JP7273989B2 - 異方導電性シート、電気検査装置および電気検査方法 - Google Patents

異方導電性シート、電気検査装置および電気検査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7273989B2
JP7273989B2 JP2021558453A JP2021558453A JP7273989B2 JP 7273989 B2 JP7273989 B2 JP 7273989B2 JP 2021558453 A JP2021558453 A JP 2021558453A JP 2021558453 A JP2021558453 A JP 2021558453A JP 7273989 B2 JP7273989 B2 JP 7273989B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
resistant resin
layer
conductive sheet
anisotropically conductive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021558453A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021100824A1 (ja
Inventor
克典 西浦
太一 小山
大典 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Publication of JPWO2021100824A1 publication Critical patent/JPWO2021100824A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7273989B2 publication Critical patent/JP7273989B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R1/00Details of instruments or arrangements of the types included in groups G01R5/00 - G01R13/00 and G01R31/00
    • G01R1/02General constructional details
    • G01R1/06Measuring leads; Measuring probes
    • G01R1/067Measuring probes
    • G01R1/073Multiple probes
    • G01R1/07307Multiple probes with individual probe elements, e.g. needles, cantilever beams or bump contacts, fixed in relation to each other, e.g. bed of nails fixture or probe card
    • G01R1/0735Multiple probes with individual probe elements, e.g. needles, cantilever beams or bump contacts, fixed in relation to each other, e.g. bed of nails fixture or probe card arranged on a flexible frame or film
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R1/00Details of instruments or arrangements of the types included in groups G01R5/00 - G01R13/00 and G01R31/00
    • G01R1/02General constructional details
    • G01R1/06Measuring leads; Measuring probes
    • G01R1/067Measuring probes
    • G01R1/073Multiple probes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R11/00Individual connecting elements providing two or more spaced connecting locations for conductive members which are, or may be, thereby interconnected, e.g. end pieces for wires or cables supported by the wire or cable and having means for facilitating electrical connection to some other wire, terminal, or conductive member, blocks of binding posts
    • H01R11/01Individual connecting elements providing two or more spaced connecting locations for conductive members which are, or may be, thereby interconnected, e.g. end pieces for wires or cables supported by the wire or cable and having means for facilitating electrical connection to some other wire, terminal, or conductive member, blocks of binding posts characterised by the form or arrangement of the conductive interconnection between the connecting locations
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R1/00Details of instruments or arrangements of the types included in groups G01R5/00 - G01R13/00 and G01R31/00
    • G01R1/02General constructional details
    • G01R1/06Measuring leads; Measuring probes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B5/00Non-insulated conductors or conductive bodies characterised by their form
    • H01B5/16Non-insulated conductors or conductive bodies characterised by their form comprising conductive material in insulating or poorly conductive material, e.g. conductive rubber
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R12/00Structural associations of a plurality of mutually-insulated electrical connecting elements, specially adapted for printed circuits, e.g. printed circuit boards [PCB], flat or ribbon cables, or like generally planar structures, e.g. terminal strips, terminal blocks; Coupling devices specially adapted for printed circuits, flat or ribbon cables, or like generally planar structures; Terminals specially adapted for contact with, or insertion into, printed circuits, flat or ribbon cables, or like generally planar structures
