以下、実施形態に係る浴室カウンター1について、図面を参照して説明する。なお、図面において、同一又は類似の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省く場合がある。また、以下の説明では、特に断らない限り、浴室ユニット100が組み立てられた状態における各部材の姿勢について説明する。
図1は、実施形態に係る浴室カウンター1を備える浴室ユニット100の一例を示す斜視図である。実施形態に係る浴室カウンター1(以下、「カウンター1」と記す。)は、浴室ユニット100の対向する一対の壁間に架けられる。カウンター1は、浴室ユニット100の使用者が着座して使用可能に構成されている。
浴室ユニット100は、フレームとパネルとを用いて、床、壁、天井および扉等を組み立てて建物の躯体内に設置される。
以下の説明において、浴室ユニット100の複数の壁のうち、カウンター1が取り付けられる一対の壁を第一側壁110および第二側壁120と称する。第一側壁110および第二側壁120は一対の側壁に対応する。第一側壁110および第二側壁120に対して直交して配置される壁のうち、一方を後壁130と称し、後壁130に対向する壁を前壁170と称する。以下の説明において、一対の側壁110,120に沿う水平方向であり、前壁170と後壁130とを結ぶ方向を前後方向Yと称する。前後方向Yの前壁170側を前側Fと称し、後壁130側を後側Rと称する。前後方向Yに直交する水平方向を幅方向Xと称し、前後方向Yおよび幅方向Xに直交する方向を上下方向Zと称して説明する。
浴室ユニット100は、第二側壁120が設けられている側面に出入口180が形成されている。出入口180は、第二側壁120の前端と前壁170との間に形成される開口である。出入口180は、第二側壁120の前端および前壁170にドア枠141が設けられ、ドア枠141にドア140が設けられている。ドア140は、前壁170側に回転軸中心を有し、浴室側に開く片持ちドアである。ドア140は、片持ちドア、折戸、引き戸等いずれの形態であってもよい。
なお、図1に示す浴室ユニット100は、浴槽を備えないシャワーブースの例を示しているが、浴室ユニットは、浴槽を備えていてもよい。なお、カウンター1は浴室ユニット100に限らず、在来工法により施工された浴室においても適用可能である。
図2は、カウンター1の上面図であり、カウンター1が取り付けられた浴室ユニット100を水平断面で示している。図3は、カウンター1の幅方向Xに沿う水平断面図である。図4は、カウンター1の幅方向Xに沿う縦断面図である。図5は、カウンター1の前後方向Yに沿う縦断面図である。図6は、カウンター1の分解斜視図である。図4および図6に示すように、カウンター1は、一対の支持ブラケット5,6と、梁7A,7Bと、カウンター本体2とを備える。カウンター本体2は、一対の支持ブラケット5,6および梁7A,7Bを介して、一対の側壁110,120のみに固定されて支持される。
図2から図4に示すように、一対の支持ブラケットは、第一支持ブラケット5および第二支持ブラケット6で構成されている。第一支持ブラケット5は、第一側壁110に固定される。第二支持ブラケット6は、第二側壁120に固定される。
図7は、第一支持ブラケット5の幅方向Xの内側を示す斜視図である。第一支持ブラケット5は、壁固定部51と、保持部59とを備える。壁固定部51は、第一側壁110に取り付けられる際に、第一側壁110に当接する部分である。
図6に示すように、壁固定部51は、固定面511と、複数のネジ孔512とを有する。固定面511は、第一側壁110に取り付けられる際に、第一側壁110に対向配置されて当接する面である。複数のネジ孔512は、壁固定部51に貫通する孔である。複数のネジ孔512は、第一支持ブラケット5を第一側壁110にネジ固定するためのネジ孔である。複数のネジ孔512は離れて形成されている。本実施形態では、ネジ孔512は、例えば、3箇所に設けられているが、ネジ孔512は2以上であれば限定されない。
壁固定部51は、後述する下部材4の凹部49と側面視形状と相似形状であり、凹部49より僅かに小さい寸法を有する。
図6および図7に示すように、保持部59は、壁固定部51から幅方向Xに突出して形成され、カウンター本体2内に収容される部分である。第一支持ブラケット5が第一側壁110に取り付けられた状態で、保持部59は、壁固定部51から第二側壁120側に突出する。保持部59は、ベース体55と、梁7A,7Bをベース体55内に挿入する挿入凹部52と、梁7A,7Bを保持する梁保持部54と、カウンター本体2を固定する下部552と、を備える。
ベース体55は、壁固定部51から幅方向Xに突出した立体形状を有する。ベース体55は、固定面511に対して直交する面を有する上部551および下部552を有し、上部551の方が下部552よりも前後方向Yの長さが長い。ベース体55は幅方向Xから見た側面視形状が壁固定部51よりも大きい。
挿入凹部52は、前後方向Yにおける上部551の中央部に形成され、固定面511側に窪む切り欠き部である。挿入凹部52は、梁7A,7Bの端部が挿入可能な大きさを有する。
