JP7279468B2 - 加飾シート及び加飾品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、加飾シートに関する。
従来より、受容層、表基材、及びシリコーン樹脂を含む離型層を備える加飾層と、接着層と、裏基材とを備える加飾シートを用いて、成形品への意匠性付与が行われている。
具体的には、加飾シートが備える受容層上へ、昇華型熱転写シート等を用いて画像を形成した後、加飾層と、接着層及び裏基材とを剥離し、加飾層の受容層側を成形品に被着させることにより、成形品への意匠性付与が行われていた(以下、加飾層が被着した成形品を、加飾品という)。
成形品には、三次元曲面等の複雑な表面形状を有するものがある。このため、加飾シートが備える加飾層には、複雑な表面形状を有する成形品の形状に十分に追従し得る三次元追従性が求められる。三次元追従性が悪いと、加飾層の破れや被着させた加飾層にシワが発生してしまうおそれがあった。
また、加飾シートには、加飾層と、裏基材とが良好に剥離する高い剥離性を有していることが求められる。そのため、加飾層を構成する離型層には、シリコーン樹脂やシリコーンオイル等の添
加が行われていた。
今般、本発明者らは、マグネットタイプの缶バッチ等、磁石を備える成形品へ、シリコーン樹脂を含有する離型層を備える加飾層を被着させ、得られた加飾品を図1のように重ね合わせた状態で保管した場合に、離型層と磁石との相互作用により、離型層が白色化するおそれがあり、加飾層の外観を著しく損なうという知見を得た。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、中間層との離型性が高く、高い三次元追従性を有し、磁石を備える成形品へ被着させても白化が生じない、加飾層を備える加飾シートを提供することである。
また、その解決しようとする課題は、この加飾シートを用いた加飾品の製造方法を提供することである。
本発明の加飾シートは、受容層及び表基材を備える加飾層と、中間層及び裏基材を備える剥離部材とを備え、
中間層が、ポリオレフィンを含み、
加飾層のヤング率と、加飾層の厚みとの積が、55000MPa・μm以上250000MPa・μm以下であることを特徴とする。
一実施形態において、ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン及びα-オレフィン-不飽和カルボン酸共重合体から選択される。
一実施形態において、α-オレフィン-不飽和カルボン酸共重合体は、エチレンと、(メタ)アクリル酸との共重合体である。
一実施形態において、加飾層のヤング率は、1400MPa以上3500MPa以下である。
一実施形態において、加飾層の厚みは、20μm以上60μm以下である。
一実施形態において、表基材の中間層側表面のぬれ張力は、50mN/m以下である。
本発明の加飾品の製造方法は、上記加飾シートを準備する工程と、
加飾シートが備える受容層上に画像を形成する工程と、
加飾シートが備える加飾層を剥離し、成形品に受容層が接するように、加飾層を被着させる工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、中間層との離型性が高く、高い三次元追従性を有し、磁石を備える成形品へ被着させても白化が生じない、加飾層を備える加飾シートを提供できる。また、本発明によれば、この加飾シートを用いた加飾品を提供できる。
従来の加飾品が重ね合わされた状態を示す概略図である。 一実施形態における加飾シートの模式断面図である。 一実施形態における加飾シートの模式断面図である。 実施例における成形品表面への加飾層の被着方法を説明するための概略図である。 実施例において得られた加飾品が重ね合わされた状態を示す概略図である。
(加飾シート)
本発明の加飾シート10は、図2に示すように、受容層11及び表基材12を少なくとも備える加飾層13と、中間層14及び裏基材15を備える剥離部材16とを備える。
また、一実施形態において、剥離部材16は、図3に示すように、中間層14と裏基材15との間に接着層17を備える。
また、一実施形態において、剥離部材16は、裏基材15の中間層14とは反対の面に、裏面樹脂層を備える(図示せず)。
本発明においては、加飾層のヤング率と、加飾層の厚みとの積が、55000MPa・μm以上250000MPa・μm以下であることを特徴とする。これにより、加飾層の三次元追従性を向上できる。
加飾層の三次元追従性という観点からは、加飾層のヤング率と、加飾層の厚みとの積は、60000MPa・μm以上230000MPa・μm以下であることが好ましく、75000MPa・μm以上215000MPa・μm以下であることがより好ましい。
なお、本発明において、ヤング率は、ISO14577-1に準拠し測定する。
加飾層のヤング率は、1000MPa以上5000MPa以下であることが好ましく、1400MPa以上4500MPa以下であることがより好ましい。これにより、加飾層の三次元追従性をより向上できる。