    • H01R12/70Coupling devices
    • H01R12/7076Coupling devices for connection between PCB and component, e.g. display
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R2201/00Connectors or connections adapted for particular applications
    • H01R2201/20Connectors or connections adapted for particular applications for testing or measuring purposes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measuring Leads Or Probes (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Description

本発明は、異方導電性シート、電気検査装置および電気検査方法に関する。
電子製品に搭載されるプリント配線板などの半導体デバイスは、通常、電気検査が行われる。電気検査は、通常、電気検査装置の(電極を有する)基板と、半導体デバイスなどの検査対象物となる端子とを電気的に接触させ、検査対象物の端子間に所定の電圧を印加したときの電流を読み取るなどの方法で行われる。そして、電気検査装置の基板の電極と、検査対象物の端子との電気的接触を確実に行うために、電気検査装置の基板と検査対象物との間に、異方性導電シートが配置される。
異方導電性シートは、厚み方向に導電性を有し、面方向に絶縁性を有するシートであり、電気検査におけるプローブ(接触子)として用いられる。特に、電気検査装置の基板と検査対象物との間の電気的接続を確実に行うために、厚み方向に弾性変形する異方性導電シートが求められている。
厚み方向に弾性変形する異方性導電シートとしては、厚み方向に貫通する複数の貫通孔を有する弾性体(例えばシリコーンゴムシート)と、貫通孔の内壁面に接合された中空状の複数の導電部材とを有する電気コネクターが知られている(例えば特許文献1参照)。また、厚み方向に貫通する複数の貫通孔を有するシート(ポリオレフィンの多孔質シートやPEFE膜)と、貫通孔の内壁面にめっきにより形成された複数の導通部とを有する異方導電性シートが知られている(例えば特許文献2および3参照)。
国際公開第2018/212277号 特開2007-220512号公報 特開2010-153263号公報
しかしながら、特許文献1では、絶縁層がシリコーンゴムからなるため、異方導電性シートが柔らかすぎてコシがなく、ハンドリングが悪いという問題があった。また、シリコーンゴムの線膨脹係数(CTE)が高いため、電気検査時に加熱されたときに、複数の導電路のピッチが変化しやすいという問題もあった。一方、特許文献2および3では、絶縁層がエラストマーを含まないことから、厚み方向の変形(弾性変形)が十分ではなく、電気検査装置の基板と検査対象物との間で十分な電気的接続を行うことができなかった。
また、特許文献1~3で示される異方性導電シートは、貫通孔の内壁面には導電層を有するものの、シートの表面には導電層を有しないため、電気検査装置の基板と検査対象物との間で十分な電気的接続を行うことができなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、第1には、厚み方向に十分に変形でき、かつ良好なハンドリング性を有し、熱による複数の導電路間のピッチの変動を少なくしうる異方導電性シート、電気検査装置および電気検査方法を提供することを目的とする。また、第2には、厚み方向に十分に変形でき、かつ低い電気抵抗値を有し、電気検査装置の基板と検査対象物との間で十分な電気的接続を行うことができる異方導電性シートを提供することを目的とする。
上記課題は、以下の構成によって解決することができる。
本発明の第1の異方導電性シートは、厚み方向の一方の側に位置する第1面と、他方の側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間を貫通する複数の貫通孔とを有し、弾性を有する絶縁層と、前記複数の貫通孔のそれぞれの内壁面に配置された複数の導電層と、を有し、前記絶縁層は、エラストマー組成物の架橋物からなる弾性体層と、前記エラストマー組成物の架橋物よりもガラス転移温度が高い耐熱性樹脂組成物からなる耐熱性樹脂層とを有する。
本発明の第2の異方導電性シートは、厚み方向の一方の側に位置する第1面と、他方の側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間を貫通する複数の貫通孔とを有し、弾性を有する絶縁層と、前記複数の貫通孔のそれぞれにおいて、前記貫通孔の内壁面と、前記第1面上の前記貫通孔の開口部の周囲とに連続して配置された複数の導電層と、前記第1面上において、前記複数の導電層の間に配置され、それらを絶縁するための複数の第1溝部とを有する。
本発明の電気検査装置は、複数の電極を有する検査用基板と、前記検査用基板の前記複数の電極が配置された面上に配置された、本発明の異方導電性シートと、を有する。
本発明の電気検査方法は、複数の電極を有する検査用基板と、端子を有する検査対象物とを、本発明の異方導電性シートを介して積層して、前記検査用基板の前記電極と、前記検査対象物の前記端子とを、前記異方導電性シートを介して電気的に接続する工程を有する。
本発明の第1によれば、厚み方向に十分に変形でき、かつ良好なハンドリング性を有し、熱による複数の導電路間のピッチの変動を少なくしうる異方導電性シート、電気検査装置および電気検査方法を提供することができる。また、本発明の第2によれば、厚み方向に十分に変形でき、かつ低い電気抵抗を有し、電気検査装置の基板と検査対象物との間で十分な電気的接続を行うことができる異方導電性シートを提供することができる。
図1Aは、実施の形態1に係る異方導電性シートを示す平面図であり、図1Bは、図1Aの異方導電性シートの1B-1B線の部分拡大断面図である。 図2は、図1Bの拡大図である。 図3A~Dは、実施の形態1に係る異方導電性シートの製造方法を示す断面模式図である。 図4は、変形例に係る異方導電性シートの製造方法を示す断面模式図である。 図5は、実施の形態1に係る電気検査装置を示す断面図である。 図6Aは、実施の形態2に係る異方導電性シートを示す斜視図であり、図6Bは、図6Aの異方導電性シートの縦断面の部分拡大図である。 図7は、図6Bの拡大図である。 図8A~Dは、実施の形態2に係る異方導電性シートの製造方法を示す断面模式図である。 図9AおよびBは、変形例に係る異方導電性シートを示す部分断面図である。 図10AおよびBは、変形例に係る異方導電性シートを示す部分断面図である。 図11は、変形例に係る異方導電性シートを示す部分断面図である。
[実施の形態1]
1.異方導電性シート
本実施の形態に係る異方導電性シート10は、本発明の第1の異方導電性シートに関する。
図1Aは、実施の形態1に係る異方導電性シート10の平面図であり、図1Bは、図1Aの異方導電性シート10の1B-1B線の部分拡大断面図である。図2は、図1Bの拡大図である。
図1AおよびBに示されるように、異方導電性シート10は、複数の貫通孔12を有する絶縁層11と、複数の貫通孔12のそれぞれに対応して配置された複数の導電層13(例えば図1Bにおいて破線で囲まれた2つの導電層13を参照)とを有する。このような異方導電性シート10は、導電層13で囲まれた複数の空洞12’を有する。
本実施の形態では、絶縁層11の第1面11a(異方導電性シート10の一方の面)に、検査対象物が配置されることが好ましい。
1-1.絶縁層11
絶縁層11は、厚み方向の一方の側に位置する第1面11aと、厚み方向の他方の側に位置する第2面11bと、第1面11aと第2面11bとの間を貫通する複数の貫通孔12とを有する(図1AおよびB参照)。
貫通孔12は、その内壁面に導電層13を保持するとともに、絶縁層11の可撓性を高めて、絶縁層11の厚み方向に変形させやすくしうる。
貫通孔12の形状は、柱状でありうる。貫通孔12の軸方向と直交する断面の形状は、特に制限されず、例えば円形、楕円形、四角形、その他の多角形などでありうる。貫通孔12の第1面11a側の断面形状と、第2面11b側の断面形状とは、同じであってもよいし、異なってもよく、測定対象となる電子デバイスに対する接続安定性の観点では、同じであることが好ましい。
例えば、貫通孔12の形状は、円柱状であってもよいし、角柱状であってもよい。本実施の形態では、貫通孔12の形状は、円柱状である。また、貫通孔12の軸方向に直交する断面の円相当径は、軸方向に一定であってもよいし、異なってもよい。軸方向とは、貫通孔12の第1面11a側の開口部と第2面11b側の開口部の中心同士を結ぶ線の方向をいう。
