JP7270261B2 - 表示制御システム - Google Patents
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Description
図1に示すように、車両内のダッシュボード10には、センターコンソール11が組み込まれており、そのセンターコンソール11の左側には、車両ECUに接続されたコネクタ12が設置されている。また、センターコンソール11の上側には、本実施例の特徴を成す車搭載用の表示装置20が設置されている。そして、コネクタ12には、OBDII(オービーディーツー)アダプタ13が着脱自在に接続され、OBDIIアダプタ13の出力側がケーブル14を介して表示装置20に接続されている。
図1に示した表示装置20は、本実施例の表示制御を行う制御部21と、表示駆動回路31と、ドットマトリクス構成から成るLCD等の表示部32とを備えている。
制御部21は、入出力インターフェイス21a、CPU21b、ROM21c、RAM21d、グラフィックチップ21e、及び不揮発性メモリから成るグラフィックメモリ21fを備え、これらのモジュールがシステムバスを経由して接続されている。
入力インターフェイス21aは、車両の走行に伴って変化する複数の値として例えばエンジン回転数や車速の現在値を、OBDIIアダプタ13を介して車両ECUから取得し、システムバス21gへ出力する回路である。図示はしないが、車両ECUには、エンジン回転数センサや車速センサなどの各種センサが接続されており、制御部21の入力インターフェイス21aが、エンジン回転数センサ及び車速センサで検出されたエンジン回転数と車速の現在値をOBDIIアダプタ13を介して取得する。
グラフィックチップ21eは、CPU21bからの表示指令に応じて、順次、表示画像信号を生成してグラフィックメモリ21fに一旦描画しておき、所定の表示タイミング毎に表示駆動回路31へ送る。表示駆動回路31は、グラフィックチップ21eからの表示画像信号に基づいて、表示部32に画像を表示する。具体的には、グラフィックチップ21eは、RGBのカラー信号等に変換した表示画像信号を、表示駆動回路31内のXドライバ及びYドライバへ出力する。そして、表示画像信号が、XドライバとYドライバによって各々の同期信号に同期して表示部32の各画素に送られ、XドライバとYドライバとの交点部分の画素が表示状態となる。さらに、Xドライバ及びYドライバを一定時間で走査することにより、ドットマトリクス構成の表示部32の画面に1枚分の表示画像が表示されるようになっている。
図3に例示するバーグラフ態様の表示画像は、エンジン回転数の大きさに応じた位置としての表示(「エンジン回転数用バー表示」と呼ぶ)に対応して、略矩形状の表示領域から成る同一幅(画面横方向のサイズ)の複数の指示部41(図3の例では15個)が横直線上に一定間隔で配置される。同様に、変速比の大きさに応じた位置としての表示(「変速比用バー表示」と呼ぶ)に対応して、各指示部41と同一幅の複数の指示部42(図3の例では15個)が横直線上に上記各指示部41間と同じ一定間隔で配置される。そして、これらエンジン回転数用バー表示と変速比用バー表示とが所定の間隔を空けて対向して横直線上に配置される。この空き間隔は、各バー表示内における指示部41、42の各々の間隔よりも広く設定されている(図3の例では指示部41または42の8個分程度)ほか、各バー表示内の指示部41、42の高さ(画面縦方向のサイズ)よりも広く設定されている。これにより、エンジン回転数用バー表示と変速比用バー表示とが重ならないで横直線上に配置されることになる。
変速比=回転数/(車軸回転数*最終減速比) ・・・(2)
時速:60[km/h]、エンジン回転数:2000[rpm]、最終減速比:5.0、タイヤ外径:2.0[m]である場合では、次のように算出される。なお、本例のタイヤ外径は、タイヤ幅:195[mm]、扁平率65[%]、15インチの場合を想定している。
車軸回転数/min=1000/2=500
変速比=2000/(5*500)=0.8
具体的には、エンジン回転数については、0[rpm]から7000[rpm]までの範囲が、例えば図3の指示部41の個数に合わせて15区分に均等区分けされ、各区分毎にコードデータが割り振られている。同様に、変速比については、「L」から「H」までの範囲が15区分に均等区分けされ、各区分毎にコードデータが割り振られている。ここで、コードデータとは、各区分を識別するためのデータであり、例えば番号データや、記号データ、数値データ、或いはこれらを組み合わせたデータであってもよい。
