JP7292048B2 - 給湯装置 - Google Patents

給湯装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7292048B2
JP7292048B2 JP2019026356A JP2019026356A JP7292048B2 JP 7292048 B2 JP7292048 B2 JP 7292048B2 JP 2019026356 A JP2019026356 A JP 2019026356A JP 2019026356 A JP2019026356 A JP 2019026356A JP 7292048 B2 JP7292048 B2 JP 7292048B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
temperature
evaporator
boiling operation
heat pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019026356A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020133977A (ja
Inventor
杏奈 大森
慎一 伊藤
正樹 豊島
啓輔 ▲高▼山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2019026356A priority Critical patent/JP7292048B2/ja
Publication of JP2020133977A publication Critical patent/JP2020133977A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7292048B2 publication Critical patent/JP7292048B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Description

本発明は、ヒートポンプを用いて加熱された湯水を貯湯タンクに貯留し、貯留された湯水を利用して給湯を行う給湯装置に関するものである。
従来、冷凍サイクルを利用して水を加熱し、加熱された水を用いて給湯あるいは浴槽の湯張り等を行う給湯装置が知られている。例えば、特許文献1には、ヒートポンプユニットに設けられた凝縮器を用いて、ヒートポンプユニットを流れる冷媒と貯湯タンク内の水との間で熱交換を行うことによって水を加熱し、加熱された水を貯湯タンクに貯留する給湯装置が開示されている。
このような給湯装置は、低外気温時にヒートポンプユニットの蒸発器に着霜が生じる場合がある。蒸発器に着霜が生じると熱交換能力が低下するため、給湯装置は、蒸発器の着霜状態を検出し、所定の状態になると強制的に貯湯タンクに沸き上げる能力を下げる制御を行っている。給湯装置は、沸き上げる能力を下げることにより蒸発器の温度の低下が抑制されるため、蒸発器の着霜の進行を抑えながら貯湯運転を継続することができ、湯切れを防止することが出来る。
特開2006-46738号公報
しかしながら、特許文献1に記載の給湯装置は、外気温が第1温度に達すると着霜状態であるとして沸き上げる能力を下げたまま貯湯運転を継続する。そのため、例えば電気料金が安価である深夜電力時間帯に沸き上げを行ったときに、給湯装置は、深夜電力時間帯の間に十分な貯湯が行えないという課題があった。また、給湯装置は、外気温が更に低下したときには除霜運転を優先して行い、その後に高能力で運転する。しかし、外気温が低下した時点で除霜運転を行い、その後に高能力運転を行うため、深夜電力時間帯の間に十分な貯湯が行えない場合があり得る。さらには、外気温が低下している状態においては、給湯装置は、除霜運転を行う頻度が多くなり、消費電力が多くなってしまうという課題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、例えば深夜電力時間帯などの所定の時間内に沸き上げ運転を完了でき、除霜運転の頻度を抑えることにより、使用者が給湯装置を使用するにあたり掛かるコストを抑えることができる給湯装置を提供することを目的とする。
本発明の給湯装置は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器が順次接続されることによって冷媒が流れる冷媒回路が形成され、前記蒸発器に流入する前記冷媒と外気とを熱交換し、前記凝縮器に流入する湯水を前記冷媒の熱によって加熱する、ヒートポンプユニットと、前記ヒートポンプユニットにより加熱された湯水を貯留する貯湯ユニットと、前記ヒートポンプユニット及び前記貯湯ユニットを制御する制御装置と、を備え、前記貯湯ユニットは、湯水を貯留する貯湯タンクと、前記貯湯タンクの最下部から流出する湯水を前記凝縮器に入水させ、前記凝縮器から出湯される湯水を前記貯湯タンクの上部に流入させる沸き上げ回路と、を備え、前記ヒートポンプユニットは、前記蒸発器の温度を検知する蒸発器温度センサを備え、前記制御装置は、前記蒸発器の着霜を予測する着霜予測手段及び前記蒸発器の着霜を検知する着霜検知手段の少なくとも一方を備え、前記着霜予測手段又は前記着霜検知手段からの信号に基づき、前記ヒートポンプユニットの沸き上げ運転を通常沸き上げ運転又は低能力沸き上げ運転の何れか一方に切り替え、前記低能力沸き上げ運転のときには前記圧縮機の運転周波数を前記通常沸き上げ運転のときよりも低くし、前記蒸発器温度センサにより検知される温度を前記蒸発器が着霜しない温度となるように制御し、前記貯湯ユニットに貯留する湯水の目標蓄熱量Qmを算出し、外気温に基づいて前記ヒートポンプユニットを前記低能力沸き上げ運転する時間Xを決定し、前記時間X以外を前記通常沸き上げ運転としたときに前記目標蓄熱量Qmに達する時間Yを決定し、前記時間Yと前記貯湯ユニットが前記目標蓄熱量Qmに達する目標時刻とから、前記ヒートポンプユニット及び前記貯湯ユニットの沸き上げ運転開始時刻を決定するものである。
以上のように、本発明によれば、沸き上げ運転において、着霜予測手段又は着霜検知手段からの信号に応じ通常沸き上げ運転又は低能力沸き上げ運転を切り替えて運転するため、着霜を抑えつつ沸き上げ運転をするため、除霜運転の頻度を減らし、所定の時間内に沸き上げを完了することができる。
実施の形態1に係る給湯装置1の構成の一例を示す概略図である。 図1の制御装置の構成の一例を示す機能ブロック図である。 沸き上げ序盤における貯湯タンク内の温度分布の一例を示す概略図である。 沸き上げ終盤における貯湯タンク内の温度分布の一例を示す概略図である。 図1の給湯装置による沸き上げ運転について説明するための概略図である。 給湯装置1のヒートポンプユニットの通常沸き上げ運転時及び蒸発器が着霜した時の冷凍サイクルのモリエル線図である。 実施の形態1に係る給湯装置1が着霜予測手段により通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に切り替える場合の制御フローである。 実施の形態1に係る給湯装置1が着霜検知手段により通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に切り替える場合の制御フローである。 実施の形態1に係る給湯装置1が低能力沸き上げ運転から通常沸き上げ運転に切り替える場合の制御フローである。 実施の形態1に係る給湯装置1の低能力沸き上げ運転実施判定のフローである。 時刻による外気の温度の変化の一例を示す図である。 実施の形態1に係る給湯装置1の沸き上げ時間と蓄熱量との相関関係を示す図である。 実施の形態1に係る給湯装置1の沸き上げ運転開始時間を決定するフローである。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る給湯装置について説明する。実施の形態1に係る給湯装置は、時間帯別契約電力の電力単価が安価な深夜電力時間帯にヒートポンプを用いて湯水を沸き上げて貯湯し、貯湯された湯水を給湯に用いるものである。
[給湯装置1の構成]
図1は、実施の形態1に係る給湯装置1の構成の一例を示す概略図である。図1に示すように、給湯装置1は、ヒートポンプユニット10、貯湯ユニット20、浴槽ユニット30、制御装置40及びリモートコントローラ(以下、「リモコン」と称する)50で構成されている。ヒートポンプユニット10及び貯湯ユニット20は、沸き上げ回路用の出湯配管2及び入水配管3で接続されている。
(ヒートポンプユニット10)
ヒートポンプユニット10は、貯湯ユニット20から供給される湯水を加熱する加熱手段であり、例えば9℃程度の低温水を、電熱ヒータを用いることなく90℃程度の高温に沸き上げる。ヒートポンプユニット10は、圧縮機11、凝縮器12、膨張弁13、及び蒸発器14を備えている。そして、圧縮機11、凝縮器12、膨張弁13、及び蒸発器14が冷媒配管で順次接続されることにより、冷媒回路が形成される。冷媒回路を流れる冷媒として、例えば、R32、フルオロカーボン及び二酸化炭素等の冷媒が用いられる。
圧縮機11は、低温低圧の冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮し、高温高圧の冷媒を吐出する。圧縮機11は、例えば、運転周波数を変化させることにより、単位時間あたりの送出量である容量が制御されるインバータ圧縮機からなる。圧縮機11の運転周波数は、制御装置40によって制御される。凝縮器12は、冷媒側流路に接続された冷媒回路を流れる冷媒と、水側流路に接続された沸き上げ回路を流れる湯水との間で熱交換を行い、冷媒の熱を水に放熱して冷媒を凝縮させる。
膨張弁13は、凝縮器12から流出した冷媒を膨張させる。膨張弁13は、例えば、電子式膨張弁等の開度の制御が可能な弁で構成される。膨張弁13の開度は、制御装置40によって制御される。蒸発器14は、送風機80等によって供給される外気と冷媒との間で熱交換を行う。蒸発器14は、冷媒を蒸発させ、その際の気化熱により室外空気を冷却する。
ヒートポンプユニット10は、入水温度センサ61及び出湯温度センサ62を備えている。入水温度センサ61は、例えばサーミスタであり、入水配管3または凝縮器12における水側流路の入口に取り付けられている。入水温度センサ61は、凝縮器12の水側流路に流入する水の温度を検出する。出湯温度センサ62は、例えばサーミスタであり、出湯配管2または凝縮器12における水側流路の出口に取り付けられている。出湯温度センサ62は、凝縮器12の水側流路から流出する水の温度を検出する。
