JP2015007275A - 磁石用粉末の製造方法、磁石用粉末、磁石用成形体、磁性部材、及び圧粉磁石 - Google Patents

磁石用粉末の製造方法、磁石用粉末、磁石用成形体、磁性部材、及び圧粉磁石 Download PDF

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一誠 嶋内
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Abstract

【課題】粒径のばらつきが小さく、成形性に優れる磁石用粉末を得ることができる磁石用粉末の製造方法を提供する。【解決手段】磁石用粉末の製造方法は、準備工程と水素化工程と粉砕工程とを備える。準備工程は、希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金10を準備する。水素化工程は、前記希土類−鉄系合金10を水素を含む雰囲気中で不均化温度以上の温度で熱処理して水素化処理する。粉砕工程は、前記水素化処理した合金10hを機械的に粉砕する。【選択図】図1

Description

本発明は、磁石用粉末の製造方法、磁石用粉末、磁石用成形体、磁性部材、及び圧粉磁石に関する。特に、粒径のばらつきが小さく、成形性に優れる磁石用粉末を得ることができる磁石用粉末の製造方法に関する。
モータや発電機などの用途に、希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金を用いた希土類磁石が広く利用されている。希土類磁石としては、Nd−Fe−B系化合物(例、NdFe14B)を主相とするNd−Fe−B系合金を用いたネオジム磁石が代表的である。従来の希土類磁石は、希土類−鉄系合金の粉末を焼結した焼結磁石や、合金粉末をバインダ樹脂で固化したボンド磁石が主流である。また、ボンド磁石では、Nd−Fe−B系合金よりも更に磁気特性に優れるSm−Fe−N系化合物(例、SmFe17)を主相とするSm−Fe−N系合金を用いることが検討されている。
最近では、焼結磁石やボンド磁石以外の希土類磁石として、粉末を圧縮成形した圧粉磁石が開発されている(特許文献1〜3を参照)。これら特許文献1〜3には、原料の希土類−鉄系合金のインゴットを準備し、希土類−鉄系合金を粉砕して合金粉末を作製した後、合金粉末を不均化温度以上で水素化(HD:Hydrogenation−Disproportionation)処理して磁石用粉末を製造することが記載されている。そして、磁石用粉末を圧縮成形して粉末成形体を作製した後、粉末成形体を再結合温度以上で脱水素(DR:Desorption−Recombination)処理して磁性部材を製造し、この磁性部材を希土類磁石の素材に用いることが記載されている。つまり、これら特許文献1〜3には、希土類磁石の製造工程として、希土類−鉄系合金を準備する準備工程→合金を粉砕する粉砕工程→粉砕した合金粉末を水素化処理する水素化工程→水素化処理した磁石用粉末を圧縮成形する成形工程→成形した粉末成形体を脱水素する脱水素工程が開示されている。このように、合金粉末を水素化処理することで成形性を高められ、水素化処理した磁石用粉末を圧縮成形することで高密度の粉末成形体(磁性部材)が得られる。
特許第5059955号公報 特許第5059929号公報 特開2012−186212号公報
特許文献1〜3に記載されるような、磁石用粉末を圧縮成形して粉末成形体を作製する場合、磁石用粉末の粒径がある程度の大きさで揃っていると、成形性が向上する。特に、磁石用粉末中に含まれる微細な粒子の割合が多いと、相対密度が高い粉末成形体(磁性部材)を得るのに成形圧力を高くする必要がある。また、微細な粒子は酸化され易いため、結果的に希土類磁石の磁気特性の低下につながる虞がある。そこで、磁石用粉末の粒径が圧縮成形に適した範囲内となるように、例えば、成形前に磁石用粉末をふるいにかけるなどして範囲外の粒子を除去することが考えられるが、その場合は、生産性や歩留りの低下を招く。したがって、微細な粒子の発生を抑制でき、粒径のばらつきが小さく、成形性に優れる磁石用粉末を製造することが望まれる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的の1つは、粒径のばらつきが小さく、成形性に優れる磁石用粉末を得ることができる磁石用粉末の製造方法を提供することにある。
本発明の磁石用粉末の製造方法は、以下の工程を備える。
(A)希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金を準備する準備工程。
(B)希土類−鉄系合金を水素を含む雰囲気中で不均化温度以上の温度で熱処理して水素化処理する水素化工程。
(C)水素化処理した合金を機械的に粉砕する粉砕工程。
本発明の磁石用粉末の製造方法は、粒径のばらつきが小さく、成形性に優れる磁石用粉末を得ることができる。
実施形態に係る磁石用粉末の製造方法を説明する説明図である。 実施形態に係る磁石用粉末の製造方法に備える粉砕工程に用いる摩砕型粉砕機の一例を説明する説明図である。 実施形態に係る磁石用粉末の製造方法に備える粉砕工程に用いる衝突型粉砕機の一例を説明する説明図である。 実施例1に係る磁石用粉末の製造工程を説明する説明図である。 比較例1に係る磁石用粉末の製造工程を説明する説明図である。 実施例2に係る磁石用粉末の製造工程を説明する説明図である。 比較例2に係る磁石用粉末の製造工程を説明する説明図である。 従来の磁石用粉末の製造方法を説明する説明図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明者らが検討したところ、磁石用粉末を圧縮成形して粉末成形体(磁石用成形体)を作製する場合、磁石用粉末の粒子が中粒度(粒径が50μm〜500μm、特に75μm〜355μmの範囲内)で揃っていると、成形性に特に優れることが分かった。
しかし、本発明者らの検討の結果、特許文献1〜3に記載されるような、希土類−鉄系合金を粉砕した後、水素化処理する従来の磁石用粉末の製造方法では、製造した磁石用粉末において、意図しない微細な粒子が発生し、粒径にばらつきが生じることが分かった。従来の製造方法では、図8の上段に示すように、原料の希土類−鉄系合金10を準備し(左から1番目の図)、合金10を粉砕して合金粉末20とした後(左から2番目の図)、合金粉末20を水素化処理して磁石用粉末30を製造する(左から3番目の図)。その後、磁石用粉末30を圧縮成形して粉末成形体(磁石用成形体)40とした後(左から4番目の図)、磁石用成形体40を脱水素して磁性部材50を製造する(左から5番目の図)。
