JP2003023440A - ゲートウェイ装置、コンピュータ、通信評価システム - Google Patents

ゲートウェイ装置、コンピュータ、通信評価システム

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JP2003023440A
JP2003023440A JP2001207660A JP2001207660A JP2003023440A JP 2003023440 A JP2003023440 A JP 2003023440A JP 2001207660 A JP2001207660 A JP 2001207660A JP 2001207660 A JP2001207660 A JP 2001207660A JP 2003023440 A JP2003023440 A JP 2003023440A
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frame
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communication system
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Keisuke Matsuda
啓資 松田
Minoru Okada
岡田  稔
Takayuki Totani
隆之 戸谷
Hiroyuki Nakabayashi
宏之 中林
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低コストで開発期間を短縮できる通信評価シス
テム等を提供する。 【解決手段】CAN入出力部12はCAN評価装置30
の接続されたCANバス40上のフレームを受信して変
換部14へフレームデータを出力する機能と変換部14
から受け取ったフレームデータをCANバス40へ送信
する機能を備え、評価対象通信システム入出力部16は
評価対象の通信装置50の接続された評価対象通信シス
テムバス42上のフレームを受信して変換部14へフレ
ームデータを出力する機能と変換部14から受け取った
フレームデータを評価対象通信システムバス42へ送信
する機能を備える。変換部14は評価対象通信システム
入出力部16からのフレームデータをCANのフレーム
データに変換しCAN入出力部12へ出力する機能とC
AN入出力部12からのフレームデータを評価対象通信
システムのフレームデータに変換し評価対象通信システ
ム入出力部16へ出力する機能を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】ゲートウェイ装置、通信評価
システム等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両内の各種の電子制御装置
(ECU)間でデータの通信を行うために車内LANが
用いられている。このような車内LANの規格として
は、例えばISO(国際標準化機構)に登録されている
プロトコルであるCAN(Controller Area Network)
や、SAE(アメリカ自動車技術会)に登録されている
プロトコルであるJ1850などがある。また自動車メ
ーカーが独自に定めたプロトコルも利用されている。
【0003】そして、これらのプロトコルを利用するE
CU等の各種の装置を開発する際には、その通信が正し
く行われているかを監視、記録、診断する機能や、評価
対象の装置から送信されるデータへの応答を返してEC
U等の挙動をチェックするためのエミュレーション機能
などを備えた通信評価装置が用いられている。
【0004】こうした通信評価装置を用いて開発中の装
置の評価を行うことで、開発効率を高めることができ、
開発中の装置の信頼性も向上させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな通信評価装置はそれぞれ対応するプロトコルが決ま
っており、その対応するプロトコルの通信のみを評価す
ることができる。例えばCANのように多くのメーカー
が採用するメジャーなプロトコルについては、多数の高
性能な通信評価装置が供給されているが、採用件数の少
ないマイナーなプロトコルに対応する通信評価装置はあ
まり供給されていなかったり、開発に必要な機能をもつ
通信評価装置が供給されていない場合がある。したがっ
てこのようにマイナーなプロトコルを用いた装置を開発
する際には、まずそのプロトコル用の通信評価装置から
開発する必要がある場合が多い。そのためマイナーなプ
ロトコルを用いたECU等の通信装置を開発するために
は、開発期間やコストがかかってしまうという問題があ
る。
【0006】そこで本発明は、マイナーなプロトコルを
用いた通信装置を開発する際にも低コストで、開発期間
を短縮することのできる通信評価システム等を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上述した
