JP2020088434A - 圧電振動素子及び圧電振動子並びにこれらの製造方法 - Google Patents

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徹 木津
Toru Kizu
徹 木津
友貴 大井
Tomoki Oi
友貴 大井
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Abstract

【課題】共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることができる、圧電振動素子及び圧電振動子並びにこれらの製造方法及び圧電振動子の製造方法を提供する。【解決手段】第1不純物及び第1不純物と異なる材料である第2不純物を含む結晶構造を有する圧電基板11と、圧電基板の両主面のそれぞれに設けられている励振電極14と、を有する圧電振動素子10を準備する準備工程と、圧電振動素子10をγ線で照射するγ線照射工程と、を含み、γ線照射工程は、圧電基板11にγ線を照射することによって圧電基板11の結晶と第1不純物との結合を切り離すことと、第1不純物との結合が切り離された結晶が第2不純物と結合することとを含む。【選択図】 図3

Description

本発明は、圧電振動素子及び圧電振動子並びにこれらの製造方法に関する。
クロック基準信号の信号源を生成するため電子部品として水晶振動子等の圧電振動子が広く知られている。このような圧電振動子では、共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることが要求される。
そこで、特許文献1では、下地電極上に本電極が設けられた励振電極を水晶片の両主面に有し、水晶片の一主面の励振電極に対する質量負荷効果によって振動周波数を調整した水晶振動子において、一主面の励振電極は本電極をAuとし、他主面の励振電極は本電極をAgとした水晶振動子が開示されている。
特開2010−178116号公報
ところで、特許文献1の水晶振動子の共振周波数の調整方法は、質量負荷効果による方法であり、ガスイオンを照射光として使用するものである。このようなガスイオン等の照射光は、金属のような封止容器を透過することができないため、特許文献1のような質量負荷効果による共振周波数の調整は封止前のみに適用され、封止後においては水晶振動子に対して共振周波数の調整を行うことができないといった制約がある。
しかしながら、封止工程では、封止に使用された接合部材を溶かすための熱の影響で、水晶振動子の励振電極及び/又は水晶片の一部が蒸散し、質量が減少する場合がある。この結果、水晶振動子の共振周波数が封止前よりも高くなる場合があり、共振周波数が変動する可能性がある。また、すべての水晶振動子の封止状態は完全に同じではなく、このような封止後の水晶振動子の共振周波数の変動は個別に異なるため、共振周波数のバラツキが生じてしまう。
本発明はこのような事情に鑑みて発明されたものであり、本発明の目的は、共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることができる、圧電振動素子及び圧電振動子並びにこれらの製造方法を提供することである。
本発明の一側面に係る圧電振動素子の製造方法は、第1不純物及び第1不純物と異なる物質である第2不純物を含む結晶構造を有する圧電基板と、圧電基板の両主面のそれぞれに設けられている励振電極と、を有する圧電振動素子を準備する準備工程と、圧電振動素子をγ線で照射するγ線照射工程と、を含み、γ線照射工程は、圧電基板にγ線を照射することによって圧電基板の結晶と第1不純物との結合を切り離すことと、第1不純物との結合が切り離された結晶が第2不純物と結合することとを含む。
本発明によれば、共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることができる、圧電振動素子及び圧電振動子並びにこれらの製造方法を提供することができる。
本実施形態に係る水晶振動子の分解斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 本実施形態に係る水晶振動子の製造方法を説明するためのフローチャート図である。
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の構成要素は同一又は類似の符号で表している。図面は例示であり、各部の寸法や形状は模式的なものであり、本願発明の技術的範囲を前記実施形態に限定して解するべきではない。
[実施形態]
<水晶振動子1>
まず、図1及び図2を参照しつつ、本実施形態に係る水晶振動子(Quartz Crystal Resonator Unit)1を説明する。ここで、図1は、水晶振動子1の分解斜視図であり、図2は図1のII−II線断面図である。なお、図2において、水晶振動素子10の各種電極の図示は省略されている。
