JP7277350B2 - 伝動用vベルト及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明のローエッジタイプVベルト(ローエッジタイプの伝動用Vベルト)は、圧縮ゴム層の内周面の少なくとも一部の領域が、少なくとも浮き編部を有する編布で被覆されたローエッジタイプVベルトであれば、特に限定されない。ローエッジタイプVベルトには、ローエッジVベルト、ローエッジコグドVベルトが含まれる。さらに、ローエッジコグドVベルトは、ローエッジVベルトの内周側のみにコグが形成されたローエッジコグドVベルトと、ローエッジVベルトの内周側及び外周側の双方にコグが形成されたローエッジダブルコグドVベルトとに大別できる。これらのうち、コグ谷(コグ底)で発生する亀裂を効果的に抑制できる点から、ローエッジVベルトの少なくとも内周側にコグ部が形成されたローエッジコグドVベルトが好ましい。
本発明では、編布は、浮き編部を少なくとも有している。そのため、圧縮ゴム層の少なくとも一部の領域を前記編布で被覆することにより、ベルトの屈曲及び伸張に対して編布が十分に追従でき、ベルトからの剥離や編布自体の破壊が抑制されるため、圧縮ゴム層における亀裂の発生を有効に低減してベルトの寿命を向上できる。
編布は、その編み方により緯編と経編とに大別されるが、より伸縮性に優れる緯編が好ましい。編布の編組織は、通常、基本要素(基本ループ構造又は基本構造)である3種類の編目構造(又は編み方)、すなわち、ニットループ(ループ部)、タックループ、ウェルト(浮き編部、ミス、フロート又は沈み)から形成され、これらのなかでも、主としてニットループで形成されることが多い。なお、ウェルト(浮き編部)は、ループ構造を形成しないものの、基本要素(基本ループ構造又は基本構造)に含まれる。
編布を形成する糸は、特に制限されないが、生産性及び耐久性を向上し易い点から、伸縮性糸であるのが好ましい。前記糸を形成する材質又は繊維としては、例えば、ポリオレフィン繊維(ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維など)、ビニルアルコール系繊維(ポリビニルアルコール繊維、エチレン-ビニルアルコール共重合体の繊維、ビニロン繊維など)、ポリアミド繊維(ポリアミド6繊維、ポリアミド66繊維、ポリアミド46繊維などの脂肪族ポリアミド繊維、アラミド繊維などの芳香族ポリアミド繊維など)、アクリル繊維、ポリエステル繊維[ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)繊維、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維、ポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維などのポリC2-4アルキレンC6-14アリレート系繊維、ポリアリレート系繊維など]、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維、ポリウレタン繊維などの合成繊維;アセテート繊維、トリアセテート繊維、プロミックス繊維などの半合成繊維;レーヨン、キュプラ、リヨセルなどの再生繊維;綿、麻、羊毛、絹などの天然繊維;ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維などの無機繊維などが挙げられる。
編布の目付けは、例えば、80~400g/m2(例えば、100~350g/m2)、好ましくは120~300g/m2(例えば、150~250g/m2)、さらに好ましくは170~230g/m2(例えば、180~220g/m2)程度であってもよい。目付けが低すぎると、補強性又は耐久性が低下するおそれがある。
本発明のローエッジタイプVベルトにおいて、圧縮ゴム層は、第1のゴム成分を含むゴム組成物(加硫ゴム組成物)で形成されている。
