JPH08186974A - 永久磁石界磁リニアモータ - Google Patents

永久磁石界磁リニアモータ

Info

Publication number
JPH08186974A
JPH08186974A JP32895594A JP32895594A JPH08186974A JP H08186974 A JPH08186974 A JP H08186974A JP 32895594 A JP32895594 A JP 32895594A JP 32895594 A JP32895594 A JP 32895594A JP H08186974 A JPH08186974 A JP H08186974A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
permanent magnet
wall
permanent magnets
base portion
linear motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32895594A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoyo Sogabe
正豊 曽我部
Shogo Azuma
省吾 東
Yoichi Amamiya
洋一 雨宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fanuc Corp filed Critical Fanuc Corp
Priority to JP32895594A priority Critical patent/JPH08186974A/ja
Publication of JPH08186974A publication Critical patent/JPH08186974A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Linear Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 いかなる環境下でも永久磁石を確実に保護で
きる保護部材を備えた永久磁石界磁リニアモータを提供
する。 【構成】 リニアモータ10の固定子14は、磁性材料
からなる基部22と、基部22上に並置される複数の永
久磁石24とを備える。基部22は、永久磁石24を支
持する支持面26を有する支持部28と、支持面26の
長手方向両縁部から突出する対向壁面30を有する一対
の壁32とを備える。壁32の壁面30は、複数の永久
磁石24を配置する凹所34を支持面26上に形成す
る。壁32の頂面36は、各永久磁石24の電機子対向
面38よりも僅かに遠く支持面26から離れた位置に配
置される。基部22の凹所34には、複数の永久磁石2
4の表面を覆う保護部材40が配置される。各壁32の
頂面36には、基部22を機台に固定するための固定部
材用の複数の貫通孔42及び座44が穿設される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、界磁に永久磁石を用い
たリニアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば工作機械の主軸/テーブル
送り機構やOA機器の磁気ヘッド駆動機構等、各種産業
機械の駆動部に、高速駆動が容易で静粛性に優れたリニ
アモータの使用が提案されている。この種のリニアモー
タのうち、リニア直流モータやリニア同期モータでは、
構造を単純にするために界磁に永久磁石を用いたものが
多用される傾向にある。
【0003】一般に永久磁石界磁リニアモータは、基部
上に並置される複数の永久磁石を備えた界磁と、この界
磁との間に所定空隙を介して配置され、それら永久磁石
による磁界を順次横断する方向へ複数の永久磁石に対し
直線的に相対移動する巻線を備えた電機子とを具備す
る。界磁と電機子との相対移動方向へ隣合う永久磁石の
各電機子対向面には、交互にN極及びS極が形成され
る。従来のこの種のリニアモータでは、基部は鉄等の磁
性材料の平板からなり、その平坦な表面に複数の永久磁
石が例えば接着剤により固着される。
【0004】さらに従来の永久磁石界磁リニアモータで
は、各永久磁石を外傷に対して保護するために、各永久
磁石の表面が樹脂部材によって被覆される。このような
樹脂部材は、複数の永久磁石を固着した基部を所定の型
内に配置し、型の壁と基部及び永久磁石との間に形成さ
れる凹所に樹脂材料を流し込み、かつ固化させることに
よって形成される。このような樹脂材料としては、エポ
キシ系樹脂が好適に使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】固定界磁形の永久磁石
