を各ECUが個別に行っており、動的なノードの追加や削除が可能である。一方、LINは「LINコンソーシアム」が公開した車載ネットワーク規格で、主にCANのサブネットとしての利用を想定している。CANを利用するにはECUに搭載された半導体データ処理デバイスとしてのマイクロコンピュータにCAN通信コントローラを必要とする。LINの場合には多くのマイクロコンピュータに標準的に内蔵されている調歩同期式のシリアル通信コントローラ(UART:Universal Asynchronous Receiver Transmitter)を用いて実現可能である。
夫々のECU3_1〜3_nは対応する機構部分(ACT)4_1〜4_nの制御に用いられる。機構部分(ACT)4_1〜4_nは例えば、エンジン、モーター、メーター、トランスミッション、ブレーキ、エアバッグ、ランプ、パワーステアリング、パワーウィンドウ、カーエアコン、電子キーの車両側受信部、カーオーディオ、カーナビゲーション、サスペンション、移動体通信インタフェースなどである。例えばECU3_1〜3_nは対応するACT4_1〜4_nの状態を監視し、検出状態に応じた制御を行う。ECU3_1〜3_nは実装基板にマイクロコンピュータや周辺デバイスなどの半導体デバイスを搭載して構成される。半導体デバイスはそれを構成する半導体素子の経年変化によってドリフト(周波数特性や閾値電圧の変動)を生ずる。また、ECU3_1〜3_nは単独で交換可能であるから、ネットワーク上での相互の性能差の影響を受ける。したがって、それらを考慮してECU3_1〜3_nによる自動車制御システムの安全性若しくは信頼性を良好に維持する事が必要になる。そこでECU3_1〜3_nに搭載するマイクロコンピュータにはドリフトによる劣化度合を自らのマイクロコンピュータの外部インタフェース機能について、更にはネットワーク上の他のマイクロコンピュータの外部インタフェース機能について、夫々検証可能にする実機テスト機能を備える。以下、その実機テスト機能について詳述する。
≪マイクロコンピュータ≫
図2にはECUに搭載される半導体データ処理デバイスの一例であるマイクロコンピュータのレイアウトブロック図である。同図に示されるマクロコンピュータ10は、特に制限されないが、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)集積回路製造技術などによって単結晶シリコンのような1個の半導体基板に形成される。
マイクロコンピュータ10は、例えば、コア回路部分とその外側に配置された外部インタフェース回路部分に大別される。
コア回路部分として、例えば、プログラム制御回路としてのCPU11、CPU11によってアクセスされるメモリ12、電源回路13、DA変換回路(DAC)14、PWM回路15、タイマカウンタ回路16、割り込みコントローラ17、ネットワーク通信コントローラ18及びその他の周辺回路(PRPH)19が設けられる。DA変換回路(DAC)14はディジタル信号をアナログ信号に変換する。PWM回路15はパルス幅変調(パルスのデューティー制御)によって所望の振幅、周期及び遷移波形を持つ信号を形成する。タイマカウンタ回路16はタイマ制御によって所望の周期を持つ信号を形成する。DAC14、PWM回路15、タイマカウンタ回路16、ネットワーク通信コントローラ(COM)18及びその他の周辺回路(PRPH)19の動作はCPU11によって制御される。割り込みコントローラ(INTC)17はマイクロコンピュータの内外で発生する割り込み要求に基づいてCPU11に割り込み信号と割り込み要因を与える。CPU11は割り込み信号が活性化されると、退避処理を行い、割り込み要因で指定された割り込み処理に遷移し、割り込み処理の完了によって復帰処理を行って元の処理へ復帰する。
外部インタフェース回路部分として、例えば、複数個のポート(PRT)20_1〜20_9、及びレベルシフト回路21とが設けられる。夫々のポート(PRT)20_1〜20_9は、入力バッファ、出力バッファ、又は入出力バッファを有すると共に、出力信号ラッチやインタフェース信号ラッチなどを有する。レベルシフタ21はコア回路部分における信号振幅を外部インタフェース回路部分における信号振幅に変換し、また、その逆変換を行う回路である。
≪外部インタフェース機能の劣化度合を判別≫
図1にはマイクロコンピュータ10における外部インタフェース機能の劣化度合を判別するための構成が例示される。ここでは、そのような劣化度合を判別する構成として、プログラム処理回路としてのCPU11と、CPU11の制御に基づいて外部入出力インタフェース端子30を用いた外部入出力インタフェース制御を行う第1回路40と、CPU11の制御によるテスト動作において前記第1回路40の外部入出力インタフェース端子30に付加信号Sadを重畳する第2回路50とを有する。
第1回路40は、第1外部インタフェース回路41と、この第1外部インタフェース回路41を介して外部入出力のインタフェース制御を行う第1内部回路42とを有する。
