JP7283627B2 - Fe基アモルファス合金粉末の製造方法 - Google Patents
Fe基アモルファス合金粉末の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7283627B2 JP7283627B2 JP2022507040A JP2022507040A JP7283627B2 JP 7283627 B2 JP7283627 B2 JP 7283627B2 JP 2022507040 A JP2022507040 A JP 2022507040A JP 2022507040 A JP2022507040 A JP 2022507040A JP 7283627 B2 JP7283627 B2 JP 7283627B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- amorphous alloy
- based amorphous
- producing
- alloy powder
- pulverized
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
- B22D11/06—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F9/00—Making metallic powder or suspensions thereof
- B22F9/02—Making metallic powder or suspensions thereof using physical processes
- B22F9/04—Making metallic powder or suspensions thereof using physical processes starting from solid material, e.g. by crushing, grinding or milling
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
- H01F1/12—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
- H01F1/14—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
- H01F1/147—Alloys characterised by their composition
- H01F1/153—Amorphous metallic alloys, e.g. glassy metals
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
前記脆化した塊状体を粗く破砕させる解砕工程と、
得られた解砕体を、選別手段で所定の大きさに選別してFe基アモルファス合金の小片を得る選別工程と、
前記Fe基アモルファス合金の小片を、粉砕手段で乾式粉砕する粉砕工程とを備え、
前記選別手段は、多数の貫通孔を有する円筒体を備え、
前記円筒体の内側に前記解砕体を投入した状態で前記円筒体を軸周りに回転させ、前記解砕体を解して箔状に分離するとともに、小片に分割し、前記円筒体に形成された貫通孔を通過させることを特徴とする。
前記脆化した塊状体を粗く破砕させる解砕工程と、
得られた解砕体を、選別手段で所定の大きさに選別してFe基アモルファス合金の小片を得る選別工程と、
前記Fe基アモルファス合金の小片を、粉砕手段で乾式粉砕する粉砕工程とを備え、
前記選別手段は、多数の貫通孔を有する板状体を備え、
前記板状体の上に前記解砕体を投入した状態で前記板状体を振動させ、前記解砕体を解して箔状に分離するとともに、小片に分割し、前記板状体に形成された貫通孔を通過させることを特徴とする。
本発明のFe基アモルファス合金粉末の製造方法を以下に説明する。図1は、本発明のFe基アモルファス合金粉末の製造方法における製造工程のフローチャートである。図1に示す通り、箔状のFe基アモルファス合金を素材として所定の大きさの塊とし、それを加熱して脆化させたものを乾式粉砕して所望の粒径としたFe基アモルファス合金粉末を得る。必要に応じて、さらにFe基アモルファス合金粉末の表面に酸化膜を形成する。以下、各工程について詳細に説明する。
