JP2021036010A - 反応性基含有アクリルゴムの製造方法 - Google Patents

反応性基含有アクリルゴムの製造方法 Download PDF

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孝文 川中
知則 小川
Tomonori Ogawa
知則 小川
増田 浩文
Hirofumi Masuda
浩文 増田
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Abstract

【課題】粒径分布の安定したクラム生成が効率よく可能で、クラム粒径や生産量の調節が容易に可能な反応性基含有アクリルゴムの製造方法を実現する。【解決手段】凝固槽30内で重合体ラテックスを凝固させつつ撹拌翼により撹拌して含水クラムを生成し、洗浄槽40にて洗浄した後の含水クラムを押出乾燥機5に供給して圧縮脱水し、水分を蒸発させて、所定含水量以下のアクリルゴムを押し出させる。また、重合体ラテックス、凝固剤、水及びスチームをそれぞれの設定供給量で凝固槽30内に供給する際に、凝固槽30内の流動体中へのそれぞれの供給位置、供給方向及び供給速度を、撹拌翼35の回転方向に対して所定の交差角及び所定の速度差に設定し、撹拌翼35による凝固槽30内の流動体の撹拌作用を凝固槽30内に供給する重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気により強化しつつ、生成される含水クラムの粒径を調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、反応性基含有アクリルゴムの製造方法に関し、特に耐水性と生産性に優れるアクリルゴムの製造に好適な反応性基含有アクリルゴムの製造方法に関する。
合成ゴム、例えばアクリルゴムは、アクリル酸エステルを主成分とする重合体であり、一般に耐熱性、耐油性及び耐オゾン性に優れたゴムとして知られ、自動車関連の分野などで広く用いられている。
このような合成ゴムは、通常、ゴムを構成する単量体成分を乳化重合し、得られた乳化重合液と凝固剤を接触させ、得られる含水クラムを所定含水量以下に乾燥した後に製品として出荷される。
重合体ラテックスに凝固剤を加えてゴム状重合体成分を凝固させる従来の合成ゴムの製造方法として、例えば特許文献1には、重合体ラテックスと凝固剤を含有する凝固液とを接触させて、ゴム状重合体成分を凝固させたクラム状のゴム状重合体を含むクラムスラリーを生成し、そのクラムスラリーをタンク内に設置された撹拌動力1kW/m以上の撹拌・破砕機能付きミキサー内に供給し、同タンク内にて、ミキサーによりクラムスラリーに含まれているゴム状重合体の撹拌・破砕を行うようにしたものが開示されている。この製造方法では、重合体ラテックスと凝固液の接触により凝固・生成される破砕前のクラム状ゴム重合体の最大幅を3〜20mm程度にしつつ、そのクラム状ゴム重合体を撹拌・破砕機能付きミキサーにより破砕するようにしている。
また、特許文献2には、耐熱性や耐圧縮永久歪み特性に優れる反応性基を有するアクリルゴムとして、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、フマル酸モノn−ブチルからなる単量体成分を純水とラウリル硫酸ナトリウムとポリオキシエチレンドデシルエーテルからなる乳化剤を用いてエマルジョン化し、重合開始剤存在下に重合転化率95重量%まで乳化重合をして乳化重合液を得、硫酸ナトリウムを連続して添加することにより含水クラムを生成させ、次いで、生成した含水クラムを工業用水での水洗4回、pH3の酸洗浄1回、及び1回の純水洗浄を行った後に、熱風乾燥機にて110℃で1時間乾燥することにより乳化剤や凝固剤の残留量が少ない耐水性(80℃蒸留水中70時間浸漬後の体積変化)に優れるアクリルゴムを製造する方法が開示されている。耐水性に関しても、より厳しい環境下での高度の耐水性が求められている。
特開2006−328239号公報 国際公開第2018/079783号パンフレット
しかしながら、特許文献1で使用されるゴム重合体としては、乳化重合により得られた不飽和ニトリル−共役ジエン共重合体ラテックスが具体的に示され、また、エチルアクリレート/n−ブチルアクリレート共重合体、エチルアクリレート/n−ブチルアクリレート/2−メトキシエチルアクリレート共重合体などのアクリレートのみで構成される共重合体などに適用できることが示されている。また、凝固により生成されるクラムを撹拌・破砕機能付きミキサーにより破砕する従来の前者の合成ゴムの製造方法にあっては、撹拌・破砕機能付きミキサーの内方で重合体ラテックスと凝固剤を接触させ、凝固したゴム状重合体を撹拌・破砕しつつタンク内底部側でタンク内に排出させる構成となっていた。
そのため、特許文献1の方法で適用されるアクリレートのみで構成されたアクリルゴムでは耐熱性や圧縮永久歪特性などの架橋ゴム特性に劣る問題があり、また、凝固反応においては供給量の変動等によって重合体ラテックスに対する凝固剤の接触時間や接触面が変動するような事態が発生すると、ゴム状重合体を撹拌・破砕したクラムスラリーの粒径分布が不安定になることがあり、クラムの粒径や生産量の調節を行うためには改善の余地があった。
一方、特許文献2の反応性基を有する耐熱性や圧縮永久歪特性などの架橋ゴム特性に優れるアクリルゴムの製造方法にあっては、製造されるアクリルゴムの耐水性に関して、洗浄工程の強化だけではより厳しい環境下で要求される高度の耐水性に対しては不十分になっていた。
そこで、本発明は、乾燥後の耐水性等の確保に適した粒径分布の安定したクラム生成が効率よく可能で、クラム粒径や生産量の調節が容易に可能な反応性基含有アクリルゴムの製造方法を実現することを目的とする。
本発明の反応性基含有アクリルゴムの製造方法は、上記目的達成のため、反応性基含有アクリルゴムを形成する単量体成分を乳化重合してなる重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気をそれぞれ凝固槽内に供給し、前記重合体ラテックスを凝固させつつ撹拌翼により撹拌して含水クラムを生成する凝固工程と、前記含水クラムと洗浄用水とを洗浄槽に供給し撹拌して前記含水クラムを洗浄する洗浄工程と、洗浄後の含水クラムを押出乾燥機の材料供給ゾーンに供給し、該押出乾燥機により圧縮脱水した後、加熱及び混練により水分を蒸発させて、所定含水量以下のアクリルゴムを押し出させる押出乾燥工程と、を含む反応性基含有アクリルゴムの製造方法であって、前記凝固工程にて、前記重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気をそれぞれの設定供給量で前記凝固槽内に供給する際に、前記凝固槽内の流動体中へのそれぞれの供給位置、供給方向及び供給速度を、前記撹拌翼の回転による前記流動体の旋回方向に対して所定の交差角及び所定の速度差に設定し、前記撹拌翼による前記凝固槽内の流動体の撹拌作用を前記凝固槽内に供給する前記重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気により強化しつつ前記流動体の旋回上昇流を生じさせて、該流動体中に生成される前記含水クラムの粒径を調整することを特徴とする。
この構成により、本発明では、重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気の供給条件を調整することで、それらを含む流動体中に旋回上昇流を生じさせつつ、含水クラムが生成される際の温度や作用するせん断力を調整でき、撹拌動力を抑えることができるとともに、所要の平均粒径でその粒径分布が安定したクラムを効率よく生成可能になる。
すなわち、凝固工程にて、重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気をそれぞれの設定供給量で凝固槽内の流動体中に連続的に供給するとともに、それぞれの供給位置、供給方向及び供給速度を、撹拌翼の回転方向に対して所定の交差角及び所定の速度差に設定することで、撹拌翼による凝固槽内の流動体の撹拌作用を強化することができる。したがって、それぞれの設定供給量及び供給温度と、撹拌の強さと、凝固槽の設定温度とに応じて、凝固槽中に所要の平均粒径及び粒径分布を有する含水クラムを安定して生成することができる。また、過熱蒸気などの高温の蒸気(以下、スチームという)を凝固槽内の液相中に吹き込むことで、より効果的な撹拌作用が得られる。
本発明の反応性基含有アクリルゴムの製造方法においては、凝固槽内の液相の温度を設定温度に制御するために、例えば凝固槽を加熱するスチームの温度及び流量を制御する一方の制御系と、槽内に供給される温水などの温度を制御する他方の制御系とを併用するカスケード制御方式の液相温度制御系を構成することができる。
本発明の反応性基含有アクリルゴムの製造方法においては、前記凝固工程にて、前記重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気を前記凝固槽内に供給する鉛直方向高さに対し、前記含水クラムを前記水と共に前記凝固槽から流出させる高さを、鉛直上方側に設定するようにしてもよい。この場合、粒径分布の安定したクラムが効率よく生成可能となるとともに、設定供給量及び撹拌の強さに応じたクラム粒径や生産量の調節が容易に可能となる。