界磁リニアモータでは、界磁を機台に取付けるために、
基部にボルト用の複数の貫通孔及び座が形成される。こ
れらの貫通孔及び座に樹脂材料が付着すると、ボルトに
よって界磁を機台に強固に固定することが困難になる。
したがって従来、基部に貫通孔及び座を形成する工程
は、永久磁石を保護するための樹脂部材の成形工程の後
に行なわれていた。
【0006】しかしながら、樹脂部材で覆われた基部に
機械加工によって貫通孔及び座を形成すると、樹脂部材
と基部との接触面に剥離を生じたり、磁性材料の切削粉
が樹脂部材で覆われた永久磁石の表面に付着したりする
傾向があった。このようなリニアモータを油や切削粉が
飛散する環境で使用すると、樹脂部材と基部との剥離に
よる隙間に油が浸入し、基部の腐蝕の一因となる場合が
ある。また、樹脂部材には一般に粘性の高い樹脂材料を
用いるので、永久磁石の電機子対向面上に形成された保
護層は厚みが不均一になりがちである。そのような保護
層に磁性材料の切削粉が付着すると、厚みの薄い部分で
は永久磁石を損傷し易く、また空隙の磁束分布に影響を
及ぼす危惧が生じる。
【0007】したがって本発明の目的は、永久磁石を支
持した基部に所望の機械加工を施した後に、永久磁石を
外傷に対して保護するための保護部材を所定位置に配置
でき、以ていかなる環境下でも永久磁石を確実に保護で
きる作動信頼性に優れた永久磁石界磁リニアモータを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基部上に並置される複数の永久磁石を備
えた界磁と、界磁との間に所定空隙を介して配置され、
複数の永久磁石に対し直線的に相対移動する巻線を備え
た電機子とを具備する永久磁石界磁リニアモータにおい
て、基部は、複数の永久磁石を支持する支持面と、支持
面から突出して複数の永久磁石を配置する凹所を支持面
上に形成する壁とを備え、この壁と複数の永久磁石との
間に、複数の永久磁石の少なくとも電機子に対向する表
面を覆う保護部材を配置し、基部を物体に固定する固定
部材を挿入する貫通孔を壁の頂面から穿設したことを特
徴とする永久磁石界磁リニアモータを提供する。
【0009】
【作用】基部に凹所を形成する壁は、保護部材として凹
所に樹脂材料を充填する場合に樹脂材料の型として作用
する。支持面からの壁の突出高さを永久磁石の厚みより
も大きくすれば、永久磁石の電機子対向面を保護部材で
覆ったときにも、壁の頂面は保護部材から分離される。
したがって、壁の頂面に固定部材用の貫通孔を穿設すれ
ば、貫通孔を形成する機械加工工程を保護部材の配置に
先立って行なうことが可能となる。また、支持面からの
壁の突出高さを永久磁石の厚みに等しくすれば、壁の頂
面は保護部材を支持する面としても作用する。この場
合、貫通孔を逃げる切欠部を保護部材に設けておけば、
やはり貫通孔を形成する機械加工工程を保護部材の配置
に先立って行なうことが可能となる。
【0010】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明をその好
適な実施例に基づき詳細に説明する。図1及び図2は、
本発明の実施例による永久磁石界磁リニアモータ10を
示す。リニアモータ10は、電機子を可動子12とし界
磁を固定子14としたリニア同期モータである。可動子
12は、珪素鋼板等の複数の磁性薄板材料の積層体から
なる略直方体形状の電機子鉄心16と、電機子鉄心16
の一表面に相互に略平行に凹設された複数のスロット1
8に収容される複数の電機子巻線20とを備える。各電
機子巻線20に例えば三相交流によって移動磁界が生じ
ると、移動磁界と固定子14の磁極との間に作用する吸
引力及び反発力により、可動子12が推力を付与されて
固定子14に沿って直線的に移動する。なお、可動子1
2は図示しない支持/案内手段によって移動可能に支持
され、その移動中、可動子12に作用する垂直力に抗し
て固定子14との間に所定空隙を維持する。このような
可動子12の構成は従来周知のものであり、様々な構成
の周知の電機子を可動子12として使用できる。
【0011】固定子14は、鉄等の磁性材料からなる板
状の基部22と、基部22上に相互に略平行に並置され
る複数の永久磁石24とを備える。基部22は、複数の
永久磁石24を直接に支持する略矩形の支持面26を有
する支持部28と、支持面26の長手方向へ延びる両縁
部から略直立状に突出する対向壁面30を有する一対の
壁32とを備える。壁32の壁面30によって、複数の
永久磁石24を配置する凹所34が支持面26上に形成
される。
【0012】図2(b)に明示されるように、壁面30
の突出高さは永久磁石24の厚みよりもやや大きくなっ
ている。すなわち壁32の頂面36は、各永久磁石24
