JP7280122B2 - 塑性流動性評価装置及びこれを備えるシールド掘進機 - Google Patents

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Description

本発明は、塑性流動性評価装置及びこれを備えるシールド掘進機に関する。
シールド掘進機を用いてシールドトンネルを構築するシールド工法が知られている(特許文献1参照)。特許文献1には、シールド工法において、カッターヘッドの背後のチャンバ内に取り込まれた掘削土砂の土圧を計測し、計測した土圧に基づいてチャンバ内における掘削土砂の塑性流動性を評価する方法が開示されている。掘削土砂の土圧を計測する土圧計は、チャンバを画成する隔壁に設けられる。
特開2018-154998号公報
従来、土圧計は、その受圧面が隔壁と面一か、隔壁の内側に位置するように設置されていた。このため、チャンバ内の土粒子のアーチ効果の影響により、受圧面に作用する圧力が低下し、土圧を精度よく検出することができないおそれがある。土圧を精度よく検出できないと、チャンバ内における掘削土砂の塑性流動性を精度よく評価することができない。また、土圧計は、一方向(隔壁に直交する方向)に作用する圧力しか検出することができないという問題もある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、複数方向の圧力に基づき、チャンバ内における掘削土砂の塑性流動性を精度よく評価することを目的とする。
本発明は、シールド掘進機のカッターヘッドによって掘削された土砂が溜まるチャンバ内の掘削土砂の塑性流動性を評価するために用いられる塑性流動性評価装置であって、チャンバ内に向かって突出するように設けられ、チャンバ内の圧力を検出する複数の圧力検出装置と、複数の圧力検出装置で検出された結果に基づき、チャンバ内の掘削土砂の塑性流動性を表す情報を演算する演算装置と、を備え、圧力検出装置は、チャンバを画成する隔壁に固定される固定部と、固定部からチャンバ内に向かって突出する突出部と、を有し、突出部は、固定部からシールド掘進機の前後方向であるZ軸方向に延在する円筒部と、円筒部からZ軸方向に凸状となるように設けられる半球状の半球部と、を有し、圧力検出装置は、直交する3つのZ軸、X軸及びY軸に沿った方向の圧力を検出可能な3軸圧力検出装置であって、半球部の頂部に設けられるZ軸圧力検出部と、円筒部の外周面に設けられるX軸圧力検出部と、円筒部の外周面に設けられるY軸圧力検出部と、が含まれる。
また、本発明に係るシールド掘進機は、上記塑性流動性評価装置と、カッターヘッドと、カッターヘッドの後方に設けられ隔壁と、を備え
本発明によれば、複数方向の圧力に基づき、チャンバ内における掘削土砂の塑性流動性を精度よく評価することができる。
本発明の実施形態に係るシールド掘進機の構成を示す断面模式図である。 チャンバを画成する隔壁をカッターヘッド側から見た正面図である。 塑性流動性評価装置の構成を示す機能ブロック図である。 圧力検出装置の正面図である。 圧力検出装置の側面図である。 本実施形態の比較例に係る圧力検出装置について説明する図である。 所定の圧力検出装置の設置点における、掘削土砂の主応力の方向(流れ方向)及び主応力の大きさの演算方法について説明する図である。 表示装置の表示画面に表示される表示画像の一例について示す図であり、正常に掘削土砂が流れている様子を示す。 表示装置の表示画面に表示される表示画像の一例について示す図であり、チャンバ内において閉塞部が形成されており、掘削土砂の流れが閉塞部によって妨げられている様子を示す。 表示装置の表示画面に表示される表示画像の別の例について示す図である。 表示装置の表示画面に表示される表示画像のさらに別の例について示す図である。 本実施形態の変形例3に係る圧力検出装置の突出部を取り外した状態の正面図である。 本実施形態の変形例3に係る圧力検出装置の側面図である。
図面を参照して、本発明の実施形態に係る塑性流動性評価装置を備えるシールド掘進機について説明する。シールド掘進機は、地山を掘削し、掘削坑の内壁を覆うようにセグメントを組み立てることによってシールドトンネルを構築する装置である。
図1及び図2を参照して、シールド掘進機10の構成について説明する。図1は、シールド掘進機10の構成を示す断面模式図であり、図2は、チャンバ16を画成する隔壁13をカッターヘッド12側から見た正面図である。
以下、説明の便宜上、シールド掘進機10を基準としたX軸、Y軸及びZ軸を図示するように定義する。X軸、Y軸及びZ軸は、互いに直交する。Z軸は、シールド掘進機10の前後方向に延在する軸であって、シールド掘進機10の中心軸CLに平行な軸である。X軸は、シールド掘進機10の左右方向に延在する軸であり、Y軸は、シールド掘進機10の上下方向に延在する軸である。また、Z軸に平行な方向をZ軸方向(前後方向)、X軸に平行な方向をX軸方向(左右方向)、Y軸に平行な方向をY軸方向(上下方向)と記す。なお、シールド掘進機10の後側から前側に向かうZ軸方向一方を+Z方向(前方)と記し、その反対方向であるZ軸方向他方を-Z方向(後方)と記す。また、シールド掘進機10の右側から左側へ向かうX軸方向一方を+X方向(左方)と記し、その反対方向であるX軸方向他方を-X方向(右方)と記す。さらに、シールド掘進機10の下側から上側へ向かうY軸方向一方を+Y方向(上方)と記し、その反対方向であるY軸方向他方を-Y方向(下方)と記す。
