JP7271145B2 - 透明部材、撮像装置、および透明部材の製造方法 - Google Patents
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Description
凹凸構造を設けて水の濡れ性を上げること、吸水性ポリマーを用いて吸湿能力を高めること、あるいはそれらを組み合わせることにより防曇性向上が期待できるが、いずれの場合も膜が吸湿し切るまでの時間だけ水滴の発生を抑えられるに過ぎなかった。さらに、防曇性を向上しようとして膜厚を増やしたり、単位体積当たりの吸湿量を極端に増やしたりすると、膨潤により透明性が低下したり、面の歪みを生じたりするため飛躍的な防曇性向上は望めなかった。
[透明部材]
図1は、本発明に係る透明部材の一実施形態を示す模式図である。本発明における「透明」とは、可視光に対して50%以上の透過率を有するものを指す。
本実施形態の透明部材1は、基材2と、該基材上に有機層4と多孔質層5がこの順に、両層が接触した状態で積層されてなる積層体3とから構成されている。
酸化ケイ素多孔質層5中に含まれる酸化ケイ素体8は親水性の酸化ケイ素から構成される。
P(体積%)=(1.46-n)/0.46 (1)
空孔9同士が連結し易く、平均空孔径や空孔率が一定にできる点で酸化ケイ素粒子の分散液からウェット成膜した層を用いることが好ましい。
図1に示す実施形態と同様に、本実施形態の透明部材1は、基材2と、基材2上に有機層4と多孔質層5がこの順に、両層が接触した状態で積層されてなる積層体3とから構成されている。
有機層4は、有機分子鎖ネットワーク6と酸性基集合体7を含んでおり、有機分子鎖ネットワーク6は有機ポリマー鎖と有機架橋鎖から構成されている。
基材2としては、可視光に対して50%以上の透過率を有する、ガラス、樹脂などを用いることが可能である。また、その形状は限定されることはなく、平面、曲面、凹面、凸面、フィルム状であってもよい。
基材2上に積層体3が形成された透明部材1の製造方法は、基材2上または基材2上に形成した他の層上に、溶液の塗布および加熱硬化により有機ポリマー鎖と有機架橋鎖から構成される有機分子鎖ネットワーク6および酸性基集合体7を含む有機層4を形成する工程、該有機層4上に液体の塗布により親水性の酸化ケイ素多孔質層5を形成する工程を含む。
有機ポリマーに対する架橋剤の添加量は2重量部以上40重量部以下であることが好ましい。架橋剤の添加量が2重量部未満では、高湿環境で有機層4から成分が溶出して透明性が損なわれたりする。一方、添加量が40重量部を超えると、有機層4の疎水性が高くなり過ぎて防曇性が発現しない場合がある。
本発明に係る透明部材が好適に用いられる例として、撮像装置の光学系に組み込んだ例について説明する。図24に撮像装置の構成例の概略を示す。
撮像装置30は、本発明に係る透明部材である透明な保護部材31と筐体37で囲まれた空間を有しており、該空間内に、レンズ32、イメージセンサ33、映像エンジン34、圧縮出力回路35が配置されており、さらに該空間に隣接した出力部36を備えている。撮像装置30は、保護部材31とレンズ32によって光学系が構成されている。
外部から入射する映像が、保護部材31およびレンズ32によってイメージセンサ33へと導かれ、イメージセンサ33によって映像アナログ信号(電気信号)に変換され、出力される。イメージセンサ33から出力された映像アナログ信号は、映像エンジン34によって映像デジタル信号に変換され、映像エンジン34から出力された映像デジタル信号は圧縮出力回路35においてデジタルファイルに圧縮される。映像エンジン34は、映像アナログ信号を映像デジタル信号に変換する過程で、輝度、コントラスト、色補正、ノイズ除去などの画質を調整する処理を行ってもよい。圧縮出力回路35から出力された信号は、出力部36から配線を介して外部機器へと出力される。
このような構成によれば、保護部材31と筐体37とで囲まれた空間(筐体内部)内は、外部との間で空気の出入りが制限されている上に、外部環境の温度変化への追随が遅れる。例えば外部の温度が急に低下すると、筐体37の外側と内側との境界に位置する保護部材31が、筐体内部の露点温度よりも低くなってしまう場合がある。このような場合、保護部材31が防曇機能を有していないと、保護部材31の筐体37内部側に水滴が付着して曇りが生じる。しかし、本発明に係る保護部材31の場合、保護部材31の温度が筐体37内部の露点温度より低くなり、水滴となる水分量が所定量よりも少ない場合は、空間内の水分は有機層に吸着され、保護部材31の表面の曇りが抑制される。水滴となる水分量がさらに増えると、有機層に吸着しきれない水分は無機多孔質膜を滑るように広がり、無機多孔質膜の表面に水膜を形成する。そのため、光学レンズ32の表面には曇りの原因となる水滴が形成されず、曇りを抑制することができる。
撮像装置30は、画角調整するパンチルト、撮像条件等を制御するコントローラ、取得した映像データを保存しておく記憶装置、出力部36から出力されたデータを外部に転送する転送手段などとともに、撮像システムを構成することができる。
(1)酸化ケイ素粒子分散液1の調製
鎖状の酸化ケイ素粒子の2-プロパノール(IPA)分散液(日産化学工業株式会社製;IPA-ST-UP(商品名);平均粒径:12nm、固形分濃度:15質量%)500gに1-エトキシ-2-プロパノールを加えながらIPAを留去して、固形分濃度3.64質量%の鎖状酸化ケイ素粒子の1-エトキシ-2-プロパノール分散液2060.8gを調製した。
球状の酸化ケイ素粒子の1-メトキシ-2-プロパノール(以下、PGMEと言う)分散液(日産化学工業株式会社製、PGM-ST(商品名)、平均粒径:12nm、固形分濃度:30質量%)370gに1-エトキシ-2-プロパノールを加えて、固形分濃度5.5質量%の球状酸化ケイ素粒子の1-エトキシ-2-プロパノール分散液2018.2gを調製した。
カルボキシル基(pKa=4.0~4.6)を有する有機ポリマーとして、ポリアクリル酸(和光純薬工業株式会社製;平均分子量:25,000)240gをPGMEと純水の混合溶媒(質量比:PGME/純水=7/3)750gに溶解し、24質量%のポリアクリル酸溶液3を調製した。
