JP7283089B2 - 半導体パッケージおよびそれに用いる封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

半導体パッケージおよびそれに用いる封止用エポキシ樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、半導体パッケージおよびそれに用いる封止用エポキシ樹脂組成物に関する。
これまでワイヤボンディング接続タイプの半導体パッケージにおいて様々な開発がなされてきた。この種の技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、銅(Cu)を主成分とする銅ワイヤを備えた半導体パッケージにおいて、加水分解性塩素量が10~20ppmのビフェニル型エポキシ樹脂を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いることが記載されている(特許文献1の表1)。
特開2013-67694号公報
しかしながら、本発明者が検討した結果、上記特許文献1に記載の半導体パッケージにおいて、耐湿信頼性の点で改善の余地があることが判明した。
本発明者はさらに検討したところ、銅ワイヤを用いて接続した半導体パッケージを長期間使用した場合、銅ワイヤや銅ワイヤと電極との接合部に腐食が生じることがあることを見出した。
そこで、本発明者は、銅よりも腐食しにくいが、金より安価である銀(Ag)を、主成分とする銀ワイヤを用いることで、長時間使用後における腐食を防止できると考えた。
しかしながら、高温高湿環境下において長時間使用した場合、銀ワイヤを用いた半導体パッケージでも、依然として、接続信頼性に改善の余地があった。
このような知見に基づきさらに鋭意研究したところ、銀ワイヤを用いた半導体パッケージにおいて、銀ワイヤを封止する封止材層の材料として、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含む封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物を用い、その硬化物中の塩素イオン濃度を低減することで、高温高湿環境下における長期接続信頼性を向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
基板と、
前記基板上に搭載された半導体素子と、
前記基板と前記半導体素子とを接続し、Ag元素を主成分として含むボンディングワイヤと、
前記基板、前記半導体素子、および前記ボンディングワイヤを封止する、封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で構成される封止材層と、
を備える半導体パッケージであって、
前記封止用エポキシ樹脂組成物が、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含み、
下記手順で測定される、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中の塩素イオンの含有量が、20.0ppm以下である、半導体パッケージが提供される。
(手順)
前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物5gに対して50mLの純水を加え、125℃24時間熱水抽出し、抽出水を得る。得られた前記抽出水をイオンクロマトグラフにより分析することにより、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中のイオン濃度を測定する。
また本発明によれば、
基板と、
前記基板上に搭載された半導体素子と、
前記基板と前記半導体素子とを接続し、Ag元素を主成分として含むボンディングワイヤと、
前記基板、前記半導体素子、および前記ボンディングワイヤを封止する封止材層と、
を備える半導体パッケージにおいて、前記封止材層を形成するために用いる封止用エポキシ樹脂組成物であって、
ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含み、
下記手順で測定される、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中の塩素イオンの含有量が、20ppm以下である、封止用エポキシ樹脂組成物が提供される。
(手順)
前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物5gに対して50mLの純水を加え、125℃24時間熱水抽出し、抽出水を得る。得られた前記抽出水をイオンクロマトグラフにより分析することにより、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中のイオン濃度を測定する。
本発明によれば、高温高湿環境下における長期接続信頼性に優れた半導体パッケージおよびそれに用いる封止用エポキシ樹脂組成物が提供される。
本実施形態に係る半導体パッケージの一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは一致していない。
本実施形態の半導体パッケージの概要を説明する。
本実施形態の半導体パッケージは、基板と、基板上に搭載された半導体素子と、基板と半導体素子とを接続し、Ag元素を主成分として含むボンディングワイヤと、基板、半導体素子、およびボンディングワイヤを封止する、封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で構成される封止材層と、を備える。
この半導体パッケージ中の封止材層の形成するために用いる封止用エポキシ樹脂組成物は、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含み、下記手順で測定される、封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中の塩素イオンの含有量が、20.0ppm以下を満たすものである。
(手順)
当該封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物5gに対して50mLの純水を加え、125℃24時間熱水抽出し、抽出水を得る。得られた抽出水をイオンクロマトグラフにより分析することにより、封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中のイオン濃度を測定する。
