JP2018044163A - 記録方法、記録装置 - Google Patents
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Description
重合性化合物、光重合開始剤、及び色材を含有する光硬化型カラーインク組成物並びに重合性化合物及び光重合開始剤を含有する光硬化型クリアインク組成物からなる光硬化型インクセットを用いた記録方法であって、
前記光硬化型カラーインク組成物は、(1)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、該カラーインク組成物の総質量に対して0.5〜4質量%の(2)チオキサントン系光重合開始剤及び/又はαアミノアルキルフェノン系光重合開始剤のうち少なくともいずれかと、を含み、
前記光硬化型クリアインク組成物は、該クリアインク組成物の総質量に対して5〜12質量%のアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含み、
該インクセットから形成した塗膜を光源からの光照射により硬化する際の照射エネルギーが100〜800mJ/cm2である、記録方法。
被記録媒体に前記光硬化型カラーインク組成物による第1の塗膜を形成し、前記第1の塗膜に前記光硬化型クリアインク組成物による第2の塗膜を形成する、[1]に記載の記録方法。
前記前記光硬化型カラーインク組成物は、該カラーインク組成物の総質量に対して1〜4質量%のチオキサントン系光重合開始剤を含む、[1]又は[2]に記載の記録方法。
前記光源が、水銀ランプ又はメタルハライドランプである、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の記録方法。
前記光硬化型クリアインク組成物に対して、前記光源からの照射エネルギーで光を照射する前に、仮硬化用光源から光を照射する、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の記録方法。
前記仮硬化用光源が発光ダイオードである、[5]記載の記録方法。
被記録媒体をプリントヘッドに対して相対的に走査させながら、前記光硬化型インクセットを前記プリントヘッドから吐出し、前記被記録媒体に着弾させて形成した塗膜を光照射により硬化することによって画像を形成する記録方法であって、
前記光硬化型カラーインク組成物を前記被記録媒体に吐出して着弾させることにより、前記被記録媒体上に第1の塗膜を形成する第1の塗膜形成工程と、
前記第1の塗膜を第1の光照射により仮硬化させる第1の仮硬化工程と、
前記被記録媒体及び前記第1の塗膜の一部又は全部のうち少なくともいずれかに前記光硬化型クリアインク組成物を吐出することにより、前記被記録媒体上及び前記第1の塗膜の一部上又は全部上のうち少なくともいずれかに第2の塗膜を形成する第2の塗膜形成工程と、
前記第2の塗膜を第2の光照射により仮硬化させる第2の仮硬化工程と、
仮硬化した前記第1の塗膜と前記第2の塗膜とを前記光源からの光照射により本硬化する本硬化工程と、を含む、請求項[1]〜[6]のいずれか1項に記載の記録方法。
前記第1の仮硬化工程における転化率が、30〜95%である、[7]に記載の記録方法。
前記第2の仮硬化工程における転化率が、30〜100%である、[7]又は[8]に記載の記録方法。
前記光源が、発光ダイオードである、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の記録方法。
ラインインクジェットプリンターを用いて記録を行なう[1]〜[3]のいずれか1項に記載の記録方法。
シリアルインクジェットプリンターを用いて記録を行なう[1]〜[3]のいずれ1項に記載の記録方法。
主走査によって被記録媒体へ付着されたインクに対して、当該主走査及び当該主走査より後の主走査によって照射が行なわれる、[12]に記載の記録方法。
シアンインク組成物の照射エネルギーとクリアインク組成物の照射エネルギーとが異なる、[12]又は[13]に記載の記録方法。
[1]〜[14]のいずれか1項に記載の記録方法に用いられる、前記光硬化型カラーインク組成物及び前記光硬化型クリアインク組成物を含む光硬化型インクセット。
[1]〜[14]のいずれか1項に記載の記録方法により記録を行なう記録装置。
また、「本硬化用光源」とは本硬化に用いる光源を意味し、「仮硬化用光源」とは、仮硬化に用いる光源を意味する。
duty(%)=実印字ドット数/(縦解像度×横解像度)×100
(式中、「実印字ドット数」は単位面積当たりの実印字ドット数であり、「縦解像度」及び「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。また、「duty100%」とは単位画素当たりの単色の最大インク重量を意味する。)
本発明の一実施形態は、記録方法に係る。当該記録方法は、所定の組成を有する光硬化型カラーインク組成物及び光硬化型クリアインク組成物からなる光硬化型インクセット(以下、「特定の光硬化型インクセット」ともいう。)を用い、且つ当該インクセットから形成した塗膜を光照射により本硬化する際の照射エネルギーが200〜800mJ/cm2である、記録方法である。
以下、本実施形態の記録方法に用いられる記録装置を詳細に説明する。
