JP7283850B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本願発明は、燃料をインジェクタによって吸気ポートに噴射する方式のPFI方式の内燃機関に関するものである。
燃料をインジェクタによって吸気ポートに噴射する方式のPFI方式の内燃機関において、問題の一つに、燃料が吸気ポートの内面に付着するポートウェット現象がある。燃料が吸気ポートの内面に付着すると、不完全燃焼を引き起こしてPM(粒子状物質)が発生しやすくなるのみならず、燃費の悪化を招来するなどの不具合がある。
他方、吸気と燃料の混合性を高めるために、吸気・圧縮行程においてシリンダボア内にタンブル流を形成することが行われており、強いタンブル流を形成するためには、吸気ポートをできるだけ立てる(吸気ポートの中心線をシリンダボア軸心にできるだけ近づける)ことが有益である。
このような状況において、特許文献1には、V型エンジンの気筒バンク間に吸気系部材を配置した構成において、吸気ポートの下方にインジェクタを配置すると共に、吸気ポートを、クランク軸心方向から見てS形に緩く曲がった形状に形成することにより、吸気ポートの下面への燃料付着を防止する技術が開示されている。そして、この特許文献1では、インジェクタは、燃料が吸気ポートの出口部に向かうように、下向きに傾斜した姿勢に配置されている。換言すると、インジェクタは、燃料を吸気バルブのバルブシートに向けて噴出させるような姿勢に配置されている。
特許第2759334号公報
さて、既述のとおり、強いタンブル流を生成させるには、吸気ポートをできるだけ立てることが有益であるが、インジェクタを吸気ポートの上方に配置すると、インジェクタがロッカーアーム等の動弁部材と干渉する問題がある。
従って、インジェクタを吸気ポートの上方に配置した状態で吸気ポートをできるだけ立てようとすると、インジェクタを吸気マニホールドに取り付けるなどして動弁部材から離すか、或いは、動弁部材をインジェクタよりも高い位置に配置せねばならず、かくすると、内燃機関の大型化・重量を招来して燃費を悪化させるのみならず、燃料の飛散距離が長くなって流速が低下することにより、燃料が吸気の流れに乗って吸気ポートの上面に付着する傾向が高くなって、ポートウェット現象が顕著に現れやすくなるおそれがある。
他方、特許文献1のように吸気ポートの下方にインジェクタを配置すると、インジェクタと動弁部材との干渉を防止しつつ吸気ポートをできるだけ立てることができるが、特許文献1では、インジェクタから噴出した燃料は吸気ポートの出口に向けて噴出するため、吸気に対する燃料の貫徹力は非常に低くなっており、その結果、吸気ポートを流れる吸気によって燃料が吸気ポートの下面(底面)に押される現象が生じて、ポートウェット現象が発生しやすいと共に、燃料と吸気との混合性も良くないと思料される。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明は、
「シリンダヘッドに、シリンダボア軸心に対して傾斜した姿勢の吸気ポートが、始端から終端に向けて断面積が徐々に小さくなると共に直線状に延びる先窄まり状に形成されており、前記吸気ポートの下方のうち前記吸気ポートの始端側に寄った部位に、当該吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタが配置されている内燃機関であって、
前記インジェクタは、クランク軸線方向から見て前記シリンダボア軸心と成す角度が鋭角を成すと共に、前記吸気ポートの軸心と成す下広がりの夾角が鈍角を成すように設定されて、燃料の噴出エリアが前記吸気ポートの内部に収められており、
かつ、前記吸気ポートの下面には、クランク軸線方向から見て三角形状の凹所が全長に亙って形成されていて、前記凹所のうち最深部近傍で当該最深部の上流側に前記インジェクタの先端が露出し、前記凹所のうち前記最深部よりも下流側の部位は終端に向けて徐々に浅くなっている
という構成になっている。
