JP7285095B2 - 防音箱の防水構造 - Google Patents

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Description

本発明は,圧縮機や発電機等の作業機に使用する防音箱の防水構造に関し,より詳細には,防音箱の側壁上端と天板間の合わせ目部分の防水構造に関する。
圧縮機や発電機等の作業機は,作動時の騒音が機外に漏出することを防止するために,一般に構成機器を防音箱内に収容した防音型作業機として構成されている。
このような防音型作業機は,防音箱内に収容されてパッケージ化されていることから,運搬や設置が容易であり,建設工事現場や土木工事現場等の屋外において使用される機会も多い。
また,プラントや工場設備等においても,屋内空間の有効活用を図るために,このような防音型作業機を屋外に設置し,防音型作業機で発生した例えば圧縮気体のみを配管によって工場の屋内に引き込んで使用する場合もある。
このように,屋外に設置されて使用される防音型作業機の防音箱には,収容機器の作動音等の騒音が機外に漏出することを防止する防音あるいは遮音性能が要求されるだけでなく,内部に収容した機器を雨水等より保護するための,防水性も要求される。
その一方で,内部に収容した機器の保守や点検を可能とするために,防音箱には点検窓が設けられている他,側壁や天板の全部または一部を取り外せるようにしておく必要があり,その結果,点検窓に設けた戸当りと点検扉の合わせ目部分,側壁同士の合わせ目部分,及び側壁と天板の合わせ目部分に,機内への雨水の浸入経路となる隙間が生じ得る。
そのため,これらの隙間を介して防音箱内に雨水が浸入することを防止するために,これらの合わせ目部分には,通常,ゴムやエラストマー,発泡樹脂等の弾性体から成るシール材を挟み込むことで防水が図られている。
このうち,防音箱の側壁上端と天板との合わせ目部分におけるシール材(天板用シール材)の取り付けは,先ず,図7に示すように隣接する一方の側壁120の上端板121上に,他方の側壁130の上端板131の一部を被せると共に,両上端板121,131を共にボルト止め等して連結する。
そして図8に示すように,例えば天板140の裏面周縁部に取り付けた天板用シール材150が,一方の側壁120の上端板121と,他方の側壁130の上端板131上に跨って配置されるように天板140を取り付けることで,各側壁120,130の上端板121,131と天板140の裏面間で天板用シール材150を挟持して,天板140の裏面と側壁120,130の上端板121,131間の隙間をシールしている。
しかし,上記の構成では,図9に示すように一方の側壁120の上端板121上に,他方の側壁130の上端板131を被せた構造となっていることから,他方の側壁130の上端板131の端部131aには,上端板131の板厚に対応する段差Dが生じている。
そして,天板用シール材150は,この段差Dを横断するように配置されることとなるため,天板140の裏面と側壁120,130の上端板121,131間で天板用シール材150を挟持して弾性変形させたとしても,図9に示すように,この段差Dの隅角部内にまで天板用シール材150を完全に入り込ませることができずに,この部分に空隙gが生じる。
その結果,図8中に矢印で示したように,側壁120,130の上端板121,131と天板140との間に入り込んだ雨水が,この空隙gの形成位置に到達すると,毛管現象によってこの空隙gを介して雨水が天板用シール材150の下部を横断して防音箱内に浸入し,段差Dを伝って更に内部に浸入して上端板121,131の内周縁の部分より落下して,防音箱内に収容した構成機器上に落下する。
なお,防音箱の側壁120,130の上端板121,131と天板140間の合わせ目部分の防水構造に関するものではないが,後掲の特許文献1には,防音箱のシール材の圧着面に生じた段差を介した雨水の浸入を防止するための構造として,点検窓の戸当りに生じた段差を介した雨水の浸入を防止する構造を開示する。