本実施形態で素材となる箔状のアモルファス合金には、例えば、単ロール法のように合金溶湯を急冷することによって得られる急冷凝固薄帯を用いる。Fe基アモルファス合金薄帯として、1.4 T以上の高い飽和磁束密度Bsを有するFe基アモルファス合金薄帯を用いるのが好ましい。例えば、Metglas(登録商標)2605SA1材に代表されるFe-Si-B系等のFe基アモルファス合金薄帯を用いることができる。さらに他の元素を含むFe-Si-B-C系、Fe-Si-B-C-Cr系等の組成を採用することもできる。Feの一部をCo、Ni等で置換してもよい。本発明の実施形態に用いるFe基アモルファス合金薄帯の合金組成の一例としては、FeaSibBcCdMe(但し、MはCr、Mo、Mn、Zr及びHfからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素であり、原子%で、50≦a≦90、2≦b≦15、5≦c≦30、0≦d≦3、0≦e≦10、a+b+c+d+e=100)で表されるものが好ましい。合金組成はこれを特に限定するものではなく、必要とされる特性に応じて選定することができる。
アモルファス合金粉末用の素材として、箔状のFe基アモルファス合金をアモルファス合金薄帯として大きな巻き体のまま使用したり、端材を使用したりすることは可能である。端材は所望の形状のアモルファス合金薄帯を取り除いた残りであり、その大きさや形状は多種多様で、バラバラの状態では非常に嵩張り、取り扱いが容易でない。一方でアモルファス合金薄帯は長尺の形態をなし、大きな巻き体、典型的には外径が直径1~2 m程度の巻き体として流通していて、その重量は数百 kgを超えるため、この場合もまたそのままでは取り扱いが容易でない場合がある。そのため、箔状のFe基アモルファス合金を取り扱いが容易な程度の大きさ、重量の塊状体とするのが好ましい。
本実施形態では、塊状体に対し、脆化のための熱処理を行うのが好ましい。この脆化処理は、Fe基アモルファス合金の薄帯や端材を塊状体とせずにそのまま利用する場合は必須ではないが、その場合でも脆化処理を施した方が粉砕性を高めることができるので好ましい。熱処理は大気中でも良いし、非酸化性雰囲気中でも良い。Fe基アモルファス合金はその組成にもよるが、250℃以上の熱処理により脆化が起こり、粉砕しやすくなる性質を持っている。脆化処理の温度を上げると、より脆化し、粉砕しやすくなる。ただし、温度を上げすぎると結晶化が始まり、粉砕粉の著しい結晶化は、例えば圧粉磁心として使用する場合に、保磁力の増加や磁心損失の増加に影響するので好ましくない。このため脆化処理の温度は、Fe基アモルファス合金であれば、その結晶化温度よりも100~220℃低温とするのが好ましく、300~400℃の温度であるのが好ましい。脆化処理の温度は、より好ましくは300~380℃であり、さらに好ましくは320~380℃であり、最も好ましくは340~380℃である。
本実施形態では、脆化処理後又は未処理の塊状体に対して解砕処理を行うのが好ましい。この解砕工程は主に塊状体を対象に行い、塊になっている箔状のアモルファス合金の塊状体を粗く破砕させる。解砕は解砕用プレス機やハンマーを用い外力を作用させて行うことができる。このとき、解砕用プレス機の加圧方向は塊状体が巻き体であれば、その巻軸方向が一致する状態で、塊状体をプレスして解砕するのが好ましい。端材から得られる塊状体であれば加圧はいずれの方向からでも良いが、加圧方向に平坦な面があるのが好ましい。プレスの加圧力は、塊状体の質量あたり0.3 ton/kg以上とするのが好ましい。この加圧力は解砕用プレス機で解砕する際の最大加圧力を投入する巻き体の質量で除した数値と定義する。この加圧力が0.3 ton/kg未満であると、解砕力が弱く十分に解砕されない。加圧力が5 ton/kgより大きい場合は、プレス機が大型化し効率的でない。従って、解砕工程でのプレスの加圧力は、塊状体の質量あたり0.3~5 ton/kgであるのが好ましい。
塊状体の解砕工程を終えた後の解砕体の形態は、不定形で大小に分割された箔状の破片の状態や、箔が多層に重なりそれらが密着して多層体を形成した状態となっている。特に、アモルファス合金薄帯を巻き直して小さな巻き体とした塊状体を用いた場合、解砕体には多層体が多く存在している。解砕体は、大きなものでは平面視で人の拳よりも大きな形状のものも含んでいる。大きな解砕体のままでは次の粉砕工程の粉砕機に供給できない場合や、粉砕機に大きな負荷がかかり過負荷となって、処理できない粉砕粉が粉砕機の内部に溜まり、粉砕機が停止する可能性がある。また、粉砕に時間を要するため、得られる粉砕粉末は内部応力が大きく磁気特性に劣るものとなり易い。選別工程a4では、多層体の状態の解砕体を解して分離させ、箔の重なりを減じ、更には小片に分割し、Fe基アモルファス合金の小片を篩って所定の大きさに選別して分離する。このようにして選別して分離した小片を次の粉砕工程に供給する。
