JP7279718B2 - 光学フィルタおよび情報取得装置 - Google Patents

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Description

本発明は、可視波長領域を十分に透過し近赤外波長領域の光を遮断する光学フィルタおよび該光学フィルタを備えた情報取得装置に関する。
近年、カメラ等の情報デバイスを有する車載システムを車内に搭載して、ガラス板(例えば車両のフロントガラス)を介して、道路状況等の情報信号の送受信を行うことが知られている。これらの車載システムは年々高度化しており、カメラやセンサ等の情報取得装置により取得した被写体の撮影画像や情報信号を解析することで、対向車、前走車、歩行者、交通標識、車線境界線等を認識し、運転者に危険を知らせる等の様々な運転の支援を行うことができる。
一方、CCDやCMOS等の固体撮像素子を用いたカメラが広く使用されている。固体撮像素子を用いたカメラでは、色調を良好に再現し鮮明な画像を得るため、可視域の光(以下「可視光」ともいう)を透過し近赤外域の光(以下「近赤外光」ともいう)を遮断する光学フィルタが用いられる。
このような、固体撮像素子を用いたカメラの光学フィルタとしては、近赤外域の光を選択的に吸収する光吸収型のガラスフィルタが知られている。しかしながら、ガラスフィルタは薄型化が困難であることや、吸収ピークがブロードであり、近赤外光を十分に吸収させるためには可視光がある程度吸収されることが問題であった。特に、車載用の情報取得装置においては、近赤外域に近い波長の赤色の可視光を感知することが重視されることから、可視光の透過率に影響を及ぼさない光学フィルタが求められていた。そこで、基板上に誘電体多層膜を設け、光の干渉によって近赤外域の光を反射して遮蔽する技術が開発されるようになった(例えば、特許文献1参照)。
日本国特開平5-207350号公報
ここで、誘電体多層膜を用いた光学フィルタによれば、可視光の透過率に略影響を及ぼすことなく、近赤外光を遮断できる。しかしながら、入射角によって分光透過率曲線が変化する入射角依存性や、高入射角において高反射率を得るべき近赤外光が高透過率化する光抜け、誘電体多層膜が反射した近赤外光によるノイズが発生することが問題である。したがって、可視光の透過率に略影響を及ぼすことなく、入射角依存性なく近赤外光を遮断する光学フィルタが求められていた。
本発明は、可視光の透過性、特には赤色の透過性を良好に維持しながら、近赤外光の遮蔽性において、特に高入射角における近赤外光の遮蔽性の低下が抑制された光学フィルタ、および該光学フィルタを用いた色再現性、特に赤色の再現性に優れるカメラやセンサ等の情報取得装置の提供を目的とする。
本発明の一態様に係る光学フィルタは、吸収層と、反射層と、透明基板とを備え、下記(1)~(4)の要件を満たすことを特徴とする。
(1)入射角0°の分光透過率曲線において、640nm~760nmの波長領域に透過率が50%となる波長を有する。
(2)入射角0°の分光透過率曲線において、波長750nm~1100nmの平均透過率が3%以下である。
(3)入射角0°の分光透過率曲線において、400nm~420nmの波長領域に透過率が50%となる波長を有する。
(4)入射角0°の分光透過率曲線において、波長640nm~660nmの平均透過率が68%以上であり、最小透過率が65%以上である。
本発明はまた、本発明の光学フィルタを備えた情報取得装置を提供する。
本発明によれば、可視光の透過性、特には赤色の透過性を良好に維持しながら、近赤外光の遮蔽性において、特に高入射角における近赤外光の遮蔽性の低下が抑制された光学フィルタが得られる。さらに、本発明によれば、該光学フィルタを用いた色再現性、特に赤色の再現性に優れるカメラやセンサ等の情報取得装置を提供できる。
車載におけるセンシングカメラにおいては、赤色帯域の透過性を良好にすることで赤信号や交通標識等を鮮明に認識することが可能となる。また、近赤外光の遮蔽性を高めることで他車からのLi-DARなどの赤外レーザーセンシングによるフレアの発生を抑制し良好な画像を得ることが可能となる。したがって、本発明の光学フィルタをこのような車載用のセンシングカメラに用いると、顕著な効果が得られる。
図1は一実施形態の光学フィルタの一例を概略的に示す断面図である。 図2は一実施形態の光学フィルタの他の例を概略的に示す断面図である。 図3は一実施形態の光学フィルタの他の例を概略的に示す断面図である。 図4は一実施形態の光学フィルタの他の例を概略的に示す断面図である。 図5は実施例の例1の光学フィルタの種々の入射角における分光透過率曲線である。 図6は実施例の例2の光学フィルタの種々の入射角における分光透過率曲線である。 図7は実施例の例3の光学フィルタの種々の入射角における分光透過率曲線である。 図8は実施例の例4の光学フィルタの種々の入射角における分光透過率曲線である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本明細書において、近赤外線吸収色素を「NIR色素」、紫外線吸収色素を「UV色素」と略記することもある。
本明細書において、式(I)で示される化合物を化合物(I)という。他の式で表される化合物も同様である。化合物(I)からなる色素を色素(I)ともいい、他の色素についても同様である。例えば、後述の式(A1)で示される化合物を化合物(A1)といい、該化合物からなる色素を色素(A1)ともいう。
本明細書において、特定の波長域について、透過率が例えば90%以上とは、その全波長領域において透過率が90%を下回らないことをいい、同様に透過率が例えば1%以下とは、その全波長領域において透過率が1%を超えないことをいう。
本明細書において、数値範囲を表す「~」では、上下限を含む。
本明細書において、特定の波長域について、平均透過率とは、その全波長領域において特定の波長間隔(例えば1nm)で測定した透過率の相加平均である。
<光学フィルタ>
本発明の一実施形態の光学フィルタ(以下、「本フィルタ」ともいう)は、吸収層と、反射層と、透明基板とを備え、下記(1)~(4)の要件を満足する。
(1)入射角0°の分光透過率曲線において、640nm~760nmの波長領域に透過率が50%となる波長を有する。
(2)入射角0°の分光透過率曲線において、波長750nm~1100nmの平均透過率が3%以下である。
(3)入射角0°の分光透過率曲線において、400nm~420nmの波長領域に透過率が50%となる波長を有する。
(4)入射角0°の分光透過率曲線において、波長640nm~660nmの平均透過率が68%以上であり、最小透過率が65%以上である。
本フィルタは、(1)~(4)の要件を満足することで、可視光の透過性、特には赤色の透過性を良好に維持しながら、近赤外光の遮蔽性に優れる光学フィルタである。さらに、本フィルタは、吸収層と、反射層と、透明基板を有する構成であり、高入射角における分光特性の低下、例えば、近赤外域における光抜けやノイズ等の発生が抑制された光学フィルタである。なお、本フィルタは(1)~(4)の要件を全て満足することが好ましい。
要件(1)は、可視域の透過領域の長波長側の境界を図る指標である。要件(4)との関係から、640nm~760nmの波長領域に透過率が50%となる波長(以下、「λLO50-0」と示す。)を有すれば、近赤外域との境界付近の長波長域(赤色光)まで高い透過性を有すると評価できる。λLO50-0は、680nm~720nmの波長領域にあることが好ましく、690nm~710nmの波長領域にあることがより好ましい。
要件(2)は、近赤外域における低透過性を図る指標である。波長750nm~1100nmの平均透過率(以下、「T750-1100AVE」と示す。)が3%以下であれば、近赤外域の遮蔽性に優れると評価できる。T750-1100AVEは、1%以下が好ましい。
さらに、カメラ以外のセンシングシステムであるLi-DARなどのレーザーレーダーに使用される波長850nm~1050nm帯の光とのクロストークを防ぐためには同波長帯における最大透過率は1%以下が好ましく、0.5%以下がより好ましい。
要件(3)は、可視域の透過領域の短波長側の境界を図る指標である。400nm~420nmの波長領域に透過率が50%となる波長(以下、「λSH50-0」と示す。)を有すれば、近紫外域との境界付近の短波長域まで高い透過性を有すると評価できる。λSH50-0は、405nm~415nmの波長領域にあることが好ましい。
要件(4)は、可視域の赤色光の高透過性を図る指標である。波長640nm~660nmの平均透過率(以下、「T640-660AVE」と示す。)が68%以上であり、最小透過率(以下、「T640-660MIN」と示す。)が65%以上であれば、赤色光の透過性が高いと評価できる。T640-660AVEは、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。T640-660MINは、70%以上が好ましく、75%以上がより好ましい。