の電機子対向面38よりも僅かに遠く支持面26から離
れた位置に配置される。このような凹所34は、例えば
鋳造、プレス、切削加工等によって基部22に形成でき
る。或いは、壁32を支持部28とは別体に成形して、
周知の固定手段によりそれら別体の壁32を支持部28
の長手方向両縁部に固定することによって、凹所34を
形成することもできる。この場合、別体の壁32は、支
持部28とは別の例えば非磁性材料から形成してもよ
い。
【0013】各永久磁石24は、略直方体形状を有し、
隣合う永久磁石24が交互的に可動子12に接近及び離
反する方向へ延びる磁束を形成する。すなわち、隣合う
永久磁石24の電機子対向面38に交互にN極及びS極
が形成される。なお各永久磁石24は、周知のように例
えば接着剤によって基部22の支持面26に固着され
る。
【0014】基部22の凹所34には、複数の永久磁石
24の表面を覆う保護部材40が配置される。保護部材
40は、基部22の支持面26及び壁面30と各永久磁
石24の表面とに密接して、壁面30の全高に及んで凹
所34を埋め、各永久磁石24を外傷に対して保護す
る。したがって各永久磁石24の電機子対向面38上に
は、壁面30の突出高さと永久磁石24の厚みとの差に
相当する厚みを有する保護部材40の薄肉部分が配置さ
れる。なお薄肉部分の厚みは、可動子12と固定子14
との間の空隙の寸法に鑑みて、例えば0.1〜0.5mm
に形成される。
【0015】このような保護部材40は、複数の永久磁
石24を支持面26に固着した基部22を所定の型(図
示せず)内に配置し、凹所34に例えばエポキシ系樹脂
等の常温硬化又は熱硬化可能な樹脂材料を流し込み、か
つ固化させることによって形成される。この場合、基部
22の一対の壁32によって予め凹所34が形成されて
いるので、基部22を収容する型は、従来と異なり基部
22の横断方向へ延びる一対の壁のみを有していればよ
く、型の設置が容易になるとともに型に関するコストが
削減される利点がある。
【0016】固定子14では、基部22を機台(図示せ
ず)に固定するための固定部材(例えばボルト)用の複
数の貫通孔42及び座44が、一対の壁32の頂面36
に穿設される。前述のように壁32の頂面36は、樹脂
材料からなる保護部材40から分離されているので、基
部22の壁32に貫通孔42及び座44を形成する機械
加工工程は、保護部材40の成形工程に先立って行なう
ことができる。したがって固定子14によれば、リニア
モータの製造時に貫通孔の形成工程に起因して保護部材
と基部との間に剥離が生じる課題や、保護部材で覆われ
た永久磁石の表面に磁性材料の切削粉が付着する課題が
排除される。故にリニアモータ10は、油や切削粉が飛
散する劣悪な環境下でも、複数の永久磁石24を外傷に
対し確実に保護することができ、作動信頼性に優れたも
のとなる。さらに、基部22の凹所34が切削加工によ
って形成される場合は、例えばマシニングセンタを使用
して一連の工程で凹所34と貫通孔42及び座44とを
基部22に形成できる利点がある。
【0017】図3及び図4は、本発明の他の実施例によ
る永久磁石界磁リニアモータの固定子46を示す。固定
子46は図1の固定子14と同様に、鉄等の磁性材料か
らなる板状の基部48と、基部48上に並置される複数
の永久磁石50とを備える。基部48は、複数の永久磁
石50を直接に支持する略矩形の支持面52を有する支
持部54と、支持面52の長手方向へ延びる両縁部から
略直立状に突出する対向壁面56を有する一対の壁58
と、支持面52の横断方向へ延びる両縁部から略直立状
に突出する他の対向壁面60を有する一対の壁部材62
とを備える。
【0018】壁部材62は、好ましくはステンレスやア
ルミニウム等の非磁性材料からなり、ボルトや接着剤等
の周知の固定手段によって支持部54の横断方向両縁部
に固定される(図4(a)参照)。したがって固定子4
6では、壁58の壁面56及び壁部材62の壁面60に
よって、複数の永久磁石50を配置する凹所64が支持
面52上に形成される。壁58及び壁部材62の各頂面
66及び68は、各永久磁石50の電機子対向面70よ
りも、僅かに遠く支持面52から離れた位置に配置され
る。
【0019】各永久磁石50は、図3に示すような八角
形の平面形状を有し、基部48の長手方向すなわち固定
子46に対する可動子の移動方向へ隣合う永久磁石50
の電機子対向面70に、交互にN極及びS極が形成され
る。また、基部48の横断方向へ隣合う永久磁石50の
電機子対向面70には同一の磁極が形成される。永久磁
石50の上記のような形状は、固定子46と可動子(図
示せず)との間の空隙における磁束密度の空間分布を、
可動子の電機子巻線への供給電圧と同位相の正弦波状に