第1のゴム成分としては、加硫又は架橋可能なゴムを用いてよく、例えば、ジエン系ゴム[天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(ニトリルゴム)、水素化ニトリルゴムなど]、エチレン-α-オレフィンエラストマー[エチレン-プロピレン共重合体(EPM)、エチレン-プロピレン-ジエン三元共重合体(EPDM)など]、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、アルキル化クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリル系ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。これらのゴム成分は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用できる。
圧縮ゴム層を形成するゴム組成物は、第1の短繊維をさらに含んでいてもよい。第1の短繊維としては、ポリアミド短繊維(ポリアミド6短繊維、ポリアミド66短繊維、ポリアミド46短繊維などの脂肪族ポリアミド短繊維、アラミド短繊維など)、ポリアルキレンアリレート短繊維(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維、ポリエチレンナフタレート短繊維など)、液晶ポリエステル短繊維、ポリアリレート短繊維(非晶質全芳香族ポリエステル短繊維など)、ビニロン短繊維、ポリビニルアルコール系短繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)短繊維などの合成短繊維;綿、麻、羊毛などの天然短繊維;カーボン短繊維などの無機短繊維などが挙げられる。これら第1の短繊維は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。これらのうち、アラミド短繊維、PBO短繊維が好ましく、アラミド短繊維が特に好ましい。
圧縮ゴム層を形成するゴム組成物は、慣用の添加剤を含んでいてもよく、添加剤としては、例えば、加硫剤又は架橋剤(又は架橋剤系)(硫黄系加硫剤など)、共架橋剤(ビスマレイミド類など)、加硫助剤又は加硫促進剤(チウラム系促進剤など)、加硫遅延剤、金属酸化物(酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化鉄、酸化銅、酸化チタン、酸化アルミニウムなど)、充填剤[カーボンブラック、酸化ケイ素(含水シリカなど)の補強剤(補強性充填剤);クレー、炭酸カルシウム、タルク、マイカなどの増量剤(非補強性充填剤又は不活性充填剤)など]、軟化剤(パラフィンオイルやナフテン系オイルなどのオイル類など)、加工剤又は加工助剤(ステアリン酸、ステアリン酸金属塩、ワックス、パラフィン、脂肪酸アマイドなど)、老化防止剤(酸化防止剤、熱老化防止剤、屈曲き裂防止剤、オゾン劣化防止剤など)、着色剤、粘着付与剤、可塑剤、カップリング剤(シランカップリング剤など)、安定剤(紫外線吸収剤、熱安定剤など)、難燃剤、帯電防止剤などが挙げられる。これらの添加剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。なお、金属酸化物は架橋剤として作用してもよい。
本発明のローエッジタイプVベルトは、第2のゴム成分を含むゴム組成物(加硫ゴム組成物)で形成された伸張ゴム層をさらに含んでいてもよい。
本発明の伝動用Vベルトは、第3のゴム成分を含むゴム組成物(加硫ゴム組成物)で形成された接着ゴム層をさらに含んでいてもよい。
芯体としては、特に限定されないが、通常、ベルト幅方向に所定間隔で配列した心線(撚りコード)を使用できる。心線は、ベルトの長手方向に延びて配設され、通常、ベルトの長手方向に平行に所定のピッチで並列的に延びて配設されている。心線は、少なくともその一部が接着ゴム層と接していればよく、接着ゴム層が心線を埋設する形態、接着ゴム層と伸張ゴム層との間に心線を埋設する形態、接着ゴム層と圧縮ゴム層との間に心線を埋設する形態のいずれの形態であってもよい。これらのうち、耐久性を向上できる点から、接着ゴム層が心線を埋設する形態が好ましい。
本発明のローエッジタイプVベルトにおいて、ベルト外周側に補強布を使用する場合、伸張ゴム層の表面に補強布を積層する形態に限定されず、例えば、伸張ゴム層に補強層を埋設する形態(例えば、特開2010-230146号公報に記載の形態など)であってもよい。補強布は、例えば、織布、広角度帆布、編布(例えば、上述の編布など)、不織布などの布材(好ましくは織布)などで形成できる。必要であれば、前記接着処理、例えば、RFL液で処理(浸漬処理など)を施したり、接着ゴムを前記布材に擦り込むフリクションや、前記接着ゴムと前記布材とを積層(コーティング)した後、伸張ゴム層の表面に積層してもよい。