図1に示すように、シールド掘進機10は、円筒状の外殻11と、外殻11の前端部に配置される地山掘削用のカッターヘッド12と、カッターヘッド12の後方に離間して設けられる隔壁13と、を備える。
隔壁13には、回転ドラム14が回転自在に支持されている。回転ドラム14は、連結軸21を介してカッターヘッド12に連結される。このため、カッターヘッド12は、回転ドラム14とともに回転する。回転ドラム14は、減速機構(不図示)を介してモータ15に連結される。回転ドラム14がモータ15によって回転駆動され、カッターヘッド12が地山1に押し付けられた状態で回転することにより、地山1が掘削される。カッターヘッド12の外径は、外殻11の外径と略等しく、地山1は、外殻11の外径と略等しい内径で掘削される。
カッターヘッド12が接する掘削坑の端面(切羽)と隔壁13との間には、これらと外殻11及び回転ドラム14とによりチャンバ16が画成される。カッターヘッド12により掘削した掘削土砂は、カッターヘッド12の開口部を通じてチャンバ16内に取り込まれる。このため、チャンバ16内では、カッターヘッド12による掘削で生じた掘削土砂が滞留する。
シールド掘進機10は、加泥材注入装置19を備える。加泥材注入装置19は、加泥材を貯蓄するタンク(不図示)と、タンク内の加泥材をチャンバ16内に供給するポンプ装置(不図示)と、を備える。隔壁13には、複数の注入口18が形成されている。各注入口18は、配管によりポンプ装置に接続される。ポンプ装置と各注入口18との間には、ポンプ装置から注入口18への加泥材の流れを制御する切換弁(不図示)が設けられる。
加泥材は、チャンバ16内に滞留する土砂を塑性流動状態の泥土とし、その塑性流動性を良好な状態に維持するために用いられる。加泥材としては、粘土、ベントナイト系、高分子系、気泡系等、種々の加泥材を用いることができる。加泥材注入装置19のポンプ装置は、後述するコントローラ110からの制御信号に基づいて駆動され、コントローラ110によって設定された回転速度で回転する。加泥材注入装置19の切換弁は、コントローラ110からの制御信号に基づいて駆動され、コントローラ110によって選択された注入口18とポンプ装置とを連通する。
図2に示すように、注入口18は、隔壁13に複数設けられる。注入口18は、隔壁13の周方向に沿って等間隔(本実施形態では90度間隔)で配置される。本実施形態では、シールド掘進機10の左右中央であってシールド掘進機10の中心軸CLよりも上側に位置する上部注入口18aと、シールド掘進機10の左右中央であってシールド掘進機10の中心軸CLよりも下側に位置する下部注入口18bと、シールド掘進機10の上下中央であってシールド掘進機10の中心軸CLよりも左側(図示右側)に位置する左部注入口18cと、シールド掘進機10の上下中央であってシールド掘進機10の中心軸CLよりも右側(図示左側)に位置する右部注入口18dと、が隔壁13に設けられる。
図1に示すように、加泥材注入装置19によってチャンバ16内に加泥材が注入され、カッターヘッド12に設けられる攪拌翼(不図示)と隔壁13に設けられる固定翼(不図示)とにより土砂と加泥材とが攪拌混合されると、チャンバ16内の土砂が塑性流動性を有する泥土となる。
シールド掘進機10は、チャンバ16内の泥土を搬出するスクリューコンベヤ17を備えている。スクリューコンベヤ17は、円筒状のケースの内部に組み込まれるオーガを回転させることにより、チャンバ16内の掘削土砂を隔壁13の後方に搬出する。
シールド掘進機10は、泥土(掘削土砂)をチャンバ16内とチャンバ16から後方に延びるスクリューコンベヤ17内に充満させ、この状態を維持しながら掘削を行う。シールド掘進機10は、シールドジャッキ(不図示)の推力によりチャンバ16内の泥土(掘削土砂)に泥土圧を発生させて、掘削坑の端面(切羽)に作用させる。泥土(掘削土砂)の泥土圧を掘削坑の端面(切羽)に作用させることにより、掘削坑の端面(切羽)の土圧と地下水圧に対抗して、掘削坑の端面(切羽)を安定化させることができる。シールド掘進機10は、推進量と排土量のバランスを図りながら地山1を掘進を行う。
スクリューコンベヤ17による掘削土砂の排出を適切に行うことができないと、推進量と排土量のバランスが崩れるなどして、閉塞や噴発といった現象が生じ、地山1の掘進作業に影響が生じる。スクリューコンベヤ17による掘削土砂の排出を適切に行うためには、チャンバ16内の掘削土砂の塑性流動性を良好な状態に保つことが重要である。このため、作業者は、塑性流動性評価装置100により得られる情報に基づき、チャンバ16内の掘削土砂の塑性流動性を評価し、チャンバ16内の掘削土砂の塑性流動性が良好な状態に維持されるように、加泥材の注入条件を設定する。
