JP2018181567A - 電気コネクターおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気コネクターに接続するデバイスの接続端子に対して、電気コネクターの導電部材から過剰な力が加えられることがなく、耐熱性に優れ、安定した接続を可能とする電気コネクターおよびその製造方法を提供する。【解決手段】第一デバイスの接続端子と、第二デバイスの接続端子との間に配置され、これらを電気的に接続する電気コネクター10であって、厚み方向に多数の貫通孔21を有する弾性体20と、貫通孔21に接合され、第一デバイスの接続端子と第二デバイスの接続端子とを電気的に接続する導電部材30と、を有する複合体40を備え、導電部材30は、導電材料と、導電材料を分散する弾性材料と、を含む電気コネクター10。【選択図】図1

Description

本発明は、電気コネクターおよびその製造方法に関する。
表面実装型の半導体パッケージと回路基板の検査を行う場合、または表面実装型の半導体パッケージと回路基板を接続する場合には、圧接型のコネクターが用いられている。
このようなコネクターとしては、例えば、複数の導電線(導電部材)の向きを揃えて互いに絶縁を保って配線された複数のシートが、導電線の向きを一定にして積層され、得られた積層物の複数枚が、導電線の向きを揃えて、一定の角度で階段状に配列積層一体化してブロック体とされ、得られたブロック体がスライス用基板面に接着され、その基板面に平行にかつ導電線を横切る平行な2面で切断されてなる圧接型コネクター(例えば、特許文献1参照)が知られている。
特許第2787032号公報
特許文献1に記載されている圧接型コネクターは、デバイスの接続端子と接続する際に、その接続端子に対して、圧接型コネクターの導電部材から過剰な力が加えられるという課題があった。また、この圧接型コネクターは、耐熱性が十分ではなく、デバイスの接続端子に対して安定に接続することが難しいという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、電気コネクターに接続するデバイスの接続端子に対して、電気コネクターの導電部材から過剰な力が加えられることがなく、耐熱性に優れ、安定した接続を可能とする電気コネクターおよびその製造方法を提供することを目的とする。
[1]第一デバイスの接続端子と、第二デバイスの接続端子との間に配置され、これらを電気的に接続する電気コネクターであって、厚み方向に多数の貫通孔を有する弾性体と、前記貫通孔に接合され、前記第一デバイスの接続端子と前記第二デバイスの接続端子とを電気的に接続する導電部材と、を有する複合体を備え、前記導電部材は、導電材料と、該導電材料を分散する弾性材料と、を含む電気コネクター。
[2]前記導電材料は、カーボンナノチューブである[1]に記載の電気コネクター。
[3]前記カーボンナノチューブは、前記導電部材の延在する方向に配向している[2]に記載の電気コネクター。
[4]前記貫通孔は、前記弾性体の厚み方向に対して斜めに貫通する[1]〜[3]のいずれかに記載の電気コネクター。
[5]前記複合体は、前記弾性体の少なくとも一方の主面側において、前記弾性体の厚み方向に突出する突出部を有する[1]〜[4]のいずれかに記載の電気コネクター。
[6]前記弾性体の少なくとも一方の主面側において、前記複合体における、前記突出部よりも厚みが薄い領域に樹脂製のシート状部材が積層されている[5]に記載の電気コネクター。
[7]任意の間隔で並列に配置された多数の溝を有する弾性体を形成し、前記溝に、導電材料と、該導電材料を分散する弾性材料と、を含む導電材料含有組成物を充填し、該導電材料含有組成物を硬化して導電部材を形成し、導電部材含有シートを形成する工程と、前記導電部材含有シートの複数枚を、前記導電部材の向きを揃えて積層し、導電部材含有シート積層体を形成する工程と、前記導電部材含有シート積層体を、前記導電部材の延在する方向に対して垂直方向または斜め方向に切断して、電気コネクターを得る工程と、を有する電気コネクターの製造方法。
[8]シート状の弾性体上に、導電材料と、該導電材料を分散する弾性材料と、を含む導電材料含有組成物を塗布し、該導電材料含有組成物を硬化して導電層を形成し、導電層含有シートを形成する工程と、前記導電層含有シートの複数枚を積層し、導電層含有シート積層体を形成する工程と、前記導電層含有シート積層体を、前記導電層の厚み方向に切断し、前記導電材料含有組成物の硬化物からなる導電部材を含む、導電部材含有シートを形成する工程と、前記導電部材含有シートの複数枚を、前記導電部材の向きを揃えて積層し、前記シート状の弾性体を介して、導電部材含有シート積層体を形成する工程と、前記導電部材含有シート積層体を、前記導電部材の延在する方向に対して垂直方向または斜め方向に切断して、電気コネクターを得る工程と、を有することを特徴とする電気コネクターの製造方法。
[9]前記導電材料は、カーボンナノチューブである[7]または[8]に記載の電気コネクターの製造方法。
[10]前記導電部材含有シート積層体を切断する工程で得た前記電気コネクターの少なくとも前記弾性体の一方の主面側から、前記弾性体および前記導電材料からなる複合体の一部を厚み方向に除去し、前記複合体に、前記弾性体の厚み方向に突出する突出部を形成する工程を有する[7]〜[9]のいずれかに記載の電気コネクターの製造方法。
[11]前記突出部を形成する工程の後に、前記弾性体の少なくとも一方の主面側において、前記複合体の前記一部を除去した領域に樹脂製のシート状部材を積層する工程を有する[10]に記載の電気コネクターの製造方法。
