JP7061275B2 - 水晶振動素子および水晶振動子 - Google Patents

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Description

本発明は、水晶振動素子および水晶振動子に関する。
発振装置や帯域フィルタなどに用いられる基準信号の信号源に、厚みすべり振動を主振動とする水晶振動素子が広く用いられている。このような水晶振動素子では、良好な振動特性によって等価直列抵抗値を低減すること求められている。
例えば、特許文献1には、略直方体形状の振動部と、振動の縁部に沿って振動部より上下方向の厚みが薄い周辺部とから構成されている水晶片と、振動部に設けられている略矩形形状の一対の励振電極部と、周辺部の所定の一辺に沿って並んで設けられている一対の引出部と、励振電極部と引出部とを電気的に接続している配線部と、からなる水晶素子であって、平面視して、所定の一辺に平行な振動部の二つの辺の間の距離が、所定の一辺に平行な励振電極部の二つの辺の間の距離より、長くなっており、励振電極部が振動部の内側に設けられている水晶素子が開示されている。
特開2016-158147号公報
ところで、特許文献1の水晶素子は、引出部(接続電極)が水晶片の一短辺に設けられ、すなわち、水晶片と基板との接着箇所が水晶片の片側に設けられている片持構造を有する。この水晶素子を厚み方向に沿って平面視して、水晶片の長手方向にて、振動部(中央部)および励振電極部とも、接着箇所から遠い側に設けられている。具体的には、振動部(中央部)の中心は水晶片の中心よりも接着箇所から遠い側に位置しており、励振電極部の中心は振動部の中心よりもこの接着箇所から遠い側に位置している。この結果、接着箇所での接着が水晶片に与える振動の影響、すなわち、保持による振動阻害を軽減することができる。
しかしながら、励振電極部の中心が振動部の中心よりもこの接着箇所から遠い側に位置することで、励振電極部の中心が振動部の中心よりも水晶片の中心から離れる位置することになり、振動部の主面および水晶片の外縁に対して励振電極部が偏った位置に設けられていることになる。この励振電極部の位置の偏りによって、振動分布の対称性の低下等の問題が生じてしまう。また、励振電極部が振動部の主面に対して接着箇所から遠い側に位置することによって、接着箇所に近い側にある励振電極部の一辺から同側にある振動部の一辺までの距離が大きくなり、すなわち、接着箇所に近い側にある振動部の励振電極部に挟まられていない部分が広くなり、振動漏れ等が生じてしまう。
このように、振動分布の対称性の低下、振動漏れの増大等の問題が発生する。
本発明はこのような事情に鑑みて発明されたものであり、本発明の目的は、良好な振動特性を得ることができる水晶振動素子および水晶振動子を提供することである。
本発明の一側面に係る水晶振動素子は、中央部と、中央部の周辺に位置し、中央部よりも厚み方向における寸法が小さい周辺部とを有する水晶片と、中央部の厚み方向の両側にある中央部主面のそれぞれに設けられている励振電極と、周辺部に設けられており、励振電極と電気的に接続されている接続電極とを備える水晶振動素子であって、水晶振動素子を平面視して、中央部主面の中央部中心は、水晶片の水晶片中心よりも接続電極から遠い側に位置しており、励振電極の励振電極中心は、中央部中心よりも接続電極に近い側に位置している。
本発明によれば、良好な振動特性を得ることができる水晶振動素子および水晶振動子を提供することが可能となる。
第1実施形態に係る水晶振動子の分解斜視図である。 図1のII-II線断面図である。 第1実施形態に係る水晶振動素子の各構成の位置関係を説明するための図である。 第2実施形態に係る水晶振動素子の各構成の位置関係を説明するための図である。
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の構成要素は同一または類似の符号で表している。図面は例示であり、各部の寸法や形状は模式的なものであり、本願発明の技術的範囲を当該実施形態に限定して解するべきではない。
[第1実施形態]
<水晶振動子1>
まず、図1および図2を参照しつつ、第1実施形態に係る水晶振動子(Quartz Crystal Resonator Unit)1を説明する。ここで、図1は、水晶振動子1の分解斜視図であり、図2は図1のII-II線断面図である。なお、図2において、水晶振動素子10の各種電極の図示は省略されている。
第1実施形態に係る水晶振動子1は、水晶振動素子(Quartz Crystal Resonator)10と、蓋部材20と、基板30とを備える。また、水晶振動子1は、導電性保持部材の一例とする導電性保持部材36a,36bと、接合材の一例とする封止枠37および接合部材40とを備える。
水晶振動素子10が導電性保持部材36a,36bを介して基板30に搭載された後に、蓋部材20が封止枠37および接合部材40を介して水晶振動素子10を覆うように基板30と接合される。こうして、水晶振動素子10が、蓋部材20および基板30によって構成される保持器の内部空間26に収容もしくは封入される。また、第1実施形態では、水晶振動素子10、蓋部材20および基板30は、水晶振動子1をこの水晶振動子1の厚み方向に沿って平面視する場合において、それぞれ矩形状をなしており、互いに長辺および短辺の向きが一致している。
水晶振動素子10は、板状をなしている。また、水晶振動素子10は、水晶片11と、この水晶片11に設けられている複数の電極とを有する。複数の電極は、励振電極14a,14b、引出電極15a,15bおよび電極パッド16a,16bを含む。