本フィルタは、さらに以下の(5)の要件を満たすことが好ましい。
(5)入射角0°の分光透過率曲線において、640nm~760nmの波長領域に透過率が50%となる波長λLO50-0を有し、入射角35°の分光透過率曲線において、640nm~760nmの波長領域に透過率が50%となる波長λLO50-35を有し、かつ前記波長の差の絶対値|λLO50-0-λLO50-35|が11nm以下である。
要件(5)は、可視域の透過領域の長波長側の入射角依存性を図る指標である。|λLO50-0-λLO50-35|が11nm以下であれば、可視域と近赤外域の境界付近での入射角依存性は低いと評価できる。|λLO50-0-λLO50-35|は、7nm以下が好ましい。
本フィルタは、さらに使用用途に応じて、耐熱性や耐光性を有することが好ましい。例えば、本フィルタをカメラやセンサ等の情報取得装置に用いて車載用とする場合、使用環境に応じた耐熱性および耐光性を有することが好ましい。
本フィルタにおいて、吸収層および反射層は、透明基板の主面上に設けられる。本フィルタは、吸収層と反射層を、透明基板の同一主面上に有してもよく、異なる主面上に有してもよい。吸収層と反射層を同一主面上に有する場合、これらの積層順は特に限定されない。本フィルタは、吸収層および反射層をそれぞれ複数有してもよい。吸収層および反射層をそれぞれ複数有する場合、各層が設けられる透明基板の主面は、いずれの主面であってもよく、積層順も特に限定されない。
本フィルタは、また他の機能層を有してもよい。他の機能層としては、例えば可視光の透過率損失を抑制する反射防止層が挙げられる。特に、吸収層が最表面の構成をとる場合には、吸収層と空気との界面で反射による可視光透過率損失が発生するため、吸収層上に反射防止層を設けるとよい。
次に、図面を用いて本フィルタの構成例について説明する。図1は、透明基板13と透明基板13の一方の主面上に配置された吸収層11と透明基板13の他方の主面上に設けられた反射層12を有する光学フィルタ10Aの構成例である。なお、「透明基板13の一方の主面(上)に、吸収層11を備える」とは、透明基板13に接触して吸収層11が備わる場合に限らず、透明基板13と吸収層11との間に、別の機能層が備わる場合も含む。透明基板13の他方の主面(上)に、反射層12を備える構成も同様であり、以下の構成も同様である。
図2は、透明基板13の一方の主面に吸収層11を備え、透明基板13の他方の主面上および吸収層11の主面上に、反射層12aおよび12bを備えた光学フィルタ10Bの構成例である。
図3は、透明基板13の両主面に吸収層11aおよび11bを備え、さらに吸収層11aおよび11bの主面上に、反射層12aおよび12bを備えた光学フィルタ10Cの構成例である。
図2および図3において、組み合わせる二つの反射層12a、12bは、同一でも異なってもよい。例えば、反射層12a、12bは、紫外光および近赤外光を反射し、可視光を透過する特性を有し、反射層12aが、紫外光と第1の近赤外域の光を反射し、反射層12bが、紫外光と第2の近赤外域の光を反射する構成でもよい。
また、図3において、二つの吸収層11aと11bは、同一でも異なってもよい。吸収層11aと11bが異なる場合、例えば、吸収層11aと11bが、各々、近赤外線吸収層と紫外線吸収層の組合せでもよく、紫外線吸収層と近赤外線吸収層の組合せでもよい。
図4は、図1に示す光学フィルタ10Aの吸収層11の主面上に反射防止層14を備えた光学フィルタ10Dの構成例である。反射層が設けられず、吸収層が最表面の構成をとる場合には、吸収層上に反射防止層を設けるとよい。なお、反射防止層は、吸収層の最表面だけでなく、吸収層の側面全体も覆う構成でもよい。その場合、吸収層の防湿の効果を高められる。
以下、吸収層、反射層、透明基板および反射防止層について説明する。本フィルタは、例えば、吸収層の吸収特性と反射層の反射特性により、(1)~(4)の特性を満たすように設計される。また、本フィルタは、これらに加えて、透明基板に紫外光および/または近赤外光に対する吸収能を持たせることで、(1)~(4)の特性を満たす設計としてもよい。
[吸収層]
本フィルタは、吸収層として、NIR色素を含有する吸収層を有するのが好ましい。NIR色素を含有する吸収層は、典型的には、透明樹脂中にNIR色素が均一に溶解または分散した層である。NIR色素は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合せて用いてもよい。該吸収層は、さらに、本発明の効果を損なわない範囲でNIR色素以外の色素、特にはUV色素を含有してもよい。
本フィルタにおいて、吸収層は、例えば、NIR色素を含む層と、UV色素を含む層を別の層として複数の層からなる吸収層としてもよい。
NIR色素としては、スクアリリウム色素、シアニン色素、フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素、ジチオール金属錯体色素、アゾ色素、ポリメチン色素、フタリド色素、ナフトキノン色素、アン卜ラキノン色素、インドフェノール色素、ピリリウム色素、チオピリリウム色素、ク口コニウム色素、テ卜ラデヒドオコリン色素、卜リフェニルメタン色素、アミニウム色素およびジイモニウム色素からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
これらのNIR色素のうちでもスクアリリウム色素、シアニン色素が分光上の観点から好ましく、耐久性の観点からはフタロシアニン色素が好ましい。
NIR色素は、透明樹脂中に含有された場合に、可視光の透過性、特には可視光の長波長側の透過性が高いことが好ましい。NIR色素として、具体的には、以下の(i-1)~(i-5)の特性を有するNIR色素(A)(以下、単に「色素(A)」という。)が好ましい。なお、以下の特性における透明樹脂は、色素(A)とともに吸収層が含有する透明樹脂である。また、(i-1)~(i-5)の分光特性は入射角0°のときの特性である。色素(A)による分光特性は入射角依存性を有しない。
(i-1)透明樹脂に含有させて測定される波長400~1100nmの分光透過率曲線において、最大吸収波長λmax(A)TRが740~900nmの波長領域にある。
(i-2)透明樹脂に最大吸収波長λmax(A)TRにおける透過率が10%となるように含有させて測定される、波長400~1100nmの分光透過率曲線において、435~480nmの波長領域の光の平均透過率T435-480ave(A)TRおよび480~590nmの波長領域の光に対する平均透過率T480-590ave(A)TRがともに90%以上である。
(i-3)ジクロロメタンに溶解して測定される波長400~1100nmの分光透過率曲線において、最大吸収波長λmax(A)DCMが730~900nmの波長領域にある。
(i-4)ジクロロメタンに最大吸収波長λmax(A)DCMにおける透過率が10%となるように含有させて測定される、波長400~1100nmの分光透過率曲線において、435~480nmの波長領域の光の平均透過率T435-480ave(A)DCMが90%以上、かつ、480~590nmの波長領域の光に対する平均透過率T480-590ave(A)DCMが93%以上である。
(i-5)平均透過率T435-480ave(A)DCMと平均透過率T435-480ave(A)TRの差および平均透過率T480-590ave(A)DCMと平均透過率T480-590ave(A)TRの差がともに10.5%以下である。
色素(A)は、さらに以下の(i-6)の特性を有することが好ましい。
(i-6)上記透明樹脂に含有させたときの質量吸光係数が300/(cm・質量%)以上である。
なお、質量吸光係数は、波長350~1200nmの範囲における最大吸収波長での光の内部透過率T[%](=実測透過率[%]/(100-実測反射率[%])×100[%])を算出し、-log10(T/100)によって計算できる。以下、特に断りのない限り、色素の「質量吸光係数」は、上記方法により計算された質量吸光係数である。
色素(A)は、(i-1)において、最大吸収波長λmax(A)TRが740~900nmの波長領域にある。最大吸収波長λmax(A)TRは、740~860nmの波長領域にあるのが好ましい。
色素(A)は、(i-2)において、平均透過率T435-480ave(A)TRおよび平均透過率T480-590ave(A)TRがともに90%以上である。平均透過率T435-480ave(A)TRは91%以上が好ましく、平均透過率T480-590ave(A)TRは92%以上が好ましい。
色素(A)は、(i-3)において、最大吸収波長λmax(A)DCMが730~900nmの波長領域にある。最大吸収波長λmax(A)DCMは、730~860nmの波長領域にあるのが好ましい。
