JP5640401B2 - 印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷方法に関し、特に、インクの少なくとも一部を重ね打ちする際、インク間のハジキを低減し、印刷特性を向上させる印刷方法や印刷装置に関する。
近年、高い耐水性、耐溶剤性や耐擦過性等を有する印字を印刷メディアの表面に形成するために、紫外線硬化インクが使用されている。この紫外線硬化インクは、重合性化合物および光重合開始剤を有し、当該インクを印刷メディア上に吐出し、紫外線照射によりインク組成物を重合させ、固化することにより印字が行われる。かかる紫外線硬化インクを用いた印刷において、印刷特性の向上に係る種々の工夫がなされている。
例えば、下記特許文献1には、25℃における粘度が35〜500mPa・sのインクをインクジェットヘッドから記録媒体に射出することにより、記録媒体の濡れ性を向上させる技術が開示され、また、インク面表面に濡れ性を向上させる処理を行うことが開示されている。
特開2003−237217号公報
本発明者は、紫外線硬化インクの印刷特性の向上に関する研究・開発を行っており、次のような課題に直面した。
即ち、紫外線硬化インクを用いた印刷においては、仮硬化の後、本硬化を行うことが多い。仮硬化(ピニング)とは、インクの仮止めを意味し、吐出直後のインク(ドット)と他のインクとの滲みの防止やドット径の制御のために、吐出直後のインクに、その少なくとも表面の一部が硬化する程度の光(紫外線)を照射することをいう。よって、インクの吐出/仮硬化を繰り返した後、本硬化を行なうことにより印刷がなされるのであるが、印刷を行った場合、先に吐出し、仮硬化したインク上に重ね打ちされたインクにおいて、前者のインク表面の撥液性により、後者のインクがハジかれ、印刷特性が劣化することが分かった。
そこで、本発明に係る具体的態様においては、上記課題を解決し、印刷特性を向上させることができる印刷方法および印刷装置を提供することを目的とする。
具体的には、インク組成物に対する一連の吐出および硬化処理の後、撥液性を高める処理を行うことにより、重ね打ちされるインクの濡れ性を高め、印刷特性を向上させることを目的とする。
本発明に係る印刷方法は、それぞれ重合性化合物および光重合開始剤を有する第1インク組成物および第2インク組成物を記録媒体上に吐出し、光照射により硬化させることにより印刷を行う印刷方法であって、前記第1インク組成物を吐出し、光を照射することにより、前記第1インク組成物を硬化させる第1工程と、前記第1工程の後、前記第1インク組成物にコロナ放電処理を施す第2工程と、前記第2工程の後、コロナ放電処理が施された前記第1インク組成物と少なくともその一部が重なるように前記第2インク組成物を吐出する第3工程と、を有する。
例えば、前記コロナ放電処理が施された前記第1インク組成物の表面の濡れ指数が50以上である。
例えば、前記第1工程における前記光の照射エネルギーは、前記第1インク組成物のタックフリー化に要する光の照射エネルギーの1/2000以上1/100以下である。
例えば、前記第1インク組成物および第2インク組成物の25℃における粘度は、それぞれ40mPa・s以下である。
本発明に係る印刷方法は、それぞれ重合性化合物および光重合開始剤を有する第1インク組成物および第2インク組成物を記録媒体上に吐出し、光照射により硬化させることにより印刷を行う印刷装置を用いた印刷方法であって、第1吐出部と、前記第1吐出部の隣に配置された第1光照射部と、前記第1光照射部の隣に配置された第1コロナ放電部と、前記第1コロナ放電部の隣に配置された第2吐出部と、前記第2吐出部の隣に配置された第2光照射部と、前記第2光照射部の隣に配置された第2コロナ放電部と、を有し、前記第1インク組成物が充填された第1吐出部から印刷媒体上に吐出された第1インク組成物に前記第1光照射部から光を照射することにより前記第1インク組成物を硬化させた後、前記第1コロナ放電部により、硬化した前記第1インク組成物にコロナ放電処理を施し、前記第2インク組成物が充填された第2吐出部から前記コロナ放電処理が施された前記第1インク組成物と少なくともその一部が重なるように第2インク組成物を前記印刷媒体上に吐出し、前記第2インク組成物に前記第2光照射部から光を照射することにより前記第2インク組成物を硬化させた後、前記第2コロナ放電部により、硬化した前記第2インク組成物にコロナ放電処理を施す。
このように、インク組成物に対する一連の吐出および硬化処理の後、コロナ放電処理行うことにより、重ね打ちされるインクの濡れ性を高め、印刷特性を向上させることができる。
ラインプリンターの一態様における記録領域周辺の概略図である。 本実施の形態に係る印刷方法を模式的に示す図である。 本実施の形態に係る印刷方法を模式的に示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明の実施の形態の一つは印刷方法に係る。まず、当該印刷方法に使用する印刷装置を説明しつつ、本実施の形態を詳細に説明する。
[印刷装置構成]
図1は、本実施の形態で使用するラインプリンターの一態様における記録領域周辺である。
本実施の形態で使用するプリンターは、インク(液体)の一例として、紫外線(UV)の照射によって硬化する紫外線硬化インクを吐出することにより、記録媒体Sに画像を印刷する装置である。紫外線硬化インクは、重合性化合物および光重合開始剤などの紫外線硬化樹脂を含むインクであり、紫外線の照射を受け重合反応が起こることにより硬化する。紫外線硬化インクの具体的組成については後述する。例えば、プリンターは、CMYKの4色の紫外線硬化インクと、無色透明の紫外線硬化インク(クリアインク)を用いて画像を印刷する。CMYKとは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の4色を意味する。
記録媒体Sを所定の方向(以下、搬送方向という)に搬送させるための記録領域は、図1に示すように、例えば、上流側搬送ローラ23Aおよび下流側搬送ローラ23Bと、ベルト24とを有する。搬送モータ(不図示)が回転すると、上流側搬送ローラ23Aおよび下流側搬送ローラ23Bが回転し、ベルト24が回転する。給紙ローラ(不図示)によって給紙された記録媒体Sは、ベルト24によって、印刷可能な領域(ヘッドと対向する領域)まで搬送される。ベルト24が記録媒体Sを搬送することによって、記録媒体Sがプリンターヘッドセット(不図示)に対して搬送方向に移動する。印刷可能な領域を通過した記録媒体Sは、ベルト24によって外部へ排紙される。なお、搬送中の記録媒体Sは、ベルト24に静電吸着またはバキューム吸着されている。また、ここでは、便宜上、「給紙」という文言を用いたが、本実施の形態における記録媒体Sとしては、後述の印刷メディアを用いる。
