JP7290485B6 - 距離画像生成装置 - Google Patents
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即ち、「撮像条件設定部は、露光時間を短縮するとき、露光時間が短くなると露光量が減ってしまうので、それを補うべくゲイン値(変換利得)を上げたり、発光強度を上げてもよい。」との記載がある。
また、「画素値は距離のみではなく被写体の反射率にも依存するので、被写体が反射率の分布を持つような場合は、最も近い距離を示す画素と、画素値が最大になる画素が必ずしも一致するとは限らない。その場合、画素値が最大の画素が閾値となるように特性を調節する。 」との記載がある。
特許文献2には、「距離画像の撮影条件(発光量、露光時間等)を変更して、距離画像と強度画像(各画素での受光量の強度を示す画像:受光量の分布に対応)を設定枚数分取得する。距離画像と強度画像との複数のペアを用いて、合成距離画像の合成処理をおこなう。」ことが記載されている。
しかし、特許文献1、2では、距離画像データを合成し、距離測定をする手段が記載されているものの、ダイナミックレンジが狭く、広汎な距離測定に限界があるという問題がある。
本発明の実施形態の測距装置は、撮影対象の被写体を撮影し、撮影した画像中の被写体までの距離を計測する装置である。
図1に、本発明の第一実施形態に係る測距装置100の全体構成を示す。
第一実施形態に係る測距装置100を全体構成から説明する。
測距装置100は、照明装置5、レンズ1、メカニカルシャッタ2、撮像素子3、メモリ4、光電変換量制御部6、利得生成部7、利得乗算部8、照明光検出部9、合成比率生成部10、合成処理部11、および距離画像データ変換部12を備えている。
照明装置5は、被写体までの距離を計測するために撮影対象の被写体にパルス光を発する。
撮像素子3は、光電変換部である。撮像素子3は、光を電気信号に変換するとともに、撮像素子3を電気的にオン/オフする電子シャッタの機能をもつ。撮像素子3は、画像を構成する画素である複数の光電素子を有して構成される。つまり、撮像素子3は画素を形成する光電素子が複数集まって画像を形成している。
光電変換量制御部6は、撮像素子3での光電変換量を制御する。
長秒露光、短秒露光の撮像は照明の発光強度、発光回数、絞りやシャッタ速度を全て制御する。全てが異なる場合もあるし、この中のどれか一つが異なる場合もある。
利得を乗算する際にbit拡張を行い、信号量を圧縮することなく、合成することで広いダイナミックレンジの光量-信号量特性が得られる。
照明光検出部9は、撮像素子3で検出した電気信号から、明暗などの照明光の受光量の分布を検出する。
合成処理部11は、合成比率生成部10にて生成された合成比率に応じて長秒露光画像と短秒露光画像とを合成することで、広いダイナミックレンジの光量-信号量特性を持った合成後画像を得ることができる。
距離画像データ変換部12は、合成処理部11によって得られる合成後画像を用いて距離画像を生成する。
次に、測距装置100の上述の各構成要素を用いた各フレームでの撮影対象の距離計測情報の取得の流れについて説明する。なお、画像は複数の静止画像のフレームによって形成される。例えば、テレビジョンの画像は、毎秒当たり60枚のフレームで構成されている。
撮像素子3に入射された光は光電変換が行われ、信号量に変換される。光電変換された電気信号の長秒露光画像のデータは信号線3aを通って、メモリ4に供給される。光電変換された電気信号の短秒露光画像のデータは信号線3bを通って、利得生成部7と利得乗算部8とに供給される。
測距装置100は、図1に示すメモリ4で長秒露光画像(強い光で撮像した画像)を記憶し、図2に示すように、次フレームにおいて撮像素子3で取得した短秒露光画像(弱い光で撮像した画像)とメモリ4で記憶した長秒露光画像の出力のタイミングを合わせている。つまり、図2のように、1フレーム目の長秒露光画像と2フレーム目の短秒露光画像とを、それぞれ位相差0°と位相差180°で合わせている。