次に、本実施形態では、選別工程a4で得られたFe基アモルファス合金の小片を粉砕する。粉砕は、ピンミル又はハンマーミルを用いて行うのが好ましい。ピンミルは向かい合った2枚の円板とその表面に互いにかみ合うよう植えられた多数のピンを備える機器である。ピンミルに投入されたFe基アモルファス合金の小片は、円板中心に供給され、片方の円板、又は両方の円板が高速回転することで生じる遠心力で円周方向に移動しながら、ピンによる衝撃力、せん断力によって破砕、粉砕される。ハンマーミルは、高速回転するハンマーによる衝撃力、せん断力によってFe基アモルファス合金の小片を破砕及び粉砕する。
粉砕工程a5を経た粉砕粉の表面に酸化被膜を形成しても良い。酸化被膜の形成は必須ではないが、防錆や絶縁のため形成するのが好ましい。酸化被膜を形成するのに、アンモニアを触媒としてTEOS(テトラエトキシシラン)を加水分解して粉砕粉の表面にSiO2被膜を形成するのが好ましい。また酸素を含む雰囲気中で加熱することによって粉砕粉の表面を酸化して、表面に合金組成に由来する酸化被膜を形成するのも好ましい。酸化のための熱処理は、例えば、大気中で、100~350℃の温度で2~6時間保持するのが好ましい。
本実施形態により得られた粉砕粉(粉砕工程a5を経たもの)は、上記したとおり、2000 A/m以下の保磁力Hcを有している。この粉砕粉に対し、歪み取り熱処理を行うことにより、保磁力を一層小さくすることができる。なお歪み取り熱処理は粉砕粉を使用して圧粉磁心とした後で行われることが多く、粉砕粉にあらかじめ歪み取り熱処理を行うことは必須ではない。この歪み取り熱処理は、箔状のアモルファス合金が前述のFe-Si-B系、Fe-Si-B-C系、Fe-Si-B-C-Cr系等のFe基アモルファス合金薄帯であれば、それらが結晶化しない温度条件で、結晶化温度未満の温度で行うのが好ましい。好ましくは350℃以上の温度であり、より好ましくは360℃以上であり、更に好ましくは380℃以上である。歪み取り熱処理は温度が高いほど効果が得られるので結晶化温度に近い温度350~420℃で行うのが好ましく、360~410℃で行うのがより好ましく、380~400℃で行うのが最も好ましい。歪み取り熱処理によって、粉砕粉の保磁力を200 A/m以下とすることができる。歪み取り熱処理後の粉砕粉の保磁力は、好ましくは180 A/m以下であり、さらに好ましくは160 A/m以下であり、最も好ましくは150 A/m以下である。この歪み取り熱処理は、例えば、昇温時間を1~6時間程度、保持時間を0.5~4時間程度として行えばよい。
(a)素材及び塊状化処理
箔状のアモルファス合金として、厚さ25μm及び幅213 mmの長尺の日立金属株式会社製Metglas(登録商標)2605SA1材を用いた。この2605SA1材は、Fe-Si-B系材料のFe基アモルファス合金薄帯である。このFe基アモルファス合金薄帯は合金の溶湯を急冷凝固させる液体急冷法により、溶湯を高速回転する単ロール上で連続鋳造し、得られた薄帯をスプールに巻き取ることにより製造されたものである。このFe基アモルファス合金薄帯をスプールから巻き出し、巻き直して質量が約10 kg及び外径が150 mmの巻き体(塊状体)を18個作製した。
この18個の巻き体をそれぞれステンレスの容器(図示せず)に入れ、乾燥した大気雰囲気の熱処理炉内に適宜積み込み、脆化のための熱処理(脆化処理)を行った。積み込み状態を図8及び図9に模式的に示す。図8は正面から見た模式図であり、図9は平面的に見た模式図ある。図8及び図9に示すように、巻き体1を熱処理炉内に、一面に3列で各列に3個、縦に2段に配置した。縦方向は設置台(図示せず)を設けており、巻き体1同士は離れている。なお図8及び図9では、各巻き体1の位置関係のみを示すため、ステンレスの容器及び設置台の図示は省略した。
次に、脆化処理した巻き体に解砕処理を行った。解砕工程は、巻き体を解砕用プレス機に、巻き体の軸方向がプレス機の加圧方向と同じになるように配置し、巻き体に対し1 ton/kgの加圧力でプレスして解砕した。巻き体を解砕した解砕体は、箔状のアモルファス合金が多層に重なり部分的に密着したような多層体の状態となっている部分があった。