吐出部としてのプリンターヘッドセットから、記録媒体に紫外線硬化インクが吐出される。なお、本実施の形態では、紫外線硬化インクとして、画像を形成するためのカラーインクと無色透明のクリアインクを吐出する。プリンターヘッドセットを構成する各プリンターヘッド(以下、単に「ヘッド」ともいう。)は、搬送中の記録媒体に対して各色のインクを吐出することによって、記録媒体にドットを形成し、画像を記録媒体に印刷する。本実施の形態で使用するプリンターはラインプリンターであり、プリンターヘッドセットの各ヘッドは媒体幅分のドットを一度に形成することができる。即ち、図1に示すように、搬送方向の上流側から順に、ブラックの紫外線硬化インクを吐出するブラックインクヘッドK、シアンの紫外線硬化インクを吐出するシアンインクヘッドC、マゼンダの紫外線硬化インクを吐出するマゼンダインクヘッドM、イエローの紫外線硬化インクを吐出するイエローインクヘッドY、クリアインクを吐出するクリアインクヘッドCLの各ヘッドが設けられている場合、各ヘッドが紙面の奥から手前方向(搬送方向と垂直な方向)に、媒体幅分のドットを吐出可能に、複数個配置されている。よって、上流側から各ヘッドを制御し、媒体幅分の一ラインにおいて必要な箇所においてドットを形成することにより、記録媒体を搬送方向に一度走査するだけで、画像を印刷することができる。
光照射部としての光源から、記録媒体に着弾した紫外線硬化インクに向けて、紫外線が照射される。記録媒体上に形成されたドットは、光照射部からの紫外線の照射を受けることにより、硬化する。本実施の形態における光照射部は、図1に示すように、仮硬化用照射部42a〜42dおよび本硬化用照射部44を備えている。
仮硬化用照射部42a〜42dは、記録媒体Sに形成されたドットを仮硬化させるための紫外線を照射する。仮硬化(ピニング)とは、インクの仮止めを意味し、ドット間の滲みの防止やドット径の制御のために行なう硬化をいう。よって、ドット(液滴)の少なくとも表面等の一部分が硬化されればよい。
仮硬化用照射部42a〜42dは、それぞれ、ブラックインクヘッドK、シアンインクヘッドC、マゼンダインクヘッドM、イエローインクヘッドYの搬送方向下流側に設けられている。つまり、インク色ごとに仮硬化用照射部が設けられている。
この仮硬化用照射部42a〜42dは、紫外線照射の光源として発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を備えている。LEDは入力電流の大きさを制御することによって、照射エネルギーを容易に変更することが可能である。仮硬化の光照射量、即ち紫外線照射エネルギーは、インク組成によっても異なるが、例えば、200mJ/cm2未満が好ましい。
本硬化用照射部44は、記録媒体Sに形成されたドットをほぼ完全に硬化させるための紫外線を照射する。本硬化用照射部44は、クリアインクヘッドCLよりも搬送方向下流側に設けられている。また、本硬化用照射部44の媒体幅方向の長さは媒体幅以上である。そして、本硬化用照射部44は、プリンターヘッドセットの各ヘッドによって形成されたドットに紫外線を照射する。
本実施の形態における本硬化用照射部44は、紫外線照射の光源として、LEDまたはランプ(メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ等)を備えている。照射光源は特に制限されないが、照射光源は450nm以下の波長の光が好ましい。本硬化の光照射量、即ち紫外線照射エネルギーは、インク組成によっても異なるが、例えば、メタルハライドランプの場合は、200mJ/cm2以上であり、仮硬化の紫外線照射エネルギーより約1〜1200倍程度である。
コロナ放電部は、記録媒体に着弾し、仮硬化された紫外線硬化インクに向けてコロナ放電処理を施すものである。
コロナ放電とは、電極間に高電圧、高周波数を与えると、通常絶縁状態の空間に存在するガスがイオン化され放電する現象であり、周波数が高いほど均一な処理ができ、高電圧であるほど処理度は大きくなる。このコロナ放電のエネルギーを物質に作用させると、その表面がエネルギーを受け、表面エネルギーが高くなり、活性化された状態になる。例えば、プラスチック等に作用させると、表面に極性基が生成され、濡れ性が向上する。このコロナ放電表面処理のエネルギーは、順次放出され、空気中の分子等と反応して、表面エネルギーの低い元の状態に時間の経過と共に戻る。図1に示すように、本実施の形態におけるコロナ放電部は、コロナ放電部52a〜52dを備えている。
コロナ放電部52a〜52dは、それぞれ、仮硬化用照射部42a〜42dの搬送方向下流側に設けられている。インク色ごとに仮硬化用照射部42a〜42dおよびコロナ放電部52a〜52dが設けられている。
コロナ放電部52a〜52dが仮硬化されたインクの表面にコロナ放電処理を施すことにより、薄く硬化したインク表面の濡れ性が向上する。よって、かかるインクに他のインクを重ね打ちしても、先に一連の吐出および硬化(この場合、仮硬化)をさせたインク上おいて他のインクがハジかれず、印刷特性が向上する。ここで本実施の形態において、「ハジキ」とは、先に一連の吐出および硬化(仮硬化も含む)をしたインクに対し少なくともその一部が重なるよう吐出されたインクの撥液性をいう。また、重ね打ちとは、少なくともその一部が重なるよう吐出することをいい、先のインクに対し積層する場合のみならず、その一部が重なるよう隣接して吐出するような場合も含むものとする。
[印刷動作]
図1に示すように、先ず、記録媒体SがブラックインクヘッドKの下を通る際にブラックインクヘッドKからブラックインクを吐出させる。その後、記録媒体Sが仮硬化用照射部42aを通る際に紫外線を照射させ、ブラックインクヘッドKによって形成されたドットの仮硬化を行なう。その後、記録媒体Sが仮硬化用照射部42aを通る際に紫外線を照射させ、ブラックインクヘッドKによって形成されたドットの仮硬化を行なう。さらに、このコロナ放電部52aにより、仮硬化されたブラックインクの表面に、コロナ放電処理を施す。シアンインク、マゼンダインク、イエローインクについても同様に、ドット形成、紫外線照射およびコロナ放電処理を行なう。
このように、カラーインクによるカラードットが色毎に形成された直後に、対応する仮硬化用照射部からそれぞれ紫外線照射が行なわれ、さらに、コロナ放電部によるコロナ放電処理が行われる。
その後、クリアインクヘッドCLによって全面にクリアインクを塗布し、本硬化用照射部44によって、記録媒体Sに形成されたドットに紫外線を照射して本硬化させる。
ここで、本実施の形態の特徴的構成(方法)は、仮硬化されたインクの表面に、コロナ放電処理を施した後、他のインクの吐出、仮硬化およびコロナ放電処理を繰り返すことにある。
このように、先に吐出/仮硬化させたインクの表面にコロナ処理を施すことにより、インクの表面の撥液性が低下し、他のインクを重ね打ちしても、後者のインクの濡れ性が確保され、薄色化、色抜け、色飛びなどを抑制でき、印刷特性を向上させることができる。
なお、上記印刷方法においては、インクジェット方式を用いることが好ましい。即ち、上述した光硬化型インク組成物を用いて記録媒体に画像形成を行う際、インクジェット記録方法を用いる。このインクジェット記録方式としては、従来公知の方式はいずれも使用でき、特に圧電素子の振動を利用して液滴を吐出させる方法(電歪素子の機械的変形によりインク滴を形成するインクジェットヘッドを用いた記録方法)を用いることで、優れた画像記録を行うことが可能である。
[インク組成物]
本実施の形態に係る印刷方法に使用されるインク組成物は、1)重合性化合物および2)光重合開始剤を少なくとも有する。
1)重合性化合物
本実施の形態におけるインク組成物に用いられる重合性化合物は、後述する光重合開始剤の作用により紫外線などの光の照射時に重合し、固化する化合物であれば、特に制限はないが、単官能基、2官能基、および3官能基以上の多官能基を有する種々のモノマーおよびオリゴマーが使用可能である。