上記ポリアクリル酸溶液3の50gに3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製;KBM-403(商品名))3.9gを加えた後、2時間攪拌してポリアクリル酸溶液4を調製した。ガスクロマトグラフィー測定により、攪拌中にメタノールの生成が見られ、添加した3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランが加水分解・縮合してオリゴマー化されていることが確認された。
上記ポリアクリル酸溶液3の50gに2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製;KBM-303(商品名))3.9gを加えた後2時間攪拌してポリアクリル酸溶液8を調製した。攪拌中にメタノールの生成が見られ、添加した2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランが加水分解・縮合してオリゴマー化されていることが確認された。
上記ポリアクリル酸溶液3の50gに1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル(東京化成工業株式会社製)1.8gと3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン0.24gを加えた後、2時間攪拌したポリアクリル酸溶液を、PGMEと純水の混合溶媒(質量比:PGME/純水=7/3)で2倍、6倍に希釈した濃度の異なる溶液をそれぞれポリアクリル酸溶液9、10とした。
上記ポリアクリル酸溶液3の50gに2,4,6-トリス[ビス(メトキシメチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン(三和ケミカル株式会社製;ニカラックMX-706(商品名))2.4gと3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン0.24gを加えた後、2時間攪拌したポリアクリル酸溶液を、PGMEと純水の混合溶媒(質量比:PGME/純水=7/3)で2倍に希釈し、ポリアクリル酸溶液11とした。
多入射角分光エリプソメーター(ジェー・エー・ウーラム・ジャパン(株)製;VASE(商品名))を用いて波長380nmから800nmまで測定し、解析から膜厚を求めた。
多入射角分光エリプソメーターを用いて波長380nmから800nmまで測定した。屈折率は波長550nmでの屈折率とした。
分光反射率測定機(オリンパス株式会社製;USPM-RU(商品名))を用いて波長380nmから780nmの絶対反射率を測定し、波長450~650nmの反射率の平均値を求めた。反射率の平均値は以下の基準で評価した。
A:平均値0.5%以下のもの。
B:平均値0.5%超1.0%以下のもの。
C:平均値1.0%超のもの。
全自動接触角計(共和界面科学株式会社製;DMo-701(商品名))を用い、純水2μLの液滴を接触させた時の接触角を23℃、40%RHの環境で測定した。測定結果を表1に示す。
防曇性評価装置(共和界面科学株式会社製;AFA-2(商品名))を用いて、25℃に保持した透明基板を15℃まで冷却しながら25℃で70%RHの雰囲気に放置し、透過像を5秒毎に600秒まで記録した。透過像から圧縮防曇指数解析を行い、圧縮防曇指数の時間変化をプロットした。
得られたプロットから圧縮防曇指数が40以下になるまでの時間を読み取り、以下の基準で防曇性を評価した。
A:300秒以上のもの。
B:150秒以上300秒未満のもの。
C:150秒未満のもの。
実施例1では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状のガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液4を適量滴下し、1200rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚3100nmの有機層(下層)を形成した。該有機層上に上記の酸化ケイ素粒子分散液1を適量滴下し、4000rpmで20秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱することで該有機層上に膜厚120nmの鎖状酸化ケイ素粒子多孔質層(表層)を形成した。
KBM-403:3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン
KBM-303:2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
TMG:1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル
MX-706:2,4,6-トリス[ビス(メトキシメチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン
実施例2では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液5を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚980nmの有機層を形成した。その後は実施例1と同様の方法で該有機層上に鎖状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の平均反射率は0.18%であり、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく、防曇性評価後の平均反射率も0.18%で変化がなかった。
実施例3では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液6を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚490nmの有機層を形成した。その後は実施例1と同様の方法で該有機層上に鎖状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の平均反射率は0.17%(図5)であり、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく(図6)、防曇性評価後の平均反射率も0.17%で変化がなかった。