解砕処理によって得られた解砕体に含まれる多層体部分を、解して重なった箔を分離するとともに、破片となった箔状のアモルファス合金を更に小片に分割して、以下の選別処理を行った。本実施例では、図2に示すように、直径が約10 cmの多数の貫通孔107が形成された側面105を有し、φ600の開口部を有する有底の円筒体101の中に解砕体15を投入し、円筒体101を軸周りに回転させ、円筒体101の側面105に設けられた貫通孔107を通過させることでFe基アモルファス合金の小片を篩い分けた。貫通孔107から落ちるFe基アモルファス合金の小片20は、ベルトコンベアで次の粉砕工程へ送った。Fe基アモルファス合金の小片20の大きさ(この大きさとは、薄帯の厚さ方向に垂直な方向における幅方向の最短部分の寸法のことであり、長方形状であれば短い側の幅寸法に相当する)は、概ね3~10 cm程度であり、更に細かな小片も含んでいた。なお、Fe基アモルファス合金の小片は変形可能であるので、屈曲していたりすると10 cmの貫通孔107は通過するものの、偏平形状に伸ばすと最長部分の寸法は10 cmを超えるものも存在していた。得られたFe基アモルファス合金の小片20は、偏平状の最長部分の寸法をLとし、その最長部分に直交する方向の最長部分の寸法をMとしたとき、おおむねL≦1.5Mの関係にあった。
次に、粗粉砕、中粉砕及び微粉砕を順次行う粉砕工程を行った。なお、粗粉砕は第1-1粉砕工程a5-1-1、中粉砕が第1-2粉砕工程a5-1-2に相当し、微粉砕が第2粉砕工程a5-2に相当する。第1-1粉砕工程a5-1-1の粗粉砕は、粉砕整粒機を用いた。直径4 mmの穴を施したスクリーンを設置した粉砕整粒機に解砕体を連続して投入し、粉砕刃を高速回転させて粉砕処理した。この粗粉砕により得られた粉砕粉の大きさは、直径4 mmの穴を通過することができる大きさである。
第2粉砕工程a5-2において、粉砕機としてディスク型振動ミルを用いた以外は、実施例1の粉末C(脆化処理360℃の条件)と同様にしてFe基アモルファス合金粉末を得た。ディスク型振動ミルは、モーターによって揺動する試料容器内のリングとストーンとが遊星運動を起こすことで、容器内の試料を圧力と摩砕とによって粉砕するものである。粉砕は50 gの粉砕粉を投入し1分間運転して行った。得られたFe基アモルファス合金粉末の大きさは、粉末Cとほぼ同様であった。実施例2の粉砕粉のSEM観察像を図13に示す。実施例2の粉砕粉は、ピンミルで粉砕した粉末Cより角が丸まった形態で、表面も荒れた状態となっている粉砕粉を多く含んでいた。粉末C及び実施例2の粉砕粉の保磁力を、それぞれ歪み取り熱処理を行っていない粉砕後の粉砕粉と、420℃で歪み取り熱処理を行った後の粉砕粉との両方で評価した。結果を表1に示す。
脆化処理を、熱処理炉の温度設定として、最高温度を300℃、最高温度での保持時間を2時間として行い、粉砕工程a5として、第1粉砕工程a5-1の粗粉砕(直径4 mmの穴を施したスクリーンを設置した破砕整粒機による粉砕;実施例1で行った第1-1粉砕工程a5-1-1の粗粉砕と同条件)と、三種類の粉砕機(ディスク型振動ミル、ハンマーミル、及びピンミル)を用いた第2粉砕工程a5-2の微粉砕とを行った以外、実施例1と同様にして、それぞれ三種類のアモルファス合金粉砕粉末を作製した。得られた三種類の粉砕粉を粒径150μm通過の篩いを通過し、粒径75μm通過の篩いを通過しない粉砕粉となるように分級した。歪み取り未熱処理の粉砕粉と、歪み取り熱処理を360℃、380℃及び400℃で行った粉砕粉を準備し、実施例2と同様にして保磁力Hcを測定した。結果を表2に示す。
アモルファス合金薄帯の端材として、日立金属株式会社製Metglas(登録商標)2605SA1材(厚さ25μm)の端材を用いて、Fe基アモルファス合金薄帯の端材の塊状態を以下のようにして作製した。約10 kgの端材を、二方締めプレス機で圧縮し、約20×15×25 mmの直方体を複数個作製した。この直方体は表面に凹凸が形成された状態である。この直方体を端材の塊状態とする。この端材の塊状態を、乾燥した大気雰囲気の熱処理炉内に適宜積み込み、脆化熱処理を行った。脆化熱処理は、最高温度を360℃とした以外実施例1と同様にして行った。
実施例4と同様にして、アモルファス合金薄帯の端材から塊状化処理、脆化処理、及び解砕処理を行って得られた解砕体を、手で粗く解してディスク型振動ミルに投入し、粉砕粉の平均粒径が88μmとなるまで粉砕してFe基アモルファス合金の粉砕粉を作製した。得られた粉砕粉の大部分は角が丸まった形態で、表面も荒れた状態となっていた。粉砕粉の保磁力は4140 A/mと大きかった。この粉砕粉に340℃で歪み取り熱処理を施したが、保磁力の改善程度は本発明の実施例と比べて劣っていた。
Claims (15)
- 箔状のFe基アモルファス合金の塊状体を加熱して脆化させる脆化工程と、
前記脆化した塊状体を粗く破砕させる解砕工程と、
得られた解砕体を、選別手段で所定の大きさに選別してFe基アモルファス合金の小片を得る選別工程と、
前記Fe基アモルファス合金の小片を、粉砕手段で乾式粉砕する粉砕工程とを備え、
前記選別手段は、多数の貫通孔を有する円筒体を備え、