通常、エポキシ樹脂中の塩素の形態として、加水分解性塩素や遊離塩素が知られている。
これらの両者を評価する方法として、熱水で抽出された抽出水をイオンクロマトグラフで測定する方法がある。この測定値は、加水分解性塩素量のみならず、遊離塩素量を低減する指標に活用できる。
また、封止用エポキシ樹脂組成物に含まれる各成分中の塩素イオン量ではなく、封止用エポキシ樹脂組成物全体の硬化物における塩素イオン量が、高温高湿環境下における長期接続信頼性を評価するための指針となることが分かった。
したがって、このような本発明者の知見によれば、銀ワイヤを用いた半導体パッケージにおいて、銀ワイヤを封止する封止材層の材料として、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含む封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物を用い、その硬化物中の塩素イオン濃度を低減することで、高温高湿環境下における長期接続信頼性を向上できる。
以下、封止用エポキシ樹脂組成物の組成成分について説明する。その後、半導体パッケージの構成について詳述する。
本実施形態の封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂を含む。上記エポキシ樹脂は、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂(ビフェニル型エポキシ樹脂)を含む。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(エポキシ樹脂)
上記エポキシ樹脂として、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマーを使用することが可能である。
このようなエポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4’-(1,3-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4’-(1,4-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4’-シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂などのアラルキル型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂などのナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレートなどの複素環式エポキシ樹脂;N,N,N’,N’-テトラグリシジルメタキシレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン、N,N-ジグリシジルアニリンなどのグリシジルアミン類や、グリシジル(メタ)アクリレートとエチレン性不飽和二重結合を有する化合物との共重合物;ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂;ビスフェノールのジグリシジルエーテル化物;ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物;フェノール類のグリシジルエーテル化物などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、アラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、およびテトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ならびにスチルベン型エポキシ樹脂は結晶性を有するものであってもよい。中でも、高温高湿環境下における耐湿信頼性を向上させる観点から、ビフェニル型エポキシ樹脂を含むことが好ましい。
上記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂は、下記の一般式(1)で表される化合物を含むことができる。
Figure 0007283089000001
上記一般式(1)中、R及びRは各々独立に、水素原子、直鎖状又は分岐状の炭素数1~8のアルキル基、又は、アリール基を示し、nは0~10の整数を示す。
なお、一般式(1)中、複数存在するR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
また、上記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂は、下記の一般式(2)で表される化合物を含む、ことができる。
Figure 0007283089000002
上記一般式(2)中、k1、l1はそれぞれ0~4の整数、m、nはそれぞれ1~5の整数を表し、R及びRはそれぞれ独立して置換基を有していても良い炭素数1~10の炭化水素基を表し、R及びRはそれぞれ互いに同一でも異なっていても良い。ただし、一般式(2)中、のビフェニル骨格の左右のそれぞれのフェニル構造は異なる。
上記一般式(2)で表される化合物は、多価ヒドロキシビフェニルと、エピハロヒドリンとを反応させる工程により得ることができる。
上記封止用エポキシ樹脂組成物は、上記エポキシ樹脂として、互いに異なる2種以上のビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含むことができる。塩素量が低減された2種以上のビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を用いることで、高温高湿環境下における長期接続信頼性を向上させることができる。
上記エポキシ樹脂の含有量は、封止用エポキシ樹脂組成物全体に対して、好ましくは、3質量%以上であり、より好ましくは、5質量%以上である。これにより、半導体パッケージにおいて、封止材層と半導体素子との密着性を向上させることができる。一方で、上記エポキシ樹脂の含有量は、封止用エポキシ樹脂組成物全体に対して、好ましくは、20質量%以下であり、より好ましくは、17質量%以下である。これにより、封止材層の耐熱性や耐湿性の向上を図ることができる。このような数値範囲とすることにより、半導体パッケージの耐湿信頼性や耐リフロー性を向上させることができる。