図8の下段に示すように、希土類−鉄系合金(合金粉末20の粒子21)は、希土類−鉄系化合物の結晶粒を主相11とし、主相11の結晶粒界(主相11と主相11との間)に希土類元素を多く含有する粒界相12が存在する(左図)。従来の製造方法では、合金粉末20を水素化処理した際に、粒界相12が水素を吸蔵することによって粒界相12の脆化及び体積膨張が起こり、粒界相12にクラック(割れ)Cが発生する(中央図)。そのため、合金粉末20を水素化処理して磁石用粉末30を製造した場合、磁石用粉末30の粒子31が粒界相12に沿って粉砕され、磁石用粉末30中に微細な粒子が発生すると共に、粒子31の粒径が不均一になる(右図)。したがって、従来の製造方法では、粉砕工程において合金粉末20の粒径を目的とする粒径に制御しても、水素化処理により粒子に割れが生じることから、微細な粒子が発生して、磁石用粉末30の粒径のばらつきが大きくなる。
そこで、本発明者らは、粒径を均一に制御し易く、目的とする粒径を安定的に得られる磁石用粉末の製造方法を種々検討した。その結果、希土類−鉄系合金を水素化処理した後、機械的に粉砕することで、微細な粒子の発生を抑制でき、磁石用粉末の粒径のばらつきを低減できることを見出した。以上の知見に基づいて、本発明者らは本発明を完成するに至った。以下、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)実施形態に係る磁石用粉末の製造方法は、以下の工程を備える。
(A)希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金を準備する準備工程。
(B)希土類−鉄系合金を水素を含む雰囲気中で不均化温度以上の温度で熱処理して水素化処理する水素化工程。
(C)水素化処理した合金を機械的に粉砕する粉砕工程。
上記した磁石用粉末の製造方法によれば、原料の希土類−鉄系合金を水素化処理した後、機械的に粉砕することで、微細な粒子の発生を抑制でき、磁石用粉末の粒径のばらつきを低減できる。具体的には、粉砕する前の比較的サイズの大きい希土類−鉄系合金に対して水素化処理するので、従来のように合金粉末に対して水素化処理する場合に比較して、水素化処理により微細に粉砕されることを抑制でき、磁石用粉末において微細な粒子が発生することを抑制できる。また、水素化処理した後、機械的に粉砕することで、粒径を均一に制御し易く、目的とする粒径を安定的に得ることができる。したがって、粒径のばらつきが小さく、成形性に優れる磁石用粉末を得ることができる。
水素化工程において、希土類−鉄系合金を水素を含む雰囲気中で不均化温度以上の温度で熱処理(水素化処理)することで不均化反応を生じ、希土類−鉄系化合物が希土類元素の水素化合物とFeを含有する鉄含有物との相に分解される。つまり、水素化処理した合金は、希土類元素の水素化合物(例、NdHやSmH)の相とFeを含有する鉄含有物(例、FeやFeBなどの鉄化合物)の相とが混在する組織を有する。鉄含有物の相は、水素化前の希土類−鉄系化合物や希土類元素の水素化合物の相に比較して、柔らかく変形し易いことから、磁石用粉末を圧縮成形したときに粒子が変形して成形性の向上に寄与する。例えば、相対密度が80%以上といった高密度の粉末成形体(磁石用成形体)を得ることができる。特に、純鉄は変形し易く、鉄含有物の相として純鉄の相(Fe相)が存在すると、磁石用粉末の成形性がより向上する。
水素化工程における熱処理の温度は、原料の希土類−鉄系合金の組成にもよるが、具体的には600℃以上(更に650℃以上)1100℃以下とすることが挙げられる。好ましくは700℃以上(更に750℃以上)950℃以下(更に900℃以下)とすることが挙げられる。例えば、希土類−鉄系合金がNd−Fe−B系合金(例、NdFe14B化合物)の場合、不均化温度は650℃以上であり、Sm−Fe系合金(例、SmFe17化合物)の場合、不均化温度は600℃以上である。水素を含む雰囲気としては、例えばHガス雰囲気、又はHガスとArやNなどの不活性ガスとの混合ガス雰囲気が挙げられる。なお、水素化された状態の磁石用粉末は、例えば圧縮成形して粉末成形体(磁石用成形体)とした後、不活性雰囲気中又は減圧雰囲気中で熱処理(脱水素処理)する。水素化処理した合金に脱水素処理することで、希土類元素の水素化合物から水素が放出され、同時に再結合反応が生じて微細な結晶粒の希土類−鉄系化合物が形成される。
(2)上記した磁石用粉末の製造方法の一形態としては、希土類元素がNd又はSmであることが挙げられる。
上記した形態によれば、磁気特性に優れるNd−Fe−B系磁石やSm−Fe−N系磁石などの希土類磁石に用いる磁石用粉末を製造することができる。Nd−Fe−B系磁石の場合、原料の希土類−鉄系合金を希土類元素としてNdを含み、更にBを含むNd−Fe−B系合金とする。また、Sm−Fe−N系磁石の場合、原料の希土類−鉄系合金を希土類元素としてSmを含むSm−Fe系合金とし、磁石用粉末で形成された材料(例、磁石用成形体)を脱水素処理した後、窒化処理する。
(3)上記した磁石用粉末の製造方法の一形態としては、水素化処理した合金は、10体積%以上40体積%未満の希土類元素の水素化合物の相と、残部がFeを含有する鉄含有物の相とからなる組織を有する。そして、希土類元素の水素化合物の相と鉄含有物の相とが隣接して存在しており、かつ鉄含有物の相を介して隣り合う希土類元素の水素化合物の相の間隔が3μm以下であることが挙げられる。
上記した形態によれば、希土類元素の水素化合物の相を除く残部が実質的に鉄含有物の相であり、柔らかく変形性に富む鉄含有物の相を主成分(60体積%以上90体積%以下)とすることで、磁石用粉末の成形性を高められる。一方、希土類元素の水素化合物の相を10体積%以上40体積%未満とすることで、磁気特性に優れる希土類磁石が得られる。
更に、上記した形態によれば、希土類元素の水素化合物の相間に鉄含有物の相が存在し、両相が上記した特定の間隔で存在する組織、即ち、両相が均一的に存在する組織であるため、磁石用粉末を圧縮成形したときに粒子が均一的に変形する。両相の存在形態としては、代表的には、断面をとったとき、希土類元素の水素化合物の相と鉄含有物の相とが実質的に交互に積層された多層構造となっている層状形態、希土類元素の水素化合物の相が粒状であり、鉄含有物の相中に粒状の希土類元素の水素化合物の相が分散して存在する分散形態が挙げられる。両相の存在形態は、水素化処理の条件(主に熱処理温度)に依存し、温度を不均化温度近傍に設定すると層状形態が得られ、温度を高く(例、不均化温度+100℃以上)に設定すると分散形態が得られる。なお、「希土類元素の水素化合物の相の間隔」とは、断面において、隣り合う希土類元素の水素化合物の相同士の中心間距離のことである。