前記円筒体の内側に前記解砕体を投入した状態で前記円筒体を軸周りに回転させ、前記解砕体を解して箔状に分離するとともに、小片に分割し、前記円筒体に形成された貫通孔を通過させる、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 箔状のFe基アモルファス合金の塊状体を加熱して脆化する脆化工程と、
前記脆化した塊状体を粗く破砕させる解砕工程と、
得られた解砕体を、選別手段で所定の大きさに選別してFe基アモルファス合金の小片を得る選別工程と、
前記Fe基アモルファス合金の小片を、粉砕手段で乾式粉砕する粉砕工程とを備え、
前記選別手段は、多数の貫通孔を有する板状体を備え、
前記板状体の上に前記解砕体を投入した状態で前記板状体を振動させ、前記解砕体を解して箔状に分離するとともに、小片に分割し、前記板状体に形成された貫通孔を通過させる、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 請求項1に記載のFe基アモルファス合金粉末の製造方法において、
前記円筒体に形成された貫通孔の直径が30~150mmである、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 請求項2に記載のFe基アモルファス合金粉末の製造方法において、
前記板状体に形成された貫通孔の直径が30~150mmである、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 請求項1から4のいずれかに記載のFe基アモルファス合金粉末の製造方法において、
前記粉砕工程で、粉砕粉の平均粒径を50~240μmとする、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 請求項1から5のいずれかに記載のFe基アモルファス合金粉末の製造方法において、
前記粉砕工程の粉砕手段がピンミル又はハンマーミルである、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 請求項1から6のいずれかに記載のFe基アモルファス合金粉末の製造方法において、
前記脆化工程の前に、箔状のFe基アモルファス合金を塊状体とする塊状化工程を備える、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 請求項1から7のいずれかに記載のFe基アモルファス合金粉末の製造方法において、
前記粉砕工程が第1粉砕工程と第2粉砕工程とからなり、
前記第1粉砕工程で、所定の大きさで選別されたFe基アモルファス合金の小片を粗粉砕し、
前記第2粉砕工程で、前記第1粉砕工程で得られた粉砕粉を微粉砕する、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 請求項8に記載のFe基アモルファス合金粉末の製造方法において、
前記第1粉砕工程で粉砕粉の平均粒径を0.5~10mmとし、前記第2粉砕工程で粉砕粉の平均粒径を50~240μmとする、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 請求項8に記載のFe基アモルファス合金粉末の製造方法において、
前記第1粉砕工程が、第1-1粉砕工程と第1-2粉砕工程とからなり、
前記第1-1粉砕工程で、所定の大きさで選別されたFe基アモルファス合金の小片を粗粉砕し、
前記第1-2粉砕工程で、前記第1-1粉砕工程で得られた粉砕粉を中粉砕し、
前記第2粉砕工程で、前記第1-2粉砕工程で得られた粉砕粉を微粉砕する、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 請求項10に記載のFe基アモルファス合金粉末の製造方法において、
前記第1-1粉砕工程で粉砕粉の平均粒径を2~10mmとし、前記第1-2粉砕工程で粉砕粉の平均粒径を0.5~4mmとし、前記第2粉砕工程で粉砕粉の平均粒径を50~240μmとする、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 請求項8から11のいずれかに記載のFe基アモルファス合金粉末の製造方法において、
前記第1粉砕工程の粉砕手段を破砕整粒機とし、前記第2粉砕工程の粉砕手段をピンミル又はハンマーミルとする、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 請求項1から12のいずれかに記載のFe基アモルファス合金粉末の製造方法において、