梁保持部54は、ベース体55の内部に前後方向Yに離れて2箇所形成されている。一対の梁保持部54は、挿入凹部52の前後方向Yの両側に形成されている。梁保持部54は、梁7A,7Bを支持する支持面53と、梁7A,7Bを第一支持ブラケット5に固定する固定部56とを有する。支持面53は、梁7A,7Bを下方から支持する面である。支持面53は、梁7A,7Bの高さを位置決めするとともに、梁7A,7Bの下面に当接して梁7A,7Bを支持する。
固定部56は、支持面53の上方に対向して離れて配置されている。固定部56には、上下方向Zに貫通するネジ挿通孔561が形成されている。ネジ挿通孔561は第一支持ブラケット5の上部に露出している。一対の梁保持部54は、前側Fまたは後側Rに支持面53から上下方向Zに直交する縦保持部58を有する。支持面53と、固定部56と、縦保持部58とにより、梁7A,7Bの幅方向Xの両端部が挿入可能な空間が形成されている。梁保持部54は、挿入凹部52側に開口部57が形成されている。
下部552には、上下方向Zに貫通するネジ挿通孔553が前後方向Yに離れて2箇所に形成されている。
図8は、第二支持ブラケット6の幅方向Xの内側を示す斜視図である。図9は、第二支持ブラケット6を幅方向Xの内側から見た側面図である。第二支持ブラケット6は、図8に示すように、固定具61と、外装体62とを備える。外装体62はカバー部に対応する。
固定具61は、金属製の型材である。図8に示すように、固定具61は、第一面部613と、第二面部614と、第三面部616と、突出部617とを有する。第一面部613は上下方向Zに沿って形成されている。第二面部614は、第一面部613の上端から幅方向Xの内側に延出している。第三面部616は、第一面部613の下端から幅方向Xの内側に延出している。
第一面部613には、幅方向Xに貫通し、第二側壁120に固定する際のネジ挿通孔611が複数形成されている。第二面部614には、梁7A,7Bを固定するためのネジ挿通孔615が上下方向Zに貫通して形成されている。ネジ挿通孔615は、幅方向Xに沿って長い長孔である。
突出部617は、第三面部616の幅方向Xの内側の端部から下方に曲折して形成されている。突出部617の下部には、カウンター本体2の下部材4を固定する下固定部618が形成されている。下固定部618には、下部材4を固定するためのネジ挿通孔619が上下方向Zに貫通して形成されている。
外装体62は、カウンター本体2と同様の樹脂製の立体部材である。外装体62は、カウンター本体2の色と同じ色の部材である。外装体62は、壁固定面625と、カバー部622と、フランジ部624とを備える。
壁固定面625は、第二側壁120に取り付けられる際に、第二側壁120に対向配置されて当接する面である。壁固定面625には、第二支持ブラケット6を第二側壁120にネジ固定するため複数のネジ挿通孔627が形成されている(図12参照)。複数のネジ挿通孔627は、幅方向Xに貫通して形成されている。複数のネジ挿通孔627は離れて形成されている。本実施形態では、ネジ挿通孔627は、例えば、3箇所に設けられているが、ネジ挿通孔627は2以上であれば限定されない。
図6、図8および図9に示すように、カバー部622は、固定具61が収容される収容部621を備える筐体である。収容部621は、壁固定面625の外縁から幅方向Xに延びて形成されている凹部である。収容部621は、後述する下部材4の凹部49の側面視形状と相似形状であり、フランジ部624の外周縁は凹部49より僅かに小さい寸法を有する。収容部621の開口縁部には、フランジ部624が形成されている。カバー部622は、平坦な上面623を有する。カバー部622の幅方向Xの長さは、第一支持ブラケット5の壁固定部51の幅方向Xの長さに比べて長い。
カバー部622の上面623には、第二シール材82が設けられている。第二シール材82は、平板かつ長尺な形状を有する。第二シール材82は、カバー部622の前後方向Yの全長にわたって設けられている。第二シール材82は、上部材3が配置されたときに、上部材3の幅方向Xの下端部が当接する位置するように設けられている。第二シール材82は、補助シール材に対応する。
図6および図9に示すように、収容部621内に複数の位置決め片63,64が形成されている。各位置決め片63,64は、収容部621の下面626から上方に突出している。複数の位置決め片63,64は、前後方向Yに離れて配置されている。幅方向Xの両端部および中央部に位置する第一位置決め片63の高さが等しく、これらの第一位置決め片63間に配置される第二位置決め片63は第一位置決め片63よりも低い。
フランジ部624は、カバー部622の幅方向Xの端部である収容部621の開口縁から上下方向Zおよび前後方向Yに出っ張る板状部である。幅方向Xから見たときに、フランジ部624の外縁部は、下部材4の凹部49の開口およびカバー部622よりも大きい。図12に示すように、フランジ部624の外縁部は、幅方向Xの外側(第一側壁110側)に曲折して幅方向Xに盛り上がった凸部628が形成されている。