色素(A)は、(i-4)において、平均透過率T435-480ave(A)DCMが90%以上、かつ、平均透過率T480-590ave(A)DCMが93%以上である。平均透過率T435-480ave(A)DCMは93%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。平均透過率T480-590ave(A)DCMは95%以上が好ましく、97%以上がより好ましい。
色素(A)は、(i-5)において、平均透過率T435-480ave(A)DCMと平均透過率T435-480ave(A)TRの差および平均透過率T480-590ave(A)DCMと平均透過率T480-590ave(A)TRの差がともに10.5%以下である。平均透過率T435-480ave(A)DCMと平均透過率T435-480ave(A)TRの差は7%以下が好ましく、平均透過率T480-590ave(A)DCMと平均透過率T480-590ave(A)TRの差は5%以下が好ましい。
色素(A)において、(i-5)を満足することは、ジクロロメタン中の可視光の透過率を、光学フィルタで使用する際の透明樹脂中でも維持できることを意味する。一般的には、最大吸収波長の大きい色素では会合の寄与もあり、ジクロロメタン中のシャープな分光を透明樹脂中では再現しづらいことが知られている。色素(A)は、上記(i-1)~(i-5)を満足することで、最大吸収波長が大きくかつジクロロメタン中の可視光の透過率が高い吸光特性を有しながら、該吸光特性を透明樹脂中でも維持できるという特徴を示す。
色素(A)は、(i-6)において、質量吸光係数は、1000/(cm・質量%)以上が好ましく、1500/(cm・質量%)以上がより好ましく、1900/(cm・質量%)以上がさらに好ましい。
本フィルタが適用される撮像装置等の用途にもよるが、色素(A)は、上記のような光学特性以外に耐熱性や耐光性を有することが好ましい。例えば、本フィルタをカメラやセンサ等の情報取得装置に用いて車載用とする場合、使用環境に応じた耐熱性および耐光性を有することが好ましい。耐熱性および耐光性は1種の色素で満たしてもよいが、2種以上の複数の色素による相互作用により満たしてもよい。
色素(A)としては、(i-1)~(i-5)の要件を満たす限り、分子構造は特に制限されない。色素(A)として、スクアリリウム色素、シアニン色素およびフタロシアニン色素から選ばれる少なくとも1種が好ましい。色素(A)として、具体的には、下記式(A1)または式(A2)で表されるシアニン色素、および下記式(II)で示されるスクアリリウム色素から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
Figure 0007279718000001
ただし、式(A1)および(A2)中の記号は以下のとおりである。
101~R109およびR121~R131は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基もしくはアルコキシ基、または、炭素数5~20のアリール基を示す。R110114およびR132136は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または、炭素数1~15のアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。
は一価のアニオンを示す。
n1およびn2はそれぞれ独立に0または1である。-(CHn1-を含む炭素環、および、-(CHn2-を含む炭素環に結合する水素原子はハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基または炭素数5~20のアリール基で置換されていてもよい。
Figure 0007279718000002
ただし、式(II)中の記号は以下のとおりである。
2つの環Zは、それぞれ独立して、ヘテロ原子を環中に0~3個有し、かつ置換されていてもよい、5員環または6員環であり、
とR、RとR、およびRと環Zを構成する炭素原子またはヘテロ原子は、互いに連結して窒素原子とともにそれぞれヘテロ環A1、ヘテロ環B1およびヘテロ環C1を形成していてもよく、ヘテロ環を形成していない場合、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、または、炭素原子間に不飽和結合、ヘテロ原子、飽和もしくは不飽和の環構造を含んでよく、置換基を有してもよい炭化水素基を示し、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、または炭素原子間にヘテロ原子を含んでもよいアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。
上記において、アルキル基(アルコキシ基が有するアルキル基を含む)は直鎖であってもよく、分岐構造や飽和環構造を含んでもよい。アリール基は芳香族化合物が有する芳香環、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ビフェニル、フラン環、チオフェン環、ピロール環等を構成する炭素原子を介して結合する基をいう。置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基もしくはアルコキシ基、または、炭素数5~20のアリール基における置換基としては、ハロゲン原子および炭素数1~10のアルコキシ基が挙げられる。
(色素(A1)および色素(A2))
式(A1)、式(A2)において、R102~R105、R108、R109、R122~R127、R130およびR131はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~15のアルキル基もしくはアルコキシ基、または炭素数5~20のアリール基が好ましく、高い可視光透過率が得られる観点から水素原子がより好ましい。
式(A1)、式(A2)において、R110~R114およびR132~R136はそれぞれ独立に水素原子、または炭素数1~15のアルキル基が好ましく、高い可視光透過率が得られる観点から水素原子がより好ましい。
106、R107、R128およびR129は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1~15のアルキル基、または炭素数5~20のアリール基(鎖状、環状、分岐状のアルキル基を含んでもよい)が好ましく、水素原子、または炭素数1~15のアルキル基がより好ましい。また、R106とR107、R128とR129は、同じ基が好ましい。
101およびR121は、炭素数1~15のアルキル基、または炭素数5~20のアリール基が好ましく、透明樹脂中で溶液中と同様に高い可視光透過率を維持する観点から分岐を有する炭素数1~15のアルキル基がより好ましい。
としては、I、BF 、PF 、ClO 、または式(X1)もしくは(X2)で示されるアニオン等が挙げられ、好ましくは、BF 、またはPF である。
Figure 0007279718000003
以下の説明において、色素(A1)における、R101~R114を除く部分を骨格(A1)ともいう。他の色素においても同様である。
式(A1)において、n1が1の化合物を下式(A11)に、n1が0の化合物を下式(A12)に示す。
Figure 0007279718000004
式(A11)および式(A12)において、R101~R114およびXは、式(A1)の場合と同様である。R115~R120は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基もしくはアルコキシ基、または、炭素数5~20のアリール基を示す。R115~R120はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1~15のアルキル基、または炭素数5~20のアリール基(鎖状、環状、分岐状のアルキル基を含んでもよい)が好ましく、水素原子、または炭素数1~15のアルキル基がより好ましい。また、R115~R120は、同じ基であることが好ましい。
式(A2)において、n2が1の化合物を下式(A21)に、n2が0の化合物を下式(A22)に示す。
Figure 0007279718000005
式(A21)および式(A22)において、R121~R136およびXは、式(A2)の場合と同様である。R137~R142は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基もしくはアルコキシ基、または、炭素数5~20のアリール基を示す。R137~R142はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~15のアルキル基、または炭素数5~20のアリール基(鎖状、環状、分岐状のアルキル基を含んでもよい)が好ましく、水素原子、または炭素数1~15のアルキル基がより好ましい。また、R137~R142は、同じ基であることが好ましい。