同様に、2フレーム目の「位相差0° 短秒露光」では、近くを適切に撮像するため、発光装置5の発光強度を下げ発光させ(パルス幅T0の弱いパルス光を出射し)、弱いパルス光の立ち上がりのタイミングで露光を開始し、パルス幅T0の弱いパルス光の立下りのタイミングで露光を終了さている。また、「位相差180° 短秒露光」では、バルス幅T0の弱いパルス光の立下りのタイミングで露光を開始し、パルス幅T0と同じ時間幅で露光を終了させている。
なお、上記例では、長秒露光と短秒露光を発光強度で分けた場合を説明したが、発光強度は同じで絞りを調節するなどもあり得るし、シャッタ速度による調節もあり得る。または全てを同時に制御する場合もあり得る。
TOF(Time Of Flight)法による距離測定における照明パルス光とセンサ受光部の撮像素子3における反射光の露光とのタイミング概要について述べる。
以下の説明に用いる手法は、センサ受光部の撮像素子3の露光のタイミングを簡単に説明するためのものであり、あくまでTOF法の一形態である。
図3に示すように、照明装置5からパルス幅T0の照明パルス光が発せられる。
パルス幅T0の照明パルス光が光速で進行して、被写体で反射して反射光が光速で進行する。そのため、照明パルス光が発せられてから時間Td遅延してセンサ受光部の撮像素子3に照射される。
Q2は、照明パルス光の照射から照明パルス光のパルス幅T0後(照明パルス光との位相差180°)にセンサ受光部(撮像素子3)で露光した蓄積電荷量である。
Q1とQ2とを用いて、距離測定が行われる。例えば、照明装置5およびセンサ受光部の撮像素子3から撮影対象までの距離が近い場合、Q1が多くQ2が少なくなる。一方、距離が遠い場合、Q1が少なくなりQ2が多くなる。
図1に示す合成処理部11の概要について説明する。
照明装置5では、図2、図3に示すように、長秒露光となるパルス幅T0の強いパルス光と短秒露光となるパルス幅T0の弱いパルス光とを1サイクル毎に交互に発する。例えば、図2に示すように、照明装置5は、一フレーム目に長秒露光となるパルス幅T0の強いパルス光を発光し、次フレーム目に短秒露光となるパルス幅T0の弱い照明パルス光T0(弱い光)を発光して露光する。なお、パルス幅T0の強いパルス光の発光後、次にパルス幅T0の弱いパルス光を発光するまでの間、また、パルス幅T0の弱いパルス光の発光後、次にパルス幅T0の強いパルス光を発光するまでの間、パルス幅T0と同じ長さの時間かそれよりも若干長い時間、発光の休止期間が設けられている。
そして、合成処理部11は、位相差0°(図3参照)の利得が乗算された短秒露光画像のデータと位相差180°(図3参照)の利得が乗算された短秒露光画像のデータとに、それぞれメモリ4から取得した位相差0°(図3参照)の長秒露光画像のデータと位相差180°(図3参照)の長秒露光画像のデータとを合成する(図4参照)。
図4に示すように、照明パルス光と同位相で露光した長秒露光画像データと、同じく同位相(位相差0°)で露光した短秒露光画像データを合成する。また、照明パルス光と逆位相(位相差180°)で露光した長秒露光画像データと、同じく逆位相で露光した短秒露光画像データを合成する。こうして、位相差0°と位相差180°の露光データを合成することで、図3の蓄積電荷量Q1、Q2を用いて、近い所から遠い所までの距離を測ることができる。
以下、測距装置100の各構成について、詳細に説明する。
図1に示す光電変換量制御部6は、画素の明暗を元に、照明装置5の照明強度と、メカニカルシャッタ2、撮像素子3に備えられた電子シャッタによる撮像素子3へ照射される被写体からの反射光の光量と、撮像素子3での光電変換効率を制御する。
光電変換量制御部6は、生成した制御データを利得生成部7へ供給する。
長秒露光画像と短秒露光画像は、撮像時の照明装置5の発光時間などの制御データが異なる。そこで、異なる制御データの画像をそのまま合成してしまうと正確な測距はできない。
