JP6898179B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本願発明は内燃機関に関するものであり、特に、タンブル流の生成機能に特徴を有している。
内燃機関では、空気と燃料との混合性を高めるためにタンブル流を積極的に生成させており、そのための手段が多々提案されている。その例として特許文献1には、吸気ポートのうち下流側の端部に、半径が増大する吸気ポート拡幅部と、これに連続して半径を減少させた吸気調整部とを形成して、吸気調整部によって吸気を吸気ポートの中心線側に寄せることが開示されている。
特許文献1は、吸気ポート拡幅部によって吸気量を増大させつつ、吸気調整部によって吸気の流れに強い方向性を持たせようというものであり、タンブル流の強さを高い状態に維持しつつ、吸気量を増大させることができるとの説明が成されている。
特開2005−61368号公報
さて、タンブル流は、吸気をシリンダボアの壁面に当てることによって下向きに方向を変換し、次いでピストンの頂面の案内作用でシリンダボアを横切る方向に変換させることによって旋回流となすものであり、強いタンブル流を形成するためには、吸気ポートから噴出した吸気を拡散させずに強い方向性を持たせてシリンダボアに噴出させることと、吸気をできるだけ高い位置においてシリンダボアの壁面に当てることとが重要であるといえる。
特許文献1は、吸気ポートの下流端部に面積を絞った吸気調整部を形成することで吸気に方向性を持たせようとしているが、吸気調整部は内径が急激に変化しているため、吸気ポートの内面に沿って流れた吸気が吸気調整部に当たって大きく拡散して乱流化するおそれがあり、これが吸気の流れの方向性付与にマイナスの影響を与えることが懸念される。
また、内燃機関では、吸気ポートの下流側の端部に吸気バルブの傘部の外周部が当たるバルブシートを装着しており、特許文献1の場合は、バルブシートは、吸気調整部の下流側に配置していると推測される。従って、特許文献1の場合は、吸気がバルブシートに当たることは基本的にはなく、吸気ポートの内周面に沿って流れる吸気は、絞り部である吸気調整部に当たることになると推測される。
他方、特許文献1のような絞り部としての吸気調整部を備えていない場合、吸気ポートの軸線とバルブシートの軸線(吸気バルブの軸線)とが交差していることにより、吸気ポートの上面側を流れてきた吸気がバルブシートの側面に当たることが多く、このため、吸気がバルブシートに当たって下向きに方向変換したり、乱流化して方向性を低下させたりする現象があり、これが、タンブル流の強化を阻害する一因になっていた。
本願発明は、上記のような現状を改善すべく成されたものであり、吸気に強い方向性を付与して強いタンブル流を得ることを課題とするものである。
本願発明は、
「シリンダブロックの上面に固定されたシリンダヘッドに、シリンダボアと同心の燃焼室用凹所が、前記シリンダボアと反対の上側に向けて窄まるように形成されていると共に、吸気の流れ方向から見て上流側の始端を吸気側面に開口させて下流側の終端を前記燃焼室用凹所に開口させた吸気ポートが、バルブシートの中心を通る平面で切断した縦断正面視において始端から終端に向けて前記シリンダヘッドの下面に近づくように傾斜姿勢に形成されて、
前記吸気ポートの上面のうち始端寄りの部位に、燃料噴射用インジェクタのノズルを配置するインジェクタ用凹所が形成されている一方、
前記吸気ポートのうち終端寄り部位は、前記縦断正面視において上面を他の部位よりもシリンダヘッドの下面に対して大きく傾斜した上傾斜案内面と成した先窄まり部に形成されていて、前記先窄まり部の終端に、吸気バルブ用のバルブシートが下方から嵌着する拡径部を形成しており、前記拡径部は、前記バルブシートの外周面が嵌まる内周面と、前記バルブシートの上端面が当たる下向きの段差面とを有している」
という基本構成である。
そして、上記基本構成において、
「前記吸気ポートにおける先窄まり部の上傾斜案内面は、前記縦断正面視において直線状のプロフィールである一方、