図1は、本実施形態で使用する記録装置の一例であるラインプリンターの構成を示すブロック図である。図2は、図1のラインプリンターの一態様における記録領域周辺の概略図である。
図1に示すように、本実施形態のプリンター1は、外部装置であるコンピューター110と通信可能に接続されている。
ここで、本明細書における「被記録媒体上」とは、被記録媒体の表面上、及び、当該表面の上方に位置することを意味する。
外部装置であるコンピューター110から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー60によって各ユニット(各部)、即ち搬送ユニット20、ヘッドユニット30、及び照射ユニット40を制御して、印刷データに従い、被記録媒体上に画像を形成する。コントローラー60は、コンピューター110から受信した印刷データに基づいて、各部を制御し、被記録媒体上に画像を形成する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各部を制御する。
なお、本明細書において、仮硬化(ピニング)時に光源から照射される照射エネルギーは、本硬化時のそれと比較して波長が異なる(非常に小さい)ことなどから、上記の本硬化時の照射エネルギーとは区別される。
なお、コントローラー60を構成する各部の動作については、上述のとおりである。
そして、コンピューター110は、プリンター1に画像を形成させるため、当該画像に応じた印刷データをプリンター1に出力する。
これらの中でもラインプリンターにおいては、被記録媒体に対してヘッドを所定の方向に一度走査(シングルパス)するだけで画像が形成される。被記録媒体が所定の搬送方向に搬送される場合、相対的に、その搬送方向の逆方向にヘッドが走査される。換言すれば、ラインプリンターにおいては、記録の際にヘッドの下方を被記録媒体が一度しか通過しない。これは、一般にシングルパスプリントと称される。
ヘッドユニット30は、吐出するカラーインク組成物が2種以上存在する場合、図2を用いて説明したような態様には限られない。例えば、ヘッドユニット30は、互いに異なるカラーインク組成物を吐出する複数のヘッドが搬送方向に順番に並んでいるような態様であってもよい。この変形例において、各カラーインク組成物のヘッドはそれぞれ、接触して互いに隣り合うように配置されてもよく、又は間隔を空けて配置されてもよい。
以下、本実施形態の記録方法を構成する工程を詳細に説明する。
当該記録方法は、上記の記録装置を用いて行われるものであって、被記録媒体を搬送方向に搬送させながら、光硬化型インク組成物を前記被記録媒体に着弾させて形成した塗膜(ドット)を光照射により硬化することによって、画像を形成するものである。その際、当該記録方法は、下記の各工程を実施することにより行われる。図3は、本実施形態の記録方法を表すフローチャートである。
なお、各工程において、対応する記録装置の部位の項で既に説明した内容は省略する。
上記の第1の塗膜形成工程(S1)においては、光硬化型カラーインク組成物を被記録媒体に吐出して着弾させることにより、前記被記録媒体上に第1の塗膜を形成する。
この第1の塗膜形成工程(S1)は、上記のプリンター1(記録装置)におけるヘッドユニット30で行われる。より具体的にいえば、当該工程は、搬送方向の上流側に位置するヘッドで行われる。第1の塗膜形成工程(S1)は、例えば、図2に示す態様においては、カラーインクヘッドCOLORで行われる。
上記の第1の仮硬化工程(S2)においては、前記第1の塗膜を第1の光照射により仮硬化させる。
この第1の仮硬化工程(S2)は、上記のプリンター1(記録装置)における照射ユニット40の第1の仮硬化用照射部42e(図2)で行われる。
上記の第2の塗膜形成工程(S3)においては、上記被記録媒体及び上記第1の塗膜の一部又は全部のうち少なくともいずれかに光硬化型クリアインク組成物を吐出して着弾させることにより、上記被記録媒体上及び上記第1の塗膜の一部上又は全部上のうち少なくともいずれかに第2の塗膜を形成する。つまり、第1の塗膜の一部上又は全部上に第2の塗膜が形成される場合、光硬化型インクセットを構成するカラーインクとクリアインクとが(ほぼ)重なった画像を形成することができる。また、被記録媒体上に第2の塗膜が形成される場合、光硬化型インクセットを構成するカラーインクとクリアインクとが重ならない別々の画像を形成することができる。さらに、被記録媒体上及び上記第1の塗膜の一部上又は全部上に第2の塗膜が形成される場合、光硬化型インクセットを構成するカラーインクとクリアインクとが重なったパターンと、重ならない別々のパターンと、からなる画像を形成することができる。
ここで、クリアインク組成物のdutyは、特に制限されない。
上記の第2の仮硬化工程(S4)においては、前記第2の塗膜を第2の光照射により仮硬化させる。クリアインク組成物に対して、後述の本硬化工程において本硬化用光源からの照射エネルギーで光を照射する前に、この第2の仮硬化工程において仮硬化用光源から光を照射することが好ましい。これにより、カラーインクとクリアインクの混じり合い(ブリーディング)を抑制できる。
上記の本硬化工程(S5)においては、仮硬化した前記第1の塗膜と前記第2の塗膜とを本硬化用光源からの光照射により硬化させて画像を形成する。