長秒露光画像データは、遠くの物体まで撮像するために遠くの物体に反射して、撮像素子3に届く反射光が弱くなる。そこで、撮像素子3に届く反射光の光量が小さな光量でも信号量を多くとるように制御を行う。しかし、その場合、大きい光量では信号量の飽和(図5の破線)が起きる。
そこで、二つの画像データ、つまり、長秒露光画像データと短秒露光画像データとを合成する。
合成に際して、合成後の画像データで精確な測距ができるように、合成する前に長秒露光と短秒露光の光量に対する信号量の特性が同じくなるようにする。
例えば、遠くの物体まで撮像するための長秒露光画像と、近くの物体で撮像した信号量が飽和しないように発光強度を長秒露光画像の撮像時の1/4の発光強度で撮像した短秒露光画像とを合成する場合を考える。この場合、発光強度の差を補正するために利得生成部7では4倍の利得を生成する。利得乗算部8は、生成した利得を短秒露光画像の信号量に乗算する。乗算することで合成前の信号量の飽和レベルを超えるため、これ以降の演算部ではbitを拡張し演算を行う。
図7に示す演算を、照明装置5の発光強度や、シャッタ制御量、光電変換効率などの制御データに応じた長秒露光制御データDLと短秒露光制御データDSとで行い、その結果を利得として用いる。
長秒露光制御データDLと短秒露光制御データDSよりDL/DSを演算する。そして、DL/DSに係数γを乗算して利得を算出する。
非線形特性の制御データに関しては、合成後の光量と信号量の特性がリニア(線形)になるように、その非線形特性に応じて係数γを乗算する。
非線形特性の制御データ(DL/DS)(図8の一点鎖線)に関しては、利得乗算後の特性が線形となるような、その非線形特性に応じた係数γを乗算する。
非線形特性の制御データ(DL/DS)(図8の一点鎖線)に、利得乗算後の特性が線形となるような係数γ(図8の破線)を乗算することで、利得乗算後の特性を線形にする(図8の実線)。これにより、反射光の光量から、図6に示す利得乗算後の特性を用いて信号量が求められ、距離測定を可能とする。
図1に示す照明光検出部9は、利得乗算後の長秒露光画像信号と短秒露光画像信号(図6参照)を用いて、照明光の光量を検出する。照明光検出部9は、合成比率生成部10(図1参照)へ検出した照明光の光量の信号を供給する。
合成比率生成部10は、照明光検出部9で検出した照明光の光量を元に長秒露光画像のデータと短秒露光画像のデータとの合成量の割合の合成比率(図10参照)を決める。これにより、近い所から遠い所の距離を図れる。
図9に、長秒露光画像データと短秒露光画像データの光量と光電素子での光電変換後の信号量の実際の特性を示す。
長秒露光画像データの実際の特性は、図9に示すように、信号量の飽和レベル(図9の信号量の一点鎖線)付近で線形性を失う。飽和レベルを境にして、長秒露光画像データと短秒露光画像データを切り替えるような合成をしてしまうと理想とする線形特性の合成後画像データを得ることができない。従来、異なる制御データの画像をそのまま合成してしまうと、光量に対する信号量の特性が異なるデータを合成することとなり、精確な距離測定ができない(特開2008-209162号公報参照)
信号量の飽和レベル(図10の信号量の一点鎖線)前の長秒露光画像データと、信号量の飽和レベル(図10の信号量の破線)後の利得乗算後の短秒露光画像データとが線形または線形近くになるように、閾値(1)、閾値(2)を設ける。
なお、TOF法による距離測定のため、図2に示すように、照明パルスと同時に露光した画像データ(例えば、位相差0°の長秒露光)と、パルスから遅延して露光した画像データ(例えば、位相差180°の長秒露光)を取得する。
閾値(1)、閾値(2)は、光量に対する信号量の傾きから、リニアな長秒露光画像データの特性と、利得を乗算後のリニアな短秒露光画像データの特性とが滑らかに連続するように予め定めておく。閾値(1)、閾値(2)は、テーブルなどに格納しておくとよい。
閾値設定手段により、閾値(1)、閾値(2)は、外部からの設定が可能である。
ここで、合成比率生成部10は、照明光検出部9での検出結果に基づき、受光の画素単位、または、受光の領域単位で信号量の合成比率を変更する。
