JP7290527B2 - ステッピングモータ制御装置、時計及びステッピングモータ制御方法 - Google Patents

ステッピングモータ制御装置、時計及びステッピングモータ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ステッピングモータ制御装置、時計及びステッピングモータ制御方法に関する。
従来、時計の指針駆動などに用いられるステッピングモータの制御方法において、ロータの回転後の誘起電圧を検出することにより、ステッピングモータにエネルギーを与えたにも関わらずロータが回転しなかったことを検出する技術があった。従来技術では、ロータが回転しなかったことを検出した場合、さらに補正駆動パルスを印加することにより運針を行っていた。この場合、補正駆動パルスによる運針後における運針では、補正駆動パルスを印加したことによる残留磁気を消磁することにエネルギーが消費され、運針に要するエネルギーが減少してしまうという問題があった。
このような問題を解決するため、補正駆動後の運針には、補正駆動後でない場合の運針より大きいエネルギーにより運針を行う技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2006-226927号公報
特許文献1に記載のような従来技術によると、大きなエネルギーの補正駆動パルスを印加し、その補正駆動パルスにより発生する残留磁気を消磁するため、さらにエネルギーを要する。そのため、特許文献1に記載のような従来技術では、エネルギーを浪費していた。すなわち、従来技術によるステッピングモータの制御方法では、エネルギー効率が悪いという問題が生じていた。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、エネルギー効率のよいステッピングモータ制御を行うことを目的とする。
本発明の一態様に係るステッピングモータ制御装置は、ロータ用貫通孔が設けられたステータと、前記ロータ用貫通孔内に回転可能に配設されたロータと、前記ステータに設けられたコイルとを備えるステッピングモータを駆動させる通常駆動パルスを印加する場合に、前記通常駆動パルスの前に印加したパルスが前記通常駆動パルスよりも大きいエネルギーの固定パルスであるか否かに基づき、前記固定パルスを印加した際に生じる残留磁束を打ち消す消磁パルスを付加するか否かを判定する判定部と、前記通常駆動パルスの前に印加された前記固定パルスのエネルギーに基づき、前記消磁パルスのエネルギーを決定する演算部と、前記判定部が前記消磁パルスを付加すると判定した場合に、前記通常駆動パルス及び前記消磁パルスを印加することにより前記ステッピングモータを駆動し、前記判定部が前記消磁パルスを付加しないと判定した場合に、前記通常駆動パルスを印加することにより前記ステッピングモータを駆動する駆動制御部と、を備え、前記駆動制御部は、前記固定パルスを印加した次の前記通常駆動パルスに前記演算部が決定する前記消磁パルスを付加する
また、本発明の一態様に係るステッピングモータ制御装置において、前記固定パルスは、前記通常駆動パルスより、1周期におけるオン時間が長い。
また、本発明の一態様に係るステッピングモータ制御装置は、指針を所定角度運針する前記通常駆動パルスの周期と、前記固定パルスの周期とが一致している。
また、本発明の一態様に係るステッピングモータ制御装置において、前記固定パルスの周期は、前記通常駆動パルスの周期より短い。
また、本発明の一態様に係るステッピングモータ制御装置において、前記演算部は、前記通常駆動パルスの前に印加された前記固定パルスのエネルギーに基づいたエネルギーの前記消磁パルスを前記通常駆動パルスに付加し、前記消磁パルスより小さいエネルギーの第2消磁パルスをさらに次の前記通常駆動パルスに付加する。
また、本発明の一態様に係るステッピングモータ制御装置において、前記演算部は、前記通常駆動パルスの前に印加された前記固定パルスのエネルギーに基づき、前記消磁パルスの電圧値を決定する。
本発明の一態様に係る時計は、上述のステッピングモータ制御装置を備える。
本発明の一態様に係るステッピングモータ制御方法は、ロータ用貫通孔が設けられたステータと、前記ロータ用貫通孔内に回転可能に配設されたロータと、前記ステータに設けられたコイルとを備えるステッピングモータを駆動させる通常駆動パルスを印加する場合に、前記通常駆動パルスの前に印加したパルスが前記通常駆動パルスよりも大きいエネルギーの固定パルスであるか否かに基づき、前記固定パルスを印加した際に生じる残留磁束を打ち消す消磁パルスを付加するか否かを判定する判定工程と、前記通常駆動パルスの前に印加された前記固定パルスのエネルギーに基づき、前記消磁パルスのエネルギーを決定する演算工程と、前記判定工程が前記消磁パルスを付加すると判定した場合に、前記通常駆動パルス及び前記消磁パルスを印加することにより前記ステッピングモータを駆動し、前記判定工程が前記消磁パルスを付加しないと判定した場合に、前記通常駆動パルスを印加することにより前記ステッピングモータを駆動する駆動制御工程と、を有し、前記駆動制御工程は、前記固定パルスを印加した次の前記通常駆動パルスに前記演算工程が決定する前記消磁パルスを付加する
本発明によれば、エネルギー効率のよいステッピングモータ制御を行うことができる。
