JP7268713B1 - オーバーヘッドコンベア、及びオーバーヘッドコンベアを用いたワークの搬送方法 - Google Patents

オーバーヘッドコンベア、及びオーバーヘッドコンベアを用いたワークの搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】1次キャリアに対して鉛直軸まわりに回転可能な、ワークを支持する2次キャリアを備えたオーバーヘッドコンベアにおいて、前記ワークに対して行う作業の作業性を悪化させない。【解決手段】ワークWを積載するキャリアCを搬送するオーバーヘッドコンベアAである。キャリアCは、1次キャリア1、及びワークWを支持するハンガHを有する2次キャリア2からなる。2次キャリア2を鉛直軸Vまわりに回転させる回転駆動装置3と、1次キャリア1に対して2次キャリア2を回転不能状態にする摩擦ブレーキ装置4と、地上側に設置した、2次キャリア2を所定回転終了位置Qに位置決めする回転位置決め装置5とを備える。摩擦ブレーキ装置4は、その作動状態で、1次キャリア1に設けた本体が有する摩擦部材を2次キャリアに設けた制動部材に圧接させる。【選択図】図3

Description

本発明は、キャリアに積載したワークを吊り下げた状態で搬送するオーバーヘッドコンベアに関する。
搬送経路に沿って敷設された走行レールに係合するトロリにより吊り下げられた、ワークを積載するキャリアを搬送するオーバーヘッドコンベアとして、前記キャリアを、前記トロリを備えた1次キャリア(例えば、特許文献1の枠体28)と、前記ワークを支持する2次キャリア(例えば、特許文献1のハンガ30)とで構成し、前記1次キャリアに対して前記2次キャリアを鉛直軸(例えば、特許文献1の上下軸心29)まわりに回転可能としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のオーバーヘッドコンベアは自動車製造ラインに用いるものであり、ハンガ30は前記ワークである自動車ボディ55を支持する。特許文献1のオーバーヘッドコンベアは、枠体28に対してハンガ30を回転不能状態にするロック装置31と、ロック装置31を解除して枠体28に対してハンガ30を回転可能状態にする解除装置50とを備える。
ロック装置31は、ハンガ30に設けた上下方向のロック穴48にロックピン45を下降させて挿入し、解除装置50は、ロックピン45を上昇させてロック穴48から抜く。ハンガ30に設けるロック穴48は、ハンガ30を上下軸心29まわりに回転させる所定角度に合わせて、上下軸心29まわりに複数設けられる。
特許文献1のオーバーヘッドコンベアにおいて、搬送経路の所定箇所で自動車ボディ55の向きを変更する際には、解除装置50によりロック穴48からロックピン45を抜いた状態で、回転駆動装置又は作業者の人力によりハンガ30を所定角度回転させた後、ロック装置31によりロックピン45をロック穴48に挿入する。
特公平4-5581号公報
特許文献1のような枠体28に対してハンガ30を回転不能状態にするロック装置31を用いた場合、ロック穴48とロックピン45との間には所要の大きさの隙間を設ける必要がある。前記隙間を小さくした場合は、ロック穴48に対してロックピン45を抜き挿しする動作を行う際にこじれが生じるので、ロック装置31及び解除装置50の動作が不能又は不確実になるためである。
したがって、ロック装置31により枠体28に対してハンガ30を回転不能状態にしたとしても、自動車ボディ55に対して作業を行う際に、所要の大きさの前記隙間の存在により上下軸心29まわりの水平方向のがたつきが生じやすい。特に、ハンガ30から先端(前端及び後端)が突出する長尺物である自動車ボディ55の先端近くでは、前記がたつきの大きさが大きくなるので、作業性が悪化する。
本発明は、1次キャリアに対して鉛直軸まわりに回転可能な、ワークを支持する2次キャリアを備えたオーバーヘッドコンベアにおいて、搬送経路の途中で前記ワークに対して行う作業の作業性が悪化しないようにすることを目的とする。
本発明に係るオーバーヘッドコンベアは、前記課題解決のため、
搬送経路に沿って敷設された走行レールに係合するトロリにより吊り下げられた、ワークを積載するキャリアを搬送するオーバーヘッドコンベアであって、
前記キャリアは、前記トロリに連結された1次キャリア、及び前記ワークを支持するハンガを有する2次キャリアからなり、
前記2次キャリアは、前記1次キャリアに対して鉛直軸まわりに回転可能であり、
前記2次キャリアを前記鉛直軸まわりに回転させる回転駆動装置と、
前記1次キャリアに対して前記2次キャリアを回転不能状態にする摩擦ブレーキ装置と、
地上側に設置した、前記2次キャリアを前記鉛直軸まわりに所定回転角度回転させた所定回転終了位置に位置決めする回転位置決め装置と、
を備え、
前記摩擦ブレーキ装置は、その作動状態で、前記1次キャリア及び前記2次キャリアの一方に設けた本体が有する摩擦部材を、前記1次キャリア及び前記2次キャリアの他方に設けた制動部材に圧接させる。
このような構成によれば、摩擦ブレーキ装置は、その作動状態で前記摩擦部材を前記制動部材に圧接させ、それにより1次キャリアに対して2次キャリアを回転不能状態にする。したがって、1次キャリアに対して2次キャリアを回転不能状態にする機構が簡単になる。
