JP7279427B2 - 振動子及び振動子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、振動子及び振動子の製造方法に関する。
クロック基準信号の信号源を生成するため電子部品として水晶振動子等の振動子が広く知られている。このような振動子では、共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることが要求される。
そこで、特許文献1では、第1の誘電率を有する基板と、前記基板上に形成された高周波阻止用の低域通過フィルタ回路と、前記基板上に形成され、前記第1の誘電率よりも低い第2の誘電率を有し、少なくとも3層で構成された誘電体層と、前記誘電体層間に設けられた接地層と、前記誘電体層の最上層上に形成された配線層と、前記配線層上に搭載された能動素子と、を具備する高周波集積回路が開示されている。
特開2000-261214号公報
しかしながら、特許文献1の高周波集積回路では、誘電体層、金属層の形状の違いで、容量値が変動する問題がある。また、封止工程では、封止に使用された接合部材を溶かすための熱の影響で、誘電体層及び金属層等の一部が蒸散し、質量が減少する場合がある。この結果、誘電体層等の共振周波数が封止前よりも高くなる場合があり、共振周波数が変動する可能性がある。また、すべての製品の封止状態は完全に同じではなく、このような封止後の共振周波数の変動は個別に異なるため、共振周波数のバラツキが生じてしまう。
本発明はこのような事情に鑑みて発明されたものであり、本発明の目的は、共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることができる、振動子及び振動子の製造方法を提供することである。
本発明の一側面に係る振動子の製造方法は、電極対によって挟まれた容量部を有する容量内蔵型のシリコン基板を準備する準備工程と、シリコン基板に振動素子を搭載する搭載工程と、振動素子が搭載された基板又は振動素子に蓋部を接合することで、振動素子を封止する封止工程と、を含む振動子の製造方法であって、少なくともシリコン基板の容量部に中性子線を照射する中性子線照射工程、をさらに含む。
本発明によれば、共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることができる、振動子及び振動子の製造方法を提供することができる。
本実施形態に係る水晶振動子の分解斜視図である。 図1のII-II線断面図である。 本実施形態に係る水晶振動子の製造方法を説明するためのフローチャート図である。 他の実施形態に係る水晶振動子の蓋部を説明するための斜視図である。
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の構成要素は同一又は類似の符号で表している。図面は例示であり、各部の寸法や形状は模式的なものであり、本願発明の技術的範囲を前記実施形態に限定して解するべきではない。
[実施形態]
<水晶振動子1>
まず、図1及び図2を参照しつつ、本実施形態に係る水晶振動子(Quartz Crystal Resonator Unit)1の構成を説明する。ここで、図1は、水晶振動子1の分解斜視図であり、図2は図1のII-II線断面図である。なお、図2において、水晶振動素子10の各種電極の図示は省略されている。
本実施形態に係る水晶振動子1は、振動子の一例である。この水晶振動子1は、水晶振動素子(Quartz Crystal Resonator)10と、蓋部20と、シリコン基板30とを備える。蓋部20及びシリコン基板30は、水晶振動素子10を内部に封止する封止容器を構成する。また、水晶振動子1は、導電性保持部材36a,36bと、封止枠37と、接合部材40とをさらに備える。
水晶振動素子10は、導電性保持部材36a,36bを介してシリコン基板30に搭載されている。また、蓋部20は、封止枠37及び接合部材40を介して水晶振動素子10を覆うようにシリコン基板30と接合されている。こうして、水晶振動素子10が、蓋部20及びシリコン基板30によって構成される封止容器の内部空間26に収容して封止される。また、本実施形態では、水晶振動素子10、蓋部20及びシリコン基板30は、水晶振動子1をこの水晶振動子1の厚み方向に沿って平面視したときにおいて、それぞれ矩形状をなしており、互いに長辺及び短辺の向きが一致している。
<水晶振動素子10>
次に、図1及び図2を参照しつつ、本実施形態に係る水晶振動素子10の構成を説明する。水晶振動素子10は、振動素子の一例であり、板状をなしている。また、水晶振動素子10は、水晶片11と、この水晶片11に形成されている一対の励振電極14a,14b、電極パッド16a,16b及び引出電極15a,15bとを備える。