実施形態における時計の構成の一例を示す図である。 実施形態における指針駆動部の構成の一例を示す図である。 実施形態における通常駆動パルスの一例を示す図である。 実施形態における固定パルスの一例を示す図である。 実施形態における通常駆動パルスによる運針後の通常駆動パルスによる電流値の一例を示す図である。 実施形態における固定パルスによる運針後の通常駆動パルスによる電流値の一例を示す図である。 実施形態における通常駆動パルスによる運針後の通常駆動パルスによる運針の一例を示す図である。 実施形態における固定パルスによる運針後の通常駆動パルスによる運針の一例を示す図である。 実施形態におけるステッピングモータ駆動制御の一連の動作の一例を示す図である。 実施形態における通常駆動パルスと固定パルスのそれぞれが順番に印加された場合の一例を示す図である。
図を参照しながら、実施形態に係る時計1の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る時計の構成の一例を示す図である。
[時計1の機能構成]
時計1は、指針駆動部110と、時計ケース152と、アナログ表示部153と、ムーブメント154と、指針155とを備える。
時計ケース152は、指針駆動部110と、アナログ表示部153と、ムーブメント154と、指針155とを収納している筐体である。
アナログ表示部153は、目盛りが刻まれた文字盤である。ムーブメント154は、時計1の各部を駆動させるための機械式の機構である。指針155は、時針、分針、秒針その他の針を含む。
指針駆動部110は、ステッピングモータ制御装置100と、ステッピングモータ151とを備える。
ステッピングモータ制御装置100は、発振回路101と、分周回路102と、制御回路103と、判定部51と、駆動制御部52と、演算部53と、モータ駆動回路106とを備える。
発振回路101は、所定の周波数を有する信号を発生させて分周回路102に送信する。分周回路102は、発振回路101から受信した信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生させて制御回路103に送信する。
制御回路103は、分周回路102から受信した時計信号等に基づいて、時計1の各部に制御信号を送信し、これらの動作を制御する。
判定部51は、制御回路103から受信するステッピングモータ151を駆動する制御信号と、前回ステッピングモータ151を駆動した制御信号とに基づき、駆動パルスに補正を行うか否かを判定する。具体的には、判定部51は、前回ステッピングモータ151を駆動した駆動パルスの情報を記憶する前回駆動パルス記憶部510を備える。判定部51は、制御回路103から受信するステッピングモータ151を駆動する制御信号と、前回駆動パルス記憶部510に記憶された前回駆動パルスの情報とを比較し、駆動パルスに補正を行うか否かを判定する。
判定部51は、駆動パルスに補正を行うか否かに関する情報を駆動制御部52に送信する。判定部51は、前回駆動パルス記憶部510に、駆動パルスの情報を保存する。
演算部53は、判定部51が駆動パルスに補正を行う場合、その補正のエネルギーを演算する。演算した補正のエネルギーに関する情報を駆動制御部52に送信する。
なお、この一例において、演算部53は、ステッピングモータ制御装置100に備えられているとして説明するが、判定部51に含まれるよう構成してもよい。
駆動制御部52は、制御回路103から制御信号を受信し、判定部51から駆動パルスに補正を行うか否かに関する情報を受信し、演算部53から補正のエネルギーに関する情報を受信する。駆動制御部52は、これら受信した情報に基づき、モータ駆動回路106にステッピングモータ151を駆動させる。
モータ駆動回路106は、複数のスイッチング素子(不図示)により構成される。スイッチング素子とは、この一例において、PチャネルのMОSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)又はNチャネルのMОSFETである。モータ駆動回路106は、モータ駆動回路106が備える複数のスイッチング素子の接続状態に応じてステッピングモータ151を駆動する。モータ駆動回路106が備える複数のスイッチング素子の接続状態は、駆動制御部52により制御される。
ステッピングモータ151は、ステッピングモータ制御装置100が出力する駆動パルスに応じて、ムーブメント154を介して指針155を運針させる。
図2は、実施形態における指針駆動部110の構成の一例を示す図である。
指針駆動部110は、ステッピングモータ151と、ステッピングモータ制御装置100とを備える。
[ステッピングモータ151の構成]
ステッピングモータ151は、ステータ201と、ロータ202と、ロータ収容用貫通孔203と、内ノッチ204と、内ノッチ205と、外ノッチ206と、外ノッチ207と、磁心208と、コイル209とを備える。以降、ロータ収容用貫通孔203をロータ用貫通孔とも記載する。
磁心208は、磁性材料で作製されている部材であり、ステータ201の両端と接合されている。
コイル209は、磁心208に巻き付けられており、端子ОUT1に一端が接続されており、端子ОUT2に他端が接続されている。コイル209は、駆動電流iが流されることにより磁束を発生させる。
ステータ201は、磁性材料で作製されている部材である。ステータ201は、コイル209が発生させる磁束をロータ202に与える。
