JP6562039B2 - エンジンの吸気通路構造 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの吸気通路構造に関する。
エンジンには、更なる熱効率の向上が求められている。エンジンの熱効率の向上のためには、圧縮上死点付近の燃焼速度を高めることが一方策として考えられる。圧縮上死点付近の燃焼速度を高めるためには、圧縮行程において形成される乱流エネルギを高める必要、換言すると、吸気行程において強いタンブル流を形成することが必要である。
特許文献1には、強いタンブル流を形成するために、吸気ポートの下部内壁面にエッジ部を形成することが開示されている。特許文献1に開示の技術では、吸気ポートの下部内壁面に沿った吸気流れを、形成したエッジ部により、燃焼室内でのタンブル流がより強くなるように指向することができるとされている。
特開2016−125381号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示の技術をはじめとする従来技術では、強いタンブル流を形成することが難しく、更なる燃焼効率の向上を図ることが困難である。即ち、エンジンの吸気口には、開閉自在の吸気バルブが設けられているが、燃焼室内におけるタンブル流は、吸気バルブが開弁した際に形成される吸気バルブの傘面と吸気口との間の隙間の内、空気の流れを吸気ポートから排気ポート側の隙間に指向させることによって形成されるものであるが、この隙間は、吸気ポートの流路断面積よりも小さい。
本願発明者等は、上記隙間が吸気ポートの流路断面積よりも小さいことに着目し、当該隙間においては、吸気ポートの上部内壁面に沿って流れてきた空気と、下部内壁面に沿って流れてきた空気とが衝突し、これによりタンブル流の勢いが弱まってしまうことを見出した。
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、より強いタンブル流を形成することにより、更なる燃焼効率の向上を図ることができるエンジンの吸気通路構造を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るエンジンの吸気通路構造は、シリンダと、当該シリンダ内を往復動するピストンと、燃焼室と、吸気ポートと、吸気バルブと、を備える。前記燃焼室は、前記ピストンの冠面と、当該冠面に対向する前記シリンダの天井面との間に構成され、吸気口が開口されてなる。前記吸気ポートは、前記吸気口に接続されており、前記吸気バルブは、前記吸気口の開閉を行う。前記吸気バルブは、前記吸気口の開閉を行う傘部と、当該傘部から延設された軸部とを有する。
本態様に係るエンジンの吸気通路構造において、前記ピストンが圧縮行程中に移動する方向を第1方向とし、当該第1方向とは反対方向であって、前記ピストンが膨張行程中に移動する方向を第2方向とし、前記吸気ポートを、当該吸気ポートの管軸を含みかつ前記シリンダのボア中心軸に沿った断面で見る場合に、前記吸気ポートにおける前記第1方向側の内壁面に接する仮想線を前記燃焼室内まで延長した線を第1仮想延長線とし、前記吸気ポートにおける前記第2方向側の内壁面に接する仮想線を前記燃焼室内まで延長した線を第2仮想延長線とするとき、前記吸気バルブの開状態において、前記第1仮想延長線と前記第2仮想延長線とが共に前記吸気バルブの軸部より排気口側の位置において前記吸気口の周囲を囲む壁面と前記吸気バルブの前記傘部の表面の一部との間を通過するとともに、互いに平行、又は前記吸気口から前記燃焼室に向けて離間するように前記吸気ポートの内壁面が形成されている。
上記態様に係るエンジンの吸気通路構造では、第1仮想延長線と第2仮想延長線とが平行又は離間するようになっているので、燃焼室内に高速の空気を導入することができ、より強いタンブル流を形成することができる。即ち、上記態様に係るエンジンでは、吸気ポートの第1方向側の内壁面に沿って流れてきた空気と、第2方向側の内壁面に沿って流れてきた空気とが、吸気口よりも燃焼室側の箇所で互いに交差しないようにし、これにより、燃焼室内に対して高速の空気を導入することができる。
従って、上記態様に係るエンジンの吸気通路構造では、更なる燃焼効率の向上を図ることができる。