本明細書において、封止用エポキシ樹脂組成物全体とは、封止用エポキシ樹脂組成物の固形分全体(100質量%)を意味する。固形分とは、樹脂組成物中における不揮発分を指し、水や溶媒等の揮発成分を除いた残部を指す。
また、封止用エポキシ樹脂組成物を、単に「樹脂組成物」と呼称することもある。
(硬化剤)
上記封止用エポキシ樹脂組成物は、硬化剤を含むことができる。
上記硬化剤は、重付加型の硬化剤、触媒型の硬化剤、および縮合型の硬化剤の3タイプに大別することができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記重付加型の硬化剤としては、たとえばジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、メタキシレリレンジアミン(MXDA)などの脂肪族ポリアミン、ジアミノジフェニルメタン(DDM)、m-フェニレンジアミン(MPDA)、ジアミノジフェニルスルホン(DDS)などの芳香族ポリアミン、およびジシアンジアミド(DICY)、有機酸ジヒドララジドなどのポリアミン化合物;ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)などの脂環族酸無水物、無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)などの芳香族酸無水物などを含む酸無水物;ノボラック型フェノール樹脂、ポリビニルフェノールなどのフェノール樹脂系硬化剤;ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテルなどのポリメルカプタン化合物;イソシアネートプレポリマー、ブロック化イソシアネートなどのイソシアネート化合物;カルボン酸含有ポリエステル樹脂などの有機酸類などが挙げられる。
上記触媒型の硬化剤としては、たとえばベンジルジメチルアミン(BDMA)、2,4,6-トリスジメチルアミノメチルフェノール(DMP-30)などの3級アミン化合物;2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール(EMI24)などのイミダゾール化合物;BF3錯体などのルイス酸などが挙げられる。
上記縮合型の硬化剤としては、たとえばレゾール型フェノール樹脂;メチロール基含有尿素樹脂のような尿素樹脂;メチロール基含有メラミン樹脂のようなメラミン樹脂などが挙げられる。
上記硬化剤として、封止材層の耐燃性、耐湿性、電気特性、硬化性、および保存安定性等についてのバランスを向上させる観点から、フェノール樹脂系硬化剤を用いることができる。
上記フェノール樹脂系硬化剤としては、一分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができ、その分子量、分子構造は特に限定されない。
このようなフェノール樹脂系硬化剤としては、たとえばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック等のノボラック型樹脂;ポリビニルフェノール;ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂やトリフェノールメタン型フェノール樹脂等の多官能型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレン及び/又はビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。中でも、高温高湿環境条件下における半導体パッケージの耐湿信頼性を向上させる観点から、多官能型フェノール樹脂を含むことが好ましい。
上記硬化剤の含有量は、封止用エポキシ樹脂組成物全体に対して、例えば、2質量%以上15質量%以下であり、好ましくは、3質量%以上13質量%以下であり、さらに好ましくは、4質量%以上11質量%以下である。硬化剤の含有量を上記下限値以上とすることにより、樹脂組成物の流動性を良好なものとし、成形性の向上を図ることができる。一方、硬化剤の含有量を上記上限値以下とすることにより、封止材層の耐湿特性を向上させることができる。このような数値範囲とすることにより、半導体パッケージの耐湿信頼性や耐リフロー性を向上させることができる。
(無機充填材)
上記封止用エポキシ樹脂組成物は、無機充填材を含むことができる。
上記無機充填材としては、一般に半導体封止材料に用いられている無機充填材を用いることができる。
上記無機充填材として、溶融破砕シリカ、溶融球状シリカ、結晶シリカ、2次凝集シリカ等のシリカ;アルミナ;チタンホワイト;水酸化アルミニウム;タルク;クレー;マイカ;ガラス繊維等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、溶融球状シリカを用いることができる。
また、無機充填材の他に、有機充填材を用いてもよい。
上記有機充填材としては、オルガノシリコーンパウダー、ポリエチレンパウダー等が挙げられる。
また、無機充填材の形状としては、樹脂組成物の溶融粘度の上昇を抑えつつ、充填材の含有量を高める観点から、できるだけ真球状であり、かつ粒度分布がブロードであることが好ましい。
また、無機充填材の大きさの異なるものを混合することにより充填量を多くすることができるが、その平均粒子径d50は、半導体素子周辺への充填性の観点から、0.01μm以上、150μm以下であることが望ましい。こうすることで、良好な流動性と、半導体素子周辺への充填性とを両立することができる。
なお、無機充填材の平均粒子径d50は、たとえばレーザー回折式粒度分布測定装置(HORIBA社製、LA-500)を用いて測定することが可能である。
本実施形態において無機充填材の含有量は、封止用エポキシ樹脂組成物全体に対して、例えば、35質量%以上95質量%以下であり、好ましくは、50質量%以上93質量%以下であり、さらに好ましくは65質量%以上90質量%以下である。無機充填材の含有量を上記下限値以上とすることにより、低吸湿性および低熱膨張性を向上させ、耐湿信頼性や耐リフロー性をより効果的に向上させることができる。また、無機充填材の含有量を上記上限値以下とすることにより、樹脂組成物の流動性が低下することにより生じる成形性の低下や、高粘度化に起因したボンディングワイヤ流れ等を抑制することが可能となる。
(カップリング剤)