本発明によれば、電気コネクターに接続するデバイスの接続端子に対して、電気コネクターの導電部材から過剰な力が加えられることがなく、耐熱性に優れ、安定した接続を可能とする電気コネクターおよびその製造方法を提供することができる。
第1の実施形態の電気コネクターの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)における領域αの拡大図、(c)は(a)のA−A線に沿う断面図である。 第1の実施形態の電気コネクターの第1の製造方法の概略を示す斜視図である。 第1の実施形態の電気コネクターの第2の製造方法の概略を示す斜視図である。 第1の実施形態の電気コネクターの第2の製造方法の概略を示す斜視図である。 第2の実施形態の電気コネクターの概略構成を示す断面図である。 第2の実施形態の電気コネクターの製造方法の概略を示す断面図である。 第3の実施形態の電気コネクターの概略構成を示す断面図である。 第3の実施形態の電気コネクターの製造方法の概略を示す断面図である。
本発明の電気コネクターおよびその製造方法の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
(第1の実施形態)
[電気コネクター]
図1は、本実施形態の電気コネクターの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)における領域αの拡大図、(c)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
図1に示すように、本実施形態の電気コネクター10は、弾性体20と、導電部材30と、を有する複合体40を備える。
電気コネクター10は、図示略の第一デバイスの接続端子と、図示略の第二デバイスの接続端子との間に配置され、これらを電気的に接続するためのものである。電気コネクター10において、導電部材30は、第一デバイスの接続端子と第二デバイスの接続端子の電気的接続を行う部材である。デバイスとしては、例えば、半導体パッケージや回路基板が挙げられる。
弾性体20は、その厚み方向に貫通する多数の貫通孔21を有する。この貫通孔21に導電部材30が接合されている。
弾性体20(複合体40)における導電部材30を設ける位置、すなわち、弾性体20における貫通孔21の配置は、特に限定されず、電気コネクター10(詳細には、貫通孔21に接合された導電部材30)によって電気的に接続される2つのデバイスの接続端子の配置等に応じて適宜調整される。複合体40が均一に変形する(撓む)ようにするためには、弾性体20において、導電部材30(貫通孔21)が等間隔に設けられていることが好ましい。
弾性体20(複合体40)における導電部材30の数、すなわち、弾性体20における貫通孔21の数は、特に限定されず、電気コネクター10(詳細には、貫通孔21に接合された導電部材30)によって電気的に接続される2つのデバイスの接続端子の配置や、必要とされる接続端子に対する導電部材30の押圧力等に応じて適宜調整される。
貫通孔21は、弾性体20を、その厚み方向に対して垂直または斜めに貫通する。
貫通孔21が、弾性体20を、その厚み方向に対して斜めに貫通する場合、貫通孔21の弾性体20の厚み方向に対する角度は、10°〜85°であることが好ましい。貫通孔21の弾性体20の厚み方向に対する角度は、電気コネクター10(詳細には、貫通孔21に接合された導電部材30)によって電気的に接続される2つのデバイスの接続端子の配置等に応じて適宜調整される。
貫通孔21の形状、すなわち、貫通孔21の長手方向と垂直な断面の形状は、特に限定されず、貫通孔21に接合する導電部材30の長手方向の断面の形状において適宜調整される。貫通孔21の形状としては、例えば、円形、楕円形、三角形、正方形、長方形、五角形以上の多角形、蒲鉾形、三日月形等が挙げられる。
貫通孔21の孔径は、特に限定されず、貫通孔21に接合される導電部材30の直径(外径)に応じて適宜調整される。貫通孔21の孔径は、5μm〜195μmであることが好ましく、10μm〜100μmであることがより好ましい。
弾性体20の厚みは、0.03mm〜1.0mmであることが好ましい。なお、複合体40の厚みは、弾性体20の厚みに等しい。
導電部材30は、弾性体20の貫通孔21に接合されている。これにより、導電部材30は、弾性体20を、その厚み方向に対して垂直または斜めに貫通するように配置されている。
隣接する2つの導電部材30間の間隔、すなわち、隣接する2つの導電部材30の中心間距離(ピッチ)は、特に限定されず、電気コネクター10によって電気的に接続される2つのデバイスの接続端子の配置等に応じて適宜調整される。隣接する2つの導電部材30の中心間距離(図1(b)におけるP、P)は、15μm〜200μmであることが好ましい。なお、隣接する2つの導電部材30の中心間距離は、隣接する2つの貫通孔21の中心間距離に相当する。
導電部材30の形状、すなわち、導電部材30の長手方向と垂直な断面の形状は、特に限定されず、例えば、円形、楕円形、三角形、正方形、長方形、五角形以上の多角形、蒲鉾形、三日月形等が挙げられる。
導電部材30の直径(外径)は、特に限定されないが、5μm〜195μmであることが好ましい。
弾性体20の材質としては、弾性体20とした場合に弾性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム等の合成ゴム等が挙げられる。これらの中でも、高弾性で耐熱性に優れる点から、シリコーンゴムが好ましい。
導電部材30は、導電材料と、導電材料を分散する弾性材料と、を含む複合部材である。
導電部材30に含まれる導電材料としては、移動可能な電荷を含み、電気を通しやすい材料、すなわち導電率の高い材料であれば特に限定されない。
