JP7289933B2 - リニアコンベアおよびそのリニアコンベアの設置方法 - Google Patents

リニアコンベアおよびそのリニアコンベアの設置方法 Download PDF

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Description

この発明は、リニアコンベアおよびそのリニアコンベアの設置方法に関し、特に、架台に固定される複数のリニアコンベアモジュールを備えるリニアコンベアおよびそのリニアコンベアの設置方法に関する。
従来、架台に固定される複数のリニアコンベアモジュールを備えるリニアコンベアが知られている。このようなリニアコンベアは、たとえば、国際公開第2018/055709号に開示されている。
上記国際公開第2018/055709号には、架台に固定される複数のリニアコンベアモジュールを備えるリニアコンベア装置(リニアコンベア)が開示されている。このリニアコンベアモジュールは、スライダと、リニアモータ固定子と、ガイドレールとを含んでいる。スライダは、リニアモータ可動子を有している。
上記国際公開第2018/055709号のスライダは、ガイドレールの延びる方向に移動可能な状態でガイドレールに支持されている。スライダは、リニアモータ固定子およびリニアモータ可動子により、ガイドレールの延びる方向に移動する。ここで、スライダの上面は、基板などのワークの載置部である。このように、リニアコンベア装置では、スライダを移動させることによりワークを所定位置まで移動させることによって、電子部品などの基板への実装作業が実行される。
上記国際公開第2018/055709号のリニアコンベア装置は、ベース部材を備えている。ベース部材は、ガイドレールの延びる方向に複数並んでいる。複数のベース部材は、架台に固定されている。ベース部材は、ガイドレールの延びる方向に互いに隣接する一対のリニアコンベアモジュールを連結するとともに、位置決めして支持している。これにより、リニアコンベアモジュールを架台から取り外して再度架台に固定する場合でも、架台に固定されたままのベース部材によりリニアコンベアモジュールが位置決めされるので、リニアコンベアモジュールが元の位置に精度よく位置決めされる。
また、上記国際公開第2018/055709号のベース部材は、一対のリニアコンベアモジュールの連結部分において、一対のリニアコンベアモジュールの各々の下面と、架台との間に配置されている。これにより、リニアコンベアモジュールがベース部材に位置決めされた状態において、リニアコンベアモジュールと架台との間には、上下方向に隙間が設けられている。
国際公開第2018/055709号
しかしながら、上記国際公開第2018/055709号のリニアコンベア装置では、リニアコンベアモジュールと架台との間に隙間があることにより、リニアコンベアモジュールが架台に支持されない部分を有している。このため、リニアコンベアモジュールは、スライダおよびスライダの上面に載置されたワークからガイドレールに加えられた荷重などに対しての剛性が不足する場合があると考えられる。したがって、上記国際公開第2018/055709号のリニアコンベア装置では、ガイドレールに加えられる荷重に対する剛性を確保しつつ、リニアコンベアモジュールの配置位置を精度よく再現することが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ガイドレールに加えられる荷重に対する剛性を確保しつつ、リニアコンベアモジュールの配置位置を精度よく再現することが可能なリニアコンベアおよびリニアコンベアの設置方法を提供することである。
この発明の第1の局面によるリニアコンベアは、リニアモータ可動子を有するスライダの移動をガイドするガイドレールと、リニアモータ固定子とを含み、架台に固定される複数のリニアコンベアモジュールと、架台に固定され、複数のリニアコンベアモジュール同士を互いに連結するとともに、架台に固定された状態でリニアコンベアモジュールを位置決めする連結部材とを備え、架台またはリニアコンベアモジュールの少なくともいずれか一方は、架台に固定された状態の連結部材が収容される凹部を含み、リニアコンベアモジュールは、連結部材により位置決めされるとともに、リニアコンベアモジュールの底面を架台に当接させた状態で、架台に固定されているとともに、連結部材は、リニアコンベアモジュールとは別個に、直接架台に固定されている。
この発明の第1の局面によるリニアコンベアでは、上記のように、リニアコンベアモジュールを、連結部材により位置決めするとともに、リニアコンベアモジュールの底面を架台に当接させた状態で、架台に固定する。これにより、スライダおよびスライダの上面に載置されるワークからガイドレールに加えられた荷重を架台により直接的に受けることができるので、ガイドレールに加えられた荷重に対する剛性を確保することができる。また、リニアコンベアモジュールを架台から取り外して再度架台に固定する場合でも、架台に固定されたままの連結部材によりリニアコンベアモジュールを再度位置決めするので、リニアコンベアモジュールを元の位置に精度よく位置決めすることができる。これらの結果、ガイドレールに加えられる荷重に対する剛性を確保しつつ、リニアコンベアモジュールの配置位置を精度よく再現することができる。
上記第1の局面によるリニアコンベアにおいて、好ましくは、上下方向において、凹部の深さが連結部材の厚みよりも大きいことにより、リニアコンベアモジュールと連結部材との間に隙間が形成されている。このように構成すれば、架台にリニアコンベアモジュールを固定した状態で、リニアコンベアモジュールと連結部材との間の上下方向の隙間により、上下方向において連結部材とリニアコンベアモジュールとが当接しないので、連結部材とリニアコンベアモジュールとが上下方向に当接することに起因するリニアコンベアモジュールの変形を防止することができる。
上記第1の局面によるリニアコンベアにおいて、好ましくは、リニアコンベアモジュールは、モジュール側位置決め部を含み、連結部材は、モジュール側位置決め部に対応する位置に設けられる連結部材側位置決め部を含み、リニアコンベアモジュールと連結部材とは、モジュール側位置決め部と連結部材側位置決め部とによりリニアコンベアモジュールが連結部材に対して水平方向において位置決めされた状態で、別々に架台に固定されている。このように構成すれば、リニアコンベアモジュールと連結部材とを共締めした状態で架台に設置した際に、架台と連結部材との間に浮きが生じるような場合であっても、リニアコンベアモジュールと連結部材とを共締めした状態ではなく別々に架台に固定することにより、上記浮きが生じた状態で連結部材を架台に固定することを防止することができる。その結果、上記浮きが生じた状態で連結部材を架台に固定することに伴うリニアコンベアモジュールの変形を防止することができる。
この場合、好ましくは、リニアコンベアモジュールは、ガイドレールおよびリニアモータ固定子を支持し、第1金属材料により構成された支持部材をさらに含み、モジュール側位置決め部は、リニアコンベアモジュールの底面から下方向に突出し、第1金属材料より大きい剛性または硬度を有する第2金属材料により構成された位置決め凸部を有し、連結部材は、位置決め凸部が嵌合する連結部材側位置決め部としての位置決め孔を含むとともに、第1金属材料より大きい剛性または硬度を有する第3金属材料により構成されている。このように構成すれば、位置決め凸部と位置決め孔が形成される連結部材とのいずれかを剛性または硬度の低い第1金属材料により構成する場合と比較して、位置決め凸部を位置決め孔に嵌め込む際の位置決め凸部または位置決め孔の変形を抑制することができる。その結果、位置決め凸部を位置決め孔に繰り返し嵌め込むことに起因する位置決め凸部および位置決め孔の変形を抑制することができる。
上記位置決め凸部を備えるリニアコンベアにおいて、好ましくは、リニアコンベアモジュールは、下方向から視て、矩形形状を有し、位置決め凸部は、下方向から視て、リニアコンベアモジュールの底面における少なくとも対角線上の2箇所に設けられている。このように構成すれば、対角線上の2箇所の位置決め凸部により、リニアコンベアモジュールの水平方向の移動および水平面内での回転を規制することができるので、簡易な構造でリニアコンベアモジュールを正確に位置決めすることができる。
