JP7275957B2 - 連続生産可能なアクリルゴムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アクリルゴムの製造方法に関し、特に凝固工程からベール化工程までの連続生産が可能なアクリルゴムの製造方法に関する。
アクリルゴムは、アクリル酸エステルを主成分とする重合体であり、一般に耐熱性、耐油性及び耐オゾン性に優れたゴムとして知られ、自動車関連の分野などで広く用いられている。
このようなアクリルゴムは、通常、アクリル酸エステルを主成分とする単量体成分を乳化重合し、得られた乳化重合液と凝固剤を接触させ、得られる含水クラムを所定含水量以下に乾燥した後に、ベール化された状態で製品として出荷される。
従来のこの種のアクリルゴムが例示される製造方法として、例えば特許文献1には、多数の小孔を有するプレートをスクリュー先端部に備えた押出乾燥機でポリマーを押し出し、加圧・加熱状態のポリマーを大気圧中に解放することで発泡させて含水量1.5重量%程度のポーラスな小片とし、過熱水蒸気流の勢いにより吹き飛ばして押出前のポリマーから切断することや、スチーム流を通す輸送管路によってポリマーを気流乾燥させつつクラム分離機まで輸送することが開示されている。また、押出乾燥機の先端にカッターを取り付けて、押出乾燥機から押し出されたポリマーを適当な大きさに切断してもよいことが、併せて記載されている。
特開2002-3523号公報
しかしながら、比熱の大きいアクリルゴムを押出乾燥機で所定水分量まで安定的に乾燥するために、上記従来技術のように発泡させて乾燥させて飛散させようとすると粘着性や金属付着性が強く回収ができない問題があり、また、押出乾燥機の先端にカッターを取り付けて適当な大きさに切断しようとしてもこびりつき、またその時に空気を捲き込み品質を低下させる等の問題があり、粘着性の強いアクリルゴムを連続的なプロセスで製造するのが困難であった。
そこで、本発明は、アクリルゴムの凝固工程からベール化工程までのプロセスに押出乾燥機を組込み且つ連続的に行うアクリルゴムの製造方法を実現することを目的とする。
本発明のアクリルゴムの製造方法は、上記目的達成のため、アクリルゴム重合体ラテックス、凝固剤および水をそれぞれ設定温度の凝固槽内に供給し撹拌して含水クラムを生成する凝固工程と、前記含水クラムと洗浄用水とを設定洗浄温度の洗浄槽に供給し撹拌して前記含水クラムを洗浄する洗浄工程と、前記洗浄槽内で洗浄された含水クラムを前記洗浄水と共に前記洗浄槽からオーバーフローさせて槽外に取り出し、水切りしつつ押出乾燥機の材料供給ゾーンに供給するクラム供給工程と、前記材料供給ゾーンに供給された含水クラムを、前記押出乾燥機により圧縮脱水した後、加熱及び混練により水分を蒸発させて、所定含水量以下のアクリルゴムを連続的にシート状に押し出させる押出乾燥工程と、押し出されたシート状乾燥ゴムをコンベアで搬送するとともに押出し時の温度から所定冷却温度まで冷却させる搬送冷却工程と、前記所定冷却温度に冷却されたシート状乾燥ゴムの先端側部分を所定長さのカットシート状に切断する切断工程と、前記カットシート状に切断した乾燥ゴムを所定積層温度で所定の厚さになるまで順次積層してベール化するベール化工程と、を含むものである。
この構成により、本発明では、洗浄槽から含水クラムをオーバーフローさせて槽外に取り出すことにより粘着性で比重が大きい(1以上)アクリルゴムの含水クラムを配管等の詰まりなく連続的に次工程に送れるようになったこと、次いで、洗浄槽から槽外にだした含水クラムを押出乾燥機の加熱及び混練乾燥の前に、水切り工程を設け且つ同押出乾燥機で圧縮脱水を行うことで所定含水量以下の短時間乾燥が可能となり前後の工程の流れの中で滞ることがなくなったこと、そして、乾燥したシート状乾燥ゴムを所定冷却温度まで冷却してから先端側で切断することで連続切断が可能となり、凝固工程からベール化工程までのプロセスを連続的に操業し、生産性を高めることができるアクリルゴムの製造方法となる。
本発明のアクリルゴムの製造方法においては、前記材料供給ゾーンに供給された含水クラムの温度を、40℃以上、好ましくは60℃以上にすることができ、押出乾燥機での所定含水量以下の乾燥を安定的にできるようになり効果的である。また、本発明のアクリルゴムの製造方法においては、前記設定洗浄温度(あるいは前記洗浄用水温度)を、40℃以上、好ましくは60℃以上(例えば、70℃)にできる。これは、前工程で乳化重合をしたアクリルゴムラテックスを凝固して含水クラムを生成するために使用した大量の凝固剤を洗浄除去する上で重要であるが、同時に本発明の構成では、例えば、設定洗浄温度を70℃にした場合に、材料供給ゾーンに供給される含水クラム温度は65℃以上となり押出乾燥機内での含水クラムの乾燥に効果的に働く。
本発明のアクリルゴムの製造方法においては、前記前記押出乾燥機により圧縮脱水後の含水クラムの含水量を、1~40重量%、好ましくは5~35重量%とすることができ、この時にアクリルゴムの耐水性を大きく改善し且つ含水クラムの所定含水量までの乾燥スピードを速められ好適である。
本発明のアクリルゴムの製造方法においては、前記押出乾燥機から押し出されるシート状乾燥ゴムの温度を、80~180℃、好ましくは100~160℃にできる。出口付近のシート状乾燥ゴムの温度がこの温度であるときに、シート状乾燥ゴムの形状が崩れ、われ等が発生せず好適である。本発明のアクリルゴムの製造方法においては、また、シート状乾燥ゴムベールの100℃における複素粘性率([η]100℃)を、1,500~6,000Pa・s、好ましくは2,000~5,000Pa・sの範囲とすることができ、このときにシート状乾燥ゴムの形状安定性に優れ搬送スピードを上げることができる。
本発明のアクリルゴムの製造方法においては、シート状乾燥ゴムの厚さを50mm以下、好ましくは2~40mmm、より好ましくは3~30mm、特に好ましくは4~20mm、最も好ましくは5~15mmの範囲にあるときに、冷却速度と搬送速度を高度にバランスさせることができ好適である。
本発明のアクリルゴムの製造方法においては、シート状乾燥ゴムの押出乾燥機出口の温度から前記所定冷却温度までの冷却速度が、40℃/hr以上、好ましくは100℃/hr以上とすることができる。このときに生産性の向上ばかりでなくシート状の乾燥ゴムの切断がしやすくなり好適である。