水晶片11は、圧電基板の一例であり、例えば、ATカットの水晶基板であり、水晶の結晶軸であるX軸、Y軸、Z軸のうち、Y軸及びZ軸をX軸の周りにY軸からZ軸の方向に35度15分±1分30秒回転させた軸をそれぞれY´軸及びZ´軸とした場合、X軸及びZ´軸によって特定される面と平行な面(以下、「XZ´面」とする。他の軸によって特定される面についても同様である。)を主面として人工水晶(Synthetic Quartz Crystal)から切り出されたものである。ATカットの水晶片11を採用する水晶振動素子10は、厚みすべり振動モードを主要振動とする。また、本実施形態に係る水晶片11では、厚み方向がY´軸方向と平行する。このY´軸方向に沿って水晶片11を平面視すると、水晶片11のXZ´面の形状は矩形状をなしており、長辺がX軸方向と平行し、短辺がZ´軸方向に平行する。なお、本実施形態では、圧電基板の材料を水晶のような単結晶構成を有する圧電体として説明したが、圧電基板の材料はセラミックス等の多結晶構成を有する圧電体であってもよい。
なお、以下の説明では、ATカットのXY´Z´軸方向を基準として水晶振動子1の各構成を説明する。また、特別な説明がない場合において、「平面視する」は、水晶振動子1(各構成)の厚み方向(Y´軸方向)に沿ってこれらの構成を平面視することを意味する。二つ以上の軸方向に沿ってこれらの構成を平面視する場合は、方向を区別するために、「XZ´面において」、「XY´面において」、「Y´Z´面において」と記載する。また、水晶振動素子10、蓋部20及びシリコン基板30が組み立てられて水晶振動子1を構成する状態を「組立状態」とすることがある。
また、水晶片11は、板状部材である。この水晶片11は、厚み方向の両側に、互いに対向するXZ´面である第1主面12a及び第2主面12bと、第1主面12a又は第2主面12bに対して垂直に形成されている側面12cとを有する。
一対の励振電極14a,14bは、電圧が印加されることで水晶片11を厚みすべり振動をさせるための電極であり、それぞれの励振電極14a,14bは互いに同じ構成をなしている。また、励振電極14a,14bは、水晶片11を挟んで互いに対向するように第1主面12a及び第2主面12bに設けられている。言い換えれば、励振電極14a,14bは、平面視する場合において、実質的に全体が略重なり合うように配置されている。なお、一対の励振電極14a,14bを区別しない場合では、「励振電極14」とする。
電極パッド16a,16bは、水晶振動素子10をシリコン基板30(後述する接続電極33a,33b)に電気的に接続するための端子である。また、電極パッド16a及び電極パッド16bは、水晶片11の第2主面12bのX軸負方向側の短辺に沿って配列されている。こうして、水晶振動素子10では、水晶片11の電極パッド16a,16bが設けられている短辺端が固定端となり、その他の端が自由端となっている。すなわち、水晶振動素子10(水晶片11)は、片持構成を有する。なお、以下の説明では、電極パッド16a,16bを区別しない場合では、「電極パッド16」とする。
引出電極15aは、励振電極14aを電極パッド16aに電気的に接続するための電極であり、引出電極15bは、励振電極14bを電極パッド16bに電気的に接続するための電極である。具体的には、引出電極15aは、第1主面12aにある励振電極14aと第2主面12bにある電極パッド16aとを連結するように形成され、引出電極15bは、第2主面12bにある励振電極14b及び電極パッド16bを連結するように形成されている。なお、引出電極15a,15bを区別しない場合では、「引出電極15」とする。
ここで、励振電極14、引出電極15及び電極パッド16の材料は特に限定されるものではないが、例えば、下地としてクロム(Cr)層を有し、クロム層の表面にさらに金(Au)層を有していてもよい。
<蓋部20>
次に、図1及び図2を参照しつつ、本実施形態に係る蓋部20の構成を説明する。蓋部20は、シリコン基板30と接合する側に開口が形成されている箱状をなしており、平面視形状が水晶振動素子10の平面視形状よりも大きく形成されている矩形状である。この蓋部20は、天面部21と、この天面部21の外縁から突起するように形成されている側壁部22とを有する。また、蓋部20は、天面部21、側壁部22の内側の面によって構成される凹状の内面24を有する。この内面24におけるXY´Z´軸方向の各寸法は、水晶振動素子10に比べて、大きく形成されている。
ここで、蓋部20の材質は特に限定されるものではないが、例えば金属等の導電材料で構成される。これによれば、蓋部20を接地電位に電気的に接続させることによりシールド機能を付加することができる。
<シリコン基板30>
続いて、図1及び図2を参照しつつ、本実施形態に係るシリコン基板30の構成を詳細に説明する。シリコン基板30は、平板な板状をなしており、平面視形状が蓋部20の平面視形状よりも大きく形成されている矩形状である。また、シリコン基板30は、水晶振動素子10を励振可能に支持するものであり、シリコン基体31と、このシリコン基体31に設けられている複数の信号入出力のための電極及び容量を形成するための電極を有する。信号入出力のための電極には、接続電極33a,33b、ビア電極34a,34b及び外部電極35a,35b,35c,35dが含まれ、容量を形成するための電極は、容量形成用電極51a,51b及びグランド電極52が含まれている。