(4)上記した磁石用粉末の製造方法の一形態としては、希土類元素の水素化合物の相が粒状であり、鉄含有物の相中に、粒状の希土類元素の水素化合物の相が分散して存在することが挙げられる。
上記した形態によれば、両相の存在形態が所謂分散形態であり、希土類元素の水素化合物の相の周囲に鉄含有物の相が均一的に存在することで、層状形態よりも磁石用粉末の成形性を高められる。そのため、相対密度がより高い粉末成形体(磁石用成形体)が得られ易い。
(5)上記した磁石用粉末の製造方法の一形態としては、準備工程において準備する希土類−鉄系合金の最大径が100μm以上50mm以下であることが挙げられる。
上記した形態によれば、原料の希土類−鉄系合金の最大径が上記範囲内にあることで、後工程の粉砕工程おいて中粒度に粉砕し易く、圧縮成形に適した粒径(75μm〜355μm)の磁石用粉末を製造し易い。また、希土類−鉄系合金の最大径を50mm以下とすることで、後工程の粉砕工程に要する時間を短縮できる。また、原料の希土類−鉄系合金は複数であってもよい。希土類−鉄系合金の形状は、例えば球状、棒状、薄片状などの種々の形状とることができ、特に問わない。なお、「最大径」とは、1つの希土類−鉄系合金をあらゆる方向から平面視したときの希土類−鉄系合金の最も長い部分の長さのことである。
希土類−鉄系合金は、例えば溶解鋳造法、急冷凝固法、ガスアトマイズ法などの種々の方法により製造することができ、合金の製造方法は特に問わないが、急冷凝固法の一種であるストリップキャスト法により製造することが好ましい。また、希土類−鉄系合金の最大径が上記範囲外である場合は、希土類−鉄系合金を粉砕してもよい。
(6)上記した磁石用粉末の製造方法の一形態としては、粉砕工程において粉砕した水素化処理した合金に含まれる粒径が75μm以上355μm以下の粒子の割合が90質量%以上であることが挙げられる。
上記した形態によれば、粉砕した水素化処理した合金、即ち磁石用粉末中に含まれる微細な粒子の割合が少なく、圧縮成形に適した粒径(75μm〜355μm)で、かつ、粒子の粒径が揃った磁石用粉末が得られる。また、磁石用粉末中に含まれる微細な粒子の割合が少ないため、微細な粒子の酸化による希土類磁石の磁気特性の低下も生じ難い。粒径が75μm以上355μm以下の中粒度の粒子の割合は85質量%以上、更に90質量%以上、95質量%以上が好ましく、上限は設けない。一方、磁石用粉末に含まれる粒径が75μm未満の微細な粒子の割合は、例えば5質量%以下、更に3質量%以下が好ましい。磁石用粉末に含まれる所定の粒径範囲の粒子の割合は、例えば磁石用粉末を篩で分級し、粉末全体(全粒子)に対する所定の粒径範囲の粒子の質量割合を算出することで求めることができる。また、別の指標としては、粉砕した水素化処理した合金(磁石用粉末)の体積粒度分布における50体積%粒径(D50)が100μm以上500μm以下で、かつ、90体積%粒径(D90)が200μm以上750μm以下であることが好ましい。D50は100μm以上300μm以下がより好ましく、D90は350μm以上550μm以下がより好ましい。なお、磁石用粉末の粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定し、「50体積%粒径(D50)」とは、小径側から累積が50%となる粒径値のことであり、「90体積%粒径(D90)」とは、小径側から累積が90%となる粒径値のことである。
(7)上記した磁石用粉末の製造方法の一形態としては、粉砕工程における粉砕を酸素濃度が体積割合で5%以下の雰囲気中で行うことが挙げられる。
上記した形態によれば、粉砕工程中、水素化処理した合金の酸化を抑制することができるので、酸化による希土類磁石の磁気特性の低下も生じ難い。
(8)上記した磁石用粉末の製造方法の一形態としては、粉砕工程における粉砕を摩砕型粉砕機又は衝突型粉砕機により行うことが挙げられる。
上記した形態によれば、水素化処理した合金を中粒度に粉砕するのに最適である。摩砕型粉砕機は、相互に対向し逆方向に回転する一対のディスクを有し、この2枚のディスクの間に合金を供給して摩砕・粉砕する装置であり、代表的にはブラウンミルなどが挙げられる。衝突型粉砕機は、回転するロータから突出する衝突板を有し、このロータと共に回転する衝突板に合金を衝突させて破砕・粉砕する装置であり、代表的にはピンミルなどが挙げられる。摩砕型粉砕機では、ディスク間のクリアランスを調整することで粒径を制御でき、衝突型粉砕機では、ロータの回転数(rpm)を調整することで粒径を制御できる。
(9)実施形態に係る磁石用粉末は、上記した実施形態に係る磁石用粉末の製造方法により製造されたものである。
上記した磁石用粉末によれば、粒径のばらつきが小さく、成形性に優れるため、希土類圧粉磁石の原料粉末に好適である。この磁石用粉末を利用することで、相対密度が高い粉末成形体(磁石用成形体)を容易に作製できる。
(10)実施形態に係る磁石用成形体は、上記した実施形態に係る磁石用粉末を圧縮成形した粉末成形体であり、相対密度が80%以上である。
上記した磁石用成形体によれば、相対密度が80%以上であるので、この磁石用成形体を利用することで、相対密度が80%以上の磁性部材を得ることができ、もって高密度の希土類圧粉磁石が得られる。圧粉磁石を高密度化することで、磁気特性が向上する。磁石用成形体は、相対密度が85%以上、更に90%以上、特に95%以上であることが好ましい。なお、「相対密度」とは、真密度に対する実際の密度([磁石用成形体の見かけ密度/磁石用成形体の真密度]の百分率)のことである。
(11)実施形態に係る磁性部材は、上記した実施形態に係る磁石用成形体を不活性雰囲気中又は減圧雰囲気中で再結合温度以上の温度で熱処理して脱水素処理したものである。
上記した磁性部材によれば、脱水素処理により、元の希土類−鉄系化合物に再結合し、希土類−鉄系化合物の結晶粒を微細化できるので、保磁力が高い希土類圧粉磁石が得られる。再結合温度は、磁石用成形体(磁石用粉末)の組成により異なるものの、例えば600℃以上、代表的には650℃以上であり、脱水素処理する際の熱処理の温度は、600℃以上(好ましくは700℃以上)1000℃以下とすることが挙げられる。不活性雰囲気としては、例えばArやNなどの不活性ガス雰囲気が挙げられる。減圧雰囲気としては、標準の大気圧よりも圧力が低い真空雰囲気(例えば真空度が10Pa以下)が挙げられる。
(12)上記した磁性部材の一形態としては、磁性部材を窒素を含む雰囲気中で窒化温度以上の温度で熱処理して窒化処理したものが挙げられる。