この本硬化工程(S5)は、上記のプリンター1(記録装置)における照射ユニット40の本硬化用照射部44で行われる。本硬化用照射部44で用いられ得る本硬化用光源からの光照射の光源としては、上記のとおり、LED又はランプが挙げられる。当該ランプとして、特に限定されないが、例えば、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、及び低圧水銀ランプや高圧水銀ランプ等の水銀ランプが挙げられ、中でも十分な硬化性が得られるため、水銀ランプ又はメタルハライドランプが好ましい。
なお、クリアインクの本硬化工程とカラーインクの本硬化工程を同時に行う場合は、クリアインクの照射エネルギーとカラーインクの照射エネルギーを同一の照射エネルギーとすることができ、特に好ましいが、クリアインクの本硬化工程とカラーインクの本硬化工程とを別々に行なう場合は、クリアインクの照射エネルギーとカラーインクの照射エネルギーを異ならせることも可能である。ただし、この場合であっても、クリアインクの本硬化工程とカラーインクの本硬化工程に用いる本硬化光源の種類や本硬化工程に要する時間を近いものとして記録装置や記録方法を簡単なものとするために、クリアインクの本硬化工程の照射エネルギーとカラーインクの本硬化工程の照射エネルギーはそれぞれ、上述の範囲のものとする。
また、本明細書における照射エネルギーは、塗膜の硬化後の膜厚を10μmとして評価を行ったときの照射エネルギーを意味する。
ここで、本実施形態における上記の照射エネルギーは、本硬化用光源からの照射エネルギーであって、仮硬化用光源からの照射エネルギーを一切考慮していない。その理由は、光源の種類の違いに起因する波長の違いにある。
また、第1の仮硬化及び第2の仮硬化を行う場合、及び第1の仮硬化及び第2の仮硬化を行わずに本硬化を行う場合といずれも、塗膜形成工程の完了後、1秒以内、好ましくは0.1秒以内に、最初の硬化工程を行うことが好ましい。
あるいは、ブリードが問題にならない用途に本実施形態を用いれば良い。
また、前述のシリアルプリンターで本実施形態を行なう場合において、第1の仮硬化工程及び第2の仮硬化工程を行わずに本硬化工程を行う場合は、例えば、キャリッジにおいて、インクを吐出するヘッドの主走査方向の下流側に設けた光源によって、インクを吐出する主走査と同じ主走査にて、硬化(本硬化)を行えばよい。
各照射部による照射エネルギーは、当該照射部の照射強度に照射継続時間を掛けたものとして求めることができる。照射において、照射部の照射強度は一定であり、照射継続時間を調整することで、照射エネルギーを調整することが好ましい。照射継続時間の調整は、照射部が被記録媒体に対して相対的な走査を行なう際の照射速度や照射面積を調整することでおこなうことができる。仮硬化用照射部の照射強度は、100〜2000mW/cm2とすることが好ましく、100〜1000mW/cm2とすることがより好ましく、100〜500mW/cm2とすることが特に好ましい。一方、本硬化用光源の照射強度は100〜2000mW/cm2とすることが好ましく、500〜2000mW/cm2とすることがより好ましく、800〜2000mW/cm2とすることが特に好ましい。本硬化用光源には、水銀ランプ又はメタルハライドランプの他に、発光ダイオードを用いることもできる。
本発明の一実施形態は、上記実施形態の記録方法に用いられる光硬化型インクセットに係る。当該光硬化型インクセット(特定の光硬化型インクセット)は、所定の組成を有する光硬化型カラーインク組成物及び光硬化型クリアインク組成物からなる。
光硬化型インクセットを構成する光硬化型カラーインク組成物は、重合性化合物、光重合開始剤、及び色材を含有し、前記光重合開始剤として、(1)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、(2)チオキサントン系光重合開始剤及び/又はαアミノアルキルフェノン系光重合開始剤のうち少なくともいずれかと、を含む。これに加えて、当該カラーインク組成物に含まれるチオキサントン系光重合開始剤及び/又はαアミノアルキルフェノン系光重合開始剤のうち少なくともいずれかの含有量が、該カラーインク組成物の総質量(100質量%)に対して、所定量含まれることを特徴とする。
一方、光硬化型インクセットを構成する光硬化型クリアインク組成物は、重合性化合物及び光重合開始剤を含有し、前記光重合開始剤としてアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含む。これに加えて、当該クリアインク組成物に含まれるアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の含有量が、該クリアインク組成物の総質量に対して、所定量含まれることを特徴とする。
本実施形態におけるインク組成物に含まれる光重合開始剤は、紫外線の照射による光重合によって、被記録媒体の表面に存在するインクを硬化させて印字を形成するために用いられる。放射線の中でも紫外線(UV)を用いることにより、安全性に優れ、且つ光源ランプのコストを抑えることができる。
本実施形態のカラーインク組成物及びクリアインク組成物は、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含む。これにより、LEDタックフリー性に優れる。