本発明のアクリルゴムの製造方法においては、前記所定冷却温度を60℃以下、好ましくは30~60℃、より好ましくは35~50℃とすることができる。前記所定冷却温度をこの値としてシート状乾燥ゴムを切断することで、連続的にわれ、形状崩れ、及び切断刃への付着等を抑制でき連続的な切断が可能となる。本発明のアクリルゴムの製造方法においては、また、シート状乾燥ゴムの60℃における複素粘性率([η]60℃)が、15,000Pa・s以下、好ましくは2,000~6,000Pa・s、より好ましくは2,500~7,500Pa・sであり、前記連続シート状の合成ゴムの先端側部分を、60℃以下に冷却した後、前記カットシート状に切断するようにしてもよい。この場合、良好な切断加工性となる。
本発明のアクリルゴムの製造方法においては、前記カットシート状に切断した合成ゴムを30℃以上の温度で所定の厚さになるまで順次積層してベール化するベール化工程を更に含んでいてもよい。この場合、積層時の粘着性を確保しつつ切断などの加工性及び取扱いの容易な合成ゴムベールを、効率よく製造できる。
本発明のアクリルゴムの製造方法においては、前記切断工程で、ーラコンベア上の前記シート状乾燥ゴムに密着しつつ回転するレジストローラの回転量に基づいて定搬送位置から前記シート状乾燥ゴムの先端までのフィード量を計測するとともに、記カットシート状に切断した乾燥ゴムの重量を計測し、該計測した重量値の規定重量値からの偏差に応じて前記カットシート状に切断した乾燥ゴムの前記所定長さを調節するようにしてもよい。
本発明によれば、アクリルゴムの凝固工程からベール化工程までのプロセスに押出乾燥機を組込み且つ連続的に行うアクリルゴムの製造方法を実現する
ことを目的とする。
本発明の一実施形態に係るアクリルゴム製造システムの概略構成図である。 本発明の一実施形態に係るアクリルゴム製造システムにおけるスクリュー型押出乾燥機の要部概略構成図である。 発明の一実施形態に係るアクリルゴム製造システムにおける搬送式冷却装置及び切断装置を示す図である。 本発明の一実施形態に係るアクリルゴム製造方法の概略の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
まず、アクリルゴムの製造に用いることができる本発明の実施形態に係るアクリルゴム製造システムについて説明する。
本実施形態に係るアクリルゴム製造システムは、例えばアクリルゴムの製造に用いることができ、以下では、アクリルゴムを例に説明するが、アクリルゴム以外の他の合成ゴムの製造にも同様に用いることができる。
図1に示すように、本実施形態に係るアクリルゴム製造システム1は、不図示の乳化重合装置、凝固装置3、洗浄装置4、スクリュー型押出乾燥機5、搬送式冷却装置6、切断装置7、及びベール化装置8を備えている。本実施形態のスクリュー型押出乾燥機5は、本発明の押出乾燥機に対応する。また、後で詳細に説明するが、本発明の実施形態に係るアクリルゴムの製造方法は、乳化重合工程、凝固工程、洗浄工程、押出乾燥工程、搬送冷却工程、切断工程、及びベール化工程を含んでいる。以下、これらの工程で用いられる上記各装置について説明する。
[乳化重合装置]
乳化重合装置(不図示)は、本実施形態に係るアクリルゴムの製造方法における乳化重合工程に係る処理に用いられる装置である。具体的には、乳化重合装置は、反応器内でアクリルゴムを形成するための単量体成分に水と乳化剤とを混合して撹拌機で適切に撹拌しながらエマルジョン化し、重合触媒存在下において乳化重合することで乳化重合液を得るようになっている。本実施形態に係る乳化重合装置の反応器は、反応器への原料の投入、反応、生成物の回収を全て同時に行う方式である連続式であるが、回分式や半回分式であってもよい。また、本実施形態に係る乳化重合装置の反応器は、槽型反応器であるが、管型反応器であってもよい。
[凝固装置]
凝固装置3は、本実施形態に係るアクリルゴムの製造方法における凝固工程に係る処理に用いられる装置である。具体的には、凝固装置3は、乳化重合装置で得られた乳化重合液を、凝固剤としての凝固液と接触させて凝固させることにより含水クラムを生成するようになっている。図1に示すように、本実施形態に係る凝固装置3は、乳化重合装置で得られた乳化重合液及び凝固液を収容する凝固槽30、凝固槽30内を加熱するとともに所望の温度を維持する加熱装置31、及び凝固槽30内に収容された乳化重合液及び凝固液などを撹拌する撹拌装置34を備えている。
凝固槽30は、例えば閉塞した底部及び円筒状の側壁部により構成されており、乳化重合液及び凝固液を貯留できるようになっている。加熱装置31は、凝固槽30内を加熱する加熱部32、及び凝固槽30内の温度を制御する不図示の温度制御部を備えている。撹拌装置34は、凝固槽30内に配置され所定軸の周囲を回転する部材である撹拌翼35、撹拌翼35を回転させるモータ36、及び撹拌翼35の回転数や回転速度を制御する不図示の駆動制御部を有している。
本実施形態の凝固装置3では、乳化重合液と凝固液との接触は、撹拌している凝固液凝固液中に乳化重合液を添加する方法が採用されている。すなわち、凝固装置3の凝固槽30に凝固液凝固液を充填しておき、この凝固液凝固液に乳化重合液を添加及び接触させて乳化重合液を凝固させることによって含水クラムが生成される。
凝固装置3の加熱装置31は、凝固槽30に充填された凝固液凝固液を加熱するよう構成されている。具体的には、加熱装置31は、凝固槽30の外周に設けられた加熱部32としてのジャケットにスチームを送り、スチームと凝固槽30又は凝固槽30内の凝固液凝固液とで熱交換することで凝固液凝固液を加熱するようになっている。
凝固装置3の温度制御部は、温度計で計測された凝固槽30内の温度を監視しながら加熱部32による加熱動作を制御することで、凝固槽30内の温度を制御するように構成されている。凝固槽30内の凝固液凝固液の温度は、温度制御部によって、通常40℃以上、好ましくは40~90℃、より好ましくは50~80℃の範囲となるよう制御される。