第1実施形態では、水晶片11は、ATカットの水晶片であり、水晶の結晶軸であるX軸、Y軸、Z軸のうち、Y軸およびZ軸をX軸の周りにY軸からZ軸の方向に35度15分±1分30秒回転させた軸をそれぞれY´軸およびZ´軸とした場合、X軸およびZ´軸によって特定される面と平行な面(以下、「XZ´面」とする。他の軸によって特定される面についても同様である。)を主面として人工水晶(Synthetic Quartz Crystal)から切り出されたものである。ATカットの水晶片11を採用する水晶振動素子10は、厚みすべり振動モードを主要振動とする。また、第1実施形態に係る水晶片11では、厚み方向がY´軸方向と平行する。このY´軸方向に沿って水晶片11を平面視すると、水晶片11のXZ´面の形状は矩形状をなしており、長辺がX軸方向と平行し、短辺がZ´軸方向に平行する。また、水晶振動素子10の各構成の詳細について、後述する。
なお、以下の説明では、ATカットのXY´Z´軸方向を基準として水晶振動子1の各構成を説明する。また、特別な説明がない場合において、「平面視する」は、水晶振動子1(各構成)の厚み方向(Y´軸方向)に沿ってこれらの構成を平面視することを意味する。二つ以上の軸方向に沿ってこれらの構成を平面視する場合は、方向を区別するために、「XZ´面において」、「XY´面において」、「Y´Z´面において」と記載する。また、水晶振動素子10、蓋部材20および基板30を平面視して、見える水晶振動素子10、蓋部材20および基板30の形状をこれらの構成の「平面視形状」とする。さらに、水晶振動素子10、蓋部材20および基板30が組み立てられて水晶振動子1を構成する状態を「組立状態」とすることがある。
蓋部材20は、基板30と接合する側に開口が形成されている箱状をなしており、平面視形状が水晶振動素子10の平面視形状よりも大きく形成されている矩形状である。この蓋部材20は、天面部21と、この天面部21の外縁から突起するように形成されている側壁部22とを有する。また、蓋部材20は、天面部21、側壁部22の内側の面によって構成される凹状の内面24を有する。この内面24におけるXY´Z´軸方向の各寸法は、水晶振動素子10に比べて、大きく形成されている。
ここで、蓋部材20の材質は特に限定されるものではないが、例えば金属などの導電材料で構成される。これによれば、蓋部材20を接地電位に電気的に接続させることによりシールド機能を付加することができる。あるいは、蓋部材20は、絶縁材料または導電材料・絶縁材料の複合構造であってもよい。
基板30は、平板な板状をなしており、平面視形状が蓋部材20の平面視形状よりも大きく形成されている矩形状である。また、基板30は、水晶振動素子10を励振可能に支持するものであり、基体31と、この基体31に設けられている複数の電極とを有する。複数の電極は、接続電極33a,33b、ビア電極34a,34bおよび外部電極35a乃至35dを含む。
基体31は、絶縁性セラミック、例えばアルミナである複数のシートを積層して焼結した焼結体である。あるいは、基体31は、ガラス材料、水晶材料またはガラスエポキシ樹脂などで形成してもよい。ガラス材料は、例えば、ケイ酸塩ガラス、またはケイ酸塩以外を主成分とする材料であって、昇温によりガラス転移現象を有する材料である。水晶材料は、例えばATカット水晶である。ここで、基体31は、耐熱性材料から構成されることが好ましい。さらに、基体31は、単層であっても複数層であってもよく、複数層である場合、最表層に形成された絶縁層を含む。
また、基体31は、互いに対向するXZ´面である第1主面32aと、第2主面32bと、基体31のX軸負方向側の短辺付近にかつこの基体31をY´軸方向に貫通する2つのビアホール32cとを有する。組立状態において、第1主面32aは、蓋部材20の内面24に向かって、この内面24とともに水晶振動素子10を収容する内部空間26を構成する。第2主面32bは、図示しない水晶振動子1が実装される実装基板に向かうように構成されている。
第1主面32aのX軸負方向側の短辺付近には、接続電極33a,33bが設けれている。第2主面32bの4つの角部には、外部電極35a,35b,35c,35dが設けれている。2つのビアホール32cには、ビア電極34a,34bが形成されている。また、外部電極35aは、ビア電極34aによって接続電極33aと電気的に接続され、外部電極35bは、ビア電極34bによって接続電極33bと電気的に接続されている。このような電気的接続が図れるように、外部電極35a,35bは接続電極33a,33bに対してY´方向の対向位置に設けられている。
ここで、接続電極33a,33bおよび外部電極35a乃至35dは、いずれも金属膜であり、例えば下層から上層にかけてモリブデン(Mo)層、ニッケル(Ni)層および金(Au)層が積層された構成されている。ビア電極34a,34bは、例えばビアホール32cにモリブデンなどの金属材料を充填して形成されている。
また、接続電極33aは、水晶振動素子10の電極パッド16aと電気的に接続するための端子であり、接続電極33bは、水晶振動素子10の電極パッド16bと電気的に接続するための端子である。また、外部電極35a乃至35dは、図示しない実装基板と電気的に接続するための端子である。第1実施形態では、外部電極35a,35bは、水晶振動素子10の入出力信号が供給される入出力電極であり、外部電極35c,35dは、水晶振動素子10の入出力信号が供給されない電極である。また、外部電極35c,35dには、図示しない実装基板上の他の電子素子の入出力信号も供給されない。あるいは、外部電極35c,35dの少なくとも何れか一方は、接地電位が供給される接地用電極であってもよい。接地用電極である外部電極に蓋部材20を接続することによって、蓋部材20のシールド効果向上を図ることができる。
