JP7272644B2 - 床板支持部材、二重床の施工方法 - Google Patents

床板支持部材、二重床の施工方法 Download PDF

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特許法第30条第2項適用 配布日:令和1年5月24日,配布場所:ナイスユテック株式会社,公開者:万協株式会社,公開者が、製品とリーフレットを出願人の依頼により配布。
本発明は、例えば、基礎床(スラブ)の上に形成される二重床の床パネルを支持する床板支持部材と、床パネルの施工に用いる施工用ガイドと、二重床の施工方法に関する。
基礎床と床パネルとの間に床下空間を形成することで、室内等の遮音性を高めるとともに、床下空間に設備配管や配線等を配置することが可能な二重床として、例えば、特許文献1に開示されている技術がある。
特許文献1に開示されている技術は、基礎床の上に配置される台座と、台座に支持されるアジャスターボルトと、床パネルを載せる床パネル受けを備える。台座は、床パネル受けを垂直方向から見て上方から下方に投影した投影領域の内部に収まる大きさに形成されている。床パネル受けは、アジャスターボルトに取り付ける雌ねじ部を有しており、雌ねじ部の回転動作に伴って上下移動することで、床パネルの高さを調節することが可能である。また、アジャスターボルトと、雌ねじ部及び台座は、中心の位置が水平方向で一致している。一方、床受け部は、アジャスターボルトと、雌ねじ部及び台座に対し、中心の位置が、水平方向でずれている。
特開2017-110332号公報
上述したように、特許文献1に記載されている技術では、床受け部が、相対的に、雌ねじ部と、アジャスターボルト及び台座に対して水平方向にずれた位置に配置されることになる。したがって、床受け部に片持ち状態で床パネルを載せた状態で、床パネルを支持することとなる。このため、床パネルを支持する安定性が低いという問題点がある。
本発明の課題は、床パネルを支持する安定性を向上させることが可能な、床板支持部材と、施工用ガイドと、二重床の施工方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、台座部と、ヘッド部と、支持脚部を備える床板支持部材である。台座部は、基礎面と、基礎面の上方に配置された床パネルと、の間に配置されて、床パネルを下方から支持する。また、台座部は、床パネルの下方に配置する二箇所の床受け部と、床パネルの厚さ方向から見て二箇所の床受け部の間に配置された台座フレーム部と、を備える。台座フレーム部には、支持脚部が通過可能であるとともにヘッド部の一部を配置可能なヘッド部配置孔が形成されている。二箇所の床受け部は、床パネルの厚さ方向から見てヘッド部配置孔を間に挟んで対向する位置に配置されている。ヘッド部は、台座部に対して上方から着脱可能である。支持脚部は、下端側を基礎面の上に配置し、且つ上端側にヘッド部を取り付ける。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様は、床板支持部材の床パネルへの取り付けに用いる施工用ガイドであり、厚さ方向に貫通する配置孔転写用空隙部が形成されている。配置孔転写用空隙部は、床パネルに対し、二箇所の床受け部のうち一方を他方よりも下方へ傾斜させた状態で台座部が通過可能な開口部を形成するための空隙部である。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様は、床板支持部材によって支持される床パネルと、基礎面を備える二重床を施工する二重床の施工方法である。二重床の施工方法は、台座部挿入工程と、台座部押し付け工程と、台座部取り付け工程と、ヘッド部取付工程と、支持脚部配置工程を備える。台座部挿入工程は、基礎面と床パネルとの間に、台座部を挿入する工程である。台座部押し付け工程は、二箇所の床受け部を床パネルの基礎面と対向する面に押し付ける工程である。台座部取り付け工程は、二箇所の床受け部を床パネルの基礎面と対向する面に押し付けている状態で、床パネルを上面から厚さ方向に貫通させた固定部材を床受け部にねじ込むことで、台座部を床パネルに取り付ける工程である。ヘッド部取付工程は、ヘッド部配置孔に、ヘッド部を上端側に取り付けた支持脚部の下端側を台座部の上方から通過させ、さらに、ヘッド部配置孔にヘッド部を取り付ける工程である。支持脚部配置工程は、支持脚部の下端側を基礎面の上に配置する工程である。
本発明の一態様によれば、二箇所の床受け部により、両持ち状態で床パネルを支持することが可能となるため、床パネルを支持する安定性を向上させることが可能な、床板支持部材と、施工用ガイドと、二重床の施工方法を提供することが可能となる。
本発明の第一実施形態の床板支持部材を示す断面図である。 図1のII線矢視図である。 床板支持部材の構成を示す側面図である。 図3のIV線矢視図である。 図4のV線矢視図である。 図5のVI線矢視図である。 図5のVII‐VII線断面図である。 図5のVIII線矢視図である。 図8のXI線矢視図である。 図9のX‐X線断面図である。 キャップ部の構成を示す側面図である。 図11のXII線矢視図である。 図11のXIII線矢視図である。 図11のXIV‐XIV線断面図である。 キャップ部を上方から見た斜視図である。 施工用ガイドの構成を示す平面図である。 図16のXVII‐XVII線断面図である。 図17のXVIII線矢視図である。 床板支持部材を配置する位置を示す平面図である。 床パネル加工工程を示す平面図である。 床パネル加工工程を示す平面図である。 台座部挿入工程を示す断面図である。 台座部取り付け工程を示す断面図である。 本発明の第一実施形態の変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態の変形例を示す図である。
図面を参照して、本発明の実施形態を以下に説明する。以下の説明で参照する図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係や、各層の厚さの比率等は、現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚さや寸法は、以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