上記した形態によれば、例えばSm−Fe系合金を窒化処理することで、Sm−Fe−N系合金を形成することができる。窒素を含む雰囲気としては、例えば、Nガス雰囲気又はNガスとHガスとの混合ガス雰囲気、若しくは、NHガス雰囲気又はNHガスとHガスとの混合ガス雰囲気が挙げられる。また、窒化処理する際の熱処理の温度は、例えば200℃以上(好ましくは300℃以上)550℃以下とすることが挙げられる。
(13)実施形態に係る圧粉磁石は、上記した磁性部材を着磁したものである。
上記した形態によれば、高密度で磁気特性に優れる希土類圧粉磁石が得られる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る磁石用粉末の製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
<磁石用粉末の製造方法>
実施形態に係る希土類−鉄系合金材の製造方法は、図1の上段に示すように、原料の希土類−鉄系合金10を準備する準備工程(左から1番目の図)→合金10を水素化処理する水素化工程(左から2番目の図)→水素化処理した合金10hを機械的に粉砕する粉砕工程(左から3番目の図)を備える。以下、各工程に分けて説明する。
(準備工程)
準備工程は、希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金10を準備する(図1の上段左から1番目の図)。希土類−鉄系合金10は、代表的には、Nd−Fe−B系化合物(例、NdFe14B)を主相とするNd−Fe−B系合金やNd−Fe−C系化合物(例、NdFe14C)を主相とするNd−Fe−C系合金、Sm−Fe系化合物(例、SmFe17)を主相とするSm−Fe系合金が挙げられる。希土類−鉄系合金10は、例えばストリップキャスト法により製造することができる。
希土類元素としては、Sc、Y、ランタノイド及びアクチノイドから選択される1種以上の元素が挙げられる。中でも、希土類元素として、Nd、Sm、Pr、Ce、Dy及びYから選択される少なくとも1種の元素を含むと、磁気特性に優れる希土類磁石が得られて好ましい。特に、Nd又はSmを含むと、磁気特性に優れる希土類磁石が得られる。また、希土類元素の含有量は10質量%以上40質量%未満であることが好ましい。例えば、Ndを含む組成の場合、Ndの含有量は25質量%以上(更に28質量%以上)35質量%以下であることが好ましく、Smを含む組成の場合、Smの含有量は25質量%以上26.5質量%以下であることが好ましい。Nd又はSmの含有量が上記範囲内であることで、化学量論組成がNdFe14B又はSmFe17などの希土類−鉄系化合物(希土類−鉄系合金10)が得られ、図1の下段左図に示すように、希土類−鉄系化合物の主相11の結晶粒界に粒界相12が均一な厚さで薄く存在する組織が得られる。このような組織は、粒界相12が強磁性相である主相11同士の磁気的な結合を切る働きをして、保磁力を高めることができる。
希土類−鉄系合金10において、希土類元素及びFe以外の元素としては、特にNdを含む組成の場合、B又はCを含むことが挙げられる。その他の元素としては、Co、Ni、Ga、Cu、Al、Si、Ti、Mn及びNbから選択される1種以上の元素が挙げられる。特に、添加元素としてCoを含む場合、酸化による希土類−鉄系化合物(主相11)の不均化分解に起因するFeの析出を抑制する効果、Gaを含む場合、粒界相12を均質にする効果などが期待でき、これらの効果によって保磁力の更なる向上が望める。これらの添加元素は、例えばFeの一部に置換されて存在する。希土類−鉄系合金10は、不可避不純物の含有を許容する。
希土類−鉄系合金10の最大径は100μm以上50mm以下であることが好ましく、これにより後工程の粉砕工程おいて中粒度に粉砕し易く、圧縮成形に適した粒径(75μm〜355μm)の磁石用粉末を製造し易い。希土類−鉄系合金10をストリップキャスト法により製造すると、薄片状の合金10が得られ、上記したサイズの合金10が製造し易く好ましい。
(水素化工程)
水素化工程は、希土類−鉄系合金10を水素を含む雰囲気中で不均化温度以上の温度で熱処理して水素化処理する(図1の上段左から2番目の図)。水素化処理した合金10hは、主相の希土類−鉄系化合物が希土類元素の水素化合物の相とFeを含有する鉄含有物の相に相分解した組織を有する。希土類元素の水素化合物は、NdH、SmHなどが挙げられる。Feを含有する鉄含有物には、純鉄(Fe)とFeBなどの鉄化合物との双方を含み、Feを含有する鉄含有物としては、Fe、FeB、FeCなどの鉄化合物などが挙げられる。水素化処理した合金10hは、相分解前の希土類−鉄系化合物や希土類元素の水素化合物の相に比較して柔らかい鉄含有物の相が存在することから、圧縮成形したときに変形して成形性を高められる。
水素化処理する際の雰囲気は、水素を含む雰囲気、例えばHガス雰囲気、又はHガスとArやNなどの不活性ガスとの混合ガス雰囲気とすることが挙げられる。水素化処理する際の熱処理の温度は、不均化反応が生じる不均化温度以上(例えば600℃以上、更に650℃以上)1100℃以下、好ましくは700℃以上(更に750℃以上)950℃以下(更に900℃以下)とすることが挙げられる。希土類元素の水素化合物の相と鉄含有物の相の存在形態は、主に熱処理温度に依存する。熱処理の温度を不均化温度近傍に設定すると、希土類元素の水素化合物の相と鉄含有物の相とが積層構造となっている層状形態が得られる。熱処理の温度を不均化温度+100℃以上といった高めに設定すると、鉄含有物の相中に粒状の希土類元素の水素化合物の相が分散して存在する分散形態が得られる。分散形態は、希土類元素の水素化合物の相の周囲に鉄含有物の相が均一的に存在することで、層状形態よりも成形性を高められる。そのため、円筒状や円柱状、ポット形状といった複雑形状の粉末成形体(磁石用成形体)や、相対密度が85%以上、更に90%以上、特に95%以上といった高密度の粉末成形体が得られ易い。また、熱処理の温度を高くすると、Fe相のマトリックス化が進行するため、成形性を高められるが、高過ぎると、溶融固着などの不具合が起きる上、後で脱水素処理による再結合が困難になるため、温度の上限は1100℃とすることが好ましい。特に、温度を950℃以下にすると、微細な組織となり、保磁力が高い希土類圧粉磁石が得られ易い。上記した熱処理温度での保持時間は0.5時間以上5時間以下とすることが挙げられる。
