JP7287153B2 - 放射線硬化型インクジェット記録方法 - Google Patents
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Description
記録媒体上に放射線硬化型インク組成物を吐出する工程と、
前記記録媒体上に吐出された放射線硬化型インク組成物に対して、活性放射線光源から350nm以上420nm以下の範囲に発光ピーク波長を有する活性放射線を照射する照射工程と、
を備え、
前記放射線硬化型インク組成物は、単官能モノマーと、多官能モノマーとを、前記多官能モノマーに対する前記単官能モノマーの質量比が0.45以上となるように含み、
前記照射工程において、酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも低い雰囲気下で前記活性放射線を照射して、厚さが0.5μm以上5μm以下の硬化膜を得る、放射線硬化型インクジェット記録方法。
前記放射線硬化型インク組成物は、さらに光重合開始剤を含み、
前記放射線硬化型インク組成物中に含まれる全モノマーに対する前記光重合開始剤の質量比が、0.20以上である、〔1〕に記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
前記放射線硬化型インク組成物は、さらに白色顔料を含む、〔1〕または〔2〕に記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
前記単官能モノマー及び前記多官能モノマーの質量平均による平均SP値が7以上10
以下である、〔1〕ないし〔3〕のいずれか一つに記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
前記単官能モノマーが、環状単官能アクリレート化合物である、〔1〕ないし〔4〕のいずれか一つに記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
前記単官能モノマーが、複素環含有単官能アクリレート化合物である、〔1〕ないし〔5〕のいずれか一つに記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
前記単官能モノマーが、2-(2-エトキシエトキシ)エチルアクリレート、(2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート、イソボルニルアクリレートおよびテトラヒドロフルフリルアクリレートから選択される1種以上である、〔1〕ないし〔6〕のいずれか一つに記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
前記放射線硬化型インク組成物は、顔料の濃度が、5.0質量%以上40.0質量%以下である、〔1〕ないし〔7〕のいずれか一つに記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
前記記録媒体が、ポリエチレンレテフタレートフィルムまたはポリオレフィンフィルムである、〔1〕ないし〔8〕のいずれか一つに記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
前記酸素濃度が15%以下の雰囲気下で前記活性放射線を照射して行う、〔1〕ないし〔9〕のいずれか一つに記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
記録媒体上に放射線硬化型インク組成物を吐出する工程と、
前記記録媒体上に吐出された放射線硬化型インク組成物に対して、活性放射線光源から350nm以上420nm以下の範囲に発光ピーク波長を有する活性放射線を照射する照射工程と、
を備え、
前記放射線硬化型インク組成物は、単官能モノマーと、多官能モノマーとを、前記多官能モノマーに対する前記単官能モノマーの質量比が0.45以上となるように含み、
前記照射工程において、酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも低い雰囲気下で前記活性放
射線を照射して、厚さが0.5μm以上5μm以下の硬化膜を得ることを特徴とする。
本実施形態において、放射線硬化型インク組成物は、単官能モノマーと、多官能モノマーとを、前記多官能モノマーに対する前記単官能モノマーの質量比が0.45以上となるように含む。
本実施形態において、放射線硬化型インク組成物は、重合性化合物である単官能モノマーと、多官能モノマーとを、多官能モノマーに対する単官能モノマーの質量比が0.45以上となるように含む。
CH2=CR1-COOR2-O-CH=CH-R3 ・・・(1)
で表される重合性化合物を含有することが好ましい。ここで、式(1)中、R1は水素原子又はメチル基であり、R2は炭素数2~20の2価の有機残基であり、R3は水素原子又は炭素数1~11の1価の有機残基である。
の多官能のモノマーを1種又は2種以上含有してもよい。そのようなモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸及びマレイン酸の不飽和カルボン酸;該不飽和カルボン酸の塩;不飽和カルボン酸のエステル、ウレタン、アミド及び無水物;アクリロニトリル、スチレン、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、並びに不飽和ウレタンが挙げられる。
δ[(cal/cm3)0.5]=(δd2+δp2+δh2)0.5
本実施形態において、放射線硬化型インク組成物は色材を含んでもよい。色材は、顔料及び染料のうち少なくとも一方を用いることができるが、耐候性向上の観点により、本実施形態において、色材として顔料を使用することが好ましい。顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる。