近似させて、永久磁石界磁リニアモータにおける推力の
変動(移動ムラ)を理論的に排除するための周知の形状
である。
【0020】基部48の凹所64には、複数の永久磁石
50を外傷に対して保護する保護部材として、支持面5
2及び壁面56、60と各永久磁石50の側面とに密接
して、永久磁石50の全高に及んで凹所64を埋める樹
脂部材72と、複数の永久磁石50及び樹脂部材72を
被覆して、各永久磁石50の電機子対向面70に密接配
置される保護層74とを備える。保護層74は、壁面5
6、60の突出高さと永久磁石50の厚みとの差に相当
する厚みを有する。
【0021】樹脂部材72は、複数の永久磁石50を支
持面52に固着した基部48の凹所64に、永久磁石5
0の電機子対向面70の高さまで例えばエポキシ系の樹
脂材料を流し込み、かつ固化させることによって形成さ
れる。この場合、樹脂材料を受ける凹所64は壁58及
び壁部材62によって予め形成されているので、基部4
8を収容する型は全く不要となり、製造工程が簡略化さ
れるとともに型に関するコストが削減される利点があ
る。
【0022】また、図1の固定子14における保護部材
40では、粘性の高い樹脂材料を用いるので、各永久磁
石24の電機子対向面38上に配置される薄肉部分は厚
みが不均一になりがちである。そのような薄肉部分に切
削粉等の異物が付着すると、厚みの薄い部分では永久磁
石を損傷し易くなる。そのような危惧を排除するため
に、固定子46では、樹脂部材72とは別体の均一厚み
に形成された保護層74が用いられる。
【0023】保護層74は、例えば樹脂部材72と同一
の樹脂材料から形成できるが、保護機能をさらに向上さ
せるために、ステンレス、アルミニウム、銅等の非磁性
金属材料から形成することもできる。保護層74は、基
部48の凹所64に流し込んだ樹脂部材72の樹脂材料
が固化する前に、複数の永久磁石50及び樹脂部材72
を覆って置かれ、樹脂材料の固化に伴って樹脂部材72
に固定される。なお保護層74の厚みは、例えば0.1
〜0.5mm、好ましくは0.2〜0.4mmに設定され
る。保護層74の厚みがこの範囲より小さいと、永久磁
石50の電機子対向面70に対する保護機能が不足し、
この範囲より大きいと可動子に接触する恐れが生じる。
【0024】固定子46では図1の固定子14と同様
に、基部48を機台(図示せず)に固定するためのボル
ト(図示せず)用の複数の貫通孔76及び座78が、一
対の壁58の頂面66に穿設される。前述のように壁5
8の頂面66は、樹脂部材72及び保護層74から分離
されているので、壁58に貫通孔76及び座78を形成
する機械加工工程は、樹脂部材72の成形工程及び保護
層74の固着工程に先立って行なうことができる。した
がって固定子46においても、リニアモータの製造時に
貫通孔の形成工程に起因して保護部材と基部との間に剥
離が生じる課題や、保護部材で覆われた永久磁石の表面
に磁性材料の切削粉が付着する課題が排除される。
【0025】図5は、本発明のさらに他の実施例による
永久磁石界磁リニアモータの固定子80を示す。固定子
80は図1の固定子14と同様に、鉄等の磁性材料から
なる板状の基部82と、基部82上に並置される複数の
永久磁石84とを備える。基部82は、複数の永久磁石
84を直接に支持する略矩形の支持面86を有する支持
部88と、支持面86の長手方向へ延びる両縁部及びそ
れらの略中間部から略直立状に突出する2組の対向壁面
90を有する3つの壁92とを備える。したがって固定
子80では、壁92の壁面90によって、複数の永久磁
石84を配置する2つの凹所94が支持面86上に形成
される。各壁92の頂面96は、支持面86に対して各
永久磁石84の電機子対向面98と同じ高さに配置され
る。
【0026】各永久磁石84は、図5(a)に示すよう
な平行四辺形の平面形状を有し、基部82の長手方向へ
隣合う永久磁石84の電機子対向面98に、交互にN極
及びS極が形成される。また、中間の壁92を挟んで基
部82の横断方向へ隣合う永久磁石84の電機子対向面
98には同一の磁極が形成される。永久磁石84の上記
のような形状は、図3の永久磁石50と同様に、永久磁
石界磁リニアモータにおける推力の変動(移動ムラ)を
理論的に排除するための周知の形状である。
【0027】固定子80は、複数の永久磁石84を外傷
に対して保護する保護部材として、複数の永久磁石50
の電機子対向面70及び各壁92の頂面96に密接配置
される保護層100を備える。保護層100は、エポキ
シ系樹脂等の樹脂材料や、ステンレス、アルミニウム、
銅等の非磁性金属材料から形成できる。保護層100
は、凹所94に配置された複数の永久磁石84を覆って
置かれ、例えば接着剤により壁92の頂面96に固着さ