加飾層の厚みは、20μm以上60μm以下であることが好ましく、30μm以上55μm以下であることがより好ましい。これにより、加飾層の三次元追従性をより向上できる。
以下、本発明の加飾シートが備える各層について説明する。
(受容層)
受容層は、少なくとも1種の樹脂材料を含み、樹脂材料としては、昇華性染料の受容性を有するものであれば特に限定なく使用でき、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、1,4-ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、テレフタル酸-シクロヘキサンジメタノール-エチレングリコール共重合体等のポリエステル、ナイロン6及びナイロン6,6等のポリアミド、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール及びポリビニルピロリドン(PVP)等のビニル樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート及びポリメチルメタアクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、ポリイミド及びポリエーテルイミド等のイミド樹脂、セロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)及びセルロースアセテートブチレート(CAB)等のセルロース樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート、並びにアイオノマー樹脂等が挙げられる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」には「アクリル」と「メタクリル」の両方が包含される。
また、本発明において、「(メタ)アクリレート」には「アクリレート」と「メタクリレート」の両方が包含される。
受容層における樹脂材料の含有量は、特に限定されず、80質量%以上98質量%以下とできる。
一実施形態において、受容層は、離型材を含む。これにより、熱転写シートとの離型性を向上できる。
離型材としては、例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス類、フッ素系又はリン酸エステル系界面活性材、シリコーンオイル、反応性シリコーンオイル、硬化型シリコーンオイル等の各種変性シリコーンオイル、及び各種シリコーン樹脂等が挙げられる。上記シリコーンオイルとしては油状のものも用いることができるが、変性シリコーンオイルが好ましい。変性シリコーンオイルとしてはアミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アラルキル変性シリコーン、エポキシ-アラルキル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ビニル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン等を好ましく用いる事ができるが、エポキシ変性シリコーン、アラルキル変性シリコーン、エポキシ-アラルキル変性シリコーンが特に好ましい。受容層は、上記離型材を2種以上含むことができる。
受容層における離型材の含有量は、0.5質量%以上20質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。これにより、離型性をより向上できる。
また、受容層は、本発明の特性を損なわない範囲において、離型材、可塑材、充填材、紫外線安定化材、着色防止材、界面活性材、蛍光増白材、艶消し材、消臭材、難燃材、耐候材、帯電防止材、糸摩擦低減材、スリップ材、抗酸化材、イオン交換材、分散材、紫外線吸収材及び顔料や染料等の着色材等の添加材を含むことができる。
受容層の厚みは、0.5μm以上20μm以下であることが好ましく、1μm以上7μm以下であることがより好ましい。これにより、加飾層の三次元追従性をより向上できる。また、受容層上に形成される画像の濃度を向上できる。
受容層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、表基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(表基材)
表基材としては、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、レジンコート紙、キャストコート紙、板紙、合成紙及び含浸紙等の紙基材、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレン(PS)、ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、イミド樹脂、セルロース樹脂、ポリカーボネート、並びにアイオノマー樹脂等の樹脂材料から構成されるフィルム(以下、単に「樹脂フィルム」という。)及び多孔質樹脂フィルムを使用できる。