本実施形態のカラーインク組成物は、上記アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と共にチオキサントン系光重合開始剤を含み得る。これにより、LEDタックフリー性に優れる。
本実施形態のカラーインク組成物は、上記アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と共にαアミノアルキルフェノン系光重合開始剤を含み得る。これにより、LEDタックフリー性に優れる。
その他の光重合開始剤として、光(紫外線)のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、上記重合性化合物の重合を開始させるものであれば、制限はないが、光ラジカル重合開始剤や光カチオン重合開始剤を使用することができ、中でも光ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
また、クリアインク組成物には、チオキサントン系光重合開始剤及びαアミノアルキルフェノン系光重合開始剤を含まないことが好ましい。これは、クリアインク組成物にチオキサントン系光重合開始剤及びαアミノアルキルフェノン系光重合開始剤を含む場合、色安定した後も、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含む場合と同様に透明性が劣ることがある為である。
本実施形態におけるインク組成物に含まれる重合性化合物は、上述した光重合開始剤の作用により紫外線などの光の照射時に重合し、固化する化合物であれば、特に制限はないが、単官能基、2官能基、及び3官能基以上の多官能基を有する種々のモノマー及びオリゴマーが使用可能である。
また、カラーインク組成物及び又はクリアインク組成物に、単官能モノマーと多官能モノマーとを含有することが特に好ましく、単官能モノマーとして、N−ビニルカプロラクタム、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシエチル)エチルの少なくともいずれかを含有することが好ましく、多官能モノマーとして、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、のいずれかを含有することが好ましい。
本実施形態におけるインク組成物は、色材をさらに含んでもよい。色材は、顔料及び/又は染料のうち少なくとも一方を用いることができる。ここで、上述のとおり、本明細書におけるカラーインクは、無色透明のクリアインクを除くあらゆる有色のインクを指す。そのため、本実施形態におけるクリアインク組成物は、カラーインク組成物と異なり、色材を含まない。
本実施形態において、色材として顔料を用いることにより、インク組成物の耐光性を向上させることができる。顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる。
本実施形態において、色材として染料を用いることができる。染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能である。前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35が挙げられる。
本実施形態におけるインク組成物は、基材へのハジキを防止することができるため、界面活性剤をさらに含んでもよい。界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーン系界面活性剤として、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることができ、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いることが特に好ましい。具体例としては、BYK−347、BYK−348、BYK−UV3500、3510、3530、3570(ビックケミー・ジャパン社(BYK Japan KK)製商品名)を挙げることができる。
本実施形態におけるインク組成物は、その保存安定性が良好になるため、重合開始剤をさらに含んでもよい。その光硬化型クリアインク組成物に含まれ得る重合禁止剤としては、特に限定されないが、例えば、IRGASTAB UV10及びUV22(BASF社製商品名)、ハイドロキノンモノメチルエーテル(関東化学社(KANTO CHEMICAL CO., INC)製商品名)等を用いることができる。
本実施形態におけるインク組成物は、上記に挙げた添加剤以外の添加剤(成分)を含んでもよい。このような成分としては、特に制限されないが、例えば従来公知の、重合促進剤、浸透促進剤、及び湿潤剤(保湿剤)、並びにその他の添加剤があり得る。上記のその他の添加剤として、例えば従来公知の、顔料分散剤、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、及び増粘剤が挙げられる。
上記の記録方法を用いて、本実施形態におけるインク組成物を被記録媒体上に吐出すること等により、記録物が得られる。この被記録媒体として、例えば、吸収性又は非吸収性の被記録媒体が挙げられる。上記実施形態の記録方法は、水溶性インク組成物の浸透が困難な非吸収性被記録媒体から、水溶性インク組成物の浸透が容易な吸収性被記録媒体まで、様々な吸収性能を持つ被記録媒体に幅広く適用できる。ただし、当該インク組成物を非吸収性の被記録媒体に適用した場合は、紫外線を照射し硬化させた後に乾燥工程を設けること等が必要となる場合がある。