第1面11a側における貫通孔12の開口部の円相当径D1は、複数の貫通孔12の開口部の中心間距離(ピッチ)pが後述の範囲となるように設定されればよく、特に制限されず、例えば1~330μmであることが好ましく、3~55μmであることがより好ましい(図2参照)。第1面11a側における貫通孔12の開口部の円相当径D1とは、第1面11a側から貫通孔12の軸方向に沿って見たときの、貫通孔12の開口部の円相当径をいう。
第1面11a側における貫通孔12の開口部の円相当径D1と、第2面11b側における貫通孔12の開口部の円相当径D2とは、同じであってもよいし、異なってもよい。第1面11a側と第2面11b側とで貫通孔12の開口部の円相当径が異なる場合、それらの比(第1面11a側の開口部の円相当径D1/第2面11b側の開口部の円相当径D2)は、例えば0.5~2.5であり、好ましくは0.6~2.0、さらに好ましくは0.7~1.5である。
第1面11a側における複数の貫通孔12の開口部の中心間距離(ピッチ)pは、特に制限されず、検査対象物の端子のピッチに対応して適宜設定されうる(図2参照)。検査対象物としてのHBM(High Bandwidth Memory)の端子のピッチは55μmであり、PoP(Package on Package)の端子のピッチは400~650μmであることなどから、複数の貫通孔12の開口部の中心間距離pは、例えば5~650μmでありうる。中でも、検査対象物の端子の位置合わせを不要とする(アライメントフリーにする)観点では、第1面11a側における複数の貫通孔12の開口部の中心間距離pは、5~55μmであることがより好ましい。第1面11a側における、複数の貫通孔12の開口部の中心間距離pとは、第1面11a側における、複数の貫通孔12の開口部の中心間距離のうち最小値をいう。貫通孔12の開口部の中心は、開口部の重心である。また、複数の貫通孔12の開口部の中心間距離pは、軸方向に一定であってもよいし、異なってもよい。
貫通孔12の軸方向の長さL(第1絶縁層11の厚みT)と、第1面11a側における貫通孔12の開口部の円相当径D1の比(L/D1)は、特に制限されないが、3~40であることが好ましい(図2参照)。
絶縁層11は、厚み方向に圧力が加わると、弾性変形するような弾性を有する。すなわち、絶縁層11は、少なくともエラストマー組成物の架橋物からなる弾性体層を有し、全体として弾性を損なわない範囲で、エラストマー組成物の架橋物よりもガラス転移温度が高い耐熱性樹脂組成物からなる耐熱性樹脂層をさらに有することが好ましい。
耐熱性樹脂層は、1つであってもよいし、2以上あってもよい。本実施の形態では、耐熱性樹脂層は、第1耐熱性樹脂層11Bと、第2耐熱性樹脂層11Cとを有する(図1B参照)。すなわち、本実施の形態では、絶縁層11は、弾性体層11Aと、第1耐熱性樹脂層11Bおよび第2耐熱性樹脂層11Cとを有する(図1B参照)。
(弾性体層11A)
弾性体層11Aは、エラストマー組成物の架橋物で構成され、絶縁層11の基材(弾性体層)として機能する。架橋物は、部分架橋物であってもよい。
検査対象物の端子に傷を付きにくくする観点では、弾性体層11Aを構成するエラストマー組成物の架橋物のガラス転移温度は、第1耐熱性樹脂層11Bまたは第2耐熱性樹脂層11Cを構成する耐熱性樹脂組成物のガラス転移温度よりも低いことが好ましい。具体的には、弾性体層11Aを構成するエラストマー組成物の架橋物のガラス転移温度は、-40℃以下であることが好ましく、-50℃以下であることがより好ましい。ガラス転移温度は、JIS K 7095:2012に準拠して測定することができる。
また、弾性体層11Aを構成するエラストマー組成物の架橋物の線膨脹係数(CTE)は、第1耐熱性樹脂層11Bまたは第2耐熱性樹脂層11Cを構成する耐熱性樹脂組成物の線膨脹係数(CTE)よりも高いことが好ましい。具体的には、弾性体層11Aを構成するエラストマー組成物の架橋物の線膨脹係数は、通常、60ppm/Kよりも高く、例えば200ppm/K以上でありうる。線膨脹係数は、JIS K7197:1991に準拠して測定することができる。
また、弾性体層11Aを構成するエラストマー組成物の架橋物の25℃における貯蔵弾性率は、1.0×10Pa以下であることが好ましく、1.0×10~9.0×10Paであることがより好ましい。弾性体の貯蔵弾性率は、JIS K 7244-1:1998/ISO6721-1:1994に準拠して測定することができる。
エラストマー組成物の架橋物のガラス転移温度、線膨脹係数および貯蔵弾性率は、当該エラストマー組成物の組成により調整されうる。また、弾性体層11Aの貯蔵弾性率は、その形態(多孔質かどうかなど)によっても調整されうる。
エラストマー組成物に含まれるエラストマーは、絶縁性を示し、かつエラストマー組成物の架橋物のガラス転移温度、線膨脹係数または貯蔵弾性率が上記範囲を満たすものであればよく、特に制限されないが、その例には、シリコーンゴム、ウレタンゴム(ウレタン系ポリマー)、アクリル系ゴム(アクリル系ポリマー)、エチレン-プロピレン-ジエン共重合体(EPDM)、クロロプレンゴム、スチレン-ブタジエン共重合体、アクリルニトリル-ブタジエン共重合体、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、フッ素系ゴムなどのエラストマーであることが好ましい。中でも、シリコーンゴムが好ましい。
エラストマー組成物は、必要に応じて架橋剤をさらに含んでもよい。架橋剤は、エラストマーの種類に応じて適宜選択されうる。例えば、シリコーンゴムの架橋剤の例には、ヒドロシリル化反応の触媒活性を有する金属、金属化合物、金属錯体など(白金、白金化合物、それらの錯体など)の付加反応触媒や;ベンゾイルパーオキサイド、ビス-2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物が含まれる。アクリル系ゴム(アクリル系ポリマー)の架橋剤の例には、エポキシ化合物、メラミン化合物、イソシアネート化合物などが含まれる。
例えば、シリコーンゴム組成物の架橋物としては、ヒドロシリル基(SiH基)を有するオルガノポリシロキサンと、ビニル基を有するオルガノポリシロキサンと、付加反応触媒とを含むシリコーンゴム組成物の付加架橋物やビニル基を有するオルガノポリシロキサンと、付加反応触媒とを含むシリコーンゴム組成物の付加架橋物;SiCH基を有するオルガノポリシロキサンと、有機過酸化物硬化剤とを含むシリコーンゴム組成物の架橋物などが含まれる。
エラストマー組成物は、例えば粘着性や貯蔵弾性率を上記範囲に調整しやすくする観点などから、必要に応じて粘着付与剤、シランカップリング剤、フィラーなどの他の成分もさらに含んでもよい。
弾性体層11Aは、例えば貯蔵弾性率を上記範囲に調整しやすくする観点から、多孔質であってもよい。すなわち、多孔質シリコーンを用いることもできる。
(第1耐熱性樹脂層11B、第2耐熱性樹脂層11C)
第1耐熱性樹脂層11Bおよび第2耐熱性樹脂層11Cは、それぞれ耐熱性樹脂組成物で構成される。第1耐熱性樹脂層11Bを構成する耐熱性樹脂組成物と第2耐熱性樹脂層11Cを構成する耐熱性樹脂組成物とは、同じであってもよいし、異なってもよい。
第1耐熱性樹脂層11Bまたは第2耐熱性樹脂層11Cを構成する耐熱性樹脂組成物は、弾性体層11Aを構成するエラストマー組成物の架橋物よりも高いガラス転移温度を有することが好ましい。具体的には、電気検査は、約-40~150℃で行われることから、耐熱性樹脂組成物のガラス転移温度は、150℃以上であることが好ましく、150~500℃であることがより好ましい。耐熱性樹脂組成物のガラス転移温度は、前述と同様の方法で測定することができる。
また、第1耐熱性樹脂層11Bまたは第2耐熱性樹脂層11Cを構成する耐熱性樹脂組成物は、弾性体層11Aを構成するエラストマー組成物の架橋物よりも低い線膨脹係数を有することが好ましい。具体的には、第1耐熱性樹脂層11Bまたは第2耐熱性樹脂層11Cを構成する耐熱性樹脂組成物の線膨脹係数は、60ppm/K以下であることが好ましく、50ppm/K以下であることがより好ましい。
また、第1耐熱性樹脂層11Bまたは第2耐熱性樹脂層11Cは、例えば無電解めっき処理などにおいて薬液に浸漬されるため、これらを構成する耐熱性樹脂組成物は、耐薬品性を有することが好ましい。
また、第1耐熱性樹脂層11Bまたは第2耐熱性樹脂層11Cを構成する耐熱性樹脂組成物は、弾性体層11Aを構成するエラストマー組成物の架橋物よりも高い貯蔵弾性率を有することが好ましい。
耐熱樹脂組成物の組成は、ガラス転移温度、線膨脹係数または貯蔵弾性率が上記範囲を満たし、かつ耐薬品性を有するものであればよく、特に制限されない。耐熱性樹脂組成物に含まれる樹脂の例には、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミドなどのエンジニアリングプラスチック、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、オレフィン樹脂が含まれる。耐熱性樹脂組成物は、必要に応じてフィラーなどの他の成分をさらに含んでもよい。