前記含水クラムの比重が0.9以上であるのが好ましく、より好適には1以上、例えば比重が1.05〜1.25であるとよい。この場合、凝固液の濃度や温度、撹拌条件などを特定することで含水クラムの形状やクラム径を調整しつつ、連続的に所定量の含水クラムを生成し洗浄した後、押出乾燥により所定含水量以下の反応性基含有アクリルゴムを連続的に押し出させることができる。
前記含水クラムは、平均粒径が7mm以下であってもよい。そのような平均粒径を有する所定範囲内のクラム径に調節することで、温水洗浄や脱水等により、含水クラム中の凝固剤や乳化剤の残留量を有効に除去でき、乾燥後の反応性基含有アクリルゴムの耐水性を向上させることができる。
より好ましくは、例えば前記凝固工程で生成する含水クラムが下記(a)〜(e)を満たすものとすることができる。
(a)目開き9.5mmのJIS篩を通過しない含水クラムの割合が10重量%以下、
(b)目開き9.5mmのJIS篩を通過して6.7mmのJIS篩を通過しない含水クラムの割合が30重量%以下、
(c)目開き6.7mmのJIS篩を通過して710μmのJIS篩を通過しない含水クラムの割合が20重量%以上、
(d)目開き710μmのJIS篩を通過して425μmのJIS篩を通過しない含水クラムの割合が30重量%以下、及び
(e)目開き425μmのJIS篩を通過する含水クラムの割合が10重量%以下。
前記凝固槽内で撹拌されている溶液の周速が、0.5m/s以上であるとよい。より好ましくは、前記周速は、例えば凝固槽内の中心軸回りに回転する撹拌翼より外側の凝固槽内周方向の流速であり、一定程度まで激しく撹拌されている方が生成する含水クラム粒径を小さく且つ均一にでき好適で、通常0.5m/s以上、好ましくは1m/s以上、より好ましくは1.5m/s以上、特に好ましくは2m/s以上、最も好ましくは2.5m/s以上である。一方、周速の上限値は、格別限定されるものではないが、通常50m/s以下、好ましくは30m/s以下、より好ましくは25m/s以下、最も好ましくは20m/s以下であるときに凝固反応の制御が容易になり好適である。ここで、撹拌翼の回転数は、格別な限定はないが、通常100rpm以上、好ましくは200〜1000rpm、より好ましくは300〜900rpm、特に好ましくは350〜850rpm、最も好ましくは400〜800rpmの範囲である。
本発明の反応性基含有アクリルゴムの製造方法においては、前記凝固槽内の流動体に、前記撹拌翼による軸方向流又は前記凝固槽内のバッフルに起因する上下循環流を生じさせ、前記重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気のうちいずれかの前記凝固槽内への供給方向を、前記凝固槽の周方向及び上下方向に対し交差させるようにしてもよい。このようにすると、撹拌によるせん断作用を強化できる。
本発明によれば、粒径分布の安定したクラム生成が効率よく可能で、クラム粒径や生産量の調節が容易に可能な反応性基含有アクリルゴムの製造方法を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る反応性基含有アクリルゴム製造システムの概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る反応性基含有アクリルゴム製造方法の概略の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
まず、反応性基含有アクリルゴムの製造に用いることができる本発明の実施形態に係る反応性基含有アクリルゴム製造システムについて説明する。
本実施形態に係る反応性基含有アクリルゴム製造システムは、反応性基含有アクリルゴムの製造に適用できる。反応性基含有アクリルゴムの反応性基としては、格別な限定はないが、カルボキシル基、エポキシ基及びハロゲン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性基が好ましく、カルボキシル基、エポキシ基が特に好ましい。反応性基含有アクリルゴム中の反応性基含有量は、通常0.01〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%の範囲である。かかる反応性基を有するアクリルゴムは、高温での耐油性含め様々な架橋物特性に優れる。通常、反応性基を含有すると、粘着性が強く製造時の脱水及び乾燥性に劣り生産性に劣る欠点を有するが、本発明の実施形態に係る反応性基含有アクリルゴム製造システムで改善することができる。
図1に示すように、本実施形態に係る反応性基含有アクリルゴム製造システム1は、不図示の乳化重合装置、凝固装置3、洗浄装置4、スクリュー型押出乾燥機5、搬送式冷却装置6、切断装置7、及びベール化装置8を備えている。本実施形態のスクリュー型押出乾燥機5は、本発明の押出乾燥機に対応する。また、後で詳細に説明するが、本発明の実施形態に係る反応性基含有アクリルゴムの製造方法は、乳化重合工程、凝固工程、洗浄工程、押出乾燥工程、搬送冷却工程、切断工程、及びベール化工程を含んでいる。以下、これらの工程で用いられる上記各装置について説明する。
[乳化重合装置]
乳化重合装置(不図示)は、本実施形態に係る反応性基含有アクリルゴムの製造方法における乳化重合工程に係る処理に用いられる装置である。具体的には、乳化重合装置は、反応器内で反応性基含有アクリルゴムを形成するための単量体成分に水と乳化剤とを混合して撹拌機で適切に撹拌しながらエマルジョン化し、重合触媒存在下において乳化重合することで乳化重合液を得るようになっている。本実施形態に係る乳化重合装置の反応器は、反応器への原料の投入、反応、生成物の回収を全て同時に行う方式である連続式であるが、回分式や半回分式であってもよい。また、本実施形態に係る乳化重合装置の反応器は、槽型反応器であるが、管型反応器であってもよい。
好ましい反応性基を有するアクリルゴムの具体例としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステル、反応性基含有単量体、及び必要に応じて共重合可能なその他の単量体からなるものが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、格別な限定はないが、通常炭素数が1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、好ましくは炭素数1〜8のアルキルを有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、より好ましくは炭素数2〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルである。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどが挙げられ、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチルが好ましく、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチルがより好ましい。
(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、格別な限定はないが、通常2〜12のアルコキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、好ましくは2〜8のアルコキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、より好ましくは炭素数2〜6のアルコキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルコキシエステルである。
(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチルなどが挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどが好ましく、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチルがより好ましい。
これら(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステルは、それぞれ単独で、あるいは2種以上が組み合わせて用いられ、アクリルゴム中の割合は、通常50〜99.99重量%、好ましくは70〜99.9重量%、より好ましくは80〜99.5重量%、最も好ましくは87〜99重量%である。単量体成分中の(メタ)アクリル酸エステル量が、過度に少ないと得られるアクリルゴムの耐候性、耐熱性、及び耐油性が低下するおそれがあり好ましくない。
反応性基含有単量体としては、格別な限定はなく使用目的に応じて適宜選択されるが、カルボキシル基、エポキシ基及びハロゲン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する単量体が好ましく、カルボキシル基、エポキシ基などのイオン反応性基を有する単量体がより好ましく、カルボキシル基を有する単量体が特に好ましい。
カルボキシル基を有する単量体としては、格別な限定はないが、エチレン性不飽和カルボン酸を好適に用いることができる。エチレン性不飽和カルボン酸としては、例えば、エチレン性不飽和モノカルボン酸、エチレン性不飽和ジカルボン酸、エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステルなどが挙げられ、これらの中でも特にエチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステルがアクリルゴムをゴム架橋物とした場合の耐圧縮永久歪み特性をより高めることができるので好ましい。
