JP7294153B2 - リチウムイオン電池 - Google Patents

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Description

本開示は、リチウムイオン電池に関する。
特開2015-069711号公報(特許文献1)は、2層構造を有する負極活物質層を開示している。
特開2015-069711号公報
リチウムイオン電池(以下「電池」と略記され得る。)の負極活物質は、比容量(単位 mAh/g)が大きい程、充放電に伴う体積変化が大きい傾向がある。負極活物質の体積変化により、負極活物質が負極集電体から脱落する可能性がある。
例えば、2層構造を有する負極活物質層が提案されている。下層(第1層)は、比容量が相対的に大きい負極活物質(例えば「酸化珪素」等)を含む。上層(第2層)は、比容量が相対的に小さい負極活物質(例えば「黒鉛」等)を含む。該2層構造においては、比容量が大きい負極活物質が脱落し難いと考えられる。
ところで、一般に負極活物質層は、正極活物質層に比して大きい面積を有する。そのため、負極活物質層は、対向領域および非対向領域を含むことになる。対向領域は、正極活物質層と対向している。負極活物質層の大部分は、対向領域からなる。非対向領域は、負極活物質層の縁である。非対向領域は、正極活物質層と対向していない。非対向領域は、充放電に直接関与しない。したがって、非対向領域の容量は、小さくて良いと考えられる。
ただし、非対向領域の容量が過度に小さくなると、負極活物質層の端部において、リチウム(Li)を受けきれず、Liが析出する可能性がある。他方、非対向領域の容量が過度に大きくなると、Liが非対向領域に移動することにより、Liが非対向領域に蓄積し得る。その結果、充放電に関与するLiが減少し、電池容量が低下する可能性もある。
図1は、負極活物質層の端部を示す概略断面図である。
負極活物質層22は、上記の2層構造を有する。第2層2は、第1層1を覆っている。負極活物質層22は、対向領域301および非対向領域302を含む。例えば、非対向領域302における、第2層2の比率を高くすることが考えられる。第2層2は、第1層1に比して、相対的に低い容量密度を有する。非対向領域302における、第2層2の比率が高くなることにより、非対向領域302が適度な容量を有し得る。
しかし、充放電サイクルが実施されると、電極の寸法が徐々に変化し得る。例えば、負極活物質層22が、大きい比容量を有する負極活物質を含む場合、膨張した負極活物質層22に正極集電体11が圧迫されることにより、正極集電体11が伸びることがあり得る。正極集電体11が伸びることにより、その上に配置された正極活物質層12も伸びることになる。これにより、対向領域301と非対向領域302との境界303が外側にシフトする可能性がある。境界303がシフトすることにより、容量バランスが崩れ、Liが析出する可能性がある。
本開示の目的は、サイクル寿命の向上にある。
以下、本開示における技術的構成および作用効果が説明される。ただし、本開示における作用メカニズムは、推定を含んでいる。作用メカニズムの正否は、特許請求の範囲を限定しない。
リチウムイオン電池は、正極、負極および非水電解質を含む。正極は、正極集電体および正極活物質層を含む。正極活物質層は、正極集電体の表面に配置されている。
負極は、負極集電体および負極活物質層を含む。負極活物質層は、負極集電体の表面に配置されている。負極活物質層は、第1層および第2層を含む。第2層は、第1層を覆っている。
負極活物質層は、黒鉛および酸化珪素を含む。第1層は、第2層に比して、高い濃度で酸化珪素を含む。
正極活物質層および負極活物質層の各々は、帯状の平面形状を有している。負極活物質層の短手方向において、負極活物質層は、対向領域および非対向領域を有している。対向領域および非対向領域は、互いに隣接している。対向領域は、正極活物質層と対向している。非対向領域は、正極活物質層と対向していない。
「0.5≦a≦2.5」かつ「2a≦b≦5.0」の関係が満たされている。
「a[単位 mm]」は、対向領域と非対向領域との境界と、非対向領域内における第1層の端部との最短距離を示す。
「b[単位 mm]」は、対向領域と非対向領域との境界と、非対向領域内における第2層の端部との最短距離を示す。