また、本実施形態に係るシリコン基板30は、電極対によって挟まれた容量部を有する容量内蔵型のシリコン基板の一例であり、容量部50を有する。この容量部50は、容量形成用電極51a及び容量形成用電極51bのそれぞれとグランド電極52とで構成される電極対と、これらの電極対によって挟まれたシリコン基体31とによって構成されている。また、容量部50の構成について、シリコン基板30のシリコン基体31及び各電極の構成を説明した後に、詳細に説明する。
シリコン基体31は、一枚の板状部材であり、誘電体であるシリコン成分を含んでいる。ここで、本実施形態に係るシリコン基体31では、後述する中性子線によるシリコン基板30の容量部50の容量を調整するために、シリコン成分が少なくとも容量部50を構成するシリコン基体31の部分の一部に含まれている。この容量部50を構成するシリコン基体31の部分は、シリコン基体31の中央部分に位置する。
また、シリコン基体31のシリコン成分が中性子線に照射されると、このシリコン基体31のシリコン成分の少なくとも一部がリン成分に変換され、すなわち、NTDシリコン(Neutron Transmutation Doped Slicon)に変換(変質)される。なお、シリコン成分が含まれているシリコン基体31の一部は、容量部50のシリコン材料からなる第1部分の一例であり、シリコン基体31のシリコン成分の少なくとも一部がリン成分に変換された部分は、シリコン材料にリン成分が含有された第2部分の一例である。

ここで、このようなシリコン変質の原理、すなわちシリコンの中性子線照射ドーピングについて説明する。シリコン単結晶に中性子線を照射すると、シリコン中に存在する30Siが中性子照射を受け31Siが生成される。また、この31Siは、β線を出し(β崩壊をし)、核変換して安定同位元素31Pに変換する。このようなシリコンの中性子線照射ドーピングによって、シリコン単結晶中のリンの分布を均一させるとともに、中性子照射時間を制御することにより添加するリンの濃度を精度良く決めることができる。以下では、「シリコンの中性子線照射ドーピング」を「シリコンドーピング」と簡略にする。
また、シリコン基体31は、互いに対向するXZ´面である第1主面32aと、第2主面32bと、シリコン基体31のX軸負方向側の短辺付近にかつこのシリコン基体31をY´軸方向に貫通する2つのビアホール32cとを有する。組立状態において、第1主面32aは、蓋部20の内面24に向かって、この内面24とともに水晶振動素子10を収容する内部空間26を構成する。第2主面32bは、図示しない水晶振動子1が実装される実装基板に向かうように構成されている。
第1主面32aのX軸負方向側の短辺付近には、その短辺付近から中央側に向かって延びる接続電極33a,33bが設けられており、第1主面32aの中央側には、一対の容量形成用電極51a,51bが互いに離間するように設けられている。また、接続電極33aと容量形成用電極51aとは一体になっており、接続電極33bと容量形成用電極51bとは一体になっている。第2主面32bの4つの角部には、外部電極35a,35b,35c,35dが設けられており、第2主面32bの中央側には、グランド電極52が設けられている。2つのビアホール32cには、ビア電極34a,34bが形成されている。外部電極35aは、ビア電極34aによって接続電極33aと電気的に接続され、外部電極35bは、ビア電極34bによって接続電極33bと電気的に接続されている。
ここで、信号入出力のための電極(ビア電極34a,34bを除く。)及び容量を形成するための電極のいずれも金属膜であり、例えば下層から上層にかけてモリブデン(Mo)層、ニッケル(Ni)層及び金(Au)層が積層された構成されている。ビア電極34a,34bは、例えばビアホール32cにモリブデン等の金属材料を充填して形成されている。
まず、各信号入出力のための電極(ビア電極34a,34bを除く。)について説明する。接続電極33aは、水晶振動素子10の電極パッド16aと電気的に接続するための端子であり、接続電極33bは、水晶振動素子10の電極パッド16bと電気的に接続するための端子である。また、外部電極35a乃至35dは、図示しない実装基板と電気的に接続するための端子である。外部電極35a,35bは、水晶振動素子10の入出力信号が供給される入出力電極であり、外部電極35c,35dは、水晶振動素子10の入出力信号が供給されない電極である。また、外部電極35c,35dには、図示しない実装基板上の他の電子素子の入出力信号も供給されない。あるいは、外部電極35c,35dの少なくとも何れか一方は、接地電位が供給される接地用電極であってもよい。接地用電極である外部電極に蓋部20を接続することによって、蓋部20のシールド効果向上を図ることができる。