本実施形態の電気コネクターでは、導電材料としては、長尺状で高アスペクト比の構造を有するカーンボンナノチューブ(以下、「CNT」と略す。)、カーボンナノバット、カーボンナノホーンの他に、銅、銀、金等からなる金属ナノワイヤが好ましい。
カーンボンナノチューブ(Carbon Nanotube、CNT)は、単層カーンボンナノチューブ(Single Wall Carbon Nanotube、SWCNT)であってもよく、多層カーンボンナノチューブ(Multi−Walled Carbon Nanotube、MWNT)であってもよい。
CNTの直径(外径)は、特に限定されないが、1nm〜500nmであることが好ましい。CNTの長さは、特に限定されないが、50μm〜1mmであることが好ましい。
なお、単層カーンボンナノチューブは導電性が高いため、電気コネクター10を高周波電流用途のデバイス同士の接続に用いる場合、CNTは、単層カーンボンナノチューブから構成されることが好ましい。
カーンボンナノチューブの特徴としては、主に、下記の(1)〜(6)が挙げられる。
(1)細く、軽く、強い。
(2)アルミニウムの約半分の軽さで、鋼鉄の100倍の引っ張り強さを有し、硬度がダイヤモンドの約2倍である。
(3)破断し難く、復元性に優れ、柔軟性に富んでいる。
(4)銅の約1000倍という高い電流密度耐性(高密度な電荷量に構造的に耐えられる性質)を有する。
(5)銅の約10倍の熱を伝えることが可能であり、空気中で750℃程度、真空中で2300℃程度の耐熱性を有する。
(6)耐薬品性に優れ、化学的に安定であり、ほとんどの薬品に反応せず非可溶であり、熱硫酸にも不溶である。
導電部材30に含まれる弾性材料としては、導電部材30とした場合に弾性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム等の合成ゴム等が挙げられる。これらの中でも、高弾性で耐熱性に優れる点から、シリコーンゴムが好ましい。
このような構成の導電部材30は、CNTと弾性材料に由来する柔軟性に富んでいる。
また、CNTは、導電部材30内において、導電部材30の延在する方向に配向していることが好ましい。導電部材30の延在する方向とは、例えば、図1においては、弾性体20の厚み方向である。CNTが導電部材30の延在する方向に配向することにより、CNTによってその方向に導通路が形成される。そのため、導電部材30は、その延在する方向において抵抗が低く(導電率が高く)なる。
本実施形態の電気コネクター10によれば、厚み方向に多数の貫通孔21を有する弾性体20と、貫通孔21に接合され、2つのデバイスの接続端子を電気的に接続する導電部材30と、を有する複合体40を備え、導電部材30は、導電材料と、導電材料を分散する弾性材料と、を含む。そのため、より小さな力で、弾性体20と、柔軟性に富む導電部材30とを有する複合体40が、弾性体20の厚み方向に変形する(撓む)。これにより、電気コネクター10に接続するデバイスの接続端子と導電部材30との接続時に、デバイスの接続端子に対して導電部材30から過剰な力が加えられることがなく、その接続端子が損傷することを防止できる。また、本実施形態の電気コネクター10によれば、導電部材30は耐熱性を有するため、高温の環境においても、導電部材30を介して、2つのデバイスの接続端子を安定に電気的に接続することができる。
また、本実施形態の電気コネクター10において、導電部材30の表面にメッキ層が形成されていてもよい。メッキ層の材質は、特に限定されず、例えば、金、ニッケル、錫、銅等が挙げられる。
導電部材30の表面にメッキ層を形成する方法としては、例えば、電解メッキ、無電解メッキ等が用いられる。
導電部材30の表面にメッキ層が形成されていれば、導電部材30の表面における抵抗を低くすることができる。また、電気コネクター100を高周波電流用途のデバイス同士の接続に用いる場合、導電部材30の表面に形成されたメッキ層に高周波電流が流れやすくなる。
[電気コネクターの製造方法]
「第1の製造方法」
本実施形態の電気コネクターの製造方法は、任意の間隔で並列に形成された多数の溝を有する弾性体を形成し、その溝に、導電材料と、導電材料を分散する弾性材料と、を含む導電材料含有組成物を充填し、その導電材料含有組成物を硬化して導電部材を形成し、導電部材含有シートを形成する工程(以下、「工程A1」と言う。)と、導電部材含有シートの複数枚を、導電部材の向きを揃えて積層し、導電部材含有シート積層体を形成する工程(以下、「工程B1」と言う。)と、導電部材含有シート積層体を、導電部材の延在する方向に対して垂直方向または斜め方向に切断して、電気コネクターを得る工程(以下、「工程C1」と言う。)と、を有する。なお、工程A1は、後述する工程A1−1と工程A1−2とからなる。
以下、図2(a)〜図2(d)を参照して、本実施形態の電気コネクターの製造方法を説明する。
図2(a)〜図2(d)は、本実施形態の電気コネクターの第1の製造方法の概略を示す斜視図である。なお、図2において、図1に示した本実施形態における電気コネクターと同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図2(a)に示すように、基材500上に、任意の間隔で並列に配置された多数の溝610を有する弾性体600を形成する(工程A1−1)。
工程A1−1では、インプリント金型等を用いて、溝610を有する弾性体600を形成する。
また、図2(a)に示すように、多数の溝610は、基材500の長手方向と垂直な方向に延在するように配置されている。
