JP7276193B2 - 数値制御装置と数値制御装置の制御方法 - Google Patents

数値制御装置と数値制御装置の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7276193B2
JP7276193B2 JP2020027930A JP2020027930A JP7276193B2 JP 7276193 B2 JP7276193 B2 JP 7276193B2 JP 2020027930 A JP2020027930 A JP 2020027930A JP 2020027930 A JP2020027930 A JP 2020027930A JP 7276193 B2 JP7276193 B2 JP 7276193B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
estimated
spindle
inertia
torque
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020027930A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021131798A (ja
Inventor
将文 服部
太樹 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2020027930A priority Critical patent/JP7276193B2/ja
Priority to CN202110193934.1A priority patent/CN113296469A/zh
Publication of JP2021131798A publication Critical patent/JP2021131798A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7276193B2 publication Critical patent/JP7276193B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B19/00Programme-control systems
    • G05B19/02Programme-control systems electric
    • G05B19/18Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form
    • G05B19/19Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form characterised by positioning or contouring control systems, e.g. to control position from one programmed point to another or to control movement along a programmed continuous path
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
    • G05B2219/35Nc in input of data, input till input file format
    • G05B2219/35349Display part, programmed locus and tool path, traject, dynamic locus

Description

本発明は、数値制御装置と数値制御装置の制御方法に関する。
特許文献1の工作機械は、主軸ヘッド、主軸モータ、継手、装着穴、工具ホルダ、ホルダ挟持部を備える。主軸ヘッドは、内部に主軸を回転可能に支持する。主軸モータは主軸ヘッドに設け、主軸を回転する。継手は、主軸モータの出力軸と主軸とを連結する。主軸は、装着穴と装着穴の周囲の所定位置にキーを備える。工具ホルダは、装着穴のテーパ部に装着した状態でキーに対して係合可能なキー溝を設ける。工具ホルダは、装着穴のテーパ部に装着する。ホルダ挟持部は、装着穴の上方に設け、工具ホルダを装着穴のテーパ部にクランプする。主軸モータは、工具を保持した工具ホルダが装着穴に装着し、且つクランプした状態で、主軸を回転駆動する。
特開2018-205891号公報
上記工作機械では、許容するイナーシャを超える工具を取り付けることがある。該時、工作機械は主軸加減速を行うと、キーとキー溝との間に間隙があるので、装着穴のテーパ部に対するクランプ力により発生する摩擦力よりも慣性力が大きくなる。該時、工作機械は、キーとキー溝が衝突する衝撃力が発生し、該衝撃力により主軸モータの出力軸と主軸との接続位置がずれる可能性があった。
本発明の目的は、主軸モータの出力軸と主軸との接続位置がずれる可能性を低減できる数値制御装置と数値制御装置の制御方法を提供することである。
請求項1の数値制御装置は、主軸と、前記主軸を駆動する主軸モータと、前記主軸モータの出力軸と前記主軸を連結する連結部と、前記主軸に設け、工具を保持する工具ホルダを着脱可能に装着する装着穴と、前記装着穴の周囲の前記主軸に設け、前記工具ホルダに設けた係合部が係合可能な被係合部と、前記主軸の内部に設け、前記装着穴に装着した前記工具ホルダをクランプするクランプ機構とを備えた工作機械の動作を制御する数値制御装置において、前記クランプ機構が前記工具ホルダをクランプした状態で、前記主軸モータが前記主軸を駆動した時、トルク指令値に基づき前記主軸モータへ供給する電流を監視する監視部が検出した電流フィードバック値に基づき、前記主軸モータに発生した出力トルクを演算するトルク演算部と、前記クランプ機構が前記工具ホルダをクランプした状態で、前記主軸モータが前記主軸を駆動した時、前記主軸モータに設けたエンコーダからの速度フィードバック値が示す前記主軸の回転速度に基づき、前記主軸モータの加速度を演算する加速度演算部と、前記トルク演算部が演算した前記出力トルクと、前記加速度演算部が演算した前記加速度に基づき、前記工具のイナーシャの推定値である推定工具イナーシャを演算する推定工具イナーシャ演算部と、前記推定工具イナーシャ演算部が演算した前記推定工具イナーシャが閾値を超えたか否かを判断する判断部と、前記判断部が前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたと判断した場合、エラーを報知する報知部とを備えたことを特徴とする。数値制御装置は、演算した推定工具イナーシャが閾値を超えた場合、エラーを報知する。従って、ユーザは、許容範囲を超えた工具が装着されたことを認識でき、主軸モータの出力軸と主軸との接続位置のずれに対して対策を行うことが可能となる。故に、数値制御装置は、主軸モータの出力軸と主軸との接続位置がずれる可能性を低減できる。