本実施形態に係る水晶振動子1は、圧電振動子の一例である。この水晶振動子1は、水晶振動素子(Quartz Crystal Resonator)10と、蓋部材20と、基板30とを備える。ここで、水晶振動素子10は圧電振動素子の一例である。蓋部材20及び基板30は封止容器を構成する。また、水晶振動子1は、導電性保持部材36a,36bと、封止枠37と、接合部材40とをさらに備える。
水晶振動素子10は導電性保持部材36a,36bを介して基板30に搭載されている。また、蓋部材20は、封止枠37及び接合部材40を介して水晶振動素子10を覆うように基板30と接合されている。こうして、水晶振動素子10が、蓋部材20及び基板30によって構成される封止容器の内部空間26に収容して封止される。
水晶振動素子10は、板状をなしている。また、水晶振動素子10は、水晶片11と、この水晶片11に形成されている一対の励振電極14a,14b、電極パッド16a,16b及び引出電極15a,15bとを備える。
水晶片11は、圧電基板の一例であり、例えば、ATカットの水晶片であり、水晶の結晶軸であるX軸、Y軸、Z軸のうち、Y軸及びZ軸をX軸の周りにY軸からZ軸の方向に35度15分±1分30秒回転させた軸をそれぞれY´軸及びZ´軸とした場合、X軸及びZ´軸によって特定される面と平行な面(以下、「XZ´面」とする。他の軸によって特定される面についても同様である。)を主面として人工水晶(Synthetic Quartz Crystal)から切り出されたものである。ATカットの水晶片11を採用する水晶振動素子10は、厚みすべり振動モードを主要振動とする。また、本実施形態に係る水晶片11では、厚み方向がY´軸方向と平行する。このY´軸方向に沿って水晶片11を平面視すると、水晶片11のXZ´面の形状は矩形状をなしており、長辺がX軸方向と平行し、短辺がZ´軸方向に平行する。なお、本実施形態では、圧電基板の材料を水晶のような単結晶構成を有する圧電体として説明したが、圧電基板の材料はセラミックス等の多結晶構成を有する圧電体であってもよい。
なお、以下の説明では、ATカットのXY´Z´軸方向を基準として水晶振動子1の各構成を説明する。また、特別な説明がない場合において、「平面視する」は、水晶振動子1(各構成)の厚み方向(Y´軸方向)に沿ってこれらの構成を平面視することを意味する。二つ以上の軸方向に沿ってこれらの構成を平面視する場合は、方向を区別するために、「XZ´面において」、「XY´面において」、「Y´Z´面において」と記載する。また、水晶振動素子10、蓋部材20及び基板30が組み立てられて水晶振動子1を構成する状態を「組立状態」とすることがある。
また、水晶片11は、板状部材である。この水晶片11は、厚み方向の両側に、互いに対向するXZ´面である第1主面12a及び第2主面12bと、第1主面12a又は第2主面12bに対して垂直に形成されている側面12cとを有する。
一対の励振電極14a,14bは、電圧が印加されることで水晶片11を厚みすべり振動をさせるための電極であり、それぞれの励振電極14a,14bは互いに同じ構成をなしている。また、励振電極14a,14bは、水晶片11を挟んで互いに対向するように第1主面12a及び第2主面12bに設けられている。言い換えれば、励振電極14a,14bは、平面視する場合において、実質的に全体が略重なり合うように配置されている。なお、一対の励振電極14a,14bを区別しない場合では、「励振電極14」とする。
電極パッド16a,16bは、水晶振動素子10を基板30(接続電極33a,33b)に電気的に接続するための端子である。また、電極パッド16a及び電極パッド16bは、水晶片11の第2主面12bのX軸負方向側の短辺に沿って配列されている。こうして、水晶振動素子10では、水晶片11の電極パッド16a,16bが設けられている短辺端が固定端となり、その他の端が自由端となっている。すなわち、水晶振動素子10(水晶片11)は、片持構成を有する。なお、以下の説明では、電極パッド16a,16bを区別しない場合では、「電極パッド16」とする。
引出電極15aは、励振電極14aを電極パッド16aに電気的に接続するための電極であり、引出電極15bは、励振電極14bを電極パッド16bに電気的に接続するための電極である。具体的には、引出電極15aは、第1主面12aにある励振電極14aと第2主面12bにある電極パッド16aとを連結するように形成され、引出電極15bは、第2主面12bにある励振電極14b及び電極パッド16bを連結するように形成されている。なお、引出電極15a,15bを区別しない場合では、「引出電極15」とする。
ここで、励振電極14、引出電極15及び電極パッド16の材料は特に限定されるものではないが、例えば、下地としてクロム(Cr)層を有し、クロム層の表面にさらに金(Au)層を有していてもよい。
蓋部材20は、基板30と接合する側に開口が形成されている箱状をなしており、平面視形状が水晶振動素子10の平面視形状よりも大きく形成されている矩形状である。この蓋部材20は、天面部21と、この天面部21の外縁から突起するように形成されている側壁部22とを有する。また、蓋部材20は、天面部21、側壁部22の内側の面によって構成される凹状の内面24を有する。この内面24におけるXY´Z´軸方向の各寸法は、水晶振動素子10に比べて、大きく形成されている。
