JP7283556B2 - 包装袋およびこれを用いた物品の収納方法 - Google Patents
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Description
そこで、緩衝材を有する包装袋が開発されている。たとえば、複数の空気室が設けられた一対のシートの端縁どうしが封止された包装袋が提案されている(特許文献1参照)。
本件の包装袋は、上記のような課題に鑑みて創案されたもので、未使用時の嵩張りを抑えることを目的の一つとする。また、簡便な方法で高い緩衝性が得られる物品の収納方法を提供することを目的とする。
(1)一端に開口部を有する物品収納用の包装袋であって、前記包装袋は、内包する物品を保護するためのシート状緩衝部を有し、前記開口部に少なくとも1つのフラップが接続され、前記開口部と前記フラップとの接続部近傍に前記シート状緩衝部の一端が接着された包装袋。
(3)前記シート状緩衝部を収納する物品に一周以上巻きつけた後、前記包装袋内部へ物品を収納する(1)または(2)に記載の包装袋を用いた物品の収納方法。
更に本発明の包装袋は、少量のシート状緩衝部によって優れた耐衝撃性が得られるため、未使用時の嵩張りを抑えることができる。
更に本発明の包装袋は、前記シート状緩衝部を所定の伸張方向に伸張可能であり、前記伸張方向に対して交差する所定の延在方向に延びる複数の切れ込み部が千鳥状に設けられてなるものとすることにより、いっそう未使用時の嵩張りを抑えることができる。
本発明の収納方法によれば、簡便な方法で高い緩衝性を得ることができる。
この包装袋を構成する本体袋および緩衝部は、紙あるいは樹脂といった同一の材料から形成されることが好ましい。ただし、本体袋および緩衝部のそれぞれを異なる材料から形成してもよい。
以下の実施形態では、開口が上向きに配置された状態の包装袋について述べる。なお、重力の作用方向を下方とし、下方の反対方向を上方とする。
まず、図1を参照して、包装袋の本体袋1を説明する。
本体袋1は、フラップ1aで開閉される開口が上部に形成された包装袋型に設けられる。ここでは、本体袋1として角形包装袋を例示するが、長形包装袋や洋形包装袋を本体袋に用いてもよい。また、ここでは、本体袋1としてマチ無しの包装袋型を例示するが、マチ付包装袋であってもよい。
シート状緩衝部2は本体袋1と同じ材質で構成されていることが包装袋をリサイクルする上で好ましい。また、シート状緩衝部2は伸縮性のある材料で構成されていることが好ましい。
環境負荷の観点から、本体袋1とシート状緩衝部2の両方が紙製であることが好ましい。
シート状緩衝部2には、多数の切れ込み部23aが切り込まれて形成されている。これらの切れ込み部23aは、シート状緩衝部2の少なくとも一部に設けられている。
切れ込み部23aは、懸架方向(ここでは上下方向)に対して直交する方向(以下「幅方向」という)に延びている。
切れ込み部23aの寸法を「L1」とし、非切れ込み部23bの寸法を「L2」とすれば、不等式1「L1>L2」が満たされる。
第一片部31は、第一パターンP1の切れ込み部23aのうち幅方向一方(図16では左方)と第二パターンP2の切れ込み部23a′のうち幅方向他方(図16では右方)とで挟まれる部位である。第二片部32は、第一パターンP1の切れ込み部23aの幅方向中央と第二パターンP2の非切れ込み部23b′とで挟まれる部位である。第三片部33は、第一パターンP1の切れ込み部23aのうち幅方向他方と第二パターンP2の切れ込み部23a′のうち幅方向一方とで挟まれる部位である。
第四片部34は、第一パターンP1の切れ込み部23aのうち幅方向一方と第二パターンP2の切れ込み部23a′の幅方向他方とで挟まれる。第五片部35は、第一パターンP1の切れ込み部23aの幅方向中央と第二パターンP2の非切れ込み部23a′とで挟まれる。第六片部36は、第一パターンP1の切れ込み部23aのうち幅方向他方と第二パターンP2の切れ込み部23a′のうち幅方向一方とで挟まれる。