上記封止用エポキシ樹脂組成物は、カップリング剤を含むことができる。
充填材には、カップリング剤を用いて表面処理が施されてもよい。
上記カップリング剤としては、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン、メタクリルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等の公知のカップリング剤を用いることができる。これらを例示すると、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ-アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-[ビス(β-ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-(β-アミノエチル)アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N-(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N-(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチルーブチリデン)プロピルアミンの加水分解物等のシラン系カップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N-アミノエチル-アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2-ジアリルオキシメチル-1-ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシランまたはビニルシランのシラン系化合物がより好ましい。また、耐リフロー性等の観点において半導体パッケージの信頼性を向上させるため、メルカプトシランを用いることがとくに好ましい。
上記カップリング剤の含有量は、封止用エポキシ樹脂組成物全体に対して、例えば、0.05質量%以上2質量%以下であり、好ましくは、0.1質量%以上1質量%以下であり、さらに好ましくは、0.1質量%以上0.5質量%以下である。カップリング剤の含有量を上記下限値以上とすることにより、樹脂組成物中における充填材の分散性を良好なものとすることができる。このため、耐湿信頼性や耐リフロー性等をより効果的に向上させることが可能となる。一方、カップリング剤の含有量を上記上限値以下とすることにより、樹脂組成物の流動性を良好なものとし、成形性の向上を図ることができる。
(イオン捕捉剤)
上記封止用エポキシ樹脂組成物は、イオン捕捉剤をさらに含むことができる。イオン捕捉剤は、樹脂組成物中に含まれる不純物イオンをイオン交換することができる。これにより、耐リフロー性、耐湿信頼性および高温動作特性という観点において信頼性に優れた半導体パッケージとすることができる。
上記イオン捕捉剤としては、たとえば、ハイドロタルサイト類や、多価金属酸性塩等の無機イオン交換体が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、樹脂組成物を用いて作製した半導体パッケージの高温保管特性を向上させる観点からは、ハイドロタルサイト類を用いることがとくに好ましい。
上記イオン捕捉剤の含有量は、封止用エポキシ樹脂組成物全体に対して、例えば、0.05質量%以上1質量%以下であり、好ましくは、0.1質量%以上0.8質量%以下であり、さらに好ましくは、0.15質量%以上0.5質量%以下である。イオン捕捉剤の含有量を上記下限値以上とすることにより、半導体パッケージの高温保管特性をより効果的に向上させることができる。一方、イオン捕捉剤の含有量を上記上限値以下とすることにより、半導体パッケージの耐湿信頼性や耐リフロー性を向上させることができる。
(硬化促進剤)
上記封止用エポキシ樹脂組成物は、たとえば硬化促進剤をさらに含むことができる。
上記硬化促進剤は、エポキシ樹脂のエポキシ基と、硬化剤(たとえば、フェノール樹脂系硬化剤のフェノール性水酸基)と、の架橋反応を促進させるものであればよく、一般の半導体封止用エポキシ樹脂組成物に使用するものを用いることができる。
上記硬化促進剤としては、たとえば有機ホスフィン、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等のリン原子含有化合物;1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7、ベンジルジメチルアミン、2-メチルイミダゾール等が例示されるアミジンや3級アミン、さらには前記アミジン、アミンの4級塩等の窒素原子含有化合物等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種以上を併用しても差し支えない。
上記硬化促進剤の含有量は、封止用エポキシ樹脂組成物全体に対して、例えば、0.05質量%以上1質量%以下であり、好ましくは、0.1質量%以上0.8質量%以下である。硬化促進剤の含有量を上記下限値以上とすることにより、樹脂組成物の硬化性が低下することを抑制できる。また、硬化促進剤の含有量を上記上限値以下とすることにより、樹脂組成物の流動性が低下することを抑制できる。
上記封止用エポキシ樹脂組成物は、上述の成分の他に、必要に応じて、他の成分を含むことができる。
上記他の成分として、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤;シリコーンオイルやシリコーンゴム等の低応力成分;カルナバワックス等の天然ワックス、合成ワックス、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸及びその金属塩類もしくはパラフィン等の離型剤;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、ホスファゼン等の難燃剤、酸化防止剤等の各種添加剤を含むことができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法は、例えば、上述の原料成分を混合することにより得られるが、この方法に限定されない。