Color Black FW200、Color B1ackS150、Color Black S160、Color Black S170、Printex 35、Printex U、Printex V、Printex 140U、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black 4等(商品名、デグッサ社製名)が挙げられる。
1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
放射線硬化型インク組成物は、光重合開始剤を含有することが好ましい。光重合開始剤は、活性放射線を照射することによってラジカルやカチオンなどの活性種を発生し、上記モノマーの重合反応を開始させるものであれば特に制限されない。光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤や光カチオン重合開始剤を使用することができるが、光ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
ンジルジメチルケタール、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノ-プロパン-1-オン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド、2,4-ジエチルチオキサントン、およびビス-(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルフォスフィンオキシドが挙げられる。
エトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチ
ルエステルの混合物)、Lucirin TPO、LR8893、LR8970(商品名、BASFジャパン株式会社製)、KAYACURE DETX-S(商品名、2,4-ジエチルチオキサントン、日本化薬株式会社製)、ユベクリルP36(商品名、UCB社製)、Speedcure TPO(ジフェニル-2,4,6-トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイド)、Speedcure TPO(ジフェニル-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキシド)(商品名、Lambson社製)などが挙げられる。
0.5質量%以上15質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。光重合開始剤の含有量が前記範囲であれば、硬化速度が十分大きく、かつ、光重合開始剤の溶け残りや光重合開始剤に由来する着色が殆どない。本実施形態では、後述のように照射工程を酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも低い雰囲気下で行うことにより重合阻害を抑制できるため、インク中の光重合開始剤を低減しても硬化性の維持が可能となる。これにより、モノマーや色材等の他の成分の含有量を上げることがでる。
本実施形態において、放射線硬化型インク組成が顔料を含む場合、顔料分散性をより良好なものとするため、分散剤をさらに含むことが好ましい。分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。その具体例として、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマー及びコポリマー、アクリル系ポリマー及びコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、及びエポキシ樹脂のうち一種以上を主成分とするものが挙げられる。高分子分散剤の市販品として、第一工業製薬株式会社製のディスコールシリーズ、ルーブリゾール社製のソルスパーズシリーズ(Solsperse 36000等)、BYKChemie社製のディスパービックシリーズが挙げられる。
放射線硬化型インク組成物の製造(調製)は、放射線硬化型インク組成物が含有する各成分を混合し、成分が充分均一に混合するよう撹拌することにより製造することができる。本実施形態において、インクの調製は、調製の過程において、光重合開始剤と重合性化合物の少なくとも一部とを混合した混合物に対して脱気処理を施す工程を有することが好ましい。これにより、調製後の放射線硬化型インク組成物の溶存酸素量を低減することができ、吐出安定性や保存安定性に優れた組成物とすることができる。上記混合物は、少なくとも上記の成分を含むものであればよく、放射線硬化型インク組成物に含まれる他の成分を更に含むものでも良いし、放射線硬化型インク組成物に含まれる全ての成分を含むものでもよい。混合物に含む重合性化合物は、放射線硬化型インク組成に含まれる重合性化合物の少なくとも一部であればよい。
本実施形態において、放射線硬化型インク組成物の20℃における粘度は、5mPa・s以上50mPa・s以下であることが好ましく、10mPa・s以上30mPa・s以下であることがより好ましい。放射線硬化型インク組成物の20℃における粘度が前記範囲内にあると、ノズルからインクが適量吐出され、放射線硬化型インク組成物の飛行曲がりや飛散を一層低減することができるため、インクジェット装置に好適に使用することができる。なお、粘度の測定は、粘弾性試験機MCR-300(Pysica社製)を用いて、20℃の環境下で、Shear Rateを10~1000に上げていき、Shear Rate200時の粘度を読み取って行うことができる。