下記の実施例及び比較例において使用した成分は、以下の通りである。
顔料としてIRGALITE BLUE GLO(C.I.Pigment Blue 15:3、BASF社製)を用い、分散剤としてソルスパーズ36000(ノベオン社(Noveon Inc.)製商品名)(顔料分散液に対して1質量%)を用いた。そして、分散媒(TPGDA)中に顔料を分散させて、顔料濃度15質量%の顔料分散液を作製した。
・KAYACURE DETX−S(チオキサントン型、日本化薬社製商品名、表1及び表2では「DETX−S」と略記した。)
・IRGACURE 369(1,3−αアミノアルキルフェノン型、BASF社製商品名、表1及び表2では「369」と略記した。)
・IRGACURE 819(アシルフォスフィンオキサイド型、BASF社製商品名、表1及び表2では「819」と略記した。)
・DAROCURE TPO(アシルフォスフィンオキサイド型、BASF社製商品名、表1及び表2では「TPO」と略記した。)
・トリプロピレングリコールジアクリレート(V#310HP(商品名)、大阪有機化学工業社(OSAKA ORGANIC CHEMICAL INDUSTRY LTD.)製、表1及び表2では「TPGDA」と略記した。)
・N−ビニルカプロラクタム(ビニルカプロラクタム(商品名)、BASF社製、表1及び表2では「NVC」と略記した。)
・Irgastab UV22(BASF社製商品名、表1及び表2では「UV22」と略記した。)
・シリコーン系表面調整剤 BYK−UV3500(BYK社製商品名、表1及び表2では「UV3500」と略記した。)
下記表1に記載の成分を、表1に記載の組成(単位:質量%)となるように添加し、これを高速水冷式撹拌機により撹拌することにより、光硬化型シアンインク組成物(以下、単に「シアン」ともいう。)を調製した。
下記表2記載の成分を、表2に記載の組成(単位:質量%)となるように添加し、これを高速水冷式撹拌機により撹拌することにより、光硬化型クリアインク組成物(以下、単に「クリア」ともいう。)を調製した。
光硬化型インクセットによる評価1を行った。評価項目は下記のとおりである。結果を下記表3及び表4に示す。
図2に示されるインクジェットプリンター(インクジェットプリンター1)を用いて評価を行った。まず、インク吐出重量15ng、解像度720×720dpiの条件で、1インチ×1インチのシアン色のベタパターンを印刷した。次に、第1の仮硬化用照射部42eのLED Firefly(Phoseon社製、ピーク波長395nm、照射強度100mW/cm2)で、照射エネルギー10mJ/cm2の紫外線を照射し、仮硬化を行った。
続いて、インク吐出重量15ng、解像度720×720dpiの条件で、1インチ×2インチのクリアのベタパターンを上塗りした。その際、シアン色のベタパターンとクリアのベタパターンとの境界部におけるブリードの発生の有無を観察することにより本評価を行うため、シアン色のベタパターン及びクリアのベタパターンを中央で合わせた。次に、第2の仮硬化用照射部42fのLED Firefly(Phoseon社製商品名、ピーク波長395nm、照射強度100mW/cm2)で、照射エネルギー10mJ/cm2の紫外線を照射し、仮硬化を行った。
そして、メタルハライドランプ(本体照射装置名:UVAPRINT 300HPLK、Honle社製)を用いて所定の積算エネルギー(本硬化時の照射エネルギー)になるようインクに、本硬化用光源から光照射して、光硬化型インクを硬化させることで、被記録媒体(#125−E20(東レ社製商品名))上に硬化膜(画像)を形成したテストパターンを得た。なお、照射エネルギーの値は、紫外線照度計UM−10、受光部UM−400(コニカミノルタ・センシング社(KONICA MINOLTA SENSING, INC.)製商品名)を用いて測定した。
3:1時間未満、
2:1時間以上2時間未満、
1:2時間以上24時間未満、
0:24時間以上。
上記「1.色安定性に関する画質評価」と同様の方法により、テストパターンを得た。
評価は、上記のテストパターンを目視することにより行った。評価基準は下記のとおりである。
A:シアン色のベタパターンとクリアのベタパターンとの境界部に滲みが無かった。
B:シアン色のベタパターンとクリアのベタパターンとの境界部に滲みが有った。
インクセットによる評価2を行った。評価項目は下記のとおりである。結果を下記表5及び表6に示す。
(1.LEDタックフリー性)
ルミラー#125−E20(東レ社製商品名、PETフィルム)に膜厚10μmとなるようにバーコーターで光硬化型インクを塗布した。次いで、波長395nmにピークを有するLED「Firefly(Phoseon社製商品名)」・照度70mW/cm2の紫外線を、塗布したインクに所定の時間、照射した。照射後、塗膜の表面を綿棒で擦り、擦過痕がつかなくなるまでの照射時間を測定した。
評価基準は下記のとおりである。
2:0秒以上30秒未満、
1:30秒以上60秒未満、
0:60秒以上。
図2に示されるインクジェットプリンターを用いて評価を行った。まず、インク吐出重量15ng、解像度720×720dpiの条件で、1インチ×1インチのシアン色のベタパターンを印刷した。次に、第1の仮硬化用照射部42eのLED Firefly(Phoseon社製)で、照射エネルギー10mJ/cm2の紫外線を照射し、仮硬化を行った。