前記バルブシートは、当該バルブシートの前記上端面と連接したストレートの内周面と、前記ストレートの内周面と連接すると共に縦断正面視において前記上傾斜案内面の延長線と平行な第1テーパ面と、前記第1テーパ面と連接して当該第1テーパ面よりも前記バブルシートの軸心に対する広がり角度が大きい第2テーパ面とを備えて、前記吸気バルブの傘部は、前記第1テーパ面に重なるか、又は、前記第1テーパ面と第2テーパ面とが連接した角部に線接触するようになっており、
かつ、前記バルブシートの内周面と前記第1及び第2のテーパ面は、当該バルブシートの軸心を挟んで前記吸気ポートにおける上傾斜案内面の側に位置した上部の全部又は大部分が、前記縦断正面視で前記吸気ポートにおける上傾斜案内面の延長線よりも上側に位置しており、
更に、前記縦断正面視において、前記バルブシートにおけるストレートの内周面の上部は、前記拡径部における段差面の内端よりも外側にずれている」
という構成が付加されている。
本願発明では、吸気ポートの上面に沿って流れてきた吸気は、先窄まり部の上傾斜案内面に方向性を付与されてシリンダボアに噴出するが、まず、上傾斜案内面が直線状のプロフィールであることにより、強い方向性が付与されている。
また、バルブシートの上部が、前記上傾斜案内面のプロフィールを成す直線の延長線を挟んで吸気ポートと反対側の上側に位置していることにより、上傾斜案内面に沿って流れてきた吸気がバルブシートの内周面に当たることを防止できるため、吸気の流れが方向変換したり、バルブシートに当たって乱流化したりすることはない。また、吸気がバルブシートに当たって下向きに方向変換することはないため、シリンダボアの高い位置に向けて吸気を噴出させることができる。
このように、本願発明によると、吸気に強い方向性を付与できることと、方向変換や乱流化を防止して強い方向性を維持できること、及び、シリンダボアのできるだけ高い位置に向けて吸気を噴出させることができることとが相まって、シリンダボアに強いタンブル流を形成することができる。その結果、空気と燃料との混合性を向上させて、燃費の向上や排気ガスの改善に貢献できる。しかも、構造は簡単であり、コストの増大も生じない。
吸気の流速が高くなると、僅かの突起等に当たっても大きな抵抗が発生して流れを乱す原因になるが、特許文献1のように絞り部である吸気調整部を形成すると、機関が高速になればなるほど吸気の乱れと圧損が大きくなると推測される。これに対して本願発明では、先窄まり部の上傾斜案内面は直線状であるため、高速回転によって吸気の流れが高速化しても流れに乱れや圧損が生じることはない。この面でも、高い効果を発揮している。
本願発明者が解析したところ、本願発明は、吸気ポートの上面に沿って流れてきた吸気がバルブシートの内周面に当たっていたタイプに比べて、タンブル流の強さが8%向上するという結論を得た。従って、本願発明の効果は実証されているといえる。
実施形態をクランク軸線方向から見た縦断正面図(クランク軸線と直交すると共に1つの吸気弁の軸心を通る平面で切断した断面図)である。 開弁状態での要部拡大縦断正面図である。 作用を示す要部拡大縦断正面図である。 タンブル流の生成状態を示す縦断正面図である。
(1).概要
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本願では、方向を特定するため、上下と前後、左右の文言を使用するが、上下は、請求項で定義しているように、動弁室の側が上でシリンダブロックの側が下であり(従って、上下方向はシリンダボア方向と同じである。)、縦型エンジンの場合は、上下は鉛直方向と同じになる。スラント型エンジンやVエンジンの場合は、シリンダボアの傾斜角度が大きくなると、上下方向は必ずしも鉛直方向とはいえなくなる。前後方向はクランク軸線方向であり、左右方向は、クランク軸線及びシリンダボア軸線と直交した方向である。
内燃機関の基本構造は従来と同様であり、機関本体の主要要素として、シリンダブロック1とその上面に固定されたシリンダヘッド2とを備えており、両者の間にはガスケット3が挟まれている。シリンダブロック1には、ピストン4が摺動自在に配置されたシリンダボア5が、クランク軸線方向に沿って複数形成されている。