次に、容量を形成するための電極について説明する。容量形成用電極51aの平面視形状は、矩形状である。この容量形成用電極51aは、接続電極33aの第1主面32aの中央側にある端部に、矩形の長辺がX軸と垂直するように設けられている。容量形成用電極51bの平面視形状は、容量形成用電極51aと同じ矩形状である。この容量形成用電極51bは、接続電極33bの第1主面32aの中央側にある端部に、矩形の長辺がX軸と垂直するように設けられている。言い換えれば、容量形成用電極51bは、容量形成用電極51aに対して、平行するように設けられている。また、容量形成用電極51aと容量形成用電極51bとの間に、幅がL1の間隔が形成されている。本実施形態では、この間隔が第1主面32aの中央に形成させている。以下では、容量形成用電極51aと容量形成用電極51bとの間隔を「容量電極間隔L1」とする。
グランド電極52の平面視形状は、矩形状であり、この矩形の長辺が容量形成用電極51aの長辺と同じ長さを有し、矩形の短辺が容量電極間隔L1よりも長い寸法L2を有する。また、グランド電極52は、矩形の長辺がX軸と垂直するように、第2主面32bの中央に設けられている。すなわち、グランド電極52は、容量電極間隔L1に対して、シリコン基体31の厚み方向の対向位置に設けられている。
続いて、電極対によって挟まれた容量部の一例である容量部50の構成について説明する。容量部50は、容量形成用電極51a及びグランド電極52で構成される電極対と、容量形成用電極51b及びグランド電極52で構成される電極対と、これらの電極対によって挟まれたシリコン基体31に係る部分とによって構成されている。具体的には、容量形成用電極51aとグランド電極52とは、シリコン基体31を介して対向する第1対向領域を形成し、容量形成用電極51bとグランド電極52とは、シリコン基体31を介して対向する第2対向領域を形成している。なお、第1対向領域及び第2対向領域を区別しない場合では、「対向領域」とする。また、「対向領域」とは、平面視する場合において、容量形成用電極51a及びグランド電極52の重なっている部分(面積)と、容量形成用電極51a及びグランド電極52の重なっている部分(面積)とを意味する。
そして、第1対向領域に対応する容量形成用電極51a及びグランド電極52に係る部分と、この第1対向領域に対応するシリコン基体31に係る部分との間に負荷容量が形成され、第2対向領域に対応する容量形成用電極51b及びグランド電極52に係る部分と、この第2対向領域に対応するシリコン基体31に係る部分との間に負荷容量が形成される。このように、容量部50が構成される。また、本実施形態では、第1領域の面積と、第2領域の面積とは等しくなるように設定されている。このような設定によって、第1領域で得られる負荷容量と、第2領域で得られる負荷容量とは、等しくなる。
導電性保持部材36aは、水晶振動素子10の電極パッド16aをシリコン基板30の接続電極33aに電極に電気的に接続する。同様に、導電性保持部材36bは、水晶振動素子10の電極パッド16bをシリコン基板30の接続電極33bに電極に電気的に接続する。また、導電性保持部材36a,36bは、例えば導電性接着剤が熱硬化して形成されたものである。本実施形態では、導電性保持部材36によって、水晶振動素子10は、シリコン基板30の第1主面32aに励振可能に支持されている。なお、導電性保持部材36a,36bを、区別しない場合では、「導電性保持部材36」とする。
封止枠37は、接合部材40とともに蓋部20とシリコン基板30とを接合する。また、封止枠37は、第1主面32aに形成され、平面視する場合において、接続電極33a,33bを囲むように接続電極33a,33bの外側に形成されている矩形の枠状をなしている。この封止枠37は、導電性を有する金属膜等の材料、例えばモリブデン(Mo)層又はモリブデン(Mo)層、ニッケル(Ni)層及び金(Au)層の積層によって構成されている。
接合部材40は、封止枠37とともに蓋部20とシリコン基板30とを接合する。また、接合部材40は、封止枠37上に設けられている。この接合部材40は、例えばろう部材であり、金(Au)‐錫(Sn)共晶合金等によって構成されている。こうして、蓋部20とシリコン基板30とを金属接合とする。金属接合によれば、蓋部20とシリコン基板30との封止性を向上させることができる。なお、接合部材40は、導電材料に限らず、例えば低融点ガラス等のガラス接着材料又は樹脂接着剤等の絶縁性材料であってもよい。これによれば、金属に比べて酸化の影響が小さく、また加熱温度を抑えることができ、製造工程の簡易化を図ることができる。
本実施形態に係る水晶振動子1においては、シリコン基板30の外部電極35a,35bを介して、水晶振動素子10の一対の励振電極14a,14bの間に交番電界を印加することにより、厚みすべり振動モード等の所定の振動モードによって水晶片11が振動し、該振動に伴う共振特性が得られる。