凝固槽30内の液相の温度を設定温度に制御するために、例えば凝固槽30を加熱するスチームの温度及び流量を制御する一方の制御系と、凝固槽30内に供給される温水などの温度を制御する他方の制御系とを併用するカスケード制御方式の液相温度制御系を構成するようにしてもよい。
凝固装置3の撹拌装置34は、凝固槽30に充填された凝固液凝固液を撹拌するように構成されている。具体的には、撹拌装置34は、回転動力を生み出すモータ36と、モータ36の回転軸に対して垂直方向に広がる撹拌翼35を備えている。撹拌翼35は、凝固槽30に充填された凝固液凝固液内で、モータ36の回転動力により回転軸を中心として回転することで凝固液凝固液を流動させるようになっている。撹拌翼35の形状や大きさ、設置数などは所要の撹拌の強さなどを考慮して適宜決定される。
凝固装置3の駆動制御部は、撹拌装置34のモータ36の回転駆動を制御して、撹拌装置34の撹拌翼35の回転数及び回転速度を所定値に設定するように構成されている。凝固液凝固液の撹拌数が、例えば、通常100rpm以上、好ましくは200~1000rpm、より好ましくは300~900rpm、特に好ましくは400~800rpmの範囲となるように、駆動制御部によって撹拌翼35の回転が制御される。凝固液凝固液の周速が、通常0.5m/s以上、好ましくは1m/s以上、より好ましくは1.5m/s以上、特に好ましくは2m/s以上、最も好ましくは2.5m/s以上となるように、駆動制御部によって撹拌翼35の回転が制御される。さらに、凝固液凝固液の周速の上限値が、通常50m/s以下、好ましくは30m/s以下、より好ましくは25m/s以下、最も好ましくは20m/s以下となるように、駆動制御部によって撹拌翼35の回転が制御される。
凝固装置3は、生成された含水クラムを、温水と共に凝固槽30からオーバーフローさせて凝固槽30外に取り出し、洗浄工程を行う洗浄装置4に供給するようになっている。凝固装置3と洗浄装置4との間には、含水クラムから遊離水を分離することが可能な水切り機39が配置されており、含水クラムが水切り機39を通って洗浄装置4に供給されるようになっている。水切り機39により分離された水は、不図示のタンクに回収される。タンクに貯められた水は、ポンプにより凝固槽30に送られて再利用される。
[洗浄装置]
洗浄装置4は、本実施形態に係るアクリルゴムの製造方法における洗浄工程に係る処理に用いられる装置である。具体的には、洗浄装置4は、凝固装置3で生成した含水クラムを洗浄用水で洗浄するようになっている。図1に示すように、本実施形態に係る洗浄装置4は、凝固装置3で生成された含水クラム及び洗浄用水を収容する洗浄槽40、洗浄槽40内を加熱するとともに所望の温度を維持する加熱装置41、及び洗浄槽40内に収容された含水クラム及び洗浄用水を撹拌する撹拌装置44を備えている。
洗浄槽40は、例えば閉塞した底部及び円筒状の側壁部により構成されており、含水クラム及び洗浄用水を貯留できるようになっている。加熱装置41は、洗浄槽40内を加熱する加熱部42、及び洗浄槽40内の温度を制御する不図示の温度制御部を備えている。撹拌装置44は、洗浄槽40内に配置され所定軸の周囲を回転する部材である撹拌翼45、撹拌翼45を回転させるモータ46、及び撹拌翼45の回転数や回転速度を制御する不図示の駆動制御部を有している。洗浄装置4では、凝固装置3で生成された含水クラムを多量の水と混合して洗浄することにより、最終的に得られるアクリルゴムシート又はアクリルゴムベール中の灰分量を効果的に低減することができる。
洗浄装置4の加熱装置41は、洗浄槽40内を加熱するよう構成されている。また、洗浄装置4の温度制御部は、温度計で計測された洗浄槽40内の温度を監視しながら加熱部42による加熱動作を制御することで、洗浄槽40内の温度を制御するように構成されている。上述したように、洗浄槽40内の洗浄用水の温度は、通常40℃以上、好ましくは40~100℃、より好ましくは50~90℃、最も好ましくは60~80℃の範囲となるよう制御される。
洗浄装置4は、洗浄後の含水クラムを、洗浄用水と共に洗浄槽40からオーバーフローさせて洗浄槽40外に取り出し、脱水工程及び乾燥工程を行うスクリュー型押出乾燥機5に供給するようになっている。洗浄装置4とスクリュー型押出乾燥機5との間には、洗浄後の含水クラムから遊離水を分離することが可能な水切り機49が配置されており、含水クラムが水切り機49を通ってスクリュー型押出乾燥機5に供給されるようになっている。本実施形態の水切り機49には、スクリーンが用いられているが、例えば金網、電動篩機などを用いることもできる。水切り機49により分離された遊離水は、不図示のタンクに回収される。タンクに貯められた水は、ポンプにより凝固槽30に送られて再利用される。
また、洗浄後の含水クラムがスクリュー型押出乾燥機5に供給される際、含水クラムの温度は40℃以上、更には60℃以上であることが好ましい。例えば、洗浄装置4における水洗に用いられる水の温度を40℃以上、好ましくは60℃以上(例えば70℃)とすることで、スクリュー型押出乾燥機5に供給された際の含水クラムの温度を40℃以上、好ましくは60℃以上に維持することができるようにしてもよく、洗浄装置4からスクリュー型押出乾燥機5に搬送する際に含水クラムの温度が40℃以上、好ましくは60℃以上となるよう加温してもよい。これにより、後工程である脱水工程における脱水及び乾燥工程における乾燥を効果的に行うことが可能となり、最終的に得られる乾燥ゴムの含水量を大幅に低減させることが可能となる。
[スクリュー型押出乾燥機]
スクリュー型押出乾燥機5は、本実施形態に係るアクリルゴムの製造方法における押出乾燥工程(脱水工程及び乾燥工程)に係る処理に用いられる装置である。具体的には、スクリュー型押出乾燥機5は、洗浄装置4で洗浄した含水クラムを、脱水スリットを用いて脱水し、脱水した含水クラムを乾燥して所定含水量以下の乾燥ゴムを得るようになっている。また、スクリュー型押出乾燥機5は、脱水工程及び乾燥工程により得られる乾燥ゴムを所定の形状に成形して排出するように構成されている。
以下、図2を参照しながら、本実施形態に係るスクリュー型押出乾燥機5の構成について説明する。なお、スクリュー型押出乾燥機を押出乾燥機と称することもある。