フランジ部624の幅方向Xの外面629には、第一シール材81が全周にわたって設けられている。第一シール材81は、長尺部材であり、凸部628とフランジ部624との境界部分に沿って取り付けられている。第一シール材81は凸部628に近接配置されてフランジ部624に取り付けられている。詳細は後述するが、第一シール材81は、カウンター本体2の内部への水の侵入を防ぐ止水機能と、カウンター本体2の第二支持ブラケット6に対する緩衝材としての機能とを備える。第一シール材81は、例えば、ゴム、発泡樹脂、発泡ポリエチレン等の弾性部材からなる。第一シール材81は、主シール材に対応する。
収容部621内に固定具61が収容される。壁固定面625の裏面に固定具61の第一面部613が当接し、位置決め片63,64に固定具61の第三面部616が当接する。詳細は後述するが、位置決め片63,64は、外装体62に対する固定具61の位置を決める。収容部621内に固定具61が収容されると、収容部621および固定具61により幅方向Xに開口し、梁7A,7Bが挿入される挿入凹部が形成される。
梁は、2本の梁7A,7Bで構成されている。梁7A,7Bは、それぞれ幅方向Xに沿って配置され、同じ高さで前後に平行に配置される。梁7A,7Bの長手方向の長さは、カウンター本体2の幅方向Xの長さよりも短い。
梁7A,7Bは同じ構成を有する共通部品である。梁7A,7Bは、例えば、アルミニウム型材からなる。図5および図6に示すように、梁7A,7Bは、角柱形状の柱部78と、下固定部73と、緩衝材77と、を備える。
梁7A,7Bは、一対の支持ブラケット5,6間にそれぞれ架けられる。各梁7A,7Bの長手方向の両端部のうち、第一支持ブラケット5に連結される端部を第一端部71と称し、第二支持ブラケット6に連結される端部を第二端部72と称する。
柱部78は、幅方向Xに沿う長手方向の両端部71,72に支持ブラケット5,6へのネジ孔75が形成されている。柱部78には、上下方向Zに貫通する上部材固定孔76が形成されている。図6では、一例として上部材固定孔76が長手方向に間隔を空けて2カ所形成されている例を示している。上部材固定孔76の数は、2つに限定されず、1つ形成される例や、長手方向に間隔を空けて3つ以上形成されていてもよい。
柱部78の上面782には、緩衝材77が設けられている。緩衝材77は、例えば、ゴム、発泡樹脂、発泡ポリエチレン等からなるシート状の部材である。緩衝材77は、柱部の上面782に接着剤などを用いて貼り付けられている。
下固定部73は、柱部78の長手方向の中央部に、柱部78の下面781から下方に突出して設けられている。下固定部73は、幅方向Xから見て略U字形状の支持片である。下固定部73は、柱部78の下面781と略平行に延びる固定片731を有する。固定片731に、上下方向Zに貫通するネジ挿通孔732が形成されている。
なお、梁7A,7Bは、一対の支持ブラケット5,6に連結されて、カウンター本体2を支持可能な構成であれば、2本の梁7A,7Bからなる構成に限定されない。例えば、カウンター本体2内の前後方向Yの中央部に配置される直方体形状の1本の梁や、3本以上の長尺部材からなる梁であってもよい。
カウンター本体2は、図2から図5に示すように、平面視略長方形を有し、上面15および下面17が略平坦であり、幅方向Xに直交する縦断面が略台形の立体部材である。カウンター本体2の前後方向Yの長さは、上面15が下面17より長い。カウンター本体2は、前面18が下端に向かって後方に傾斜する傾斜面16を有する。実施形態のカウンター1では、カウンター本体2の外形が前後方向Yの中央を通り幅方向Xに沿う中心線を軸とした線対称形状を有する。したがって、カウンター本体2は、前面18および後面19に、上部の前後方向Yの端部から下面の前後方向Yの端部まで下方に向かって傾斜する傾斜面16を備える。
カウンター本体2は、上部材3および下部材4を備える。カウンター本体2は、梁7A,7Bを覆うように配置され、梁7A,7Bに支持される部材である。上部材3は、梁7A,7Bの上方に配置され梁7A,7Bに支持される。下部材4は、梁7A,7Bの下方に配置され上部材3と連結される。上部材3および下部材4は例えば樹脂製である。上部材3および下部材4を同一の材料および色で構成するとカウンター1の外観上、一体感が得られる。
上部材3は、図4から図6に示すように、略平板状の部材である。上部材3の上面31は、カウンター1の上面15を構成し、使用者が着座可能な平坦面を有する。図5に示すように、上部材3の下部32の外縁部には、下方に開口する挿入溝33が形成されている。挿入溝33内には溝シール材35(図11参照)が挿入されている。下部32には、梁7A,7Bの上部材固定孔76に対応する位置にネジ固定孔(不図示)が形成されている。
図4及び図5に示すように、上部材3の下部32の前後方向Yの中央部には位置決め部34が形成されている。位置決め部34は、上部材3が梁7A,7Bに支持されたときに、梁7A,7Bに当接する部分である。位置決め部34は上部材3の梁7A,7Bに対する高さを位置決めできる。上部材3の上面31から位置決め部34の下端までの長さL3は、前後方向Yで異なる。位置決め部34の前側Fの方が後側Rよりも長さL3が長い。そのため、上部材3が梁7A,7Bに支持されたとき、上部材3の上面31を、前側Fから後側Rに向かって僅かに下降するように傾斜させることができる。すなわち、カウンター1の上面15が前側Fから後側Rに向かって僅かに下降するように傾斜する。