図3は、塑性流動性評価装置100の構成を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態では、圧力検出装置120が複数設けられるが、図3では、1つの圧力検出装置120を代表して図示している。
塑性流動性評価装置100は、シールド掘進機10のカッターヘッド12によって掘削された土砂が溜まるチャンバ16内の掘削土砂の塑性流動性を評価するために用いられる。図3に示すように、塑性流動性評価装置100は、チャンバ16内の圧力を検出する複数(本実施形態では8つ)の圧力検出装置120と、複数の圧力検出装置120で検出された結果に基づき、チャンバ16内の掘削土砂の塑性流動性を表す情報を演算する演算装置としてのコントローラ110と、コントローラ110からの制御信号に応じた表示画像を表示画面に表示する表示装置130と、操作者による操作に応じた入力信号をコントローラ110に出力する入力装置140と、を備える。
入力装置140は、マウス、キーボード、タッチパネル等である。表示装置130は、液晶パネル等によって構成される表示画面を有し、コントローラ110から出力される制御信号に基づき、表示画面に所定の画像を表示させる。
図1に示すように、圧力検出装置120は、隔壁13からチャンバ16内に向かって突出するように設けられる。図4A及び図4Bを参照して、圧力検出装置120の構成を具体的に説明する。図4Aは、圧力検出装置120の正面図であり、図4Bは、圧力検出装置120の側面図である。なお、図4Bでは、隔壁13を二点鎖線で示している。圧力検出装置120は、隔壁13に固定される固定部121と、固定部121からチャンバ16内に向かって突出する突出部122と、突出部122に設けられる複数の圧力検出部123と、を有する。
固定部121は、隔壁13の裏面に当接するフランジ121aと、隔壁13の孔に挿通される円筒状の挿通部121bと、を有する。フランジ121aは、ボルト等の締結部材により隔壁13に締結される。突出部122は、固定部121からZ軸方向に延在する円筒部122aと、円筒部122aからZ軸方向に凸状となるように設けられる中空半球状の半球部122bと、を有する。突出部122は、複数の圧力検出部123を保持する中空状の保持部材である。
複数の圧力検出部123には、突出部122の頂部(先端部)に設けられるZ軸圧力検出部123zと、円筒部122aの外周面に設けられる左右一対のX軸圧力検出部123xと、上下一対のY軸圧力検出部123yと、が含まれる。圧力検出部123には、例えば、ロードセルが採用される。
Z軸圧力検出部123zは、シールド掘進機10の軸方向に沿って延在するZ軸に直交する受圧面を有し、Z軸方向の圧力を検出する。X軸圧力検出部123xは、シールド掘進機10の径方向に沿って延在するX軸に直交する受圧面を有し、X軸方向の圧力を検出する。Y軸圧力検出部123yは、シールド掘進機10の径方向に沿って延在するY軸に直交する受圧面を有し、Y軸方向の圧力を検出する。
このように、複数の圧力検出装置120は、それぞれ複数の方向に作用する圧力を検出可能である。本実施形態に係る圧力検出装置120は、突出部122の突出方向の軸(Z軸)を含むそれぞれ直交する3つの軸(Z軸、X軸及びY軸)に沿った方向の圧力を検出可能な3軸圧力検出装置である。
本実施形態では、圧力検出装置120がチャンバ16内に向かって突出するように設けられている。このような構成により得られる作用効果を図5に示す比較例と比較して説明する。図5は、本実施形態の比較例に係る圧力検出装置920について説明する図である。図中、土粒子929を模式的に大きな円で示す。図5に示す比較例に係る圧力検出装置920は、カッターヘッド12の回転に伴って塑性流動する掘削土砂の動圧の影響を受けないように、その受圧面920aが隔壁13の内側に位置するように設置されている。このように、比較例では受圧面920aが隔壁13の内側に位置しているので、チャンバ16内の土粒子929により受圧面920aを跨ぐようにアーチ部が形成される場合がある。この場合、アーチ効果によってアーチ部に作用する応力のほとんどをアーチ部の土粒子で負担することから、アーチ部の内側の土粒子に応力が伝達されなくなり、受圧面920aに作用する圧力が低下し、圧力を精度よく検出することができない。その結果、チャンバ16内における掘削土砂の塑性流動性を精度よく評価することができないおそれがある。なお、受圧面920aが隔壁13の内面(チャンバ16側の面)と面一となるように圧力検出装置920が設置される場合も同様の問題が生じる。
これに対して、本実施形態に係る圧力検出装置120は、図4Bに示すように、隔壁13からチャンバ16内に向かって突出するように設けられている。圧力検出装置120が、掘削土砂の流れの中に配置されるため、圧力検出部123の受圧面を跨ぐようにアーチ部が形成されにくい。したがって、本実施形態では、アーチ効果に起因して検出圧力値が低くなってしまうことが防止される。このため、圧力検出部123で検出された圧力に基づき、チャンバ16内における掘削土砂の塑性流動性を精度よく評価することができる。塑性流動性の評価方法の詳細については後述する。
