JP2010130892A - リニアモータシステムの製造方法及びリニアモータシステム - Google Patents

リニアモータシステムの製造方法及びリニアモータシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 磁石埋め込み型磁気回路を用いたリニアモータシステムを高い作業性と精度で組みあげる。
【解決手段】 ベース1の上に下固定子コア2、可動子コア4、上固定子コア3を各々独立して支持する。これにより、組み立てが容易に行え、また、交差の累積を小さく抑えられることで組みあがりの精度が安定する。上固定子コア3の支持については、ベース1上に一対の上固定子支持架台5,5を立て、その上に支持させることとする。これにより、上固定子コア3の位置決めおよび取り付け作業が容易になる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁石埋め込み型磁気回路を用いたリニアモータシステムの製造方法及びリニアモータシステムに関する。
リニアモータを用いた搬送装置は、クリーンな環境での搬送を要する半導体部品などの物品の搬送に用いられる。リニアモータを用いた搬送装置は、位置決めの精度が高く、精密な搬送を要する、工作機械のテーブル送りなども好適である。さらに、リニアモータを用いた搬送装置は、磨耗部分が少なく耐久性に優れるという利点も有する。
磁石埋め込み型磁気回路を用いたリニアモータシステムは、典型的な磁気回路を用いたものに比べ、大きさ同じでも、より大きな推力を取り出すことが可能である。
図13よび図14は磁石埋め込み型磁気回路の原理を説明する図で、リニアモータシステムの固定子1相分を示したものである。図13は無励磁状態、図14は励起状態を示す。固定子コア201の可動子コア202と対向する側には固定子歯203が設けられ、可動子コア202の固定子コア201と対向する側には可動子歯204が一定のピッチPで配列して設けられている。1相分の固定子コア201の領域は隣り合う2つの固定子歯203,203を有し、これら2つの固定子歯203,203が1相分の固定子コア201の極Aと極A´に相当する。固定子歯203は、可動子歯204のピッチPに対してP/2の位相差で配列されている。それぞれの固定子歯203には複数の永久磁石205が埋め込まれている。隣り合う永久磁石205は磁化の方向が互いに逆向きとなっている。
図13に示す無励磁状態では、固定子歯203に埋め込まれた永久磁石205の磁束のほとんどは固定子コア201内で短絡されることで、固定子歯203と可動子歯204とのギャップに出てくる磁束は僅かである。図14に示すように、固定子歯203に巻き付けられたコイル206に通電し、固定子コア201に図中反時計回り方向の起磁力Ucを与えると、それまで固定子コア201内を循環していた永久磁石磁束はそれぞれ以下のように規制される。
一方の極Aでは上向き方向の磁束成分はコイル起磁力と逆方向となって打ち消され、下向き方向の成分は加勢される。また、他方の極A´では、逆に上向き方向の磁束成分はコイル起磁力と同方向になって加勢され、下向き方向の成分は打ち消される。その結果、主磁束は図15に実線で示すように流れ、図中左方向に推力が発生する。コイル206への通電の極性を反転させれば、逆の方向の推力が発生する。
この磁石埋め込み型磁気回路を用いたリニアモータシステムによれば、1つの相の励磁によって極A、極A´とも推力発生に有効に磁束を発生させるとともに、歯の溝からの漏れ磁束もなくなることによって、より大きな推力を発生させることができる。特許文献1には、このような磁石埋め込み型磁気回路を用いたリニアモータシステムが開示されている。
次に、この磁石埋め込み型磁気回路を用いた従来のリニアモータシステムを説明する。図15は、この磁石埋め込み型磁気回路を用いた従来のリニアモータシステム300の構成を説明する図である。同図に示すように、このリニアモータシステム300は、可動子コア304の上下に固定子コア302,303が配置され、可動子コア304の両側で固定子コア302,303との間での磁路が形成されることによって、より大きな推力を得るようにしたものである(例えば非特許文献1参照)。
このリニアモータシステム300では、下の固定子コア302がベース301の上に固定され、さらに上下の固定子コア302,303どうしが左右の連結板305,305を介して連結されている。
特開平03−139159号公報 中川洋,前田豊,苅田充二著「高密度型磁路構造を採用したリニアモータの動特性」電気学会リニアドライブ研究会資料LD−94−8(1994年2月24日)