さらに、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための床板支持部材を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質や、それらの形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることが可能である。また、以下の説明における「左右」や「上下」の方向は、単に説明の便宜上の定義であって、本発明の技術的思想を限定するものではない。よって、例えば、紙面を90度回転すれば「左右」と「上下」とは交換して読まれ、紙面を180度回転すれば「左」が「右」になり、「右」が「左」になることは勿論である。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(床板支持部材)
図1から図15を用いて、床板支持部材1の構成について説明する。
図1に示すように、床板支持部材1は、基礎面Bの上に配置することで基礎面Bと共に二重床を形成する床パネルFPを下方から支持する。これにより、基礎面Bとの間には、空間(床下空間US)が形成される。
基礎面Bは、建築物の躯体の一部であり、構造壁SWや天井(図示せず)と共に、室内空間RSを形成する。
第一実施形態では、一例として、室内空間RSに間仕切壁PWが設置されている場合について説明する。
床パネルFPは、複数の床板材FBを組み合わせて形成されている。なお、説明のために図示を省略するが、床パネルFPの上には、フローリング等を配置する。また、図示は省略するが、床パネルFPが合板等の捨張りで形成されている場合には、床パネルFPの上にカーペット等を配置する場合がある。
床板材FBは、パーティクルボード等を用いて形成されており、床板支持部材1によって支持されている。
第一実施形態では、一例として、床板材FBの端部を含まない位置(例えば、床板材FBの幅方向中心)や、隣り合う二枚の床板材FBの間において、床板材FBを床板支持部材1によって支持する構成について説明する。
また、第一実施形態では、一例として、床板支持部材1を配置する位置を、間仕切壁PWを設置する床パネルFPの下方や、間仕切壁PWを設置しない床パネルFPの下方に設定した場合について説明する。なお、間仕切壁PWを設置しない床パネルFPとは、例えば、重量物を置く位置の床パネルFPである。
隣り合う床板材FBの間には、図2に示すように、線状(スリット状)の隙間SPが形成されている。なお、図1及び図2には、間仕切壁PWを設置する床パネルFPの下方に配置した床板支持部材1を示す。また、図2では、床板材FBの端部を含まない位置を支持する一つの床板支持部材1と、隣り合う二枚の床板材FBを支持する一つの床板支持部材1を図示する。
第一実施形態では、一例として、隣り合う床板材FBの間に形成されている隙間SPの幅を、15[mm]とした場合について説明する。
また、床板支持部材1は、図3及び図4に示すように、台座部10と、ヘッド部20と、支持脚部30を備えている。
(台座部)
台座部10は、例えば、樹脂材料(ABS樹脂等)を用いて形成されており、基礎面Bと床パネルFPとの間に配置された状態で、床パネルFPを下方から支持する。
第一実施形態では、一例として、台座部10を、日本エイアンドエル株式会社製のABS樹脂である「サンタックST-55(高衝撃タイプ)」を用いて形成した場合について説明する。
台座部10の外周部には、図6から図8、図10に示すように、R面取りが施されている。
台座部10を床板材FBに固定する際には、例えば、接着剤、釘、ビス、ステープル等の固定部材を用いることが可能である。
第一実施形態では、一例として、台座部10を床板材FBに固定する際に、床パネルFPを厚さ方向に貫通する固定部材として、ビスを用いた場合について説明する。
また、台座部10は、図5から図10に示すように、二箇所の床受け部11a,11bと、台座フレーム部12と、雌ねじ部13を備える。
二箇所の床受け部11a,11bは、それぞれ、床パネルFPの厚さ方向から見て、互いの短辺側を向い合わせて配置した三日月形に形成されており、床パネルFPの下方に配置する。
すなわち、二箇所の床受け部11a,11bは、それぞれ、床パネルFPを上面から厚さ方向に貫通して台座部10に取り付けられる固定部材を用いて床パネルFPに固定される。
床受け部11の床パネルFPと対向する面には、断面がV字状の溝である誘導部14が形成されている。
床受け部11の基礎面Bと対向する面には、凹部状の溝である肉盗み部15が形成されている。
誘導部14の少なくとも一部と肉盗み部15の少なくとも一部とは、床パネルFPの厚さ方向から見て重なっている。
台座フレーム部12は、二箇所の床受け部11a,11bと一体に成型されている。
また、台座フレーム部12は、床パネルFPの厚さ方向から見て、円環状に形成されており、二箇所の床受け部11a,11bの間に配置されている。
これに加え、台座フレーム部12には、支持脚部30が通過可能であるとともに、ヘッド部20の一部を配置可能なヘッド部配置孔16が形成されている。したがって、二箇所の床受け部11a,11bは、床パネルFPの厚さ方向から見て、ヘッド部配置孔16を間に挟んで対向する位置に配置されている。
ヘッド部配置孔16の内径は、作業者が台座部10の上方からヘッド部配置孔16へ指や治具(工具)を挿入して台座部10を下方から支持した状態で、台座部10を基礎面Bと床パネルFPとの間に配置する作業を行うことが可能な値に設定する。
第一実施形態では、一例として、ヘッド部配置孔16の内径を、40[mm]とした場合について説明する。
また、図8及び図10に示すように、台座部10のうち台座フレーム部12は、台座部10のうち二箇所の床受け部11a,11bよりも基礎面Bから離れる方向へ突出している。これにより、台座部10において、台座フレーム部12と二箇所の床受け部11a,11bとの間には、段差が形成されている。したがって、台座フレーム部12の厚さ(床パネルFPの厚さ方向に沿った長さ)は、床受け部11の厚さよりも厚い。