請求項2の数値制御装置は、前記加速度演算部が演算した前記加速度と主軸イナーシャに基づき、前記主軸に発生した推定慣性トルクを演算する推定慣性トルク演算部と前記エンコーダからの前記速度フィードバック値が示す前記主軸の前記回転速度に基づき、前記主軸に発生した推定粘性トルクを演算する推定粘性トルク演算部と、前記推定慣性トルク演算部により演算した前記推定慣性トルクと、前記推定粘性トルク演算部により演算した前記主軸の前記推定粘性トルクに基づき、前記主軸に発生したトルクの推定値である推定加減速トルクを演算する推定加減速トルク演算部とを備え、前記トルク演算部は、前記電流フィードバック値に所定の補正値を乗ずることで、前記主軸モータが出力した前記出力トルクを演算し、前記推定工具イナーシャ演算部は、前記主軸モータの前記出力トルクから前記主軸の前記推定加減速トルクを減じた差分値を、前記主軸モータの前記加速度で除して、前記推定工具イナーシャを演算してもよい。数値制御装置は、演算した出力トルクから演算した推定加減速トルクを減じた差分値を、演算した加速度で除することにより、推定工具イナーシャを演算できる。
請求項3の数値制御装置は、前記判断部が前記推定工具イナーシャ演算部により演算した前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたと判断した場合、前記主軸の回転を停止する停止部を備えてもよい。故に、数値制御装置は、主軸モータの出力軸と主軸との接続位置がずれる可能性を低減できる。
請求項4の数値制御装置の前記停止部は、所定の時定数に基づき、前記主軸の回転を徐々に減速して停止してもよい。故に、数値制御装置は、主軸への負荷を低減しつつ、主軸の回転を停止できる。
請求項5の数値制御装置の前記推定工具イナーシャ演算部は、所定周期で前記推定工具イナーシャを演算し、前記判断部は、前記主軸の回転数が指令値に対して所定の割合の回転数に到達するまで前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたか否かを判断してもよい。数値制御装置は、所定の割合の回転数に到達後では、推定工具イナーシャの演算誤差が大きくなる。故に、数値制御装置は、推定工具イナーシャの演算精度が高い状態で、推定工具イナーシャが閾値を超えたか否かを判断できる。
請求項6の数値制御装置の前記推定工具イナーシャ演算部は、所定周期で前記推定工具イナーシャを演算し、前記判断部は、前記主軸の回転が開始してから所定の時間が経過するまで、前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたか否かを判断してもよい。数値制御装置は、主軸の回転が開始してから所定の時間を経過後では、推定工具イナーシャの演算誤差が大きくなる。故に、数値制御装置は、推定工具イナーシャの演算精度が高い状態で、推定工具イナーシャが閾値を超えたか否かを判断できる。
請求項7の数値制御装置の制御方法は、主軸と、前記主軸を駆動する主軸モータと、前記主軸モータの出力軸と前記主軸を連結する連結部と、前記主軸に設け、工具を保持する工具ホルダを着脱可能に装着する装着穴と、前記装着穴の周囲の前記主軸に設け、前記工具ホルダに設けた係合部が係合可能な被係合部と、前記主軸の内部に設け、前記装着穴に装着した前記工具ホルダをクランプするクランプ機構とを備えた工作機械の動作を制御する数値制御装置の制御方法において、前記クランプ機構が前記工具ホルダをクランプした状態で、前記主軸モータが前記主軸を駆動した時、トルク指令値に基づき前記主軸モータへ供給する電流を監視する監視部が検出した電流フィードバック値に基づき、前記主軸モータに発生した出力トルクを演算するトルク演算ステップと、前記クランプ機構が前記工具ホルダをクランプした状態で、前記主軸モータが前記主軸を駆動した時、前記主軸モータに設けたエンコーダからの速度フィードバック値が示す前記主軸の回転速度に基づき、前記主軸モータの加速度を演算する加速度演算ステップと、前記トルク演算ステップが演算した前記出力トルクと、前記加速度演算ステップが演算した前記加速度に基づき、前記工具のイナーシャの推定値である推定工具イナーシャを演算する推定工具イナーシャ演算ステップと、前記推定工具イナーシャ演算ステップが演算した前記推定工具イナーシャが閾値を超えたか否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップが前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたと判断した場合、エラーを報知する報知ステップとを備えたことを特徴とする。数値制御装置は上記ステップを実行することにより、請求項1に記載の数値制御装置と同じ効果を得ることができる。
工作機械1の斜視図。 主軸ヘッド7周囲の一部破断図。 工具4及び工具ホルダ17の拡大図。 数値制御装置30と工作機械1の電気的構成を示すブロック図。 工具イナーシャ監視処理のフローチャートを示す図。 外乱オブザーバ39による推定工具イナーシャJmの演算処理を示す図。 (a)は適切な工具4Aを回転した時の回転速度Rvを示す図であり、(b)は推定工具イナーシャJmと閾値Thとの関係を示す図。 (a)は不適切な工具4Bを回転した時の回転速度Rvを示す図であり、(b)は推定工具イナーシャJmと閾値Thとの関係を示す図。 (a)は適切な工具4Aを示す図であり、(b)は不適切な工具4Bを示す図。
本発明の実施形態を説明する。以下説明は、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。工作機械1の左右方向、前後方向、上下方向は夫々工作機械1のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向である。図1に示す工作機械1は主軸9に装着した工具4を回転し、工作台13上面に保持した被削材3に切削加工を施す。
