以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
図1は、用紙管理システムの構成例を示す図である。図1の用紙管理システム100は、画像形成装置103と、印刷制御装置102を備えている。そして、この用紙管理システム100は、クライアントコンピュータ101と通信可能に接続されている。クライアントコンピュータ101と印刷制御装置102とは、イーサネットケーブル109を使用してLocal Area Network(LAN)110を介して通信可能に接続されている。また、印刷制御装置102と画像形成装置103とは、画像ビデオケーブル107及び制御ケーブル108を介して接続されている。本実施形態では、画像形成装置103は、LAN110に直接接続されていない。画像形成装置103とクライアントコンピュータ101とは、印刷制御装置102を介して通信する。なお、画像形成装置103は、LAN110に接続されても良い。つまり、画像形成装置103は、直接、クライアントコンピュータ101と通信可能に接続されていても良い。
クライアントコンピュータ101は、アプリケーションを起動させて用紙管理システム100に印刷指示などを行う。印刷制御装置102は、画像形成装置103と連携して画像処理を行う。画像形成装置103は色々な機能を有する複合機であり、クライアントコンピュータ101や印刷制御装置102からの画像処理を行うだけでなく、104のスキャナ部より読み込んだデータをコピーしたり、共有フォルダに送信したりすることが可能である。104のスキャナ部で画像を走査する際には、操作部105にて各種キーを介して、ユーザから各種指示を受け付ける。また、操作部105はパネルを介して、スキャン状態などの各種情報を表示する。排紙部106は画像が形成された用紙を受け取って、当該受け取った用紙に対して排紙する。111は印刷制御装置102の表示装置(表示デバイス)であり、液晶モニタ等の装置である。112はキーボード、113はポインティングデバイスである。
本実施の形態では、印刷制御装置102と画像形成装置103の別システムとして用紙管理システム100を説明するが、印刷制御装置102の処理を画像形成装置103の内部に包含し、印刷制御装置102を物理的に配置しなくてもよい。また、表示装置111がタッチパッドのような位置入力装置機能を持ち、113のポインティングデバイスの機能を兼ねている構成でも良い。
図2は、画像形成装置のハードウェア構成を示す図である。図2の画像形成装置103のブロック図において、コントローラ200は、画像形成装置103を制御し、CPU201から読取インターフェース212によって構成されている。201はCPUで、ROM203または外部記憶装置210に記憶された制御プログラムに基づいてシステムバス204に接続される各種のデバイスとのアクセスを総括的に制御する。また、印刷インターフェース207を介して接続される印刷部(プリンタエンジン)213に出力情報としての画像信号を出力したり、読取インターフェース212を介して接続される読取部(スキャナ)104から入力される画像信号を制御する。CPU201はLANコントローラ206を介して印刷制御装置102との通信処理が可能となっている。202はRAMで、主としてCPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。ハードディスク(HDD)、ICカード等の外部記憶装置210は、ディスクコントローラ(DKC)208によりアクセスが制御される。ハードディスクは、アプリケーションプログラム、フォントデータ、フォームデータ等を記憶したり、プリントジョブを一時的にスプールし、スプールされたジョブを外部から制御するためのジョブ格納領域として使用される。また更に、スキャナ104から読み取った画像データやプリントジョブの画像データを留め置き印刷データとして保持し、ネットワークから参照したり、印刷を行う留め置き印刷データ格納領域としても使用される。本実施例においては、外部記憶装置としてはHDDを使用するものとし、ジョブログ、画像ログ等各種ログを保持する。205は操作部I/Fで、ユーザが操作部105(例としてはソフトウェアキーまたはハードウェアキー)から入力された各種情報を受信し、各種画面表示制御信号を送信する。209は不揮発性メモリであり、操作部105やネットワークを介して端末から設定される各種設定情報を記憶している。ビデオインターフェース211は印刷制御装置102から画像データを受信する。
図3(a)は、印刷制御装置102のハードウェア構成を示す図である。図3の印刷制御装置102のブロック図において、コントローラ300は、印刷制御装置102を制御し、CPU301~ビデオインターフェース310によって構成されている。301はCPUで、ROM303または外部記憶装置309に記憶された制御プログラムに基づいてシステムバス304に接続される各種のデバイスとのアクセスを総括的に制御する。また、CPU301はLANコントローラ306を介して画像形成装置103との通信処理が可能となる。CPU301はLANコントローラ307を介してネットワーク上のクライアントコンピュータ101や画像形成装置103との通信処理が可能となる。302はRAMで、主としてCPU301の主メモリ、ワークエリア等として機能する。ハードディスク(HDD)、ICカード等の外部記憶装置309は、ディスクコントローラ(DKC)308によりアクセスが制御される。ハードディスクは、アプリケーションプログラム、フォントデータ、フォームデータ等を記憶したり、プリントジョブを一時的にスプールする。スプールされたジョブをRIP(Raster Image Processor)処理し、再度保存するためのジョブ格納領域として使用される。305は操作部I/Fで、ユーザが操作部(キーボード112、ポインティングデバイス113)から入力された各種情報を受信し、表示装置111に対する各種画面表示制御信号を送信する。ビデオインターフェース310は画像形成装置103へRIP処理した画像データを送信する。
図3(b)は、ソフトウェア構成を示す図である。印刷制御装置102を制御するシステムソフトウェア351は、UI制御ユニット352、用紙管理ユニット353、給紙段管理ユニット354、ネットワーク制御ユニット355、ジョブ管理ユニット356、設定管理ユニット357で構成される。
UI制御ユニット352は、用紙管理システムで表示する画面を制御するユニットである。UI制御ユニット352は、システム設定に従い、画面表示文言や用紙サイズの表示単位系の表示を切り替えるように制御することが可能である。
用紙管理ユニット353は、画像形成装置103と通信を行い、取得した用紙情報を図12の用紙設定管理テーブル1210で管理するユニットである。用紙管理ユニット353は、用紙設定管理テーブル1210に対して、用紙情報の編集、追加、削除、検索を行うことが可能である。用紙設定管理テーブル1210は、用紙情報を用紙IDごとに管理するための管理テーブルであり、不揮発領域である外部記憶装置309で管理される。なお、外部記憶装置309で管理としたが、画像形成装置103の外部記憶装置210側で管理し、印刷制御装置102は画像形成装置103から用紙設定管理テーブル1210を取得し、プログラム実行中はRAM302に格納しておくようにしてもよい。
給紙段管理ユニット354は、画像形成装置103と通信を行い、取得した給紙段情報を図12の給紙段管理テーブル1220で管理するユニットである。給紙段管理ユニット354は、給紙段管理テーブル1220に対して、給紙段情報の編集、追加、削除、検索を行うことが可能である。給紙段管理テーブル1220は、給紙段情報を給紙段IDごとに管理するための管理テーブルであり、不揮発領域である外部記憶装置309で管理される。なお、外部記憶装置309で管理としたが、画像形成装置103の外部記憶装置210側で管理し、印刷制御装置102は画像形成装置103から給紙段管理テーブル1220を取得し、プログラム実行中はRAM302に格納しておくようにしてもよい。
ネットワーク制御ユニット355は、LANコントローラ306を介して画像形成装置103、およびLANコントローラ307を介してネットワーク上のクライアントコンピュータ101との通信処理を制御するユニットである。
ジョブ管理ユニット356は、印刷処理シーケンスやジョブの順番を管理するユニットである。ジョブ管理ユニット356は、印刷制御装置102が受信したジョブを管理し、LANコントローラ306およびビデオインターフェース310を介して画像形成装置103へ受信ジョブを印刷するためのデータ転送を制御する。
設定管理ユニット357は、用紙管理システムに関するシステム設定、およびお気に入り情報を管理するユニットである。設定管理ユニット357は、お気に入り情報を図12のお気に入り設定テーブル1230で管理する。設定管理ユニット357は、お気に入り設定テーブル1230に対して、お気に入り情報の編集、追加、削除、検索を行うことが可能である。システム設定とは、例えば、用紙管理システムの画面表示文言の言語設定や、用紙サイズの表示単位系(ミリまたはインチ)設定である。設定テーブル1230は、用紙管理システム100の設定情報を管理するための管理テーブルであり、不揮発領域である外部記憶装置309で管理される。なお、外部記憶装置309で管理としたが、画像形成装置103の外部記憶装置210側で管理し、印刷制御装置102は画像形成装置103から設定テーブル1230を取得し、プログラム実行中はRAM302に格納しておくようにしてもよい。
図7(a)は、用紙管理画面を示す図である。図7(b)は、用紙情報の登録画面を示す図である。図7(c)は、給紙段用紙の指定画面を示す図である。