図1に示す合成処理部11では、合成比率生成部10にて生成した、長秒露光画像データと短秒露光画像データとの合成比率を用いて、長秒露光画像データと短秒露光画像データを合成する。そして、合成処理部11は、合成前の光量と信号量の特性の線形性を保つ合成後画像データ(図10参照)を生成する。
本実施形態では、照明パルス光と同位相の露光タイミングで撮像した長秒露光画像(位相差0°の長秒露光画像)と短秒露光画像(位相差0°の短秒露光画像)、および照明パルス光と位相差を持たせた露光タイミングで撮像した長秒露光画像(位相差180の°長秒露光画像)と短秒露光画像(位相差180°の短秒露光画像)を取得する。そして、位相差0°と位相差180°の短秒露光画像にそれぞれ利得(図11中の利得K)を乗算する。
長秒露光画像と短秒露光画像とを合成する際の利得や合成比率などについては、異なる位相であっても、入射光に対する信号量の特性は撮像素子3で同じため、撮像素子3ではそれぞれ同じ特性で行うことができる。
こうして、合成処理部11は、受光の画素単位、或いは、受光の領域単位で、利得生成部7で生成した異なる利得で信号量を制御した信号を合成する。
図1に示す距離画像データ変換部12は、合成処理部11によって得られる合成後画像より、図3に示すように、露光タイミング(0°)で露光した位相差0°(図3参照)の長秒露光と位相差0°(図3参照)の短秒露光とから蓄積電荷量Q1を求める。
また、距離画像データ変換部12は、合成処理部11によって得られる合成後画像より、図3に示すように、露光タイミング(180°)で露光した位相差180°の長秒露光と位相差180°の短秒露光とから蓄積電荷量Q2を求める。
そして、距離画像データ変換部12は測定した距離を元に、距離画像を生成する。
上述の第一実施形態では、明るい被写体部分を短秒露光、暗い部分を長秒露光で撮像した画像を取得する。そして、短秒露光側の画像に対して短秒露光と長秒露光の感度差分の利得を利得乗算部8で乗算しているため、短秒露光と長秒露光の入射光に対する変換利得を同じにしている。
このように、従来、距離画像生成前のセンサ出力画像データを合成し、距離測定をする手段に関しては十分考慮されていなかった。
図12に、本発明の第二実施形態に係る測距装置200の全体構成を示す。
第二実施形態に係る測距装置200は、第一実施形態の光電変換量制御部6と照明光検出部9の限定構成以外は、第一実施形態の測距装置100の構成と同様である。
図12に示す光電変換量制御部26は、照明光制御部61、シャッタ制御部62(電荷蓄積時間制御部)、および光電変換効率制御部63を有している。
照明光制御部61は、照明装置5の単位時間当たりの発光回数、1パルス当たりの発光時間、発光強度などを制御する。例えば、遠い物体を測距対象(被写体)とした長秒露光画像を撮像する場合、遠い物体へ照明が届くように、発光回数を増やしたり、発光時間を延ばしたり、発光強度を強めるように制御する。
照明光制御部61により、種々の遠近がある測距対象に対応して、精確な距離の計測が可能である。
光電変換効率制御部63は、フレーム単位での撮像素子3での光電変換の効率を制御する。そのため、種々の遠近がある被写体に対して、距離計測が行える。
具体的には、長秒露光画像を撮像する場合は、信号量が少ないために光電変換の効率を上げる。照明装置5からの照明パルス光の数を増加する。
光電変換量制御部26は、光電変換手段の撮像素子3での露光の時間を決める露光時間設定手段(照明光制御部61、シャッタ制御部62)および/または光電変換手段の撮像素子3での電荷蓄積の時間を決める蓄積時間設定手段(シャッタ制御部62)を有するので、フレーム単位で光電変換量を制御することで、様々な遠近の環境下で距離測定を行える。
図12に示す照明光検出部29は、加算器91で、長秒露光画像信号の信号量と利得乗算後の短秒露光画像信号の信号量とを加算器91にて加算する。
長秒露光画像信号はS/N比が悪い。そこで、照明光検出部29は、加算した結果に対して、フィルタ92で帯域制限をかけて照明反射光以外の信号ノイズを除去し、照明反射光の光量を検出する。
