JP7286892B2 - 樹脂皮膜及びそれを積層してなる繊維布帛及び繊維製品 - Google Patents
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Description
[耐水性] JIS L‐1092 耐水性試験(静水圧法、高水圧法)に準じて行う。
[透湿性] JIS L‐1099 A-1法(塩化カルシウム法)、JIS L‐1099 B‐1法(酢酸カリウム法)に準じて行う。
[洗濯処理] JIS L‐1930 C4M法に準じて洗濯処理を10回行う。乾燥はタンブラー乾燥機を用いる。以下、「L10」と表記する。
[皮膜剥離性] 上記洗濯処理10回を行った後、塗布面の剥離性を目視にて観察する。皮膜の変化が無いものを合格とし、皮膜剥離または皮膜が白化するものを不合格とする。合格を「○」、不合格を「×」と表記する。
[水への溶解度] 50℃の蒸留水に、親水性基を含む架橋剤(A)を10%になるように投入し15分間撹拌し、25℃になるまで静置後、透明で析出の無いものを合格とし、不溶物があるものを不合格とする。合格を「○」、不合格を「×」と表記する。
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹込み管を備えた4つ口フラスコに、PEG‐1000(EO、分子量1000、三洋化成工業(株)製、以下同様のものを使用)を149部投入し60~80℃で溶解後、デスモジュールI(イソホロンジイソシアネート、住友化学(株)製、以下同様のものを使用)を66.6部投入し、100℃にて攪拌して120分間反応することで、ウレタンプレポリマーを得た。このプレポリマーを35℃以下に冷却後、メチルエチルケトオキシム(宇部興産(株)製、以下同様のものを使用)を26.5部添加し、80℃にて攪拌して60分間反応し、不揮発分100%の親水性基を含む架橋剤を250g得た。
PEG‐1000、PEG‐2000(EO、分子量2000、三洋化成工業(株)製、以下同様のものを使用)、PTG‐1000SN(ポリテトラメチレングリコール、分子量1000、保土谷化学工業(株)製、以下同様のものを使用)、ニューポールPE‐62(EO‐POブロック共重合物、分子量2400、三洋化成工業(株)製、以下同様のものを使用)、サンニックスFA‐103(グリセリンのEO‐POブロック共重合物、EO分子量960、PO分子量2200、三洋化成工業(株)製、以下同様のものを使用)、デスモジュールI、デュラネート24A‐100(ビウレットタイプヘキサメチレントリイソシアネート、旭化成(株)製、以下同様のものを使用)及びメチルエチルケトオキシムを表1の配合で使用すること以外は合成例1と同様の合成方法にて反応を行い、親水性基を含む架橋剤をそれぞれ250gずつ得た。
PEG‐1000、PTG‐1000SN、PEG‐4000(EO、分子量3300、三洋化成工業(株)製、以下同様のものを使用)、デスモジュールI、メチルエチルケトオキシムを表1の配合で使用すること以外は合成例1と同様の合成方法にて反応を行い、親水性基を含む架橋剤をそれぞれ250gずつ得た。
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹込み管を備えた4つ口フラスコに、クラレポリオールC‐2090(ポリカーボネートジオール、分子量2000、クラレ(株)製、以下同様のものを使用)を85部、PTMG‐2000(ポリテトラメチレングリコール、分子量2000、三菱ケミカル(株)製、以下同様のものを使用)を22部、PEG‐2000を8.5部、及びジメチロールブタン酸(ハイケム(株)製、以下同様のものを使用)を2.2部投入し、60~80℃で溶解して攪拌後、デスモジュールIを17.9部添加し、100℃にて攪拌して180分間反応後、ウレタンプレポリマーを得た。このプレポリマーを35℃以下に冷却後、トリエチルアミン(ナカライテスク(株)製、以下同様のものを使用)を1.5部添加し、均一に攪拌後、水を徐々に加えて乳化分散させ、これにベスタミンIPD(イソホロンジアミン、エボニックジャパン(株)製)の10%水溶液を23部添加後、60分間撹拌し、不揮発分35%で固形分中のEO‐POの割合が6.1%の安定な水分散樹脂を500g得た。
合成例1の親水性基を含む架橋剤を10部、合成例7の水分散樹脂を90部、及びパラキャットPGW‐4(ブロックイソシアネート系架橋剤、大原パラヂウム化学(株)製)を5部、均一に混合後、パラゾールV‐20(増粘剤、大原パラヂウム化学(株)製)を2部、混合撹拌することで粘度20000mPa・sのコーティング液を得た。このコーティング液を、ナイロンタフタ撥水処理布にナイフコーティングにて積層し、ピンテンターにて100℃で4分間乾燥後、170℃で2分間熱処理を行い、樹脂皮膜を10g/m2で積層した繊維製品(以下、「加工布」と表記する)を得た。この時の親水性基を含む架橋剤(A)及び水分散樹脂(B)の固形分比は、(A):(B)=1:2.9である。
合成例1の親水性基を含む架橋剤の代わりに、合成例2~6の親水性基を含む架橋剤を使用すること以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例2~6の加工布を得た。この時の親水性基を含む架橋剤(A)及び水分散樹脂(B)の固形分比は、(A):(B)=1:2.9である。