問題点を解決するためになされた請求項1に記載のゲー
トウェイ装置を用いれば、評価対象の通信装置の接続さ
れた通信システムを、評価対象の通信システムとは別の
通信システムに接続された通信評価装置で評価すること
ができる。
【0008】したがって、評価対象の通信システムがマ
イナーな通信プロトコルを採用するものであっても、メ
ジャーなプロトコル用の通信評価装置を用いて評価を行
うことができる。そのため評価対象の通信プロトコルに
対応した通信評価装置を1から開発する必要はなくな
り、メジャーなプロトコル用の非常に高性能・高機能な
通信評価装置を世界中から調達して利用することができ
る。よって、マイナーなプロトコルを用いた通信装置を
開発する際にもコストをかけずに済み、開発期間を短縮
することができる。
【0009】そしてこのようなゲートウェイ装置がプロ
トコルの変換を行う際には、ゲートウェイ装置に組み込
まれた変換ルールに基づいて変換を行う。変換ルール
は、例えば、コンピュータとそのコンピュータにプロト
コルの変換をさせる処理を実行させるためのプログラム
から構成してもよいし、ハードウェアのロジックとして
構成してもよい。また、変換ルールを変換テーブルとし
て記憶装置に記憶し、コンピュータあるいはその他のハ
ードウェアでこのテーブルを参照して変換を行うように
構成してもよい。
【0010】こうした変換ルールの定義は、請求項2に
示すように、ゲートウェイ装置に接続されたコンピュー
タからできるようにするとよい。このようにすれば、評
価に必要な変換ルールを容易に構築することができる。
例えば、評価対象の通信装置毎に変換ルールを変更した
り、通信評価装置の種類や、評価の目的毎に変換ルール
を定義して、切り替えて利用することが容易にできる。
したがって、評価の効率を高めることができ、通信装置
の開発効率をさらに高めることができる。
【0011】なおコンピュータから自動的に設定可能と
は、コンピュータに変換ルールを記憶しておき、ゲート
ウェイ装置でその記憶された変換ルールを用いてプロト
コルの差異を吸収することなどを含む。またコンピュー
タはこうした変換ルールを設定ファイル等から自動的に
生成するようにし、生成された変換ルールをゲートウェ
イ装置が用いてプロトコルの変換するようにしてもよ
い。またGUI画面によって設定可能とは、変換ルール
をビジュアルに表示装置等に表示して、その対応関係等
を入力できるようにすることをいう。
【0012】ところで、こうした通信システムにおいて
は、データをフレーム単位でやりとりするように構成さ
れるものが多い。こうしたフレームの構成は、通信プロ
トコルによって差異がある。この差異は変換ルールに基
づいて変換するのであるが、変換を行うプロトコル間で
同一の役割を果たすフィールドのサイズが異なる場合が
ある。例えば、通信評価装置が接続された通信システム
のフレームと評価対象の通信装置が接続された通信シス
テムのフレームとで、フレーム内のフィールドのサイズ
が異なる場合がある。このような場合にフレームの変換
を行おうとすると対応するフィールドのサイズが不足す
る場合がある。こうした場合には請求項3に示すように
フィールドの対応関係を定義すればよい。すなわちフレ
ームの中で同一の役割を果たすフィールドのうちサイズ
の不足するフィールドの内容をデータフィールドに入れ
込むようにする。このようにすれば、フレームの構成が
異なり、変換しようとした際にサイズが不足するフィー
ルドがあっても、その内容をフレーム内に格納して変換
することができる。
【0013】例えば評価装置側の他の通信システムのフ
レームの優先順位を示す領域のサイズが、評価対象の通
信システムのフレームの優先順位を示す領域のサイズに
比べ不足する場合には、請求項4のようになる。このよ
うに変換することで、優先順位の情報の一部を欠落させ
ることなく変換することができる。
【0014】また、レセシブ・ドミナントのレベルがプ
ロトコル間で異なる場合には、請求項5に示すように、
ビットを反転させればよい。このようにすれば、例えば
優先順位等が変わることなく正しい優先順位でアービト
レーション(調停)できる。なお、ゲートウェイ装置
は、予め変換ルールを記憶しその変換ルールに基づいて
変換するように構成することもできるし、請求項6に示
す前述のコンピュータを含むようにして請求項8に示す
ように構成することもできる。
【0015】また、請求項7に示すコンピュータによっ
て、変換ルールによって変換された後のフレーム情報を
生成して、通信評価装置でその情報を利用するようにす
るとよい。通信評価装置では、例えば受信したフレーム
が正しいか否かを診断したり、テストパターンに基づい
て所定のフレームを所定のパターンで送信したり、所定
のフレームを受け取った場合に所定のフレームを送信す
るといった評価を行うためにフレーム情報を必要とす