前記モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸およびマレイン酸等の不飽和カルボン酸やそれらの塩またはエステル、ウレタン、アミドおよびその無水物、アクリロニトリル、スチレン、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、並びに不飽和ウレタンが挙げられる。また、前記オリゴマーとしては、例えば、直鎖アクリルオリゴマー等の上記のモノマーから形成されるオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレート、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート、芳香族ウレタン(メタ)アクリレートおよびポリエステル(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、他の単官能モノマーや多官能モノマーとして、N−ビニル化合物を含んでいてもよい。N−ビニル化合物としては、N−ビニルフォルムアミド、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、およびそれらの誘導体等が挙げられる。
前記(メタ)アクリレートのうち、単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、イソアミル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ラクトン変性可とう性(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、およびイソボルニル(メタ)アクリレートが挙げられる。
前記(メタ)アクリレートのうち、2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO(エチレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO(プロピレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、およびポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
前記(メタ)アクリレートのうち、3官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、およびカプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの中でも、硬化時の塗膜の伸び性が高く、かつ低粘度であるため、インクジェット記録時の射出安定性が得られやすいという観点から、重合性化合物として、単官能(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。さらに塗膜の硬さが増すという観点から、単官能(メタ)アクリレートと2官能(メタ)アクリレートとを併用することがより好ましい。上記の重合性化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
さらに、上記単官能(メタ)アクリレートは、芳香環骨格、飽和脂環骨格および不飽和脂環骨格からなる群より選択される1種以上の骨格を有することが好ましい。前記重合性化合物が前記骨格を有する単官能(メタ)アクリレートであることにより、インク組成物の粘度を低下させ、かつ、上記のエポキシ基含有ポリマーをインク組成物中に効果的に溶解させることができる。
芳香環骨格を有する単官能(メタ)アクリレートとして、例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレートおよび2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。また、飽和脂環骨格を有する単官能(メタ)アクリレートとして、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートおよびジシクロペンタニル(メタ)アクリレートが挙げられる。また、不飽和脂環骨格を有する単官能(メタ)アクリレートとして、例えば、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。なお、上記においては、(メタ)アクリレートを例示したが、単なるアクリレートも同様に有用である。
2)光重合開始剤
本実施の形態におけるインク組成物に含まれる重合開始剤は、紫外線などの光のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、上記重合性化合物の重合を開始させるものであれば、制限はないが、ラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤を使用することができ、中でもラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
上記のラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルホスフィン化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、およびアルキルアミン化合物が挙げられる。
ラジカル重合開始剤の具体例としては、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、べンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントンおよびビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシドが挙げられる。
ラジカル重合開始剤の市販品としては、例えば、IRGACURE 651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、IRGACURE 184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、DAROCUR 1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)、IRGACURE 2959(1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン)、IRGACURE 127(2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン}、IRGACURE 907(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)、IRGACURE 369(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1)、IRGACURE 379(2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン)、DAROCUR TPO(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)、IRGACURE 819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)、IRGACURE 784(ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム)、IRGACURE OXE 01(1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)])、IRGACURE OXE 02(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム))、IRGACURE 754(オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物)(以上、チバ・ジャパン社(Ciba Japan K.K.)