JP7285562B2 - 駐車表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、屋外の駐車場内の複数の駐車スペース毎に駐車車両の課金状態を表示する駐車表示装置に関する。
従来、屋外の無人管理方式の有料駐車場などでは、駐車料金を精算する料金精算機と、駐車場内に並列状態に区画形成された複数の駐車スペースと、各駐車スペース毎に駐車車両の不正退出を防ぐロック板等の退出阻止装置とが設けられている。
ところが、例えば大型の四輪駆動車等では、駐車料金を精算せずに、そのまま起立した退出阻止装置を乗り越えて不正に退出する利用者もあり、このような不正退出に対する有効な対策が要望されていた。
そこで、現在までに、このような不正退出に対応する無人管理方式の駐車管理システムとして、例えば下記特許文献1に記載のものが提案されている。
この駐車管理システムは、駐車場の駐車エリア毎に設けた撮影手段の映像を基に、車番認識手段により認識した駐車車両の車両番号及び入場時刻等の情報を駐車情報記憶手段に記憶すると共に、これら駐車車両の車両番号、駐車エリア番号、及び入場時刻等の情報を情報表示手段により利用者に対して表示する。そして、利用者が駐車場から出場する際には、利用者による駐車エリア番号の入力に応じて料金精算手段により駐車料金を算出し、精算処理を行い、そして、各駐車エリアの駐車車両の出場が判定されると、出場判定手段により正規の出場か不正な出場かを判定し、不正出場の場合には、この不正利用情報を不正利用情報記憶手段に記憶するという駐車管理システムである。
この駐車管理システムによれば、従来の有料駐車場のように各駐車エリア毎にロック板等の退出阻止装置を設置しなくても、駐車料金を無人で確実に徴収できると共に、情報表示手段により利用者が自己の車両番号が認識管理されていることを知ることで不正利用を抑制することができ、たとえ不正利用されても、不正利用情報記憶手段の不正利用情報を証拠として未払い料金の請求等を容易に行うことが可能となる。
しかしながら、この特許文献1に記載の駐車管理システムは、利用者に対し駐車車両の車両番号等の情報を表示する情報表示手段が、各駐車エリアの後方に立設したポールに設けられていたため(段落「0030」、図4参照)、駐車車両が各駐車エリアに出入りする際に、誤ってポールや情報表示手段に接触する等のトラブルを招く問題があった。また、駐車場内の多数の駐車エリア毎にポールを立設する必要があることから、設置コストが嵩むほか、降雪地方においては、これら多数のポールの存在が駐車場内の除雪作業の妨げになる問題があった。
特許第3883638号公報
本発明は、従来の屋外の有料駐車場に上記のような問題があったことに鑑みて為されたもので、複数の駐車スペース毎に駐車車両の課金状態を表示することができ、しかも、駐車車両が各駐車スペースに出入りする際に誤って課金表示手段に接触する等のトラブルを招くことがなく、さらに、設置コストを抑えることができ、除雪作業の妨げになることもない屋外駐車場の駐車表示装置を提供することを課題とする。
本発明は、屋外の駐車場内の複数の駐車スペース毎に駐車車両の課金状態を表示する駐車表示装置であって、前記駐車場内に立設された一対の柱材と、前記駐車スペースに駐車された前記駐車車両よりも上方において前記柱材間に架設された横架材と、前記横架材に沿って前記駐車スペース毎に配設され、前記駐車車両の課金状態を表示する複数の課金表示手段と、を備えることを特徴としている。
また、本発明は、前記一対の柱材が、並列状態で隣接する複数の前記駐車スペースのうち最も外側の駐車スペースよりも外方に立設されていることを特徴としている。
また、本発明は、前記横架材が、二本の平行なワイヤロープから成ることを特徴としている。
また、本発明は、前記課金表示手段が、前記横架材に沿ってスライド移動可能に配設されていることを特徴としている。
また、本発明は、前記複数の課金表示手段が線材により連結されており、当該線材を引くことにより前記課金表示手段を前記一対の柱材のうち片方の柱材側へ引き寄せ可能であることを特徴としている。
また、本発明は、前記課金表示手段が、前記駐車スペースに入出する駐車車両を撮像する撮像手段を備えていることを特徴としている。