図2では、圧力検出装置120の設置位置の一例を示している。図2に示すように、複数の圧力検出装置120は、隔壁13に分散して設置される。圧力検出装置120は、シールド掘進機10の中心軸(カッターヘッド12の回転中心軸)CLを中心とする直径D1の仮想的な円C1を4等分する位置と、シールド掘進機10の中心軸CLを中心とする直径D2の仮想的な円C2を4等分する位置と、に設置される。円C1の直径D1は、円C2の直径D2よりも小さい(D1<D2)。
また、円C1上に位置する圧力検出装置120と、円C2上に位置する圧力検出装置120とは、中心軸CL周りに45度間隔で交互に配置されている。なお、圧力検出装置120の設置位置、設置数は、図2に示す例に限られない。
図3に示すコントローラ110は、動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)、記憶部としてのROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)並びに入出力インタフェース(I/Oインタフェース)、その他の周辺回路を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ110は、複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。コントローラ110の記憶部には、スクリューコンベヤ17の回転速度やスクリューコンベヤ17の出口部であるゲートの開度を制御するためのプログラム、及び、チャンバ16内の掘削土砂の状態を推定するためのプログラムが格納されている。すなわち、コントローラ110の記憶部は、本実施形態の機能を実現するプログラムを読み取り可能な記憶媒体である。なお、動作回路としては、CPUに代えてまたはCPUとともに、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などを用いることができる。
コントローラ110は、各圧力検出装置120のZ軸圧力検出部123zで検出された結果に基づき、スクリューコンベヤ17の回転速度やスクリューコンベヤ17のゲートの開度を制御するコンベヤ制御部115を備える。Z軸圧力検出部123zは、Z軸に直交する受圧面を有するため、カッターヘッド12の回転に伴って塑性流動する掘削土砂の動圧の影響を受けにくい。コンベヤ制御部115は、Z軸圧力検出部123zで検出された圧力が、予め定められた所定の範囲内で維持されるように、スクリューコンベヤ17の回転速度やスクリューコンベヤ17のゲートの開度を制御することにより、チャンバ16からスクリューコンベヤ17を介して排出される掘削土砂の量(排土量)を制御する。具体的には、コンベヤ制御部115は、チャンバ16内のZ軸方向圧力(泥土圧)が所定の範囲を上回る場合、スクリューコンベヤ17の回転速度を増加させたりゲートの開度を大きくしたりすることにより土砂搬出を促進し、チャンバ16内のZ軸方向圧力(泥土圧)を低下させる。一方、コンベヤ制御部115は、チャンバ16内のZ軸方向圧力(泥土圧)が所定の範囲を下回る場合、スクリューコンベヤ17の回転速度を減少させたりゲートの開度を小さくしたりすることにより土砂搬出を抑制し、チャンバ16内のZ軸方向圧力(泥土圧)を上昇させる。
コントローラ110は、チャンバ16内の掘削土砂の状態を推定する推定部111と、推定部111で推定した情報を表示装置130に表示させる表示制御部113と、をさらに備える。
推定部111は、圧力検出装置120で検出された結果に基づき、カッターヘッド12の回転動作中におけるチャンバ16内の掘削土砂の流れ方向を推定する。また、推定部111は、圧力検出装置120で検出された結果に基づき、カッターヘッド12の回転動作中におけるチャンバ16内の掘削土砂の応力分布を推定する。以下、詳しく説明する。
推定部111は、圧力検出装置120のそれぞれの圧力検出部123からの検出信号に基づいて、各圧力検出装置120の設置点(設置位置)における掘削土砂の主応力の大きさ、及び主応力の方向を演算する。なお、本実施形態において、主応力とは、ある面に作用する垂直応力が最大になる面(主面)に作用する垂直応力のことを指す。すなわち、圧力検出装置120の設置点における掘削土砂の主応力の方向とは、圧力検出装置120の設置点において、掘削土砂に作用する最大応力の方向のことであり、掘削土砂の流れ方向に相当する。