<水晶振動子1の製造方法>
次に、図3を参照しつつ、本発明の実施形態に係る水晶振動子1の製造方法について説明する。本実施形態では、一例として、水晶振動子1の製造方法を説明する。図3は、水晶振動子1の製造方法を説明するためのフローチャート図である。
本実施形態に係る水晶振動子1の製造方法は、準備工程、搭載工程、封止工程、及び中性子線照射工程の順で行われる。ここで、上記製造工程に係る中性子線照射工程は、シリコン基板30の容量部50の容量を調整することにより水晶振動子1の共振周波数を調整する工程である。一方、準備工程、搭載工程及び封止工程と、水晶振動素子10の準備方法とは、通常の方法を介して行われるものである。このため、以下の説明では、水晶振動素子10の準備方法の説明を省略し、準備工程、搭載工程及び封止工程に係る内容を簡略に説明し、中性子線照射工程に係る内容を詳細に説明する。
(準備工程)
まず、シリコン基板30を準備する(S10)。
具体的には、シリコン基体31に、信号入出力のための電極としての接続電極33a,33b、ビア電極34a,34b及び外部電極35a,35b,35c,35dと、容量を形成するための電極としての容量形成用電極51a,51b及びグランド電極52とを形成し、シリコン基板30を構成する。また、本実施形態では、容量形成用電極51a及びグランド電極52で構成される電極対と、容量形成用電極51b及びグランド電極52で構成される電極対と、これらの電極対によって挟まれたシリコン基体31に係る部分とは、シリコン基板30の容量部50を構成する。
(搭載工程)
次に、準備したシリコン基板30に水晶振動素子10を搭載する(S11)。
具体的には、シリコン基体31の第1主面32a上の接続電極33a,33b上に導電性接着剤を塗布し、水晶振動素子10を搭載した状態で導電性接着剤を熱硬化させる。こうして、導電性接着剤が熱硬化した導電性保持部材36a,36bによって、水晶振動素子10の電極パッド16a,16bと、シリコン基板30の接続電極33a,33bを電気的に接続する。導電性保持部材36a,36bによって水晶振動素子10を励振可能に保持することができる。また、水晶振動素子10は、励振電極14bがシリコン基板30側を向くように第1主面32aに搭載される。
なお、搭載工程が行われる後に、水晶片11の質量は、導電性接着剤の熱硬化のための熱によって軽くなっているため、この工程に係る水晶振動素子10の共振周波数は準備工程後かつ搭載工程前の共振周波数よりも高くなっている。また、この場合において、容量部50の負荷容量は、搭載工程前の負荷容量と変わらない。このため、容量部50の負荷容量の変化による水晶振動子1の共振周波数の変化はない。
(封止調整工程)
続いて、シリコン基板30に蓋部20を接合することにより、シリコン基板30に搭載された水晶振動素子10をこのシリコン基板30及び蓋部20によって構成された内部空間26に封止する(S12)。
具体的には、シリコン基板30の封止枠37上に接合部材40を設け、封止枠37及び接合部材40を蓋部20の側壁部22の対向面23とシリコン基板30の第1主面32aとの間に介在させる。そして、接合部材40を加熱することで、蓋部20をシリコン基板30に接合する。こうして、蓋部20及びシリコン基板30によって水晶振動素子10が内部空間26に収容された水晶振動子1を構成することができる。
なお、封止工程が行われる後に、水晶片11の質量は封止のための熱によってさらに軽くなっているため、この工程に係る水晶振動素子10の共振周波数は搭載工程後かつ封止工程前の共振周波数よりも高くなっている。また、この場合において、容量部50の負荷容量は、搭載工程前の負荷容量と変わらない。このため、容量部50の負荷容量の変化による水晶振動子1の共振周波数の変化はない。
(中性子線照射工程)
その後、封止された水晶振動子1を中性子線で照射する(S13)。
中性子線照射工程は、シリコンドーピング工程とも言える。具体的には、中性子線照射工程は、水晶振動子1が封止された状態で、中性子線を蓋部20及び水晶振動素子10に透過させて、透過後の中性子線でシリコン基板30を照射すること、又は水晶振動子1が封止された状態で、シリコン基板30側から中性子線でシリコン基板30を直接照射することを含む。より詳細に説明すると、中性子線照射工程は、少なくともシリコン基板30の容量部50、すなわち容量部50を構成するシリコン基体31の部分を中性子線で照射する工程である。なお、以下では、「容量部50を構成するシリコン基体31の部分」を「シリコン基体31の容量部分」とする。
また、シリコン基体31の容量部分に中性子線を照射すると、シリコン基体31のシリコン成分の少なくとも一部がリン成分に変換され、すなわち、NTDシリコンに変換される。この場合において、シリコン基体31の容量部分は、シリコン材料からなる第1部分と、シリコン材料にリン成分、すなわちNTDシリコンが含有された第2部分とを有するようになっている。