用紙管理システムは、印刷制御装置102上で動作する。図7(a)のトップ画面710は、画像形成装置103の給紙段の情報を表示した状態の画面である。用紙管理システムのトップ画面710は、CPU301からの指示に従ってそのビデオメモリに描画すると共に、ビデオメモリに描画されたイメージデータをビデオ信号として表示装置111に出力され、表示される。
710は用紙管理システムのトップ画面であり、画像形成装置103の給紙段情報を表示した状態の画面を表示することが出来る(図7(a)の710の状態)。トップ画面710は、印刷制御装置102に接続されている、画像形成装置103のハードウェアオプションの接続状況を表す。用紙管理システムは起動した時に、画像形成装置103のハードウェアオプション情報を取得し、このオプション情報に従い正しい画像を表示する。本実施の形態の図7では、給紙装置が5つ(うち一つが手差しトレイ)、排紙装置が接続されている状態を表している。713~716は給紙段ボタンである。用紙管理システムが起動した時に取得した画像形成装置103の給紙段(給紙部、格納部)の情報を元に、給紙段ボタンを作成して配置する。用紙残量表示部718は、給紙段の用紙残量を表示する領域である。コントローラ300は、画像形成装置103の給紙段の状態変更発生時に、画像形成装置103から給紙段状態変更イベントを受信すると、給紙段情報を取得しなおす。コントローラ300は、取得した給紙段情報に従い用紙残量表示部718を再描画する。
用紙リストボタン711は、用紙リスト画面を表示するための指示を出すボタンである。本実施形態では、ボタン711が押下されると、コントローラ300は図7(b)の用紙リスト画面730を表示し、用紙リスト画面730を最前面に表示する。
設定ボタン712は、用紙管理システムのシステム設定を変更するための画面を表示するための指示を出すボタンである。コントローラ300は、外部記憶装置309に保存されたシステム設定に従い、現在のシステム設定を表示する。図4は用紙管理システムが起動した時に、トップ画面710が作成される時に処理される印刷制御装置102のフローチャートである。図5は、画像形成装置の起動フローを示す図である。図5に示すように、画像形成装置103は、起動する際に、印刷制御装置102と通信して同期する情報を作成する。
図4は、用紙管理アプリケーションの起動フローを示す図である。
図4のフローチャートに係る印刷制御装置102のプログラムは、図3の外部記憶装置309に格納されており、RAM302に読み出されCPU301によって実行される。用紙管理システムが起動すると、S401において、コントローラ300は用紙管理の対象となる画像形成装置103のモデルを判別する。コントローラ300は、画像形成装置103と通信を行い、モデル情報を取得し、用紙管理システムが予め保持しているモデル判別情報を元に、画像形成装置103のモデルを判別する。
S401において、モデルを判別したら、S402へ遷移する。
S402において、コントローラ300は、画像形成装置103の接続されているハードウェアオプションを判別し、トップ画面710を作成する時、給紙段の情報を特定する時や、モデルごとの仕様差を吸収する際にモデル判別情報を使用する。画像形成装置103と通信を行い、ハードウェアオプション情報を取得したら、S403へ遷移する。
S403において、コントローラ300は用紙管理の対象となる画像形成装置103に接続されている給紙段の判別を行う。接続されている給紙段の数と給紙段情報を取得する。例えば、ここで取得する給紙段情報は給紙段名称、給紙段ID、給紙段の用紙残量とする。S403にて給紙段の判別が出来たら、コントローラ300は、給紙段管理ユニット354を制御して、取得した給紙段情報を給紙段管理テーブル1220へ書き込む。S404に遷移する。
S404にて、コントローラ300は画像形成装置103と通信を行いそれぞれの給紙段に設定されている用紙情報を取得する。S404にて給紙段の用紙情報(用紙ID)を取得したら、コントローラ300は、給紙段管理ユニット354を制御して、取得した用紙IDを給紙段管理テーブル1220の対象給紙段IDに一致する領域へ書き込み、S405に遷移する。
S405にて、コントローラ300はトップ画面710に表示する給紙段ボタン713~717の情報を作成する。S405で給紙段ボタンの情報を作成したら、S406に遷移する。
S406にて、コントローラ300は画像形成装置103と通信を行い、用紙リスト情報を取得する。用紙情報とは、例えば、用紙名称や印刷に必要なパラメータ(用紙の用紙情報入力領域751に表示される坪量やサイズ等や、調整項目一覧754に表示されている光沢性/黒品位の調整等の設定値)、お気に入りIDや使用履歴、設定可能な給紙段IDである。S406にて用紙リスト情報を取得したら、コントローラ300は、用紙管理ユニット353を制御して、取得した用紙情報を用紙設定管理テーブル1210へ書き込み、S407に遷移する。S407にて、コントローラ300は、用紙リスト画面730の用紙リスト表示領域731に表示する用紙リスト情報を作成する。設定可能な給紙段IDは、印刷制御装置102で、コントローラ300が、用紙管理ユニット353に対して、接続される画像形成装置に応じて、取得した用紙情報から各給紙段に設定可能か否か判断してもよい。または、コントローラ300が、用紙管理ユニット353に対して、画像形成装置103に対して取得した用紙情報が各給紙段に対して設定可能か問い合わせを行い、画像形成装置103から返ってきた設定可能な給紙段IDを設定するようにしてもよい。使用履歴は、用紙が割り当てられた回数を意味する情報で、用紙作成時に0回として設定され、用紙が給紙段に割り当てられる毎にカウントアップする回数である。
S407にて、コントローラ300は、用紙リスト情報を作成したら、S408に遷移する。
S408において、コントローラ300は、S401、S402で取得した画像形成装置103のモデルハードウェアオプション情報、S405で作成した給紙段情報よりトップ画面710を作成する。コントローラ300は、S407で作成した用紙リスト情報から用紙リスト画面730を作成する。なお、解像度の低い表示装置111の場合は、画面表示領域が狭いため、トップ画面710上に用紙リスト画面730を重ねて表示する場合がある。用紙リスト画面730を閉じてから、用紙管理システムを再起動した場合には、次回起動時にトップ画面710だけを表示するようにしてもよい。その場合は、オペレータは、起動後にトップ画面の用紙リストボタン711を押下することで、ステップS405、S407で取得した情報に従い用紙リスト画面730を表示する。
図5は、画像形成装置の起動フローを示す図である。図5のフローチャートに係る画像形成装置103のプログラムは、図2の外部記憶装置210に格納されており、RAM202に読み出されCPU201によって実行される。画像形成装置103は起動するとS501に遷移する。S501にてコントローラ200は、自身のモデル情報を外部記憶装置210より取得し、返信可能なデータとして作成する。
S501にてモデル情報のデータを作成したら、S502に遷移する。
S502にてコントローラ200は、印刷インターフェース207を介してプリントエンジン213から自身の接続されているハードウェアオプション情報を取得し、RAM202へ返信可能なデータとして作成する。S502にてハードウェアオプション情報のデータを作成したら、S503に遷移する。
S503にてコントローラ200は自身の給紙段情報を取得したハードウェアオプション情報をRAM202より取得し、返信可能なデータとして作成する。S503にて給紙段情報のデータを作成したら、S504に遷移する。
S504にてコントローラ200は自身の用紙リスト情報を外部記憶装置210より取得し、返信可能なデータとして作成する。S504にて用紙リスト情報のデータを作成したら、S505に遷移する。
S505にてコントローラ200は印刷制御装置102よりモデル情報の問合せを受信したか判断する。もしモデル情報の問合せを受信していた場合は、S506に遷移し、S501で作成したモデル情報を返信しS507に遷移する。S505にてモデル情報の問合せを受信していない場合もS508に遷移する。
S507にてコントローラ200は印刷制御装置102よりハードウェアオプション情報の問合せを受信したか判断する。もしハードウェアオプション情報の問合せを受信していた場合は、S508に遷移し、S502で作成したハードウェアオプション情報を返信しS509に遷移する。S507にてハードウェアオプション情報の問合せを受信していない場合もS509に遷移する。
S509にてコントローラ200は印刷制御装置102より給紙段情報の問合せを受信したか判断する。もし給紙段情報の問合せを受信していた場合は、S510に遷移し、S503で作成した給紙段情報を返信しS511に遷移する。S509にて給紙段情報の問合せを受信していない場合もS511に遷移する。
S511にてコントローラ200は印刷制御装置102より用紙リスト情報の問合せを受信したか判断する。もし用紙リスト情報の問合せを受信していた場合は、S512に遷移し、S504で作成した用紙リスト情報を返信しS505に遷移する。S511にて用紙リスト情報の問合せを受信していない場合もS505に遷移する。
説明を図7に戻す。給紙段1のボタン713を、ポインティングデバイス113等を用いて押下すると、図7(c)の給紙段1の用紙設定画面770が表示される。714~717は713と同じため、説明を省略する。本実施の形態では詳細に説明しないが、給紙段にはインサータや手差しトレイなどの給紙装置をすべて含むことはいうまでもない。また、以降の説明では、ボタン押下時等のアプリケーションの操作時にポインティングデバイス113等を使用するといった説明は省略するが、このような入力デバイスを使用して操作することはいうまでもない。