エチレン性不飽和モノカルボン酸としては、格別な限定はないが、炭素数3〜12のエチレン性不飽和モノカルボン酸が好ましく、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸などを挙げることができる。
エチレン性不飽和ジカルボン酸としては、格別な限定はないが、炭素数4〜12のエチレン性不飽和ジカルボン酸が好ましく、例えば、フマル酸、マレイン酸などのブテンジオン酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロロマレイン酸などを挙げることができる。なお、エチレン性不飽和ジカルボン酸は、無水物として存在しているものも含まれる。
エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステルとしては、格別な限定はないが、通常、炭素数4〜12のエチレン性不飽和ジカルボン酸と炭素数1〜12のアルキルモノエステル、好ましくは炭素数4〜6のエチレン性不飽和ジカルボン酸と炭素数2〜8のアルキルモノエステル、より好ましくは炭素数4のブテンジオン酸の炭素数2〜6のアルキルモノエステルである。
エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステルの具体例としては、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノn−ブチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノn−ブチル、フマル酸モノシクロペンチル、フマル酸モノシクロヘキシル、フマル酸モノシクロヘキセニル、マレイン酸モノシクロペンチル、マレイン酸モノシクロヘキシルなどのブテンジオン酸モノアルキルエステル;イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノn−ブチル、イタコン酸モノシクロヘキシルなどのイタコン酸モノアルキルエステル;などが挙げられ、これらの中でもフマル酸モノn−ブチル、マレイン酸モノn−ブチルが好ましく、フマル酸モノn−ブチルが特に好ましい。
エポキシ基を有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル;アリルグリシジルエーテル、ビニルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有ビニルエーテル;などが挙げられる。
ハロゲン基を有する単量体のハロゲン基としては、格別な限定はないが、好ましくは塩素原子である。かかるハロゲン基を有する単量体としては、例えば、ハロゲン含有飽和カルボン酸の不飽和アルコールエステル、(メタ)アクリル酸ハロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ハロアシロキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸(ハロアセチルカルバモイルオキシ)アルキルエステル、ハロゲン含有不飽和エーテル、ハロゲン含有不飽和ケトン、ハロメチル基含有芳香族ビニル化合物、ハロゲン含有不飽和アミド、ハロアセチル基含有不飽和単量体などが挙げられる。
ハロゲン含有飽和カルボン酸の不飽和アルコールエステルとしては、例えば、クロロ酢酸ビニル、2−クロロプロピオン酸ビニル、クロロ酢酸アリルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸ハロアルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸クロロメチル、(メタ)アクリル酸1−クロロエチル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸1,2−ジクロロエチル、(メタ)アクリル酸2−クロロプロピル、(メタ)アクリル酸3−クロロプロピル、(メタ)アクリル酸2,3−ジクロロプロピルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸ハロアシロキシアルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−(クロロアセトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(クロロアセトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸3−(クロロアセトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸3−(ヒドロキシクロロアセトキシ)プロピルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸(ハロアセチルカルバモイルオキシ)アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−(クロロアセチルカルバモイルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸3−(クロロアセチルカルバモイルオキシ)プロピルなどが挙げられる。ハロゲン含有不飽和エーテルとしては、例えば、クロロメチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、3−クロロプロピルビニルエーテル、2−クロロエチルアリルエーテル、3−クロロプロピルアリルエーテルなどが挙げられる。ハロゲン含有不飽和ケトンとしては、例えば、2−クロロエチルビニルケトン、3−クロロプロピルビニルケトン、2−クロロエチルアリルケトンなどが挙げられる。ハロメチル基含有芳香族ビニル化合物としては、例えば、p−クロロメチルスチレン、m−クロロメチルスチレン、o−クロロメチルスチレン、p−クロロメチル−α−メチルスチレンなどが挙げられる。ハロゲン含有不飽和アミドとしては、例えば、N−クロロメチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。ハロアセチル基含有不飽和単量体としては、例えば、3−(ヒドロキシクロロアセトキシ)プロピルアリルエーテル、p−ビニルベンジルクロロ酢酸エステルなどが挙げられる。
これらの反応性基含有単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上が組み合わせて用いられ、アクリルゴム中の割合は、通常0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜5重量%、最も好ましくは1〜3重量%である。
その他の単量体としては、上記単量体と共重合可能であれば格別な限定はなく必要に応じて用いられ、例えば、芳香族ビニル、エチレン性不飽和ニトリル、アクリルアミド系単量体、その他のオレフィン系単量体などが挙げられる。芳香族ビニルとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。エチレン性不飽和ニトリルとしては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。アクリルアミド系単量体としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミドなどが挙げられる。その他のオレフィン系単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルなどが挙げられる。
上記したその他の単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられ、アクリルゴム中の割合は、通常0〜30重量%、好ましくは0〜20重量%、より好ましくは0〜15重量%、最も好ましくは0〜10重量%の範囲である。
乳化重合工程で使用される2価リン酸系乳化剤としては、2価のリン酸系で乳化重合反応において通常使用されるものであれば格別限定されるものではなく、例えば、アルキルオキシポリオキシアルキレンリン酸エステル又はその塩やアルキルフェニルオキシポリオキシアルキレンリン酸エステル又はその塩を好適に用いることができる。
アルキルオキシポリオキシアルキレンリン酸エステル又はその塩としては、例えば、アルキルオキシポリオキシエチレンリン酸エステル又はその塩、アルキルオキシポリオキシプロピレンリン酸エステル又はその塩などが挙げられ、これらの中でもアルキルオキシポリオキシエチレンリン酸エステル又はその塩が好ましく、アルキルオキシポリオキシエチレンリン酸エステル塩が特に好ましい。