図1、図2を参照し工作機械1の構造を説明する。工作機械1は、基台2、コラム5、主軸ヘッド7、主軸9、工作台装置10、工具交換装置20、制御箱6、操作パネル15(図4参照)等を備える。基台2は金属製の略直方体状である。コラム5は基台2上部後方に固定する。主軸ヘッド7はコラム5前面に沿ってZ軸方向に移動可能に設ける。主軸ヘッド7は内部に主軸9を回転可能に支持する。主軸モータ51は主軸ヘッド7に設け、主軸9を回転駆動する。主軸ヘッド7はコラム5前面に設けたZ軸移動機構(図示略)をZ軸モータ52(図4参照)が駆動しZ軸方向に移動する。
工作台装置10は工作台13を備える。工作台装置10は工作台13をX軸方向とY軸方向に移動する。
工具交換装置20は主軸ヘッド7の前側に設け、円盤型の工具マガジン21を備える。工具マガジン21は外周に複数の工具(図1では省略)を放射状に保持し、工具交換指令が指示する工具4を工具交換位置に位置決めする。工具交換指令はNCプログラムで指令する。工具交換位置は工具マガジン21の最下部位置である。工具交換装置20は主軸9に装着する工具4と工具交換位置にある工具とを入れ替え交換する。
制御箱6は数値制御装置30(図4参照)を格納する。数値制御装置30は、工作機械1に設けた主軸モータ51、Z軸モータ52、X軸モータ53、Y軸モータ54(図4参照)を夫々制御し、工作台13上に保持した被削材3と主軸9に装着した工具4を相対移動して各種加工を被削材3に施す。各種加工とは、例えばドリル、タップ等を用いた穴空け加工、エンドミル、フライス等を用いた側面加工等である。
操作パネル15は、工作機械1を覆うカバー(図示略)の外壁に設ける。操作パネル15は入力部15Aと表示部15Bを備える(図4参照)。入力部15Aは各種情報、操作指示等の入力を受け付け、数値制御装置30に出力する。表示部15Bは数値制御装置30からの指令に基づき、各種画面を表示する。
図2、3を参照し、主軸ヘッド7の内部構造を説明する。主軸9は上下方向に延びる回転軸を有する。主軸9は主軸モータ51の出力軸(図示略)に継手23を介して連結する。故に主軸9は主軸モータ51の回転駆動で回転する。主軸9は装着穴18とホルダ挟持部材19とドローバー81を備える。装着穴18は主軸9の下端部に設ける。装着穴18は、工具4を保持する工具ホルダ17を着脱可能に装着する。主軸9は装着穴18の周囲の所定位置にキー29を備え、該キー29は工具ホルダ17のキー溝25と係合可能である。キー29とキー溝25が係合時、キー29とキー溝25間に間隙24が生じる。
工具ホルダ17は一端側に工具4を保持し、他端側にテーパ装着部17Aとプルスタッド17Bを備える。テーパ装着部17Aは略円錐状である。プルスタッド17Bはテーパ装着部17Aの頂上部から軸方向に突出する。テーパ装着部17Aは主軸9の装着穴18に装着する。ホルダ挟持部材19は主軸9の内部、且つ装着穴18の上方に設ける。装着穴18にテーパ装着部17Aを装着すると、ホルダ挟持部材19は工具ホルダ17のプルスタッド17Bをクランプする。故に、工具4は主軸モータ51の駆動で主軸9と共に回転する。ドローバー81は主軸9の内部に設け、上下方向に延びる。後述のクランクレバー60によりドローバー81がホルダ挟持部材19を下方に押圧すると、ホルダ挟持部材19はプルスタッド17Bのクランプを解除する。
主軸ヘッド7は後方上部の内側にクランクレバー60を備える。クランクレバー60は略L字型であり支軸61を中心に揺動自在である。支軸61は主軸ヘッド7内に固定する。クランクレバー60は縦方向レバー63と横方向レバー62を備える。横方向レバー62の先端部はドローバー81に直交して突設したピン58に上方から係合可能である。横方向レバー62がピン58を押下すると、ドローバー81がホルダ挟持部材19を下方に押下し、ホルダ挟持部材19はプルスタッド17Bのクランプを解除する。
図4を参照し、数値制御装置30と工作機械1の電気的構成を説明する。数値制御装置30と工作機械1は、CPU31、ROM32、RAM33、記憶装置34、外乱オブザーバ39、入出力部35、駆動回路51A~55A等を備える。CPU31は数値制御装置30を統括制御する。ROM32は、主プログラム、監視プログラムを含む各種プログラム等を記憶する。主プログラムは主処理を実行する。主処理は、NCプログラムを一行ずつ読み込んで各種動作を実行する。NCプログラムは各種制御指令を含む複数行で構成し、工作機械1の軸移動、工具交換等を含む。監視プログラムは、後述する工具イナーシャ監視処理(図5参照)を実行する。RAM33は各種情報を一時的に記憶する。記憶装置34は不揮発性であり、NCプログラム、各種情報を記憶する。CPU31はユーザが操作パネル15の入力部15Aで入力したNCプログラムに加え、外部入力で読み込んだNCプログラム等を記憶装置34に記憶できる。外乱オブザーバ39は後述する。
駆動回路51Aは主軸モータ51とエンコーダ51Bに接続する。駆動回路52AはZ軸モータ52とエンコーダ52Bに接続する。駆動回路53AはX軸モータ53とエンコーダ53Bに接続する。駆動回路54AはY軸モータ54とエンコーダ54Bに接続する。駆動回路55Aは工具マガジン21を駆動するマガジンモータ55とエンコーダ55Bに接続する。主軸モータ51、Z軸モータ52、X軸モータ53、Y軸モータ54、マガジンモータ55は何れもサーボモータである(以下総称する場合は単にモータと呼ぶ)。
駆動回路51A~55AはCPU31から回転指令等を受け、対応する各モータ51~55にトルク指令に基づく駆動電流を夫々出力する。駆動回路51A~55Aはエンコーダ51B~55Bからフィードバック信号を受け、位置と速度等のフィードバック制御を行う。入出力部35は駆動回路51A~55A、操作パネル15に夫々接続する。
図5~図9を参照し、工具イナーシャ監視処理を説明する。CPU31は、NCプログラムを解釈した際に主軸9の回転指令であると解釈時、ROM32から監視プログラムを読み出し、本処理を主処理と平行して実行する。工具イナーシャ監視処理を実行すると、CPU31は主軸9が回転開始したか否かを判断する(S1)。CPU31は、主軸9が回転開始したか否かを、エンコーダ51Bからのフィードバック信号をサンプリングした速度フィードバック値ωfb(図6参照)の変動を検知して判断する。主軸9が回転開始していないと判断時(S1:NO)、CPU31は、処理をS1に戻す。