第1外部インタフェース回路41は、特に制限されないが、ポート20_9に設けられた入出力回路44と、これに対応するレベルシフタ21に設けられたレベルシフト回路43によって構成される。図ではインタフェース信号を1ビットのように図示しているが、これに限定されるものではなく、任意の複数ビットであってよい。入出力回路44は、pチャンネルMOSトランジスタQp及びnチャンネルMOSトランジスタQnの直列回路から成るCMOSインバータを出力バッファBFoutとして有する。出力バッファBFoutはナンドゲート45、ノアゲート46及びインバータ47から成る回路によってスイッチ制御される。出力バッファBFoutは出力イネーブル信号SOenがローレベルのとき高出力インピーダンスにされる。出力バッファBFoutは出力イネーブル信号SOenがハイレベルのとき出力データDoutの論理値に従って相補的にスイッチ制御される。すなわち、出力バッファBFoutは出力データDoutがハイレベルであれば外部入出力インタフェース端子30をハイレベルに駆動し、出力データDoutがローレベルであれば外部入出力インタフェース端子30をローレベルに駆動する。更に入出力回路44は外部入出力インタフェース端子30に入力端子が接続された入力バッファ48を有する。入力バッファ48は入力イネーブル信号SIenのハイレベルによって活性化され、これによって入力データDinを内部に取り込む。レベルシフト回路43は、出力データDout、入力データDin、出力イネーブル信号SOen、及び入力イネーブル信号SIenを、コア回路部分の電源電圧(Vcc)と外部インタフェース回路部分の電源電圧(Vdd)との間でインタフェース信号の信号振幅を双方向に変換する。
第1内部回路41は、特に制限されないが、ネットワーク通信コントローラ18の一つとして位置付けられるUARTを構成するシリアル通信コントローラ(UART)である。この場合、第1内部回路41はCPU11によるシリアル通信のネットワークプロトコルに従った制御に基づいて、送信データTXD、受信データRXD、送信可能信号CTS、及び送信リクエスト信号RTSを、第1外部インタフェース回路41を介して外部入出力インタフェース端子30との間でインタフェース制御する。送信データTXD及び送信リクエスト信号RTSは出力信号、受信データRXD及び送信可能信号CTSは受信信号である。
第2回路50は、信号レベルと信号変化のタイミングを可変にすることにより前記波形が可変の信号を成形する第2内部回路51と、前記第2内部回路51で形成された信号を前記第1外部インタフェース回路41の外部入出力インタフェース端子30に付加する第2外部インタフェース回路52とを有する。
第2内部回路51は、特に制限されないが、ディジタル信号をアナログ信号に変換するDA変換回路(DAC)53を含み、CPU11はDA変換回路53を用いて前記付加信号Sadの信号レベルを可変にする。したがって、DA変換回路53の変換動作を制御することによって付加信号Sadの信号レベル(信号振幅)をプログラマブルに生成することができる。また、第2回路51は、PWM回路(PWM)54を備えてもよい。CPU11はPWM回路54を用いて前記付加信号Sadの波形遷移を可変にする。したがって、PWM回路54のパルスデューティー制御によって付加信号Sadの立ち上がり及び立下り変化のタイミング、並びにその信号遷移の速度をプログラマブルに生成することができる。尚、付加信号Sadの立ち上がり及び立下りの信号遷移速度は、可変抵抗回路55及び可変容量回路56から成る可変時定数回路を用いてCPU11がプログラマブルに調整するようにしてもよい。PWM回路54が設けられている場合には可変時定数回路は補助的に用いられることになる。特に図示はしないが、PWM回路54に代えてタイマカウンタ回路を用いてもよい。CPU11は前記タイマカウンタ回路を用いて前記付加信号Sadの波形遷移を可変にする。したがって、タイマカウンタ回路のタイマ制御によって付加信号の立ち上がり及び立下り変化のタイミングをプログラマブルに生成することができる。
上記第2内部回路51を構成するDA変換回路53及びPWM回路54は専用回路であってもよい。
DA変換回路及びPWM回路などを用いる実動作に並行してそれらを劣化度合の判別テスト動作に用いることが容易である。実動作に用いるDA変換回路14を前記DA変換回路53とし、実動作に用いるPWM回路15を前記PWM変換回路54とし、DA変換回路及びPWM回路をテスト動作と実動作に兼用することも可能である。この場合にはそれらを双方の用途に並行使用することはできないが、時分割的に使用すればよい。
記第2内部回路51で形成された信号を前記第1外部インタフェース回路41の外部入出力インタフェース端子30に付加する第2外部インタフェース回路52にはスイッチ機能を代表的に図示してあるが、その出力段には図示を省略する出力バッファが配置され、その入力段には図示を省略するレベルシフト回路が配置されている。スイッチ機能の制御はCPU11が行う。
図4には第1回路40に対するテスト態様が例示される。ここでは外部入出力インタフェース端子30として、TXD,RXD,CTS,RTSの夫々に対応する端子30_1.30_2,30_3,30_4を図示する。また、付加信号Sadとして、TXD,RXD,CTS,RTSの夫々に対応する信号Sad_1,Sad_2,Sad_3,XSad_4を図示する。第1回路40に対する通信機能の設定はCPU11が制御レジスタREG_1,REG_2,REG_3に制御データを設定することにより行われる。テスト動作では図示を省略する BIST回路を介して制御レジスタREG_1,REG_2,REG_3に制御データを書き込むことによって所望の故障パスを設定する事ができる。制御レジスタREG_1,REG_2,REG_3経由による故障パスはディジタル的な故障であり、所望信号若しくは所望回路ノードにおける論理値の固定(ハイレベル又はローレベル)やフローティングなどとされる。第2回路による故障パスの設定は、出力端子30_1〜30_4に対する論理値(ハイレベル又はローレベル)固定、フローティング、更に、異波形がある。異波形とはDA変換回路53及びPWM回路54を用いて生成した負荷信号を出力端子30_1〜30_4の信号に重畳して形成される。