製)、DETX−S(2,4−ジエチルチオキサントン)(日本化薬社(Nippon Kayaku Co., Ltd.)製)、Lucirin TPO、LR8893、LR8970(以上、BASF社製)、およびユベクリルP36(UCB社製)などが挙げられる。
上記光重合開始剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、前述の重合性化合物として光重合性の化合物を用いることで、光重合開始剤の添加を省略することも可能であるが、光重合開始剤を用いた方が、重合の開始を容易に調整することができ、好適である。
3)色材
本実施の形態におけるインク組成物として、色材をさらに含んでもよい。前記色材は、顔料および染料のうち少なくとも一方である。
(顔料)
本実施の形態において、色材として顔料を用いることにより、インク組成物の耐光性を向上させることができる。顔料は、無機顔料および有機顔料のいずれも使用することができる。
無機顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
また、有機顔料として、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレンおよびペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(たとえば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料が挙げられる。上記顔料は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、カラーインデックスに記載されていない顔料であっても水に不溶であればいずれも使用できる。 顔料の具体例としては、カーボンブラックとして、三菱化学社製のNo.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B等が、コロンビア社製のRaven5750、同5250、同5000、同3500、同1255、同700等が、キャボット社製のRegal400R、同330R、同660R、Mogul L、同700、Monarch800、同880、同900、同1000、同1100、同1300、同1400等が、デグッサ社製のColor Black FW1、同FW2、同FW2V、同FW18、同FW200、ColorBlack S150、同S160、同S170、Printex 35、同U、同V、同140U、Special Black 6、同5、同4A、同4等が挙げられる。
イエローインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、120、128、129、138、150、151、154、155、180、185、213等が挙げられる。
また、マゼンタインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202、209、C.I.ピグメントヴァイオレット 19等が挙げられる。
さらに、シアンインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、60、16、22が挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、顔料はその平均粒径が10〜200nmの範囲にあるものが好ましく、より好ましくは50〜150nm程度のものである。
光硬化型インク組成物における色材の添加量は、0.1〜25質量%程度の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜15質量%程度の範囲である。
(染料)
本実施の形態において、色材として染料を用いることができる。染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料および塩基性染料が使用可能である。前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35が挙げられる。
また、本実施の形態に用いる光硬化型インク組成物として、色材を含まないクリアインクを用いてもよい。
また、上記顔料は、分散剤または界面活性剤で媒体中に分散させて用いることができる。好ましい分散剤としては、後述するものの他、顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を使用することができる。
4)調整剤(その他の成分)
本実施の形態におけるインク組成物は、上記に挙げた成分以外の成分を含んでもよい。例えば、界面活性剤を含んでも良い。
界面活性剤としては、例えばシリコーン系界面活性剤として、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることができ、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンまたはポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いることが特に好ましい。具体例としては、BYK−347、BYK−348、BYK−UV3500、3510、3530、3570(ビックケミー・ジャパン株式会社)を挙げることができる。
また、重合禁止剤を添加してもよい。重合禁止剤を添加することにより、インク組成物の保存安定性が向上する。重合禁止剤としては、例えば、ヒンダードアミン系重合禁止剤のIRGASTAB UV10、UV22(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社)などを用いることができる。
さらに、分散剤、重合促進剤、スリップ剤、浸透促進剤および湿潤剤(保湿剤)、並びにその他の添加剤を含んでも良い。その他の添加剤としては、例えば定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤および増粘剤が挙げられる。
[印刷メディア]
印刷メディア(記録媒体)としては、非吸収メディアであれば特に制限はないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの樹脂材料を用いることができる。また、これらの基材の表面に処理層(コート層)などを有していてもよい。