上記第1の局面によるリニアコンベアにおいて、好ましくは、ガイドレールの延びる方向において、凹部と連結部材との間には、隙間が形成されている。このように構成すれば、ガイドレールの延びる方向において凹部および連結部材のサイズにばらつきがある場合でも、凹部と連結部材との間の隙間により、凹部および連結部材のサイズのばらつきを許容することができる。その結果、連結部材によるリニアコンベアモジュールの連結をより容易に行うことができる。
上記位置決め凸部を備えるリニアコンベアにおいて、好ましくは、連結部材を架台に締結する第1締結部材をさらに備え、リニアコンベアモジュールは、第1締結部材が挿入されるガイド貫通孔を含み、上下方向において、第1締結部材の頭部の高さは、位置決め凸部のリニアコンベアモジュールの底面からの突出高さよりも大きく、第1締結部材の頭部がガイド貫通孔に挿入されてガイドされることにより、リニアコンベアモジュールの位置決め凸部と連結部材の位置決め孔とが嵌合するように構成されている。このように構成すれば、位置決め凸部が見えない位置(リニアコンベアモジュールの底面側)に設けられている場合にも、上方から第1締結部材の頭部をガイド貫通孔を介して視認しつつ、第1締結部材の頭部をガイド貫通孔に合わせて挿入することにより、位置決め凸部も合わせて位置決め孔に嵌合することができる。その結果、リニアコンベアモジュールを連結部材に容易に設置することができる。
上記第1の局面によるリニアコンベアにおいて、好ましくは、連結部材は、リニアコンベアモジュールが架台に固定される前に、リニアコンベアモジュールと連結部材とを仮止めするための第2締結部材が螺合されるめねじ部を有する仮止め孔を含む。このように構成すれば、リニアコンベアモジュールおよび連結部材の両方を動かして調整可能な状態で、第2締結部材を仮止め孔のめねじ部に螺合することにより、連結部材を用いてリニアコンベアモジュールを連結することができるので、連結部材によるリニアコンベアモジュールの連結を容易に行うことができる。したがって、リニアコンベアモジュールと連結部材とを仮止めすることなく、架台に固定された連結部材によりリニアコンベアモジュールを直接連結する場合と比較して、連結部材とリニアコンベアモジュールとの連結を容易に行うことができる。その結果、連結部材およびリニアコンベアモジュールの架台への設置を容易に行うことができる。
上記第1の局面によるリニアコンベアにおいて、好ましくは、リニアコンベアモジュールは、ガイドレールの延びる方向におけるリニアコンベアモジュールの両端部に形成される切り欠きをさらに含み、凹部は、ガイドレールの延びる方向において隣接するリニアコンベアモジュール同士の切り欠きを合わせることにより形成されている。このように構成すれば、ガイドレールの延びる方向において隣接するリニアコンベアモジュールの端部同士を合わせて形成される上記凹部内に連結部材を配置することにより、ガイドレールの延びる方向において隣接するリニアコンベアモジュール同士の連結部材による連結、および、位置合わせを行うことができる。その結果、簡易な構造により、リニアコンベアモジュール同士の連結部材による連結、および、位置合わせを行うことができるので、リニアコンベアモジュールの構造の複雑化を抑制することができる。
上記第1の局面によるリニアコンベアにおいて、好ましくは、連結部材は、ガイドレールの延びる方向において隣接するリニアコンベアモジュール同士の境界部分において分割可能に構成されている。このように構成すれば、隣接するリニアコンベアモジュール同士を連結部材により精度よく位置決めした後に、連結部材を分割することができるので、位置決め精度を維持した状態で隣接するリニアコンベアモジュール同士を切り離すことができる。
上記第1の局面によるリニアコンベアにおいて、好ましくは、連結部材は、ガイドレールの延びる方向において位置調整可能に構成されている。このように構成すれば、ガイドレールの延びる方向におけるリニアコンベアモジュールのサイズのばらつきを、連結部材における位置調整により吸収することができるので、連結部材を架台に固定した後においても、連結部材によるリニアコンベアモジュールの位置合わせを容易に行うことができる。
この発明の第2の局面によるリニアコンベアの設置方法は、複数のリニアコンベアモジュール同士を互いに連結部材により連結するとともに、連結部材によりリニアコンベアモジュールを位置決めするステップと、リニアコンベアモジュールの底面を架台に当接させた状態で、架台またはリニアコンベアモジュールの少なくともいずれか一方に設けられた凹部に収容された連結部材を、リニアコンベアモジュールとは別個に、直接架台に固定するとともに、架台にリニアコンベアモジュールを固定するステップとを備える。
この第2の局面によるリニアコンベアの設置方法では、上記のように、リニアコンベアモジュールの底面を架台に当接させた状態で、架台に連結部材を固定するとともに、架台にリニアコンベアモジュールを固定するステップを設ける。これにより、スライダおよびスライダの上面に載置されるワークからガイドレールに加えられた荷重を架台により直接的に受けることができるので、ガイドレールに加えられた荷重に対する剛性を確保することができる。また、リニアコンベアモジュールを架台から取り外して再度架台に固定する場合でも、架台に固定されたままの連結部材によりリニアコンベアモジュールを再度位置決めするので、リニアコンベアモジュールを元の位置に精度よく位置決めすることができる。これらの結果、ガイドレールに加えられる荷重に対する剛性を確保しつつ、リニアコンベアモジュールの配置位置を精度よく再現することが可能なリニアコンベアの設置方法を得ることができる。
上記第2の局面によるリニアコンベアの設置方法において、好ましくは、連結部材によりリニアコンベアモジュール同士を互いに連結するとともに位置決めするステップは、リニアコンベアモジュールを連結部材に仮止めするステップを含み、架台に連結部材およびリニアコンベアモジュールを固定するステップは、仮止めした状態のリニアコンベアモジュールおよび連結部材を架台に載置するとともに、リニアコンベアモジュールおよび連結部材の仮止めを解除するステップと、リニアコンベアモジュールおよび連結部材の仮止めを解除した状態で、連結部材を架台に固定するとともに、リニアコンベアモジュールを架台に固定するステップとを含む。このように構成すれば、リニアコンベアモジュールと連結部材との仮止めを解除し、リニアコンベアモジュールおよび連結部材の各々を架台に載置させた後に、連結部材およびリニアコンベアモジュールを独立して架台に固定するので、リニアコンベアモジュールと連結部材とを共締めした状態で架台に固定しないようにすることができる。その結果、架台に対する連結部材の浮きに起因するリニアコンベアモジュールの変形を防止することができる。
上記第2の局面によるリニアコンベアの設置方法において、好ましくは、連結部材によりリニアコンベアモジュール同士を互いに連結するとともに位置決めするステップは、リニアコンベアモジュールを連結部材に仮止めするステップを含み、架台に連結部材およびリニアコンベアモジュールを固定するステップは、仮止めした状態のリニアコンベアモジュールおよび連結部材を架台に載置するとともに、仮止めした状態のリニアコンベアモジュールを架台に固定するステップと、リニアコンベアモジュールおよび連結部材の仮止めを解除するステップと、リニアコンベアモジュールおよび連結部材の仮止めを解除した状態で、連結部材を架台に固定するステップとを含む。このように構成すれば、リニアコンベアモジュールと連結部材との仮止めを解除する前に、リニアコンベアモジュールを架台に載置させて固定することにより、リニアコンベアモジュールと連結部材との相対的な位置を維持してリニアコンベアモジュールを架台に固定することができる。また、リニアコンベアモジュールと連結部材との仮止めを解除した後に、連結部材を架台に固定するので、リニアコンベアモジュールと連結部材とを共締めした状態で架台に固定しないようにすることができる。これらの結果、リニアコンベアモジュールと連結部材との相対的な位置ずれを抑制することができるとともに、架台に対する連結部材の浮きに起因するリニアコンベアモジュールの変形を防止することができる。
