JP7272942B2 - 樹脂建材 - Google Patents
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Description
ところで、上記のような樹脂建材は、リサイクル樹脂の表面に未使用樹脂を合わせて共に押し出すことなどで形成するが、リサイクル樹脂からなる基材の表面に未使用樹脂を均一の厚さで押し出すことは難しく、特に、基材の表面積が広い面においては、層の薄い部分はリサイクル樹脂の色が透けてしまって色見が変わるなど意匠性に問題が生じる可能性がある。
本実施形態の引違い窓の枠体1は、合成樹脂等の樹脂材料からなる上枠11、下枠12及び左、右竪枠13,13を四周組して形成されている。
内、外障子2、3は、それぞれ合成樹脂等の樹脂材料からなる上框21,31、下框22,32及び左右の竪框23,24,33,34を四周組してなる框体を形成し、框体の内周に複層ガラス等のパネル体25,35を保持して形成されている。
枠体1を構成する上枠11は、躯体開口部の内周に配置され、複数の中空部を備える上枠本体部111aと、上枠本体部111aの室内側から内周方向に延びる室内側壁部111bと、上枠本体部111aの室外側から内周方向に延びる室外側壁部111cと、上枠本体部111aの室内寄りの内周面から下方に延びる中空形状の上内レール部111dと、上枠本体部111aの室外寄りの内周面から下方に延びる中空形状の上外レール部111eと、上枠本体部111aの外周面から外周方向に延びる取付片部111fと、上枠本体部111aの室内側から室内方向に延びるアングル部111gを有している。
そして、上枠11は、取付片部111f及びアングル部111gをビス等の固定手段bにより固定することで、躯体開口部の内周に取り付けられる。
上框本体211,311は、中空部を有する上框本体部211a,311aと、上框本体部211a,311aの室内側内周に形成されるガラス間口壁部211b,311bと、上框本体部211a,311aの外周に形成され上枠11の上内レール部111d,上外レール部111eに案内される上レール案内部211c,311cを有しており、ガラス間口壁部211b,311bと押縁212,312によってガラス間口が形成されている。
枠体1を構成する下枠12は、躯体開口部の内周に配置され、複数の中空部を備える下枠本体部121aと、下枠本体部121aの室内側から内周方向に延びる室内側壁部121bと、下枠本体部121aの室外側から内周方向に延びる室外側壁部121cと、下枠本体部121aの室内寄りの内周面から上方に延びる中空形状の下内レール部121dと、下枠本体部121aの室外寄りの内周面から上方に延びる中空形状の下外レール部121eと、下枠本体部121aの外周面から外周方向に延びる取付片部121fと、下枠本体部121aの室内側から室内方向に延びるアングル部121gを有している。
そして、下枠12は、取付片部121f及びアングル部121gをビス等の固定手段bにより固定することで、躯体開口部の内周に取り付けられる。
下框本体221,321は、中空部を有する下框本体部221a,321aと、下框本体部221a,321aの室内側内周に形成されるガラス間口壁部221b,321bと、下框本体部221a,321aの外周に形成され下枠12の下内レール部121d,下外レール部121eに案内される下レール案内部221c,321cを有しており、ガラス間口壁部221b,321bと押縁222,322によってガラス間口が形成されている。
枠体1を構成する左、右竪枠13,13は、躯体開口部の内周に配置される竪枠本体部131a,131aと、竪枠本体部131a,131aの室内側から内周方向に延びる室内側壁部131b,131bと、竪枠本体部131a,131aの室外側から内周方向に延びる室外側壁部131c,131cと、竪枠本体部131a,131aの室内寄りの内周面から内方方向に延びる中空形状の内突出部131d,131dと、竪枠本体部131a,131aの室外寄りの内周面から内方方向に延びる中空形状の外突出部131e,131eと、竪枠本体部131a,131aの外周面から外周方向に延びる取付片部131f,131fと、竪枠本体部131a,131aの室内側から室内方向に延びるアングル部131g,131gを有している。
戸先框本体241,331は、中空部を有する戸先框本体部241a,331aと、戸先框本体部241a,331aの室内側内周に形成されるガラス間口壁241b,331bと、戸先框本体部241a,331aの外周に形成される外周側溝部241c,331cを有している。
ガラス間口壁241b,331bと押縁242,332によってガラス間口が形成されている。
召合框本体231,341は、中空部を有する召合框本体部231a,341aと、召合框本体部231a,341aの室内側内周に形成されるガラス間口壁部231b,341bを有しており、ガラス間口壁部231b,341bと押縁232,342によってガラス間口が形成されている。
召合框本体部231a,341aの外周には、カバー部材233,343を取り付けるための溝状部231d,341dが形成されている。
カバー部材233,343は、外周部233a,343aの内周面に係合爪233c,343cが形成されており、召合框本体部231a,341aの外周に形成された溝状部231d,341dに係合爪233c,343cを係合することでカバー部材233,343が取り付けられ、内、外障子3、4の召合部に煙返し及び気密部が形成される。