スクリュー型押出乾燥機5は、洗浄装置4で洗浄された含水クラムを脱水する脱水機としての機能を有する脱水バレル部53と、含水クラムを乾燥する乾燥機としての機能を有する乾燥バレル部54とを備えており、さらにスクリュー型押出乾燥機5の下流側に含水クラムを成形する成形機能を有するダイ部11を備えて構成されている。
図3に示すように、スクリュー型押出乾燥機5は、バレルユニット51内に一対のスクリューを備えてなる二軸スクリュー型のスクリュー型押出乾燥機である。スクリュー型押出乾燥機5は、バレルユニット51内の一対のスクリューを回転駆動する駆動ユニット50を有している。駆動ユニット50は、バレルユニット51の上流端に取り付けられている。また、スクリュー型押出乾燥機5は、バレルユニット51の下流端にダイ部11を有している。
バレルユニット51は、上流側から下流側にわたり、供給バレル部52、脱水バレル部53、乾燥バレル部54を有している。
供給バレル部52は、1つの供給バレル52aにより構成されている。
脱水バレル部53は、6個の脱水バレル、すなわち、第1の脱水バレル53a、第2の脱水バレル53b、第3の脱水バレル53c、第4の脱水バレル53d、第5の脱水バレル53e、及び第6の脱水バレル53fにより構成されている。例えば、第1の脱水バレル53a及び第3の脱水バレル53cは、水分を液状で除去し(排水)、第5の脱水バレル53eは、水分を蒸気状で除去する(排蒸気)ようにする設定されている。
乾燥バレル部54は、4個の乾燥バレル、すなわち、第1の乾燥バレル54a、第2の乾燥バレル54b、第3の乾燥バレル54c、及び第4の乾燥バレル54dにより構成されている。
このようにバレルユニット51は、分割された11個の各バレル52a、53a~53f、54a~54dが上流側から下流側にわたり連結されて構成されている。
スクリュー型押出乾燥機5は、上記各バレルを個別に加熱して、各バレル内の含水クラムをそれぞれ所定温度に加熱するスチーム式の加熱手段を有している。加熱手段は、各バレルに対応する数を備える。本実施形態の加熱手段は、各バレル内に形成されたスチーム流通ジャケットにスチーム供給手段から高温スチームを供給する構成であるが、これに限定はされない。また、スクリュー型押出乾燥機5は、各バレルに対応する各加熱手段の設定温度を制御する不図示の温度制御手段を有している。
なお、バレルユニット51における各バレル部52、53、54をそれぞれ構成する供給バレル、脱水バレル及び乾燥バレルの設置数は、図2に示す態様に限定されるものではなく、乾燥処理するアクリルゴムの含水クラムの含水量などに応じた数に設定することができる。
例えば、供給バレル部52の供給バレルの設置数は例えば1~3個とされる。また、脱水バレル部53の脱水バレルの設置数は、例えば2~10個が好ましく、3~6個とすると、粘着性のアクリルゴムの含水クラムの脱水を効率よく行うことができるのでより好ましい。また、乾燥バレル部54の乾燥バレルの設置数は、例えば2~10個が好ましく、3~8個であるとより好ましい。
バレルユニット51内の一対のスクリューは、駆動ユニット50に格納されたモータなどの駆動手段によって回転駆動される。一対のスクリューはバレルユニット51内の上流側から下流側にわたって延在しており、回転駆動されることで、供給バレル部52に供給された含水クラムを混合しながら下流側に搬送することができるようになっている。一対のスクリューは、互いに山部と谷部とが噛み合わされる状態とされた二軸噛合型であり、これにより、含水クラムの脱水効率及び乾燥効率を高めることができる。
本実施形態の一対のスクリューは、セルフクリーニングの性能面から同方向に回転する形式のものであるが、これに限定されず、一対のスクリューが異方向に回転する形式のものであってもよい。一対のスクリューのスクリュー形状は、各バレル部52、53、54において要求される圧縮脱水性能などを考慮して適宜決められる。
図3に示す供給バレル部52は、含水クラムをバレルユニット51内に供給する領域である。供給バレル部52の供給バレル52aは、バレルユニット51内に含水クラムを供給するフィード口55を有している。
脱水バレル部53は、含水クラムから、凝固剤などが含まれる液体(セラム水)を分離し排出する領域である。脱水バレル部53を構成する第1の脱水バレル53a、第3の脱水バレル53cは、含水クラムの水分を外部に排出する脱水スリット56a、56bをそれぞれ有する。各脱水スリット56a、56bは、各脱水バレル53a、53cにそれぞれ複数形成されている。また、第5脱水バレル53eは、含水クラムの水分を蒸気として外部に排出する排蒸気用のベント口57cを有している。
各脱水スリット56a、56bのスリット幅すなわち目開きは、使用条件に応じて適宜選択されればよく、通常で0.01~5mmとされ、含水クラムの損出が少なく、且つ含水クラムの脱水が効率的にできる点から、好ましくは0.1~1.0mmであり、0.2~0.6mmであればより好ましい。
脱水バレル部53の各脱水バレル53a~53fにおける含水クラムからの水分の除去は、それぞれの脱水スリットから液状で除去する場合と、蒸気状で除去する場合との二通りがある。本実施形態の脱水バレル部53においては、水分を液状で除去する場合を排水と定義し、蒸気状で除去する場合を排蒸気と定義して区別する。
脱水バレル部53においては、排水及び排蒸気を組み合わせることで、粘着性アクリルゴムの含水量を低下させることが効率よくできるので好適である。脱水バレル部53では、脱水バレル53a~53fのうち、どの脱水バレルで排水又は排蒸気を行うかは、使用目的に応じて適宜に設定すればよいが、通常製造されるアクリルゴム中の灰分量を少なくする場合は、排水を行う脱水バレルを多くするとよい。本実施形態では、図2に示すように、上流側の第1及び第3の脱水バレル53a、53cで排水を行い、第5の脱水バレル53eで排蒸気を行うようになっている。また、例えば脱水バレル部53が4つの脱水バレルを有する場合には、例えば上流側の3つの脱水バレルで排水を行い、下流側の1つの脱水バレルで排蒸気を行うといった態様が考えられる。一方、含水量を低減する場合には、排蒸気を行う脱水バレルを多くするとよい。