ここで、蓋部材20の材質は特に限定されるものではないが、例えば金属等の導電材料で構成される。これによれば、蓋部材20を接地電位に電気的に接続させることによりシールド機能を付加することができる。また、蓋部材20は、γ線よりも波長が大きい任意の波長帯の照射光を遮断する材料によって構成されてもよい。さらに、蓋部材20は、絶縁材料又は導電材料・絶縁材料の複合構造であってもよい。
基板30は、平板な板状をなしており、平面視形状が蓋部材20の平面視形状よりも大きく形成されている矩形状である。また、基板30は、水晶振動素子10を励振可能に支持するものであり、基体31と、この基体31に設けられている複数の電極とを有する。複数の電極は、接続電極33a,33b、ビア電極34a,34b及び外部電極35a,35b,35c,35dを含む。
基体31は、絶縁性セラミック、例えばアルミナである複数のシートを積層して焼結した焼結体である。あるいは、基体31は、ガラス材料、水晶材料又はガラスエポキシ樹脂等で形成してもよい。ガラス材料は、例えば、ケイ酸塩ガラス、又はケイ酸塩以外を主成分とする材料であって、昇温によりガラス転移現象を有する材料である。水晶材料は、例えばATカット水晶である。ここで、基体31は、耐熱性材料から構成されることが好ましい。さらに、基体31は、単層であっても複数層であってもよく、複数層である場合、最表層に形成された絶縁層を含む。
また、基体31は、互いに対向するXZ´面である第1主面32aと、第2主面32bと、基体31のX軸負方向側の短辺付近にかつこの基体31をY´軸方向に貫通する2つのビアホール32cとを有する。組立状態において、第1主面32aは、蓋部材20の内面24に向かって、この内面24とともに水晶振動素子10を収容する内部空間26を構成する。第2主面32bは、図示しない水晶振動子1が実装される実装基板に向かうように構成されている。
第1主面32aのX軸負方向側の短辺付近には、接続電極33a,33bが設けれている。第2主面32bの4つの角部には、外部電極35a,35b,35c,35dが設けれている。2つのビアホール32cには、ビア電極34a,34bが形成されている。また、外部電極35aは、ビア電極34aによって接続電極33aと電気的に接続され、外部電極35bは、ビア電極34bによって接続電極33bと電気的に接続されている。このような電気的接続が図れるように、外部電極35a,35bは接続電極33a,33bに対してY´方向の対向位置に設けられている。
ここで、接続電極33a,33b及び外部電極35a乃至35dは、いずれも金属膜であり、例えば下層から上層にかけてモリブデン(Mo)層、ニッケル(Ni)層及び金(Au)層が積層された構成されている。ビア電極34a,34bは、例えばビアホール32cにモリブデン等の金属材料を充填して形成されている。
また、接続電極33aは、水晶振動素子10の電極パッド16aと電気的に接続するための端子であり、接続電極33bは、水晶振動素子10の電極パッド16bと電気的に接続するための端子である。また、外部電極35a乃至35dは、図示しない実装基板と電気的に接続するための端子である。本実施形態では、外部電極35a,35bは、水晶振動素子10の入出力信号が供給される入出力電極であり、外部電極35c,35dは、水晶振動素子10の入出力信号が供給されない電極である。また、外部電極35c,35dには、図示しない実装基板上の他の電子素子の入出力信号も供給されない。あるいは、外部電極35c,35dの少なくとも何れか一方は、接地電位が供給される接地用電極であってもよい。接地用電極である外部電極に蓋部材20を接続することによって、蓋部材20のシールド効果向上を図ることができる。
導電性保持部材36aは、水晶振動素子10の電極パッド16aを基板30の接続電極33aに電極に電気的に接続する。同様に、導電性保持部材36bは、水晶振動素子10の電極パッド16bを基板30の接続電極33bに電極に電気的に接続する。また、導電性保持部材36a,36bは、例えば導電性接着剤が熱硬化して形成されたものである。本実施形態では、導電性保持部材36によって、水晶振動素子10は、基板30の第1主面32aに励振可能に支持されている。なお、導電性保持部材36a,36bを、区別しない場合では、「導電性保持部材36」とする。
封止枠37は、接合部材40とともに蓋部材20と基板30とを接合する。また、封止枠37は、第1主面32aに形成され、平面視する場合において、接続電極33a,33bを囲むように接続電極33a,33bの外側に形成されている矩形の枠状をなしている。この封止枠37は、導電性を有する金属膜等の材料、例えばモリブデン(Mo)層又はモリブデン(Mo)層、ニッケル(Ni)層及び金(Au)層の積層によって構成されている。