そして、メタルハライドランプ(本体照射装置名:UVAPRINT 300HPLK Honle社製)を用いて所定の積算エネルギー(本硬化時の照射エネルギー)になるようインクに、本硬化用光源から光照射して、光硬化型インクを硬化させることで、被記録媒体(#125−E20(東レ社製商品名))上に硬化膜(画像)を形成したテストパターンを得た。硬化膜のL*、a*、b*を測定し、1週間後の色相を基準とした時の色差(ΔE)について、硬化膜形成後からの経時変化をプロットし、ΔEが2未満となるまでの時間を導出した。
評価基準は下記のとおりである。評価基準のうち1、2及び3が実用上許容される基準である。
3:1時間未満、
2:1時間以上2時間未満、
1:2時間以上24時間未満、
0:24時間以上。
図2に示されるインクジェットプリンターを用いて評価を行った。まず、インク吐出重量15ng、解像度720×720dpiの条件で、1インチ×1インチのシアン色のベタパターンを印刷した。次に、第1の仮硬化用照射部42eのLED Firefly(Phoseon社製)で、照射エネルギー10mJ/cm2の紫外線を照射し、仮硬化を行った。
続いて、インク吐出重量15ng、解像度720×720dpiの条件で、1インチ×2インチのクリアのベタパターンを上塗りした。その際、シアン色のベタパターンとクリアのベタパターンとの境界部におけるブリードの発生の有無を観察することにより本評価を行うため、シアン色のベタパターン及びクリアのベタパターンを中央で合わせた。次に、第2の仮硬化用照射部42fのLED Firefly(Phoseon社製商品名)で、照射エネルギー10mJ/cm2の紫外線を照射し、仮硬化を行った。
そして、メタルハライドランプ(本体照射装置名:UVAPRINT 300HPLK、Honle社製)を用いて所定の積算エネルギー(本硬化時の照射エネルギー)になるようインクに、本硬化用光源から光照射して、光硬化型インクを硬化させることで、被記録媒体(#125−E20(東レ社製商品名))上に硬化膜(画像)を形成したテストパターンを得た。なお、照射エネルギーの値は、紫外線照度計UM−10、受光部UM−400(コニカミノルタ・センシング社(KONICA MINOLTA SENSING, INC.)製商品名)を用いて測定した。
評価は、上記したテストパターンを目視することにより行った。評価基準は下記のとおりである。
A:シアン色のベタパターンとクリアのベタパターンとの境界部に滲みが無かった。
B:シアン色のベタパターンとクリアのベタパターンとの境界部に滲みが有った。
(4.クリアインクの透明性)
図2に示されるインクジェットプリンターを用いて評価を行った。まず、インク吐出重量15ng、解像度720dpi×720dpiの条件で、クリアインクを用いて1インチ×1インチの領域にベタ印刷した。次に、第2の仮硬化用照射部42fのLED Firefly(Phoseon社製商品名)で、照射エネルギー10mJ/cm2の紫外線を照射し、仮硬化を行った。そして、メタルハライドランプ(本体照射装置名:UVAPRINT 300HPLK、Honle社製)を用いて所定の積算エネルギー(本硬化時の照射エネルギー)になるよう、本硬化用光源から光を照射して光硬化型インクを硬化させた。これにより、被記録媒体(#125−E20〔商品名〕、東レ社製)上に硬化膜(画像)が形成されたテストパターンを得た。硬化膜とサブストレートを測色し、それらの間の色差(ΔE)を算出した。
評価基準は下記のとおりである。評価基準のうち1、2及び3が実用上許容される基準である。
3:2未満、
2:2以上3未満、
1:3以上4未満、
0:4以上。
次に、参考として、本発明の記録方法に用いるインクセットを構成するシアンインク及びクリアインクとして、どのような条件のものが好適であるかを検討するため、上記の実施例及び比較例で用いたインク組成物、及びさらに新たに調製したインク組成物を用いて、インクの個別評価(評価3)を行った。評価項目は下記のとおりである。結果を下記表7、表8、及び表9に示す(表8中の「−」は、評価を行わなかったことを示す。)。なお、インク組成物セットで試験を行わずに各インク組成物単独で試験を行った点以外は、前述の実施例7〜12及び比較例7〜12と同じ手順でテストパターンの作成、評価を行った。
上記の実施例7〜12及び比較例7〜12で行ったLEDタックフリー性評価と同様にして、本評価を行った。
評価基準は下記のとおりである。
2:0秒以上30秒未満、
1:30秒以上60秒未満、
0:60秒以上。
上記の実施例7〜12及び比較例7〜12で行った色安定性評価と同様にして、本評価を行った。
評価基準は下記のとおりである。評価基準のうち1、2及び3が実用上許容される基準である。
3:1時間未満、
2:1時間以上2時間未満、
1:2時間以上24時間未満、
0:24時間以上。
上記の実施例7〜12及び比較例7〜12で行ったクリアインクの透明性評価と同様にして、本評価を行った。
評価基準は下記のとおりである。評価基準のうち1、2及び3が実用上許容される基準である。
3:2未満、
2:2以上3未満、
1:3以上4未満、
0:4以上。
インクセットによる評価4を行った。インク組成物、評価項目は下記の通りである。結果を下記表10、11に示す。