基材500としては、導電部材含有シート積層体を形成した後、導電部材含有シート積層体から容易に剥離できるものが用いられる。基材500の材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等が挙げられる。
弾性体600の材質としては、弾性体20の材質と同様のものが挙げられる。
弾性体600の厚みは、特に限定されないが、15μm〜200μmであることが好ましい。また、溝610における弾性体600の厚み方向の深さは、特に限定されず、溝610内に形成される導電部材30の直径(外径)に応じて適宜調整される。溝610における弾性体600の厚み方向の深さは、5μm〜190μmであることが好ましい。また、溝610の幅は、溝610の深さ以上であることが好ましい。このようにすれば、溝610内に、後述する導電材料含有組成物700を充填し易くなる。
溝610の形状、すなわち、溝610の長手方向と垂直な断面の形状は、特に限定されず、溝610内に形成される導電部材30の長手方向の断面の形状において適宜調整される。溝610の形状としては、例えば、円形、楕円形、三角形、正方形、長方形、五角形以上の多角形、蒲鉾形、三日月形等が挙げられる。
次いで、図2(b)に示すように、弾性体600の多数の溝610に、上記の導電材料と、上記の弾性材料と、を含む導電材料含有組成物700を充填し、その導電材料含有組成物700を加熱、加湿または光照射等により硬化(乾燥)して導電部材30を形成し、導電部材含有シート800を形成する(工程A1−2)。
導電材料含有組成物700は、導電材料と、弾性材料と、これらを溶解または分散する分散媒と、を含む液状物であり、ペースト状であることが好ましい。
分散媒としては、上記の導電材料と弾性材料を溶解または分散することができるものであれば特に限定されないが、例えば、水、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、イソプロパノール(IPA)、エタノール、N−メチルピロリドン(NMP)、シクロヘキサノン、エチレングリコール、炭酸ジメチル(DMC)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジメチルホルムアミド(DMF)、液状シリコーン等が挙げられる。
導電材料としてCNTを用いた場合、弾性体600の多数の溝610に、導電材料含有組成物700を充填するには、ディスペンサー等の液体吐出装置を用いることが好ましい。液体吐出装置を用いれば、その装置のシリンジの先端から導電材料含有組成物700が吐出する際に、CNTの向きが規制されるため、結果として、溝610に、CNTを配向させて充填することができる。
次いで、図2(c)に示すように、導電部材含有シート800の複数枚を、互いに導電部材30の向きを揃えて積層し、導電部材含有シート積層体900を形成する(工程B1)。
なお、工程B1において、導電部材30の向きを揃えるだけでなく、導電部材30の配置も揃えて、導電部材含有シート800の複数枚を積層することが好ましい。
工程B1において、導電部材30の配置を揃えるとは、導電部材含有シート積層体900を、その主面900aから見た場合に、複数枚の導電部材含有シート800のそれぞれに含まれる導電部材30同士が重なり合うようにすることである。なお、図2(c)では、全ての導電部材30が重なり合っている場合を例示したが、一部の導電部材30は重なっていなくてもよい。
工程B1において、導電部材含有シート800を、その厚み方向に積層する場合、最も下の層をなす導電部材含有シート800を除いて、導電部材含有シート800から基材500を剥離する。
導電部材含有シート800を積層するには、接着剤を用いてもよく、導電部材含有シート800同士を表面処理により活性化させて化学結合してもよい。
接着剤を用いる場合、弾性体600と材質が同じものを用いることが好ましい。
次いで、図2(d)に示すように、導電部材含有シート積層体900を、所定の厚みとなるように、導電部材30の延在する方向に対して垂直方向に切断し、図1に示す電気コネクター10を得る(工程C1)。
工程C1において、導電部材含有シート積層体900を切断する方法としては、例えば、レーザー加工、切削等の機械的加工等が用いられる。
以上の工程A1〜工程C1の後、導電部材含有シート積層体900から基材500を剥離すると、図1に示す電気コネクター10が得られる。
なお、本実施形態では、導電部材含有シート積層体900を、導電部材30の延在する方向に対して垂直方向に切断する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、工程C1において、導電部材含有シート積層体を、導電部材の延在する方向に対して斜め方向に切断してもよい。
本実施形態の電気コネクターの製造方法によれば、電気コネクター10に接続するデバイスの接続端子に対して導電部材30から過剰な力が加えられることがなく、また、耐熱性に優れ、デバイスの接続端子に対して安定した接続を可能とする電気コネクター10が得られる。
なお、本実施形態では、弾性体600に形成された多数の溝610に、導電材料含有組成物700を充填し、その導電材料含有組成物700を硬化(乾燥)して導電部材30を形成する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、平面状(溝を有さない)弾性体の表面に、ディスペンサーや印刷等で直線状に導電材料含有組成物を塗布して、その導電材料含有組成物を硬化(乾燥)して導電部材を形成してもよい。
「第2の製造方法」