しかし、上下の固定子コアどうしを連結板によって連結する構造では、連結作業の際に各部品どうしの位置合わせと螺子止めとを同時に行う必要がある。例えば、図15のリニアモータシステム300において、下の固定子コア302に連結板305,305を固定した後、上の固定子コア303を連結板305,305に螺子止めする際に、上の固定子コア303の側面に設けられた螺子穴312の位置と連結板305,305に設けられた貫通螺子穴315の位置とを合わせながら螺子止めが行われるが、この際、上の固定子コア303と連結板305,305との位置関係を、何らかの方法例えば作業員が手で上の固定子コア303を支えるなどして保持する必要があるなど、組み立て作業が煩雑になるという問題がある。また、上下の固定子コア302,303に設けられた螺子穴312や連結板305,305に設けられた貫通螺子穴305の位置や大きさなどの公差の累積により、特に上の固定子コア303の取り付け精度が安定しない、という問題があった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、磁石埋め込み型磁気回路を用いたリニアモータシステムを高い作業性と精度で組みあげることのできるリニアモータシステムの製造方法及びリニアモータシステムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のリニアモータシステムの製造方法は、表裏対向する2つの面にそれぞれ複数の第1の歯を有する可動子部材を前記可動子部材を移動自在に支持する第1の支持部材を介してベース上に配置するステップと、前記可動子部材の前記2つの面の前記複数の第1の歯にそれぞれ対向配置される複数の第2の歯をそれぞれ有する2つの固定子部材を前記ベース上に互いに独立して配置するステップとを有する。
本発明によれば、可動子部材および2つの固定子部材が各々ベースに独立して支持されているので、連結板を用いて上下の固定子コアを連結する方法などに比べ、組み立てが容易で、生産性が向上する。また、公差の累積を小さく抑えられ、組みあがりの精度が大幅に向上する。
本発明のリニアモータシステムの製造方法において、前記ベース上に、下から、一方の前記固定子部材および前記可動子部材を配置した後、他方の前記固定子部材を前記ベース上に固定された第2の支持部材の上に位置決めして支持させるように連結してもよい。このことにより、他方の固定子部材を第2の支持部材の上に載せた状態で連結作業を行えるので、容易に他方の固定子部材を連結させることができる。
また、本発明の別の観点に基づくリニアモータシステムは、ベースと、表裏対向する2つの面にそれぞれ複数の第1の歯を有する可動子部材と、前記ベース上に設けられ、前記可動子部材を移動自在に支持する第1の支持部材と、前記可動子部材の前記2つの面の前記複数の第1の歯にそれぞれ対向配置される複数の第2の歯をそれぞれ有し、互いに前記ベースに対して独立して支持された2つの固定子部材と具備する。これにより、組み立てが容易で、生産性に優れ、また、公差の累積を小さく抑えられることで組みあがりの精度の安定したリニアモータシステムを提供できる。
本発明のリニアモータシステムにおいて、前記可動子部材および前記2つの固定子部材がそれぞれ、前記第1の歯間および前記第2の歯間それぞれの溝の稜線が水平方向に沿った姿勢となる向きで配置されるようにしてもよい。この場合、一方の前記固定子部材、前記可動子部材、および他方の前記固定子部材がベース上に下から順に配置され、他方の前記固定子部材を位置決めしてベース上に支持する第2の支持部材をさらに具備するように本発明のリニアモータは構成されてもよい。この構成により、他方の固定子部材を第2の支持部材の上に載せた状態で連結作業を行えるので、容易に他方の固定子部材を連結させることのできるリニアモータシステムを提供できる。
さらに、本発明のリニアモータシステムにおいて、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材はそれぞれ一対の部品で構成され、一方の前記固定子部材の、前記可動子部材の移動自在方向に対して直交する第1の方向の両側にそれぞれ該固定子部材の側から前記第2の支持部材、前記第1の支持部材の順に配置され、前記可動子部材は、前記一対の第1の支持部材それぞれに対する支持のため前記第1の方向に突出する第3の支持部材を一体に有し、前記一対の第2の支持部材は前記可動子部材の移動過程での前記第3の支持部材との干渉を回避する形状を有するものとしてもよい。この構成によれば、第2の支持部材が障害物になることによっての可動子部材の移動範囲の制限を緩和することができる。