具体的に説明すると、ROM21cに格納されている制御プログラムには、エンジン回転数用バー表示について、個々のコードデータに対応して、「0」側から何個目の指示部41まで点灯状態にするかなどの制御処理がプログラムされている。具体的には、たとえは現在のエンジン回転数の値が467[rpm]から933[rpm]までの第2区分の範囲にあれば、コードデータ「A002」が指定される。その結果、指示部41が左端の1個目から2個目までが点灯状態となり、残りの3個目から右端の15個目までが消灯状態となる。同様に、変速比用バー表示については、個々のコードデータに対応して、「L」側から何個目の指示部42まで点灯状態にするかなどの制御処理がプログラムされている。具体的には、例えば現在の変速数の値が第5区分の範囲にあれば、コードデータ「B005」が指定される。その結果、指示部42が右端の1個目から5個目までが点灯状態となり、残りの6個目から左端の15個目までが消灯状態となる。
(1)運転者は、車両の走行に伴って変化する複数の値として例えばエンジン回転数と変速比を、各々の値の変化を視認可能に、各々の値の大きさに応じた位置として視認可能であるとともに、車両の走行に伴って変化する位置同士の間隔の大きさから、車両の走行に関する状態の良否の度合いとしてエコ運転の度合いを、容易に把握することができる。例えば、運転時には車両前方や周囲の状況を常に見て運転をする必要があり、表示部32を凝視することができないが、このような構成によれば、運転者は、表示部32をちら見するだけで、エンジン回転数と変速比の大きさを視認できその変化視認できるとともに、エコ運転の度合いを、図3の例で示すように消灯表示域41bと42bを合わせた間隔の大きさとして容易に把握することができる。
本実施例は、上記実施例1のバーグラフ表示態様において、エンジン回転数及び変速比に加えて瞬間燃費と平均燃費もバーグラフ表示可能に構成したものである。
図5は、実施例2に係るバーグラフ表示態様の一例を示す画面表示図であり、図3と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施例は、異なる所定時間で評価される値として、瞬間燃費と平均燃費を用いる。車両の走行に伴って変化する複数の値として、瞬間燃費は、運転者にとってリアルタイムな走行に関する状態を示す値であると認識される値であり、平均燃費は、累計的な走行に関する状態を示す値であると認識される値である。
燃費の状態が良くなる方向を示す矢印53,54も、それぞれ瞬間燃費用バー表示と平均燃費用バー表示のサイド側に配置されている。瞬間燃費と平均燃費は、その値が大きくなるほど燃費の良い状態を示しているが、本例では、図5に示すように、バーグラフ表示の現在値が矢印53、54の方向へ移行すれば燃費が良くなるように表示される。また、瞬間燃費と平均燃費の大きさに応じた位置としての表示は、その増減方向がそれぞれ異なるように表示される。すなわち、図5に示すように、瞬間燃費は、表示画面の正面に対して上側から下側へ増加するように「1以下」から「100以上」で表示され、平均燃費は、下側から上側へ増加するように「0」から「50」で表示される。
次のステップS24では、CPU21bは、ステップS22で取得した車速から求めた走行距離とその走行距離の間における燃料噴射量の各値に基づいて、公知の算出方法により例えば、瞬間燃費は、1秒以下の間(例えば0.2秒間)のように、平均燃費に比べ極めて短い時間の間の走行距離とその間の燃料噴射量に基づいて算出するとよい。さらに、得られた瞬間燃費に基づいて、例えばイグニッションスイッチがオン状態になってから現時点までの平均燃費を算出して、ステップS25へ進む。
運転者は、瞬間燃費と平均燃費とを、これらの値の変化を視認可能に、これらの値の大きさに応じた位置として視認可能であるとともに、これらの値の位置同士の間隔(図5の例では、消灯表示域51bと52bを合わせた間隔)の大きさから、車両の走行に関する状態の良否の度合いとして例えば燃費の良否の度合いを、容易に把握することができる。すなわち、運転者にとってリアルタイムな走行に関する状態を示す値であると認識される瞬間燃費と、車両の走行に伴って変化する累計的な走行に関する状態を示す平均燃費との双方に基づく、燃費の良否の度合いをこれらの値の位置同士の間隔の大きさから容易に把握できる。