ヒートポンプユニット10は、更に蒸発器温度センサ66及び吸入温度センサ67を備えている。蒸発器温度センサ66は、例えばサーミスタであり、蒸発器14を構成するフィン又は伝熱管等に取り付けられ、蒸発器14が着霜し得る温度になっているか否かを検出する。蒸発器温度センサ66は、蒸発器14の入口から出口の間の伝熱管、又は伝熱管に付属したフィンなどの部材に設置されており、蒸発器14の最も温度が低くなりやすい箇所に配置されていると良い。吸入温度センサ67は、例えばサーミスタであり、ヒートポンプユニット10内に取り込んだ外気を蒸発器14に送り込む風路において、蒸発器14の上流側に設けられている。また、ヒートポンプユニットは、外気を蒸発器14に送り込むために、送風機80を備えている。
ヒートポンプユニット10は、更に圧縮機吐出温度センサ68及び圧縮機吸入温度センサ69を備えている。圧縮機吐出温度センサ68は、例えばサーミスタであり、圧縮機11の吐出口の近傍に配置され、圧縮機11から吐出された冷媒の温度を検出する。圧縮機吸入温度センサ69は、例えばサーミスタであり、圧縮機吐出温度センサ68は、例えばサーミスタであり、圧縮機11の吸入口の近傍に配置され、圧縮機11に吸入される冷媒の温度を検出する。
ヒートポンプユニット10は、更に吹き出し空気温度センサ70を備えている。吹き出し空気温度センサ70は、例えばサーミスタであり、蒸発器14を通過した空気が吹き出される風路に配置され、蒸発器14を通過した空気の温度を検出する。なお、ヒートポンプユニット10は、制御装置40が行う制御によって、適宜蒸発器温度センサ66、吸入温度センサ67、圧縮機吐出温度センサ68、圧縮機吸入温度センサ69、及び吹き出し空気温度センサ70のうち何れかを設けていなくても良い。
(貯湯ユニット20)
貯湯ユニット20は、貯湯タンク21、三方弁23、送水ポンプ24、一般給湯混合弁25、風呂給湯混合弁26、湯張り開閉弁27、及び風呂熱交換器28を備えている。また、貯湯ユニット20には、浴槽ユニット30が接続されている。貯湯ユニット20には、外部から水道水等の水が供給される給水端20aと、台所及び洗面所等に湯を供給する給湯端20bとが設けられている。
貯湯タンク21は、給水端20aを介して供給される水及び凝縮器12で加熱された湯水を貯留する。貯湯タンク21の下部には、給水口21a及び下部流入出口21bが設けられている。貯湯タンク21の上部には、上部流入出口21c及び上部流出口21dが設けられている。
貯湯タンク21の下部流入出口21b、三方弁23、送水ポンプ24、ヒートポンプユニット10の凝縮器12、及び貯湯タンク21の上部流入出口21cが配管で接続されることにより、沸き上げ回路が形成される。
給水端20a、貯湯タンク21、一般給湯混合弁25、及び給湯端20bが配管で接続されることにより、給湯回路が形成される。また、給水端20a、貯湯タンク21、風呂給湯混合弁26、湯張り開閉弁27及び浴槽31が配管で接続されることにより、湯張り回路が形成される。貯湯タンク21の上部流入出口21c、風呂熱交換器28、三方弁23、及び貯湯タンク21の下部流入出口21bが配管で接続されることにより、追焚回路が形成される。
貯湯タンク21の下部に設けられている給水口21aは、給水配管20c及びタンク給水配管20dを介して給水端20aに接続されている。貯湯タンク21の下部に設けられている下部流入出口21bは、三方弁23の流入出口23aに接続されている。上部流入出口21cは、送湯配管20e及び出湯配管2を介して凝縮器12に接続されている。また、上部流入出口21cは、送湯配管20e及び温水導入配管20gを介して風呂熱交換器28における1次側流路28aの流入側に接続されている。上部流出口21dは、給湯配管20fを介して一般給湯混合弁25の第1流入口25a及び風呂給湯混合弁26の第1流入口26aに接続されている。
貯湯タンク21は、上記のようにして各種の流入出口が設けられていることにより、低温の水が下部に供給され、高温の湯が上部に供給される。これによって、貯湯タンク21の内部には、上部から下部に向かって高温域から低温域となる温度の層が形成される。すなわち、貯湯タンク21に貯留される湯は、上部から下部に向かうに従って温度が低くなっている。
三方弁23は、流入出口23a、流入口23b、及び流出口23cを有している。流入出口23aは、貯湯タンク21の下部流入出口21bに接続されている。流入口23bは、温水導出配管20hを介して風呂熱交換器28における1次側流路28aの流出側に接続されている。流出口23cは、送水ポンプ24の吸入側に接続されている。三方弁23は、制御装置40によって制御される。
送水ポンプ24は、図示しないモータによって駆動され、三方弁23の流出口23cから流出した湯水を送出し、凝縮器12の水側流路に供給する。送水ポンプ24の回転数は、制御装置40によって制御される。
一般給湯混合弁25は、例えば三方弁であり、第1流入口25a、第2流入口25b、及び流出口25cを有している。一般給湯混合弁25は、第1流入口25aに流入する高温の湯と、第2流入口25bに流入する水を混合し、流出口25cから流出させる。一般給湯混合弁25は、制御装置40によって制御される。第1流入口25aは、給湯配管20fを介して上部流出口21dに接続されている。第2流入口25bは、給水配管20cを介して給水端20aに接続されている。流出口25cは、一般給湯配管20iを介して給湯端20bに接続されている。
風呂給湯混合弁26は、例えば三方弁であり、第1流入口26a、第2流入口26b、及び流出口26cを有している。風呂給湯混合弁26は、第1流入口26aに流入する高温の湯と、第2流入口26bに流入する水を混合し、流出口26cから流出させる。風呂給湯混合弁26は、制御装置40によって制御される。第1流入口26aは、給湯配管20fを介して上部流出口21dに接続されている。第2流入口26bは、給水配管20cを介して給水端20aに接続されている。流出口26cは、湯張り配管20jを介して湯張り開閉弁27に接続されている。
湯張り開閉弁27は、浴槽ユニット30に設けられた浴槽31に湯張りする際の流路を開閉するために設けられている。湯張り開閉弁27は、制御装置40によって制御される。湯張り開閉弁27の流入側は、風呂給湯混合弁26の流出口26cに接続されている。湯張り開閉弁27の流出側は、浴槽31及び風呂熱交換器28における2次側流路28bの流出側に接続されている。
風呂熱交換器28は、1次側流路28aに接続された温水導入配管20gから流入する湯水と、2次側流路28bに接続された浴槽戻り配管20mから流入する浴槽水との間で熱交換を行う。風呂熱交換器28として、例えば、スパイラル式熱交換器などの管型、あるいはプレート熱交換器などの板型の熱交換器が用いられる。
風呂熱交換器28の1次側流路28aの流入側には、温水導入配管20gを介して貯湯タンク21の上部流入出口21cが接続されている。1次側流路28aの流出側には、温水導出配管20hを介して三方弁23の流入口23bが接続されている。風呂熱交換器28の2次側流路28bの流入側には、浴槽戻り配管20mを介して浴槽ユニット30の浴槽循環ポンプ32が接続されている。2次側流路28bの流出側には、浴槽往き配管20kを介して浴槽31が接続されている。
また、貯湯ユニット20は、貯湯温度センサ63、浴槽往き温度センサ64、及び浴槽温度センサ65を備えている。貯湯温度センサ63は、貯湯タンク21の表面の高さ方向に複数設置された温度センサで構成されている。それぞれの貯湯温度センサ63は、設置された高さに存在する、貯湯タンク21内に貯留された湯水の温度を検出する。すなわち、貯湯温度センサ63は、貯湯タンク21における上下方向の湯水の温度分布を検出する。浴槽往き温度センサ64は、浴槽往き配管20kに設けられ、浴槽31に流入する浴槽水の温度を検出する。浴槽温度センサ65は、浴槽戻り配管20mに設けられ、浴槽31から流出し、風呂熱交換器28に流入する浴槽水の温度を検出する。
(浴槽ユニット30)
浴槽ユニット30は、浴槽31及び浴槽循環ポンプ32を備えている。浴槽ユニット30において、浴槽31、浴槽循環ポンプ32及び貯湯ユニット20の風呂熱交換器28が配管で接続されることにより、浴槽循環回路が形成される。
浴槽31は、リモコン50に対する操作等により設定された40℃程度の温度の湯を貯めることができる。浴槽31には、浴槽往き配管20k及び浴槽戻り配管20mが接続されている。また、浴槽31の底部には、貯めた湯を外部に排出するための排水栓31aが設けられている。
浴槽循環ポンプ32は、図示しないモータによって駆動され、浴槽戻り配管20mを介して浴槽31から流出した風呂水を送出し、風呂熱交換器28の2次側流路28bに供給する。浴槽循環ポンプ32の駆動は、制御装置40によって制御される。
(制御装置40)
制御装置40は、給湯装置1に設けられた各部を制御する。特に、実施の形態1において、制御装置40は、給湯装置1に設けられた各センサ及びHEMSから得られる情報に基づき、後述する低能力沸き上げ運転、通常沸き上げ運転、及び除霜運転の切り替えを行うように、各部を制御する。
図2は、図1の制御装置40の構成の一例を示す機能ブロック図である。図2に示すように、制御装置40は、情報取得部41、演算処理部42、機器制御部43、通信部44、タイマ45及び記憶部46を有している。制御装置40は、マイクロコンピュータなどの演算装置上でソフトウェアを実行することにより各種機能が実現され、もしくは各種機能を実現する回路デバイスなどのハードウェア等で構成されている。
情報取得部41は、入水温度センサ61、出湯温度センサ62、貯湯温度センサ63、浴槽往き温度センサ64、浴槽温度センサ65、蒸発器温度センサ66、及び吸入温度センサ67等の各種センサで検知された情報を取得する。実施の形態1においては、上記の各種センサを用いた給湯制御について説明する。図2に示される機能ブロック図においては、上記の各種センサ以外に、圧縮機吐出温度センサ68、圧縮機吸入温度センサ69、及び吹き出し空気温度センサ70が示されているが、これらのセンサを用いた制御については後述する。
演算処理部42は、情報取得部41及び通信部44で取得された各種の情報に基づき、運転の判断といった各種の処理等を行う。特に、実施の形態1において、演算処理部42は、蒸発器温度センサ66で検出された温度に基づき、蒸発器14が着霜し得る状態にあるか否かを判定し、給湯装置1を通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に移行させるか否かを判断する。演算処理部42、蒸発器温度センサ66、及びその他の情報を用いて蒸発器14が着霜するか否かを予測する手段を、特に着霜予測手段と称する。また、演算処理部42は、吸入温度センサ67で検出された温度に基づき、蒸発器14の着霜しているか否かを判定し、給湯装置1を通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に移行させるか否かを判断する。演算処理部42、吸入温度センサ67、及びその他の情報を用いて蒸発器14の着霜を検知する手段を、特に着霜検知手段と称する。貯湯温度センサ63で検出された貯湯タンク21の温度分布に基づき、沸き上げ運転を開始するための沸き上げ運転開始時間を算出する。