上記混合において、公知の手段で混合することにより混合物を得る。さらに、混合物を溶融混練することにより、混練物を得る。混練方法としては、例えば、1軸型混練押出機、2軸型混練押出機等の押出混練機や、ミキシングロール等のロール式混練機を用いることができるが、2軸型混練押出機を用いることが好ましい。冷却した後、混練物を粉粒状、顆粒状、タブレット状、またはシート状とすることができる。
粉粒状の樹脂組成物を得る方法としては、例えば、粉砕装置により、混練物を粉砕する方法が挙げられる。混練物をシートに成形したものを粉砕してもよい。粉砕装置としては、例えば、ハンマーミル、石臼式磨砕機、ロールクラッシャー等を用いることができる。
顆粒状または粉末状の樹脂組成物を得る方法としては、例えば、混練装置の出口に小径を有するダイスを設置して、ダイスから吐出される溶融状態の混練物を、カッター等で所定の長さに切断するというホットカット法に代表される造粒法等を用いることもできる。この場合、ホットカット法等の造粒法により顆粒状または粉末状の樹脂組成物を得た後、樹脂組成物の温度があまり下がらないうちに脱気を行うことが好ましい。
本実施形態の封止用エポキシ樹脂組成物の特性は以下の通りである。
上記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中におけるイオン濃度は、次のような手法で測定できる。
封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物5gに対して50mLの純水を加え、125℃24時間熱水抽出し、抽出水を得る。得られた抽出水をイオンクロマトグラフにより分析することにより、抽出水中のイオン濃度を測定し、これを封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中のイオン濃度とする。
上記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中の塩素イオンの含有量の上限値は、20.0ppm以下、好ましくは15.0ppm以下、より好ましくは8.0ppm以下である。これにより、高温高湿環境下における耐湿信頼性を向上できる。上記硬化物中の塩素イオンの含有量の下限値は、特に限定されないが、例えば、0.0ppm以上、0.5ppm以上、1.5ppm以上としてもよい。
上記抽出水は、塩素イオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、およびブロモイオンからなる群から選ばれる一または二以上のイオンを含むことができる。この他、アンモニウムイオンが含まれてもよい。
このとき上記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中の塩素イオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、およびブロモイオンの含有量の合計値の上限値は、100ppm以下、好ましくは90ppm以下、より好ましくは80ppm以下である。これにより、高温高湿環境下における耐湿信頼性を向上できる。上記硬化物中の塩素イオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、およびブロモイオンの含有量の合計値の下限値は、特に限定されないが、例えば、0ppm以上、1.5ppm以上、5ppm以上としてもよい。
また、上記抽出水の電気伝導度の上限値は、例えば、100μS/cm以下、好ましくは80μS/cm以下、より好ましくは60μS/cm以下である。上記電気伝導度の下限値は、特に限定されないが、例えば、10μS/cm以上としてもよい。
本実施形態では、たとえば封止用エポキシ樹脂組成物中に含まれる各成分の種類・配合量・作製方法、封止用エポキシ樹脂組成物の調製方法等を適切に選択することにより、上記硬化物中におけるイオン含有量を制御することが可能である。これらの中でも、たとえば、エポキシ樹脂(原料)の種類を適切に選択すること、原料生産時に塩素減らす工程を入れる等が、上記硬化物中におけるイオン含有量を所望の数値範囲とするための要素として挙げられる。
上記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度(Tg)は、例えば、120℃以上200℃以下であるが、好ましくは、125℃以上190℃以下である。
上記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物の、ガラス転移温度Tg以下における線膨張係数CTE1が、例えば、3ppm/℃以上100ppm/℃以下、好ましくは5ppm/℃以上50ppm/℃以下である。
上記封止用エポキシ樹脂組成物の、ガラス転移温度Tgを超過する温度領域における線膨張係数CTE2が、例えば、5ppm/℃以上150ppm/℃以下、好ましくは10ppm/℃以上100ppm/℃以下である。
上記ガラス転移温度Tg、上記線膨張係数CTE1、および上記線膨張係数CTE2は、たとえば次にように測定することができる。まず、トランスファー成形機を用いて金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分で封止用エポキシ樹脂組成物を注入成形し、15mm×2mm×2mmの試験片を得る。次いで、得られた試験片を175℃、4時間の条件で熱処理して後硬化する。次いで、後硬化後の上記試験片に対し熱機械分析装置を用いた測定を行い、測定結果からガラス転移温度Tg、ガラス転移温度Tg以下における線膨張係数CTE1、ガラス転移温度Tgを超過する温度領域における線膨張係数CTE2を算出する。
上記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物の、260℃で測定した熱時弾性率は、例えば、300MPa以上2000MPa以下、好ましくは、500MPa以上1900MPa以下である。
260℃での熱時弾性率は、たとえば、動的粘弾性測定器を用いて、JIS K-6911の三点曲げモードに準じて、周波数10Hz、測定温度260℃の条件で測定することができる。なお、単位は、MPaである。
上記封止用エポキシ樹脂組成物175℃におけるゲルタイムは、例えば、30秒以上80秒以下であり、好ましくは、35秒以上60秒以下である。
上記封止用エポキシ樹脂組成物の、EMMI-1-66法により測定したスパイラルフローは、例えば、80cm以上250cm以下、好ましくは100cm以上230cm以下である。