具体的には,図10に示すように,上部戸当たり板175を側部戸当たり板174の上端部外面に重ねて配置した点検窓170において,側部戸当たり板174と重なる部分で,かつ,前記シール材180と接触する部分において,該上部戸当たり板175の底辺175aの一部を切除する切欠190を形成し,該切欠190の機内側の側辺192に,段差部に生じた空隙gを介して機内側に浸入した雨水を下向きの流れに変化させて下方に排出する止水面193を形成することで,雨水の浸入を防止することが提案されている。
特開2015-132240号公報
前述したように上部戸当たり板175の底辺175aの一部を切除する切欠190を形成して,切欠190の機内側の側辺192を止水面193とした前掲の特許文献1に記載の防水構造(図10参照)では,段差部に生じた空隙gを介して機内側に浸入した雨水を,止水面193によって下向きの流れに変化させて側部戸当り板174に沿って流下させることで,雨水が更に防音箱の内部に浸入することを防止している。
しかし,特許文献1に記載の構成では,前述の止水面193は,防音箱内に浸入した雨水を,下向きの流れに変化させるものであって,防音箱内に対する雨水の浸入自体を防止するものではない。
そのため,上記特許文献1に記載の構成は,点検窓の戸当りに生じた段差のように,垂直面に生じた段差に対する対策としては有効であるが,水平面である側壁120,130の上端板121,131に生じた段差Dの部分に前述の切欠を設けても,天板用シール材150を通過して浸入した雨水を,結局,防音箱内に収容されている構成機器上に落下させてしまうこととなり,特許文献1に記載の構成は,側壁120,130の上端板121,131間と天板140間の防水構造に転用することができない。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するためになされたものであり,比較的簡単な構造でありながら,側壁の上端板と天板間の合わせ目を介して雨水が防音箱内に浸入することを防止し得る,防音箱の防水構造を提供することを目的とする。
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態で使用する符号と共に記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と,発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするためのものであり,言うまでもなく,本発明の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
上記目的を達成するために,本発明の防音箱の防水構造は,
複数枚の側壁20,20’,30,30’によって囲まれた空間の上部を天板40で覆った防音箱1であって,前記側壁20,20’,30,30’は,上端に水平方向の平面である上端板21,31を有すると共に,幅方向の端部に垂直方向の平面である側端板22,32を備え,前記側壁20,20’,30,30’の前記上端板21,31と前記天板40の裏面との間に帯状の天板用シール材50を設けて前記側壁20,20’,30,30’の上端と前記天板40間との合わせ目をシールする防音箱1の防水構造において(図1,図2参照),
隣接して交叉配置される2つの前記側壁20,30のうちのいずれか一方の側壁20に,該一方の側壁20の前記側端板22の側端縁22bから交叉方向へ突出した垂直方向の平面からなる枠板24を設け,該枠板24の上端縁24aを前記一方の側壁20の上端板21の端縁と連結すると共に(図3参照),
前記一方の側壁20の前記枠板24と,他方の側壁30の前記側端板32との間に隙間δを設け,該隙間δを機内側においてシールして,該シールの位置に対し機外側における前記隙間δを,排水流路60とし(図4参照),
平面視(図5参照)において前記排水流路60が前記天板用シール材50の幅方向両側に配置されるように該排水流路60上を横断する位置で,前記天板用シール材50を,前記側壁20,30の前記上端板21,31と前記天板40の裏面間とで挟持したことを特徴とする(請求項1)。