チャンバ16内では、カッターヘッド12の回転により、掘削土砂がカッターヘッド12の回転方向に沿って流れる。上述したように、X軸圧力検出部123x及びY軸圧力検出部123yは、シールド掘進機10の径方向に直交する受圧面を有する。つまり、X軸圧力検出部123x及びY軸圧力検出部123yは、掘削土砂の流れの運動エネルギー(動圧)の影響を受けるように配置されている。したがって、X軸圧力検出部123x及びY軸圧力検出部123yは、チャンバ16内を流れる掘削土砂の動圧成分を含む圧力(全圧=動圧+静圧)の検出が可能である。このため、X軸圧力検出部123x及びY軸圧力検出部123yの検出圧力の大きさに基づき、圧力検出装置120の設置点における掘削土砂の主応力の方向(すなわち掘削土砂の流れ方向)を推定することができる。また、全ての圧力検出装置120の設置点における主応力の大きさを演算することにより、チャンバ16内の掘削土砂の応力分布(主応力の分布)を推定することができる。
以下、図6を参照して、所定の圧力検出装置120の設置点における、掘削土砂の主応力の方向(流れ方向)及び主応力の大きさの演算方法の具体例について説明する。推定部111は、圧力検出装置120の一対のX軸圧力検出部123xの検出結果に基づき、X軸方向に作用する力Fxを演算する。具体的には、推定部111は、一対のX軸圧力検出部123xの一方の検出圧力と、他方の検出圧力の差分から力Fxを演算する。推定部111は、圧力検出装置120の一対のY軸圧力検出部123yの検出結果に基づき、Y軸方向に作用する力Fyを演算する。具体的には、推定部111は、一対のY軸圧力検出部123yの一方の検出圧力と、他方の検出圧力の差分から力Fyを演算する。推定部111は、力Fx及び力Fyに基づき、それらの合力(主応力)Fの大きさ及び方向を三平方の定理に基づき演算する。
主応力(合力)Fの大きさは、次式で表される。
Figure 0007280122000001
また、主応力(合力)Fの方向を表す情報である、主応力(合力)Fの作用線とX軸のなす角θは、次式で表される。
Figure 0007280122000002
そして、推定部111は、全ての圧力検出装置120の設置点における、掘削土砂の主応力Fの大きさを演算し、チャンバ16内の掘削土砂の応力分布(主応力の分布)を推定する。
図7A及び図7Bは、表示装置130の表示画面に表示される表示画像の一例について示す図である。なお、図7Bにおいて、ハッチングで示す領域は、チャンバ16内において掘削土砂が堆積してなる閉塞部20を模式的に示しており、表示画像として表示されるものではない。図7Aは、チャンバ16内において閉塞部20が形成されておらず、正常に掘削土砂が流れている様子を示している。図7Bは、チャンバ16内において閉塞部20が形成されており、掘削土砂の流れが閉塞部20によって妨げられている様子を示す。
表示制御部113は、推定部111が推定したチャンバ16内の掘削土砂の流れ方向(主応力の方向)を表す情報及びチャンバ16内の掘削土砂の応力分布(主応力の分布)を表す情報を表示装置130の表示画面に表示させる。表示制御部113は、隔壁13及び隔壁13に設けられる圧力検出装置120及び注入口18を表す画像、並びに、円C1,C2を表す画像を表示装置130の表示画面に表示させる。
表示制御部113は、掘削土砂の主応力の方向及び大きさを表す情報として、各圧力検出装置120の設置点から延びる矢印の画像を表示装置130の表示画面に表示させる。矢印の向きは主応力の方向(流れ方向)を表し、矢印の長さは主応力の大きさを表す。正常時には、図7Aに示すように、矢印の方向が、円C1,C2の接線方向に沿って表示される。これに対して、チャンバ16内に閉塞部20が形成されているような異常時には、図7Bに示すように、矢印の向きが閉塞部20を避けるように表示されるとともに、閉塞部20における主応力の大きさが他の圧力検出装置120の設置点における矢印の長さに比べて短い矢印が表示される。したがって、作業者は、矢印の向き及び長さから閉塞部20の位置を推定することができる。
作業者は、入力装置140を操作して、閉塞部20の近傍の注入口18(18d)から注入される加泥材の量を他の注入口18(18a,18b,18c)から注入される加泥材の量よりも増加させるなど、加泥材の注入条件を設定する。コントローラ110は、設定された注入条件に基づいて、閉塞部20の近傍の注入口18(18d)から、他の注入口18(18a,18b,18c)に比べて多い量の加泥材が注入されるように、ポンプ装置と各注入口18との間に設けられる切換弁を制御する。
例えば、コントローラ110は、閉塞部20の近傍の注入口18(18d)とポンプ装置との連通時間を他の注入口18(18a,18b,18c)とポンプ装置との連通時間に比べて長くなるように切換弁を制御する。また、コントローラ110は、閉塞部20の近傍の注入口18(18d)とポンプ装置との間の切換弁の開口面積が、他の注入口18(18a,18b,18c)とポンプ装置との間の切換弁の開口面積に比べて大きくなるように切換弁を制御してもよい。これにより、閉塞部20における土砂の堆積を解消し、チャンバ16内を正常時の流れ(図7A参照)に改善することができる。
シールド掘進機10が、水等の流体を洗浄水として噴射可能なジェット噴射清掃装置を備えている場合、閉塞部20の近傍の噴射口から洗浄水を噴射し、閉塞部20を崩すようにしてもよい。なお、ジェット噴射清掃装置の噴射口は、隔壁13、カッターヘッド12等、チャンバ16を画成する部材に複数設けられる。