一方、シリンダヘッド2には、各シリンダボア5に対応して略円錐状の燃焼室用凹所6が形成されていると共に、前後2本ずつの吸気ポート7と排気ポート8とが左右に分かれて形成されている。敢えて説明するまでもないが、吸気ポート7は、吸気の流れ方向に向かって上流側の始端7aがシリンダヘッド2の吸気側面2aに開口して、吸気の流れ方向に向かって下流側の終端7bが燃焼室用凹所6及びシリンダボア5に向けて開口している。排気ポート8は、燃焼室用凹所6と排気側面とに開口している。燃焼室用凹所6の中央部には、点火プラグ(図示せず)の下端が露出している。
本実施形態では、2本の吸気ポート7はそれぞれ独立しており、従って、吸気マニホールド9にも、各気筒の箇所ごとに2本の吸気枝管10が形成されているが、2本の吸気ポート7の始端7aを1つに纏めて、途中で二股状に分岐した構造もある。
各吸気ポート7の上面部のうち始端7aに寄った部位には、インジェクタ用凹所11が上向きに抉られた状態に形成されており、このインジェクタ用凹所11に、燃料噴射インジェクタ12のノズル12aを傾斜姿勢で配置している。本実施形態では、燃料噴射インジェクタ12を吸気マニホールド9に取付けているが、シリンダヘッド2に取り付けることも可能である。
吸気ポート7の終端7bは吸気バルブ13で開閉されて、排気ポート8の始端は排気バルブ14で開閉される。従って、吸気ポート7の終端には、吸気用バルブシート15が下方から装着されており、排気ポート8の始端には、排気用バルブシート16が下方から装着されている。各バルブ13,14の弁軸13a,14aは、ブッシュ17を介して摺動自在に保持されている。
(2).要部の詳細
吸気ポート7のうち終端7bに近い側は、縦断正面視において燃焼室用凹所6に向けて上下間隔で小さくなって先窄まり部7cになっており、先窄まり部7cの上面に、吸気バルブ13の弁軸を挟んだ左右両側に広がった上傾斜案内面18が形成されている。図1に示すように、吸気ポート7のうち終端部を除いた部分の基本中心線19は、クランク軸線方向から見た縦断正面視(吸気用バルブシート15の中心を通る平面で切った断面)で、概ね、シリンダヘッド2の下面に対して、45度よりも小さい緩い角度θ1で斜め下向きに傾斜しているが、上傾斜案内面18は、吸気ポート7の基本中心線19に対して若干の角度θ2だけ下向きに傾斜している(なお、弁軸13aは、上傾斜案内面18に貫通している。)。
従って、上傾斜案内面18がシリンダヘッド2の下面に対して成す傾斜角度θ3は、吸気ポート7の基本中心線19の傾斜角度θ2よりも少し大きくなっている。従って、先窄まり部7cの傾斜角度は、当該先窄まり部7cより上流側の部位の傾斜角度に対して大きくなっている。
このように傾斜角度θ1、θ3が相違するのは、吸気ポート7の終端7bがシリンダボア軸心20を挟んだ片側に位置していて、吸気ポート7の終端部をシリンダボアに向けて方向変換させなければならないことに起因している。なお、吸気ポート7の基本中心線19の傾斜角度θ1を大きくすると、θ1=θ3にすることができるが、この場合は、吸気マニホールド9の取付け位置が高くなるため、シリンダヘッド2の高さが高くなる等の問題が生じてくる。
吸気用バルブシート15は、外周面と上端面とを有するリング構造であり、吸気ポート7の終端7bに形成した拡径部21に嵌め込んでいる。従って、拡径部21は、吸気用バルブシート15の上端面15fが重なる段差面21aと、吸気用バルブシート15の外周面が重なる内周面21bとを有している。また、吸気用バルブシート15には、上端面15fと連接したストレートの内周面15aが形成されて、その下端に下広がりの第1テーパ面15bが連続し、更に、第1テーパ面15bには、当該第1テーパ面15bよりも広がり角度が大きい第2テーパ面15cが連続している。
従って、吸気用バルブシート15には、内周面15aと第1テーパ面15bとの連接部である第1角部15dと、第1テーパ面15bと第2テーパ面15cとの連接部である第2角部15eが形成されている。
吸気バルブ13の傘部の外周は下広がりのテーパ面13bになっているが、テーパ面13bは、閉弁状態で、第2傾斜面15cに重なるか、又は、第2角部15eに線接触状態に重なっている。或いは、第2傾斜面15cに続く第3傾斜面を形成して、第2傾斜面15cと第3傾斜面との連接部である第3角部に、吸気バルブ13のテーパ面13bを線接触状態で当てることも可能である。
