JP7286693B2 - 偏光板の欠陥検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、偏光板の欠陥検査方法に関する。
液晶表示装置や有機EL表示装置等に用いられる偏光板は、その製造段階において、傷や気泡の発生、異物の混入、配向異常などの欠陥が生じることがある。欠陥が存在する偏光板を表示装置に貼合した場合、その欠陥の箇所が輝点として視認されたり、欠陥の箇所で画像がゆがんで見えたりすることがある。特に、輝点として視認される欠陥は、当該表示装置の黒表示時に視認されやすい。
そこで、この偏光板の欠陥を検出するための検査が行われる。欠陥の検査は、一般的には偏光板の偏光軸を利用した光検査である。具体的には、特許文献1に示されているように、被検査物である偏光板と光源との間に偏光フィルタを設けたうえで、この偏光板又は偏光フィルタを平面方向に回転させ、これらのそれぞれの偏光軸方向を特定の関係とする。偏光軸方向同士が互いに直交する場合(すなわちクロスニコルを構成する配置の場合)、偏光フィルタを通過した直線偏光は、偏光板を通過しない。しかしながら、偏光板に欠陥が存在すると、当該箇所では直線偏光が透過してしまうので、その光が検出されることで欠陥の存在が判明する。一方、偏光板と偏光フィルタとの偏光軸方向同士が平行である場合、偏光フィルタを通過した直線偏光は偏光板を透過する。しかしながら、偏光板に欠陥が存在すると、当該箇所では直線偏光が遮断されるので、その光が検出されないことで欠陥の存在が判明する。偏光板を透過してきた光を検査者が目視により検出するか、あるいはCCDカメラと画像処理装置とを組み合わせた画像解析処理値により自動的に検出することで、偏光板の欠陥の有無の検査を行うことができる。
特開平9-229817号公報
通常、偏光板は製造工程においてその表面を保護するための表面保護フィルムが積層される。偏光板が表面保護フィルムを備える場合、表面保護フィルムが有する複屈折により偏光板に入射する光の偏光状態が乱れるため、従来の欠陥検査方法では偏光板に存在する欠陥を精度よく検出することができなかった。
本発明は、偏光板の欠陥の有無を容易に判断することができる検査方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下に例示する偏光板の欠陥検査方法、光学積層体の製造方法及び光学積層体を提供する。
[1] 光学積層体に含まれる偏光板の欠陥検査方法であって、
前記光学積層体は前記偏光板と表面保護フィルムとを含み、
前記偏光板は偏光子を含み、
前記偏光子の吸収軸と前記表面保護フィルムの遅相軸とがなす角度は0°±24°の範囲内又は90°±24°の範囲内であり、
前記光学積層体の前記表面保護フィルム側に偏光フィルタと、光源と、をこの順に配置し、
前記偏光子の吸収軸と前記偏光フィルタの吸収軸とは略直交する、検査方法。
[2] 前記偏光板は直線偏光板である、[1]に記載の検査方法。
[3] 前記偏光板は位相差層をさらに含む円偏光板であり、
前記光学積層体は、前記位相差層と前記偏光子と前記表面保護フィルムとをこの順に含む、[1]に記載の検査方法。
[4] 前記光学積層体は、前記偏光板の表面保護フィルムとは反対側に剥離フィルムをさらに有する、[1]~[3]に記載の検査方法。
[5] 前記偏光板は、前記偏光子の少なくとも一方の面に透明フィルムを有する、[1]~[4]に記載の検査方法。
[6] 前記表面保護フィルムの面内位相差値は100nm以上である、[1]~[5]に記載の検査方法。
[7] 偏光子を含む偏光板と、表面保護フィルムとを、前記偏光子の吸収軸と前記表面保護フィルムの遅相軸とがなす角度が0°±24°の範囲内又は90°±24°の範囲内となるように積層する工程を含む、光学積層体の製造方法。
[8] 前記偏光板は直線偏光板である、[7]に記載の製造方法。
[9] 前記偏光板は位相差層をさらに含む円偏光板であり、
前記光学積層体は、前記位相差層と前記偏光子と前記表面保護フィルムとをこの順に含む、[7]に記載の製造方法。
[10] 偏光子を含む偏光板と表面保護フィルムとを含み、
前記偏光子の吸収軸と前記表面保護フィルムの遅相軸とがなす角度が0°±24°範囲内又は90°±24°の範囲内である、光学積層体。
[11] 前記偏光板は直線偏光板である、[10]に記載の光学積層体。
[12] 前記偏光板は位相差層をさらに含む円偏光板であり、
前記光学積層体は、前記位相差層と前記偏光子と前記表面保護フィルムとをこの順に含む、[10]に記載の光学積層体。
本発明によれば、偏光板の欠陥の有無を容易に判断することができる。
本発明に係る偏光板の欠陥検査方法の一例を示す図である。 本発明に係る偏光板の欠陥検査方法の他の一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の全ての図面においては、各構成要素を理解し易くするために縮尺を適宜調整して示しており、図面に示される各構成要素の縮尺と実際の構成要素の縮尺とは必ずしも一致しない。
<偏光板の欠陥検査方法>