本発明のリニアモータシステムは、前記ベース上に、一方の前記固定子部材、前記可動子部材、および他方の前記固定子部材が、前記第1の歯間および前記第2の歯間それぞれの溝の稜線が鉛直方向に沿った姿勢となる向きで、それぞれ独立して支持されたものであってもよい。
以上のように、本発明のリニアモータシステムの製造方法によれば、磁石埋め込み型磁気回路を用いたリニアモータシステムを高い作業性と精度で組みあげることができる。また、本発明によれば、組み立てが容易で、生産性に優れ、また、公差の累積を小さく抑えられることで組みあがりの精度の安定したリニアモータシステムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
まず、本発明の第1の実施形態に係る磁石埋め込み型磁気回路を用いたリニアモータシステムとその製造方法について図1乃至図10を用いて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る磁石埋め込み型磁気回路を用いたリニアモータシステムの全体の斜視図、図2は図1の平面図、図3は図1をX軸方向から見た側面図、図4は図1をY軸方向から見た側面図、図5は図1から可動子コアと上固定子コアを取り除いた状態の斜視図、図6は図5をX軸方向から見た側面図、図7は図5をY軸方向から見た側面図、図8は図1から上固定子コアを取り除いた状態の斜視図、図9は図8をX軸方向から見た側面図、図10は図8をY軸方向から見た側面図である。
このリニアモータシステム100は、ベース1、固定子コア2,3、可動子コア4、上固定子支持架台5,5、リニアベアリング6,6、リニアガイドレール7,7、制御用センサ8などで構成される。
ベース1は、リニアモータシステム100の全体の構造を支持する、表面が平坦なプレート状の部品である。固定子コア2,3は、可動子コア4の上下両側に配置される。以後、可動子コア4の下側に配置された固定子コア2を「下固定子コア2」と呼び、可動子コア4の上側に配置された固定子コア3を「上固定子コア3」と呼ぶ。
下固定子コア2は、ベース1の上に支持されている。一方、上固定子コア3はベース1の上に設けられた一対の上固定子支持架台5,5を介してベース1の上に支持されている。上固定子支持架台5,5の構成については後で説明する。
下固定子コア2と上固定子コア3それぞれの、可動子コア4との対向面には、固定子歯(図5の符号21を参照)がX軸方向に一定のピッチで設けられている。ここで、X軸方向とは、可動子コア4の可動方向である。それぞれの固定子歯には複数の永久磁石が埋め込まれている。隣り合う永久磁石は磁化の方向が互いに逆向きとなっている。また、下固定子コア2の複数の歯と永久磁石からなる極にはコイル22が、上固定子コア3の固定子歯にはコイル32がそれぞれ巻き回されている(図3参照)。なお、図5においては、固定子極21が6個並べて設けられ、3相モータとなっている。また、下固定子コア2および上固定子コア3それぞれの、少なくとも可動子コア4との対向面は、透磁率の高い薄い材料からなるカバー24(図3、図5参照)で覆われることで、固定子歯の保護がなされている。下固定子コア2はベース1の上に支持されている。各コイル22は絶縁保護のため樹脂によりモールドされている。また、歯面は薄い材料によりカバーされていてもよい。可動子コア4の溝部はカバーで覆われていたり、もしくはモールド樹脂が充填されていてもよい。
下固定子コア2のY軸方向の両外には上記の一対の上固定子支持架台5,5がそれぞれ設けられている。上固定子支持架台5,5は、Y軸方向の幅(厚さ)が一定な部材であり、上固定子コア3を支持するために十分な耐荷重強度を有する。上固定子支持架台5,5は、ベース1の上に固定される部位であるベース固定部51,51と、上固定子コア3に装着された後述する支持受け部9,9の下面を受けて支える部位である固定子受け部52,52と、ベース固定部51,51と固定子受け部52,52との間の部位である胴部53,53とを有している(図5乃至図7参照)。上固定子支持架台5,5は、その固定子受け部52,52の上端が平坦面となっており、この平坦面で、上固定子コア3に固定された後述する支持受け部9,9の下面を受けて支える。上固定子コア3のX軸方向のほぼ全長部分を支えるように、固定子受け部52,52の平坦面のX軸方向の長さは上固定子コア3のX軸方向の長さと同等とされている