そして、図2に明示するように、吸気バルブ13及び吸気用バルブシート15の軸心を含む平面で切断した縦断正面視において、吸気用バルブシート15のうち上傾斜案内面18の側に位置した部分の全体が、上傾斜案内面18の上面のプロフィールを規定する直線の延長線22を挟んで吸気ポート7と反対側の上側(点火プラグの側)に位置している。従って、拡径部21の段差面21aは、上部において吸気用バルブシート15の内側にはみ出している(バルブシート15における内周面15aの上部は、拡径部における段差面の内端よりも外側にずれている。)。なお、吸気用バルブシート15の上部は、その大部分(例えば8割以上)が延長線22の上側に位置していたらよい。図2に示すように、第1テーパ面15bは上傾斜案内面18の延長線22と平行になっている。
(4).上傾斜案内面の作用
図3では、従来の上傾斜案内面23を点線で表示している。すなわち、この従来構造では、上傾斜案内面23は上向きに凹んだ曲面になっており、その終端は、吸気用バルブシート15の上角部の箇所に位置している。従って、この場合は、拡径部21の段差面21aの上部の幅は吸気バルブ13の上端面15fの幅と同じになっている。
そして、従来構造では、吸気ポート7の上面に沿って流れてきた吸気は、点線の矢印24で示すように、上傾斜案内面23に案内されて下向きに方向を変えてから吸気用バルブシート15の内周面に当たることになり、このため、シリンダボア5に向かう吸気の流れが全体として下向きに方向変換させられる傾向を呈すると共に、吸気用バルブシート15に衝突したときに乱流化するおそれがあるといった問題があり、結果として、タンブル流を強くすることに限度があった。
これに対して本実施形態では、上傾斜案内面18が直線形状であることと、吸気が吸気用バルブシート15に衝突しないこととが相まって、吸気を下向きに方向変換させることなく、できるだけシリンダボア5の上部に向かうように方向性を付与した状態のままで、勢いを殺さずにシリンダボア5にスムースに噴出させることができる。その結果、図4に示すように、シリンダボア5とピストン4との案内作用を利用して強いタンブル流Tを形成できる。
(5).吸気ポートの下面の構造
本実施形態は、吸気ポート7のうち終端寄りの部位の下面部にも改良を施している。すなわち、吸気ポート7の下面25の基本形態は、クランク軸線方向から見た縦断正面視でほぼ直線のプロフィールになっているが、まず、第1の特徴として、終端寄りの部位のうち概ね上傾斜案内面18の始端部と対向した部位に下部ガイド凹所26を形成している。
次に、第2の特徴として、下部ガイド凹所26よりも下流側の部位を、吸気ポート7の下面25の基本形態を成す直線に対して斜め下向きに傾斜させて逃がし面27と成している。下部ガイド凹所26の長さLは30〜40mm程度、最大深さは1mm程度である。吸気ポート7の下面25に対して逃がし面27の傾斜角度θ4は、5〜10度程度に設定している。
図2に明示するように、下部ガイド凹所26は、全体として曲面形状ではあるものの、最も深い部位26aを終端側に寄せている。従って、吸気ポート7の下面に沿って流れてきた吸気は、図3に矢印28で示すように、下部ガイド凹所26によって上向きに方向変換するような作用を受ける。つまり、吸気ポート7を流れてきた吸気は、下部ガイド凹所26によって上向きに押し上げられる作用を受ける。
下部ガイド凹所26は、上傾斜案内面18よりも上流側に位置しているため、吸気は、下部ガイド凹所26によって上向きに押されるような作用を受けて、吸気ポート7の上面に沿って流れる傾向を呈するが、上傾斜案内面18が直線状でかつ吸気用バルブシート15で方向変換することはないため、吸気は、上傾斜案内面18によるガイド作用をフルに享受して、シリンダボア5に向かう強い流れが維持される。その結果、強いタンブル流Tが形成される。
従って、本実施形態では、上傾斜案内面18と下部ガイド凹所26とは、協働して強いタンブル流Tの生成に貢献している。また、下部ガイド凹所26の深さは1mm程度であるため、機関が高速回転して吸気の流速が速くても、吸気の流れを大きく乱すようなことはなく、強いタンブル流Tを形成できる。また、圧損が生じることもない。