水素化処理した合金10hは、10体積%以上40体積%未満の希土類元素の水素化合物の相と、残部がFeを含有する鉄含有物の相とからなる組織を有することが好ましい。希土類元素の水素化合物の相を除く残部が実質的に鉄含有物の相であり、この鉄含有物の相を主成分(60体積%以上90体積%以下)とすることで、磁石用粉末の成形性を高められる。更に、希土類元素の水素化合物の相と鉄含有物の相とが隣接して存在しており、かつ鉄含有物の相を介して隣り合う希土類元素の水素化合物の相の間隔が3μm以下であることが好ましい。このように鉄含有物の相が希土類元素の水素化合物の相間に存在し、両相が上記した特定の間隔で存在する組織は、両相が均一的に存在する組織であるため、圧縮成形したときに均一的に変形する。
上記した間隔の測定は、例えば、断面をエッチングして鉄含有物の相を除去して希土類元素の水素化合物の相を抽出したり、又は溶液の種類によっては希土類元素の水素化合物の相を除去して鉄含有物の相を抽出したり、若しくは断面をEDX(エネルギー分散型X線分析装置)により組成分析することで測定できる。上記間隔が3μm以下であると、後で脱水素処理により、希土類元素の水素化合物の相と鉄含有物の相とが元の希土類−鉄系化合物に再結合する際に、過度なエネルギーを投入しなくて済む上に、希土類−鉄系化合物の結晶粒の粗大化による特性の低下を抑制できる。希土類元素の水素化合物の相間に鉄含有物の相が十分に存在するためには、上記間隔は0.5μm以上、更に1μm以上が好ましい。上記間隔は、例えば、原料に用いる希土類−鉄系合金の組成を調整したり、水素化処理の条件、特に熱処理温度を調整することで制御できる。例えば、希土類−鉄系合金において鉄の比率(原子比)を多くしたり、上記した温度範囲で熱処理温度を高くしたりすると、上記間隔が大きくなる傾向がある。
水素化処理した合金10hは、図1の下段中央図に示すように、粒界相12が水素を吸蔵することによって粒界相12の脆化及び体積膨張が起こり、粒界相12にクラック(割れ)Cが発生して粉砕されるが、比較的サイズの大きい希土類−鉄系合金に対して水素化処理しているので、微細に粉砕されることが少ない。つまり、図1の下段右図に示すように、水素化処理した合金10hのサイズが不均一になるものの、微細な粒子が発生することは少ない。水素化処理した合金10hのサイズが不均一であっても、後工程の粉砕工程で水素化処理した合金10hを機械的に粉砕することにより、磁石用粉末の粒径が制御される。
(粉砕工程)
粉砕工程は、水素化処理した合金10hを機械的に粉砕して、磁石用粉末30とする(図1の上段左から3番目の図)。粉砕工程では、水素化処理した合金10hを所定の粒度に粉砕して、磁石用粉末30の粒径を目的とする粒径に制御する。粉砕工程では、機械的に粉砕するため、磁石用粉末30の粒子31の粒径を均一に制御し易い。具体的には、水素化処理した合金10hを中粒度に粉砕し、圧縮成形に適した粒径(75μm〜355μm)の磁石用粉末30を製造することが挙げられる。また、粉砕工程において、水素化処理した合金10h(磁石用粉末30)の酸化を抑制するため、粉砕は酸素濃度が体積割合で5%以下の雰囲気中で行うことが好ましい。より好ましい雰囲気中の酸素濃度は体積割合で1%以下である。
水素化処理した合金10hを粉砕する装置としては、例えば摩砕型粉砕機又は衝突型粉砕機が挙げられる。これら装置は、水素化処理した合金10hを中粒度に粉砕するのに適しており、粒径の制御も容易である。摩砕型粉砕機及び衝突型粉砕機の一例を、図2及び図3を参照して説明する。
図2に例示する摩砕型粉砕機301は、雰囲気制御が可能な粉砕室310と、粉砕室310内に設けられ、相互に対向し逆方向に回転する一対のディスク311,312とを備える。そして、ディスク311,312間に水素化処理した合金10hを供給し、摩砕・粉砕することにより、磁石用粉末30を得る。摩砕型粉砕機301では、ディスク311,312間のクリアランスを調整することで粒径の制御が可能であり、例えば圧縮成形に適した粒径の磁石用粉末30を製造する場合、ディスク311,312間の間隔を75μm以上355μm以下に設定することが挙げられる。一般に、間隔を小さくすると、磁石用粉末30の粒径が小さくなり、間隔を大きくすると、磁石用粉末30の粒径が大きくなる。代表的な摩砕型粉砕機としては、例えばブラウンミルが挙げられる。
図3に例示する衝突型粉砕機302は、雰囲気制御が可能な粉砕室320と、粉砕室310内に設けられた回転するロータ321と、ロータ321から突出する複数の衝突板322とを備える。そして、ロータ321と共に回転する衝突板322に水素化処理した合金10hを衝突させ、破砕・粉砕することにより、磁石用粉末30を得る。衝突型粉砕機301では、ロータ321の回転数を調整することで粒径の制御が可能であり、例えば圧縮成形に適した粒径の磁石用粉末30を製造する場合、ロータ321の回転数を2000rpm以上10000rpm以下に設定することが挙げられる。一般に、回転数を下げると、磁石用粉末30の粒径が大きくなり、回転数を上げると、磁石用粉末30の粒径が小さくなる。代表的な衝突型粉砕機としては、例えばピンミルが挙げられる。
水素化処理した合金10hを機械的に粉砕して得られた磁石用粉末30(図1の上段左から3番目の図)は、例えば、粒径が75μm以上355μm以下の中粒度の粒子の割合が90質量%以上(好ましくは95質量%以上)である。更に、粒径が75μm未満の微細な粒子の割合が5質量%以下、更に3質量%以下であることが好ましい。また例えば、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定した体積粒度分布における50体積%粒径(D50)が100μm以上500μm以下で、かつ、90体積%粒径(D90)が200μm以上750μm以下であることが好ましい。このような磁石用粉末30は、微細な粒子の割合が少なく、圧縮成形に適した粒径(75μm〜355μm)で、かつ、粒子31の粒径が揃っているため、成形性に特に優れる。また、磁石用粉末中に含まれる微細な粒子の割合が少ないため、微細な粒子の酸化による磁気特性の低下も生じ難い。
以下、上記した実施形態に係る磁石用粉末の製造方法により製造された磁石用粉末を利用した粉末成形体(磁石用成形体)、磁性部材、及び圧粉磁石の具体例を説明する。
<粉末成形体(磁石用成形体)>
粉末成形体(磁石用成形体)40は、上記した磁石用粉末30を圧縮成形したものである(図1の上段左から4番目の図)。つまり、磁石用成形体40を製造する場合は、上記した磁石用粉末の製造工程に加えて、磁石用粉末30を圧縮成形する成形工程を備える。上記した磁石用粉末30は成形性に優れることから、圧縮成形する際の成形圧力が比較的小さくても、高密度の磁石用成形体40を得ることができる。具体的には、相対密度が80%以上の磁石用成形体40が得られる。より好ましい磁石用成形体40の相対密度は85%以上、更に90%以上、特に95%以上である。磁石用成形体40(後述の磁性部材50)の相対密度が高いほど、希土類圧粉磁石を高密度化でき、磁気特性が向上することから、その上限は特に設けない。磁石用粉末30を圧縮成形する際の成形圧力は、例えば588MPa(6ton/cm)以上1960MPa(20ton/cm)以下とすることが挙げられる。