る。このようなコンピュータによれば、こうした通信評
価装置に与えるフレーム情報を自動的に生成させること
ができる。
【0016】また請求項9に示すように、請求項1〜
5,8のいずれかに記載のゲートウェイ装置と通信評価
装置とを備えた通信評価システムを構成することができ
る。このような通信評価システムによれば、通信評価装
置をメジャーな通信プロトコルのものとすることで、通
信評価システムのコストを削減することができる。ま
た、例えば新規のプロトコルに対する通信評価装置を構
築する場合にも、新たに通信評価装置を開発する必要が
なくゲートウェイ装置のみ開発すればよい。したがっ
て、通信評価システムの開発を1から行う場合に比べコ
ストを削減することができ、評価対象の装置のコストや
開発期間も削減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施例
について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の
形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発
明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうること
は言うまでもない。
【0018】図1に本実施例における通信評価システム
1の構成を示す。通信評価システム1は、ゲートウェイ
装置10と、コンピュータ20と、通信評価装置として
のCAN評価装置30とを備える。ゲートウェイ装置1
0は、CAN入出力部12と変換部14と評価対象通信
システム入出力部16とを備える。
【0019】CAN入出力部12は、CAN評価装置3
0の接続されたCANバス40に接続されており、CA
Nバス40を流れるフレームを受信して変換部14へフ
レームデータを出力する機能と変換部14から受け取っ
たフレームデータをCANバス40へ送信する機能を備
える。
【0020】評価対象通信システム入出力部16は、評
価対象の通信装置50の接続された評価対象通信システ
ムバス42に接続されており、評価対象通信システムバ
ス42を流れるフレームを受信して変換部14へフレー
ムデータを出力する機能と変換部14から受け取ったフ
レームデータをCANバス40へ送信する機能を備え
る。
【0021】変換部14は、評価対象通信システム入出
力部16から入力されたフレームデータをCANのフレ
ームデータに変換してCAN入出力部12へ出力するフ
レームデータ変換機能と、CAN入出力部12から入力
されたフレームデータを評価対象通信システムのフレー
ムデータに変換して評価対象通信システム入出力部16
へ出力するフレームデータ変換機能を備える。
【0022】こうしたフレームデータの変換は、変換部
14の変換ルールに基づいて行われる。この変換ルール
の内容は、変換部14に接続されたコンピュータ20で
作成して、変換部14へ転送することができる。なお、
評価対象通信システムバス42が評価対象の通信装置に
接続された通信システムに相当し、CANバス40が通
信評価装置の接続された通信システムに相当する。ま
た、通信装置50及びCAN評価装置30はそれぞれの
バスに複数備えるようにしてもよい。
【0023】次に、評価対象通信システムのフレーム構
成を図2(a)に、CANのフレーム構成を図2(b)
に示して、変換部14のフレームデータの変換機能につ
いて説明する。図2(a)に示すように、評価対象通信
システムバス42に流れる評価対象通信システムのデー
タフレームは、SOFフィールド、プライオリティフィ
ールド、メッセージ長フィールド、ディスティネーショ
ンIDフィールド、メッセージIDフィールド、データ
フィールド、CRCフィールド、レスポンスフィール
ド、EOMフィールドから構成される。
【0024】一方、図2(b)に示すように、CANバ
ス40に流れるCANのデータフレームは、SOFフィ
ールド、アイデンティファイヤフィールド、RTRフィ
ールド、IDEフィールド、r0フィールド、DLCフ
ィールド、データフィールド、CRCシーケンスフィー
ルド、CRCデリミタフィールド、ACKスロットフィ
ールド、EOFフィールドから構成される。
【0025】なお図2において、各フィールド内に記載
の数字は、そのフィールドを構成するビット数を示す。
例えば図2(a)及び(b)のSOFフィールドはそれ
ぞれ1ビット幅である。変換ルールは、双方のプロトコ
ルの仕様に基づきそれぞれのプロトコルで同一の機能を
果たすフィールド同士を対応付けて構成する。例えば、
優先順位を規定するフィールドは、評価対象通信システ
ムでは、図2(a)に示す8ビットのプライオリティフ
ィールド、8ビットのメッセージ長フィールド、8ビッ
トのディスティネーションIDフィールド、8ビットの
メッセージIDフィールドの合計32ビットが用いられ
る。一方、CANデータフレームでは、図2(b)に示