図1及び図2を参照して、本発明に係る偏光板の欠陥検査方法を説明する。図1及び図2は、欠陥検査方法を光学積層体100の断面方向(積層方向に直交する方向)から見た模式図である。本発明に係る検査方法は、光学積層体100に含まれる偏光板10の欠陥を検査する。光学積層体100は偏光板10と表面保護フィルム30とを含み、偏光板10は偏光子11を含む。光学積層体100において、偏光子11の吸収軸と表面保護フィルム30の遅相軸とがなす角度は0°±24°の範囲内(図1)又は90°±24°の範囲内(図2)である。図中の両矢印は、光学積層体100の面内方向における、偏光子11の吸収軸、表面保護フィルム30の遅相軸及び偏光フィルタ200の吸収軸の向きをそれぞれ示す。偏光板10の欠陥検査において、光学積層体100の表面保護フィルム30側に偏光フィルタ200と、光源300と、をこの順に配置し、偏光子11の吸収軸と偏光フィルタ200の吸収軸とは略直交する。
偏光板10と偏光フィルタ200とは、その面が平行になるように配置する。光源300が発した光は、偏光フィルタ200を通過して直線偏光となり、光学積層体100に入射する。偏光板10に含まれる偏光子11の吸収軸と、偏光フィルタ200の吸収軸とは略直交、すなわちクロスニコルの構成であるため、直線偏光は遮断される。偏光板10に欠陥が存在すると、この欠陥部分は正規の遮断が行えず、欠陥部分が輝点として観察される。略直交とは、例えば90°±5°の範囲内であり、好ましくは90°±2°の範囲内である。
しかしながら、偏光子11と偏光フィルタ200の間に表面保護フィルム30が存在すると、表面保護フィルム30の複屈折により位相差が生じ、偏光子11を透過する光量が多くなり、例えば光源の光量の10%又は15%を超えるようになり、欠陥の検出精度が低下する。ここで、本発明に係る検査方法においては、偏光子11の吸収軸と表面保護フィルム30の遅相軸との角度は0°±24°の範囲内又は90°±24°の範囲内とする。偏光子11の吸収軸と表面保護フィルム30の遅相軸とが平行又は直交に近くなるように偏光板10と表面保護フィルム30とを積層することで、偏光フィルタ200の透過光が表面保護フィルム30に入射する角度が遅相軸又は進相軸と平行に近くなり、位相差の発生が抑制される。これにより、クロスニコル検査の精度が向上し、偏光板の欠陥の有無を容易に判断できるようになる。
偏光子11の吸収軸と表面保護フィルム30の遅相軸との角度は、偏光子11を含む偏光板10と表面保護フィルム30とを粘着剤層等によって貼合する際に調整することができる。表面保護フィルム30の遅相軸角度は、例えば位相差測定装置KOBRA-WPR(王子計測機器株式会社製)を用いて測定できる。
光源300は、種々の市販品を用いることができるが、例えばメタルハライドランプ、ハロゲン伝送ライト、蛍光灯、発光ダイオード(LED)、レーザー光等の直線光であることが好ましい。光源300が発する光は無偏光であり、偏光フィルタ200を通過し所定方向の偏光となる。
偏光フィルタ200は、直線偏光板である。偏光フィルタ200は、偏光板10を検査する場面では、偏光板10に含まれる偏光子11とクロスニコルを構成するように、その向きが調整される。偏光フィルタ200の直線偏光板は、無欠陥であることが好ましい。偏光フィルタ200は光源300に固定されていてもよい。
光源300から発せられ、偏光フィルタ200および光学積層体100を透過した透過光を測定することにより、欠陥を検出することができる。偏光板10の欠陥を検出するために、光源300がある側とは反対側の位置に、CCDカメラ等を含む検出手段を配置してもよい。例えば、CCDカメラと画像処理装置を組み合わせた画像処理解析により偏光板10の欠陥を自動的に検出することができる。検出手段は偏光板10を含む光学積層体100の目視観察でもよい。
光学積層体100及び偏光フィルタ200の少なくとも1つを、互いに対面する角度が異なるように傾ける、又は、光源300からの光軸に垂直な方向に回転させることを可能とする可動装置によって、偏光子11の吸収軸と偏光フィルタ200の遅相軸との角度を調整してもよい。
(光学積層体)
光学積層体100の厚みは、光学積層体に求められる機能及び光学積層体の用途等に応じて異なるため特に限定されないが、例えば30μm以上3000μm以下であり、好ましくは50μm以上2000μm以下であり、より好ましくは70μm以上1000μm以下である。
光学積層体100の平面視形状は、例えば方形形状であってよく、好ましくは長辺と短辺とを有する方形形状であり、より好ましくは長方形である。光学積層体100の面方向の形状が長方形である場合、長辺の長さは、例えば10mm以上1400mm以下であってよく、好ましくは50mm以上600mm以下である。短辺の長さは、例えば5mm以上800mm以下であり、好ましくは30mm以上500mm以下であり、より好ましくは50mm以上300mm以下である。光学積層体100を構成する各層は、角部がR加工されたり、端部が切り欠き加工されたり、穴あき加工されたりしていてもよい。
光学積層体100は、例えば表示装置等に用いることができる。表示装置は特に限定されず、例えば有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)表示装置、無機エレクトロルミネッセンス(無機EL)表示装置、液晶表示装置、電界発光表示装置等が挙げられる。
(偏光板)
偏光板10は、例えば直線偏光板、円偏光板(楕円偏光板を含む。)等であってもよい。円偏光板は、直線偏光板及び位相差層を備える。円偏光板は、画像表示装置中で反射された外光を吸収することができるため、光学積層体100に反射防止フィルムとしての機能を付与することができる。
偏光板10の厚みは、通常5μm以上であり、20μm以上であってもよく、25μm以上であってもよく、30μm以上であってもよい。また、偏光板10の厚みは、80μm以下であることが好ましく、60μm以下であることがより好ましい。