台座部10の厚さは、作業者が台座部10の上方からヘッド部配置孔16へ指や治具(工具)を挿入して台座部10を下方から支持した状態で、台座部10を基礎面Bと床パネルFPとの間に配置する作業を行うことが可能な値に設定する。
第一実施形態では、一例として、台座フレーム部12の厚さが15[mm]であり、床受け部11の厚さが13[mm]である場合について説明する。したがって、第一実施形態では、二箇所の床受け部11a,11bに対する台座フレーム部12の突出量が、2[mm]である。
また、図5から図8及び図10に示すように、台座フレーム部12の上面(床受け部11と連続する面)において、床パネルFPの厚さ方向から見てヘッド部配置孔16を包囲する位置には、台座側回り止め部17が形成されている。
台座側回り止め部17は、円環状に配置した複数の台座側凸部18により形成されている。
台座側凸部18は、台座フレーム部12よりも基礎面Bから離れる方向へ突出しており、斜面と、垂直面と、二つの側面により形成されている。
台座側凸部18を形成する斜面は、台座部10を上方から見た状態における時計回り方向(右回り方向)へ向かうにつれて高さが増加する面であり、床パネルFPの厚さ方向から見た形状が四辺形となっている。台座側凸部18を形成する垂直面は、斜面の頂点から床パネルFPの厚さ方向に沿って直線状に高さが減少する面であり、ヘッド部配置孔16の周方向から見た形状が四辺形となっている。台座側凸部18を形成する二つの側面は、斜面と垂直面に連続する面であり、ヘッド部配置孔16の径方向から見た形状が直角三角形となっている。
また、図5に示すように、台座フレーム部12のうち、台座側回り止め部17と二箇所の床受け部11a,11bとの間には、それぞれ、二つの台座側中央表記部19が形成されている。
二つの台座側中央表記部19は、ヘッド部配置孔16の径方向に沿った直線状に形成された凸部であり、二つの台座側中央表記部19を結ぶ仮想直線が、ヘッド部配置孔16の中心を通過する位置に形成されている。これにより、二つの台座側中央表記部19は、台座部10の中心位置(センター位置)を設定する基準として機能する。
雌ねじ部13は、ヘッド部配置孔16の内径面に形成されている。
第一実施形態では、一例として、雌ねじ部13の構成を、ピッチが3[mm]であり、条数が2条である構成とした場合について説明する。
また、第一実施形態では、一例として、雌ねじ部13の構成を、切り始めの位置が、ヘッド部配置孔16の内径面のうち、ヘッド部配置孔16の径方向から見て二箇所の床受け部11a,11bと重なる位置である構成とした場合について説明する。具体的に、第一実施形態では、雌ねじ部13の切り始めの位置が二箇所であり、二箇所の切り始めの位置が、それぞれ、ヘッド部配置孔16の径方向から見て、二箇所の床受け部11a,11bの中心と重なる位置である。したがって、第一実施形態では、二箇所に形成した雌ねじ部13の切り始めの位置が、それぞれ、ヘッド部配置孔16の周方向に沿って等間隔で配置されている。
(ヘッド部)
ヘッド部20は、例えば、台座部10と同様、樹脂材料を用いて形成されており、台座部10に対して上方から着脱可能である。
第一実施形態では、一例として、ヘッド部20を、台座部10と同様、日本エイアンドエル株式会社製のABS樹脂である「サンタックST-55(高衝撃タイプ)」を用いて形成した場合について説明する。
また、ヘッド部20は、図11から図15に示すように、ヘッド側取付部21と、フランジ部22と、雄ねじ部23と、ヘッド側突出部24を備える。
また、ヘッド部20には、図14に示すように、ヘッド部20の下面と上面を貫通するヘッド部側貫通孔25が形成されている。
ヘッド側取付部21は、円筒形状に形成されている。
ヘッド側取付部21の外径は、ヘッド部配置孔16の内部に配置可能な外径である。
第一実施形態では、一例として、ヘッド側取付部21の厚さ(床パネルFPの厚さ方向に沿った長さ)が19[mm]である場合について説明する。したがって、第一実施形態では、ヘッド側取付部21の厚さが、台座部10の厚さよりも厚い。
雄ねじ部23は、ヘッド部20の外径面に形成されており、雌ねじ部13と噛み合う。すなわち、雄ねじ部23は、ヘッド部20の一部をヘッド部配置孔16に配置した状態で、ヘッド部配置孔16の内径面と対向する面に形成されている。
第一実施形態では、一例として、雌ねじ部13と同様、雄ねじ部23の構成を、ピッチが3[mm]であり、条数が2条である構成とした場合について説明する。
また、第一実施形態では、一例として、雄ねじ部23の構成を、切り始めの位置が二箇所であり、二箇所の切り始めの位置が、それぞれ、ヘッド側取付部21の周方向に沿って等間隔で配置されている構成とした場合について説明する。
フランジ部22は、ヘッド側取付部21よりも台座フレーム部12から離れた位置に配置されており、床パネルFPの厚さ方向から見て、ヘッド側取付部21の外径面よりも、ヘッド側取付部21の中心から離れる方向へ突出している。
フランジ部22の台座フレーム部12と対向する面には、図11及び図13に示すように、四箇所のヘッド側回り止め部26が形成されている。
ヘッド側回り止め部26は、円弧状に配置した複数のヘッド側凸部27により形成されている。
ヘッド側凸部27は、フランジ部22よりも基礎面Bへ近づく方向へ突出しており、台座側回り止め部17と同様、斜面と、垂直面と、二つの側面により形成されている。
ヘッド側凸部27を形成する斜面は、ヘッド部20を上方から見た状態における反時計回り方向(左回り方向)へ向かうにつれて高さが増加する面であり、床パネルFPの厚さ方向から見た形状が四辺形となっている。ヘッド側凸部27を形成する垂直面は、斜面の頂点から床パネルFPの厚さ方向に沿って直線状に高さが減少する面であり、ヘッド側取付部21の周方向から見た形状が四辺形となっている。ヘッド側凸部27を形成する二つの側面は、斜面と垂直面に連続する面であり、ヘッド側取付部21の径方向から見た形状が直角三角形となっている。