本開示の電池は、負極活物質層の端部に特徴を有する。すなわち、負極活物質層の端部(図1)において、寸法aおよび寸法bが上記関係を満たす。これにより、サイクル寿命の向上が期待される。サイクルの初期段階(例えば1サイクルから100サイクル程度まで)において、非対向領域におけるLiの蓄積量が少なく、なおかつ、サイクルの後期段階(1000サイクル程度)においても、寸法aが負の値にならず、Liが析出し難いためと考えられる。
図1は、負極活物質層の端部を示す概略断面図である。 図2は、本実施形態におけるリチウムイオン電池の概略図である。 図3は、本実施形態における蓄電要素の概略図である。
以下、本開示における実施形態(以下「本実施形態」とも記される。)が説明される。ただし、以下の説明は、特許請求の範囲を限定しない。
本実施形態において、例えば「0.1質量部から10質量部」等の記載は、特に断りのない限り、境界値を含む範囲を示す。例えば「0.1質量部から10質量部」は、「0.1質量部以上10質量部以下」の範囲を示す。
<リチウムイオン電池>
図2は、本実施形態におけるリチウムイオン電池の概略図である。
電池100は、筐体90を含む。筐体90は、密封されていてもよい。筐体90の外形は、例えば、角形であってもよい。筐体90の外形は、例えば、円筒形であってもよい。筐体90は、例えば、金属製の容器等であってもよい。筐体90は、例えば、アルミラミネートフィルム製のパウチ等であってもよい。筐体90は、蓄電要素50を収納している。
図3は、本実施形態における蓄電要素の概略図である。
蓄電要素50は、正極10、負極20、セパレータ30および非水電解質(不図示)を含む。すなわち、電池100は、正極10、負極20および非水電解質を含む。非水電解質は、正極10、負極20、およびセパレータ30内に保持されている。蓄電要素50は、巻回型である。蓄電要素50は、帯状の電極が渦巻状に巻回されることにより形成されている。
《負極》
負極20は、負極集電体21および負極活物質層22を含む。負極集電体21は、負極20の基材である。負極集電体21は、例えば、5μmから30μmの厚さを有していてもよい。負極集電体21は、電子伝導性を有する。負極集電体21は、例えば、銅(Cu)箔等を含んでいてもよい。
(負極活物質層)
負極活物質層22は、帯状の平面形状を有している。すなわち、負極活物質層22の平面形状は、長方形である。負極活物質層22は、負極集電体21の表面に配置されている。負極活物質層22は、負極集電体21の片面のみに配置されていてもよい。負極活物質層22は、負極集電体21の表裏両面に配置されていてもよい。負極活物質層22は、例えば、10μmから200μmの厚さを有していてもよい。
負極活物質層22は、少なくとも負極活物質を含む。負極活物質は、黒鉛および酸化珪素を含む。すなわち、負極活物質層22は、黒鉛および酸化珪素を含む。負極活物質層22全体における、黒鉛と酸化珪素との配合比は任意である。負極活物質層22全体において、黒鉛および酸化珪素は、例えば「黒鉛/酸化珪素=1/99(質量比)」から「黒鉛/酸化珪素=99/1(質量比)」の関係を満たしていてもよい。負極活物質層22全体において、黒鉛および酸化珪素は、例えば「黒鉛/酸化珪素=50/50(質量比)」から「黒鉛/酸化珪素=99/1(質量比)」の関係を満たしていてもよい。負極活物質層22全体において、黒鉛および酸化珪素は、例えば「黒鉛/酸化珪素=80/20(質量比)」から「黒鉛/酸化珪素=99/1(質量比)」の関係を満たしていてもよい。負極活物質層22全体において、黒鉛および酸化珪素は、例えば「黒鉛/酸化珪素=90/10(質量比)」から「黒鉛/酸化珪素=99/1(質量比)」の関係を満たしていてもよい。
本実施形態における「酸化珪素」は、珪素(Si)および酸素(O)を含む化合物を示す。酸化珪素の組成は、例えば、一般式「SiOx(0<x<2)」により表されてもよい。該一般式において、例えば「0.5≦x≦1.5」の関係が満たされていてもよい。該一般式において、例えば「0.8≦x≦1.2」の関係が満たされていてもよい。
負極活物質層22は、負極活物質に加えて、導電材をさらに含んでいてもよい。導電材は、任意の成分を含み得る。導電材は、例えば、カーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブおよびグラフェンフレークからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。導電材の配合量は、100質量部の負極活物質に対して、例えば、0.1質量部から10質量部であってもよい。