また、第1仮想延長線及び第2仮想延長線が吸気口に面する壁面と吸気バルブにおける傘部表面との間を通過するようにしているので、空気の流れが弱められ難く、高速の空気を燃焼室内に導入することができる。よって、燃焼室内により強いタンブル流を形成することができ、更なる燃焼効率の向上を図ることができる。
本発明の別態様に係るエンジンの吸気通路構造は、上記態様において、前記吸気ポートを、当該吸気ポートの前記管軸を含みかつ前記シリンダの前記ボア中心軸に沿った断面で見る場合に、前記吸気ポートは、空気の流れ方向における上流側から前記吸気口に向かうに従って断面積が小さくなるように形成され、前記吸気ポートにおける前記第1方向側の内壁面は、前記吸気口から、吸気の流れ方向の上流側の所定の箇所までの領域において、前記第2方向に向けて膨出した湾曲面を以って構成されており、前記空気の流れ方向における上流側から下流側に向かうに伴い、前記湾曲面が徐々に前記第2方向側の内壁面に近づいて再び遠離るように湾曲することで、前記第1仮想延長線が、前記第2仮想延長線に対して、平行、又は前記吸気口から前記燃焼室に向けて離間する。
上記態様に係るエンジンの吸気通路構造では、吸気ポートにおける第1方向側の内壁面は、上記領域が湾曲面を以って構成されているので、第1仮想延長線が第2仮想延長線に対して交差しないようにすることができる。よって、上記態様に係るエンジンの吸気通路構造では、吸気ポート内を流通する空気の内、第1方向側の内壁面に沿った空気は、湾曲面を通過した後、燃焼室に向けて、第2方向側の内壁面に沿って流れてきた空気と交差しないようにすることができる。このため、本態様では、燃焼室内により高速の空気を導入することができ、更なる燃焼効率の向上を図ることができる。
本発明の別態様に係るエンジンの吸気通路構造は、上記態様において、前記吸気口には、前記吸気バルブが閉状態である場合に、当該吸気バルブの前記傘部が当接する領域にバルブシートが設けられており、前記第1仮想延長線は、前記バルブシートの表面よりも前記吸気口の内側を通過する。
上記態様に係るエンジンの吸気通路構造では、第1仮想延長線がバルブシートの表面よりも吸気口の内側を通過するようにすることで、第1仮想延長線に沿って流れてくる空気がバルブシートに衝突することが抑制される。よって、上記態様に係るエンジンの吸気通路構造では、吸気ポートの第1方向側の内壁面に沿って流れてくる空気の流速を弱めることなく燃焼室に導入することができ、強いタンブル流を形成することができる。
従って、上記態様に係るエンジンの吸気通路構造では、更に燃焼効率の向上を図ることができる。
上記の各態様に係るエンジンの吸気通路構造では、燃焼室において、より強いタンブル流を形成することにより、更なる燃焼効率の向上を図ることができる。
実施形態に係るエンジン1の概略構成を示す模式斜視図である。 エンジン1の概略構成を示す模式断面図である。 エンジン1における吸気ポート11及び吸気バルブ13の配置形態を示す模式図である。 エンジン1における吸気ポート11の内壁構造を示す模式断面図である。 吸気ポート11における空気の流れの内、上内壁面11aに沿った空気の流れと、下内壁面11bに沿った空気の流れとを示す模式図である。 比較例に係る吸気ポート911における空気の流れの内、上内壁面に沿った空気の流れと、下内壁面に沿った空気の流れとを示す模式図である。 吸気ポート11から燃焼室15に向けての空気の流速分布を示す模式図である。 比較例に係る吸気ポート911から燃焼室に向けての空気の流速分布を示す模式図である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一態様であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
[実施形態]
1.エンジン1の概略構成
本実施形態に係るエンジン1の概略構成について、図1及び図2を用い説明する。
図1に示すように、エンジン1は、図示を省略するシリンダ内を、+Z/−Z方向(シリンダの略軸芯方向)に往復動自在のピストン10と、吸気ポート11,12と、吸気バルブ13,14と、図示を省略する排気ポートと、排気バルブ16,17と、インジェクタ18と、点火プラグ19と、を備える。