このように、表示装置130の表示画面に、チャンバ16内の掘削土砂の主応力の方向(流れ方向)及び主応力の大きさを表す表示画像が表示されるため、作業者は、掘削土砂の流れが正常であるか否かを容易に判断することができる。閉塞部20が形成されているような異常時には、閉塞部20の位置を容易にかつ精度よく把握することができるので、速やかに閉塞部20を取り除くための作業を適切に行うことができる。その結果、チャンバ16内の掘削土砂の塑性流動性を適切にかつ容易に維持することができるので、シールド掘進機10による掘削作業の作業効率を向上することができる。
図8Aは、表示装置130の表示画面に表示される表示画像の別の例について示す図である。表示制御部113は、各圧力検出装置120の設置点における主応力の大きさを表す数値F1~F8を表示装置130の表示画面に表示させることができる。なお、表示装置130の表示画面に表示される表示画像は、入力装置140を操作することにより変更される。数値F1~F8は、主応力の大きさそのものの数値としてもよいし、主応力の大きさに応じて設定される指数であってもよい。
このように、表示装置130の表示画面に、各圧力検出装置120の設置点における主応力の大きさを表す情報(数値F1~F8)、すなわちチャンバ16内の掘削土砂の応力分布(主応力の分布)が表示されるので、作業者は、チャンバ16内の掘削土砂の塑性流動性の評価をより容易に行うことができる。
例えば、図8Aに示すように、閉塞部20が形成されていない場合であっても、全ての圧力検出装置120の設置点における主応力の大きさが一律に低すぎたり、高すぎたりする場合がある。
このため、数値F1~F8を表示装置130の表示画面に表示させることにより、作業者は、主応力の大きさ(数値F1~F8)が所定の範囲内に収まっているかを容易に判断することができる。作業者は、主応力の大きさが、所定範囲の下限値以上かつ上限値未満であるか否かを判断し、主応力の大きさが所定範囲内にある場合は、掘削土砂の塑性流動性は良好であると判断する。なお、作業者は、主応力の大きさが所定範囲外にある場合、加泥材の量が不足または過多であり、掘削土砂の塑性流動性は良好ではないと判断する。所定範囲の下限値は、地下水圧に基づき定めることができ、所定範囲の上限値は、土水圧(土圧+地下水圧)に基づき定めることができる。
作業者は、数値F1~F8の全てが所定範囲の下限値未満である場合、掘削土砂は固体に近い状態であり、加泥材の量が不足していると判断し、各注入口18からチャンバ16内に注入する加泥材の量を増加させる操作を行う。また、作業者は、数値F1~F8の全てが所定範囲の上限値以上である場合、掘削土砂は液体に近い状態であり加泥材の量が過多であると判断し、各注入口18からチャンバ16内に注入する加泥材の量を低下させる操作を行う。なお、加泥材の量を低下させる操作には、加泥材の注入を停止する操作も含まれる。また、数値F1~F8のいずれかが所定範囲の下限値未満であり、数値F1~F8のいずれかが所定範囲の上限値以上である場合には、作業者は、所定範囲の下限値未満の数値が表示された位置の近傍の注入口18からチャンバ16内に注入する加泥材の量を増加させる操作を行うとともに、所定範囲の上限値以上の数値が表示された位置の近傍の注入口18からチャンバ16内に注入する加泥材の量を低下させる操作を行う。
このように、作業者は、表示装置130の表示画面に表示されるチャンバ16内の掘削土砂の応力分布を表す画像に基づいて、チャンバ16内の掘削土砂の塑性流動性を良好な状態に保つための加泥材の注入条件を容易に設定することができる。
図8Bに示すように、表示制御部113は、上述のように、各圧力検出装置120の設置点に数値F1~F8を表示することに代えて、あるいは数値F1~F8とともに、推定した応力分布を表す情報として、主応力の大きさに応じて色分けされたコンター図を表示装置130の表示画面に表示させるようにしてもよい。また、主応力の大きさに応じて濃淡、明るさ等を調整して表示するようにしてもよい。各圧力検出装置120間の主応力の大きさは、周知の補間方法により演算される。なお、圧力検出装置120の数を増加させることにより、より精度の高いコンター図の表示が可能となる。
上述した実施形態によれば、次の作用効果を奏する。
(1)複数の方向に作用する圧力を検出可能な圧力検出装置120がチャンバ16内に向かって突出するように設けられている。このため、アーチ効果に起因して検出圧力値が低くなってしまうことが防止される。その結果、複数方向の圧力に基づき、チャンバ16内における掘削土砂の塑性流動性を精度よく評価することができる。
(2)圧力検出装置120は、複数の方向に作用する圧力を検出可能である。このため、圧力検出装置120で検出された結果に基づき、チャンバ16内の掘削土砂の主応力の方向、すなわち掘削土砂の流れ方向を推定することができる。本実施形態では、コントローラ110が推定した掘削土砂の流れ方向を表す情報(矢印)が、表示装置130の表示画面に表示される。このため、作業者は、チャンバ16内に閉塞部20が形成されているか否かを容易に判断することができ、さらに、閉塞部20が形成されている場合にはその位置を容易にかつ精度よく把握することができる。この場合、作業者は、加泥材の注入条件(注入量、注入時期、注入位置等)を設定するなどして、速やかに閉塞部20を取り除くための作業を適切に行うことができる。