図16に示すように、伸張状態のシート状緩衝部2は、非伸張状態のシート状緩衝部2と比較して、懸架方向(図16の上下方向)に伸びている。このときのシート状緩衝部2では、非伸張状態におけるシート状緩衝部2の厚み方向へ片部31~36が立ち上がり、立ち上がった片部31~36によって立体状の緩衝セル40が形成される。言い換えれば、一つの切れ込み部23aに対して周囲に配置された片部31~36が立ち上がることで、一つの緩衝セル40が出現する。
つぎに、包装袋の使用方法(包装袋を用いた物品の収納方法)を説明する。
図2および図3に示すように、はじめにシート状緩衝部2を広げた上に、内包する物品5を置く。
次に、図4および図5に示すように、物品5にシート状緩衝部2をたとえば一周以上巻きつけていく。このときシート状緩衝部2を適度に伸張した状態で巻き付けることが好ましい。
図6および図7に示すように、(シート状緩衝部2の物品5に巻き付けていない部分の物品5の懸架方向の最大伸張長さ)-(シート状緩衝部2の物品5に巻き付けていない部分の懸架方向の未伸張時長さ)が、物品5を本体袋1に収納したときの本体袋1の底から物品5までの長さ以上とすることが好ましい。
最後に図8および図9に示すように、フラップ1aを閉じて物品5の収納を完了する。このようにして包装袋の内部(包装袋内部)へ物品5を収容する。
図10~14を用いて本発明の他の実施形態を示す。
この実施形態では、シート状緩衝部2の端部4が本体袋1の開口部のフラップが設けられていない側に仮固定されている。端部4と開口部は、ミシン目又はハーフカットにより、仮固定されており、使用する際に切り離し、本体袋1内に収納されていたシート状緩衝部2を引き出し、上記包装袋の使用手順で説明した方法で物品を収納することができる。
図18に示す別の態様では切り離し部1bの中央にプルタブ7が設けられており、シート状緩衝材端部の切り離しを容易に行うことができる。
1a フラップ
1b 切り離し部
1c 糊代部
2 シート状緩衝部
3a 本体袋側接着部
3b シート状緩衝部側接着部
4 シート状緩衝部巻き付け端部
5 物品
6 組み立て時折り部
7 プルタブ
23a,23a′ 切れ込み部
23b,23b′ 非切れ込み部
31,32,33,34,35,36 片部
40 緩衝セル
41,42,43,44,45,46 壁部
Ca,Ca′ 切れ込み部23a,23a′の幅方向中心
Cb,Cb′ 非切れ込み部の23b,23b′幅方向中心
L1 切れ込み部23a,23a′の幅方向寸法
L2 非切れ込み部23b,23b′の幅方向寸法
Claims (1)
- 一端に開口部を有する物品収納用の包装袋であって、
前記包装袋は、内包する物品を保護するためのシート状緩衝部を有し、
前記シート状緩衝部は、所定の伸張方向に伸張可能であり、前記伸張方向に対して交差する所定の延在方向に延びる複数の切れ込み部が千鳥状に設けられてなり、
前記開口部に少なくとも1つのフラップが接続され前記開口部と前記フラップとの接続部近傍に前記シート状緩衝部の一端が接着され、且つ、前記開口部の前記フラップが設けられていない側に前記シート状緩衝部のうち前記一端に対して前記伸張方向の反対側の端部が仮固定され、使用する際は切り離して、前記シート状緩衝部を引き出すことができ、
前記シート状緩衝部を引き出して伸張することで立体状の緩衝セルを形成し、前記緩衝セルの形成された前記シート状緩衝部を、内包する前記物品に一周以上巻き付けることで前記物品を固定し衝撃から保護し、
前記物品に一周以上巻き付けられた前記シート状緩衝部において前記緩衝セルによって形成される凹凸同士が噛み合わさっている包装袋。
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