一対の上固定子支持架台5,5の固定子受け部52,52どうしの内々の距離は、上固定子コア3のY軸方向の幅より大きいので、上固定子コア3の単体では上固定子支持架台5,5の固定子受け部52,52の上に載らない。そこで、上固定子コア3のY軸方向の両側にサイズ拡張のための支持受け部9,9を装着して、一対の上固定子支持架台5,5の固定子受け部52,52の上端の平坦面で支持受け部9,9の下面を受けることによって上固定子コア3の支持を可能としている。
上固定子コア3の支持受け部9,9が取り付けられる部位の側面には、支持受け部9,9を固定するための複数の螺子穴(図示せず)が設けられている。一方、支持受け部9,9には、上固定子コア3の上記の各螺子穴にそれぞれが連通する複数の貫通螺子穴91が設けられている。上固定子コア3への支持受け部9,9の装着は、上固定子コア3の各螺子穴と支持受け部9,9の貫通螺子穴91の位置を合わせ、支持受け部9,9の貫通螺子穴91側から止め螺子を挿入して螺合することによって、簡単に行うことが可能である。
また、上固定子支持架台5,5の固定子受け部52,52の平坦面には、上固定子コア3に装着された支持受け部9,9との連結のための図示しない複数の螺子穴54(図8参照)が設けられている。一方、支持受け部9,9には、上固定子支持架台5,5の固定子受け部52,52の平坦面に設けられた各螺子穴54とそれぞれが連通する複数の貫通螺子穴92(図1参照)が設けられている。これらの螺子穴54と貫通螺子穴92の軸心の向きはZ軸方向となっている。一対の上固定子支持架台5,5への上固定子コア3の連結は、一対の上固定子支持架台5,5の固定子受け部52,52の平坦面に上固定子コア3に装着された支持受け部9,9を載せた後、上固定子支持架台5,5の固定子受け部52,52の平坦面に設けられた各螺子穴54と支持受け部9,9の各貫通螺子穴92の位置を合わせ、支持受け部9,9の貫通螺子穴92側から止め螺子を挿入して螺合することによって、簡単に行うことが可能である。
次に、可動子コア4の説明を行う。可動子コア4の、上固定子コア3および下固定子コア2それぞれとの対向面には可動子歯42(図1、図8参照)が一定のピッチで設けられている。また、可動子コア4には、リニアベアリング6への支持のための複数の支持部材41が設けられている。支持部材41は、可動子コア4の荷重を均等に各リニアベアリング6に分散して受けさせることができるように対称的なレイアウトで設けられている。リニアベアリング6はベース1上に配置されたリニアガイドレール7,7上でX軸方向に移動自在に支持された部品である。
それぞれのリニアガイドレール7,7は、下固定子コア2から見てY軸方向の両外の上固定子支持架台5,5のさらに外側にそれぞれ配置されているので、必然的に可動子コア4の各支持部材41は上固定子支持架台5,5よりもY軸方向において外側に突出した形状となる。このことから、可動子コア4の移動過程での各支持部材41と上固定子支持架台5,5との干渉によって、可動子コア4の移動範囲が制限されるおそれがある。そこで、本実施形態では、一対の上固定子支持架台5,5においてベース固定部51,51と固定子受け部52,52との間の胴部53,53のX軸方向の長さと位置を、支持部材41との干渉回避を考慮して選定している。より具体的には、X軸方向の長さおいて、胴部53,53をベース固定部51,51および固定子受け部52,52よりも短くして、ベース固定部51,51と固定子受け部52,52との間に支持部材41が出入りする空間をX軸方向の前後に対称に設ける。これにより、上固定子支持架台5,5による可動子コア4の移動範囲の制限を緩和することができる。
このように、可動子コア4は、鉄心(コア)とこれを支持する構造部材だけで構成されるので、堅牢で信頼性の高いリニアモータシステム100を提供することができる。また、可動子コア4を軽量化できるので、推力/質量比の大きい高応答および高頻度の駆動が可能になる。
次に、本実施形態のリニアモータシステム100の組み立て手順を説明する。
まず、図5乃至図7に示すように、ベース1の上に、下固定子コア2、一対の上固定子支持架台5,5、一対のリニアガイドレール7,7(リニアベアリング6を含む。)を固定する。一対の上固定子支持架台5,5は下固定子コア2のY軸方向の両外に配置され、さらにその外側に一対のリニアガイドレール7,7が配置される。
次に、図8乃至図10に示すように、下固定子コア2の上方に可動子コア4を配置するために、可動子コア4の各支持部材41をリニアベアリング6の上に載せ、位置決め後、螺子などにより連結する。