搬送経路の所定箇所でキャリアを停止させた2次キャリアの所定回転開始位置で、摩擦ブレーキ装置を非作動状態にして回転駆動装置で2次キャリアを鉛直軸まわりに所定角度回転させ、回転位置決め装置で所定回転終了位置に位置決めした後に摩擦ブレーキ装置を作動状態にする。摩擦ブレーキ装置の作動状態では、1次キャリア及び2次キャリアの一方に設けた本体が有する摩擦部材が1次キャリア及び2次キャリアの他方に設けた制動部材に圧接しているので、がたつきが無い状態となっている。したがって、搬送経路の途中で、例えば、2次キャリアのハンガから長手方向の両端が突出する長尺物であるワークの先端近くの作業を行う場合に、当該作業により鉛直軸まわりのモーメントを発生させる力が作用したとしても、摩擦ブレーキ装置によりがたつきが防止されているので、前記長尺物であるワークに対して行う作業の作業性が悪化しない。
ここで、前記2次キャリアは、円筒の外周面を駆動面とする駆動体を有し、
前記回転駆動装置は、地上側に備えた、
前記2次キャリアの前記駆動面に向かって進退可能なフリクションローラを有するフリクションローラ式駆動装置と、
前記フリクションローラとともに前記2次キャリアの前記駆動体を挟むバックアップローラとからなるのが好ましい実施態様である。
このような構成によれば、地上側に備えた、フリクションローラとバックアップローラで2次キャリアの駆動体の円筒の外周面を挟んだ状態で、フリクションローラ式駆動装置により2次キャリアを鉛直軸まわりに回転させる。したがって、回転駆動装置の構造が簡易になり、保守性を向上できるとともに、2次キャリア及びワークが傾かずにそれらの姿勢を保持しながら、鉛直軸まわりに安定した状態のまま回転させることができる。
また、前記回転位置決め装置は、前記2次キャリアに設けた回転位置決め体を当止する当止部材と、前記回転位置決め体を前記当止部材とともに挟むように前記当止部材に向かって押圧する押圧部材とを含むのが好ましい実施態様である。
このような構成によれば、当止部材が2次キャリアに設けた回転位置決め体を当止し、押圧部材が回転位置決め体を当止部材とともに挟むように当止部材に向かって押圧する。したがって、2次キャリア、及び2次キャリアのハンガが支持するワークの鉛直軸まわりの慣性モーメントが大きくても、2次キャリアを1次キャリアに対して鉛直軸まわりに所定回転角度だけ回転させた位置に正確に位置決めできる。このように2次キャリアを位置決めした状態で摩擦ブレーキ装置を作動状態にすることにより、2次キャリアを1次キャリアに対して位置決めした状態が保持される。
さらに、前記摩擦ブレーキ装置に加えて、前記1次キャリアに対して前記2次キャリアを回転不能状態にする回り止め装置をさらに備え、
前記回り止め装置は、その作動状態で、前記1次キャリア及び前記2次キャリアの一方に設けた本体が有する凸片を、前記1次キャリア及び前記2次キャリアの他方に設けた凹部又は穴に進出させるのが好ましい実施態様である。
このような構成によれば、回り止め装置の作動状態では、凸片が凹部又は穴に進出していることから、簡素な機械的構造により、1次キャリアに対して2次キャリアを安定かつ確実に回転不能状態にすることができる。したがって、万が一摩擦ブレーキ装置が故障等で作動しなくなった場合であっても、2次キャリア及びワークが外力や慣性力を受けて不意に回転してしまうことを防止できる。
さらにまた、前記摩擦ブレーキ装置を、前記1次キャリアに対して前記2次キャリアを前記鉛直軸まわりに回転可能に支持する旋回ベアリングの内輪よりも径方向の内方に配置するのが好ましい実施態様である。
このような構成によれば、旋回ベアリングの内輪よりも径方向の内方に摩擦ブレーキ装置を配置することで、旋回ベアリングの内輪よりも径方向内方のスペースを活用しながら、制動部材を小径化できるため、摩擦ブレーキ装置全体が軽量でコンパクトかつ省スペースになる。
また、前記摩擦ブレーキ装置は、その作動状態で、前記1次キャリアに設けた本体が有する摩擦部材を前記2次キャリアに設けた制動部材に圧接させるのが好ましい実施態様である。
このような構成によれば、摩擦ブレーキ装置の本体を、回転する2次キャリアではなく、回転しない1次キャリアに設けているので、圧縮空気又は電力を前記本体に供給する配管又は配線の引き回しが容易になる。
本発明に係るオーバーヘッドコンベアを用いたワークの搬送方法は、前記オーバーヘッドコンベアを用いたワークの搬送方法であって、
前記摩擦ブレーキ装置は、圧縮空気又は電力を供給しない状態で前記作動状態になり、
前記搬送経路内の前記2次キャリアの所定回転開始位置において、地上側に設けた自動着脱装置で配管又は配線を接続して前記摩擦ブレーキ装置に圧縮空気又は電力を供給し、前記摩擦ブレーキ装置を非作動状態にする工程と、
前記回転駆動装置で前記2次キャリアを回転する工程と、
前記回転位置決め装置で前記2次キャリアを前記所定回転終了位置に位置決めする工程と、
前記自動着脱装置で前記配管又は前記配線の接続を解除して前記摩擦ブレーキ装置への圧縮空気又は電力の供給を無くし、前記摩擦ブレーキ装置を前記作動状態にする工程と、
前記オーバーヘッドコンベアで前記キャリア及び前記ワークを下流側の作業工程へ搬送する工程と、
を含む、
このような構成によれば、摩擦ブレーキ装置が、圧縮空気又は電力を供給しない状態で作動状態になるので、搬送経路内の2次キャリアの所定回転位置以外においては、圧縮空気又は電力を供給する必要がなくなる。その上、前記所定回転位置において、地上側に設けた自動着脱装置により、配管又は配線を接続できるとともに、前記接続を解除できることから、摩擦ブレーキ装置への圧縮空気又は電力の供給源を地上側に設けることができるので、ワークを積載するキャリアの構成を簡易化できる。
また、従来、キャリア側の装置に地上側から電力を供給する場合、地上側に設けたバスバーにキャリア側の集電子を摺動接触させることが行われているが、そのような構成では、バスバーと集電子との間で摺動接触に伴うゴミが発生するという課題がある。それに対して、本発明のように地上側に設けた自動着脱装置により配管又は配線の接続を行って摩擦ブレーキ装置へ圧縮空気又は電力を供給する構成によれば、前記摺動接触が避けられるので、前記課題を解決できる。