吸気ポートの軸心とインジェクタの軸心とが成す夾角は、下方に向いた下広がりの夾角と、吸気ポートの上流側に向いた横広がりの夾角とがあり、下向広がりの夾角と横広がりの夾角との和は180°になる。従って、下広がりの夾角が鈍角であると、横広がりの夾角は鋭角になる。
本願発明では、インジェクタを吸気ポートの下方に配置しているため、インジェクタと動弁部材との干渉を防止しつつ、吸気ポートをシリンダボア軸心の側に立てることができる。従って、動弁部材の高さを高くすることなくインジェクタをできるだけ吸気弁の側に寄せて配置しつつ、強いタンブル流を形成することができる。これにより、内燃機関のコンパクト化・軽量化を促進しつつ完全燃焼化を促進して、燃費の向上に貢献できる。
そして、燃料の噴出エリアは吸気ポートの内部に位置しているため、吸気に対する燃料の貫徹力は特許文献1よりも遥かに大きくなっており、その結果、燃料が吸気によって吸気ポートの下面に押し付けられる現象を抑制してポートウェット現象を大幅に抑制できると共に、吸気と燃料との混合性も向上できる。その結果、PMの発生を大幅に抑制できると共に、燃費の向上に更に貢献できる。
既述のとおり、本願発明では、吸気ポートの軸心とインジェクタの軸心とが成す横広がりの夾角は鋭角になるが、本願発明者たちが解析したところ、横広がりの夾角が約70°のときに吸気ポートへの燃料の付着量は最も少なくなっていた。従って、横広がりの夾角が60~80°程度であると、ポートウェット現象を許容範囲に抑制できて好適であるといえる。
また、本願発明のように、吸気ポートを先窄まりに形成すると、シリンダボアに流入する吸気の流速を高くできるため、強いタンブル流の生成を更に助長できる。また、インジェクタから噴射された燃料をシリンダボアに向けて押しやる効果が高くなるため、ポートウェット現象を更に抑制できるといえる。また、本願発明のように吸気ポートを直線状に延びる姿勢に形成すると、吸気に流れ抵抗を無くしつつ強い方向性を持たせることができるため、タンブル流の強化に更に貢献できる。
実施形態の縦断正面図である。 (A)は図1の要部拡大図、(B)は(A)のB-B視断面図、(C)は別例の要部縦断正面図である。 作用を示す図である。 横広がりの夾角と燃料付着量との関係を示すグラフである。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下では、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、前後方向はクランク軸線方向であり、左右方向は、クランク軸線及びシリンダボア軸線と直交した方向である。正面視は、クランク軸線方向視である。
(1).基本構造
まず、図1~4に示す第1実施形態を説明する。内燃機関の基本構造は従来と同様であり、図1に示すように、必須要素として、シリンダボア1がクランク軸線方向に並んで複数形成されたシリンダブロック2と、シリンダブロック2の上面に固定されたシリンダヘッド3とを備えている。当然ながら、シリンダボア1にはピストン4が摺動自在に配置されている。また、シリンダブロック2には、シリンダボア1の群を囲う環状のブロック側ウォータジャケット5が形成されている。
一方、シリンダヘッド3には、各シリンダボア1と対向して山形の燃焼室6の群が形成されており、各燃焼室6に、一対ずつの吸気ポート7と排気ポート8とが左右に振り分けられた状態で開口している。本実施形態では、一対の吸気ポート7はそれぞれ独立してシリンダヘッド3の吸気側面9に開口しており、各吸気ポート7の下方のうち始端7aに寄った部位に、それぞれ燃料噴射用のインジェクタ10が配置されている。従って、本実施形態は、デュアルポート・デュアルインジェクタタイプになっている。
シリンダヘッド3の吸気側面9には、吸気マニホールド11の枝管11aが接続されているが、枝管11aは、一対の吸気ポート7に対応して2本が1セットになっていてもよいし、1本の枝管11aと2本の吸気ポート7とが接続されている構成であってもよい。更に、2本の吸気ポート7は、入口は集合部で繋がっていて、途中から隔壁によって分けられた構成とすることも可能である。