接合部材40は、封止枠37とともに蓋部材20と基板30とを接合する。また、接合部材40は、封止枠37上に設けられている。この接合部材40は、例えばろう部材であり、金(Au)‐錫(Sn)共晶合金等によって構成されている。こうして、蓋部材20と基板30とを金属接合とする。金属接合によれば、蓋部材20と基板30との封止性を向上させることができる。なお、接合部材40は、導電材料に限らず、例えば低融点ガラス等のガラス接着材料又は樹脂接着剤等の絶縁性材料であってもよい。これによれば、金属に比べて酸化の影響が小さく、また加熱温度を抑えることができ、製造工程の簡易化を図ることができる。
本実施形態に係る水晶振動子1においては、基板30の外部電極35a,35bを介して、水晶振動素子10の一対の励振電極14a,14bの間に交番電界を印加することにより、厚みすべり振動モード等の所定の振動モードによって水晶片11が振動し、該振動に伴う共振特性が得られる。
<水晶振動子1の製造方法>
次に、図3を参照しつつ、本発明の実施形態に係る水晶振動子1の製造方法について説明する。本実施形態では、一例として、水晶振動子1の製造方法を説明する。図3は、水晶振動子1の製造方法を説明するためのフローチャート図である。
本実施形態に係る水晶振動子1の製造方法は、準備工程、接合工程、トリミング調整工程、封止工程及びγ線照射工程の順で行われる。ここで、上記製造工程に係るトリミング調整工程は、励振電極14のトリミング調整により水晶振動子1の共振周波数を粗調整する工程であり、γ線照射工程は、水晶振動素子10のトリミング調整により水晶振動子1の共振周波数を微調整する微調整工程である。一方、準備工程、接合工程及び封止工程は、通常の方法を介して行われるものである。このため、以下の説明では、準備工程、接合工程及び封止工程に係る内容を簡略に説明し、トリミング調整工程及びγ線照射工程に係る内容を詳細に説明する。なお、以下の説明では、便宜上のために、水晶片11を、水晶片11の全体に亘って均一に第1不純物及びこの第1不純物と異なる物質である第2不純物が含まれているものとして説明する。
(準備工程)
まず、水晶振動素子10を準備する(S10)。
具体的には、水晶ウエハをエッチングして、水晶片11を形成する。この形成された水晶片11に一対の励振電極14a,14b、電極パッド16a,16b及び引出電極15a,15bを形成し、水晶振動素子10を構成する。
この準備工程の段階において、水晶片11は、その結晶が第1不純物と結合している第1状態を有する。また、水晶片11の色は、その結晶が第1不純物との結合によって現れるものであり、すなわち、結晶と不純物との結合に対応するものである。一方、水晶片11の共振周波数は、結晶と不純物との結合のみならず、水晶片11や励振電極14の質量等によって変化するものである。以下、説明上の便宜のために、水晶片11の第1状態に係る共振周波数を「共振周波数A」とし、水晶片11の第1状態に係る水晶色を「第1色」とする。また、その他の状態に対して説明する場合も同様とする。
(接合工程)
次に、準備した水晶振動素子10を基板30に接合する(S11)。
具体的には、基体31の第1主面32a上の接続電極33a,33b上に導電性接着剤を塗布し、水晶振動素子10を搭載した状態で導電性接着剤を熱硬化させる。こうして、導電性接着剤が熱硬化した導電性保持部材36a,36bによって、水晶振動素子10の電極パッド16a,16bと、基板30の接続電極33a,33bを電気的に接続する。導電性保持部材36a,36bによって水晶振動素子10を励振可能に保持することができる。また、水晶振動素子10は、励振電極14bが基板30側を向くように第1主面32aに搭載される。なお、この接合工程が行われる後に、水晶片11は変質せず、すなわち、水晶片11に係る第1状態及び第1色の変化がない。一方、水晶片11の質量は接着のための熱によって軽くなる可能性があるため、この工程に係る水晶振動素子10の共振周波数Bは共振周波数Aよりも高くなっている。
(トリミング調整工程)
続いて、励振電極14に対してトリミング調整を行う(S12)。
ここで、トリミング調整は、例えば、減圧状態下でイオンビームを照射して、励振電極14aの一部を除去することにより励振電極14aの厚さを薄くして所定の周波数に調整する。さらに説明すると、トリミング調整は、未封止状態の水晶振動素子10の励振電極14aに向かってイオンビームを照射することで、この励振電極14aの一部を蒸散させて、その質量を軽くする質量負荷効果による周波数の調整である。トリミング調整後、励振電極14aの質量が軽くなるため、水晶振動素子10の共振周波数が高くなる。また、このトリミング調整において、励振電極14aの質量を大きく変更することができるため、水晶振動素子10周波数の粗調整に該当する。このトリミング調整工程によって、封止前の水晶振動素子10を所定の周波数に調整することができる。また、複数の水晶振動素子10の共振周波数を揃えることができる。なお、このトリミング調整工程が行われる後に、水晶片11は変質せず、すなわち、水晶片11に係る第1状態及び第1色の変化がない。言い換えれば、トリミング調整工程に係るイオンビームの照射は、水晶の結晶と第1不純物との結合を切り離すことができない。一方、水晶片11の質量はトリミングの熱によって軽くなっているため、この工程に係る水晶振動素子10の共振周波数Cは共振周波数Bよりも高くなっている。