図7(c)は給紙段1の用紙設定画面770である。用紙設定画面770は、CPU301からの指示に従ってそのビデオメモリに描画すると共に、ビデオメモリに描画されたイメージデータをビデオ信号として表示装置111に出力され、表示される。770には、用紙リスト表示領域771と用紙情報表示領域772、調整項目の調整画面を出すボタン773、ここに表示していない他の用紙情報の設定画面を出すボタン774、OKボタン775、キャンセルボタン776が表示される。771の用紙リスト表示領域は、用紙リスト画面730の731と同じ内容が表示されるため、詳細な説明は省略する。用紙設定画面770表示時は、用紙リスト表示領域771上で現在給紙段に設定されている用紙が選択状態になっている。771の用紙リストから用紙を選択した場合は、772に選択された用紙の情報を表示する。用紙リスト表示領域771で別の用紙を選択し、OKボタン775を押下すると、コントローラ300は、画像形成装置103に対して用紙設定を行う。用紙リスト表示領域771で別の用紙を選択し、キャンセルボタン776を押下すると、コントローラ300は、画像形成装置103に対して用紙設定を行わず、用紙設定画面770を閉じる。772の用紙情報表示領域は現在選択されている用紙の設定情報を表示する。図7(a)のトップ画面710にある給紙段ボタン713を押下して、770の画面が開いた時には、給紙段1に現在割り当てられている用紙の情報を表示する。
772の用紙情報表示領域の各項目について説明する。オペレータの利便性向上のために、本実施形態では、一例として、オペレータが頻繁に利用する用紙情報のみを表示している。具体的には、用紙の名称と各種調整項目(画像位置調整、二次転写電圧の調整、カール補正量、光沢性/黒品位の調整、後端部白抜け補正、中綴じ設定、用紙ファンの風量調整である。各項目の説明については図7(b)の用紙設定画面750で説明するため、ここでの説明は省略する。772の用紙情報表示領域では、現在選択されている用紙名称と、各種調整値が画像形成装置103の初期値から変更されているか否かを表示している。変更されていない場合には、調整なしと表示する。変更されている場合は、調整ありと表示する。印刷制御装置102から調整可能な項目についてはボタン773を表示し、対応する調整画面を表示できるようにしている。
ボタン774については、772の用紙情報表示領域に表示されていない情報を確認、設定変更する際に押下するボタンである。例えば、図7(b)の用紙設定画面750を表示するようにしてもよい。
なお、本実施形態は、印刷制御装置102上で動く用紙管理アプリケーションとして説明をするが、用紙管理アプリケーションに限定されるものではない。クライアントコンピュータ101や画像形成装置103において同様の仕組みを実施する形態でもよい。
<実施の形態1>
実施の形態1である印刷制御装置102と画像形成装置103の処理について、図6を用いて説明する。図6(a)は、用紙管理システムの通信構成を示す図である。図6(b)は、用紙管理フローを示す図である。これから説明する印刷制御装置102のプログラムは、図3の外部記憶装置309に格納されており、RAM302に読み出されCPU301によって実行される。
本実施形態では、オペレータが、よく使う用紙に対して複数のお気に入り設定を可能にし、印刷時に用紙情報に含まれるお気に入り情報を使って所望の用紙を見つけ、用紙設定、印刷を行う例を説明する。本実施形態におけるお気に入りとは、オペレータの所望する用紙を見つけやすくするための識別情報である。本実施形態では一例として、用紙情報の一つとしてお気に入りIDを持たせている。印刷工場において、一度印刷した印刷物を追加で100部印刷してほしいという追加受注を受けることがある。その場合、前回印刷した時と同じ用紙を使って印刷するため、よく追加受注を受ける納品先で使用する用紙をすぐに探し出せるように、用紙へお気に入り設定をする使われ方を想定している。具体的には、追加受注をよく受ける納品先向けに、例えば、お得意様A社、お得意様B社、お得意様C社のような名前をつけたお気に入りを作り、各納品先で使う用紙に対してそれぞれお気に入り設定する使い方である。納品先が複数になった場合、一つのお気に入りだけでは区別できないため、用紙情報としては、お気に入りIDを複数持てるようにしている。
ここでは印刷工場が、お得意様A社から社内チラシ(用紙:Mohawa Colorを使用)の印刷依頼を受注し、オペレータが社内チラシを印刷する流れを図6(b)の流れで説明する。説明の前提として、印刷工場では、お気に入りの種類で、お得意様毎に使う用紙とほかの用紙とを区別できるようにしている。お気に入りとしては、お得意様A社、お得意様B社、お得意様C社を登録しており、お得意様毎に使う用紙を登録済みである。
<<お気に入り管理手段>>
まず、お気に入りの管理手段について、図8と図11を用いて説明する。図8(a)は、お気に入りグループの編集画面を示す図である。図8(b)は、お気に入りグループの編集画面を示す図である。図8(c)は、お気に入りグループの編集画面を示す図である。本実施形態としては、お気に入りの管理手段として図8(a)のお気に入り管理画面810がある。お気に入り管理画面810は、用紙設定画面750のお気に入り登録/編集ボタン753を押下することで表示される。トップ画面710の設定ボタン712を押下した時に表示される設定画面から、お気に入り管理画面810に遷移できるようにしてもよい。
図8(a)のお気に入り管理画面810は、お気に入り一覧811、登録ボタン812、編集ボタン813、削除ボタン814、閉じるボタン815で構成される。
お気に入り一覧811は、用紙管理システムとしてお気に入り設定テーブル1230で登録されているお気に入り名称を一覧表示する。コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、設定管理ユニット357からお気に入り設定テーブル1230のお気に入り名称、お気に入りID、アイコンIDを取得し、お気に入り管理画面810を作成する。例えば、管理画面810では、お気に入り設定テーブル1230に従い、アイコンIDに対応するアイコン画像、お気に入り名称を縦に並べて表示している。お気に入り一覧811上で現在選択されているお気に入りが選択状態になっている。
図12(a)は、用紙情報のテーブルを示す図である。図12(b)は、給紙段情報のテーブルを示す図である。図12(c)は、お気に入り情報のテーブルを示す図である。
ここで図12のお気に入り設定テーブル1230について説明する。お気に入り設定テーブルは、用紙管理システムのお気に入りの種別を記憶するための設定テーブルである。お気に入り設定テーブル1230は、設定管理ユニット357で管理され、不揮発領域である外部記憶装置309に保存されている。お気に入り設定テーブル1230は、お気に入り名称、お気に入りID、アイコンIDで構成されている。お気に入り名称は、画面上でユーザに表示するための名称である。お気に入りIDは、お気に入り区別するための識別情報である。アイコンIDは、用紙リスト画面730などで、用紙リスト名称とならべてアイコンでどのお気に入りか区別できるようにするためのアイコンを識別するためのIDである。後述するアイコン一覧822、833で表示されているアイコンには、区別可能なアイコンIDがあらかじめ割り振られているものとする。例えば、丸数字1はアイコンID=1、丸数字2はアイコンID=2というように、アイコンの左から右へ連番でアイコンIDが1番から順番に振られている。コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、アイコンIDに対応するアイコンを読み込み、アイコンを画面に表示するように制御する。
ボタン812は、お気に入りを新規で登録するボタンである。ボタン812が押下されると、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、お気に入り登録画面820を表示するように制御する。
ボタン813は、お気に入り一覧811で選択されているお気に入りを編集するボタンである。ボタン813が押下されると、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、お気に入り編集画面830を表示するように制御する。
ボタン814は、お気に入り一覧811で選択されているお気に入りを削除するボタンである。ボタン814が押下されると、コントローラ300は、設定管理ユニット357に対して、選択中のお気に入りを削除するように制御する。
ボタン815は、お気に入り管理画面810を閉じるためのボタンである。ボタン815が押下されると、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、お気に入り管理画面810を閉じるように制御する。
次に、図8(b)のお気に入り登録画面820について説明する。名称入力フィールド821、アイコン一覧822、OKボタン823、キャンセルボタン824で構成される。名称入力フィールド821は、お気に入りの名称を入力することが可能なテキストフィールドである。名称を変更する場合は、テキストエリアにキーボード112等を使用して、文字を入力することが可能である。以降の説明では、入力時にキーボード114等を使用するといった説明は省略するが、このような入力デバイスを使用して文字を入力することはいうまでもない。OKボタン823が押下されると、コントローラ300は、設定管理ユニット357に対して、入力された名称、選択されたアイコンのアイコンIDをお気に入り設定テーブル1230に追加するように制御する。キャンセルボタン824が押下されると、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、お気に入り登録画面820を閉じるように成業する。アイコン一覧822は、用紙リスト画面730の用紙リスト表示領域731や用紙設定画面750のお気に入り設定領域752で表示可能なアイコン一覧である。オペレータは、本アイコンの中から、使用したいアイコンを1つ選択することが可能である。