下部材4は、底部44と、前部45と、後部46と、一対の側部47,48とを有する薄板部材である。図5および図6に示すように、下部材4の底部44は平面視略長方形を有する。前部45および後部46は、底部44の前後端からそれぞれ上方に延びる傾斜面を有する。一対の側部47,48は、底部44の幅方向Xの両端部から上方に延びて形成されている。各側部47,48には、支持ブラケット5,6が挿入される凹部49が形成されている。凹部49には、上下方向に窪む切り欠き形状の水抜き溝42が形成されている。側部47,48はカウンター本体2の側壁部に対応する。
底部44には、幅方向X及び前後方向Yに離れて複数の固定凸部421,422が形成されている。幅方向Xの中央部に位置する固定凸部421は、梁7A,7Bの下固定部73に当接する。幅方向Xの両端部に位置する固定凸部422は、支持ブラケット5,6に当接する。各固定凸部421,422には、上下方向Zに貫通するネジ挿通孔43が形成されている。ネジ挿通孔43は、幅方向Xに長い長孔形状を有する。
カウンター1の支持構造について説明する。図2から図5に示すように、一対の支持ブラケット5,6が一対の側壁110,120に取り付けられている。柱部78は、浴室ユニット100の幅方向Xに沿って配置され、端部71,72が支持ブラケット5,6に固定される。梁7A,7Bは共通の部品を使用し、前側Fに配置される梁7Aと後側Rに配置される梁7Bとは、下固定部73の開口が前後方向Yに互いに異なる向きとなるように配置される。
梁7A,7Bの幅方向Xの端部71,72が一対の支持ブラケット5,6に取り付けられることにより、梁7A,7Bが一対の側壁110,120間に架けられている。カウンター本体2が梁7A,7Bを覆うように配置され、梁7A,7Bに支持されている。この構成により、カウンター1が浴室ユニット100に取り付けられている。具体的には、梁7A,7Bの幅方向Xの両端部71,72が支持ブラケット5,6に覆われ、梁7A,7Bの下方が下部材4に覆われ、梁7A,7Bの上方が上部材3に覆われる。
第一支持ブラケット5の保持部59の幅方向X外側の外面に下部材4の側部47の内面40(図4参照)が対向し、下部材4の凹部49内に壁固定部51が配置される。図4に示すように、壁固定部51の上部が上部材3の幅方向Xの端部で覆われる。保持部59と第一側壁110との間に下部材4の側部47および上部材3の幅方向Xの第一端部13が配置される。第一端部13の内面40と、第一支持ブラケット5の保持部59の幅方向Xの外面50(図3、図6参照)とが対向配置されている。
図4および図11に示すように、第二支持ブラケット6のフランジ部624の外面629と、下部材4の側部48の内面41および上部材3の第二端部12の内面21とが対向配置されている。下部材4の側部48の内面41および上部材3の第二端部12の内面21は、カウンター本体2の側壁部の内面に対応する。下部材4の側部48の内面41および上部材3の第二端部12の内面21は、上下方向Zに沿っている。図10に示すように、フランジ部624の外面629の外縁部には第一シール材81が全周に配置されている。したがって、フランジ部624の外面629と上部材3の第二端部12の内面21との間、およびフランジ部624の外面629と下部材4の側部48の内面41との間に第一シール材81が配置される。
第二支持ブラケット6のカバー部622の上面623上に設けられた第二シール材82上に上部材3の第二端部12の下端121が当接している。第二シール材82の幅方向Xの長さである幅W82は、上部材3の第二端部12の幅方向Xの長さである幅W12よりも短い。第二シール材82は、フランジ部624の外面629近傍の上面623に設けられている。したがって、カバー部622に対する上部材3の幅方向Xの位置が異なる場合も、第二シール材82は外部から視認されないように上部材3に覆われる。
図3に示すように、第一支持ブラケット5の壁固定部51は、幅方向Xの長さを短く抑えている。加えて、上部材3が壁固定部51上を覆うため、第一支持ブラケット5は外部に殆ど露出しない。一方、第二ブラケット6の外装体62のカバー部622は、第一支持ブラケット5の壁固定部51に比べて幅方向Xの長さが長い。下部材4の側部48および上部材3の幅方向Xの端部と第二側壁120との間において、カバー部622の一部が外部に露出する。
浴室ユニット100に生じ得る寸法誤差に対応して、梁7A,7Bの第二支持ブラケット6に対する幅方向Xの取付位置が調整される。これに伴い、幅方向Xにおける第二支持ブラケット6に対する上部材3の位置が調整される。したがって、幅方向Xにおける
フランジ部624の外面629と上部材3の第二端部12の内面21との間の距離は、一対の支持ブラケット5,6間の距離に応じて変動する。第一シール材81は、外力が付加されない自然状態では、長手方向に直交する断面における幅方向Xの長さが、フランジ部624の外面629と上部材3の第二端部12の内面21との間の最大距離よりも大きい。したがって、第一シール材81は、上部材3が取り付けられたときに、フランジ部624の外面629および上部材3の第二端部12の内面21に接触し、止水機能を奏する。さらに、フランジ部624の外面629と上部材3の第二端部12の内面21との間の距離が短い時には、第一シール材81が圧縮される。したがって、第一シール材81は、止水機能の他、第二支持ブラケット6とカウンター本体2との接触部の緩衝材および位置調整部材として機能する。