本実施形態の電気コネクターの製造方法は、シート状の弾性体上に、導電材料と、導電材料を分散する弾性材料と、を含む導電材料含有組成物を塗布し、その導電材料含有組成物を硬化して導電層を形成し、導電層含有シートを形成する工程(以下、「工程A2」と言う。)と、導電層含有シートの複数枚を積層し、導電層含有シート積層体を形成する工程(以下、「工程B2」と言う。)と、導電層含有シート積層体を、導電層の厚み方向に切断し、導電材料含有組成物の硬化物からなる導電部材を含む、導電部材含有シートを形成する工程(以下、「工程C2」と言う。)と、導電部材含有シートの複数枚を、シート状の弾性体を介して、導電部材の向きを揃えて積層し、導電部材含有シート積層体を形成する工程(以下、「工程D2」と言う。)と、導電部材含有シート積層体を、導電部材の延在する方向に対して垂直方向または斜め方向に切断して、電気コネクターを得る工程(以下、「工程E2」と言う。)と、を有する。なお、工程A2は、後述する工程A2−1と工程A2−2とからなる。
以下、図3(a)〜図3(c)および図4(a)〜図4(c)を参照して、本実施形態の電気コネクターの製造方法を説明する。
図3(a)〜図3(c)および図4(a)〜図4(c)は、本実施形態の電気コネクターの第2の製造方法の概略を示す斜視図である。なお、図3および図4において、図1に示した本実施形態における電気コネクターと同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図3(a)に示すように、基材1000の一方の主面の全面上に、シート状の弾性体1100を形成する(工程A2−1)。
基材1000としては、上記の基材500と同様のものが用いられる。
弾性体1100の材質としては、弾性体20の材質と同様のものが挙げられる。
基材1000上に弾性体1100を形成する方法としては、例えば、上記の材料からなるシート状またはフィルム状の部材を基材1000上に貼着するか、あるいは、上記の材料を有機溶媒に溶解してなる溶液を基材1000上に塗布し、乾燥して塗膜を形成する方法が挙げられる。基材1000上にシート状またはフィルム状の部材を貼着する場合には、接着剤を用いてもよく、その部材を基材1000上に表面処理により活性化させて化学結合してもよい。
弾性体1100の厚みは、特に限定されないが、5μm〜190μmであることが好ましい。
次いで、図3(b)に示すように、弾性体1100の一方の主面1100a上に、上記の導電材料と、上記の弾性材料と、を含む導電材料含有組成物1200を塗布し、その導電材料含有組成物1200を硬化(乾燥)して導電層1300を形成し、導電層含有シート1400を形成する(工程A−2)。
この工程A−2では、導電材料含有組成物1200を塗布する方向に沿って、導電材料含有組成物1200に含まれる導電材料(カーボンナノチューブ)を配向させることができる。
導電材料含有組成物1200は、上記の導電材料含有組成物700と同様のものが用いられる。
導電層1300の厚みは、特に限定されないが、10μm〜195μmであることが好ましい。
次いで、図3(c)に示すように、導電層含有シート1400の複数枚を積層し、導電層含有シート積層体1500を形成する(工程B2)。
工程B2において、導電層含有シート1400を、その厚み方向に積層する場合、最も下の層をなす導電層含有シート1400を除いて、導電層含有シート1400から基材1000を剥離する。
導電層含有シート1400を積層するには、接着剤を用いてもよく、導電層含有シート1400同士を溶着してもよい。
接着剤を用いる場合、弾性体1100と材質が同じものを用いることが好ましい。
工程B2では、図3(c)に示すように、導電層含有シート積層体1500の最上部にある導電層含有シート1400上に、上述と同様にして、シート状の弾性体1100を形成する。
次いで、図4(a)に示すように、導電層含有シート積層体1500を、導電層1300の厚み方向に切断し、導電材料含有組成物1200の硬化物からなる導電部材30を含む、導電部材含有シート1600を形成する(工程C2)。
次いで、図4(b)に示すように、導電部材含有シート1600の複数枚を、シート状の弾性体を介して互いに導電部材30の向きを揃えて積層し、導電部材含有シート積層体1700を形成する(工程D2)。
なお、工程D2において、導電部材30の向きを揃えるだけでなく、導電部材30の配置も揃えて、導電部材含有シート1600の複数枚を積層することが好ましい
工程D2において、導電部材30の配置を揃えるとは、導電部材含有シート積層体1700を、その上面1700aから見た場合に、複数枚の導電部材含有シート1600のそれぞれに含まれる導電部材30同士が重なり合うようにすることである。なお、図4(b)では、全ての導電部材30が重なり合っている場合を例示したが、一部の導電部材30は重なっていなくてもよい。
工程D2では、図4(b)に示すように、導電部材含有シート積層体1700の最上部にある導電部材含有シート1600上に、上述と同様にして、シート状の弾性体1800を形成する。
導電部材含有シート1600を積層するには、接着剤を用いてもよく、導電部材含有シート1600同士を溶着してもよい。各導電部材含有シート1600の導電部材30同士が離間するように、接着剤からなる接着層を介在させることによって、各導電部材含有シート1600同士の離間距離を調整することが好ましい。
接着剤を用いる場合、弾性体1100と材質が同じものを用いることが好ましい。
次いで、図4(c)に示すように、導電部材含有シート積層体1700を、所定の厚みとなるように、導電部材30の延在する方向に対して垂直方向に切断して、電気コネクターを得る(工程E2)。