(共通事項)
絶縁層11は、必要に応じて上記以外の他の層をさらに有してもよい。他の層の例には、2つの弾性体層11Aおよび11Aとの間に配置された接着層11D(後述の図9A参照)などが含まれる。
絶縁層11の厚みは、非導通部分での絶縁性を確保できる程度であればよく、特に制限されないが、例えば40~500μm、好ましくは100~300μmでありうる。
第1耐熱性樹脂層11Bの厚みTb(または第2耐熱性樹脂層11Cの厚みTc)は、特に制限されないが、絶縁層11の弾性が損なわれにくくする観点では、弾性体層11Aの厚みTaよりも薄いことが好ましい(図2参照)。具体的には、第1耐熱性樹脂層11Bの厚みTb(または第2耐熱性樹脂層11Cの厚みTc)と弾性体層11Aの厚みTaとの比(Tb/TaまたはTc/Ta)は、例えば3/97~30/70であることが好ましく、10/90~20/80であることがより好ましい。第1耐熱性樹脂層11B(または第2耐熱性樹脂層11C)の厚みの割合が一定以上であると、絶縁層11の弾性(変形しやすさ)を損なわない程度に、絶縁層11に適度な硬さ(コシ)を付与できる。それにより、ハンドリング性を高めることができるだけでなく、絶縁層11の伸縮などによって導電層13が破壊されたり、熱によって複数の貫通孔12の中心間距離が変動したりするのを抑制できる。
第1耐熱性樹脂層11Bの厚みTbと第2耐熱性樹脂層11Cの厚みTcは、例えば異方導電性シート10の反りなどを生じにくくする観点などから、同等であることが好ましい。第1耐熱性樹脂層11Bの厚みTbと第2耐熱性樹脂層11Cの厚みTcの比(Tb/Tc)は、例えば0.8~1.2であることが好ましい。
1-2.導電層13
導電層13は、貫通孔12の内壁面12cに配置されている。そして、破線で囲まれた単位の導電層13が、1つの導電路として機能する(図1B参照)。
導電層13を構成する材料の体積抵抗率は、十分な導通が得られる程度であればよく、特に制限されないが、例えば1.0×10×10-4Ω・cm以下であることが好ましく、1.0×10×10-6~1.0×10-9Ω・cmであることがより好ましい。導電層13を構成する材料の体積抵抗率は、ASTM D 991に記載の方法で測定することができる。
導電層13を構成する材料は、体積抵抗率が上記範囲を満たすものであればよい。導電層13を構成する材料の例には、銅、金、白金、銀、ニッケル、錫、鉄またはこれらのうち1種の合金などの金属材料や、カーボンブラックなどのカーボン材料が含まれる。
導電層13の厚みは、十分な導通が得られる範囲であればよく、特に制限されない。具体的には、導電層13の厚みは、0.1~5μmでありうる。導電層13の厚みが一定以上であると、十分な導通が得られやすく、一定以下であると、貫通孔12が塞がれたり、導電層13との接触により検査対象物の端子が傷付いたりしにくい。なお、導電層13の厚みtは、絶縁層11の厚み方向に対して直交する方向の厚みである(図2参照)。
第1面11a側における導電層13で囲まれた空洞12’の形状は、貫通孔12の形状と対応しており、柱状である。すなわち、空洞12’の軸方向と直交する断面の形状は、貫通孔12の軸方向と直交する断面の形状と同様である。
空洞12’の円相当径は、第1面11a側における貫通孔12の開口部の円相当径D1から導電層13の厚み分を差し引いて求められるが、例えば1~330μmでありうる。
1-3.効果
本実施の形態の異方導電性シート10(本発明の第1の異方導電性シート)は、導電層13によって囲まれた複数の空洞12’(貫通孔12に由来する空洞)を有する。それにより、異方導電性シート10の厚み方向に圧力を加えた時に、良好に変形しうる。また、絶縁層11は、弾性が高い弾性体層11Aと、耐熱性が高い(または線膨脹係数が低い)第1耐熱性樹脂層11Bまたは第2耐熱性樹脂層11Cとを有する。それにより、絶縁層11の弾性(変形しやすさ)を損なわない程度に、絶縁層11に適度な硬さ(コシ)を付与できる。それにより、ハンドリング性を高めることができるだけでなく、熱による絶縁層11の伸縮などによって導電層13が破壊されたり、熱によって複数の貫通孔12の中心間距離が変動したりするのを抑制できる。
また、本実施の形態では、導電層13が配置される第1面11aが、第1耐熱性樹脂層11Bで構成されている。それにより、第1面11aが弾性体層11Aで構成されている場合よりも、導電層13との良好な密着性が得られやすい。
2.異方導電性シートの製造方法
図3A~Dは、本実施の形態に係る異方導電性シート10の製造方法を示す断面模式図である。図4は、変形例に係る異方導電性シート10の製造方法を示す断面模式図である。
本実施の形態に係る異方導電性シート10は、例えば1)絶縁シートとして、積層シートを準備する工程(図3A参照)と、2)絶縁シート21に、複数の貫通孔12を形成する工程(図3B参照)と、3)複数の貫通孔12が形成された絶縁シート21の表面に導電層22を形成する工程と、4)絶縁シート21の第1面21a側の一部と第2面21b側の一部とを除去して、複数の導電層13を形成する工程(図3D参照)とを経て製造される。
1)の工程について
まず、絶縁シート21として、弾性体層21Aと、それを挟むように積層された2つの耐熱性樹脂層21Bおよび21Cとを有する積層シートを準備する。
積層シートは、任意の方法で製造されうる。例えば、耐熱性樹脂層21Bおよび弾性体層21Aおよび接着層(不図示)をこの順に有する第1積層物と、耐熱性樹脂層21Cおよび弾性体層21Aおよび接着層(不図示)をこの順に有する第2積層物とを準備し;第1積層物の接着層と第2積層物の接着層とを貼り合わせて熱圧着して、積層シートを得てもよい。
犠牲層を構成する材料は、耐熱性樹脂組成物と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
2)の工程について
次いで、絶縁シート21に、複数の貫通孔12を形成する。
貫通孔12の形成は、任意の方法で行うことができる。例えば、機械的に孔を形成する方法(例えばプレス加工、パンチ加工)や、レーザー加工法などにより行うことができる。中でも、微細で、かつ形状精度の高い貫通孔12の形成が可能である点から、貫通孔12の形成は、レーザー加工法によって行うことがより好ましい(図3A参照)。
レーザーは、樹脂を精度良く穿孔できるエキシマレーザーやフェムト秒レーザー、炭酸ガスレーザー、YAGレーザーなどを用いることができる。中でも、フェムト秒レーザーを用いることが好ましい。
なお、レーザー加工では、レーザーが照射される時間が最も長い、絶縁層11のレーザー照射面において、貫通孔12の開口径が大きくなりやすい。つまり、絶縁層11の内部からレーザーの照射面へ向かうにつれて開口径が大きくなるテーパ形状となりやすい。そのようなテーパ形状を低減する観点から、レーザーが照射される面に犠牲層(不図示)をさらに有する絶縁シート21を用いて、レーザー加工を行ってもよい。犠牲層を有する絶縁シート21のレーザー加工方法は、例えば国際公開第2007/23596号の内容と同様の方法で行うことができる。
3)の工程について
次いで、複数の貫通孔12が形成された絶縁シート21の表面全体に、1つの連続した導電層22を形成する(図3C参照)。具体的には、絶縁シート21の、複数の貫通孔12の内壁面12cと、その開口部の周囲の第1面21aおよび第2面21bとに連続して導電層22を形成する。
導電層22の形成は、任意の方法で行うことができるが、貫通孔12を塞ぐことなく、薄く、かつ均一な厚みの導電層22を形成しうる点から、めっき法(例えば無電解めっき法や電解めっき法)で行うことが好ましい。
4)の工程について
そして、絶縁シート21の第1面21a側の一部と、第2面21b側の一部とを除去して、複数の導電層13を形成する(図3D参照)。これらの部分の除去は、例えば切削などにより物理的に行ってもよいし、ケミカルエッチングなどにより化学的に行ってもよい。
なお、異方導電性シート10の製造方法は、必要に応じて他の工程をさらに含んでもよい。例えば、4)の工程の後に、5)第1耐熱性樹脂層11Bおよび第2耐熱性樹脂層11Cの表層部分を除去する工程をさらに行ってもよい。
5)の工程について
絶縁シート21の両面を、それぞれプラズマ処理してもよい。それにより、第1耐熱性樹脂層11Bおよび第2耐熱性樹脂層11Cがエッチングされて、導電層13が突出した形状が得られる(図4参照)。そのような形状とすることで、検査対象物と接続する際、抵抗値が下がりやすく、安定な接続が得られやすい。
また、2)の工程と3)の工程の間に、6)導電層22を形成しやすくするための前処理を行ってもよい。
6)の工程について