樹脂フィルムは、延伸フィルムであっても、未延伸フィルムであってもよいが、強度という観点からは、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムを使用することが好ましい。
また、上記した材料の積層体を表基材として使用できる。これら積層体は、ドライラミネーション法、ウェットラミネーション法及びエクストリュージョン法等を利用することにより作製できる。
表基材の表面には、隣接する層との密着性向上のため、コロナ処理、火炎処理、プラズマ処理、フレーム処理等の表面処理が施されていることが好ましい。
表基材の中間層側表面のぬれ張力は、50mN/m以下であることが好ましく、25mN/m以上45mN/m以下であることがより好ましく、30mN/m以上42mN/m以下であることがさらに好ましい。これにより、表基材と中間層を基材の凝集破壊なく界面剥離させることが出来る。
なお、本発明において、ぬれ張力は、JIS K 6768に準拠して測定する。
表基材の厚みは、20μm以上60μm以下であり、27μm以上55μm以下であることがより好ましい。これにより、加飾層の三次元追従性をより向上できる。
(中間層)
本発明の加飾シートは、加飾層と裏基材との間に、ポリオレフィンを含む中間層を備える。これにより、加飾層と裏基材との離型性を向上できる。
ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリヘキセン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-ブテン共重合体、エチレン-ヘキセン共重合体、エチレン-オクテン共重合体、プロピレン-ブタジエン共重合体、α-オレフィン-不飽和カルボン酸共重合体及びこれらの変性物等が挙げられる。
これらの中でも、離型性という観点から、ポリエチレン、ポリプロピレン及びα-オレフィン-不飽和カルボン酸共重合体が好ましい。
α-オレフィン-不飽和カルボン酸共重合体を構成するα-オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンテン、ヘキセン、オクテン、ノネン、デセン、ウンデセン、ドデセン及びトリセン等が挙げられる。不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、シトラコン酸及びクロトン酸等が挙げられる。
上記した中でも、加飾層の離型性という観点からは、エチレンと、(メタ)アクリル酸との共重合体が好ましい。
なお、不飽和カルボン酸には、酸無水物、エステル、アミド、イミド及び金属塩等の不飽和カルボン酸誘導体が含まれる。
本発明の特性を損なわない範囲において、α-オレフィン-不飽和カルボン酸共重合体は、α-オレフィン及び不飽和カルボン酸以外の化合物を共重合体成分として含んでいてもよい。その他の化合物由来の構成単位の割合は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることがさらに好ましい。
中間層におけるポリオレフィン含有量は、50質量%以上99質量%以下であることが好ましく、60質量%以上95質量%以下であることがより好ましい。これにより、加飾層の離型性をより向上できる。
本発明の特性を損なわない範囲において、中間層は、ポリオレフィン以外の樹脂材料を含んでいてもよい。例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリウレタン、アセタール樹脂、ポリアミド、ポリエステル、メラミン樹脂、ポリオール樹脂及びセルロース樹脂等が挙げられる。
また、一実施形態において、中間層は、シリコーンオイル、リン酸エステル系可塑材、フッ素系化合物、ワックス、金属石鹸及びフィラー等の離型材を含む。
また、本発明の特性を損なわない範囲において、中間層は、上記添加材を含むことができる。
中間層の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、0.1μm以上2μm以下とできる。
一実施形態において、中間層は、ポリオレフィンを含む樹脂組成物を溶融押出することにより、形成される。
中間層は、上記材料を、水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、表基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(裏基材)
裏基材としては、上記した紙基材、樹脂フィルム及び多孔質樹脂フィルムを使用でき、また、これらの積層体を使用してもよい。
裏基材の厚みは、特に限定されるものではなく、例えば、30μm以上125μm以下とできる。