機器制御部43は、演算処理部42での処理結果に応じて、圧縮機11、膨張弁13、三方弁23、送水ポンプ24、一般給湯混合弁25、風呂給湯混合弁26、湯張り開閉弁27、及び浴槽循環ポンプ32を制御する。
通信部44は、リモコン50と接続され、リモコン50との間で情報の送受信を行う。実施の形態1において、通信部44は、使用者が設定した給湯装置1の運転についての情報をリモコン50から受信する他に、給湯装置1が深夜電力時間帯に低能力沸き上げ運転を実施すると演算処理部42が判断した場合に、その情報をリモコン50に送信する。また、通信部44は、給湯設定温度及び給湯装置1の運転の実施状態等の各種の情報をリモコン50に送信する。
タイマ45は、現在の時刻をカウントし、設定された時刻になった場合に、設定時刻であることを示す信号を出力する。タイマ45には、例えば、演算処理部42で決定された沸き上げ運転開始時間が設定される。
記憶部46は、制御装置40の各部で用いられる各種の値を記憶する。実施の形態1においては、記憶部46は、深夜電力時間帯終了までに湯を沸き上げて貯湯タンク21に貯める目標蓄熱量Qm、現時点で貯湯タンク21に貯留されている湯水の積算蓄熱量Qn、低能力沸き上げ運転した場合に所定の沸き上げ時間の間に貯湯タンク21に貯留される湯水の予測蓄熱量Qlow等を記憶する。
また、制御装置40は、HEMS90(Home Energy Management System)から情報を取得しても良い。また、給湯装置1に関する情報をHEMS90に送信しても良い。
(リモコン50)
図1のリモコン50は、使用者により操作され、給湯温度の設定、ならびに浴槽31に出湯する湯水の温度及び量の設定等を行う。また、実施の形態1において、リモコン50は、深夜電力時間帯の給湯装置1の低能力沸き上げ運転の実施可否の設定を行うことができる。
リモコン50は、通信を行う通信手段を備え、設定された各種の情報等の送受信を制御装置40との間で行う。また、リモコン50は、表示装置または音声出力装置等の報知手段を備え、報知手段を用いて給湯設定温度及び給湯装置1の運転の実施状態等の各種の情報を使用者に対して報知することができる。
[給湯装置1の動作]
次に、上記構成を有する給湯装置1の動作について説明する。給湯装置1では、沸き上げ運転、給湯運転、湯張り運転及び追焚運転が行われる。また、ヒートポンプユニット10の蒸発器14が着霜している場合には除霜運転が行われる。
(貯湯タンク21の温度分布)
ここで、給湯装置1による各種の運転について説明する前に、貯湯タンク21内の湯水の状態について説明する。図3は、沸き上げ序盤における貯湯タンク21内の温度分布の一例を示す概略図である。図4は、沸き上げ終盤における貯湯タンク21内の温度分布の一例を示す概略図である。なお、図3及び図4では、説明が煩雑となるのを防ぐため、貯湯タンク21内の温度分布を説明するのに必要な部分のみを図示するものとする。
上述したように、貯湯タンク21の下部には、入水配管3に接続され、低温水が流出する下部流入出口21bが設けられている。また、貯湯タンク21の上部には、出湯配管2に接続され、凝縮器12で加熱された高温水が流入する上部流入出口21cが設けられている。
図3に示すように、沸き上げ序盤において、貯湯タンク21の最下部には、水道水の温度に近い10℃程度の低温水が貯留されている。また、貯湯タンク21の最上部には、凝縮器12によって沸き上げられた60℃程度の高温水が貯留されている。そして、貯湯タンク21の中間部には、低温水と高温水との中間の温度を有する30℃~50℃程度の中温水が貯留されている。
図3に示す状態から沸き上げが進行すると、貯湯タンク21内には、最上部から最下部に向かって高温域から低温域となる温度境界層が形成される。沸き上げ終盤になると、沸き上げ量が増え、貯湯タンク21内では、図4に示すように、上部から中間部に至る領域に高温水が貯留される。そのため、温度境界層が貯湯タンク21の最下部に近づき、最下部に貯留された湯水は、低温水よりも温度が高いものとなる。そして、これによってヒートポンプユニット10への入水温度が徐々に上昇することになる。
(給湯運転)
給湯運転について、図1を参照しながら説明する。給湯運転は、設定された給湯温度の湯水を給湯端20bから送出するための運転である。
使用者によるリモコン50に対する操作等により給湯運転が指示され、給湯温度が設定されると、リモコン50は、設定給湯温度を制御装置40に送信する。制御装置40の通信部44によって設定給湯温度が受信されると、制御装置40は、受信した設定給湯温度を記憶部46に記憶する。機器制御部43は、設定給湯温度に基づき、給湯端20bから給湯される湯水の温度が設定給湯温度となるように、一般給湯混合弁25の第1流入口25a及び第2流入口25bの開度を調整する。
貯湯タンク21の上部に存在する高温水は、上部流出口21dから排出され、給湯配管20fを介して一般給湯混合弁25の第1流入口25aに流入する。また、外部から給水端20aに供給された水道水等の水は、給水配管20cを介して一般給湯混合弁25の第2流入口25bに流入する。
一般給湯混合弁25では、第1流入口25aに流入した高温水と、第2流入口25bに流入した水とが混合された設定給湯温度の湯水が流出口25cから流出する。流出口25cから流出した湯水は、一般給湯配管20iを介して給湯端20bに供給される。
このとき、貯湯タンク21には、排出された高温水の減少分だけ、タンク給水配管20dを介して給水口21aから水が供給される。これにより、貯湯タンク21内では、温度境界層が上方へ移動する。
このように、給湯運転では、貯湯タンク21に貯留された高温水を用いて、設定された給湯温度の湯水が給湯される。
(湯張り運転)
湯張り運転について、図1を参照しながら説明する。湯張り運転は、設定された給湯温度の湯水を浴槽31に送出するための運転である。
使用者によるリモコン50に対する操作等により湯張り運転が指示され、湯張り温度が設定されると、リモコン50は、設定湯張り温度を制御装置40に送信する。制御装置40の通信部44によって設定湯張り温度が受信されると、制御装置40は、受信した設定湯張り温度を記憶部46に記憶する。機器制御部43は、設定湯張り温度に基づき、浴槽31に送出される湯水の温度が設定湯張り温度となるように、風呂給湯混合弁26の第1流入口26a及び第2流入口26bの開度を調整する。また、機器制御部43は、湯張り開閉弁27を「開」とするように制御する。
貯湯タンク21の上部に存在する高温水は、上部流出口21dから排出され、給湯配管20fを介して風呂給湯混合弁26の第1流入口26aに流入する。また、外部から給水端20aに供給された水道水等の水は、給水配管20cを介して風呂給湯混合弁26の第2流入口26bに流入する。風呂給湯混合弁26では、第1流入口26aに流入した高温水と、第2流入口26bに流入した水とが混合された設定湯張り温度の湯水が流出口26cから流出する。流出口26cから流出した湯水は、湯張り配管20j、湯張り開閉弁27及び浴槽往き配管20kを介して貯湯ユニット20から流出する。
貯湯ユニット20から流出した湯水は、浴槽ユニット30に流入して浴槽31に供給される。なお、浴槽31への湯張りは、浴槽31の水位が設定水位となったときに停止される。具体的には、機器制御部43は、浴槽循環回路内に設置された図示しない水位センサで浴槽31の水位が設定水位となったことを検出した場合に、湯張り開閉弁27を「閉」とするように制御する。水位センサは、例えば圧力センサであり、浴槽循環回路内を流れる浴槽水の圧力変化によって浴槽31の水位を検出する。
このとき、給湯運転と同様に、貯湯タンク21には、排出された高温水の減少分だけ、タンク給水配管20dを介して給水口21aから水が供給される。これにより、貯湯タンク21内では、温度境界層が上方へ移動する。
このように、湯張り運転では、貯湯タンク21に貯留された高温水を用いて、設定された湯張り温度の湯水が浴槽31に供給される。
(追焚運転)
追焚運転について、図1を参照して説明する。追焚運転は、湯張りされた浴槽31内の浴槽水の水温が低下した場合に、浴槽水が設定温度となるように加熱するための運転である。
使用者によるリモコン50に対する操作等により追焚運転が指示され、追焚温度が設定されると、リモコン50は、設定追焚温度を制御装置40に送信する。制御装置40の通信部44によって設定追焚温度が受信されると、制御装置40は、受信した設定追焚温度を記憶部46に記憶する。そして、機器制御部43は、通信部44を介して受信した、浴槽温度センサ65によって検出される浴槽水の温度が設定追焚温度となるように、浴槽循環ポンプ32の回転数を制御する。
追焚運転が開始された場合、機器制御部43は、三方弁23の流入出口23aと流入口23bとが連通するように、三方弁23を制御する。これにより、貯湯ユニット20において、貯湯タンク21の上部に存在する高温水は、上部流入出口21cから流出し、送湯配管20e及び温水導入配管20gを介して風呂熱交換器28の1次側流路28aに流入する。
風呂熱交換器28に流入した高温水は、2次側流路28bを流れる浴槽水と熱交換して放熱し、風呂熱交換器28から流出する。風呂熱交換器28から流出した湯水は、温水導出配管20h、三方弁23及びを介して下部流入出口21bから貯湯タンク21の下部に流入する。
一方、浴槽ユニット30において、機器制御部43は、浴槽循環ポンプ32を駆動する。これにより、浴槽31内の浴槽水は、浴槽31から排出され、浴槽循環ポンプ32の吸入側に吸入される。浴槽循環ポンプ32に吸入された浴槽水は、加圧されて送水される。浴槽循環ポンプ32から送水された浴槽水は、浴槽戻り配管20mを介して風呂熱交換器28の2次側流路28bに流入する。
風呂熱交換器28に流入した浴槽水は、1次側流路28aを流れる高温水と熱交換して加熱され、風呂熱交換器28から流出する。風呂熱交換器28から流出した浴槽水は、浴槽往き配管20kを介して浴槽31に流入する。
なお、浴槽水の追焚は、浴槽温度センサ65で検出される浴槽水温度が設定追焚温度に達したときに停止される。具体的には、機器制御部43は、浴槽温度センサ65の検出温度が設定追焚温度を検出した場合に、追焚停止指令を発し、浴槽循環ポンプ32の駆動を停止させる。
このように、追焚運転では、貯湯タンク21に貯留された高温水を用いて、浴槽水温度が設定追焚温度となるように、浴槽水が加熱される。
(沸き上げ運転)
給湯装置1による沸き上げ運転について説明する。沸き上げ運転は、ヒートポンプによって低温の水を高温に沸き上げ、沸き上げられた湯水を貯湯タンク21に貯留する運転である。沸き上げ運転は、主に、深夜電力時間帯などの予め設定された時間帯に開始され、深夜電力時間帯が終了する直前に沸き上げが完了するように実施される。
実施の形態1では、沸き上げ運転として、通常沸き上げ運転及び低能力沸き上げ運転のいずれかが行われる。具体的には、沸き上げ運転が開始された場合、まず、通常沸き上げ運転が実施される。そして、通常沸き上げ運転が実施されている間に、蒸発器14の着霜を予測する着霜予測手段により蒸発器14が着霜し得る状態にあると判定された場合、又は蒸発器14の着霜を検知する着霜検知手段により蒸発器14が着霜していると判定された場合に、低能力沸き上げ運転が行われる。