工程E2において、導電部材含有シート積層体1700を切断する方法としては、例えば、レーザー加工、切削等の機械的加工等が用いられる。
以上の工程A1〜工程E2の後、導電部材含有シート積層体1700から基材1000を剥離すると、図1に示す電気コネクター10が得られる。
なお、本実施形態では、導電部材含有シート積層体1700を、導電部材30の延在する方向に対して垂直方向に切断する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、工程E2において、導電部材含有シート積層体を、導電部材の延在する方向に対して斜め方向に切断してもよい。
本実施形態の電気コネクターの製造方法によれば、電気コネクター10に接続するデバイスの接続端子に対して導電部材30から過剰な力が加えられることがなく、また、耐熱性に優れ、デバイスの接続端子に対して安定した接続を可能とする電気コネクター10が得られる。
(第2の実施形態)
[電気コネクター]
図5は、本実施形態の電気コネクターの概略構成を示す断面図である。なお、図5において、図1に示した第1の実施形態の電気コネクターと同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態の電気コネクター100は、弾性体20と、導電部材30と、を有する複合体40を備える。
本実施形態の電気コネクター100では、複合体40が、弾性体20の一方の主面20a側において、弾性体20の厚み方向(図5では紙面の上方)に突出する突出部51を有する。これにより、本実施形態の電気コネクター100は、弾性体20の一方の主面20a側において、突出部51と、突出部51よりも厚みが薄い領域(以下、「薄層部」と言う。)52とによって形成される凹凸面を有する。
突出部51の配置や数は、特に限定されず、電気コネクター100に接続されるデバイスの接続端子の形状等に応じて適宜調整される。より詳細には、デバイスにおける接続端子が設けられている面が凹凸をなし、接続端子が陥没している場合に、その接続端子に対応するように、突出部51の配置や数が適宜調整される。
本実施形態の電気コネクター100によれば、複合体40が、弾性体20の一方の主面20a側において、弾性体20の厚み方向に突出する突出部51を有するため、電気コネクター100に接続するデバイスの接続端子が陥没していても、導電部材30とデバイスの接続端子との電気的な接続状態を安定に保つことができる。
なお、本実施形態では、複合体40が、弾性体20の一方の主面20a側において、弾性体20の厚み方向に突出する突出部51を有する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。複合体40は、弾性体20の一方の主面20a側および他方の主面20b側において、弾性体20の厚み方向に突出する突出部51を有していてもよい。
また、本実施形態においても、導電部材30の表面にメッキ層が形成されていてもよい。
[電気コネクターの製造方法]
本実施形態の電気コネクターの製造方法は、上述の第1の実施形態の電気コネクターの製造方法の工程A1〜工程C1または工程A1〜工程E2と、導電部材含有シート積層体を切断する工程で得た電気コネクターの弾性体の一方の主面側から、弾性体および導電部材からなる複合体の一部を厚み方向に除去し、複合体に、弾性体の厚み方向に突出する突出部を形成する工程(以下、「工程F」と言う。)と、を有する。
以下、図6(a)、図6(b)を参照して、本実施形態の電気コネクターの製造方法を説明する。
図6(a)、図6(b)は、本実施形態の電気コネクターの製造方法の概略を示す断面図である。なお、図6において、図2〜図4に示した第1の実施形態の電気コネクターの製造方法と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態の電気コネクターの製造方法では、上述の第1の実施形態の電気コネクターの製造方法の工程A1〜工程C1(第1の製造方法)または工程A1〜工程E2(第2の製造方法)により、図6(a)に示すように、所定の厚みに切断された導電部材含有シート積層体900(導電部材含有シート積層体1700、図1に示す電気コネクター10を構成する複合体40に相当)を得る。
次いで、図6(b)に示すように、導電部材含有シート積層体900の一方の主面900b側(弾性体20の一方の主面20a側)から、弾性体20および導電部材30からなる導電部材含有シート積層体900(複合体40)の一部を厚み方向に除去し、導電部材含有シート積層体900(複合体40)に、弾性体20の厚み方向に突出する突出部51を形成する(工程F)。
工程Fにおいて、導電部材含有シート積層体900(複合体40)を除去する方法としては、例えば、レーザーエッチング、切削等の機械的加工等が用いられる。
以上の工程A1〜工程C1または工程A1〜工程E2と、工程Fとにより、図5に示す電気コネクター100が得られる。
本実施形態の電気コネクターの製造方法によれば、電気コネクター100に接続するデバイスの接続端子が陥没していても、導電部材30とデバイスの接続端子との電気的な接続状態を安定に保つことが可能な電気コネクター100を作製することができる。
なお、本実施形態では、工程Fにて、複合体40に、弾性体20の一方の主面20a側において、弾性体20の厚み方向に突出する突出部51を形成する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。工程Fにて、複合体40に、弾性体20の一方の主面20a側および他方の主面20b側において、弾性体20の厚み方向に突出する突出部51を形成してもよい。
(第3の実施形態)
[電気コネクター]