(3)圧力検出装置120は、複数の方向に作用する圧力を検出可能である。このため、圧力検出装置120で検出された結果に基づき、チャンバ16内の掘削土砂の応力分布を推定することができる。本実施形態では、コントローラ110が推定した掘削土砂の応力分布を表す情報(数値F1~F8、コンター図)が、表示装置130の表示画面に表示される。このため、作業者は、チャンバ16内の掘削土砂の塑性流動状態が良好であるか否かを容易に判断することができる。なお、チャンバ16内の掘削土砂の塑性流動状態が良好でない場合、作業者は、チャンバ16内の塑性流動性を改善するための加泥材の注入条件(注入量、注入時期、注入位置等)を容易に設定することができる。
このように、本実施形態によれば、塑性流動性評価装置100の表示装置130の表示画面に表示される情報に基づき、加泥材の注入条件を迅速かつ適切に設定することができる。このため、チャンバ16内の塑性流動性が良好な状態の維持が容易であり、掘削作業の効率を向上することができる。
(4)本実施形態では、X軸圧力検出部123x及びY軸圧力検出部123yが、チャンバ16内を流れる掘削土砂の運動エネルギー(動圧)の影響を受けるように配置され、X軸圧力検出部123x及びY軸圧力検出部123yの検出結果に基づき、コントローラ110が掘削土砂の主応力の方向及び大きさを推定する。また、Z軸圧力検出部123zが、チャンバ16内を流れる掘削土砂の運動エネルギー(動圧)の影響を受けにくいように配置され、Z軸圧力検出部123zの検出結果に基づき、コントローラ110がスクリューコンベヤ17の回転速度やゲートの開度を制御して、排土量を制御する。このように、本実施形態では、1つの圧力検出装置120が、塑性流動評価に用いる圧力を検出するX軸圧力検出部123x及びY軸圧力検出部123yと、排土量の制御(スクリューコンベヤ17の速度制御やゲートの開度制御)に用いる圧力を検出するZ軸圧力検出部123zと、を備えている。このため、スクリューコンベヤ17の回転速度やゲートの開度の制御に用いるZ軸方向圧力(泥土圧)を検出する土圧計を別途設ける必要がない。
次のような変形例も本発明の範囲内であり、変形例に示す構成と上述の実施形態で説明した構成を組み合わせたり、以下の異なる変形例で説明する構成同士を組み合わせたりすることも可能である。
<変形例1>
上記実施形態で説明した主応力Fの大きさをZ軸圧力検出部123zの検出結果に基づき補正してもよい。土圧及び地下水圧は、地表からの鉛直距離(掘削深さ)が大きくなるほど大きくなる。したがって、各圧力検出装置120の設置点における地表からの鉛直距離に応じた差が、推定部111による演算結果(主応力Fの大きさ)に及ぼす影響が小さくなるように、補正を行ってもよい。補正方法の一例としては、Z軸圧力検出部123zの検出結果に基づき所定の補正値を演算し、この補正値を上記演算結果(主応力Fの大きさ)に加算する。補正方法の別の例としては、Z軸圧力検出部123zの検出結果に基づき所定の補正係数を演算し、この補正係数を上記演算結果(主応力Fの大きさ)に乗じる。補正値または補正係数は、チャンバ16内の掘削土砂の動圧の影響を受けにくいZ軸圧力検出部123zの検出結果に基づき設定することができる。さらに、Z軸圧力検出部123zは圧力検出装置120に設けられているため、Z軸圧力検出部123zが圧力検出装置120とは別に設けられている場合に比べて、補正の精度を向上することができる。
<変形例2>
上記実施形態では、加泥材の注入条件を作業者が設定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。推定された掘削土砂の主応力の方向及び大きさに基づき、コントローラ110が加泥材の注入条件を設定してもよい。
<変形例3>
圧力検出装置120の構成は、上記実施形態に限定されない。圧力検出部123の数及び位置は、上記実施形態よりも多くてもよいし、少なくてもよい。また、以下のような圧力検出装置320を採用することもできる。図9Aは、本実施形態の変形例3に係る圧力検出装置320の突出部322を取り外した状態の正面図であり、図9Bは、圧力検出装置320の側面図である。圧力検出装置320は、隔壁13に固定される固定部321と、固定部321からチャンバ16内に向かって突出する突出部322と、固定部321に設けられる複数(本変形例では8つ)の圧力検出部323と、を有する。
圧力検出部323は、Z軸に直交する受圧面を有する。突出部322は、中空半球状のケースであり、基端部が圧力検出部323の受圧面に当接できるように、固定部321に支持される。突出部322は、その頂部から-Z方向に延在する支柱と、支柱の先端部に設けられるボール325aと、を有する。固定部321は、隔壁13に締結されるフランジ121aと、フランジ121aから+Z方向に延在する円筒部321bと、フランジ121aに固定されるソケット325bと、を有する。ソケット325bには、ボール325aを収容する収容部が形成される。