アルキルオキシポリオキシエチレンリン酸エステル又はその塩としては、例えば、オクチルオキシジオキシエチレンリン酸エステル、オクチルオキシトリオキシエチレンリン酸エステル、オクチルオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、デシルオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、ドデシルオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、トリデシルオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、テトラデシルオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、ヘキサデシルオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、オクタデシルオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、オクチルオキシペンタオキシエチレンリン酸エステル、デシルオキシペンタオキシエチレンリン酸エステル、ドデシルオキシペンタオキシエチレンリン酸エステル、トリデシルオキシペンタオキシエチレンリン酸エステル、テトラデシルオキシペンタオキシエチレンリン酸エステル、ヘキサデシルオキシペンタオキシエチレンリン酸エステル、オクタデシルオキシペンタオキシエチレンリン酸エステル、オクチルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、デシルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、ドデシルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、トリデシルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、テトラデシルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、ヘキサデシルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、オクタデシルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、オクチルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステル、デシルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステル、ドデシルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステル、トリデシルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステル、テトラデシルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステル、ヘキサデシルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステル、オクタデシルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステルなど、及びそれらの金属塩などが挙げられ、好ましくはそれらの金属塩、より好ましくはそれらのアルカリ金属塩、最も好ましくはそれらのナトリウム塩である。
アルキルオキシポリオキシプロピレンリン酸エステル又はその塩としては、格別な限定はないが、例えば、オクチルオキシジオキシプロピレンリン酸エステル、オクチルオキシトリオキシプロピレンリン酸エステル、オクチルオキシテトラオキシプロピレンリン酸エステル、デシルオキシテトラオキシプロピレンリン酸エステル、ドデシルオキシテトラオキシプロピレンリン酸エステル、トリデシルオキシテトラオキシプロピレンリン酸エステル、テトラデシルオキシテトラオキシプロピレンリン酸エステル、ヘキサデシルオキシテトラオキシプロピレンリン酸エステル、オクタデシルオキシテトラオキシプロピレンリン酸エステル、オクチルオキシペンタオキシプロピレンリン酸エステル、デシルオキシペンタオキシプロピレンリン酸エステル、ドデシルオキシペンタオキシプロピレンリン酸エステル、トリデシルオキシペンタオキシプロピレンリン酸エステル、テトラデシルオキシペンタオキシプロピレンリン酸エステル、ヘキサデシルオキシペンタオキシプロピレンリン酸エステル、オクタデシルオキシペンタオキシプロピレンリン酸エステル、オクチルオキシヘキサオキシプロピレンリン酸エステル、デシルオキシヘキサオキシプロピレンリン酸エステル、ドデシルオキシヘキサオキシプロピレンリン酸エステル、トリデシルオキシヘキサオキシプロピレンリン酸エステル、テトラデシルオキシヘキサオキシプロピレンリン酸エステル、ヘキサデシルオキシヘキサオキシプロピレンリン酸エステル、オクタデシルオキシヘキサオキシプロピレンリン酸エステル、オクチルオキシオクタオキシプロピレンリン酸エステル、デシルオキシオクタオキシプロピレンリン酸エステル、ドデシルオキシオクタオキシプロピレンリン酸エステル、トリデシルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステル、テトラデシルオキシオクタオキシプロピレンリン酸エステル、ヘキサデシルオキシオクタオキシプロピレンリン酸エステル、オクタデシルオキシオクタオキシプロピレンリン酸エステルなど、及びそれらの金属塩などが挙げられ、好ましくはそれらの金属塩、より好ましくはそれらのアルカリ金属塩、最も好ましくはそれらのナトリウム塩である。
アルキルフェニルオキシポリオキシアルキレンリン酸エステル又はその塩としては、例えば、アルキルフェニルオキシポリオキシエチレンリン酸エステル又はその塩、アルキルフェニルオキシポリオキシプロピレンリン酸エステル又はその塩などが挙げられ、これらの中でもアルキルフェニルオキシポリオキシエチレンリン酸エステル塩が好ましい。
アルキルフェニルオキシポリオキシエチレンリン酸エステル又はその塩としては、例えば、メチルオキシオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、エチルフェニルオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、ブチルフェニルオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、ヘキシルフェニルオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、ノニルフェニルオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、ドデシルフェニルオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、オクタデシルオキシテトラオキシエチレンリン酸エステル、メチルフェニルオキシペンタオキシエチレンリン酸エステル、エチルフェニルオキシペンタオキシエチレンリン酸エステル、ブチルフェニルオキシペンタオキシエチレンリン酸エステル、ヘキシルフェニルオキシペンタオキシエチレンリン酸エステル、ノニルフェニルオキシペンタオキシエチレンリン酸エステル、ドデシルフェニルオキシペンタオキシエチレンリン酸エステル、メチルフェニルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、エチルフェニルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、ブチルフェニルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、ヘキシルフェニルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、ノニルフェニルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、ドデシルフェニルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、メチルフェニルオキシヘキサオキシエチレンリン酸エステル、エチルフェニルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステル、ブチルフェニルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステル、ヘキシルフェニルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステル、ノニルフェニルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステル、ドデシルフェニルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステルなど、及びそれらの金属塩が挙げられ、好ましくはそれらの金属塩、より好ましくはそれらのアルカリ金属塩、最も好ましくはそれらのナトリウム塩である。