主軸9が回転開始したと判断時(S1:YES)、CPU31は、速度フィードバック値ωfbに基づく主軸9の回転速度Rvが回転指令の指令値に対して20%を超えているか否かを判断する(S3)。指令値は、一分当たりの主軸9の回転数が10000回転であるとする(図7(a)、図8(a)参照)。該時、指令値に対して20%の回転速度Rvは、一分当たり2000回転である。主軸9の回転速度Rvが指令値に対して20%以上でないと判断時(S3:NO)、CPU31は、処理をS3に戻して待機する。主軸9の回転速度Rvが指令値に対して20%以上であると判断時(S3:YES)、CPU31は、外乱オブザーバ39を用いて、工具4のイナーシャの推定値である推定工具イナーシャJmの演算を開始する(S5)。
図6を参照して、外乱オブザーバ39による推定工具イナーシャJmの演算方法を説明する。外乱オブザーバ39は、所定の周期で推定工具イナーシャJmの演算を継続する。推定工具イナーシャJmは、電流フィードバック値Ifbと速度フィードバック値ωfbに基づき演算する。
電流フィードバック値Ifbについて説明する。CPU31はNCプログラムの制御指令に基づき回転指令を生成し、駆動回路51Aに出力する。駆動回路51Aは回転指令に従いトルク指令値を生成し、主軸モータ51が指令値で回転するように主軸モータ51に出力する駆動電流を制御する。駆動回路51Aは、主軸モータ51に出力したとトルク指令値に基づく駆動電流をアンプ78により監視し、駆動電流の電流フィードバック値Ifbを取得する。
トルクモニタ特性補正器82は、監視している電流フィードバック値Ifbの単位をNmへ換算する。乗算器83は、トルクモニタ特性補正器82で単位変換した電流フィードバック値Ifbに主軸モータ51のトルク定数ktを乗ずる。乗算器83は、主軸モータ51に発生した出力トルクTm[Nm]を演算する。出力トルクTmは、トルク定数ktによりばらつきを低減した状態で加算器75に出力する。
速度フィードバック値ωfbについて説明する。主軸モータ51のエンコーダ51Bは、主軸モータ51の速度フィードバック信号を駆動回路51Aに出力する。駆動回路51Aは、速度フィードバック信号をサンプリングして速度フィードバック値ωfbを取得する。乗算器84は、速度フィードバック値ωfbに2π/(1000×60)を乗じ、単位をrad/secへ換算した角速度vを演算する。ローパスフィルタ85は、角速度vの高周波成分を除去する。なお、アンプ78が出力する電流フィードバック値Ifbはローパスフィルタ(図示略)で高周波成分を除去している。乗算器87は、ローパスフィルタ85を通過した角速度vに対して主軸9全体の粘性を示す粘性抵抗係数Ctを乗じ、主軸9に発生した推定粘性トルクTcを演算する。
微分器71は、角速度vを微分し、主軸9の回転時の角加速度(以下、加速度aという。)を演算する。乗算器88は、加速度aに対して主軸全体の主軸イナーシャJtを乗じ、推定慣性トルクTjを演算する。加算器73は、推定粘性トルクTcと推定慣性トルクTjを加算し、推定加減速トルクTeを演算する。
加算器75は、電流フィードバック値Ifbに基づき演算した出力トルクTmと、速度フィードバック値ωfbに基づき演算した推定加減速トルクTeとの偏差である差分値dtを演算する。工具未装着時で外乱のない状態では、推定加減速トルクTeと出力トルクTmの差分値dtはゼロとなる。工具4を装着した状態では、差分値dtは、工具イナーシャ分の加減速トルクによりゼロとならない。該時、主軸9が指令回転数に到達前であり加工は開始しておらず、主軸9に外乱はかかっていないものとし、差分値dtはすべて工具4の推定工具イナーシャJmの加減速トルクであるとみなす。故に乗算器89は、演算した差分値dtに対して加速度aで除する、即ち差分値dtに対して1/aを乗じ、工具4の推定工具イナーシャJmを演算する。
S5の処理で推定工具イナーシャJmの演算を開始すると、CPU31は、演算した推定工具イナーシャJmが、閾値Thを超えたか否かを判断する(S7)。なお、閾値Thは予めROM32に記憶してある。推定工具イナーシャJmが閾値Thを超えていないと判断時(S7:YES)、例えば図9(a)に示す工具4Aの回転時、CPU31は、取り付けている工具4Aが適切であり問題ないとして処理をS13に進め、主軸9の回転速度Rvが指令値に対して80%以上となっているか否かを判断する(S13)。例えば、回転速度Rvの指令値を一分当たりの主軸9の回転数が10000回転とした場合、指令値に対して80%の回転数は、一分当たり8000回転である(図7(a)、図8(a)参照)。主軸9の回転数が指令値に対して80%よりも低いと判断時(S13:NO)、CPU31は、処理を戻して、S5~S7の処理を実行する。なお、演算した推定工具イナーシャJmが閾値Thを超えておらず(S7:YES)、且つ指令値に対して80%以上の回転速度Rvとなるまで(S13:YES)、CPU31は、所定周期で推定工具イナーシャJmを演算し続ける。一方、回転速度Rvが指令値に対して80%以上と判断時(S13:YES)、CPU31は、推定工具イナーシャJmの演算を終了する(S15)。該時、主軸9は指令値で回転しても問題なく回転する。CPU31は処理を終了する。
推定工具イナーシャJmが閾値Thを超えていると判断時(S7:NO)、例えば図9(b)に示す工具4Bの回転時、CPU31は、工具4Bが許容範囲を超えているとして、表示部15Bに「NG工具です」と表示し、エラーが発生したことを報知する(S9)。従って、ユーザは、許容範囲を超えた工具4Bを装着したことを認識でき、主軸モータ51の出力軸と主軸9との接続位置ずれに対して対策を行うことが可能となる。
CPU31は主軸9の回転を時定数制御にて停止し(S11)、処理を終了する。時定数制御とは、所定の時定数を1secとして、主軸9の回転速度Rvを徐々に減速して停止する制御である。故に、CPU31は、主軸9への負荷を低減しつつ、主軸9の回転を停止できる。CPU31は、主軸9と、モータの回転軸との接続位置がずれるのを防止できる。
図7(b)、図8(b)を参照して、適切な工具4Aの場合と不適切な工具4Bの場合の推定工具イナーシャJmの演算結果について説明する。なお、上記工具イナーシャ監視処理では、回転速度Rvが指令値に対して20%~80%までを対象として推定工具イナーシャJmの演算を行っているのに対して、図7(b)、図8(b)の演算結果は、常時推定工具イナーシャJmについて演算した結果を示す。図7(b)では時刻t1、図8(b)では時刻t3において、回転速度Rvが指令値に対して20%の2000回転となる。また、図7(b)では時刻t2、図8(b)では時刻t4において、回転速度Rvが指令値に対して80%の8000回転となる。