(封止工程)
続いて、基板30に蓋部材20を接合することにより、共振周波数が粗調整された水晶振動素子10をこの基板30及び蓋部材20によって構成された内部空間26に封止する(S13)。
具体的には、基板30の封止枠37上に接合部材40を設け、封止枠37及び接合部材40を蓋部材20の側壁部22の対向面23と基板30の第1主面32aとの間に介在させる。そして、接合部材40を加熱することで、蓋部材20を基板30に接合する。こうして、蓋部材20及び基板30によって水晶振動素子10が内部空間26に収容された水晶振動子1を製造することができる。なお、この封止工程が行われる後に、水晶片11は変質せず、すなわち、水晶片11に係る第1状態及び第1色の変化がない。一方、水晶片11の質量は封止ための熱によって軽くなっているため、この工程に係る水晶振動素子10の共振周波数Dは共振周波数Cよりも高くなっている。
(γ線照射工程)
その後、封止された水晶振動子1をγ線で照射する(S14)。
γ線照射工程は、封止工程の影響によって変動した水晶振動素子10の共振周波数を調整するための工程である。封止工程において、接合部材40を溶かすための熱の影響で、水晶振動素子10の励振電極14及び/又は水晶片11の一部が蒸散し、質量が減少する。この結果、水晶振動素子10の周波数が封止前よりも高くなっている。また、すべての水晶振動素子10の封止状態は完全に同じではないため、水晶振動素子10の共振周波数のバラツキが生じてしまう。これらの問題に対して、封止後の水晶振動素子10の共振周波数の調整が必要となる。また、この場合において、上述したS12に係るトリミング調整工程に比べて、水晶振動素子10の質量の減少量が少ない。このため、水晶振動素子10の共振周波数を微調整すれば、所定の共振周波数に調整することができる。
ここで、γ線照射工程の説明に入る前に、まず、この調整に関わる水晶振動素子10の水晶片11を構成する原料である水晶の一般的な性質について説明する。水晶は、二酸化ケイ素(SiO2)が結晶して構成された結晶構造を有する。理想的な水晶の結晶構造は、不純物を有しておらず、かつSiO4四面体が強固なSi−O−Si結合によって、完全かつランダムに連結した三次元ネットワークである。しかしながら、このような理想的な水晶を得ることは不可能である。実際的には、水晶の結晶構造に多数の不純物が含まれており、たとえ高純度な水晶であっても、多少不純物が含まれている。また、水晶の結晶構造に係るSi−O−Si結合の不完全によって、この結合の切断箇所にOH基等の不純物を抱え込んでいる。つまり、一般的な水晶の安定状態は、その水晶の結晶が一部の不純物と結合している状態である。
また、水晶の結晶構造はSiO2という単純な構成であるが、強固なイオン結合の制約がないため、放射線の照射によって水晶における変質、変態等の変化が発生しやすい。このような変化に伴い、水晶の共振周波数が変化する。この特性を利用し、放射線の照射が水晶の共振周波数の調整に使われている。また、異なる放射線によって、異なる変化(変質、変態等)が起きる。例えば、安定な状態にある水晶をγ線に照射すると、水晶が変質する。ここで、本実施形態に係る変質は、水晶の結晶と不純物との結合の変化を意味する。この水晶の変質に伴い、水晶の共振周波数が変化する。また、水晶の種類に応じて、その共振周波数が高くる場合と、低くなる場合とがある。さらに、水晶に含まれる不純物の多くがAl(アルミニウム)であるため、γ線との反応によって、水晶全体の色が濃く(黒く)なる。この変質及び共振周波数の変化の詳細について、以下の本実施形態に係るγ線照射工程で説明する。
続いて、水晶振動子1に係るγ線照射工程の説明に戻る。水晶振動子1、すなわち封止された水晶振動素子10をγ線で照射する。ここで、γ線は、非透明な封止容器を構成する基板30及び蓋部材20を透過して、水晶振動素子10に到達してこの水晶振動素子10を照射する。また、γ線は励振電極14に影響を与えることがないため、γ線の照射の可能な位置は、特に制限することがなく、励振電極14を含む水晶片11の第1主面12a又は第2主面12bの全体、側面12c等の任意位置に向かって照射することが可能である。
水晶振動子1をγ線で照射する前に、すなわち、準備工程から封止工程の終了まで、水晶振動素子10は、水晶片11の結晶が第1不純物と結合しているある安定状態を維持している。すなわち、準備工程から封止工程の終了まで、水晶片11は変質せず、水晶片11に係る第1状態及び第1色の変化がない。このため、この間において、水晶振動素子10の共振周波数A乃至Dは、水晶変質による影響を受けておらず、水晶振動素子10の質量の変更による影響のみを受けている。