アルキルフェニルオキシポリオキシプロピレンリン酸エステル又はその塩としては、格別な限定はないが、例えば、メチルフェニルオキシテトラオキシプロピレンリン酸エステル、エチルフェニルオキシテトラオキシプロピレンリン酸エステル、ブチルフェニルオキシテトラオキシプロピレンリン酸エステル、ヘキシルフェニルオキシテトラオキシプロピレンリン酸エステル、ノニルフェニルオキシテトラオキシプロピレンリン酸エステル、ドデシルフェニルオキシテトラオキシプロピレンリン酸エステル、メチルフェニルオキシペンタオキシプロピレンリン酸エステル、エチルフェニルオキシペンタオキシプロピレンリン酸エステル、ブチルフェニルオキシペンタオキシプロピレンリン酸エステル、ヘキシルフェニルオキシペンタオキシプロピレンリン酸エステル、ノニルフェニルオキシペンタオキシプロピレンリン酸エステル、ドデシルフェニルオキシペンタオキシプロピレンリン酸エステル、メチルフェニルオキシヘキサオキシプロピレンリン酸エステル、エチルフェニルオキシヘキサオキシプロピレンリン酸エステル、ブチルフェニルオキシヘキサオキシプロピレンリン酸エステル、ヘキシルフェニルオキシヘキサオキシプロピレンリン酸エステル、ノニルフェニルオキシヘキサオキシプロピレンリン酸エステル、ドデシルフェニルオキシヘキサオキシプロピレンリン酸エステル、メチルフェニルオキシオクタオキシプロピレンリン酸エステル、エチルフェニルオキシオクタオキシプロピレンリン酸エステル、ブチルフェニルオキシオクタオキシプロピレンリン酸エステル、ヘキシルフェニルオキシオクタオキシエチレンリン酸エステル、ノニルフェニルオキシオクタオキシプロピレンリン酸エステル、ドデシルフェニルオキシオクタオキシプロピレンリン酸エステルなど、及びそれらの金属塩が挙げられ、好ましくはそれらの金属塩、より好ましくはそれらのアルカリ金属塩、最も好ましくはそれらのナトリウム塩である。
これらの2価リン酸系乳化剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その使用量は、単量体成分100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは1〜3重量部の範囲である。
本発明においては、必要に応じて上記2価リン酸系乳化剤以外のその他の乳化剤を上記2価リン酸系乳化剤と組み合わせて用いてもよい。その他の乳化剤としては、例えば、その他のアニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤などが挙げられ、好ましくはその他のアニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、特に好ましくはその他のアニオン性乳化剤、最も好ましくは1価リン酸系乳化剤である。
その他のアニオン性乳化剤としては、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノレン酸などの脂肪酸系乳化剤;ジ(アルキルオキシポリオキシアルキレン)リン酸エステル塩などの1価リン酸系乳化剤;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸系乳化剤;ラウリル硫酸ナトリウムなどの硫酸エステル系乳化剤などを挙げることができ、好ましくは1価リン酸系乳化剤、硫酸エステル系乳化剤、より好ましくは1価リン酸系乳化剤である。
カチオン性乳化剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルアンモニウムクロライド、ベンジルアンモニウムクロライドなどを挙げることができる。
ノニオン性乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンステアリン酸エステルなどのポリオキシアルキレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンドデシルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル;ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステルなどを挙げることができ、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテルが好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルがより好ましい。
これらの2価リン酸系乳化剤以外のその他の乳化剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その使用量は、本発明の効果を損ねない範囲で適宜選択される。
[凝固装置]
凝固装置3は、本実施形態に係る反応性基含有アクリルゴムの製造方法における凝固工程に係る処理に用いられる装置である。具体的には、凝固装置3は、乳化重合装置にて反応性基含有アクリルゴムを形成する単量体成分を乳化重合してなる重合体ラテックス(乳化重合液)を、凝固剤としての凝固液と接触させて凝固させることにより含水クラムを生成するようになっている。具体的には、凝固装置3にて、重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気をそれぞれの設定供給量で凝固槽30内に供給する際に、凝固槽30内の流動体中へのそれぞれの供給位置、供給方向及び供給速度を、撹拌翼35の回転による流動体の旋回方向に対して所定の交差角及び所定の速度差に設定し、撹拌翼35による凝固槽30内の流動体の撹拌作用を凝固槽30内に供給する重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気により強化しつつ流動体の旋回上昇流を生じさせて、該流動体中に生成される含水クラムの粒径を調整するようになっている。
凝固剤としてマグネシウム塩が好適に使用され、凝固剤としてのマグネシウム塩として、格別な限定はないが、例えば、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウムなどの無機マグネシウム塩、ギ酸マグネシウム、酢酸マグネシウムなどの有機マグネシウム塩などが挙げられ、これらの中でも無機マグネシウム塩が好ましく、硫酸マグネシウムが特に好ましい。
これらのマグネシウム塩は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その使用量は、単量体成分100重量部に対し、通常0.01〜100重量部、好ましくは0.1〜50重量部、より好ましくは1〜30重量部の範囲である。マグネシウム塩がこの範囲にあるときに、アクリルゴムの凝固を充分なものとしながら、アクリルゴムを架橋した場合の耐圧縮永久歪み特性や耐水性を高度に向上させることができるので好適である。本発明においては、マグネシウム塩以外の凝固剤を本発明の効果を損ねない範囲で併用してもよい。
使用するマグネシウム塩水溶液のマグネシウム塩濃度は、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%の範囲であるときに、生成する含水クラムの粒径を特定の領域に且つ均一に集約できるので好適である。
使用するマグネシウム塩水溶液の温度は、格別限定はないが、通常40℃以上、好ましくは40〜90℃、より好ましくは50〜80℃の範囲であるときに均一な含水クラムが生成され好適である。
凝固装置3により得られる含水クラムの比重は0.9以上であるのが好ましく、より好適には1以上、例えば比重が1.05〜1.25であるとよい。この場合、凝固液の濃度や温度、撹拌条件などを特定することで含水クラムの形状やクラム径を調整しつつ、連続的に所定量の含水クラムを生成し洗浄した後、押出乾燥により所定含水率以下及び所定灰分量以下の耐水性に優れる反応性基含有アクリルゴムを連続的に押し出させることができる。
凝固装置3により得られる含水クラムは、クラム粒径が9.5mm以上の割合が全含水クラム中の10重量%以下であるのが好ましい。そのような粗大粒子の含有量を調節することで、温水洗浄や脱水などにより、含水クラム中の凝固剤や乳化剤の残留量を有効に除去でき、乾燥後の反応性基含有アクリルゴムの耐水性を向上させることができる。
凝固装置3により得られる含水クラムは、平均粒径が7mm以下であってもよい。そのような平均粒径を有する所定範囲内のクラム径に調節することで、温水洗浄や脱水などにより、含水クラム中の凝固剤や乳化剤の残留量を有効に除去でき、乾燥後の反応性基含有アクリルゴムの耐水性を向上させることができる。
凝固装置3の凝固槽30内で撹拌されている溶液の周速は、通常0.5m/s以上、好ましくは1m/s以上、より好ましくは1.5m/s以上、特に好ましくは2m/s以上、最も好ましくは2.5m/s以上である。一方、周速の上限値は、格別限定されるものではないが、通常50m/s以下、好ましくは30m/s以下、より好ましくは25m/s以下、最も好ましくは20m/s以下であるときに凝固反応の制御が容易になり好適である。
図1に示すように、本実施形態に係る凝固装置3は、乳化重合装置で得られた重合体ラテックス及び凝固液を収容する凝固槽30、凝固槽30内を加熱するとともに所望の温度を維持する加熱装置31、及び凝固槽30内に収容された重合体ラテックス及び凝固液などを撹拌する撹拌装置34を備えている。
凝固槽30は、例えば閉塞した底部及び円筒状の側壁部により構成されており、乳化重合液及び凝固液を貯留できるようになっている。加熱装置31は、凝固槽30内を加熱する加熱部32、及び凝固槽30内の温度を制御する不図示の温度制御部を備えている。撹拌装置34は、凝固槽30内に配置され所定軸の周囲を回転する部材である撹拌翼35、撹拌翼35を回転させるモータ36、及び撹拌翼35の回転数や回転速度を制御する不図示の駆動制御部を有している。
本実施形態の凝固装置3では、乳化重合液と凝固液との接触は、撹拌している凝固液中に乳化重合液を添加する方法が採用されている。すなわち、凝固装置3の凝固槽30に凝固液を充填しておき、この凝固液に乳化重合液を添加及び接触させて乳化重合液を凝固させることによって含水クラムが生成される。