第1回路40は通信プロトコルに従った通信動作の状態を例えばエラーフラグ(ERRFLG)と割り込み要求(IRQ)によってCPU11に通知可能になっている。エラーフラグ(ERRFLG)は送信エラーや受信エラーなどの異常に応じて設けられ、エラーフラグ(ERRFLG)の活性化は例えば割り込み要求として割り込みコントローラ17に与えられることにより、エラーに対するリトライ又はリカバリーの割り込み処理がCPU11によって実行される。割り込み要求は例えば受信動作でデータバッファに一時的に蓄積した受信データの解析やストアの処理をCPU11に実行させるための割り込み要求とされる。
テスト動作、特に、経年変化による通信動作の劣化度合を取得するためのテスト動作では、CPU11は、テスト動作において前記付加信号Sad_1,Sad_2,Sad_3,XSad_4の波形を制御することによって変化されるインタフェース結果に基づいて第1回路40を用いる通信インタフェース機能の劣化度合を判別する。
図5には第2回路50によって注入されることによって形成される故障波形の例が示される。図5には図1に図示を省略した電位固着の簡易構成として、第2外部インタフェース回路52に、DAC53を用いることなくハイレベル(H)又はローレベル(L)の供給も可能にする選択ノードを追加してある。ハイレベルの選択ノードは例えば電源電圧Vddへのプルアップ、ローレベルの選択ノードはグランドレベルGNDへのプルダウンなどによって構成すればよい。
例えば、第2内部回路51のDA変換回路53によって負極性の付加信号Sadを生成することにより、正規信号レベルStru1に対してレベルが不所望に低下した劣化信号Sfls1を外部入出力インタフェース端子30に印加することができる。或いはPWM回路54により小さいデューティーから徐々に大きくするディーティ制御されたパルス波形の付加信号Sadを出力することにより、正規信号レベルStru2に対して立ち上がり変化が不所望に緩慢になった劣化信号Sfls2を外部入出力インタフェース端子30に印加することができる。或いは、図示はしないが、ローレベル固定の付加信号Sadによって第1回路40の出力をローレベルに固定し、或いは、ハイレベル固定の付加信号Sadによって第1回路40の出力をハイレベルに固定することができる。特に図示はしないが、信号レベルが正規信号よりも高い信号、立ち上がりエッジ変化が正規信号よりも速い信号、立ち下がりエッジ変化が正規信号よりも遅い、又は速い信号なども生成可能である。その他に、エッジ変化タイミングをずらしたり、信号にノイズを注入したりすることも可能である。図において外部入出力インタフェース端子30の外部に示されたRn,Cnはネットワークに存する負荷成分を単に図示したものである。
通信インタフェース機能の劣化度合を判別するテスト動作は、ループバックテストモードによるテスト及びシステムストモードによるテストの2態様に大別される。
≪ループバックテストモードによるテスト≫
図6にはマイクロコンピュータ10におけるループバックテストモードによるテストの概念が例示される。ループバックテストモードは、マイクロコンピュータ10の第1回路40の出力を自らに入力させて処理するテストモードである。このテストモードは図示を省略するシステムコントローラのモードレジスタに対するCPU11のモードデータの書き込み、又は所定の外部端子に対する特定の入力状態などによって設定される。CPU11は、前記ループバックテストモードを設定し、第1回路40によるインタフェース動作による出力に前記第2回路50で生成した付加信号Sadを重畳し、重畳した信号を当該第1回路40に帰還させて前記第1回路40のインタフェース動作における誤りの有無を判別する動作(第1ループバックテスト動作)を制御する。CPU11は、第1ループバックテスト動作において誤りがある場合の前記付加信号Sadと誤りがない場合の前記付加信号Sadとの差異に基づいて、前記第1回路40におけるインタフェース機能の劣化度合を判別する。例えばエッジ変化の鈍りを順次大きくした信号をループバックして動作を検証する場合に、僅かな鈍りで誤りを生ずる場合にはそれよりも大きな鈍りで誤りを生ずる場合に比べて劣化度合が進んでいると判断することができる。このように、付加信号Sadの波形を変化させることによってループバックすべき信号のレベルや変化タイミングを変えて複数回第1ループバックテスト動作を行った結果に基づいて、マイクロコンピュータ10が自らの外部入出力インタフェース機能の劣化の度合を判別することができる。これにより、未だ誤動作を生じないが、近い将来誤動作を生ずる蓋然性が高い、或いは近い将来故障を生ずる蓋然性が高いことを把握することができ、劣化の度合によって、故障を生ずる前に事前に交換したり、事前の交換時期を把握することが可能になる。また、実機であるマイクロコンピュータ10対して劣化度合を把握することができるから、モデルシミュレーションの場合に比べて実機との差異が問題になることはない。
ループバックテストモードによるテストはECUとは無関係にマイクロコンピュータ10単独で行うことに限定されず、ECUに搭載されたマイクロコンピュータ10に対して行うこと、更には、ネットワーク2に接続された実機システム上のマイクロコンピュータ10に対して行うことも可能である。ネットワーク2に接続された実機システム上でループバックテストを行う場合には他のECUから信号が入力されないように何らかの意味でネットワーク上での信号経路の遮断が行われる必要がある。夫々の実質的な相違点は外部入出力インタフェース端子30の外部に見える負荷成分の大小である。
図7にはマイクロコンピュータ10におけるループバックテスト動作の制御フローが例示される。