一実施形態において、裏基材は、中間層を、樹脂組成物を溶融押出することにより形成する場合には、この中間層を介して積層できる。
また、一実施形態において、裏基材は、後述する接着層を介して中間層上に積層できる。
(接着層)
一実施形態において、本発明の加飾シートは、中間層と裏基材との間に接着層を備える。これにより、これらの密着性を向上できる。
接着層は、少なくとも1種の粘着材を含み、例えば、(メタ)アクリル系粘着材、エポキシ系粘着材、ポリアミド系粘着材、ポリスチレン系粘着材、シリコーン系粘着材及びウレタン系粘着材等が挙げられる。
接着層における粘着材の含有量は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。これにより、接着層の粘着性を良好なものとできる。
一実施形態において、接着層は、本発明の特性を損なわない範囲において、上記添加材を含む。
接着層の厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましく、5μm以上13μm以下であることがより好ましい。これにより、接着層の粘着性をより良好なものとできる。
接着層は、上記材料を、水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、中間層上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(裏面樹脂層)
一実施形態において、本発明の加飾シートは、裏基材の中間層とは反対の面に、裏面樹脂層を備える。これにより、プリンタ搬送性を向上でき、印画時におけるレジずれを防止できる。また、印画物におけるカールの発生を防止できる。
一実施形態において、裏面樹脂層は、樹脂材料を含み、例えば、ポリポレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、セルロース樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート及びアイオノマー樹脂等が挙げられる。
また、本発明の特性を損なわない範囲において、裏面樹脂層は、上記添加材を含むことができる。
裏面樹脂層の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、5μm以上30μm以下とできる。
一実施形態において、裏面樹脂層は、樹脂材料を含む樹脂組成物を溶融押出することにより、形成される。
裏面樹脂層は、上記材料を、水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、表基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(加飾品の製造方法)
本発明の加飾品の製造方法は、上記加飾シートを準備する工程と、
加飾シートが備える受容層上に画像を形成する工程と、
加飾シートが備える加飾層を剥離し、成形品に受容層が接するように、加飾層を被着させる工程とを備える。
また、一実施形態において、本発明の方法は、画像形成後、受容層上に保護層を設ける工程を備える。
(加飾シートを準備する工程)
加飾シートの構成や製造方法については上記したため、ここでは記載を省略する。
(画像形成工程)
加飾シートが備える受容層上への画像形成方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を適宜選択して行うことができる。
例えば、昇華性染料を含む染料層を備える熱転写シートを用いて画像を形成できる。また、インクジェット方式を利用することによっても画像を形成できる。
(被着工程)
本発明の方法は、加飾シートが備える加飾層を剥離し、成形品に保護層が接するように、加飾層を被着させる工程とを備える。
加飾シートからの加飾層の剥離方法は、特に限定されず、裏面樹脂層側から加熱した後に行うことができる。
また、成形品の材質、形状も特に限定されるものではない。また、成形品と、加飾シートとの密着性を向上させるため、成形品表面に接着材を塗布してもよい。
(保護層形成工程)
一実施形態において、本発明の加飾品の製造方法は、画像形成後、受容層上に保護層を設ける工程を備える。これにより、受容層上に形成した画像が擦過等により剥がれること等を防止できる。
受容層上への保護層形成は、従来公知の保護層転写シートから保護層を転写することにより行うことができる。
一実施形態において、保護層は、樹脂材料を含み、例えば、ポリポレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、セルロース樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート、アイオノマー樹脂、電離線放射線硬化製樹脂及び紫外線吸収性樹脂等が挙げられる。
また、本発明の特性を損なわない範囲において、保護層は、上記添加材を含むことができる。