導電性保持部材36aは、水晶振動素子10の電極パッド16aを基板30の接続電極33aに電極に電気的に接続する。同様に、導電性保持部材36bは、水晶振動素子10の電極パッド16bを基板30の接続電極33bに電極に電気的に接続する。また、導電性保持部材36a,36bは、例えば導電性接着剤が熱硬化して形成されたものである。第1実施形態では、導電性保持部材36によって、水晶振動素子10は、基板30の第1主面32aに励振可能に支持されている。また、水晶片11の電極パッド16a,16が形成されている短辺端が固定端となり、その他の端が自由端となっている。なお、導電性保持部材36a,36bを、区別しない場合では、「導電性保持部材36」とする。
封止枠37は、接合材の一例であり、接合部材40とともに蓋部材20と基板30とを接合する。また、封止枠37は、第1主面32aに形成され、平面視する場合において、接続電極33a,33bを囲むように接続電極33a,33bの外側に形成されている矩形の枠状をなしている。この封止枠37は、導電性を有する金属膜などの材料、例えばモリブデン(Mo)層またはモリブデン(Mo)層、ニッケル(Ni)層および金(Au)層の積層によって構成されている。
接合部材40は、接合材の一例であり、封止枠37とともに蓋部材20と基板30とを接合する。また、接合部材40は、封止枠37上に設けられている。この接合部材40は、例えばろう部材であり、金(Au)‐錫(Sn)共晶合金等によって構成されている。こうして、蓋部材20と基板30とを金属接合とする。金属接合によれば、蓋部材20と基板30との封止性を向上させることができる。なお、接合部材40は、導電材料に限らず、例えば低融点ガラスなどのガラス接着材料または樹脂接着剤などの絶縁性材料であってもよい。これによれば、金属に比べて酸化の影響が小さく、また加熱温度を抑えることができ、製造プロセスの簡易化を図ることができる。
第1実施形態に係る水晶振動子1においては、基板30の外部電極35a,35bを介して、水晶振動素子10の一対の励振電極14a,14bの間に交番電界を印加することにより、厚みすべり振動モードなどの所定の振動モードによって水晶片11(後述する中央部11a)が振動し、該振動に伴う共振特性が得られる。
<水晶振動素子10>
続いて、図1および図2を参照しつつ、第1実施形態に係る水晶振動素子10の各構成について詳細に説明する。第1実施形態に係る水晶振動素子10は、ATカットの水晶片11と、この水晶片11に形成されている一対の励振電極14a,14b、電極パッド16a,16bおよび引出電極15a,15bとを備える。
水晶片11は、板状部材であり、メサ型構造をなしている。この水晶片11は、メサ部分を構成している中央部11aと、この中央部11aよりも厚み方向における寸法が小さい周辺部11bとを有する。中央部11aおよび周辺部11bは、一体となっている。また、水晶片11は、厚み方向の両側に、第1主面12aと、第2主面12bとを有する。第1主面12aは、後述する中央部主面111aおよび周辺部主面112aからなり、第2主面12bは、後述する中央部主面111bおよび周辺部主面112bからなる。第1実施形態では、XY´面において、中央部11aは、周辺部11bの厚み方向の両側から突起する凸状をなしている。中央部11aおよび周辺部11bの厚みは、均一である。また、XZ´面において、中央部11aは水晶片11の外縁に対して略中央側に形成されており、周辺部11bは中央部11aを囲むように中央部11aの周囲に形成されている。
中央部11aは、直方体をなしており、互いに対向するXZ´面である中央部主面111a,111bと、中央部主面111に対して垂直に形成されている側面13aとを有する。中央部11aを平面視する場合において、中央部主面111は、矩形状をなしており、長辺がX軸方向に平行し、短辺がZ´軸方向に平行する。すなわち、中央部主面111の長辺は、水晶片11の長辺と平行であり、中央部主面111の短辺は、水晶片11の短辺と平行である。なお、中央部主面111a,111bを区別しない場合では、「中央部主面111」とする。
周辺部11bは、板状をなしており、互いに対向するXZ´面である周辺部主面112a,112bと、周辺部主面112に対して垂直に形成されている側面13bとを有する。周辺部11bを平面視する場合において、周辺部主面112の外縁は、水晶片11の外縁であり、周辺部主面112の内縁は、中央部主面111の外縁と重なっている。すなわち、周辺部主面112の内縁は、中央部11aの側面13aと接続している。なお、周辺部主面112a,112bを区別しない場合では、「周辺部主面112」とする。
一対の励振電極14a,14bは、電圧が印加されることで中央部11aを厚みすべり振動をさせるための電極であり、それぞれの励振電極14a,14bは互いに同じ構成をなしている。また、励振電極14a,14bは、中央部11aを挟んで互いに対向するように中央部主面111a,111bに設けられている。言い換えれば、励振電極14a,14bは、平面視する場合において、実質的に全体が重なり合うように配置されている。このため、以下の説明では、中央部主面111aに設けられている励振電極14(励振電極14a)を中心に説明し、中央部主面111bに設けられている励振電極14bの説明を省略する。なお、一対の励振電極14a,14bを区別しない場合では、「励振電極14」とする。
