JP7285218B2 - 有機酸代謝物を検出かつ定量する質量分析法 - Google Patents

有機酸代謝物を検出かつ定量する質量分析法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
この出願は、その全体内容が参照によって本明細書中に援用される、2017年4月20日に出願された米国仮特許出願第62/487,542号の利益を主張する。
背景
発明の背景を記載する以下の情報は、発明の理解を助けるために提供されるものであり、発明に対する先行技術を構成または記載することを認めるものではない。
短鎖脂肪酸(SCFA)ならびに乳酸は、食物繊維の発酵の際に結腸において細菌によって生成される。生成後、SCFAは、血液中に運ばれ、そこで臓器によって吸収され、基質およびシグナリング物質として働いて、エネルギー恒常性を調節する。SCFAおよびそれらのエネルギー代謝への効果は、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、下痢、メタボリックシンドローム、およびがんを含む複数の疾患と関連付けられてきた(Han、Jら、Analytica Chimica Acta. 854(2015)86-94およびRio-Covian、D.ら、Front Microbiol.(2016)7:185)。SCFAとエネルギー代謝の相互作用を理解することは、微生物叢、代謝、および病気への影響をより深く理解する助けとなり得る。
SCFAは、それらの揮発性により、それらの天然状態ではLC-MSによって容易に検出されない。SCFA、ならびに、乳酸、ピルビン酸、およびトリカルボン酸(TCA)回路の中間物質などの不揮発性有機酸を含む他の有機酸は、従来の逆相液体クロマトグラフィ法による保持においては不十分なことが多く、質量分析検出を用いた感度を低減させてきた。結果的に、これらの分析物は、GC-MSおよびNMRなどの他の方法の組み合わせによって検出されることが一般的である。GCベースの分析の場合、2つの別々の方法が通常用いられる。すなわち、1つは揮発性SCFAの分析法であり、もう1つは不揮発性有機酸の分析法であり、分析の前に誘導体化される必要がある。
揮発性SCFAを不揮発性有機酸(乳酸、ピルビン酸、TCA回路の中間物質など)と一緒に単一の分析法で測定する、信頼できかつ再現可能な方法が必要とされる。本明細書中に記載した方法は、試料のSCFAおよび鍵となるエネルギー代謝物(乳酸、ピルビン酸、およびTCA回路の中間物質)を単独の注入において測定する。
概要
発明の第1の態様では、試料において、1つ以上の分析物の存在、非存在、または量を質量分析によって判定する方法は、複数のステップを備える。1つ以上の分析物は、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、イソ酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。実行時間は、6分未満である。方法は、1つ以上の分析物の各々から質量分析によって検出可能な1つ以上のイオンを生成するのに適した状況下で、試料をイオン化源にさらすことであって、1つ以上の分析物は、イオン化の前に誘導体化される、さらすことと;単独の注入において、1つ以上の分析物の各々からの1つ以上のイオンの量を質量分析によって測定することと;1つ以上のイオンの測定された量を用いて、試料における1つ以上の分析物の各々の量を判定することとを備える。
発明の第2の態様では、試料において、1つ以上の分析物の存在、非存在、または量を質量分析によって判定する方法は、複数のステップを備える。1つ以上の分析物は、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、イソ酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。実行時間は、6分未満である。方法は、1つ以上の分析物の各々から質量分析によって検出可能な1つ以上のイオンを生成するのに適した状況下で、試料をイオン化源にさらすことであって、1つ以上の分析物は、イオン化の前に誘導体化される、さらすことと;単独の注入において、1つ以上の分析物の各々からの1つ以上のイオンの量を質量分析によって測定することと;1つ以上のイオンの測定された量を用いて、試料における1つ以上の分析物の各々の量を判定することとを備える。
発明の第3の態様では、試料において、1つ以上の分析物の存在、非存在、または量を質量分析によって判定する方法であって、ピバル酸による干渉が排除されている方法は、複数のステップを備える。1つ以上の分析物は、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、イソ酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。方法は、1つ以上の分析物の各々から質量分析によって検出可能な1つ以上のイオンを生成するのに適した状況下で、試料をイオン化源にさらすことであって、1つ以上の分析物は、イオン化の前に誘導体化される、さらすことと;単独の注入において、1つ以上の分析物の各々からの1つ以上のイオンの量を質量分析によって測定することと;1つ以上のイオンの測定された量を用いて、試料における1つ以上の分析物の各々の量を判定することとを備える。
発明の第4の態様では、試料において、1つ以上の分析物の存在、非存在、または量を質量分析によって判定する方法は、複数のステップを備える。1つ以上の分析物は、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。実行時間は、6分未満である。方法は、1つ以上の分析物の各々から質量分析によって検出可能な1つ以上のイオンを生成するのに適した状況下で、試料をイオン化源にさらすことであって、1つ以上の分析物は、イオン化の前に誘導体化される、さらすことと;単独の注入において、1つ以上の分析物の各々からの1つ以上のイオンの量を質量分析によって測定することと;1つ以上のイオンの測定された量を用いて、試料における1つ以上の分析物の各々の量を判定することとを備える。
これらの態様の特徴では、2つ以上の分析物、3つ以上の分析物、4つ以上の分析物、または5つ以上の分析物の量が判定される。これらの特徴に関して、2つ以上の分析物の1つは、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、イソ酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)からなる群から選択され得;2つ以上の分析物の1つは、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。さらにこれらの特徴に関して、2つ以上の分析物の1つは、ピルビン酸である。
態様のさらなる特徴では、試料は、少なくとも2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩または3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩を用いて誘導体化される。態様のさらなる特徴では、試料は、少なくとも2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩を用いて誘導体化され、試料は糞便試料である。態様の別の特徴では、試料は、少なくとも3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩を用いて誘導体化され、試料は血漿試料である。この特徴に関して、EDC塩酸塩、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、N,N’ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、およびジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)からなる群から選択される1つ以上のカップリング触媒も誘導体化に用いられる。
さらに上記の特徴に関して、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、および酪酸(C4)の量が判定され得、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、および乳酸の量が判定され得、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、および酪酸(C4)の量が判定され得、そして、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、およびカプロン酸(ヘキサン酸、C6)の量が判定され得る。
上記の態様の特徴では、質量分析計は、ネガティブモードで動作する。さらなる特徴では、試料は、イオン源にさらされる前に、液体クロマトグラフィによって精製されている。この特徴に関して、液体クロマトグラフィは、高速液体クロマトグラフィ、超高速液体クロマトグラフィ、および乱流液体クロマトグラフィからなる群から選択される。この特徴にさらに関して、試料は、イオン化源にさらされる前に、高速液体クロマトグラフィまたは超高速液体クロマトグラフィのいずれかによって精製されている。
態様のさらなる特徴では、試料における1つ以上の分析物の量を判定するために内部標準が用いられる。この特徴に関して、内部標準は、測定される1つ以上の分析物のうちの少なくとも1つの同位体標識された類似物質を備える。さらなる特徴では、試料は、生体試料を備える。この特徴に関して、試料は、血液、血漿、尿、糞便、細菌培養上清、血清、母乳、唾液、および組織からなる群から選択される。