合成例7の水分散樹脂の代わりに、合成例8~12の水分散樹脂を使用すること以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例7~11の加工布を得た。この時の親水性基を含む架橋剤(A)及び水分散樹脂(B)の固形分比は、(A):(B)=1:2.9である。
合成例1の親水性基を含む架橋剤の代わりに、デナコールEX‐830(EOジグリシジルエーテル、官能基数2、EO分子量400、ナガセケムテックス(株)製)を使用すること以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例12の加工布を得た。この時の親水性基を含む架橋剤(A)及び水分散樹脂(B)の固形分比は、(A):(B)=1:2.9である。
合成例1の親水性基を含む架橋剤の代わりに、デナコールEX‐861(EOジグリシジルエーテル、官能基数2、EO分子量1000、ナガセケムテックス(株)製)を使用すること以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例13の加工布を得た。この時の親水性基を含む架橋剤(A)及び水分散樹脂(B)の固形分比は、(A):(B)=1:2.9である。
合成例1の親水性基を含む架橋剤の代わりに、デナコールEX‐920(POジグリシジルエーテル、官能基数2、PO分子量836、ナガセケムテックス(株)製)を使用すること以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例14の加工布を得た。この時の親水性基を含む架橋剤(A)及び水分散樹脂(B)の固形分比は、(A):(B)=1:2.9である。
合成例1の親水性基を含む架橋剤の代わりに、比較合成例1~2の親水性基を含む架橋剤を使用すること以外は実施例1と同様の操作を行い、比較例1~2の加工布を得た。この時の親水性基を含む架橋剤(A)及び水分散樹脂(B)の固形分比は、(A):(B)=1:2.9である。
合成例7の水分散樹脂の代わりに、比較合成例3~5の水分散樹脂を使用すること以外は実施例1と同様の操作を行い、比較例3~5の加工布を得た。この時の親水性基を含む架橋剤(A)及び水分散樹脂(B)の固形分比は、(A):(B)=1:2.9である。
合成例1の親水性基を含む架橋剤を6部、合成例7の水分散樹脂を94部で行うこと以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例15の加工布を得た。この時の親水性基を含む架橋剤(A)及び水分散樹脂(B)の固形分比は、(A):(B)=1:5である。
合成例1の親水性基を含む架橋剤を39部、合成例7の水分散樹脂を61部で行うこと以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例16の加工布を得た。この時の親水性基を含む架橋剤(A)及び水分散樹脂(B)の固形分比は、(A):(B)=2:1である。
合成例1の親水性基を含む架橋剤を45部、合成例7の水分散樹脂を55部で行うこと以外は実施例1と同様の操作を行い、比較例6の加工布を得た。この時の親水性基を含む架橋剤(A)及び水分散樹脂(B)の固形分比は、(A):(B)=2.5:1である。
合成例1の親水性基を含む架橋剤を5部、合成例7の水分散樹脂を95部で行うこと以外は実施例1と同様の操作を行い、比較例7の加工布を得た。この時の親水性基を含む架橋剤(A)及び水分散樹脂(B)の固形分比は、(A):(B)=1:6である。
使用する前撥水処理布がナイロンタフタ撥水処理布の代わりにナイロンニット撥水処理布で行うこと以外は実施例1~16と同様の操作を行い、実施例17~32の加工布を得た。
Claims (3)
- 親水性基を含む架橋剤(A)及び水分散樹脂(B)の固形分比が(A):(B)=2:1~1:5であることを特徴とする樹脂皮膜及びそれを積層してなる繊維布帛及び繊維製品。(1)親水性基を含む架橋剤(A)は、固形分中のエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド、もしくはエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドを10~93%含有し、エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの分子量が3000以下である。
(2)水分散樹脂(B)は、固形分中のエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド、もしくはエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドを5~40%含有し、エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの分子量が3000以下である。 - 請求項1に記載の親水性基を含む架橋剤(A)の、架橋部位がグリシジル基、またはイソシアネート基であり、さらにその架橋部位の付加数が2以上である架橋剤。
- 請求項1~2に記載の樹脂皮膜を10g/m2以上で積層してなる繊維布帛及び繊維製品の耐水性が300mmH2O以上かつ、透湿性(A-1法)で2000g/(m2・24h)以上かつ、透湿性(B-1法)で10000g/(m2・24h)以上の性能が得られる樹脂皮膜及びそれを積層してなる繊維布帛及び繊維製品。
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