また、本発明に係るオーバーヘッドコンベアを用いたワークの搬送方法は、前記回り止め装置をさらに備えてなる前記オーバーヘッドコンベアを用いたワークの搬送方法であって、
前記摩擦ブレーキ装置及び前記回り止め装置は、圧縮空気又は電力を供給しない状態で前記作動状態になり、
前記搬送経路内の前記2次キャリアの所定回転開始位置において、地上側に設けた自動着脱装置で配管又は配線を接続して前記摩擦ブレーキ装置及び前記回り止め装置に圧縮空気又は電力を供給し、前記摩擦ブレーキ装置及び前記回り止め装置を非作動状態にする工程と、
前記回転駆動装置で前記2次キャリアを回転する工程と、
前記回転位置決め装置で前記2次キャリアを前記所定回転終了位置に位置決めする工程と、
前記自動着脱装置で前記配管又は前記配線の接続を解除して前記摩擦ブレーキ装置及び前記回り止め装置への圧縮空気又は電力の供給を無くし、前記摩擦ブレーキ装置及び前記回り止め装置を前記作動状態にする工程と、
前記オーバーヘッドコンベアで前記キャリア及び前記ワークを下流側の作業工程へ搬送する工程と、
を含む、
このような構成によれば、摩擦ブレーキ装置及び回り止め装置が、圧縮空気又は電力を供給しない状態で作動状態になるので、搬送経路内の2次キャリアの所定回転位置以外においては、圧縮空気又は電力を供給する必要がなくなる。その上、前記所定回転位置において、地上側に設けた自動着脱装置により、配管又は配線を接続できるとともに、前記接続を解除できることから、摩擦ブレーキ装置及び回り止め装置への圧縮空気又は電力の供給源を地上側に設けることができるので、ワークを積載するキャリアの構成を簡易化できる。
また、従来、キャリア側の装置に地上側から電力を供給する場合、地上側に設けたバスバーにキャリア側の集電子を摺動接触させることが行われているが、そのような構成では、バスバーと集電子との間で摺動接触に伴うゴミが発生するという課題がある。それに対して、本発明のように地上側に設けた自動着脱装置により配管又は配線の接続を行って摩擦ブレーキ装置及び回り止め装置へ圧縮空気又は電力を供給する構成によれば、前記摺動接触が避けられるので、前記課題を解決できる。
本発明は、1次キャリアに対して鉛直軸まわりに回転可能な、ワークを支持する2次キャリアを備えたオーバーヘッドコンベアにおいて、ワークが長尺物である場合に効果が大きくなる。ただし、本発明は、ワークが長尺物である場合に限定されない。本発明は、前記ワークが長尺物でなくても重量が大きい場合であれば効果がある。
以上のとおり、本発明のオーバーヘッドコンベア、及びオーバーヘッドコンベアを用いたワークの搬送方法によれば、摩擦ブレーキ装置の作動状態では、1次キャリア及び2次キャリアの一方に設けた本体が有する摩擦部材が1次キャリア及び2次キャリアの他方に設けた制動部材に圧接しているので、がたつきが無い状態となっている。したがって、搬送経路の途中で、例えば、2次キャリアのハンガから長手方向の両端が突出する長尺物であるワークの先端近くの作業を行う場合に、当該作業により鉛直軸まわりのモーメントを発生させる力が作用したとしても、摩擦ブレーキ装置によりがたつきが防止されているので、前記長尺物であるワークに対して行う作業の作業性が悪化しない。
本発明の実施の形態に係るオーバーヘッドコンベアの搬送経路の一部を示す概略平面図である。 停止・2次キャリア回転位置にキャリアが停止した所定回転開始位置を示す要部拡大概略平面図である。 2次キャリアを所定角度回転させた所定回転終了位置を示す要部拡大概略平面図である。 停止・2次キャリア回転位置に停止したキャリアを搬送方向の下流側から見た部分縦断面概略図であり、ワークを省略して示している。 図4のキャリアの部分縦断面概略正面図である。 回転駆動装置の例を示す概略平面図であり、非作動状態を示している。 回転駆動装置の例を示す概略平面図であり、作動状態を示している。 位置決め装置の非作動状態を示す説明図である。 位置決め装置の作動状態を示す説明図である。 摩擦ブレーキ装置の作動状態を示す説明図である。 摩擦ブレーキ装置の非作動状態を示す説明図である。 回り止め装置の作動状態を示す説明図である。 回り止め装置の非作動状態を示す説明図である。 自動着脱装置の例を示す概略平面図である。 回転位置決め装置の動作説明用正面図であり、当止部材及び押圧部材が待機位置にある状態(非作動状態)を示している。 回転位置決め装置の動作説明用正面図であり、当止部材を下降させて当止位置に配置した状態を示している。 回転位置決め装置の動作説明用正面図であり、2次キャリアが回転して回転位置決め体が当止部材に近づいている状態を示している。 回転位置決め装置の動作説明用正面図であり、回転位置決め体が当止部材に当止された状態を示している。 回転位置決め装置の動作説明用正面図であり、押圧部材を前進させながら下降させて当止部材とともに回転位置決め体を挟んだ押圧位置にある状態(作動状態)を示している。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の実施形態において、キャリアの搬送方向(例えば図1の矢印B参照)に向かって前後左右を定義し、左方から見た図を正面図とする。
<オーバーヘッドコンベア>
図1の概略平面図、並びに図2及び図3の要部拡大概略平面図に示すように、本発明の実施の形態に係るオーバーヘッドコンベアAは、ワークWを積載するキャリアCを、搬送経路に沿って敷設された走行レールRに沿って搬送方向Bへ搬送する。