式(A11)、式(A12)、式(A21)、式(A22)でそれぞれ示される化合物としては、より具体的には、それぞれ、各骨格に結合する原子または基が、以下の表1~4に示される原子または基である化合物が挙げられる。表1、表2に示す全ての化合物において、R101~R109は式の左右で全て同一である。表3、表4に示す全ての化合物において、R121~R131は式の左右で同一である。
表1、表2におけるR110-R114および表3、表4におけるR132-R136は、各式の中央のベンゼン環に結合する原子または基を示し、5個全てが水素原子の場合「H」と記載した。R110-R114のうち、いずれかが置換基であり、それ以外が水素原子の場合、置換基である符号と置換基の組合せのみを記載した。例えば、「R112-C(CH」の記載はR112が-C(CHであり、それ以外は水素原子であることを示す。R132-R136についても同様である。
表1におけるR115-R120および表3におけるR137-R142は、式(A11)、式(A21)における中央のシクロヘキサン環に結合する原子または基を示し、6個全てが水素原子の場合「H」と記載した。R115-R120のうち、いずれかが置換基であり、それ以外が水素原子の場合、置換基である符号と置換基の組合せのみを記載した。R137-R142についても同様である。
表2におけるR115-R118および表4におけるR137-R140は、式(A12)、式(A22)における中央のシクロペンタン環に結合する原子または基を示し、4個全てが水素原子の場合「H」と記載した。R115-R118のうち、いずれかが置換基であり、それ以外が水素原子の場合、置換基である符号と置換基の組合せのみを記載した。R137-R140についても同様である。
表1~表4には、Xを示さないが、いずれの化合物においてもXはBF またはPF である。色素(A11-1)においてXが、BF の場合を色素(A11-1B)、PF の場合を色素(A11-1P)と示す。表1~表4に示す他の色素においても同様である。表1~表4において、-Cおよび-Cは、直鎖のプロピル基およびブチル基をそれぞれ示す。
Figure 0007279718000006
色素(A11)としては、これらの中でも、透明樹脂や、透明基板上に吸収層を形成する際に用いる溶媒(以下、「ホスト溶媒」ともいう)への溶解性、可視透過性の点から、色素(A11-1B)、色素(A11-1P)、色素(A11-2B)、色素(A11-2P)、色素(A11-3B)、色素(A11-3P)、色素(A11-4B)、色素(A11-4P)、色素(A11-5B)、色素(A11-5P)等が好ましい。
Figure 0007279718000007
色素(A12)としては、これらの中でも、透明樹脂や、透明基板上に吸収層を形成する際に用いる溶媒(以下、「ホスト溶媒」ともいう)への溶解性、可視透過性の点から、色素(A12-1B)、色素(A12-1P)、色素(A12-2B)、色素(A12-2P)、色素(A12-3B)、色素(A12-3P)、色素(A12-4B)、色素(A12-4P)、色素(A12-5B)、色素(A12-5P)等が好ましい。
Figure 0007279718000008
色素(A21)としては、これらの中でも、透明樹脂や、透明基板上に吸収層を形成する際に用いる溶媒(以下、「ホスト溶媒」ともいう)への溶解性、可視透過性の点から、色素(A21-1B)、色素(A21-1P)、色素(A21-2B)、色素(A21-2P)、色素(A21-3B)、色素(A21-3P)、色素(A21-4B)、色素(A21-4P)、色素(A21-5B)、色素(A21-5P)等が好ましい。
Figure 0007279718000009
色素(A22)としては、これらの中でも、透明樹脂や、透明基板上に吸収層を形成する際に用いる溶媒(以下、「ホスト溶媒」ともいう)への溶解性、可視透過性の点から、色素(A22-1B)、色素(A22-1P)、色素(A22-2B)、色素(A22-2P)、色素(A22-3B)、色素(A22-3P)、色素(A22-4B)、色素(A22-4P)、色素(A22-5B)、色素(A22-5P)等が好ましい。
色素(A1)と色素(A2)においては、上記のとおり骨格が異なり、それにより、最大吸収波長λmax(A)TRの波長領域が異なる。色素(A1)においては、骨格(A1)に結合する原子や基の種類や組み合わせにもよるが、最大吸収波長λmax(A1)TRが、概ね740~830nmの波長領域にある。色素(A2)においては、骨格(A2)に結合する原子や基の種類や組み合わせにもよるが、最大吸収波長λmax(A2)TRが、概ね800~900nmの波長領域にある。
さらに、色素(A1)においては、骨格(A1)のn1が1の場合とn1が0の場合で最大吸収波長λmax(A1)TRが異なる。色素(A11)においては、骨格(A11)に結合する原子や基の種類や組み合わせにもよるが、最大吸収波長λmax(A11)TRが、概ね740~800nmの波長領域にある。また、色素(A12)においては、骨格(A12)に結合する原子や基の種類や組み合わせにもよるが、最大吸収波長λmax(A12)TRが、概ね800~830nmの波長領域にある。
同様に、色素(A2)においても、n2が1の場合とn2が0の場合で最大吸収波長λmax(A2)TRが異なる。色素(A21)においては、骨格(A21)に結合する原子や基の種類や組み合わせにもよるが、最大吸収波長λmax(A21)TRが、概ね800~830nmの波長領域にある。また、色素(A22)においては、骨格(A22)に結合する原子や基の種類や組み合わせにもよるが、最大吸収波長λmax(A22)TRが、概ね830~900nmの波長領域にある。
なお、色素(A1)、色素(A2)は、例えば、Dyes and pigments 73(2007) 344-352やJ.Heterocyclic chem,42,959(2005)に記載された方法で製造可能である。また、色素(A11-5P)、色素(A21-5P)は、市販品であるFew Chemicals社製の商品名、S2138およびS2139を使用できる。
(色素(II))
色素(II)としては、例えば、式(II-1)~(II-3)のいずれかで示される化合物が挙げられる。
Figure 0007279718000010
ただし、式(II-1)、式(II-2)中、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基を示し、R~Rはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または、置換基を有してもよい炭素数1~10のアルキル基を示す。
ただし、式(II-3)中、R、R、およびR~R12は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基を示し、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または、置換基を有してもよい炭素数1~5のアルキル基を示す。
色素(II-1)および色素(II-2)におけるRおよびRは、透明樹脂への溶解性、可視光透過性等の観点から、独立して、炭素数1~15のアルキル基が好ましく、炭素数7~15のアルキル基がより好ましく、RとRの少なくとも一方が、炭素数7~15の分岐鎖を有するアルキル基がさらに好ましく、RとRの両方が炭素数8~15の分岐鎖を有するアルキル基が特に好ましい。
は、透明樹脂への溶解性、可視光透過性等の観点から、独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~3のアルキル基が好ましく、水素原子、ハロゲン原子、メチル基がより好ましい。Rは、可視域と近赤外域の境界付近の変化の急峻性の観点から、水素原子、ハロゲン原子が好ましく、水素原子がとくに好ましい。色素(II-1)におけるRおよび色素(II-2)におけるRは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~5のアルキル基が好ましく、水素原子、ハロゲン原子、メチル基がより好ましい。
色素(II-1)および色素(II-2)としては、より具体的に、それぞれ以下の表5および表6に示す化合物が挙げられる。表5および表6において、-C17、-C、-C13は、直鎖のオクチル基、ブチル基、ヘキシル基をそれぞれ示す。
Figure 0007279718000011
Figure 0007279718000012
色素(II-3)におけるRは、透明樹脂への溶解性、可視光透過性等の観点から、独立して、炭素数1~15のアルキル基が好ましく、炭素数1~10のアルキル基がより好ましく、エチル基、またはイソプロピル基が特に好ましい。