図11に示すように、下部材4の側部48の凹部49には水抜き溝42が形成されている。そのため、上部材3の第二端部12の下端121と第一シール材81との間に水が侵入した場合は、フランジ部624の下端部に沿って外装体62の下方に流れ、水抜き溝42から外装体62の外方に流れ出るように構成されている。したがって、外装体62の上面に大量の水が掛かった場合でも、カウンター本体2内に水が侵入することを防止できる。
図3および図4に示すように、第一支持ブラケット5の梁保持部54および第二支持ブラケット6の第三面部616は、それぞれ幅方向Xの中央側に向かって突出している。幅方向Xにおいて、カウンター本体2の第一端部13は、第一支持ブラケット5の保持部59より第一側壁110側に配置され、カウンター本体2の第二端部12は、第二支持ブラケット6のフランジ部624よりも第二側壁120側に配置される。梁保持部54および第三面部616は、上部材3の幅方向Xの両端部よりも内側に配置される。梁7A,7Bの両端部71,72は、上部材3の幅方向Xの両端部よりも内側に配置される。梁7A,7Bは、一対の側壁110,120間の距離よりも短く、端部71,72が支持ブラケット5,6内に収容されて固定される構成を有する。この構成により、カウンター本体2を支持する梁7A,7Bを設置する作業が浴室ユニット100内で行える。梁7A,7Bは、支持ブラケット5,6を介して側壁110,120間に強固に固定できる。
浴室カウンター1の後端14は、後壁130から離れている。つまり、カウンター本体2は、一対の支持ブラケット5,6および梁7A,7Bを介して、一対の側壁110,120のみに固定されて支持されている。なお、浴室カウンター1は、後壁130の近傍に設けられる。
図15に示すように、第二支持ブラケット6の前後方向Yの長さは、カウンター本体2の前後方向Yの長さよりも短く、第二支持ブラケット6の前端69はカウンター本体2の前端10よりも後側Rに位置する。その結果、第二側壁の第二支持ブラケットよりも前側Fに、出入口180のドア140を設置するためのドア枠141を取り付けられる。このように、第二支持ブラケット6が取り付けられない第二側壁120の前側Fの領域を、ドア140のドア枠141を取り付けるスペースとして活用することにより、ドア140の開口寸法を拡大できる。
具体的には、浴室ユニット100の設置場所が限られた面積である場合、浴室のドア140、カウンター1、および水栓等の配置が課題となる。近年、バリアフリー化のため、浴室の出入口180のドア140の開口幅を大きくすることが望まれている。このような場合に、カウンター1と、ドア枠141との前後方向Yにおける位置が重畳した状態で、ドア枠141を取り付けることができる。なお、図15に示す例のように、浴室ユニット100のドアが折戸140Aであった場合に、折戸140Aの可動域と干渉しない。
なお、カウンター本体2および支持ブラケット5,6は、それぞれ前後方向Yの中心線を基準として線対称に構成されている。そのため、支持ブラケット5,6は、図2および図3で示した位置と幅方向Xの反対側の位置にそれぞれ取り付けることができる。例えば、図15に示す例では、図15の右側の側壁120に出入口180が設けられている例を示したが、同左側の第一側壁110に出入口が設けられる場合、第二支持ブラケット6を図15の左側の側壁に取り付け、第一支持ブラケット5を図15の右側の側壁に取り付けられる。
次に、浴室ユニット100へのカウンター1の取付方法について説明する。まず、第一支持ブラケット5を第一側壁110に固定し、第二支持ブラケット6を第二側壁120に固定する。
第一支持ブラケット5の固定面511を第一側壁110に当接させ、ネジ903で第一支持ブラケット5を第一側壁110に固定する。図4に示すように、第一側壁110の裏面には裏板9が設けられており、第一側壁110および裏板9には予めネジ孔が形成されており、このネジ孔に固定面511のネジ孔512の位置を合わせてネジ903で固定する。
第二支持ブラケット6の収容部621内に固定具61を挿入した状態で、外装体62の壁固定面625を第二側壁120に当接させ、ネジ904で第二側壁120に第二支持ブラケット6を固定する。第二側壁120の裏面には裏板9が設けられており、第二側壁120および裏板9には予めネジ孔が形成されており、このネジ孔に壁固定面625のネジ挿通孔627および固定具61のネジ挿通孔611の位置を合わせてネジ904で固定する。
このとき、固定具61は第二面部614が水平となるように配置し、位置決め片63,64と、固定具61の第三面部616との当接状態により外装体62を固定具61に対して傾斜して取り付け、かつ、カウンター本体2の上部材3の位置決め部34でカウンター本体2の上面15を傾斜して設ける。具体的には、固定具61のネジ挿通孔611を第二側壁120のネジ孔(不図示)に位置合わせすると、第二面部614が水平となるように、固定具61のネジ挿通孔611が形成されている。図9に示すように、固定具61の第三面部616の前側Fの端部を、外装体62の前側Fの位置決め片63の側面に当接させ、第三面部616の後側Rの端部は後側Rの位置決め片63の上部に当接させると、水平方向において、外装体62は、固定具61に対して傾斜して第二側壁120に固定される。