実施例4では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液7を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚250nmの有機層を形成した。その後は実施例1と同様の方法で該有機層上に鎖状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の平均反射率は0.17%であり、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく、防曇性評価後の平均反射率も0.18%で殆ど変化がなかった。
実施例5では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液8を適量滴下し、1200rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚3040nmの有機層を形成した。その後は実施例1と同様の方法で該有機層上に鎖状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の平均反射率は0.18%であり、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく、防曇性評価後の平均反射率も0.19%で殆ど変化がなかった。
実施例6では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液9を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚1050nmの有機層を形成した。その後は実施例1と同様の方法で該有機層上に鎖状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の平均反射率は0.19%(図7)であり、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく(図8)、防曇性評価後の平均反射率も0.19%で変化がなかった。
実施例7では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液10を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚230nmの有機層を形成した。その後は実施例1と同様の方法で該有機層上に鎖状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の平均反射率は0.18%(図9)であり、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく、防曇性評価後の平均反射率も0.18%で変化がなかった。
実施例8では、直径(φ)60mm、厚さ4mmの円板状ポリカーボネート基材(nd=1.58)上に、上記のポリアクリル酸溶液9を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で120℃、40分間加熱硬化することで膜厚1070nmの有機層を形成した。該有機層上に上記の酸化ケイ素粒子分散液1を適量滴下し、4000rpmで20秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で120℃、40分間加熱することで該有機層上に膜厚123nmの鎖状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の屈折率は1.236、平均反射率は0.20%(図10)、純水の接触角は10°であった。また、屈折率から求めた空孔率は49%であった。さらに、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく(図11)、防曇性評価後の平均反射率も0.21%で殆ど変化がなかった。
実施例9では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液11を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚1020nmの有機層を形成した。その後は実施例1と同様の方法で該有機層上に鎖状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の平均反射率は0.19%であり、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく、防曇性評価後の平均反射率も0.18%で殆ど変化がなかった。
実施例10では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液5を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚980nmの有機層を形成した。該有機層上に上記の酸化ケイ素粒子分散液2を適量滴下し、4500rpmで20秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱することで該有機層上に膜厚105nmの球状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の屈折率は1.313であり、平均反射率は0.52%、純水の接触角は7°であった。また、屈折率から求めた空孔率は32%であった。さらに、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく、防曇性評価後の平均反射率も0.52%で変化がなかった。
実施例11では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液7を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚220nmの有機層を形成した。その後は実施例10と同様の方法で該有機層上に球状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の平均反射率は0.51%(図12)であり、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく(図13)、防曇性評価後の平均反射率も0.51%で変化がなかった。