は、可視光透過性、合成容易性の観点から、水素原子、またはハロゲン原子が好ましく、水素原子が特に好ましい。RおよびRは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、またはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~5のアルキル基が好ましく、水素原子、ハロゲン原子、またはメチル基がより好ましい。
~R12は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、またはハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~5のアルキル基が好ましい。-CR10-CR1112-として、以下の式(11-1)~(11-5)で示される2価の有機基が挙げられる。
-C(CH-CH(CH)- …(11-1)
-C(CH-CH- …(11-2)
-C(CH-CH(C)- …(11-3)
-C(CH-C(CH)(nC)- …(11-4)
-C(CH)(CH-CH(CH)-CH(CH)-…(11-5)
色素(II-3)としては、より具体的に、以下の表7に示す置換基を有する化合物が挙げられる。
Figure 0007279718000013
色素(II)においては、骨格(II)に結合する原子や基の種類や組み合わせにもよるが、最大吸収波長λmax(II)TRは、概ね740~770nmの波長領域にある。色素(II)のうちでも、色素(II-3)が吸収ピークの急峻性と最大吸収波長の観点から好ましい。色素(II)は、公知の方法、例えば、国際公開第2017/135359号に記載された方法で製造可能である。
吸収層は、色素(A)の1種を単独で含有してもよく、2種以上を組み合わせて含有してもよい。2種以上を含有する場合、各色素(A)の最大吸収波長λmax(A)TRが異なることが好ましい。2種以上の色素(A)における最大吸収波長λmax(A)TRの差は、近赤外光を幅広く吸収できる点で、例えば、20~120nmの範囲が好ましく、20~100nmがより好ましい。なお、色素(A)が2種以上の化合物からなる場合は、個々の化合物が色素(A)の性質を必ずしも有する必要はなく、混合物として、色素(A)の性質を有すればよい。
色素(A)の好ましい2種以上の組み合わせとしては、色素(A)のうち比較的短波長側に最大吸収波長を有する色素(II)または色素(A11)を色素Sとし、比較的長波長側に最大吸収波長を有する色素(A22)を色素Lとし、色素Sと色素Lの最大吸収波長の間に最大吸収波長を有する色素(A12)または色素(A21)を色素Mにグループ分けして、色素S、色素Mおよび色素Lの異なるグループから色素(A)の2種以上を選択して組み合わせるのが好ましい。
具体的には、色素Sと色素Mの組み合わせ、色素Sと色素Lの組み合わせ、色素Mと色素Lの組み合わせ、色素Sと色素Mと色素Lの組み合わせが挙げられる。さらに、これらの場合において、グループ毎に1種または2種以上を選択してもよい。例えば、色素Sと色素Mと色素Lを組み合せる場合に、色素Sから2種類を選択し、色素Mおよび色素Lからは1種類ずつを選択し、合計で4種類の色素(A)を用いてもよい。
なお、色素Sは最大吸収波長λmax(A)TRの異なる2種を用いるのが好ましく、最大吸収波長λmax(A)TRは、一方が740~770nmの波長領域にあるのが好ましく、745~765nmの波長領域にあるのがより好ましく、他方が765~785nmの波長領域にあるのが好ましく、770~780nmの波長領域にあるのがより好ましい。色素Mの最大吸収波長λmax(A)TRは、795~815nmの波長領域にあるのが好ましく、800~810nmの波長領域にあるのがより好ましい。色素Lの最大吸収波長λmax(A)TRは、820~850nmの波長領域にあるのが好ましく、830~850nmの波長領域にあるのがより好ましい。
吸収層においてNIR色素の含有量は、該吸収層が後述の反射層や透明基板と組み合せて本フィルタを構成した際に(1)~(4)を満足する量である。吸収層においてNIR色素の含有量は、可視光の透過率を確保しつつ、近赤外光を遮光し、高い角度で入射した光に対する反射層の入射角依存性を抑制する観点および透明樹脂への溶解性の観点から、透明樹脂100質量部に対して0.1~20質量部が好ましく、1~20質量部がより好ましい。NIR色素を2種以上使用する場合、各NIR色素の合計の含有量が上記範囲にあるのが好ましい。
吸収層がUV色素を含有する場合のUV色素としては、具体例に、オキサゾール色素、メロシアニン色素、シアニン色素、ナフタルイミド色素、オキサジアゾール色素、オキサジン色素、オキサゾリジン色素、ナフタル酸色素、スチリル色素、アントラセン色素、環状カルボニル色素、トリアゾール色素等が挙げられる。この中でも、オキサゾール色素、メロシアニン色素等が好ましい。また、UV色素は、吸収層に1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
UV色素としては、下記(v-1)の要件を満たす色素(U)が好ましい。
(v-1)ジクロロメタンに溶解して測定される波長350~800nmの分光透過率曲線において、最大吸収波長λmax(U)DCMが、360~415nmの波長領域にある。
色素(U)を使用すれば、最大吸収波長が適切かつ急峻な吸収スペクトルの立ち上がりをもつので430nm以降の透過率を低下させずに良好な紫外線遮蔽特性が得られる。色素(U)の最大吸収波長λmax(U)DCMは、370~415nmの波長領域にあるのがより好ましく、390~410nmの波長領域にあるのがさらに好ましい。
吸収層中におけるUV色素の含有量は、可視光の透過率を確保しつつ、良好な紫外線遮蔽特性する観点および透明樹脂への溶解性の観点から、透明樹脂の100質量部に対して、0.1~20質量部が好ましく、1~20質量部がより好ましい。UV色素を2種以上使用する場合、各UV色素の合計の含有量が上記範囲にあるのが好ましい。
吸収層に用いる透明樹脂は、少なくとも可視光を透過する樹脂である。吸収層が色素(A)を含有する場合には、透明樹脂は色素(A)との関係において前述の特性(i-1)、(i-2)および(i-5)を満足する透明樹脂が好ましい。
透明樹脂は、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エン・チオール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリパラフェニレン樹脂、ポリアリーレンエーテルフォスフィンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状オレフィン樹脂、およびポリエステル樹脂等から選ばれる1種以上が使用される。
色素(A)を用いる場合、透明樹脂は、これらのなかでも、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、アクリルイミド樹脂が好ましい。これらの樹脂は1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
透明樹脂としては、市販品を用いてもよい。市販品としては、ポリエステル樹脂として、OKP4HT、OKP4、B-OKP2、OKP-850(以上、いずれも大阪ガスケミカル(株)製、商品名)、バイロン(登録商標)103(東洋紡(株)製、商品名)等が挙げられる。
ポリカーボネート樹脂として、LeXan(登録商標)ML9103(sabic社製、商品名)、EP5000(三菱ガス化学(株)社製、商品名)、SP3810(帝人(株)製、商品名)、SP1516(帝人(株)製、商品名)、TS2020(帝人(株)製、商品名)、xylex(登録商標)7507(sabic社製、商品名)等が挙げられる。
ポリイミド樹脂として、ネオプリム(登録商標)C3650(三菱ガス化学(株)製、商品名)、同C3G30(三菱ガス化学(株)製、商品名)、同C3450(三菱ガス化学(株)製、商品名)、JL-20(新日本理化製、商品名)、FPC-0220(三菱ガス化学(株)社製、商品名)(これらのポリイミド樹脂には、シリカが含まれていてもよい)等が挙げられる。
アクリルイミド樹脂として、PLEXIMID8817(ダイセルエボニック社製、商品名)等が挙げられる。
透明樹脂は、透明性、およびNIR色素、例えば、色素(A)の溶解性、ならびに耐熱性の観点から適宜選択される。透明樹脂は、耐熱性の観点からは、ガラス転移点(Tg)が高い、例えば、Tgが140℃以上の樹脂が好ましい。
吸収層は、さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、密着性付与剤、色調補正色素、レベリング剤、帯電防止剤、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、分散剤、難燃剤、滑剤、可塑剤等の任意成分を有してもよい。
