JP2018115583A - エンジンの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼室内における燃料の偏りを抑制する。【解決手段】エンジン1の燃焼室2に接続される吸気ポート3及び排気ポート4と、吸気ポート3内に配置され燃料を噴射する燃料噴射弁10と、燃焼室2内に供給された燃料を燃焼させる点火装置7と、燃焼室2内に不活性流体を供給する不活性流体供給装置11とを備え、不活性流体供給装置11は、エンジン1の燃焼サイクル中における燃料の噴射開始と同時に又はその噴射開始の後に不活性流体の供給を開始するエンジンの制御装置とした。不活性流体供給装置11は、噴射された燃料が燃焼室2内における排気ポート4側に混合気を形成した後に不活性流体の供給を開始する。【選択図】図1
Description
この発明は、燃焼室内での良好な燃焼を可能とする吸気通路構造を備えたエンジンの制御装置に関する。
エンジンの燃焼室内には、シリンダヘッドに設けられる吸気通路(以下、吸気ポートと称する。)を通じて吸気が供給される。また、吸気ポート内には燃料噴射弁が備えられ、燃料噴射弁から噴射された燃料が吸気とともに燃焼室内で拡散し、その拡散した燃料が、燃焼室内に設けられた点火プラグによって点火されて燃焼する。
例えば、特許文献1では、二つの吸気ポート内にそれぞれ設けられた燃料噴射弁が、燃焼室内の点火プラグを指向するように設定されている。吸気行程中における比較的圧力の低い状態の燃焼室内に、点火プラグを指向して噴射された燃料は、点火プラグ近傍の燃焼室中心付近(平面視中央付近)で衝突し、その燃焼室中心付近でリッチな混合気が形成され成層化されるようになっている。
また、二つの吸気ポートに別れて設けられた二つの燃料噴射弁によって、燃料の噴射が二方向へ分散されるため、燃料噴射量が増加しても、吸気バルブの傘部やステムに付着する燃料の量が少なく、吸気と燃料のミキシングが促進され気化霧化性が向上するとされている。
さらに、燃焼室内の内周面に沿って周方向へのスワール流が形成され、上記二方向の燃料噴射に加えて、スワール流の方向へも燃料が噴射されるようになっているので、吸気と燃料とのミキシングがさらに促進されている。
一般に、吸気ポート内の燃料噴射弁から噴射された燃料は、その貫徹力によって、燃焼室の平面視中央付近を挟んで吸気通路とは反対側、すなわち、排気通路(以下、排気ポートと称する。)側へ向かって直進する傾向がある。燃料が排気ポート側へ直進する傾向が強いと、燃焼室内で、排気ポート寄りの空間は燃料リッチな状態に、吸気ポート寄りの空間は燃料リーンな状態になってしまう。このような燃料の偏りは、燃焼室内における均質な燃焼を阻害し、燃焼効率を低下させる原因となる場合がある。
この点、特許文献1の技術によれば、燃焼室の平面視中央付近で衝突する二つの燃料噴射弁からの燃料噴射に加え、燃焼室内の内周面に沿うスワール流とそのスワール流に沿った燃料噴射が成されるので、吸気ポート側から排気ポート側への燃料の直進はある程度抑制される。
しかし、特許文献1の技術によれば、スワール流が弱い運転条件あるいはスワール流が発生していない運転条件においては、依然として、燃焼室内における燃料の偏りが生じる可能性がある。また、上記のような二つの吸気ポートと二つの燃料噴射弁、スワール流形成手段を備えるエンジン形式以外にも、様々なエンジン形式において、燃焼室内における燃料の偏りはできる限り抑制したいという要請がある。
そこで、この発明の課題は、燃焼室内における燃料の偏りをできる限り抑制することである。
上記の課題を解決するために、この発明は、エンジンの燃焼室に接続される吸気ポート及び排気ポートと、燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記燃焼室内に供給された燃料を燃焼させるための点火用火花を発生する点火装置と、前記燃焼室内に燃焼反応性の低い不活性流体を供給する不活性流体供給装置とを備え、前記不活性流体供給装置は、前記エンジンの燃焼サイクル中における前記燃料の噴射開始と同時に又はその噴射開始の後に前記不活性流体の供給を開始するエンジンの制御装置を採用した。
前記不活性流体供給装置は、噴射された前記燃料が前記燃焼室内における前記排気ポート側に混合気を形成した後に前記不活性流体の供給を開始する構成を採用することができる。