凝固装置3の加熱装置31は、凝固槽30に充填された凝固液を加熱するよう構成されている。具体的には、加熱装置31は、凝固槽30の外周に設けられた加熱部32としてのジャケットにスチームを送り、スチームと凝固槽30又は凝固槽30内の凝固液とで熱交換することで凝固液を加熱するようになっている。
凝固装置3の温度制御部(不図示)は、温度計で計測された凝固槽30内の温度を監視しながら加熱部32による加熱動作を制御することで、凝固槽30内の温度を制御するように構成されている。凝固槽30内の凝固液の温度は、温度制御部によって、通常40℃以上、好ましくは40〜90℃、より好ましくは50〜80℃の範囲となるよう制御される。
凝固槽30内の液相の温度を設定温度に制御するために、例えば凝固槽30を加熱するスチームの温度及び流量を制御する一方の制御系と、凝固槽30内に供給される温水などの温度を制御する他方の制御系とを併用するカスケード制御方式の液相温度制御系を構成するようにしてもよい。
凝固装置3の撹拌装置34は、凝固槽30に充填された凝固液を撹拌するように構成されている。具体的には、撹拌装置34は、回転動力を生み出すモータ36と、モータ36の回転軸に対して垂直方向に広がる撹拌翼35を備えている。撹拌翼35は、凝固槽30に充填された凝固液内で、モータ36の回転動力により回転軸を中心として回転することで凝固液を流動させるようになっている。撹拌翼35の形状や大きさ、設置数などは所要の撹拌の強さなどを考慮して適宜決定される。
凝固装置3の駆動制御部(不図示)は、撹拌装置34のモータ36の回転駆動を制御して、撹拌装置34の撹拌翼35の回転数及び回転速度を所定値に設定するように構成されている。凝固液の撹拌数が、例えば、通常100rpm以上、好ましくは200〜1000rpm、より好ましくは300〜900rpm、特に好ましくは400〜800rpmの範囲となるように、駆動制御部によって撹拌翼35の回転が制御される。凝固液の周速が、通常0.5m/s以上、好ましくは1m/s以上、より好ましくは1.5m/s以上、特に好ましくは2m/s以上、最も好ましくは2.5m/s以上となるように、駆動制御部によって撹拌翼35の回転が制御される。さらに、凝固液の周速の上限値が、通常50m/s以下、好ましくは30m/s以下、より好ましくは25m/s以下、最も好ましくは20m/s以下となるように、駆動制御部によって撹拌翼35の回転が制御される。
凝固装置3は、生成された含水クラムを、温水と共に凝固槽30からオーバーフローさせて凝固槽30外に取り出し、洗浄工程を行う洗浄装置4に供給するようになっている。凝固装置3と洗浄装置4との間には、含水クラムから遊離水を分離することが可能な水切り機39が配置されており、含水クラムが水切り機39を通って洗浄装置4に供給されるようになっている。水切り機39により分離された水は、不図示のタンクに回収される。タンクに貯められた水は、ポンプにより凝固槽30に送られて再利用される。
[洗浄装置]
洗浄装置4は、本実施形態に係る反応性基含有アクリルゴムの製造方法における洗浄工程に係る処理に用いられる装置である。具体的には、洗浄装置4は、凝固装置3で生成した含水クラムを洗浄用水で洗浄するようになっている。図1に示すように、本実施形態に係る洗浄装置4は、凝固装置3で生成された含水クラム及び洗浄用水を収容する洗浄槽40、洗浄槽40内を加熱するとともに所望の温度を維持する加熱装置41、及び洗浄槽40内に収容された含水クラム及び洗浄用水を撹拌する撹拌装置44を備えている。
洗浄槽40は、例えば閉塞した底部及び円筒状の側壁部により構成されており、含水クラム及び洗浄用水を貯留できるようになっている。加熱装置41は、洗浄槽40内を加熱する加熱部42、及び洗浄槽40内の温度を制御する不図示の温度制御部を備えている。撹拌装置44は、洗浄槽40内に配置され所定軸の周囲を回転する部材である撹拌翼45、撹拌翼45を回転させるモータ46、及び撹拌翼45の回転数や回転速度を制御する不図示の駆動制御部を有している。洗浄装置4では、凝固装置3で生成された含水クラムを多量の水と混合して洗浄することにより、最終的に得られるアクリルゴムシート又はアクリルゴムベール中の灰分量を効果的に低減することができる。
洗浄装置4の加熱装置41は、洗浄槽40内を加熱するよう構成されている。また、洗浄装置4の温度制御部は、温度計で計測された洗浄槽40内の温度を監視しながら加熱部42による加熱動作を制御することで、洗浄槽40内の温度を制御するように構成されている。上述したように、洗浄槽40内の洗浄用水の温度は、通常40℃以上、好ましくは40〜100℃、より好ましくは50〜90℃、最も好ましくは60〜80℃の範囲となるよう制御される。
洗浄装置4は、洗浄後の含水クラムを、洗浄用水と共に洗浄槽40からオーバーフローさせて洗浄槽40外に取り出し、脱水工程及び乾燥工程を行うスクリュー型押出乾燥機5に供給するようになっている。洗浄装置4とスクリュー型押出乾燥機5との間には、洗浄後の含水クラムから遊離水を分離することが可能な水切り機49が配置されており、含水クラムが水切り機49を通ってスクリュー型押出乾燥機5に供給されるようになっている。本実施形態の水切り機49には、スクリーンが用いられているが、例えば金網、電動篩機などを用いることもできる。水切り機49により分離された遊離水は、不図示のタンクに回収される。タンクに貯められた水は、ポンプにより凝固槽30に送られて再利用される。
また、洗浄後の含水クラムがスクリュー型押出乾燥機5に供給される際、含水クラムの温度は40℃以上、更には60℃以上であることが好ましい。例えば、洗浄装置4における水洗に用いられる水の温度を40℃以上、好ましくは60℃以上(例えば70℃)とすることで、スクリュー型押出乾燥機5に供給された際の含水クラムの温度を40℃以上、好ましくは60℃以上に維持することができるようにしてもよく、洗浄装置4からスクリュー型押出乾燥機5に搬送する際に含水クラムの温度が40℃以上、好ましくは60℃以上となるよう加温してもよい。これにより、後工程である脱水工程における脱水及び乾燥工程における乾燥を効果的に行うことが可能となり、最終的に得られる乾燥ゴムの含水量を大幅に低減させることが可能となる。
[スクリュー型押出乾燥機]
スクリュー型押出乾燥機5は、本実施形態に係る反応性基含有アクリルゴムの製造方法における押出乾燥工程(脱水工程及び乾燥工程)に係る処理に用いられる装置である。具体的には、スクリュー型押出乾燥機5は、洗浄装置4で洗浄した含水クラムを、脱水スリットを用いて脱水し、脱水した含水クラムを乾燥して所定含水量以下の乾燥ゴムを得るようになっている。また、スクリュー型押出乾燥機5は、脱水工程及び乾燥工程により得られる乾燥ゴムを所定の形状に成形して排出するように構成されている。
具体的には、スクリュー型押出乾燥機5は、洗浄装置4で洗浄された含水クラムを脱水する脱水機としての機能を有する脱水バレル部と、含水クラムを乾燥する乾燥機としての機能を有する乾燥バレル部とを備えており、さらにスクリュー型押出乾燥機5の下流側に含水クラムを成形する成形機能を有するダイ部11を備えて構成されている。
なお、本実施形態ではスクリュー型押出乾燥機5が用いられているが、脱水工程に係る処理を行う脱水機として遠心分離機やスクイザーなどを用いてもよく、乾燥工程に係る処理を行う乾燥機として熱風乾燥機、減圧乾燥機、エキスパンダー乾燥機、ニーダー型乾燥機などを用いてもよい。以下では、スクリュー型押出乾燥機を押出乾燥機と称することもある。
ここで、本実施形態に係るスクリュー型押出乾燥機5の操業条件の一例を挙げる。
バレルユニット内の一対のスクリューの回転数(N)は、諸条件に応じて適宜選択されればよく、通常で10〜1000rpmとされ、アクリルゴムの含水量とゲル量を効率よく低減できる点から、好ましくは50〜750rpm、より好ましくは100〜500rpmであり、120〜300rpmが最も好ましい。
アクリルゴムの押出量(Q)は、格別限定されないが、通常で100〜1500kg/hrとされ、好ましくは300〜1200kg/hr、より好ましくは400〜1000kg/hrであり、500〜800kg/hrが最も好ましい。
アクリルゴムの押出量(Q)とスクリューの回転数(N)との比(Q/N)は、格別限定されないが、通常で1〜20とされ、好ましくは2〜10、より好ましくは3〜8であり、4〜6が特に好ましい。
[搬送式冷却装置]
搬送式冷却装置6は、本実施形態に係る反応性基含有アクリルゴムの製造方法における搬送冷却工程に係る処理に用いられる装置である。具体的には、搬送式冷却装置6は、スクリュー型押出乾燥機5により得られる乾燥ゴムを冷却するために用いられる装置である。図1に示すように、本実施形態に係る搬送式冷却装置6は、スクリュー型押出乾燥機5のダイ部11から押し出されたシート状のアクリルゴム15をコンベア61にて搬送しながら、冷却手段65から冷却風を吹き付けることにより、所定冷却温度まで冷却するようになっている。搬送式冷却装置6は、シート状のアクリルゴム15を搬送するコンベア61と冷却風を送出する冷却手段65とが冷却槽内に配置された構成を有している。
冷却手段65は、コンベア61上のシート状のアクリルゴム15の表面に、不図示の冷却風発生手段から送られてくる冷却風を吹き付けるようになっている。