複数の貫通孔12が形成された絶縁シート21について、導電層22を形成しやすくするためのデスミア処理(前処理)を行うことが好ましい。
デスミア処理は、レーザー加工で発生したスミアを除去する処理であり、好ましくは酸素プラズマ処理である。例えば絶縁シート21が、シリコーン系エラストマー組成物の架橋物で構成されている場合、絶縁シート21を酸素プラズマ処理することで、アッシング/エッチングが可能であるだけでなく、シリコーンの表面を酸化し、シリカ膜を形成することができる。シリカ膜を形成することで、めっき液が貫通孔12内に浸入しやすくしたり、導電層22と貫通孔12の内壁面との密着性を高めたりしうる。
酸素プラズマ処理は、例えばプラズマアッシャーや高周波プラズマエッチング装置、マイクロ波プラズマエッチング装置を用いて行うことができる。
得られた異方導電性シートは、好ましくは電気検査に用いることができる。
3.電気検査装置および電気検査方法
(電気検査装置)
図5は、本実施の形態に係る電気検査装置100の一例を示す断面図である。
電気検査装置100は、図1Bの異方導電性シート10を用いたものであり、例えば検査対象物130の端子131間(測定点間)の電気的特性(導通など)を検査する装置である。なお、同図では、電気検査方法を説明する観点から、検査対象物130も併せて図示している。
図5に示されるように、電気検査装置100は、保持容器(ソケット)110と、検査用基板120と、異方導電性シート10とを有する。
保持容器(ソケット)110は、検査用基板120や異方導電性シート10などを保持する容器である。
検査用基板120は、保持容器110内に配置されており、検査対象物130に対向する面に、検査対象物130の各測定点に対向する複数の電極121を有する。
異方導電性シート10は、検査用基板120の電極121が配置された面上に、当該電極121と、異方導電性シート10における第2面11b側の導電層13とが接するように配置されている。
検査対象物130は、特に制限されないが、例えばHBMやPoPなどの各種半導体装置(半導体パッケージ)または電子部品、プリント基板などが挙げられる。検査対象物130が半導体パッケージである場合、測定点は、バンプ(端子)でありうる。また、検査対象物130がプリント基板である場合、測定点は、導電パターンに設けられる測定用ランドや部品実装用のランドでありうる。
(電気検査方法)
図5の電気検査装置100を用いた電気検査方法について説明する。
図5に示されるように、本実施の形態に係る電気検査方法は、電極121を有する検査用基板120と、検査対象物130とを、異方導電性シート10を介して積層して、検査用基板120の電極121と、検査対象物130の端子131とを、異方導電性シート10を介して電気的に接続させる工程を有する。
上記工程を行う際、検査用基板120の電極121と検査対象物130の端子131とを、異方導電性シート10を介して十分に導通させやすくする観点から、必要に応じて、検査対象物130を押圧するなどして加圧したり、加熱雰囲気下で接触させたりしてもよい。
前述の通り、異方導電性シート10は、導電層13で囲まれた複数の空洞12’を有する。それにより、異方導電性シート10を厚み方向に押圧したときに、良好に変形しやすい。また、絶縁層11が、変形しやすい弾性体層11Aと、耐熱性の高い第1耐熱性樹脂層11Bおよび第2耐熱性樹脂層11Cとを有する。それにより、電気検査装置100の検査用基板120の電極121と検査対象物130の端子131とを、良好に電気的に接続させつつ、加熱下において、絶縁層の成分が検査対象物の端子に付着したり、絶縁層11の伸縮などによって導電層13が破壊されたり、複数の貫通孔12の中心間距離が変動したりするのを抑制できる。
[実施の形態2]
1.異方導電性シート
本実施の形態に係る異方導電性シート10は、本発明の第2の異方導電性シートに関する。
図6Aは、実施の形態2に係る異方導電性シート10を示す斜視図であり、図6Bは、図6Aの異方導電性シート10の縦断面の部分拡大図(厚み方向に沿った部分断面図)である。図7は、図6Bの拡大図である。
図6AおよびBに示されるように、本実施の形態に係る異方導電性シート10は、絶縁層11が単層で構成され、かつ複数の導電層13が、絶縁層11の第1面11aおよび第2面11b上にも配置され、当該複数の導電層13同士の間に配置された複数の第1溝部14および複数の第2溝部15をさらに有する以外は上記実施の形態1と同様に構成されている。
すなわち、本実施の形態に係る異方導電性シート10は、複数の貫通孔12を有する絶縁層11と、複数の貫通孔12のそれぞれに対応して配置された複数の導電層13(例えば図1Bにおいて破線で囲まれた2つの導電層13などを参照)と、複数の導電層13同士の間に配置された複数の第1溝部14および複数の第2溝部15とを有する。
1-1.絶縁層11
絶縁層11は、少なくとも弾性体層を有し、全体として弾性を損なわない範囲で、他の層をさらに有してもよい。本実施の形態では、絶縁層11は、エラストマー組成物の架橋物からなる弾性体層で構成されている以外は実施の形態1の絶縁層11と同様に構成されている。
絶縁層11を構成するエラストマー組成物は、実施の形態1の弾性体層11Aを構成するエラストマー組成物と同様である。すなわち、絶縁層11を構成するエラストマー組成物に含まれるエラストマーや任意の架橋剤は、実施の形態1で説明したエラストマーや任意の架橋剤と同様である。
貫通孔12も、実施の形態1の貫通孔12と同様である。
1-2.導電層13
導電層13は、貫通孔12(または空洞12’)に対応して配置されている(図6B参照)。具体的には、導電層13は、貫通孔12の内壁面12cと、第1面11a上の貫通孔12の開口部の周囲と、第2面11b上の貫通孔12の開口部の周囲とに連続して配置されている。そして、破線で囲まれた単位の導電層13が、1つの導電路として機能する(図6B参照)。そして、隣り合う2つの導電層13および13(例えば図6Bにおいて、破線で囲まれた導電層13(a1)および13(a2))は、第1溝部14および第2溝部15によって絶縁されている(図6B参照)。
導電層13の厚みは、十分な導通が得られ、かつ絶縁層11の厚み方向に押圧したときに、第1溝部14または第2溝部15を挟んで複数の導電層13同士が接触しない範囲であればよい。具体的には、導電層13の厚みは、第1溝部14および第2溝部15の幅および深さよりも小さいことが好ましい。
具体的には、導電層13の厚みは、0.1~5μmでありうる。導電層13の厚みが一定以上であると、十分な導通が得られやすく、一定以下であると、貫通孔12が塞がれたり、導電層13との接触により検査対象物の端子が傷付いたりしにくい。なお、導電層13の厚みtは、第1面11aおよび第2面11b上では、絶縁層11の厚み方向と平行な方向の厚みをいい、貫通孔12の内壁面12c上では、絶縁層11の厚み方向に対して直交する方向の厚みである(図7参照)。
第1面11a側における導電層13で囲まれた空洞12’の円相当径は、第1面11a側における貫通孔12の開口部の円相当径D1から導電層13の厚み分を差し引いて求められるが、例えば1~330μmでありうる。
導電層13の構成材料やその体積抵抗率は、上記実施の形態1における導電層13の構成材料やその体積抵抗率と同様である。
1-3.第1溝部14および第2溝部15
第1溝部14および第2溝部15は、異方導電性シート10の一方の面および他方の面にそれぞれ形成された溝(凹条)である。具体的には、第1溝部14は、第1面11a上において複数の導電層13の間に配置され、それらの間を絶縁する。第2溝部15は、第2面11b上において複数の導電層13の間に配置され、それらの間を絶縁する。
第1溝部14(または第2溝部15)の、延設方向に対して直交する方向の断面形状は、特に制限されず、矩形、半円形、U字型、V字型のいずれであってもよい。本実施の形態では、第1溝部14(または第2溝部15)の断面形状は、矩形である。
第1溝部14(または第2溝部15)の幅wおよび深さdは、異方導電性シート10を厚み方向に押圧したときに、第1溝部14(または第2溝部15)を介して一方の側の導電層13と、他方の側の導電層13とが接触しない範囲に設定されることが好ましい。
具体的には、異方導電性シート10を厚み方向に押圧すると、第1溝部14(または第2溝部15)を介して一方の側の導電層13と、他方の側の導電層13とが近づいて接触しやすい。したがって、第1溝部14(または第2溝部15)の幅wは、導電層13の厚みよりも大きいことが好ましく、導電層13の厚みに対して2~40倍であることが好ましい。
第1溝部14(または第2溝部15)の幅wは、第1面11a(または第2面11b)において、第1溝部14(または第2溝部15)が延設される方向に対して直交する方向の最大幅である(図7参照)。