態様の別の特徴では、1つ以上の分析物の各々の量を判定するのに用いられる1つ以上のイオンは、表4および5のイオンから選択される1つ以上のイオンである。さらなる追加の特徴では、質量分析は、タンデム質量分析である。
発明の第5の態様では、キットは、1つ以上の分析物の各々に対する内部標準として1つ以上の同位体標識された類似物質を備える。1つ以上の分析物は、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。キットはまた、包装材料、およびキットの使用説明も備える。
この態様の特徴では、キットはさらに、誘導体化試薬、触媒試薬、校正標準、または品質管理試料を備える。
図面の簡単な記述
図1は、本明細書中に記載された誘導体化法3およびLC-MS法を用いて校正標準試料の分析から生成された単一のクロマトグラムにおける、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸、およびカプロン酸(ヘキサン酸、C6)の例示的なクロマトグラムの図である。ピバル酸は、2-メチル-酪酸から分離されていない。
図2は、本明細書中に記載された誘導体化法2およびLC-MS法を用いて校正標準試料の分析から生成された単一のクロマトグラムにおける、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、ピバル酸、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸、およびカプロン酸(ヘキサン酸、C6)の例示的なクロマトグラムの図である。
図3は、本明細書中に記載された誘導体化法2およびLC-MS法を用いて糞便試料の分析から生成された単一のクロマトグラムにおける、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、4-メチル吉草酸、およびカプロン酸(ヘキサン酸、C6)の例示的なクロマトグラムの図である。
図4は、本明細書中に記載された誘導体化法2およびLC-MS法を用いて細菌培養上清試料の分析から生成された単一のクロマトグラムにおける、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、およびカプロン酸(ヘキサン酸、C6)の例示的なクロマトグラムの図である。
図5A及び図5Bは、本明細書中に記載された誘導体化法2およびLC-MS法を用いて糞便試料の分析から生成された、単一のクロマトグラフィの実行からの、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸の例示的なクロマトグラムの図である。 図5A及び図5Bは、本明細書中に記載された誘導体化法2およびLC-MS法を用いて糞便試料の分析から生成された、単一のクロマトグラフィの実行からの、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸の例示的なクロマトグラムの図である。
図6A及び図6Bは、本明細書中に記載された誘導体化法3およびLC-MS法を用いて糞便試料の分析から生成された、単一のクロマトグラフィの実行からの、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、4-メチル酪酸(イソカプロン酸)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸の例示的なクロマトグラムの図である。 図6A及び図6Bは、本明細書中に記載された誘導体化法3およびLC-MS法を用いて糞便試料の分析から生成された、単一のクロマトグラフィの実行からの、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、4-メチル酪酸(イソカプロン酸)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸の例示的なクロマトグラムの図である。
図7A及び図7Bは、本明細書中に記載された誘導体化法3およびLC-MS法を用いて血漿試料の分析から生成された、単一のクロマトグラフィの実行からの、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸の例示的なクロマトグラムの図である。 図7A及び図7Bは、本明細書中に記載された誘導体化法3およびLC-MS法を用いて血漿試料の分析から生成された、単一のクロマトグラフィの実行からの、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸の例示的なクロマトグラムの図である。
詳細な記述
試料において、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、ピバル酸、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の分析物の存在、非存在、または量を検出する方法が記載される。本明細書中に記載された方法を用いて検出される「エネルギー代謝物」は、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸を含む。本明細書中に記載された方法を用いて検出される「TCA回路の中間物質」は、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸を含む。
本明細書中に記載された方法で用いる適切な試料は、興味のある任意の材料または複合混合物を含む。一実施形態では、試料は、例えば生物流体、生物固体または組織といった生体試料であり得る。生体試料の非限定的な例は、血液(全血)、血漿(血漿)、血清(血清)、尿、脳脊髄液(CSF)、母乳、唾液、糞便、細胞(動物もしくは植物)、細胞培養(動物もしくは植物)、動物もしくは植物の細胞培養上清、細菌培養上清、細菌性細胞、または動物もしくは植物の組織(消化器組織および消化器内容物を含む)を含む。生体試料は、動物、植物、細胞培養などといった任意の生体源から取得され得る。動物は、例えばヒト、サル、マウス、ウサギ、もしくはラットなどの哺乳類動物、または、例えば魚などの哺乳類以外の動物であり得る。植物は、農業上有用な植物を含む任意の植物であり得る。
単独の注入を用いて試料における1つ以上の分析物の存在、非存在、または量を検出する質量分析法が記載される。方法は、質量分析と組み合わせて、選択された分析物の分離(精製、濃縮)を行うためのUPLCなどの液体クロマトグラフィのステップを用い、それによって、オートメーションに適している、試料において複数の分析物を定量するハイスループットなアッセイシステムを提供し得る。
LC/MSを用いる際の分析物の正確な定量に対する障害の1つは、共溶出する分析物からの干渉である。1つのそうした干渉する分析物は、C5のSCFA(2-メチル-酪酸、イソ吉草酸、吉草酸)と共溶出し、それらの分析物の不正確な定量につながり得るピバル酸である。ピバル酸は、プラスチックにおいて発見されるものであり環境的背景の汚染物質として生体試料に存在し得る生体異物である。それは、特定の抗生物質などの、ピバロイルエステル残基を含む薬物の代謝からインビボでも形成され得る。本明細書中に記載された方法は、例えば誘導体化法2といった適切な誘導体化法の選択によって、または、これらの分析物の検出のためのピバル酸によって形成されていない娘イオンを用いることによってのいずれかでクロマトグラフ的にこの干渉を克服し、SCFA分析物をピバル酸から分離する。
記載された方法は、1)単独の注入において、SCFA分析物、乳酸、ピルビン酸、およびTCA回路の中間物質の量を定量的に測定し、2)標準法と比較して感度を向上させ、3)ピバル酸による干渉を克服し、4)C5-SCFA代謝物の定量の精度を向上させ、5)6分未満の、クロマトグラフィおよび質量分析を含む実行時間を有し、それは、機器の能力を増大させる働きをし得、6)分析のために単独の注入を用い、それは、リソースを保全しかつスループットを増大させ得る。
記載された方法の利点は、液体クロマトグラフィ-質量分析を用いて、単独の注入において、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)からなる群から選択される1つ以上のSCFA分析物;および、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸からなる群から選択される1つ以上のエネルギー代謝物を分離かつ存在、非存在、または量を測定する能力である。
これらの方法のもう1つの利点は、公開された方法(Hanら)よりも短い実行時間内でピバル酸を2-メチル酪酸から分離する機能を含む、全ての20の代謝物を分離しながら単独の注入においてSCFAおよびエネルギー代謝物を測定する機能である。ピバル酸が2-メチル酪酸からクロマトグラフィ的に分離されない場合、ピバル酸からの干渉は、ピバル酸によって形成されていない2-メチル酪酸の検出のための娘イオンを用いることによって克服され得る。酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、ピバル酸、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸からなる群から選択される1つ以上かつ20までの代謝物の組み合わせは、6分未満の実行時間で、単独の注入において検出され得る。
本明細書中に提示された方法は、SCFAおよびエネルギー代謝物(乳酸、ピルビン酸、およびTCA回路の中間物質を含む)を測定するのに用いられる現在の方法に対するさらなる利点をもたらす。単独の注入において、複数の分析物を様々な組み合わせで測定する機能は、分析結果を取得するのに必要な時間を低減させ、実験用消耗品(例えば、チューブ、ピペットチップ、試薬)、実験器具、および人的リソースの観点から、使用するリソースを低減させる。これらの改良は、アッセイのコストを減らしかつ試料分析に対する器具および実験能力を増大させることによって、節約につながる。
この発明をさらに詳しく記載する前に、以下の用語を定義する。
定義
「分離」という用語は、複合混合物をその構成分子または代謝物に分離するプロセスを指す。一般の、例示的な実験分離技術は、電気泳動法およびクロマトグラフィを含む。
「クロマトグラフィ」という用語は、分離される構成要素(すなわち、化学成分)が2相に分散され、そのうちの一方は固定され(固定相)、他方(移動相)は一定方向に移動する、物理的な分離法を指す。移動相は、ガス(「ガスクロマトグラフィ」、「GC」)または液体(「液体クロマトグラフィ」、「LC」)であり得る。クロマトグラフ出力データは、本明細書中に記載された方法の実施形態で用いられ得る。
「液体クロマトグラフィ」すなわち「LC」という用語は、流体が、微細物質のカラムを通ってまたは毛細管通路を通って均一に移動する際の流体溶液の1つ以上の成分の選択的な阻害のプロセスを指す。阻害は、移動相(複数可)が固定相(複数可)に対して移動するときの、1つ以上の固定相と移動相(複数可)の間での混合物の成分の分散によるものである。「液体クロマトグラフィ」の例は、「逆相液体クロマトグラフィ」すなわち「RPLC」、「高速液体クロマトグラフィ」すなわち「HPLC」、「超高速液体クロマトグラフィ」すなわち「UPLC」または「UHPLC」を含む。
「保持時間」という用語は、試料が分離デバイス内に導入されてからのクロマトグラフィプロセスにおける経過時間を指す。試料の成分の保持時間は、試料の分離デバイス内への注入時間と、試料の成分が、静止相を含む分離デバイスの一部から溶出される(例えば出る)時間の間の、クロマトグラフィプロセスにおける経過時間を指す。
試料成分の「保持指数」という用語は、補間(通常、対数)によって取得される数を指し、試料成分の保持時間または保持係数を、試料成分のピークの前後に溶出された標準の保持時間と関連させ、系統誤差を取り除くために既知の標準の分離特性を用いる機構である。
「質量分析」(MS)という用語は、標的分子をイオン化することまたはイオン化かつフラグメント化し、その後イオンを、それらの質量/電荷比に基づいて分析して、「分子の指紋」として機能する質量スペクトルを生成することを含む、分子を測定かつ分析する技術を指す。物体の質量/電荷比の判定は、電磁エネルギーがその物体によって吸収される波長を判定する手段を介して行われ得る。イオンの質量対電荷比を判定するいくつかの一般に用いられる方法が存在し、いくつかは、イオン軌道の電磁波との相互作用を測定するものであり、他のいくつかは、イオンが所与の距離を移動するのにかかる時間を測定するものであり、または、両方の組み合わせである。これらのフラグメント質量測定値からのデータが、データベースに対して検索されて、標的分子の識別を取得し得る。
「ネガティブモードで動作する」または「ネガティブ多重反応モニタリング(MRM)モードで動作する」または「ネガティブイオン化モードで動作する」という用語は、ネガティブイオンが生成かつ検出される質量分析法を指す。「ポジティブモードで動作する」または「ポジティブMRMモードで動作する」または「ポジティブイオン化モードで動作する」という用語は、ポジティブイオンが生成かつ検出される質量分析法を指す。
「質量分析器」という用語は、イオンの混合物をそれらの質量対電荷(「m/z」)比によって分離する、質量分析計におけるデバイスを指す。
「m/z」という用語は、イオンの質量数をその電荷数で割ることによって形成される無次元量を指す。それは長きにわたり「質量対電荷」比と呼ばれてきた。
本明細書中で用いられるような「源」または「イオン化源」という用語は、分析される試料をイオン化する、質量分析計におけるデバイスを指す。イオン化源の例は、エレクトロスプレーイオン化(ESI)、大気圧化学イオン化(APCI)、加熱エレクトロスプレーイオン化(HESI)、大気圧光電離(APPI)、フレームイオン化検出器(FID)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)などを含む。
本明細書中で用いるような「検出器」という用語は、イオンを検出する、質量分析計におけるデバイスを指す。
「イオン」という用語は、例えば物体に電子を追加または物体から電子を除去することによって形成され得る、電荷を含む任意の物体を指す。
「質量スペクトル」という用語は、通常x-軸にm/z値およびy-軸に強度値を含む、質量分析計によって生成されたデータのプロットを指す。
「スキャン」という用語は、特定の分離指数と関連する質量スペクトルを指す。例えば、クロマトグラフ分離技術を用いるシステムは複数のスキャンを生成し得、各スキャンは異なる保持時間にある。
「実行時間」という用語は、試料の注入から機器データの生成までの時間を指す。試料に対する合計実行時間は、クロマトグラフィ分析および質量分析による分析を含む。
「タンデムMS」という用語は、複数の段階のMS選択を含みフラグメント化が段階の間で起こる動作を指す。第1のMS段階では、イオンが源で形成され、質量対電荷比によって分離される。特定の質量対電荷比の、各々が1つの(1つより多い場合もある)化学成分を表すイオンが選択され、フラグメントイオンが生成される。結果として生じたフラグメントイオンは、その後、質量分析の第2の段階で分離かつ検出される。第1のMS段階における興味のあるイオンは、「親」または前駆イオンに相当し、第2のMS段階(複数可)において生成されたイオンは、親イオンのサブ構成成分に相当し、本明細書中で「娘」または「プロダクト」イオンと称される。
したがって、タンデムMSは、複合混合物における化学成分の親―娘関係を表すデータ構造の生成を可能とする。この関係は、親イオンと娘イオンの互いとの関係を例示する樹状構造によって表され得、娘イオンは、親イオンのサブ構成成分を表す。タンデムMSは、娘イオンに対して繰り返されて、例えば「孫娘」イオンを判定し得る。したがって、タンデムMSは、2つのレベルのフラグメント化に限定されるものではなく、「MS」とも称されるマルチレベルのMSを一般に指すのに用いられる。「MS/MS」という用語は、「MS」と同義語である。簡潔さのために、本明細書中以下での「娘イオン」という用語は、二次的なまたは高次の(すなわち一次的ではない)MSによって生成された任意のイオンを指す。
「誘導体化する」という用語は、新しい分子を形成するように2つの分子を反応させることを意味する。誘導体化分析物は、例えば、精製、イオン化、フラグメント化、検出、またはそれらの任意の組み合わせを容易にする目的で、試薬(例えば、誘導体化試薬)と反応させられた分析物である。いくつかの例では、「カップリング触媒」が、誘導体化試薬とともに用いられて、分析物の誘導体化を容易にし得る。
1つ以上の分析物の「量」は、試料において測定される分析物の絶対量または濃度を意味する。例えば、量または濃度は、モル濃度、質量分率、モル分率、モル濃度、またはパーセンテージとして表され得る。
I.試料調製および品質管理(QC)
分析物を含む試料抽出物は、試料における分析物を、試料において存在し得る高分子(例えば、たんぱく質、核酸、脂質)から単離させることによって調製される。「試料抽出物」、「抽出された試料」、または「抽出分析物」という用語は、本明細書中で、「分析試料」とも称され得、用語は言い換え可能に用いられ得る。試料におけるいくつかのまたは全ての分析物は、たんぱく質に結合され得る。MS分析の前に分析物(複数可)とたんぱく質の相互作用を妨げるのに様々な方法が用いられ得る。例えば、分析物は試料から抽出されて、液体抽出物を生成し得、存在し得るたんぱく質は、沈殿かつ除去され得る。たんぱく質は、例えばメタノール、アセトニトリル、またはエチルアセテートの溶液を用いて沈殿され得る。試料におけるたんぱく質を沈殿させるために、メタノール、アセトニトリル、またはエチルアセテート溶液が試料に加えられ、そして、混合物は、遠心分離機で回転させられて、液体上清(抽出分析物を含む)を、沈殿たんぱく質から分離し得る。
他の実施形態では、分析試料は、たんぱく質を沈殿させずに、たんぱく質から分析物を遊離させることによって調製される。例えば、ギ酸溶液が試料に加えられて、たんぱく質と分析物の相互作用を妨げ得る。代替として、硫酸アンモニウム、エタノール内ギ酸溶液、またはメタノール内ギ酸溶液が試料に加えられて、たんぱく質を沈殿させずに、たんぱく質と分析物のイオン性相互作用を妨げ得る。
分析試料は、適切な誘導体試薬およびカップリング触媒を用いて誘導体化され得る。一例では、試料は、2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩およびカップリング触媒を用いて誘導体化され得る。別の例では、試料は、3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩およびカップリング触媒を用いて誘導体化され得る。カップリング触媒は、例えば、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC塩酸塩)、N,N’ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)と組み合わせたDIC、または1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)と組み合わせたDCCであり得る。いくつかの例では、ピリジンまたはトリエチルアミンまたは類似の塩基などの塩基が、誘導体化混合物に加えられ得る。一例では、誘導体化試薬は、2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩であり得、カップリング触媒は、HOBtおよびピリジンと組み合わせたDICであり得る。別の例では、誘導体化試薬は、2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩であり得、カップリング触媒は、EDC塩酸塩であり得る。さらなる別の例では、誘導体化試薬は、3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩であり得、カップリング触媒は、HOBtおよびピリジンと組み合わせたDICであり得る。2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩および3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩の濃度は、1~200mg/mLの範囲であり得る。EDC塩酸塩およびDCCの濃度は、1~100mg/mLの範囲であり得る。DICの濃度は、1~100%の範囲であり得る。いくつかの例では、0.5~5μlの100%DIC(または対応する量の溶液)が、試料に直接加えられ得る。ピリジンの濃度は、1~100%の範囲であり得る。いくつかの例では、0.5~5μlの100%ピリジン(または対応する量の溶液)が、試料に直接加えられ得る。一例では、2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩の濃度は、25mg/mLであり得、HOBtの濃度は、25mg/mLであり得、2μlの100%DICおよび2μLの100%ピリジンが試料に加えられ得る。別の例では、2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩の濃度およびEDC塩酸塩の濃度は、25mg/mLであり得る。さらなる別の例では、3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩の濃度は、25mg/mLであり得、HOBtの濃度は、25mg/mLであり得、2μLの100%DICおよび2μLの100%ピリジンが試料に加えられ得る。本明細書中に記載された方法で用いられる誘導体化試薬は、分析される試料の種類に基づいて選択され得る。一例では、誘導体化試薬2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩は、糞便試料の分析のために選択され得る。別の例では、誘導体化試薬3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩は、血漿試料の分析のために選択され得る。
いくつかの実施形態では、分析試料は、本明細書中に記載されるような液体クロマトグラフィ、電気泳動、ろ過、遠心分離、およびアフィニティ分離を含む様々な方法にさらされて、試料において、選択された分析物の、1つ以上の他の成分分子に対しての量を精製または濃縮し得る。
分析物を検出かつ定量する方法の精度、正確さ、校正範囲、または分析感度を評価するために、品質管理(QC)試料が用いられ得る。QC試料において用いられる所与の分析物(複数可)の濃度は、試料において検出されるように、所与の分析物(複数可)の定量下限(LLOQ)または定量上限(ULOQ)に基づいて判定され得る。一例では、LLOQは、標準(例えば標準A)の濃度によって表され得、ULOQは、第2の標準(例えば標準H)の濃度によって表され得る。低QC値は、約3XLLOQの濃度に設定され得、中QC値は、高QCの約25~50%の濃度に設定され得、高QC値は、ULOQの約80%の濃度に設定され得る。QCの標的濃度レベルは、分析測定範囲(AMR)および代表的な試料のセットにおいて測定されるような試料結果の頻度の組み合わせに基づいて選ばれ得る。
II.クロマトグラフィ
質量分析の前に、分析試料は、電気泳動、ろ過、遠心分離、アフィニティ分離、またはクロマトグラフィなどの1つ以上の分離法にさらされ得る。一実施形態では、分離法は、例えば超高速LC(UHPLC)を含む液体クロマトグラフィ(LC)を備え得る。
いくつかの実施形態では、UHPLCは、逆相カラムクロマトグラフシステム、親水性相互作用クロマトグラフィ(HILIC)、または混合相カラムクロマトグラフシステムを用いて行われ得る。
LC用のカラムヒータ(またはカラムマネージャ)は、約25°から約80℃までの温度に設定され得る。例えば、カラムヒータは、約40℃、50℃、60℃、70℃などに設定され得る。
例では、UHPLCは、HILICシステムを用いて行われ得る。別の例では、UHPLCは、逆相カラムクロマトグラフシステムを用いて行われ得る。システムは、2つ以上の移動相を備え得る。移動相は、例えば、移動相A、移動相B、移動相A’、および移動相B’と称され得る。
2つの移動相AおよびBを用いる例示的な実施形態では、移動相Aは、ギ酸および水を備え得、移動相Bは、ギ酸およびアセトニトリルを備え得る。移動相Aまたは移動相Bにおけるギ酸の濃度は、0.001%から5%の範囲であり得る。アセトニトリルの濃度は、0%から100%の範囲であり得る。例えば、移動相Aは、水中に0.005、0.01、0.05、0.1、または0.5%のギ酸を備え得、移動相Bは、アセトニトリル中に0.005、0.01、0.05、0.1、または0.5%のギ酸を備え得る。
一例では、クロマトグラフィに直線勾配溶出が用いられ得る。直線勾配溶出の開始条件は、移動相(例えば移動相A)の濃度および/またはカラムを通る移動相(例えば移動相A)の流速を含み得る。開始条件は、1つ以上の分析物の分離および/または保持に対して最適化され得る。勾配条件もまた、分析物の分離および/または保持に対して最適化され得、選択された流速次第で変わり得る。例えば、初期条件は、20%移動相Bおよび800μL/分の流速であり得る。移動相Bは、3~4分間、20%で維持され、30~60%まで増大され、0.5~1分間維持され、その後70~90%まで増大され、1分未満、70~90%で維持され得る。移動相Bは、5.0分のところで20%に戻り得、そこで次の試料の注入に対する平衡化のために1分未満、維持され得る。合計実行時間は、6分未満であり得る。
クロマトグラフィ条件は、分解能を失わずに、より速い流速を可能にするように最適化され得、そのことにより、より短い実行時間が可能になり、それによって、機器の能力を増大させる。例えば、勾配条件は、より速い流速を可能にしかつ分解能を保持するように最適化され得る。別の例では、カラムヒータの温度は、分解能を低減させることなく、より速い流速を可能にするように最適化され得る。別の例では、温度および勾配条件は、分解能を保持しながらより速い流速を可能にするように最適化され得る。例では、クロマトグラフィ条件は、カラムヒータを60℃に設定しかつ20%移動相Bおよび800μL/分の流速という初期条件の勾配プロファイルを用いることによって、6分未満の合計実行時間に向けて最適化することができる。
クロマトグラフィカラムからの溶出液は、質量分析計のエレクトロスプレー源内に直接かつ自動的に導入され得る。酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、ピバル酸、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸からなる群から選択される1つ以上の分析物の存在、非存在、または量を判定するための、クロマトグラフィおよび質量分析を含む合計実行時間は、6分未満であり得る。
III.質量分析および定量
1つ以上の分析物は、例えば質量分析によってイオン化され得る。質量分析は、分画された試料をイオン化しかつさらなる分析のために荷電分子を生成するためのイオン化源を含む質量分析計を用いて行われる。イオン化は、例えばエレクトロスプレーイオン化(ESI)によって行われ得る。他のイオン源は、例えば大気圧化学イオン化(APCI)、加熱エレクトロスプレーイオン化(HESI)、大気圧光電離(APPI)、フレームイオン化検出器(FID)、またはマトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)が挙げられる。イオン化法の選択は、いくつかの検討事項に基づいて判定され得る。例示的な検討事項として、測定される分析物、試料の種類、検出器の種類、およびポジティブまたはネガティブモードの選択が挙げられる。
1つ以上の分析物は、イオン化されて1つ以上のイオンを生成し得る。例えば、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、ピバル酸、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸といった分析物は、ネガティブモードでイオン化され得る。
質量分析計機器の設定は、所与の方法に対してかつ/または用いられる特定の質量分析計に対して最適化され得る。機器は、例えば窒素、ヘリウム、アルゴン、またはゼロエアーといった様々なガスを用い得る。質量分析は、AB Sciex QTrap 5500質量分析計を用いて行われ得る。一例では、質量分析計は、ネガティブ多重反応モニタリング(MRM)モードで動作し得る。イオンスプレー電圧設定は、約-0.5kVから約-5.0kVまでの範囲であり得、一実施形態では、電圧は、-4.5kVに設定され得る。源の温度は、約250℃から約750℃までの範囲であり得、一実施形態では、源の温度は、500℃に設定され得る。カーテンガスは、約10から約55psiまでの範囲であり得、一実施形態では、カーテンガスは、30psiに設定される。噴霧器および脱溶媒ガス流速は、約0から約90psiの範囲であり得る。一実施形態では、流速は、70に設定され得る。衝突活性化解離(CAD)ガス設定は、高値から低値までの範囲であり得、一実施形態では、CADガスは、中間に設定される。デクラスタリング電位は、約-75Vから約-40Vまでの範囲であり得る。衝突エネルギー(CE)は、約-70eVから約-10eVまでの範囲であり得る。エントランス電位(EP)設定は、約-20Vから約-5Vまでの範囲であり得る。コリジョンセルイグジット電位(CXP)設定は、約-20Vから約-5Vまでの範囲であり得る。
イオン化に続いて、荷電イオンが分析されて、質量対電荷比を判定し得る。質量対電荷比を判定するための例示的な適切な分析器は、四重極分析器、イオントラップ分析器、および飛行時間分析器を含む。イオンは、例えば選択モードまたはスキャンモードを用いて検出され得る。例示的なスキャンモードは、MRMおよび選択反応モニタリング(SRM)を含む。
分析結果は、タンデムMSによって生成されたデータを含み得る。例示的な実施形態では、タンデムMSは、精密質量タンデムMSであり得る。例えば、精密質量タンデム質量分析は、四重極飛行時間(Q-TOF)分析器を用い得る。タンデムMSは、複合混合物における化学成分の親-娘の関係を表すデータ構造の生成を可能にする。この関係は、親と娘のイオンの互いとの関係を例示する樹状構造によって表され得、娘イオンは、親イオンのサブ構成成分を表す。
例えば、一次的な質量スペクトルは、5つの異なるイオンを含み得、それは5つのグラフィカルなピークとして表され得る。一次的なMSにおける各イオンは、親イオンであり得る。各親イオンは、その特定の親イオンに対する娘イオンを示す質量スペクトルを生成する二次的なMSにさらされ得る。
親/娘関係は、分離された構成成分(例えば、クロマトグラフィ状態から溶出している構成成分)と一次的なMSにおいて検出されたイオンの関係を記載するまで、かつ、分析される試料と分離された構成成分の関係にまで拡張され得る。
質量分析計は、通常、ユーザに、イオンスキャン(すなわち、所与の範囲にわたり特定の質量/電荷を有する各イオンの相対的存在量)を提供する。質量分析データは、いくつかの方法によって、元の試料における分析物の量に関連付けられ得る。一例では、所与のイオンの相対的存在量がそのイオンによって表される分析物の絶対量に変換され得るように、校正標準を用いて標準曲線(校正曲線)を生成する。別の例では、校正標準は、外部標準であり得、標準曲線は、それら基準から生成されたイオンに基づいて生成されて、もう1つの分析物の量を計算し得る。さらなる例では、外部標準は、標識されていない分析物であり得る。
内部標準が、校正標準および/または試験試料に加えられ得る。内部標準は、試料における測定分析物のより正確な値を得るために、試料の処理中の分析物の損失を考慮するのに用いられ得る。校正標準のレベルにおける内部標準のピーク面積に対する分析物のピーク面積の比を用いて、校正曲線を生成しかつ試料を定量し得る。例えば酢酸-d、プロピオン酸-d、イソ酪酸-d、酪酸-d、2-メチル-酪酸-d、イソ吉草酸-d、吉草酸-d、ヘキサン酸―d、トリメチル-d-酢酸(ピバル酸d)、3-メチルペンタン-d11酸、4-メチルペンタン-d11酸、乳酸-d、ピルビン酸-13C3、α―ケトグルタル酸―13、クエン酸―d、リンゴ酸―d、フマル酸―13、およびコハク酸―dといった、分析物の1つ以上の同位体標識された類似物質を、内部標準として用い得る。いくつかの例では、同位体標識された類似物質は、全ての分析物に対して利用可能でなくてもよく、類似構造の分析物に対する同位体標識された類似物質が用いられ得る。例えば、アコニット酸およびイソクエン酸の定量に対して、クエン酸―dが用いられ得る。1つ以上の内部標準は、例えば作業内部標準(WIS)溶液といった溶液において組み合わせられ得る。WIS溶液は、1つ以上の内部標準から構成され得、かつ、測定される分析物の各々に対する1つ以上の内部標準を備え得る。
MS機器からの分析データは、コンピュータに送られ、コンピュータソフトウェアを用いて処理され得る。一例では、内部標準に対する分析物のピーク面積比は、定量の統計的回帰法を用いて、校正標準の濃度に対して適合される。別の例では、統計的回帰は、加重線形最小二乗回帰である。校正曲線を用いて計算された傾斜および切片を用いて、実験試料における分析物の未知の濃度を計算し得る。
IV.キット
酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、およびカプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、ピバル酸、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の分析物を評価するキットが本明細書中に記載される。例えば、キットは、包装材料、誘導体化試薬、触媒試薬、および1つ以上のアッセイに十分な量で1つ以上の校正標準または内部標準または品質管理試料の測定量を含み得る。例示的な実施形態では、内部標準は、同位体標識され得、キットは、プレメードの、校正標準溶液、内部標準溶液、触媒試薬溶液、移動相溶液、品質管理試料、品質管理試料の再構成溶液を備え得、かつ/または、キットは、校正標準試薬、内部標準試薬、触媒試薬、移動相試薬、ならびに校正標準溶液、内部標準溶液、触媒試薬溶液、移動相溶液、および品質管理試料を調製するための指示を備え得る。キットはまた、1つ以上の分析物を測定するのに試薬を用いるための有形の形式(例えば、例として指示説明書といった紙、または電子媒体上)で記録された指示も備え得る。

I.試薬および機器
酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、イソ酪酸、酪酸ナトリウム、2-メチル-酪酸、イソ吉草酸、吉草酸、ヘキサン酸、酢酸ナトリウム-d、ギ酸、N,N’ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、およびピリジンが、Sigma Aldrichから取得され;プロピオン酸ナトリウム-d、イソ吉草酸―d、酪酸ナトリウム-d、2-メチル-酪酸―d、イソ吉草酸―d、吉草酸―d、ヘキサン酸―d、乳酸ナトリウム―d、リンゴ酸―d、およびコハク酸―dが、CDN Isotopesから取得され;ピルビン酸ナトリウム-13、フマル酸―13、クエン酸―d、および二ナトリウムα―ケトグルタル酸―13が、Cambridge Isotope Laboratoriesから取得され;1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC塩酸塩)および2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩が、TCI Americaから取得された。HPLCグレードのメタノールは、Fisher Scientificから取得され;HPLCグレードのアセトニトリルおよびHPLCグレードの水は、Acrosから取得された。VWR ScientificからのMulti-Tube Vortexerが、混合に用いられた。プレートの遠心分離が、3617バケットロータを用いてThermo ScientificのSorvall ST 40R遠心分離機で実行された。
II.内部標準調製
作業内部標準(WIS)溶液が、水中において(酢酸ナトリウム-d、プロピオン酸ナトリウム-d、イソ酪酸―d、および酪酸ナトリウム-d、乳酸ナトリウム-d、ピルビン酸ナトリウム―13、二ナトリウムα―ケトグルタル酸―13、クエン酸―d、リンゴ酸―d、フマル酸―13、コハク酸―dに対して)またはメタノール:水(1:1)中において(2-メチル-酪酸-d、イソ吉草酸―d、吉草酸―d、ヘキサン酸―dに対して)、表1に示す濃度で調整された。標識された内部標準は、アコニット酸またはイソクエン酸に対して利用可能ではなく、構造的に類似の標準クエン酸―dが、それら分析物の定量に用いられた。
Figure 0007285218000001
III.校正範囲の判定
示した試料の種類に対する各分析物の校正範囲は、既知の濃度の校正標準が混ぜられた溶液を用いて判定された。校正を混ぜた溶液は、対応する校正濃度の20倍に調製された。例えば、代表的な分析物に対して、各校正標準における分析物終濃度が、細菌培養上清および糞便試料それぞれに対して表2および3にリスト化される。当業者は、過度の実験をせずとも、追加の分析物に対するかつ追加の試料の種類における校正範囲をどのように判定するかを理解するだろう。各分析物に対して、LLOQは、校正範囲の下端を表し、校正範囲の上端は、ULOQによって表される。示した試料の種類の校正範囲を網羅するのに、10の校正標準(表2における標準A~J)が、細菌培養上清試料を分析するために用いられ、8の校正標準(表3における標準A~H)が、糞便試料を分析するために用いられた。
Figure 0007285218000002

Figure 0007285218000003
QC試料は、細菌培養上清または糞便試料のプールから調製された。QC試料の分析物濃度は、分析物濃度が所与の試料の種類に対する校正範囲内にあるように、内因性レベルにあるか、または、必要に応じて、希釈もしくは分析物で強化されるかのどちらかであった。QC試料は、-80℃で保存された。
IV.一般方法
A.試料調製
細菌培養上清試料
試料調製は、ポリプロピレン96-ウェルプレートで実行された。実験試料、QC試料、および校正標準は、氷上で解凍され、ボルテックスされた。50.0μLの細菌培養上清続いて20.0μLの作業内部標準溶液(WIS)が、96-ウェルプレートの適切なウェルに加えられた。ブランク-IS試料として、50.0μLの水および20.0μLのWISが適切なウェルに加えられ、70.0μLの水がブランク試料として加えられた。