次に、図8(c)のお気に入り編集画面830について説明する。名称入力フィールド831、アイコン一覧832、OKボタン833、キャンセルボタン834で構成される。名称入力フィールド831については、名称入力フィールド821と同じため説明を省略する。アイコン一覧832についても、アイコン一覧822と同じため説明を省略する。OKボタン833が押下されると、コントローラ300は、設定管理ユニット357に対して、選択中のお気に入りIDに該当するお気に入り箇所に対して、変更された名称、選択されたアイコンのアイコンIDを設定テーブル1230に書き込むように制御する。キャンセルボタン834については、キャンセルボタン824と同じため説明を省略する。
ここで、図8で説明した画面の画面遷移について図11を用いて説明していく。図11は、お気に入りグループを編集する際の画面遷移を示す図である。まず、お気に入りの新規登録の画面遷移について説明する。図11の画面1110(用紙設定画面750)のお気に入り登録/編集ボタン1111が押下されると、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、画面1120(お気に入り管理画面810)を表示するように制御する。画面1120において、登録ボタン1122が押下されると、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、画面1130(お気に入り登録画面820)を表示するように制御する。画面1130において、名称入力フィールド1131に「お得意様D社」、アイコン一覧1132で「スペード」が選択され、ボタン1133が押下されると、コントローラ300は、お気に入り設定テーブル1230に入力情報を追加する。具体的には、コントローラ300は、設定管理ユニット357に対して、お気に入り名称に「お得意様D社」、お気に入りIDに4(現在1~3まで使用済みのため)、アイコンIDに6を書き込むように制御する。コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、画面1130を閉じるように制御する。
次に、登録済みのお気に入りを編集する際の画面遷移について説明する。画面1120において、お気に入り一覧1121で「お得意様A社」が選択され、編集ボタン1123が押下されると、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、画面1140(お気に入り編集画面830)を表示するように制御する。画面1140において、名称入力フィールド1141に「お得意様E社」、アイコン一覧1142で「ハート」が選択され、ボタン1143が押下されると、コントローラ300は、お気に入り設定テーブル1230に入力情報を上書きする。具体的には、コントローラ300は、設定管理ユニット357に対して、お気に入りID=1の領域に、お気に入り名称に「お得意様E社」、アイコンIDに7を書き込むように制御する。コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、画面1130を閉じるように制御する。
最後に、登録済みのお気に入りを削除する際の画面遷移について説明する。画面1120において、お気に入り一覧1121で「お得意様A社」が選択され、削除ボタン1124が押下されると、コントローラ300は、用紙管理ユニット353に対して、選択中のお気に入りIDをもつ用紙があるか検索するように制御する。用紙管理ユニット353は、登録されているすべての用紙情報を取得し、各用紙の用紙情報のお気に入りIDに一致するIDがあるかを比較する。コントローラ300は、お得意様A社のお気に入りID=1に属する用紙があると検出すると、検索を中断し、UI制御ユニット352に対して、警告画面1150を表示するように制御する。警告画面1150は、該当するお気に入りIDをもつ用紙が一つでも存在する場合、削除してよいか確認する警告画面である。警告画面1150は、メッセージ領域1151に警告のアイコン、文言を表示する。コントローラ300は、はいボタン1152が押下されると、設定管理ユニット357に対して、設定テーブル1230からお気に入りID=1(お得意様A社)の行の設定を削除するように制御する。コントローラ300は、用紙管理ユニット353に対して、用紙設定管理テーブル1210のすべての用紙に対して、用紙情報のお気に入りIDからお気に入りID=1を削除する。例えば、用紙設定管理テーブル1210の用紙ID=1の用紙(Mohawk Color)は、お気に入りIDを2、3、4に上書きする。コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、表示中の画面1110、用紙リスト画面730に対して、再描画するように制御する。なお、もし削除対象のお気に入りがいずれの用紙にも設定されていない場合には、コントローラ300は、設定管理ユニット357に対して、設定テーブル1230からお気に入りID=1(お得意様A社)の行の設定を削除するように制御する。コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、表示中の画面1110、用紙リスト画面730に対して、再描画するように制御する。以上が、お気に入りに管理手段に関する説明である。
<<お気に入り設定手段>>
次に、お気に入り設定手段について説明する。本実施形態では、お気に入りの登録手段としては図7(b)の用紙設定画面750で設定する手段と、図10に示す用紙リスト画面730上での右クリック操作で設定する2つの実施手段がある。
図7(b)の用紙設定画面750で設定する手段について説明する。用紙設定画面750は、用紙の新規登録、登録済み用紙の編集を行うための画面である。用紙設定画面750は、用紙情報入力領域751、用紙情報の調整項目一覧754、調整項目一覧の表示グループを切り替えるプルダウンメニュー755、OKボタン756、キャンセルボタン757で構成される。
用紙情報入力領域751は、用紙情報の中で用紙を扱うのに必要な最低限の設定項目を表示している。本実施形態では、例えば、設定項目としては、名称、坪量、色、表面性、サイズ、特徴、両面2面目、お気に入りを表示している。本説明では、お気に入りに注目して説明するため、お気に入り以外の設定項目は概要のみとする。オブジェクト761は用紙の名称を入力することが可能なテキストエリアである。名称を変更する場合は、テキストエリアにキーボード112等を使用して、文字を入力することが可能である。例えば、新規登録時には空欄にし、編集時は選択中の用紙名称が表示されるようにしてもよい。変更した情報を用紙情報に反映させるためには、用紙設定画面750のOKボタン756を押下する。OKボタン756を押下することで、印刷制御装置102、画像形成装置103の用紙情報を変更することが出来る。
用紙設定画面750のOKボタン756を押下する。キャンセルボタン757を押下することで、用紙設定をキャンセルすることが出来る。オブジェクト762は坪量を入力することが可能なテキストエリアである。動作は、オブジェクト761の名称テキストエリアと同等なので、以降同様の場合は説明を省略する。オブジェクト763は用紙の色情報を表示し、一覧から選択可能なプルダウンメニューである。オブジェクト764は表面性情報を表示用紙の色を表示し、一覧から選択可能なプルダウンメニューである。オブジェクト765は用紙のサイズ情報を表示し、一覧から選択可能なプルダウンメニューリストである。766は、オブジェクト765でユーザー定義サイズが選択されたときに入力可能になる、用紙サイズの主走査、副走査方向の長さを入力することが可能なテキストエリアである。用紙設定画面750では、用紙サイズがA4であるため、入力できないようにグレーアウトされている。なお、入力単位はミリ、インチが切り替えられるようにミリ、インチを切り替える可能なボタンが配置されていてもよい。オブジェクト767は特長情報を表示し、一覧から選択可能なプルダウンメニューリストである。オブジェクト768は封筒のフラップ位置を表示し、一覧から選択可能なプルダウンメニューリストである。オブジェクト767で封筒が選択された場合に、入力可能になるプルダウンメニューリストである。オブジェクト769は両面2面目情報を表示し、設定ありなしを切り替えられるラジオボタンである。両面2面目情報とは、すでに表面に定着済みの紙を給紙段に入れて、裏面を定着する場合に転写の電圧を変える設定である。
お気に入り設定領域752は、お気に入り設定テーブル1230に保存されているお気に入り一覧を表示し、いずれのお気に入りに所属させるか設定可能なメニューである。ここでは、チェックボックス付でお気に入り一覧が752のように表示され、チェックボックスにチェックが入っていると、対象のお気に入りに所属していることを示す。例えば、752では3つのお気に入り(お得意様A社、お得意様B社、お得意様C社)にチェックが入っていないので、いずれのお気に入りにも属していないということを示す。変更した情報を用紙情報に反映させるためには、用紙設定画面750のOKボタン756を押下する。OKボタン756を押下することで、印刷制御装置102、画像形成装置103の用紙情報を変更することが出来る。用紙設定画面750の作成指示を受けると、コントローラ300は、設定管理ユニット357に対して、お気に入り設定テーブル1230を取得するように制御する。コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、取得したお気に入り設定テーブル1230の情報に従い、用紙設定画面750を表示するように制御する。