保護層の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、5μm以上30μm以下とできる。
次に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。また、以下、別途説明している場合を除いて、含有量、配合比等は、質量基準である。
実施例1
表基材Aとして、厚み50μmのPETフィルムを準備し、その一方の面にコロナ処理を施した。このコロナ処理面のぬれ張力をJIS K 6768に準拠して測定したところ、55mN/mであった。また、非コロナ処理面のぬれ張力を測定したところ、42mN/mであった。
表基材Aの非コロナ処理面に、下記組成の受容層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚み4.2μmの受容層を形成した。
表基材A及び受容層からなる加飾層について、ヤング率を、ISO14577-1に準拠し測定したところ、4200MPaであった。具体的には、ナノインデンテーションテスター(フィッシャー・インストルメンツ社製、PICODENTOR HM500)を用いて、25℃の環境下において、対面角が136°のVickers圧子(四角錐型圧子)を用いて、押込み荷重を変化させながら、荷重時間10秒間で加飾層の受容層に押込み、押込み荷重が1mNに到達した後、5秒間保持してから、10秒間かけて除荷する条件でヤング率を測定した。
(受容層用塗工液)
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 12質量部
(日信化学工業(株)製、ソルバイン(登録商標)C)
・エポキシ変性シリコーン 0.8質量部
(信越化学工業(株)製、X-22-3000T)
・アミノ変性シリコーン 0.24質量部
(信越化学工業(株)製、X-22-1660B-3)
・トルエン 30質量部
・メチルエチルケトン (MEK) 30質量部
裏基材として、厚さ68μmのコート紙(三菱製紙(株)製、パールコート84.8 )を準備し、この一方の面に、密度0.956g/cmのポリエチレンA(ノバテック(登録商標)HD HS471 日本ポリエチレン(株))と、密度0.918g/cmのポリエチレンB(ノバテック(登録商標)LD LC600A 日本ポリエチレン(株))とを質量基準で、8:2となるように、混合した樹脂組成物を溶融押出し、平均密度0.9484g/cm、厚さ25μmの裏面樹脂層を形成した。
裏基材の他方の面に、上記ポリエチレンBを溶融押出し、厚さ25μmの中間層を形成すると共に、表基材Aのコロナ処理面を積層し、本発明の加飾シートを得た。
実施例2~6比較例1~2
表基材の厚み及び種類の少なくとも一つを表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、加飾シートを作製した。
なお、使用した表基材の詳細は以下の通りである。また、各基材の中間層と接する側の面のぬれ張力を実施例1同様測定し、表1にまとめた。
また、実施例1同様、加飾層のヤング率の測定及び加飾層のヤング率と加飾層の厚みの積を算出し、表1にまとめた。
・表基材B:PETフィルム、厚み40μm、ぬれ張力42mN/m
・表基材C:PETフィルム、厚み25μm、ぬれ張力42mN/m
・表基材D:PSフィルム、厚み50μm、ぬれ張力37mN/m
・表基材E:PPフィルム、厚み50μm 、ぬれ張力32mN/m
・表基材F:PETフィルム、厚み50μm、ぬれ張力45mN/m
・表基材G:PETフィルム、厚み70μm、ぬれ張力55mN/m
・表基材H:PPフィルム、厚み40μm、ぬれ張力55mN/m
実施例7
表基材Aを準備した。
表基材Aのコロナ処理面に、実施例1と同様の受容層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚み4.2μmの受容層を形成した。
表基材Aの非コロナ処理面に、下記組成の中間層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ2μmの中間層を形成した。(中間層形成用塗工液)
・エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体 24質量部
(住友精化(株)製、ザイクセン(登録商標)N)
・水 20質量部
・変性エタノール 20質量部
裏基材として、PETフィルム(S100#100、厚さ100μm、三菱ケミカル(株)製)を準備し、この一方の面上に、下記組成の接着層用塗工液を乾燥後の厚さが10μmになるように塗布し、乾燥して接着層を形成すると共に、中間層上に積層し、本発明の加飾シートを得た(接着層形成用塗工液)
・(メタ)アクリル系粘着材 48質量部
(綜研化学(株)製、SKダイン1251)
・エポキシ系粘着材 0.36質量部
(綜研化学(株)製、硬化材E-AX)
・酢酸エチル 51.64質量部
実施例8