脱水バレル部53の設定温度は、通常60~150℃、好ましくは70~140℃、より好ましくは80~130℃の範囲であり、排水状態で脱水する脱水バレルの設定温度は、通常60℃~120℃、好ましくは70~110℃、より好ましくは80~100℃であり、排蒸気状態で脱水する脱水バレルの設定温度は、通常100~150℃、好ましくは105~140℃、より好ましくは110~130℃の範囲である。
乾燥バレル部54は、脱水後の含水クラムを減圧下で乾燥させる領域である。乾燥バレル部54を構成する第1の乾燥バレル54a、第2の乾燥バレル54b、第3の乾燥バレル54c、及び第4の乾燥バレル54d、は、脱気のためのベント口58a、58b、58c、58dをそれぞれ有している。各ベント口58a、58b、58c、58dには、不図示のベント配管がそれぞれ接続されている。
各ベント配管の末端には不図示の真空ポンプがそれぞれ接続されており、それら真空ポンプの作動により、乾燥バレル部54を構成する乾燥バレル54a~54d内が所定圧力に減圧されるようになっている。スクリュー型押出乾燥機5は、それら真空ポンプの作動を制御して乾燥バレル部54を構成する乾燥バレル54a~54d内の減圧度を制御する図示せぬ圧力制御手段を有している。
乾燥バレル部54での減圧度は適宜選択されればよいが、上述したように、通常1~50kPa、好ましくは2~30kPa、より好ましくは3~20kPaに設定される。また、乾燥バレル部54内の設定温度は適宜選択されればよいが、上述したように、通常100~250℃、好ましくは110~200℃、より好ましくは120~180℃に設定される。
乾燥バレル部54を構成する各乾燥バレル54a~54dにおいては、全ての乾燥バレル54a~54d内の設定温度を近似した値にしてもよいし、異ならせてもよいが、上流側(脱水バレル部53側)の温度よりも下流側(ダイ部11側)の温度の方を高温に設定すると、乾燥効率が向上するので好ましい。
ダイ部11は、バレルユニット51の下流端に配置される金型であり、所定のノズル形状の吐出口を有する。乾燥バレル部54で乾燥処理されたアクリルゴムは、ダイ部11の吐出口を通過することで、所定のノズル形状に応じた形状に押出成形される。ダイ部11を通過するアクリルゴムは、ダイ部11のノズル形状に応じて、粒状、柱状、丸棒状、シート状など、種々の形状に成形される。本実施形態では、ダイ部11の吐出口を幅広の略長方形状としており、アクリルゴムをシート状に押出成形することができる。スクリュー59とダイ部11との間には、ブレーカープレートや金網を設けてもよい。
本実施形態に係るスクリュー型押出乾燥機5によれば、以下のようにして、原料のアクリルゴムの含水クラムがシート状のアクリルゴム(シート状乾燥ゴム15)に押出成形される。
洗浄工程を経て得られたアクリルゴムの含水クラムは、フィード口55から供給バレル部52に供給される。供給バレル部52に供給された含水クラムは、バレルユニット51内の一対のスクリューの回転により、供給バレル部52から脱水バレル部53に送られる。脱水バレル部53では、前述したように第1の脱水バレル53a、第3の脱水バレル53cにそれぞれ設けられた脱水スリット56a、56b、及び第5の脱水バレル53eに設けられた排蒸気用のベント口57cから、含水クラムに含まれる水分の排水や排蒸気が行われて、含水クラムが脱水処理される。
脱水バレル部53で脱水された含水クラムは、バレルユニット51内の一対のスクリューの回転により乾燥バレル部54に送られる。乾燥バレル部54に送られた含水クラムは可塑化混合されて融体となり、発熱して昇温しながら下流側へ運ばれる。そして、このアクリルゴムの融体中に含まれる水分が気化して蒸気となり、その蒸気が排蒸気用のベント口57c及びベント口58a、58b、58c、58dにそれぞれ接続された不図示のベント配管を通じて外部へ排出される。
上述したように乾燥バレル部54を通過することで含水クラムは乾燥処理されてアクリルゴムの融体となり、そのアクリルゴムはバレルユニット51内の一対のスクリューの回転によりダイ部11に供給され、シート状乾燥ゴム15としてダイ部11から押し出される。
ここで、本実施形態に係るスクリュー型押出乾燥機5の操業条件の一例を挙げる。
バレルユニット51内の一対のスクリューの回転数(N)は、諸条件に応じて適宜選択されればよく、通常で10~1000rpmとされ、アクリルゴムの含水量とゲル量を効率よく低減できる点から、好ましくは50~750rpm、より好ましくは100~500rpmであり、120~300rpmが最も好ましい。
アクリルゴムの押出量(Q)は、格別限定されないが、通常で100~1500kg/hrとされ、好ましくは300~1200kg/hr、より好ましくは400~1000kg/hrであり、500~800kg/hrが最も好ましい。
アクリルゴムの押出量(Q)とスクリューの回転数(N)との比(Q/N)は、格別限定されないが、通常で1~20とされ、好ましくは2~10、より好ましくは3~8であり、4~6が特に好ましい。
なお、本実施形態ではスクリュー型押出乾燥機5が用いられているが、脱水工程に係る処理を行う脱水機として遠心分離機やスクイザーなどを用いてもよく、乾燥工程に係る処理を行う乾燥機として熱風乾燥機、減圧乾燥機、エキスパンダー乾燥機、ニーダー型乾燥機などを用いてもよい。
[搬送式冷却装置]
搬送式冷却装置6は、本実施形態に係るアクリルゴムの製造方法における搬送冷却工程に係る処理に用いられる装置である。具体的には、搬送式冷却装置6は、スクリュー型押出乾燥機5により得られる乾燥ゴムを冷却するために用いられる装置である。図3に示すように、本実施形態に係る搬送式冷却装置6は、スクリュー型押出乾燥機5のダイ部11から押し出されたシート状乾燥ゴム15をコンベア61にて搬送しながら、冷却手段65から冷却風を吹き付けることにより、所定冷却温度まで冷却するようになっている。搬送式冷却装置6は、シート状乾燥ゴム15を搬送するコンベア61と冷却風を送出する冷却手段65とが冷却槽66内に配置された構成を有している。