図7(b)に示す如く、時刻t1前において、工具4Aの推定工具イナーシャJmは、主軸9の回転開始と共に鋭く立ち上がっている。時刻t1~t2までの期間では、推定工具イナーシャJmは、0.0018[kgm]前後で安定している。時刻t2以降の期間では、回転速度Rvがフラットとなるため加速度aがゼロに近づくので、演算結果が発散して振動している。推定工具イナーシャJmは、演算結果が安定している時刻t1~t2において閾値Thを超えない。この場合、取り付けた工具4Aは、推定工具イナーシャJmが許容範囲内であり使用可能である。
図8(b)に示す如く、時刻t3前において、工具4Bの推定工具イナーシャJmは、主軸9の回転開始と共に鋭く立ち上がっている。時刻t3~t4までの期間では、推定工具イナーシャJmは、0.0035[kgm]前後で安定している。時刻t4以降の期間では、回転速度Rvがフラットとなるため加速度aがゼロに近づくので、推定工具イナーシャJmは演算結果が発散して振動している。推定工具イナーシャJmは、演算結果が安定している時刻t3~t4において閾値Thを超えている。この場合、取り付けた工具4Bは、推定工具イナーシャJmが許容範囲を超えるので使用できない。以上より、回転速度Rvが指令値に対して20%~80%の範囲(時刻t1~t2、時刻t3~t4)では、推定工具イナーシャJmの演算結果は安定している。故に、CPU31は、回転速度Rvが指令値に対して20%~80%の範囲で推定工具イナーシャJmと閾値Thの大小比較を実行するのがよいと分かる。
以上説明したように、CPU31は、演算した出力トルクTmと、演算した加速度aに基づき、工具4の推定工具イナーシャJmを演算する。CPU31は、演算した推定工具イナーシャJmが閾値Thを超えたか否かを判断する。CPU31は、推定工具イナーシャJmが閾値Thを超えたと判断した場合、エラーを報知する。
ユーザは、エラーの報知により、許容範囲を超えた工具4を装着したことを認識でき、主軸モータ51の出力軸と主軸9との接続位置のずれに対して対策を行うことが可能となる。故にCPU31は、主軸モータ51の出力軸と主軸9との接続位置がずれる可能性を低減できる。CPU31は、該位置がずれた状態で、工具交換等して機械が破損してしまうことを防止できる。
CPU31は、演算した加速度aと主軸イナーシャJtに基づき、主軸9に発生した推定慣性トルクTjを演算する。CPU31は、エンコーダ51Bからの速度フィードバック値ωfbが示す主軸9の回転速度Rvに基づき、主軸9に発生した推定粘性トルクTcを演算する。CPU31は、演算した推定慣性トルクTjと、演算した主軸9の推定粘性トルクTcに基づき、主軸9に発生したトルクの推定値である推定加減速トルクTeを演算する。CPU31は、電流フィードバック値Ifbにトルク定数ktを乗じ、主軸モータ51が出力した出力トルクTmを演算する。CPU31は、主軸モータ51の出力トルクTmから主軸9の推定加減速トルクTeを減じた差分値dtを、主軸モータ51の加速度aで除することにより、工具4に発生した推定工具イナーシャJmを演算する。CPU31は、演算した出力トルクTmから演算した推定加減速トルクTeを減じた差分値dtを、演算した加速度aで除することにより、推定工具イナーシャJmを演算できる。
CPU31は、所定の時定数に基づき、主軸9の回転を徐々に減速して停止する。故に、CPU31は、主軸9への負荷を低減しつつ、主軸9の回転を停止できる。
CPU31は、所定周期で推定工具イナーシャJmを演算する。CPU31は、主軸9の回転数が指令値に対して80%の回転数に到達するまで推定工具イナーシャJmが閾値Thを超えたか否かを判断する。CPU31は、指令値に対して80%の回転数に到達後では、推定工具イナーシャJmの演算誤差が大きくなる。故に、CPU31は、推定工具イナーシャJmの演算精度が高い状態で、推定工具イナーシャJmが閾値Thを超えたか否かを判断できる。
本発明は上記実施形態に限らず各種変形が可能である。上記実施形態の工作機械1は、工具4を装着する主軸9がZ軸方向に移動可能であり、工作台13がX軸とY軸方向に移動可能であるが、工作台13に対してX軸、Y軸、Z軸方向に相対的に移動する工具の移動機構の仕組みは上記実施形態に限定しない。例えば主軸はX、Y、Z軸方向の三軸に駆動するもので、工作台は固定若しくは回転可能であってもよい。
上記実施形態の工作台装置10は工作台13をX軸方向とY軸方向に並進可能に支持する機械装置であるが、工作台13を回転可能に支持するようにしてもよい。上記実施形態の工作機械1は主軸9がZ軸方向に対して平行な縦型の工作機械であるが、主軸が水平方向に延びる横型の工作機械であってもよい。上記実施形態の駆動回路51A~55Aは工作機械1に設けているが、駆動回路51A~55Aを数値制御装置30に設けてもよい。
上記実施形態では、外乱オブザーバ39は、数値制御装置30に設けたがこれに限らない。例えば、外乱オブザーバ39は、駆動回路51A内に設けてもよい。該時、CPU31は、駆動回路51Aから演算した推定工具イナーシャJmを演算して、閾値Thと比較してもよい。例えば、CPU31は、主軸9の回転指令があった時に工具イナーシャ監視処理をしたが、常時実行してもよい。CPU31は、回転速度Rvの指令値が20%~80%の区間において、推定工具イナーシャJmの演算を行ったが、これに限らない。例えば、CPU31は、指令値に対して10%~90%までの区間で演算するなど適宜演算範囲を設定してもよい。また、CPU31は、常に、推定工具イナーシャJmの演算を実行してもよい。該時、CPU31は、推定工具イナーシャJmの演算結果が安定する区間を指定して、閾値Thとの大小を比較すればよい。
CPU31は、推定工具イナーシャJmを主軸9の回転速度Rvが指令値に対して20%~80%の間で閾値Thとの比較を行ったが、これ以外の基準で推定工具イナーシャJmの演算を実行してもよい。例えば、CPU31は、所定範囲の時間を指定して、該時間の間に推定工具イナーシャJmを演算してもよい。
CPU31は、主軸9の回転が開始してから所定の時間が経過するまで、推定工具イナーシャJmが閾値Thを超えたか否かを判断してもよい。このような場合でも、CPU31は、演算した推定工具イナーシャJmが安定した範囲で閾値Thとの比較を行えば、精度よく閾値Thとの比較が可能である。故に、CPU31は、推定工具イナーシャJmの演算精度が高い状態で、推定工具イナーシャJmが閾値Thを超えたか否かを判断できる。