励振電極14は、平面視する場合において、中央部主面111の平面視形状よりもが小さく形成されている矩形状をなしており、長辺がX軸方向に平行し、短辺がZ´軸方向に平行する。すなわち、励振電極14の長辺は、水晶片11の長辺(または中央部主面111の長辺)と平行であり、励振電極14の短辺は、水晶片11の短辺(または中央部主面111の短辺)と平行である。また、励振電極14は、中央部主面111の内側に、すなわち中央部主面111の各辺から隙間をおいて配置されている。
電極パッド16a,16bは、接続電極の一例であり、水晶振動素子10を基板30(接続電極33a,33b)に電気的に接続するための端子である。また、電極パッド16aおよび電極パッド16bは、水晶片11(周辺部11b)の周辺部主面112bのX軸負方向側の短辺に沿って配列されている。こうして、水晶振動素子10では、水晶片11の電極パッド16a,16bが設けられている短辺端が固定端となり、その他の端が自由端となっている。すなわち、水晶振動素子10(水晶片11)は、片持構成を有する。なお、以下の説明では、電極パッド16a,16bを区別しない場合では、「電極パッド16」とし、電極パッド16a,16bが設けられている位置を「保持位置」とすることもある。
引出電極15aは、励振電極14aを電極パッド16aに電気的に接続するための電極であり、引出電極15bは、励振電極14bを電極パッド16bに電気的に接続するための電極である。具体的には、引出電極15aは、第1主面12aにある励振電極14aと第2主面12bにある電極パッド16aとを連結するように形成され、引出電極15bは、第2主面12bにある励振電極14bおよび電極パッド16bを連結するように形成されている。なお、引出電極15a,15bを区別しない場合では、「引出電極15」とする。
ここで、励振電極14、引出電極15および電極パッド16の材料は特に限定されるものではないが、例えば、下地としてクロム(Cr)層を有し、クロム層の表面にさらに金(Au)層を有していてもよい。
<水晶振動素子10の各構成の位置関係>
続いて、図3を参照しつつ、第1実施形態に係る水晶片11の外縁、中央部11aおよび励振電極14の位置関係について詳細に説明する。図3は、第1実施形態に係る水晶振動素子10の各構成の位置関係を説明するための図である。
ところで、このような水晶片11と基板30とを接着する保持位置が水晶片11の片側に形成されている片持構造を有する水晶振動素子10では、振動特性を向上するために、保持による振動阻害を軽減することが考えられる。この振動阻害の軽減を実現するために、中央部11aおよび励振電極14とも電極パッド16(保持位置)から遠い側に位置する構成、すなわち、中央部11aが水晶片11の外縁に対して保持位置から遠い側に設けられ、励振電極14が中央部主面111において保持位置から遠い側に設けられる構成が採用されることがある。
しかしながら、このような構成では、平面視すると、励振電極14の中心が中央部主面111の中心よりも水晶片11の外縁の中心からより離れた位置にあり、励振電極14が中央部主面111および水晶片11の外縁の中心からより偏った位置にある。この励振電極14の位置の偏りによって、振動分布の対称性が低下する問題が生じてしまう。また、励振電極14が中央部主面111に対して保持位置から遠い側に位置することによって、保持位置に近い側にある励振電極14の短辺から同側にある中央部主面111の短辺までの距離が大きくなり、振動漏れ等が生じてしまう。このような振動分布の対称性の低下や振動漏れの増大等の問題が発生すると、振動特性が悪化してしまう。
これに対して、第1実施形態に係る水晶振動素子10は、後述するような簡易な構成を用いて、保持による振動阻害を軽減するとともに、振動分布の対称性の向上および振動漏れの減少を実現し、良好な振動特性を得ることを可能としている。
以下では、説明上の便宜のために、電極パッド16に近い側にある、水晶片11の外縁、中央部主面111および励振電極14の一方側の短辺をそれぞれ「水晶片短辺S1」、「中央部短辺S3」および「励振電極短辺S5」とする。これに対して、電極パッド16から遠い側にある、水晶片11の外縁、中央部主面111および励振電極14の他方側の短辺をそれぞれ「水晶片短辺S2」、「中央部短辺S4」および「励振電極短辺S6」とする。なお、水晶片短辺S1は、第1水晶片辺の一例であり、水晶片短辺S2は、第2水晶片辺の一例である。中央部短辺S3は、第1中央部辺の一例であり、中央部短辺S4は、第2中央部辺の一例である。また、励振電極短辺S5は、第1励振電極辺の一例であり、励振電極短辺S6は、第2励振電極辺の一例である。
また、水晶振動素子10を平面視する場合において、水晶片11の外縁の平面視形状の中心(図心)を「水晶片中心C1」とし、中央部主面111の平面視形状の中心(図心)を「中央部中心C2」とし、励振電極14の平面視形状の中心(図心)を「励振電極中心C3」とする。なお、水晶片中心C1、中央部中心C2および励振電極中心C3を「中心C1~C3」と総称することもある。
さらに、水晶片短辺S1の中点と水晶片短辺S2の中点とを連結する仮想線を「仮想線S12」とし、水晶片11の対向する一対の長辺の中点を連結する仮想線を「仮想線S21」とする。なお、第1実施形態では、仮想線S12と仮想線S21との交点は、水晶片中心C1となる。