より具体的には、コンベア61は、スクリュー型押出乾燥機5のダイ部11から排出されたシート状乾燥ゴム15を図3中矢印A方向に搬送する。コンベア61は、ローラ62、63と、これらローラ62、63に巻架され、シート状乾燥ゴム15がその上に載せられるコンベアベルト64とを有する。コンベア61は、コンベアベルト64上にスクリュー型押出乾燥機5のダイ部11から排出されたシート状乾燥ゴム15を連続して下流側に搬送するよう構成されている。
冷却手段65は、コンベア61上のシート状乾燥ゴム15の表面に、不図示の冷却風発生手段から送られてくる冷却風を吹き付けるようになっている。
搬送式冷却装置6のコンベア61及び冷却手段65の長さ(冷却風の吹き付けが可能な部分の長さ)は、特に限定されないが、例えば2~100mであり、好ましくは5~50mである。また、搬送式冷却装置6におけるシート状乾燥ゴム15の搬送速度は、コンベア61及び冷却手段65の長さ、スクリュー型押出乾燥機5のダイ部11から排出されるシート状乾燥ゴム15の排出速度、目標とする冷却速度や冷却時間などに応じて適宜調整すればよいが、例えば10~100m/hrであり、より好ましくは15~70m/hrである。
図3に示す搬送式冷却装置6は、図2に示したスクリュー型押出乾燥機5のダイ部11に直結するか、又はダイ部11の近傍に設置して使用される。
本実施形態に係る搬送式冷却装置6は、空冷方式であるが、これに限定されず、水を吹き付ける水かけ方式、水中に浸漬する浸漬方式などを含む様々な方式を採用することが可能である。また、室温下に放置することで、乾燥ゴムを冷却するようにしてもよい。
[切断装置]
切断装置7は、本実施形態に係るアクリルゴムの製造方法における切断工程に係る処理を行うよう構成されている。具体的には、切断装置7は、冷却後のシート状乾燥ゴム15を切断するために用いられる装置である。図3に示すように、本実施形態に係る切断装置7は、搬送式冷却装置6により所定冷却温度に冷却されたシート状乾燥ゴム15の先端側部分を、ローラコンベア74の所定搬送位置で切断し、所定長さのカットシート状乾燥ゴム16が得られるように構成されている。
図3に示すように、切断装置7の上流側には、レジストローラ76とクランパ77が設けられ、切断装置7の下流側には、重量計測器78が配置されている。レジストローラ76は、切断位置の見当合せ用の押えローラ及び駆動ローラとして機能する。
レジストローラ76は、ローラコンベア74上のシート状乾燥ゴム15に密着しつつ回転し、その回転量に基づいて、シート状乾燥ゴム15を切断する所定搬送位置からアクリルゴムの先端までのフィード量を計測するようになっている。また、重量計測器78は、切断されたカットシート状乾燥ゴム16の重量を計測するようになっている。そして、計測した重量値の規定重量値からの偏差に応じてカットシート状乾燥ゴム16の所定長さLを調節するようになっている。この構成により、カットシート状乾燥ゴム16の重量のばらつきを逐次チェックし、製造品のばらつきを抑えることができる。
本実施形態では、切断装置7の上流側に設けられたクランパ77が、シート状乾燥ゴム15を切断する際に、シート状乾燥ゴム15をローラコンベア74上に保持するようになっている。この構成により、冷却されたシート状乾燥ゴム15を、ローラコンベア74上に安定支持するとともに、クランパ77で保持した状態で切断作業をすることができるので、さらに加工安定性がよい。
[ベール化装置]
ベール化装置8は、本実施形態に係るアクリルゴムの製造方法におけるベール化工程の処理に用いられる装置である。具体的には、ベール化装置8は、スクリュー型押出乾燥機5から押出成形された乾燥ゴムを加工して、一塊のブロックであるベールを製造するようになっている。
本実施形態に係るベール化装置8は、例えば切断装置7により切断したカットシート状乾燥ゴム16を積層することで、一塊のブロックであるアクリルゴムベールを製造することが可能なように構成されている。ベール化装置8は、切断装置7により切断したカットシート状乾燥ゴム16を、ローラコンベア74の下流側で、所定の厚さ又は所定の重量になるまで順次積層して一塊のブロックであるアクリルゴムベールを製造する。これにより、切断などの加工性及び取扱いの容易なアクリルゴムベールを、効率よく製造できる。
積層されたカットシート状乾燥ゴム16に対して加圧するようにしてもよい。これにより、空気の巻き込みが少なく比重の小さい保存安定性に優れたアクリルゴムが得られる。ベール化装置8によって製造されるアクリルゴムベールの重さや形状などは特に限定されないが、例えば約20kgの略直方体形状のアクリルゴムベールが製造される。
本実施形態では、スクリュー型押出乾燥機5によりシート状に押し出して含水量を十分に低下させた後に積層してゴムベールとするので、粘着性のあるゴム状重合体をクラムのままベール化する場合に比べると、取扱いの容易性が格段に向上するのみならず、不純物の混入なども有効に抑制でき、ゴム製品の材料としての品質を高めることができる。
カットシート状アクリルゴムを積層したアクリルゴムベールを製造する場合、例えば40℃以上のカットシート状アクリルゴムを積層することが好ましい。40℃以上のカットシート状アクリルゴムを積層することで、更なる冷却及び自重による圧縮によって良好な空気抜けが実現される。
<アクリルゴムの製造方法>
次に、上述したアクリルゴム製造システム1を用いてアクリルゴムなどのアクリルゴムを製造する方法について説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係るアクリルゴム製造方法のフローチャートである。図4に示すように、本実施形態に係るアクリルゴム製造方法は、乳化重合工程S1、凝固工程S2、洗浄工程S3、押出乾燥工程S4、搬送冷却工程S5、切断工程S6、及びベール化工程S7を含んでいる。以下、各工程について説明する。
[乳化重合工程]
乳化重合工程S1では、乳化重合装置において、アクリルゴムを形成するための単量体成分に水と乳化剤とを混合して撹拌機で適切に撹拌しながらエマルジョン化し、重合触媒存在下において乳化重合することで乳化重合液(重合体ラテックス)を得る。
[凝固工程]