その他、圧縮成形する際に成形用金型を適宜加熱することで、磁石用粉末の変形を促進することができ、高密度の磁石用成形体が得られ易い。
<磁性部材>
磁性部材50は、上記した粉末成形体(磁石用成形体)40を不活性雰囲気中又は減圧雰囲気中で再結合温度以上の温度で熱処理して脱水素処理したものである(図1の上段左から5番目の図)。つまり、磁性部材50を製造する場合は、上記した磁石用成形体40の製造工程に加えて、磁石用成形体40を脱水素処理する脱水素工程を備える。上記した磁石用成形体40を利用することで、相対密度が80%以上の磁性部材50を得ることができ、もって高密度の希土類圧粉磁石が得られる。また、脱水素処理における熱処理によって、磁性部材50の相対密度は磁石用成形体40の相対密度に比較して向上する場合がある。上記した磁石用粉末30(磁石用成形体40)は、水素化処理により希土類元素の水素化合物の相と鉄含有物の相に相分解した状態であり、脱水素処理することで、元の希土類−鉄系化合物に再結合する。即ち、磁性部材50は、原料と同じ希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金で形成されている。
脱水素処理する際の雰囲気は、不活性雰囲気、例えばArやNなどの不活性ガス雰囲気、又は、減圧雰囲気、例えば真空度が10Pa以下の真空雰囲気とすることが挙げられる。より好ましい真空雰囲気の真空度は、1Pa以下である。特に、減圧雰囲気(真空雰囲気)中で脱水素処理した場合、再結合反応が完全に進行して、希土類元素の水素化合物が残存し難い。脱水素処理する際の熱処理の温度は、再結合反応が生じる再結合温度以上(例えば600℃以上、更に650℃以上、特に700℃以上)1000℃以下とすることが挙げられる。熱処理の温度を高くすると、再結合反応が進行し易いが、高過ぎると、希土類元素の揮発や、希土類−鉄系化合物の結晶粒の粗大化に起因して希土類圧粉磁石の磁気特性が低下する虞があるため、温度の上限は1000℃とすることが好ましい。上記した熱処理温度での保持時間は10分以上600分(10時間)以下とすることが挙げられる。
更に、合金組成に応じて、磁性部材50を窒素を含む雰囲気中で窒化温度以上の温度で熱処理して窒化処理してもよい。この場合、上記した磁性部材50の製造工程に加えて、磁性部材50を窒化処理する窒化工程を備える。例えば、磁性部材50がSm−Fe系合金で形成されている場合、窒化処理により、Sm−Fe系合金をSm−Fe−N系合金にすることができる。
窒化処理する際の雰囲気は、窒素を含む雰囲気、例えば、Nガス雰囲気又はNガスとHガスとの混合ガス雰囲気、若しくは、NHガス雰囲気又はNHガスとHガスとの混合ガス雰囲気が挙げられる。また、窒化温度とは、希土類−鉄系合金が窒素と反応して窒化する温度のことであり、窒化処理する際の熱処理の温度は、例えば200℃以上(好ましくは300℃以上)550℃以下とすることが挙げられる。上記した熱処理温度での保持時間は10分以上600分(10時間)以下とすることが挙げられる。
<圧粉磁石>
圧粉磁石は、上記した磁性部材50を着磁したものである。この圧粉磁石は、希土類−鉄系合金で形成され、例えば相対密度が80%以上である。圧粉磁石の相対密度は、素材に用いた粉末成形体(磁性部材)の相対密度に依存し、より好ましくは85%以上、更に90%以上、特に95%以上である。圧粉磁石を形成する希土類−鉄系合金の具体的な組成は、Nd−Fe−B(例、NdFe14B)、Nd−Fe−Co−B、Nd−Fe−C(例、NdFe14C)、Nd−Fe−Co−C、Sm−Fe−N(例、SmFe17)、Sm−Ti−Fe−N(例、SmTiFe11)、Sm−Mn−Fe−N、Y−Fe−N、Y−Ti−Fe−N、Y−Mn−Fe−Nなどが挙げられる。
[実施例]
以下の条件で磁石用粉末を製造し、その磁石用粉末について評価した。
(実施例1:希土類−鉄−ホウ素系)
図4に示すような、準備工程→水素化工程→粉砕工程の手順で磁石用粉末を作製した。その後、作製した磁石用粉末を使用し、成形工程→脱水素工程を追加して、磁性部材を作製した。
まず、32.0質量%Nd−1.0質量%B−残部がFe及び不可避不純物からなる組成を有するNd−Fe−B系合金の原料合金を準備した。このNd−Fe−B系合金は、ストリップキャスト(SC)法により製造したものであり、サイズが縦横約10mm×10mmで厚さ約0.5mmの薄片状である。ここでは、原料合金を10kg準備した。
次いで、真空熱処理炉を用いて、原料合金をHガスフロー雰囲気中、850℃×3時間の熱処理して水素化処理した。
次に、図3を参照して説明したような衝突型粉砕機(ピンミル)を用いて、水素化処理した原料合金を平均粒径(D50)が概ね250μmとなるように粉砕して、実施例1の磁石用粉末を得た。粉砕は、衝突型粉砕機における粉砕室内の雰囲気を酸素濃度が体積割合で1.0%となるように制御し、ロータの回転数を5000rpmに設定した。得られた実施例1の磁石用粉末について、レーザ回折式粒度分布測定装置により体積粒度分布を測定したところ、D10が175μm、D50が250μm、D90が390μmであった。また、粒径が75μm未満の粒子の割合を求めたところ、その割合が2.5質量%であった。更に、粒径が75μm以上355μm以下の粒子の割合を求めたところ、その割合が90質量%であった。なお、「D10」とは、体積粒度分布における小径側から累積が10%となる粒径値(10体積%粒径)のことである。
その後、作製した実施例1の磁石用粉末を金型に充填し、圧縮成形して、直径約10mmで高さ約10mmの円柱状の粉末成形体(磁石用成形体)を得た。ここでは、圧縮成形する際の成形圧力を980MPa(10ton/cm)とした。得られた磁石用成形体の相対密度を求めたところ、85%であった。
続いて、真空熱処理炉内の雰囲気をHガスフロー雰囲気から真空雰囲気に切り換えて、磁石用成形体を真空雰囲気中、800℃×1時間の熱処理して脱水素処理を行い、Nd−Fe−B系合金で形成された磁性部材を得た。ここでは、真空雰囲気の真空度を0.5Pa未満に設定した。得られた磁性部材の相対密度を求めたところ、90%であった。
(比較例1)