前記燃料噴射弁は前記吸気ポート内に配置され、前記不活性流体は、前記燃焼室内における上方寄り空間から前記排気ポート側の空間へ向かって供給されて前記燃焼室内にタンブル流を形成する構成を採用することができる。
前記不活性流体として、例えば、水を採用することができる。あるいは、前記不活性流体として、例えば、前記燃焼室から排出される排気ガスの一部で構成される排気還流ガスを採用することができる。
これらの各態様において、前記吸気ポートの前記燃焼室への開口を開閉する吸気バルブを備え、前記不活性流体の供給方向は開弁状態における前記吸気バルブの傘裏よりも前記排気ポート側を指向する構成を採用することができる。
これらの各態様において、前記不活性流体供給装置は、前記吸気ポート内で相対的に上流側に位置する前記不活性流体の第一供給口と、相対的に下流側に位置する前記不活性流体の第二供給口とを備える構成を採用することができる。
また、前記不活性流体供給装置は、前記吸気ポート内で相対的に上方に位置する前記不活性流体の第一供給口と、相対的に下方に位置する前記不活性流体の第二供給口とを備え、前記第一供給口からの前記不活性流体の供給量は、前記第二供給口からの前記不活性流体の供給量よりも少なく設定される構成を採用することができる。
この発明は、燃焼室内に不活性流体を供給する不活性流体供給装置が、エンジンの燃焼サイクル中における燃料の噴射開始と同時に又はその噴射開始の後に不活性流体の供給を開始するようにしたので、燃焼室内に供給された不活性流体が燃焼室内の燃料に当たって押し出すことで、燃焼室内における燃料の偏りを抑制することができる。
この発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は、この実施形態のエンジン1の燃焼室2とシリンダヘッド付近を示す縦断面図である。
エンジン1のシリンダ内にはピストン8が収容されている。シリンダの上面、内周面、及び、ピストン8の上面等により燃焼室2が形成されている。燃焼室2の上部のシリンダヘッドには、燃焼室2内に吸気を送り込む吸気ポート3、燃焼室2から引き出された排気ポート4を備えている。
また、吸気ポート3内には、燃焼室2や吸気ポート3内へ燃料を噴射する燃料噴射弁(インジェクタ)10を備えている。また、燃焼室2の頂部には、その燃焼室2内に供給された燃料を燃焼させるための点火用火花を発生する点火装置7を備えている。
吸気ポート3の燃焼室2への開口である吸気弁孔は、吸気バルブ5によって開閉される。また、同様に、排気ポート4の燃焼室2への開口である排気弁孔も、排気バルブ6によって開閉される。
これらの図面では、この発明に直接関係する吸気側の部材や手段を中心に示し、他の部材等については図示省略している。また、図面では、一つのシリンダのみを示しているが、エンジン1は単気筒であってもよいし、複数のシリンダを備えた多気筒であってもよい。
吸気ポート3の断面形状は、通路の上面3a側と下面3b側とを結ぶ上下方向への最大径が、それに直交する幅方向への最大径よりも小さく設定された、いわゆる横長のオーバル形状となっている。このようなオーバル形状は、吸気ポート3の上流寄りに配置されるインテークマニホールド内の吸気通路から、吸気バルブ5のバルブステム5bがシリンダヘッド1に支持される箇所であるバルブ支持部付近までの区間において継続している。
吸気ポート3内に配置される燃料噴射弁10は、吸気ポート3の上面3a側から吸気ポート3内の空間に向かって噴射口が臨むように配置される。その噴射口の弁が開放されることにより、燃料は、吸気流れ方向a(図2(a)参照)に沿って下流側へ向かって噴射される。
吸気ポート3内には、燃焼室2内に燃焼反応性の低い不活性流体を供給する不活性流体供給装置11が配置されている。不活性流体供給装置11は、吸気ポート3の下面3b側から吸気ポート3内の空間に向かって供給口が臨むように配置される。その供給口から、不活性流体は、吸気流れ方向a(図2(c)参照)に沿って下流側へ向かって噴射される。
この実施形態では、不活性流体供給装置11の供給口から噴射される不活性流体として、水を採用している。不活性流体である水は、エンジン1の周囲や、このエンジン1を搭載する車両のいずれかの箇所に設けられたタンクに充填され、そのタンクからポンプ等によって供給口へ送り出される。供給口の弁が開放されることにより、その供給口から噴射された水は、霧状になって吸気ポート3から燃焼室2内へ向かい、燃焼室2内ではそのほとんどが順次気化した状態(水蒸気)となっていく。
このエンジン1を搭載する車両は、電子制御ユニット20を備えている。電子制御ユニット20は、吸排気バルブ5,6の開閉制御や燃料噴射の制御、点火時期の制御等を含む、エンジン1や補機類全般の制御を行うほか、車両に搭載された機器類の制御も行う。
図2(a)に示すように、燃料噴射弁10から噴射された燃料は、上流側からの空気とともに燃焼室2へ供給される(符号b参照)。そして、図2(b)に示すように、燃料の多くは、点火装置7の電極直下である燃焼室2内の上方寄り空間を通って、排気ポート4側の空間へ向かい、そこに混合気の集まりを形成する(符号d参照)。ここで、燃焼室2内では、燃料噴射弁10から噴射される燃料の貫徹力を原因として、燃料の排気側への偏りが生じている。
つぎに、図2(c)に示すように、不活性流体供給装置11の供給口から不活性流体が噴射され、燃焼室2内へ供給される(符号c参照)。
ここで、不活性流体の供給は、エンジン1の燃焼サイクル中において、燃料の噴射開始と同時に、又は、その噴射開始の後に開始される。したがって、燃焼室2内に供給された不活性流体の多くは、図2(d)に示すように、燃料と同じく、点火装置7の電極直下である燃焼室2内の上方寄り空間を通って、排気ポート4側の空間へ向かって供給されて不活性流体の集まりを形成し(符号e参照)、既に、燃焼室2内の排気ポート4側の空間に偏って分布していた混合気の集まり(符号d参照)を、矢印f,gのように、燃焼室2の中心部へ押し出すことになる(符号h参照)。これにより、燃焼室2内における燃料の排気側への偏りを抑制し、燃焼室2内における混合気の均質度を高めることができる。
なお、不活性流体供給装置11は、噴射された燃料が燃焼室2内における排気ポート4側の空間に混合気の集まり(符号d参照)を形成した後に、不活性流体の供給を開始することが望ましい。
また、不活性流体は、燃焼室2内における上方寄り空間から排気ポート4側の空間へ向かって供給された後、燃焼室2の内面に沿って反転して円弧状の流れを発生させ、図2(d)に矢印gで示すように、燃焼室2内に上下方向のタンブル流を形成するように設定することができる。
不活性流体によるタンブル流は、筒内空間中央に押し出された比較的燃料濃度が高い混合気(符号h)の周囲を囲むように、比較的燃料濃度の低い部分を形成する。このような混合気の分布により、その後の圧縮行程、点火時期に至る間における吸気と燃料のミキシングが促進される。
不活性流体供給装置11による不活性流体の供給方向は、図2(c)に示すように、吸気バルブ5が完全に開いた開弁状態における吸気バルブ5の傘裏5aを避けた位置を指向することが望ましい。特に、不活性流体供給装置11による不活性流体の供給方向は、吸気バルブ5が完全に開いた開弁状態における吸気バルブ5の傘裏5aよりも排気ポート4側を指向することが望ましい
ここで、排気ポート4側へ向かう不活性流体の貫徹力が或る程度確保できるならば、不活性流体の供給方向が吸気バルブ5の傘裏5aを指向するようにしてもよいが、その場合は、不活性流体の供給方向は、開弁状態における吸気バルブ5のバルブステム5bよりも排気ポート4に近い側を指向することが望ましい。このような供給方向の設定により、不活性流体の貫徹力を維持し、不活性流体による混合気の押出力やタンブル流の作用(矢印f,g参照)を強化することができる。
ここで、不活性流体の供給方向が吸気バルブ5の傘裏5aを避けた位置を指向する状態とは、不活性流体供給装置11からの不活性流体の噴射中心線が、吸気バルブ5の傘裏に直接向かっている状態ではないこと、あるいは、不活性流体供給装置11からの不活性流体の噴射中心線が、吸気ポート3の内壁等に当たって跳ね返った結果、間接的に吸気バルブ5の傘裏5aに向かっている状態ではないこと等が挙げられる。
以上のように、不活性流体の供給により、燃焼室2内における燃料の排気側への偏りを抑制し、燃焼室2内における混合気の均質度を高めることができることから、ノッキングの発生を抑制できる。ノッキングの抑制により、点火時期の進角も可能となることから、エンジン性能や燃費が向上する効果も期待できる。