固体試料(糞便および組織)
約100mgの凍結された糞便または組織(実験試料)が、2mLクライオバイアル内に加重され、正確な重量が記録された。ブランク試料およびブランク―IS試料として、100μLの水が、2mLクライオバイアルに加えられた。校正標準として、100μLの対応する校正溶液が、2mLクライオバイアルに加えられた。QC試料として、250μLのQC試料抽出物が2mLクライオバイアルに加えられた。20.0μL量のWIS溶液が、校正標準、ブランク―IS、QC試料、および実験試料に加えられ、20.0μLの水がブランク試料に加えられた。
液体試料(血漿、血清、尿、唾液、および母乳)
50.0μlの実験試料がマイクロタイタープレートのウェルに加えられた。ブランク試料およびブランク―IS試料として、50.0μLの水が、マイクロタイタープレートのウェルに加えられた。校正標準として、50.0μLの対応する校正溶液が、マイクロタイタープレートのウェルに加えられた。QC試料として、対応する試料の種類に対する50.0μLのQC試料が、マイクロタイタープレートのウェルに加えられた。20.0μL量のWIS溶液が、校正標準、ブランク―IS、QC試料、および実験試料に加えられ、20.0μLの水がブランク試料に加えられた。
B.抽出
たんぱく質および抽出分析物を沈殿させるために、200μLのメタノールが試料に加えられ、試料は、少なくとも1分間振られまたはボルテックスされ、3000rpmで3分間遠心分離機にかけられた。40.0μL量の清澄化された上清は、未使用の96-ウェルプレート内に運ばれ、分析試料は誘導体化された。プレートは蓋をされ、ボルテックスされ、3000rpmで0.5分間遠心分離機にかけられた。プレートは、40℃で30分間加熱され、3000rpmで0.5分間遠心分離機にかけられた。各ウェルから50.0μLが、未使用の96-ウェルプレート内に運ばれ、450μLのメタノール/水溶液(1:1)が全てのウェルに加えられた。LC-MS/MS分析の前に、プレートは蓋をされ、ボルテックスされた。
C.誘導体化
誘導体化試薬、3-ニトロフェニルヒドラジン、3-クロロフェニルヒドラジン塩酸塩、2,4-シクロフェニルヒドラジン、および2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩が試験され、誘導体化試薬、2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩および3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩が、本明細書中に記載された方法に用いるために選択された。試薬、3-ニトロフェニルヒドラジン、3-クロロフェニルヒドラジン、および2,4-ジクロロフェニルヒドラジンは、C5同位体を分離せず、SCFA 2-メチル酪酸のピバル酸との共溶出をもたらした。図1は、Hanらに記載されるような、誘導体化試薬3-ニトロフェニルヒドラジンおよびLC-MS/MS条件を用いて、ピバル酸が2-メチル酪酸と共溶出することを示す。クロマトグラフ分離に加えて、ピバル酸の存在下での2-メチル酪酸の選択的測定は、2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン誘導体に対するm/z125の娘イオンを用いることによって達成された。なぜなら対応するピバル酸誘導体は、この娘イオンを形成していないからである(図2)。
誘導体化法1
一例では、抽出分析物は、誘導体化試薬として2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩を、かつカップリング触媒としてEDC塩酸塩を用いて誘導体化された。2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩の溶液(10.0μL)およびECD塩酸塩の溶液(20.0μL)が、各々終濃度が25μg/μlになるように、LC-MS/MS分析の前に分析試料に加えられた。
誘導体化法2
別の例では、抽出分析物は、誘導体化試薬として2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩を、かつカップリング触媒として1-ヒドロキシベンゾトリアゾールおよびDICを、かつ塩基としてピリジンを用いて誘導体化された。DIC、ピリジン、ならびに2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩および1-ヒドロキシベンゾトリアゾールの溶液が、LC-MS/MS分析の前に分析試料に加えられた。終濃度は、2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩および1-ヒドロキシベンゾトリアゾールに対して各々25μg/μlであり、各々2μlの100%DICおよびピリジンが抽出物に加えられた。
誘導体化法3
別の例では、抽出分析物は、誘導体化試薬として3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩を、かつカップリング触媒として1-ヒドロキシベンゾトリアゾールおよびDICを、かつ塩基としてピリジンを用いて誘導体化された。DIC、ピリジン、ならびに3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩および1-ヒドロキシベンゾトリアゾールの溶液が、LC-MS/MS分析の前に分析試料に加えられた。終濃度は、3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩および1-ヒドロキシベンゾトリアゾールに対して各々25μg/μlであり、各々2μlの100%DICおよびピリジンが抽出物に加えられた。
例1:SCFAおよびエネルギー代謝物の測定
クロマトグラフィ法
液体クロマトグラフィ法は、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、ピバル酸、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上、2つ以上、かつ全20までの分析物を同一の注入で精製および分離するために開発された。二成分溶媒ポンプユニット、冷却されたオートサンプラー(18℃に設定される)、およびカラムヒータ(60℃に設定される)を備えるAgilent 1290 Infinity UHPLCシステムを、逆相カラム(Waters ACQUITY C18 BEH Shield、1.7μm、2.1x100mm)とともに液体クロマトグラフィに用いた。移動相Aは、水中0.01%ギ酸であり、移動相Bは、アセトニトリル中0.01%ギ酸であった。直線勾配溶出は、20%移動相B(80%移動相A)および800μL/分の流速という初期条件で実行された。クロマトグラフィおよび質量分析を含む合計実行時間は、5.40分であった。
一例では、18のヒトの糞便試料、および18の細菌培養上清試料が、調製かつ誘導体化法2によって誘導体化された。最終的な誘導体化された分析試料の0.5μLの単一の一定分注量が、分析試料ごとにクロマトグラフィカラム上に注入された。クロマトグラフィ法は、10のSCFA分析物およびピバル酸を、良好なピーク形状をもって、かつ、ピバル酸からの干渉なしに分離した。結果として分離された分析物(酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、イソカプロエート、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、およびピバル酸)の例示的なクロマトグラムが、校正標準に対して図2に示される。おおよその保持時間(分単位)は、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、ピバル酸、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、およびカプロン酸(ヘキサン酸、C6)それぞれに対して、0.9、1.3、2.0、2.2、3.4、3.5、3.9、4.2、4.65、4.75、および4.8であった。図3および4は、糞便および細菌培養上清試料それぞれに対する例示的なクロマトグラムを示す。
別の例では、調製かつ誘導体化法2によって誘導体化されたヒトの糞便試料に対して、クロマトグラフィ法は、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸という分析物を、良好なピーク形状をもって分離した。結果として分離された分析物の例示的なクロマトグラムを、図5A~Bに示す。最終的な誘導体化された分析試料の0.5μLの単一の一定分注量が、分析試料ごとにクロマトグラフィカラム上に注入された。おおよその保持時間(分単位)を表4に示す。
さらなる別の例では、調製かつ誘導体化法3によって誘導体化されたヒトの糞便試料に対して、クロマトグラフィ法は、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸という分析物を、良好なピーク形状をもって分離した。結果として分離された分析物の例示的なクロマトグラムを、図6A~Bに示す。最終的な誘導体化された分析試料の0.5μLの単一の一定分注量が、分析試料ごとにクロマトグラフィカラム上に注入された。おおよその保持時間(分単位)を表5に示す。