なお、低能力沸き上げ運転の実施可否は、使用者によるリモコン50に対する操作により設定される。すなわち、リモコン50によって低能力沸き上げ運転を実施するように設定された状態で、着霜予測手段により蒸発器14が着霜し得る状態にあると判定された場合、又は着霜検知手段により蒸発器14の着霜が検知された場合に、低能力沸き上げ運転が実施される。通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に移行する際の制御、及び低能力沸き上げ運転から通常沸き上げ運転に移行する際の制御については、詳細後述する。
(通常沸き上げ運転)
図5は、図1の給湯装置1による沸き上げ運転について説明するための概略図である。沸き上げ運転について、図5を参照して説明する。
沸き上げ運転において、リモコン50は、使用者の操作等により設定された給湯設定温度に応じて、貯湯タンク21の貯湯温度を決定する。リモコン50は、設定された給湯設定温度に基づき決定された貯湯温度を、制御装置40に送信する。
制御装置40の通信部44により貯湯温度が受信されると、制御装置40は、受信した貯湯温度を目標貯湯温度として記憶部46に記憶する。そして、沸き上げ運転開始時間となった場合に、機器制御部43は、通信部44を介して受信した、出湯温度センサ62によって検出される凝縮器12の出湯温度が目標貯湯温度となるように、送水ポンプ24の回転数を制御する。これにより、通常沸き上げ運転が開始される。
通常沸き上げ運転が開始された場合、ヒートポンプユニット10では、低温低圧の冷媒が圧縮機11によって圧縮され、高温高圧のガス冷媒となって吐出される。圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、凝縮器12に流入し、沸き上げ回路を流れる湯水と熱交換して放熱しながら凝縮し、高圧の液冷媒となって凝縮器12から流出する。
凝縮器12から流出した高圧の液冷媒は、膨張弁13によって減圧されて低温低圧の気液二相冷媒となる。低温低圧の気液二相冷媒は、蒸発器14に流入し、図示しない送風機によって取り込まれた室外空気と熱交換して吸熱及び蒸発し、低圧のガス冷媒となって圧縮機11へ吸入される。
一方、貯湯ユニット20において、機器制御部43は、三方弁23の流入出口23aと流出口23cとが連通するように、三方弁23を制御する。さらに、機器制御部43は、送水ポンプ24を駆動する。これにより、貯湯タンク21の下部に存在する低温水は、下部流入出口21bから流出し、及び三方弁23を介して送水ポンプ24の吸入側に吸入される。送水ポンプ24に吸入された低温水は、加圧されて送水される。
通常沸き上げ運転が開始されたとき、貯湯タンク21内の湯水による温度分布は、図3に示すように、上部に少量の高温水が貯留され、最下部には水道水の温度程度の低温水が貯留している。また、貯湯タンク21内の上部に貯留されている高温水は、沸き上げ完了時よりも少量となっている。
ヒートポンプユニット10において、送水ポンプ24から送水された低温水は、入水配管3を介して凝縮器12に流入する。凝縮器12に流入した低温水は、冷媒側流路を流れる冷媒と熱交換して湯水となり、凝縮器12から流出する。凝縮器12から流出した湯は、出湯配管2を介して貯湯タンク21の上部に流入する。
このように通常沸き上げ運転が行われることにより、貯湯タンク21では、上部に高温水が貯留され、最下部に低温水が貯留される。また、貯湯タンク21の内部の上部と最下部との間には、温度境界層が形成される。通常沸き上げ運転が進行すると、沸き上げ量が増加することによって高温水の領域が大きくなり、温度境界層が最下部に近づく。そして、最下部に貯留された湯水の温度が上昇し、ヒートポンプユニット10の凝縮器12に流入する湯水の入水温度が次第に上昇する。
(低能力沸き上げ運転)
演算処理部42において通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に移行する判断がされた場合、機器制御部43は、ヒートポンプユニット10の圧縮機11の運転周波数を通常沸き上げ運転時よりも低下させる。具体的には、機器制御部43は、蒸発器温度センサ66が検出する温度が目標値に近づく様に運転周波数を低下させる。蒸発器温度センサ66が検出する温度の目標値は、例えば水の凝固点、つまり大気圧条件下において0℃に設定される。なお、ヒートポンプユニット10における冷媒の流れ及び貯湯ユニット20の湯水の流れについては、通常沸き上げ運転と同様である。
また、機器制御部43は、ヒートポンプユニット10の圧縮機11の運転周波数を低下させると共に貯湯ユニット20の送水ポンプ24の運転周波数を低下させる。つまり、機器制御部43は、通信部44を介して受信した、出湯温度センサ62によって検出される凝縮器12の出湯温度が目標貯湯温度となるように、送水ポンプ24の回転数を制御する。
(蒸発器14が着霜したときの影響)
図6は、給湯装置1のヒートポンプユニット10の通常沸き上げ運転時及び蒸発器14が着霜した時の冷凍サイクルのモリエル線図である。図6において、実線は通常沸き上げ運転時のモリエル線図であり、破線は蒸発器14が着霜した時のモリエル線図である。まず、図6を用いてヒートポンプユニット10が通常沸き上げ運転をしている時の冷媒の変化について説明する。ヒートポンプユニット10において、圧縮機11から吐出された高温高圧の気相冷媒は、凝縮器12の一次側流路12aに流入し、二次側流路12bを流れる低温水と熱交換し、冷却される。このとき気相冷媒は、図6のx1からx2の状態に変化し、最大で凝縮器12の二次側流路12bに流入する低温水の温度まで冷却される。その温度は、例えば9℃である。凝縮器12において気相冷媒は、エンタルピーがh1からh2まで変化する。凝縮器12の二次側流路12bを流れる低温水は、凝縮器12の一次側流路12aの入口温度の近傍まで加熱される。
凝縮器12を流出した気相冷媒は、膨張弁13において減圧され、気液二相冷媒になる。冷媒の状態は、図6のx2からx3の状態に変化する。膨張弁13から流出した冷媒は、蒸発器14において送風機80により送り込まれた外気と熱交換を行うことによって蒸発し、気相冷媒に変化する。冷媒の状態は、図6の点x3から点x4に変化する。蒸発器14において気相冷媒は、エンタルピーがh2からh3まで変化する。蒸発器14から流出した冷媒は、圧縮機11に吸入され、圧縮されて吐出される。これにより、冷媒の状態は、点x4から点x1に変化する。
次に、蒸発器14が着霜した状態での冷媒の変化について説明する。蒸発器14が着霜した状態においては、着霜していない時よりも蒸発器14の温度が低下する。蒸発器14を流れる冷媒は、蒸発器14を通過する外気から奪う熱量が減少し、蒸発器14の出口における過加熱度が低下する。これに伴い、蒸発器14を流出した冷媒の圧力も低下する。つまり、蒸発器14を流出した冷媒の温度と圧力とが低下し、冷媒の状態は、図6に示されるy4の状態になっており、出口エンタルピーがh3fになっている。
蒸発器14が着霜状態において、圧縮機11に吸入された冷媒は密度が低い状態になっているため、圧縮機11の吐出側の圧力及び温度は、着霜していない時よりも低下する。圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒は、図6のy1の状態になっており、エンタルピーは、h1fになっている。着霜状態の点y1でのエンタルピーは、着霜していない時の点x1でのエンタルピーよりも低下している。
圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒は、着霜していない時よりも温度が低下しているため、凝縮器12内での圧力も低下する。このとき、凝縮器12の二次側流路12bに流入する低温水の温度は変化していないため、凝縮器12の出口側での冷媒の温度は変化しない。凝縮器12の出口での冷媒の状態は、y2の状態になっており、エンタルピーはh2になっている。
蒸発器14が着霜状態においても膨張弁13の状態は変更されていないため、膨張弁13の開度は、着霜していないときと同じである。そのため、膨張弁13を通過する前後での冷媒の圧力差Δpは、着霜時も着霜していない時も同じである。
図6に示されるように、蒸発器14が着霜した場合、凝縮器12での冷媒と湯水との熱交換量は、着霜していない時よりも減少する。つまり、凝縮器12において、着霜していない時は、図6のΔh3で示される熱量が熱交換されるが、着霜時は、図6のΔh4で示される熱量が熱交換され、Δh3>Δh4となっている。すなわち、蒸発器14が着霜すると、ヒートポンプユニット10の冷凍サイクルは、エンタルピー差が小さくなり、能力が低下する。ヒートポンプユニット10は、加熱能力一定を目標に制御されているため、制御装置40は、加熱能力の低下を検知すると、圧縮機11の回転数を増加させ、加熱能力を一定に保とうとする。そのため、着霜前より圧縮機11に対する入力が増加し、COP(=加熱能力/入力)が悪化する。
このように蒸発器14が着霜することによってCOPが低下する傾向は、超臨界域を使用するCO冷媒のときに、特に顕著に表れる。そのため、CO冷媒を用いたヒートポンプユニット10では、蒸発器14の着霜を抑えつつ沸き上げ運転を行うことが、システムの効率を高く維持する上で重要となる。
(除霜運転)
沸き上げ運転を実施している時に、ヒートポンプユニット10の蒸発器14の着霜が検知された場合、以上に説明したようにヒートポンプユニット10のシステム効率を高く維持するために、機器制御部43は、演算処理部42からの判定信号に基づき除霜運転を開始する。具体的には、機器制御部43は、貯湯ユニット20の送水ポンプ24を停止し、ヒートポンプユニット10の膨張弁13を全開にする。これにより、高温の冷媒を蒸発器14に流入させることができ、蒸発器14に着いた霜を融かすことができる。なお、除霜運転は、以上に説明したものに限定されず、冷凍サイクル装置において従来知られている除霜運転を適宜適用することも可能である。
(着霜予測手段により低能力沸き上げ運転に切り替える場合の制御フロー)
図7は、実施の形態1に係る給湯装置1が着霜予測手段により通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に切り替える場合の制御フローである。図7は、蒸発器14の着霜予測手段を用いて通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に切り替える場合の制御フローを示している。まず、給湯装置1の沸き上げ運転が開始されると、ステップA1においてヒートポンプユニット10は通常沸き上げ運転を実施する。