以上により、台座部10に対してヘッド部20を時計回り方向へ回転させると、ヘッド側凸部27を形成する斜面と、台座側凸部18を形成する斜面が、互いに接触しながら変形する。これにより、台座部10に対してヘッド部20を時計回り方向へ回転させると、ヘッド側凸部27を形成する斜面が、台座側凸部18を形成する斜面に接触しながら乗り越える。このため、台座部10に対するヘッド部20の、時計回り方向への回転が許容される。
一方、台座部10に対してヘッド部20を反時計回り方向へ回転させると、ヘッド側凸部27を形成する垂直面と、台座側凸部18を形成する垂直面が、互いに接触する。ヘッド側凸部27を形成する垂直面と、台座側凸部18を形成する垂直面が、互いに接触しながら変形するためには、ヘッド側凸部27を形成する斜面と、台座側凸部18を形成する斜面が、互いに接触しながら変形する際よりも、大きな力を加える必要がある。
すなわち、ヘッド側凸部27を形成する垂直面が、台座側凸部18を形成する垂直面に接触しながら乗り越えるためには、ヘッド側凸部27を形成する斜面が、台座側凸部18を形成する斜面に接触しながら乗り越える際よりも大きな力を加える必要がある。このため、台座部10に対するヘッド部20の、反時計回り方向への回転が規制される。
したがって、台座側回り止め部17とヘッド側回り止め部26は、雄ねじ部23と雌ねじ部13とが噛み合った状態を任意の位置に保持する緩み止め機構を形成する。
ヘッド側突出部24は、フランジ部22よりも台座フレーム部12から離れた位置に配置されており、フランジ部22よりも基礎面Bから離れる方向へ突出している。
ヘッド側突出部24の形状は、例えば、スパナ等の工具が噛み合う形状である。
また、ヘッド側突出部24の上面(フランジ部22と対向する面と反対側の面)には、台座部10に対して上方からヘッド部20を取り付ける際に、スパナ等の工具によってヘッド部20を回転させる方向の表記である回転表記28が形成されている。なお、第一実施形態では、台座部10に対して上方からヘッド部20を取り付ける際にヘッド部20を回転させる方向は、台座部10に対してヘッド部20を時計回り方向へ回転させる方向である。
(支持脚部)
支持脚部30は、例えば、金属製のパイプを用いて形成されている。また、支持脚部30は、下端側を基礎面Bの上に配置するとともに、上端側を床パネルFPに向けた状態で、床下空間USに配置されている。
また、支持脚部30は、ねじ受け部31と、ボルト部32と、床台座33を備えている。
ねじ受け部31は、円筒形状に形成されており、内径面に雌ねじ(図示せず)が形成されている。
ねじ受け部31の上端側は、圧入等の手段を用いて、ヘッド部20の下面へ固定されている。したがって、支持脚部30の上端側には、ヘッド部20を取り付けている。
ボルト部32は、ねじ受け部31の雌ねじと噛み合う雄ねじ(図示せず)が外径面に形成されている。
また、ボルト部32には、軸方向に貫通する貫通孔が形成されている。
ボルト部32の上端面には、図4に示すように、例えば、ドライバー等の工具を差し込むことが可能な溝である高さ調整溝34が形成されている。高さ調整溝34は、ボルト部32を軸方向に貫通する貫通孔と連続している。第一実施形態では、高さ調整溝34として、ボルト部32の上端面に、プラスドライバーを差し込むことが可能な十字型の溝が形成されている場合について説明する。
ボルト部32の下端側は、床台座33へ回転可能に挿入されている。
床台座33は、ゴム等の弾性材料を用いて形成されており、基礎面Bの上に設置されている。したがって、支持脚部30の下端側は、基礎面Bの上に配置される。
上述した構成により、支持脚部30は、ボルト部32を回転させることで、ヘッド部20と床台座33との距離を変化させて、床パネルFPを基礎面Bの上方で支持する高さを設定することが可能な構成となっている。
(施工用ガイド)
床板支持部材1の床パネルFPへの取り付けには、図16から図18に示す施工用ガイド40を用いる。
施工用ガイド40は、樹脂材料等を用いて、八角形(正方形の四隅を直線状に切除した形状)の板状に形成されている。すなわち、施工用ガイド40の外形は、四つの長辺41a~41dと、隣り合う二つの長辺41の間に配置された四つの短辺42a~42dによって形成されている。
短辺42の長さは、隣り合う床板材FBの間に形成された隙間SP(図2を参照)の間隔(第一実施形態では、15[mm])と同じ長さである。
また、施工用ガイド40には、配置孔転写用空隙部43と、固定部材位置決め部44が形成されている。
配置孔転写用空隙部43は、施工用ガイド40を厚さ方向に貫通する円状の空隙部である。
配置孔転写用空隙部43の形状は、床パネルFPに対して、台座部通過口の形状を転写した開口部を形成することで、床パネルFPに台座部通過口を形成するための形状である。
台座部通過口は、二箇所の床受け部11a,11bのうち一方(例えば、床受け部11b)を他方(例えば、床受け部11a)よりも下方へ傾斜させた状態で、台座部10が通過可能な開口部である。
配置孔転写用空隙部43の内径は、作業者が台座部10の上方からヘッド部配置孔16へ指や治具(工具)を挿入して下方から支持した状態の台座部10を、台座部通過口に対して通過させる作業を行うことが可能な値に設定する。
第一実施形態では、一例として、配置孔転写用空隙部43の内径を、61[mm]とした場合について説明する。
固定部材位置決め部44は、施工用ガイド40を厚さ方向に貫通する円状の空隙部である。
固定部材位置決め部44の位置は、床パネルFPに対して固定部材を配置する二箇所の位置である。
第一実施形態では、一例として、固定部材位置決め部44の位置を、互いに直交する仮想直線の上に、それぞれ二箇所配置された合計四箇所とした場合について説明する。
また、第一実施形態では、一例として、仮想直線の上に配置された二箇所の固定部材位置決め部44に対し、中心間の距離を、80[mm]とした場合について説明する。
また、図16に示すように、固定部材位置決め部44の周囲には、二つのガイド側中央表記部45が形成されている。
二つのガイド側中央表記部45は、ヘッド部配置孔16の径方向に沿った直線状に形成された凸部であり、二つのガイド側中央表記部45を結ぶ仮想線が、配置孔転写用空隙部43の中心を通過する位置に形成されている。これにより、二つのガイド側中央表記部45は、配置孔転写用空隙部43の中心位置(センター位置)を設定する基準として機能する。