お気に入り登録/編集ボタン753は、お気に入り管理画面810を表示するためのボタンである。お気に入り管理画面810については、すでに説明済みのため説明を省略する。
調整項目一覧754は、用紙情報に含まれる設定値で調整可能な項目について、名称、調整あり/なし、表示グループが一覧表示されている。なお、調整項目の調整は、754で調整項目を選択すると、用紙設定画面750に調整値の詳細値と調整ボタンが表示され、調整ボタン押下で対象の調整画面が表示されるようになってもよい。754に表示されている調整項目について概要を説明する。光沢性/黒品位の調整とは、普通紙やコ-ト紙を使用するときなどに、定着器の温度を調整することで、出力画像の光沢を調整する項目である。表示グループとしては、画質と定義する。二次転写電圧の調整とは、トナー像を用紙に転写する際の電圧を変える調整項目である。表示グループとしては、画質と定義する。後端部白抜け補正とは、搬送方向に対する用紙の後端で、トナーが白く抜けたり、色が薄くなる場合に転写電圧を変える調整項目である。表示グループとしては、画質と定義する。二次転写除電バイアス調整とは、中間転写ベルトに残った静電気を除去するための電圧値(除電バイアス)を変更する調整項目である。表示グループとしては、画質と定義する。ITBの画像除去調整とは、中間転写ベルトの画像除去の程度を変える調整項目である。表示グループとしては、画質と定義する。トナー量調整モードとは、トナーの総量を変える調整項目である。表示グループとしては、画質と定義する。一次転写電圧の調整とは、中間転写ベルトからトナー像を用紙に転写する際の電圧を変える調整項目である。表示グループとしては、画質と定義する。
レジループ量の調整とは、画像位置を調整する際に形成される用紙のたわみの量を変更する調整項目である。表示グループとしては、画質と定義する。レジ速度の調整とは、画像位置を調整するときの速さを変える調整項目である。表示グループとしては、画質と定義する。画像こすれ補正の調整とは、水分量のムラによって用紙が変形し、搬送不良発生したことが原因の画像の乱れや濃度ムラ発生時に、搬送速度を変える調整項目である。表示グループとしては、画質と定義する。定着圧力の調整とは、定着圧力を変える調整項目である。表示グループとしては、画質と定義する。定着速度の調整とは、定着速度を変える調整項目である。表示グループとしては、画質と定義する。
画像位置調整とは、表面、裏面の用紙に対する印字位置を変える調整項目である。表示グループとしては、画像位置と定義する。先端/後端余白調整とは、印刷時の搬送方向に対して先端側と後端側の余白の長さを変える調整項目である。表示グループとしては、画像位置と定義する。横レジの自動調整とは、画像が搬送方向に対して垂直(横)にずれないように調整する項目である。表示グループとしては、画像位置と定義する。用紙さばきファンの風量調整とは、用紙をさばく際のファンの風量を変える調整項目である。表示グループとしては、用紙搬送と定義する。定着前搬送ファンの風量調整とは、定着前搬送ファンの風量を変える調整項目である。表示グループとしては、用紙搬送と定義する。
プルダウンメニュー755は、調整項目一覧754をグループごとにフィルタ表示するためのフィルタを選択可能にするプルダウンメニューである。例えば、プルダウンメニュー755で、画質を選択されると、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、調整項目一覧754で表示グループが画質である調整項目のみ表示するよう制御する。
次に、用紙リスト画面730上での右クリック操作でお気に入り設定する手段について図10と図13(a)を用いて説明する。
図10は、お気に入り登録する際の画面遷移を示す図である。図13は(a)は、お気に入り登録処理のフローを示す図である。図13(b)は、お気に入り表示のフローを示す図である。
ステップS1301において、コントローラ300は、用紙リスト画面1010で、ミグクリックを検知すると、UI制御ユニット352に対して、表示中の用紙のお気に入りアイコン領域1011が右クリックされたかどうか判断するように制御する。例えば、用紙リスト表示領域771において、最初の列にお気に入りアイコン表示用の列を作っておく。コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、クリックされた行番号と列番号を取得し、列番号がお気に入りアイコン表示用の列の番号と一致するかで判断する。どの用紙が選択されているかは、用紙リスト表示領域771のどの行がクリックされたか行番号で判断する。また、コントローラ300は、UI制御ユニット352からクリックの種別を取得し、右クリックかどうか判断する。
ステップS1302において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、クリックされた行番号、列番号から選択されたメディアのお気に入りIDを取得するように制御する。
ステップS1303において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、用紙リスト画面1020のお気に入り登録メニュー1021を表示するように制御する。例えば、コントローラ300は、設定管理ユニット357から取得したお気に入り設定テーブル1230を取得して、お気に入り登録メニュー1021に表示するお気に入り名称、アイコンを画面に埋め込む(付与する)ように制御する。コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、ステップ1302で取得した選択された用紙のお気に入り設定に従い、お気に入り登録メニュー1021のお気に入りの中で、一致するお気に入りIDに対してチェックをつけるように制御する。お気に入り登録メニュー1021は、複数のお気に入りにチェックをつけることが可能である。
ステップS1304において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、お気に入りのチェックボックスの状態変化を検知するように制御する。具体的には、お気に入り登録メニュー1021のチェックボックスがクリックされたかを検知する。例えば、お気に入り登録メニュー1021において、お得意様C社をクリックされた場合には、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、お得意様C社のチェックボックスにチェックを入れ、ステップS1305へ処理を進めるように制御する。お得意様C社をクリックされない場合には、コントローラ300は、検知処理を継続する。もし、お気に入り登録メニュー1021以外の領域がクリックされた場合には、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、お気に入り登録メニュー1021を閉じるように制御する。
ステップS1305において、コントローラ300(用紙管理ユニット353)は、選択されている用紙の用紙設定管理テーブル1210の領域を制御する。これにより、お気に入り登録メニュー1021のチェックが入っているお気に入りIDが上書きされる。なお、お気に入りのチェックすべて入っていない場合には、用紙設定管理テーブル1210のお気に入りIDに設定なしを設定する。コントローラ300は、用紙設定管理テーブル1210への書き込みが完了すると、UI制御ユニット352に対して、お気に入り登録メニュー1021を閉じるように制御する。コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、表示中の用紙リスト画面1020、および用紙設定画面770の用紙リスト表示領域をお気に入りIDに従い、お気に入りのアイコンを更新する。コントローラ300は、お気に入りIDが1つの場合には、お気に入りIDに対応するアイコンを表示する。コントローラ300は、お気に入りIDが2つ以上の場合には、お気に入り登録メニュー1021で登録対象のお気に入りのアイコンとは異なる、複数のお気に入りが設定されていることを意味するアイコンを表示する。例えば、図10のオブジェクト1022のようなアイコンとする。コントローラ300は、お気に入りIDが設定なしの場合は、お気に入りのアイコンを表示しない。
以上が、用紙リスト画面1010で選択中の用紙のお気に入りアイコンを右クリックした際のお気に入り設定手段についての説明である。なお、ここでは説明の都合上、選択された一つの用紙に対する右クリックのお気に入り設定手段を説明したが、複数用紙を選択して右クリックすることで、選択中のすべての用紙に対して一括してお気に入りを登録できるようにしてもよい。例えば、用紙リスト画面1010で、複数用紙をCtrl+左クリックで選択し、お気に入りアイコン領域1011を右クリックされたとする。コントローラ300は、ステップS1303において、UI制御ユニット352に対して、お気に入り登録メニュー1021をすべてのチェックが外して表示するように制御する。ステップS1304において、コントローラ300は、いずれかのお気に入りがチェックされたことを検知し、ステップS1305へ処理を進める。ステップS1305において、コントローラ300は、用紙管理ユニット353に対して、選択中の用紙すべてに用紙IDに対応する用紙設定管理テーブル1210のお気に入りIDを書き込む処理を行う。書き込むお気に入りIDとしては、現在書き込み対象の用紙IDに設定されているお気に入りIDとお気に入り登録メニュー1021でチェックが入っているお気に入りIDの論理和をとったお気に入りIDを書き込む。例えば、用紙ID=1,2の用紙選択されている状態で、お気に入り登録メニュー1021でお得意様B社にチェックを入れた場合、用紙ID=1のお気に入りIDは1,2で書き込む。また、用紙ID=2のお気に入りIDは1,2で書き込む。