次に、図1に示すように、可動子コア4の上方に上固定子コア3を配置するために、一対の上固定子支持架台5,5の固定子受け部52,52の平坦面に上固定子コア3に装着された支持受け部9,9を載せた後、上固定子支持架台5,5の固定子受け部52,52の平坦面に設けられた各螺子穴54と支持受け部9,9の各貫通螺子穴92の位置を合わせ、支持受け部9,9の貫通螺子穴92側から止め螺子を挿入して螺合する。この後、制御用センサ8などのセンサ類を一方の上固定子支持架台5の側面などに取り付ける。以上で、磁石埋め込み型磁気回路を用いたリニアモータシステム100が完成となる。
以上のように、上固定子コア3の位置決めおよび取り付け作業は、支持受け部9,9の取り付けを終えた上固定子コア3を一対の上固定子支持架台5,5の固定子受け部52,52の上に載せた状態で行えるので、従来の連結板を用いて上下の固定子コアを連結する場合のように、位置決め状態を作業員が手で上の固定子コアを支えるなどして保持する必要がなく、容易に上固定子コア3を組み込むことができる。また、本実施形態では、下固定子コア2、可動子コア4、および上固定子コア3が互いにベース1に独立して支持されているので、連結板を用いて上下の固定子コアを連結する方法に比べ、公差の累積を小さく抑えられ、上固定子コア3を精度良く取り付けることが可能になり、組みあがりの精度が大幅に向上する。
<変形例>
次に、第1の実施形態の変形例を説明する。
第1の実施形態のリニアモータシステム100では、X軸方向の長さおいて、一対の上固定子支持架台5,5の胴部53,53をベース固定部51,51および固定子受け部52,52よりも短くすることによって、支持部材41と上固定子支持架台5,5との干渉を回避するように構成した。図11は、可動子コア4との干渉を回避する上固定子支持架台5,5の変形例を示す図である。この変形例の一対の上固定子支持架台5a,5aは、X軸方向の全長が下固定子コア2および上固定子コア3の長さに対して十分長い。一対の上固定子支持架台5a,5aのX軸方向の両端部には、ベース1の上に下部が固定された脚部55,55がそれぞれ設けられている。X軸方向において各脚部55,55の間には、可動子コア4の各支持部材41との干渉を回避するための開口部56が設けられている。この開口部56のX軸方向の長さは可動子コア4の移動範囲に合わせて選定される。さらに、この変形例における一対の上固定子支持架台5a,5aの上端は全長に亘って平坦面とされ、上固定子コア3に装着された支持受け部9,9との連結のための図示しない複数の螺子穴を有している。このような上固定子支持架台5,5を採用したリニアモータシステム100aによっても、第1の実施形態と同様、上固定子コア3の連結作業が容易になるとともに、全体の組みあがりの精度が向上する。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
図12は、本発明の第2の実施形態に係る磁石埋め込み型磁気回路を用いたリニアモータシステムの縦断面図である。
この実施形態のリニアモータシステム100bでは、2つの固定子コア2b、3bおよび可動子コア4bのそれぞれが、歯間の溝の稜線101が鉛直方向(Z軸方向)に沿った姿勢となる向きで、ベース1bの上にそれぞれ独立して支持されている。以後、可動子コア4bの図中左側に配置された固定子コア2bを「第1の固定子コア2b」と呼び、可動子コア4の図中右側に配置された固定子コア3を「第2の固定子コア3b」と呼ぶ。符合22bは第1の下固定子コア2bの複数の歯と永久磁石からなる極に巻き回されたコイルであり、符号32bは第2の下固定子コア3bの複数の歯と永久磁石からなる極に巻き回されたコイルである。
ベース1b上には、第1の固定子コア2bおよび第2の固定子コア3bはそれぞれベース1b上に独立して支持されるとともに、一対のリニアガイドレール7b,7bが支持されている。一対のリニアガイドレール7b,7bの上にはリニアベアリング6b,6bを介して、可動子コア4bを支持する可動子支持架台15bが紙面の奥行き方向に移動自在に支持されている。一対のリニアガイドレール7b,7bは、可動子コア4bより見て第1の固定子コア2bおよび第2の固定子コア3bよりY軸方向の両外に配置されていることから、可動子支持架台15bと第1の固定子コア2bおよび第2の固定子コア3bとの干渉を回避しつつ可動子コア4bの移動範囲の選定の自由度を高めるために、第1の固定子コア2bおよび第2の固定子コア3bにはそれぞれ紙面の奥行き方向の両端部に切欠きなどの干渉回避部16bが設けられている。