第1回路40の通信モジュール例えばUART42の動作を開始して第1回路40のループバックテストモードが設定される(S1)。これにより、第1回路40におけるUART42の出力が出力バッファBFから外部入出力インタフェース端子30に出力されると、その出力を入力バッファ48からUART42に取り込み可能にされる。このループバックテストモードが設定された状態で、正常な通信動作が実施される(S2)。正常な通信動作においてUART42はループバックされた信号を受信し、例えば受信した信号と送信した信号が一致するか否かをCPU11が判別して、その通信に異常(エラー)がないか否かを判定する(S3)。エラーがあればエラー処理が行われる(S9)が、最早正常な通信を行うことができないので、マイクロコンピュータ若しくはECU交換のための例外処理が行われる。
ステップS3で正常の判定を得たときは、更に、ループバックテストモードが設定された状態で、エラーを生ずる通信動作が実施される(S4)。例えば誤ったパリティービットを用いて通信を行う。エラーを生ずる通信動作においてUART42はループバックされた信号を受信し、例えば受信した信号をパリティービットを用いて検査し、データエラーを生ずるか否かの判別をCPU11が行って、その通信に当然予定されているエラーを生ずるか否かを判定する(S5)。当該データエラーがあれば正常、当該データエラーがなければ異常である。異常の場合には前記エラー処理が行われる(S9)。最早正常な通信を行うことができないので、マイクロコンピュータ若しくはECU交換のための例外処理が行われる。
ステップS2の処理は、第1回路40が正常動作を期待するとき期待通りの動作を行うことができるという点で、ループバックテストの有効性を保証することができる。ステップS4の処理は第1回路40がエラーの発生を期待するとき期待通りにエラーを生ずるという点で、逆の観点からループバックテストの有効性を保証することができる。ループバックテストの有効性を保証するという点ではステップS2だけでもよいが、S4の処理も行えば更なる有効性保証になる。ステップS2とS4の処理の順番は図7の逆であっても良い。
ステップS5で正常と判定されたときは、ループバックテストモードが設定された状態で、第2回路50を用いて正常動作が期待される通信動作中に劣化を模擬する要素(波形)を付加信号Sadとして生成し、これを出力バッファBFoutの出力信号に重畳して、UART42に帰還させる(S6)。CPU11は帰還された通信データを検証することによって、そのネットワーク通信動作における誤りの有無を判別する(S7)。ステップS6及びS7の処理は第1ループバックテスト処理の一例とされる。ステップS7の処理でエラーがあれば前記エラー処理が行われる(S9)。付加信号によって模擬する劣化の度合が許容限度の下限であれば、ステップS7の処理で正常と判別されれば、ループバックテストモードをディスエーブルにして、通常のアプリケーションによる通信可能な状態にされる(S8)。例えば、付加信号Sadによって模擬する劣化の度合が出力バッファBFoutの5年経過後の経年変化による絶縁膜劣化によるインピーダンス増加としたとき、ステップS7では通信信号をUART42が正しく受信できたかが判定される。
特に図示はしないが、劣化度合がどの段階まで進行しているか否かまで判別する場合には、模擬する劣化の度合の異なる素付加信号を用いた通信動作を複数回行って(S6)、夫々のループバックされた通信結果に対してエラーがあるか正常かの判別を行う(S7)。そして、第1ループバックテスト処理(S6,S7)において誤りがある場合の前記付加信号Sadで模擬する劣化度合と誤りがない場合の前記付加信号Sadで模擬する劣化度合との差異に基づいて、第1回路40におけるネットワーク通信機能の劣化度合を判定することができる。付加信号Sadは、前記第1回路40から出力される信号に重畳されることによって当該第1回路40におけるインタフェース機能の劣化を模擬する信号を形成するための信号である。したがって、正常に動作するマイクロコンピュータ10が出力する信号に対し、模擬する劣化の度合に応じてどの段階の付加信号Sadを重畳するかを制御することによって複数回の第1ループバックテスト動作を効率的に行うことができる。
上記ループバックテスト動作によれば、ECUはネットワーク通信動作における出力に重畳する付加信号の波形をプログラマブルに制御してテスト動作を行うことができるから、その波形の如何に従ったテスト結果に基づいて、実機であるECU、更にはそれを用いた実機システムにおける劣化の度合を容易に得ることができる。すなわち、付加信号Sadの波形を変化させることによってループバックすべき信号のレベルや変化タイミングを変えて複数回第1ループバックテスト処理を行った結果に基づいて、ECUが自らの外部入出力インタフェース機能の劣化の度合を判別することができる。実機に対して劣化度合を把握することができるから、モデルシミュレーションの場合に比べて実機との差異が問題になることはない。
≪システムテストモードによるテスト≫