上記スパイラルフローは、低圧トランスファー成形機(コータキ精機(株)製「KTS-15」)を用いて、EMMI-1-66に準じたスパイラルフロー測定用の金型に、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で、封止用エポキシ樹脂組成物を注入し、流動長をスパイラルフローとして測定する。
本実施形態の封止用エポキシ樹脂組成物は、様々な用途に用いることができる。封止用エポキシ樹脂組成物は、例えば、半導体パッケージに用いられる半導体封止用樹脂組成物に用いることができる。
ここで、半導体パッケージの封止成形方法としては、例えば、トランスファー成形法、圧縮成形法、インジェクション成形法等が挙げられる。中でも、当該樹脂組成物の充填性を良好にする観点から、トランスファー成形法または圧縮成形法を採用することが好ましい。そのため、封止用エポキシ樹脂組成物の形態は、粉粒状、顆粒状、タブレット状またはシート状であることが好ましい。
<半導体パッケージ>
次に、本実施形態に係る半導体パッケージ100について説明する。
図1は、本実施形態に係る半導体パッケージの一例を示す図である。
図1に示すように、半導体パッケージ100は、基板30と、基板30上に搭載された半導体素子20と、基板30と半導体素子20とを接続し、Ag元素を主成分として含むボンディングワイヤ40と、半導体素子20およびボンディングワイヤ40を封止し、上記の封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で構成される封止材層50と、を備える。
ボンディングワイヤ40の銀純度は、85質量%以上98質量%以下であるが、好ましくは、87質量%以上96質量%以下とすることができる。ボンディングワイヤ40の上記銀純度とは、該ボンディングワイヤを構成する物質中に、その主成分である銀(Ag)が占める割合のことを指す。
ボンディングワイヤ40は、銀を主成分として他の金属を含む銀合金により構成されたものである。上記他の金属としては、パラジウム等が挙げられる。
半導体素子20は、基板30上に搭載される。基板30は、たとえばリードフレームまたは有機基板である。また、基板30は、ボンディングワイヤ40に接続される。図1では、リードフレームである基板30のうちのダイパッド32上に、ダイアタッチ材10を介して半導体素子20が搭載される場合が例示される。リードフレームである基板30は、たとえばCuまたは42アロイを主成分とする金属材料により構成される。なお、半導体素子20は、他の半導体素子上に配置されていてもよい。
半導体素子20の上面には、たとえば複数の電極パッド22が形成されている。半導体素子20に設けられた電極パッド22の少なくとも表面層は、たとえばAlを主成分とする金属材料により構成されている。これにより、ボンディングワイヤ40と電極パッド22との接続信頼性を向上させることができる。
図1においては、ボンディングワイヤ40が、半導体素子20の電極パッド22と、基板30のうちのアウターリード34と、を電気的に接続する場合が例示されている。
封止材層50は、本樹脂組成物の硬化物により構成されている。このため、基板30やボンディングワイヤ40に対する密着性が良好であり、耐リフロー性や耐湿信頼性、高温動作特性に優れた半導体パッケージ100が得られることとなる。また、半導体パッケージ100の高温保管特性の向上を図ることも可能である。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下、参考形態の例を付記する。
[1]
基板と、
前記基板上に搭載された半導体素子と、
前記基板と前記半導体素子とを接続し、Ag元素を主成分として含むボンディングワイヤと、
前記基板、前記半導体素子、および前記ボンディングワイヤを封止する、封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で構成される封止材層と、
を備える半導体パッケージであって、
前記封止用エポキシ樹脂組成物が、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含み、
下記手順で測定される、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中の塩素イオンの含有量が、20.0ppm以下である、半導体パッケージ。
(手順)
前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物5gに対して50mLの純水を加え、125℃24時間熱水抽出し、抽出水を得る。得られた前記抽出水をイオンクロマトグラフにより分析することにより、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中のイオン濃度を測定する。
[2]
[1]に記載の半導体パッケージであって、
前記封止用エポキシ樹脂組成物が、互いに異なる2種以上の前記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含む、半導体パッケージ。
[3]
[1]または[2]に記載の半導体パッケージであって、
前記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂が、下記の一般式(1)で表される化合物を含む、半導体パッケージ。
Figure 0007283089000003
(上記一般式(1)中、R 及びR は各々独立に、水素原子、直鎖状又は分岐状の炭素数1~8のアルキル基、又は、アリール基を示し、nは0~10の整数を示す。なお、一般式(1)中、複数存在するR 及びR はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
[4]
[1]~[3]のいずれか一項に記載の半導体パッケージであって、
前記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂が、下記の一般式(2)で表される化合物を含む、半導体パッケージ。
Figure 0007283089000004
(上記一般式(2)式中、k1、l1はそれぞれ0~4の整数、m、nはそれぞれ1~5の整数を表し、R 及びR はそれぞれ独立して置換基を有していても良い炭素数1~10の炭化水素基を表し、R 及びR はそれぞれ互いに同一でも異なっていても良い。)
[5]
[1]~[4]のいずれか一項に記載の半導体パッケージであって、