受容層を表基材Aの非コロナ処理面に、中間層を表基材Aのコロナ処理面に形成した以外は、実施例7と同様にして、加飾シートを作製した。
実施例9~12
表基材の厚み及び種類の少なくとも一つを表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、加飾シートを作製した。
比較例3
中間層に代え、厚さ2μmの、下記組成の離型層を形成した以外は、実施例7と同様にして、加飾シートを作製した。
離型層、表基材及び受容層からなる加飾層について、ヤング率を測定したところ、4200MPaであった。
(離型層形成用塗工液)
・付加重合剤シリコーン 100質量部
(信越化学工業(株)製、KS847H)
・トルエン 200質量部
<<離型性評価>>
実施例及び比較例において得られた加飾シートが備える受容層に、プリンタ(大日本印刷(株)DS620)及びDS620用純正メディアを用いて、黒ベタ画像を形成した
次いで、加飾シートから、加飾層を剥離し、その離型性を以下の評価基準に基づいて評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:加飾層が問題なく剥がれ、中間層の付着もなかった。
B:加飾層が剥がれにくかったが、中間層の付着はなかった。
NG:加飾層が剥がれなかった。
<<三次元追従性評価>>
上記実施例及び比較例の加飾シートから、加飾層を剥離し、図4に示すように、成形品20に、受容層11側から加飾層13を被着させ、磁石21を嵌め込み、加飾品を得た。
加飾品表面の加飾層を目視により観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:加飾層の追従性が非常に高く、極めて容易に被着でき、また、被着した加飾層に破断が全く生じていなかった。
B:加飾層の追従性が非常に高いが、破断のおそれがあり、慎重に被着する必要があった。
NG1:加飾層の追従性が低く、成形品との間に空隙が生じた。
NG2:被着時に加飾層の破断が生じた。
<<白化防止性評価>>
三次元追従性評価において作製した加飾品を、図5に示すように、複数重ね合わせた状態で、温度25℃、湿度50%の環境に1週間時間静置した。
静置後、加飾品表面の加飾層を目視により観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:加飾層表面において白化が全く観察されなかった。
NG:加飾層表面において白化が観察された。
Figure 0007279468000001
10:加飾シート、11:受容層、12:表基材、13:加飾層、14:中間層、15:裏基材、16:剥離部材、17:接着層、 20:成形品、21:磁石

Claims (7)

  1. 受容層及び表基材を備える加飾層と、中間層及び裏基材を備える剥離部材とを備え
    前記中間層が、ポリオレフィンを含み、
    前記加飾層のヤング率と、前記加飾層の厚みとの積が、75000MPa・μm以上250000MPa・μm以下であ
    前記ヤング率が、ISO14577-1に準拠し、ナノインデンテーションテスターを用いて、25℃の環境下において、対面角が136°のVickers圧子(四角錐型圧子)を用いて、押込み荷重を変化させながら、荷重時間10秒間で前記加飾層の前記受容層に押込み、押込み荷重が1mNに到達した後、5秒間保持してから、10秒間かけて除荷する条件で測定される、
    加飾シート。
  2. 前記ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプロピレン及びα-オレフィン-不飽和カルボン酸共重合体から選択される、請求項1に記載の加飾シート。
  3. 前記α-オレフィン-不飽和カルボン酸共重合体が、エチレンと、(メタ)アクリル酸との共重合体である、請求項2に記載の加飾シート。
  4. 前記加飾層のヤング率が、1000MPa以上5000MPa以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の加飾シート。
  5. 前記加飾層の厚みが、20μm以上60μm以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の加飾シート。
  6. 前記表基材の中間層側表面のぬれ張力が、50mN/m以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の加飾シート。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の加飾シートを準備する工程と、
    前記加飾シートが備える前記受容層上に画像を形成する工程と、
    前記加飾シートが備える前記加飾層を剥離し、成形品に前記受容層が接するように、前記加飾層を被着させる工程と、
    を備える、加飾品の製造方法。
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