れる。この場合、各壁92の頂面96と各永久磁石84
の電機子対向面98とが同じ高さに配置されるので、保
護層100の壁92への固着が容易かつ確実に行なわれ
る。
【0028】したがって、固定子80の基部82に図3
の壁部材62のような横断方向へ延びる壁を設け、その
壁の頂面にも保護層100を固着すれば、凹所94が固
定子80の外部空間に対し密閉される。その結果、固定
子80では凹所94に樹脂材料は充填されないが、永久
磁石84に対する優れた保護機能が得られる。なお保護
層100の厚みは、図4の保護層74と同様に例えば
0.1〜0.5mm、好ましくは0.2〜0.4mmに設定
される。
【0029】固定子80では、基部82を機台(図示せ
ず)に固定するためのボルト(図示せず)用の複数の貫
通孔102及び座104が、3つの壁92の頂面96に
穿設される。このような構成は、基部82の支持部88
の厚みが比較的薄くかつ支持面86の面積が大きい場合
に、磁気吸引力による基部82の変形を防止する観点で
有利である。保護層100は、これら貫通孔102及び
座104に対応する位置に、座104の径よりも大きな
開口を有する切欠部106が設けられる。それにより、
壁92に貫通孔102及び座104を形成する機械加工
工程は、保護層100の固着工程に先立って行なうこと
が可能となる。したがって固定子80においても、リニ
アモータの製造時に貫通孔の形成工程に起因して保護部
材と基部との間に剥離が生じる課題や、保護部材で覆わ
れた永久磁石の表面に磁性材料の切削粉が付着する課題
が排除される。
【0030】以上、本発明をその好適な実施例に基づい
て説明したが、本発明はそれに限定されず、特許請求の
範囲の記載の範囲内で様々な変更が可能である。例えば
上記実施例において、界磁を可動子とし電機子を固定子
とすることもできる。その場合、前述の基部に設けた貫
通孔及び座部は、可動子の本体に基部を固定するために
使用できる。また上記実施例において、電機子を直流モ
ータの形態とすることにより、本発明を直流リニアモー
タに適用することもできる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、永久磁石界磁リニアモータの界磁の基部に、複数の
永久磁石を配置する凹所を形成する壁を設け、この壁と
複数の永久磁石との間に、複数の永久磁石の少なくとも
電機子対向面を覆う保護部材を配置し、壁の頂面に固定
部材用の貫通孔を穿設する構成としたから、貫通孔を保
護部材から容易に分離でき、貫通孔の形成工程を保護部
材の配置に先立って行なうことが可能となる。したがっ
て本発明によれば、リニアモータの製造時に、貫通孔の
形成工程に起因して保護部材と基部との間に剥離が生じ
る課題や、保護部材で覆われた永久磁石の表面に磁性材
料の切削粉が付着する課題が排除され、以ていかなる環
境下でも永久磁石を外傷に対し確実に保護できる作動信
頼性に優れた永久磁石界磁リニアモータが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による永久磁石界磁リニアモー
タの斜視図である。
【図2】図1のリニアモータにおける固定子の図で、
(a)部分平面図、及び(b)線II−IIに沿った断面
図、である。
【図3】本発明の他の実施例による永久磁石界磁リニア
モータにおける固定子の平面図である。
【図4】図3の固定子の、(a)線a−aに沿った断面
図、及び(b)線b−bに沿った断面図、である。
【図5】本発明のさらに他の実施例による永久磁石界磁
リニアモータにおける固定子の、(a)平面図、及び
(b)線V−Vに沿った断面図、である。
【符号の説明】
12…可動子 14、46、80…固定子 16…電機子鉄心 20…電機子巻線 22、48、82…基部 24、50、84…永久磁石 26、52、86…支持面 28、54、88…支持部 30、56、60、90…壁面 32、58、92…壁 34、64、94…凹所 36、66、68、96…頂面 38、70、98…電機子対向面 40…保護部材 42、76、102…貫通孔 44、78、104…座 62…壁部材 72…樹脂部材 74、100…保護層 106…切欠部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基部上に並置される複数の永久磁石を備
    えた界磁と、該界磁との間に所定空隙を介して配置さ
    れ、該複数の永久磁石に対し直線的に相対移動する巻線
    を備えた電機子とを具備する永久磁石界磁リニアモータ
    において、 前記基部は、前記複数の永久磁石を支持する支持面と、
    該支持面から突出して該複数の永久磁石を配置する凹所
    を該支持面上に形成する壁とを備え、 前記壁と前記複数の永久磁石との間に、該複数の永久磁