第一支持ブラケット5および第二支持ブラケット6を側壁110,120に取り付ける順序は特に限定されない。第一側壁110、第二側壁120、および裏板9には、予めネジ孔が形成されておらず、施工時にネジで支持ブラケット5,6を固定する構成であってもよい。
次に、第二支持ブラケット6に梁7A,7Bを固定する。第二支持ブラケット6の固定具61の第二面部614と第三面部616との間に後側Rの梁7Bの第二端部72を幅方向Xの内側から第二側壁120側に向かって挿入する。第二面部614と第三面部616との対向面間の距離は、梁7A,7Bの高さより僅かに長い。そのため、梁7Bを挿入すると固定具61と梁7Bとの間に隙間が生じる。梁7Bを挿入し、梁7Bの上面79を第二面部614に当接させる。梁7Bのネジ孔75と第二面部614のネジ挿通孔615とが重なる位置で、ネジ挿通孔615,およびネジ孔75に上方からネジ902を挿入し、固定具61と梁7Bの第二端部72とを連結する。梁7Bの第二端部72と第二支持ブラケット6とを固定するネジ902は、仮固定状態としておく。
続いて、第一支持ブラケット5に後側Rの梁7Bを固定する。梁7Bの第一端部71を第一支持ブラケット5の挿入凹部52に上方から挿入し、梁7Bを後壁130側にずらし、開口部57を経由して梁保持部54内に挿入する。梁保持部54内に挿入された梁7Bの第一端部71の下面781が支持面53に支持され、上面782が固定部56に近接配置される。この状態で、梁7Bの第一端部71のネジ孔75が、第二支持ブラケット6のネジ孔挿通561と位置合わせされる。ネジ901で梁7Bの第一端部71を固定部56に固定する。この時、梁7Bの第二端部72は、第二支持ブラケット6に対して仮固定状態であるため、梁7Bの第二支持ブラケット6に対する幅方向Xの位置を微調整できる。この他、第二端部72が仮固定状態であるため、梁7Bの上面79が水平を微調整可能である。梁7Bの幅方向Xの位置及び上面79の水平位置を調整した後、第二支持ブラケット6に梁7Bを固定する。なお、固定具61と梁7Bの第二端部72との間の隙間にスペーサを挿入して梁7Bの上面79が水平となるように微調整してもよい。
前側Fの梁7Aも後側Rの梁7Bと同様の方法で第二支持ブラケット6および第一支持ブラケット5に固定する。なお、前側Fの梁7Aを第一支持ブラケット5に取り付ける際は、挿入凹部52に挿入後、前側Fにずらして梁保持部54に収容し、上記と同様の方法で固定される。
梁7A,7Bは、一対の支持ブラケット5,6に固定された状態で、上面79が水平に配置される。
次に、上部材3を固定する。上部材3を梁7A,7Bの上方から近付けて、梁7A,7B上に載置する。上部材3の下部32を、緩衝材77に当接させる。続いて、梁7A,7Bの下方からネジ906を上部材固定孔76に挿入し、上部材3のネジ固定孔に挿通し、梁7A,7Bと上部材3とを固定する。
続いて、下部材4を固定する。図13に示すように、下部材4を梁7A,7Bの下方から上方に持ち上げ、下部材4の上端部を上部材3の挿入溝33に挿入する。このとき、下部材4の幅方向Xの両側の凹部49内に各支持ブラケット5,6の壁固定部51および収容部621が配置される。下部材4の幅方向Xの両側の各固定凸部422が第一支持ブラケット5の下部552と第二支持ブラケット6の固定具61の下固定部618に当接し、幅方向Xの中央部の各固定凸部421が梁7A,7Bの下固定部73に当接する。下方からネジ905を、下部材4のネジ挿通孔43、第一支持ブラケット5のネジ挿通孔553に挿通し、下部材4を第一支持ブラケット5に固定する。下方からネジ905を、下部材4のネジ挿通孔43、第二支持ブラケット6の下固定部73のネジ挿通孔619に挿通し、下部材4を第二支持ブラケット6に固定する。下方からネジ905を、中央の固定凸部421のネジ挿通孔43、梁7A,7Bの下固定部73のネジ挿通孔732に挿通し、下部材4を梁7A,7Bに固定する。この結果、下部材4が支持ブラケット5,6および梁7A,7Bに固定され、カウンター1の取付が終了する。
カウンター1が取り付けられると、図3に示すように、浴室カウンター1の後端14が後壁130から離れるようにカウンター本体2が配置される。
カウンター1は、一対の側壁110,120に取り付けられると、第二支持ブラケット6の外装体62のカバー部622の外周面の一部が露出する。外装体62はカウンター本体2と同様の材料で形成されているため、外装体62が露出しても、外観上、カウンター本体2と第二支持ブラケットとの一体感が得られる。
実施形態に係るカウンター1は、カウンター本体2を支持する梁7A,7Bが覆われて外部に露出しない構造である。したがって、カウンター1が清掃しやすい。具体的には、梁7A,7Bが上部材3、下部材4、および支持ブラケット5,6に覆われるため、清掃性に優れる。