図8にはマイクロコンピュータ10におけるシステムテストモードによるテストの概念が例示される。ここではネットワーク2に接続されたECU3_1とECU3_2とを代表的に図示する。システムテストモードは、第1回路40が自らの出力に対する他の第1回路からの応答を入力して処理するテストモードである。このテストモードは図示を省略するシステムコントローラのモードレジスタに対するCPU11のモードデータの書き込み、又は所定の外部端子に対する特定の入力状態などによって設定される。CPU11は、前記システムテストモードを設定し、第1回路40によるインタフェース動作による出力に前記第2回路50で生成した付加信号Sadを重畳する。そして、重畳した信号をネットワーク経由で入力する他の第1回路40からの応答に基づいて第1回路40のインタフェース動作における誤りの有無を判別する動作(第1システムテスト動作)を制御する。CPU11は、前記第1システムテスト動作において誤りがある場合の前記付加信号Sadと誤りがない場合の前記付加信号Sadとの差異に基づいて、外部から返された応答元におけるインタフェース機能の劣化度合を判別する。例えばエッジ変化の鈍りを順次大きくした信号を送信して動作を検証する場合に、僅かな鈍りで誤りを生ずる場合にはそれよりも大きな鈍りで誤りを生ずる場合に比べて劣化度合が進んでいると判断することができる。このように、付加信号Sadの波形を変化させることにより、外部入出力インタフェース44からネットワーク2経由で相手方に出力すべき信号のレベルや変化タイミングを変えて第1システムテスト動作を複数回行い、その結果に基づいて、マイクロコンピュータ10が入出力インタフェースの相手方の外部入出力インタフェース機能の劣化の度合を判別することができる。相手方の劣化の度合が判れば、当該相手方の劣化の度合を相殺する方向に第2回路50を用いて信号波形を成形することも可能になる。
図9にはマイクロコンピュータ10を用いたシステムテスト動作の制御フローが例示される。
ECU3_1における第1回路40の通信モジュール例えばUART42の動作を開始して第1回路40のシステムテストモードが設定される(S11)。これにより、当該第1回路40におけるUART42の出力が出力バッファBFから外部入出力インタフェース端子30からネットワーク2に出力可能にされる。このシステムテストモードが設定された状態で、正常な通信動作が実施される(S12)。正常な通信動作においてUART42は他のECUからの応答信号を受信し、例えば受信した信号と送信した信号との応答関係が適正か否かをCPU11が判別して、その通信に異常がないか否かを判定する(S13)。エラーがあればエラー処理が行われる(S19)。最早正常な通信を行うことができないので、マイクロコンピュータ若しくはECU交換のための例外処理が行われる。
ステップS13で正常の判定を得たときは、更に、システムテストモードが設定された状態で、エラーを生ずる通信動作が実施される(S14)。例えば誤ったパリティービットを用いて通信を行う。エラーを生ずる通信動作において応答側からの応答が期待通りであるか否か、即ち、応答側が受信した信号をパリティービットを用いて検査した結果に期待通りのエラーが含まれているか否かの判別、換言すればその通信の応答に当然予定されているエラーを生じているか否かを判定する(S15)。当該データエラーがあれば正常、当該データエラーがなければ異常である。異常の場合には前記エラー処理が行われる(S9)。最早正常な通信を行うことができないので、マイクロコンピュータ若しくはECU交換のための例外処理が行われる。
ステップS12の処理は、第1回路40が正常動作を期待するとき期待通りの動作を行うことができるという点で、システムテストの有効性を保証することができる。ステップS14の処理は第1回路40がエラーの発生を期待するとき期待通りにエラーを生ずるという点で、逆の観点からシステムテストの有効性を保証することができる。システムテストの有効性を保証するという点ではステップS12だけでもよいが、S14の処理も行えば更なる有効性保証になる。ステップS12とS14の処理の順番は図7の逆であっても良い。
ステップS15で正常と判定されたときは、システムテストモードが設定された状態で、第2回路50を用いて正常動作が期待される通信動作中に劣化を模擬する要素(波形)を付加信号Sadとして生成し、これを出力バッファBFoutの出力信号に重畳して、別のECUのUART42に送り、それに対する応答を得る(S16)。CPU11は応答された信号と通信データとの整合性を検証することによって、そのネットワーク通信動作における応答に内在する誤りの有無を判別する(S17)。ステップS16及びS17の処理は第1システムテスト処理の一例とされる。ステップS17の処理でエラーがあれば前記エラー処理が行われる(S9)。付加信号Sadによって模擬する劣化の度合を許容限度の下限とすると、ステップS17の処理で正常と判別されれば、システムテストモードをディスエーブルにして、通常のアプリケーションによる通信可能な状態にされる(S18)。例えば、応答側が経年劣化を生じている場合、送信側は、応答側からの発信信号と同程度の劣化を実現する付加信号Sadを生成し、この劣化を模擬する付加信号Sadを用いて正常に応答側と通信できるよう、インタフェース信号の波形を整合させる調整が可能になる。
特に図示はしないが、劣化度合がどの段階まで進行しているか否かまで判別する場合には、模擬する劣化の度合の異なる付加信号を用いた通信動作を複数回行って(S16)、夫々の応答側からの通信結果に対してエラーがあるか正常かの判別を行う(S17)。そして、第1システムテスト処理(S16,S17)において誤りがある場合の前記付加信号Sadで模擬する劣化度合と誤りがない場合の前記付加信号Sadで模擬する劣化度合との差異に基づいて、通信相手側の第1回路40におけるネットワーク通信機能の劣化度合を判定することができる。前記付加信号Sadは、前記システムテストモードが設定されたECUから出力される信号に重畳されることによって前記他のECUにおけるネットワーク通信機能の劣化を模擬する信号を形成するための信号である。これによれば、正常に動作するECUが出力する信号に対し、模擬する劣化の度合に応じてどの段階の付加信号を重畳するかを制御することによって複数回の第1システムテスト処理を効率的に行うことができる。