他方、一対の排気ポート8は、1つに集合してシリンダヘッド3の排気側面に開口する構造と、各吸気ポート7が、シリンダヘッド3の内部に形成された集合通路に連通した構造とのいずれも採用できる。前者では、シリンダヘッド3の排気側面にはシリンダボア1の数に対応した排気口が開口し、後者では、シリンダヘッド3の排気側面には1つの排気口が開口することになる。
燃焼室6の中央部には、点火プラグ12が配置されている。なお、シリンダヘッド3にも、冷却水が流れるヘッド側ウォータジャケット15が形成されている。
吸気ポート7の終端(下流端)は吸気バルブ13で開閉されて、排気ポート8の始端(上流端)は排気バルブ14で開閉される。敢えて説明するまでもないが、両バルブ13,14は、それぞれ動弁機構を構成するカム軸によって開閉される。また、バルブ13,14は、バルブ軸(バルブステム)13a,14aと傘部とを有しており、シリンダヘッド3には、傘部が当たるバルブシート(図示せず)が装着されている。
(2).インジェクタ
インジェクタ10は、先端にノズルが形成されたボデー18を有しており、ボデー18には、燃料噴射を制御するソレノイドバルブが内蔵されている。また、ボデー18には下向きのソケット19を形成しており、ソケット19に接続されたプラグ(図示せず)がECU(エンジン・コントロール・ユニット)と結線されている。また、各インジェクタ10は、クランク軸線方向に長く延びるデリバリ管21に接続されている。
インジェクタ10の先端は、吸気ポート7に形成された凹所22に露出しており、燃料は、凹所22を介して吸気ポート7に噴出する。燃料の噴出エリア23は円錐状の空間になっているが、噴出エリア23の先端は、吸気ポート7の終端(下流端)7bよりも上流側に大きくずれている。従って、燃料は、吸気ポート7を流れる過程で吸気に混合していく。なお、インジェクタ10のボデー18は、Oリング24を介して取付け穴25に装着されている。
図2(B)に示すように、吸気ポート7の横断面形状は凹所22を除いて略円形になっており、凹所22は横断面略U形になっている(吸気ポート7は、楕円形や小判形、略四角形等の略角形など、様々の断面形状に形成できる。)。また、凹所22の終端は吸気ポート7の終端まで延びており、深さはインジェクタ10の先端が位置した箇所の下流側近傍を最深部として、それよりも下流側の部位は終端に向けて徐々に浅くなっている。従って、凹所22は、クランク軸線方向から見て三角形状の断面形状の主部22aを有している。更に、吸気ポート7は、始端7aから終端7bに向けて断面積が徐々に小さくなるように先窄まりになっており、その軸心(中心線)O1は直線になっている。
他方、インジェクタ10は、先端に向けて高くなるように傾斜した姿勢になっており、インジェクタ10の軸心(中心線)O2と吸気ポート7の軸心01とが成して吸気側面9の側に広がった(横広がりした)夾角θ1は、約60°になっている。従って、インジェクタ10の軸心(中心線)O2と吸気ポート7の中心線01とが成して下向きに広がった夾角θ2は約120°になっていて、90°よりも大きい鈍角になっている。
吸気ポート7の軸心O1とシリンダボアの軸心O3とが成して上向きに広がる夾角θ3は、60°よりもやや大きい角度(約65°)になっている。従って、シリンダボアの軸心O3とインジェクタ10の軸心O2とシリンダボアの軸心O3とで成されて上に広がる夾角θ4は、約125°になっている。従って、シリンダボア1の軸心O3とインジェクタ10の軸心O2とが成す夾角θ6は鋭角になっている。
凹所22は吸気ポート7の全長にわたって延びており、凹所22のうちインジェクタ10の先端よりも上流側の部位は、吸気ポート7の始端7aと終端7bとの底部を結んだ基準底線26に対して、凹所22に向けて低くなるように傾斜した滑り台上の上流側傾斜底部22bになっている。なお、基準底線26は、凹所22が存在しないと過程した場合の仮想底線と言い換えてもよい。上流側傾斜底部22bと基準底線26とが成す角度θ5は、8°程度に設定している。
(3).まとめ