従来の製造方法に準拠して、図5に示すような、準備工程→粉砕工程→水素化工程の順で磁石用粉末を作製した。その後、実施例1と同じように、作製した磁石用粉末を使用し、成形工程→脱水素工程を追加して、磁性部材を作製した。
実施例1と同じNd−Fe−B系合金の原料合金を準備し、この原料合金を衝突型粉砕機(ピンミル)を用いて粉砕して合金粉末を得た。粉砕は、衝突型粉砕機における粉砕室内の雰囲気を酸素濃度が体積割合で1.0%となるように制御し、ロータの回転数を10000rpmに設定した。得られた合金粉末について、レーザ回折式粒度分布測定装置により体積粒度分布を測定したところ、D10が230μm、D50が350μm、D90が450μmであった。また、粒径が75μm未満の粒子の割合を求めたところ、その割合が1.5質量%であった。更に、粒径が75μm以上355μm以下の粒子の割合を求めたところ、その割合が95.5質量%であった。
次に、真空熱処理炉を用いて、粉砕した合金粉末をHガスフロー雰囲気中、850℃×3時間の熱処理して水素化処理を行い、比較例1の磁石用粉末を得た。得られた比較例1の磁石用粉末について、実施例1と同様にしてD10、D50及びD90を求めたところ、D10が64μm、D50が250μm、D90が390μmであった。また、粒径が75μm未満の粒子の割合を求めたところ、その割合が9.7質量%であった。更に、粒径が75μm以上355μm以下の粒子の割合を求めたところ、その割合が81質量%であった。
その後、実施例1と同様に、作製した比較例1の磁石用粉末を圧縮成形して、直径約10mmで高さ約10mmの円柱状の粉末成形体(磁石用成形体)を得た。ここでは、圧縮成形する際の成形圧力を980MPa(10ton/cm)とした。得られた磁石用成形体の相対密度を求めたところ、82%であった。
続いて、真空熱処理炉内の雰囲気をHガスフロー雰囲気から真空雰囲気に切り換えて、磁石用成形体を真空雰囲気中、800℃×1時間の熱処理して脱水素処理を行い、磁性部材を得た。ここでは、真空雰囲気の真空度を0.5Pa未満に設定した。得られた磁性部材の相対密度を求めたところ、87%であった。
(実施例2:希土類−鉄−窒素系)
図6に示すような、準備工程→水素化工程→粉砕工程の順で磁石用粉末を作製した。その後、作製した磁石用粉末を使用し、成形工程→脱水素工程→窒化工程を追加して、磁性部材を作製した。磁石用粉末の製造工程は基本的に実施例1と同様である。
まず、25.0質量%Sm−残部がFe及び不可避不純物からなる組成を有するSm−Fe系合金の原料合金を準備した。このSm−Fe系合金は、ストリップキャスト(SC)法により製造したものであり、サイズが縦横約10mm×10mmで厚さ約0.5mmの薄片状である。ここでは、原料合金を5kg準備した。
次いで、真空熱処理炉を用いて、原料合金をHガスフロー雰囲気中、650℃×3時間の熱処理して水素化処理した。
次に、実施例1と同様に、衝突型粉砕機(ピンミル)を用いて、水素化処理した原料合金を平均粒径(D50)が概ね250μmとなるように粉砕して、実施例2の磁石用粉末を得た。粉砕は、衝突型粉砕機における粉砕室内の雰囲気を酸素濃度が体積割合で1.0%となるように制御し、ロータの回転数を6000rpmに設定した。得られた実施例2の磁石用粉末について、レーザ回折式粒度分布測定装置により体積粒度分布を測定したところ、D10が165μm、D50が250μm、D90が390μmであった。また、粒径が75μm未満の粒子の割合を求めたところ、その割合が2.2質量%であった。更に、粒径が75μm以上355μm以下の粒子の割合を求めたところ、その割合が95.8質量%であった。
その後、作製した実施例2の磁石用粉末を金型に充填し、圧縮成形して、直径約10mmで高さ約10mmの円柱状の粉末成形体(磁石用成形体)を得た。ここでは、圧縮成形する際の成形圧力を980MPa(10ton/cm)とした。得られた磁石用成形体の相対密度を求めたところ、85%であった。
続いて、真空熱処理炉内の雰囲気をHガスフロー雰囲気から真空雰囲気に切り換えて、磁石用成形体を真空雰囲気中、650℃×1時間の熱処理して脱水素処理を行い、Sm−Fe系合金で形成された磁性部材を得た。ここでは、真空雰囲気の真空度を0.5Pa未満に設定した。得られた磁性部材の相対密度を求めたところ、90%であった。
更に、真空熱処理炉を用いて、磁性部材をNガスフロー雰囲気中、350℃×10時間の熱処理して窒化処理した。窒化処理によりSm−Fe系合金が窒化され、Sm−Fe−N系合金で形成された磁性部材が得られる。
(比較例2)
従来の製造方法に準拠して、図7に示すような、準備工程→粉砕工程→水素化工程の順で磁石用粉末を作製した。その後、実施例2と同じように、作製した磁石用粉末を使用し、成形工程→脱水素工程→窒化工程を追加して、磁性部材を作製した。
実施例2と同じSm−Fe系合金の原料合金を準備し、この原料合金を衝突型粉砕機(ピンミル)を用いて粉砕して合金粉末を得た。粉砕は、衝突型粉砕機における粉砕室内の雰囲気を酸素濃度が体積割合で1.0%となるように制御し、ロータの回転数を10000rpmに設定した。得られた合金粉末について、レーザ回折式粒度分布測定装置により体積粒度分布を測定したところ、D10が230μm、D50が360μm、D90が475μmであった。また、粒径が75μm未満の粒子の割合を求めたところ、その割合が1.3質量%であった。更に、粒径が75μm以上355μm以下の粒子の割合を求めたところ、その割合が96.2質量%であった。
次に、真空熱処理炉を用いて、粉砕した合金粉末をHガスフロー雰囲気中、650℃×3時間の熱処理して水素化処理を行い、比較例2の磁石用粉末を得た。得られた比較例2の磁石用粉末について、実施例2と同様にしてD10、D50及びD90を求めたところ、D10が75μm、D50が255μm、D90が405μmであった。また、粒径が75μm未満の粒子の割合を求めたところ、その割合が9.2質量%であった。更に、粒径が75μm以上355μm以下の粒子の割合を求めたところ、その割合が82.3質量%であった。
その後、実施例2と同様に、作製した比較例2の磁石用粉末を圧縮成形して、直径約10mmで高さ約10mmの円柱状の粉末成形体(磁石用成形体)を得た。ここでは、圧縮成形する際の成形圧力を980MPa(10ton/cm)とした。得られた磁石用成形体の相対密度を求めたところ、81%であった。
続いて、真空熱処理炉内の雰囲気をHガスフロー雰囲気から真空雰囲気に切り換えて、磁石用成形体を真空雰囲気中、650℃×1時間の熱処理して脱水素処理を行い、磁性部材を得た。ここでは、真空雰囲気の真空度を0.5Pa未満に設定した。得られた磁性部材の相対密度を求めたところ、86%であった。