前記一方の側壁20の少なくとも上端部における幅方向の端部に,前記他方の側壁30の少なくとも上端側の幅方向の端部を受け入れる段欠き部23を形成し,該段欠き部23内に前記枠板24を設けると共に,該枠板24の側端縁24bより交叉方向に突出する垂直方向の平面である当り板25を設け,該当り板25の上端縁25aを前記一方の側壁20の前記上端板21の端縁と連結し(図3参照),
前記他方の側壁30の少なくとも上端側に,該他方の側壁30の前記側端板32の側端縁32bより交叉方向に突出し,前記他方の側壁30の前記上端板31の下方に配置される垂直方向の平面である背面板33を形成し(図3参照),
前記他方の側壁30の前記背面板33と前記一方の側壁20の前記当り板25間にシール材55を挟持して(図4参照),前記他方の側壁30の前記側端板32と前記一方の側壁の前記枠板24間の前記隙間δを機内側においてシールすることができる(請求項2)。
前記一方又は他方の側壁(20又は30)の前記上端板(21又は31)は,その一部分を,前記他方又は一方の側壁(30又は20)の前記上端板(31又は21)上に載置することができる(請求項3)。
以上で説明した本発明の構成により,本発明の防音箱の防水構造では,以下の顕著な効果を得ることができた。
一方の側壁20の枠板24と,他方の側壁30の側端板32間の隙間δを機内側においてシールして排水流路60を形成し,平面視において前記排水流路60が前記天板用シール材50の幅方向の両側に配置されるように該排水流路60上を横断する位置で,前記天板用シール材50を,前記側壁20,30の前記上端板21,31と前記天板40の裏面間で挟持したことで,側壁20,30の上端と天板40との合わせ目を介して防音箱1内に雨水が浸入することを防止できた。
すなわち,上記構成では,天板用シール材50は,他方の側壁30に設けた側端板32と一方の側壁20に設けた枠板24間の隙間δである排水流路60上を横断して設けられていることから,この排水流路60の形成部分において天板用シール材50の底面は,側壁20,30の上端板21,31と接触することなく隙間が生じており,この排水流路60を介して防音箱1内の空間は,機外と連通した状態となっている。
しかし,このように天板用シール材50の底面の一部を,あえて側壁20,30の上端板21,31と接触させることなく,その下方に排水流路60を形成することで,側壁20,30の上端板21,31と天板40間に浸入した雨水が,この排水流路60の形成部分に到達したとしても,雨水は排水流路60内を下方に流下して排水されることで,機内側への浸入が防止され,その結果,防音箱1内に収容した機器等が濡れることがない。
前記一方の側壁20の少なくとも上端部に,他方の側壁30の少なくとも上端側の幅方向の端部を受け入れる段欠き部23を形成した構成では,段欠き部23内に他方の側壁30の幅方向の端部を押し込むことで,他方の側壁30の背面板33と一方の側壁20の当り板25間にシール材55を挟持して,前記他方の側壁30の前記側端板32と前記一方の側壁の前記当り板25間の隙間δを機内側において容易にシールすることができた。
前記一方又は他方の側壁(20又は30)の前記上端板(21又は31)の一部分を,前記他方又は一方の側壁(30又は20)の前記上端板(31又は21)上に載置した構成では,一方の側壁20の上端板21と他方の側壁30の上端板31との重なり部分で両者を固定することで,一方の側壁20の上端板21と他方の側壁30の上端板31とを強固に連結することができると共に,前述した位置に天板用シール材50を取り付けることで,一方の側壁20の上端板21と,他方の側壁30の上端板31間に生じた段差Dの存在によっても,防音箱1内に対する雨水の浸入を防止することができた。
本発明の防水構造が適用される防音箱の斜視図。 本発明の防水構造が適用される防音箱の隣接する一組の側壁と天板部分の分解斜視図。 隣接する側壁の上端部分の連結状態を示す分解斜視図。 隣接する側壁の上端連結部の断面(上端板の下方における断面)斜視図。 隣接する側壁の上端連結部の平面図(天板を省略)。 隣接する側壁の上端連結部の正面図(天板を図示)。 従来の防音箱における隣接する側壁の上端部分の連結状態を示す分解斜視図。 従来の防音箱における隣接する側壁の上端連結部の平面図(天板を省略)。 図8(但し天板を図示)を矢示IX方向より見た側面図。 従来の防音箱に設けた点検窓の戸当り部分の防水構造の説明図(特許文献2の図2に対応)であり,(A)は側面図,(B)は正面図,(C)は(B)のC-C線断面図。