図7は、本実施形態の電気コネクターの概略構成を示す断面図である。なお、図7において、図1に示した第1の実施形態および図5に示した第2の実施形態の電気コネクターと同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態の電気コネクター200は、弾性体20と、導電部材30と、を有する複合体40を備える。
本実施形態の電気コネクター200では、複合体40が、弾性体20の一方の主面20a側において、弾性体20の厚み方向(図7では紙面の上方)に突出する突出部51と、突出部51よりも厚みが薄い薄層部52とを有し、薄層部52に樹脂製のシート状部材60が積層されている。
シート状部材60の厚みは、特に限定されず、複合体40に要求される弾性に応じて適宜調整される。シート状部材60の厚みは、0.01mm〜0.5mmであることが好ましい。
シート状部材60の材質としては、シート状部材60とした場合に耐熱性および寸法安定性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリイミド(PI)、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリブタジエン、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリカーボネート(PC)等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性および寸法安定性に優れる点から、ポリイミド(PI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)が好ましい。
なお、シート状部材60としては、これらの樹脂からなる不織布であってもよい。
本実施形態の電気コネクター200によれば、複合体40が、弾性体20の一方の主面20a側において、弾性体20の厚み方向に突出する突出部51と、突出部51よりも厚みが薄い薄層部52とを有し、薄層部52に樹脂製のシート状部材60が積層されているため、複合体40とシート状部材60からなる積層体が、複合体40のみの場合よりも、耐熱性や寸法安定性に優れ、デバイス同士を安定に接続することができる。
なお、本実施形態では、複合体40が、弾性体20の一方の主面20a側において、弾性体20の厚み方向に突出する突出部51と、薄層部52とを有し、薄層部52に樹脂製のシート状部材60が積層されている場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。複合体40は、弾性体20の一方の主面20a側および他方の主面20b側において、弾性体20の厚み方向に突出する突出部51と、薄層部52とを有し、両側の薄層部52に樹脂製のシート状部材60が積層されていてもよい。また、突出部51上にも樹脂製のシート状部材60が積層されていてもよい。
また、本実施形態においても、導電部材30の表面にメッキ層が形成されていてもよい。
[電気コネクターの製造方法]
本実施形態の電気コネクターの製造方法は、上述の第1の実施形態の電気コネクターの製造方法の工程A1〜工程C1または工程A1〜工程E2と、上述の突出部を形成する工程(工程F)と、突出部を形成する工程Fの後に、弾性体の一方の主面側において、複合体の一部を除去した領域に樹脂製のシート状部材を積層する工程(以下、「工程G」と言う。)と、を有する。
以下、図8(a)〜図8(c)を参照して、本実施形態の電気コネクターの製造方法を説明する。
図8(a)〜図8(c)は、本実施形態の電気コネクターの製造方法の概略を示す断面図である。なお、図8において、図3および図4に示した第1の実施形態の電気コネクターの製造方法および図6に示した第2の実施形態の電気コネクターの製造方法と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態の電気コネクターの製造方法では、上述の第1の実施形態の電気コネクターの製造方法の工程A1〜工程C1(第1の製造方法)または工程A1〜工程E2(第2の製造方法)により、図8(a)に示すように、所定の厚みに切断された導電部材含有シート積層体900(導電部材含有シート積層体1700、図1に示す電気コネクター10を構成する複合体40に相当)を得る。
次いで、図8(b)に示すように、導電部材含有シート積層体900の一方の主面900b側(弾性体20の一方の主面20a側)から、弾性体20および導電部材30からなる導電部材含有シート積層体900(複合体40)の一部を厚み方向に除去し、導電部材含有シート積層体900(複合体40)に、弾性体20の厚み方向に突出する突出部51を形成する(工程F)。
次いで、図8(c)に示すように、弾性体20の一方の主面20a側において、導電部材含有シート積層体900(複合体40)の一部を除去した領域、すなわち、突出部51よりも厚みが薄い薄層部52に樹脂製のシート状部材60を積層する(工程G)。
工程Gにおいて、シート状部材60を積層する方法としては、例えば、接着剤を介してシート状部材60を貼合する方法、エキシマの照射による表面処理によりシート状部材60を貼合する方法等が用いられる。
また、工程Gにおいて、シート状部材60を貼合する際の位置決め方法としては、例えば、導電部材含有シート積層体900における導電部材30が配置されていない部分に位置決めの印(マーキング)を示して、画像認識により位置決めする方法や、導電部材含有シート積層体900に位置決め用の凸部や凹部を設けて嵌合する方法等が挙げられる。
以上の工程A1〜工程C1または工程A1〜工程E2と、工程Fと、工程Gとにより、図7に示す電気コネクター200が得られる。