ロータ202は、円柱状に形成されており、ステータ201に形成されたロータ収容用貫通孔203に対して回転可能な状態で挿入されている。つまり、ステッピングモータ151は、ロータ収容用貫通孔203が設けられたステータ201と、ロータ収容用貫通孔203内に回転可能に配設されたロータ202と、ステータ201に設けられたコイル209とを備える。
また、ロータ202は、着磁されているため、N極及びS極を有する。以下の説明において、ロータ202のS極からN極に向かう軸を磁極軸Aとも称し、磁極軸AのS極からN極へ向かう方向を磁極軸Aの正の方向(又は単に磁極軸Aの方向)とも称する。
ロータ202は、正転方向に回転することにより輪列を介して指針155を時計周りに回転させ、逆転方向に回転することにより輪列を介して指針155を反時計周りに回転させる。すなわち、ロータ202は、指針155を時計回りに回転させる正転方向及び指針155を正転方向とは反対の方向である逆転方向に回転させる。
内ノッチ204及び内ノッチ205は、ロータ収容用貫通孔203の壁面に形成された切り欠きであり、ステータ201に対するロータ202の停止位置を決定している。すなわち、例えば、図2に示すように、ロータ202は、コイル209が励磁されていない場合、磁極軸が内ノッチ204と内ノッチ205とを結ぶ線分と直交する位置で静止する。
外ノッチ206及び外ノッチ207は、それぞれ湾曲しているステータ201の内側及び外側に形成されている切り欠きである。外ノッチ206と、ロータ収容用貫通孔203との間には、可飽和部210が形成され、外ノッチ207とロータ収容用貫通孔203との間には、可飽和部211が形成される。
可飽和部210及び可飽和部211は、ロータ202の磁束により磁気飽和せず、コイル209が励磁されたときに磁気飽和して磁気抵抗が大きくなる部分である。
[ステッピングモータ151の駆動の一例]
モータ駆動回路106は、コイル209の端子(第1端子OUT1及び第2端子OUT2)間に駆動パルスを印加することにより、駆動電流iを生じさせる。
ステッピングモータ制御装置100は、ロータ202の停止位置における磁極軸Aの方向に応じて、コイル209に供給する駆動電流iの方向を反転させることにより、ロータ202を一定の方向(例えば、正転方向)に回転させる。
一例として正転方向の駆動について説明する。ステッピングモータ制御装置100が駆動パルスをコイル209の第1端子OUT1と第2端子OUT2との間に供給すると、ステータ201には、磁束が発生する。これにより、可飽和部210及び可飽和部211が飽和して磁気抵抗が大きくなり、その後、ステータ201に生じる磁極とロータ202の磁極との相互作用によって、ロータ202は、図2の反時計回りに180度回転し、安定的に停止する。この約180度の回転により、時計1の指針155は規定量のひと目盛り分を移動することができる。当該規定量の動作を1ステップと称する場合もある。当該規定量の動作となるように、ロータ202と指針155との間には適当な減速比を備える輪列が適宜配置されている。本実施形態の一例では、1ステップの動作によって指針155が1秒分移動する。
ロータ202が図2の状態にある場合に、ステッピングモータ制御装置100が、駆動パルスをコイル209の第1端子OUT1と第2端子OUT2との間に供給すると、コイル209には、電流が流れる。この一例において、第1端子OUT1が高電位であり第2端子OUT2が低電位である(以下、正方向と記載します。)パルスを印加した場合、電流iの方向に電流が流れる。コイル209に電流が流れると、ステータ201には磁束が発生する。この磁束によりロータ202は、図2の反時計回りに略180度回転し、安定的に停止する。
また、ロータ202が図2の状態から略180度回転した状態にある場合に、ステッピングモータ制御装置100が、第1端子OUT1が低電位であり第2端子OUT2が高電位である(以下、負方向と記載します。)パルスを印加した場合、ステータ201には、正方向のパルスを印加した場合とは逆向きの磁束が発生する。これにより、可飽和部210及び可飽和部211が先ず飽和し、その後、ステータ201に生じる磁極とロータ202の磁極との相互作用によって、ロータ202は、図2の反時計回りに略180度回転し、安定的に停止する。
このように、コイル209に対して極性の異なる信号(交番信号)を供給することによって、ロータ202は、図2の反時計回りに略180度ずつ連続的に回転する。
本実施形態において、ステッピングモータ制御装置100は、駆動パルスによりステッピングモータ151を駆動する。この一例において、駆動パルスには、1ステップの動作によって指針155が1秒分移動する通常駆動パルスNPと、通常駆動パルスNP以外の固定パルスFPとがある。
ここで、通常駆動パルスNPと、固定パルスFPについて説明する。
[通常駆動パルスNP]
図3は、実施形態における通常駆動パルスNPの一例を示す図である。
同図には、コイル209の第1端子OUT1の電位及び第2端子OUT2の電位の時間変化を、横軸を時間として示す。同図において、第1端子OUT1及び第2端子OUT2の縦軸は電位を示す。同図において、第1端子OUT1及び第2端子OUT2の電位を、高電位H及び低電位Lの2値で示す。
時刻t以前において、第1端子OUT1の電位は高電位Hであり、第2端子OUT2の電位は高電位Hである。この状態において、コイル209の両端子間(第1端子OUT1と第2端子OUT2との間)は、同電位に制御されているため、コイル209には電流が流れない。