以下に,添付図面を参照しながら本発明の防水構造を備えた作業機の防音箱について説明する。
図1中の符号1は,本発明の防水構造が適用される防音箱であり,図1に示す実施形態において,この防音箱1は,内部に収容する機器を載置する基台として機能する平面視矩形状のフレーム10と,このフレーム10の四辺よりそれぞれ立設された4枚の側壁20,20’,30,30’と,これらの側壁20,20’,30,30’によって囲まれた空間の上部を覆う天板40を備えている。
このように,フレーム10上に載置された圧縮機や発電機等の作業機の構成機器(図示せず)を側壁20,20’,30,30’と天板40によって覆うことで,機外への騒音の漏出が図られていると共に,内部に収容された構成機器が直接,風雨に曝されることがないように構成されている。
前述の側壁20,30のそれぞれは,図2に示すように,上端に水平方向の平面である上端板21,31を有すると共に,幅方向の端部に垂直方向の平面である側端板22,32を備えている。
そして,天板用シール材50を介して,各側壁20,30の上端板21,31上に天板40を載置して,側壁20,30の上端板21,31と天板40の裏面間で天板用シール材50を挟持することで,各側壁20,30の上端板21,31と天板40の裏面間の合わせ目を介して防音箱1内に雨水が浸入することを防止するものである点は,図8及び図9を参照して説明した従来の防音箱における天板部の防水構造と同様である。
本発明の防水構造を備えた防音箱1では,図3に示すように,隣接して交叉配置される2つの側壁20,30のいずれか一方の側壁(図示の例では符号20の側壁)の少なくとも上端側に,側端板22の側端縁22bより交叉方向(図示の例では直交方向)に突出すると共に,上端縁24aを前記上端板21の端縁と連結する,垂直方向の平面である枠板24を設けている。
図示の実施形態では,一方の側壁20の幅方向の端部の少なくとも上端部に(図2の例では上端部のみならず全高にわたって),他方の側壁30の幅方向の端部を受け入れる段欠き部23を形成し,この段欠き部23内に,前述した枠板24を形成すると共に,該枠板24の側端縁24bより交叉方向(図示の例では直交方向)に突出し,上端縁25aを上端板21の端縁と連結する垂直方向の平面である当り板25を形成している。
そして,他方の側壁30には,側端板32の側端縁32bより交叉方向(図示の例では直交方向)に突設されて,上端板31の下方に配置された垂直方向の平面である背面板33を設けている。
このように,他方の側壁30に設けた背面板33に,該背面板33の高さ方向にシール材55を取り付けた状態で,段欠き部23内に他方の側壁30の幅方向の端部を挿入して,背面板33と当り板25間でシール材55を挟持できるようにしている(図4参照)。
これにより,他方の側壁30の側端板32と一方の側壁20の枠板24間には,シール材55によって機内側がシールされた隙間δが形成されており,シール材55によるシール位置に対し機外側の前記間隔δが,後述する排水流路60となる。
なお,上記の実施形態では,一方の側壁20に前述した段欠き部23を設け,この段欠き部23内に前述した枠板24と当り板25を設ける構成について説明したが,この構成に代えて図4中に変更例として示したように,一方の側壁20に段欠き部23を設けることなく,枠板24に対応する構成のみを設けるものとしても良い。
この場合,一方の側壁20に設けた枠板24と,他方の側壁30に設けた側端板32間でシール材55を挟持し,このシール材55の挟持位置に対し機外側にある枠板24と側端板32間の間隔δを,排水流路60としても良い。
また,前述した一方又は他方の側壁20,30は,これを複数のパーツの組み合わせによって構成するものとしても良く,このうち,一方又は他方の側壁20,30の上部側を構成する上部構造体に,本発明の防水構造の構成要素を設けるものとしても良い。