実施例12では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液9を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚1040nmの有機層を形成した。その後は実施例10と同様の方法で有機層上に球状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の平均反射率は0.48%(図14)であり、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく、防曇性評価後の平均反射率も0.49%で殆ど変化がなかった。
実施例13では、直径(φ)60mm、厚さ4mmの円板状ポリカーボネート基材(nd=1.58)上に、上記のポリアクリル酸溶液9を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚1080nmの有機層を形成した。該有機層上に上記の酸化ケイ素粒子分散液2を適量滴下し、4500rpmで20秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で120℃、40分間加熱することで該有機層上に膜厚108nmの球状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の屈折率は1.314、平均反射率は0.50%(図15)、純水の接触角は8°であった。また、屈折率から求めた空孔率は32%であった。さらに、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく(図16)、防曇性評価後の平均反射率も0.51%で殆ど変化がなかった。
実施例14では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液11を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚1000nmの有機層を形成した。その後は実施例10と同様の方法で該有機層上に球状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の平均反射率は0.51%であり、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく、防曇性評価後の平均反射率も0.51%で変化がなかった。
実施例15では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状のガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液5を適量滴下し、1200rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚980nmの有機層を形成した。ケイ酸エチル5.2g、ブロックコポリマー(Pluronic P123(商品名)、BASF社製)0.7g、エタノール10g、0.01mol/Lの希塩酸2.7gを混合したゾル液を該有機層上に適量滴下し、2000rpmで20秒スピンコートした。熱風循環オーブン中で160℃、4時間加熱し、さらにUV洗浄装置(アイグラフィックス社製;OC-2506(商品名))で10分間処理してブロックコポリマーを除去することによって、該有機層上に膜厚110nmの酸化ケイ素多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の屈折率は1.265、平均反射率は0.20%(図17)、純水の接触角は7°であった。また、屈折率から求めた空孔率は42%であった。さらに、防曇性評価では600秒経過しても曇ることはなく、防曇性評価後の平均反射率も0.22%で殆ど変化がなかった。
比較例1では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記の酸化ケイ素粒子分散液1を適量滴下し、4000rpmで20秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱することで膜厚122nmの鎖状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の屈折率は1.234、平均反射率は0.16%(図18)、純水の接触角は9°であった。また、屈折率から求めた空孔率は49%であった。さらに、防曇性評価では75秒で曇り始め100秒で完全に曇った(図19)。また防曇性評価後の平均反射率は0.16%で変化がなかった。
比較例2では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に上記の酸化ケイ素粒子分散液2を適量滴下し、4500rpmで20秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱することで膜厚107nmの球状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の屈折率は1.312、平均反射率は0.52%(図20)、純水の接触角は7°であった。また、屈折率から求めた空孔率は32%であった。さらに、防曇性評価では65秒で曇り始め95秒で完全に曇った。また、防曇性評価後の平均反射率は0.52%で変化がなかった。
比較例3では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、ケイ酸エチル5.2g、ブロックコポリマー(Pluronic P123、BASF社製)0.7g、エタノール10g、0.01mol/Lの希塩酸2.7gを混合したゾル液を適量滴下し、2000rpmで20秒スピンコートした。熱風循環オーブン中で160℃、4時間加熱し、さらにUV洗浄装置(アイグラフィックス社製;OC-2506(商品名))で10分間処理してブロックコポリマーを除去することによって、膜厚110nmの酸化ケイ素多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の屈折率は1.265、平均反射率は0.22%(図21)、純水の接触角は7°であった。また、屈折率から求めた空孔率は42%であった。さらに、防曇性評価では70秒で曇り始め100秒で完全に曇った。また防曇性評価後の平均反射率は0.24%で殆ど変化がなかった。