更に、真空熱処理炉を用いて、磁性部材をNガスフロー雰囲気中、350℃×10時間の熱処理して窒化処理した。
以上の結果から、上記した実施形態に係る磁石用粉末の製造方法(実施例1及び2)は、従来の製造方法(比較例1及び2)に比較して、微細な粒子の発生を抑制でき、粒径のばらつきが小さく、成形性に優れる磁石用粉末を製造できることが分かる。例えば、実施例では、粒径が75μm未満の微細な粒子の割合が5質量%以下であり、その発生率が比較例に比べて1/3以下に低減されている。
[付記]
以上説明した本発明の実施形態に関連して、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金を準備する準備工程と、
前記希土類−鉄系合金を水素を含む雰囲気中で不均化温度以上の温度で熱処理して水素化処理する水素化工程と、
前記水素化処理した合金を機械的に粉砕して、磁石用粉末を得る粉砕工程と、
前記磁石用粉末を不活性雰囲気中又は減圧雰囲気中で再結合温度以上の温度で熱処理して脱水素処理する脱水素工程と、
を備える磁性粉末の製造方法。
上記した付記1の磁性粉末の製造方法によれば、中間生産物である磁石用粉末において、実施形態で説明したように、微細な粒子の発生を抑制でき、粒径のばらつきを低減できる。したがって、微細な粒子の割合が少なく、粒径のばらつきが小さい磁性粉末を得ることができる。製造された磁性粉末は、例えばボンド磁石に利用できる。更に、合金組成に応じて、脱水素工程の後、磁性粉末を窒素を含む雰囲気中で窒化温度以上の温度で熱処理して窒化処理する窒化工程を追加してもよい。
(付記2)
希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金を準備する準備工程と、
前記希土類−鉄系合金を水素を含む雰囲気中で不均化温度以上の温度で熱処理して水素化処理する水素化工程と、
前記水素化処理した合金を機械的に粉砕して、磁石用粉末を得る粉砕工程と、
前記磁石用粉末を圧縮成形する成形工程と、
を備える磁石用成形体の製造方法。
上記した付記2の磁石用成形体の製造方法によれば、実施形態で説明したように、中間生産物である磁石用粉末が成形性に優れることから、高密度の磁石用成形体を得ることができる。具体的には、相対密度が80%以上の磁石用成形体が得られる。
(付記3)
希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金を準備する準備工程と、
前記希土類−鉄系合金を水素を含む雰囲気中で不均化温度以上の温度で熱処理して水素化処理する水素化工程と、
前記水素化処理した合金を機械的に粉砕して、磁石用粉末を得る粉砕工程と、
前記磁石用粉末を圧縮成形して、磁石用成形体を得る成形工程と、
前記磁石用成形体を不活性雰囲気中又は減圧雰囲気中で再結合温度以上の温度で熱処理して脱水素処理する脱水素工程と、
を備える磁性部材の製造方法。
上記した付記3の磁性部材の製造方法によれば、実施形態で説明したように、高密度(例えば相対密度が80%以上)の磁性部材を得ることができる。更に、合金組成に応じて、脱水素工程の後、磁性粉末を窒素を含む雰囲気中で窒化温度以上の温度で熱処理して窒化処理する窒化工程を追加してもよい。
本発明の磁石用粉末の製造方法は、希土類磁石、特に希土類圧粉磁石の製造に好適に利用可能である。
10 希土類−鉄系合金
10h 水素化処理した合金
11 主相 12 粒界相 C クラック
20 合金粉末 21 合金粉末の粒子
30 磁石用粉末 31 磁石用粉末の粒子
40 粉末成形体(磁石用成形体)
50 磁性部材
301 摩砕型粉砕機
310 粉砕室 311,312 ディスク
302 衝突型粉砕機
320 粉砕室 321 ロータ 322 衝突板

Claims (13)

  1. 希土類元素とFeとを含有する希土類−鉄系化合物を主相とする希土類−鉄系合金を準備する準備工程と、
    前記希土類−鉄系合金を水素を含む雰囲気中で不均化温度以上の温度で熱処理して水素化処理する水素化工程と、
    前記水素化処理した合金を機械的に粉砕する粉砕工程と、
    を備える磁石用粉末の製造方法。
  2. 前記希土類元素がNd又はSmである請求項1に記載の磁石用粉末の製造方法。
  3. 前記水素化処理した合金は、10体積%以上40体積%未満の前記希土類元素の水素化合物の相と、残部が前記Feを含有する鉄含有物の相とからなる組織を有し、
    前記希土類元素の水素化合物の相と前記鉄含有物の相とが隣接して存在しており、
    前記鉄含有物の相を介して隣り合う前記希土類元素の水素化合物の相の間隔が3μm以下である請求項1又は請求項2に記載の磁石用粉末の製造方法。
  4. 前記希土類元素の水素化合物の相が粒状であり、
    前記鉄含有物の相中に、粒状の前記希土類元素の水素化合物の相が分散して存在する請求項3に記載の磁石用粉末の製造方法。
  5. 前記準備工程において準備する前記希土類−鉄系合金の最大径が100μm以上50mm以下である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の磁石用粉末の製造方法。
  6. 前記粉砕工程において粉砕した前記水素化処理した合金に含まれる粒径が75μm以上355μm以下の粒子の割合が90質量%以上である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の磁石用粉末の製造方法。
  7. 前記粉砕工程における前記粉砕を酸素濃度が体積割合で5%以下の雰囲気中で行う請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の磁石用粉末の製造方法。
  8. 前記粉砕工程における前記粉砕を摩砕型粉砕機又は衝突型粉砕機により行う請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の磁石用粉末の製造方法。
  9. 請求項1に記載の磁石用粉末の製造方法により製造された磁石用粉末。
  10. 請求項9に記載の磁石用粉末を圧縮成形した粉末成形体であり、
    相対密度が80%以上である磁石用成形体。
  11. 請求項10に記載の磁石用成形体を不活性雰囲気中又は減圧雰囲気中で再結合温度以上の温度で熱処理して脱水素処理した磁性部材。
  12. 請求項11に記載の磁性部材を窒素を含む雰囲気中で窒化温度以上の温度で熱処理して窒化処理した磁性部材。
  13. 請求項11又は請求項12に記載の磁性部材を着磁した圧粉磁石。
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