前記粉砕工程後に、粉砕粉の表面に酸化膜を形成する酸化膜形成工程を備える、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 請求項1から13のいずれかに記載のFe基アモルファス合金粉末の製造方法において、
前記Fe基アモルファス合金粉末の合金組成が、FeaSibBcCdMe(但し、MはCr、Mo、Mn、Zr及びHfからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素であり、原子%で、50≦a≦90、2≦b≦15、5≦c≦30、0≦d≦3、0≦e≦10、a+b+c+d+e=100)で表される、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。 - 請求項1から13のいずれかに記載のFe基アモルファス合金粉末の製造方法において、
前記Fe基アモルファス合金粉末の合金組成が、Fe100-x-yAxXy(ただし、AはCu及び/又はAu、XはB、Si、S、C、P、Al、Ge、B、Sn及びCrからなる群から選ばれた少なくとも一種類の元素)で表され、原子%で、0<x≦5、10≦y≦24により表される、Fe基アモルファス合金粉末の製造方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2020/010225 WO2021181512A1 (ja) | 2020-03-10 | 2020-03-10 | Fe基アモルファス合金粉末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2021181512A1 JPWO2021181512A1 (ja) | 2021-09-16 |
JP7283627B2 true JP7283627B2 (ja) | 2023-05-30 |
Family
ID=77670514
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022507040A Active JP7283627B2 (ja) | 2020-03-10 | 2020-03-10 | Fe基アモルファス合金粉末の製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7283627B2 (ja) |
WO (1) | WO2021181512A1 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015527413A (ja) | 2012-05-31 | 2015-09-17 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se | 結合剤 |
US20150357118A1 (en) | 2013-01-24 | 2015-12-10 | Amogreentech Co., Ltd. | METHOD FOR MANUFACTURING Fe-BASED AMORPHOUS METAL POWDER AND METHOD FOR MANUFACTURING AMORPHOUS SOFT MAGNETIC CORES USING SAME |
CN107578877A (zh) | 2017-06-29 | 2018-01-12 | 安泰科技股份有限公司 | 一种磁导率μ=90的铁基纳米晶磁粉芯及其制备方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3655321B2 (ja) * | 1992-05-29 | 2005-06-02 | 三井化学株式会社 | Fe基軟磁性合金粉末の製造方法 |
-
2020
- 2020-03-10 JP JP2022507040A patent/JP7283627B2/ja active Active
- 2020-03-10 WO PCT/JP2020/010225 patent/WO2021181512A1/ja active Application Filing
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015527413A (ja) | 2012-05-31 | 2015-09-17 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se | 結合剤 |
US20150357118A1 (en) | 2013-01-24 | 2015-12-10 | Amogreentech Co., Ltd. | METHOD FOR MANUFACTURING Fe-BASED AMORPHOUS METAL POWDER AND METHOD FOR MANUFACTURING AMORPHOUS SOFT MAGNETIC CORES USING SAME |