図2(A)及び図3に示すように、吸気バルブ13が開くと、吸気がシリンダボア1に流入すると共に、インジェクタ10から燃料が噴射される。そして、燃料は吸気ポート7の上面に向けて斜め上向きに噴出するが、吸気によって押されることにより、吸気と混合しつつシリンダボア1に向かう。
そして、本実施形態では、インジェクタ10を吸気ポート7の下方に配置しているため、吸気ポート7は、吸気バルブ13を駆動するロッカーアーム等の動弁部材と干渉させることなく、できるだけ立てた姿勢にすることができる。また、吸気ポート7は直線状に延びているため、強い方向性を持って抵抗なくスムースにシリンダボア1に流入する。更に、吸気ポート7は先窄まりになっているため、吸気は、吸気ポート7に流入するときの流速よりも、シリンダボア1に入るときの流速が速くなっている。
このように、吸気ポート7ができるだけ立っていて吸気がシリンダボア1の内部で下向きに流れる傾向を呈することと、吸気が抵抗無くシリンダボア1にスムースに流入することと、吸気が流速を速めてシリンダボア1に流入することが相まって、シリンダボア1に、強いタンブル流を形成することができる。これにより、吸気に対する燃料の混合性を高めて、完全燃焼を実現できる。
そして、燃料はインジェクタ10から直進性を持って噴出するが、吸気で押されるため、図2(A)及び図3に点線矢印28で示すように、吸気ポート7の下流側に向かうように方向変換しつつ、吸気と混合していく。
この場合、吸気ポート7において燃料と吸気とをできるだけ混合させるという側面から見ると、燃料の噴出エリア23は吸気ポート7の終端7bよりも上流側に位置している必要があるが、吸気ポート7のうちできるだけ上流側に位置しているのが好ましい。そして、本実施形態では、燃料の噴出エリア23は、吸気ポート7の長手中間部よりも上流側に位置しているため、吸気ポート7において燃料を吸気にできるだけ均等に混合させて、シリンダボア1の内部にいてタンブル流を利用して更に混合性を向上できる。
さて、例えば吸気ポート7の軸心O1とインジェクタ10の軸心O2とが直交していると、吸気に対する燃料の貫徹力が強くなり過ぎて、燃料が吸気ポート7の上面に付着しやすくなる。これに対して本実施形態では、吸気ポート7の軸心O2とインジェクタ10の軸心O2とが成す下広がりの夾角θ2が鈍角になっており、燃料が吸気ポート7の下流側に向けて流れる傾向を呈するため、燃料を吸気ポート7の上面に付着させることなく、吸気に乗せてシリンダボア1に向けて送ることができる。
図4は、θ1と吸気ポート7への燃料付着量との関係を解析によって導き出したグラフであり、θ1が68.5°(約70°)のときに、燃料の付着量が最も低くなっていた(吸気ポート7の内径は、平均で約20mmに設定した。)。θ1が68.5°を越えていくと、吸気に対する燃料の貫徹力が強くなって燃料は吸気ポート7の上面に付着しやすくなる一方、θ1が68.5°よりも小さくなっていくと、吸気に対する燃料の貫徹力が徐々に低下していって、燃料が吸気ポート7の下面に付着しやすくなっている。
従って、θ1が68.5°のときに、吸気の動圧と燃料の動圧とがバランスして、吸気ポート7の内面への付着が最も低くなっていた。換言すると、θ1が約68.5°のとき(70°前後のとき)に、吸気に対する燃料の貫徹力と、吸気の動圧による燃料の押圧力とをバランスさせて、吸気と燃料との混合性を高い状態に維持しつつ、吸気ポート7の内面への燃料付着を下限値に維持できていた。
吸気ポート7の内面に燃料が付着しても、付着した燃料は吸気で飛ばされたりシリンダヘッド3の熱によって蒸発したりするため、燃料が吸気ポート7の内面に付着しても、それが直ちにPMの発生に結び付く訳ではない。
従って、吸気ポート7の内面への燃料の付着量については、PMを許容限度に抑制できる許容範囲が存在するといえるが、その許容範囲を1.5ミリグラムと設定すると、大まかには、θ1が60~80°の範囲であれば、燃料の付着量を許容範囲に抑制できる推測される(解析では、θ1が68.5°のときに燃料付着量が下限値を示したが、条件が変化すると下限値の角度が若干変動することも想定される。このような状況を考慮すると、θ1が60~80°の範囲であると、概ね、燃料付着量を許容範囲に抑制できると推測される。)。