負極活物質層22は、負極活物質に加えて、バインダをさらに含んでいてもよい。バインダは、任意の成分を含み得る。バインダは、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンゴム(SBR)およびポリアクリル酸(PAA)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。バインダの配合量は、100質量部の負極活物質に対して、例えば、0.1質量部から10質量部であってもよい。
(第1層および第2層)
図1は、負極活物質層の端部を示す概略断面図である。図1には、図3のA-A’断面が示されている。負極活物質層22は、第1層1および第2層2を含む。第2層2は、第1層1を覆っている。
第1層1の厚さと、第2層2の厚さとの比は、任意である。厚さは、図1のy軸方向の寸法を示す。例えば「0<T2/T1<2」の関係が満たされていてもよい。「T1(単位 μm)」は、第1層1の厚さを示す。「T2(単位 μm)」は、第2層2の厚さを示す。例えば「0.5≦T2/T1≦1」の関係が満たされていてもよい。
第1層1は、第2層2に比して、高い濃度で酸化珪素を含む。そのため、第1層1は、第2層2に比して、高い容量密度を有し得る。例えば「0≦C2<C1≦100」の関係が満たされていてもよい。「C1(単位 質量%)」は、第1層1における酸化珪素の濃度を示す。「C2(単位 質量%)」は、第2層2における酸化珪素の濃度を示す。「C1」および「C2」は、例えば、黒鉛と酸化珪素との配合比により、調整され得る。例えば、「10≦C1≦30」の関係が満たされていてもよい。例えば、「0≦C2<10」の関係が満たされていてもよい。
負極活物質層22の短手方向(図1から図3のx軸方向)において、負極活物質層22は、対向領域301および非対向領域302を含んでいる。対向領域301および非対向領域302は、互いに隣接している。対向領域301は、正極活物質層12と対向している。非対向領域302は、正極活物質層12と対向していない。
本実施形態においては、「0.5≦a≦2.5」かつ「2a≦b≦5.0」の関係が満たされている。「a[単位 mm]」は、対向領域301と非対向領域302との境界303と、非対向領域302内における第1層1の端部との最短距離を示す。「b[単位 mm]」は、対向領域301と非対向領域302との境界303と、非対向領域302内における第2層2の端部との最短距離を示す。
寸法aおよび寸法bが上記関係を満たす時、サイクル寿命が向上する傾向がある。上記関係が満たされる限り、寸法aおよび寸法bは、任意の値をとり得る。寸法aは、例えば「0.5≦a≦1.5」の関係を満たしていてもよい。さらに、例えば、下記指針(1)から(4)に従って、寸法aおよび寸法bが調整されてもよい。
(1) 正極集電体11の伸びやすさに基づいて、寸法aが調整されてもよい。例えば、正極集電体11が伸びやすい時、寸法aは大きい方が適当であると考えられる。正極集電体11の伸びやすさは、例えば、正極集電体11の材料によって決まる。
(2) 正極集電体11の厚さに基づいて、寸法aが調整されてもよい。例えば、正極集電体11が厚い程、寸法aは大きい方が適当であると考えられる。正極集電体11が厚い程、正極集電体11の伸び量が大きくなると考えられる。
(3) 短手方向(図1から図3のx軸方向)における、正極活物質層12の長さに基づいて、寸法aが調整されてもよい。例えば、正極活物質層12が長い程、寸法aは大きい方が適当であると考えられる。正極活物質層12が長い程(すなわち、対向領域301が広い程)、負極活物質層22から外力を受ける面積が広くなる。そのため、正極集電体11の伸び量が大きくなると考えられる。
(4) 酸化珪素の濃度に基づいて、寸法aが調整されてもよい。例えば、負極活物質層22全体における酸化珪素の濃度が高い程、寸法aは大きい方が適当であると考えられる。酸化珪素の濃度が高くなることにより、負極活物質層22が大きく膨張しやすくなる。その結果、負極活物質層22から正極10に加わる外力が大きくなり、正極活物質層12の伸び量が大きくなると考えられる。
《正極》