本実施例は、上記実施例2のバーグラフ表示態様において、平均燃費に対する瞬間燃費の状態を対比可能に表示するものである。
図7は、実施例3に係るバーグラフ表示態様の一例を示す画面表示図であり、また、図8(a),(b),(c)は、図7のバーグラフ表示態様の詳細を示す部分拡大図である。これら図において図5と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施例では、図5に示したバーグラフ形態の表示画像において、瞬間燃費用バー表示の指示部51に平行して、平均燃費の現在値を示す閾値ライン61を表示するようにしたものである。したがって、この閾値ライン61は、平均燃費の現在値に応じて、上下方向に移動することになる。そして、現在の瞬間燃費が平均燃費に比べて、同じか小さければ(点灯表示域51aの上端が閾値ライン61と一致しているかそれ以下)、瞬間燃費用バー表示の点灯表示域51aを図8(a)に示すように青色で表示する。現在の瞬間燃費が平均燃費よりもやや大きければ(点灯表示域51aの上端が閾値ライン61を例えば指示部2個分まで越える程度)、点灯表示域51aを図8(b)に示すように黄色で表示する。そして、現在の瞬間燃費が平均燃費よりもかなり大きければ(点灯表示域51aの上端が閾値ライン61を例えば指示部3個分以上)、点灯表示域51aを図8(c)に示すように赤色で表示する。
ステップS27では、グラフィックチップ21eがCPU21bからの表示指令に基づいてバーグラフ形態の表示画像の表示処理を行う。すなわち、上述したエンジン回転数用バー表示、変速比用バー表示、色別表示の瞬間燃費用バー表示、及び平均燃費用バー表示に相当するバーグラフ形態に、閾値ライン61表示を加えた1枚分の表示画像データは、一旦グラフィックメモリ21fに描画された後、グラフィックチップ21eの制御により、表示駆動回路31を介して表示部32に表示される。
図10(a),(b)は、実施例4に係るアニメーション表示態様の一例を示す画面表示図である。
図10(a),(b)に例示するアニメーション表示態様の表示画像は、無段変速機の変速比の変動を無段変速機のギア部71の状態変化で模した上面視表示域70を備えている。さらに、この上面視表示域70に対応して、側面視表示域80が並列配置されている。側面視表示域80は、エンジン回転数の値の変動を、エンジン駆動軸72に接合されるギアを示す回転域73の回転の速さで模し、さらに車軸回転数の値の変動を、車軸74に接合されるギアを示す回転域75の回転の速さで模したアニメーション表示域である。
本実施例は、上述した実施例3の構成に加えて、アニメーション動作で表示する画面を備えるものである。実施例3の画面(図5、図7)と、アニメーション動作で表示する画面(図10)とは、同一の画面上の異なる位置に同時に表示する。
図11は、実施例4に係る表示装置20の表示制御処理を示すフローチャートであり、この表示制御処理は、ROM21cに記憶されている制御プログラムをCPU21bが実行することにより実現される。
ステップS55では、CPU21bは、ステップS54で得られた現在値に対応するコードデータに基づいて、上述した図10で示した表示形態の1枚分の表示画像データを生成する。
続くステップS56では、グラフィックチップ21eが上記表示指令に基づいて、図10に示すような表示画像の表示処理を行う。すなわち、上述した形態の1枚分の表示画像データは、一旦グラフィックメモリ21fに描画された後、グラフィックチップ21eの制御により、表示駆動回路31を介して表示部32に表示される。
なお、上記説明では、実施例3の画面(図5、図7)と、アニメーション動作で表示する画面(図10)とを、同一の画面上の異なる位置に同時に表示するようにしたが、同時に表示するのではなく、切り替えて表示してもよい。
図12(a),(b)は、実施例5に係るニードルメータ表示態様の一例を示す画面表示図である。
図12(a),(b)に例示するニードルメータ表示態様の表示画像は、無段変速機の変速比の値の変動を円形域81の形状変化で模し、エンジン回転数の値の変動を矢印域82の回転状態で模している。矢印域82は、円形域81の中に配置される。