さらなる別の例では、調製かつ誘導体化3によって誘導体化されたヒトの血漿試料に対して、クロマトグラフィ法は、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸という分析物を、良好なピーク形状をもって分離した。結果として分離された分析物の例示的なクロマトグラムを、図7A~Bに示す。最終的な誘導体化された分析試料の0.5μLの単一の一定分注量が、分析試料ごとにクロマトグラフィカラム上に注入された。おおよその保持時間(分単位)を表5に示す。
質量分析
上記のクロマトグラフィ法で記載されたクロマトグラフィカラムからの溶出液は、質量分析計のエレクトロスプレー源内に直接かつ自動的に導入された。針の洗浄のために、メタノール:水(50:50)が用いられた。質量分析は、Turbo V source(ESI)とともにAB Sciex QTrap 5500質量分析計を用いて分析試料に対して行われた。機器は、ネガティブ多重反応モニタリング(MRM)モードで動作した。イオンスプレー電圧は、-4.5kVに、源の温度は500℃に、カーテンガス(例えば窒素)は30psiに、噴霧器および脱溶媒ガス(例えば窒素)の流速は70psiに、衝突活性化解離(CAD)ガス(例えば窒素)は中間に設定された。
生データが、機器から取得され、Analyst 1.6.2 ソフトウェア(AB Sciex)を用いて処理された。定量のために、内部標準に対する分析物のピーク面積比は、加重(1/x)線形最小二乗回帰によって校正標準の濃度に対して適合された。校正曲線の結果的な傾斜および切片を用いて、実験試料における未知の濃度を計算した。試料が誘導体化法2または誘導体化法3を用いて誘導体化されたときの、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、およびイソクエン酸の定量のために生成された例示的なイオンを、それぞれ表4および5にリスト化する。親イオンは、「親イオン(m/z)」と見出しをつけられた列の下にリスト化され、この例における定量に用いられる娘イオンは、「定量用の娘イオン(m/z)」とラベル付けされた列にリスト化される。この例における定量用の娘イオンの選択は、分析測定範囲全体の感度に対して最適化されたが、追加の娘イオンは、例において定量化に用いられる娘イオンを置換または増強させるように選択され得る。
Figure 0007285218000004

Figure 0007285218000005

Figure 0007285218000006

Figure 0007285218000007

Figure 0007285218000008
例2:実験試料におけるSCFA分析物の測定
SCFAは、誘導体化法2を用いて実施例1に記載された方法を用いて試料において測定された。方法を用いて、血漿、血清、尿、糞便、母乳、唾液、および細胞培養上清を含む多様な試料の種類における酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)といったSCFA分析物の絶対量を判定した。
一例では、8のSCFA分析物が、59の血漿試料において測定された。代表的な試料の結果を表6に提示する。
別の例では、8のSCFA分析物が、120の血清試料において測定された。代表的な試料の結果を表6に提示する。
別の例では、8のSCFA分析物が、50の尿試料において測定された。代表的な試料の結果を表6に提示する。
別の例では、8のSCFA分析物が、197の糞便漿試料において測定された。代表的な試料の結果を表6に提示する。
別の例では、8のSCFA分析物が、140の母乳試料において測定された。代表的な試料の結果を表6に提示する。
別の例では、8のSCFA分析物が、52の唾液試料において測定された。代表的な試料の結果を表6に提示する。
別の例では、8のSCFA分析物が、102の細菌培養上清試料において測定された。代表的な試料の結果を表6に提示する。
Figure 0007285218000009

本発明に関連して、以下の内容を更に開示する。
[1]
試料において、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、イソ酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ―ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の分析物の存在、非存在、または量を質量分析によって判定する方法であって、実行時間は、6分未満であり、
a)前記1つ以上の分析物の各々から質量分析によって検出可能な1つ以上のイオンを生成するのに適した条件下で、前記試料をイオン化源にさらすことであって、前記1つ以上の分析物は、イオン化の前に誘導体化される、さらすことと、
b)単独の注入において、前記1つ以上の分析物の各々からの前記1つ以上のイオンの量を質量分析によって測定することと、
c)前記1つ以上のイオンの前記測定された量を用いて、前記試料における前記1つ以上の分析物の各々の前記量を判定することとを含む、方法。
[2]
試料において、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、イソ酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の分析物の存在、非存在、または量を質量分析によって判定する方法であって、実行時間は、6分未満であり、
a)前記1つ以上の分析物の各々から質量分析によって検出可能な1つ以上のイオンを生成するのに適した条件下で、前記試料をイオン化源にさらすことであって、前記1つ以上の分析物は、イオン化の前に誘導体化される、さらすことと、
b)単独の注入において、前記1つ以上の分析物の各々からの前記1つ以上のイオンの量を質量分析によって測定することと、
c)前記1つ以上のイオンの前記測定された量を用いて、前記試料における前記1つ以上の分析物の各々の前記量を判定することとを含む、方法。
[3]
試料において、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、イソ酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の分析物の存在、非存在、または量を質量分析によって判定する方法であって、ピバル酸の干渉が排除され、
a)前記1つ以上の分析物の各々から質量分析によって検出可能な1つ以上のイオンを生成するのに適した条件下で、前記試料をイオン化源にさらすことであって、前記1つ以上の分析物は、イオン化の前に誘導体化される、さらすことと、
b)単独の注入において、前記1つ以上の分析物の各々からの前記1つ以上のイオンの前記量を質量分析によって測定することと、
c)前記1つ以上のイオンの前記測定された量を用いて、前記試料における前記1つ以上の分析物の各々の前記量を判定することとを含む、方法。
[4]
試料において、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の分析物の存在、非存在、または量を質量分析によって判定する方法であって、実行時間は、6分未満であり、
a)前記1つ以上の分析物の各々から質量分析によって検出可能な1つ以上のイオンを生成するのに適した条件下で、前記試料をイオン化源にさらすことであって、前記1つ以上の分析物は、イオン化の前に誘導体化される、さらすことと、
b)単独の注入において、前記1つ以上の分析物の各々からの前記1つ以上のイオンの前記量を質量分析によって測定することと、
c)前記1つ以上のイオンの前記測定された量を用いて、前記試料における前記1つ以上の分析物の各々の前記量を判定することとを含む、方法。
[5]
2つ以上の分析物の前記量が判定される、[1]、[2]、[3]、または[4]のいずれかに記載の方法。
[6]
3つ以上の分析物の前記量が判定される、[1]、[2]、[3]、または[4]のいずれかに記載の方法。
[7]
4つ以上の分析物の前記量が判定される、[1]、[2]、[3]、または[4]のいずれかに記載の方法。
[8]
5つ以上の分析物の前記量が判定される、[1]、[2]、[3]、または[4]のいずれかに記載の方法。
[9]
前記2つ以上の分析物の1つが、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、イソ酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)からなる群から選択され、
前記2つ以上の分析物の1つが、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、[5]に記載の方法。
[10]
前記2つ以上の分析物の1つが、ピルビン酸である、[5]に記載の方法。
[11]
前記試料が、少なくとも2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩または3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩を用いて誘導体化される、[1]、[2]、[3]、または[4]のいずれかに記載の方法。
[12]
前記試料が、少なくとも2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩を用いて誘導体化され、前記試料が、糞便試料である、[1]、[2]、[3]、または[4]のいずれかに記載の方法。
[13]
前記試料が、少なくとも3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩を用いて誘導体化され、前記試料が、血漿試料である、[1]、[2]、[3]、または[4]のいずれかに記載の方法。
[14]
ECD塩酸塩、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、N,N’ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、およびジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)からなる群から選択される1つ以上のカップリング触媒も誘導体化に用いられる、[11]に記載の方法。
[15]
酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、および酪酸(C4)の前記量が判定される、[6]に記載の方法。
[16]
酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、および乳酸の前記量が判定される、[7]に記載の方法。
[17]
酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、および酪酸(C4)の前記量が判定される、[7]に記載の方法。
[18]
酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、およびカプロン酸(ヘキサン酸、C6)の前記量が判定される、[7]に記載の方法。
[19]
前記質量分析計がネガティブモードで動作する、[1]、[2]、[3]、または[4]のいずれかに記載の方法。
[20]
前記試料が、イオン化源にさらされる前に、液体クロマトグラフィによって精製されている、[1]、[2]、[3]、または[4]のいずれかに記載の方法。
[21]
前記液体クロマトグラフィが、高速液体クロマトグラフィ、超高速液体クロマトグラフィ、および乱流液体クロマトグラフィからなる群から選択される、[20]に記載の方法。
[22]
前記試料が、イオン化源にさらされる前に、高速液体クロマトグラフィまたは超高速液体クロマトグラフィのいずれかによって精製されている、[20]に記載の方法。
[23]
内部標準が、前記試料における前記1つ以上の分析物の前記量を判定するのに用いられる、[1]、[2]、[3]、または[4]のいずれかに記載の方法。
[24]
前記内部標準が、測定される前記1つ以上の分析物のうちの少なくとも1つの同位体標識された類似物質を備える、[23]に記載の方法。
[25]
前記試料が、生体試料を備える、[1]、[2]、[3]、または[4]のいずれかに記載の方法。
[26]
前記試料が、血液、血漿、尿、糞便、細菌培養上清、血清、母乳、唾液、および組織からなる群から選択される、[25]に記載の方法。
[27]
前記1つ以上の分析物の各々の前記量を判定するのに用いられる前記1つ以上のイオンが、表4および5のイオンから選択される1つ以上のイオンである、[1]、[2]、[3]、または[4]のいずれかに記載の方法。
[28]
前記質量分析がタンデム質量分析である、[1]、[2]、[3]、または[4]のいずれかに記載の方法。
[29]
キットであって、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の分析物の各々に対する内部標準として1つ以上の同位体標識された類似物質、および包装材料および前記キットの使用説明を備える、キット。
[30]
誘導体化試薬、触媒試薬、校正標準、または品質管理試料をさらに備える、[29]に記載のキット。

Claims (11)

  1. 試料において、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、イソ酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ―ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される2つ以上の分析物の存在、非存在、または量を質量分析によって判定する方法であって、しかも、
    前記2つ以上の分析物の少なくとも1つが、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、イソ酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)からなる群から選択され、および
    前記2つ以上の分析物の少なくとも1つが、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸からなる群から選択され、
    実行時間は、6分未満であり、
    a)前記2つ以上の分析物の各々から質量分析によって検出可能な1つ以上のイオンを生成するのに適した条件下で、前記試料をイオン化源にさらすことであって、前記2つ以上の分析物は、イオン化の前に誘導体化されることと、
    b)単独の注入において、前記2つ以上の分析物の各々からの前記1つ以上のイオンの量を質量分析によって測定することと、
    c)前記1つ以上のイオンの前記測定された量を用いて、前記試料における前記2つ以上の分析物の各々の前記量を判定することとを含む、方法。
  2. ピバル酸の干渉が排除される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記試料が、少なくとも2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩または3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩を用いて誘導体化される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 2つ以上の分析物の存在、非存在、または量は、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、および酪酸(C4)の前記量判定することを含み前記2つ以上の分析物の少なくとも1つが、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 2つ以上の分析物の存在、非存在、または量は、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、および乳酸の前記量判定することを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 2つ以上の分析物の存在、非存在、または量は、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、および酪酸(C4)の前記量判定することを含み前記2つ以上の分析物の少なくとも1つが、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 2つ以上の分析物の存在、非存在、または量は、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、およびカプロン酸(ヘキサン酸、C6)の前記量判定することを含み前記2つ以上の分析物の少なくとも1つが、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  8. 質量分析計がネガティブモードで動作する、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記試料が、少なくとも2,4-ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸塩または3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩を用いて誘導体化され、
    質量分析計がネガティブモードで動作し、
    前記2つ以上の分析物の各々の前記量を判定するのに用いられる前記1つ以上のイオンが、表4および5の娘イオンから選択される1つ以上のイオンである、請求項1に記載の方法。
    Figure 0007285218000010

    Figure 0007285218000011

    Figure 0007285218000012

    Figure 0007285218000013

    Figure 0007285218000014
  10. キットであって、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、イソ酪酸(C4)、酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される2つ以上の分析物の各々に対する内部標準として分析物の1つ以上の同位体標識された類似物質の各々、および包装材料および前記キットの使用説明を備える、キットであり、しかも、
    前記2つ以上の分析物の1つが、酢酸(C2)、プロピオン酸(C3)、酪酸(C4)、イソ酪酸(C4)、2-メチル-酪酸(C5)、イソ吉草酸(C5)、吉草酸(C5)、カプロン酸(ヘキサン酸、C6)、3-メチル吉草酸、4-メチル吉草酸(イソカプロン酸)からなる群から選択され、そして、
    前記2つ以上の分析物の1つが、乳酸、ピルビン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アルファ-ケトグルタル酸、アコニット酸、クエン酸、イソクエン酸、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記のキット。
  11. 誘導体化試薬、触媒試薬、校正標準、または品質管理試料をさらに備える、請求項10に記載のキット。
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