加算器91とフィルタ92とにより、長秒露光画像信号と短秒露光画像信号とに含まれるノイズを除去できる。
照明光検出部29は、ノイズを除去した照明反射光の光量を示す信号量を合成比率生成部10へ供給する。
利得生成部7は、光電変換手段の撮像素子3での露光の時間を決める露光時間設定手段(照明光制御部61、シャッタ制御部62)で設定された露光時間に応じて信号量の利得を制御する。
また、利得生成部7は、光電変換手段(撮像素子3)での電荷蓄積の時間を決める電荷蓄積時間設定手段(シャッタ制御部62)で設定された電荷蓄積時間に応じて信号量の利得を制御する。
したがって、利得生成部7は、露光時間、電荷蓄積時間、照明装置5での照明量のうちの少なくとも何れかに応じて、利得を決めることができる。利得生成部7は、露光時間、電荷蓄積時間、および照明装置5での照明量に応じた利得を求められる。
以上まとめると、第二実施形態の測距装置200は、照明装置5、レンズ1、メカニカルシャッタ2、光を電気信号に変換し電子シャッタの機能を有する撮像素子3(光電変換部)、メモリ4、光電変換量制御部26、利得生成部7、利得生成部7にて生成された利得を乗算する利得乗算部8、撮像素子3での照明光受光量の分布を検出する照明光検出部29、照明光検出結果に基づいた合成比率を生成する合成比率生成部10、合成比率生成部10にて生成された合成比率に応じて長秒露光画像と短秒露光画像を合成する合成処理部11、および合成後画像より距離画像を生成する距離画像データ変換部12を有している。
測距装置200は照明装置5にて被写体に対して、光(パルス光)を照射する。被写体からの反射光は、レンズ1を介して撮像素子3に入射する。そして、メカニカルシャッタ2、撮像素子3に備わる電子シャッタにて撮像素子3へ照射される光の量を制御し、照射された光は撮像素子3で光電変換を行う。
光電変換した信号は、メモリ4と利得生成部7と利得乗算部8に供給される。メモリ4では長秒露光画像を記憶し、次フレームに出力することで、測距装置200は、次フレームのセンサ出力である短秒露光画像と長秒露光画像とのタイミングを位相0°と位相180°で合わせる。
もし、本第一・第二実施形態(本発明)と異なり、bit拡張を行わずデータの圧縮などしてしまうと、特性の線形性が失われてしまい精確な距離測定ができなくなる。従来の特開平07-131708号公報では、bitを拡張を行わず、明るい領域を圧縮しており、距離計測を行う場合に生じる測定誤差に関しては十分考慮されていない。
これにより、「遠くの物体」と「近くの物体」が存在する環境で、遠近どちらの対象に関しても、距離画像生成前の画像データから、精確な距離測定をすることができる。
1.なお、本発明は上記した第一・第二実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
3a、3b 信号線(信号出力手段)
4 メモリ(光電変換手段、信号出力手段)
5 照明装置(照明手段)
6、26 光電変換量制御部(光電変換量制御手段)
7 利得生成部(利得可変手段、利得制御手段)
8 利得乗算部
9、29 照明光検出部(照明光検出手段)
10 合成比率生成部(合成比率変更手段)
11 合成処理部(信号合成手段)
12 距離画像データ変換部
61 照明光制御部(露光時間設定手段、照明光制御手段)
62 シャッタ制御部(露光時間設定手段、蓄積時間設定手段)
63 光電変換効率制御部(光電変換効率設定手段)
91 加算器(加算手段)
92 フィルタ(帯域制限手段)
100、200 測距装置(距離画像生成装置)
Claims (13)
- パルス光を発光する照明手段と、
前記パルス光が被写体で反射した反射光の光量を信号量に変換する光電変換手段と、
遠くを撮像するために光電変換手段に入射する光量を多くして撮像した長秒露光画像と、近くを撮像するために信号量が飽和しないよう前記光電変換手段に入射する光量を少なくして撮像した短秒露光画像とを記憶するメモリと、