なお。本実施形態では、右クリックでお気に入り登録メニュー1021を出す形態を一例として記載したが、右クリックに限定されるものでない。例えば、キーボードのショートカットキーとして、特定のキー押下によってお気に入り登録メニュー1021を表示してもよい。または、特定のキー押下の組み合わせで、お気に入り登録メニュー1021を出さずにキーに対応するお気に入りを登録できるようにしてもよい。
<<お気に入り表示手段>>
ここから、上記で説明したお気に入り情報を使って、オペレータが社内チラシを印刷する流れを図6(b)の流れで説明する。
ステップS601において、オペレータは用紙管理システムのトップ画面710の用紙リストボタン711を押下する。
ステップS602において、印刷制御装置102のコントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、用紙管理ユニット353から用紙設定管理テーブル1210取得するように制御する。コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、取得した用紙リストに従い、用紙リスト画面910を作成するように制御する。
ここで、用紙リスト画面の詳細について図7(a)の用紙リスト画面730を使って説明する。用紙リスト画面730は、CPU301からの指示に従ってそのビデオメモリに描画すると共に、ビデオメモリに描画されたイメージデータをビデオ信号として表示装置111に出力され、表示される。画面730には、用紙リスト表示領域731と用紙リストの表示方法を選択するプルダウンメニュー732、用紙の検索入力エリア733、用紙リストへの用紙追加ボタンを表示する。用紙追加ボタンとしては、用紙リストに新規用紙を登録する新規登録ボタン734、用紙リストに既存の用紙を複製する複製ボタン735、用紙データベースから用紙を作成するデータベースから登録ボタン736が表示される。
図9は、給紙段に用紙登録する際の画面遷移を示す図である。オブジェクト731の用紙リスト表示領域について説明する。オブジェクト731は用紙リストを表示する表である。列に用紙情報を、行に用紙が設定される。表示されている用紙の属性情報以外を表示したい場合は、オブジェクト737のスライダーバーを操作することで表示可能となる。また、表示されている用紙以外を表示したい場合は、オブジェクト738のスライダーバーを操作することで表示可能となる。選択中の用紙は、選択されていることが分かるように反転表示されている。オブジェクト731の用紙リストの表より、選択されていない用紙いずれかを選択すると、731の用紙表示領域に選択中の用紙の情報が表示される。本実施形態では、お気に入りアイコンが表示されている列739を右クリックすると図10のお気に入り登録メニュー1021を表示し、それ以外の列740を右クリックすると図9の用紙登録コンテキストメニュー932が表示される。なお、このように列739と列740で処理を変えているが、両方の列に対して左クリックを実施した際の処理としては共通の処理として、左クリックされた用紙が選択状態になるようにしている。なお、もし、用紙が複数選択された状態で、列740が右クリックされた場合、例えば、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、用紙登録コンテキストメニュー932を表示しないように制御する。これは、一つの給紙段に対して、複数用紙を設定することはないためである。なお、別の実現手段として、複数選択を外して、最後にクリックした用紙のみを選択状態にし、選択中の用紙(最後にクリックした用紙)に対する、用紙登録コンテキストメニュー932を表示するように制御してもよい。
732の用紙リストの表示方法を選択するプルダウンメニューについて説明する。プルダウンメニュー732では、オブジェクト731の用紙リスト表示領域の表示手段を表示している。本実施形態では、一例として、すべてを表示、お得意様A社、お得意様B社、お得意様C社、履歴という表示手段とする。画面表示時にはすべてを表示が選択されているものとする。
お得意様A社、お得意様B社、お得意様C社というのは、用紙情報のお気に入りIDごとにオブジェクト731の用紙リスト表示領域の表示内容をフィルタするための選択肢である。
ステップS603において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して表示装置111へ用紙リスト画面910を表示するように制御する。
ステップS604において、オペレータは、プルダウンメニュー732で、お得意様A社を選択する。
ステップS605において、コントローラ300(UI制御ユニット352)は、プルダウンメニュー911の変更を検知する。そして、コントローラ300は、用紙設定管理テーブル1210の用紙情報からプルダウンメニュー911の選択に従い、用紙リストを作成する。例えば、プルダウンメニュー911で図10のようにお得意様A社が選択されると、コントローラ300は、用紙設定管理テーブル1210の用紙情報のお気に入りIDを参照し、お得意様A社(お気に入りID=1)を含むか否か判断する。コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、一致する用紙を用紙リスト表示領域731に追加する。図13(b)のフローチャートを用いて処理の流れを説明する。
ステップS1321において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、用紙リスト表示領域731に表示する用紙情報の行番号nの初期値を0とするように制御する。
ステップS1322において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、表示対象のお気に入りを取得するため、プルダウンメニュー911の選択内容を参照する。ここでは、お気に入りとして、お得意様A社(お気に入りID=1)が取得できる。
ステップS1323において、コントローラ300は、用紙管理ユニット353に対して、用紙設定管理テーブル1210のn+1行目(1行目)の用紙情報を取得し、取得した用紙情報のお気に入りIDを参照する。ここでは、用紙(Mohawk Color)のお気に入りID=1が取得される。
ステップS1324において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、ステップS1323で取得したお気に入りIDがステップS1322で取得したお気に入りIDと一致するか判断するように制御する。ここでは、お気に入りID=1と一致するかどうか判断する。一致した場合は、コントローラ300は、ステップS1325へ処理を進める。一致しなかった場合には、コントローラ300は、ステップS1326へ処理を進める。ここでは、用紙(Mohawk Color)のお気に入りIDは、お気に入りID=1と一致するため、処理をステップS1325へ進める。
ステップS1325において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、n+1行目の用紙情報を用紙リスト表示領域731に追加する。ここでは、コントローラ300は、用紙(Mohawk Color)を用紙リスト表示領域731に追加する。
ステップS1326において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、用紙リスト表示領域731に表示する用紙情報の行番号nを1インクリメントする。
ステップS1327において、コントローラ300は、用紙管理ユニット353に対して、用紙設定管理テーブル1210の終端に到達したかどうかを判断する。終端に到達した場合には、コントローラ300は、ステップS1328へ処理を進める。終端に到達していない場合には、コントローラ300は、ステップS1323へ処理を進め、残りの用紙設定テーブルの用紙情報に対してステップS1323~ステップS1326を繰り返し処理する。ここでは、用紙設定管理テーブル1210には用紙情報が残っているため、コントローラ300は、ステップS1323へ処理を進める。コントローラ300は、用紙管理ユニット353に対して、用紙設定管理テーブル1210のn+1行目(2行目)の用紙情報を取得し、ステップS1323~ステップS1326の処理を進める。
ステップS1328において、プルダウンメニュー911の選択内容に一致する用紙のみを用紙リスト表示領域731に表示する準備ができたので、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、用紙リスト画面920を表示するように制御する。なお、お気に入りIDが複数登録されている用紙(例えば、図12の1210の用紙(用紙ID=2))の場合は、プルダウンメニュー911でお得意様A社およびお得意様B社のどちらを選択しても、用紙リスト表示領域731に表示される。
説明を図6に戻す。ステップS606において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、ステップS605でお得意様A社フィルタ済みの用紙リスト表示領域731を含む用紙リスト画面920を表示するように制御する。換言すると、用紙リスト画面920は、お得意様A社に紐付く用紙情報のみを一覧可能である。
なお、プルダウンメニュー911の選択内容にかかわらず、列739をクリックした場合には、1021にはすべてのお気に入りが表示されるものとする。例えば、プルダウンメニュー911がお得意様A社になっていたとしても、オブジェクト1021にはお得意様A社、お得意様B社、お得意様C社が表示されるものとする。