凝固工程S2では、重合体ラテックス、凝固剤、及び水をそれぞれ設定温度の凝固槽30内に供給し、撹拌装置34で撹拌して含水クラムを生成する。凝固槽30内の設定温度(凝固剤水溶液の温度)は、温度制御部によって、通常40℃以上、好ましくは40~90℃、より好ましくは50~80℃の範囲となるように制御する。
[洗浄工程]
洗浄工程S3では、含水クラムと洗浄用水とを設定洗浄温度の洗浄槽40に供給し、撹拌装置44により撹拌して含水クラムを洗浄する。洗浄槽40内の洗浄用水の温度は、温度制御部によって、通常40℃以上、好ましくは40~100℃、より好ましくは50~90℃、最も好ましくは60~80℃の範囲となるように制御する。
さらに洗浄工程S3では、洗浄された含水クラムを洗浄用水と共に洗浄槽40からオーバーフローさせて洗浄槽40外に取り出し、水切り機49により水切りしつつ設定洗浄温度に対し所定温度範囲内の含水クラムをスクリュー型押出乾燥機5の材料供給ゾーン150に供給する(クラム供給工程)。スクリュー型押出乾燥機5に供給される含水クラムの温度は、好ましくは40℃以上、より好ましくは60℃以上である。含水クラムの温度は、加熱装置41を用いて含水クラムを直接加温することにより調節するが、洗浄用水の温度を調節するようにしてもよいし、あるいは加熱装置41を用いて含水クラムを直接加温することにより調節し、且つ洗浄用水の温度を調節するようにしてもよい。設定洗浄温度を、洗浄及び押出乾燥工程に好適な温度、例えば40℃以上に設定することで、含水クラムの洗浄効果を高めるとともに、脱水及び押出乾燥の効率を高めることができる。
[押出乾燥工程]
押出乾燥工程S4では、洗浄後の含水クラムをスクリュー型押出乾燥機5の材料供給ゾーン150に取り込み、スクリュー型押出乾燥機5により圧縮脱水した後、加熱及び混練により水分を蒸発させて、所定含水量以下のアクリルゴムをシート状に押し出させる。
具体的には、押出乾燥工程S4にて、材料供給ゾーン150に供給された含水クラムを、スクリュー型押出乾燥機5により圧縮脱水した後、加熱及び混練により水分を蒸発させて、所定含水量以下のアクリルゴムを連続的に例えば80~180℃の温度で例えば厚さ50mm以下のシート状に押し出させる。押出乾燥工程S4での圧縮脱水後の含水クラムの含水量は1~40重量%となるようにする。
脱水及び蒸発乾燥により所定含水量以下にしたアクリルゴムを連続的に厚さ50mm以下、例えば9mmから35mm程度のシート状に押し出させることで、押出しによる圧力解放時の発泡及び水分気化を十分に確保し連続体として搬送可能にするとともに、切断が容易となる温度まで均質に搬送冷却することができる。したがって、押出乾燥工程での押出し温度を比較的高く設定して押出し量(kg/h)を確保しながらも、連続シート状乾燥ゴムの先端側でカットシート状の切断加工を安定して実行することができ、生産性を高めることができるアクリルゴムの製造方法となる。
なお、脱水工程及び乾燥工程はそれぞれ異なる工程として行われてもよい。例えば、遠心分離機やスクイザーなどの脱水機を用いて脱水工程が行われ、熱風乾燥機、減圧乾燥機、エキスパンダー乾燥機、ニーダー型乾燥機などの乾燥機を用いて乾燥工程が行われてもよい。
[搬送冷却工程]
搬送冷却工程S5では、スクリュー型押出乾燥機5から押し出されたシート状乾燥ゴム15を、搬送式冷却装置6のコンベア61で搬送するとともに所定冷却温度まで冷却する。
具体的には、搬送冷却工程S5にて、スクリュー型押出乾燥機5から押し出されたシート状乾燥ゴム15を搬送式冷却装置6のコンベア61で搬送するとともに、押出し時の温度から60℃以下の好ましくは20~60℃の間に設定された所定冷却温度まで例えば40℃/hr以上の冷却速度で冷却させる。これにより、シート状乾燥ゴム15の先端側でのカットシート状の切断加工をより安定して実行することができる。
所定冷却温度まで40℃/hr以上の冷却速度で冷却させることで、シート状乾燥ゴム15の加工時におけるスコーチが有効に抑制され、これにより加工安定性に優れたものとすることができる。また、所定冷却温度を、20~60℃の間に設定することで、例えばシート状乾燥ゴムの先端側でのカットシート状の切断加工など、搬送冷却工程S5の後段で行われるシート状乾燥ゴム15の加工を容易且つ安定して実行できるようになる。
また、押出乾燥工程で得られる連続したシート状乾燥ゴム15は、60℃における複素粘性率([η]60℃)が、15,000Pa・s以下であり、搬送冷却工程で60℃以下に冷却した後、切断工程で連続したシート状乾燥ゴム15の先端側部分を、カットシート状に切断するようにしてもよい。これにより、良好な切断加工性となる。
また、押出乾燥工程で得られる連続したシート状乾燥ゴム15は、100℃における複素粘性率([η]100℃)と60℃における複素粘性率との比([η]100℃/[η]60℃)が、0.5以上であってもよい。これにより、シート状乾燥ゴムの搬送中における所要の形状保持性を担保できる。
[切断工程]
切断工程S6では、搬送式冷却装置6により冷却されたシート状乾燥ゴム15を切断装置7で切断してカットシート状乾燥ゴム16を得る。
これにより、押出乾燥工程S4での押出し温度を比較的高く設定して押出し量を確保しながらも、シート状乾燥ゴム15の先端側でカットシート状の切断加工を安定して実行することができる。
また、シート上での冷却が形状安定する程度に十分になされ、切断されたカットシート状乾燥ゴム16同士を積層するだけで、複数のカットシートが実質的に一体化されたアクリルゴムベールを容易に作製できるので、形状安定性に優れたゴム製品を提供可能な製造方法となる。
本実施形態では、冷却されたシート状乾燥ゴム15を、ローラコンベア74上に安定支持するとともに、クランパ77で保持した状態で切断作業をするようになっているので、さらに加工安定性がよい。
また、切断工程S6では、ローラコンベア74上のシート状乾燥ゴム15に密着しつつ回転するレジストローラ76の回転量に基づいて、シート状乾燥ゴム15を切断する所定搬送位置からアクリルゴムの先端までのフィード量を計測する。併せて、切断装置7の下流側に設けられた重量計測器78により、切断されたカットシート状乾燥ゴム16の重量を計測する。そして、計測した重量値の規定重量値からの偏差に応じて、カットシート状乾燥ゴム16の所定長さL(搬送方向の長さ)を調節する。このようにすることで、カットシート状乾燥ゴム16の重量のばらつきを逐次チェックし、製造品のばらつきを抑えることができる。これにより、アクリルゴムベール83を、重量ばらつきを抑えつつ効率よく製造できる。