す11ビットのアイデンティファイヤフィールドが用い
られる。
【0026】よって、例えば評価対象通信システムのデ
ータフレームをCANのデータフレームに変換しようと
すると、評価対象通信システムのデータフレームは優先
順位を32ビットで示すのに対し、CANのデータフレ
ームは11ビットで示すため、21ビット分不足するこ
とになる。そこで、この不足するビットをCANのデー
タフレームのデータ領域の先頭からの部分に割り当て
る。例えば、図2(a)の評価対象通信システムデータ
フレームのプライオリティフィールドをCANデータフ
レームのアイデンティファイヤフィールドの上位8ビッ
トに割り当てる。そしてCANデータフレームのアイデ
ンティファイヤフィールドの下位3ビットはレセシブの
「111」とする。そして、評価対象通信システムデー
タフレームのメッセージ長、ディスティネーションI
D、メッセージIDの計24ビットをCANのデータフ
ィールドの先頭から24ビットに割り当てる。そして、
評価対象通信システムのデータフィールドの内容は、C
ANのデータフィールドの25ビット目を先頭としてコ
ピーすることで解決する。
【0027】フレームの構成以外にも、両プロトコルの
間には差異があるので、これを変換部14の変換ルール
で吸収する。例えば、各々のプロトコルのバスのレベル
にはドミナントとレセシブがある。ドミナントとは優先
を意味し、バスに接続された1つの装置でもドミナント
を出力するとバスはドミナントになる。一方、レセシブ
は受容を意味し、バスに接続されたすべての装置がレセ
シブを出力しなければバスのレベルはレセシブにならな
い。すなわち、ドミナントレベルの方がレセシブレベル
より強い。
【0028】そして、同時に複数の装置からバスに対し
てデータフレームが送信された場合には、このレセシブ
・ドミナントの特性を利用してアービトレーションを行
う。このアービトレーションは、優先順位を示すフィー
ルドの値とバスのレベルとを1ビット単位で比較して行
う。例えばバスに接続された1つの装置がドミナントの
ビットを出力したときバスのレベルはドミナントにな
る。このとき優先順位を示すフィールドのビットの論理
値と、バスのレベルが一致しているときは、その装置は
フレームデータの送信を継続する。一方、優先順位を示
すフィールドのビットの論理値がレセシブで、バスのレ
ベルがドミナントの場合(アービトレーション負けの場
合)には、次のビットからフレームの出力を停止し受信
動作に移る。
【0029】CANバス40は論理的にワイヤードアン
ドされたバスであり、CANバス40に接続されたいず
れかの装置が論理値「0」を出力すれば、たとえこれと
同時に他の装置が論理値「1」を出力した場合であって
もCANバス40の論理値は「0」となる。すなわちC
ANバス40はドミナントの論理値が0、レセシブの論
理値が1である。一方、評価対象通信システムバス42
は論理的にワイヤードオアされたバスであり、評価対象
通信システムバス42に接続されたいずれかの装置が論
理値「1」を出力すれば、たとえこれと同時に他の装置
が論理値「0」を出力した場合であっても評価対象通信
システムバス42の論理値は「1」となる。すなわち、
評価対象通信システムバス42はドミナントの論理値が
1、レセシブの論理値が0である。このようにCANバ
ス40と評価対象通信システムバス42のレセシブ・ド
ミナントの論理値は反転している。そこで、変換部14
は変換ルールとしてさらにCANバス40と評価対象通
信システムバス42の優先順位を示す部分の論理値を反
転させるルールを備える。このようにして優先順位の逆
転を防ぎ正しい優先順位に変換することができる。
【0030】そして、CANデータフレームの上記以外
のフィールドの値は、変換後のアイデンティファイヤフ
ィールドやデータフィールドの値から通常のCANのフ
レームを生成する場合と同様にCANプロトコルの仕様
に基づいて生成する。なおこれらのフィールドは、変換
部14で生成するようにしてもよいし、例えばCAN入
出力部12や評価対象通信システム入出力部16におい
て、それぞれのプロトコル用に開発された専用IC等を
使用する場合などには、その機能を利用して生成させて
もよい。
【0031】このようにして、評価対象通信システムの
データフレームをCANのデータフレームに変換するこ
とができる。また変換部14は、上述した方法と同様に
してCANのデータフレームを評価対象通信システムの
データフレームに変換する。なお、変換部14は、上記
の変換ルールに加え、コンピュータ20で生成された変
換ルールの一部としての変換テーブルに基づいて変換を
行うことができる。この変換テーブルの例を図3に示
す。
【0032】図3(a)は、評価対象通信システムのフ
レームのビットアサインの定義を示す評価対象通信シス
テム側テーブルである。この評価対象通信システム側テ
ーブルは、開発中の通信装置50の搭載される車種毎の