(直線偏光板)
直線偏光板は、自然光等の非偏光な光線から、ある一方向の直線偏光を選択的に透過させる機能を有する。直線偏光板は、二色性色素を吸着させた延伸フィルム又は延伸層、重合性液晶化合物の硬化物及び二色性色素を含み、二色性色素が重合性液晶化合物の硬化物中に分散し、配向している液晶硬化層等を偏光子11として備えることができる。二色性色素は、分子の長軸方向における吸光度と短軸方向における吸光度とが異なる性質を有する色素をいう。
(二色性色素を吸着させた延伸フィルム又は延伸層である偏光子)
二色性色素を吸着させた延伸フィルムである偏光子11は、通常、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムをヨウ素等の二色性色素で染色することにより、その二色性色素を吸着させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、及びホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を経て製造することができる。
偏光子11の厚みは、通常30μm以下であり、好ましくは18μm以下、より好ましくは15μm以下である。偏光子11の厚みを薄くすることは、偏光板10の薄膜化に有利である。偏光子11の厚みは、通常1μm以上であり、例えば5μm以上であってよい。
ポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することによって得られる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとそれに共重合可能な他の単量体との共重合体が用いられる。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば不飽和カルボン酸系化合物、オレフィン系化合物、ビニルエーテル系化合物、不飽和スルホン系化合物、アンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド系化合物が挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85モル%以上100モル%以下程度であり、好ましくは98モル%以上である。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール等も使用することができる。ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1000以上10000以下であり、好ましくは1500以上5000以下である。
二色性色素を吸着させた延伸層である偏光子11は、通常、上記ポリビニルアルコール系樹脂を含む塗布液を基材フィルム上に塗布する工程、得られた積層フィルムを一軸延伸する工程、一軸延伸された積層フィルムのポリビニルアルコール系樹脂層を二色性色素で染色することにより、その二色性色素を吸着させて偏光子層とする工程、二色性色素が吸着されたフィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、及びホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を経て製造することができる。偏光子11に求められる特性を得るために、各工程は適宜調節して行うことができる。工程は、例えば上記の順番とおり行ってもよく、順番を変更して行ってもよく、複数以上の工程を同時に行ってもよい。偏光子11を形成するために用いる基材フィルムは、偏光子11の保護層として用いてもよい。必要に応じて、基材フィルムを偏光子11から剥離除去してもよい。基材フィルムの材料及び厚みは、後述する熱可塑性樹脂フィルムの材料及び厚みと同じであってよい。
二色性色素を吸着させた延伸フィルム又は延伸層である偏光子11は、そのまま直線偏光板として用いてよく、その少なくとも一方の面に透明フィルムを保護層として積層した直線偏光板として用いてもよい。透明フィルムとしては、後述する熱可塑性樹脂フィルムを用いることができる。透明とは、透光性を有するという意味であり、半透明を含む。透明フィルムは、波長400~800nmにおける全光線透過率が50%以上であることができ、70%以上であることができる。透明フィルムは、光学的に等方性であり、面内位相差値が極めて小さいことが好ましい。面内位相差値は、波長590nmの光に対して、例えば10nm以下であることができる。透明フィルムは、好ましくはセルロース系樹脂フィルムであり、より好ましくはトリアセチルセルロースを含む樹脂フィルムである。偏光子11と透明フィルムとは、後述する貼合層、好ましくは接着剤層を介して積層することができる。得られる直線偏光板の厚みは、好ましくは2μm以上40μm以下である。
熱可塑性樹脂フィルムは、例えばシクロポリオレフィン系樹脂フィルム;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース等の樹脂からなる酢酸セルロース系樹脂フィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の樹脂からなるポリエステル系樹脂フィルム;ポリカーボネート系樹脂フィルム;(メタ)アクリル系樹脂フィルム;ポリプロピレン系樹脂フィルム等、当分野において公知のフィルムを挙げることができる。