CPU31は、閾値Thよりも推定工具イナーシャJmが大きいと判断した時、所定の時定数を1secとした時定数制御を実行して主軸9の回転を停止したがこれに限らない。例えば、CPU31は、時定数を0.5、1.5秒など適宜変更してもよいし、工具に併せて設定してもよい。また、CPU31は、演算した推定工具イナーシャJmが閾値Thを超えたと判断した場合、主軸9の回転を強制的に停止してもよい。故に、CPU31は、主軸モータ51の出力軸と主軸9との接続位置がずれる可能性を低減できる。なお、CPU31は、表示部15Bに表示してユーザにエラーを報知したが、ブザーを鳴らすなどして許容範囲を超えた工具4であることをユーザに知らせてもよい。
継手23は本発明の連結部の一例である。キー溝25は本発明の係合部の一例である。キー29は本発明の被係合部の一例である。ホルダ挟持部材19は本発明のクランプ機構の一例である。アンプ78は本発明の監視部の一例である。トルク定数ktは本発明の所定の補正値の一例である。80%は本発明の所定の割合の一例である。時刻t2、t4は本発明の所定の時間の一例である。乗算器83は本発明のトルク演算部の一例である。微分器71は本発明の加速度演算部の一例である。乗算器89は本発明の推定工具イナーシャ演算部の一例である。乗算器88は本発明の推定慣性トルク演算部の一例である。S7の処理を実行するCPU31は本発明の判断部の一例である。S9の処理を実行するCPU31は本発明の報知部の一例である。S11の処理を実行するCPU31は本発明の停止部の一例である。
1 工作機械
3 被削材
4、4A、4B 工具
9 主軸
17 工具ホルダ
18 装着穴
19 ホルダ挟持部材
23 継手
25 キー溝
29 キー
30 数値制御装置
31 CPU
51 主軸モータ
51B エンコーダ
78 アンプ
83、88、89 乗算器
73、75 加算器
ωfb 速度フィードバック値
Jm 工具イナーシャ
Ifb 電流フィードバック値
Rv 回転速度
v 角速度
a 加速度
Tm 出力トルク
kt トルク定数
dt 差分値
Jt 主軸イナーシャ
Tj 推定慣性トルク
Tc 推定粘性トルク
Te 推定加減速トルク
Th 閾値

Claims (7)

  1. 主軸と、
    前記主軸を駆動する主軸モータと、
    前記主軸モータの出力軸と前記主軸を連結する連結部と、
    前記主軸に設け、工具を保持する工具ホルダを着脱可能に装着する装着穴と、
    前記装着穴の周囲の前記主軸に設け、前記工具ホルダに設けた係合部が係合可能な被係合部と、
    前記主軸の内部に設け、前記装着穴に装着した前記工具ホルダをクランプするクランプ機構と
    を備えた工作機械の動作を制御する数値制御装置において、
    前記クランプ機構が前記工具ホルダをクランプした状態で、前記主軸モータが前記主軸を駆動した時、トルク指令値に基づき前記主軸モータへ供給する電流を監視する監視部が検出した電流フィードバック値に基づき、前記主軸モータに発生した出力トルクを演算するトルク演算部と、
    前記クランプ機構が前記工具ホルダをクランプした状態で、前記主軸モータが前記主軸を駆動した時、前記主軸モータに設けたエンコーダからの速度フィードバック値が示す前記主軸の回転速度に基づき、前記主軸モータの加速度を演算する加速度演算部と、
    前記トルク演算部が演算した前記出力トルクと、前記加速度演算部が演算した前記加速度に基づき、前記工具のイナーシャの推定値である推定工具イナーシャを演算する推定工具イナーシャ演算部と、
    前記推定工具イナーシャ演算部が演算した前記推定工具イナーシャが閾値を超えたか否かを判断する判断部と、
    前記判断部が前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたと判断した場合、エラーを報知する報知部と
    を備え
    前記推定工具イナーシャ演算部は、所定周期で前記推定工具イナーシャを演算し、
    前記判断部は、前記主軸の回転数が指令値に対して所定の割合の回転数に到達するまで前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたか否かを判断する
    ことを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記加速度演算部が演算した前記加速度と主軸イナーシャに基づき、前記主軸に発生した推定慣性トルクを演算する推定慣性トルク演算部と
    前記エンコーダからの前記速度フィードバック値が示す前記主軸の前記回転速度に基づき、前記主軸に発生した推定粘性トルクを演算する推定粘性トルク演算部と、
    前記推定慣性トルク演算部により演算した前記推定慣性トルクと、前記推定粘性トルク演算部により演算した前記主軸の前記推定粘性トルクに基づき、前記主軸に発生したトルクの推定値である推定加減速トルクを演算する推定加減速トルク演算部と
    を備え、
    前記トルク演算部は、前記電流フィードバック値に所定の補正値を乗ずることで、前記主軸モータが出力した前記出力トルクを演算し、
    前記推定工具イナーシャ演算部は、前記主軸モータの前記出力トルクから前記主軸の前記推定加減速トルクを減じた差分値を、前記主軸モータの前記加速度で除して、前記推定工具イナーシャを演算する
    ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記判断部が前記推定工具イナーシャ演算部により演算した前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたと判断した場合、前記主軸の回転を停止する停止部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の数値制御装置。
  4. 前記停止部は、所定の時定数に基づき、前記主軸の回転を徐々に減速して停止する
    ことを特徴とする請求項3に記載の数値制御装置。
  5. 主軸と、
    前記主軸を駆動する主軸モータと、
    前記主軸モータの出力軸と前記主軸を連結する連結部と、
    前記主軸に設け、工具を保持する工具ホルダを着脱可能に装着する装着穴と、
    前記装着穴の周囲の前記主軸に設け、前記工具ホルダに設けた係合部が係合可能な被係合部と、
    前記主軸の内部に設け、前記装着穴に装着した前記工具ホルダをクランプするクランプ機構と
    を備えた工作機械の動作を制御する数値制御装置において、
    前記クランプ機構が前記工具ホルダをクランプした状態で、前記主軸モータが前記主軸を駆動した時、トルク指令値に基づき前記主軸モータへ供給する電流を監視する監視部が検出した電流フィードバック値に基づき、前記主軸モータに発生した出力トルクを演算するトルク演算部と、