正極10は、正極集電体11および正極活物質層12を含む。正極集電体11は、正極10の基材である。正極集電体11は、例えば、5μmから30μmの厚さを有していてもよい。正極集電体11は、電子伝導性を有する。正極集電体11は、例えば、アルミニウム(Al)箔等を含んでいてもよい。
正極活物質層12は、帯状の平面形状を有している。正極活物質層12は、正極集電体11の表面に配置されている。正極活物質層12は、正極集電体11の片面のみに配置されていてもよい。正極活物質層12は、正極集電体11の表裏両面に配置されていてもよい。正極活物質層12は、例えば、10μmから200μmの厚さを有していてもよい。
正極活物質層12は、少なくとも正極活物質を含む。正極活物質は、任意の成分を含み得る。正極活物質は、例えば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム、ニッケルコバルトアルミン酸リチウム、およびリン酸鉄リチウムからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。正極活物質層12は、正極活物質に加えて、例えば、導電材およびバインダ等をさらに含んでいてもよい。
《セパレータ》
セパレータ30は、絶縁体である。セパレータ30は、正極10と負極20との間に介在している。セパレータ30は、正極10と負極20とを物理的に分離している。セパレータ30は、例えば、10μmから30μmの厚さを有していてもよい。セパレータ30は、多孔質である。セパレータ30は、Liイオンを透過させる。セパレータ30は、例えば、ポリオレフィン製の多孔質フィルム等を含んでいてもよい。
《非水電解質》
非水電解質は、Liイオン伝導体である。非水電解質は、非プロトン性である。非水電解質は、例えば、有機溶媒および支持電解質を含んでいてもよい。有機溶媒は、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、ビニレンカーボネート(VC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)およびジエチルカーボネート(DEC)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。支持電解質は、例えば、LiPF6、LiBF4およびLi(FSO2)2Nからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。支持電解質の濃度は、例えば、0.5mоl/Lから2mоl/Lであってもよい。
<変形形態>
例えば、黒鉛に代えて、黒鉛以外の炭素系負極活物質が使用されてもよい。例えば、黒鉛に代えて、ハードカーボン、ソフトカーボン等が使用されてもよい。また、黒鉛に代えてチタン酸リチウム等が使用されてもよい。
例えば、酸化珪素に代えて、酸化珪素以外の合金系負極活物質が使用されてもよい。例えば、酸化珪素に代えて、珪素(単体)、珪素基合金、錫(単体)、酸化錫、錫基合金、インジウム合金、アンチモン合金等が使用されてもよい。
以下、本開示における実施例(以下「本実施例」とも記される。)が説明される。ただし、以下の説明は、特許請求の範囲を限定しない。
<リチウムイオン電池の製造>
下記構成を具備する電池100が製造された(図1から図3)。負極活物質層22の端部設計(図1)は、下記表1のとおりであった。
《負極》
負極集電体21:Cu箔(厚さ 10μm)
負極活物質層22
第1層1:「黒鉛/酸化珪素/バインダ/導電材=80/20/2/1(質量比)」
第2層2:「黒鉛/バインダ/導電材=100/2/1(質量比)」
《正極》
正極集電体11:Al箔(厚さ 12μm)
正極活物質層12:正極活物質(ニッケルコバルトマンガン酸リチウム)
《非水電解質》
有機溶媒 :「EC/DMC/EMC=3/4/3(体積比)」
支持電解質:LiPF6(濃度 1.0mol/L)
<評価>
下記条件により、電池100のサイクル試験が実施された。「0.5C」は、満充電容量が2時間で放電される電流レートを示す。
試験温度 :25℃
電圧範囲 :2.5Vから4.2V
充電 :定電流-定電圧方式(CCCV)、電流レート=0.5C
放電 :定電流方式(CC)、電流レート=0.5C
サイクル数:1000サイクル