上記第2の局面によるリニアコンベアの設置方法では、上記のように、メンテナンス時に、リニアコンベアモジュールを架台から取り外した後、架台に固定された連結部材に対して位置決めするようにリニアコンベアモジュールを配置することにより、架台にリニアコンベアモジュールを再度設置するステップをさらに備える。このように構成すれば、メンテナンス後に、連結部材に合わせてリニアコンベアモジュールを配置することにより、リニアコンベアモジュールを元の位置に精度よく位置決めして戻すことができるので、リニアコンベアモジュールのメンテナンスに要する手間を省くことができる。
本発明によれば、上記のように、ガイドレールに加えられる荷重に対する剛性を確保しつつ、リニアコンベアモジュールの配置位置を精度よく再現することができる。
本実施形態のリニアコンベアを架台に設置した状態を示した斜視図である。 図1のK1部分の拡大図である。 本実施形態のリニアコンベアのリニアコンベアモジュールおよび連結部材を示した斜視図である。 図2の100-100線に沿った断面図である。 本実施形態のリニアコンベアのリニアコンベアモジュールをZ2方向側から視た斜視図である。 図2のK2部分の拡大図である。 本実施形態のリニアコンベアの連結部材の斜視図である。 本実施形態のリニアコンベアにおいて、隣接するリアコンベアモジュール同士を連結部材により連結した状態を示した底面図である。 本実施形態のリニアコンベアのリニアコンベアモジュールと連結部材とを仮止めした状態を示した斜視図である。 本実施形態のリニアコンベアの設置方法を示したフローチャートである。 本実施形態のリニアコンベアを架台に再度設置する際のリニアコンベアの設置方法を示したフローチャートである。 本実施形態の第1変形例によるリニアコンベアの図2のK2部分に相当する拡大図である。 本実施形態の第2変形例によるリニアコンベアの図2のK2部分に相当する拡大図である。 本実施形態の第3変形例によるリニアコンベアの図2のK2部分に相当する拡大図である。 本実施形態の第4変形例によるリニアコンベアにおいて隣接するリニアコンベアモジュール同士を連結部材により連結した状態を示した底面図である。 本実施形態の第5変形例によるリニアコンベアの設置方法を示したフローチャートである。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(リニアコンベアの構成)
図1~図9を参照して、本実施形態によるリニアコンベア101の構成について説明する。
図1および図2に示すように、リニアコンベア101は、架台102の上面102aに敷設されている。また、図示はしないが、架台102には、基板などのワークの移載、電子部品などの基板への実装作業などを実行する各種ロボットが設置されている。各種ロボットは、後述するスライダ2の周回経路103に沿って配置されている。
リニアコンベア101は、各種ロボットの作業位置に向けてスライダ2を移動させるように構成されている。具体的には、リニアコンベア101は、複数(2個)の方向転換用モジュール1と、スライダ2と、複数(8個)のリニアコンベアモジュール3と、複数(6個)の凹部4と、複数(6個)の連結部材5と、締結部材6と、締結部材7とを備えている。複数の方向転換用モジュール1および複数のリニアコンベアモジュール3は、スライダ2の周回経路103を形成している。なお、締結部材7は、請求の範囲の「第1締結部材」の一例である。
ここで、リニアコンベアモジュール3の延びる方向をX方向とし、X方向のうち一方をX1方向とし、X方向のうちの他方をX2方向とする。方向転換用モジュール1の延びる方向をY方向とし、Y方向のうち一方をY1方向とし、Y方向のうちの他方をY2方向とする。X方向およびY方向に直交する方向をZ方向(上下方向)とし、Z方向のうち一方をZ1方向(上方向)とし、Z方向のうちの他方をZ2方向(下方向)とする。なお、X方向は、請求の範囲の「ガイドレールの延びる方向」の一例である。
複数(2個)の方向転換用モジュール1は、それぞれ、X1方向側およびX2方向側に配置されている。複数の方向転換用モジュール1の各々の構造は、同じであるので、X1方向側の方向転換用モジュール1についてのみ説明する。
方向転換用モジュール1は、スライダ2をY方向へ移動させる搬送装置である。
方向転換用モジュール1は、ガイドレール11と、モジュール本体12と、駆動機構(図示せず)とを含む。ガイドレール11は、架台102の上面102aに敷設されている。ガイドレール11は、Y方向に延びている。モジュール本体12は、ガイドレール11にY方向に移動可能に支持されている。駆動機構は、モジュール本体12をガイドレール11に沿ってY方向に移動させるように構成されている。
複数のリニアコンベアモジュール3は、X方向に直線状に連結されている。複数のリニアコンベアモジュール3は、Y1方向側に4個配置されている。複数のリニアコンベアモジュール3は、Y2方向側に4個配置されている。複数のリニアコンベアモジュール3の各々の構造は、同じであるので、Y1方向側であり、かつ、X方向の中央部分のX1方向側に配置された(図1のK1部分の)リニアコンベアモジュール3について説明する。なお、リニアコンベアモジュール3は、2~7個および9個以上架台102に配置されてもよい。
リニアコンベアモジュール3は、スライダ2をX方向へ移動させる搬送装置である。すなわち、リニアコンベアモジュール3は、ロボットの作業位置でスライダ2を停止させるとともに、作業後に次のロボットの作業位置へ向けてスライダ2を移動させるように構成されている。また、リニアコンベアモジュール3は、約0.2~約1.0[m]の長さを有する直線的なモジュールである。
具体的には、図3および図4に示すように、リニアコンベアモジュール3は、カバー部材31と、支持部材32と、リニアモータ固定子33と、ガイドレール34と、磁気センサユニット35と、ガイド貫通孔36と、位置決め凸部37と、切り欠き38とを含んでいる。なお、位置決め凸部37は、請求の範囲の「モジュール側位置決め部」の一例である。
スライダ2は、周回経路103上に複数(4個)配置されている。複数のスライダ2はいずれも同じ構成を有しているので、複数のスライダ2のうちの1つについて説明する。
スライダ2は、周回経路103上を直線的にスライド移動するように構成されている。具体的には、スライダ2は、スライダフレーム2aと、リニアモータ可動子2bと、一対のガイドブロック2cと、磁気スケール2dとを含んでいる。
スライダフレーム2aは、アルミニウムなどの金属材料により形成されている。スライダフレーム2aのZ1方向側の上面は、ワークを載置する載置面2eである。スライダフレーム2aには、カバー部材31が挿入される挿入空間2fが形成されている。
リニアモータ可動子2bは、バックヨーク2gと、永久磁石2hとを有している。バックヨーク2gは、永久磁石2hを保持するとともに磁路を形成する部材である。バックヨーク2gは、Z2方向に向けて開口する門型構造を有している。永久磁石2hは、Y方向において、N極とS極とが対向するように配置されている。永久磁石2hは、X方向に沿って複数並んで配置されている。このような配列で永久磁石2hは、バックヨーク2gに保持されている。
ガイドブロック2cは、ガイドレール34に係合するとともに、ガイドレール34の延びる方向(X方向)に沿って移動可能に構成されている。ガイドブロック2cは、ガイドレール34に接して転動するベアリングを備えている。ガイドブロック2cは、Y方向において、一対配置されている。ガイドブロック2cのZ1方向側の端部は、スライダフレーム2aに取り付けられている。
磁気スケール2dは、スケール基板21と、ホルダ(図示せず)とを有している。スケール基板21は、ホルダ(図示せず)に保持されている。スケール基板21は、後述する磁気センサユニット35との対向面に、N極とS極とが交互に現れるようにX方向に配列された永久磁石(図示せず)を含んでいる。図示はしないが、スケール基板21の永久磁石は、磁気センサユニット35の複数(3個)の磁気センサに対向するように、Z方向に複数並んで配置されている。
カバー部材31は、アルミニウムなどの金属材料により形成されている。カバー部材31は、支持部材32の上面(Z1方向側の面)を覆うように構成されている。すなわち、カバー部材31は、支持部材32に取り付けられたリニアモータ固定子33、ガイドレール34および磁気センサユニット35をZ1方向側から覆っている。カバー部材31は、締結部材(図示せず)により、支持部材32のZ1方向側の端部に固定されている。カバー部材31は、スライドフレームの挿入空間2fに挿入可能な形状を有している。すなわち、カバー部材31は、Y方向に沿った断面において、略T字形状を有している。