    前記クランプ機構が前記工具ホルダをクランプした状態で、前記主軸モータが前記主軸を駆動した時、前記主軸モータに設けたエンコーダからの速度フィードバック値が示す前記主軸の回転速度に基づき、前記主軸モータの加速度を演算する加速度演算部と、
    前記トルク演算部が演算した前記出力トルクと、前記加速度演算部が演算した前記加速度に基づき、前記工具のイナーシャの推定値である推定工具イナーシャを演算する推定工具イナーシャ演算部と、
    前記推定工具イナーシャ演算部が演算した前記推定工具イナーシャが閾値を超えたか否かを判断する判断部と、
    前記判断部が前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたと判断した場合、エラーを報知する報知部と
    を備え、
    前記推定工具イナーシャ演算部は、所定周期で前記推定工具イナーシャを演算し、
    前記判断部は、前記主軸の回転が開始してから所定の時間が経過するまで、前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたか否かを判断する
    ことを特徴とする数値制御装置。
  6. 主軸と、
    前記主軸を駆動する主軸モータと、
    前記主軸モータの出力軸と前記主軸を連結する連結部と、
    前記主軸に設け、工具を保持する工具ホルダを着脱可能に装着する装着穴と、
    前記装着穴の周囲の前記主軸に設け、前記工具ホルダに設けた係合部が係合可能な被係合部と、
    前記主軸の内部に設け、前記装着穴に装着した前記工具ホルダをクランプするクランプ機構と
    を備えた工作機械の動作を制御する数値制御装置の制御方法において、
    前記クランプ機構が前記工具ホルダをクランプした状態で、前記主軸モータが前記主軸を駆動した時、トルク指令値に基づき前記主軸モータへ供給する電流を監視する監視部が検出した電流フィードバック値に基づき、前記主軸モータに発生した出力トルクを演算するトルク演算ステップと、
    前記クランプ機構が前記工具ホルダをクランプした状態で、前記主軸モータが前記主軸を駆動した時、前記主軸モータに設けたエンコーダからの速度フィードバック値が示す前記主軸の回転速度に基づき、前記主軸モータの加速度を演算する加速度演算ステップと、
    前記トルク演算ステップが演算した前記出力トルクと、前記加速度演算ステップが演算した前記加速度に基づき、前記工具のイナーシャの推定値である推定工具イナーシャを演算する推定工具イナーシャ演算ステップと、
    前記推定工具イナーシャ演算ステップが演算した前記推定工具イナーシャが閾値を超えたか否かを判断する判断ステップと、
    前記判断ステップが前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたと判断した場合、エラーを報知する報知ステップと
    を備え、
    前記推定工具イナーシャ演算ステップは、所定周期で前記推定工具イナーシャを演算し、
    前記判断ステップは、前記主軸の回転数が指令値に対して所定の割合の回転数に到達するまで前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたか否かを判断する
    ことを特徴とする数値制御装置の制御方法。
  7. 主軸と、
    前記主軸を駆動する主軸モータと、
    前記主軸モータの出力軸と前記主軸を連結する連結部と、
    前記主軸に設け、工具を保持する工具ホルダを着脱可能に装着する装着穴と、
    前記装着穴の周囲の前記主軸に設け、前記工具ホルダに設けた係合部が係合可能な被係合部と、
    前記主軸の内部に設け、前記装着穴に装着した前記工具ホルダをクランプするクランプ機構と
    を備えた工作機械の動作を制御する数値制御装置の制御方法において、
    前記クランプ機構が前記工具ホルダをクランプした状態で、前記主軸モータが前記主軸を駆動した時、トルク指令値に基づき前記主軸モータへ供給する電流を監視する監視部が検出した電流フィードバック値に基づき、前記主軸モータに発生した出力トルクを演算するトルク演算ステップと、
    前記クランプ機構が前記工具ホルダをクランプした状態で、前記主軸モータが前記主軸を駆動した時、前記主軸モータに設けたエンコーダからの速度フィードバック値が示す前記主軸の回転速度に基づき、前記主軸モータの加速度を演算する加速度演算ステップと、
    前記トルク演算ステップが演算した前記出力トルクと、前記加速度演算ステップが演算した前記加速度に基づき、前記工具のイナーシャの推定値である推定工具イナーシャを演算する推定工具イナーシャ演算ステップと、
    前記推定工具イナーシャ演算ステップが演算した前記推定工具イナーシャが閾値を超えたか否かを判断する判断ステップと、
    前記判断ステップが前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたと判断した場合、エラーを報知する報知ステップと
    を備え、
    前記推定工具イナーシャ演算ステップは、所定周期で前記推定工具イナーシャを演算し、
    前記判断ステップは、前記主軸の回転が開始してから所定の時間が経過するまで、前記推定工具イナーシャが前記閾値を超えたか否かを判断する
    ことを特徴とする数値制御装置の制御方法。
JP2020027930A 2020-02-21 2020-02-21 数値制御装置と数値制御装置の制御方法 Active JP7276193B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020027930A JP7276193B2 (ja) 2020-02-21 2020-02-21 数値制御装置と数値制御装置の制御方法
CN202110193934.1A CN113296469A (zh) 2020-02-21 2021-02-20 数控装置和数控装置的控制方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020027930A JP7276193B2 (ja) 2020-02-21 2020-02-21 数値制御装置と数値制御装置の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021131798A JP2021131798A (ja) 2021-09-09