一方、水晶振動子1をγ線で照射すると、少なくとも一部の水晶の結晶と第1不純物との結合がγ線によって切り離されており、水晶構造が一旦不安定状態になる。そして、この第1不純物との結合が切り離された結晶は、第2不純物と再結合し、水晶構造が再び安定な状態になる。このγ線照射工程が行われる後に、水晶片11は変質する。すなわち、水晶片11は、第1状態から第2状態に変化し、第1色から第2色に変化する。なお、水晶に含まれる不純物であるAlとγ線との反応によって、第2色は第1色よりも濃くなっている。また、この水晶片の変質によって水晶振動素子10の共振周波数Eに影響を当たる。さらに、本実施形態に係る水晶振動素子10はATカットの水晶片11採用しているため、γ線の照射によって、水晶振動素子10の共振周波数Eが少々高くなる。一方、γ線の照射は、水晶片11の質量に影響を与えることがなく、共振周波数Eは水晶振動素子10の質量の変更による影響を受けていない。
このように、γ線照射工程において、水晶振動素子10の共振周波数Eが水晶振動素子10の質量の変更による影響を受けておらず、水晶片の変質による影響のみを受ける。この結果、水晶振動素子10の共振周波数Eが少々高くなるように、微調整がされる。
最後、必要な検査を経て、所定の共振周波数に調整できた水晶振動子1が完成する。
このように、本実施形態では、γ線照射を採用することで、封止工程前のトリミング調整工程に加えて、封止工程後に水晶振動素子10の共振周波数の調整を行うことが可能となる。このため、封止熱及び導接ガスによる水晶振動素子共振周波数変化を補正することができる。従って、圧電振動素子の共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることができる。
また、γ線は高エネルギ放射線であるため、金属等の非透明封止容器を透過することができ、封止容器の一部または全部を透明構造にする必要がなくなる。封止容器の設計の自由度や、生産性の向上を実現することができる。
また、γ線照射では、水晶片11を変態させることがない。ここで、水晶の変態は、例えば、α水晶がβ水晶に変更、振動領域の変化等のことを意味する。これによって、水晶振動素子10の振動の種類が変化されることがなく、共振周波数の調整前後にて同様な制御を行うことができる。また、水晶振動素子10の圧電性を失うおそれも抑えることができる。
さらに、γ線照射では、励振電極14に影響を与えることがない。具体的には、γ線照射は励振電極14の質量を変わることがない。これによって、γ線照射位置を特別に限定する必要がない。このため、照射方法が簡易になるのみではなく、より高い設計の自由度を得ることができる。
以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。
本発明の一実施形態に係る圧電振動素子の製造方法では、第1不純物及び第1不純物と異なる物質である第2不純物を含む結晶構造を有する圧電基板と、圧電基板の両主面のそれぞれに設けられている励振電極と、を有する圧電振動素子を準備する準備工程と、圧電振動素子をγ線で照射するγ線照射工程と、を含み、γ線照射工程は、圧電基板にγ線を照射することによって圧電基板の結晶と第1不純物との結合を切り離すことと、第1不純物との結合が切り離された結晶が前記第2不純物と結合することとを含む。
上記方法によれば、圧電振動素子の共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることができる。
また、上記方法において、γ線照射工程は、励振電極を含む圧電基板の主面全体にγ線を照射することを含む。
上記方法によれば、方法の実施自由度を高め、生産性を向上することができる。
また、上記方法において、励振電極の少なくとも一部をトリミングして圧電振動素子の共振周波数を調整するトリミング調整工程をさらに備える。
上記方法によれば、効率よく圧電振動素子の共振周波数の調整を行うことができる。
また、上記方法において、γ線照射工程は、前記トリミング調整工程後に行われる。
上記方法によれば、二段階調整を行うことで、圧電振動素子の共振周波数のバラツキを抑制することができる。
また、上記方法において、圧電基板の材料は、水晶である。
上記方法によれば、単結晶構成を有する圧電基板を採用することで、圧電振動素子における共振周波数の調整の安定性を向上することができる。
また、本発明の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法では、上述した何れかの圧電振動素子の製造方法と、圧電振動素子を封止容器に収容して封止する封止工程と、を含み、トリミング調整工程は、封止工程前に行われ、γ線照射工程は、少なくもと一回が、封止工程後に行われる。
上記方法によれば、封止容器の設計自由度を高めるとともに、圧電振動素子の共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることができる。
また、上記方法において、封止容器における前記γ線照射工程においてγ線が照射される領域は、γ線よりも波長が大きい任意の波長帯の照射光を遮断する材料からなる。