上記手順で測定される、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中の塩素イオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、およびブロモイオンの含有量の合計値が、100ppm以下である、半導体パッケージ。
[6]
[1]~[5]のいずれか一項に記載の半導体パッケージであって、
前記封止用エポキシ樹脂組成物が、無機充填材を含む、半導体パッケージ。
[7]
[1]~[6]のいずれか一項に記載の半導体パッケージであって、
前記封止用エポキシ樹脂組成物が、硬化剤を含む、半導体パッケージ。
[8]
基板と、
前記基板上に搭載された半導体素子と、
前記基板と前記半導体素子とを接続し、Ag元素を主成分として含むボンディングワイヤと、
前記基板、前記半導体素子、および前記ボンディングワイヤを封止する封止材層と、
を備える半導体パッケージにおいて、前記封止材層を形成するために用いる封止用エポキシ樹脂組成物であって、
ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含み、
下記手順で測定される、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中の塩素イオンの含有量が、20.0ppm以下である、封止用エポキシ樹脂組成物。
(手順)
前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物5gに対して50mLの純水を加え、125℃24時間熱水抽出し、抽出水を得る。得られた前記抽出水をイオンクロマトグラフにより分析することにより、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中のイオン濃度を測定する。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
<封止用エポキシ樹脂組成物の調製>
実施例、比較例について、次のように封止用エポキシ樹脂組成物を調製した。
まず、表1に従い配合された各原材料を常温でミキサーを用いて混合した後、70~100℃でロール混練した。次いで、得られた混練物を冷却した後、これを粉砕することにより、粉粒状の封止用エポキシ樹脂組成物を得た。
表1中における各成分の詳細は下記のとおりである。また、表1中の単位は、質量%である。
(無機充填材)
・無機充填材1:溶融球状シリカ(電気化学工業社製、FB-950、平均粒子径d50:23μm)
・無機充填材2:溶融球状シリカ(アドマテックス社製、SD2500-SQ、平均粒子径d50:0.9μm)
・無機充填材3:溶融球状シリカ(アドマテックス社製、SD5500-SQ、平均粒子径d50:1.5μm)
(エポキシ樹脂)
・エポキシ樹脂1:ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC―3000L)
・エポキシ樹脂2:下記の化学式で表される、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC-3000-LLC)
Figure 0007283089000005
・エポキシ樹脂3:トリス(ヒドロキシフェニル)メタンと4,4’-ビフェノールとの混合物(三菱化学社製、YL6677)
・エポキシ樹脂4:下記化学式で表される、4,4’-ビフェノールとの混合物(三菱化学社製、YL7985)
Figure 0007283089000006
(硬化剤)
・硬化剤1:ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(明和化成社製、MEH-7851SS)
・硬化剤2:ホルムアルデヒドで変性したトリフェニルメタン型フェノール樹脂(エア・ウォーター社製、HE910-20)
(カップリング剤)
・カップリング剤1:フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製、CF-4083)
(低応力剤)
・低応力剤1:シリコーンオイル(九州住友ベークライト社製、M69B)
・低応力剤2:ブタジエン-アクリロニトリルゴム(宇部興産社製、CTBN1008SP)
Figure 0007283089000007
(イオン濃度)
得られた封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中におけるイオン濃度を、次のようにして測定した。
まず、上記で得られた封止用エポキシ樹脂組成物を用いて、金型温度175℃、注入圧力10.0MPa、硬化時間2分の条件で成形し、その後、175℃、4時間の条件で後硬化して硬化物を得た。その硬化物を粉砕ミルにより3分間粉砕したものを、200メッシュの篩で篩分し、篩を通過した粉を試料として調製した。
得られた試料5gと純水50mlとを、テフロン(登録商標)製耐圧容器に入れて密閉し、温度125℃、相対湿度100%RH、24時間の処理(熱水抽出)を行なった。次に、室温まで冷却した後、抽出水を遠心分離し、20μmフィルターにてろ過し、ろ液を抽出水とした。
得られた抽出水を、イオンクロマト装置(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)を用いたイオンクロマトグラフにより分析し、その抽出水中のイオン濃度を測定した。得られたイオン濃度を硬化物中のイオン濃度とした。結果を表2に示す。
(電気伝導度)
上記(イオン濃度)で得られた抽出水の電気伝導度を、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製の伝導度計を用いて測定した。結果を表2に示す。
(pH)
上記(イオン濃度)で得られた抽出水のpHを、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製のpHメーターを用いて測定した。結果を表2に示す。
Figure 0007283089000008
<半導体パッケージの作製>
実施例および比較例について、次のように半導体パッケージを作製した。
まず、アルミニウム製電極パッドを備えるTEG(Test Element Group)チップ(3.5mm×3.5mm)を、表面がAgによりめっきされたリードフレームのダイパッド部上に搭載した。次いで、TEGチップの電極パッドと、リードフレームのアウターリード部と、Agを96質量%含む銀合金により構成されるボンディングワイヤを用いて、ワイヤピッチ120μmでワイヤボンディングし、構造体を得た。