ソケット325bとボール325aとによって、自在継手であるボールジョイント325が形成される。このため、突出部322の外表面に掘削土砂が接触すると、突出部322は、ボール325aの中心を回動中心として回動する。このとき、突出部322の基端部は、圧力検出部323の受圧面を押圧し、圧力検出部323から押圧力を表す検出信号がコントローラに出力される。
コントローラは、複数の圧力検出部323の押圧力に基づき、チャンバ16内の掘削土砂の主応力の方向及び大きさを演算する。本変形例に係る圧力検出装置320は、圧力検出部323を有する固定部321と、圧力検出部323の受圧面を押圧可能な突出部322と、を備え、圧力検出部323の受圧面は、隔壁13の内側に位置している。しかしながら、圧力検出部323の受圧面には、チャンバ16内に突出する突出部322の基端部が当接し、掘削土砂が接触することにより押圧力を受圧面に伝達することができる。このため、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
<変形例4>
上記実施形態では、隔壁13に圧力検出装置120が固定される例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、圧力検出装置120は、固定部121が隔壁13に設けられる固定翼(不図示)に固定され、固定翼から突出部122がチャンバ16内に向かって突出するように設けられていてもよい。また、圧力検出装置120は、シールド掘進機10の外殻11に固定され、外殻11から突出部122がチャンバ16内に向かって突出するように設けられていてもよい。さらに、圧力検出装置120は、カッターヘッド12に固定され、カッターヘッド12から突出部122がチャンバ16内に向かって突出するように設けられていてもよい。
<変形例5>
上記実施形態では、X軸圧力検出部123x及びY軸圧力検出部123yの検出結果に基づき、Z軸に直交するXY平面内における掘削土砂の主応力の方向(流れの方向)を推定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。X軸方向及びY軸方向、Z軸方向の圧力に基づき、掘削土砂の主応力の方向(流れの方向)を3次元的に推定してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
10・・・シールド掘進機
12・・・カッターヘッド
13・・・隔壁
16・・・チャンバ
18・・・注入口
100・・・塑性流動性評価装置
110・・・コントローラ(演算装置)
120,320・・・圧力検出装置
121,321・・・固定部
122,322・・・突出部
123,323・・・圧力検出部
130・・・表示装置

Claims (4)

  1. シールド掘進機のカッターヘッドによって掘削された土砂が溜まるチャンバ内の掘削土砂の塑性流動性を評価するために用いられる塑性流動性評価装置であって、
    前記チャンバ内に向かって突出するように設けられ、前記チャンバ内の圧力を検出する複数の圧力検出装置と、
    前記複数の圧力検出装置で検出された結果に基づき、前記チャンバ内の掘削土砂の塑性流動性を表す情報を演算する演算装置と、を備え、
    前記圧力検出装置は、前記チャンバを画成する隔壁に固定される固定部と、前記固定部から前記チャンバ内に向かって突出する突出部と、を有し、
    前記突出部は、前記固定部からシールド掘進機の前後方向であるZ軸方向に延在する円筒部と、前記円筒部から前記Z軸方向に凸状となるように設けられる半球状の半球部と、を有し、
    前記圧力検出装置は、直交する3つのZ軸、X軸及びY軸に沿った方向の圧力を検出可能な3軸圧力検出装置であって、前記半球部の頂部に設けられるZ軸圧力検出部と、前記円筒部の外周面に設けられるX軸圧力検出部と、前記円筒部の外周面に設けられるY軸圧力検出部と、が含まれる
    塑性流動性評価装置。
  2. 前記演算装置は、前記圧力検出装置で検出された結果に基づき、前記チャンバ内の掘削土砂の流れ方向を推定し、推定した前記流れ方向を表す情報を表示装置に表示させる、
    請求項に記載の塑性流動性評価装置。
  3. 前記演算装置は、前記圧力検出装置で検出された結果に基づき、前記チャンバ内の掘削土砂の応力分布を推定し、推定した前記応力分布を表す情報を表示装置に表示させる、
    請求項1又は請求項2に記載の塑性流動性評価装置。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の塑性流動性評価装置と、
    前記カッターヘッドと、
    前記カッターヘッドの後方に設けられた前記隔壁と、を備える
    シールド掘進機。
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