通常沸き上げ運転が実施されている時に、ステップA2において着霜予測手段が蒸発器14が着霜し得る状態であると判定し着霜予測信号α=trueを出した場合(ステップA2;Yes)、演算処理部42は、着霜予測信号α=trueを検知し、ステップA3の低能力沸き上げ実施判定を行う。ステップA2において着霜予測手段の着霜予測信号α=trueが出されない場合(ステップA2;No)は、機器制御部43は、通常沸き上げ運転を続行する。
ステップA4において、演算処理部42は、低能力沸き上げ運転実施が可能であると判定した場合、判定信号γ=trueを出す(ステップA4;Yes)。ステップA5において、機器制御部43は、判定信号γ=trueを受けてヒートポンプユニット10を低能力沸き上げ運転に切り替える。ステップA4において、演算処理部42の判定信号γ=trueが出なかった場合(ステップA4;No)、機器制御部43は、通常沸き上げ運転を続行する(ステップA1へ戻る)。なお、低能力沸き上げ運転実施の判定フローについては、後述する。
(着霜予測について)
実施の形態1において、着霜予測手段が蒸発器14が着霜し得る状態であると判定する方法について説明する。実施の形態1においては、着霜予測手段は、蒸発器14の温度を測定する蒸発器温度センサ66が検出した温度が第1の温度以下であることを検知した時に蒸発器14が着霜し得る状態であると判定するものである。具体的には、例えば、蒸発器温度センサ66からの温度信号を演算処理部42が受け、記憶部46に記憶された第1の温度以下であるかどうかを判定する。ここで第1の温度は、例えば水の凝固点に設定されており、大気圧条件下では0℃である。演算処理部42は、蒸発器14が着霜し得る状態であると判定した時に着霜予測信号α=trueを出すと、次のステップA2の低能力沸き上げ運転実施判定に移行する。
上記の着霜予測は、蒸発器14の温度が水の凝固点以下であることに基づいて行われる。例えば、蒸発器14を構成するフィン及び伝熱管等の温度が水の凝固点以下であるときに、仮に蒸発器14に結露が生じると、結露した水が凝固し霜となって蒸発器14に付着する。実際に蒸発器14に結露が生じるか否かは、外気の相対湿度にも依存するため、着霜予測手段が蒸発器14が着霜し得る状態であると判定しても、必ず着霜するとは限らない。しかし、少なくとも蒸発器14の温度が水の凝固点以下である場合には、蒸発器14に着霜が生じうる状態であるため、この着霜予測手段によって着霜予測し、ヒートポンプユニット10を低能力沸き上げ運転に切り替えることにより、蒸発器14の着霜を防止することができる。
(着霜予測の別形態について)
次に、実施の形態1において着霜予測手段が蒸発器14が着霜し得る状態であると判定する方法の別形態について説明する。実施の形態1の着霜予測手段の別形態は、蒸発器14の温度を測定する蒸発器温度センサ66と、前記蒸発器が吸入する外気の露点温度検出手段とを用いて蒸発器14が着霜し得る状態であるか否かを判定するものである。外気の露点温度検出手段は、例えば、演算処理部42において、吸入温度センサ67から受けた温度信号と記憶部46に記憶されている外気温度と露点温度との関係を示したデータテーブルとを比較することにより現時刻又は所定の時刻の露点温度を算出する。そして、演算処理部42は、蒸発器温度センサ66で検知された温度が記憶部46に記憶された第1の温度以下かつ露点温度以下であるか否かを判定する。また、演算処理部42は、蒸発器14の温度が第1の温度以下かつ外気の露点温度以下である場合に、蒸発器14が着霜し得る状態であると判定する。演算処理部42は、着霜予測信号α=trueを出すと、次のステップA2の低能力沸き上げ運転実施判定に移行する。
上記の着霜予測は、蒸発器14の温度が水の凝固点以下かつ外気の露点温度以下であるか否かに基づいて行われる。この着霜予測手段によれば、蒸発器14の温度が水の凝固点以下であることだけでなく、外気の露点温度にも基づいて判断が行われる。従って、例えば、蒸発器14の温度が水の凝固点以下であっても外気の相対湿度が低い場合においては、蒸発器14は結露することがなく着霜も生じ無い。このような場合に、低能力沸き上げ運転を行って給湯装置1の沸き上げ能力を下げるのを回避することが可能となる。つまり、着霜予測の精度が高くなり、無駄に低能力沸き上げ運転に切り替わることを抑制することが可能となる。
なお、上記の説明において、外気の露点温度検出手段は、外気温度と露点温度との関係を示したデータテーブルを用いて露点温度を算出したが、HEMS90から外気の湿度を取得しても良い。また、HEMS90を経て深夜電力時間帯の予想外気温度データを取得し、記憶部46の外気温度と露点温度との関係を示したデータテーブルから露点温度を算出しても良い。さらには、HEMS90を経て深夜電力時間帯の予想外気温度データ及び予想湿度データを取得して、露点温度を算出しても良い。さらに、ヒートポンプユニット10に湿度センサを更に設け、現時刻の相対湿度を測定し、これに基づき制御を行っても良い。
(着霜検知手段により低能力沸き上げ運転に切り替える場合の制御フロー)
図8は、実施の形態1に係る給湯装置1が着霜検知手段により通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に切り替える場合の制御フローである。図8は、蒸発器14の着霜予測手段を用いて通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に切り替える場合の制御フローを示している。まず、給湯装置1の沸き上げ運転が開始されると、ステップB1においてヒートポンプユニット10は通常沸き上げ運転を実施する。
通常沸き上げ運転が実施されている時に、ステップB2において着霜予測手段が蒸発器14が着霜状態であると判定した場合、演算処理部42は、着霜検知信号β=trueを出す(ステップB2;Yes)。ステップB3において、機器制御部43は、着霜検知信号β=trueに基づいて、ヒートポンプユニット10を除霜運転に切り替える。除霜運転が完了したら、ステップB4において、演算処理部42は、低能力沸き上げ実施判定を行う。なお、ステップB2において着霜予測手段の着霜検知信号β=trueが出されない場合(ステップB2;No)は、機器制御部43は、通常沸き上げ運転を続行する。
ステップB5において、演算処理部42は、低能力沸き上げ運転実施が可能であると判定した場合、判定信号γ=trueを出す(ステップB5;Yes)。ステップB6において、機器制御部43は、判定信号γ=trueを受けてヒートポンプユニット10を低能力沸き上げ運転に切り替える。ステップB5において、演算処理部42の判定信号γ=trueが出なかった場合(ステップB5;No)、機器制御部43は、通常沸き上げ運転を続行する(ステップB1へ戻る)。なお、低能力沸き上げ運転実施の判定フローについては、後述する。
(着霜検知について)
実施の形態1において、着霜検知手段が蒸発器14の着霜を判定する方法について説明する。実施の形態1においては、着霜検知手段は、ヒートポンプユニット10の圧縮機11の吐出側に設けられた圧縮機吐出温度センサ68を用い、圧縮機吐出温度センサ68の検出する温度が低下した時に前記蒸発器が着霜したものと判定するものである。具体的には、例えば、圧縮機吐出温度センサ68からの温度信号を演算処理部42が受け、検出された温度が記憶部46に記憶された所定の温度以上に低下したか否かを判定する。演算処理部42が蒸発器14の着霜したものと判定し、着霜検知信号β=trueを出すと、機器制御部43は、次のステップB3の除霜運転を実施する。
上記の着霜検知は、圧縮機11の温度が所定の値だけ低下したか否かに基づいて行われる。図6に示される様に、蒸発器14が着霜した場合、圧縮機11の吐出側の冷媒は、x1からy1の状態に変化する。上記の着霜検知は、この圧縮機11の吐出側の冷媒の状態の変化を検知して蒸発器14の着霜を検知するものである。
(着霜検知の別形態1について)
実施の形態1において着霜検知手段が蒸発器14が着霜し得る状態であると判定する方法の別形態について説明する。実施の形態1の着霜検知手段の別形態においては、着霜検知手段は、圧縮機吸入温度センサ69と蒸発器温度センサ66とを用いて蒸発器14が着霜したか否かを判定するものである。具体的には、例えば、演算処理部42において、圧縮機吸入温度センサ69から受けた温度信号と蒸発器温度センサ66から受けた温度信号との差分を算出する。そして、演算処理部42は、その差分が所定値よりも小さくなったか否かを判定する。また、演算処理部42は、圧縮機11の吸入温度と蒸発器14の温度との差が通常沸き上げ運転の定常状態と比較して小さくなった場合に、蒸発器14が着霜したものと判定する。演算処理部42は、着霜検知信号β=trueを出すと、次のステップB3の除霜運転を実施する。なお、通常沸き上げ運転の定常状態とは、ヒートポンプユニット10の通常沸き上げ運転が始まってから一定の温度状態が所定の時間継続した状態を言う。
上記の着霜検知は、圧縮機11の吸入温度と蒸発器14の温度との差が通常沸き上げ運転の定常状態と比較して小さくなったか否かに基づいて行われる。図6に示される様に、蒸発器14が着霜した場合、圧縮機11の吸入側の冷媒は、x4からy4の状態に変化する。上記の着霜検知は、この圧縮機11の吐出側の冷媒の状態の変化を検知して蒸発器14の着霜を検知するものである。つまり、冷媒がx4からy4の状態に変化すると、蒸発器14の出口での過加熱度が小さくなる。そのため、上記の着霜検知は、これを検出することにより蒸発器14の着霜を検知する。
(着霜検知の別形態2について)
実施の形態1において着霜検知手段が蒸発器14が着霜し得る状態であると判定する方法のさらなる別形態について説明する。実施の形態1の着霜検知手段の別形態においては、着霜検知手段は、吸入温度センサ67と吹き出し空気温度センサ70とを用いて蒸発器14が着霜したか否かを判定するものである。具体的には、例えば、演算処理部42において、吸入温度センサ67から受けた温度信号と吹き出し空気温度センサ70から受けた温度信号との差分を算出する。そして、演算処理部42は、その差分が所定値よりも小さくなったか否かを判定する。また、演算処理部42は、外気の温度と蒸発器14から吹き出される空気の温度との差が通常沸き上げ運転の定常状態と比較して小さくなった場合に、蒸発器14が着霜したものと判定する。演算処理部42が着霜検知信号β=trueを出すと、次のステップB3において機器制御部43は、除霜運転を実施する制御を行う。
上記の着霜検知は、外気の温度と蒸発器14から吹き出される空気の温度との差が通常沸き上げ運転の定常状態と比較して小さくなったか否かに基づいて行われる。図6に示される様に、蒸発器14が着霜した場合、蒸発器14を流れる冷媒の温度は低下する。上記の着霜検知は、この冷媒の温度変化を蒸発器14を通過した空気の温度から検知して蒸発器14の着霜を検知するものである。
(着霜検知の別形態3について)