搬送式冷却装置6のコンベア61及び冷却手段65の長さ(冷却風の吹き付けが可能な部分の長さ)は、特に限定されないが、例えば2〜100mであり、好ましくは5〜50mである。また、搬送式冷却装置6におけるシート状のアクリルゴム15の搬送速度は、コンベア61及び冷却手段65の長さ、スクリュー型押出乾燥機5のダイ部11から排出されるシート状のアクリルゴム15の排出速度、目標とする冷却速度や冷却時間などに応じて適宜調整すればよいが、例えば10〜100m/hrであり、より好ましくは15〜70m/hrである。
図1に示す搬送式冷却装置6は、スクリュー型押出乾燥機5のダイ部11に直結するか、又はダイ部11の近傍に設置して使用される。
本実施形態に係る搬送式冷却装置6は、空冷方式であるが、これに限定されず、水を吹き付ける水かけ方式、水中に浸漬する浸漬方式などを含む様々な方式を採用することが可能である。また、室温下に放置することで、乾燥ゴムを冷却するようにしてもよい。
[切断装置]
切断装置7は、本実施形態に係る反応性基含有アクリルゴムの製造方法における切断工程に係る処理を行うよう構成されている。具体的には、切断装置7は、冷却後のシート状のアクリルゴム15を切断するために用いられる装置である。図1に示すように、本実施形態に係る切断装置7は、搬送式冷却装置6により所定冷却温度に冷却されたシート状のアクリルゴム15の先端側部分を、所定搬送位置で切断刃70により切断し、所定長さのカットシート状のアクリルゴム16が得られるように構成されている。
[ベール化装置]
ベール化装置8は、本実施形態に係る反応性基含有アクリルゴムの製造方法におけるベール化工程の処理に用いられる装置である。具体的には、ベール化装置8は、スクリュー型押出乾燥機5から押出成形された乾燥ゴムを加工して、一塊のブロックであるベールを製造するようになっている。
図1に示すように、本実施形態に係るベール化装置8は、例えば切断装置7により切断したカットシート状のアクリルゴム16を積層することで、一塊のブロックであるアクリルゴムベール83を製造することが可能なように構成されている。ベール化装置8は、切断装置7により切断したカットシート状のアクリルゴム16を、所定の厚さ又は所定の重量になるまで順次積層して一塊のブロックであるアクリルゴムベール83を製造する。これにより、切断などの加工性及び取扱いの容易なアクリルゴムベール83を、効率よく製造できる。
ベール化装置8によって製造されるアクリルゴムベール83の重さや形状などは特に限定されないが、例えば約20kgの略直方体形状のアクリルゴムベール83が製造される。
本実施形態では、スクリュー型押出乾燥機5によりシート状に押し出して含水量を十分に低下させた後に積層してゴムベールとするので、粘着性のあるゴム状重合体をクラムのままベール化する場合に比べると、取扱いの容易性が格段に向上するのみならず、不純物の混入なども有効に抑制でき、ゴム製品の材料としての品質を高めることができる。
カットシート状アクリルゴムを積層したアクリルゴムベールを製造する場合、例えば40℃以上のカットシート状アクリルゴムを積層することが好ましい。40℃以上のカットシート状アクリルゴムを積層することで、更なる冷却及び自重による圧縮によって良好な空気抜けが実現される。
<アクリルゴムの製造方法>
次に、上述したアクリルゴム製造システム1を用いて反応性基含有アクリルゴムを製造する方法について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係るアクリルゴム製造方法のフローチャートである。図2に示すように、本実施形態に係るアクリルゴム製造方法は、乳化重合工程S1、凝固工程S2、洗浄工程S3、押出乾燥工程S4、搬送冷却工程S5、切断工程S6、及びベール化工程S7を含んでいる。以下、各工程について説明する。
[乳化重合工程]
乳化重合工程S1では、乳化重合装置において、反応性基含有アクリルゴムを形成するための単量体成分に水と乳化剤とを混合して撹拌機で適切に撹拌しながらエマルジョン化し、重合触媒存在下において乳化重合することで乳化重合液(重合体ラテックス)を得る。
[凝固工程]
凝固工程S2では、反応性基含有アクリルゴムを形成する単量体成分を乳化重合してなる重合体ラテックス、凝固剤、及び水をそれぞれ設定温度の凝固槽30内に供給し、撹拌装置34で撹拌して含水クラムを生成する。凝固槽30内の設定温度(凝固剤水溶液の温度)は、温度制御部33によって、通常40℃以上、好ましくは40〜90℃、より好ましくは50〜80℃の範囲となるように制御する。
凝固工程S2では、重合体ラテックス、凝固剤、水、及び蒸気をそれぞれ凝固槽30内に供給し、重合体ラテックスを凝固させつつ撹拌翼35により撹拌して含水クラムを生成する。そして、凝固工程S2では、重合体ラテックス、凝固剤、水、及び蒸気をそれぞれの設定供給量で凝固槽30内に供給する際に、凝固槽30内の流動体中へのそれぞれの供給位置、供給方向及び供給速度を、撹拌翼35の回転による流動体の旋回方向に対して所定の交差角及び所定の速度差に設定し、撹拌翼35による凝固槽30内の流動体の撹拌作用を凝固槽30内に供給する重合体ラテックス、凝固剤、水、及び蒸気により強化しつつ流動体の旋回上昇流を生じさせて、該流動体中に生成される含水クラムの粒径を調整する。
この構成により、重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気の供給条件を調整することで、それらを含む流動体中に旋回上昇流を生じさせつつ、含水クラムが生成される際の温度や作用するせん断力を調整でき、撹拌動力を抑えることができるとともに、所要の平均粒径でその粒径分布が安定したクラムを効率よく生成可能になる。
すなわち、凝固工程S2にて、重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気をそれぞれの設定供給量で凝固槽30内の流動体中に連続的に供給するとともに、それぞれの供給位置、供給方向及び供給速度を、撹拌翼35の回転方向に対して所定の交差角及び所定の速度差に設定することで、撹拌翼35による凝固槽30内の流動体の撹拌作用を強化することができる。したがって、それぞれの設定供給量及び供給温度と、撹拌の強さと、凝固槽30の設定温度とに応じて、凝固槽30中に所要の平均粒径及び粒径分布を有する含水クラムを安定して生成することができる。また、過熱蒸気などの高温の蒸気(スチーム)を凝固槽30内の液相中に吹き込むことで、より効果的な撹拌作用が得られる。
凝固工程S2では、重合体ラテックス、凝固剤、水、及び蒸気を凝固槽30内に供給する鉛直方向高さに対し、含水クラムを水と共に凝固槽30から流出させる高さを、鉛直上方側に設定してもよい。これにより、粒径分布の安定したクラム生成が効率よく可能となるとともに、設定供給量及び撹拌の強さに応じたクラム粒径や生産量の調節が容易に可能となる。
凝固工程S2では、凝固槽30内の流動体に、撹拌翼35による軸方向流又は凝固槽30内のバッフル37に起因する上下循環流を生じさせ、重合体ラテックス、凝固剤、水、及び蒸気のうちいずれかの凝固槽30内への供給方向を、凝固槽30の周方向及び上下方向に対し交差させるようにしてもよい。これにより、撹拌によるせん断作用を強化できる。
凝固工程S2で得られる含水クラムの比重は0.9以上であるのが好ましく、より好適には1以上、例えば比重が1.05〜1.25であるとよい。この場合、凝固液の濃度や温度、撹拌条件などを特定することで含水クラムの形状やクラム径を調整しつつ、連続的に所定量の含水クラムを生成し洗浄した後、押出乾燥により所定含水量以下の反応性基含有アクリルゴムを連続的に押し出させることができる。
含水クラムは、平均粒径が7mm以下であってもよい。そのような平均粒径を有する所定範囲内のクラム径に調節することで、温水洗浄や脱水等により、含水クラム中の凝固剤や乳化剤の残留量を有効に除去でき、乾燥後のアクリルゴムの耐水性を向上させることができる。
より好ましくは、例えば凝固工程S2で生成する含水クラムが下記(a)〜(e)を満たすものとすることができる。
(a)目開き9.5mmのJIS篩を通過しない含水クラムの割合が10重量%以下、
(b)目開き9.5mmのJIS篩を通過して6.7mmのJIS篩を通過しない含水クラムの割合が30重量%以下、
(c)目開き6.7mmのJIS篩を通過して710μmのJIS篩を通過しない含水クラムの割合が20重量%以上、
(d)目開き710μmのJIS篩を通過して425μmのJIS篩を通過しない含水クラムの割合が30重量%以下、及び
(e)目開き425μmのJIS篩を通過する含水クラムの割合が10重量%以下。
凝固槽30内で撹拌されている溶液の周速は、0.5m/s以上であるとよい。より好ましくは、周速は、例えば凝固槽30内の中心軸回りに回転する撹拌翼35より外側の凝固槽内周方向の流速であり、一定程度まで激しく撹拌されている方が生成する含水クラム粒径を小さく且つ均一にでき好適で、通常0.5m/s以上、好ましくは1m/s以上、より好ましくは1.5m/s以上、特に好ましくは2m/s以上、最も好ましくは2.5m/s以上である。一方、周速の上限値は、格別限定されるものではないが、通常50m/s以下、好ましくは30m/s以下、より好ましくは25m/s以下、最も好ましくは20m/s以下であるときに凝固反応の制御が容易になり好適である。ここで、撹拌翼35の回転数は、格別な限定はないが、通常100rpm以上、好ましくは200〜1000rpm、より好ましくは300〜900rpm、特に好ましくは350〜850rpm、最も好ましくは400〜800rpmの範囲である。