図示の実施形態では,図2に示すように前述した一方,他方の両側壁20,30のうち,他方の側壁30を,上部構造体であるフロントカバー30aと,下部構造体である点検扉30bの組み合わせによって構成し,フロントカバー30aとは独立して点検扉30bを防音箱1から取り外すことで,内部に収容された機器の保守点検等を行うことができるように構成すると共に,上部構造体である少なくともフロントカバー30aに,前述した上端板31,側端板32,及び背面板33等の,本発明の防水構造の構成要素を設けている。
隣接する側壁20,30の連結は,一方の側壁の当り板25と他方の側壁の背面板33間にシール材55を挟持すると共に,一方の側壁20の枠板24と他方の側壁30の側端板32間に,排水流路60となる隙間δが形成されるものであれば,各種の方法で行うことが可能であるが,本実施形態では,図3に示すように,他方の側壁30の上端板31を,側端板32の突出長さを超えて機内側に延長して,他方の側壁30の幅方向の端部を,一方の側壁20の段欠き部23内に挿入すると,他方の側壁30の上端板31の一部が,一方の側壁20の上端板21上に載置されて重なるように構成されている(図5参照)。
そして,2枚の上端板21,31を重ねた状態で,両上端板21,31に設けたボルト孔26,36の双方に共通のボルトを挿入して固定することで,2枚の上端板21,31を連結できるようにしている(図3参照)。
このように,一方の側壁20に設けた段欠き部23内に,他方の側壁30の幅方向の端部を挿入すると,図4~図6に示すように段欠き部23内の枠板24と,他方の側壁30の側端板32間には隙間δが形成されるように構成されており,この隙間δを,一方の側壁20に設けた当り板25と他方の側壁30に設けた背面板33間に挟持したシール材55で機内側においてシールし,このシール位置に対し機外側における前記隙間δを,排水流路60とした。
そして,図5に平面視で示すように,天板用シール材50として排水流路60の長さLよりも幅Wが狭いものを使用し,天板用シール材50の内外両側に排水流路60が配置されるように排水流路60を横断した状態で,天板用シール材50が側壁20,30の上端板21,31と天板40の裏面間に挟持されるように,天板用シール材50を,本実施形態では天板40の裏面に取り付けている。
この位置で天板用シール材50を側壁20,30の上端板21,31と天板40の裏面間で挟持することで,天板用シール材50の底面は,排水流路60の形成部分において側壁20,30の上端板21,31と接触しておらず,従って,防音箱1の内外がこの排水流路60を介して連通した状態となっている(図6参照)。
しかし,このように天板用シール材50を,排水流路60を横断するように取り付けたことで,側壁20,30の上端板21,31と天板40との間に浸入した雨水が,例えば天板用シール材50の外周縁を伝う等して排水流路60に至ると,この雨水は,排水流路60に捕えられて下方に流れ落ちる。
この排水流路60を成す隙間δは,その機内側が,シール材55によってシールされているため,排水流路60に捕集された雨水が,更に防音箱1の内部にまで浸入できないようになっている。
なお,排水流路60の上部において,天板用シール材50と他方の側壁の上端板31との境界部分には,図6中に拡大図で示すように角部Eが形成され,この角部Eに生じる毛管現象によって,天板用シール材50の外周を伝ってこの角部Eに至った雨水は,角部Eを伝って天板用シール材50の幅を機内側に向けて横断し得る。
しかし,図5に示すように,前述した排水流路60は,平面視において天板用シール材50の内外両側に設けられていることから,この角部Eは天板用シール材50の幅Wの範囲内にのみ存在し,一方の側壁20の上端板21と他方の側壁30の上端板31の重なりによって生じた段差Dから分離されているため,天板用シール材50の内周縁よりも内側へは浸入することができず,角部Eを介して雨水が防音箱内に浸入することもない。