熱可塑性樹脂フィルムの厚みは、薄型化の観点から、通常100μm以下であり、好ましくは80μm以下であり、より好ましくは60μm以下であり、さらに好ましくは40μm以下であり、なおさらに好ましくは30μm以下であり、また、通常5μm以上であり、好ましくは10μm以上である。
熱可塑性樹脂フィルム上にハードコート層が形成されていてもよい。ハードコート層は、熱可塑性樹脂フィルムの一方の面に形成されていてもよいし、両面に形成されていてもよい。ハードコート層を設けることにより、硬度及び耐スクラッチ性を向上させた熱可塑性樹脂フィルムとすることができる。ハードコート層は、上述の樹脂フィルムに形成されるハードコート層と同様にして形成することができる。
(液晶硬化層である偏光子)
液晶硬化層を形成するために用いる重合性液晶化合物は、重合性反応基を有し、かつ、液晶性を示す化合物である。重合性反応基は、重合反応に関与する基であり、光重合性反応基であることが好ましい。光重合性反応基は、光重合開始剤から発生した活性ラジカルや酸等によって重合反応に関与し得る基をいう。光重合性官能基としては、ビニル基、ビニルオキシ基、1-クロロビニル基、イソプロペニル基、4-ビニルフェニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。中でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニルオキシ基、オキシラニル基及びオキセタニル基が好ましく、アクリロイルオキシ基がより好ましい。重合性液晶化合物の種類は特に限定されず、棒状液晶化合物、円盤状液晶化合物、及びこれらの混合物を用いることができる。重合性液晶化合物の液晶性は、サーモトロピック性液晶でもリオトロピック性液晶でもよく、相秩序構造としてはネマチック液晶でもスメクチック液晶でもよい。
液晶硬化層である偏光子11に用いられる二色性色素としては、300~700nmの範囲に吸収極大波長(λMAX)を有するものが好ましい。このような二色性色素としては、例えば、アクリジン色素、オキサジン色素、シアニン色素、ナフタレン色素、アゾ色素、及びアントラキノン色素等が挙げられるが、中でもアゾ色素が好ましい。アゾ色素としては、モノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素、及びスチルベンアゾ色素等が挙げられ、好ましくはビスアゾ色素、及びトリスアゾ色素である。二色性色素は単独でも、2種以上を組み合わせてもよいが、3種以上を組み合わせることが好ましい。特に、3種以上のアゾ化合物を組み合わせることがより好ましい。二色性色素の一部が反応性基を有していてもよく、また液晶性を有していてもよい。
液晶硬化層である偏光子11は、例えば基材フィルム上に形成した配向膜上に、重合性液晶化合物及び二色性色素を含む偏光子層形成用組成物を塗布し、重合性液晶化合物を重合して硬化させることによって形成することができる。基材フィルム上に、偏光子層形成用組成物を塗布して塗膜を形成し、この塗膜を基材フィルムとともに延伸することによって、偏光子11を形成してもよい。偏光子11を形成するために用いる基材フィルムは、偏光子11の保護層として用いてもよい。基材フィルムの材料及び厚みは、上述した熱可塑性樹脂フィルムの材料及び厚みと同様であってよい。
重合性液晶化合物及び二色性色素を含む偏光子層形成用組成物、及びこの組成物を用いた偏光子の製造方法としては、特開2013-37353号公報、特開2013-33249号公報、特開2017-83843号公報等に記載のものを例示することができる。偏光子層形成用組成物は、重合性液晶化合物及び二色性色素に加えて、溶媒、重合開始剤、架橋剤、レベリング剤、酸化防止剤、可塑剤、増感剤等の添加剤をさらに含んでいてもよい。これらの成分は、それぞれ1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
偏光子層形成用組成物が含有していてもよい重合開始剤は、重合性液晶化合物の重合反応を開始し得る化合物であり、より低温条件下で、重合反応を開始できる点で、光重合性開始剤が好ましい。具体的には、光の作用により活性ラジカル又は酸を発生できる光重合開始剤が挙げられ、中でも、光の作用によりラジカルを発生する光重合開始剤が好ましい。重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物の総量100重量部に対して、好ましくは1質量部以上10質量部以下であり、より好ましくは3質量部以上8質量部以下である。この範囲内であると、重合性基の反応が十分に進行し、かつ、液晶化合物の配向状態を安定化させやすい。
液晶硬化層である偏光子11の厚みは、通常10μm以下であり、好ましくは0.5μm以上8μm以下であり、より好ましくは1μm以上5μm以下である。
液晶硬化層である偏光子11は、基材フィルムを剥離除去せずに直線偏光板として用いてもよく、基材フィルムを偏光子11から剥離除去して直線偏光板としてもよい。液晶硬化層である偏光子11は、その少なくとも一方の面に透明フィルムを保護層として積層した直線偏光板として用いてもよい。透明フィルムは、上述した透明フィルムを用いることができる。
液晶硬化層である偏光子11は、偏光子11の保護等を目的として、偏光子11の片面又は両面にオーバーコート層を有していてもよい。オーバーコート層は、例えば偏光子11上にオーバーコート層を形成するための材料(組成物)を塗布することによって形成することができる。オーバーコート層を構成する材料としては、例えば光硬化性樹脂、水溶性ポリマー等が挙げられる。オーバーコート層を構成する材料としては、(メタ)アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等を用いることができる。