本フィルタにおいて、吸収層の厚さは、0.1~100μmが好ましい。吸収層が複数層からなる場合、各層の合計の厚さが、0.1~100μmであるのが好ましい。厚さが0.1μm未満では、所望の光学特性を十分に発現できないおそれがあり、厚さが100μm超では、層の平坦性が低下し、吸収率の面内バラツキが生じるおそれがある。吸収層の厚さは、0.3~50μmがより好ましい。また、反射層や、反射防止層等の他の機能層を備えた場合、その材質によっては、吸収層が厚すぎると割れ等が生ずるおそれがある。そのため、吸収層の厚さは、0.3~10μmがより好ましい。
吸収層は、例えば、NIR色素、UV色素等の色素と、透明樹脂または透明樹脂の原料成分と、必要に応じて配合される各成分とを、溶媒に溶解または分散させて塗工液を調製し、これを基材に塗工し乾燥させ、さらに必要に応じて硬化させて形成できる。上記基材は、本フィルタに含まれる透明基板でもよいし、吸収層を形成する際にのみ使用する剥離性の基材でもよい。また、溶媒は、安定に分散できる分散媒または溶解できる溶媒であればよい。
また、塗工液は、微小な泡によるボイド、異物等の付着による凹み、乾燥工程でのはじき等の改善のため界面活性剤を含んでもよい。さらに、塗工液の塗工には、例えば、浸漬コーティング法、キャストコーティング法、またはスピンコート法等を使用できる。上記塗工液を基材上に塗工後、乾燥させることにより吸収層が形成される。また、塗工液が透明樹脂の原料成分を含有する場合、さらに熱硬化、光硬化等の硬化処理を行う。
また、吸収層は、押出成形によりフィルム状に製造可能でもあり、このフィルムを本フィルタの他の部材に積層し熱圧着等により一体化させてもよい。例えば、このフィルムを透明基板上に貼着してもよい。
[透明基板]
本フィルタにおける透明基板は、可視光を透過すれば、構成する材料は特に制限されず、近赤外光や近紫外光を吸収する材料でもよい。例えば、ガラスや結晶等の無機材料や、透明樹脂等の有機材料が挙げられる。
透明基板に使用できるガラスとしては、フツリン酸塩系ガラスやリン酸塩系ガラス等に銅イオンを含む吸収型のガラス(近赤外線吸収ガラス)、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等が挙げられる。なお、「リン酸塩系ガラス」は、ガラスの骨格の一部がSiOで構成されるケイリン酸塩ガラスも含む。
銅イオンを含む吸収型のガラスは、市販品を用いてもよい。市販品として、具体的には、NF-50E、NF-50EX、NF-50T、NF-50TX、SP-50T、(AGC社製、商品名)等、BG-60、BG-61(以上、ショット社製、商品名)等、CD5000(HOYA社製、商品名)等が挙げられる。
ガラスとしては、ガラス転移点以下の温度で、イオン交換により、ガラス板主面に存在するイオン半径が小さいアルカリ金属イオン(例えば、Liイオン、Naイオン)を、イオン半径のより大きいアルカリイオン(例えば、Liイオンに対してはNaイオンまたはKイオンであり、Naイオンに対してはKイオンである。)に交換して得られる化学強化ガラスを使用してもよい。
透明基板の構成材料として使用できる樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン樹脂、ノルボルネン樹脂、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
また、透明基板に使用できる結晶材料としては、水晶、ニオブ酸リチウム、サファイア等の複屈折性結晶が挙げられる。透明基板の光学特性は、上記吸収層、反射層等と積層して得られる光学フィルタとして、前述した光学特性を有するとよい。結晶材料としてはサファイアが好ましい。
透明基板は、光学フィルタとしての光学特性、機械特性等の長期にわたる信頼性に係る形状安定性の観点、フィルタ製造時のハンドリング性等から、無機材料が好ましく、特にガラス、サファイアが好ましい。
透明基板を構成する材料の線膨張係数は、49×10-6/℃以下が好ましく、10×10-6/℃以下がより好ましい。なお、本明細書における線膨張係数は、0℃~300℃での平均線膨張係数である。平均線膨張係数とは、特定の温度範囲における、ひずみ-温度曲線の平均の勾配である。
透明基板の形状は特に限定されず、ブロック状、板状、フィルム状でもよく、その厚さは、例えば、0.03~5mmが好ましく、薄型化の観点からは、0.03~0.5mmがより好ましい。加工性の観点から言えば、ガラスからなる板厚0.05~0.5mmの透明基板が好ましい。
[反射層]
反射層は、例えば、誘電体多層膜からなり、特定の波長域の光を遮蔽する機能を有する。反射層としては、例えば、可視光を透過し、特には、可視光の長波長側の赤色光まで十分に透過し、吸収層の遮光域以外の波長の光を主に反射する波長選択性を有するものが挙げられる。反射層は、近赤外光を反射する反射領域を有することが好ましい。この場合、反射層の反射領域は、吸収層の近赤外域における遮光領域を含んでもよい。反射層は、上記特性に限らず、所定の波長域の光、例えば、近紫外域をさらに遮断する仕様に適宜設計してよい。
反射層は、以下の(ii-1)の要件を満足することが好ましい。
(ii-1)入射角0°の分光透過率曲線において、波長420nm~650nmの反射率R420-650(0)が1%以下である。
本フィルタにおいては、反射層の高入射角における分光特性の低下、例えば、近赤外域における光抜けやノイズ等の発生を吸収層の吸収特性により抑制する関係が好ましい。具体的には、吸収層がNIR色素を含有し、反射層が近赤外光を反射する反射領域を有する場合、吸収層と反射層は以下の関係を有することが好ましい。
吸収層は、入射角0°の光に対して透過率が20%を示す波長の短波長側の波長λABSHT20-0°が680~770nmの波長領域にあることが好ましい。そして、λABSHT20-0°は、反射層を含む光学フィルタが、該反射層において入射角0°の光に対して透過率が20%を示す短波長側の波長λRESHT20-0°との関係が下記(iv-1)の要件を満足することが好ましい。
(iv-1)λABSHT20-0°+5nm≦λRESHT20-0°≦λABSHT20-0°+70nm
(iv-1)を満たすことで吸収層の吸収帯と反射層のカット端の重なりを維持することができ光の漏れを少なくすることができる。
反射層は、さらに下記(iv-2)の要件を満足することが好ましい。
(iv-2)λRESHT20-0°からλRESHT20-0°+350nmまでの波長領域の光における平均透過率が10%以下である。
吸収層がUV色素を含有する場合、入射角0°の光に対して透過率が50%を示す波長の長波長側の波長λABSUV50-0°が380~450nmの波長領域にあることが好ましい。そして、λABSUV50-0°は、反射層を含む光学フィルタが、該反射層において入射角0°の光に対して350~500nmの範囲で透過率が50%を示す短波長側の波長λRESUV50-0°との関係が下記(v-1)の関係を満足することが好ましい。
(v-1)λRESUV50-0°≦λABSUV50-0°-25nm
反射層は、低屈折率の誘電体膜(低屈折率膜)と高屈折率の誘電体膜(高屈折率膜)とを交互に積層した誘電体多層膜から構成される。高屈折率膜は、好ましくは、屈折率が1.6以上であり、より好ましくは2.2~2.5である。高屈折率膜の材料としては、例えばTa、TiO、Nbが挙げられる。これらのうち、成膜性、屈折率等における再現性、安定性等の点から、TiOが好ましい。
一方、低屈折率膜は、好ましくは、屈折率1.6未満であり、より好ましくは1.45以上1.55未満である。低屈折率膜の材料としては、例えばSiO、SiO等が挙げられる。成膜性における再現性、安定性、経済性等の点から、SiOが好ましい。
さらに、反射層は、透過域と遮光域の境界波長領域で透過率が急峻に変化することが好ましい。この目的のためには、反射層を構成する誘電体多層膜の合計積層数は、15層以上が好ましく、25層以上がより好ましく、30層以上がさらに好ましい。ただし、合計積層数が多くなると、反り等が発生したり、膜厚が増加したりするため、合計積層数は100層以下が好ましく、75層以下がより好ましく、60層以下がより一層好ましい。また、誘電体多層膜の膜厚は、2~10μmが好ましい。
誘電体多層膜の合計積層数や膜厚が上記範囲内であれば、反射層は小型化の要件を満たし、高い生産性を維持しながら入射角依存性を抑制できる。また、誘電体多層膜の形成には、例えば、CVD法、スパッタリング法、真空蒸着法等の真空成膜プロセスや、スプレー法、ディップ法等の湿式成膜プロセス等を使用できる。
反射層は、1層(1群の誘電体多層膜)で所定の光学特性を与えたり、2層で所定の光学特性を与えたりしてもよい。2層以上有する場合、各反射層は同じ構成でも異なる構成でもよい。反射層を2層以上有する場合、通常、反射帯域の異なる複数の反射層で構成される。