インクの粘度は、インクジェットで吐出する観点において、25℃において、40mPa・s以下であることが好ましい。さらに好ましい範囲は、32mPa・s以下である。40mPa・sを超える場合は、インクジェットヘッドから吐出されるドットにおいて、ドットが細長く尾を引く状態や、ドットが複数個に分かれて飛散する状態等、のドット形状に不具合を与え、画質に悪影響を与える場合がある。
以下、本実施の形態を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみに限定されるものではない。
下記表1に示すように、インク組成物を調整した。
[表1]
Figure 0005640401
即ち、インクaとして、重合性化合物として、N−ビニルカプロラクタムを40質量%、光重合開始剤として、IRGACURE 819およびIRGACURE 369を、それぞれ5質量%、各種調整剤として、BYK UV3500を0.1質量%、IRGASTAB UV10を0.2質量%、色材としてC.I.ピグメントイエロー180を3質量%の割合で添加し、さらに重合性化合物としてトリプロピレングリコールジアクリレートを用い、全量を100質量%となるようインクA−1を調整した。この際、トリプロピレングリコールジアクリレートは、46.7質量%となる。
同様に、インクbを調整した。インクaとの違いは、光重合開始剤として、IRGACURE 819およびIRGACURE 369を、それぞれ6質量%添加し、色材としてC.I.ピグメントブルー15:3を3質量%の割合で添加した点のみで、他の添加剤は同様の割合で添加され、さらに重合性化合物としてトリプロピレングリコールジアクリレートを用い、全量を100質量%となるよう調整した。この際、トリプロピレングリコールジアクリレートは、44.7質量%となる。
同様に、インクcを調整した。インクaとの違いは、光重合開始剤として、IRGACURE 819およびIRGACURE 369を、それぞれ4質量%添加し、色材としてC.I.ピグメントブルー15:3を3質量%の割合で添加した点のみで、他の添加剤は同様の割合で添加され、さらに重合性化合物としてトリプロピレングリコールジアクリレートを用い、全量を100質量%となるよう調整した。この際、トリプロピレングリコールジアクリレートは、48.7質量%となる。
同様に、インクdを調整した。インクaとの違いは、IRGACURE 819を2質量%、IRGACURE 369を1.8質量%添加し、色材としてC.I.ピグメントブルー15:3を3質量%の割合で添加した点のみで、他の添加剤は同様の割合で添加され、さらに重合性化合物としてトリプロピレングリコールジアクリレートを用い、全量を100質量%となるよう調整した。この際、トリプロピレングリコールジアクリレートは、52.9質量%となる。
また、上記インク組成物a〜dについて、タックフリー照射エネルギー[mJ/cm2]を測定した。タックフリー照射エネルギーとは、タックフリー化に要する光の照射エネルギーをいう。これは、インク組成物の光硬化性を示すパラメータであり、硬化させたインクの表面を、荷重100gをかけながら綿棒でこすっても膜表面が傷つかない程度まで硬化するのに必要な光の照射エネルギーをいう。ここでは、各インク組成物をバーコーター(RK Print Coat Instruments Ltd.社製ハンドコーター BarNo.2)を用いて、記録媒体上に塗布し、その塗膜に対し、光源としてピーク波長395nmのLED(Phoseon社製)を用いて照射光の強度を変化させながら照射を行い、インクの表面の状態を調べた。その結果、インクaでは、1260mJ/cm2、インクbでは、350mJ/cm2、インクcでは、2450mJ/cm2、インクdでは、3500mJ/cm2であった。
上記インク組成物(a〜d)から2色を選択し、第1ヘッドからの第1インクの(1)吐出、(2)仮硬化、(3)コロナ放電処理により所定の領域のベタ印刷を行った後、このベタ印刷を行った領域上に、第2ヘッドからの第2インクの(1)吐出、(2)仮硬化を行う工程を基本工程とし、第1インクに対するコロナ放電処理の有無や、第2インクに対する仮硬化の有無など各種処理の組み合わせについて、種々の検討を行った。信光電気計装(株)のコロナスキャナー(電圧14KV、周波数15kHz、走査速度1.8m/分)を用いて、コロナ放電処理を実施した。コロナ放電処理としては、大、中、小の3種の強度のエネルギーで処理を行った。「大」とは、コロナ処理の走査を5回行った場合、「中」とは、3回行った場合、「小」とは、1回行った場合に生じるコロナ放電を用いた処理である。
その結果、第2インクの濡れ性に関し、評価1:ドット径比、評価2:ベタうまりおよび評価3:ドット形状について以下に基づき評価した。
〔評価1:ドット径比〕
上記第1インクのベタ印刷を行った領域上に、第2インクの吐出、仮硬化を行った場合の1ドットの直径αとした場合、
|(β−α)/α|×100〔%〕…(式1)において、
判定A:10%未満
判定B:10%以上
として評価を行った。なお、βは、第2インクの吐出、仮硬化を、非印字部(印刷メディア)上にて行った場合の1ドットの直径である。
〔評価2:ベタうまり〕
上記第1インクのベタ印刷を行った領域上に、第2インクの「吐出」又は「吐出および仮硬化」を、繰り返し行ない第2インクでのベタ印刷を行った場合の第2インクのベタうまりについて、目視にて観察し、
判定A:ベタがうまっている。
判定B:ハジキがあり、ベタはうまっていない。
として評価を行った。
〔評価3:ドット形状〕
上記第1インクのベタ印刷を行った領域上に、第2インクの吐出、仮硬化を行った場合の1ドットの形状について、顕微鏡にて観察し、
判定A:1ドットの形状が円に近い形状である。
判定B:1ドットの形状が、円ではなく、アメーバのような不定形形状である。
として評価を行った。
その結果を実施例1〜実施例4としてそれぞれ表2〜表5に示す。ここで、表中の「濡れ指数」は、濡れ指数 JIS K 6768(ぬれ張力試験用混合液(Wako社製)を使用)に記載の方法に従い測定して得られた値である。
[表2]
Figure 0005640401
表2に示すように、
比較例1−1:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を行わずベタ印刷を行った場合、非印字部(印刷メディア上)において濡れ指数は、50〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、30〔mN/m〕であった。ここで、ベタ印刷とは、インクの吐出/仮硬化を繰り返し、所定の領域をインクで塗りつぶすよう印刷および硬化処理することを言う。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクbを選択し、第2インクの吐出後、仮硬化せず、本硬化させた後、ドットを観察したところ、評価1はB、評価2はBであり、評価3はBであった。