ステッピングモータ制御装置100はtにおいて、第1端子OUT1を低電位Lに制御する。第1端子OUT1が低電位Lに制御されると、コイル209の両端子間に電位差が発生するので、コイル209に電流が流れる。コイル209に電流が流れると、ステータ201には、上述したように磁束が発生し、ロータ202が回転を始める。
ステッピングモータ制御装置100は、オン時間tON1経過後に第1端子OUT1を高電位Hに制御する。また、ステッピングモータ制御装置100は、オフ時間tOFF1経過後に第1端子OUT1を再び低電位Lに制御する。つまり、ステッピングモータ制御装置100は、第1端子OUT1を、高電位Hと低電位Lの状態に交互に制御(チョッピング制御)することにより、ロータ202を回転させる。オン時間tON1とオフ時間tOFF1との和を、チョッピング周期tW1と記載する。
通常駆動パルスNPにおいて、ステッピングモータ制御装置100がステッピングモータ151に与えるエネルギーは、チョッピング周期tW1に対するオン時間tON1の比率(以降、デューティ比と記載する。)及び、印加されるパルス数により制御される。
つまり、通常駆動パルスNPは、ロータ202を略180度回転させるために、ステッピングモータ制御装置100がコイル209に印加するチョッピングパルスである。
例えば通常駆動パルスNPは、0.5ms(ミリ秒)周期、50%(パーセント)のデューティ比で、5パルスである。
通常駆動パルスNPは、指針を所定角度運針するために印加される。例えばステッピングモータ制御装置100が指針155、例えば秒針を駆動する場合、ステッピングモータ制御装置100は、1秒ごとにステッピングモータ151に通常駆動パルスNPを印加する。この場合、時刻tから時刻tの期間は1秒であり、時刻tから時刻tの間において、ステッピングモータ制御装置100は、コイル209に通常駆動パルスNPを印加する。
[固定パルスFP]
図4は、実施形態における固定パルスFPの一例を示す図である。
固定パルスFPは、指針155を早送り正転させる場合や、逆転させる場合に使用される駆動パルスである。
この一例において、固定パルスFPのオン時間tON2は、通常駆動パルスNPのオン時間tON1よりも長い。つまり、固定パルスFPは、通常駆動パルスNPよりも大きいエネルギーで、ステッピングモータ151を駆動する。
固定パルスFPの周期は、通常駆動パルスNPの周期と違っていてもよい。例えば、早送り正転させる場合において、固定パルスFPの周期は、通常駆動パルスNPよりも短くなる。早送り正転をする場合、時刻tから時刻tの期間は1秒よりも短い。したがって、固定パルスFPの周期は、通常駆動パルスNPの周期より短くてもよい。また、固定パルスFPの周期は、通常駆動パルスNPの周期と一致していてもよい。
また、固定パルスFPは、チョッピング駆動をしても、チョッピング駆動をしなくてもよい。この一例において、固定パルスFPのオン時間tON2は、通常駆動パルスNPのオン時間tON1に比べ大きく、その後、チョッピング駆動をしている。しかしながら、固定パルスFPは、チョッピング駆動をしない場合も考えられる。
この一例において、固定パルスFPは、例えばロータ202を逆転駆動させるパルス等のような、通常駆動パルスNP以外の駆動パルスを広く含む。
[消磁パルスDP]
上述したように、ステッピングモータ制御装置100は、駆動パルスをステッピングモータ151に印加する。固定パルスFPのエネルギーは、通常駆動パルスNPのエネルギーよりも大きい。固定パルスFPでは、通常駆動パルスNPよりも大きい電流をコイル209に流すため、ステータ201に生じる磁界も大きい。
ステッピングモータ制御装置100が、駆動パルスをステッピングモータ151に印加した場合、印加されるエネルギーが大きい方が、ステータ201の可飽和部210及び可飽和部211に残留する磁束(残留磁束)は大きくなる。
したがって、通常駆動パルスNPよりも固定パルスFPのエネルギーが大きいため、通常駆動パルスNPを印加した場合に比べ、固定パルスFPを印加した場合の方が、残留磁束が多く残る。
固定パルスFPが印加されたことにより、可飽和部210及び可飽和部211に残留磁束が残っている場合、固定パルスFPの次に印加される駆動パルスにおいて生じる磁束が打ち消される。そのため、ステッピングモータ制御装置100は、ロータ202を回転させるために、残留磁束を打ち消すためのエネルギーと、ロータ202を回転させるためのエネルギーをコイル209に与えなければならない。
消磁パルスDPとは、残留磁束を打ち消すためにコイル209に印加されるパルスである。本実施形態において、駆動パルスは、消磁パルスDPが付加されることにより補正される。
消磁パルスDPを付加するとは、通常駆動パルスNPに対して、残留磁束を打ち消すためのエネルギーを付加することである。例えば、通常駆動パルスNPに対して、さらにパルスを付加することにより、通常駆動パルスNPには残留磁束を打ち消すためのエネルギーが付加される。
なお、通常駆動パルスの電圧をあげることにより、消磁パルスDPを付加してもよい。また、通常駆動パルスのパルス幅を大きくすることにより、消磁パルスDPを付加してもよい。
図5は、実施形態における通常駆動パルスNPによる運針後の、通常駆動パルスNPによる電流値の一例を示す図である。同図には、図3に示した時刻tから時刻tにおけるコイル209の第1端子OUT1の電位及びコイル209に流れる電流の値を示している。