システムテスト動作によれば、ECUのネットワーク通信動作の出力に重畳する付加信号の波形をプログラマブルに制御してテスト動作を行うことができるから、その波形の如何に従ったテスト結果に基づいて、実機であるECU、更にはそれを用いた実機システムにおける劣化の度合を容易に得ることができる。すなわち、付加信号Sadの波形を変化させることにより、ECUによるネットワーク通信動作の相手方に出力すべき信号のレベルや変化タイミングを変えて複数回第1システムテスト処理を行い、その結果に基づいて、ECUが通信相手方のECUにおけるネットワーク通信機能の劣化の度合を判別することができる。相手方の劣化の度合が判れば、当該相手方の劣化の度合を相殺する方向に前記付加信号Sadの信号波形を成形することも可能になる。実機に対して劣化度合を把握することができるから、モデルシミュレーションの場合に比べて実機との差異が問題になることはない。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、劣化の度合は経年変化によるドリフトの度合と置き換えても同じである。
プログラム処理回路はCPUに限定されず、DSP、FPU、その他のアクセレレータであってもよい。
本発明は車載ネットワークに適用する場合に限定されず、センサーネットワークなどの他のシステムにも適用可能である。
第1回路を構成する第1内部回路はUART42やCANコントローラに限定されず、クロック同期のシリアルインタフェースやその他の通信コントローラであってもよい。
第2回路を構成する第2内部回路はDA変換回路、PWM回路、タイマカウンタ回路に限定されず適宜別の回路に変更可能である。要は信号波形を可変可能な回路であればよい。
1 自動車
2 車載ネットワーク
3_1〜3_n エレクトロニックコントロールユニット(ECU)
4_1〜4_n 機構部分(ACT)
10 マクロコンピュータ
11 CPU
12 メモリ
13 電源回路
14 DA変換回路(DAC)
15 PWM回路
16 タイマカウンタ回路
17 割り込みコントローラ
18 ネットワーク通信コントローラ(COM)
19 その他の周辺回路(PRPH)
20_1〜20_9 ポート(PRT)
21 レベルシフタ
30 外部入出力インタフェース端子
40 第1回路
41 第1外部インタフェース回路
42 第1内部回路
43 レベルシフト回路
44 入出力回路 Sad 付加信号
BFout 出力バッファ
TXD 送信データ
RXD 受信データ
CTS 送信可能信号
RTS 送信リクエスト信号
50 第2回路
51 第2内部回路
52 第2外部インタフェース
53 DA変換回路
54 PWM回路(PWM)

Claims (20)

  1. プログラム処理回路と、前記プログラム処理回路の制御に基づいて外部入出力インタフェース端子を用いた外部入出力インタフェース制御を行う第1回路と、前記プログラム処理回路の制御によるテスト動作において前記第1回路の外部入出力インタフェース端子に付加信号を重畳する第2回路とを有し、
    前記プログラム処理回路は、前記テスト動作において前記付加信号の波形を制御することによって得られるインタフェース結果に基づいて外部インタフェース機能の劣化度合を識別する、半導体データ処理デバイス。
  2. 請求項1において、前記第1回路に自らの出力を入力させて処理するループバックテストモードを有し、
    前記プログラム処理回路は、前記ループバックテストモードを設定し、前記第1回路によるインタフェース動作による出力に前記第2回路で生成した付加信号を重畳し、重畳した信号を当該第1回路に帰還させて前記第1回路のインタフェース動作における誤りの有無を判別する第1ループバックテスト動作を制御し、
    前記プログラム処理回路は、前記第1ループバックテスト動作において誤りがある場合、前記第1回路におけるインタフェース機能にはそのときの前記付加信号で想定される劣化があることを識別する、半導体データ処理デバイス。
  3. 請求項2において、前記付加信号は、前記第1回路から出力される信号に重畳されることによって当該第1回路におけるインタフェース機能の劣化を模擬する信号を形成するための信号である、半導体データ処理デバイス。
  4. 請求項2において、前記プログラム処理回路は、前記ループバックテストモードを設定し、前記第1回路のインタフェース動作による出力をそのまま当該第1回路に帰還させて、前記第1回路のインタフェース動作における誤りの有無を判別する第2ループバックテスト動作を制御し、前記第2ループバックテスト動作において誤りのない場合に、前記第1ループバックテスト動作を有効とする、半導体データ処理デバイス。
  5. 請求項1において、前記第1回路に自らの出力に対する応答を入力して処理するシステムテストモードを有し、
    前記プログラム処理回路は、前記システムテストモードを設定し、前記第1回路によるインタフェース動作による出力に前記第2回路で生成した付加信号を重畳し、重畳した信号に対する外部からの応答を当該第1回路に入力させて、当該外部からの応答における誤りの有無を判別する第1システムテスト動作を制御し、
    前記プログラム処理回路は、前記第1システムテスト動作において誤りがある場合に、前記外部からの応答元に係るインタフェース機能にはそのときの前記付加信号で想定される劣化があることを識別する、半導体データ処理デバイス。
  6. 請求項5において、前記付加信号は、前記第1回路から出力される信号に重畳されることによって前記外部からの応答元におけるインタフェース機能の劣化を模擬する信号を形成するための信号である、半導体データ処理デバイス。