本実施形態の電気コネクターの製造方法によれば、複合体40とシート状部材60からなる積層体が、複合体40のみの場合よりも、耐熱性や寸法安定性に優れ、導電部材30と電気コネクター200に接続するデバイスの接続端子との電気的な接続状態を安定に保つことが可能な電気コネクター200を作製することができる。
なお、本実施形態では、工程Fにて、複合体40に、弾性体20の一方の主面20a側において、弾性体20の厚み方向に突出する突出部51を形成する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。工程Fにて、複合体40に、弾性体20の一方の主面20a側および他方の主面20b側において、弾性体20の厚み方向に突出する突出部51を形成してもよい。
また、工程Gにおいて、シート状部材60を貼合する際の位置決め方法としては、例えば、導電部材含有シート積層体900における導電部材30が配置されていない部分やシート状部材70の端部近傍に位置決めの印(マーキング)を示して、画像認識により位置決めする方法や、導電部材含有シート積層体900に位置決め用の凸部や凹部を設けて嵌合する方法等が挙げられる。
10,100,200 電気コネクター
20 弾性体
21 貫通孔
30 導電部材
40 複合体
51 突出部
52 薄層部
60 シート状部材
500,1000 基材
600,1100,1800 弾性体
610 溝
700,1200 導電材料含有組成物
800,1600 導電部材含有シート
900,1700 導電部材含有シート積層体
1300 導電層
1400 導電層含有シート
1500 導電層含有シート積層体

Claims (11)

  1. 第一デバイスの接続端子と、第二デバイスの接続端子との間に配置され、これらを電気的に接続する電気コネクターであって、
    厚み方向に多数の貫通孔を有する弾性体と、前記貫通孔に接合され、前記第一デバイスの接続端子と前記第二デバイスの接続端子とを電気的に接続する導電部材と、を有する複合体を備え、
    前記導電部材は、導電材料と、該導電材料を分散する弾性材料と、を含むことを特徴とする電気コネクター。
  2. 前記導電材料は、カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1に記載の電気コネクター。
  3. 前記カーボンナノチューブは、前記導電部材の延在する方向に配向していることを特徴とする請求項2に記載の電気コネクター。
  4. 前記貫通孔は、前記弾性体の厚み方向に対して斜めに貫通することを特徴とする1〜3のいずれか1項に記載の電気コネクター。
  5. 前記複合体は、前記弾性体の少なくとも一方の主面側において、前記弾性体の厚み方向に突出する突出部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気コネクター。
  6. 前記弾性体の少なくとも一方の主面側において、前記複合体における、前記突出部よりも厚みが薄い領域に樹脂製のシート状部材が積層されていることを特徴とする請求項5に記載の電気コネクター。
  7. 任意の間隔で並列に配置された多数の溝を有する弾性体を形成し、前記溝に、導電材料と、該導電材料を分散する弾性材料と、を含む導電材料含有組成物を充填し、該導電材料含有組成物を硬化して導電部材を形成し、導電部材含有シートを形成する工程と、
    前記導電部材含有シートの複数枚を、前記導電部材の向きを揃えて積層し、導電部材含有シート積層体を形成する工程と、
    前記導電部材含有シート積層体を、前記導電部材の延在する方向に対して垂直方向または斜め方向に切断して、電気コネクターを得る工程と、を有することを特徴とする電気コネクターの製造方法。
  8. シート状の弾性体上に、導電材料と、該導電材料を分散する弾性材料と、を含む導電材料含有組成物を塗布し、該導電材料含有組成物を硬化して導電層を形成し、導電層含有シートを形成する工程と、
    前記導電層含有シートの複数枚を積層し、導電層含有シート積層体を形成する工程と、
    前記導電層含有シート積層体を、前記導電層の厚み方向に切断し、前記導電材料含有組成物の硬化物からなる導電部材を含む、導電部材含有シートを形成する工程と、
    前記導電部材含有シートの複数枚を、前記シート状の弾性体を介して、前記導電部材の向きを揃えて積層し、導電部材含有シート積層体を形成する工程と、
    前記導電部材含有シート積層体を、前記導電部材の延在する方向に対して垂直方向または斜め方向に切断して、電気コネクターを得る工程と、を有することを特徴とする電気コネクターの製造方法。
  9. 前記導電材料は、カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項7または8に記載の電気コネクターの製造方法。
  10. 前記導電部材含有シート積層体を切断する工程で得た前記電気コネクターの少なくとも前記弾性体の一方の主面側から、前記弾性体および前記導電材料からなる複合体の一部を厚み方向に除去し、前記複合体に、前記弾性体の厚み方向に突出する突出部を形成する工程を有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の電気コネクターの製造方法。
  11. 前記突出部を形成する工程の後に、前記弾性体の少なくとも一方の主面側において、前記複合体の前記一部を除去した領域に樹脂製のシート状部材を積層する工程を有することを特徴とする請求項10に記載の電気コネクターの製造方法。
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