この一例において、通常駆動パルスNPが印加される前(つまり時刻t以前)において印加された駆動パルスは、通常駆動パルスNPである。したがって、同図に示すコイル209に流れる電流の値は、ステータ201に残留磁束が残っていない場合に、コイル209に流れる電流である。
図6は、実施形態における固定パルスFPによる運針後の通常駆動パルスNPによる電流値の一例を示す図である。同図には、図3に示した時刻tから時刻tにおけるコイル209の第1端子OUT1の電位及びコイル209に流れる電流の値を示している。
この一例において、通常駆動パルスNPが印加される前(つまり時刻t以前)において印加された駆動パルスは、固定パルスFPである。したがって、同図に示すコイル209の、特に可飽和部210及び可飽和部211には、残留磁束が残っている。この場合にコイル209に流れる電流は、残留磁束が残っていない場合(つまり図5における電流i)と比べて、小さい。
具体的には、時刻tにおける通常駆動パルスNPの1パルス目が、残留磁束を生じするための消磁パルスDPとして使用され、コイル209に流れるはずの電流が十分に流れていない。これにより、ステッピングモータ制御装置100は、ロータ202の回転に必要なエネルギーを与えることが出来ないという問題が生じる場合がある。
[通常駆動パルスNPによる運針後の駆動におけるステータ201に生じる磁束及びロータ202の回転]
図7は、実施形態における通常駆動パルスNPによる運針後の通常駆動パルスNPによる運針の一例を示す図である。
図7(A)は、通常駆動パルスNPを印加した場合のステータ201に生じる磁束の強さを示している。この場合、図7(B)に示すようにロータ202は反時計回りに回転する。通常駆動パルスNP印加後、ロータ202は、略180度回転した状態、つまり図7(C)に示す状態で停止する。この場合に可飽和部210及び可飽和部211に生じる残留磁束の大きさは無視できる程度のものである。
次に、図7(D)では、通常駆動パルスNPが逆向きに印加される。この場合、残留磁束は無視できる程度のものであるため、通常駆動パルスNPにより生じる磁界の大きさには影響を与えない(もしくは、無視できるものとする。)。したがって、図7(E)のように磁界が生じ、図7(F)に示すようにロータ202は反時計回りに回転する。通常駆動パルスNP印加後、ロータ202は、略180度回転した状態、つまり図7(G)に示す状態で停止する。
[固定パルスFPによる運針後の駆動におけるステータ201に生じる磁束及びロータ202の回転]
図8は、実施形態における固定パルスFPによる運針後の通常駆動パルスNPによる運針の一例を示す図である。
図8(A)は、固定パルスFPを印加した場合のステータ201に生じる磁束の強さを示している。この場合、図8(B)に示すようにロータ202は反時計回りに回転する。固定パルスFP印加後、ロータ202は、略180度回転した状態、つまり図8(C)に示す状態で停止する。この場合、固定パルスFPによるエネルギーは、通常駆動パルスNPによるエネルギーよりも大きいので、可飽和部210及び可飽和部211には、残留磁束が生じている。
次に、図8(D)では、通常駆動パルスNPが逆向きに印加される。この場合、可飽和部210及び可飽和部211には残留磁束が生じているため、通常駆動パルスNPにより生じる磁界は、残留磁束により打ち消される。したがって、図8(E)において生じる磁界の大きさは、ロータ202が回転するのに十分なエネルギーを備えない。
図8(F)に示すようにロータ202には、反時計回りに回転する力が与えられるが、その力はロータ202が略180度回転するのに十分なものでない。その結果、通常駆動パルスNP印加後、ロータ202は、略180度回転することができず、通常駆動パルスNPを与える前の状態(つまり図8(C)の状態)で停止する。
ステッピングモータ制御装置100は、通常駆動パルスNP前に印加したパルスが通常駆動パルスNPであるか、固定パルスFPであるかに基づき、消磁パルスDPを付加するか否かを判定する。
図9は、実施形態におけるステッピングモータ駆動制御の一連の動作の一例を示す図である。
[消磁パルスDPを付加する場合の判定]
(ステップS10)制御回路103は、判定部51及び駆動制御部52に、次の駆動パルスに関する情報を送信する。判定部51は、次の駆動パルスに関する情報が固定パルスFPであるかを判定する。判定部51は、次の駆動パルスに関する情報が固定パルスFPでない場合(つまり、ステップS10;NO)には、処理をステップS12に進める。判定部51は、次の駆動パルスに関する情報が固定パルスFPである場合(つまり、ステップS10;YES)には、処理をステップS18に進める。
(ステップS12)判定部51は、直前の駆動パルスが固定パルスFPであったか否かを判定する。具体的には、判定部51は、前回駆動パルス記憶部510に記憶された前回駆動パルスの情報が、通常駆動パルスNPであるか固定パルスFPであるかを判定する。判定部51は、判定した結果を駆動制御部52に送信する。判定部51は、前回駆動パルス記憶部510に記憶された前回駆動パルスの情報が固定パルスFPでない場合(つまり、ステップS12;NO)には、処理をステップS17に進める。判定部51は、前回駆動パルス記憶部510に記憶された前回駆動パルスの情報が固定パルスFPである場合(つまり、ステップS12;YES)には、処理をステップS14に進める。