キャリアCは、1次キャリア1及び2次キャリア2からなる。1次キャリア1と2次キャリア2とは、図5の部分縦断面概略図に示す旋回ベアリング7を介して連結されており、内輪71が1次キャリア1に固定され、外輪72が2次キャリアに固定され、内輪71及び外輪72間を転動体70が転動する。それにより、2次キャリア2は、1次キャリア1に対して鉛直軸Vまわりに回転可能である。2次キャリア2はワークWを支持するハンガHを有する。ワークWは、ハンガHから長手方向の両端F1,F2が突出する長尺物であり、例えば2~10m程度の長さがある。
オーバーヘッドコンベアAは、停止・2次キャリア回転位置SでキャリアCを停止させ、位置決め装置9で位置決めした状態で、2次キャリア2を鉛直軸Vまわりに所定回転角度回転させる機能を有する。2次キャリア2は、図2の要部拡大概略平面図に示す所定回転開始位置Pから、摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6を非作動状態Iにし、図3の要部拡大概略平面図に示すように回転駆動装置3により回転し、回転位置決め装置5により所定回転終了位置Qに位置決めされる。本実施の形態のオーバーヘッドコンベアAは、停止・2次キャリア回転位置Sで、図1及び図3の矢印Gのように、2次キャリア2を平面視で例えば反時計方向に90°回転させる。
本実施の形態のように、2次キャリア2を鉛直軸Vまわりに所定回転角度回転させる機能を有するオーバーヘッドコンベアAとし、例えば長尺のワークWを90°回転させて図1のように横向きで搬送することにより、工場内のレイアウトに対応できる。
図4及び図5の部分縦断面概略図に示すように、キャリアCは、走行レールRに係合するトロリTにより吊り下げられる。例えばフリクションローラ式駆動装置である走行用駆動装置DでトロリT及び連結ロッドUの側面である走行駆動面Eを駆動することにより、走行レールRに沿ってキャリアCを移動させる。走行用駆動装置Dは、フリクションローラ式駆動装置に限定されるものではなく、パワーチェーン式駆動装置等であってもよい。
停止・2次キャリア回転位置Sの搬送方向Bの前後では、図4に示すように、トロリTに連結された1次キャリア1の前後左右の水平ローラ12が左右のガイドレールXにガイドされるのでキャリアCの揺れが抑制される。
<回転駆動装置>
図2及び図3の要部拡大概略平面図、並びに図4の部分縦断面概略図に示すように、オーバーヘッドコンベアAは、2次キャリア2を鉛直軸Vまわりに回転させる前記回転駆動装置3を備える。回転駆動装置3は、地上側に備えた、フリクションローラ31を有するフリクションローラ式駆動装置30と、バックアップローラ32とからなる。2次キャリア2は、円筒の外周面を駆動面21Aとする駆動体21を有する。
図6の概略平面図は回転駆動装置3の非作動状態Iを、図7の概略平面図は回転駆動装置3の作動状態Oを示している。エアシリンダ33を駆動してピストンを図6の位置から図7の矢印L1のように伸ばすと、2次キャリア2の駆動面21Aに向かってフリクションローラ31が矢印L2のように進出し、フリクションローラ31は駆動面21Aに圧接される。エアシリンダ34を駆動してピストンを図6の位置から図7の矢印L3にように伸ばすと、2次キャリア2の駆動面21Aに向かってバックアップローラ32が進出し、バックアップローラ32は駆動面21Aに圧接される。
摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6を非作動状態Iとした後、図7の矢印M1のように、例えばギヤドモータによりフリクションローラ31を回転させると、2次キャリア2は矢印M2のように鉛直軸Vまわりに回転する。
エアシリンダ33を駆動してピストンを縮めると、フリクションローラ31は2次キャリア2の駆動面21Aから離れるように後退して図6の位置に戻り、エアシリンダ34を駆動してピストンを縮めると、バックアップローラ32は2次キャリア2の駆動面21Aから離れるように後退して図6の位置に戻る。バックアップローラ32は、2次キャリア2の駆動面21Aに向かってエアシリンダ34により進退する構成に限定されるものではなく、2次キャリア2の駆動面21Aにスプリングで押圧されるものであってもよく、固定式であってもよい。バックアップローラ32の個数は、単数であってもよく、3個以上であってもよい。
以上のとおり、回転駆動装置3は、2次キャリア2の円筒の外周面である駆動面21Aに向かって進退可能なフリクションローラ31を有するフリクションローラ式駆動装置30と、フリクションローラ31とともに2次キャリア2の駆動体21を挟むバックアップローラ32とからなる。
このような構成によれば、地上側に備えた、フリクションローラ31とバックアップローラ32で2次キャリア2の駆動体21の円筒の外周面を挟んだ状態で、フリクションローラ式駆動装置30により2次キャリア2を鉛直軸Vまわりに回転させる。したがって、回転駆動装置3の構造が簡易になり、保守性を向上できるとともに、2次キャリア2及びワークWが傾かずにそれらの姿勢を保持しながら、鉛直軸Vまわりに安定した状態のまま回転させることができる。
<1次キャリアの位置決め装置>
図2及び図3の要部拡大概略平面図に示す停止・2次キャリア回転位置Sで、前記位置決め装置9で1次キャリア1の位置決め体10を位置決めすることにより、キャリアCは位置決めされる。図8Aの説明図に示す位置決め装置9の非作動状態Iにおいて、エアシリンダ90を駆動してピストン91を図8Bの矢印Jのように伸ばすと、位置決め装置9は作動状態Oになる。すなわち、ピストン91の移動により、アーム92が回動し、噛み合っている歯車93A,93Bが回動する。それにより、挟持片94,95が閉じて1次キャリア1の位置決め体10を挟持するので、キャリアCは、搬送方向Bに位置決めされる。