本発明の伝動用Vベルトの製造方法は、圧縮ゴム層の内周面の少なくとも一部の領域を、浮き編部を少なくとも有する編布で被覆した状態で加硫する加硫工程を含む以外は、特に限定されず、各層の積層工程(ベルトスリーブの製造方法)に関しては、慣用の方法を利用してもよい。
CR(クロロプレンゴム):DENKA(株)製「PM-40」
アラミド短繊維:帝人(株)製「トワロン(登録商標)」、モジュラス88cN、繊度2.2dtex、繊維長3mm
ナフテン系オイル:出光興産(株)製「ダイアナ(登録商標)プロセスオイルNS-90S」
シリカ:エボニックジャパン(株)製、「ULTRASIL(登録商標)VN3」、BET比表面積175m2/g
カーボンブラックHAF:東海カーボン(株)製「シースト(登録商標)3」
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製「ノクラック(登録商標)AD-F」
加硫促進剤TT:大内新興化学工業(株)製「ノクセラー(登録商標)TT」
心線:1100dtexのアラミド繊維の束を2×3の撚り構成で、上撚り係数3.0、下撚り係数3.0で諸撚りした総繊度6600dtexの撚りコードにRFL液で接着処理を施した処理コード
スパンデックス:旭化成(株)製「ロイカ」、単糸繊度33dtex又は20dtexのモノフィラメント糸
ナイロン6のフィラメント糸:東レ(株)製「東レナイロン」、単糸繊度78dtex又は44dtexのマルチフィラメント糸
ナイロン66のフィラメント糸:東レ(株)製「東レナイロン」、単糸繊度78dtexのマルチフィラメント糸
RFL液:レゾルシン2.6質量部、37%ホルマリン1.4質量部、ビニルピリジン-スチレン-ブタジエン共重合体ラテックス17.2質量部、水78.8質量部を含む溶液。
圧縮ゴム層、伸張ゴム層及び接着ゴム層を形成するためのゴム組成物は、それぞれ、下記表1記載の配合比でバンバリーミキサーなどの公知の方法を用いてゴム練りを行い、この練りゴムをカレンダーロールに通して、未加硫の圧延ゴムシート(圧縮ゴム層用シート、伸張ゴム層用シート、接着ゴム層用シート)を作製した。なお、短繊維は、RFL液で接着処理し、固形分の付着率6質量%の短繊維を用いた。
後述する方法で調製した筒状編布(緯編布)に、RFL液を用いて接着処理(RFL処理)を施した。具体的には、筒状編布をRFL液に10秒間浸漬後、2本のロールの間(線圧2kgf/cm)を通過させて余分なRFL液を除去し、170℃で5分間乾燥した。外周に凸部と凹部とを交互に設けた円筒状の金型(ベルト内周側のコグ高さに対応する凸部と凹部との距離が6.0mmである金型)の外周に、RFL処理した筒状編布、圧縮ゴム層用シート(未加硫ゴム)、接着ゴム層用シート(未加硫ゴム)をこの順に、ピニオンロールなどで金型の凹部に押し込むことなく積層した。その後、心線を螺旋状にスピニングし、この上に接着ゴム層用シート(上記接着ゴム層用シートと同じ)、伸張ゴム層用シート(未加硫ゴム)を順次巻き付けて成形体を作製した。その後、ベルト外周側にコグ形状を形成するための母型及びジャケットを被せて金型を加硫缶に設置し、温度170℃、時間40分で加硫してベルトスリーブを得た。このスリーブをカッターでV字状に切断して、ベルト内周側と外周側にコグを有する変速ベルトであるローエッジダブルコグドVベルト(サイズ:上幅33.0mm、厚み(内周側コグ山部から外周側コグ山部までの距離)16.0mm、V角度28度、コグ高さ(内周側)約6.0mm、コグ高さ(外周側)2.8mm、ベルト外周長さ1100mm)を作製した。
耐久走行試験は、図4に示すように、直径100mmの駆動プーリ22、直径100mmの従動プーリ23、直径80mmの背面アイドラプーリ24を備える走行試験機を用いて行った。各プーリにローエッジダブルコグドVベルト21を掛架し、アイドラプーリ24へのベルト巻きかけ角度が160度となるように調節し、駆動プーリ22の回転数を3600rpm、軸荷重付加機構25によって発生させる軸荷重(デッドウェイト)を115kgfとし、雰囲気温度80℃にてベルト21を走行させ、コグ谷に発生した亀裂が心線に達して寿命となるまでの時間を測定した。