(ステップS14)駆動制御部52は、判定部51から受信した情報に基づき、消磁パルスDPを付加する。この一例において、駆動制御部52は、判定部51から受信した情報が、前回駆動パルスが固定パルスFPを示している場合に、所定の消磁パルスDPを付加する。
なお、この時に付加する消磁パルスDPのエネルギーの大きさは、演算部53が計算してもよい。その場合、つまり演算部53は、通常駆動パルスNPの前に印加した固定パルスFPのエネルギーに基づき、消磁パルスDPのエネルギーを決定する。また、駆動制御部52は、固定パルスFPを印加した次の通常駆動パルスNPに演算部53が決定する消磁パルスDPを付加する。
なお、1の固定パルスに対して付加される消磁パルスは、複数であってもよい。その場合、演算部53は、付加する消磁パルスDPの大きさを、段階的に小さくしてもよい。例えば、固定パルスFPの次の通常駆動パルスNPに対し、消磁パルスDPを付加し、さらに次の通常駆動パルスNPに対し、さらに小さな消磁パルスDPを付加するよう構成してもよい。
つまり、その場合、演算部53は、通常駆動パルスNPの前に印加された固定パルスFPのエネルギーに基づいたエネルギーの消磁パルスDPを通常駆動パルスNPに付加し、消磁パルスDPより小さいエネルギーの第2消磁パルスDPをさらに次の通常駆動パルスNPに付加する。
また、消磁パルスDPのエネルギーの大きさとは、パルスの電圧、パルスのデューティ比又はパルスのオン時間の長さである。例えば、消磁パルスDPのエネルギーの大きさを電圧により制御する場合、演算部53は、通常駆動パルスNPの前に印加された固定パルスFPのエネルギーに基づき、消磁パルスDPの電圧値を決定してもよい。
その場合、通常駆動パルスNPの前に印加したパルスが固定パルスFPであるか否かに基づき、通常駆動パルスNPの電圧を判定する駆動電圧判定部(不図示)を備えていてもよい。
(ステップS16)駆動制御部52は、消磁パルスDP及び通常駆動パルスNPにより、モータ駆動回路106にステッピングモータ151を駆動させ、処理を終了する。
(ステップS17)駆動制御部52は、通常駆動パルスNPにより、モータ駆動回路106にステッピングモータ151を駆動させ、処理を終了する。
(ステップS18)駆動制御部52は、固定パルスFPにより、モータ駆動回路106にステッピングモータ151を駆動させ、処理を終了する。
駆動制御部52は、通常駆動パルスNP、固定パルスFP又は消磁パルスDP及び通常駆動パルスNPを選択的に印加する。つまり、駆動制御部52は、判定部51が判定する結果に基づき、通常駆動パルスNP又は固定パルスFPによりステッピングモータ151を駆動する。
図10は、実施形態における通常駆動パルスNPと固定パルスFPのそれぞれが順番に印加された場合の一例を示す図である。
図10(A)は、通常駆動パルスNPの後に通常駆動パルスNPが印加された場合を示している。この場合の時刻tにおける処理を説明する。
制御回路103は、次の駆動パルスが固定パルスFPでなく(つまり、図9におけるステップS10;NO)、直前のパルスが固定パルスFPでない(つまり、図9におけるステップS12;NO)ので、駆動制御部52は、通常駆動パルスNPにより、モータ駆動回路106にステッピングモータ151を駆動させる(つまり、図9におけるステップS17)。
図10(B)は、固定パルスFPの後に固定パルスFPが印加された場合を示している。この場合の時刻tにおける処理を説明する。
制御回路103は、次の駆動パルスが固定パルスFPである(つまり、図9におけるステップS10;YES)ので、駆動制御部52は、固定パルスFPにより、モータ駆動回路106にステッピングモータ151を駆動させる(つまり、図9におけるステップS18)。
図10(C)は、通常駆動パルスNPの後に固定パルスFPが印加された場合を示している。この場合の時刻tにおける処理を説明する。
制御回路103は、次の駆動パルスが固定パルスFPである(つまり、図9におけるステップS10;YES)ので、駆動制御部52は、固定パルスFPにより、モータ駆動回路106にステッピングモータ151を駆動させる(つまり、図9におけるステップS18)。
図10(D)は、固定パルスFPの後に通常駆動パルスNPが印加された場合を示している。この場合の時刻tにおける処理を説明する。
制御回路103は、次の駆動パルスが固定パルスFPでなく(つまり、図9におけるステップS10;NO)、直前のパルスが固定パルスFPである(つまり、図9におけるステップS12;YES)ので、駆動制御部52は、通常駆動パルスNPに対し所定の消磁パルスDPを付加する(つまり、図9におけるステップS14)。
駆動制御部52は、消磁パルスDP及び通常駆動パルスNPにより、モータ駆動回路106にステッピングモータ151を駆動させる(つまり、図9におけるステップS18)。
[実施形態の効果のまとめ]
以上説明したように、ステッピングモータ制御装置100は、直前の駆動パルスが通常駆動パルスNPであるか、固定パルスFPであるかに基づき、消磁パルスDPを付加するか否かを決定する。
上述した実施形態に拠れば、ステッピングモータ制御装置100は、判定部51と、駆動制御部52とを備えることにより、前回駆動パルスに基づいて、ステッピングモータ151を制御する。ステッピングモータ制御装置100は、前回駆動パルスが固定パルスFPである場合には、残留磁束を打ち消すための消磁パルスDPを駆動パルスに付加し、前回駆動パルスが通常駆動パルスNPである場合には、消磁パルスDPを付加しない。