例として、2層の反射層を設ける場合、一方を、近赤外域のうち短波長帯の光を遮蔽する近赤外反射層とし、他方を、該近赤外域の長波長帯および近紫外域の両領域の光を遮蔽する近赤外・近紫外反射層としてもよい。また、例えば、本フィルタが透明基板を有する場合に、2層以上の反射層を設ける際には、全てを透明基板の一方の主面上に設けてもよく、各反射層を、透明基板を挟んでその両主面上に設けてもよい。
[反射防止層]
反射防止層としては、誘電体多層膜や中間屈折率媒体、屈折率が漸次的に変化するモスアイ構造などが挙げられる。中でも光学的効率、生産性の観点から誘電体多層膜が好ましい。反射防止層は、反射層と同様に誘電体膜を交互に積層して得られる。
本フィルタは、他の構成要素として、例えば、特定の波長域の光の透過と吸収を制御する無機微粒子等による吸収を与える構成要素(層)などを備えてもよい。無機微粒子の具体例としては、ITO(Indium Tin Oxides)、ATO(Antimony-doped Tin Oxides)、タングステン酸セシウム、ホウ化ランタン等が挙げられる。ITO微粒子、タングステン酸セシウム微粒子は、可視光の透過率が高く、かつ1200nmを超える赤外波長領域の広範囲に光吸収性を有するため、かかる赤外光の遮蔽性を必要とする場合に使用できる。
本フィルタは、吸収層と、反射層と、透明基板とを備え、(1)~(4)の要件を全て満足する。さらに好ましくは、(5)の要件を満足する。本フィルタは、可視光の透過性、特には赤色の透過性を良好に維持しながら、近赤外光の遮蔽性において、特に高入射角における近赤外光の遮蔽性の低下が抑制された光学フィルタである。
本フィルタは、例えば、カメラ、センサ等の情報取得装置に使用した場合に、色再現性、特に赤色の色再現性に優れる情報取得装置を提供できる。本フィルタをカメラに用いる場合、カメラは、固体撮像素子と、撮像レンズと、本フィルタとを備える。本フィルタは、例えば、撮像レンズと固体撮像素子との間に配置されたり、撮像装置の固体撮像素子、撮像レンズ等に粘着剤層を介して直接貼着されたりして使用できる。本フィルタをセンサカバーとして用いる場合、センサは、センサ本体とカラーフィルタと本フィルタとを備える。本フィルタは、例えば、センサ本体やカラーフィルタ等に粘着剤層を介して直接貼着されたりして使用できる。
本フィルタを有するカメラ、センサ等の情報取得装置は、輸送機、例えば、電車、自動車、船舶、航空機に搭載される情報取得装置に適用できる。特に、自動車に搭載される、情報取得装置として好適である。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
実施例において、吸収層に使用した色素を以下のとおり合成した。
(NIR色素)
色素(A)として、色素(A11-1B)、色素(A12-1B)、色素(A22-1P)を、Dyes and pigments 73(2007) 344-352に記載の方法で合成した。また、色素(II-3-2)を国際公開第2017/135359号に記載された方法により合成した。
(UV色素)
UV色素として式(M-2)で示されるメロシアニン色素(M-2)を常法により合成し準備した。メロシアニン色素(M-2)のジクロロメタンに溶解して測定される最大吸収波長λmax(U)DCMは、396nmであった。
Figure 0007279718000014
上記色素(A)をジクロロメタンに溶解して波長400~1100nmの光吸収スペクトルを測定して、最大吸収波長λmax(A)DCMを求めた。さらに、λmax(A)DCMの透過率を10%に濃度調整したときの、435~480nmの波長領域の光の平均透過率T435-480ave(A)DCMおよび480~590nmの波長領域の光に対する平均透過率T480-590ave(A)DCMを求めた。これらの色素の光学特性の評価には、紫外可視分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ社製、U-4100形)を用いた。結果を表8に示す。表中、「DMC中T435-480」は、平均透過率T435-480ave(A)DCMを示し、「DMC中T480-590」は平均透過率T480-590ave(A)DCMを示す。
また、色素(A)を透明樹脂に溶解させた際の吸光特性を以下のとおり測定した。透明樹脂として、ネオプリム(登録商標)C3G30(三菱ガス化学(株)製、商品名、ポリイミド樹脂)を使用した。色素(A)と、透明樹脂、シクロヘキサノンを十分に撹拌し、均一に溶解した。得られた溶液をガラス板(D263;SCHOTT製)上に塗布し、乾燥して表8に示す膜厚の吸収層を得た。色素の添加量は最大吸収波長λmax(A)TRでの光の透過率が10%になるように調整した。波長400~1100nmの吸収層付きガラス板の分光透過率曲線とガラス板の分光透過率曲線を用いて、吸収層の分光透過率曲線を得た。
分光透過率曲線から435~480nmの波長領域の光の平均透過率T435-480ave(A)TR(表中、「樹脂中T435-480」)および480~590nmの波長領域の光に対する平均透過率T480-590ave(A)TR(表中、「樹脂中T480-590」)を求めた。また、平均透過率T435-480ave(A)TRと平均透過率T435-480ave(A)DCMの差(表中、「T435-480の差」)、および平均透過率T480-590ave(A)TRと平均透過率T480-590ave(A)DCMの差(表中、「T480-590の差」)を求めた。さらに、質量吸光係数/(cm・質量%)を求めた。結果を表8に示す。表中の色素濃度は、上記λmax(A)TRでの光の透過率が10%になるように調整した際の、透明樹脂100質量部に対する質量部である。
Figure 0007279718000015
[例1~4;光学フィルタの製造・評価]
図4に示す光学フィルタ10Dと同様の構成の光学フィルタを以下のとおり製造し評価した。なお、例1~4は全て本フィルタの実施例である。
透明基板として、以下の2種類のガラス製の基板A、B(大きさ;76mm×76mm)のいずれかを使用した。
基板A;AGC社製、SP-50T、銅イオンを含むリン酸ガラス基板、線膨張係数5.0×100×10-6/℃、厚さ0.01mm
基板B;SCHOTT製、D263、ホウケイ酸ガラス、線膨張係数7.2×10-6/℃、厚さ0.2mm
反射層として、以下の反射層Aを透明基板上に形成した。
反射層A;TiO膜とSiO膜を交互に積層した誘電体多層膜からなり、入射角と各波長域における透過率の関係が表9に示される反射層。
表9において、R420-650は、420~650nmの波長領域の光の最大反射率[%]を示す。λRESHT20-0°は、反射層において入射角0°の光に対して透過率が20%を示す短波長側の波長を、λRESUV50-0°は、反射層において入射角0°の光に対して350~500nmの範囲で透過率が50%を示す短波長側の波長を示す。
Figure 0007279718000016
反射防止層は以下の表10に示す構成とした。
Figure 0007279718000017
(光学フィルタの製造)
表11に示す、透明基板、反射層、吸収層および反射防止層を有する例1~4の光学フィルタを製造した。
すなわち、透明基板に蒸着法により、TiO膜とSiO膜を交互に積層して誘電体多層膜からなる反射層を形成した。また、ガラス基板の反射層が形成されたのと反対側の主面上に、表11に示す色素(A)、UV色素を組み合わせて、透明樹脂としてネオプリム(登録商標)C3G30を用いて上記と同様の方法で吸収層を形成した。各例で得られた吸収層の厚みを表11に示す。さらに、吸収層上に、表10に示す反射防止膜を蒸着法により形成し、例1~4の光学フィルタ(NIRフィルタ)を得た。なお、表11中の色素含有量は、透明樹脂100質量部に対する色素の質量部である。
Figure 0007279718000018
(評価)
得られた例1~例4の光学フィルタにおける入射角と各波長域における透過率の関係をそれぞれ表12~表15および図5~8に示す。
表中、T700[%]は、波長700nmにおける透過率、λLO50[nm]は、640nm~760nmの波長領域で透過率が50%となる波長、T750-1100MAX[%]、T750-1100AVE[%]は、それぞれ波長750nm~1100nmの最大透過率、平均透過率、λSH50[nm]は、400nm~420nmの波長領域で透過率が50%となる波長、T640-660AVE[%]、T640-660MIN[%]は、それぞれ波長640nm~660nmの平均透過率、最小透過率を示す。また、|λLO50-0-λLO50-θ|は、入射角0°の波長λLO50であるλLO50-0から入射角θ°の波長λLO50であるλLO50-θを引いた値の絶対値[nm]を示す。
Figure 0007279718000019
Figure 0007279718000020
Figure 0007279718000021
Figure 0007279718000022