前記光電変換手段が前記反射光の光量を信号量に変換する光電変換量を、前記照明手段の照明強度、前記光電変換手段へ照射される光量、および/または前記光電変換手段における光電変換効率を用いて制御する光電変換量制御手段と、
前記光電変換手段での前記光電変換量に応じて、前記光電変換手段の前記長秒露光画像の光量に対する信号量の特性と、前記短秒露光画像の光量に対する信号量の特性とが同じくなるように信号利得を変える利得可変手段と、
利得乗算後の長秒露光画像信号と短秒露光画像信号を用いて、照明光の光量を検出する照明光検出手段と、
前記照明光検出手段が検出した照明光の光量をもとに、前記メモリに記憶した前記長秒露光画像のデータと前記短秒露光画像のデータとの合成量の割合の合成比率を生成する合成比率生成部と、
前記合成比率生成部が生成した前記合成比率を用いて、合成前の光量と信号量の特性の線形性を保つよう前記長秒露光画像のデータと前記短秒露光画像のデータを合成するとともに、前記パルス光と同位相で露光した前記長秒露光画像のデータと前記短秒露光画像のデータを合成して第1蓄積電荷量を求め、前記パルス光と逆位相で露光した前記長秒露光画像のデータと前記短秒露光画像のデータを合成して第2蓄積電荷量を求め、前記第1蓄積電荷量および前記第2蓄積電荷量をもとに、合成後画像を生成する信号合成手段と、
前記信号合成手段の前記合成後画像を用いて、撮影対象までの距離画像を生成する距離画像データ変換手段と、を備える
ことを特徴とする距離画像生成装置。 - パルス光を発光する照明手段と、
前記パルス光が被写体で反射した反射光の光量を信号量に変換する光電変換手段と、
遠くを撮像するために光電変換手段に入射する光量を多くして撮像した長秒露光画像と、近くを撮像するために信号量が飽和しないよう前記光電変換手段に入射する光量を少なくして撮像した短秒露光画像とを記憶するメモリと、
前記光電変換手段が前記反射光の光量を信号量に変換する光電変換量を、前記照明手段の照明強度、前記光電変換手段へ照射される光量、および/または前記光電変換手段における光電変換効率を用いて制御する光電変換量制御手段と、
前記光電変換手段での前記光電変換量に応じて、前記光電変換手段の前記長秒露光画像の光量に対する信号量の特性と、前記短秒露光画像の光量に対する信号量の特性とが同じくなるように信号利得を変える利得可変手段と、
利得乗算後の長秒露光画像信号と短秒露光画像信号を用いて、照明光の光量を検出する照明光検出手段と、
前記照明光検出手段が検出した照明光の光量をもとに、前記メモリに記憶した前記長秒露光画像のデータと前記短秒露光画像のデータとの合成量の割合の合成比率を生成する合成比率生成部と、
前記合成比率生成部が生成した前記合成比率を用いて、合成前の光量と信号量の特性の線形性を保つよう前記長秒露光画像のデータと前記短秒露光画像のデータを合成するとともに、前記パルス光と同位相で露光した前記長秒露光画像のデータと前記短秒露光画像のデータを合成して第1蓄積電荷量を求め、前記パルス光と逆位相で露光した前記長秒露光画像のデータと前記短秒露光画像のデータを合成して第2蓄積電荷量を求め、前記第1蓄積電荷量および前記第2蓄積電荷量をもとに、合成後画像を生成する信号合成手段と、
前記信号合成手段の前記合成後画像を用いて、撮影対象までの距離画像を生成する距離画像データ変換手段と、を有し、
前記利得可変手段は、前記光電変換量制御手段での制御量に応じて前記信号利得を決め、
前記信号合成手段は、前記照明光検出手段での検出結果に基づき、複数の信号量の合成量を決める
ことを特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項1または請求項2記載の距離画像生成装置において、
前記光電変換手段は、光電変換素子で光電変換した信号量を読み出すための信号出力手段を有して構成され、
前記光電変換素子に複数の信号読出手段を接続した構成を有する
ことを特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項1または請求項2記載の距離画像生成装置において、
前記光電変換手段は、光電変換素子と前記光電変換素子で光電変換した信号量を読み出すための信号出力手段とを有して構成され、
前記光電変換素子で変換された信号を前記信号出力手段で異なる複数のタイミングで読み出す
ことを特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項1または請求項2記載の距離画像生成装置において、
前記光電変換量制御手段は、
前記光電変換手段での露光の時間を決める露光時間設定手段、または、前記光電変換手段での電荷蓄積の時間を決める電荷蓄積時間設定手段を有し、フレーム単位で光電変換量を制御する
ことを特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項1または請求項2記載の距離画像生成装置において、
前記光電変換量制御手段は、
前記光電変換手段での光電変換効率を決める光電変換効率設定手段を有し、フレーム単位で光電変換量を制御する
ことを特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項1または請求項2記載の距離画像生成装置において、
前記光電変換量制御手段は、前記照明手段での照明量を変える照明光制御手段を有し、
フレーム単位で光電変換量を制御する
ことを特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項1または請求項2記載の距離画像生成装置において、
前記利得可変手段は、
前記光電変換手段での露光の時間を決める露光時間設定手段で設定された露光時間、または、前記光電変換手段での電荷蓄積の時間を決める電荷蓄積時間設定手段で設定された電荷蓄積時間、または、前記照明手段での照明量に応じて信号の利得を制御する利得制御手段を有する
ことを特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項1または請求項2記載の距離画像生成装置において、
前記信号合成手段は、
前記照明光検出手段での検出結果に基づき、受光の画素単位、或いは、受光の領域単位で信号の合成比率を変更する合成比率変更手段を有する
ことを特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項1または請求項2記載の距離画像生成装置において、
前記信号合成手段は、
前記照明光検出手段での検出結果に基づき、受光の画素単位、或いは、受光の領域単位で信号の合成比率を変更する合成比率変更手段を有し、前記利得可変手段で異なる利得で信号量を制御した信号を合成する
ことを特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項1または請求項2記載の距離画像生成装置において、
前記照明光検出手段は、
前記光電変換量制御手段により光電変換量を制御されて得られた複数の異なる制御量のデータを加算する加算手段と、該加算手段の結果に信号の帯域を制限する帯域制限手段とを有する
ことを特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項1または請求項2記載の距離画像生成装置において、
前記信号合成手段は、合成比率変更手段により同じ閾値を設定して生成した同じ光量-信号量の特性を用いて得られる合成比率で、異なる露光タイミングで撮像した画像ごとに合成を行う
ことを特徴とする距離画像生成装置。 - 請求項1または請求項2記載の距離画像生成装置において、
前記照明光検出手段での検出結果に対して、前記照明光検出手段の光量-信号量の特性が線形となるような閾値を用いて、複数の信号量の合成比率を変更する変更手段と外部より前記閾値を設定する閾値設定手段とを有する合成比率変更手段を備えている
ことを特徴とする距離画像生成装置。
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