実施の形態1において着霜検知手段が蒸発器14が着霜し得る状態であると判定する方法のさらなる別形態について説明する。実施の形態1の着霜検知手段の別形態においては、着霜検知手段は、圧縮機トルク検出手段を用いて蒸発器14が着霜したか否かを判定するものである。具体的には、例えば、演算処理部42において、圧縮機トルク検出手段から受けたトルクに基づく信号が通常沸き上げ運転の定常状態と比較して小さくなった場合に、蒸発器14が着霜したものと判定する。また、演算処理部42は、圧縮機11のトルクが通常沸き上げ運転の定常状態と比較して小さくなった場合に、蒸発器14が着霜したものと判定する。演算処理部42が着霜検知信号β=trueを出すと、次のステップB3において機器制御部43は、除霜運転を実施する制御を行う。
上記の着霜検知は、圧縮機11のトルクが通常沸き上げ運転の定常状態と比較して小さくなったか否かに基づいて行われる。図6に示される様に、蒸発器14が着霜した場合、圧縮機11に吸入される冷媒の圧力は低下する。上記の着霜検知は、この冷媒の圧力変化を圧縮機11のトルクから検知して蒸発器14の着霜を検知するものである。
(着霜検知の別形態4について)
実施の形態1において着霜検知手段が蒸発器14が着霜し得る状態であると判定する方法のさらなる別形態について説明する。実施の形態1の着霜検知手段の別形態においては、着霜検知手段は、圧縮機周波数検出手段を用いて蒸発器14が着霜したか否かを判定するものである。具体的には、例えば、演算処理部42において、圧縮機周波数検出手段から受けた圧縮機11の回転周波数に基づく信号が通常沸き上げ運転の定常状態と比較して低下した場合に、蒸発器14が着霜したものと判定する。また、演算処理部42は、圧縮機11の回転周波数が通常沸き上げ運転の定常状態と比較して小さくなった場合に、蒸発器14が着霜したものと判定し、着霜検知信号β=trueを出すと、次のステップB3において機器制御部43は、除霜運転を実施する制御を行う。
上記の着霜検知は、圧縮機11の回転周波数が通常沸き上げ運転の定常状態と比較して小さくなったか否かに基づいて行われる。図6に示される様に、蒸発器14が着霜した場合、圧縮機11に吸入される冷媒の圧力は低下する。上記の着霜検知は、この冷媒の圧力変化を圧縮機11の回転周波数から検知して蒸発器14の着霜を検知するものである。
(着霜検知の別形態5について)
実施の形態1において着霜検知手段が蒸発器14が着霜し得る状態であると判定する方法のさらなる別形態について説明する。実施の形態1の着霜検知手段の別形態においては、着霜検知手段は、送水ポンプ24の回転周波数を検出するポンプ周波数検出手段を用いて蒸発器14が着霜したか否かを判定するものである。具体的には、例えば、演算処理部42において、ポンプ周波数検出手段から受けた送水ポンプ24の回転周波数に基づく信号が通常沸き上げ運転の定常状態と比較して低下した場合に、蒸発器14が着霜したものと判定する。また、演算処理部42は、送水ポンプ24の回転周波数が通常沸き上げ運転の定常状態と比較して小さくなった場合に、蒸発器14が着霜したものと判定し、着霜検知信号β=trueを出すと、次のステップB3において機器制御部43は、除霜運転を実施する制御を行う。
上記の着霜検知は、送水ポンプ24の回転周波数が通常沸き上げ運転の定常状態と比較して小さくなったか否かに基づいて行われる。沸き上げ回路において凝縮器12の二次側流路12bから流出する湯水は、出湯温度センサ62により温度が検出され、目標貯湯温度になるように送水ポンプ24の回転周波数が制御される。蒸発器14が着霜した場合、凝縮器12において冷媒と水との交換熱量が低下する。従って、送水ポンプ24の回転周波数が変わらない場合、出湯温度センサ62で検出される温度が低下する。しかし、送水ポンプ24の回転周波数は、出湯温度センサ62により検出される温度が目標貯湯温度になるように制御されている。そのため、蒸発器14が着霜し凝縮器12の冷媒と水との交換熱量が低下した場合、送水ポンプ24の回転周波数は低下する。上記の着霜検知は、この凝縮器12での交換熱量の変化を送水ポンプ24の回転周波数から検知して蒸発器14の着霜を検知するものである。
以上の説明において、実施の形態1に係る給湯装置1が着霜予測手段又は着霜検知手段の何れかを用いて通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に切り替える場合の制御フローについてそれぞれ説明した。しかし、着霜予測手段と着霜検知手段とは、給湯装置1の制御において併用しても良い。また、着霜予測手段及び着霜検知手段の形態は、複数併用しても良い。
(低能力沸き上げ運転から通常沸き上げ運転に切り替える場合の制御フロー)
図9は、実施の形態1に係る給湯装置1が低能力沸き上げ運転から通常沸き上げ運転に切り替える場合の制御フローである。ステップC1において、給湯装置1は、図7に示される着霜予測手段を用いて通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に切り替える制御フロー、又は図8に示される着霜予測手段を用いて通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に切り替える制御フローにより、低能力沸き上げ運転を実施している状態である。
ステップC2において、演算処理部42は、低能力沸き上げ運転実施判定フローを行う。ステップC3において、演算処理部42は、外気温度、目標蓄熱量Qm、及び現時刻までの積算蓄熱量Qnから、低能力沸き上げ運転実施可否判定を行い、判定信号γ=true又は判定信号γ=falseを出す。低能力沸き上げ運転実施可否の判定信号γ=trueの場合、その信号を受けて機器制御部43は、給湯装置1を低能力沸き上げ運転のまま続行する(ステップC1に戻る)。低能力沸き上げ運転実施可否の判定信号γ=falseの場合、ステップC4において、機器制御部43は、その信号を受けて、給湯装置1を通常沸き上げ運転に切り替える。
給湯装置1は、低能力沸き上げ運転のみで沸き上げを行っている場合、例えば深夜電力時間帯の間に貯湯タンク21に目標蓄熱量Qm(後述する)に達しない場合があり得るため、所定の条件を満たす場合に通常沸き上げ運転に切り替える必要がある。ステップC1からステップC4の制御により、給湯装置1は、蒸発器14の着霜を抑えつつ沸き上げを行う低能力沸き上げ運転から、高能力で沸き上げを行う通常沸き上げ運転に移行できる。
(低能力沸き上げ運転実施判定)
図10は、実施の形態1に係る給湯装置1の低能力沸き上げ運転実施判定のフローである。ステップE1において、演算処理部42は、現時刻の外気温Taを取得し、0℃即ち水の凝固点より高いか否かを判定する。外気温Taが0℃以下である場合(ステップE1;No)、ステップE7において、演算処理部42は、低能力沸き上げ運転実施可否の判定信号γ=falseを出し、機器制御部43に送る。実施の形態1においては、給湯装置1が低能力沸き上げ運転を実施している時、蒸発器14の温度が0℃となるように圧縮機11の回転周波数が制御される。外気温Taが0℃以下である場合、蒸発器14の温度が外気温Taよりも高くなり、蒸発器14は、外気と熱交換を行うことができない。そのため、低能力沸き上げ運転実施判定のフローにおいて、演算処理部42は、まずステップE1の判定を行う。
ステップE1において外気温Taが0℃よりも高い場合(ステップE1;Yes)、ステップE2において、演算処理部42は、蒸発器14の目標温度Temを0℃として低能力沸き上げ運転を実施した場合の、沸き上げ回路を流れる湯水に対する加熱能力φlowを算出する。ステップE3において、ステップE2で算出した加熱能力φlowから、給湯装置1が深夜電力時間帯終了時刻まで低能力沸き上げ運転をした場合の予測蓄熱量Qlowを算出し、記憶部46に記憶させる。
ステップE4において、演算処理部42は、深夜電力時間帯終了時刻までに給湯装置1が貯湯タンク21に貯める目標蓄熱量Qmと、現在までの積算蓄熱量Qnとの差分Δ=Qm-Qnを算出し、記憶部46に記憶させる。ステップE5において、演算処理部42は、ステップE3で求めた予測蓄熱量QlowとステップE4で求めた差分Δ=Qm-Qnとを比較し、予測蓄熱量Qlowが差分Δ=Qm-Qn以上であるか否かを判定する。予測蓄熱量Qlowが差分Δ=Qm-Qn以上である場合(ステップE5;Yes)、そのまま低能力沸き上げ運転を続行していても目標蓄熱量Qmを達成することができるため、E6において演算処理部42は、判定信号γ=trueを出し、機器制御部43に送る。予測蓄熱量Qlowが差分Δ=Qm-Qnよりも低い場合(ステップE5;No)、沸き上げ能力を上げる必要があるため、E7において演算処理部42は、判定信号γ=falseを出し、機器制御部43に送る。
低能力沸き上げ運転実施判定により演算処理部42から出された判定信号γは、通常沸き上げ運転から低能力沸き上げ運転に切り替える制御フロー及び低能力沸き上げ運転から通常沸き上げ運転に切り替える制御フローにおいて用いられ、低能力沸き上げ運転が適正に行われる。低能力沸き上げ運転実施判定のフローにおいては、深夜電力時間帯終了時刻までに必要な蓄熱量Qm-Qnと給湯装置の沸き上げ能力とを比較して判定を行っているため、給湯装置1は、深夜電力時間帯終了時刻までに目標蓄熱量Qmを達成することができる。
(沸き上げ運転開始時刻の設定)
図11は、時刻による外気の温度の変化の一例を示す図である。図12は、実施の形態1に係る給湯装置1の沸き上げ時間と蓄熱量との相関関係を示す図である。図11及び図12を用いて、沸き上げ運転を開始する時刻の設定について説明する。上述したように、沸き上げ運転は、深夜電力時間帯が終了する直前に沸き上げが完了するように行うことにより、使用者が電力に対し支払うコストを低減させるものである。このときの沸き上げ完了時刻は、深夜電力時間帯に基づいて予め設定されている。一方、沸き上げの開始から完了までに要する沸き上げ時間は、沸き上げ運転によって沸き上げられる湯量によって変化する。給湯装置1において沸き上げられる湯量は、深夜電力時間帯が終了する時刻までに貯湯タンク21に貯める湯の目標蓄熱量Qmと、貯湯タンク21の残湯量、即ち沸き上げ運転開始時間における積算蓄熱量Qnに応じて変化する。また、実施の形態1に係る給湯装置1においては、ヒートポンプユニット10の蒸発器14の着霜を回避するために、低能力沸き上げ運転を実施するため、低能力沸き上げ運転を必要とする時間Xを考慮して沸き上げ時間を決定する。
図11に示されるように、深夜電力時間帯の外気温は、時刻が進むごとに低下し、ある時刻において蒸発器14が着霜する温度帯に入る。蒸発器14が着霜し易い時間帯においては、制御装置40は、給湯装置1を低能力沸き上げ運転とする制御を行う。外気は、水蒸気として含んでいるが、気温が低下すると最大限含みうる水蒸気の量が少なくなる。よって、図11に示される様に外気温が下がると、結露が生じる場合がある。結露が生じる環境下において、蒸発器14が水の凝固点温度以下となるように運転されていた場合、結露によって蒸発器14に付着した露が凝固し霜となる。図11における蒸発器14が着霜する温度帯は、例えば(1)予想外気温度が予め設定されている閾値温度(例えば7℃)以下となる領域、(2)予想露点温度が予め設定されている閾値温度(例えば0℃)以下となる領域、(3)予想外気温度が過去に着霜が発生したときの外気温度以下となる領域、である。予想外気温度又は予想露点温度が蒸発器14が着霜する温度帯に達するであろう時刻を着霜発生予想時刻とし、それ以降の外気温度又は露点温度が蒸発器14が着霜する温度帯以上の温度となる予想時刻までを着霜予測時間帯としている。