この構造体を、低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力10.0MPa、硬化時間2分の条件で、上記で得られた封止用エポキシ樹脂組成物を用いて封止成形し、その後、175℃、4時間の条件で後硬化して、図1に示すような半導体パッケージを得た。
(HAST試験)
得られた半導体パッケージについて、温度を135℃とし、85%RH、印加電圧20Vの条件でHAST試験を実施し、電気接続の不良が発生する時間(h)を測定した。
測定結果は、実施例1が400h、比較例1が320hであった。
実施例1の封止用エポキシ樹脂組成物を用いた半導体パッケージは、比較例1の場合と比べて、HAST試験の耐久時間が長くなる結果が示されて、耐湿信頼性に優れる特性を備えることが分かった。
100 半導体パッケージ
10 ダイアタッチ材
20 半導体素子
22 電極パッド
30 基板
32 ダイパッド
34 アウターリード
40 ボンディングワイヤ
50 封止材層

Claims (7)

  1. 基板と、
    前記基板上に搭載された半導体素子と、
    前記基板と前記半導体素子とを接続し、Ag元素を主成分として含むボンディングワイヤと、
    前記基板、前記半導体素子、および前記ボンディングワイヤを封止する、封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で構成される封止材層と、
    を備える半導体パッケージであって、
    前記封止用エポキシ樹脂組成物が、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含み、
    下記手順で測定される、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中の塩素イオンの含有量が、20.0ppm以下であり、
    前記封止用エポキシ樹脂組成物が、互いに異なる2種以上の前記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含む、半導体パッケージ
    (手順)
    前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物5gに対して50mLの純水を加え、125℃24時間熱水抽出し、抽出水を得る。得られた前記抽出水をイオンクロマトグラフにより分析することにより、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中のイオン濃度を測定する。
  2. 請求項1に記載の半導体パッケージであって、
    前記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂が、下記の一般式(1)で表される化合物を含む、半導体パッケージ。
    Figure 0007283089000009
    (上記一般式(1)中、R及びRは各々独立に、水素原子、直鎖状又は分岐状の炭素数1~8のアルキル基、又は、アリール基を示し、nは0~10の整数を示す。なお、一般式(1)中、複数存在するR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
  3. 請求項1または2に記載の半導体パッケージであって、
    前記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂が、下記の一般式(2)で表される化合物を含む、半導体パッケージ。
    Figure 0007283089000010
    (上記一般式(2)式中、k1、l1はそれぞれ0~4の整数、m、nはそれぞれ1~5の整数を表し、R及びRはそれぞれ独立して置換基を有していても良い炭素数1~10の炭化水素基を表し、R及びRはそれぞれ互いに同一でも異なっていても良い。)
  4. 請求項1~のいずれか一項に記載の半導体パッケージであって、
    上記手順で測定される、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中の塩素イオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、およびブロモイオンの含有量の合計値が、100ppm以下である、半導体パッケージ。
  5. 請求項1~のいずれか一項に記載の半導体パッケージであって、
    前記封止用エポキシ樹脂組成物が、無機充填材を含む、半導体パッケージ。
  6. 請求項1~のいずれか一項に記載の半導体パッケージであって、
    前記封止用エポキシ樹脂組成物が、硬化剤を含む、半導体パッケージ。
  7. 基板と、
    前記基板上に搭載された半導体素子と、
    前記基板と前記半導体素子とを接続し、Ag元素を主成分として含むボンディングワイヤと、
    前記基板、前記半導体素子、および前記ボンディングワイヤを封止する封止材層と、
    を備える半導体パッケージにおいて、前記封止材層を形成するために用いる封止用エポキシ樹脂組成物であって、
    ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含み、
    下記手順で測定される、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中の塩素イオンの含有量が、20.0ppm以下であり、
    前記封止用エポキシ樹脂組成物は、互いに異なる2種以上の前記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含む、封止用エポキシ樹脂組成物
    (手順)
    前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物5gに対して50mLの純水を加え、125℃24時間熱水抽出し、抽出水を得る。得られた前記抽出水をイオンクロマトグラフにより分析することにより、前記封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物中のイオン濃度を測定する。
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