支持部材32は、ガイドレール34およびリニアモータ固定子33を支持している。支持部材32は、第1金属材料により構成されている。第1金属材料は、アルミニウムなどの金属である。このように、支持部材32は、金属製のフレームである。支持部材32は、Y方向に沿った断面において、略U字形状を有している。支持部材32は、上壁部32aと、一対の側壁部32bと、フランジ部32cと、固定用貫通孔32dと、仮止め用貫通孔32eとを有している。
図4および図5に示すように、リニアコンベアモジュール3は、Z2方向側から視て、略矩形形状を有している。具体的には、支持部材32のZ2方向側の底面32fは、Z2方向側から視て、X方向に長手方向を有し、Y方向に短手方向を有する長方形形状を有している。底面32fは、架台102の上面102aに当接している。
上壁部32aは、X方向に長く延びた長方形形状を有している。上壁部32aの上面には、リニアモータ固定子33、ガイドレール34および磁気センサユニット35が設置されている。側壁部32bは、X方向に長く延びた長方形形状を有している。側壁部32bは、Y方向において対向するように一対設けられている。側壁部32bの少なくとも一部は、ガイドレール34のZ2方向側の位置に配置されている。フランジ部32cは、側壁部32bのZ2方向側の端部からY方向において外側に突出している。フランジ部32cは、X方向に長く延びた長方形形状を有している。
固定用貫通孔32dは、フランジ部32cをZ方向に貫通している。固定用貫通孔32dは、フランジ部32cにおける切り欠き38以外の部分に形成されている。固定用貫通孔32dには、支持部材32を架台102に固定するための締結部材6が挿入される。締結部材6は、ボルトである。
仮止め用貫通孔32eは、フランジ部32cをZ方向に貫通している。仮止め用貫通孔32eは、フランジ部32cにおける切り欠き38に対応する部分に形成されている。仮止め用貫通孔32eは、Y方向において、位置決め凸部37、ガイド貫通孔36および仮止め用貫通孔32eのうちで最も外側に配置されている。仮止め用貫通孔32eには、連結部材5とリニアコンベアモジュール3とを仮固定するための締結部材8(図9参照)が挿入される。締結部材8は、ボルトである。なお、締結部材8は、請求の範囲の「第2締結部材」の一例である。
リニアモータ固定子33は、複数の電磁石により構成されている。すなわち、リニアモータ固定子33は、コア33aと、コア33aに巻回されたコイル33bと、ホルダ33cとを有している。リニアモータ固定子33は、X方向に一列に単位電磁石が配置されることによって形成されている。ホルダ33cは、コア33aおよびコイル33bを保持している。ホルダ33cは、締結部材(図示せず)により、支持部材32に固定されている。
ガイドレール34は、スライダ2をガイドする機能を有している。ガイドレール34は、Y方向に対向して一対設けられている。ガイドレール34は、X方向に延びている。
磁気センサユニット35は、X方向に所定ピッチで複数個配列されている。磁気センサユニット35は、ハウジング35aと、センサ基板(図示せず)と、磁気センサ(図示せず)とを有している。磁気センサは、センサ基板に取り付けられている。磁気センサは、たとえば、ホール素子およびMR(Magnet Resistive)素子などである。磁気センサは、スライダ2側の磁気スケール2dの磁束を検出することにより、磁束密度に応じた出力電圧の信号を発生する。磁気センサは、Y方向に複数並んでセンサ基板に取り付けられている。ハウジング35aは、センサ基板を保持している。ハウジング35aは、締結部材(図示せず)により、支持部材32に固定されている。
上記したようなリニアコンベア101は、リニアモータ、リニアガイドおよびリニアスケールを有している。リニアモータは、リニアモータ可動子2bおよびリニアモータ固定子33により構成されている。リニアガイドは、ガイドレール34およびガイドブロック2cにより構成されている。リニアスケールは、磁気センサユニット35および磁気スケール2dにより構成されている。
リニアモータでは、互いに位相が異なるU相、V相およびW相のうちのいずれかの相の電流がリニアモータ固定子33に供給されることによりコイル33bに生じる磁束と、リニアモータ可動子2bが備える永久磁石2hの磁束との相互作用によって、磁気的な推進力が生成されている。すなわち、スライダ2は、上記推進力により、X1方向またはX2方向に移動可能である。
ガイド貫通孔36は、フランジ部32cをZ方向に貫通している。ガイド貫通孔36は、フランジ部32cにおける切り欠き38に対応する部分に形成されている。ガイド貫通孔36は、Y方向において、位置決め凸部37と仮止め用貫通孔32eとの間に配置されている。ガイド貫通孔36には、締結部材7の頭部71が挿入されている。ガイド貫通孔36の直径は、締結部材7の頭部71の直径よりも大きい。ガイド貫通孔36の深さは、締結部材7の頭部71の高さH1よりも大きい。
図4および図5に示すように、位置決め凸部37は、リニアコンベアモジュール3の支持部材32の底面32fの孔部132に圧入された位置決め用のピンである。すなわち、位置決め凸部37は、リニアコンベアモジュール3の底面32fからZ2方向に突出している。また、位置決め凸部37は、第1金属材料より大きい剛性または硬度を有する第2金属材料により構成されている。第2金属材料は、鉄およびステンレスなどである。
位置決め凸部37は、リニアコンベアモジュール3の底面32fにおける少なくとも対角線上の2箇所に設けられている。位置決め凸部37は、下方向から視て、支持部材32の矩形形状の底面32fの角部近傍に配置されている。位置決め凸部37は、支持部材32の底面32fの対角線が延びる方向に対向して、支持部材32に2組配置されている。このように、位置決め凸部37は、Z2方向側から視て、支持部材32の底面32fの4つの角部の全てに配置されている。
(切り欠き)
図5および図6に示すように、切り欠き38は、X方向におけるリニアコンベアモジュール3の両端部に形成されている。切り欠き38は、支持部材32の底面32fのX1方向側の端部に形成された第1切り欠き38aを含む。第1切り欠き38aは、Y1方向側から視て、支持部材32の底面32fのX1方向側の端部をX2方向側に切り欠いて形成されている。切り欠き38は、支持部材32の底面32fのX2方向側の端部に形成された第2切り欠き38bを含む。第2切り欠き38bは、Y2方向側から視て、支持部材32の底面32fのX2方向側の端部をX1方向側に切り欠いて形成されている。第1切り欠き38aおよび第2切り欠き38bは、X方向に並ぶ複数のリニアコンベアモジュール3の全ての支持部材32に形成されている。
(凹部)
凹部4は、X方向において隣接するリニアコンベアモジュール3同士の切り欠き38を合わせることにより形成されている。すなわち、凹部4は、X1方向側に配置されたリニアコンベアモジュール3の第2切り欠き38bと、X2方向側に配置されたリニアコンベアモジュール3の第1切り欠き38aとを合わせることにより形成されている。
凹部4には、架台102に固定された状態の連結部材5が収容されている。すなわち、Y1方向側から視て、凹部4の内面と、架台102の上面102aとの間には、架台102に固定された状態の連結部材5が配置されている。ここで、Y1方向側から視て、凹部4の内面と、連結部材5との間には、空間が形成されている。詳細には、Z方向において、凹部4の深さDは、連結部材5の厚みTよりも大きいことにより、リニアコンベアモジュール3(凹部4)と連結部材5との間に隙間41が形成されている。また、X方向において、リニアコンベアモジュール3(凹部4)と連結部材5との間には、隙間42が形成されている。すなわち、X方向において、凹部4の幅w1は、連結部材5の幅w2よりも大きい。
(連結部材)
図6に示すように、本実施形態の連結部材5は、架台102に固定され、複数のリニアコンベアモジュール3同士を互いに連結するとともに、架台102に固定された状態でリニアコンベアモジュール3を位置決めするように構成されている。ここで、連結部材5は、X方向において、隣接するリニアコンベアモジュール3にまたがって設けられている。
具体的には、図7および図8に示すように、連結部材5は、位置決め孔51と、固定孔52と、仮止め孔53とを有している。なお、位置決め孔51は、請求の範囲の「連結部材側位置決め部」の一例である。
位置決め孔51は、位置決め凸部37が嵌合するように構成されている。すなわち、位置決め凸部37が位置決め孔51に嵌合した状態で、連結部材5は、リニアコンベアモジュール3のZ方向の移動を規制することなく、リニアコンベアモジュール3のX方向およびY方向の移動を規制するように、リニアコンベアモジュール3同士を連結するように構成されている。この際、連結部材5は、X方向およびY方向において、リニアコンベアモジュール3を位置決めしている。
位置決め孔51は、連結部材5をZ方向に貫通している。位置決め孔51の直径は、位置決め凸部37の直径と略同じである。位置決め孔51は、X方向に複数(2個)並んで配置されている。位置決め孔51の直径は、固定孔52の直径および仮止め孔53の直径よりも大きい。位置決め孔51は、位置決め凸部37に対応する位置に設けられている。位置決め孔51は、Y方向において、位置決め孔51、固定孔52および仮止め孔53のうち最も内側に配置されている。
位置決め孔51は、位置決め凸部37の挿入に起因する変形が抑制されるように構成されている。具体的には、連結部材5は、第1金属材料より大きい剛性または硬度を有する第3金属材料により構成されている。ここで、第3金属材料は、鉄およびステンレスなどである。連結部材5は、Z1方向側から視て、Y方向に長く延びた長方形形状の金属板である。
固定孔52は、締結部材7が挿入されるように構成されている。すなわち、締結部材7を固定孔52に挿入することにより、連結部材5は、架台102に直接固定されている。この際、連結部材5の移動は、X方向、Y方向およびZ方向において規制されている。すなわち、連結部材5は、位置決めされた状態で架台102に固定されている。
固定孔52は、連結部材5をZ方向に貫通している。固定孔52の直径は、締結部材7のおねじ部よりも若干大きい。固定孔52の直径は、位置決め孔51の直径より小さく、かつ、仮止め孔53の直径よりも大きい。固定孔52は、X方向に複数(2個)並んで配置されている。固定孔52は、ガイド貫通孔36に対応する位置に設けられている。固定孔52は、Y方向において、位置決め孔51と仮止め孔53との間に配置されている。
図9に示すように、仮止め孔53は、リニアコンベアモジュール3と連結部材5とを、位置決めした状態で固定するために形成されている。具体的には、仮止め孔53は、リニアコンベアモジュール3が架台102に固定される前に、リニアコンベアモジュール3と連結部材5とを仮止めするための締結部材8が螺合されるめねじ部53a(図7参照)を有している。
仮止め孔53は、締結部材8により、リニアコンベアモジュール3と連結部材5とを仮止めするように構成されている。すなわち、締結部材8を仮止め孔53に螺合することにより、連結部材5とリニアコンベアモジュール3とは、X方向、Y方向およびZ方向の移動を規制した状態で連結されている。この際、連結部材5は、X方向、Y方向およびZ方向において、リニアコンベアモジュール3を位置決めしている。
仮止め孔53は、連結部材5をZ方向に貫通している。仮止め孔53の直径は、締結部材8のおねじ部81と略同じである。仮止め孔53の直径は、位置決め孔51の直径および固定孔52の直径よりも小さい。仮止め孔53は、X方向に複数(2個)並んで配置されている。仮止め孔53は、仮止め用貫通孔32eに対応する位置に設けられている。仮止め孔53は、Y方向において、位置決め孔51、固定孔52および仮止め孔53のうち最も外側に配置されている。
ここで、X方向側において隣接するリニアコンベアモジュール3のうち、X1方側のリニアコンベアモジュール3には、X1方向側に配置された位置決め孔51、固定孔52および仮止め孔53が用いられる。また、X2方側のリニアコンベアモジュール3には、X2方向側に配置された位置決め孔51、固定孔52および仮止め孔53が用いられる。
このように、リニアコンベアモジュール3は、連結部材5により位置決めされるとともに、リニアコンベアモジュール3の底面32fを架台102に当接させた状態で、架台102に固定されている。この際、リニアコンベアモジュール3と連結部材5とは、位置決め凸部37と位置決め孔51とによりX方向およびY方向(水平方向)において位置決めされた状態で、別々に架台102に固定されている。
(締結部材)
図4に示すように、締結部材7は、架台102に固定された連結部材5の位置決め孔51にリニアコンベアモジュール3の位置決め凸部37を嵌合可能なようにガイドする機能を有している。詳細には、Z方向において、締結部材7の頭部71の高さH1は、位置決め凸部37におけるリニアコンベアモジュール3の底面32fからの突出高さH2よりも大きい。すなわち、位置決め凸部37が位置決め孔51に挿入される前に、締結部材7の頭部71がガイド貫通孔36に挿入される。これにより、締結部材7の頭部71がガイド貫通孔36に挿入されることにより、リニアコンベアモジュール3の位置決め凸部37と連結部材5の位置決め孔51とが嵌合する。
このように、リニアコンベア101では、リニアコンベアモジュール3を架台102から取り外した後、再度同じリニアコンベアモジュール3を架台102に取り付けるか、または、新たなリニアコンベアモジュール3を架台102に取り付ける際に、位置決め凸部37を位置決め孔51に容易に嵌合することが可能である。
(リニアコンベアの設置方法のフローチャート)
以下に、リニアコンベア101の設置方法について図10および図11を参照して説明する。リニアコンベア101の設置方法は、作業者によるリニアコンベアモジュール3の架台102への設置の過程を示すとともに、作業者によるリニアコンベアモジュール3の再設置の過程を示す。
図10に示すように、ステップS1において、作業者は、リニアコンベアモジュール3を連結部材5に仮止めする。すなわち、ステップS1において、作業者は、複数のリニアコンベアモジュール3同士を互いに連結部材5により連結するとともに、連結部材5によりリニアコンベアモジュール3を位置決めする。
詳細には、作業者は、リニアコンベアモジュール3同士の端部を当接させた状態にした後、凹部4に連結部材5を嵌め込む。ここで、作業者は、連結部材5の仮止め孔53とリニアコンベアモジュール3の仮止め用貫通孔32eとを合わせて、凹部4に連結部材5を挿入する。また、作業者は、連結部材5の位置決め孔51とリニアコンベアモジュール3の位置決め凸部37とを合わせて、凹部4に連結部材5を挿入する。そして、作業者は、締結部材8により、リニアコンベアモジュール3と連結部材5とを互いに位置決めした状態で仮固定する。
ステップS2において、作業者は、仮止めした状態のリニアコンベアモジュール3および連結部材5を架台102に載置するとともに、リニアコンベアモジュール3および連結部材5の仮止めを解除する。そして、作業者は、ステップS3において、リニアコンベアモジュール3および連結部材5の仮止めを解除した状態で、連結部材5を締結部材7により架台102に固定するとともに、リニアコンベアモジュール3を締結部材6により架台102に固定する。
詳細には、作業者は、リニアコンベアモジュール3の底面32fを架台102に当接させた状態で、架台102に連結部材5を固定するとともに、架台102にリニアコンベアモジュール3を固定する。すなわち、作業者は、リニアコンベアモジュール3の底面32fを架台102に当接させた状態で、リニアコンベアモジュール3および連結部材5を架台102上に載置する。そして、作業者は、リニアコンベアモジュール3と連結部材5とを別々に架台102に固定する。
図11を参照して、作業者によるリニアコンベアモジュール3の架台102への再設置の過程を説明する。
図11に示すように、ステップS11において、作業者は、リニアコンベアモジュール3のメンテンナンスを行う際、リニアコンベアモジュール3を架台102から取り外すとともに、取り外したリニアコンベアモジュール3を架台102に対して再度設置する。この際、作業者は、連結部材5を利用して、リニアコンベアモジュール3を再度略同じ箇所に設置する。
詳細には、作業者は、メンテナンス時に、リニアコンベアモジュール3を架台102から取り外した後、架台102に固定された連結部材5に対して位置決めするようにリニアコンベアモジュール3を配置することにより、架台102にリニアコンベアモジュール3を再度設置する。すなわち、作業者は、締結部材7の頭部71とリニアコンベアモジュール3のガイド貫通孔36とを合わせて、凹部4に連結部材5を挿入する。この際、リニアコンベアモジュール3の位置決め凸部37が、連結部材5の位置決め孔51に合わせて挿入される。これにより、リニアコンベアモジュール3と連結部材5とが、互いに位置決めした状態で再度設置される。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、リニアコンベアモジュール3を、連結部材5により位置決めするとともに、リニアコンベアモジュール3の底面32fを架台102に当接させた状態で、架台102に固定する。これにより、スライダ2およびスライダ2の載置面2eに載置されるワークからガイドレール34に加えられた荷重を架台102により直接的に受けることができるので、ガイドレール34に加えられた荷重に対する剛性を確保することができる。また、リニアコンベアモジュール3を架台102から取り外して再度架台102に固定する場合でも、架台102に固定されたままの連結部材5によりリニアコンベアモジュール3を再度位置決めするので、リニアコンベアモジュール3を元の位置に精度よく位置決めすることができる。これらの結果、ガイドレール34に加えられる荷重に対する剛性を確保しつつ、リニアコンベアモジュール3の配置位置を精度よく再現することができる。
また、本実施形態では、上記のように、Z方向において、凹部4の深さDを連結部材の厚みTよりも大きくすることにより、リニアコンベアモジュール3と連結部材5との間に隙間41を形成する。これにより、架台102にリニアコンベアモジュール3を固定した状態で、リニアコンベアモジュール3と連結部材5との間のZ方向の隙間41により、Z方向において連結部材5とリニアコンベアモジュール3とが当接しないので、連結部材5とリニアコンベアモジュール3とがZ方向に当接することに起因するリニアコンベアモジュール3の変形を防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、リニアコンベアモジュール3と連結部材5とを、位置決め凸部37と位置決め孔51とによりリニアコンベアモジュール3が連結部材5に対して水平方向において位置決めされた状態で、別々に架台102に固定する。これにより、リニアコンベアモジュール3と連結部材5とを共締めした状態で架台102に設置した際に、架台102と連結部材5との間に浮きが生じるような場合であっても、リニアコンベアモジュール3と連結部材5とを共締めした状態ではなく別々に架台102に固定することにより、上記浮きが生じた状態で連結部材5を架台102に固定することを防止することができる。この結果、上記浮きが生じた状態で連結部材5を架台102に固定することに伴うリニアコンベアモジュール3の変形を防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、リニアコンベアモジュール3に、ガイドレール34およびリニアモータ固定子33を支持し、第1金属材料により構成された支持部材32を設ける。位置決め凸部37に、リニアコンベアモジュール3の底面32fからZ2方向に突出し、第1金属材料より大きい剛性または硬度を有する第2金属材料により構成された位置決め凸部37を設ける。連結部材5に、位置決め凸部37が嵌合する連結部材側位置決め部としての位置決め孔51を設ける。連結部材5を、第1金属材料より大きい剛性または硬度を有する第3金属材料により構成する。これにより、位置決め凸部37と位置決め孔51が形成される連結部材5とのいずれかを剛性または硬度の低い第1金属材料により構成する場合と比較して、位置決め凸部37を位置決め孔51に嵌め込む際の位置決め凸部37または位置決め孔51の変形を抑制することができる。この結果、位置決め凸部37を位置決め孔51に繰り返し嵌め込むことに起因する位置決め凸部37および位置決め孔51の変形を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、リニアコンベアモジュール3を、Z2方向から視て、矩形形状に設ける。位置決め凸部37を、Z2方向から視て、リニアコンベアモジュール3の底面32fにおける対角線上の4箇所に設ける。これにより、対角線上の4箇所の位置決め凸部37により、リニアコンベアモジュール3の水平方向の移動および水平面内での回転を規制することができるので、簡易な構造でリニアコンベアモジュール3を正確に位置決めすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、X方向において、凹部4と連結部材5との間に、隙間42を形成する。これにより、X方向において凹部4および連結部材5のサイズにばらつきがある場合でも、凹部4と連結部材5との間の隙間42により、凹部4および連結部材5のサイズのばらつきを許容することができる。この結果、連結部材5によるリニアコンベアモジュール3の連結をより容易に行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、リニアコンベアモジュール3に、締結部材7が挿入されるガイド貫通孔36を設ける。Z方向において、締結部材7の頭部71の高さH1を、位置決め凸部37におけるリニアコンベアモジュール3の底面32fからの突出高さH2よりも大きくする。リニアコンベア101を、締結部材7の頭部71がガイド貫通孔36に挿入されガイドされることにより、リニアコンベアモジュール3の位置決め凸部37と連結部材5の位置決め孔51とが嵌合するように構成する。これにより、位置決め凸部37が見えない位置(リニアコンベアモジュール3の底面側)に設けられている場合にも、Z1方向から締結部材7の頭部71をガイド貫通孔36を介して視認しつつ、締結部材7の頭部71をガイド貫通孔36に合わせて挿入することにより、位置決め凸部37も合わせて位置決め孔51に嵌合することができる。この結果、リニアコンベアモジュール3を連結部材5に容易に設置することができる。
また、本実施形態では、上記のように、連結部材5に、リニアコンベアモジュール3が架台102に固定される前に、リニアコンベアモジュール3と連結部材5とを仮止めするための締結部材8が螺合されるめねじ部53aを有する仮止め孔53を設ける。これにより、リニアコンベアモジュール3および連結部材5の両方を動かして調整可能な状態で、締結部材8を仮止め孔53のめねじ部53aに螺合することにより、連結部材5を用いてリニアコンベアモジュール3を連結することができるので、連結部材5によるリニアコンベアモジュール3の連結を容易に行うことができる。したがって、リニアコンベアモジュール3と連結部材5とを仮止めすることなく、架台102に固定された連結部材5によりリニアコンベアモジュール3を直接連結する場合と比較して、連結部材5とリニアコンベアモジュール3との連結を容易に行うことができる。この結果、連結部材5およびリニアコンベアモジュール3の架台102への設置を容易に行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、凹部4を、X方向において隣接するリニアコンベアモジュール3同士の切り欠き38を合わせることにより形成する。これにより、X方向において隣接するリニアコンベアモジュール3の端部同士を合わせて形成される凹部4内に連結部材5を配置することにより、X方向において隣接するリニアコンベアモジュール3同士の連結部材5による連結、および、位置合わせを行うことができる。この結果、簡易な構造により、リニアコンベアモジュール3同士の連結部材5による連結、および、位置合わせを行うことができるので、リニアコンベアモジュール3の構造の複雑化を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、リニアコンベア101の設置方法に、リニアコンベアモジュール3の底面32fを架台102に当接させた状態で、架台102に連結部材5を固定するとともに、架台102にリニアコンベアモジュール3を固定するステップを設ける。これにより、スライダ2およびスライダ2の載置面2eに載置されるワークからガイドレール34に加えられた荷重を架台102により直接的に受けることができるので、ガイドレール34に加えられた荷重に対する剛性を確保することができる。また、リニアコンベアモジュール3を架台102から取り外して再度架台102に固定する場合でも、架台102に固定されたままの連結部材5によりリニアコンベアモジュール3を再度位置決めするので、リニアコンベアモジュール3を元の位置に精度よく位置決めすることができる。これらの結果、ガイドレール34に加えられる荷重に対する剛性を確保しつつ、リニアコンベアモジュール3の配置位置を精度よく再現することができる。
また、本実施形態では、上記のように、架台102に連結部材5およびリニアコンベアモジュール3を固定するステップに、仮止めした状態のリニアコンベアモジュール3および連結部材5を架台102に載置するとともに、リニアコンベアモジュール3および連結部材5の仮止めを解除するステップS2を設ける。架台102に連結部材5およびリニアコンベアモジュール3を固定するステップに、リニアコンベアモジュール3および連結部材5の仮止めを解除した状態で、連結部材5を架台102に固定するとともに、リニアコンベアモジュール3を架台102に固定するステップS3を設ける。これにより、リニアコンベアモジュール3および連結部材5の仮止めを解除し、リニアコンベアモジュール3および連結部材5の各々を架台102に載置させた後に、連結部材5およびリニアコンベアモジュール3を独立して架台102に固定するので、リニアコンベアモジュール3と連結部材5とを共締めした状態で架台102に固定しないようにすることができる。この結果、架台102に対する連結部材5の浮きに起因するリニアコンベアモジュール3の変形を防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、リニアコンベア101の設置方法に、メンテナンス時に、リニアコンベアモジュール3を架台102から取り外した後、架台102に固定された連結部材5に対して位置決めするようにリニアコンベアモジュール3を配置することにより、架台102にリニアコンベアモジュール3を再度設置するステップS11を設ける。これにより、メンテナンス後に、連結部材5に合わせてリニアコンベアモジュール3を配置することにより、リニアコンベアモジュール3を元の位置に精度よく位置決めして戻すことができるので、リニアコンベアモジュール3のメンテナンスに要する手間を省くことができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく請求の範囲によって示され、さらに請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、連結部材5は、X方向(ガイドレール34の延びる方向)において、隣接するリニアコンベアモジュール3同士にわたって一体的に設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図12に示す本実施形態の第1変形例のように、連結部材205は、ガイドレール34の延びる方向において隣接するリニアコンベアモジュール3同士の境界部分において分割可能に構成されていてもよい。これにより、隣接するリニアコンベアモジュール3同士を連結部材205により精度よく位置決めした後に、連結部材205を分割することができるので、位置決め精度を維持した状態で隣接するリニアコンベアモジュール3同士を切り離すことができる。
また、上記実施形態では、位置決め凸部37を位置決め孔51に嵌合することにより、連結部材5は、水平方向の移動を規制した状態のリニアコンベアモジュール3同士を連結するように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、連結部材は、ガイドレールの延びる方向において位置調整可能に構成されていてもよい。これにより、ガイドレールの延びる方向におけるリニアコンベアモジュールのサイズのばらつきを、連結部材における位置調整により吸収することができるので、連結部材を架台に固定した後においても、連結部材によるリニアコンベアモジュールの位置合わせを容易に行うことができる。詳細には、図13に示す本実施形態の第2変形例のように、連結部材305は、X1方向側に配置された固定部351と、X2方向側に配置された可動部352とを有していてもよいし、図14に示す本実施形態の第3変形例のように、連結部材405は、X方向の両方に可動部452を有していてもよい。また、図15に示す本実施形態の第4変形例のように、連結部材505は、X方向に並ぶ位置決め孔51のうちの一方をX方向に延びた長孔551にしてもよい。
また、上記実施形態では、X方向の長さが同じリニアコンベアモジュール3が、X方向に複数並んでいる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、X方向の長さの異なるリニアコンベアモジュール同士が、X方向に並んでいてもよい。
また、上記実施形態では、凹部4は、X方向において隣接するリニアコンベアモジュール3同士の切り欠き38を合わせることにより形成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、凹部は、架台の上面を下方に窪ませて形成されてもよい。
また、上記実施形態では、位置決め凸部37は、リニアコンベアモジュール3の支持部材32の底面32fに圧入された位置決め用のピンである例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、位置決め凸部は、位置決め用の球体であってもよい。
また、上記実施形態では、Z方向(上下方向)において、凹部4の深さDは、連結部材5の厚みTよりも大きいことにより、凹部4と連結部材5との間に隙間41が形成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、上下方向において、凹部の深さは、連結部材の厚みとおなじであってもよい。
また、上記実施形態では、連結部材5は、鉄およびステンレスなどにより構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、連結部材は、支持部材と同じ金属材料(アルミニウム)などであってもよい。
また、上記実施形態では、位置決め凸部37は、鉄およびステンレスなどにより構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、位置決め凸部は、支持部材と同じ金属材料(アルミニウム)などであってもよい。
また、上記実施形態では、位置決め凸部37は、Z2方向(下方向)側から視て、支持部材32の底面32fの4つの角部の全てに配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、位置決め凸部は、下方向側から視て、支持部材の底面の角部のうち、2つまたは3つの角部に配置されていてもよい。
また、上記実施形態では、位置決め凸部37は、支持部材32に設けられているとともに、位置決め孔51は連結部材5に設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、位置決め凸部は、連結部材に設けられているとともに、位置決め孔は支持部材に設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、作業者は、仮止めした状態のリニアコンベアモジュール3および連結部材5を架台102に載置した後、リニアコンベアモジュール3および連結部材5の仮止めを解除した状態で、連結部材5を締結部材7により架台102に固定するとともに、リニアコンベアモジュール3を締結部材6により架台102に固定する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図16の第5変形例に示すリニアコンベアの設置方法であってもよい。詳細には、図16に示すように、ステップS1において、作業者は、リニアコンベアモジュールを連結部材に仮止めする。ステップS602において、作業者は、仮止めした状態のリニアコンベアモジュールおよび連結部材を架台に載置するとともに、リニアコンベアモジュールを架台に固定する。ステップS603において、作業者は、リニアコンベアモジュールを架台に固定した後、リニアコンベアモジュールおよび連結部材の仮止めを解除する。ステップS604において、作業者は、仮止めを解除した状態の連結部材を架台に固定する。これにより、リニアコンベアモジュールと連結部材との仮止めを解除する前に、リニアコンベアモジュールを架台に載置させて固定することにより、リニアコンベアモジュールと連結部材との相対的な位置を維持してリニアコンベアモジュールを架台に固定することができる。また、リニアコンベアモジュールと連結部材との仮止めを解除した後に、連結部材を架台に固定するので、リニアコンベアモジュールと連結部材とを共締めした状態で架台に固定しないようにすることができる。これらの結果、リニアコンベアモジュールと連結部材との相対的な位置ずれを抑制することができるとともに、架台に対する連結部材の浮きに起因するリニアコンベアモジュールの変形を防止することができる。
2 スライダ
2b リニアモータ可動子
3 リニアコンベアモジュール
4 凹部
5、205、305、405、505 連結部材
7 締結部材(第1締結部材)
8 締結部材(第2締結部材)
32 支持部材
32f 底面
33 リニアモータ固定子
34 ガイドレール
36 ガイド貫通孔
37 位置決め凸部(モジュール側位置決め部)
38 切り欠き
41 隙間
42 隙間
51 位置決め孔(連結部材側位置決め部)
53 仮止め孔
53a めねじ部
71 頭部
101 リニアコンベア
102 架台
D 凹部の深さ
H1 (締結部材の頭部の)高さ
H2 突出高さ
T 連結部材の厚み

Claims (15)

  1. リニアモータ可動子を有するスライダの移動をガイドするガイドレールと、リニアモータ固定子とを含み、架台に固定される複数のリニアコンベアモジュールと、
    前記架台に固定され、前記複数のリニアコンベアモジュール同士を互いに連結するとともに、前記架台に固定された状態で前記リニアコンベアモジュールを位置決めする連結部材とを備え、
    前記架台または前記リニアコンベアモジュールの少なくともいずれか一方は、前記架台に固定された状態の前記連結部材が収容される凹部を含み、
    前記リニアコンベアモジュールは、前記連結部材により位置決めされるとともに、前記リニアコンベアモジュールの底面を前記架台に当接させた状態で、前記架台に固定されているとともに、前記連結部材は、前記リニアコンベアモジュールとは別個に、直接前記架台に固定されている、リニアコンベア。
  2. 上下方向において、前記凹部の深さが前記連結部材の厚みよりも大きいことにより、前記リニアコンベアモジュールと前記連結部材との間に隙間が形成されている、請求項1に記載のリニアコンベア。
  3. 前記リニアコンベアモジュールは、モジュール側位置決め部を含み、
    前記連結部材は、前記モジュール側位置決め部に対応する位置に設けられる連結部材側位置決め部を含み、
    前記リニアコンベアモジュールと前記連結部材とは、前記モジュール側位置決め部と前記連結部材側位置決め部とにより前記リニアコンベアモジュールが前記連結部材に対して水平方向において位置決めされた状態で、別々に前記架台に固定されている、請求項1または2に記載のリニアコンベア。
  4. 前記リニアコンベアモジュールは、前記ガイドレールおよび前記リニアモータ固定子を支持し、第1金属材料により構成された支持部材をさらに含み、
    前記モジュール側位置決め部は、前記リニアコンベアモジュールの底面から下方向に突出し、前記第1金属材料より大きい剛性または硬度を有する第2金属材料により構成された位置決め凸部を有し、
    前記連結部材は、前記位置決め凸部が嵌合する前記連結部材側位置決め部としての位置決め孔を含むとともに、前記第1金属材料より大きい剛性または硬度を有する第3金属材料により構成されている、請求項3に記載のリニアコンベア。
  5. 前記リニアコンベアモジュールは、下方向から視て、矩形形状を有し、
    前記位置決め凸部は、下方向から視て、前記リニアコンベアモジュールの底面における少なくとも対角線上の2箇所に設けられている、請求項4に記載のリニアコンベア。
  6. 前記ガイドレールの延びる方向において、前記凹部と前記連結部材との間には、隙間が形成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載のリニアコンベア。
  7. 前記連結部材を前記架台に締結する第1締結部材をさらに備え、
    前記リニアコンベアモジュールは、前記第1締結部材が挿入されるガイド貫通孔を含み、上下方向において、前記第1締結部材の頭部の高さは、前記位置決め凸部の前記リニアコンベアモジュールの底面からの突出高さよりも大きく、
    前記第1締結部材の前記頭部が前記ガイド貫通孔に挿入されてガイドされることにより、前記リニアコンベアモジュールの前記位置決め凸部と前記連結部材の前記位置決め孔とが嵌合するように構成されている、請求項4または5に記載のリニアコンベア。
  8. 前記連結部材は、前記リニアコンベアモジュールが前記架台に固定される前に、前記リニアコンベアモジュールと前記連結部材とを仮止めするための第2締結部材が螺合されるめねじ部を有する仮止め孔を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のリニアコンベア。
  9. 前記リニアコンベアモジュールは、前記ガイドレールの延びる方向における前記リニアコンベアモジュールの両端部に形成される切り欠きをさらに含み、
    前記凹部は、前記ガイドレールの延びる方向において隣接する前記リニアコンベアモジュール同士の前記切り欠きを合わせることにより形成されている、請求項1~8のいずれか1項に記載のリニアコンベア。
  10. 前記連結部材は、前記ガイドレールの延びる方向において隣接する前記リニアコンベアモジュール同士の境界部分において分割可能に構成されている、請求項1~9のいずれか1項に記載のリニアコンベア。
  11. 前記連結部材は、前記ガイドレールの延びる方向において位置調整可能に構成されている、請求項1~10のいずれか1項に記載のリニアコンベア。
  12. 複数のリニアコンベアモジュール同士を互いに連結部材により連結するとともに、前記連結部材により前記リニアコンベアモジュールを位置決めするステップと、
    前記リニアコンベアモジュールの底面を架台に当接させた状態で、前記架台または前記リニアコンベアモジュールの少なくともいずれか一方に設けられた凹部に収容された前記連結部材を、前記リニアコンベアモジュールとは別個に、直接前記架台に固定するとともに、前記架台に前記リニアコンベアモジュールを固定するステップとを備える、リニアコンベアの設置方法。
  13. 前記連結部材により前記リニアコンベアモジュール同士を互いに連結するとともに位置決めするステップは、前記リニアコンベアモジュールを前記連結部材に仮止めするステップを含み、
    前記架台に前記連結部材および前記リニアコンベアモジュールを固定するステップは、
    仮止めした状態の前記リニアコンベアモジュールおよび前記連結部材を前記架台に載置するとともに、前記リニアコンベアモジュールおよび前記連結部材の仮止めを解除するステップと、
    前記リニアコンベアモジュールおよび前記連結部材の仮止めを解除した状態で、前記連結部材を前記架台に固定するとともに、前記リニアコンベアモジュールを前記架台に固定するステップとを含む、請求項12に記載のリニアコンベアの設置方法。
  14. 前記連結部材により前記リニアコンベアモジュール同士を互いに連結するとともに位置決めするステップは、前記リニアコンベアモジュールを前記連結部材に仮止めするステップを含み、
    前記架台に前記連結部材および前記リニアコンベアモジュールを固定するステップは、
    仮止めした状態の前記リニアコンベアモジュールおよび前記連結部材を前記架台に載置するとともに、仮止めした状態の前記リニアコンベアモジュールを前記架台に固定するステップと、
    前記リニアコンベアモジュールおよび前記連結部材の仮止めを解除するステップと、
    前記リニアコンベアモジュールおよび前記連結部材の仮止めを解除した状態で、前記連結部材を前記架台に固定するステップとを含む、請求項12に記載のリニアコンベアの設置方法。
  15. メンテナンス時に、前記リニアコンベアモジュールを前記架台から取り外した後、前記架台に固定された前記連結部材に対して位置決めするように前記リニアコンベアモジュールを配置することにより、前記架台に前記リニアコンベアモジュールを再度設置するステップをさらに備える、請求項12~14のいずれか1項に記載のリニアコンベアの設置方法。
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