本実施形態の枠体1を構成する各枠材及び内、外障子2,3を構成する各框材等の建材は、リサイクル樹脂材料からなる基材の表面に未使用樹脂材料からなる表面層を有して構成されている。
なお、リサイクル樹脂材料からなる基材の表面に未使用樹脂材料からなる表面層を有する樹脂建材は、例えばリサイクル樹脂材料を基材成形用のダイを用いて押出成形した基材の表面に未使用樹脂材料を供給し、さらに建材成形用のダイを用いて押出成形することで得ることができる。
以下、本実施形態の枠材(建材)及び框材(建材)の構成について、下枠12及び内障子2の召合框23を用いて説明する。
本実施形態の下枠12は、図3に示すように、リサイクル樹脂材料からなる基材E121の表面に未使用樹脂材料からなる表面層Fが設けられて形成されている。
未使用樹脂材料からなる表面層Fは、基材E121の全表面に設けられていなくてもよく、本実施形態の下枠12においては、躯体開口部に下枠12が取付られた際に室内及び室外に露出する部位の表面に設けられている。
また、内、外障子2,3の閉鎖時に露出する部分である内周面(見込面)A6についても、同様の理由により、他の表面に比べて表面層F6の厚さ寸法が大きいことが好ましい。
本実施形態の内障子2の召合框23は、図4に示すように、召合框23の本体部材である召合框本体231と、別体部材である押縁232及びカバー部材233を有しており、それぞれ基材E231,E232,E233の表面に未使用樹脂材料からなる表面層が設けられて形成されている。
なお、未使用樹脂材料からなる表面層は、基材E231,E232,E233の全表面に設けられていなくてもよく、本実施形態の内障子2の召合框23においては、露出する部位の表面にだけ設けられている。
召合框本体部E231aの外周面及び内周側面には、未使用樹脂材料からなる表面層は設けられていない。
押縁本体部E232aの室外側面及び係合片E232bの表面には、未使用樹脂材料からなる表面層は設けられていない。
外周部E233aの内周側面及び見付部E233bの室内側面には、未使用樹脂材料からなる表面層は設けられていない。
なお、見付部E233bの室外側面A26の気密材保持溝は、気密材が保持されることで露出しないので未使用樹脂材料からなる表面層は設けられなくてもよいが、気密材が設けられない場合など、必要に応じて未使用樹脂材料からなる表面層を設けてもよい。
以上、リサイクル樹脂を利用した樹脂建材について説明したが、リサイクル樹脂を利用した樹脂建材において、未使用樹脂による表面層の形成が困難もしくは非効率的な部位については、未使用樹脂からなるキャップ等の別部材によって露出を防いでもよい。
そのような場合、図5(b)に示すように、召し合せ框34のリサイクル樹脂E34が露出する部分を、振れ止め部品、カバー部材、止水板部材などの端部部品5でリサイクル樹脂E34の露出を防止してもよい。
そこで、本実施形態の樹脂建材からなる建具においては、スライドプレート溝44aの上下端部に端部キャップ6を装着可能に配置することでスライドプレート45cと協働してリサイクル樹脂E44の露出を防止している。
以下、端部キャップ6について、戸先框44の上部に配置される端部キャップ6を用いて説明する。
端部キャップ6は、スライドプレート溝44aの上方領域xを覆うために配置されるものである。
端部キャップ6は、竪プレート6aの下方部分がスライド脚部6cの下端より下方に延びてヒレ部6eが形成されている。
スライドプレート溝44aにスライド脚部6cが挿入された端部キャップ6は、やがて上プレート6bの下面に形成された係止部6dが上框41のスライドプレート溝41aに係合することで、図9(a),(b)に示すように、上框41と戸先框44との角部に固定される。
すなわち、上框41と右竪框44との角部に固定された端部キャップ6は、竪框44のスライドプレート溝44aのリサイクル樹脂E44が露出する部分を覆うことができる。
また、上記の技術は、樹脂建材を構成する基材のすべての面について適用してもよいが、樹脂建材を構成する基材の任意の異なる二つの面についてのみ適用してもよい。
E121 :下枠の基材
23 :召合框
231 :召合框本体(本体部材)
E231 :召合框本体(本体部材)の基材
232 :押縁(別体部材)
E232 :押縁(別体部材)の基材
233 :カバー部材(別体部材)
E233 :カバー部材(別体部材)の基材
A1~A26 :基材の面
F1~F26 :未使用樹脂材料の表面層
t12~t26:未使用樹脂材料の表面層の厚さ
Claims (3)
- リサイクル樹脂材料からなる基材と、未使用樹脂材料からなる表面層を有し、
基材は、少なくとも表面積の異なる二つの面を備えており、
二つの面のうち表面積が小さい方の面が有する未使用樹脂材料の表面層の厚さは、二つの面のうちの表面積が大きい方の面が有する未使用樹脂材料の表面層の厚さよりも小さい樹脂建材。 - 基材が備える表面積の異なる二つの面は、ひとつの部材が備える異なる二つの面である請求項1に記載の樹脂建材。
- 基材は、少なくとも一つの本体部材と、別体部材とからなり、
基材が備える異なる二つの面は、本体部材が備える面と別体部材が備える他の面である請求項1に記載の樹脂建材。
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