なお、圧縮行程中においては、ピストン10は+Z方向に移動し(上昇し)、膨張行程中においては、ピストン10は−Z方向に移動する(下降する)。
図2に示すように、シリンダは、シリンダヘッド20とシリンダブロック21との組み合わせにより構成されており、+Z側の天井面20aに吸気口20b及び排気口20cが開口されている。図2では、図示を省略しているが、吸気口20bには吸気ポート11,12が接続され、排気口20cには、排気ポートが接続されている。
なお、本実施形態に係るシリンダにおいて、天井面20aは、Z方向に扁平なペントルーフ形状をしている。
吸気バルブ13及び排気バルブ16は、傘部13a,16aと軸部13b,16bとから構成されている。吸気口20bは、吸気バルブ13の傘部13aにより開閉される。同じく、排気口20cは、排気バルブ16の傘部16aにより開閉される。
なお、吸気バルブ11及び排気バルブ17についても同様の構成となっており、吸気口及び排気口を傘部により開閉できるようになっている。
図2に示すように、燃焼室15の+Z側を覆うように設けられた天井面20cには、頂部分にインジェクタ18が配置され、吸気口20b側に点火プラグ19が配置されている。
シリンダ内を+Z/−Z方向に往復動自在のピストン10には、+Z側の冠面にキャビティ10aが形成されている。キャビティ10aは、−Z側に凹入された凹部である。
吸気ポート11,12からシリンダ内に導入された空気は、燃焼室15内でタンブル流Fを形成する。エンジン1においては、燃焼室15内で強いタンブル流を形成することにより、燃焼効率の向上を図ることができる。
2.吸気ポート11,12
吸気口20bに接続される吸気ポート11,12について、図3及び図4を用い説明する。なお、図3及び図4では、吸気ポート11の管軸と、シリンダのボア中心軸(Z軸と平行な軸)とを含む断面を示している。
図3に示すように、吸気ポート11は、吸気口20bに対して、斜め上方から接続されている。即ち、吸気ポート11は、Z方向に対して傾斜角を持った状態で吸気口20bに接続されている。
吸気バルブ13は、軸部13bの軸芯が、Z方向に略沿う状態で設けられている。吸気バルブ13の軸部13bは、吸気口20bの径方向の中央部分を挿通するよう配設されている。これより、吸気バルブ13の軸部13bは、吸気ポート11の吸気経路も横切るようになっている。
図4に示すように、吸気ポート11の吸気通路11fを囲む周壁面の内、+Z側(第1方向側)の上内壁面11aと、−Z側(第2方向側)の下内壁面11bと、を抜き出して見るとき、上内壁面11a及び下内壁面11bは、ともに−Z側に中心を有する弧状に形成されている。
また、吸気ポート11の吸気通路11fは、空気の流れ方向における上流側から開口部11c側へと行くに従って内断面サイズが小さくなっている。これにより、燃焼室15内に高い流速の空気を導入することができる。
吸気ポート11における下内壁面11bは、開口部11c側の端部にエッジ部11dを有する(矢印Aで指し示す部分)。エッジ部11dは、吸気ポート11の下内壁面11bに沿って流れてきた空気を、開口部11cにおいて下内壁面11bから剥離させるための部位である。
一方、吸気ポート11における上内壁面11aは、開口部11cから上流側に向けた所定の領域に、湾曲面部11eを有する。湾曲面部11eは、上内壁面11aにおける湾曲面部11e以外の部分から仮定した仮想線LSTに対して、下内壁面11b側へと膨出した(下凸形状に張出した)部分である。
なお、図4に示すように、吸気バルブ13の傘部13aは、その上面である傘部上面13cの外縁部分が、吸気口20bに面するように設けられたバルブシート23に気密に当接するようになっている。
3.湾曲面部11eによる整流効果
上記のように、本実施形態に係るエンジン1の吸気ポート11では、上内壁面11aに湾曲面部11eを設けることとしているが、これにより得られる整流効果について、図5及び図6を用い説明する。図5は、本実施形態に係る吸気ポート11での上内壁面11aに沿った空気の流れと下内壁面11bに沿った空気の流れとを示す模式図であり、図6は、比較例に係る吸気ポート911での上内壁面に沿った空気の流れと下内壁面に沿った空気の流れとを示す模式図である。