100サイクル時および1000サイクル時の容量が、1サイクル時の容量で除されることにより、100サイクル時の容量維持率、および1000サイクル時の容量維持率がそれぞれ算出された。結果は下記表1に示される。下記表1の「容量維持率」の欄に示される値は、実施例1の容量維持率が100.0とされた時の相対値である。1000cyc時の容量維持率の欄に示される値が大きい程、サイクル寿命が向上していると考えられる。
Figure 0007294153000001
<結果>
実施例1および実施例2は、「0.5≦a≦2.5」かつ「2a≦b≦5.0」の関係を満たす。実施例1および実施例2は、比較例1から比較例4に比して、サイクル寿命が向上している。実施例1および実施例2においては、サイクルの初期段階(1サイクルから100サイクルまで)において、非対向領域302におけるLiの蓄積量が少ないと考えられる。なおかつ、サイクルの後期段階(1000サイクル程度)においても、寸法aが負の値にならず、Liが析出し難いと考えられる。
比較例1においては、寸法aがゼロであった。比較例1は、サイクルの初期段階に、高い容量維持率を示した。非対向領域302におけるLiの蓄積量が少ないためと考えられる。しかし、サイクルの後期段階において、容量維持率が大幅に低下していた。サイクルの後期段階において、境界303が外側にシフトすることにより、寸法aが負の値になったと考えられる。その結果、負極活物質層22の端部において、Liを受け入れきれず、Liが析出したと考えられる。
比較例2および比較例3は、サイクルの初期段階および後期段階の両方において、容量維持率が低かった。比較例2および比較例3においては、非対向領域302の容量が過度に大きいと考えられる。そのため、サイクルの初期段階から、非対向領域302におけるLiの蓄積量が多く、容量維持率が低下していると考えられる。
比較例4は、サイクルの初期段階および後期段階の両方において、容量維持率が低かった。比較例4は、サイクルの初期段階から、寸法aが負の値であった。サイクル初期段階から、負極活物質層22の端部において、Liを受け入れきれず、Liが析出したと考えられる。
本実施形態および本実施例は、すべての点で例示である。本実施形態および本実施例は、制限的ではない。特許請求の範囲の記載によって確定される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の意味におけるすべての変更を包含する。特許請求の範囲の記載によって確定される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の範囲内におけるすべての変更も包含する。
1 第1層、2 第2層、10 正極、11 正極集電体、12 正極活物質層、20 負極、21 負極集電体、22 負極活物質層、30 セパレータ、50 蓄電要素、90 筐体、100 電池、301 対向領域、302 非対向領域、303 境界。

Claims (1)

  1. 正極、負極および非水電解質を含み、
    前記正極は、正極集電体および正極活物質層を含み、
    前記正極活物質層は、前記正極集電体の表面に配置されており、
    前記負極は、負極集電体および負極活物質層を含み、
    前記負極活物質層は、前記負極集電体の表面に配置されており、
    前記負極活物質層は、第1層および第2層を含み、
    前記第2層は、前記第1層を覆っており、
    前記負極活物質層は、黒鉛および酸化珪素を含み、
    前記第1層は、前記第2層に比して、高い濃度で酸化珪素を含み、
    前記正極活物質層および前記負極活物質層の各々は、帯状の平面形状を有しており、
    前記負極活物質層の短手方向において、前記負極活物質層は、対向領域および非対向領域を有しており、
    前記対向領域および前記非対向領域は、互いに隣接しており、
    前記対向領域は、前記正極活物質層と対向しており、
    前記非対向領域は、前記正極活物質層と対向しておらず、
    0.5≦a≦2.5、かつ
    2a≦b≦5.0
    の関係が満たされており、
    前記a[単位 mm]は、前記対向領域と前記非対向領域との境界と、前記非対向領域内における前記第1層の端部との最短距離を示し、
    前記b[単位 mm]は、前記対向領域と前記非対向領域との境界と、前記非対向領域内における前記第2層の端部との最短距離を示す、
    リチウムイオン電池。
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