(位相差層)
偏光板10が直線偏光板と位相差層とを含む円偏光板であるとき、光学積層体100は、位相差層12と偏光子11と表面保護フィルム30とをこの順に含むことが好ましい。位相差層12と偏光子11と表面保護フィルム30とがこの順に積層され、表面保護フィルム30側に光源300が配置されるとき、光源300からの光は偏光子11に到達する前に位相差層12を通過しないため、位相差の発生が抑制され、クロスニコル検査の精度が向上する。
位相差層12は、1層であってもよく2層以上であってもよい。位相差層12は、その表面を保護するオーバーコート層、位相差層を支持する基材フィルム等を有していてもよい。位相差層は、λ/4層を含み、さらにλ/2層又はポジティブC層の少なくともいずれかを含んでいてもよい。位相差層12がλ/2層を含む場合、直線偏光板側から順にλ/2層及びλ/4層を積層する。位相差層12がポジティブC層を含む場合、直線偏光板側から順にλ/4層及びポジティブC層を積層してもよく、直線偏光板側から順にポジティブC層及びλ/4層を積層してもよい。位相差層12の厚みは、例えば0.1μm以上10μm以下であり、好ましくは0.5μm以上8μm以下であり、より好ましくは1μm以上6μm以下である。
位相差層12は、熱可塑性樹脂フィルムから形成してもよいし、重合性液晶化合物が硬化した層から形成してもよい。位相差層12は、さらに配向膜を含んでもよい。位相差層12は、λ/4層と、λ/2層及びポジティブC層とを貼合するための貼合層を有していてもよい。
重合性液晶化合物を硬化して位相差層12を形成する場合、位相差層12は、重合性液晶化合物を含む組成物を基材フィルムに塗布し硬化させることにより形成することができる。基材フィルムと塗布層との間に配向膜を形成してもよい。基材フィルムの材料及び厚みは、上記熱可塑性樹脂フィルムの材料及び厚みと同じであってよい。重合性液晶化合物を硬化してなる層から位相差層12を形成する場合、位相差層12は、配向膜及び基材フィルムを有する形態で光学積層体100に組み込まれてもよい。位相差層12は、貼合層を介して直線偏光板と貼合することができる。
(表面保護フィルム)
表面保護フィルム30は、偏光板10の表面を保護するための剥離可能なフィルムである。光学積層体100の市場流通時には、表面保護フィルム30が貼着されていることが多い。プロテクトフィルムとしては、樹脂を用いて形成された基材フィルムと、その上に積層される粘着剤層とで構成されたものを挙げることができる。偏光板10が偏光子11と位相差層12とを有するとき、表面保護フィルム30は、偏光板10の偏光子11側の表面に貼合される。表面保護フィルム30は、例えば粘着剤層を介して偏光板10に積層される。表面保護フィルム30は、通常、例えば画像表示素子等に光学積層体が貼合された後に、粘着剤層ごと剥離除去される。
表面保護フィルム30の基材フィルムは、熱可塑性樹脂、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂等から構成されるフィルムであってよい。表面保護フィルム30は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。表面保護フィルム30の粘着剤層は、(メタ)アクリル系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等で構成することができる。表面保護フィルム30は、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂等の自己粘着性を有する樹脂フィルムであってもよい。この場合、表面保護フィルム30は、粘着剤層を要しない。
表面保護フィルム30の厚みは、例えば5μm以上150μm以下であることができ、好ましくは10μm以上100μm以下であり、より好ましくは20μm以上75μm以下であり、さらに好ましくは25μm以上70μm以下(例えば60μm以下、さらには55μm以下)である。表面保護フィルム30の厚みが5μm未満の場合には、偏光板10の保護が不十分になることがあり、また取扱性の面でも不利である。表面保護フィルム30の厚みが150μmを超えることは、光学積層体100の薄膜化や、表面保護フィルム30のリワーク性の面で不利である。
表面保護フィルム30の面内位相差値は、例えば100nm以上であってもよく、1000nm以上であってもよい。表面保護フィルム30の面内位相差値は、例えば20000nm以下であってもよく、10000nm以下であってもよい。本発明に係る欠陥検査方法によれば、表面保護フィルム30の面内位相差値が大きい場合であっても、精度よく偏光子の欠陥を検出することができる。
面内の位相差値Reは、面内の屈折率差にフィルムの厚みを乗じて得られる値であって、下記式で定義される。
Re=(n-n)×d
式中、nはフィルム面内のx軸方向(面内遅相軸方向)の屈折率であり、nはフィルム面内のy軸方向(面内進相軸方向であって、面内でx軸に直交する方向)の屈折率であり、dはフィルムの厚さである。
位相差値は、可視光の中心付近である500~650nm程度の範囲で任意の波長における値でありうるが、本明細書では波長590nmにおける位相差値を標準とする。面内の位相差値Reは、市販の各種位相差計を用いて測定することができる。
(剥離フィルム)
光学積層体100は剥離フィルム40を有していてもよい。剥離フィルム40は、偏光板10の表面保護フィルム30とは反対側に粘着剤層20を介して積層される。偏光板10は、通常剥離フィルム40が積層された状態で流通搬送され、表示装置の製造工程で偏光板10を画像表示素子や他の光学部材に貼合する際に剥離フィルム40は剥離される。
剥離フィルム40は、例えば片面にシリコーン系、フッ素系等の離型剤などによる離型処理が施された熱可塑性樹脂フィルムで構成され、その離型処理面が粘着剤層20に貼り合わされる。剥離フィルム40を構成する熱可塑性樹脂は、例えば、ポリエチレンのようなポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂等であることができる。剥離フィルム40の厚みは、例えば10μm以上50μm以下である。剥離フィルム40は、位相差を有していてもよい。
(貼合層)
光学積層体100は、2つの層を接合するための貼合層を含むことができる。貼合層は、粘着剤又は接着剤から構成される層である。貼合層は、光学的に等方性であり、位相差値が極めて小さいことが好ましい。
貼合層の材料となる粘着剤は、(メタ)アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂を主成分とする粘着剤組成物で構成することができる。中でも、透明性、耐候性、耐熱性等に優れる(メタ)アクリル系樹脂をベースポリマーとする粘着剤組成物が好適である。粘着剤組成物は、活性エネルギー線硬化型又は熱硬化型であってもよい。
粘着剤組成物に用いられる(メタ)アクリル系樹脂(ベースポリマー)としては、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステルの1種又は2種以上をモノマーとする重合体又は共重合体が好適に用いられる。ベースポリマーには、極性モノマーを共重合させることが好ましい。極性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸化合物、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル化合物、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル化合物、(メタ)アクリルアミド化合物、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート化合物、グリシジル(メタ)アクリレート化合物等の、カルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、エポキシ基等を有するモノマーを挙げることができる。
粘着剤組成物は、上記ベースポリマーのみを含むものであってもよいが、通常は架橋剤をさらに含有する。架橋剤としては、カルボキシル基との間でカルボン酸金属塩を形成する2価以上の金属イオン;カルボキシル基との間でアミド結合を形成するポリアミン化合物;カルボキシル基との間でエステル結合を形成するポリエポキシ化合物又はポリオール;カルボキシル基との間でアミド結合を形成するポリイソシアネート化合物が例示される。中でも、ポリイソシアネート化合物が好ましい。
活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、紫外線や電子線のような活性エネルギー線の照射を受けて硬化する性質を有しており、活性エネルギー線照射前においても粘着性を有してフィルム等の被着体に密着させることができ、活性エネルギー線の照射によって硬化して密着力の調整ができる性質を有する。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、紫外線硬化型であることが好ましい。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、ベースポリマー、架橋剤に加えて、活性エネルギー線重合性化合物をさらに含有する。必要に応じて、光重合開始剤や光増感剤等を含有させてもよい。
粘着剤組成物は、光散乱性を付与するための微粒子、ビーズ(樹脂ビーズ、ガラスビーズ等)、ガラス繊維、ベースポリマー以外の樹脂、帯電防止剤、粘着性付与剤、充填剤(金属粉やその他の無機粉末等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、着色剤、消泡剤、腐食防止剤等の添加剤を含むことができる。
粘着剤層は、トルエンや酢酸エチル等の有機溶剤に粘着剤組成物を溶解又は分散させて粘着剤液を調製し、これを偏光板等に塗布し、乾燥させることにより形成することができる。離型処理が施されたフィルム1上に粘着剤層をシート状に形成しておき、それを偏光板の対象面に移着してもよい。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物を用いた場合は、形成された粘着剤層に、活性エネルギー線を照射することにより所望の硬化度を有する硬化物とすることができる。
粘着剤層の厚みは、通常1μm以上40μm以下であるが、光学積層体の薄膜化等の観点から、好ましくは2μm以上30μm以下である。