RFL処理を行う前の未処理編布から、幅3cm、長さ30cmの短冊状の試料を採取(カット)した。短冊状の試料の長さ方向は編布のコース方向と略平行となるようにした。短冊状の試料をオートグラフ((株)島津製作所製「AGS-J10kN」)に掴み間隔20cmでたるまないようにセットした。短冊状の試料を引張速度200mm/分の条件で引張り、歪みと引張力を記録した。得られた歪みと引張力の関係から、引張力が50Nである時の歪みを50N時伸張率とした。同様に、歪みと引張力の関係から、短冊状の試料が切断する直前の引張力(最大引張力)を引張強力とした。それぞれの編布について任意の3点から短冊状の試料を採取し、それらの測定値の平均値を採用した。
コグ高さは、接触型形状測定器((株)ミツトヨ製「CBH-1」)を用いてベルトの内周側のコグ部の形状をトレースし、その形状データを基に解析ソフトを用いて測定した。1つのベルトについて任意の4点についてコグ高さの測定を行い、4点の測定値の平均値を採用した。
芯糸としての単糸繊度33dtexのスパンデックス(モノフィラメント糸)の周囲に、鞘糸としての単糸繊度78dtexのナイロン6のマルチフィラメント糸1本を巻きつけたカバリング糸(シングルカバリングヤーン)を用いて、釜径30インチの丸編機により、直径320mm(周長1005mm)×長さ800mm×平均厚み0.8mm、目付け200g/m2のジョイント部を有しない筒状編布(丸編布)を調製した。スパンデックスとナイロンとの質量比は30:70であった。編布の組織(筒状編布(丸編布)の内側から見た組織)は、平編を基本としながら、図3(a)及び(b)に示すようにループ部と浮き編部とが交互に配され、浮き編比率は50%であった。ウェール方向の編目密度は70コース/インチ、コース方向の編目密度は110ウェール/インチであり、ウェール方向の編目密度とコース方向の編目密度との比は、約1/1.57であった。なお、ベルトの製造に際して、編布の表面又は表目側(編成した筒状編布の外側)が圧縮ゴム層側となるように(裏返すことなく)前記円筒状の金型に被せ、編布のコース方向がベルト周長方向(ベルト長さ方向)とほぼ平行になるように積層した。
編布の組織(筒状編布の内側から見た組織)を図5(a)及び(b)に示すように変更して、浮き編部の比率を25%とした以外は、実施例1と同様にして筒状編布およびベルトを調製した。
芯糸としての単糸繊度を20dtexのスパンデックス(モノフィラメント糸)の周囲に、鞘糸としての単糸繊度を44dtexのナイロン6のマルチフィラメント糸1本を巻き付けたカバリング糸(シングルカバリングヤーン)を用いて、平均厚み0.5mm、目付け120g/m2とした以外は、実施例1と同様にして筒状編布およびベルトを調製した。
鞘糸の材質をナイロン66とした以外は、実施例1と同様にして筒状編布およびベルトを調製した。
編布の組織を図6(a)及び(b)に示すように、1×1のリブ編を基本として浮き編部を編成した以外は、実施例1と同様にして筒状編布およびベルトを調製した。
編布の組織(筒状編布の内側から見た組織)を図7(a)及び(b)に示すように変更して、浮き編部の比率を約67%とした以外は、実施例1と同様にして筒状編布およびベルトを調製した。
編布の組織(筒状編布の内側から見た組織)を図8(a)及び(b)に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして筒状編布およびベルトを調製した。
コース方向の編目密度を90ウェール/インチとした以外は、実施例1と同様にして筒状編布およびベルトを調製した。なお、ウェール方向の編目密度とコース方向の編目密度との比は、約1/1.29であった。
ウェール方向の編目密度を50コース/インチとした以外は、実施例1と同様にして筒状編布およびベルトを調製した。なお、ウェール方向の編目密度とコース方向の編目密度との比は、1/2.2であった。
ウェール方向の編目密度を80コース/インチ、コース方向の編目密度を130ウェール/インチとした以外は、実施例1と同様にして筒状編布およびベルトを調製した。なお、ウェール方向の編目密度とコース方向の編目密度との比は、約1/1.63であった。