  7. 請求項5において、前記プログラム処理回路は、前記システムテストモードを設定し、前記第1回路のインタフェース動作による出力に対する外部からの応答を当該第1回路に入力させて、前記第1回路への外部からの応答における誤りの有無を判別する第2システムテスト動作を制御し、前記第2システムテスト動作において誤りのない場合に、前記第1システムテスト動作を有効とする、半導体データ処理デバイス。
  8. 請求項1において前記半導体データ処理デバイスは車載ネットワークに単体で交換可能に接続される自動車用ECUに含まれる、半導体データ処理デバイス。
  9. 請求項1において、前記第1回路は、第1外部インタフェース回路と、この第1外部インタフェース回路を介して外部入出力のインタフェース制御を行う第1内部回路とを有する、半導体データ処理デバイス。
  10. 請求項9において、前記第2回路は、信号レベルと信号変化のタイミングを可変にすることにより前記波形が可変の信号を成形する第2内部回路と、前記第2内部回路で形成された信号を前記第1外部インタフェース回路の外部入出力インタフェース端子に付加する第2外部インタフェース回路とを有する、半導体データ処理デバイス。
  11. 請求項10において、前記第2内部回路はディジタル信号をアナログ信号に変換するDA変換回路を含み、前記プログラム処理回路は前記DA変換回路を用いて前記付加信号の信号レベルを可変にする、半導体データ処理デバイス。
  12. 請求項11において、前記第2内部回路はPWM回路を含み、前記プログラム処理回路は前記PWM回路を用いて前記付加信号の波形遷移を可変にする、半導体データ処理デバイス。
  13. 請求項11において、前記第2内部回路はタイマカウンタ回路を含み、前記プログラム処理回路は前記タイマカウンタ回路を用いて前記付加信号の波形遷移を可変にする、半導体データ処理デバイス。
  14. 請求項9において、前記第2内部回路は専用回路である、半導体データ処理デバイス。
  15. 請求項9において、前記第1内部回路は所定のネットワークプロトコルに従った通信制御を行う通信回路を含む、半導体データ処理デバイス。
  16. 所定のネットワークに複数の電子機器が交換可能に接続されたネットワークシステムにおいて、前記電子機器のネットワーク通信機能の劣化度合を判定する劣化判定制御方法であって、
    前記電子機器に自らの出力を入力して処理するループバックテストモードを設定する処理と、
    前記ループバックテストモードが設定された電子機器によるネットワーク通信動作による出力に付加信号を重畳し、重畳した信号を当該電子機器に帰還させてそのネットワーク通信動作における誤りの有無を判別する第1ループバックテスト処理と、
    前記第1ループバックテスト処理において誤りがある場合に、当該電子機器におけるネットワーク通信機能にはそのときの前記付加信号で想定される劣化があることを識別する処理と、を含む劣化判定制御方法。
  17. 請求項16において、前記付加信号は、前記電子回路から出力される信号に重畳されることによって当該電子におけるインタフェース機能の劣化を模擬する信号を形成するための信号である、劣化判定制御方法。
  18. 請求項16において、前記ループバックテストモードが設定された電子機器によるネットワーク通信動作による出力をそのまま当該電子機器に帰還させて、前記電子機器のネットワーク通信動作における誤りの有無を判別する第2ループバックテスト処理と、
    前記第2ループバックテスト処理において誤りのない場合に、前記第1ループバックテスト処理を有効とする処理と、を更に含む劣化判定制御方法。
  19. 所定のネットワークに複数の電子機器が交換可能に接続されたネットワークシステムにおいて、前記電子機器のネットワーク通信機能の劣化度合を判定する劣化判定制御方法であって、
    前記電子機器に自らの出力に対する他の電子機器からの応答を入力して処理するシステムテストモードを設定する処理と、
    前記システムテストモードが設定された電子機器によるネットワーク通信動作による出力に付加信号を重畳し、重畳した信号に対する他の電子機器からの応答を当該システムテストモードが設定された電子回路が入力して、当該他の電子機器からの応答における誤りの有無を判別する第1システムテスト処理と、
    前記第1システムテスト処理において誤りがある場合に、前記他の電子機器に係るネットワーク通信機能にはそのときの前記付加信号で想定される劣化があることを識別する処理と、を含む劣化判定制御方法。
  20. 請求項19において、前記付加信号は、前記システムテストモードが設定された電子機器から出力される信号に重畳されることによって前記他の電子機器におけるネットワーク通信機能の劣化を模擬する信号を形成するための信号である、劣化判定制御方法。
JP2013111722A 2013-05-28 2013-05-28 半導体データ処理デバイス及び劣化判定制御方法 Pending JP2014232351A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013111722A JP2014232351A (ja) 2013-05-28 2013-05-28 半導体データ処理デバイス及び劣化判定制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013111722A JP2014232351A (ja) 2013-05-28 2013-05-28 半導体データ処理デバイス及び劣化判定制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014232351A true JP2014232351A (ja) 2014-12-11