図2(C)は、吸気ポート7の下面のうち凹所22よりも上流側の部位29を基準底線26と成した態様を示しているが、この態様では、コンピュータによって解析したところ、矢印30で示すように、吸気が凹所22の内部に回り込んで、矢印31で示すように、吸気が凹所22の底面に向けて流れる偏流現象が生じることがあった。
特に、図2(C)では、インジェクタ10が水平の側に寝ていてθ1が30°強になっているため、偏流現象が顕著に現れやすくなっている。そして、この偏流現象が発生すると、インジェクタ10から噴出した燃料が吸気ポート7の下面(凹所22の下面)に押される現象が生じて、燃料が吸気ポート7の下面(凹所22の下面)に付着しやすくなる懸念される。
これに対して、実施形態のように、吸気ポート7のうち凹所22の上流部に上流側傾斜底部22bを形成すると、吸気は、図2(A)に矢印32で示すように、凹所22への回り込み現象を生じることなくスムースに流れていく。従って、インジェクタ10から噴出した燃料が吸気ポート7の下面(凹所22の下面)に付着することを防止又は大幅に抑制できて好適であった。
本願発明者たちは、図2(C)に一点鎖線で示すように、吸気ポート7の底面を凹所22に向けて高くなるジャンプ台状の傾斜面33を形成した構造について吸気の流れをシミュレートしてみたが、この場合は、吸気が凹所22に回り込む偏流現象は更に強く現れていた。従って、偏流の現象には、吸気の流速(圧力)が急激に変化することが大きく影響しており、滑り台状の傾斜底部27を形成すると、吸気ポート7の下面部において断面積が漸増することにより、吸気が凹所22を通過するに際して圧力変化が低減されて、偏流現象を防止できるものと推測される。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は、他にも様々に具体化できる。例えば、吸気ポート7は、シリンダボア軸心に対して45°程度の角度で交差するように、大きく立てることも可能である。
本願発明は、PFI方式の内燃機関に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 シリンダボア
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
6 燃焼室
7 吸気ポート
7a 吸気ポートの上流側端部
7b 吸気ポートの下流側端部
10 インジェクタ
13 吸気バルブ
18 インジェクタのボデー
22 凹所
22a 凹所の主部
22b 凹所の上流側傾斜底部
26 基準底線
O1 吸気ポート軸心(中心線)
O2 インジェクタの軸心
O3 シリンダボアの軸心
θ1 吸気ポート軸心とインジェクタの軸心とが成す横広がりの夾角
θ2 吸気ポート軸心とインジェクタの軸心とが成す下広がりの夾角
θ6 吸気ポート軸心とシリンダボア軸心とが成す鋭角の夾角

Claims (1)

  1. シリンダヘッドに、シリンダボア軸心に対して傾斜した姿勢の吸気ポートが、始端から終端に向けて断面積が徐々に小さくなると共に直線状に延びる先窄まり状に形成されており、前記吸気ポートの下方のうち前記吸気ポートの始端側に寄った部位に、当該吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタが配置されている内燃機関であって、
    前記インジェクタは、クランク軸線方向から見て前記シリンダボア軸心と成す角度が鋭角を成すと共に、前記吸気ポートの軸心と成す下広がりの夾角が鈍角を成すように設定されて、燃料の噴出エリアが前記吸気ポートの内部に収められており、
    かつ、前記吸気ポートの下面には、クランク軸線方向から見て三角形状の凹所が全長に亙って形成されていて、前記凹所のうち最深部近傍で当該最深部の上流側に前記インジェクタの先端が露出し、前記凹所のうち前記最深部よりも下流側の部位は終端に向けて徐々に浅くなっている、
    内燃機関。
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