このような中性子線照射によって、中性子線が照射したシリコン基体31の容量部分に含まれているシリコン成分のシリコン原子がリンに変換され、容量部50の比誘電率が変わり、容量部50の容量値が変化される。また、この容量部50の容量値の変化により、このシリコン基体31の容量部分に接続された水晶振動素子10の共振周波数が変化される。すなわち、中性子線の照射による容量部50の容量値を調整することで、水晶振動素子10の共振周波数(周波数特性)を調整することができる。このような調整によって、水晶振動子1の容量値及び共振周波数は、封止された状態であっても、目標の容量値及び共振周波数に近づけるように調整することができる。従って、このような中性子線照射によって、水晶振動子1の共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることができる。
また、シリコンに比べて、中性子線の照射による水晶への影響は、ほとんどない。このため、中性子線照射工程が行われる後に、水晶片11の質量は変わらないので、中性子線が水晶片11に影響を与えることによる水晶振動素子10の共振周波数を変化させることがない。このため、水晶振動子1の共振周波数を調整する際に、中性子線が水晶片11に影響を与えることによる水晶振動素子10の共振周波数の変化を考慮する必要がなく、容量部50の容量の調整だけを考慮することで、水晶振動子1の共振周波数を調整することができる。よって、共振周波数の調整が容易になる。
また、中性子線が金属に影響を及ばない、すなわち、水晶振動素子10及びシリコン基板30に形成されている様々な電極をトリミングすることがないので、水晶振動子1の収容容器の内部にパーティクルを発生させることがない。また、このため、中性子線の照射の可能な位置は、特に制限することがなく、シリコン基体31の容量部分の少なくとも一部を照射することができれば、励振電極14を含む水晶片11の第1主面12a又は第2主面12bの全体、側面12c等の任意位置に向かって照射することが可能である。
さらに、中性子線照射工程が行われる後に、シリコン単結晶中のリンの分布が均一にされている。これによって、リンの不均一分布によるシリコン基板30の面内の抵抗率分布の不均一性として現れるシリコン基板30の特性のバラツキを抑制することができ、水晶振動子1の品質の安定化を図ることができる。
なお、中性子線照射工程に係る中性子照射時間を制御することにより変換されるリンの濃度を精度良く決めることができる。
最後、必要な検査を経て、所定の共振周波数に調整できた水晶振動子1が完成する。
以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。
本発明の一実施形態に係る振動素子の製造方法では、電極対によって挟まれた容量部を有する容量内蔵型のシリコン基板を準備する準備工程と、シリコン基板に振動素子を搭載する搭載工程と、振動素子が搭載されたシリコン基板又は振動素子に蓋部を接合することで、振動素子を封止する封止工程と、を含む振動子の製造方法であって、少なくともシリコン基板の容量部に中性子線を照射する中性子線照射工程をさらに含む。
上記方法によれば、振動子の共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることができる。
また、上記方法において、中性子線照射工程は、容量部の容量を調整することを含む。
上記方法によれば、シリコン基板の容量を調整することを介して、振動子の共振周波数の調整を実現することができる。
また、上記方法において、中性子線照射工程は、容量部に含まれるシリコン材料にリンをドーピングすることを含む。
上記方法によれば、シリコン基板の容量を調整することで、振動子の共振周波数の調整を実現することができる。
また、上記方法において、中性子線照射工程は、少なくとも一回が、搭載工程後に行われる。
上記方法によれば、振動素子の共振周波数の変動を抑制しつつ、シリコン基板の容量を調整することができる。
また、上記方法において、中性子線照射工程は、少なくとも一回が、封止工程前及び/又は封止工程後に行われる。
上記方法によれば、振動子の封止容器の材料による制限を受けることなく、振動子の共振周波数の調整が可能となり、振動子の共振周波数のバラツキを抑制することができる。
また、上記方法において、蓋部の材料は、金属であり、中性子線照射工程は、少なくとも一回が、封止工程後に行われ、中性子線を前記蓋部に透過させてシリコン基板の容量部に照射する。
上記方法によれば、金属の蓋部を採用する場合であっても、封止後に振動子の共振周波数の調整が可能となり、振動子の共振周波数のバラツキを抑制することができる。
また、上記方法において、蓋部は、電極対によって挟まれた蓋容量部を有する容量内蔵型のシリコン基板であり、中性子線照射工程は、少なくとも蓋部の蓋容量部に中性子線を照射することを含む。