実施例1−1:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を中エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、50〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、50〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクbを選択し、第2インクを吐出した。その後、仮硬化せずに、メタルハライドランプ(500mJ/cm2)を用いて本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出し、ベタうまりを観察した。その結果、評価1はA、評価2はAであり、評価3はBであった。
実施例1−2:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を大エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、60〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、60〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクbを選択し、第2インクを吐出した。その後、仮硬化せずに、メタルハライドランプ(500mJ/cm2)を用いて本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出し、ベタうまりを観察した。その結果、評価1はA、評価2はAであり、評価3はBであった。
実施例1−3:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を大エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、60〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、60〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクbを選択し、第2インクを吐出した。その後、0.035mJ/cm2の照射エネルギーで仮硬化し、さらに本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出および仮硬化処理した。その結果、評価1はA、評価2はAであり、評価3はAであった。
実施例1−4:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を大エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、60〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、60〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクbを選択し、第2インクを吐出した。その後、14mJ/cm2の照射エネルギーで仮硬化し、さらに本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出および仮硬化処理した。その結果、評価1はA、評価2はAであり、評価3はAであった。
実施例1−5:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を大エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、60〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、60〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクbを選択し、第2インクの吐出後、200mJ/cm2の照射エネルギーで仮硬化し、さらに本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出および仮硬化処理した。その結果、評価1はA、評価2はBであり、評価3はAであった。
実施例1−6:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を小エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、40〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、40〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクbを選択し、第2インクを吐出した。その後、仮硬化せずに、メタルハライドランプ(500mJ/cm2)を用いて本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出し、ベタうまりを観察した。その結果、評価1はA、評価2はBであり、評価3はBであった。
(実施例2)
[表3]
Figure 0005640401
表3に示すように、
比較例2−1:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を行わずベタ印刷を行った場合、非印字部(印刷メディア上)において濡れ指数は、50〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、30〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクcを選択し、第2インクを吐出した。その後、仮硬化せずに、メタルハライドランプ(500mJ/cm2)を用いて本硬化させた後、ドットを観察したところ、評価1はB、評価2はBであり、評価3はBであった。
実施例2−1:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を中エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、50〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、50〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクcを選択し、第2インクを吐出した。その後、仮硬化せずに、メタルハライドランプ(500mJ/cm2)を用いて本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出し、ベタうまりを観察した。その結果、評価1はA、評価2はAであり、評価3はBであった。
実施例2−2:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を大エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、60〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、60〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクcを選択し、第2インクを吐出した。その後、仮硬化せずに、メタルハライドランプ(500mJ/cm2)を用いて本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出し、ベタうまりを観察した。その結果、評価1はA、評価2はAであり、評価3はBであった。