比較例4では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液4を適量滴下し、1200rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚3080nmの有機層を形成したが、多孔質層は形成しなかった。
形成された有機層の平均反射率は4.40%(図22)、純水の接触角は43°であった。防曇性評価では205秒で曇り始め230秒で完全に曇った(図23)。防曇性評価後の平均反射率は4.70%で膨潤が原因と思われる変化が見られた。
比較例5では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液5を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚500nmの有機層を形成したが、多孔質層は形成しなかった。
形成された有機層の平均反射率は4.15%、純水の接触角は41°であった。防曇性評価では90秒で曇り始め120秒で完全に曇った。防曇性評価後の平均反射率は4.30%で膨潤が原因と思われる変化が見られた。
比較例6では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、上記のポリアクリル酸溶液9を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで膜厚1050nmの有機層を形成したが、多孔質層は形成しなかった。
形成された有機層の平均反射率は4.37%、純水の接触角は37°であった。防曇性評価では125秒で曇り始め150秒で完全に曇った。防曇性評価後の平均反射率は4.50%で膨潤が原因と思われる変化が見られた。
比較例7では、直径(φ)70mm、厚さ3mmの円板状ガラス基材(nd=1.52)上に、ポリアクリル酸溶液3を、PGMEと純水の混合溶媒(質量比:PGME/純水=7/3)で2倍に希釈した液を適量滴下し、3000rpmで30秒スピンコートした後、熱風循環オーブン中で140℃、30分間加熱硬化することで、膜厚3150nmの、有機架橋鎖を有していない有機層を形成した。その後は実施例1と同様の方法で該有機層上に鎖状酸化ケイ素粒子多孔質層を形成した。
得られた多孔質層の平均反射率は0.28%であったが、反射光にムラが見られた。防曇性評価では230秒で曇り始め、260秒で圧縮防曇指数が0となり完全に曇った。防曇性評価後の平均反射率も1.20%で著しく悪化した。
酸化ケイ素多孔質層のみが設けられた比較例1~3の透明部材の反射率は低く、防曇性評価後も反射率の変化は小さいが、防曇性評価における曇り始めまでの時間は100秒を大きく下回った。一方、酸性基を有するポリマーと架橋剤の硬化膜である有機層のみが設けられた比較例4~6では、その膜厚に応じて曇り始めるまでの時間を200秒程度まで伸ばすことができるが、吸湿の影響をうけて反射率が高くなってしまった。酸性基を有するが、有機架橋鎖を有していないポリマー膜上に酸化ケイ素多孔質層が形成された比較例7では、曇り始めるまでの時間を200秒超まで伸ばすことができたが、防曇試験時にポリマーが多孔質層内に拡散したためか反射率が著しく低下した。いずれの比較例も、防曇性評価では200秒を超えると圧縮防曇指数が0となり、完全に曇ってしまった。
2 基材
3 防曇性積層体
4 有機層
5 多孔質層
6 有機分子鎖ネットワーク
7 酸性基集合体
8 酸化ケイ素体
9 空孔
10 酸化ケイ素粒子
Claims (25)
- 基材上に、該基材側から有機層と無機多孔質層をこの順に、両層が接触するように積層してなる積層体を設けてなる透明部材であって、前記有機層が、酸性基を有する有機ポリマーと、メチロール基またはアルキル化メチロール基を有する化合物またはこれらの二量体や三量体、エポキシ基を有する化合物またはこれらの二量体や三量体、オキセタニル基を有する化合物またはこれらの二量体や三量体、ビニルエーテル基を有する化合物、および酸性基と反応する複数種の有機基を有する化合物の群から選択される少なくとも1種の架橋剤と、の硬化物であって、有機ポリマー鎖と有機架橋鎖とからなる有機分子ネットワークと、酸性基集合体と、を含む、ことを特徴とする透明部材。
- 前記有機層が、前記酸性基を有する有機ポリマーと、1,3-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,3-ビス(ヒドロキシメチル)-5-[1,3-ビス(ヒドロキシメチル)ウレイド]ヒダントイン、1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、1,3-ビス(メトキシメチル)-4、5-ジメトキシ-2-イミダゾリジノン、1,3-ビス(メトキシメチル)尿素、2,6-ジヒドロキシメチル-4-メチルフェノール、2,4-ジヒドロキシメチル-6-メチルフェノール、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジヒドロキシメチルフェニル)プロパン、からなる群より選択されるいずれか1種の架橋剤と、の硬化物であることを特徴とする請求項1に記載の透明部材。
- 前記無機多孔質層における元素比C/Siが3/100以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の透明部材。
- 前記無機多孔質層の平均孔径が、3nm以上30nm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の透明部材。
- 前記有機架橋鎖の炭素数が3以上30以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の透明部材。
- 前記酸性基がカルボキシル基またはチオカルボキシル基であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の透明部材。
- 前記酸性基のpKaが5以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の透明部材。