この実施形態によっても、ベース1b上に第1の固定子コア2b、第2の固定子コア3b、および可動子コア4bがそれぞれベース1b上に独立して支持された構造であるため、容易にリニアモータシステム100bを組み上げることができる。連結板を用いて上下の固定子コアを連結する方法に比べ、公差の累積を小さく抑えられ、組みあがりの精度が大幅に向上する。
なお、本発明は以上説明した実施の形態には限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能である。
本発明の第1の実施形態に係る磁石埋め込み型磁気回路を用いたリニアモータシステムの全体の斜視図である。 図1の平面図である。 図1をX軸方向から見た側面図である。 図1をY軸方向から見た側面図である。 図1から可動子コアと上固定子コアを取り除いた状態の斜視図である。 図5をX軸方向から見た側面図である。 図5をY軸方向から見た側面図である。 図1から上固定子コアを取り除いた状態の斜視図である。 図8をX軸方向から見た側面図である。 図8をY軸方向から見た側面図である。 第1の実施形態の変形例のリニアモータシステムの全体の斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る磁石埋め込み型磁気回路を用いたリニアモータシステムの縦断面図である。 磁石埋め込み型磁気回路の原理を説明するための無励磁状態を示す図である。 磁石埋め込み型磁気回路の原理を説明するための励磁状態を示す図である。 磁石埋め込み型磁気回路を用いた従来のリニアモータシステムの構成を説明する図である。
符号の説明
1…ベース
2…下固定子コア
3…上固定子コア
4…可動子コア
5.5…上固定子支持架台
6.6…リニアベアリング
7.7…リニアガイドレール
9.9…支持受け部
21…固定子極
22,32…コイル
41…支持部材
42…可動子歯
51…ベース固定部
52…固定子受け部
53…胴部
100…リニアモータシステム

Claims (6)

  1. 表裏対向する2つの面にそれぞれ複数の第1の歯を有する可動子部材を前記可動子部材を移動自在に支持する第1の支持部材を介してベース上に配置するステップと、
    前記可動子部材の前記2つの面の前記複数の第1の歯にそれぞれ対向配置される複数の第2の歯をそれぞれ有する2つの固定子部材を前記ベース上に互いに独立して配置するステップと
    を有するリニアモータシステムの製造方法。
  2. 請求項1に記載のリニアモータシステムの製造方法であって、
    前記ベース上に、下から、一方の前記固定子部材および前記可動子部材を配置した後、他方の前記固定子部材を前記ベース上に固定された第2の支持部材の上に位置決めして支持させるように連結する
    リニアモータシステムの製造方法。
  3. ベースと、
    表裏対向する2つの面にそれぞれ複数の第1の歯を有する可動子部材と、
    前記ベース上に設けられ、前記可動子部材を移動自在に支持する第1の支持部材と、
    前記可動子部材の前記2つの面の前記複数の第1の歯にそれぞれ対向配置される複数の第2の歯をそれぞれ有し、互いに前記ベースに対して独立して支持された2つの固定子部材とを具備する
    リニアモータシステム。
  4. 請求項3に記載のリニアモータシステムであって、
    一方の前記固定子部材、前記可動子部材、および他方の前記固定子部材が前記ベース上に下から順に配置され、前記他方の前記固定子部材を位置決めして前記ベース上に支持する第2の支持部材をさらに具備する
    リニアモータシステム。
  5. 請求項4に記載のリニアモータシステムであって、
    前記第1の支持部材および前記第2の支持部材はそれぞれ一対の部品で構成され、一方の前記固定子部材の、前記可動子部材の移動自在方向に対して直交する第1の方向の両側にそれぞれ該固定子部材の側から前記第2の支持部材、前記第1の支持部材の順に配置され、前記可動子部材は、前記一対の第1の支持部材それぞれに対する支持のため前記第1の方向に突出する第3の支持部材を一体に有し、前記一対の第2の支持部材は前記可動子部材の移動過程での前記第3の支持部材との干渉を回避する干渉回避部を有する
    リニアモータシステム。
  6. 請求項3に記載のリニアモータシステムであって、
    前記ベース上に、一方の前記固定子部材、前記可動子部材、および他方の前記固定子部材が、前記第1の歯間および前記第2の歯間それぞれの溝の稜線が鉛直方向に沿った姿勢となる向きで配置される
    リニアモータシステム。
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