逃がし面27は、吸気ポート7の終端部の断面積を大きくして、吸気の流れ抵抗を抑制する働きをしている。すなわち、吸気ポート7は逃がし面27の箇所において最も断面積が小さくなっているが、吸気ポート7の上面に直線状の上傾斜案内面18を形成したことよる断面積減少を、吸気ポート7の下面に逃がし面27を形成することによって補っている。なお、逃がし面27は、吸気ポート7の軸心方向から見て下向きに凹んだ凹所になっており、シリンダヘッド2の下面側からエンドミルを当てることにより、切削加工することができる(勿論、鋳込みによって形成してもよい。)。
上傾斜案内面18の大部分の下方は凹所6及びシリンダボア5に開放されているので、逃がし面27の断面積が少なくとも、吸気の流れ抵抗の増大になることはない。つまり、上傾斜案内面18を直線形状にしたことによる吸気ポート7の断面積の低減は、上傾斜案内面18の始端部の僅かの部分において問題になるのであり、この僅かの断面積の低減を下部の逃がし面27によって補っているのである。
結局、本実施形態では、上傾斜案内面18と下部ガイド凹所26と逃がし面27との三者が有機的に結合して、強いタンブル流Tの形成に貢献している。
本願発明は、実際に内燃機関のシリンダヘッドに具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 シリンダブロック
2 シリンダヘッド
4 ピストン
5 シリンダボア
6 凹所(燃焼室)
7 吸気ポート
7a 吸気ポートの始端
7b 吸気ポート7終端
7c 先窄まり部
9 吸気マニホールド
13 吸気バルブ
13b 傘部のテーパ面
15 吸気用バルブシート
15a ストレートの内周面
15b 第1テーパ面
15c 第2テーパ面
15e 第2角部
15f 上端面
19 吸気ポートの基本中心線
21 拡径部
21a 段差面
21b 内周面
18 上傾斜案内面
22 上傾斜案内面の延長線
25 吸気ポートの下面
26 下部ガイド凹所
27 逃がし面
T タンブル流

Claims (1)

  1. シリンダブロックの上面に固定されたシリンダヘッドに、シリンダボアと同心の燃焼室用凹所が、前記シリンダボアと反対の上側に向けて窄まるように形成されていると共に、吸気の流れ方向から見て上流側の始端を吸気側面に開口させて下流側の終端を前記燃焼室用凹所に開口させた吸気ポートが、バルブシートの中心を通る平面で切断した縦断正面視において始端から終端に向けて前記シリンダヘッドの下面に近づくように傾斜姿勢に形成されて、
    前記吸気ポートの上面のうち始端寄りの部位に、燃料噴射用インジェクタのノズルを配置するインジェクタ用凹所が形成されている一方、
    前記吸気ポートのうち終端寄り部位は、前記縦断正面視において上面を他の部位よりもシリンダヘッドの下面に対して大きく傾斜した上傾斜案内面と成した先窄まり部に形成されていて、前記先窄まり部の終端に、吸気バルブ用のバルブシートが下方から嵌着する拡径部を形成しており、前記拡径部は、前記バルブシートの外周面が嵌まる内周面と、前記バルブシートの上端面が当たる下向きの段差面とを有している構成であって、
    前記吸気ポートにおける先窄まり部の上傾斜案内面は、前記縦断正面視において直線状のプロフィールである一方、
    前記バルブシートは、当該バルブシートの前記上端面と連接したストレートの内周面と、前記ストレートの内周面と連接すると共に縦断正面視において前記上傾斜案内面の延長線と平行な第1テーパ面と、前記第1テーパ面と連接して当該第1テーパ面よりも前記バブルシートの軸心に対する広がり角度が大きい第2テーパ面とを備えて、前記吸気バルブの傘部は、前記第1テーパ面に重なるか、又は、前記第1テーパ面と第2テーパ面とが連接した角部に線接触するようになっており、
    かつ、前記バルブシートの内周面と前記第1及び第2のテーパ面は、当該バルブシートの軸心を挟んで前記吸気ポートにおける上傾斜案内面の側に位置した上部の全部又は大部分が、前記縦断正面視で前記吸気ポートにおける上傾斜案内面の延長線よりも上側に位置しており、
    更に、前記縦断正面視において、前記バルブシートにおけるストレートの内周面の上部は、前記拡径部における段差面の内端よりも外側にずれている、
    内燃機関。
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