実施例2−3:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を大エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、60〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、60〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクcを選択し、第2インクの吐出後、3.5mJ/cm2の照射エネルギーで仮硬化し、さらに本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出および仮硬化処理した。その結果、評価1はA、評価2はAであり、評価3はAであった。
実施例2−4:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を大エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、60〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、60〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクcを選択し、第2インクの吐出後、80mJ/cm2の照射エネルギーで仮硬化し、さらに本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出および仮硬化処理した。その結果、評価1はA、評価2はAであり、評価3はAであった。
実施例2−5:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を大エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、60〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、60〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクcを選択し、第2インクの吐出後、200mJ/cm2の照射エネルギーで仮硬化し、さらに本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出および仮硬化処理した。その結果、評価1はA、評価2はBであり、評価3はAであった。
実施例2−6:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を小エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、40〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、40〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクcを選択し、第2インクを吐出した。その後、仮硬化せずに、メタルハライドランプ(500mJ/cm2)を用いて本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出し、ベタうまりを観察した。その結果、評価1はA、評価2はBであり、評価3はBであった。
(実施例3)
[表4]
Figure 0005640401
表4に示すように、
比較例3−1:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を行わずベタ印刷を行った場合、非印字部(印刷メディア上)において濡れ指数は、50〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、30〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクdを選択し、第2インクを吐出した。その後、仮硬化せずに、メタルハライドランプ(500mJ/cm2)を用いて本硬化させた後、ドットを観察したところ、評価1はB、評価2はBであり、評価3はBであった。
実施例3−1:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を中エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、50〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、50〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクdを選択し、第2インクを吐出した。その後、仮硬化せずに、メタルハライドランプ(500mJ/cm2)を用いて本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出し、ベタうまりを観察した。その結果、評価1はA、評価2はAであり、評価3はBであった。
実施例3−2:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を大エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、60〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、60〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクdを選択し、第2インクを吐出した。その後、仮硬化せずに、メタルハライドランプ(500mJ/cm2)を用いて本硬化させた後、ドットを観察し、また、所定の領域に複数の第2インクを吐出し、ベタうまりを観察した。その結果、評価1はA、評価2はAであり、評価3はBであった。
実施例3−3:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を大エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、60〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、60〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクdを選択し、第2インクの吐出後、7mJ/cm2の照射エネルギーで仮硬化し、さらに本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出および仮硬化処理した。その結果、評価1はA、評価2はAであり、評価3はAであった。
実施例3−4:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を大エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、60〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、60〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクdを選択し、第2インクの吐出後、80mJ/cm2の照射エネルギーで仮硬化し、さらに本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出および仮硬化処理した。その結果、評価1はA、評価2はAであり、評価3はAであった。