2次キャリア2を所定回転角度回転させた後に摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6を作動状態Oにし、キャリアCを下流側へ搬送する際には、位置決め装置9を、図8Aの非作動状態Iに復帰させる。
<摩擦ブレーキ装置>
図2及び図3の要部拡大概略平面図、並びに図4及び図5の部分縦断面概略図に示す前記摩擦ブレーキ装置4は、図9Aの説明図に示す作動状態Oで、1次キャリア1に設けた本体40が有する上下の摩擦部材41で2次キャリア2に設けた制動部材42を挟持する。このように摩擦部材41を制動部材42に圧接させた状態では、2次キャリア2は、1次キャリア1に対して回転不能状態Nになる。
摩擦ブレーキ装置4は、配管11から圧縮空気を供給しない状態で、スプリング力により摩擦部材41を制動部材42に圧接させており、図9Aの説明図に示す作動状態Oになる。摩擦ブレーキ装置4は、配管11から圧縮空気を供給した状態で、図9Bの説明図に示すように、摩擦部材41が制動部材42から離間した非作動状態Iになる。
摩擦ブレーキ装置4は、スプリング力で作動状態Oになり、電磁力で非作動状態Iになるものであってもよく、その場合は、配管11ではなく配線から電力を供給する。
このような構成の摩擦ブレーキ装置4は、その作動状態Oで摩擦部材41を制動部材42に圧接させ、それにより1次キャリア1に対して2次キャリア2を回転不能状態Nにする。したがって、1次キャリア1に対して2次キャリア2を回転不能状態にする機構が簡単になる。
本実施の形態の摩擦ブレーキ装置4は、特に2次キャリア2の回転角度をフレキシブルに変更する必要があっても、前記回転角度に応じた制動部材42の任意の場所を摩擦部材41で挟持する構成であるため、簡単な構成で回転角度を変更できるという効果がある。
本実施の形態のオーバーヘッドコンベアAにおいて、2次キャリア2の正確な回転位置決めを、地上側の回転位置決め装置5で可能としているため、キャリアC内の摩擦ブレーキ装置4の機構を簡単にできる。キャリアCは複数存在することが多く、キャリアCの機構の簡易化はキャリアCの数が多いほど効果的である。
摩擦ブレーキ装置4は、2次キャリア2に本体40を設け、本体40が有する摩擦部材41を1次キャリア1に設けた制動部材42に圧接させる構成としてもよい。ただし、摩擦ブレーキ装置4の作動状態Oで、1次キャリア1に設けた本体40が有する摩擦部材41を2次キャリア2に設けた制動部材42に圧接させる構成の方が好ましい実施態様である。回転しない1次キャリア1に摩擦ブレーキ装置4の本体40を設けた方が、圧縮空気又は電力を本体40に供給する配管11又は配線の引き回しが容易になるためである。
摩擦ブレーキ装置4は、図5の部分縦断面概略図に示すように、旋回ベアリング7の内輪71よりも径方向Kの内方に配置している。このような構成によれば、旋回ベアリング7の内輪71よりも径方向内方のスペースを活用しながら、図9A及び図9Bに示す制動部材42を小径化できるため、摩擦ブレーキ装置4全体が軽量でコンパクトかつ省スペースになる。
<回り止め装置>
図2及び図3の要部拡大概略平面図に示す前記回り止め装置6は、図10Aの説明図に示す作動状態Oで、1次キャリア1に設けた本体60が有する凸片61が下降して穴62内に進出している。その状態では、2次キャリア2は1次キャリア1に対して回転不能状態Nになる。穴62は、凹部であってもよい。
回り止め装置6は、例えば単動引き込み型エアシリンダを本体60内に内蔵しており、配管11から圧縮空気を供給しない状態では、図10Aの説明図に示す作動状態Oになる。回り止め装置6は、配管11から圧縮空気を供給した状態では、図10Bの説明図に示すように、凸片61が上昇して穴62から抜けた非作動状態Iになる。
回り止め装置6は、スプリング力等で作動状態Oになり、電磁力で非作動状態Iになるものであってもよく、その場合は、配管11ではなく配線から電力を供給する。
回り止め装置6の作動状態Oでは、凸片61が穴62に進出していることから、簡素な機械的構造により、1次キャリア1に対して2次キャリア2を安定かつ確実に回転不能状態Nにすることができる。したがって、万が一摩擦ブレーキ装置4が故障等で作動しなくなった場合であっても、2次キャリア2及びワークWが外力や慣性力を受けて不意に回転してしまうことを防止できる。
<自動着脱装置>
停止・2次キャリア回転位置Sにおいて、図6の概略平面図の状態から図7の概略平面図のように回転駆動装置3で2次キャリア2を回転させる場合、フリクションローラ31を回転させる前に、2次キャリア2を1次キャリア1に対して回転不能状態Nにしている摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6を非作動状態Iにする必要がある。
摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6を非作動状態Iにするには、図11の概略平面図に示すように、地上側に設けた自動着脱装置8により第1キャリア1の配管11に圧縮空気を供給する。
すなわち自動着脱装置8の本体80内にはエアシリンダがあり、当該エアシリンダにより矢印Yのようにコネクタ81を進退させることができる。停止・2次キャリア回転位置Sにおいて、所要のタイミングでコネクタ81を進出させると、コネクタ81の先端面が接続体82に当接する。それにより、本体80に繋がる地上側の圧縮空気の供給源から圧縮空気が配管11へ供給される。接続体82は、コネクタ81の先端面が当接することにより密接して接続部をシールするので、配管11へのゴミ等の侵入を防止できる。
摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6が電磁力で非作動状態Iになるものである場合、摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6は接続体82と配線で繋がっており、自動着脱装置8のコネクタ81には地上側の電力の供給源からの配線が接続される。その場合、所要のタイミングでコネクタ81を進出させると、コネクタ81の先端面が接続体82に当接する。それにより、本体80に繋がる地上側の電力の供給源から、摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6に繋がる配線に電力が供給される。
<回転位置決め装置>
次に、オーバーヘッドコンベアAが地上側に備える前記回転位置決め装置5の構成及び動作について説明する。図12Aないし図12Eの正面図は、回転位置決め装置5の動作説明図である。図12Aは回転位置決め装置5の非作動状態Iであり、図12Eは回転位置決め装置5の作動状態Oである。
図12Aに示すように、回転位置決め装置5は、基体50に固定された、上下方向のエアシリンダ53及び前後方向のエアシリンダ54を有する。
ガイド部材55により支持された当止部材51は、エアシリンダ53により駆動され、昇降しなから左右方向軸まわりに回動し、図12Aの待機位置と図12Bの当止位置との間を移動する。回転位置決め装置5はショックアブソーバを備える。すなわち、当止部材51の背面側(本実施の形態では前側)にショックアブソーバの本体57を備え、ショックアブソーバの当接体58は、当止部材51における、図12Cないし図12Eに示す回転位置決め体20を当止する面から(本実施の形態では後方へ)突出する。
ガイド部材56及び支持部材59により支持された押圧部材52は、エアシリンダ54により駆動され、前後方向へ移動し、図12Aの待機位置と図12Eの押圧位置との間を移動する。エアシリンダ54により図12Dの矢印Z3のように押し出された押圧部材52は、支持部材59から外れて下降し、当止部材51に対向する。
2次キャリア2を、図2の所定回転開始位置Pから回転駆動装置3により回転し、図3の所定回転終了位置Qに回転位置決め装置5で位置決めする場合、図6に示す回転駆動装置3のフリクションローラ31を2次キャリア2の駆動面21Aに圧接するとともに、バックアップローラ32を駆動面21Aに圧接する。例えば、それらの動作のタイミングに合わせて、図12Bの矢印Z1のように当止部材51を下降させ、所定の当止位置に配置する。
次に、図11に示す自動着脱装置8のコネクタ81を進出させて接続体82に当接させ、配管11に圧縮空気を供給して摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6を非作動状態Iにする。
次に、図7に示すように回転駆動装置3により2次キャリア2を回転させる。1次キャリア1には、2次キャリア2の所定回転終了位置Qに対応する位置に回転終了位置用近接センサを配置するとともに、所定回転終了位置Qの手前の所定位置に減速用近接センサを配置する。2次キャリア2のストライカが減速用近接センサに近接して減速用近接センサがオンになるまでは、回転駆動装置3が2次キャリア2を通常速度で回転させる。減速用近接センサがオンになった後は、回転駆動装置3が2次キャリア2を低速で回転させる。2次キャリア2のストライカが回転終了位置用近接センサに近接して回転終了位置用近接センサがオンになった位置で回転駆動装置3を停止するので2次キャリア2の回転は終了する。
2次キャリア2の回転位置決め体20は、図12Cの矢印Z2のように低速で当止部材51に近づき、2次キャリア2の回転終了位置では、ショックアブソーバ57の当接体58を押した後に、図12Dのように当止部材51に当止される。図12Dの矢印Z3のように押圧部材52を前進させ、図12Eのように回転位置決め体20を当止部材51とともに挟むように押圧部材52で押圧する。このような回転位置決め装置5の作動状態Oにおいて、2次キャリア2は、図3の所定回転終了位置Qに位置決めされる。
このような回転位置決め装置5の構成によれば、当止部材51が2次キャリア2に設けた回転位置決め体20を当止し、押圧部材52が回転位置決め体20を当止部材51とともに挟むように当止部材51に向かって押圧する。したがって、2次キャリア2、及び2次キャリア2のハンガHから長手方向の両端F1,F2が突出する長尺物であるワークWの鉛直軸Vまわりの慣性モーメントが大きくても、2次キャリア2を1次キャリア1に対して鉛直軸Vまわりに所定回転角度だけ回転させた位置に正確に位置決めできる。
回転位置決め装置5は、当止部材51及び押圧部材52を備える構成に限定されるものではなく、2次キャリア2の回転が終了した後に、地上側の回転位置決め装置5が有する前後の挟持片が回転位置決め体20を挟んで位置決めする構成等であってもよい。
<回転位置決め装置で2次キャリアを位置決めした後の動作>
2次キャリア2を所定回転終了位置Qに位置決めした状態で、図11に示す自動着脱装置8のコネクタ81を後退させ、配管11への圧縮空気の供給を遮断し、摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6を作動状態Oにする。摩擦ブレーキ装置4を作動状態Oにすることにより、2次キャリア2を1次キャリア1に対して位置決めした状態が保持される。