[洗浄工程]
洗浄工程S3では、含水クラムと洗浄用水とを設定洗浄温度の洗浄槽40に供給し、撹拌装置44により撹拌して含水クラムを洗浄する。洗浄槽40内の洗浄用水の温度は、温度制御部によって、通常40℃以上、好ましくは40〜100℃、より好ましくは50〜90℃、最も好ましくは60〜80℃の範囲となるように制御する。
さらに洗浄工程S3では、洗浄された含水クラムを洗浄用水と共に洗浄槽40からオーバーフローさせて洗浄槽40外に取り出し、水切り機49により水切りしつつ設定洗浄温度に対し所定温度範囲内の含水クラムをスクリュー型押出乾燥機5の材料供給ゾーン150に供給する(クラム供給工程)。スクリュー型押出乾燥機5に供給される含水クラムの温度は、60℃以上であることが好ましい。含水クラムの温度は、加熱装置41を用いて含水クラムを直接加温することにより調節するが、洗浄用水の温度を調節するようにしてもよいし、あるいは加熱装置41を用いて含水クラムを直接加温することにより調節し、且つ洗浄用水の温度を調節するようにしてもよい。設定洗浄温度を、洗浄及び押出乾燥工程に好適な温度、例えば40℃以上に設定することで、含水クラムの洗浄効果を高めるとともに、脱水及び押出乾燥の効率を高めることができる。
[押出乾燥工程]
押出乾燥工程S4では、洗浄後の含水クラムをスクリュー型押出乾燥機5の材料供給ゾーン150に取り込み、スクリュー型押出乾燥機5により圧縮脱水した後、加熱及び混練により水分を蒸発させて、所定含水量以下のアクリルゴムゴムをシート状に押し出させる。
具体的には、押出乾燥工程S4にて、材料供給ゾーン150に供給された含水クラムを、スクリュー型押出乾燥機5により圧縮脱水した後、加熱及び混練により水分を蒸発させて、所定含水量以下のアクリルゴムを連続的に例えば厚さ50mm以下のシート状に押し出させる。
また、押出乾燥工程S4での圧縮脱水により含水クラムから分離された水を、不図示のタンクに供給する。これより、含水クラムを脱水するために生じる凝固剤濃度の低い水を再利用でき、廃水量を十分に抑えることができる。
なお、脱水工程及び乾燥工程はそれぞれ異なる工程として行ってもよい。例えば、遠心分離機やスクイザーなどの脱水機を用いて脱水工程を行い、熱風乾燥機、減圧乾燥機、エキスパンダー乾燥機、ニーダー型乾燥機などの乾燥機を用いて乾燥工程を行ってもよい。
[搬送冷却工程]
搬送冷却工程S5では、スクリュー型押出乾燥機5から押し出されたシート状のアクリルゴム15を、搬送式冷却装置6のコンベア61で搬送するとともに所定冷却温度まで冷却する。
具体的には、搬送冷却工程S5にて、スクリュー型押出乾燥機5から押し出されたシート状のアクリルゴム15を搬送式冷却装置6のコンベア61で搬送するとともに、押出し時の温度から60℃以下の好ましくは20℃〜50℃の間に設定された所定冷却温度まで40℃/hr以上の冷却速度で冷却させる。これにより、シート状のアクリルゴム15の先端側でのカットシート状の切断加工をより安定して実行することができる。
所定冷却温度まで40℃/hr以上の冷却速度で冷却させることで、シート状のアクリルゴム15の加工時におけるスコーチが有効に抑制され、これにより加工安定性に優れたものとすることができる。また、所定冷却温度を、20℃〜50℃の間に設定することで、例えばシート状のアクリルゴムの先端側でのカットシート状の切断加工など、搬送冷却工程S5の後段で行われるシート状のアクリルゴム15の加工を容易且つ安定して実行できるようになる。
[切断工程]
切断工程S6では、搬送式冷却装置6により冷却されたシート状のアクリルゴム15を切断装置7で切断してカットシート状のアクリルゴム16を得る。具体的には、搬送式冷却装置6により60℃以下の所定冷却温度に冷却されたシート状のアクリルゴム15の先端側部分を、所定搬送位置で切断装置7の切断刃70により所定長さのカットシート状に切断する。
これにより、押出乾燥工程S4での押出し温度を比較的高く設定して押出し量を確保しながらも、シート状のアクリルゴム15の先端側でカットシート状の切断加工を安定して実行することができる。
また、シート上での冷却が形状安定する程度に十分になされ、切断されたカットシート状のアクリルゴム16同士を積層するだけで、複数のカットシートが実質的に一体化されたアクリルゴムベール83を容易に作製できるので、形状安定性に優れたゴム製品を提供可能な製造方法となる。
[ベール化工程]
ベール化工程S7では、所定含水量以下の乾燥ゴムをベール化する。具体的には、切断装置7により切断したカットシート状のアクリルゴム16を、ベール化装置8において所定の厚さ又は所定の重量になるまで順次積層してベール化する。これにより、切断などの加工性及び取扱いの容易なアクリルゴムベール83を、効率よく製造できる。なお、ベール化は、乾燥工程を経て得られた乾燥ゴムをベーラーに入れ圧縮することで行うこともできる。
本実施形態では、スクリュー型押出乾燥機5によりシート状に押し出して含水量を十分に低下させた後に積層してアクリルゴムベール83とするので、粘着性のあるゴム状重合体をクラムのままベール化する場合に比べると、取扱いの容易性が格段に向上するのみならず、不純物の混入なども有効に抑制でき、ゴム製品の材料としての品質を高めることができる。
本実施形態に係るアクリルゴムの製造方法によると、高温での耐油性や耐水性、保存安定性などが要求される各種ゴム製品に好適なアクリルゴムを効率よく製造できる。特に、反応性基含有単量体を含む単量体成分を2価リン酸系乳化剤存在下に乳化重合した乳化重合液をマグネシウム塩で凝固すると、保存安定性や耐水性に優れたアクリルゴムを製造することができる。
以上述べたように、本発明は、粒径分布の安定したクラム生成が効率よく可能で、クラム粒径や生産量の調節が容易に可能であるという効果を有し、アクリルゴムの製造方法の全般に有用である。
1 アクリルゴム製造システム
3 凝固装置
4 洗浄装置
5 スクリュー型押出乾燥機(押出乾燥機)
6 搬送式冷却装置
7 切断装置
8 ベール化装置
11 ダイ部
15 シート状のアクリルゴム
16 カットシート状のアクリルゴム
30 凝固槽
31 加熱装置
32 加熱部
34 撹拌装置
35 撹拌翼
36 モータ
37 バッフル
39 水切り機
40 洗浄槽
61 コンベア
65 冷却手段
70 切断刃

Claims (6)

  1. 反応性基含有アクリルゴムを形成する単量体成分を乳化重合してなる重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気をそれぞれ凝固槽内に供給し、前記重合体ラテックスを凝固させつつ撹拌翼により撹拌して比重が0.9以上の含水クラムを生成する凝固工程と、
    前記含水クラムと洗浄用水とを洗浄槽に供給し撹拌して前記含水クラムを洗浄する洗浄工程と、
    洗浄後の含水クラムを押出乾燥機の材料供給ゾーンに供給し、該押出乾燥機により圧縮脱水した後、加熱及び混練により水分を蒸発させて、所定含水量以下のアクリルゴムを押し出させる押出乾燥工程と、
    を含む反応性基含有アクリルゴムの製造方法であって、
    前記凝固工程にて、前記重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気をそれぞれの設定供給量で前記凝固槽内に供給する際に、前記凝固槽内の流動体中へのそれぞれの供給位置、供給方向及び供給速度を、前記撹拌翼の回転による前記流動体の旋回方向に対して所定の交差角及び所定の速度差に設定し、前記撹拌翼による前記凝固槽内の流動体の撹拌作用を前記凝固槽内に供給する前記重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気により強化しつつ前記流動体の旋回上昇流を生じさせて、該流動体中に生成される前記含水クラムの粒径を調整することを特徴とする反応性基含有アクリルゴムの製造方法。
  2. 前記凝固工程にて、前記重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気を前記凝固槽内に供給する鉛直方向高さに対し、前記含水クラムを前記水と共に前記凝固槽から流出させる高さを、鉛直上方側に設定することを特徴とする請求項1に記載の反応性基含有アクリルゴムの製造方法。
  3. 前記含水クラムの比重が1以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の反応性基含有アクリルゴムの製造方法。
  4. 前記含水クラムは、平均粒径が7mm以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の反応性基含有アクリルゴムの製造方法。
  5. 前記凝固槽内の流動体の旋回方向への流速が、0.5m/s以上であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の反応性基含有アクリルゴムの製造方法。
  6. 前記凝固槽内の流動体に、前記撹拌翼による軸方向流又は前記凝固槽内のバッフルに起因する上下循環流を生じさせ、前記重合体ラテックス、凝固剤、水及び蒸気のうちいずれかの前記凝固槽内への供給方向を、前記凝固槽の周方向及び上下方向に対し交差させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の反応性基含有アクリルゴムの製造方法。
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