    石の少なくとも前記電機子に対向する表面を覆う保護部
    材を配置し、 前記基部を物体に固定する固定部材を挿入する貫通孔
    を、前記壁の頂面から穿設したこと、を特徴とする永久
    磁石界磁リニアモータ。
JP32895594A 1994-12-28 1994-12-28 永久磁石界磁リニアモータ Pending JPH08186974A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32895594A JPH08186974A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 永久磁石界磁リニアモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32895594A JPH08186974A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 永久磁石界磁リニアモータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08186974A true JPH08186974A (ja) 1996-07-16

Family

ID=18215983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32895594A Pending JPH08186974A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 永久磁石界磁リニアモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08186974A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997002647A1 (fr) * 1995-07-03 1997-01-23 Fanuc Ltd Piece polaire d'aimant permanent pour moteurs lineaires
WO2002095898A1 (en) * 2001-05-22 2002-11-28 Soonhan Engineering Inc. Magnet fixing method of a linear servo motor
WO2002103885A1 (fr) * 2001-06-14 2002-12-27 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Moteur lineaire
KR100434852B1 (ko) * 2001-05-22 2004-06-07 순환엔지니어링 주식회사 리니어 서보 모터의 마그넷 고정방법
JP2009071955A (ja) * 2007-09-12 2009-04-02 Shinko Electric Co Ltd リニアモータ
KR100899807B1 (ko) * 2007-06-15 2009-05-28 미래산업 주식회사 표면실장기용 리니어모터 보호장치
JP2009171665A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 Yamaha Motor Co Ltd リニアモータ及び部品移載装置
JP2013046516A (ja) * 2011-08-25 2013-03-04 Fanuc Ltd 織布を用いたリニアモータ用磁石板、該磁石板を備えたリニアモータ及び該磁石板の製造方法
JP2015116027A (ja) * 2013-12-11 2015-06-22 株式会社アイエイアイ リニアモータ
EP3592678A4 (en) * 2017-03-07 2020-11-18 ABB Schweiz AG MAGNETIC FRAME, TRUCK AND ASSOCIATED CONVEYOR

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997002647A1 (fr) * 1995-07-03 1997-01-23 Fanuc Ltd Piece polaire d'aimant permanent pour moteurs lineaires
EP0784371A1 (en) * 1995-07-03 1997-07-16 Fanuc Ltd. Permanent magnet field pole for linear motors
US5757091A (en) * 1995-07-03 1998-05-26 Fanuc Ltd. Permanent magnet field pole for linear motor