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は2018年6月28日出願の日本特許出願(特願2018-123477)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の光学フィルタは、可視光の透過性、特には赤色の透過性を良好に維持しながら、近赤外光の遮蔽性において、特に高入射角における近赤外光の遮蔽性の低下が抑制された良好な近赤外線遮蔽特性を有する。近年、高性能化が進む、例えば、輸送機用のカメラやセンサ等の情報取得装置の用途に有用である。
10A,10B,10C,10D…光学フィルタ、11,11a,11b…吸収層、12,12a,12b…反射層、13…透明基板、14…反射防止層。

Claims (15)

  1. 吸収層と、低屈折率の誘電体膜と高屈折率の誘電体膜とを交互に積層した誘電体多層膜から構成される反射層と、透明基板とを備え、下記(1)~(4)の要件を満たすことを特徴とする光学フィルタ。
    (1)入射角0°の分光透過率曲線において、690nm~710nmの波長領域に透過率が50%となる波長を有する。
    (2)入射角0°の分光透過率曲線において、波長750nm~1100nmの平均透過率が3%以下である。
    (3)入射角0°の分光透過率曲線において、400nm~420nmの波長領域に透過率が50%となる波長を有する。
    (4)入射角0°の分光透過率曲線において、波長640nm~660nmの平均透過率が68%以上であり、最小透過率が65%以上である。
  2. 下記(5)の要件をさらに満たす請求項1に記載の光学フィルタ。
    (5)入射角0°の分光透過率曲線において、640nm~760nmの波長領域に透過率が50%となる波長λLO50-0を有し、入射角35°の分光透過率曲線において、640nm~760nmの波長領域に透過率が50%となる波長λLO50-35を有し、かつ前記波長の差の絶対値|λLO50-0-λLO50-35|が11nm以下である。
  3. 前記吸収層は、近赤外線吸収色素を含み、前記近赤外線吸収色素は、スクアリリウム色素、シアニン色素、フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素、ジチオール金属錯体色素、アゾ色素、ポリメチン色素、フタリド色素、ナフトキノン色素、アン卜ラキノン色素、インドフェノール色素、ピリリウム色素、チオピリリウム色素、ク口コニウム色素、テ卜ラデヒドオコリン色素、卜リフェニルメタン色素、アミニウム色素およびジイモニウム色素からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の光学フィルタ。
  4. 前記吸収層は、近赤外線吸収色素と透明樹脂を含み、前記近赤外線吸収色素は下記(i-1)~(i-5)の特性を満足する近赤外線吸収色素(A)を含む請求項1~3のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
    (i-1)前記透明樹脂に含有させて測定される波長400~1100nmの分光透過率曲線において、最大吸収波長λmax(A)TRが740~900nmの波長領域にある。
    (i-2)前記透明樹脂に最大吸収波長λmax(A)TRにおける透過率が10%となるように含有させて測定される、波長400~1100nmの分光透過率曲線において、435~480nmの波長領域の光の平均透過率T435-480ave(A)TRおよび480~590nmの波長領域の光に対する平均透過率T480-590ave(A)TRがともに90%以上である。
    (i-3)ジクロロメタンに溶解して測定される波長400~1100nmの分光透過率曲線において、最大吸収波長λmax(A)DCMが730~900nmの波長領域にある。
    (i-4)ジクロロメタンに最大吸収波長λmax(A)DCMにおける透過率が10%となるように含有させて測定される、波長400~1100nmの分光透過率曲線において、435~480nmの波長領域の光の平均透過率T435-480ave(A)DCMが90%以上、かつ、480~590nmの波長領域の光に対する平均透過率T480-590ave(A)DCMが93%以上である。
    (i-5)平均透過率T435-480ave(A)DCMと平均透過率T435-480ave(A)TRの差および平均透過率T480-590ave(A)DCMと平均透過率T480-590ave(A)TRの差がともに10.5%以下である。
  5. 前記近赤外線吸収色素(A)は、スクアリリウム色素、シアニン色素およびフタロシアニン色素から選ばれる少なくとも1種を含む請求項4記載の光学フィルタ。
  6. 前記近赤外線吸収色素(A)は、下記式(A1)または式(A2)で示されるシアニン色素および下記式(II)で示されるスクアリリウム色素から選ばれる少なくとも1種を含む請求項4または5に記載の光学フィルタ。
    Figure 0007279718000023
    ただし、式(A1)および(A2)中の記号は以下のとおりである。
    101~R109およびR121~R131は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基もしくはアルコキシ基、または、炭素数5~20のアリール基を示す。R110114およびR132136は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または、炭素数1~15のアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。
    は一価のアニオンを示す。
    n1およびn2はそれぞれ独立に0または1である。-(CHn1-を含む炭素環、および、-(CHn2-を含む炭素環に結合する水素原子はハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基または炭素数5~20のアリール基で置換されていてもよい。
    Figure 0007279718000024
    ただし、式(II)中の記号は以下のとおりである。
    2つの環Zは、それぞれ独立して、ヘテロ原子を環中に0~3個有し、かつ置換されていてもよい、5員環または6員環であり、
    とR、RとR、およびRと環Zを構成する炭素原子またはヘテロ原子は、互いに連結して窒素原子とともにそれぞれヘテロ環A1、ヘテロ環B1およびヘテロ環C1を形成していてもよく、ヘテロ環を形成していない場合、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、または、炭素原子間に不飽和結合、ヘテロ原子、飽和もしくは不飽和の環構造を含んでよく、置換基を有してもよい炭化水素基を示し、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、または炭素原子間にヘテロ原子を含んでもよいアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。
  7. 前記吸収層は、透明樹脂を含み、前記透明樹脂の100質量部に対して前記近赤外線吸収色素を0.01~20質量部含有する、請求項3~6のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  8. 前記透明基板は、線膨張係数が49×10-6/℃以下である請求項1~7のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  9. 前記透明基板の一方の主面上に前記吸収層を備え、前記透明基板の他方の主面上に前記反射層を備える請求項1~8のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  10. 前記透明基板の両方の主面上に前記吸収層および前記反射層を備える請求項1~8のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  11. 前記透明基板は、樹脂またはガラスを含む請求項1~10のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  12. 前記ガラスは、吸収型のガラスを含む請求項11に記載の光学フィルタ。
  13. 前記反射層は、入射角0°の分光透過率曲線において、波長420nm~650nmの反射率が1%以下である請求項1~12のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  14. 請求項1~13のいずれか1項に記載の光学フィルタを備える情報取得装置。
  15. 前記情報取得装置は、輸送機用である請求項14に記載の情報取得装置。
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