次に、図7のエアシリンダ33,34を駆動して、回転駆動装置3のフリクションローラ31及びバックアップローラ32を図6のように駆動面21Aから離間させ、回転駆動装置3を図6の非作動状態Iにする。また、図12Eのエアシリンダ53,54を駆動して、回転位置決め装置5の当止部材51及び押圧部材52を図12Aの待機位置に復帰させ、回転位置決め装置5を図12Aの非作動状態Iにする。
次に、図8Bのエアシリンダ90を駆動して、位置決め装置9の挟持片94,95を図8Aのように開いて位置決め体10から離し、位置決め装置9を図8Aの非作動状態Iにする。
回転駆動装置3、回転位置決め装置5、及び位置決め装置9が非作動状態Iであれば、それらがキャリアCに干渉しないので、キャリアCを下流側へ搬送できる。
以上のようなオーバーヘッドコンベアAの構成によれば、搬送経路の所定箇所でキャリアCを停止させた2次キャリアの所定回転開始位置Pで、摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6を非作動状態Iにして回転駆動装置3で2次キャリア2を鉛直軸Vまわりに所定角度回転させ、回転位置決め装置5で所定回転終了位置Qに位置決めした後に摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6を作動状態Oにする。摩擦ブレーキ装置4の作動状態Oでは、1次キャリア1及び2次キャリア2の一方に設けた本体40が有する摩擦部材41が1次キャリア1及び2次キャリア2の他方に設けた制動部材42に圧接しているので、がたつきが無い状態となっている。したがって、搬送経路の途中で、特に2次キャリア2のハンガHから長手方向の両端F1,F2が突出する長尺物であるワークWの先端近くの作業を行う場合に、当該作業により鉛直軸Vまわりのモーメントを発生させる力が作用したとしても、摩擦ブレーキ装置4によりがたつきが防止されているので、前記長尺物であるワークWに対して行う作業の作業性が悪化しない。
<オーバーヘッドコンベアを用いたワークの搬送方法>
本発明の実施の形態に係るオーバーヘッドコンベアAを用いたワークWの搬送方法において、摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6は、圧縮空気又は電力を供給しない状態で作動状態Oになる。前記搬送方法は、以下の工程を含む。
(1)搬送経路内の2次キャリア2の所定回転開始位置Pにおいて、地上側に設けた自動着脱装置8で配管又は配線を接続して摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6に圧縮空気又は電力を供給し、摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6を非作動状態Iにする工程。
(2)回転駆動装置3で2次キャリア2を回転する工程。
(3)回転位置決め装置5で2次キャリア2を所定回転終了位置Qに位置決めする工程。
(4)自動着脱装置8で前記配管又は前記配線の接続を解除して摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6への圧縮空気又は電力の供給を無くし、摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6を作動状態Oにする工程。
(5)オーバーヘッドコンベアAでキャリアC及びワークWを下流側の作業工程へ搬送する工程。
このような構成によれば、摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6が、圧縮空気又は電力を供給しない状態で作動状態Oになるので、搬送経路内の停止・2次キャリア回転位置S以外においては、圧縮空気又は電力を供給する必要がなくなる。その上、停止・2次キャリア回転位置Sにおいて、地上側に設けた自動着脱装置8により、配管又は配線を接続できるとともに、前記接続を解除できることから、摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6への圧縮空気又は電力の供給源を地上側に設けることができるので、ワークWを積載するキャリアCの構成を簡易化できる。
また、従来、キャリアC側の装置に地上側から電力を供給する場合、地上側に設けたバスバーにキャリア側の集電子を摺動接触させることが行われているが、そのような構成では、バスバーと集電子との間で摺動接触に伴うゴミが発生するという課題がある。それに対して、本発明のように地上側に設けた自動着脱装置8により配管又は配線の接続を行って摩擦ブレーキ装置4及び回り止め装置6へ圧縮空気又は電力を供給する構成によれば、前記摺動接触が避けられるので、前記課題を解決できる。
以上の実施の形態の記載はすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
1 1次キャリア 2 2次キャリア
3 回転駆動装置 4 摩擦ブレーキ装置
5 回転位置決め装置 6 回り止め装置
7 旋回ベアリング 8 自動着脱装置
9 位置決め装置 10 位置決め体
11 配管 12 水平ローラ
20 回転位置決め体 21 駆動体
21A 駆動面(外周面) 30 フリクションローラ式駆動装置
31 フリクションローラ 32 バックアップローラ
33,34 エアシリンダ 40 本体
41 摩擦部材 42 制動部材
50 基体 51 当止部材
52 押圧部材 53,54 エアシリンダ
55,56 ガイド部材 57 ショックアブソーバの本体
58 ショックアブソーバの当接体 59 支持部材