図3に示すように、第1実施形態では、水晶振動素子10(ここでは、水晶片11の第2主面12b)を平面視する場合において、水晶片11の外縁、中央部主面111(中央部11a)および励振電極14は、それぞれの平面視形状が矩形状をなしており、互いに長辺(短辺)が平行するように配置されている。また、これらの構成の平面視形状では、励振電極14が中央部主面111(中央部11a)の内側に形成されており、中央部主面111(中央部11a)が水晶片11の外縁の内側に形成されている。
また、水晶片11の外縁、中央部主面111(中央部11a)および励振電極14の平面視形状は、仮想線S12に対して、線対称となっている。言い換えれば、水晶片中心C1、中央部中心C2および励振電極中心C3は、仮想線S12に形成されている。
一方、水晶片11の外縁、中央部主面111(中央部11a)および励振電極14の平面視形状は、仮想線S21に対して、線対称となっていない。言い換えれば、水晶片中心C1、中央部中心C2および励振電極中心C3は、仮想線S21に形成されておらず、すなわち、中心C1~C3が重なるように形成されていない。第1実施形態では、水晶振動素子10を平面視して、仮想線S12方向(長辺と平行する方向)にて、中央部中心C2は、水晶片中心C1よりも電極パッド16(保持位置)から遠い側に位置しており、励振電極中心C3は、中央部中心C2よりも電極パッド16(保持位置)に近い側に位置している。このような構成によれば、励振電極中心C3が水晶片中心C1に近づくことが可能となり、また、これに伴い励振電極短辺S5と中央部短辺S3との距離が縮むことが可能となる。この結果、振動分布の対称性の向上および振動漏れの減少を実現することができる。
詳しく説明すると、励振電極中心C3は、中央部中心C2と水晶片中心C1との間の領域に位置することが好ましい。ここで、「中央部中心C2と水晶片中心C1との間の領域」とは、水晶振動素子10を平面視して、中央部中心C2を通過しかつ水晶片短辺S2と平行する仮想線S23と、水晶片中心C1を通過しかつ水晶片短辺S2と平行する仮想線S13との間の領域をいう。なお、第1実施形態では、仮想線S13と仮想線S21とは重なっている。また、この「中央部中心C2と水晶片中心C1との間の領域」は、中央部中心C2を通過する仮想線23を含まず、水晶片中心C1を通過する仮想線S13(S21)を含む。このため、第1実施形態では、励振電極中心C3は、中央部中心C2と水晶片中心C1とを連結する連結線上(仮想線S12の一部であり、中央部中心C2の位置を除き、水晶片中心C1の位置を含む)の任意位置に位置することが可能となっている。言い換えれば、励振電極中心C3は、中央部中心C2および水晶片中心C1の両者とも近づく位置に、あるいは、中央部中心C2に近づくかつ水晶片中心C1と重なる位置に位置することが可能となる。また、これに伴い、励振電極短辺S5と中央部短辺S3との距離が縮むことが可能となる。この結果、振動分布の対称性の向上および振動漏れの減少を実現することができる。
さらに、励振電極14の励振特性(例えば、中央部主面111以外の部分への励振抑制や、中央部主面111の励振範囲の確保等)を向上するとともに、より振動分布の対称性の向上および振動漏れの減少を実現するために、励振電極短辺S5から中央部短辺S3の距離が12μm以上21μm以下の範囲に属するように、励振電極中心C3が配置されることがより好ましい。
[第2実施形態]
続いて、図4を参照しつつ、第2実施形態に係る水晶片11の外縁、中央部11aおよび励振電極14の位置関係について詳細に説明する。図4は、第2実施形態に係る水晶振動素子10の各構成の位置関係を説明するための図である。
第2実施形態は、第1実施形態と異なり、中心C1~C3の位置関係を着目せず、水晶振動素子10の各構成の外縁における位置関係を着目して、水晶振動素子10の各構成の位置関係を捉える実施形態である。また、第2実施形態では、第1実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点、すなわち水晶振動素子10の各構成の位置関係のみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については言及しない。
以下では、説明上の便宜のために、水晶振動素子10を平面視する場合において、中央部短辺S3から水晶片短辺S1までの距離を「第1距離L1」とし、中央部短辺S4から水晶片短辺S2までの距離を「第2距離L2」とし、励振電極短辺S5から水晶片短辺S1までの距離を「第3距離L3」とし、励振電極短辺S6から水晶片短辺S2までの距離を「第4距離L4」とする。また、この第3距離L3と第1距離L1との差、すなわち励振電極短辺S5から中央部短辺S3の距離を「第5距離L5」とし、第4距離L4と第2距離L2との差、すなわち励振電極短辺S6から中央部短辺S4の距離を「第6距離L6」とする。
図4に示すように、第2実施形態では、水晶振動素子10(ここでは、水晶片11の第2主面12b)を平面視して、中央部11a(中央部主面111)は、水晶片11の外縁に対して、この水晶片11の外縁における中央位置の保持位置と対向する位置により側、すなわち、中央位置の水晶片短辺S2により側(図3の中央の上方により側)に設けられている。言い換えれば、中央部11a(中央部主面111)は、中央部主面111に係る第1距離L1が第2距離L2よりも大きくなるように設けられている。また、励振電極14は、中央部主面111に対して、この中央部主面111における中央位置の保持位置により側、すなわち、中央位置の水晶片短辺S1(中央部短辺S3)により側(図3の中央の下方により側)に設けられている。言い換えれば、励振電極14は、励振電極14に係る第3距離L3が第4距離L4よりも大きく、また第4距離L4と同じくなるように設けられている。このような構成によれば、水晶振動素子10を平面視すると、励振電極14が、水晶片11の外縁に対して中央位置または中央位置に近い位置、かつ中央部主面111の中央位置に近い位置に配置されることになる。また、この配置にと伴い、第5距離L5が縮むことが可能となる。この結果、振動分布の対称性(の向上および振動漏れの減少を実現することができる。
また、第2実施形態では、励振電極14は、中央部主面111の各辺から隙間をおいて配置されている。すなわち、励振電極14は、励振電極14に係る第3距離L3が第1距離L1よりも大きくなるように、かつ励振電極14に係る第4距離L4が第2距離L2よりも大きくなるように設けられている。ここで、励振電極短辺S5から中央部短辺S3の第5距離L5、すなわち第3距離L3と第1距離L1との差が、12μm以上21μm以下であることが好ましい。これによって、励振電極14によって励振される振動分布の非対称性が低減され、非対称性に起因する振動漏れが低減できる。
以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。
本発明の一実施形態に係る水晶振動素子10では、中央部11aと、中央部11aよりも厚み方向における寸法が小さい周辺部11bとを有する水晶片11と、中央部11aの厚み方向の両側にある中央部主面111のそれぞれに設けられている励振電極14と、周辺部11bに設けられており、励振電極14と電気的に接続されている電極パッド16とを備える水晶振動素子10であって、水晶振動素子10を平面視して、中央部主面111の中央部中心C2は、水晶片11の水晶片中心C1よりも電極パッド16から遠い側に位置しており、励振電極14の励振電極中心C3は、中央部中心C2よりも電極パッド16に近い側に位置している。
上記構成によれば、簡易な構成を有する水晶振動素子を用いても、保持による振動阻害を軽減するとともに、振動分布の対称性の向上および振動漏れの減少を実現し、良好な振動特性を得ることができる。
また、上記構成において、水晶振動素子10を平面視して、励振電極中心C3は、中央部中心C2と水晶片中心C1との間の領域に位置する。
上記構成によれば、振動分布の対称性を向上することによって、良好な振動特性を得ることができる。
また、上記構成において、励振電極14は、水晶振動素子10を平面視して、少なくとも電極パッド16に近い側にある外縁である励振電極短辺S5の一部が中央部主面111の内側に配置されている。
上記構成によれば、中央部主面以外の部分が励振されることを抑制することができる。
また、上記構成において、水晶振動素子10を平面視して、励振電極の外縁と、電極パッド16に近い側に形成されている前記中央部主面の外縁との最小距離は12μm以上21μm以下である。
上記構成によれば、励振特性を向上することができるとともに、より振動分布の対称性の向上および振動漏れの減少を実現することができる。
また、上記構成において、水晶振動素子10を平面視して、水晶片11、中央部主面111および励振電極14はいずれも矩形状である。
上記構成によれば、振動分布の対称性を向上することができる。
また、上記構成において、水晶振動素子10を平面視して、水晶片中心C1と、励振電極中心C3と、中央部中心C2とは一直線である仮想線S12に形成されている。
上記構成によれば、短辺方向の振動分布の対称性を向上することができる。
また、本発明の他の実施形態に係る水晶振動素子10では、中央部11aと、中央部11aよりも厚み方向における寸法が小さい周辺部11bとを有する水晶片11と、中央部11aの厚み方向の両側にある中央部主面111のそれぞれに設けられている励振電極14と、周辺部11bに形成され、励振電極14と電気的に接続されている電極パッド16とを備える水晶振動素子10であって、水晶振動素子10を平面視して、水晶片11、中央部主面111および励振電極14はいずれも矩形状であり、中央部主面111は、電極パッド16に近い側にある中央部短辺S3と、電極パッド16から遠い側に中央部短辺S3と対向するように設けられている中央部短辺S4とを有し、中央部短辺S3から電極パッド16に近い側にある水晶片短辺S1までの第1距離L1は、中央部短辺S4から水晶片短辺S1と対向する水晶片短辺S2までの第2距離L2よりも大きく設けられており、励振電極14は、電極パッド16に近い側にある励振電極短辺S5と、電極パッド16から遠い側に励振電極短辺S5と対向するように設けられている励振電極短辺S6とを有し、励振電極短辺S5から水晶片短辺S1の第3距離L3は、励振電極短辺S6から水晶片短辺S2まで第4距離L4よりも大きい、または第4距離L4と同じである。
上記構成によれば、簡易な構成を有する水晶振動素子を用いても、保持による振動阻害を軽減するとともに、振動分布の対称性の向上および振動漏れの減少を実現し、良好な振動特性を得ることができる。
また、上記構成において、第3距離L3は、第1距離L1よりも大きい。
上記構成によれば、励振電極は中央部主面の内側に形成されることとなり、中央部主面以外の部分が励振されることを抑制することができる。
また、上記構成において、第3距離L3と第1距離L1との差である第5距離L5は、12μm以上21μm以下である。
上記構成によれば、励振特性を向上することができるとともに、より振動分布の対称性の向上および振動漏れの減少を実現することができる。
また、上記構成において、第4距離L4は、第2距離L2よりも大きい。
上記構成によれば、中央部主面以外の部分を励振されることを抑制することができる。
また、上記構成において、第3距離L3と第1距離L1との差である第5距離L5は、第4距離L4と第2距離L2との差である第6距離L6よりも小さい。
上記構成によれば、振動の漏れを軽減することができるとともに、振動分布の対称性を向上することができる。
また、上述した何れかの水晶振動素子10では、水晶片11のカット角が、ATカットである。
上記構成によれば、広い温度範囲で極めて高い周波数安定性を得ることができる。
また、本発明の一実施形態に係る水晶振動子1では、上述した何れかの水晶振動素子10と、水晶振動素子10を励振可能に支持する基板30とを備え、水晶振動素子10は、基板30の上に導電性保持部材36を介して励振可能に支持される。
上記構成によれば、簡易な構成を有する水晶振動素子を用いても、保持による振動阻害を軽減するとともに、振動分布の対称性の向上および振動漏れの減少を実現し、良好な振動特性を得ることができる。
また、上記水晶振動子1において、基板30に接合材の一例とする封止枠37および接合部材40を介して接合された蓋部材20をさらに備え、水晶振動素子10が基板30と蓋部材20との内部空間26に設けられている。
上記構成によれば、簡易な構成を有する水晶振動素子を用いても、保持による振動阻害を軽減するとともに、振動分布の対称性の向上および振動漏れの減少を実現し、良好な振動特性を得ることができる。
[変形例]
本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。以下では、本発明に係る変形例について説明する。
上記実施形態では、水晶片11を、長辺がX軸と平行し、短辺がZ´軸と平行するATカット水晶片として説明したが、上記構成に限定されるものではなく、例えば、長辺がZ´軸と平行し、短辺がX軸と平行するATカット水晶片を適用してもよい。あるいは、主要振動が厚みすべり振動モードであれば、例えばBTカットなどのATカット以外の異なるカットの水晶片であってもよい。ただし、広い温度範囲で極めて高い周波数安定性が得られるATカット水晶片が最も好ましい。
上記実施形態では、水晶振動素子10を平面視して、水晶片11、中央部主面111および励振電極14は、いずれも長辺および短辺を有する矩形状構成として説明したが、水晶片11、中央部主面111および励振電極14は四つの辺の長さが全て等しく形成されている矩形状構成、すなわち正方形状構成であってもよい。また、水晶片11、中央部主面111および励振電極14は、略矩形状構成であってもよい。ここで、略矩形状とは、水晶片11の外縁、中央部主面111および励振電極14の平面視形状は、四隅が直角以外のR面取り、C面取り等が加工されている形状、一部の辺が曲線である形状、全ての辺が曲線である形状などの形状を含む。さらに、水晶片11、中央部主面111および励振電極14は、略円形状、略楕円形状等の構成であってもよい。
上記実施形態では、水晶振動素子10を平面視して、水晶片中心C1、中央部中心C2および励振電極中心C3は仮想線S12に形成されている構成として説明したが、中心C1乃至C3が一直線に形成されていない構成であってもよい。
上記実施形態では、水晶振動素子10を平面視して、励振電極14の平面視形状が中央部主面111の平面視形状よりも小さく形成されている構成として説明したが、励振電極14の平面視形状が中央部主面111の平面視形状と同じ、または中央部主面111の平面視形状よりも大きく形成されている構成であってもよい。
上記実施形態では、水晶片11には、中央部11aの側面13aをXZ´面とのなす角度が直角である面として説明したが、この角度は特に限定されるものではなく、例えば、側面13とXZ´面とのなす角度は、水晶の結晶方位に依存する所定の角度に傾斜してもよい。このような傾斜角は、例えばウェットエッチングによって形成することができる。なお、周辺部11bのY´軸方向の厚みは同一である。
上記実施形態では、水晶片11はメサ型構成を有するものとして説明したが、ベベル構成を有する水晶片であってもよい。このようなベベル型構造においても、振動の漏れを軽減することができる。
上記実施形態では、周辺部11bは均一の厚みを有する構成として説明したが、厚みが非均一の構成であってよい。例えば、中央部分から外縁部分まで、厚みの寸法が徐々に小さくなる階段状の構成や、斜面構成などであってもよい。
上記実施形態では、基板30の接続電極33a,33b、ビア電極34a,34bおよび外部電極35a~dの各構成の一例を説明したが、基板30の接続電極33a,33b、ビア電極34a,34bおよび外部電極35a~dの各構成は上記の例に限定されるものではなく、様々に変形して適用することができる。例えば、外部電極の個数は4つに限るものではなく、例えば対角上に配置された2つであってもよい。また、外部電極はコーナー部に配置されたものに限らず、コーナー部を除く基板30の何れかの側面に形成されてもよい。この場合、既に説明したとおり、側面の一部を円筒曲面状に切断した切り欠き側面を形成し、コーナー部を除く当該側面に外部電極を形成してもよい。さらに、ダミー電極である他の外部電極35c,35dは形成しなくてもよい。また、基板30に第1主面32aから第2主面32bへ引出電極を形成し、両者の電気的導通を図ってもよい。