なお,排水流路60の幅(隙間δの間隔)は,雨水を流下させることができる間隔であれば特に限定されず,数mm程度の比較的狭い幅で形成するものとしても良い。
排水流路の幅を,毛管現象が生じ得る程度の比較的狭い間隔とする場合には,排水流路60に至った雨水は,毛管現象によって排水流路60(隙間δ)内に吸い込まれることで,防音箱内により雨水を浸入させ難い構造とすることができ,冷却風の導入等によって防音箱1内が負圧となっている場合であっても,雨水の浸入を好適に防止することができる。
このように,本発明では,通常,シール材を相手方部材に隙間なく密着させることによって実現する防水を,シール材の一部に,相手方部材と接触していない部分を敢えて設けると共に,この部分の下方に排水流路60を設けることで,浸入した雨水を排水することで防水性を実現させているものである点で,既知の防水構造とは異なる。
1 防音箱
10 フレーム
20,20’ 側壁(一方の)
21 上端板
22 側端板
22a 上端縁(側端板22の)
22b 側端縁(側端板22の)
23 段欠き部
24 枠板
24a 上端縁(枠板24の)
24b 側端縁(枠板24の)
25 当り板
25a 上端縁(当り板25の)
26 ボルト孔
30,30’ 側壁(他方の)
30a 上部構造体(フロントカバー)
30b 下部構造体(点検扉)
31 上端板
32 側端板
32b 側端縁(側端板32の)
33 背面板
36 ボルト孔
40 天板
50 天板用シール材
55 シール材
60 排水流路
120 側壁(一方の)
121 上端板
130 側壁(他方の)
131 上端板
131a 端部(上端板の)
140 天板
150 天板用シール材
170 点検窓
174 側部戸当り板
175 上部戸当り板
180 シール材
190 切欠
192 機内側側辺(切欠の)
193 止水面
δ 隙間(側端板32と枠板24間の)
E 角部
D 段差
g 空隙

Claims (3)

  1. 複数枚の側壁によって囲まれた空間の上部を天板で覆った防音箱であって,前記側壁は,上端に水平方向の平面である上端板を有すると共に,幅方向の端部に垂直方向の平面である側端板を備え,前記側壁の前記上端板と前記天板の裏面との間に天板用シール材を設けて前記側壁の上端と前記天板間との合わせ目をシールする防音箱の防水構造において,
    隣接して交叉配置される2つの前記側壁のうちのいずれか一方の側壁に,該一方の側壁の前記側端板の側端縁から交叉方向へ突出した垂直方向の平面からなる枠板を設け,該枠板の上端縁を前記一方の側壁の上端板の端縁と連結すると共に,
    前記一方の側壁の前記枠板と,他方の側壁の前記側端板との間に隙間を設け,該隙間を機内側においてシールして,該シールの位置に対し機外側における前記隙間を,排水流路とし,
    平面視において前記排水流路が前記天板用シール材の幅方向両側に配置されるように該排水流路上を横断する位置で,前記天板用シール材を,前記側壁の前記上端板と前記天板の裏面とで挟持したことを特徴とする防音箱の防水構造。
  2. 前記一方の側壁の少なくとも上端部における幅方向の端部に,前記他方の側壁の少なくとも上端側の幅方向の端部を受け入れる段欠き部を形成し,該段欠き部内に前記枠板を設けると共に,該枠板の側端縁より交叉方向に突出する垂直方向の平面である当り板を設け,該当り板の上端縁を前記一方の側壁の前記上端板の端縁と連結し,
    前記他方の側壁の少なくとも上端側に,該他方の側壁の前記側端板の側端縁より交叉方向に突出し,前記他方の側壁の前記上端板の下方に配置される垂直方向の平面である背面板を形成し,
    前記他方の側壁の前記背面板と前記一方の側壁の前記当り板間にシール材を挟持して,前記他方の側壁の前記側端板と前記一方の側壁の前記枠板間の前記隙間を機内側においてシールしたことを特徴とする請求項1記載の防音箱の防水構造。
  3. 前記一方又は他方の側壁の前記上端板の一部分を,前記他方又は一方の側壁の前記上端板上に載置したことを特徴とする請求項1又は2記載の防音箱の防水構造。

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