不活性流体の供給は、ノッキングが生じやすい中高負荷の運転領域で行うことが特に有効であるが、それ以外の運転領域を含む全ての運転領域においても、燃焼効率の向上、ノッキングの抑制、燃費の向上といった種々の効果を発揮することができる。ここで、ノッキングが生じやすい中高負荷の運転領域では、供給される不活性流体の量を相対的に多く設定し、それ以外の運転領域では、供給される不活性流体の量を相対的に少なく設定してもよい。
なお、不活性流体の供給方向は、バルブステム5bを避けて設定されることが望ましい。また、例えば、不活性流体供給装置11の供給口を複数配置し、各供給口からの不活性流体の噴射中心線が、バルブステム5bを避けるとともに、そのバルブステム5bを挟んで両側をそれぞれ指向するように設定してもよい。
また、他の実施形態を、図3に示す。この実施形態では、不活性流体供給装置11は、相対的に上方に位置する不活性流体の第一供給口11aと、相対的に下方に位置する不活性流体の第二供給口11bとを備えたものである。ここで、第一供給口11aによる不活性流体の噴射中心線と、第二供給口11bによる不活性流体の噴射中心線との間にバルブステム5bを位置させることにより、前述のように、不活性流体の供給方向がバルブステム5bを避けるように設定することができる。
ここで、第一供給口11aによる不活性流体の噴射中心線と、第二供給口11bによる不活性流体の噴射中心線は、それぞれ開弁状態における吸気バルブ5の傘裏5aを避けた位置を指向することが望ましい点は、前述のとおりである。
また、図3に示すように、第一供給口11aの設置位置を、第二供給口11bの設置位置よりも吸気ポート3内の奥部とすることにより、それぞれから供給される不活性流体によるタンブル流の発生位置を異ならせることも可能である。ここでは、吸気ポート3内の上流側に位置する第一供給口11aからの不活性流体(符号c’)によるタンブル流(符号g’)は、点火装置7直下の比較的筒軸に近い位置に発生し、吸気ポート3内の下流側に位置する第二供給口11bからの不活性流体(符号c”)によるタンブル流(符号g”)は、比較的排気ポート4に近い位置に発生する。
このような、発生位置の異なる複数のタンブル流(符号g’,g”)の設定により、筒内空間中央に押し出された比較的燃料濃度が高い混合気(符号h)の周囲を囲むタンブル流の作用を、さらに強化することができる。
また、第一供給口11aからの不活性流体の供給量を、第二供給口11bからの不活性流体の供給量よりも少なく設定することで、同様な発生位置の異なる複数のタンブル流(符号g’,g”)の設定が可能である。
例えば、相対的に供給量が少ない第一供給口11aからの不活性流体によるタンブル流(符号g’)を、点火装置7直下の比較的筒軸に近い位置に発生させ、相対的に供給量が多い第二供給口11bからの不活性流体によるタンブル流(符号g”)を、比較的排気ポート4に近い位置に発生させる。このような供給量の差異の設定は、第一供給口11a、第二供給口11bからの不活性流体の供給時間(開弁時間)を調整したり、第一供給口11a、第二供給口11bからの不活性流体の供給圧を調整することにより設定できる。このような場合、第一供給口11aと第二供給口11bの設置位置を、吸気ポート3内の吸気流れ方向aに対して同じ位置に設定してもよい。
上記の各実施形態では、不活性流体供給装置11の供給口から噴射される不活性流体として水を採用しているが、不活性流体としては燃料の燃焼に寄与しない物質であればよく、例えば、不活性流体として、燃焼反応性の低い気体である窒素や二酸化炭素、あるいは、燃焼室2から排出される排気ガスの一部で構成される排気還流ガスを採用してもよい。
不活性流体として排気還流ガスを採用する場合、エンジン1は、燃焼室2から排気通路へ排出される排気ガスの一部を、排気還流ガスとして吸気通路に導入する排気ガス再循環装置を備えた構成となる。
排気還流ガスの吸気への導入口は、燃焼室2へ通じる吸気ポート3内に配置される。導入口は開閉自在のバルブを備えており、そのバルブを開放すれば、吸気ポート3内の圧力状態に応じて排気還流ガスが吸気に導入される。このとき、排気還流ガスは、吸気流れ方向aに沿って下流側へ向かって噴射される。