上記方法によれば、封止容器の材質の選択自由度を高めるとともに、圧電振動素子の共振周波数のバラツキを抑制することができる。
また、本発明の他の一実施形態に係る圧電振動子の製造方法では、第1不純物及び第1不純物と異なる物質である第2不純物を含む結晶構造を有する圧電基板と、圧電基板の両主面のそれぞれに設けられている励振電極と、を有する圧電振動素子を準備する準備工程と、圧電振動素子をγ線で照射するγ線照射工程と、圧電振動素子を封止容器に収容して封止する封止工程と、を含み、封止容器は、金属容器であり、γ線照射工程は、γ線が前記封止容器を透過して前記圧電基板を照射することによって前記圧電基板の結晶と前記第1不純物との結合を切り離すことを含む。
上記方法によれば、金属の封止容器を採用する場合であっても、封止後に圧電振動素子の共振周波数の調整が可能となり、圧電振動素子の振動周波数共振周波数のバラツキを抑制することができる。
また、本発明の一実施形態に係る圧電振動素子では、第1不純物及び第1不純物と異なる物質である第2不純物を含む結晶構造を有する圧電基板と、圧電基板の両主面のそれぞれに設けられている励振電極と、を備え、圧電基板の結晶と結合している第1不純物の少なくとも一部が、第2不純物に置換されている。
上記構成によれば、圧電振動素子の共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることができる。
また、上記構成において、圧電基板は、水晶基板であり、第1不純物と第2不純物とは、互いに異なる種類の不純物である。
上記構成によれば、水晶の結晶と不純物の再結合することによって圧電振動素子の共振周波数を調整することができる。
また、上記構成において、圧電基板の両主面のいずれか一方の主面を含む部分の不純物濃度が、主面よりも圧電基板の内部の不純物濃度よりも高い。
上記構成によれば、照射する時間を縮短することで、生産性を向上することができる。
また、本発明の一実施形態に係る圧電振動子では、上述した何れかの水晶振動素子10と、水晶振動素子10を収容して封止する封止容器と、備える。
上記構成によれば、圧電振動子の共振周波数のバラツキを抑制し、品質の安定化を図ることができる。
また、上記構成において、封止容器は、γ線よりも波長が大きい任意の波長帯の照射光を遮断する材料からなる。
上記構成によれば、封止容器の材質の選択自由度を高めるとともに、圧電振動素子の共振周波数のバラツキを抑制することができる。
[変形例]
本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。
上記実施形態では、封止前にトリミング調整工程が行われ、封止後にγ線照射工程が行われる製造方法として説明したが、上記製造方法に限定されるものではなく、例えば、封止前にトリミング調整工程が行われず、封止後にγ線照射工程のみが行われる製造方法であってもよい。あるいは、封止前にトリミング調整工程及びγ線照射工程が行われ、封止後にさらにγ線照射工程が行われる製造方法であってもよい。
上記実施形態では、トリミング調整工程及びγ線照射工程の行われる回数とも一回として説明したが、所定の共振周波数に応じて、多数回であってもよい。
上記実施形態では、水晶片11を、水晶片11の全体に亘って均一に第1不純物及び第2不純物が含まれているものとして説明したが、この水晶片11の第1主面12a及び第2主面12bのいずれか一方の主面を含む部分の不純物濃度が、水晶片11の内部の不純物濃度よりも高いものであってもよい。
上記実施形態では、トリミング調整工程は励振電極14をトリミングして水晶振動素子10の共振周波数を調整することとして説明したが、励振電極14とは別の金属膜をトリミングして水晶振動素子10の共振周波数を調整してもよい。
上記実施形態では、周波数調整のためのイオンビームは、励振電極14aに向かって照射するものとして説明したが、このイオンビームは水晶片11の第1主面12a側から水晶振動素子10の全体にかけて照射してもよい。これによって、水晶振動素子10の表面に付着した水晶、電極又は樹脂レジストからなる加工残留物及び大気中の粉塵等のパーティクルを除去することができる。あるいは、周波数調整のためのイオンビームは、水晶振動素子10の全体である必要はなく、例えば、第1主面12a側から励振電極14aの少なくとも一部の領域に照射してもよい。このように周波数調整に必要な励振電極14aの少なくとも一部の領域にイオンビームを照射することによって、効率良く周波数調整を行うことができる。
上記実施形態では、封止容器を非透明なものや、金属容器や、γ線よりも波長が大きい任意の波長帯の照射光を遮断する材料からなる容器等として説明したが、この封止容器が透明なものであってもよい。あるいは、複数の材料によって構成されているものであってもよい。
上記実施形態では、水晶片11を平板状のものとして説明したが、水晶片11はメサ構造を有するものであってもよい。このような構成においても、振動閉じ込め性の向上を図ることができる。