[ベール化工程]
ベール化工程S7では、所定含水量以下の乾燥ゴムをベール化する。具体的には、ローラコンベア74の下流側に配置されたベール化装置8において、切断装置7により切断したカットシート状乾燥ゴム16を30℃以上の温度で所定の厚さ又は所定の重量になるまで順次積層してベール化する。これにより、積層時の粘着性を確保しつつ切断などの加工性及び取扱いの容易なアクリルゴムベール83を、効率よく製造できる。なお、ベール化は、乾燥工程を経て得られた乾燥ゴムをベーラーに入れ圧縮することで行うこともできる。
本実施形態では、スクリュー型押出乾燥機5によりシート状に押し出して含水量を十分に低下させた後に積層してアクリルゴムベール83とするので、粘着性のあるゴム状重合体をクラムのままベール化する場合に比べると、取扱いの容易性が格段に向上するのみならず、不純物の混入なども有効に抑制でき、ゴム製品の材料としての品質を高めることができる。
本実施形態に係るアクリルゴムの製造方法によると、高温での耐油性や耐水性、保存安定性などが要求される各種ゴム製品に好適なアクリルゴムなどのアクリルゴムを効率よく製造できる。特に、反応性基含有単量体を含む単量体成分を2価リン酸系乳化剤存在下に乳化重合した乳化重合液をマグネシウム塩で凝固すると、保存安定性や耐水性に優れたアクリルゴムを製造することができる。
以上述べたように、本発明は、アクリルゴムの凝固工程からベール化工程までのプロセスに押出乾燥機を組込み且つ連続的に行うことができるという効果を有し、アクリルゴムの製造方法の全般に有用である。
1 アクリルゴム製造システム
3 凝固装置
4 洗浄装置
5 スクリュー型押出乾燥機(押出乾燥機)
6 搬送式冷却装置
7 切断装置
8 ベール化装置
11 ダイ部
15 シート状乾燥ゴム
16 カットシート状乾燥ゴム
30 凝固槽
40 洗浄槽
49 水切り機
50 駆動ユニット
51 バレルユニット
52 供給バレル部
53 脱水バレル部
54 乾燥バレル部
59 スクリュー
61 コンベア
65 冷却手段
70 切断刃
74 ローラコンベア
76 レジストローラ
83 アクリルゴムベール
150 材料供給ゾーン

Claims (12)

  1. アクリルゴム重合体ラテックス、凝固剤および水をそれぞれ設定温度の凝固槽内に供給し撹拌して含水クラムを生成する凝固工程と、
    前記含水クラムと洗浄用水とを設定洗浄温度の洗浄槽に供給し撹拌して前記含水クラムを洗浄する洗浄工程と、
    前記洗浄槽内で洗浄された含水クラムを前記洗浄用水と共に前記洗浄槽からオーバーフローさせて槽外に取り出し、水切りしつつ押出乾燥機の材料供給ゾーンに供給するクラム供給工程と、
    前記材料供給ゾーンに供給された含水クラムを、前記押出乾燥機により圧縮脱水した後、加熱および混練により水分を蒸発させて、所定含水量以下のアクリルゴムを連続的にシート状に押し出させる押出乾燥工程と、
    押し出されたシート状乾燥ゴムをコンベアで搬送するとともに押出し時の温度から所定冷却温度まで冷却させる搬送冷却工程と、
    前記所定冷却温度に冷却されたシート状乾燥ゴムの先端側部分を所定長さのカットシート状に切断する切断工程と、
    前記カットシート状に切断した乾燥ゴムを所定積層温度で所定の厚さになるまで順次積層してベール化するベール化工程と、
    を含むアクリルゴムの製造方法。
  2. 前記材料供給ゾーンに供給された含水クラムの温度を、40℃以上とする請求項1に記載のアクリルゴムの製造方法。
  3. 前記設定洗浄温度を、40℃以上とする請求項1又は2に記載のアクリルゴムの製造方法。
  4. 前記押出乾燥機により圧縮脱水後の含水クラムの含水量を、1~40重量%とする請求項1~3のいずれか1項に記載のアクリルゴムの製造方法。
  5. 前記押出乾燥機から押し出されるシート状乾燥ゴムの厚さを、50mm以下とする請求項1~4のいずれか1項に記載のアクリルゴムの製造方法。
  6. 前記押出乾燥機から押し出されるシート状乾燥ゴムの温度を、80~180℃とする請求項1~5のいずれか1項に記載のアクリルゴムの製造方法。
  7. シート状乾燥ゴムベールの100℃における複素粘性率([η]100℃)が、1,500~6,000Pa・sの範囲である請求項1~6のいずれか1項に記載のアクリルゴムの製造方法。
  8. 前記所定冷却温度を、20~60℃の間に設定することを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のアクリルゴムの製造方法。
  9. 押出し時の温度から60℃の所定冷却温度までの冷却速度を、40℃/hr以上とする請求項1~8のいずれか1項に記載のアクリルゴムの製造方法。
  10. 前記シート状乾燥ゴムは、60℃における複素粘性率([η]60℃)が、15,000Pa・s以下であり、
    前記シート状乾燥ゴムの先端側部分を、60℃以下に冷却した後、前記カットシート状に切断することを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載のアクリルゴムの製造方法。
  11. 前記カットシート状に切断した乾燥ゴムの積層温度を、30℃以上とする請求項1~10のいずれか1項に記載のアクリルゴムの製造方法。
  12. 前記切断工程で、ーラコンベア上の前記シート状乾燥ゴムに密着しつつ回転するレジストローラの回転量に基づいて定搬送位置から前記シート状乾燥ゴムの先端までのフィード量を計測するとともに、記カットシート状に切断した乾燥ゴムの重量を計測し、該計測した重量値の規定重量値からの偏差に応じて前記カットシート状に切断した乾燥ゴムの前記所定長さを調節するものであることを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載のアクリルゴムの製造方法。
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