制御装置40は、外気温が着霜する温度帯に入った時間帯を着霜予測時間帯とし、低能力沸き上げ運転を実施する時間Xとし、低能力沸き上げ運転をする制御を行う。しかし、時間Xが長い場合は、低能力沸き上げ運転を行う時間が長いため、深夜電力時間帯終了時刻を目標時刻としたときに、それまでに目標蓄熱量Qmに達しない場合が考えられる。図12に示される様に、給湯装置1が目標蓄熱量Qmに達するためには、時間Xの間は低能力沸き上げ運転を行って着霜を抑え、残りの時間Yは通常沸き上げ運転を行うことにより不足する蓄熱量を補う必要がある。
図13は、実施の形態1に係る給湯装置1の沸き上げ運転開始時刻を決定するフローである。まず、ステップD1において、演算処理部42は、目標蓄熱量Qmと現時刻の積算蓄熱量Qnとの差分Δ=Qm-Qnを算出し、沸き上げる必要がある蓄熱量を算出する。次にステップD2において、外気温度変化を予測する。外気温度変化の予測は、例えば吸入温度センサ67から現時刻の外気温を検出し、記憶部46に記憶されている時刻と外気温との相関関係のデータテーブル等を用いて深夜電力時間帯の外気温の変化を予測する。これにより、蒸発器14の着霜発生予想時刻が決まる。
ステップD3において、演算処理部42は、低能力沸き上げ運転を実施する時間Xを算出する。図11に示されるように、着霜発生予想時刻から外気温度又は露点温度が蒸発器14が着霜する温度帯以上の温度となる予想時刻までを着霜予測時間帯としたときに、時間Xは、着霜予測時間帯を基に算出される。図11においては、一例として着霜発生予想時刻から深夜電力時間帯の終了時刻までを低能力沸き上げ運転を実施するものとして時間Xを算出している。算出された時間Xは、記憶部46に格納される。なお、時間Xは、着霜予測時間帯の長さと同じであっても良い。
ステップD4において、演算処理部42は、時間Xにおいて低能力沸き上げ運転によって得られる蓄熱量及び沸き上げ開始時刻において沸き上げる必要がある蓄熱量Qm-Qnから沸き上げ時間Zを算出する。
ステップD5において、演算処理部42は、記憶部46に予め記憶された深夜電力時間帯終了時刻と沸き上げ時間Zとから沸き上げ運転開始時刻を決定する。決定された沸き上げ開始時刻は、タイマ45に設定される。タイマ45に設定された沸き上げ運転開始時刻になったら、機器制御部43は、沸き上げ運転を開始する。
以上の沸き上げ運転開始時刻の設定フローにおいて、リモコン50は、ステップD2において時間Xが0よりも大きい場合、即ち低能力沸き上げ運転をする予定がある場合には、ヒートポンプユニット10を低能力沸き上げ運転する予定があることを表示する。また、ステップD2において時間Xが0よりも大きい場合に、使用者は、リモコン50の表示を見てリモコン50から低能力沸き上げ運転を実施するか否かを設定できる。また、ステップD2において着霜予測時間帯を求めるに当たり用いた予想外気温度は、HEMS90から取得した予想外気温度から決定しても良い。例えば、制御装置40は、深夜電力時間帯が始まる時刻にHEMS90から予想外気温度を取得し、演算処理部42に送ってもよい。HEMS90を経て外部から予想外気温度の情報を取得することにより、予想外気温度の精度が向上し、着霜発生予想時刻の精度が向上するため、沸き上げ運転開始時刻の設定の精度も向上する。
なお、沸き上げ運転の実施は、上述した深夜電力時間帯のみに限られず、例えば、夕方または夜間などの給湯使用量が多く、貯湯タンク21の残湯量が少なくなった場合に実施されてもよい。また、実施の形態1においては、沸き上げ運転を完了する時刻を深夜電力時間帯終了時刻である午前7時としているが、沸き上げ運転を完了する時刻はこれだけに限定するものでは無く、適宜変更できる。
以上に説明したように、給湯装置1は、蒸発器14の着霜予測手段及び着霜検知手段のうち少なくとも一方を備え、通常沸き上げ運転と低能力沸き上げ運転とを切り替えながら沸き上げ運転を実施することができる。そして、低能力沸き上げ運転のときには圧縮機の運転周波数を通常沸き上げ運転のときよりも低くし、蒸発器が着霜しない温度となるように制御する。この構成により、給湯装置1は、蒸発器14の着霜が発生し易い深夜においても蒸発器14の着霜の発生を抑えつつ沸き上げ運転を実行できる。また、深夜電力時間帯は、電力に掛かるコストを低減できるため、通常沸き上げ運転と低能力沸き上げ運転との切り替えを行い、深夜電力時間帯内に沸き上げ運転を完了させることも可能となる。さらに、給湯装置1は、蒸発器14の着霜の発生を抑えるため、除霜運転を行う頻度が低く、COPの向上に寄与する。
1 給湯装置、2 出湯配管、3 入水配管、10 ヒートポンプユニット、11 圧縮機、12 凝縮器、12a 一次側流路、12b 二次側流路、13 膨張弁、14 蒸発器、20 貯湯ユニット、20a 給水端、20b 給湯端、20c 給水配管、20d タンク給水配管、20e 送湯配管、20f 給湯配管、20g 温水導入配管、20h 温水導出配管、20i 一般給湯配管、20j 湯張り配管、20k 浴槽往き配管、20m 浴槽戻り配管、21 貯湯タンク、21a 給水口、21b 下部流入出口、21c 上部流入出口、21d 上部流出口、23 三方弁、23a 流入出口、23b 流入口、23c 流出口、24 送水ポンプ、25 一般給湯混合弁、25a 第1流入口、25b 第2流入口、25c 流出口、26 風呂給湯混合弁、26a 第1流入口、26b 第2流入口、26c 流出口、27 湯張り開閉弁、28 風呂熱交換器、28a 1次側流路、28b 2次側流路、30 浴槽ユニット、31 浴槽、31a 排水栓、32 浴槽循環ポンプ、40 制御装置、41 情報取得部、42 演算処理部、43 機器制御部、44 通信部、45 タイマ、46 記憶部、50 リモコン、61 入水温度センサ、62 出湯温度センサ、63 貯湯温度センサ、64 浴槽往き温度センサ、65 浴槽温度センサ、66 蒸発器温度センサ、67 吸入温度センサ、68 圧縮機吐出温度センサ、69 圧縮機吸入温度センサ、70 吹き出し空気温度センサ、80 送風機、Qlow 予測蓄熱量、Qm 目標蓄熱量、Qm-Qn 蓄熱量、Qn 積算蓄熱量、Ta 外気温、Tem 目標温度、Z 沸き上げ時間、Δ 差分、Δp 圧力差、α 着霜予測信号、β 着霜検知信号、γ 判定信号、φlow 加熱能力。

Claims (15)

  1. 圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器が順次接続されることによって冷媒が流れる冷媒回路が形成され、前記蒸発器に流入する前記冷媒と外気とを熱交換し、前記凝縮器に流入する湯水を前記冷媒の熱によって加熱する、ヒートポンプユニットと、
    前記ヒートポンプユニットにより加熱された湯水を貯留する貯湯ユニットと、
    前記ヒートポンプユニット及び前記貯湯ユニットを制御する制御装置と、
    を備え、
    前記貯湯ユニットは、
    湯水を貯留する貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクの最下部から流出する湯水を前記凝縮器に入水させ、前記凝縮器から出湯される湯水を前記貯湯タンクの上部に流入させる沸き上げ回路と、を備え、
    前記ヒートポンプユニットは、
    前記蒸発器の温度を検知する蒸発器温度センサを備え、
    前記制御装置は、
    前記蒸発器の着霜を予測する着霜予測手段及び前記蒸発器の着霜を検知する着霜検知手段の少なくとも一方を備え、
    前記着霜予測手段又は前記着霜検知手段からの信号に基づき、前記ヒートポンプユニットの沸き上げ運転を通常沸き上げ運転又は低能力沸き上げ運転の何れか一方に切り替え、
    前記低能力沸き上げ運転のときには前記圧縮機の運転周波数を前記通常沸き上げ運転のときよりも低くし、前記蒸発器温度センサにより検知される温度を前記蒸発器が着霜しない温度となるように制御
    前記貯湯ユニットに貯留する湯水の目標蓄熱量Qmを算出し、
    外気温に基づいて前記ヒートポンプユニットを前記低能力沸き上げ運転する時間Xを決定し、
    前記時間X以外を前記通常沸き上げ運転としたときに前記目標蓄熱量Qmに達する時間Yを決定し、
    前記時間Yと前記貯湯ユニットが前記目標蓄熱量Qmに達する目標時刻とから、前記ヒートポンプユニット及び前記貯湯ユニットの沸き上げ運転開始時刻を決定する、給湯装置。
  2. 前記制御装置は、
    前記外気温から前記蒸発器の着霜予測時間帯を求め、前記着霜予測時間帯に基づいて前記時間Xを決定する、請求項1に記載の給湯装置。
  3. 前記ヒートポンプユニット及び前記貯湯ユニットの運転を操作するリモートコントローラを更に備え、
    前記リモートコントローラは、
    前記時間Xが0よりも大きい場合に、前記ヒートポンプユニットを前記低能力沸き上げ運転する予定があることを表示する、請求項2に記載の給湯装置。
  4. 前記時間Xが0よりも大きい場合に、前記リモートコントローラから前記低能力沸き上げ運転を実施するか否かを設定できる、請求項3に記載の給湯装置。
  5. 前記着霜予測時間帯は、
    HEMS90から取得した予想外気温度から決定する、請求項2~4の何れか1項に記載の給湯装置。
  6. 前記ヒートポンプユニットは、
    前記蒸発器に送り込まれる外気の温度を検知する吸入温度センサを更に備え、
    前記制御装置は、
    前記吸入温度センサが検知する温度が水の凝固点より高い場合には、
    前記低能力沸き上げ運転の時の前記ヒートポンプユニットの加熱能力φlowで残りの沸き上げ時間の間に前記ヒートポンプユニットを運転したときに前記貯湯ユニットに貯留される湯水の予測蓄熱量Qlowを算出し、
    前記貯湯ユニットに貯留する湯水の前記目標蓄熱量Qmと、現時点の前記貯湯ユニットに貯留されている湯水の積算蓄熱量Qnとの差分Δを算出し、
    前記予測蓄熱量Qlowが前記差分Δ以上であるときに、前記ヒートポンプユニットの運転状態を前記低能力沸き上げ運転とし、
    前記低能力沸き上げ運転時の前記予測蓄熱量Qlowが前記差分Δより低いときに、前記ヒートポンプユニットの運転状態を前記通常沸き上げ運転とする、請求項1~5の何れか1項に記載の給湯装置。
  7. 前記着霜予測手段は、
    前記蒸発器温度センサが検出した温度が水の凝固点以下である場合に前記蒸発器が着霜し得る状態にあると判定し、
    前記制御装置は、