なお、図5及び図6は、吸気ポート11の管軸を含み、シリンダのボア中心軸(Z軸と平行な軸)に沿った断面を模式的に示す模式断面図である。
図5に示すように、吸気ポート11の上内壁面11aに接する仮想線(上側仮想線LU1)と、下内壁面11bに接する仮想線(下側仮想線LL1)と、を引く。
なお、上側仮想線LU1は、湾曲面部11eが設けられた領域で、当該湾曲面部11eに沿って下内壁面11bの側に湾曲する。
上側仮想線LU1及び下側仮想線LL1のそれぞれに対して、開口部11cから燃焼室15に向けて仮想延長線(上側仮想延長線LUVE1、下側仮想延長線LLVE1)を引く。ここで、上側仮想延長線LUVE1の指向方向は、開口部11cにおける上側仮想線LU1の指向方向と同一であり、下側仮想延長線LLVE1の指向方向は、開口部11cにおける下側仮想線LL1の指向方向と同一である。
図5に示すように、吸気ポート11の上内壁面11aに沿って流れてきた空気は、上側仮想延長線LUVE1に沿って燃焼室15内に導出され、吸気ポート11の下内壁面11bに沿って流れてきた空気は、下側仮想延長線LLVE1に沿って燃焼室15内に導出される。
図5から明らかなように、上側仮想延長線LUVE1と下側仮想延長線LLVE1とは、略平行、あるいは、燃焼室15における排気口20c側に向けて互いに離間している。よって、これらの仮想延長線LUVE1,LLVE1に沿う空気の流れについても、互いに略平行、あるいは、燃焼室15における排気口20c側に向けて互いに離間することとなる。よって、実施形態に係る吸気ポート11を備えるエンジン1では、燃焼室15に導入された空気の流速が高い状態に維持され、強いタンブル流Fを形成することができる。
なお、図5に示すように、上側仮想延長線LUVE1は、吸気口20bに面する壁面(バルブシート表面23a)と吸気バルブ13の傘部上面13cとの間、換言すると、バルブシート表面23aよりも吸気口20bの内側を通過する。これにより、吸気ポート11から導出された空気の流れが阻害されず、高い流速を維持した状態で燃焼室15に導入される。
一方、図6に示すように、吸気ポート911の上内壁面の下流側領域911eに湾曲面部が形成されていない比較例では、上側仮想線LU2は、下流側領域911eで下内壁面に向けて湾曲することなく、開口部に向けて延伸することとなる。
従って、比較例において、上側仮想線LU2の仮想延長線である上側仮想延長線LUVE2と、下側仮想線LL2の仮想延長線である下側仮想延長線LLVE2と、は燃焼室15内で交差するか、近接することとになる。このため、比較例に係るエンジンでは、吸気ポート911から燃焼室15へと導出された空気の流速が、交差あるいは近接する部分で遅くなる。よって、比較例に係るエンジンでは、強いタンブル流を形成することが困難となる。
4.吸気ポート11から燃焼室15に向けての空気の流速分布
吸気ポート11から燃焼室15に向けての空気の流速分布について、図7及び図8を用い説明する。図7は、本実施形態に係るエンジン1における吸気ポート11から燃焼室15に向けての空気の流速分布を示す模式図であり、図8は、図6に示した構成の比較例に係るエンジンでの、吸気ポート911から燃焼室15に向けての空気の流速分布を示す模式図である。
なお、図7及び図8では、吸気ポート11,911から燃焼室15に向けての空気の流れの内、流速が所定以上である領域にハッチングを付している。
図7に示すように、実施形態に係る吸気ポート11を有するエンジン1では、吸気バルブ13の傘部上面13c(図4等を参照。)とバルブシート23(図4を参照。)との間を通過した空気の流れは、流速が所定以上である領域FF1が広くなっている。
これは、吸気ポート11の構成により、上側仮想延長線LUVE1と下側仮想延長線LLVE1とが平行又は離間する(互いに交差しない)ようになっているので、互いの衝突による速度低下を生じ難いことに起因するものである。
一方、図8に示すように、比較例に係る吸気ポート911を有するエンジンでは、吸気バルブ13の傘部上面13c(図4等を参照。)とバルブシート23(図4を参照。)との間を通過した空気の流れは、図7の領域FF1よりも狭い領域FF2となっている。
このように、比較例において、領域FF2が狭くなるのは、上側仮想延長線LUVE2と下側仮想延長線LLVE2とが燃焼室15内に導入された直後に交差することになり、当該交差部分での衝突により速度低下を生じ易いことに起因するものである。
5.効果
本実施形態に係るエンジン1の吸気通路構造では、上側仮想延長線LUVE1と下側仮想延長線LLVE1とが燃焼室15内において平行又は離間するよう吸気ポート11が構成されているので、燃焼室15内に高速の空気を導入することができ、より強いタンブル流F(図2を参照。)を形成することができる。即ち、本実施形態に係るエンジン1では、吸気ポート11の+Z側の内壁面(上内壁面11a)に沿って流れてきた空気と、−Z側の内壁面(下内壁面11b)に沿って流れてきた空気とが、吸気口20b付近で互いに交差しないようにし、これにより、燃焼室15内に対して高速の空気を導入することができる。
従って、本実施形態に係るエンジン1の吸気通路構造では、更なる燃焼効率の向上を図ることができる。
本実施形態に係るエンジン1では、吸気ポート11における+Z側の上内壁面11aは、吸気口20bとの接続部分に近い所定の領域に湾曲面部11eが構成されている。これより、本実施形態に係るエンジン1では、吸気ポート11の吸気通路11f内を流通する空気の内、+Z側の上内壁面11aに沿った空気は、湾曲面部11eの表面に沿って通過した後、燃焼室15に向けて、下内壁面11bに沿って流れてきた空気と交差しないようにすることができる。よって、本実施形態では、上述のように、燃焼室15内に高速の空気を導入することができ、更なる燃焼効率の向上を図ることができる。
本実施形態に係るエンジン1の吸気通路構造では、上側仮想延長線LUVE1が吸気口20bに面する壁面と吸気バルブ13における傘部上面13cとの間を通過するようにしているので、空気の流れが弱められ難く、高速の空気を燃焼室15内に導入することができる。よって、燃焼室15内により強いタンブル流Fを形成することができ、更なる燃焼効率の向上を図ることができる。
本実施形態に係るエンジン1では、上側仮想延長線LUVE1がバルブシート23の表面よりも吸気口20bの内側を通過するようにすることで、上側仮想延長線LUVE1に沿って流れてくる空気がバルブシート23に衝突することが抑制される。よって、本実施形態に係るエンジン1では、吸気ポート11吸気通路11fを流れてくる空気の流速を弱めることなく燃焼室15に導入することができ、強いタンブル流Fを形成することができる。
従って、本実施形態に係るエンジン1の吸気通路構造では、更に燃焼効率の向上を図ることができる。
[変形例]
上記実施形態では、図1に示すように、燃焼室15を覆う天井面20aにおいて、インジェクタ18が略頂部分に配置され、点火プラグ19が吸気ポート11,12に近い側に配置された構成を採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、点火プラグ19についても、天井面20aの略頂部分に配置することとしてもよい。
また、上記実施形態では、1気筒あたり2本の吸気ポート11,12と2本の排気ポートとが接続されてなる構成を採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。1気筒あたり1本の吸気ポートと1本の排気ポートとが接続されてなる構成とすることもできるし、吸気ポート及び排気ポートの少なくとも一方を3本以上とすることもできる。
また、上記実施形態では、吸気口20b及び排気口20cをシリンダヘッド20の天井面20aに開口することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、シリンダブロック21における+Z側の部分に吸気口や排気口を開口した構成を採用することなどもできる。