また、施工用ガイド40は、第一表記部46と、第二表記部47を備える。
第一表記部46は、図16に示すように、施工用ガイド40の上面(施工用ガイド40を床パネルFPに載せた状態で、床パネルFPと対向する面と反対側の面)に形成された凸部である。
また、第一表記部46は、隣り合う床板材FBの間に形成された隙間SP(図2を参照)の間隔(第一実施形態では、15[mm])に合致する形状に形成されている。具体的に、第一表記部46は、隣り合う床板材FBの対向する辺に沿った二本の平行な直線を模した凸部である。
第二表記部47は、第一表記部46と同様、図16に示すように、施工用ガイド40の上面に形成された凸部である。
また、第二表記部47は、床パネルFPの厚さ方向から見た、床受け部11の輪郭に沿った形状に形成されている。具体的に、第二表記部47は、床受け部11の輪郭に沿った二本の対称な曲線を模した凸部である。
また、図18に示すように、施工用ガイド40の下面(施工用ガイド40を床パネルFPに載せた状態で、床パネルFPと対向する面)には、複数の肉抜き部48が形成されている。
(二重床の施工方法)
図1から図18を参照しつつ、図19から図23を用いて、床板支持部材1の施工方法(以降の説明では、「床板支持部材施工方法」と記載する場合がある)について説明する。
床板支持部材施工方法は、床パネル加工工程と、台座部挿入工程と、台座部押し付け工程と、台座部取り付け工程と、ヘッド部取付工程と、支持脚部配置工程と、パネル高さ調節工程を備える。
床板支持部材施工方法は、例えば、図19に示すように、複数の床板高さ調節機構50により床板材FBが支持されている状態、すなわち、床下地の施工が完了している状態から行う。なお、図19には、間仕切壁PWを配置する位置である間仕切壁位置を、符号PS1により示す。また、図19には、床板支持部材1を配置する位置である支持部材位置を、符号PS2により示す。
図19に示すように、床板支持部材1は、基礎面Bの予め設定した位置として、間仕切壁PWを設置する位置のみの下方に配置する。
なお、床板高さ調節機構50は、床板材FBを下方から支持する支持板と、回転させることで支持板の上に載せた床板材FBの高さを調節して、床板材FBの基礎面Bからの高さを調節することが可能な高さ調節部を備える。また、図示を省略するが、基礎面Bのうち壁Wに近い位置には、床板材FBを下方から支持する根太材(際根太)を配置している。
床パネル加工工程は、施工用ガイド40を用いて、床板材FBに対し、二箇所の床受け部11a,11bのうち一方を他方よりも下方へ傾斜させた状態で、台座部10が通過可能な台座部通過口を形成する工程である。
床パネル加工工程では、支持部材位置PS2を含む床板材FBに対して、図20及び図21に示すように、施工用ガイド40を載せて取り付ける。
このとき、例えば、間仕切壁PWの位置に対して予め表示した墨出し線MLにガイド側中央表記部45を合わせる。これにより、台座部通過口の中心と配置孔転写用空隙部43の中心を一致させるとともに、床板材FBのうち固定部材を貫通させる位置の中心と固定部材位置決め部44の中心を一致させる。なお、図20には、床板材FBの端部を含まない位置に対して台座部通過口を形成する状態を示す。また、図21には、隣り合う二枚の床板材FBの間の位置に対して台座部通過口を形成する状態を示す。
なお、図21に示すように、隣り合う二枚の床板材FBの間に施工用ガイド40を配置する際には、第一表記部46を形成する二本の平行な直線を、二枚の床板材FBがそれぞれ有する対向する辺に重ねる。また、隣り合う二枚の床板材FBの間に施工用ガイド40を配置する際には、施工用ガイド40の短辺42を、床板材FBの端部と直交させる。さらに、間仕切壁PWの位置に対して予め表示した墨出し線MLにガイド側中央表記部45を合わせる。これにより、台座部通過口の中心と配置孔転写用空隙部43の中心を一致させる。
床板材FBに対する施工用ガイド40の取り付けには、ビス等の仮固定用部材(例えば、若井産業株式会社製の「ユニクロ 軽天タッピング ラッパ」)を用いる。なお、仮固定用部材としては、例えば、外径が3.5[mm]であり、長さが22[mm]のものを用いる。
さらに、固定部材位置決め部44をガイドとして、床板材FBに対して仮固定用部材を取り付ける(ねじ込む)ことで、床板材FBに施工用ガイド40を取り付ける(仮固定する)。
次に、円筒形状の切削機械(コアドリルビット。例えば、大見工業株式会社製の「FRPホールカッター」)等を用い、配置孔転写用空隙部43をガイドとして、床板材FBに台座部通過口を形成する。その後、床板材FBから仮固定用部材を取り外し、さらに、床板材FBから施工用ガイド40を取り外す。
上述したように、床板材FBへの仮固定用部材の取り付け及び取り外しを行うことで、床板材FBに対し、固定部材を取り付ける位置のマーキングが行われる。
台座部挿入工程は、基礎面Bと床パネルFP(床板材FB)との間に、床パネルFPを下方から支持する台座部10を配置する工程である。なお、台座部挿入工程を行う前に、例えば、掃除機等を用いて、床パネル加工工程で発生した木屑等を取り除く。
台座部挿入工程では、まず、図22に示すように、床パネル加工工程で床板材FBにマーキングした位置に、床板材FBを貫通しない深さまで固定部材60を取り付ける(ねじ込む)。
なお、固定部材60としては、例えば、若井産業株式会社製の「コーススレッド ステンレス フレキ 半ネジ」を用いる。また、固定部材60としては、仮固定用部材よりも大径且つ長尺なものとして、例えば、外径が3.8[mm]であり、長さが32[mm]のものを用いる。
次に、作業者によって、台座部10の上方からヘッド部配置孔16へ指や治具(工具)を挿入して台座部10を下方から支持した状態で、台座部10を保持する。そして、台座部通過口THに対して、二箇所の床受け部11a,11bのうち一方(床受け部11)を、他方(床受け部11)よりも下方へ傾斜させた状態で、他方の床受け部11を挿入する。その後、台座部通過口THに対し、一方の床受け部11を挿入する。
以上により、台座部挿入工程では、基礎面Bと床パネルFPとの間に、台座部10を配置する。