ステッピングモータ制御装置100は、前回駆動パルスが固定パルスFPである場合に、残留磁束を打ち消すための消磁パルスDPを駆動パルスに付加することにより、ステッピングモータ151の駆動にエネルギー不足となることがない。
また、ステッピングモータ制御装置100は、前回駆動パルスが通常駆動パルスNPであるか、固定パルスFPであるかにより、消磁パルスDPを付加するか否かを判定するため、不要なエネルギーを消費することがない。しがたって、ステッピングモータ制御装置100は、エネルギー効率のよい制御をすることができる。
また、上述した実施形態によれば、固定パルスFPは、通常駆動パルスNPより、1周期におけるオン時間が長い。この場合、可飽和部210及び可飽和部211に生じる残留磁束は、通常駆動パルスNPを印加した後に比べ、固定パルスFPを印加した後の方が大きくなる。
ステッピングモータ制御装置100は、前回駆動パルスが固定パルスFPである場合に、残留磁束を打ち消すための消磁パルスDPを駆動パルスに付加する。したがって、ステッピングモータ制御装置100は、残留磁束が大きい場合に消磁パルスDPを印加することで、残留磁束を打ち消すことができる。
また、上述した実施形態によれば、通常駆動パルスNPと、固定パルスFPとは、いずれも秒針に対して印加される場合がある。その場合、通常駆動パルスNPの周期と、固定パルスFPの周期とが一致している。
固定パルスFPは、指針155を早送り正転させる場合や、逆転させる場合だけでなく、通常駆動パルスNPと同様の周期により指針155を駆動する場合にも使用される。つまり、通常駆動パルスNPと同じ周期であっても、エネルギー量が大きいパルスの場合がある。その場合、可飽和部210及び可飽和部211には、残留磁束が生じている場合がある。
したがって、ステッピングモータ制御装置100は、通常駆動パルスNPと同じ周期であり、エネルギー量が大きいパルスの固定パルスFPに対しても消磁パルスDPを付加することにより、残留磁束を打ち消すことができる。
また、上述した実施形態によれば、固定パルスFPの周期は通常駆動パルスNPの周期
と違っていてもよい。本実施形態において、指針155は、早送り正転させる場合等もあるため、駆動周期が固定でない。
ステッピングモータ制御装置100は、通常駆動パルスNPよりエネルギー量の多い固定パルスFPが印加された後の駆動において、消磁パルスDPを印加する。したがって、ステッピングモータ制御装置100は、通常駆動パルスNPと固定パルスFPの駆動周波数が違う場合においても、残留磁束を打ち消すことができる。
また、上述した実施形態によれば、ステッピングモータ制御装置100は、演算部53を備える。演算部53は、通常駆動パルスNPの前に印加した固定パルスFPのエネルギーに基づき、消磁パルスDPのエネルギーを決定する。ステッピングモータ制御装置100は、演算部53を備えることにより、消磁パルスDPのエネルギーを決定することができる。
したがって、ステッピングモータ制御装置100は、演算部53を備えることにより、残留磁束を打ち消すのに用いられる量のエネルギーを消磁パルスDPとして付加することができる。つまり、ステッピングモータ制御装置100は、エネルギー効率のよい制御をすることができる。
また、上述した実施形態によれば、演算部53は、消磁パルスDPの大きさを段階的に小さくする。ステッピングモータ制御装置100は、固定パルスFPの次の通常駆動パルスNPに消磁パルスDPを付加し、さらに次の通常駆動パルスNPに対しては、さらに小さな消磁パルスDPを付加する。
したがって、ステッピングモータ制御装置100は、一度で残留磁束を打ち消すことができない場合についても、次のパルスにより、残留磁束を打ち消すことができる。
また、上述した実施形態によれば、ステッピングモータ制御装置100は、消磁パルスDPのエネルギーを電圧により決定する。ステッピングモータ制御装置100は電圧により消磁パルスDPのエネルギーを決定することにより、より精度が高く残留磁束を打ち消すのに用いられるエネルギーを印加することができる。したがって、ステッピングモータ制御装置100は、電圧により消磁パルスDPのエネルギーを決定することにより、より精度が高く消磁をすることができる。
また、上述した実施形態によれば、通常駆動パルスNPは消磁パルスDPを付加する代わりに、通常駆動パルスNPパルスの電圧をあげることにより、残留磁束を打ち消す。
したがって、ステッピングモータ制御装置100は、通常駆動パルスNPと同じ時間のパルスを与えても、より大きな電圧を印加することにより、残留磁束を消磁することができる。
なお、上述した時計1が備える機能の全部又は一部は、プログラムとしてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、このプログラムがコンピュータシステムにより実行されてもよい。コンピュータシステムは、OS、周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置、インターネット等のネットワーク上のサーバ等が備える揮発性メモリ(Random Access Memory:RAM)である。なお、揮発性メモリは、一定時間プログラムを保持する記録媒体の一例である。