第1溝部14(または第2溝部15)の深さdは、導電層13の厚みと同じであってもよいし、それよりも大きくてもよい。すなわち、第1溝部14(または第2溝部15)の最深部は、絶縁層11の第1面11aに位置していてもよいし、絶縁層11の内部に位置していていもよい。中でも、第1溝部14(または第2溝部15)を挟んで一方の導電層13と他方の導電層13とが接触しない範囲に設定しやすくする観点から、第1溝部14(または第2溝部15)の深さdは、導電層13の厚みよりも大きいことが好ましく、導電層13の厚みに対して1.5~20倍であることがより好ましい(図7参照)。
第1溝部14(または第2溝部15)の深さdは、絶縁層11の厚み方向と平行な方向において、導電層13の表面から最深部までの深さをいう(図7参照)。
第1溝部14と第2溝部15の幅wおよび深さdは、それぞれ互いに同じであってもよいし、異なってもよい。
1-4.効果
本実施の形態の異方導電性シート10(本発明の第2の異方導電性シート)は、導電層13によって囲まれた複数の空洞12’(貫通孔12に由来する空洞)を有する。それにより、異方導電性シート10の厚み方向に圧力を加えた時に、良好に変形しうる。また、異方導電性シート10は、貫通孔12の内壁面12cだけでなく、絶縁層11の第1面11aおよび第2面11b(または異方導電性シート10の表面)にも導電層13を有する。それにより、電気検査の際に、検査用基板の電極と検査対象物の端子との間に挟んで圧力を加えた場合に、確実に電気的接触を行うことができる。
2.異方導電性シートの製造方法
図8A~Dは、本実施の形態に係る異方導電性シート10の製造方法を示す断面模式図である。
本実施の形態に係る異方導電性シート10は、例えば、上記実施の形態1における異方導電性シート10の製造方法において、絶縁シート21を、弾性体層からなるシートとし、かつ4)の工程に代えて、4)絶縁シート21の第1面21aおよび第2面21bに、第1溝部14および第2溝部15をそれぞれ形成して、複数の導電層13を形成する工程を行う以外は上記実施の形態1と同様にして製造される(図8A~D参照)。
4)の工程では、絶縁シート21の第1面および第2面に、複数の第1溝部14および複数の第2溝部15をそれぞれ形成する(図8D参照)。それにより、導電層22を、貫通孔12ごとに設けられた複数の導電層13としうる(図8B参照)。
複数の第1溝部14および第2溝部15の形成は、任意の方法で行うことができる。例えば、複数の第1溝部14および複数の第2溝部15の形成は、レーザー加工法により行うことが好ましい。本実施の形態では、第1面11a(または第2面11b)では、複数の第1溝部14(または複数の第2溝部15)は、クロス状に形成されうる。
得られた異方導電性シート10は、好ましくは電気検査に用いることができる。
前述の通り、異方導電性シート10は、導電層13で囲まれた複数の空洞12’を有する。それにより、異方導電性シート10を厚み方向に押圧したときに、良好に変形しやすい。また、導電層13が第1面11aおよび第2面11b上にも配置されているため、接触抵抗をより低減しうる。それにより、電気検査装置100の検査用基板120の電極121と検査対象物130の端子131とを、良好に電気的に接続することができる。
[変形例]
なお、上記実施の形態1および2では、図1および6に示される異方導電性シート10の例で説明したが、これに限定されない。
すなわち、上記実施の形態1の図1AおよびBでは、導電層13の第1面11a側の端部(または第2面11b側の端部)が、第1面11a(または第2面11b)から突出していない例を示したが、これに限定されず、図4に示したように、導電層13の第1面11a側の端部(または第2面11b側の端部)が、第1面11a(または第2面11b)から突出していてもよい。
図9AおよびBは、変形例に係る異方導電性シート10を示す部分拡大断面図である。すなわち、上記実施の形態1では、絶縁層11は、1つの弾性体層11Aを有する例を示したが、これに限定されず、複数の弾性体層11Aを有してもよい(図9A参照)。また、絶縁層11は、2つの弾性体層11Aの間に配置された接着層11Dをさらに有してもよい(図9A参照)。
また、上記実施の形態1の図1AおよびBでは、絶縁層11が、(第1面11aを含む)第1耐熱性樹脂層11B、弾性体層11A、および(第2面11bを含む)第2耐熱性樹脂層11Cをこの順に有する例を示したが、これとは反対に、(第1面11aを含む)第1弾性体層11A、耐熱性樹脂層11B、および(第2面11bを含む)第2弾性体層11Aをこの順に有してもよい。その場合、第1弾性体層11Aと第2弾性体層11Aの組成または物性は、互いに同じであってもよいし、異なってもよい。
また、上記実施の形態1では、導電層13が、貫通孔12の内壁面12c上にのみ配置される例を示したが、これに限定されない。例えば、導電層13は、第1面11aおよび第2面11b上にも連続して配置され、かつ第1面11aおよび第2面11b上の複数の導電層13の間を絶縁する複数の第1溝部14および第2溝部15をさらに有してもよい(図9B参照)。第1溝部14および第2溝部15は、実施の形態2における第1溝部14および第2溝部15とそれぞれ同様でありうる。この異方導電性シート10は、実施の形態2に係る異方導電性シート10において、絶縁層11を、弾性体層11Aと、第1耐熱性樹脂層11Bと、第2耐熱性樹脂層11Cとを有するように構成したものと同じである。
図10A、Bおよび11は、変形例に係る異方導電性シート10を示す部分断面図である。すなわち、上記実施の形態2では、導電層13は、絶縁層11の第1面11aと第2面11bの両方に配置される例を示したが(図6B参照)、これに限定されず、絶縁層11の第1面11aのみに配置されてもよい(図10A参照)。
また、上記実施の形態2では、絶縁層11が、弾性体層からなる例を示したが、これに限定されず、弾性変形しうる範囲で、他の層をさらに有してもよい。例えば、絶縁層11は、第1面11a(または第2面11b)を含む弾性体層11Aと、第2面11b(または第1面11a)を含む耐熱性樹脂層11Eとを有してもよい(図10B参照)。耐熱性樹脂層11Eを構成する耐熱性樹脂組成物は、実施の形態1における耐熱性樹脂組成物と同様でありうる。
また、耐熱性樹脂層は、複数あってもよい。すなわち、上記実施の形態2において、絶縁層11は、第1面11aを含む第1耐熱性樹脂層11Bと、第2面11bを含む第2耐熱性樹脂層11Cとを有し、それらの間に弾性体層11Aを有してもよい(図11参照)。その場合、第1溝部14の深さは、第1耐熱性樹脂層11Bの厚みよりも大きいことが好ましく;第2溝部15の深さは、第2耐熱性樹脂層11Cの厚みよりも大きいことが好ましい。
すなわち、第1耐熱樹脂層11Bや第2耐熱性樹脂層11Cなどの耐熱性樹脂層は、弾性体層11Aよりも高い弾性率を有する。このとき、第1溝部14および第2溝部15の深さが小さいと、第1耐熱性樹脂層11Bや第2耐熱性樹脂層11Cが完全には分断されないため、検査対象物130を異方導電性シート10上に載せて押し込んだ際に、周囲の導電層13も一緒に押し込まれやすい。
これに対し、第1溝部14および第2溝部15の深さを上記のように大きくして、第1耐熱性樹脂層11Bや第2耐熱性樹脂層11Cを完全に分断することで、検査対象物130を載せて押し込んだ時の、周囲の導電層13も一緒に押し込まれないようにすることができ、周囲の導電層13への影響を低減することができる。周囲の導電層13に影響が及ばないため、検査対象物130の各端子(バンプ、ランドなど)の高さのばらつきが大きい場合でも、各端子と各導電層13との間で電気的接続を十分に行うことができる。
また、上記実施の形態2でも、上記実施の形態1の図11と同様に、絶縁層11は、(第1面11aを含む)第1弾性体層11A、耐熱性樹脂層11B、および(第2面11bを含む)第2弾性体層11Aをこの順に有してもよい。
これらの場合でも、上記実施の形態1と同様に、耐熱性樹脂層(耐熱性樹脂層11Eや第1耐熱性樹脂層11B、第2耐熱性樹脂層11C)の厚みは、絶縁層11の弾性が損なわれにくくする観点では、弾性体層11Aの厚みよりも薄いことが好ましい(図10Bおよび11参照)。
また、上記実施の形態1および2では、異方導電性シートを電気検査に用いる例を示したが、これに限定されず、2つの電子部材間の電気的接続、例えばガラス基板とフレキシブルプリント基板との間の電気的接続や、基板とそれに実装される電子部品との間の電気的接続などに用いることもできる。
本出願は、2019年11月22日出願の特願2019-211816に基づく優先権を主張する。当該出願明細書に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明によれば、第1に、厚み方向に十分に弾性変形でき、かつ良好な耐熱性を有する異方導電性シートを提供するこができる。また、第2に、厚み方向に十分に弾性変形でき、かつ低い電気抵抗を有し、電気検査装置の基板と検査対象物との間で十分な電気的接続を行うことができる異方導電性シートを提供することができる。
10 異方導電性シート
11 絶縁層
11a 第1面