Family

ID=52125713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013111722A Pending JP2014232351A (ja) 2013-05-28 2013-05-28 半導体データ処理デバイス及び劣化判定制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014232351A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021152946A1 (ja) * 2020-01-29 2021-08-05 住友電気工業株式会社 車載装置、管理装置、劣化判断方法、変化要因判別方法、異常要因判別方法および異常要因判別プログラム
CN113796094A (zh) * 2019-06-24 2021-12-14 欧姆龙株式会社 主模块及设备控制装置的控制程序
WO2022186064A1 (ja) * 2021-03-04 2022-09-09 ローム株式会社 自己診断装置、及び、自己診断システム
JP7419380B2 (ja) 2018-12-30 2024-01-22 プロテアンテックス リミテッド 集積回路i/oの完全性および劣化監視

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7419380B2 (ja) 2018-12-30 2024-01-22 プロテアンテックス リミテッド 集積回路i/oの完全性および劣化監視
CN113796094A (zh) * 2019-06-24 2021-12-14 欧姆龙株式会社 主模块及设备控制装置的控制程序
CN113796094B (zh) * 2019-06-24 2023-12-05 欧姆龙株式会社 主模块及存储介质
WO2021152946A1 (ja) * 2020-01-29 2021-08-05 住友電気工業株式会社 車載装置、管理装置、劣化判断方法、変化要因判別方法、異常要因判別方法および異常要因判別プログラム
WO2022186064A1 (ja) * 2021-03-04 2022-09-09 ローム株式会社 自己診断装置、及び、自己診断システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8375250B2 (en) System and method for testing a module
US7810004B2 (en) Integrated circuit having a subordinate test interface
JP2014232351A (ja) 半導体データ処理デバイス及び劣化判定制御方法
US8719650B2 (en) Self-diagnosis system and test circuit determination method
US9068527B2 (en) Monitoring computer in a control device
CN111614531B (zh) 用于监视lin节点的方法、介质、监视设备
KR20130050501A (ko) 차량용 ecu 디버깅 시스템 및 그 방법
CN113243027A (zh) 使用音频返回路径用于功能安全校验的方法、系统和装置
JP5996177B2 (ja) デバッグシステム、電子制御装置、情報処理装置、半導体パッケージおよびトランシーバ回路
JP4015616B2 (ja) 自動車における制御装置の電圧供給を監視する方法
Gerke et al. Development and verification of in-vehicle networks in a virtual environment
KR101816266B1 (ko) 순환 중복 검사 코드 생성기 및 검사기
JP6597325B2 (ja) 電子制御装置
Khanapurkar et al. Approach for VHDL and FPGA Implementation of Communication Controller of FlexRay Controller.
Gerke et al. Development of the Physical Layer and Signal Integrity Analysis of FlexRay™ Design Systems
KR101798049B1 (ko) 자동 사고통보 자가진단 장치 및 방법
EP4376364A1 (en) Can transceiver and method for the can transceiver
WO2023106091A1 (ja) 車載装置、接続切替方法および接続切替プログラム
JP3896860B2 (ja) 通信装置および車両用電子制御装置
US11748193B2 (en) Electronic circuit with local configuration checkers with unique ID codes
JP2018005356A (ja) 電子制御装置
JP2003023440A (ja) ゲートウェイ装置、コンピュータ、通信評価システム
JP3698015B2 (ja) モータ制御システムの自己診断方法
KR20070043441A (ko) 차량용 주문형 반도체 집적회로용 내장형 테스트 장치
JP2006221580A (ja) マイクロコントローラ