また、上述したプログラムは、伝送媒体、例えば、インターネット等のネットワーク、電話回線等の通信回線により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。
また、上記プログラムは、上述した機能の全部又は一部を実現するプログラムであってもよい。なお、上述した機能の一部を実現するプログラムは、上述した機能をコンピュータシステムに予め記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるプログラム、いわゆる差分プログラムであってもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明したが、具体的な構成が上述した実施形態に限られるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での設計変更等も含まれる。
1…時計、151…ステッピングモータ、152…時計ケース、153…アナログ表示部、154…ムーブメント、155…指針、100…ステッピングモータ制御装置、110…指針駆動部、101…発振回路、102…分周回路、103…制御回路、51…判定部、52…駆動制御部、53…演算部、106…モータ駆動回路、203…ロータ収容用貫通孔、202…ロータ、201…ステータ、206…外ノッチ、207…外ノッチ、210…可飽和部、211…可飽和部、204…内ノッチ、205…内ノッチ、208…磁心、209…コイル、NP…通常駆動パルス、FP…固定パルス、DP…消磁パルス

Claims (8)

  1. ロータ用貫通孔が設けられたステータと、前記ロータ用貫通孔内に回転可能に配設されたロータと、前記ステータに設けられたコイルとを備えるステッピングモータを駆動させる通常駆動パルスを印加する場合に、前記通常駆動パルスの前に印加したパルスが前記通常駆動パルスよりも大きいエネルギーの固定パルスであるか否かに基づき、前記固定パルスを印加した際に生じる残留磁束を打ち消す消磁パルスを付加するか否かを判定する判定部と、
    前記通常駆動パルスの前に印加された前記固定パルスのエネルギーに基づき、前記消磁パルスのエネルギーを決定する演算部と、
    前記判定部が前記消磁パルスを付加すると判定した場合に、前記通常駆動パルス及び前記消磁パルスを印加することにより前記ステッピングモータを駆動し、前記判定部が前記消磁パルスを付加しないと判定した場合に、前記通常駆動パルスを印加することにより前記ステッピングモータを駆動する駆動制御部と、
    を備え、
    前記駆動制御部は、前記固定パルスを印加した次の前記通常駆動パルスに前記演算部が決定する前記消磁パルスを付加する
    ステッピングモータ制御装置。
  2. 前記固定パルスは、前記通常駆動パルスより、1周期におけるオン時間が長い
    請求項1に記載のステッピングモータ制御装置。
  3. 指針を所定角度運針する前記通常駆動パルスの周期と、前記固定パルスの周期とが一致している
    請求項1又は請求項2に記載のステッピングモータ制御装置。
  4. 前記固定パルスの周期は、前記通常駆動パルスの周期より短い
    請求項1又は請求項2に記載のステッピングモータ制御装置。
  5. 前記演算部は、
    前記通常駆動パルスの前に印加された前記固定パルスのエネルギーに基づいたエネルギーの前記消磁パルスを前記通常駆動パルスに付加し、前記消磁パルスより小さいエネルギーの第2消磁パルスをさらに次の前記通常駆動パルスに付加する
    請求項に記載のステッピングモータ制御装置。
  6. 前記演算部は、
    前記通常駆動パルスの前に印加された前記固定パルスのエネルギーに基づき、前記消磁パルスの電圧値を決定する
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のステッピングモータ制御装置。
  7. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載のステッピングモータ制御装置を備える時計。
  8. ロータ用貫通孔が設けられたステータと、前記ロータ用貫通孔内に回転可能に配設されたロータと、前記ステータに設けられたコイルとを備えるステッピングモータを駆動させる通常駆動パルスを印加する場合に、前記通常駆動パルスの前に印加したパルスが前記通常駆動パルスよりも大きいエネルギーの固定パルスであるか否かに基づき、前記固定パルスを印加した際に生じる残留磁束を打ち消す消磁パルスを付加するか否かを判定する判定工程と、
    前記通常駆動パルスの前に印加された前記固定パルスのエネルギーに基づき、前記消磁パルスのエネルギーを決定する演算工程と、
    前記判定工程が前記消磁パルスを付加すると判定した場合に、前記通常駆動パルス及び前記消磁パルスを印加することにより前記ステッピングモータを駆動し、前記判定工程が前記消磁パルスを付加しないと判定した場合に、前記通常駆動パルスを印加することにより前記ステッピングモータを駆動する駆動制御工程と、
    を有し、
    前記駆動制御工程は、前記固定パルスを印加した次の前記通常駆動パルスに前記演算工程が決定する前記消磁パルスを付加するステッピングモータ制御方法。
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