11b 第2面
11A 弾性体層
11B 第1耐熱性樹脂層
11C 第2耐熱性樹脂層
11D 接着層
11E 耐熱性樹脂層
12 貫通孔
12c 内壁面
13 導電層
14 第1溝部
15 第2溝部
21 絶縁シート
22 導電層
100 電気検査装置
110 保持容器
120 検査用基板
121 電極
130 検査対象物
131 (検査対象物の)端子

Claims (20)

  1. 厚み方向の一方の側に位置する第1面と、他方の側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間を貫通する複数の貫通孔とを有し、弾性を有する絶縁層と、
    前記複数の貫通孔のそれぞれの内壁面に配置された複数の導電層と、
    を有し、
    前記絶縁層は、
    エラストマー組成物の架橋物からなる弾性体層と、
    前記エラストマー組成物の架橋物よりもガラス転移温度が高い耐熱性樹脂組成物からなる耐熱性樹脂層と
    を有する、
    異方導電性シート。
  2. 前記耐熱性樹脂層は、
    前記第1面を含み、かつ前記耐熱性樹脂組成物からなる第1耐熱性樹脂層と、
    前記第2面を含み、かつ前記耐熱性樹脂組成物からなる第2耐熱性樹脂層と、
    を有し、
    前記弾性体層は、前記第1耐熱性樹脂層と前記第2耐熱性樹脂層との間に配置されている、
    請求項1に記載の異方導電性シート。
  3. 前記第1耐熱性樹脂層の厚みTbと前記第2耐熱性樹脂層の厚みTcの比Tb/Tcは、0.8~1.2である、
    請求項2に記載の異方導電性シート。
  4. 前記第1耐熱性樹脂層の厚みまたは前記第2耐熱性樹脂層の厚みは、前記弾性体層の厚みよりも薄い、
    請求項2または3に記載の異方導電性シート。
  5. 前記複数の導電層は、前記貫通孔の内壁面から前記第1面上の前記貫通孔の開口部の周囲まで連続して配置されており、
    前記第1面上において、前記複数の導電層の間に配置され、それらを絶縁するための複数の第1溝部をさらに有する、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の異方導電性シート。
  6. 厚み方向の一方の側に位置する第1面と、他方の側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間を貫通する複数の貫通孔とを有し、弾性を有する絶縁層と、
    前記複数の貫通孔のそれぞれにおいて、前記貫通孔の内壁面と、前記第1面上の前記貫通孔の開口部の周囲とに連続して配置された複数の導電層と、
    前記第1面上において、前記複数の導電層の間に配置され、それらを絶縁するための複数の第1溝部と
    を有し、
    前記第1溝部の深さは、前記導電層の厚みよりも大きい、
    異方導電性シート。
  7. 前記第1溝部は、凹条である、
    請求項5または6に記載の異方導電性シート。
  8. 前記第1溝部の幅は、前記導電層の厚みよりも大きい、
    請求項5~7のいずれか一項に記載の異方導電性シート。
  9. 前記複数の導電層は、前記第2面上の前記複数の貫通孔の周囲にさらに配置されており、
    前記第2面上において、前記複数の導電層の間に配置され、それらを絶縁するための複数の第2溝部をさらに有する、
    請求項5~のいずれか一項に記載の異方導電性シート。
  10. 前記第2溝部の幅は、前記導電層の厚みよりも大きい、
    請求項に記載の異方導電性シート。
  11. 前記第2溝部の深さは、前記導電層の厚みよりも大きい、
    請求項9または10に記載の異方導電性シート。
  12. 前記絶縁層は、エラストマー組成物の架橋物からなる弾性体層を有する、
    請求項6に記載の異方導電性シート。
  13. 厚み方向の一方の側に位置する第1面と、他方の側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間を貫通する複数の貫通孔とを有し、弾性を有する絶縁層と、
    前記複数の貫通孔のそれぞれにおいて、前記貫通孔の内壁面と、前記第1面上の前記貫通孔の開口部の周囲とに連続して配置された複数の導電層と、
    前記第1面上において、前記複数の導電層の間に配置され、それらを絶縁するための複数の第1溝部と
    を有し、
    前記絶縁層は、
    エラストマー組成物の架橋物からなる弾性体層と、
    前記第1面を含み、かつ前記エラストマー組成物の架橋物よりもガラス転移温度が高い耐熱性樹脂組成物からなる第1耐熱性樹脂層と
    前記第2面を含み、かつ前記エラストマー組成物の架橋物よりもガラス転移温度が高い耐熱性樹脂組成物からなる第2耐熱性樹脂層と
    前記弾性体層は、前記第1耐熱性樹脂層と前記第2耐熱性樹脂層との間に配置されている、
    異方導電性シート。
  14. 前記第1溝部の深さは、前記第1耐熱性樹脂層の厚みよりも大きい、
    請求項13に記載の異方導電性シート。
  15. 前記複数の導電層は、前記第2面上の前記複数の貫通孔の周囲にさらに配置されており、
    前記第2面上において、前記複数の導電層の間に配置され、それらを絶縁するための複数の第2溝部をさらに有し、
    前記第2溝部の深さは、前記第2耐熱性樹脂層の厚みよりも大きい、
    請求項13または14に記載の異方導電性シート。
  16. 前記第1面側における前記複数の貫通孔の開口部の中心間距離は、5~55μmである、
    請求項1~15のいずれか一項に記載の異方導電性シート。
  17. 前記第1面側における前記貫通孔の開口部の円相当径D1と、前記第2面側における前記貫通孔の開口部の円相当径D2の比D1/D2は、0.7~1.5である、
    請求項1~16のいずれか一項に記載の異方導電性シート。
  18. 検査対象物の電気検査に用いられる異方導電性シートであって、
    前記検査対象物は、前記第1面上に配置される、
    請求項1~17のいずれか一項に記載の異方導電性シート。
  19. 複数の電極を有する検査用基板と、
    前記検査用基板の前記複数の電極が配置された面上に配置された、請求項1~18のいずれか一項に記載の異方導電性シートと、
    を有する、
    電気検査装置。
  20. 複数の電極を有する検査用基板と、端子を有する検査対象物とを、請求項1~18のいずれか一項に記載の異方導電性シートを介して積層して、前記検査用基板の前記電極と、前記検査対象物の前記端子とを、前記異方導電性シートを介して電気的に接続する工程を有する、
    電気検査方法。

JP2021558453A 2019-11-22 2020-11-19 異方導電性シート、電気検査装置および電気検査方法 Active JP7273989B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019211816 2019-11-22
JP2019211816 2019-11-22
PCT/JP2020/043263 WO2021100824A1 (ja) 2019-11-22 2020-11-19 異方導電性シート、電気検査装置および電気検査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2021100824A1 JPWO2021100824A1 (ja) 2021-05-27
JP7273989B2 true JP7273989B2 (ja) 2023-05-15

Family

ID=75981583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021558453A Active JP7273989B2 (ja) 2019-11-22 2020-11-19 異方導電性シート、電気検査装置および電気検査方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US11921132B2 (ja)
JP (1) JP7273989B2 (ja)
KR (1) KR20220071977A (ja)
CN (1) CN114667644A (ja)
TW (1) TW202139524A (ja)
WO (1) WO2021100824A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US12007410B2 (en) 2019-11-22 2024-06-11 Mitsui Chemicals, Inc. Sheet connector, sheet set, electrical inspection device, and electrical inspection method

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102582796B1 (ko) * 2021-07-15 2023-09-26 주식회사 아이에스시 검사용 소켓