上記方法によれば、シリコン基板とともに蓋部の容量の調整が可能となり、振動子の調整できる容量値の増加を実現することができる。
また、上記方法において、蓋部は、電極対によって挟まれた蓋容量部を有する容量内蔵型の水晶基板であり、中性子線照射工程は、蓋部を透過してシリコン基板を照射する
上記方法によれば、蓋部の容量はシリコン基板の容量の調整に影響を受けずにもとの容量値を維持することができるとともに、振動子全体の調整できる容量値の増加を実現することができる。
また、上記方法において、振動素子は、水晶振動素子である。
上記方法によれば、水晶振動素子の共振周波数の変動を抑制しつつ、シリコン基板の容量の調整を介して、中性子線照射による振動子の共振周波数の調整を実現することができる。
また、上記方法において、水晶振動素子は、水晶基板と、前記水晶基板の両主面のそれぞれに設けられている励振電極と、有し、振動子の製造方法は、励振電極の少なくとも一部をトリミングして振動素子の共振周波数を調整するトリミング調整工程をさらに含む。
上記方法によれば、リコン基板の容量を調整することとともに、水晶振動素子の共振周波数を調整することで、振動子の共振周波数の調整できる範囲を広げることができる。
また、上記方法において、トリミング調整工程は、前記封止工程前に行われる。
上記方法によれば、水晶振動素子の共振周波数を確実に調整することができる。
また、本発明の一実施形態に係る振動子では、電極対によって挟まれた容量部を有する容量内蔵型のシリコン基板と、シリコン基板に搭載された振動素子と、振動素子が搭載されたシリコン基板又は振動素子と接合することで振動素子を封止する蓋部と、を備え、シリコン基板の容量部は、シリコン材料からなる第1部分と、シリコン材料にリン成分が含有された第2部分とを有する。
上記構成によれば、振動子の共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることができる。
また、上記構成において、振動素子は、水晶振動素子である。
上記構成によれば、水晶振動素子の共振周波数の変動を抑制しつつ、シリコン基板の容量の調整を介して、中性子線照射による振動子の共振周波数の調整を実現することができる。
[変形例]
本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。
上記実施形態では、中性子線照射工程が封止工程後に行われる工程として説明したが、中性子線照射工程が封止工程前に行われる工程あってもよい。また、中性子線照射工程が封止工程前及び封止工程後に行われる工程あってもよい。
上記実施形態では、中性子線照射工程の行われる回数とも一回として説明したが、所定の共振周波数に応じて、多数回であってもよい。
上記実施形態では、蓋部20は金属で構成された箱状部材として説明したが、この蓋部20の材料及び形状等は特に限定されるものではない。例えば、他の実施形態に係る水晶振動子の蓋部20を説明するための図4に示すように、蓋部20は、電極対によって挟まれた蓋容量部を有する容量内蔵型のシリコン基板であってもよく、また、電極対によって挟まれた蓋容量部を有する容量内蔵型の水晶基板であってもよい。
ここで、蓋部20は、容量内蔵型のシリコン基板である場合において、上述したシリコン基板30の容量部50の容量を調整することとともに、シリコン基板30と同様な中性子線による蓋容量部の容量の調整を行うことができる。これによって、水晶振動子1の調整できる容量値の増加を実現することができる。
また、蓋部20は、電容量内蔵型の水晶基板である場合において、上述したように、中性子線が水晶片11に影響を与えることによる水晶振動素子10の共振周波数を変化させることがない。このため、蓋部20には中性子線で調整されない蓋容量部を形成できる。このため、水晶振動子1の共振周波数を調整する際に、蓋容量部の容量の変化を考慮する必要がなく、容量部50の容量の調整だけを考慮することで、水晶振動子1の共振周波数を調整することができる。
なお、蓋部20は、絶縁材料又は導電材料・絶縁材料の複合構造であってもよい。
上記実施形態では、本実施形態に係る水晶振動子の製造方法は準備工程、搭載工程、封止工程、及び中性子線照射工程を含むこととして説明したが、この製造方法は、水晶振動素子10に設けられている励振電極14に対してトリミングを行うトリミング調整工程をさらに含んでもよい。この場合において、トリミング調整工程は、封止工程前に行われることが必要である。以下では、トリミング調整について説明する。