変速比が高くエンジン回転数が小さい状態では、図12(a)に示すように、円形域81が満月状に点灯表示されるとともに、矢印域82の矢の方向が真上に向けられた形状に点灯表示される。また、変速比が低くエンジン回転数が大きい状態では、図12(b)に示すように、円形域81が大きく欠けて三日月状に点灯表示されるとともに、矢印域82の矢の方向が時計方向へ大きく回転した形状に点灯表示される。
本実施例は、上述した実施例3の構成に加えて、ニードルメータ表示態様の画面を備えるものである。実施例3の画面(図5、図7)と、ニードルメータ表示態様の画面(図12)とは、同一の画面上の異なる位置に同時に表示する。
なお、上記説明では、実施例3の画面(図5、図7)と、ニードルメータ表示態様の画面(図12)とを、同一の画面上の異なる位置に同時に表示するようにしたが、同時に表示するのではなく、切り替えて表示してもよい。
本実施例は、複数の値として例えばエンジン回転と車速をグラフ軸とし、変速比の変化を示す車両走行ログ(以下、変速比ログと呼ぶ)のグラフを表示するものである。
図13は、実施例6に係るグラフ表示画像の一例を示す画面表示図である。
図13に示すように、エンジン回転数の大きさが縦軸方向に表示され、車速の大きさが横軸方向に表示される。そして、図中のラインL1とL2は、自動車諸元表より算出したそれぞれ最大・最小の変速比を示している。また、ラインL1の左側の曲線CLは、車両走り出し時のトルクコンバータの滑り(マニュアル車のクラッチの滑りに相当)に対応した変速比の推移を示している。変速比は、トルクコンバータの滑りがなければ、基本的にこのラインL1とL2の内側の範囲(図13のWO)で推移する。なお、図13の例では、タイヤの外径が724mm(225/65 R17)、変速比が2.396~0.428、最終減速比が5.470のケースを表している。
本実施例は、上述した実施例3の構成に加えて、変速比ログのグラフを表示する画面を備えるものである。実施例3の画面(図5、図7)と、変速比ログのグラフを表示する画面(図13)とは、同一の画面上の異なる位置に同時に表示する。
図14に示すように、ステップS61からステップS63までの処理は、図4のステップS11からステップS13までの処理と同様である。ステップS64では、算出した変速比を基に、変速比ログを求め、ステップS65では、エンジン回転数、車速、変速比ログの各値を用いて図13に示すようなグラフを表示する。
本発明は、図示の実施例に限定されず、種々の変形が可能である。その変形例としては例えば次のようなものがある。
また、例えば図3の表示の構成において、右側の指示部42を「変速比」に代えてハイブリッド車両における「モータ回転数」とし、モータ回転数が低い側を右側、モータ回転数が高い側を左側とすると、それぞれの基準位置から指示位置までの変位量により、エンジンとモーターの回転数を把握できるとともに、両者の指示位置の間隔とにより、総合的なエネルギーの利用状態を把握することが容易にできる。この間隔が広ければ広いほど、総合的なエネルギーの使用量は低く、この間隔が狭くなればなるほそ総合的なエネルギーの使用量は高いことが一目でわかる。
21b CPU
21c ROM
21d RAM
21e グラフィックチップ
21f グラフィックメモリ
31 表示駆動回路
32 表示部
Claims (2)
- 車両の走行に伴って変化する第1の値および第2の値と、前記走行に関する状態の良否の度合いの指標を表示する制御を行う機能であって、
前記車両の走行中の第1の期間毎に評価される前記第1の値を第1の位置の指示により表示し、
前記車両の走行中の前記第1の期間よりも長い第2の期間で評価される前記第2の値を第2の位置の指示により表示し、かつ
前記第1の位置と前記第2の位置との間の距離を、前記車両の走行に関する状態の良否の度合いの指標として表示する制御を行う機能
を有し、
前記表示する制御を行う機能は、前記第1の位置の指示、及び前記第2の位置の指示を、同一の直線上の位置を指示することにより行い、前記第1の位置と第2の位置との間の距離が大きいほど前記車両の走行に関する状態が良好であることを示すような表示をする
システム。 - 請求項1に記載のシステムとしての機能を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
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