実施例3−5:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を大エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、60〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、60〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクdを選択し、第2インクの吐出後、300mJ/cm2の照射エネルギーで仮硬化し、さらに本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出および仮硬化処理した。その結果、評価1はA、評価2はBであり、評価3はAであった。
実施例3−6:
第1インクとしてインクaを選択し、コロナ処理を小エネルギーで行いながら、ベタ印刷を行った場合、非印字部において濡れ指数は、40〔mN/m〕であるのに対し、第1インク上では、40〔mN/m〕であった。次いで、ベタ印刷された第1インク上に、第2インクとしてインクdを選択し、第2インクを吐出した。その後、仮硬化せずに、メタルハライドランプ(500mJ/cm2)を用いて本硬化させた後、ドットを観察した。また、所定の領域に複数の第2インクを吐出し、ベタうまりを観察した。その結果、評価1はA、評価2はBであり、評価3はBであった。
以上から、次の事項が分かる。
(1)
実施例1−3、1−4、2−3、2−4、2−5、3−3、3−4、3−5から明らかなように、下地となる第1インクについて、吐出→仮硬化→コロナ処理を繰り返し行いながらベタ印刷することにより、下地層の濡れ指数が向上し、評価1〜3において良好な結果が得られることが判明した。
(2)
また、コロナ放電処理が施された第1インク表面の濡れ指数としては、50以上が好ましく、60以上がより好ましい。また、第1インクに対する仮硬化の照射エンルギーの好適な範囲については、インク組成によっても異なるが、例えば、インクaにおいては、0より大きく200未満が好ましく、0.035以上14以下がより好ましい。他のインクb〜dも同様に検討するに、タックフリー化に要する光の照射エネルギー(タックフリー照射エネルギー[mJ/cm2]:表1参照)の1/1000以上1/25以下が好ましい。
また、前述したようにインク組成物の25℃における粘度は、それぞれ40mPa・s以下であることが好ましい。
また、コロナ放電処理の効果は、時間とともに薄れるため、第1インクへのコロナ放電処理から第2インクの吐出までの時間は、10分以下が好ましく、1分以下がより好ましい。
(3)
図2および図3は、本実施の形態に係る印刷方法を模式的に示す図である。図2(A)に示すように、ヘッドから第1インクを印刷メディア上に吐出する。この印刷メディア上の第1インクを第1インク液滴1aとする。次いで、この第1インク液滴1aに光エネルギーを照射し、その表面の少なくとも一部を硬化させる(仮硬化する)。この第1インク液滴1aの表面に形成された硬化部を1bとする(図2(B))。次いで、硬化部1bが形成された第1インク液滴1aにコロナ放電処理を施し(図2(C))、その表面を親液性とする。親液性部(改質層)を1cで表わす(図2(D))。これら1a、1bおよび1cを含め第1インク1Aと称する。以上の第1インクの吐出→仮硬化→コロナ放電処理を液滴ごとに繰り返すことにより(図3(A))、表面に親液性部を有する第1インク層(1A〜1C)が形成される(図3(B))。その結果、図3(C)に示すように、この第1インク層(1A〜1C)上に第2インク2aを重ね打ちしても、第2インク2aがハジかれず、印刷特性を向上させることができる。
上記においては、第1インク層(1A〜1C)に対する第2インク2aの重ね打ちを例に説明したが、本実施の形態、すなわち、第1インクの吐出→仮硬化→コロナ放電処理を液滴ごとに繰り返す場合においては、例えば、図3(A)に示すように、第1インク1Aの表面およびその周辺の印刷メディア上は、コロナ放電処理により改質されており、第1インク1Aとそれに隣接して吐出される第1インク液滴1bの重なり部においても、第1インク液滴1bのハジキを低減できる。よって、本実施の形態によれば、第1インク間(例えば、1Aと1B間)におけるベタうまりの向上を図ることができ、印刷特性を向上させることができる。
また、上記実施例においては、インクの吐出→仮硬化→コロナ放電処理の工程を例に説明したが、インクの吐出→本硬化もしくは本硬化に近い強度の光照射による硬化→コロナ放電処理の工程を行う場合においても、類似の効果を奏すると考えられる。
23A 上流側搬送ローラ、23B 下流側搬送ローラ、24 ベルト、42a 仮硬化用照射部、42b 仮硬化用照射部、42c 仮硬化用照射部、42d 仮硬化用照射部、44 本硬化用照射部、52a コロナ放電部、52b コロナ放電部、52c コロナ放電部、52d コロナ放電部、S 記録媒体、1a 第1インク液滴、1b 硬化部(第1インク液滴)、1c 親液性部(改質層)、2a 第2インク、1A 第1インク(第1インク層)、1B 第1インク(第1インク層)、1C 第1インク層。

Claims (7)

  1. それぞれ重合性化合物および光重合開始剤を有する第1インク組成物および第2インク組成物を記録媒体上に吐出し、光照射により硬化させることにより印刷を行う印刷方法であって、
    前記第1インク組成物を吐出し、光を照射することにより、前記第1インク組成物を仮硬化させる第1工程と、
    前記第1工程の後、仮硬化させた前記第1インク組成物にコロナ放電処理を施す第2工程と、
    前記第2工程の後、コロナ放電処理が施された前記第1インク組成物と少なくともその一部が重なるように前記第2インク組成物を吐出する第3工程と、
    を有する印刷方法。
  2. 前記コロナ放電処理が施された前記第1インク組成物の表面の濡れ指数が50以上である請求項1記載の印刷方法。
  3. 前記第1工程における前記光の照射エネルギーは、前記第1インク組成物のタックフリー化に要する光の照射エネルギーの1/1000以上1/25以下である請求項1または2記載の印刷方法。
  4. 前記第1インク組成物および第2インク組成物の25℃における粘度は、それぞれ40mPa・s以下である請求項1乃至3のいずれか一項記載の印刷方法。
  5. 記録媒体の搬送方向の上流側から順に配置された、前記第1インク組成物を吐出する第1吐出部、第1インク組成物の仮硬化を行う第1光照射部、前記第2工程を行う第1コロナ放電部、前記第2インク組成物を吐出する第2吐出部、第2インク組成物の硬化を行う光照射部、を有する、請求項1乃至4のいずれか一項記載の印刷方法。
  6. 第3工程の後、光を照射することにより、前記第2インク組成物を仮硬化させる工程を有する、請求項1乃至5のいずれか一項記載の印刷方法。
  7. 前記仮硬化させた第2インク組成物にコロナ放電処理を施す工程、を有する、請求項6記載の印刷方法。
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