60 本体 61 凸片
62 穴 70 転動体
71 内輪 72 外輪
80 本体 81 コネクタ
82 接続体 90 エアシリンダ
91 ピストン 92 アーム
93A,93B 歯車 94,95 挟持片
A オーバーヘッドコンベア B 搬送方向
C キャリア D 走行用駆動装置
E 走行駆動面 F1,F2 端部
H ハンガ I 非作動状態
K 径方向 N 回転不能状態
O 作動状態 P 所定回転開始位置
Q 所定回転終了位置 R 走行レール
S 停止・2次キャリア回転位置 T トロリ
U 連結ロッド V 鉛直軸
W ワーク X ガイドレール

Claims (8)

  1. 搬送経路に沿って敷設された走行レールに係合するトロリにより吊り下げられた、ワークを積載するキャリアを搬送するオーバーヘッドコンベアであって、
    前記キャリアは、前記トロリに連結された1次キャリア、及び前記ワークを支持するハンガを有する2次キャリアからなり、
    前記2次キャリアは、前記1次キャリアに対して鉛直軸まわりに回転可能であり、
    前記2次キャリアを前記鉛直軸まわりに回転させる回転駆動装置と、
    前記1次キャリアに対して前記2次キャリアを回転不能状態にする摩擦ブレーキ装置と、
    地上側に設置した、前記2次キャリアを前記鉛直軸まわりに所定回転角度回転させた所定回転終了位置に位置決めする回転位置決め装置と、
    を備え、
    前記摩擦ブレーキ装置は、その作動状態で、前記1次キャリア及び前記2次キャリアの一方に設けた本体が有する摩擦部材を、前記1次キャリア及び前記2次キャリアの他方に設けた制動部材に圧接させる、
    オーバーヘッドコンベア。
  2. 前記2次キャリアは、円筒の外周面を駆動面とする駆動体を有し、
    前記回転駆動装置は、地上側に備えた、
    前記2次キャリアの前記駆動面に向かって進退可能なフリクションローラを有するフリクションローラ式駆動装置と、
    前記フリクションローラとともに前記2次キャリアの前記駆動体を挟むバックアップローラとからなる、
    請求項1に記載のオーバーヘッドコンベア。
  3. 前記回転位置決め装置は、前記2次キャリアに設けた回転位置決め体を当止する当止部材と、前記回転位置決め体を前記当止部材とともに挟むように前記当止部材に向かって押圧する押圧部材とを含む、
    請求項1又は2に記載のオーバーヘッドコンベア。
  4. 前記摩擦ブレーキ装置に加えて、前記1次キャリアに対して前記2次キャリアを回転不能状態にする回り止め装置をさらに備え、
    前記回り止め装置は、その作動状態で、前記1次キャリア及び前記2次キャリアの一方に設けた本体が有する凸片を、前記1次キャリア及び前記2次キャリアの他方に設けた凹部又は穴に進出させる、
    請求項1~3の何れか1項に記載のオーバーヘッドコンベア。
  5. 前記摩擦ブレーキ装置を、前記1次キャリアに対して前記2次キャリアを前記鉛直軸まわりに回転可能に支持する旋回ベアリングの内輪よりも径方向の内方に配置する、
    請求項1~4の何れか1項に記載のオーバーヘッドコンベア。
  6. 前記摩擦ブレーキ装置は、その作動状態で、前記1次キャリアに設けた本体が有する摩擦部材を前記2次キャリアに設けた制動部材に圧接させる、
    請求項1~5の何れか1項に記載のオーバーヘッドコンベア。
  7. 請求項1~6の何れか1項に記載のオーバーヘッドコンベアを用いたワークの搬送方法であって、
    前記摩擦ブレーキ装置は、圧縮空気又は電力を供給しない状態で前記作動状態になり、
    前記搬送経路内の前記2次キャリアの所定回転開始位置において、地上側に設けた自動着脱装置で配管又は配線を接続して前記摩擦ブレーキ装置に圧縮空気又は電力を供給し、前記摩擦ブレーキ装置を非作動状態にする工程と、
    前記回転駆動装置で前記2次キャリアを回転する工程と、
    前記回転位置決め装置で前記2次キャリアを前記所定回転終了位置に位置決めする工程と、
    前記自動着脱装置で前記配管又は前記配線の接続を解除して前記摩擦ブレーキ装置への圧縮空気又は電力の供給を無くし、前記摩擦ブレーキ装置を前記作動状態にする工程と、
    前記オーバーヘッドコンベアで前記キャリア及び前記ワークを下流側の作業工程へ搬送する工程と、
    を含む、
    オーバーヘッドコンベアを用いたワークの搬送方法。
  8. 請求項4に記載のオーバーヘッドコンベアを用いたワークの搬送方法であって、
    前記摩擦ブレーキ装置及び前記回り止め装置は、圧縮空気又は電力を供給しない状態で前記作動状態になり、
    前記搬送経路内の前記2次キャリアの所定回転開始位置において、地上側に設けた自動着脱装置で配管又は配線を接続して前記摩擦ブレーキ装置及び前記回り止め装置に圧縮空気又は電力を供給し、前記摩擦ブレーキ装置及び前記回り止め装置を非作動状態にする工程と、
    前記回転駆動装置で前記2次キャリアを回転する工程と、
    前記回転位置決め装置で前記2次キャリアを前記所定回転終了位置に位置決めする工程と、
    前記自動着脱装置で前記配管又は前記配線の接続を解除して前記摩擦ブレーキ装置及び前記回り止め装置への圧縮空気又は電力の供給を無くし、前記摩擦ブレーキ装置及び前記回り止め装置を前記作動状態にする工程と、
    前記オーバーヘッドコンベアで前記キャリア及び前記ワークを下流側の作業工程へ搬送する工程と、
    を含む、
    オーバーヘッドコンベアを用いたワークの搬送方法。
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