実施形態に係るカウンター1は、梁7A,7Bの第二端部72を第二支持ブラケット6に幅方向Xの内側から挿入して第二支持ブラケット6に支持させ、第一端部71を第一支持ブラケット5の上方から挿入凹部52に挿入した後、梁保持部54にスライドさせる。したがって、幅方向Xにおける一対の支持ブラケット5,6間の距離よりも梁7A,7Bの全長が長くても、一対の支持ブラケット5,6間に梁7A,7Bを取り付けることができる。梁7A,7Bの両端部71,72の上面782および下面781がそれぞれ一対の支持ブラケット5,6内に挟持されるため、梁7A,7Bが一対の支持ブラケット5,6に強固に支持される。
実施形態に係るカウンター1は、梁7A,7Bの第二支持ブラケット6に対する幅方向Xの位置が調整可能である。したがって、浴室ユニット100に生じ得る寸法誤差に対応して、梁7A,7Bの第二支持ブラケット6に対する取付位置が調整可能である。そのため、浴室ユニット100の寸法誤差があった場合も、梁7A,7Bを施工現場で僅かに切断して微調整を行う作業が不要となる。この結果、施工現場では、カウンター1の取付位置の微調整を容易に行える。施工現場において、梁7A,7Bを覆うカウンター本体2を容易に組み立てられる。
実施形態に係るカウンター1は、第二支持ブラケット6にカウンター本体2と同じ材料で形成された外装体62を備え、外装体62の一部が露出する構成を有する。さらに、第二支持ブラケット6の外装体62の露出量が調整可能である。そのため、一対の側壁110,120間の寸法誤差が生じた場合、梁7A,7Bと第二支持ブラケット6との幅方向Xにおける相対位置を変化させることで寸法誤差に対応可能である。さらに、この梁7A,7Bと第二支持ブラケット6との幅方向Xにおける相対位置の変化に対し、カバー部622に対するカウンター本体2の第二端部12の幅方向Xにおける重畳部分の長さが変化するのみであり、容易にカウンター本体2が取り付けられる。
実施形態に係るカウンター1は、一対の側壁110,120間の寸法誤差に対して、梁7A,7Bの幅方向Xにおける相対位置の調整のみを行えば、カウンター本体2の調整は不要である。例えば、一対の側壁110,120間の長さが、設計上の基準長さに対して短い場合、第二支持ブラケット6と梁7A,7Bの第二端部72との幅方向Xにおける相対位置を長孔形状のネジ挿通孔615で調整する。この場合、梁7A,7Bに支持されるカウンター本体2の幅方向Xの端部と第二支持ブラケット6の壁固定面625との間の長さが、基準長さより短くなる。しかし、カウンター本体2の取付態様は変わらず、幅方向Xにおけるカバー部622の露出長さが基準長さよりやや短くなるのみである。同様に、一対の側壁110,120間の長さが、設計上の基準長さに対して長い場合、カウンター本体2の幅方向Xの端部と第二支持ブラケット6の壁固定面625との間の長さが、基準長さより長くなる。しかし、カウンター本体2の取付態様は変わらず、幅方向Xにおけるカバー部622の露出長さが基準長さよりやや長くなるのみである。
上部材3の位置決め部34は、前側Fの方が後側Rよりも長さL3が長い。そのため、図14に示すように、上部材3が梁7A,7Bに支持されたとき、上部材3の上面31、すなわちカウンター本体2の上面15が前側Fから後側Rに向かって僅かに下降するように傾斜する。
図14に示すように、カウンター1の前面18に傾斜面16を有するため、カウンター1に着座した使用者の脹脛がカウンター1に接触し難い。使用者がカウンター1に座るとき及び立つときの動作が行いやすい。この他、カウンター1の厚さを視覚的に薄く見せる効果が得られるため、狭い洗い場であってもカウンター1による閉塞感を感じ難い。
実施形態に係るカウンター1によれば、梁7A,7Bを水平に配置できるため、施工現場において、梁7A,7Bの取付作業が容易である。カウンター1は使用者の着座時に荷重が掛かるが、梁7A,7Bの上面79が水平であるため、カウンター本体2を安定支持できる。加えて、カウンター本体2の上面15は傾斜して設置できるため、排水性に優れる。
カウンター1が後壁130から離れて設けられているため、シャワー等により使用者が身体に掛けた水や、洗髪、洗体用の洗浄剤はカウンター本体2上を流れてカウンター1の後端14から下方に流れる。カウンター本体2上を流れた水が、カウンター1と後壁130との間に溜まることがない。その結果、使用者が身体を洗い流すために掛けた水が再度使用者に掛かることがない。したがって、使用者が快適に使用できる上に清掃性に優れる。
カウンター1と後壁130との間に空間が形成されるため、狭小な設置面積であることにより、カウンター1の前後方向Yの長さを最小限に抑えた場合でも、使用者がカウンター1の座面を最大限使用可能であり、カウンター1の後端14が後壁130と接続されている場合に比べて、カウンター1に使用者が座りやすい。したがって、狭小スペース用の浴室ユニット100であっても、快適に着座可能なカウンター1を設けることができる。さらに、使用者の背中が後壁130に接触し難い。