次に、本実施形態に係る放射線硬化型インクジェット記録方法について説明する。
記録媒体上に放射線硬化型インク組成物を吐出する工程と、
前記記録媒体上に吐出された放射線硬化型インク組成物に対して、活性放射線光源から350nm以上420nm以下の範囲に発光ピーク波長を有する活性放射線を照射する照射工程と、
を備え、
前記放射線硬化型インク組成物は、単官能モノマーと、多官能モノマーとを、前記多官能モノマーに対する前記単官能モノマーの質量比が0.45以上となるように含み、
前記照射工程において、酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも低い雰囲気下で前記活性放
射線を照射して、厚さが0.5μm以上5μm以下の硬化膜を得ることを特徴とする。
本実施形態に係る放射線硬化型インクジェット記録方法に用いるインクジェット記録装置としては、ラインプリンター及びシリアルプリンターのいずれを用いることもできるが、本実施形態ではシリアルプリンターを用いた例を挙げて説明する。シリアルプリンターは、ヘッドが記録媒体の搬送方向Cと直交した方向に往復移動しながら、通常2パス以上で記録が行われる。なお、上記のパスは、「主走査」とも呼ばれる。
活性放射線を照射することにより、当該放射線硬化型インク組成物を硬化させるものである。記録媒体上に形成されたドットは、照射ユニット90から活性放射線を照射されることにより、硬化して硬化物を形成する。照射ユニット90は、ヘッド85の搬送方向Cの下流D側に第1照射部92a,92b及び第2照射部93を備える。
本実施形態に係る放射線硬化型インクジェット記録方法は、
記録媒体上に上述の放射線硬化型インク組成物を吐出する工程と、
前記記録媒体上に吐出された放射線硬化型インク組成物に対して、活性放射線光源から350nm以上420nm以下の範囲に発光ピーク波長を有する活性放射線を照射する照射工程と、
を備え、
前記照射工程において、酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも低い雰囲気下で前記活性放射線を照射して、厚さが0.5μm以上5μm以下の硬化膜を得ることを特徴とする。
本実施形態に係る放射線硬化型インクジェットインク記録方法において、放射線硬化型インク組成物を吐出する工程(以下、「吐出工程」とも呼ぶ)は、上記のヘッド85から記録媒体上に放射線硬化型インク組成物を吐出して付着させ、画像を形成する工程である。
本実施形態に係る放射線硬化型インクジェットインク記録方法は、記録媒体上に吐出された放射線硬化型インク組成物に対して、活性放射線光源から350nm以上420nm以下の範囲に発光ピーク波長を有する活性放射線を照射する照射工程を備える。この工程により、記録媒体上に厚さが0.5μm以上5μm以下の硬化膜を得る。
.1秒以内に行うことが好ましい。
以下、本発明を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
表1、2に記載のインク組成となるように、ステンレス製容器である混合用タンクに各材料を入れ、混合攪拌して溶解させ、5μmのメンブランフィルターでろ過することによりクリアインク1~3とカラーインク1~5を得た。なお、表1、2において、顔料はあらかじめ分散剤を顔料に対して50質量%添加した分散液を用いて配合した。表1、2に示す各成分の数値は質量%を表す。
・MEDOL-10 ;商品名、大阪有機化学工業株式会社製、(2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート
・MEHQ ;商品名「p-メトキシフェノール」、関東化学株式会社製、ヒドロキノンモノメチルエーテル)
・BYK-UV3500 ;商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製、アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン
・Solsperse 36000 ;商品名、日本ルーブリゾール株式会社製
<顔料>
・カーボンブラック ;ブラック顔料
・PB15:3 ;C.I.ピグメントブルー15:3、シアン顔料
・PR122 ;C.I.ピグメントレッド122、マゼンタ顔料
・PY155 ;C.I.ピグメントイエロー155、イエロー顔料
・酸化チタン ;ホワイト顔料
図1に示すシリアルプリンターを用いた。具体的には、インクジェットプリンターPX-G5000(セイコーエプソン株式会社製)を用いて、これのキャリッジ、及びプラテンよりも副走査方向下流に後述の光源(UV-LED)を取り付けた。また、ヘッドにはインクの加温が可能なヒーターを取り付け、吐出時のインク温度を調節可能とした。ヘッドに各インクのいずれかを充填した。記録媒体に、ヘッドからインクを吐出しつつ主走査を行い印刷した。印刷に使用したノズル列は副走査方向のノズル密度を300dpiとした。
3.3.1.硬化性
実施例1として、プリンター(品番PX-G5000、セイコーエプソン株式会社製)を用いて、得られたインク組成物をPETフィルム上に解像度600dpi×600dpiでベタ印刷した。ベタ印刷は解像度で規定される印刷の最小単位である全ての画素に対してインクの付着を行う印刷であり、すなわちドット発生率100%の画像である。酸素濃度は、3.2.記録試験に記載の方法で10%とし、1ドットあたりのインク量を4plとして、硬化後の膜厚が2.5μmとなる印刷を行った。
評価基準
AAA:タックフリー時の積算光量が150mJ/cm2未満。
AA:タックフリー時の積算光量が150mJ/cm2以上200mJ/cm2未満。
A:タックフリー時の積算光量が200mJ/cm2以上300mJ/cm2未満。