EP0784371A4 (en) * 1995-07-03 2000-05-10 Fanuc Ltd PERMANENT MAGNETIC FIELD POLE STRUCTURE OF A LINEAR MOTOR
KR100434852B1 (ko) * 2001-05-22 2004-06-07 순환엔지니어링 주식회사 리니어 서보 모터의 마그넷 고정방법
WO2002095898A1 (en) * 2001-05-22 2002-11-28 Soonhan Engineering Inc. Magnet fixing method of a linear servo motor
WO2002103885A1 (fr) * 2001-06-14 2002-12-27 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Moteur lineaire
KR100899807B1 (ko) * 2007-06-15 2009-05-28 미래산업 주식회사 표면실장기용 리니어모터 보호장치
JP2009071955A (ja) * 2007-09-12 2009-04-02 Shinko Electric Co Ltd リニアモータ
JP2009171665A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 Yamaha Motor Co Ltd リニアモータ及び部品移載装置
JP2013046516A (ja) * 2011-08-25 2013-03-04 Fanuc Ltd 織布を用いたリニアモータ用磁石板、該磁石板を備えたリニアモータ及び該磁石板の製造方法
JP2015116027A (ja) * 2013-12-11 2015-06-22 株式会社アイエイアイ リニアモータ
EP3592678A4 (en) * 2017-03-07 2020-11-18 ABB Schweiz AG MAGNETIC FRAME, TRUCK AND ASSOCIATED CONVEYOR

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8424189B2 (en) Rotary table for permanent magnet rotating machine and method for manufacturing permanent magnet rotating machine
US6043583A (en) Motor structure
US6831379B2 (en) Permanent magnet synchronous linear motor
EP1672772A2 (en) Linear motor
EP1617545A2 (en) Linear motor for use in machine tool
JPH08186974A (ja) 永久磁石界磁リニアモータ
JP2009219314A (ja) 回転電機の回転子及びその製造方法
EP1120890B1 (en) High-thrust linear motor and method of producing the same
KR100913683B1 (ko) 영구자석 여자식 전기 모터
CN110476340B (zh) 直线电动机
JP2005184878A (ja) リニアモータおよび吸引力相殺形リニアモータ
US7239049B2 (en) Moving magnet type linear actuator
EP1347561A1 (en) Linear motor with cancellation of the magnetic attracting forces
RU2530536C2 (ru) Якорь линейного электродвигателя и линейный электродвигатель
JPH08205514A (ja) リニア同期モータ
JP3944799B2 (ja) リニアモータ
JP5908819B2 (ja) リニアモータ
WO2005062447A1 (ja) ムービングマグネット形リニアアクチュエータ
JP4110335B2 (ja) リニアモータ
JP4230426B2 (ja) リニアモータの永久磁石ユニット及びリニアモータ
JP3666218B2 (ja) 空心コイルを備えるリニアモータ
JPH11113238A (ja) リニアモータ
JP4048557B2 (ja) リニアモータの冷却装置
EP4293877A1 (en) Stator and brushless motor
JP3218811B2 (ja) リニアモータ