CN107578877A (zh) | 2017-06-29 | 2018-01-12 | 安泰科技股份有限公司 | 一种磁导率μ=90的铁基纳米晶磁粉芯及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPWO2021181512A1 (ja) | 2021-09-16 |
WO2021181512A1 (ja) | 2021-09-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0133758B1 (en) | Iron-rare earth-boron permanent magnets by hot working | |
EP2243854B1 (en) | ALLOY COMPOSITION, Fe-BASED NANOCRYSTALLINE ALLOY AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR, AND MAGNETIC COMPONENT | |
CA2798345A1 (en) | Iron-based soft magnetic powder and production method thereof | |
JP2016003366A (ja) | 軟磁性合金粉末並びにそれを用いた圧粉磁芯及びその製造方法 | |
CN109215920B (zh) | 压粉磁芯 | |
JPH07145442A (ja) | 軟磁性合金圧密体およびその製造方法 | |
JPH01290714A (ja) | RE―Fe―Bタイプの磁気的に整列した材料の高い体積部分を生産するダイ・アプセット製造法 | |
JP2002249802A (ja) | 非晶質軟磁性合金圧密体及びそれを用いた圧粉磁心 | |
TWI778112B (zh) | 鐵基合金、結晶鐵基合金粉化粉末及磁芯 | |
CN113365764B (zh) | 非晶质合金薄带、非晶质合金粉末及纳米晶体合金压粉磁芯以及纳米晶体合金压粉磁芯的制造方法 | |
JP7358989B2 (ja) | 永久磁石 | |
JP7283627B2 (ja) | Fe基アモルファス合金粉末の製造方法 | |
JP2004111481A (ja) | 希土類焼結磁石およびその製造方法 | |
JP2003181696A (ja) | プレス装置および磁石の製造方法 | |
JPH01294801A (ja) | 扁平状Fe−Ni系合金微粉末の製造方法 | |
JP3148581B2 (ja) | 耐食性のすぐれたR−Fe−B−C系永久磁石材料の製造方法 | |
CN110153383A (zh) | 软磁性合金粉末、其制造方法、以及使用其的压粉磁芯 | |
JP2003049234A (ja) | 希土類磁石用焼結体の製造方法 | |
JPH01294802A (ja) | 扁平状Fe−Si−Al系合金微粉末の製造方法 | |
JP2015007275A (ja) | 磁石用粉末の製造方法、磁石用粉末、磁石用成形体、磁性部材、及び圧粉磁石 | |
JPH05258928A (ja) | 永久磁石および永久磁石粉末および製造方法 | |
JP7416212B2 (ja) | 軟磁性合金粉末、磁心、磁気応用部品およびノイズ抑制シート | |
JP2002208509A (ja) | 希土類磁石およびその製造方法 | |
JP7026339B2 (ja) | 磁性体材料のリサイクル方法 | |
JPH10280010A (ja) | 希土類永久磁石合金粉末の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220624 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230207 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230330 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230418 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230501 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7283627 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |