JP7290024B2 - 縮合多環系有機顔料及び着色剤 - Google Patents
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Description
『項1.液滴法による水との接触角が80°以下であり、浸透速度法による1-ブロモナフタレンとの接触角が60°以下であり、XPS分析による酸素元素濃度O(atm%)と窒素吸着法によるBET比表面積S(m2/g)の比O/Sが0.020以上であることを特徴とする縮合多環系有機顔料。
項2.縮合多環系有機顔料が、フタロシアニン系顔料およびキナクリドン系顔料からなる群から選ばれる少なくとも一種である項1に記載の縮合多環系有機顔料。
項3.項1または2に記載の縮合多環系有機顔料を含有する印刷インキ。』
に関する。
本発明に用いる縮合多環系有機顔料は、有機顔料の中でもベンゼン環や複素環を持った環状構造の有機顔料を意味する。本発明に用いる縮合多環系有機顔料の例としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:5、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー17、C.I.ピグメントブルー75、C.I.ピグメントブルー79、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン58、C.I.ピグメントグリーン59、C.I.ピグメントグリーン62、C.I.ピグメントグリーン63などのフタロシアニン系顔料、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット42、C.I.ピグメントバイオレット55、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントオレンジ48、C.I.ピグメントオレンジ49などのキナクリドン系顔料、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット34、C.I.ピグメントバイオレット35、C.I.ピグメントバイオレット37、C.I.ピグメントブルー80などのジオキサジン系顔料、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド190、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントブラック31、C.I.ピグメントブラック32などのペリレン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントレッド194などのペリノン系顔料、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー173、C.I.ピグメントイエロー179、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントブラウン38などのイソインドリノン系顔料、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントオレンジ66、C.I.ピグメントオレンジ69、C.I.ピグメントレッド260などのイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントレッド88、C.I.ピグメントレッド181、C.I.ピグメントレッド279、C.I.ピグメントバイオレット36、C.I.ピグメントバイオレット38などのチオインジゴ系顔料、C.I.ピグメントレッド83、C.I.ピグメントレッド89、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド182、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド226、C.I.ピグメントレッド251、C.I.ピグメントレッド263、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー99、C.I.ピグメントイエロー108、C.I.ピグメントイエロー123、C.I.ピグメントイエロー199、C.I.ピグメントバイオレット31、C.I.ピグメントオレンジ40、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントバイオレット5:1、C.I.ピグメントブラック20などのアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー231などのキノフタロン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ73、C.I.ピグメントオレンジ81、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド270、C.I.ピグメントレッド272などのジケトピロロピロール系顔料、C.I.ピグメントイエロー117、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントオレンジ65、C.I.ピグメントオレンジ68、C.I.ピグメントレッド257、C.I.ピグメントレッド271、C.I.ピグメントグリーン8、C.I.ピグメントグリーン10などの金属錯体系顔料などが挙げられる。
本発明者らは、後述する液滴法による水との接触角が80°以下であり、かつ、浸透速度法による1-ブロモナフタレンとの接触角が60°以下にある縮合多環系有機顔料を調製することにより、ポリウレタンインキにおいて、優れた流動性が得られること、すなわち初期粘度、経時粘度のいずれにおいても顕著に優れた増粘抑制が得られることを見出した。
また、縮合多環系有機顔料の有機溶剤との接触角を測定する際、液滴法を使用すると、多くの有機溶剤の粘度が低く、錠剤上の有機溶剤の液滴が扁平型となり小さな接触角となるため、試料間の接触角の差が出にくい。このような中、上記浸透速度法による接触角測定であれば、この欠点を解消することができるため、縮合多環系有機顔料の1-ブロモナフタレンとの接触角測定は浸透速度法を用いるとよい。
なお、上記関係などから、同一の試料と溶剤を使用しても、浸透速度法による接触角と、液滴法による接触角は必ずしも一致しない。
本発明者らは、後述するXPS分析(X線光電子分光分析)による酸素元素濃度O(atm%)と窒素吸着法によるBET比表面積S(m2/g)の比O/Sが0.020以上である縮合多環系有機顔料を調製することにより、ポリウレタン系インキにおいて、優れた流動性が得られること、すなわち初期粘度、分散安定性のいずれにおいても顕著に優れた増粘抑制が得られることを見出した。
[測定条件]
X線源:AlKα(モノクロメータ)
測定:ポイント測定(100μm),表面
測定回数:3回
帯電補正:C1s=284.8eV
[測定条件]
エミッタ電流:0mA~40mA[25.6mA/分]
対向電極:-10000V
測定質量範囲:m/z=50~200
測定時間:2分
ここで、液滴法による水との接触角が80°以下であり、浸透速度法による1-ブロモナフタレンとの接触角が60°以下であり、XPS分析による酸素元素濃度O(atm%)と窒素吸着法によるBET比表面積S(m2/g)の比O/Sが0.020以上である縮合多環系有機顔料を調製する方法の一例を示す。ただし、本発明の思想は上述の通りであり、上記接触角および粒子表面の酸素元素濃度の数値範囲に入るように調製することができる限りにおいては、いずれの方法を採用しても良い。
また市販品を使用することも勿論可能である。市販品としては、味の素ファインテクノ(株)製品のアジスパーPBシリーズ、ビックケミー・ジャパン(株)のDisperbykシリーズ、BYK-シリーズ、BASFジャパン株式会社製のEFKAシリーズ等を使用できる。
(1)顔料分散剤及び水を含有する水性媒体に、顔料を添加した後、撹拌・分散装置を用いて顔料を該水性媒体中に分散させることにより、顔料ペーストを調製する方法。
(2)顔料、及び顔料分散剤を2本ロール、ミキサー等の混練機を用いて混練し、得られた混練物を、水を含む水性媒体中に添加し、撹拌・分散装置を用いて顔料ペーストを調製する方法。
(3)メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等のような水と相溶性を有する有機溶剤中に顔料分散剤を溶解して得られた溶液に顔料を添加した後、撹拌・分散装置を用いて顔料を有機溶液中に分散させ、次いで水性媒体を用いて転相乳化させた後、前記有機溶剤を留去し顔料ペーストを調製する方法。
また、撹拌・分散装置としても特に限定されることなく、例えば、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ボールミル、ロールミル、サンドミル、サンドグラインダー、ダイノーミル、ディスパーマット、SCミル、ナノマイザー等を挙げられる。これらのうちの1つを単独で用いてもよく、2種類以上装置を組み合わせて用いてもよい。
[測定条件]
X線源:AlKα(モノクロメータ)
測定:ポイント測定(100μm),表面
測定回数:3回
帯電補正:C1s=284.8eV
[測定条件]
エミッタ電流:0mA~40mA[25.6mA/分]
対向電極:-10000V
測定質量範囲:m/z=50~200
測定時間:2分
本条件により得られた質量分析スペクトルにおいて、銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)では、591の分子ピークは水酸基を1つ有する銅フタロシアニン顔料を示す。また、キナクリドン顔料(C.I.ピグメントレッド122)では、356の分子ピークは水酸基を1つ有するキナクリドン顔料を、372の分子ピークは水酸基を2つ有するキナクリドン顔料を、370の分子ピークは顔料表面処理工程前に有する2つのカルボニル基と合わせ計4つのカルボニル基を有するキナクリドン顔料を示す。
C.I.ピグメントブルー15:3(DIC株式会社製)ウェットケーキ134.5部(顔料分60部)とイオン交換水865.5部を2Lステンレス製カップに入れ、回転数500rpmのホモディスパー2.5型(プライミクス株式会社製)で15分間撹拌した。C.I.ピグメントブルー15:3のスラリーを5Lステンレス製カップに移し、回転数150rpmのステンレス製アンカー翼で撹拌しながら、硫酸鉄(II)七水和物(富士フイルム和光純薬株式会社製)2.75部を加え溶解させた。続いて、30%過酸化水素水(富士フイルム和光純薬株式会社製)50部を加え、30分間撹拌した。次にスラリーをヌッチェ濾過し、70℃の温水4Lで洗浄した後、濾物を送風定温乾燥器WFO-500(東京理化器械株式会社製)で送風乾燥(98℃、18時間)した。得られた顔料塊を粉砕し、銅フタロシアニン顔料(B-1)60部を得た。
液滴法により測定した銅フタロシアニン顔料(B-1)の水との接触角は71.4°、浸透速度法により測定した1-ブロモナフタレンとの接触角は32.6°だった。窒素吸着法により測定した銅フタロシアニン顔料(B-1)のBET比表面積Sは60m2/g、XPS分析により測定した酸素元素濃度Oは1.9atm%であり、酸素元素濃度とBET比表面積の比O/Sは0.032だった。電界脱離イオン化質量分析法で銅フタロシアニン顔料(B-1)の質量分析を行い、591の分子ピークを確認した。
C.I.ピグメントブルー15:3(DIC株式会社製)ウェットケーキ134.5部(顔料分60部)とイオン交換水865.5部を2Lステンレス製カップに入れ、回転数500rpmのホモディスパー2.5型(プライミクス株式会社製)で15分間撹拌した。C.I.ピグメントブルー15:3のスラリーをヌッチェ濾過し、70℃の温水4Lで洗浄した後、濾物を送風定温乾燥器WFO-500(東京理化器械株式会社製)で送風乾燥(98℃、18時間)した。得られた顔料塊を粉砕し、銅フタロシアニン顔料(B’-1)60部を得た。
液滴法により測定した銅フタロシアニン顔料(B’-1)の水との接触角は104.3°、浸透速度法により測定した1-ブロモナフタレンとの接触角は79.9°だった。窒素吸着法により測定した銅フタロシアニン顔料(B’-1)のBET比表面積Sは60m2/g、XPS分析により測定した酸素元素濃度Oは0.87atm%であり、酸素元素濃度とBET比表面積の比O/Sは0.015だった。電界脱離イオン化質量分析法で銅フタロシアニン顔料(B’-1)の質量分析を行ったが、591の分子ピークは観測されなかった。
98%硫酸(富士フイルム和光純薬株式会社製)91.4部、25%発煙硫酸(富士フイルム和光純薬株式会社製)36.7部、フタルイミド(富士フイルム和光純薬株式会社製)7.0部、92%パラホルムアルデヒド(三菱ガス化学株式会社製)2.8部を45℃に冷却しながら仕込み、30分間撹拌した後、β型銅フタロシアニンクルード(DIC株式会社製)8.0部を徐々に仕込み、80℃まで昇温し、3時間反応を行った。反応終了後、30℃まで冷却した。この反応液を25℃の水750部に取り出して、スラリーを濾過、水洗、乾燥してフタルイミドメチル銅フタロシアニン誘導体を得た。
続いて、β型銅フタロシアニンクルード(DIC株式会社製)250部、粉砕した塩化ナトリウム2500部(日本食塩製造株式会社製)、ジエチレングリコール(三菱化学株式会社製)510部、フタルイミドメチル銅フタロシアニン誘導体12.5部を8L双腕型ニーダー(株式会社井上製作所製)に仕込み、90℃で7時間混練した。混練後、25Lのお湯に解膠し、1時間撹拌保持した。次いで0.4%塩酸水溶液となる様に、前記お湯に20%塩酸(富士フイルム和光純薬株式会社製)を500部加え、1時間撹拌保持した。さらに、スラリーを濾過、湯洗し、濾物を送風定温乾燥器WFO-500(東京理化器械株式会社製)で送風乾燥(98℃、18時間)して、粉砕し、銅フタロシアニン顔料(B’-2)を得た。
液滴法により測定した銅フタロシアニン顔料(B’-2)の水との接触角は71.5°、浸透速度法により測定した1-ブロモナフタレンとの接触角は72.6°だった。窒素吸着法により測定した銅フタロシアニン顔料(B’-2)のBET比表面積Sは110m2/g、XPS分析により測定した酸素元素濃度Oは1.0atm%であり、酸素元素濃度とBET比表面積の比O/Sは0.0091だった。電界脱離イオン化質量分析法で銅フタロシアニン顔料(B’-2)の質量分析を行ったが、591の分子ピークは観測されなかった。
C.I.ピグメントレッド122(DIC株式会社製)ウェットケーキ184.2部(顔料分60部)とイオン交換水815.8部を2Lステンレス製カップに入れ、回転数500rpmのホモディスパー2.5型(プライミクス株式会社製)で15分間撹拌した。C.I.ピグメントレッド122のスラリーを5Lステンレス製カップに移し、回転数150rpmのステンレス製アンカー翼で撹拌しながら、硫酸鉄(II)七水和物(富士フイルム和光純薬株式会社製)2.75部を加え溶解させた。続いて、30%過酸化水素水(富士フイルム和光純薬株式会社製)50部を加え、30分間撹拌した。次にスラリーをヌッチェ濾過し、70℃の温水4Lで洗浄した後、濾物を送風定温乾燥器WFO-500(東京理化器械株式会社製)で送風乾燥(98℃、18時間)した。得られた顔料塊を粉砕し、キナクリドン顔料(R-1)60部を得た。
液滴法により測定したキナクリドン顔料(R-1)の水との接触角は71.4°、浸透速度法により測定した1-ブロモナフタレンとの接触角は56.1°だった。窒素吸着法により測定したキナクリドン顔料(R-1)のBET比表面積Sは75m2/g、XPS分析により測定した酸素元素濃度Oは9.5atm%であり、酸素元素濃度とBET比表面積の比O/Sは0.13だった。電界脱離イオン化質量分析法でキナクリドン顔料(R-1)の質量分析を行い、356、370、372の分子ピークを確認した。
C.I.ピグメントレッド122(DIC株式会社製)ウェットケーキ184.2部(顔料分60部)とイオン交換水815.8部を2Lステンレス製カップに入れ、回転数500rpmのホモディスパー2.5型(プライミクス株式会社製)で15分間撹拌した。C.I.ピグメントレッド122のスラリーをヌッチェ濾過し、70℃の温水4Lで洗浄した後、濾物を送風定温乾燥器WFO-500(東京理化器械株式会社製)で送風乾燥(98℃、18時間)した。得られた顔料塊を粉砕し、キナクリドン顔料(R’-1)60部を得た。
液滴法により測定したキナクリドン顔料(R’-1)の水との接触角は102.3°、浸透速度法により測定した1-ブロモナフタレンとの接触角は63.1°だった。窒素吸着法により測定したキナクリドン顔料(R’-1)のBET比表面積Sは75m2/g、XPS分析により測定した酸素元素濃度Oは8.0atm%であり、酸素元素濃度とBET比表面積の比O/Sは0.11だった。電界脱離イオン化質量分析法でキナクリドン顔料(R’-1)の質量分析を行ったが、356、370、372の分子ピークは観測されなかった。
前記実施例1、2、比較例1~3で得られた銅フタロシアニン顔料およびキナクリドン顔料それぞれについて、顔料5部、ポリウレタン樹脂サンプレンIB-501(三洋化成工業株式会社製)25部、酢酸エチル(富士フイルム和光純薬株式会社製)13部、イソプロピルアルコール(富士フイルム和光純薬株式会社製)7部、1/8インチスチールビーズ(持木鋼球軸受株式会社製)180部を250mLポリエチレン製広口瓶に入れ、ペイントシェーカー(株式会社東洋精機製作所製)で30分間分散した。その後、ポリウレタン樹脂サンプレンIB-501(三洋化成工業株式会社製)35部、酢酸エチル(富士フイルム和光純薬株式会社製)9.75部、イソプロピルアルコール(富士フイルム和光純薬株式会社製)5.25部を追加で広口瓶に加え、ペイントシェーカー(株式会社東洋精機製作所製)で5分間分散し、ポリウレタンインキをそれぞれ得た。
得られたポリウレタンインキを20℃恒温槽で1時間以上静置し、R85形粘度計RB85L(東機産業株式会社製)で回転速度60rpmでの初期粘度を測定した。初期粘度は低いほど優れる。表1中では、以下のように評価した。
・ポリウレタンインキの初期粘度評価(60rpmでの粘度(単位:mPa・s))
A:200未満
B:200以上~2000未満
C:2000以上
得られたポリウレタンインキを多重安全式乾燥器MSO-45TPH(株式会社二葉化学製)中に50℃で7日間静置し、その後20℃恒温槽で1時間以上静置してR85形粘度計RB85L(東機産業株式会社製)で回転速度60rpmでの経時粘度を測定した。経時粘度は低いほど優れる。表1中では、以下のように評価した。
・ポリウレタンインキの安定性試験後粘度評価(60rpmでの粘度(単位:mPa・s))
A:200未満
B:200以上~2000未満
C:2000以上
得られたポリウレタンインキをPETフィルム ルミラー50T-60(パナック工業株式会社製)にNo.6のバーコーターで展色し、光沢計GM-268Plus(コニカミノルタジャパン株式会社製)で展色フィルムの60°の光沢を測定した。光沢は大きいほど優れる。表1中では、以下のように評価した。
・展色フィルムの60°光沢評価
A:80以上
B:70以上~80未満
C:70未満
また、展色フィルムの60°光沢も格別高いという優れた性能を有する。
Claims (2)
- 液滴法による水との接触角が80°以下であり、浸透速度法による1-ブロモナフタレンとの接触角が60°以下であり、XPS分析による酸素元素濃度O(atm%)と窒素吸着法によるBET比表面積S(m2/g)の比O/Sが0.020以上であり、前記縮合多環系有機顔料が、フタロシアニン系顔料およびキナクリドン系顔料からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする縮合多環系有機顔料。
- 請求項1に記載の縮合多環系有機顔料を含有する印刷インキ。
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