上記の実施形態では、吸気ポート3内に、燃焼室2や吸気ポート3内へ燃料を噴射する燃料噴射弁10を備えたが、燃料噴射弁10を燃焼室2内に臨んで設けた直噴エンジンにおいても、この発明を適用できる。直噴エンジンにおいて、燃料噴射弁10から噴射される燃料は、その噴射時の貫徹力を原因として、燃焼室2内における燃料噴射弁10の配置側とは反対側へ偏りが生じやすい。このため、不活性流体は、その燃料の偏りが生じやすい燃料噴射弁10の配置側とは反対側へ向かって供給することが望ましい。
また、上記の実施形態では、不活性流体供給装置11を、吸気ポート3の下面3b側から吸気ポート3内の空間に向かって供給口が臨むように配置したが、不活性流体供給装置11を、吸気ポート3の上面3a側から吸気ポート3内の空間に向かって供給口が臨むように配置してもよい。また、不活性流体供給装置11の供給口を、燃焼室2内に直接臨むように配置してもよい。
1 エンジン
2 燃焼室
3 吸気ポート
4 排気ポート
5 吸気バルブ
5a 傘裏
5b バルブステム
6 排気バルブ
7 点火装置
8 ピストン
10 燃料噴射弁
11 不活性流体供給装置
20 電子制御ユニット
2 燃焼室
3 吸気ポート
4 排気ポート
5 吸気バルブ
5a 傘裏
5b バルブステム
6 排気バルブ
7 点火装置
8 ピストン
10 燃料噴射弁
11 不活性流体供給装置
20 電子制御ユニット
Claims (8)
- エンジンの燃焼室に接続される吸気ポート及び排気ポートと、
燃料を噴射する燃料噴射弁と、
前記燃焼室内に供給された燃料を燃焼させるための点火用火花を発生する点火装置と、
前記燃焼室内に燃焼反応性の低い不活性流体を供給する不活性流体供給装置と、
を備え、
前記不活性流体供給装置は、前記エンジンの燃焼サイクル中における前記燃料の噴射開始と同時に又はその噴射開始の後に前記不活性流体の供給を開始する
エンジンの制御装置。 - 前記不活性流体供給装置は、噴射された前記燃料が前記燃焼室内における前記排気ポート側に混合気を形成した後に前記不活性流体の供給を開始する
請求項1に記載のエンジンの制御装置。 - 前記燃料噴射弁は前記吸気ポート内に配置され、
前記不活性流体は、前記燃焼室内における上方寄り空間から前記排気ポート側の空間へ向かって供給されて前記燃焼室内にタンブル流を形成する
請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置。 - 前記不活性流体は水である
請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。 - 前記不活性流体は前記燃焼室から排出される排気ガスの一部で構成される排気還流ガスである
請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。 - 前記吸気ポートの前記燃焼室への開口を開閉する吸気バルブを備え、
前記不活性流体の供給方向は開弁状態における前記吸気バルブの傘裏よりも前記排気ポート側を指向する
請求項1〜5の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。 - 前記不活性流体供給装置は、前記吸気ポート内で相対的に上流側に位置する前記不活性流体の第一供給口と、相対的に下流側に位置する前記不活性流体の第二供給口とを備える、
請求項1〜6の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。 - 前記不活性流体供給装置は、前記吸気ポート内で相対的に上方に位置する前記不活性流体の第一供給口と、相対的に下方に位置する前記不活性流体の第二供給口とを備え、
前記第一供給口からの前記不活性流体の供給量は、前記第二供給口からの前記不活性流体の供給量よりも少なく設定される
請求項1〜6の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。
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JP2017005917A JP2018115583A (ja) | 2017-01-17 | 2017-01-17 | エンジンの制御装置 |
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