JP7276193B2 true JP7276193B2 (ja) 2023-05-18

Family

ID=77319024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020027930A Active JP7276193B2 (ja) 2020-02-21 2020-02-21 数値制御装置と数値制御装置の制御方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7276193B2 (ja)
CN (1) CN113296469A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001117614A (ja) 1999-09-22 2001-04-27 Deckel Maho Pfronten Gmbh 工作機械用監視手順及び監視設備
JP2002292543A (ja) 2001-03-29 2002-10-08 Brother Ind Ltd 工具異常検出装置および工具異常検出方法
JP2008055586A (ja) 2006-09-04 2008-03-13 Brother Ind Ltd 工作機械
JP2018205891A (ja) 2017-05-31 2018-12-27 ブラザー工業株式会社 数値制御装置と装着判定方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3187485B2 (ja) * 1991-11-21 2001-07-11 日立ビアメカニクス株式会社 数値制御工作機械
DE4330469C2 (de) * 1993-09-08 1998-03-19 Rainer Dr Rohmfeld Verfahren zum Steuern einer Werkzeugmaschine mit mehreren Schlitten
JPH08140386A (ja) * 1994-11-08 1996-05-31 Fanuc Ltd サーボモータのイナーシャ推定方法
KR101953585B1 (ko) * 2013-05-13 2019-03-04 두산공작기계 주식회사 공작기계의 주축 회전 감속장치 및 주축 회전 감속방법
CN104741770B (zh) * 2015-03-24 2016-09-21 西北工业大学 电模拟惯性摩擦焊接方法
JP6193911B2 (ja) * 2015-04-13 2017-09-06 ファナック株式会社 主軸の劣化状態の検査機能を有する工作機械
JP6617474B2 (ja) * 2015-08-31 2019-12-11 ブラザー工業株式会社 数値制御装置と制御方法
JP7035875B2 (ja) * 2018-07-20 2022-03-15 ブラザー工業株式会社 数値制御装置、数値制御方法、及び数値制御プログラム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001117614A (ja) 1999-09-22 2001-04-27 Deckel Maho Pfronten Gmbh 工作機械用監視手順及び監視設備
JP2002292543A (ja) 2001-03-29 2002-10-08 Brother Ind Ltd 工具異常検出装置および工具異常検出方法
JP2008055586A (ja) 2006-09-04 2008-03-13 Brother Ind Ltd 工作機械
JP2018205891A (ja) 2017-05-31 2018-12-27 ブラザー工業株式会社 数値制御装置と装着判定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021131798A (ja) 2021-09-09
CN113296469A (zh) 2021-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6617474B2 (ja) 数値制御装置と制御方法
JP6439542B2 (ja) 数値制御装置と制御方法
US10698381B2 (en) Numerical control device and numerical control method
JP5482639B2 (ja) 数値制御装置、制御プログラム及び記憶媒体
WO2020085451A1 (ja) 工作機械及び制御装置
JP6311635B2 (ja) 数値制御装置と制御方法
JP5674449B2 (ja) 工作機械
JP2000317710A (ja) 工作機械における工具異常検出方法および装置
JP7276193B2 (ja) 数値制御装置と数値制御装置の制御方法
JP4639058B2 (ja) ねじ切り加工装置
JP5321515B2 (ja) 工作機械の数値制御装置
CN110737241B (zh) 数控装置、数控方法和存储有数控程序的存储装置
JP2010099799A (ja) 工作機械
JPH11170142A (ja) 主軸異常監視装置
JP7010261B2 (ja) 数値制御装置と制御方法
JP7131454B2 (ja) 数値制御装置、工作機械、制御プログラム、及び記憶媒体
JPH0453649A (ja) 不規則回転速度切削方法
JP2022056044A (ja) 回転速度判定装置
CN112748702A (zh) 振动抑制方法和振动抑制装置
JP2020140504A (ja) 数値制御装置と制御方法
JP7226070B2 (ja) 数値制御装置
JP7167811B2 (ja) 工作機械、情報処理方法及びコンピュータプログラム
JP5491220B2 (ja) トルク検知装置
WO2022030437A1 (ja) 数値制御装置、製造機械、および製造機械の制御方法
US11787003B2 (en) Machine tool

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221018

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230417

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7276193

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150