上記実施形態では、基板30が平板であり、蓋部材20が凹状であることとして説明したが、基板30および蓋部材20の形状は水晶振動素子を内部空間に収容することができれば特に限定されるものではなく、例えば、基板30が凹状であり、蓋部材20が平板状であってもよい。
上記実施形態では、水晶振動素子10は、その一方端が導電性保持部材36a,36bにより固定されており、その他方端が自由となっている構成として説明したが、水晶振動素子10は、長辺および短辺の何れかの方向の両端において基板30に固定されていてもよい。
なお、以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもなく、これらも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1…水晶振動子、10…水晶振動素子、11…水晶片、11a…中央部、11b…周辺部、12a…第1主面、12b…第2主面、14、14a、14b…励振電極、16、16a、16b…電極パッド、20…蓋部材、30…基板、111、111a、111b…中央部主面、C1…水晶片中心、C2…中央部中心、C3…励振電極中心

Claims (12)

  1. 中央部と、前記中央部の周辺に位置し、前記中央部よりも厚み方向における寸法が小さい周辺部と、を有する水晶片と、
    前記中央部の厚み方向の両側にある中央部主面のそれぞれに設けられている励振電極と、
    前記周辺部に設けられており、前記励振電極と電気的に接続されている接続電極と、
    を備える水晶振動素子であって、
    前記水晶振動素子を平面視して、前記中央部主面の中央部中心は、前記水晶片の水晶片中心よりも前記接続電極から遠い側に位置しており、前記励振電極の励振電極中心は、前記励振電極における前記中央部主面の範囲内の領域の中心であって、前記中央部中心よりも前記接続電極に近い側に位置している、水晶振動素子。
  2. 前記水晶振動素子を平面視して、前記励振電極中心は、前記中央部中心と前記水晶片中心との間の領域に位置する、請求項1に記載の水晶振動素子。
  3. 前記水晶振動素子を平面視して、前記励振電極は、少なくとも前記接続電極に近い側にある外縁の一部が前記中央部主面の内側に配置されている、請求項2に記載の水晶振動素子。
  4. 前記水晶振動素子を平面視して、前記励振電極の外縁と、当該接続電極に近い側に形成されている前記中央部主面の外縁との最小距離は12μm以上21μm以下である、請求項3に記載の水晶振動素子。
  5. 前記水晶振動素子を平面視して、前記水晶片、前記中央部主面および前記励振電極はいずれも矩形状である、請求項1乃至4の何れか一項に記載の水晶振動素子。
  6. 前記水晶振動素子を平面視して、前記水晶片中心と、前記励振電極中心と、前記中央部中心とは一直線に形成されている、請求項1乃至5の何れか一項に記載の水晶振動素子。
  7. 中央部と、前記中央部よりも厚み方向における厚みが小さい周辺部とを有する、水晶片と、
    前記中央部の厚み方向の両側にある中央部主面にそれぞれ設けられている励振電極と、
    前記周辺部に形成され、前記励振電極と電気的に接続されている接続電極と、
    を備える水晶振動素子であって、
    前記水晶振動素子を平面視して、
    前記水晶片、前記中央部主面および前記励振電極はいずれも矩形状であり、
    前記中央部主面は、前記接続電極に近い側にある第1中央部辺と、前記接続電極から遠い側に前記第1中央部辺と対向するように設けられている第2中央部辺とを有し、前記第1中央部辺から前記接続電極に近い側にある第1水晶片辺までの第1距離は、前記第2中央部辺から前記第1水晶片辺と対向する前記水晶片の第2水晶片辺までの第2距離より大きく設けられており、
    前記励振電極は、前記接続電極に近い側にある第1励振電極辺と、前記接続電極から遠い側に前記第1励振電極辺と対向するように設けられている第2励振電極辺とを有し、前記第1励振電極辺から前記第1水晶片辺までの第3距離は、前記第2励振電極辺から前記第2水晶片辺まで第4距離よりも大きい、または前記第4距離と同じであり、
    前記第4距離は、前記第2距離よりも大きく、
    前記第3距離と前記第1距離との差である第5距離は、前記第4距離と前記第2距離との差である第6距離よりも小さい、
    水晶振動素子。
  8. 前記第3距離は、前記第1距離よりも大きい、請求項7に記載の水晶振動素子。
  9. 前記第5距離は、12μm以上21μm以下である、請求項8に記載の水晶振動素子。
  10. 前記水晶片のカット角が、ATカットである、請求項1乃至の何れか一項に記載の水晶振動素子。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項に記載の水晶振動素子と、
    前記水晶振動素子を励振可能に支持する基板と、
    を備え、
    前記水晶振動素子は、前記基板上に導電性保持部材を介して励振可能に支持される、水晶振動子。
  12. 前記基板に接合材を介して接合された蓋部材をさらに備え、
    前記水晶振動素子が前記基板と前記蓋部材との内部空間に設けられている、請求項11に記載の水晶振動子。
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