また、本発明は、前記課金表示手段が、駐車車両の予約状態を表示する予約表示部を備えていることを特徴としている。
本発明に係る駐車表示装置によれば、各駐車スペースに対応した複数の課金表示手段が、駐車車両よりも上方において一対の柱材間に架設された横架材に配設されているので、従来のように表示装置を支持するためのポールを駐車スペース毎に立設する必要がなく、設置コストを低く抑えることができる。また、駐車車両が駐車スペースに出入りする際に課金表示手段に接触するといったトラブルを招く恐れもなく、また、各駐車スペースSの除雪作業も容易に行うことができる。
本実施形態の駐車表示装置の正面図である。 本実施形態の駐車表示装置の平面図である。 本実施形態の駐車表示装置の課金表示手段の拡大正面図である。 本実施形態の駐車表示装置の課金表示手段の拡大側面図である。 本発明に係る他の実施形態の駐車表示装置の平面図である。
図1~図4に示すように、本実施形態の駐車表示装置10は、屋外の駐車場内に立設された一対の柱材1・1と、これら柱材1・1間に架設された横架材2と、この横架材2に沿って複数の駐車スペースS毎に配設された複数の課金表示手段3と、これら複数の課金表示手段3に連結された線材4と、から構成されている。
一対の柱材1・1は、図2に示すように、並列状態で隣接する複数の駐車スペースSのうち最も外側に位置する両側の駐車スペースSよりも外方で、かつ、これら駐車スペースSよりも後方の位置に立設されている。本実施形態では、丸鋼管から成る柱材1を使用しているが、例えばラチス構造体から成る柱材を採用してもよい。
横架材2は、図1に示すように、各駐車スペースSに駐車された駐車車両Cよりも上方において柱材1・1間に架設されている。本実施形態の横架材2は、所定間隔を隔てた二本の平行なワイヤロープ21・21から構成されている。この横架材2は、一又は複数の棒材、管材、平板材、アングル材、或いはラチス構造体から構成してもよい。
課金表示手段3は、図3及び図4に示すように、直方体形状の筐体31の前面に、駐車車両Cの課金状態を表示する課金表示部32が設けられて構成されている。本実施形態の課金表示部32は、適時に点消灯する青色ランプ33と、この青色ランプ33の直下に表示された「有料」の文字表示部34とから構成されている。
また、本実施形態の課金表示手段3は、上記文字表示部34の下方に、各駐車スペースSに入出する駐車車両Cを撮像する撮像手段5としてのカメラ51を備えており、更にこのカメラ51の下方に、駐車車両Cの予約状態を表示する予約表示部6を備えている。本実施形態の予約表示部6は、適時に点消灯する黄色ランプ61と、この黄色ランプ61の直下に表示された「予約」の文字表示部62とから構成されている。
また、図4に示すように、課金表示手段3の筐体31の上下面にはそれぞれ、筐体31の後面に向けてアングル部材35が固定されており、各アングル部材35の側縁に開設されたネジ孔にネジ部材36が螺合されている。これらアングル部材35、ネジ部材36及び筐体31の後面により囲まれた隙間に上記横架材2のワイヤロープ21が引き通されており、各課金表示手段3が横架材2に沿ってスライド移動可能に配設されている。
また、課金表示手段3の筐体31の左右側面にはそれぞれ、取付部材41が固定されており、各取付部材41に開設された貫通孔に線材4の端部を止着することによって、複数の課金表示手段3が複数の線材4により連結されている。なお、これら複数の課金表示手段3のうち最も外側に位置する両側の課金表示手段3の外側の取付部材41に一端が止着されている最も外側の線材4の他端側は、各柱材1に設けられた滑車42に巻回されている。また、課金表示手段3の筐体31の上部に不図示のヒーターを設けることにより課金表示手段3上の積雪を防ぐようにしてもよい。
以上のように構成された本実施形態の駐車表示装置10は、利用者が駐車場を利用しようと何れかの駐車スペースS内に駐車車両Cを入場させた際、その駐車スペースSに対応する課金表示部32の青色ランプ33が点灯し、駐車車両Cの課金状態を表示する。この青色ランプ33の点灯は、カメラ51による駐車車両Cの入場画像に基いて課金処理を行う料金精算機Mからの点灯信号を課金表示手段3が受信して行われる。各課金表示手段3と料金精算機Mとの間でやり取りされる画像データや点灯信号等は、不図示の通信ケーブルにより送受信される。なお、これら画像データや点灯信号等を無線で送受信するようにしてもよい。
そして、利用者が駐車場から出場する際には、利用者による駐車スペースSの番号入力に応じて料金精算機Mが駐車料金を算出し、精算処理を行い、そして、料金精算機Mからの消灯信号を課金表示手段3が受信して青色ランプ33の消灯が行われる。その後、利用者は、駐車スペースSから駐車車両Cを退出させて駐車場から出場する。他方、利用者が駐車料金を精算せずに、駐車スペースSから駐車車両Cを不正退出させた場合には、カメラ51による駐車車両Cの画像を証拠として未払い料金の請求等を行う。
また、利用者が何れかの駐車スペースSの予約をした場合には、その駐車スペースSに対応する予約表示部6の黄色ランプ61が点灯し、駐車車両Cの予約状態を表示する。この黄色ランプ61の点灯は、予め登録された利用者による予約があったとき、料金精算機Mからの点灯信号を課金表示手段3が受信して行われる。そして、予約者が、黄色ランプ61が点灯した駐車スペースS内に駐車車両Cを入場させたとき、上述したように、課金表示部32の青色ランプ33が点灯する。そして、利用者が駐車場から出場する際には、料金精算機Mによる精算処理後に、課金表示部32の青色ランプ33及び予約表示部6の黄色ランプ61が消灯する。その後、利用者は、駐車スペースSから駐車車両Cを退出させて駐車場から出場する。
このように本実施形態の駐車表示装置10によれば、各駐車スペースSに対応した複数の課金表示手段3が、駐車車両Cよりも上方において一対の柱材1間に架設された横架材2に配設されているので、従来のように表示装置を支持するためのポールを駐車スペース毎に立設する必要がなく、設置コストを低く抑えることができる。また、駐車車両Cが駐車スペースSに出入りする際に、運転操作を誤って課金表示手段3に接触するといったトラブルを招く恐れもなく、また、各駐車スペースS毎に設けた課金表示手段3が除雪作業の妨げになることもない。
しかも、課金表示手段3が各駐車車両Cの上方に配設されているので、利用者に対してより確実に駐車車両Cの課金状態を認識させることができる。したがって、本実施形態の駐車表示装置10によれば、例えば、料金精算時に利用者が駐車スペースSの番号入力を誤り、他の駐車車両Cの料金精算を行ってしまい、そのまま不正退出してしまうといった過失による不正利用の問題に対しても、利用者は、料金精算後に自己の駐車車両Cの上方の課金表示手段3の表示を容易に確認することができるので、このような過失による不正利用を未然に防ぐことが可能となり、より確実な料金精算を行うことができる。
さらに、課金表示手段3が各駐車車両Cの上方に配設されているので、利用者のみならず、第三者もその駐車車両Cの課金状態を容易に確認することができ、例えば料金精算を行わずに、そのまま退出する故意の不正利用についてもより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態の駐車表示装置10によれば、一対の支柱1・1が、並列状態で隣接する複数の駐車スペースSのうち最も外側の駐車スペースSよりも外方に立設されているので、これら支柱1に対する接触事故や、並列状態で隣接する多数の駐車スペースSの除雪作業を容易に行うことができる。
また、本実施形態の駐車表示装置10によれば、横架材2が二本の平行なワイヤロープ21・21から構成されているので、設置コストをより低減化することができ、また、横架材2上の積雪を防いで駐車車両C上への落雪トラブル等を未然に防ぐことができる。
また、本実施形態の駐車表示装置10によれば、横架材2に沿ってスライド移動可能に配設された複数の課金表示手段3が線材4により連結されているので、この線材4を引くことによって、複数の課金表示手段3を一対の柱材1・1のうち片方の柱材1側へ容易に引き寄せることが可能となり、例えば課金表示手段3のメンテナンス作業も容易に行うことができ、駐車場の運用コストの低減化も図ることができる。
また、本実施形態の駐車表示装置10によれば、課金表示手段3が、各駐車スペースSに入出する駐車車両Cを撮像する撮像手段5と、駐車車両の予約状態を表示する予約表示部6を一体に備えているので、駐車車両Cの撮像機能や予約表示機能を備えた駐車表示装置をよりコンパクトかつ安価に提供することが可能となる。
以上、本実施形態の駐車表示装置10について説明したが、本発明は他の実施形態でも実施することができる。
例えば、屋外駐車場の敷地面積の制限によって、一対の柱材1を駐車スペースSよりも後方の位置に立設することができない場合等には、図5に示す駐車表示装置20のように、一対の柱材1・1を、複数の駐車スペースSのうち最も外側に位置する両側の駐車スペースSよりも外方で、かつ、各駐車スペースSの後部寄りの位置に立設するようにしてもよい。また、各柱材1に持出部材7を設け、この持出部材7の持出先端側に横架材2を架設することによって、複数の課金表示手段3を、駐車車両Cの真上に配設するようにしてもよい。このことで、利用者、駐車場設置者、或いは第三者に対して駐車車両Cの課金状態等をより明確に認識させることが可能となる。また、課金表示手段3を駐車車両Cの真上に配設すれば、例えば測距センサーを利用した車両検知手段を各課金表示手段3に組み込むことも可能となる。
また、上記実施形態では、課金表示部32を青色ランプ33と文字表示部34とから構成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、課金表示部32を電光表示盤やLEDディスプレイ等により構成してもよい。また、このような課金表示部32に、撮像手段5で撮像し認識した駐車車両Cの車両番号、入場時刻、駐車料金等の情報を表示させるようにしてもよい。また、課金表示部32を適時に上下動する垂れ幕等により構成してもよい。予約表示部6についても同様である。
本発明は、その他、その趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づいて種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものである。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内でいずれかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施してもよく、また、一体に構成されている発明特定事項を複数の部材から構成したり、複数の部材から構成されている発明特定事項を一体に構成した形態で実施したりしてもよい。
10、20 駐車表示装置
1 柱材
2 横架材
21 ワイヤロープ
3 課金表示手段
32 課金表示部
4 線材
5 撮像手段
6 予約表示部
S 駐車スペース
C 駐車車両

Claims (7)

  1. 屋外の駐車場内の複数の駐車スペース毎に駐車車両の課金状態を表示する駐車表示装置であって、
    前記駐車場内に立設された一対の柱材と、前記駐車スペースに駐車された前記駐車車両よりも上方において前記柱材間に架設された横架材と、前記横架材に沿って前記駐車スペース毎に配設され、前記駐車車両の課金状態を表示する複数の課金表示手段と、を備えることを特徴とした駐車表示装置。
  2. 前記一対の柱材が、並列状態で隣接する複数の前記駐車スペースのうち最も外側の駐車スペースよりも外方に立設されていることを特徴とした請求項1に記載の駐車表示装置。
  3. 前記横架材が、二本の平行なワイヤロープから成ることを特徴とした請求項1または請求項2に記載の駐車表示装置。
  4. 前記課金表示手段が、前記横架材に沿ってスライド移動可能に配設されていることを特徴とした請求項1~請求項3のいずれかに記載の駐車表示装置。
  5. 前記複数の課金表示手段が線材により連結されており、当該線材を引くことにより前記課金表示手段を前記一対の柱材のうち片方の柱材側へ引き寄せ可能であることを特徴とした請求項4に記載の駐車表示装置。
  6. 前記課金表示手段が、前記駐車スペースに入出する駐車車両を撮像する撮像手段を備えていることを特徴とした請求項1~請求項5のいずれかに記載の駐車表示装置。
  7. 前記課金表示手段が、駐車車両の予約状態を表示する予約表示部を備えていることを特徴とした請求項1~請求項6のいずれかに記載の駐車表示装置。
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