仕様に基づいて予め定義されている。コンピュータ20
は、この評価対象通信システム側テーブルから、図3
(b)に示すCAN側テーブルを生成する。この生成
は、予めコンピュータ20に記憶された定義ファイルの
内容に基づいて行うようにしてもよいし、図3に示す両
テーブルを画面上にGUIで表示して、コンピュータ2
0のキーボードやマウス等からCAN側テーブルの内容
を入力することで行うようにしてもよい。変換部14
は、コンピュータ20から転送された変換テーブルに一
致するフレームを受信した場合には、この変換テーブル
に基づいて変換を行う。例えば、図3の変換テーブルを
用いる場合、プライオリティが9、ディスティネーショ
ンIDが12、メッセージIDが34のフレームを評価
対象通信システム入出力部16から受け取った場合に
は、プライオリティを8に変換した後、前述のようにし
てフレームをCANのデータフレームに変換する。この
ようにして、コンピュータ20による変換テーブルの設
定により、自由にフレームの内容を変換することができ
る。したがってCAN評価装置30の選択の幅が広が
り、評価の自由度も高くなる。なお、もちろんCAN側
から評価対象通信システム側への変換テーブルを備えた
り、さらに詳細にデータフレームの内容を変換するなど
してもよい。
【0033】またこうした変換ルールに基づきコンピュ
ータ20は、CAN評価装置30におけるデータフレー
ムのビットの取り扱いに関する情報や、テストパターン
や、テストパターンを生成するための情報を生成するよ
うにしてもよい。このような情報を自動生成することで
開発効率を一層高めることができる。
【0034】このように生成した変換ルールを適用した
後のフレーム情報やテストパターン等の情報は、図4に
示すように、CAN評価装置側のコンピュータ32に対
してネットワーク等を介してコンピュータ20から転送
し、この転送された変換テーブルやテストパターンを用
いて評価を行うようにするとよい。
【0035】以上のようにして、ゲートウェイ装置10
で変換を行うことにより、評価対象の通信装置50の評
価をCAN評価装置30を用いて行うことができる。そ
のため評価対象通信システムに対応した評価装置を1か
ら開発する必要はなくなり、CAN用の非常に高性能・
高機能な通信評価装置を世界中から調達して利用するこ
とができる。よって、評価対象通信システムのプロトコ
ルを用いた通信装置を開発する際にもコストをかけずに
済み、開発期間を短縮することができる。
【0036】なおゲートウェイ装置10の変換部14
は、プロトコルの全体の変換を行うようにはじめから実
装してもよいが、通信装置50の評価に必要な部分から
変換ルール等を実装するようにしてもよい。調達したC
AN評価装置30は多数のユーザがおり、その機能には
誤りがない可能性が高いので、CAN評価装置30の評
価結果に異常があれば、ゲートウェイ装置10か通信装
置50に異常があると推定できる。つまり評価対象通信
システムの評価装置を1から開発する場合のように通信
評価装置自体が異常なのか評価対象の通信装置に異常が
あるのかが分からないといった問題もなくなる。また、
こうしたゲートウェイ装置10の開発を通してCANプ
ロトコルと評価対象通信システムのプロトコルとの差異
を把握したり、評価対象通信システムのプロトコルに関
するノウハウを得ることができ、開発期間の短縮と信頼
性の向上に貢献する。
【0037】なお、変換部14は例えばCPU,RO
M,RAM等を備えたマイコンから構成するようにして
もよいし、変換テーブルを記憶したRAMの内容を用い
て変換を行うハードウェア(例えばFPGAのようなプ
ログラマブルなハードウェア)で構成してもよい。そし
て、変換部14の変換ルールは、変換部14でCPUが
実行するプログラムまたはプログラマブルなハードウェ
アを構成するためのデータとして、コンピュータ20か
ら変換部14へアップロードできるようにしてもよい。
また上記実施例における変換部14は、評価対象通信シ
ステム入出力部16から受け取ったフレームデータのう
ち、図2に示すように優先順位を示すフィールドの不足
する部分をデータフィールドに移したり、優先順位を示
すビットを反転させる処理を変換ルールとして行うこと
としたが、このような処理はすべて変換テーブルに基づ
いて行うようにしてもよい。
【0038】すなわち、上述した変換ルールや図3に示
したテーブルの代わりに、図2のフレームのフィールド
間の値の関係を直接定義した変換テーブルを用意し、こ
の変換テーブルを用いて変換を行うようにしてもよい。
また、コンピュータ20は、この変換テーブルのうちC
AN側のテーブルをCAN評価装置20へ出力し、CA
N評価装置20でこのテーブルを利用して評価するよう
にしてもよい。
【0039】なおCAN評価装置30は各種の評価を行
う装置、例えば、CANバス40を流れるフレームデー
タを記録したり、フレームデータに対する応答を生成し
たりする装置等とすることができる。一方、通信装置5