上記実施形態では、放射ビームの一例としてイオンビームを用いたイオンミリングの態様を説明したが、上記したイオンミリングに限らず電極材料を削るための他の放射ビームを用いてもよい。例えば、イオンミリングの代わりにプラズマCVM(Chemical Vaporization Machining)等を適用してもよい。
上記実施形態では、基板30が平板であり、蓋部材20が凹状として説明したが、本発明においては、基板30及び蓋部材20の形状は水晶振動素子を内部空間に収容することができれば特に限定されるものではなく、例えば、ベース部材が凹状であり、蓋部材が平板状であってもよい。
また、水晶片はATカット以外の異なるカット(例えばBTカット等)を適用してもよい。さらには、水晶以外のその他の圧電体からなる圧電基板を用いた圧電振動素子に本発明の構成を適用してもよい。
なお、以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1…水晶振動子、10…水晶振動素子、11…水晶片、12a…第1主面、12b…第2主面、14、14a、14b…励振電極、16、16a、16b…電極パッド、20…蓋部材、30…基板

Claims (13)

  1. 第1不純物及び前記第1不純物と異なる物質である第2不純物を含む結晶構造を有する圧電基板と、前記圧電基板の両主面のそれぞれに設けられている励振電極と、を有する圧電振動素子を準備する準備工程と、
    前記圧電振動素子をγ線で照射するγ線照射工程と、
    を含み、
    前記γ線照射工程は、前記圧電基板にγ線を照射することによって前記圧電基板の結晶と前記第1不純物との結合を切り離すことと、前記第1不純物との結合が切り離された前記結晶が前記第2不純物と結合することとを含む、圧電振動素子の製造方法。
  2. 前記γ線照射工程は、前記励振電極を含む前記圧電基板の主面全体にγ線を照射することを含む、請求項1に記載の圧電振動素子の製造方法。
  3. 前記励振電極の少なくとも一部をトリミングして前記圧電振動素子の共振周波数を調整するトリミング調整工程をさらに含む、請求項2に記載の圧電振動素子の製造方法。
  4. 前記γ線照射工程は、前記トリミング調整工程後に行われる、請求項3に記載の圧電振動素子の製造方法。
  5. 前記圧電基板の材料は、水晶である、請求項1乃至4の何れか一項に記載の圧電振動素子の製造方法。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の圧電振動素子の製造方法と、
    前記圧電振動素子を封止容器に収容して封止する封止工程と、
    を含み、
    前記トリミング調整工程は、前記封止工程前に行われ、
    前記γ線照射工程は、少なくとも一回が、前記封止工程後に行われる、圧電振動子の製造方法。
  7. 前記封止容器における前記γ線照射工程においてγ線が照射される領域は、γ線よりも波長が大きい任意の波長帯の照射光を遮断する材料からなる、請求項6に記載の圧電振動子の製造方法。
  8. 第1不純物及び前記第1不純物と異なる物質である第2不純物を含む結晶構造を有する圧電基板と、前記圧電基板の両主面のそれぞれに設けられている励振電極と、を有する圧電振動素子を準備する準備工程と、
    前記圧電振動素子をγ線で照射するγ線照射工程と、
    前記圧電振動素子を封止容器に収容して封止する封止工程と、
    を含み、
    前記封止容器は、金属容器であり、
    前記γ線照射工程は、γ線が前記封止容器を透過して前記圧電基板を照射することによって前記圧電基板の結晶と前記第1不純物との結合を切り離すことを含む、圧電振動子の製造方法。
  9. 第1不純物及び前記第1不純物と異なる物質である第2不純物を含む結晶構造を有する圧電基板と、
    前記圧電基板の両主面のそれぞれに設けられている励振電極と、
    を備え、
    前記圧電基板の結晶と結合している前記第1不純物の少なくとも一部が、前記第2不純物に置換された、圧電振動素子。
  10. 前記圧電基板の材料は、水晶である、請求項9に記載の圧電振動素子。
  11. 前記圧電基板の前記両主面のいずれか一方の主面を含む部分の不純物濃度が、前記主面よりも前記圧電基板の内部の不純物濃度よりも高い、請求項9又は請求項10に記載の圧電振動素子。
  12. 請求項9乃至11の何れか一項に記載の圧電振動素子と、
    前記圧電振動素子を収容して封止する封止容器と、備える、圧電振動子。
  13. 前記封止容器は、γ線よりも波長が大きい任意の波長帯の照射光を遮断する材料からなる、請求項12に記載の圧電振動子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009137828A (ja) * 2007-11-15 2009-06-25 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 水晶デバイス

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