台座部押し付け工程は、二箇所の床受け部11a,11bを床パネルFPの基礎面Bと対向する面に押し付ける工程である。
台座部取り付け工程では、二箇所の床受け部11a,11bを床パネルFPの下面に接触させ、さらに、作業者によって、台座部10に対して下方から上方へ向けて力を加える。これにより、二箇所の床受け部11a,11bを床パネルFPの基礎面Bと対向する面(下面)に押し付ける。
台座部取り付け工程は、二箇所の床受け部11a,11bを床パネルFPの基礎面Bと対向する面(下面)に押し付けている状態で、床パネルFPを上面から厚さ方向に貫通させた固定部材60を床受け部11にねじ込む工程である。これにより、台座部取り付け工程は、台座部10を床パネルFPに取り付ける工程である。
台座部取り付け工程では、床板材FBを貫通しない深さまで取り付けている固定部材60に対し、インパクトドライバー等を用いて、図23に示すように、床板材FBに貫通させて、二箇所の床受け部11a,11bに取り付ける(ねじ込む)。
上述したように、床受け部11a及び床受け部11bの床パネルFPと対向する面には、断面がV字状の溝である誘導部14が形成されている。
このため、床板材FBに貫通させた固定部材60の先端は、誘導部14が有する斜面(V字状の溝の壁面)によって、誘導部14が有する底部(V字状の溝の底辺)に誘導されることとなる。これにより、床板材FBに貫通させた固定部材60の先端は、円滑に床受け部11a及び床受け部11bへ取り付けられる(ねじ込まれる)。
ヘッド部取付工程は、ヘッド部配置孔16に、ヘッド部20を上端側に取り付けた支持脚部30の下端側を台座部10の上方から通過させ、さらに、ヘッド部配置孔16にヘッド部20を取り付ける工程である。
ヘッド部取付工程では、ヘッド部20を上端側に取り付けた支持脚部30の下端側を台座部10の上方から通過させた後、台座部10が備える雌ねじ部13にヘッド部20が備える雄ねじ部23を回し入れて噛み合わせる。
上述したように、ヘッド側突出部24の上面には回転表記28が形成されているため、回転表記28の方向(時計回り方向)にヘッド部20を回転させることで、台座部10に対して上方からヘッド部20を取り付ける。なお、台座部10に対して上方からヘッド部20を取り付ける際には、予め、ねじ受け部31に対してボルト部32を回転させておく等の作業により、フランジ部22と台座フレーム部12が接触した状態で、床台座33が基礎面Bに接触しない状態としておく。
ここで、第一実施形態では、上述したように、雌ねじ部13及び雄ねじ部23の構成を、条数が2条である構成としているため、ヘッド部20を半周回転させることで、雌ねじ部13と雄ねじ部23との噛み合いが開始される。
雌ねじ部13に雄ねじ部23を回し入れて噛み合わせ、さらに、フランジ部22が台座フレーム部12に接触するまで、ヘッド部20を回転表記28の方向へ回転させて、ヘッド部配置孔16にヘッド部20を取り付ける。
ここで、第一実施形態では、上述したように、台座側回り止め部17とヘッド側回り止め部26により、緩み止め機構を形成している。このため、例えば、ヘッド側凸部27が台座側凸部18を乗り越える際に発生する音が鳴るまでは、手作業によってヘッド部20を回転させ、ヘッド側凸部27が台座側凸部18を乗り越える際に発生する音が鳴った後は、工具によってヘッド部20を回転させる。
支持脚部配置工程は、支持脚部30の下端側を基礎面Bの上に配置する工程である。
支持脚部配置工程では、高さ調整溝34に差し込んだ工具(プラスドライバー)を回すことにより、ボルト部32を回転させて床台座33を基礎面Bに接触させることで、支持脚部30を基礎面Bの上に配置する。
パネル高さ調節工程は、床パネルFPの高さを調節する工程である。
パネル高さ調節工程では、床下空間USに配置した複数の床板支持部材1に対し、高さ調整溝34に差し込んだ工具を回すことにより、複数枚の床板材FBより、基礎面Bからの高さが均等な床面を形成する(図1参照)。
その後、ヘッド部側貫通孔25の上方から、高さ調整溝34へ接着剤を注入する。高さ調整溝34へ注入する接着剤の量は、ねじ受け部31に接触する量とする。したがって、高さ調整溝34へ注入した接着剤が乾燥すると、ねじ受け部31とボルト部32が固定される。なお、接着剤としては、例えば、有限会社泰成電機工業製の「BA-400」又は「BA-150」を用いる。
なお、二重床を解体する際には、回転表記28の方向と反対の(反時計回り方向)にヘッド部20を回転させることで、台座部10からヘッド部20を取り外し、さらに、台座部10を支持した状態で、床受け部11及び床板材FBから固定部材60を取り外す。次に、台座部10を傾斜させた状態で台座部通過口THを通過させ、基礎面Bと床パネルFPとの間から、台座図10を取り出す。このため、二重床の解体時に、台座図10が床下空間USに取り残されることは無い。
なお、上述した第一実施形態は、本発明の一例であり、本発明は、上述した第一実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(第一実施形態の効果)
第一実施形態の床板支持部材1であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)台座部10が、床パネルFPの下方に配置する二箇所の床受け部11a,11bと、床パネルFPの厚さ方向から見て二箇所の床受け部11a,11bの間に配置された台座フレーム部12を備える。これに加え、台座フレーム部12に、支持脚部30が通過可能であるとともにヘッド部20の一部を配置可能なヘッド部配置孔16が形成されている。さらに、二箇所の床受け部11a,11bが、床パネルFPの厚さ方向から見て、ヘッド部配置孔16を間に挟んで対向する位置に配置されている。
このため、二箇所の床受け部11a,11bにより、両持ち状態で床パネルFPを支持することが可能となるため、床パネルFPを良好なバランスで支持することが可能となる。
その結果、床パネルFPを支持する安定性を向上させることが可能な、床板支持部材1を提供することが可能となる。
また、既存の二重床に対し、例えば、補強が必要となった場合等に、床板材FBを取り外す等の作業を必要とせずに、床板支持部材1を施工することが可能となる。