トリミング調整は、例えば、減圧状態下でイオンビームを照射して、励振電極14aの一部を除去することにより励振電極14aの厚さを薄くして所定の周波数に調整する。さらに説明すると、トリミング調整は、未封止状態の水晶振動素子10の励振電極14aに向かってイオンビームを照射することで、この励振電極14aの一部を蒸散させて、その質量を軽くする質量負荷効果による周波数の調整である。トリミング調整後、励振電極14aの質量が軽くなるため、水晶振動素子10の共振周波数が高くなる。また、このトリミング調整において、励振電極14aの質量を大きく変更することができるため、水晶振動素子10周波数の粗調整に該当する。このトリミング調整工程によって、封止前の水晶振動素子10を所定の周波数に調整することができる。また、複数の水晶振動素子10の共振周波数を揃えることができる。なお、トリミング調整工程は、励振電極14とは別の金属膜をトリミングして水晶振動素子10の共振周波数を調整してもよい。
上記実施形態では、水晶振動素子10は励振電極14を有する構成として説明したが、水晶振動素子10は励振しない構成であってもよい。
上記実施形態では、水晶振動素子10では、水晶片11の電極パッド16a,16bが設けられている短辺端が固定端となり、その他の端が自由端となっている片持ち構成を有するものとして説明したが、水晶振動素子10は、接続電極33a、33bの形状に合わせて両持ち構成であってもよい。また、接続電極33a、33b等の電極は、本実施形態で説明した形状を異なる形状であってもよい。
上記実施形態では、水晶片11を平板状のものとして説明したが、水晶片11はメサ構造を有するものであってもよい。このような構成においても、振動閉じ込め性の向上を図ることができる。
上記実施形態では、シリコン基板30が平板であり、蓋部20が凹状として説明したが、本発明においては、シリコン基板30及び蓋部20の形状は水晶振動素子を内部空間に収容することができれば特に限定されるものではなく、例えば、ベース部材が凹状であり、蓋部材が平板状であってもよい。
また、水晶片はATカット以外の異なるカット(例えばBTカット等)を適用してもよい。さらには、水晶以外のその他の圧電体からなる圧電基板を用いた圧電振動素子に本発明の構成を適用してもよい。
なお、以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1…水晶振動子、10…水晶振動素子、11…水晶片、12a…第1主面、12b…第2主面、14、14a、14b…励振電極、16、16a、16b…電極パッド、20…蓋部、30…シリコン基板、31…シリコン基体、33a,33b…接続電極、50…容量部、51a,51b…容量形成用電極、52…グランド電極

Claims (11)

  1. 電極対によって挟まれた容量部を有する容量内蔵型のシリコン基板を準備する準備工程と、
    前記シリコン基板に振動素子を搭載する搭載工程と、
    前記振動素子が搭載された前記シリコン基板又は前記振動素子に蓋部を接合することで、前記振動素子を封止する封止工程と、
    を含む振動子の製造方法であって、
    少なくとも前記シリコン基板の前記容量部に中性子線を照射する中性子線照射工程をさらに含む、振動子の製造方法。
  2. 前記中性子線照射工程は、前記容量部の容量を調整することを含む、請求項1に記載の振動子の製造方法。
  3. 前記中性子線照射工程は、前記容量部に含まれるシリコン材料にリンをドーピングすることを含む、請求項2に記載の振動子の製造方法。
  4. 前記中性子線照射工程は、少なくとも一回が、前記搭載工程後に行われる、請求項1乃至3の何れかの一項に記載の振動子の製造方法。
  5. 前記中性子線照射工程は、少なくとも一回が、前記封止工程前及び/又は前記封止工程後に行われる、請求項1乃至4の何れかの一項に記載の振動子の製造方法。
  6. 前記蓋部の材料は、金属であり、
    前記中性子線照射工程は、少なくとも一回が、前記封止工程後に行われ、中性子線を前記蓋部に透過させて前記シリコン基板の前記容量部に照射する、請求項1乃至5の何れかの一項に記載の振動子の製造方法。
  7. 前記蓋部は、電極対によって挟まれた蓋容量部を有する容量内蔵型のシリコン基板であり、
    前記中性子線照射工程は、少なくとも前記蓋部の前記蓋容量部に中性子線を照射することを含む、請求項1乃至5の何れかの一項に記載の振動子の製造方法。
  8. 前記蓋部は、電極対によって挟まれた蓋容量部を有する容量内蔵型の水晶基板であり、
    前記中性子線照射工程は、前記蓋部を透過して前記シリコン基板を照射する、請求項1
    乃至5の何れかの一項に記載の振動子の製造方法。
  9. 前記振動素子は、水晶振動素子である、請求項1乃至8の何れかの一項に記載の振動子
    の製造方法。
  10. 前記水晶振動素子は、水晶基板と、前記水晶基板の両主面のそれぞれに設けられている励振電極と、有し、
    前記振動子の製造方法は、前記励振電極の少なくとも一部をトリミングして前記振動素子の共振周波数を調整するトリミング調整工程をさらに含む、請求項9に記載の振動子の製造方法。
  11. 前記トリミング調整工程は、前記封止工程前に行われる、請求項10に記載の振動子の製造方法。
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