WO2023074760A1 (ja) * 2021-11-01 2023-05-04 三井化学株式会社 異方導電性シート、電気検査装置及び電気検査方法
WO2024048439A1 (ja) * 2022-08-31 2024-03-07 三井化学株式会社 フレーム付き異方導電性シート、フレーム付き異方導電性シートの製造方法及び電気検査装置
WO2024080349A1 (ja) * 2022-10-14 2024-04-18 三井化学株式会社 異方導電性シート、電気検査装置及び電気検査方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006261099A (ja) 2005-02-16 2006-09-28 Jsr Corp 複合導電性シートおよびその製造方法、異方導電性コネクター、アダプター装置並びに回路装置の電気的検査装置
KR101841051B1 (ko) 2016-10-21 2018-04-09 솔브레인멤시스(주) 이방 도전성 시트 및 제조 방법

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW561266B (en) * 1999-09-17 2003-11-11 Jsr Corp Anisotropic conductive sheet, its manufacturing method, and connector
JP3616031B2 (ja) * 2001-05-10 2005-02-02 富士通株式会社 異方導電性シート、その製造方法、電子装置及び動作試験用検査装置
US7309244B2 (en) * 2003-06-12 2007-12-18 Jsr Corporation Anisotropic conductive connector device and production method therefor and circuit device inspection device
JP4507644B2 (ja) * 2003-06-12 2010-07-21 Jsr株式会社 異方導電性コネクター装置およびその製造方法並びに回路装置の検査装置
JP4273982B2 (ja) * 2004-02-03 2009-06-03 Jsr株式会社 異方導電性シートの製造方法および異方導電性コネクターの製造方法
JP2005294131A (ja) * 2004-04-02 2005-10-20 Sumitomo Electric Ind Ltd 異方性導電シート
US7887899B2 (en) 2005-08-25 2011-02-15 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Anisotropic conductive sheet, production method thereof, connection method and inspection method
JP2007220512A (ja) 2006-02-17 2007-08-30 Sumitomo Electric Ind Ltd コネクタ、導電接続構造体及びプローブ部材
JP5071381B2 (ja) * 2006-04-11 2012-11-14 Jsr株式会社 異方導電性コネクターおよび異方導電性コネクター装置
JP2009076443A (ja) 2007-08-28 2009-04-09 Sumitomo Electric Ind Ltd 異方性導電フィルム、その製造方法、検査装置、検査方法、および端子間接続方法
TW200935609A (en) * 2007-11-15 2009-08-16 Fujikura Ltd Electrode substrate for photoelectric conversion element, production method thereof, and photoelectric conversion element
JP2010153263A (ja) 2008-12-25 2010-07-08 Sumitomo Electric Ind Ltd 異方性導電シート、その製造方法、基板体、検査装置、部品モジュール、および電子製品
KR101284210B1 (ko) * 2011-09-30 2013-07-09 주식회사 아이에스시 검사용 커넥터, 검사용 소켓, 검사용 커넥터의 제조방법 및 검사용 소켓의 제조방법
KR101706331B1 (ko) * 2014-10-17 2017-02-15 주식회사 아이에스시 검사용 소켓
WO2018212277A1 (ja) 2017-05-18 2018-11-22 信越ポリマー株式会社 電気コネクターおよびその製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006261099A (ja) 2005-02-16 2006-09-28 Jsr Corp 複合導電性シートおよびその製造方法、異方導電性コネクター、アダプター装置並びに回路装置の電気的検査装置
KR101841051B1 (ko) 2016-10-21 2018-04-09 솔브레인멤시스(주) 이방 도전성 시트 및 제조 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US12007410B2 (en) 2019-11-22 2024-06-11 Mitsui Chemicals, Inc. Sheet connector, sheet set, electrical inspection device, and electrical inspection method

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021100824A1 (ja) 2021-05-27
US20220413013A1 (en) 2022-12-29
US11921132B2 (en) 2024-03-05
CN114667644A (zh) 2022-06-24
JPWO2021100824A1 (ja) 2021-05-27
KR20220071977A (ko) 2022-05-31
TW202139524A (zh) 2021-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7273989B2 (ja) 異方導電性シート、電気検査装置および電気検査方法
KR102516925B1 (ko) 전기 커넥터 및 그 제조 방법
CN110582895B (zh) 电连接器及其制造方法
WO2021100825A1 (ja) シートコネクタ、シートセット、電気検査装置および電気検査方法
JP5797548B2 (ja) 配線基板およびそれを用いたプローブカード
US20240036102A1 (en) Anisotropic conductive sheet and electrical inspection method
WO2023074760A1 (ja) 異方導電性シート、電気検査装置及び電気検査方法
WO2023008083A1 (ja) 異方導電性シートおよびその製造方法、電気検査装置ならびに電気検査方法
KR200447610Y1 (ko) 표면 실장용 전기 접촉 단자
WO2021241654A1 (ja) 異方導電性シート、異方導電性シートの製造方法、電気検査装置および電気検査方法
WO2024048439A1 (ja) フレーム付き異方導電性シート、フレーム付き異方導電性シートの製造方法及び電気検査装置
WO2024080349A1 (ja) 異方導電性シート、電気検査装置及び電気検査方法
JP2021128890A (ja) 異方導電性シート、電気検査装置および電気検査方法
JP2002056908A (ja) 電気コネクタ及びその製造方法
JP2022047035A (ja) 電気コネクター及びその製造方法
JPWO2020175685A1 (ja) 異方導電性シート、電気検査装置および電気検査方法
JP2018181567A (ja) 電気コネクターおよびその製造方法
JP2008098270A (ja) 配線体および接続構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230425

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230428

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7273989

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150