〔インク組成物〕
シアンインク組成物11、シアンインク組成物12以外のインク組成物については前述のものと同じインク組成物であり、新たにシアンインク組成物11、シアンインク組成物12を作製した。
・シアンインク組成物11:シアンインク組成物1において、DETX−Sを3質量%を用いる代わりに、イソプロピルチオキサントン(日本化薬社製、2−イソプロピルチオキサントン,4−イソプロピルチオキサントン混合品)を3%用いたこと以外は同様にしてシアンインク組成11を作製した。
・シアンインク組成物12:シアンインク組成物1において、DETX−Sを3質量%を用いる代わりに4質量%用い、トリプロピレングリコールジアクリレートを55.9質量%用いる代わりに54.9質量%用いたこと以外は同様にしてシアンインク組成物12を作成した。
前述の評価1の色安定性に関する画質評価と同様の方法で評価を行った。
〔2.滲みに関する画質評価〕
前述の評価1の滲みに関する画質評価と同様の方法で評価を行った。
〔3.密着性に関する画質評価〕
前述の評価1の色安定性に関する画質評価と同様の方法により、テストパターンを得た。
得られたテストパターンのシアンインクによるベタパターンとクリアインクによるベタパターンが重なって形成されている箇所について下記方法で密着性評価をおこなった。
JIS K5600−5−6(塗料一般試験法−第5部:塗膜の機械的性質−第6節:付着性(クロスカット法))に準じて、フィルムと硬化膜との密着性の評価を行った。なお、評価基準の分類については、以下のとおりである。
A:カットの縁が完全に滑らかで、どの格子の目にも剥がれがない。
B:カットの交差点における塗膜の小さな剥がれが認められる。
C:塗膜がカットの縁に沿って、および/または交差点において剥がれている。
D:塗膜がカットの縁に沿って、部分的または全面的に大剥がれを生じており、および/または目のいろいろな部分が、部分的または全面的に剥がれている。
実施例17については、上記の各画質評価においてテストパターンを作成する際に、インクジェットプリンター1の第1の仮硬化用照射部42e及び第2の仮硬化用照射部42fをOFFにして、シアンインクによるベタパターン及びクリアインクによるベタパターンの仮硬化を行わずに、本硬化用光源による本硬化を行った。
比較例20は、インクジェットプリンター1において、搬送方向上流側のシアンインクヘッドにクリアインクを充填し、下流側のクリアインクヘッドにシアンインクを充填し、最初にクリアインクを被記録媒体に吐出しクリアパターンを形成しクリアパターンの一部の上へシアンパターンを形成したこと以外は、実施例13と同様の構成としたものである。
インクセットによる評価5を行った。インク組成物、評価項目は下記の通りである。内容と結果を下記表12〜14に示す。
組成を表12、表13に記載のものに変えたこと以外は前述の評価に用いたインク組成物と同様の手順で、シアンインク組成物(組成13〜17)、クリアインク組成物(組成6〜10)を調製した。
・アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシエチル)エチル(日本触媒社製、表中ではVEEAと記載)
・フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学社製、表中ではPEAと記載)
・ジシクロペンテニルアクリレート(FA―511AS、日立化成工業社製、表中ではFA511と記載)
前述の評価と同様の方法で各画質評価をおこなった。
評価5の実施例21〜27、比較例21〜26は、前述の評価1で用いた図2のインクジェットプリンター(インクジェットプリンター1)において本硬化用照射部44を、LED(ピーク波長395nm、照射強度1000mW/cm2)に置き換えたもの(インクジェットプリンター2)を用い、下記に記載したこと以外は評価1と同様にして画質評価用パターンの作成を行った。一方、実施例28〜29、比較例27,28は、図4に示すシリアルプリンターであるインクジェットプリンター3を用いて画質評価用パターンの作成を行った。
図4において、6はキャリッジであり、8はシアンインクヘッドを含む各色インクヘッドであり、10はクリアインクヘッドであり、11は照射部であり、5はガイドレールであり、2はプラテンであり、4は搬送ローラーであり、A、Bは、主走査方向であり、Xは副走査方向である。キャリッジの主走査方向(A方向あるいはB方向のいずれか)への主走査によってインクヘッドからインクの記録媒体(被記録媒体)へインクが吐出され、かつ、2個の照射部11のうちの主走査方向におけるインクヘッドよりも後方側の照射部から被記録媒体に付着したインクに照射が行なわれる。主走査と副走査(被記録媒体の搬送)とが交互に行なわれ、主走査のたびに主走査方向はA方向かB方向に交互に切り替わる。