(2)床受け部11の床パネルFPと対向する面に、断面がV字状の溝である誘導部14が形成されている。
その結果、固定部材60を床受け部11に取り付ける(ねじ込む)際に、固定部材60の先端が誘導部14によって導かれるため、固定部材60の床受け部11への取り付けが容易となり、作業効率を向上させることが可能となる。
(3)床受け部11の基礎面Bと対向する面に、凹部状の溝である肉盗み部15が形成されている。これに加え、誘導部14の少なくとも一部と肉盗み部15の少なくとも一部とは、床パネルFPの厚さ方向から見て重なっている。
その結果、固定部材60を床受け部11に取り付ける(ねじ込む)際に、誘導部14によって導かれた固定部材60の先端側が肉盗み部15に固定されるため、床受け部11の取り付け強度を向上させることが可能となる。
(4)台座部10が、ヘッド部配置孔16の内径面に形成された雌ねじ部13を備える。これに加え、ヘッド部20が、雌ねじ部13と噛み合う雄ねじ部23を備える。
その結果、雌ねじ部13と雄ねじ部23とを噛み合わせることで、接着剤等を必要とせずに、台座部10にヘッド部20を取り付けることが可能となるため、作業効率を向上させることが可能となる。
(5)雄ねじ部23と雌ねじ部13とが噛み合った状態を任意の位置に保持する緩み止め機構を備える。
その結果、台座部10とヘッド部20との間に発生する緩みを抑制することが可能となり、床板支持部材1取り付け強度を向上させることが可能となる。
また、第一実施形態の施工用ガイド40であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(6)台座部10の外周部に、R面取りが施されている。
その結果、床板材FBに形成した開口部(台座部通過口)に台座部10を通過させる際に、床板材FBと台座部10との間に発生する摩擦抵抗を低減させることが可能となり、作業効率を向上させることが可能となる。
(7)ヘッド部20が、床パネルFPの厚さ方向から見て、ヘッド側取付部21の外径面よりも、ヘッド側取付部21の中心から離れる方向へ突出しているフランジ部22を備える。
その結果、ヘッド部側貫通孔25に接着剤を注入する際に、接着剤がヘッド部側貫通孔25から溢れた場合であっても、台座部10まで接着剤が流れることを抑制することが可能となる。
(8)ヘッド側取付部21の厚さが、台座部10の厚さよりも厚い。
その結果、台座部10と比較して、ヘッド部20の強度を向上させることが可能となる。
(9)雌ねじ部13の切り始めの位置が、ヘッド部配置孔16の内径面のうち、ヘッド部配置孔16の径方向から見て二箇所の床受け部11a,11bと重なる位置である。
その結果、雌ねじ部13の強度を向上させることが可能となる。
(10)雄ねじ部23の切り始めの位置が二箇所であり、二箇所の切り始めの位置が、それぞれ、ヘッド側取付部21の周方向に沿って等間隔で配置されている。
その結果、雄ねじ部23の強度を向上させることが可能となる。
(11)施工用ガイド40を厚さ方向に貫通する配置孔転写用空隙部43が形成されている。これに加え、配置孔転写用空隙部43が、床パネルFPに対し、二箇所の床受け部11a,11bのうち一方を他方よりも下方へ傾斜させた状態で、台座部10が通過可能な開口部を形成するための空隙部である。
このため、床板材FBに対し、台座部10が通過可能であるとともに、二箇所の床受け部11a,11bを床パネルFPの下方へ配置することが可能な開口部(台座部通過口)を形成することが可能となる。
その結果、二箇所の床受け部11a,11bにより、両持ち状態で床パネルFPを支持することが可能となるため、床パネルFPを支持する安定性を向上させることが可能な、施工用ガイド40を提供することが可能となる。
また、既存の二重床に対し、例えば、補強が必要となった場合等に、床板材FBを取り外す等の作業を必要とせずに、配置孔転写用空隙部43を形成して、床板支持部材1を施工することが可能となる。
(12)二箇所の床受け部11a,11bが、それぞれ、床パネルFPを上面から厚さ方向に貫通して台座部10に取り付けられる固定部材60を用いて床パネルFPに固定されている。これに加え、施工用ガイド40には、床パネルFPに対して固定部材60を配置する二箇所の位置に開口した空隙部である固定部材位置決め部44が形成されている。
その結果、施工用ガイド40を床板材FBに仮止めするとともに、固定部材60を配置する位置の位置決めを行うことが可能となるため、作業効率を向上させることが可能となる。
(13)床パネルFPが、複数の床板材FBを組み合わせて形成されており、隣り合う床板材FBの間には、隙間SPが形成されている。これに加え、施工用ガイド40が、隙間SPの間隔に合致する形状の第一表記部46を備える。
その結果、第一表記部46を隙間SPに合致させることで、床板材FBの適切な位置に施工用ガイド40を配置することが可能となるため、作業効率を向上させることが可能となる。
また、床板材FBの継ぎ目に床板支持部材1を施工する際の、作業効率を向上させることが可能となる。
(14)床パネルFPの厚さ方向から見た床受け部11の輪郭に沿った形状の第二表記部47を備える。
その結果、床板材FBに施工用ガイド40を取り付けた状態で、第二表記部47の位置が床受け部11の位置となるため、台座部10の取り付けイメージを容易に把握することが可能となり、作業効率を向上させることが可能となる。
また、第一実施形態の二重床の施工方法であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(15)台座部挿入工程と、台座部押し付け工程と、台座部取り付け工程と、ヘッド部取付工程と、支持脚部配置工程を備える。台座部挿入工程は、基礎面Bと床パネルFPとの間に、床パネルFPを下方から支持する台座部10を配置する工程である。台座部押し付け工程は、二箇所の床受け部11a,11bを床パネルFPの基礎面Bと対向する面に押し付ける工程である。台座部取り付け工程は、二箇所の床受け部11a,11bを床パネルFPの下面に押し付けている状態で、床パネルFPを上面から厚さ方向に貫通させた固定部材60を床受け部11にねじ込む工程である。これにより、台座部取り付け工程は、台座部10を床パネルFPに取り付ける工程である。ヘッド部取付工程は、ヘッド部配置孔16に、ヘッド部20を上端側に取り付けた支持脚部30の下端側を台座部10の上方から通過させ、さらに、ヘッド部配置孔16にヘッド部20を取り付ける工程である。支持脚部配置工程は、支持脚部30の下端側を基礎面Bの上に配置する工程である。