    前記ヒートポンプユニットを前記低能力沸き上げ運転とする、請求項1~6の何れか1項に記載の給湯装置。
  8. 前記ヒートポンプユニットは、
    前記蒸発器が吸入する外気の露点温度検出手段を更に備え、
    前記着霜予測手段は、
    前記蒸発器温度センサが検出した温度が水の凝固点以下であり、かつ前記露点温度検出手段により得られた露点温度以下である場合に、前記蒸発器が着霜し得る状態にあると判定し、
    前記制御装置は、
    前記ヒートポンプユニットを前記低能力沸き上げ運転とする、請求項1~6の何れか1項に記載の給湯装置。
  9. 前記着霜予測手段は、
    HEMS90から取得した現時刻の前記外気の相対湿度から前記外気の前記露点温度を算出する、請求項8に記載の給湯装置。
  10. 前記ヒートポンプユニットは、
    前記圧縮機から吐出される前記冷媒の温度を測定する圧縮機吐出温度センサを更に備え、
    前記着霜検知手段は、
    前記圧縮機吐出温度センサが検出した温度が低下したときに前記蒸発器が着霜したものと判定し、
    前記制御装置は、
    前記ヒートポンプユニットを前記低能力沸き上げ運転とする、請求項1~9の何れか1項に記載の給湯装置。
  11. 前記ヒートポンプユニットは、
    前記圧縮機に吸入される前記冷媒の温度を測定する圧縮機吸入温度センサを更に備え、
    前記着霜検知手段は、
    前記圧縮機吸入温度センサが検出した温度と前記蒸発器温度センサが検出した温度との差が小さくなったときに前記蒸発器が着霜したものと判定し、
    前記制御装置は、
    前記ヒートポンプユニットを前記低能力沸き上げ運転とする、請求項1~9の何れか1項に記載の給湯装置。
  12. 前記ヒートポンプユニットは、
    前記蒸発器に送られる前記外気の温度を測定する吸入温度センサと、
    前記蒸発器から吹き出される空気の温度を測定する吹き出し空気温度センサと、を更に備え、
    前記着霜検知手段は、
    前記吸入温度センサが検出した温度と前記吹き出し空気温度センサが検出した温度との差が小さくなったときに前記蒸発器が着霜したものと判定し、
    前記制御装置は、
    前記ヒートポンプユニットを前記低能力沸き上げ運転とする、請求項1~9の何れか1項に記載の給湯装置。
  13. 前記ヒートポンプユニットは、
    前記圧縮機のトルクを検出する圧縮機トルク検出手段を更に備え、
    前記着霜検知手段は、
    前記圧縮機トルク検出手段が検出した前記トルクが低下したときに前記蒸発器が着霜したものと判定し、
    前記制御装置は、
    前記ヒートポンプユニットを前記低能力沸き上げ運転とする、請求項1~9の何れか1項に記載の給湯装置。
  14. 前記ヒートポンプユニットは、
    前記圧縮機の回転周波数を検出する圧縮機周波数検出手段を備え、
    前記着霜検知手段は、
    前記圧縮機周波数検出手段が検出した前記回転周波数が低下したときに前記蒸発器が着霜したものと判定し、
    前記制御装置は、
    前記ヒートポンプユニットを前記低能力沸き上げ運転とする、請求項1~9の何れか1項に記載の給湯装置。
  15. 前記貯湯ユニットは、
    前記沸き上げ回路に設置された送水ポンプの回転周波数を検出するポンプ周波数検出手段を更に備え、
    前記着霜検知手段は、
    前記ポンプ周波数検出手段が検出した前記回転周波数が低下したときに前記蒸発器が着霜したものと判定し、
    前記制御装置は、
    前記ヒートポンプユニットを前記低能力沸き上げ運転とする、請求項1~9の何れか1項に記載の給湯装置。
JP2019026356A 2019-02-18 2019-02-18 給湯装置 Active JP7292048B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019026356A JP7292048B2 (ja) 2019-02-18 2019-02-18 給湯装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019026356A JP7292048B2 (ja) 2019-02-18 2019-02-18 給湯装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020133977A JP2020133977A (ja) 2020-08-31
JP7292048B2 true JP7292048B2 (ja) 2023-06-16

Family

ID=72278436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019026356A Active JP7292048B2 (ja) 2019-02-18 2019-02-18 給湯装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7292048B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2022254694A1 (ja) * 2021-06-04 2022-12-08
JP7278496B1 (ja) * 2022-05-18 2023-05-19 三菱電機株式会社 冷凍サイクル状態予測装置、冷凍サイクル制御装置、及び冷凍サイクル装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005300008A (ja) 2004-04-12 2005-10-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ給湯装置
JP2006046738A (ja) 2004-08-03 2006-02-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ給湯装置
JP2007078200A (ja) 2005-09-12 2007-03-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ給湯器
JP2008039289A (ja) 2006-08-07 2008-02-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ式給湯機
JP2008057910A (ja) 2006-09-01 2008-03-13 Mitsubishi Electric Corp ヒートポンプ給湯装置
JP2009074754A (ja) 2007-09-21 2009-04-09 Sanyo Electric Co Ltd 冷凍装置、冷凍装置の制御方法および制御プログラム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005300008A (ja) 2004-04-12 2005-10-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ給湯装置
JP2006046738A (ja) 2004-08-03 2006-02-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ給湯装置
JP2007078200A (ja) 2005-09-12 2007-03-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ給湯器
JP2008039289A (ja) 2006-08-07 2008-02-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ式給湯機
JP2008057910A (ja) 2006-09-01 2008-03-13 Mitsubishi Electric Corp ヒートポンプ給湯装置
JP2009074754A (ja) 2007-09-21 2009-04-09 Sanyo Electric Co Ltd 冷凍装置、冷凍装置の制御方法および制御プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020133977A (ja) 2020-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6320568B2 (ja) 冷凍サイクル装置
CN103180676B (zh) 制冷循环装置及制冷循环控制方法
US9951962B2 (en) Heat pump heating and hot-water system
CN103370584B (zh) 制冷循环装置及制冷循环控制方法
US10697648B2 (en) Heating and hot water supply system
JP4485406B2 (ja) 貯湯式給湯装置
US20150330675A1 (en) Heat pump system
JP5982839B2 (ja) ヒートポンプサイクル装置
EP2333457A2 (en) Water circulation apparatus associated with refrigerant system
JP5274174B2 (ja) 空気調和装置
JP2002243276A (ja) ヒートポンプ給湯器
JP7292048B2 (ja) 給湯装置
JP2004108597A (ja) ヒートポンプシステム
JP2007198637A (ja) ヒートポンプ式給湯装置
JP6897657B2 (ja) ヒートポンプ装置、空気調和機、及び温水ユニット
JP7149763B2 (ja) 給湯装置
JP5045656B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP7249876B2 (ja) 給湯装置
JP4262657B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP7097755B2 (ja) 給湯暖房装置
JP7386716B2 (ja) 給湯システムの制御装置、給湯システムの制御方法および給湯制御システム
WO2022118844A1 (ja) 冷凍サイクルシステム
CN109210797A (zh) 热水器及其控制方法
JP4045266B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2017116156A (ja) 空気調和装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230606

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7292048

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150