また、上記実施形態では、吸気ポート11において、上内壁面11aの一部に湾曲面部11eを設けることにより、吸気の流れにおける指向方向を変えることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、吸気ポートにおける吸気通路内を、整流板で仕切り、これによって、上側仮想延長線LUVE1と下側仮想延長線LLVE1とが互いに交差しないようにし、上記同様に、燃焼効率の向上を図ることも可能である。また、吸気ポートにおける下内壁面の形状により、上側仮想延長線LUVE1と下側仮想延長線LLVE1とが互いに交差しないようにすることもできる。これによっても燃焼効率の向上を図ることが可能となる。
また、上記実施形態では、2本の吸気ポート11,12の内、吸気ポート11についてのみ、その構造を説明したが、もう一方の吸気ポート12についても、吸気ポート11と同様の構成とすることもできる。
また、上記実施形態では、バルブシート23がシリンダヘッドとは別体である構成としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、吸気口の一部領域に肉盛り(Additive Manufacturing等)や表面改質等を施すことによりバルブシートを形成することも可能である。
1 エンジン
10 ピストン
11 吸気ポート
11a 上内壁面
11b 下内壁面
11e 湾曲面部
13 吸気バルブ
13a 傘部
13c 傘部上面
20 シリンダヘッド
20a 天井面
21 シリンダブロック
23 バルブシート
タンブル流
LVE1 下側仮想延長線(第2仮想延長線)
UVE1 上側仮想延長線(第1仮想延長線)

Claims (3)

  1. シリンダと、
    前記シリンダ内を往復動するピストンと、
    前記ピストンの冠面と、当該冠面に対向する前記シリンダの天井面との間に構成され、吸気口が開口されてなる燃焼室と、
    前記吸気口に接続された吸気ポートと、
    前記吸気口の開閉を行う吸気バルブと、を備え、
    前記吸気バルブは、前記吸気口の開閉を行う傘部と、当該傘部から延設された軸部と、を有し、
    前記ピストンが圧縮行程中に移動する方向を第1方向とし、当該第1方向とは反対方向であって、前記ピストンが膨張行程中に移動する方向を第2方向とし、
    前記吸気ポートを、当該吸気ポートの管軸を含みかつ前記シリンダのボア中心軸に沿った断面で見る場合に、前記吸気ポートにおける前記第1方向側の内壁面に接する仮想線を前記燃焼室内まで延長した線を第1仮想延長線とし、前記吸気ポートにおける前記第2方向側の内壁面に接する仮想線を前記燃焼室内まで延長した線を第2仮想延長線とするとき、
    前記吸気バルブの開状態において、前記第1仮想延長線と前記第2仮想延長線とが共に前記吸気バルブの軸部より排気口側の位置において前記吸気口の周囲を囲む壁面と前記吸気バルブの前記傘部の表面の一部との間を通過するとともに、互いに平行、又は前記吸気口から前記燃焼室に向けて離間するように前記吸気ポートの内壁面が形成されている、
    エンジンの吸気通路構造。
  2. 請求項1記載のエンジンの吸気通路構造であって、
    前記吸気ポートを、当該吸気ポートの前記管軸を含みかつ前記シリンダの前記ボア中心軸に沿った断面で見る場合に、
    前記吸気ポートは、空気の流れ方向における上流側から前記吸気口に向かうに従って断面積が小さくなるように形成され、
    前記吸気ポートにおける前記第1方向側の内壁面は、前記吸気口から、吸気の流れ方向の上流側の所定の箇所までの領域において、前記第2方向に向けて膨出した湾曲面を以って構成されており、
    前記空気の流れ方向における上流側から下流側に向かうに伴い、前記湾曲面が徐々に前記第2方向側の内壁面に近づいて再び遠離るように湾曲することで、前記第1仮想延長線が、前記第2仮想延長線に対して、平行、又は前記吸気口から前記燃焼室に向けて離間する、
    エンジンの吸気通路構造。
  3. 請求項1又は請求項記載のエンジンの吸気通路構造であって、
    前記吸気口には、前記吸気バルブが閉状態である場合に、当該吸気バルブの前記傘部が当接する領域にバルブシートが設けられており、
    前記第1仮想延長線は、前記バルブシートの表面よりも前記吸気口の内側を通過する、
    エンジンの吸気通路構造。
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