このため、台座部取り付け工程で床パネルFPに取り付けた台座部10が備える二箇所の床受け部11a,11bにより、両持ち状態で床パネルFPを支持することが可能となるため、床パネルFPを良好なバランスで支持することが可能となる。
その結果、床パネルFPを支持する安定性を向上させることが可能な、二重床の施工方法を提供することが可能となる。
また、既存の二重床に対し、例えば、補強が必要となった場合等に、床板材FBを取り外す等の作業を必要とせずに、二重床を施工することが可能となる。
(変形例)
(1)第一実施形態では、図19に示すように、床板支持部材1を、間仕切壁PWを設置する位置の下方にのみ配置したが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、図24に示すように、間仕切壁PWを設置する位置の下方に加え、間仕切壁PWを設置しない位置の下方に配置してもよい。同様に、例えば、図25に示すように、間仕切壁PWを設置しない位置(重量物を置く位置等)のみの下方に配置してもよい。
(2)第一実施形態では、ヘッド側突出部24の上面に、ヘッド部20を回転させる方向の表記(回転表記28)を形成したが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、ヘッド側突出部24の上面に、高さ調整溝34に差し込んだ工具を回す方向の表記を形成してもよい。この場合、例えば、工具を回す方向の表記として、双方向の矢印を形成し、さらに、床板材FBの基礎面Bからの高さを高くする方向に「高」の文字を表記し、床板材FBの基礎面Bからの高さを低くする方向に「低」の文字を表記してもよい。
1…床板支持部材、10…台座部、11…床受け部、11a…床受け部、11b…床受け部、12…台座フレーム部、13…雌ねじ部、14…誘導部、15…肉盗み部、16…ヘッド部配置孔、17…台座側回り止め部、18…台座側凸部、19…台座側中央表記部、20…ヘッド部、21…ヘッド側取付部、22…フランジ部、23…雄ねじ部、24…ヘッド側突出部、25…ヘッド部側貫通孔、26…ヘッド側回り止め部、27…ヘッド側凸部、28…回転表記、30…支持脚部、31…ねじ受け部、32…ボルト部、33…床台座、34…高さ調整溝、40…施工用ガイド、41a~41d…施工用ガイドの長辺、42a~4d…施工用ガイドの短辺、43…配置孔転写用空隙部、44…固定部材位置決め部、45…ガイド側中央表記部、46…第一表記部、47…第二表記部、48…肉抜き部、50…床板高さ調節機構、60…固定部材、B…基礎面、FP…床パネル、US…床下空間、SW…構造壁、RS…室内空間、PW…間仕切壁、FB…床板材、SP…隙間、PS1…間仕切壁位置、PS2…支持部材位置、ML…墨出し線、TH…台座部通過口

Claims (6)

  1. 基礎面と、前記基礎面の上方に配置された床パネルと、の間に配置されて、前記床パネルを下方から支持する台座部と、
    前記台座部に対して上方から着脱可能なヘッド部と、
    下端側を前記基礎面の上に配置し、且つ上端側に前記ヘッド部を取り付ける支持脚部と、を備え、
    前記台座部は、前記床パネルの下方に配置する二箇所の床受け部と、前記床パネルの厚さ方向から見て前記二箇所の床受け部の間に配置された台座フレーム部と、を備え、
    前記台座フレーム部に、前記支持脚部が通過可能であるとともに前記ヘッド部の一部を配置可能なヘッド部配置孔が形成され、
    前記二箇所の床受け部は、前記床パネルの厚さ方向から見て前記ヘッド部配置孔を間に挟んで対向する位置に配置されていることを特徴とする床板支持部材。
  2. 前記床受け部の前記床パネルと対向する面に、断面がV字状の溝である誘導部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載した床板支持部材。
  3. 前記床受け部の前記基礎面と対向する面に、凹部状の溝である肉盗み部が形成され、
    前記誘導部の少なくとも一部と前記肉盗み部の少なくとも一部とは、前記床パネルの厚さ方向から見て重なっていることを特徴とする請求項2に記載した床板支持部材。
  4. 前記台座部は、前記ヘッド部配置孔の内径面に形成された雌ねじ部を備え、
    前記ヘッド部は、前記雌ねじ部と噛み合う雄ねじ部を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載した床板支持部材。
  5. 前記雄ねじ部と前記雌ねじ部とが噛み合った状態を任意の位置に保持する緩み止め機構を備えることを特徴とする請求項4に記載した床板支持部材。
  6. 請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載した床板支持部材によって支持される前記床パネルと、前記基礎面と、を備える二重床を施工する二重床の施工方法であって、
    前記基礎面と前記床パネルとの間に、前記台座部を挿入する台座部挿入工程と、
    前記二箇所の床受け部を前記床パネルの前記基礎面と対向する面に押し付ける台座部押し付け工程と、
    前記二箇所の床受け部を前記床パネルの前記基礎面と対向する面に押し付けている状態で、前記床パネルを上面から厚さ方向に貫通させた固定部材を前記床受け部にねじ込むことで、前記台座部を前記床パネルに取り付ける台座部取り付け工程と、
    前記ヘッド部配置孔に、前記ヘッド部を上端側に取り付けた前記支持脚部の下端側を前記台座部の上方から通過させ、さらに、前記ヘッド部配置孔に前記ヘッド部を取り付けるヘッド部取付工程と、
    前記支持脚部の下端側を前記基礎面の上に配置する支持脚部配置工程と、を備えることを特徴とする二重床の施工方法。
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