ステップS607において、オペレータは、お得意様A社の印刷で使う用紙(Mohawk Color)921を左クリックで選択する。コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、左クリックで選択された用紙情報921を用紙情報931のように選択状態となるように制御する。オペレータは、用紙を給紙段へ割り当てるために名称の領域を右クリックする。
ステップS608において、コントローラ300は、図7(a)の列740で説明したようにお気に入りアイコン以外の列で右クリックを検知した場合、UI制御ユニットに対して、用紙登録コンテキストメニュー932を作成するように制御する。コントローラ300は、用紙管理ユニット353から用紙931に該当する用紙設定管理テーブル1210の設定可能給紙段IDを取得し、給紙段管理テーブル1220から対応する給紙段名称を取得するように制御する。例えば、図9の例では、コントローラ300は、用紙931(用紙ID=1)の設定可能給紙段ID={1、2、3、4、5}を取得し、給紙段管理テーブル1220から各給紙段IDの給紙段名称を取得する。この例では、用紙カセット1、用紙カセット2、用紙カセット3、用紙カセット4、手差しトレイが取得され、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、用紙登録コンテキストメニュー932を作成する。
ステップS609において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、用紙登録コンテキストメニュー932を表示するように制御する。
ステップS610において、オペレータは用紙登録コンテキストメニュー932から用紙を登録する給紙段(用紙カセット1)を選択する。
ステップS611において、コントローラ300は、用紙管理ユニット353に対して、選択中の用紙931に対応する用紙設定管理テーブル1210の情報を用紙カセット1(給紙段ID=5)に登録するための用紙設定指示を作成するように制御する。コントローラ300は、ネットワーク制御ユニット355に対して、LANコントローラ306を制御して制御ケーブル108を経由して画像形成装置103へ用紙設定指示を送信する。
ステップS612において、画像形成装置103のコントローラ200は、LANコントローラ206で用紙設定指示を受信すると、指定された給紙段(ここでは用紙カセット1)に対して、受信した用紙931の用紙情報を設定する。図6では、右クリックを用いた用紙設定手段で説明しているが、本実施形態では図9に示すように用紙931をドラックして、トップ画面940の用紙カセット1の給紙段ボタン941へドロップすることで用紙設定できる。コントローラ300は、用紙設定を行った用紙の使用履歴をカウントアップし、用紙管理ユニット353に対して、対象の用紙IDの用紙設定管理テーブル1210の使用履歴に使用履歴を書き込むように制御する。
ステップS613において、オペレータは、画像形成装置103の用紙カセット1を開け、用紙931の紙束をセットする。オペレータは、用紙カセット1を閉じる。
以上が、印刷に使う用紙を設定する手順の説明である。ここから、用紙931を使ったA社ジョブ1を印刷する流れを説明する。
ステップS614において、オペレータはクライアントコンピュータ101からA社ジョブ1を作成し、用紙931を使用するように設定変更したうえで、印刷制御装置102へ印刷アプリケーション、またはプリンタドライバを使用して印刷指示を出す。印刷指示には、印刷で使用する用紙の種類や給紙段の指定などが含まれ、印刷指示時に印刷アプリケーション、またはプリンタドライバのUIで指定される。クライアントコンピュータ101は、印刷処理の実行指示としてPDL(Page Description Language)データを印刷制御装置102に送信する。本実施例では、PDLデータには印刷で使用する用紙の種類または給紙段が指定されているものとする。ここでは、プリンタドライバのUIで給紙段として用紙カセット1が指定されているものとする。
ステップS615において、印刷制御装置102のコントローラ300は、受信されたPDLデータに基づいてRIP(Raster Image Processor)処理し、画像形成装置103で読み込み可能なラスターイメージデータ等を生成する。コントローラ300は、PDLデータに含まれる印刷指示を解析し、印刷処理に用いられる印刷設定情報を作成する。
ステップS616において、コントローラ300は、該画像データ及び印刷処理に用いられる印刷設定情報を印刷データとして画像形成装置103にそれぞれ送信する。ここでは、印刷データに給紙段として用紙カセット1が指定されている。本実施形態では、コントローラ300は、ネットワーク制御ユニット355に対して、LANコントローラ306を制御して、制御ケーブル108を経由して印刷設定情報を画像形成装置103へ送信するように制御する。また、コントローラ300は、ジョブ管理ユニット356に対して、ビデオインターフェース310を制御して、画像ビデオケーブル107を経由して該画像データを画像形成装置103へ送信するように制御する。
ステップS617において、画像形成装置103のコントローラ200は、受信した印刷データに従い、指定された給紙段、または指定された用紙の種類が登録された給紙段から紙を給紙するように制御する。ここでは、印刷データに給紙段として用紙カセット1が指定されているため、用紙カセット1を使用する。
ステップS618において、コントローラ200は、印刷インターフェース207を介して接続される印刷部(プリンタエンジン)213に出力情報としての画像信号を出力し印刷するように制御する。
以上がお気に入り表示を使用して、所望の用紙を見つけ、印刷する一連の流れについて説明した。これによって、オペレータは、複数のお得意様(納品先)ごとに所望の用紙が決まっているような使われ方においても、オペレータが所望する用紙(お得意様A社の用紙Mohawk Color)を容易に見つることが可能となる。これにより、ディジタル複合機用紙に関する用紙設定操作を行うオペレータの利便性が向上する。
<実施の形態2>
実施の形態1において、お気に入り設定手段でお気に入りされたお気に入り用紙が多くなった場合、お気に入り表示を行っても用紙をすぐに見つけることが難しくなってくる場合がある。例えば、お気に入りとしてお得意様A社、お得意様B社、お得意様C社を用意して、納品先ごとに使用する用紙をお気に入り設定する運用をしていたとする。しかし、お得意様A社からの受注する印刷成果物の種類が増え、お得意様A社に所属する用紙が多くなってスクロールしないとならない状況になったとする。オペレータは、お得意様A社の印刷を行うときに、用紙リスト画面730でプルダウンメニュー732をお得意様A社にしてフィルタをかけても所望の用紙を見つけにくくなってしまう。
そこで、本実施形態では、前記状況になった場合、不要なお気に入り用紙を削除して、所望の用紙を見つけやすい状況を維持することができるようにする。具体的には、お気に入り設定手段実施後に、お気に入り設定がされた用紙合計数が所定の閾値に到達した場合、お気に入り設定を解除する画面を表示するようにする。
本実施形態の処理について図14、図15を用いて説明する。図14は、お気に入り登録をする際の画面遷移を示す図である。図15は、お気に入り登録処理のフローを示す図である。なお、お気に入り登録処理の説明については、実施の形態1で説明済みのため、以降では説明を省略する。図14の用紙リスト画面1410において、オペレータは、用紙1411が選択されている状態で、お気に入りアイコン領域1412を右クリックする。オペレータは、お気に入り登録メニュー1413において、お得意様C社にチェックを入れる。
ここからは、図15のフローチャートを用いて説明する。
ステップS1501において、コントローラ300は、用紙管理ユニット353に対して、お気に入り設定がされている用紙合計数を計算し、所定の閾値を越えるか判断するように制御する。例えば、お気に入り設定がされている用紙合計数は、用紙設定管理テーブル1210の用紙情報を参照し、お気に入りIDが設定されている用紙の数を数えることで計算する。もし、お気に入り設定がされている用紙合計数が閾値を越えた場合、コントローラ300は、ステップS1502へ処理を進める。もし、お気に入り設定がされている用紙合計数が閾値を越えなかった場合には、何もせずにお気に入り設定処理を終了する。
ステップS1502において、コントローラ300は、お気に入り解除画面1420を表示するために、用紙管理ユニット353に対して、いずれかのお気に入りに所属する用紙情報のみが追加された用紙リスト表示領域1422を生成するように制御する。気に入り解除画面1420は、用紙情報の設定されたお気に入り登録を解除可能な画面である。お気に入り解除画面1420には、登録解除を促すメッセージが表示される。基本的な処理の流れは、図13(b)のステップS1321~S1327の処理フローと同様なので、ここでは違う部分のみを説明する。
ステップS1321は、処理内容に違いがないため説明を省略する。
ステップS1322において、コントローラ300は、表示対象のお気に入りとして、お気に入り設定テーブル1230に登録されているお気に入りIDすべてを表示対象とする。ここでは、お気に入りID=1、2、3を表示対象とする。
ステップS1323は、処理内容に違いがないため説明を省略する。
ステップS1324において、コントローラ300は、用紙設定管理テーブル1210のn+1行目の用紙情報のお気に入りIDが、お気に入りID=1、2、3のいずれかに一致するかチェックする。いずれかのお気に入りIDに一致する場合には、ステップS1325へ処理を進める。いずれかのお気に入りIDに一致しない場合には、ステップS1326へ処理を進める。
ステップS1326は、処理内容に違いがないため説明を省略する。