0は例えばドアECU、メータECU、エアバックEC
U、エンジンECU等の各種のECU等とすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の通信評価装置及び通信評価システムの
構成を示す説明図である。
【図2】評価対象通信システム及びCANのデータフレ
ームの構成と優先順位を示すフィールドの変換の様子を
示す説明図である。
【図3】変換テーブルについて説明する説明図である。
【図4】変換テーブルをCAN評価装置に転送する場合
の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1…通信評価システム 10…ゲートウェイ装置 12…CAN入出力部 14…変換部 16…評価対象通信システム入出力部 20…コンピュータ 30…CAN評価装置 32…コンピュータ 40…CANバス 42…評価対象通信システムバス 50…通信装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸谷 隆之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 中林 宏之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5B089 GA31 KF05 5K033 AA05 BA06 CB02 DA01 DB18 EA07 5K034 AA05 BB06 DD03 FF11 HH01 HH02 HH06 HH18 HH63 TT02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】評価対象の通信装置の接続された通信シス
    テムと、通信評価装置の接続された通信システムとのプ
    ロトコルの変換を変換ルールに基づいて行うゲートウェ
    イ装置であって、前記評価対象の通信装置の接続された
    通信システムのプロトコルと前記通信評価装置の接続さ
    れた通信システムのプロトコルは異なるものであり、 前記変換ルールには、少なくとも前記評価対象の通信装
    置の評価を行うために必要なプロトコル変換を行うため
    のルールを含むことを特徴とするゲートウェイ装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のゲートウェイ装置におい
    て、 前記変換ルールを、当該ゲートウェイ装置に接続された
    コンピュータから自動的に、または、GUI画面によっ
    て、設定可能であることを特徴とするゲートウェイ装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のゲートウェイ装
    置において、 前記変換ルールとして、前記通信評価装置の接続された
    通信システムのフレームと前記評価対象の通信装置が接
    続された通信システムのフレームとの対応関係を定義す
    る際に、フレーム内の同一の目的を果たすフィールドの
    サイズが不足する場合には、当該フレームのデータフィ
    ールドを利用して格納することを特徴とするゲートウェ
    イ装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のゲートウェイ装置におい
    て、 前記サイズが不足するフィールドは、優先順位を示すフ
    ィールドであることを特徴とするゲートウェイ装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載のゲートウ
    ェイ装置において、 前記変換ルールとして、プロトコルにより決定されるレ
    セシブ・ドミナントのレベルにより通信フレームの優先
    順位が変わる場合、当該優先順位の決定に関わるビット
    を反転するルールを設けることを特徴とするゲートウェ
    イ装置。
  6. 【請求項6】請求項2〜5のいずれかに記載のゲートウ
    ェイ装置に接続された前記コンピュータ。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のコンピュータにおいて、 前記変換ルールに基づく変換後のフレーム情報を、前記
    通信評価装置で評価に利用するための情報として生成す
    ることを特徴とするコンピュータ。
  8. 【請求項8】請求項2〜5のいずれかに記載のゲートウ
    ェイ装置は、 請求項6または7に記載のコンピュータを含んで構成さ
    れることを特徴とするゲートウェイ装置。
  9. 【請求項9】請求項1〜5,8のいずれかに記載のゲー
    トウェイ装置と、 前記通信評価装置とを備えることを特徴とする通信評価
    システム。
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