- 前記有機基がカチオン硬化性の有機基であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の透明部材。
- 前記有機層の厚みが、100nm以上5000nm以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の透明部材。
- 前記無機多孔質層が80重量%以上の酸化ケイ素粒子を含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の透明部材。
- 前記無機多孔質層の厚みが70nm以上150nm以下であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の透明部材。
- 前記無機多孔質層の空孔率が、10体積%以上70体積%以下であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の透明部材。
- 前記無機多孔質層の表面の純水接触角が3°以上30°以下であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の透明部材。
- 請求項1乃至13のいずれか一項に記載の透明部材を用いることを特徴とするカバー部材。
- 請求項1乃至13のいずれか一項に記載の透明部材を用いることを特徴とする光学系用レンズ。
- 筐体と、
前記筐体の内部に配置された光学系と、
前記光学系を通して入射した映像を信号に変換するイメージセンサと、
を備える撮像装置であって、
前記光学系は、前記筐体の外側と内側との境界に設けられた透明部材を含んでおり、
前記透明部材は、基材と、前記基材の前記筐体の内部側の面に、基材側から有機層、無機多孔質層の順に、両層が接触するように積層してなる積層体を有し、
前記有機層は、酸性基を有する有機ポリマーと、メチロール基またはアルキル化メチロール基を有する化合物またはこれらの二量体や三量体、エポキシ基を有する化合物またはこれらの二量体や三量体、オキセタニル基を有する化合物またはこれらの二量体や三量体、ビニルエーテル基を有する化合物、および酸性基と反応する複数種の有機基を有する化合物の群から選択される少なくとも1種の架橋剤と、の硬化物であって、有機ポリマー鎖と有機架橋鎖とからなる有機分子ネットワークと、酸性基集合体と、を含むことを特徴とする撮像装置。 - 前記有機層が、前記酸性基を有する有機ポリマーと、1,3-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,3-ビス(ヒドロキシメチル)-5-[1,3-ビス(ヒドロキシメチル)ウレイド]ヒダントイン、1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、1,3-ビス(メトキシメチル)-4、5-ジメトキシ-2-イミダゾリジノン、1,3-ビス(メトキシメチル)尿素、2,6-ジヒドロキシメチル-4-メチルフェノール、2,4-ジヒドロキシメチル-6-メチルフェノール、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジヒドロキシメチルフェニル)プロパン、からなる群より選択されるいずれか1種の架橋剤と、の硬化物であることを特徴とする請求項16に記載の撮像装置。
- 前記無機多孔質層における元素比C/Siが3/100以下であることを特徴とする請求項16または17に記載の撮像装置。
- 前記無機多孔質層の平均孔径が、3nm以上30nm以下であることを特徴とする請求項16乃至18のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 前記無機多孔質層の厚みが70nm以上150nm以下であることを特徴とする請求項16乃至19のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 基材上に積層体が設けられた透明部材の製造方法であって、
基材上に、溶液の塗布および加熱硬化により有機ポリマー鎖と有機架橋鎖から構成される有機分子鎖ネットワークおよび酸性基集合体を含む有機層を形成する工程;および
前記有機層上に液体の塗布により酸化ケイ素を含む親水性の無機多孔質層を形成する工程を含み、
前記溶液が、酸性基を有する有機ポリマーと、メチロール基またはアルキル化メチロール基を有する化合物またはこれらの二量体や三量体、エポキシ基を有する化合物またはこれらの二量体や三量体、オキセタニル基を有する化合物またはこれらの二量体や三量体、ビニルエーテル基を有する化合物、および酸性基と反応する複数種の有機基を有する化合物の群から選択される少なくとも1種の架橋剤とを含むことを特徴とする透明部材の製造方法。 - 前記有機層が、前記酸性基を有する有機ポリマーと、1,3-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,3-ビス(ヒドロキシメチル)-5-[1,3-ビス(ヒドロキシメチル)ウレイド]ヒダントイン、1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、1,3-ビス(メトキシメチル)-4、5-ジメトキシ-2-イミダゾリジノン、1,3-ビス(メトキシメチル)尿素、2,6-ジヒドロキシメチル-4-メチルフェノール、2,4-ジヒドロキシメチル-6-メチルフェノール、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジヒドロキシメチルフェニル)プロパン、からなる群より選択されるいずれか1種の架橋剤と、の硬化物であることを特徴とする請求項21に記載の透明部材の製造方法。
- 前記無機多孔質層における元素比C/Siが3/100以下であることを特徴とする請求項21または22に記載の透明部材の製造方法。
- 前記有機架橋鎖の炭素数が3以上30以下であることを特徴とする請求項21乃至23のいずれか一項に記載の透明部材の製造方法。
- 前記親水性の無機多孔質層を形成する工程において、酸化ケイ素粒子を分散した液体を用いることを特徴とする請求項21乃至24のいずれか一項に記載の透明部材の製造方法。
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