実施例1と同様の筒状編布を用いて、筒状編布の内側と外側とを反転させ、編布の裏面(又は裏目)側(編成した筒状編布の内側)が圧縮ゴム層側となるように前記円筒状の金型に被せた以外は、実施例1と同様にしてベルトを製造した。
実施例1と同様の筒状編布を切り開いた後に溶着してジョイント部を有する筒状編布を調製し、得られたジョイント部を有する筒状編布のコース方向がベルト幅方向とほぼ平行になるように積層した以外は、実施例1と同様にしてベルトを製造した。詳しくは、図9に示すように、実施例1で調製したジョイント部を有しない筒状編布を軸方向(筒の高さ方向)にほぼ平行に切り開き、この切り開いた端部と直交して互いに対向する端部同士を超音波溶着機でジョイントして、コース方向が軸方向とほぼ平行な筒状編布を作製し、前記円筒状の金型に被せてベルトを製造した。なお、編布の表面又は表目側(ジョイント部を有する筒状編布の外側)が圧縮ゴム層側となるように積層した。
浮き編部の比率を0%とした以外は、実施例1と同様にして筒状編布およびベルトを調製した。
組織を1×1のリブ編とした以外は、参考例1と同様にして筒状編布およびベルトを調製した。
2…外周側の補強布
3…伸張ゴム層
4…接着ゴム層
4a…芯体
5…圧縮ゴム層
6…編布
7…浮き編部(ウェルト)
8…ループ部(ニットループ)
Claims (16)
- 圧縮ゴム層と、この圧縮ゴム層の内周面の少なくとも一部の領域を被覆する編布とを含むローエッジタイプVベルトであって、前記編布が、少なくとも浮き編部を有し、前記浮き編部の数の割合が、前記編布を形成する基本要素の総数に対して、20~80%であり、
前記編布のコース方向が、ベルト長手方向に配向しているローエッジタイプVベルト。 - 編布を形成する組織が、コース方向及びウェール方向において、浮き編部とニットループ部とが交互に配列されている請求項1記載のローエッジタイプVベルト。
- JIS L 1096(2010)に準拠して測定した編布のウェール方向の密度が40~100/インチであり、JIS L 1096(2010)に準拠して測定したウェール方向の密度とコース方向の密度との割合が、前者/後者=1/1~1/2である請求項1又は2記載のローエッジタイプVベルト。
- 編布が丸編である請求項1~3のいずれか一項に記載のローエッジタイプVベルト。
- 編布を形成する糸が、伸縮性糸である請求項1~4のいずれか一項に記載のローエッジタイプVベルト。
- 編布を形成する糸が、カバリング糸である請求項1~5のいずれか一項に記載のローエッジタイプVベルト。
- カバリング糸の鞘糸が、ポリアミド繊維である請求項6記載のローエッジタイプVベルト。
- カバリング糸の鞘糸の繊度が、40~150dtexである請求項6又は7記載のローエッジタイプVベルト。
- 編布が、ポリウレタン繊維及びポリアミド繊維を含み、その割合が、前者/後者(質量比)=20/80~40/60である請求項1~8のいずれか一項に記載のローエッジタイプVベルト。
- 編布の50N/3cm時伸長率が260~1000%であり、かつ引張強力が80~500N/3cmである請求項1~9のいずれか一項に記載のローエッジタイプVベルト。
- 圧縮ゴム層がコグ部を有し、かつ編布が少なくとも前記コグ部のコグ谷を被覆する請求項1~10のいずれか一項に記載のローエッジタイプVベルト。
- 編布が圧縮ゴム層の内周面全体を被覆する請求項1~11のいずれか一項に記載のローエッジタイプVベルト。
- ローエッジコグドVベルト又はローエッジダブルコグドVベルトである請求項1~12のいずれか一項に記載のローエッジタイプVベルト。
- コグ部の高さが、1~20mmである請求項11~13のいずれか一項に記載のローエッジタイプVベルト。
- 圧縮ゴム層の内周面の少なくとも一部の領域を、浮き編部を少なくとも有し、かつ前記浮き編部の数の割合が、編布を形成する基本要素の総数に対して20~80%である編布で、前記編布のコース方向をベルト長手方向に配向させて被覆した状態で加硫する加硫工程を含む請求項1~14のいずれか一項に記載のローエッジタイプVベルトの製造方法。
- 編布が丸編であり、加硫工程において、円筒状の型に筒状の編布を被せ、この編布に圧縮ゴム層を形成するための未加硫ゴム組成物を積層した状態で加硫する請求項15記載の製造方法。
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