シアンパターンには、(A)シアンインクヘッドの1パス目に被記録媒体に付着され、ドットが付着されたパスにおいて1個の照射部11により1回照射され、その後のシアンヘッドの2パス目、クリアヘッドの2パスによる3パスでそれぞれ2個の照射部11により6回照射され、合計100×7=700mJ/cm2照射されたシアンドットと、(B)シアンヘッドの2パス目に付着され、ドットが付着されたパスにおいて1個の照射部11により1回照射され、その後、クリアヘッドの2パスによりそれぞれ2個の照射部11により4回照射され、合計100×5=500mJ/cm2照射されたシアンドットと、が存在する。また、クリアパターンには、(A)クリアインクヘッドの1パス目に被記録媒体に付着され、ドットが付着されたパスにおいて照射部11により1回照射され、その後のクリアヘッドの2パス目で照射部11により2回照射され、合計100×3=300mJ/cm2照射されたクリアドットと、(B)クリアインクヘッドの2パス目に付着され、ドットが付着されたパスにおいて照射部11により1回照射され、100×1=100mJ/cm2照射されたシアンドットと、が存在する。
Claims (16)
- 重合性化合物、光重合開始剤、及び色材を含有する光硬化型カラーインク組成物並びに重合性化合物及び光重合開始剤を含有する光硬化型クリアインク組成物からなる光硬化型インクセットを用いた記録方法であって、
前記光硬化型カラーインク組成物は、(1)アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、該カラーインク組成物の総質量に対して0.5〜4質量%の(2)チオキサントン系光重合開始剤及び/又はαアミノアルキルフェノン系光重合開始剤のうち少なくともいずれかと、を含み、
前記光硬化型クリアインク組成物は、該クリアインク組成物の総質量に対して5〜12質量%のアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含み、
該インクセットから形成した塗膜を光源からの光照射により硬化する際の照射エネルギーが100〜800mJ/cm2である、記録方法。 - 被記録媒体に前記光硬化型カラーインク組成物による第1の塗膜を形成し、前記第1の塗膜に前記光硬化型クリアインク組成物による第2の塗膜を形成する、請求項1に記載の記録方法。
- 前記前記光硬化型カラーインク組成物は、該カラーインク組成物の総質量に対して0.5〜4質量%のチオキサントン系光重合開始剤を含む、請求項1又は2に記載の記録方法。
- 前記光源が、水銀ランプ又はメタルハライドランプである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の記録方法。
- 前記光硬化型クリアインク組成物に対して、前記光源からの照射エネルギーで光を照射する前に、仮硬化用光源から光を照射する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の記録方法。
- 前記仮硬化用光源が発光ダイオードである、請求項5記載の記録方法。
- 被記録媒体をプリントヘッドに対して相対的に走査させながら、前記光硬化型インクセットを前記プリントヘッドから吐出し、前記被記録媒体に着弾させて形成した塗膜を光照射により硬化することによって画像を形成する記録方法であって、
前記光硬化型カラーインク組成物を前記被記録媒体に吐出して着弾させることにより、前記被記録媒体上に第1の塗膜を形成する第1の塗膜形成工程と、
前記第1の塗膜を第1の光照射により仮硬化させる第1の仮硬化工程と、
前記被記録媒体及び前記第1の塗膜の一部又は全部のうち少なくともいずれかに前記光硬化型クリアインク組成物を吐出することにより、前記被記録媒体上及び前記第1の塗膜の一部上又は全部上のうち少なくともいずれかに第2の塗膜を形成する第2の塗膜形成工程と、
前記第2の塗膜を第2の光照射により仮硬化させる第2の仮硬化工程と、
仮硬化した前記第1の塗膜と前記第2の塗膜とを前記光源からの光照射により本硬化する本硬化工程と、を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の記録方法。 - 前記第1の仮硬化工程における転化率が、30〜95%である、請求項7に記載の記録方法。
- 前記第2の仮硬化工程における転化率が、30〜100%である、請求項7又は8に記載の記録方法。
- 前記光源が、発光ダイオードである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の記録方法。
- ラインインクジェットプリンターを用いて記録を行なう請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録方法。
- シリアルインクジェットプリンターを用いて記録を行なう請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録方法。
- 主走査によって被記録媒体へ付着されたインクに対して、当該主走査及び当該主走査より後の主走査によって照射が行なわれる、請求項12に記載の記録方法。
- シアンインク組成物の照射エネルギーとクリアインク組成物の照射エネルギーとが異なる、請求項12又は13に記載の記録方法。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の記録方法に用いられる、前記光硬化型カラーインク組成物及び前記光硬化型クリアインク組成物を含む光硬化型インクセット。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の記録方法により記録を行なう記録装置。
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