貼合層の材料となる接着剤としては、例えば水系接着剤、活性エネルギー線硬化型接着剤等のうち1種又は2種以上を組み合わせて形成することができる。水系接着剤としては、例えばポリビニルアルコール系樹脂水溶液、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤等を挙げることができる。水系接着剤を使用する場合は、例えば偏光子11と透明フィルム12とを貼合した後、水系接着剤中に含まれる水を除去するための乾燥工程を実施することが好ましい。乾燥工程後、例えば20℃以上45℃以下の温度で養生する養生工程を設けてもよい。
活性エネルギー線硬化型接着剤は、紫外線等の活性エネルギー線を照射することによって硬化する接着剤であり、例えば重合性化合物及び光重合性開始剤を含む接着剤、光反応性樹脂を含む接着剤、バインダー樹脂及び光反応性架橋剤を含む接着剤等を挙げることができる。上記重合性化合物としては、光硬化性エポキシ系モノマー、光硬化性アクリル系モノマー、光硬化性ウレタン系モノマー等の光重合性モノマー、及びこれらモノマーに由来するオリゴマー等を挙げることができる。上記光重合開始剤としては、紫外線等の活性エネルギー線を照射して中性ラジカル、アニオンラジカル、カチオンラジカルといった活性種を発生する物質を含む化合物を挙げることができる。
水系接着剤から形成される接着剤層の厚みは、例えば10nm以上10μm以下であり、好ましくは20nm以上5μm以下であり、より好ましくは30nm以上1μm以下であり、さらに好ましくは40nm以上500nm以下である。活性エネルギー線硬化性接着剤から形成される接着剤層の厚みは、例えば10nm以上20μm以下、好ましくは100nm以上10μm以下、より好ましくは500nm以上5μm以下である。
貼合層を介して貼合される対向する二つの表面は、予めコロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等を行ってもよく、プライマー層等を有していてもよい。
<光学積層体の製造方法>
光学積層体100は、貼合層を介して光学積層体100を構成する上述の層同士を貼合することによって製造することができる。本発明に係る光学積層体の製造方法は、偏光子11を含む偏光板10と、表面保護フィルム30とを、偏光子11の吸収軸と表面保護フィルム30の遅相軸とがなす角度が0°±24°の範囲内又は90°±24°の範囲内となるように積層する工程を含む。偏光子11の吸収軸と表面保護フィルム30の遅相軸とがなす角度が上述の範囲であるとき、表面保護フィルム30側に光源300及び偏光フィルタ200を配置して行うクロスニコル検査の精度を向上させることができる。本発明に係る光学積層体の製造方法によれば、欠陥が少ない偏光板10を含む光学積層体100を得ることができる。
光学積層体100に含まれる偏光板10は、直線偏光板又は円偏光板であってもよい。偏光板10が直線偏光板及び位相差層を備える円偏光板であるとき、光学積層体100は、位相差層12と偏光子11と表面保護フィルム30とをこの順に含むことが好ましい。
粘着剤層や貼合層を介して層同士を貼合する場合には、密着力を調整する目的で貼合面の一方又は両方に対して、コロナ処理等の表面活性化処理を施すことが好ましい。コロナ処理の条件は適宜設定することができ、貼合面の一方の面と他の面とで条件が異なっていてもよい。
<光学積層体>
本発明に係る光学積層体100は、偏光子11を含む偏光板10と表面保護フィルム30とを含み、偏光子11の吸収軸と表面保護フィルム30の遅相軸とがなす角度が0°±24°の範囲内又は90°±24°の範囲内である。光学積層体100は、上述の光学積層体の製造方法の記載に従って製造することができる。
光学積層体100に含まれる偏光板10は、直線偏光板又は円偏光板であってもよい。偏光板10が直線偏光板及び位相差層を備える円偏光板であるとき、光学積層体100は、位相差層12と偏光子11と表面保護フィルム30とをこの順に含むことが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(遅相軸角度及び位相差値の測定方法)
表面保護フィルムをロールの幅方向に切り出し、位相差測定装置KOBRA-WPR(王子計測機器株式会社製)を用いて遅相軸角度及び位相差値を測定した。
(偏光板及びフィルムの厚みの測定方法)
厚みは、接触式膜厚計DIGIMICRO MH-15M(株式会社ニコン製)で測定した。
(偏光板の偏光度及び単体透過率の測定)
積分球付き分光光度計〔日本分光株式会社製の「V7100」、2度視野;C光源〕を用いて測定した。
(偏光板)
偏光板10として、円偏光板を準備した。まず、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(KC2UA、コニカミノルタ株式会社製、厚み25μm)、配向膜、偏光子及びオーバーコート層をこの順に有する直線偏光板を準備した。偏光子は、重合性液晶化合物及び二色性色素を含む組成物を用いて形成され、厚みが2μmであった。オーバーコート層は、ポリビニルアルコール樹脂層であり、厚みが1.0μmであった。直線偏光板の偏光度は97.0%、単体透過率は42.5%であった。
直線偏光板のオーバーコート層側に、粘着剤層を介して位相差層を積層し、円偏光板を得た。位相差層は、直線偏光板側から順に、λ/4位相差層、粘着剤層、ポジティブC層を有していた。λ/4位相差層は、重合性液晶化合物の硬化層であり、厚みが3μmであった。粘着剤層の厚みは5μmであった。ポジティブC層は、重合性液晶化合物の硬化層であり、厚みが3μmであった。
(表面保護フィルム)