B:タックフリー時の積算光量が300mJ/cm2以上400mJ/cm2未満。
C:タックフリー時の積算光量が400mJ/cm2以上。
3.2.で得られた硬化膜を所定の大きさにカットし、このときの長さをL0とした。カットした硬化膜をA&D株式会社製の引張試験機にセットし、引張試験機の引張速度を100mm/分と設定して引っ張り、硬化膜にクラックまたは剥がれ(以下、「クラック等」という。)が発生した時点を目視により確認した。引張開始時からクラック等が発生した時点までの時間から引っ張られた記録物の長さを算出し、これをL1とした。下記式(2)からPVCフィルム上に形成された画像のクラック等発生伸度(%)を算出し、記録物の柔軟性について評価した。本実施例では、A以上を柔軟性が良好と評価した。
画像のクラック等発生伸度(%)={(L1-L0)/L0}×100 …(2)
評価基準
AAA:伸度が200%以上である。
AA:伸度が150%以上200%未満である。
A:伸度が120%以上150%未満である。
B:伸度が120%未満である。
3.2.の方法で各々の膜厚で記録後、フィルムのシワの発生を目視で観察した。本実施例では、A以上を良好と評価した。
評価基準
A:フィルムにシワが発生しない
B:フィルムにシワが発生する
記録媒体上の各画素に各々のインク量/画素のドットを形成し、硬化させることにより、大きさが20cm×20cmのベタパターン画像を記録した。画素は記録解像度で規定される最小記録単位領域である。そして、当該ベタパターン画像の領域中にドット発生量100%の際の埋まりレベルを、記録媒体から30cm離れた位置で目視により評価した。本実施例では、A以上を画質が良好と評価した。
評価基準
AAA:85%以上
AA:70%以上85%未満
A:50%以上70%未満
B:50%以下
実施例1~6より、顔料の種類、有無にもかかわらず、いずれのインクにおいても硬化性に優れていた。実施例7、8より、単官能モノマーが増えると硬化性は低下するが、柔軟性や画質が向上した。実施例9~11より、酸素濃度が低いほど硬化性が向上した。そして、実施例11、12より、酸素濃度が5%の場合には、光重合開始剤を減らしても硬化性が確保された。実施例4、13~17より、単官能モノマーとして2種使用した方が画質が向上した。実施例4、18、19より、膜厚1μm以上5μm以下の硬化膜が可能であった。実施例4、20、21より、記録の解像度を変えても全ての評価が良好だった。
Claims (9)
- 記録媒体上に放射線硬化型インク組成物を吐出する工程と、
前記記録媒体上に吐出された放射線硬化型インク組成物に対して、活性放射線光源から350nm以上420nm以下の範囲に発光ピーク波長を有する活性放射線を照射する照射工程と、を備え、
前記放射線硬化型インク組成物は、単官能モノマーと、多官能モノマーとを、前記多官能モノマーに対する前記単官能モノマーの質量比が0.45以上となるように含み、
前記放射線硬化型インク組成物は、カーボンブラック、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントイエロー155、及び酸化チタンのうち少なくとも1つを含む顔料を含み、前記顔料の濃度が、5.0質量%以上40.0質量%以下であり、
前記照射工程において、酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも低い雰囲気下で前記活性放射線を照射して、厚さが0.5μm以上5μm以下の硬化膜を得る、放射線硬化型インクジェット記録方法。 - 前記放射線硬化型インク組成物は、さらに光重合開始剤を含み、
前記放射線硬化型インク組成物中に含まれる全モノマーに対する前記光重合開始剤の質量比が、0.20以上である、請求項1に記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。 - 前記放射線硬化型インク組成物は、さらに白色顔料を含む、請求項1または請求項2に記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
- 前記単官能モノマー及び前記多官能モノマーの質量平均による平均SP値が7以上10以下である、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
- 前記単官能モノマーが、環状単官能アクリレート化合物である、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
- 前記単官能モノマーが、複素環含有単官能アクリレート化合物である、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
- 前記単官能モノマーが、2-(2-エトキシエトキシ)エチルアクリレート、(2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート、イソボルニルアクリレートおよびテトラヒドロフルフリルアクリレートから選択される1種以上である、請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
- 前記記録媒体が、ポリエチレンレテフタレートフィルムまたはポリオレフィンフィルムである、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
- 前記酸素濃度が15%以下の雰囲気下で前記活性放射線を照射して行う、請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の放射線硬化型インクジェット記録方法。
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