ステップS1327は、処理内容に違いがないため説明を省略する。用紙設定管理テーブル1210のすべての用紙に対してここまでの処理を経て、ステップS1502が完了する。
ステップS1503において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、ステップS1502で作成した用紙リスト表示領域1422を、表示領域の使用履歴の回数の少ない順番(昇順)になるように用紙の順番を並び替えるように制御する。
ステップS1504において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、お気に入り解除画面1420を表示するように制御する。
お気に入り解除画面1420は、用紙リストの表示方法を選択するプルダウンメニュー1421、用紙リスト表示領域1422、用紙の検索入力エリア1427、お気に入り解除画面1420を閉じるための閉じるボタン1426で構成されている。用紙リスト表示領域1422は、737、738と同様のスライダーバー1424、1425をもつ。プルダウンメニュー1421以外は、用紙リスト画面730と同様のため、説明は省略する。違いは、プルダウンメニュー1421にお気に入りいずれかに該当する意味の「お気に入り」という選択肢を表示している点である。ここでは、「お気に入り」はお気に入りID=1,2、3のいずれかに該当するという意味を示す。なお、本実施形態では、お気に入り解除画面1420に、お気に入り解除画面1420を以降表示するかしないか切り替えるチェックボックスを設けてもよい。
以上がお気に入りの数が所定数よりも増えた時に、不要なお気に入り用紙を削除する手段に関する説明である。これによって、お気に入りの登録数が増えた場合、所望の用紙を見つけやすくするため不要なお気に入りの削除を促す画面へ誘導できる。オペレータは、不要なお気に入りを削除することで所望の用紙を見つけやすさを維持することが可能になる。そのため、オペレータは、所望する用紙を容易に見つることが可能となる。
<実施の形態3>
実施の形態2において、お気に入りの数が増えた時に、不要なお気に入り用紙を削除する手段について説明した。しかし、お気に入り解除画面から、解除したい用紙を一つずつ選択してお気に入りを解除するのは手間がかかる。特に、不要なお気に入りのグループ自体がある場合は、グループ自体を削除したほうが、オペレータにとってお気に入りの解除がしやすい場合がある。
そこで、本実施形態では、前記状況(特定の条件)になった場合、実施の形態2とは違い、不要なお気に入りのグループを削除して、所望の用紙を見つけやすい状況を維持することができるようにする。具体的には、お気に入り設定手段実施後に、お気に入り設定がされた用紙合計数が所定の閾値に到達した場合、お気に入り解除画面1620を表示するようにする。
本実施形態の処理について図16、図17を用いて説明する。図16は、お気に入り登録をする際の画面遷移を示す図である。図17は、お気に入り登録処理のフローを示す図である。
なお、お気に入り登録処理の説明については、実施の形態1で説明済みのため、以降では説明を省略する。図16の用紙リスト画面1610において、オペレータは、用紙1611が選択されている状態で、お気に入りアイコン領域1612を右クリックする。オペレータは、お気に入り登録メニュー1613において、お得意様C社にチェックを入れる。
ここからは、図17のフローチャートを用いて説明する。ステップS1701において、コントローラ300は、用紙管理ユニット353に対して、お気に入り設定がされている用紙合計数を計算し、所定の閾値を越えるか判断するように制御する。S1501と同じ処理のため、説明は省略する。もし、お気に入り設定がされている用紙合計数が閾値を越えた場合、コントローラ300は、ステップS1702へ処理を進める。もし、お気に入り設定がされている用紙合計数が閾値を越えなかった場合には、何もせずにお気に入り設定処理を終了する。換言すると所定数までは通常通りにお気に入りを登録可能である。
ステップS1702において、コントローラ300は、お気に入り解除画面1620を表示する。お気に入り解除画面1620は、お気に入り管理画面と画面構成自体は同じである。違いは、画面内でオペレータに対して「使っていないお気に入りはありませんか?」とメッセージを表示する点のみである。
ステップS1703。ステップS1704において、実施の形態1の図11の「登録済みのお気に入りを削除する際の画面遷移」で警告画面1150を説明している部分と同じ処理のため、説明を省略する。
以上がお気に入りの数が増えた時に、不要なお気に入りグループを削除する手段に関する説明である。これによって、お気に入りの登録数が増えた場合、所望の用紙を見つけやすくするため不要なお気に入りグループの削除を促す画面へ誘導できる。オペレータは、不要なお気に入りグループを削除することで、不要なお気に入りをまとめて削除でき、所望の用紙を見つけやすさを維持することが可能になる。そのため、オペレータは、所望する用紙を容易に見つることが可能となる。
<実施の形態4>
実施の形態2,3において、お気に入りの数が増えた時に、不要なお気に入り用紙、グループを削除する手段について説明した。しかし、お得意様が増えて、従来のお得意様も継続してお得意様である状況の場合、お気に入りは増えても、現状のお気に入りは維持したい場合がある。
そこで、本実施形態では、前記状況になった場合、実施の形態2、3とは違い、お気に入りを削除せずに、所望の用紙を見つけやすい状況を維持することができるようにする。具体的には、お気に入り設定がされた用紙合計数が所定の閾値に到達した場合、用紙リスト画面1810を表示する際に、用紙リスト画面1810をすぐに用紙検索が実施できる状態にする。
本実施形態の処理について図18、図19を用いて説明する。図18は、用紙リスト画面を示す図である。図19は、用紙リスト表示処理のフローを示すである。
ここからは、図19のフローチャートを用いて説明する。本フローチャートは、トップ画面のボタン711が押下された、または、表示中の用紙リスト画面1810が最前面に描画されるタイミングで実施される処理について説明するものである。
ステップS1901において、コントローラ300は、用紙管理ユニット353に対して、お気に入り設定がされている用紙合計数を計算し、所定の閾値を越えるか判断するように制御する。S1501と同じ処理のため、説明は省略する。もし、お気に入り設定がされている用紙合計数が閾値を越えた場合、コントローラ300は、ステップS1902へ処理を進める。もし、お気に入り設定がされている用紙合計数が閾値を越えなかった場合には、何もせずにお気に入り設定処理を終了する。
ステップS1902において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、検索入力エリア1812に画面の入力フォーカスを設定する。
ステップS1903において、コントローラ300は、お気に入り登録されているすべての用紙の用紙リスト1813を作成する。図15のステップS1502での説明と同様であるため、説明を省略する。
ステップS1904において、コントローラ300は、ステップS1902で作成した用紙リスト1813を使用履歴順でソートする。図15のステップS1503での説明と同様であるため、説明を省略する。
ステップS1905において、コントローラ300は、UI制御ユニット352に対して、用紙リスト画面1810を表示するように制御する。プルダウンメニュー1811にお気に入りいずれかに該当する意味の「お気に入り」という選択肢を表示する。ここでは、「お気に入り」はお気に入りID=1、2、3のいずれかに該当するという意味を示す。
以上がお気に入り登録数が増えた時に、用紙リスト画面表示時に用紙の検索入力エリアにすぐにキーワードを入力可能な状態にする手段に関する説明である。これによって、お気に入りの登録数が増えた場合、お気に入り手段よりも所望の用紙を見つけやすい検索手段へ誘導できる。そのため、オペレータは、お気に入りの登録数が非常に多い状況下でも、所望する用紙を容易に見つることが可能となる。
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。例えば、システムソフトウェア351に記載されたモジュールの一部を外部サーバで実行するように構成し、外部サーバで処理された結果を取得することで、機能を実現してもよい。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施例の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施例及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
なお、各実施例中に登場する略称の定義は次の通りである。ASICとは、Application Specific Integrated Circuitのことである。CPUとは、Central Processing Unitである。FAXとはFACSIMILEのことである。LANとは、Local Area Networkのことである。MFPとは、Multi Function Peripheralのことである。PCとは、Personal Computerのことである。PDLとは、Page Description Languageのことである。RAMとは、Random‐Access Memoryのことである。ROMとは、Read Only Memoryのことである。SFPとは、Single Function Peripheralのことである。UIとは、User Interfaceのことである。USBとは、Universal Serial Busのことである。IFとはInterfaceのことである