表面保護フィルムとして、藤森工業株式会社製の表面保護フィルム(厚みが75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に厚みが15μmの粘着剤層が構成されている)を準備した。表面保護フィルムの波長590nmにおける面内位相差値(Re)は1800nmであった。
(剥離フィルム)
剥離フィルムとして、離型処理された厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。
(光学積層体)
偏光板のTACフィルム側に表面保護フィルムを貼合し、位相差層側にアクリル系粘着剤層を介して剥離フィルムを貼合し、光学積層体を得た。偏光子の吸収軸と表面保護フィルムの遅相軸との角度は、表1に示すとおりである。
(偏光フィルタ)
偏光フィルタとして、偏光子に波長590nmにおける面内位相差値(Re)が10nmである保護フィルムが貼合された積層フィルムを用いた。偏光フィルタの偏光度は、99.995%、単体透過率42.3%であった。
(光源)
光源は、市販の3波長蛍光ランプを使用した。
(クロスニコル検査)
光源、偏光フィルタ及び光学積層体をこの順に配置した。光学積層体は、表面保護フィルムが偏光フィルタに対面するように配置した。偏光子の吸収軸と偏光フィルタの吸収軸とをクロスニコルの関係となるように配置し、偏光フィルタ及び光学積層体を透過した光を観察した。この光学系において、表面保護フィルムがない場合は、クロスニコルは解消せず、光学積層体は全体的に暗く見えるため、欠陥を輝点として検出することが可能である(参考例1)。一方、光学積層体が表面保護フィルムを有する場合は、光学積層体が暗く見える状態から色が変化し、着色が観察される。色変化が大きくなると、偏光板の欠陥を判別することが難しくなる。この検査では、光学積層体が暗く見える状態からどれくらい色が変化したかを目視で観察し、色変化の程度を評価した。これに基づき、以下の基準でクロスニコル検査の欠陥検出精度の評価を行った。結果を表1に示す。
偏光板の欠陥の検出が明確に可能 :A
偏光板の欠陥の検出がやや可能 :B
偏光板の欠陥の検出が不可能 :C
Figure 0007286693000001
100 光学積層体、10 偏光板、11 偏光子、12 位相差層、20 粘着剤層、30 表面保護フィルム、40 剥離フィルム、200 偏光フィルタ、300 光源。

Claims (5)

  1. 光学積層体に含まれる偏光板の欠陥検査方法であって、
    前記光学積層体は前記偏光板と表面保護フィルムとを含み、
    前記偏光板は偏光子を含み、
    前記偏光子の吸収軸と前記表面保護フィルムの遅相軸とがなす角度は0°±24°の範囲内又は90°±24°の範囲内であり、
    前記光学積層体の前記表面保護フィルム側に偏光フィルタと、光源と、をこの順に配置し、
    前記偏光子の吸収軸と前記偏光フィルタの吸収軸とは略直交し、
    前記偏光板は位相差層をさらに含む円偏光板であり、
    前記光学積層体は、前記位相差層と前記偏光子と前記表面保護フィルムとをこの順に含み、
    前記偏光板は、前記偏光子の前記表面保護フィルム側に透明フィルムを有し、前記透明フィルムの面内位相差値は波長590nmの光に対して10nm以下であり、
    前記偏光子は、二色性色素が重合性液晶化合物の硬化物中に分散し、配向している液晶硬化層であり、
    前記表面保護フィルムの波長590nmにおける面内位相差値は1800nm以上である、検査方法。
  2. 前記光学積層体は、前記偏光板の表面保護フィルムとは反対側に剥離フィルムをさらに有する、請求項1に記載の検査方法。
  3. 前記偏光板は、前記偏光子の前記表面保護フィルム側とは反対側の面に透明フィルムをさらに有する、請求項1または2に記載の検査方法。
  4. 偏光子を含む偏光板と、表面保護フィルムとを、前記偏光子の吸収軸と前記表面保護フィルムの遅相軸とがなす角度が0°±24°の範囲内又は90°±24°の範囲内となるように積層する工程を含む、光学積層体の製造方法であって、
    前記偏光板は位相差層をさらに含む円偏光板であり、
    前記光学積層体は、前記位相差層と前記偏光子と前記表面保護フィルムとをこの順に含み、
    前記偏光板は、前記偏光子の前記表面保護フィルム側に透明フィルムを有し、前記透明フィルムの面内位相差値は波長590nmの光に対して10nm以下であり、
    前記偏光子は、二色性色素が重合性液晶化合物の硬化物中に分散し、配向している液晶硬化層であり、
    前記表面保護フィルムの波長590nmにおける面内位相差値は1800nm以上である、光学積層体の製造方法。
  5. 偏光子を含む偏光板と表面保護フィルムとを含み、
    前記偏光子の吸収軸と前記表面保護フィルムの遅相軸とがなす角度が0°±24°の範囲内又は90°±24°の範囲内である、光学積層体であって、
    前記偏光板は位相差層をさらに含む円偏光板であり、
    前記光学積層体は、前記位相差層と前記偏光子と前記表面保護フィルムとをこの順に含み、
    前記偏光板は、前記偏光子の前記表面保護フィルム側に透明フィルムを有し、前記透明フィルムの面内位相差値は波長590nmの光に対して10nm以下であり、
    前記偏光子は、二色性色素が重合性液晶化合物の硬化物中に分散し、配向している液晶硬化層であり、
    前記表面保護フィルムの波長590nmにおける面内位相差値は1800nm以上である、光学積層体。
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