実施形態に係るカウンター1によれば、第二支持ブラケット6のフランジ部624の外面629と、上部材3の第二端部12の内面21とが対向配置され、両者の間に第一シール材81が配置されているため、カウンター本体2内への水の侵入を防止できる。すなわち、フランジ部624および側部48は上下方向に延出しており、かつ、幅方向Xの外側に位置するフランジ部624の外面629の外方が上部材3の第二端部12の内面21に覆われている。この結果、フランジ部624によりカバー部622上に流れる水がカウンター本体2内に侵入し難い。
さらに、実施形態に係るカウンター1によれば、フランジ部624の外面629と側部48の内面41との間に第一シール材81が配置されているため、水の侵入を防止できる。その結果、水の侵入に起因するカビ等の発生を抑え、カウンター1内部の清掃が必要ない。カウンター1の清掃が容易となりカビ等の発生を抑制することができる。加えて、カウンター本体2が第二支持ブラケット6に対して幅方向Xに対する設置誤差を第一シール材81が吸収可能であり、施工時の作業性に優れる。さらに、使用者が着座可能なカウンター1に適用する場合、使用者がカウンター本体2に座る際にカウンター本体2に幅方向Xの力が掛かる場合がある。このような場合に、第一シール材81がカウンター本体2と第二支持ブラケット6との間の緩衝材として機能し、カウンター本体2のがたつきや異音を防止する効果を奏する。
実施形態に係るカウンター1によれば、第一シール材81はフランジ部624の外縁に設けられた突部に沿って配置されているため、フランジ部624の外面629と側部48の内面41との間の水の侵入経路の上流端部で止水できる。その結果、カウンター本体2内への水の侵入を抑え、水の侵入に起因するカビ等の発生を抑え、カウンター1の清掃が容易となる。
実施形態に係るカウンター1によれば、カバー部622の上面とカウンター本体2の側部48の下端部との間に第二シール材82が設けられているため、上部材3の下端部と第二支持ブラケット6との上下方向の当接箇所のがたつきを防止できる。特に、使用者が着座可能なカウンター1に適用する場合、使用者がカウンター本体2に座る際にカウンター本体2から支持ブラケット5,6に対して荷重が掛かる機会が多いが、第二シール材82により使用時のがたつきや異音を防ぐ効果が得られる。上部材3の下端部と第二支持ブラケット6との間に生じる隙間を塞ぎ、水の侵入を防止できる。
実施形態に係るカウンター1によれば、第一シール材81と、第二シール材82とが、離れて配置されているため、より効果的に水の侵入を防止できる。すなわち、第一シール材81と第二シール材82との間に隙間が形成されることにより、第二シール材82と、上部材3との接触部分に付着した水が、第一シール材81に到達し難い。第一シール材81と第二シール材82とが接触している場合に比べて、第二シール材82を超えた水が給水圧により第一シール材81側に誘導される圧力が掛かり難い。その結果、浴室ユニット100の使用時にカウンター1上を流れる水がカウンター本体2内部に侵入し難い。
実施形態に係るカウンター1によれば、カウンター本体2に水抜き溝42が形成されているため、第一シール材81で止水された水を外部に流す経路が確保される。したがって、第一シール材81で止水された水が止水部分に滞留することを防止できる。この結果、止水部分の近傍に滞留する水に起因する浸水、カビ等の発生を抑えられ、カウンター1の清掃が容易となる。
実施形態に係るカウンター1によれば、第一シール材81は、凸部628に近接配置されてフランジ部624に取り付けられているため、過剰な圧縮を防止し、適切なシール材の圧縮度合い同愛を維持することでより効果的に止水機能を発揮できる。施工時、上部材3を第二支持ブラケット6の上方から被せる際に、第一シール材81が外れ難く、施工時の作業性に優れる。
上記実施形態では、第一シール材81が第二支持ブラケット6の外面とカウンター本体2の第二端部12の内面との間に配置される例を示したが、第一支持ブラケット5の外面とカウンター本体2の第一端部13の内面との間にも第一シール材81が設けられる構成であってもよい。
上記実施形態では、第一シール材81および第二シール材82を備える例を示したが、第二シール材82は必須の構成ではなく、第一シール材81のみを備える構成であってもよい。第一シール材81のみを備える構成であっても、カウンター本体2内への止水機能、緩衝材としての機能、および位置調整機能が得られる。
上記実施形態では、第二支持ブラケット6は、固定具61は第二面部614が水平となるように配置し、位置決め片63,64と、固定具61の第三面部616との当接状態により外装体62を固定具61に対して傾斜して取り付け、かつ、カウンター本体2の上部材3の位置決め部34でカウンター本体2の上面15を傾斜して設ける構成を例として示したが、この構成は必須ではない。例えば、固定具61及び外装体62を水平に取り付け、上部材3の位置決め部34のみでカウンター本体2の上面15を傾斜させる例であってもよい。固定具61は第二面部614が水平となるように配置し、外装体62を傾斜させて取り付ける構成のみで、62を固定具61に対して傾斜して取り付け、カウンター本体2の上面15を傾斜させる例であってもよい。
上記実施形態では、カウンター本体2の上面15を後方に傾斜させる例を示したが、カウンター1は、梁7A,7Bがカウンター本体2で覆われる構成であればよく、上面15の傾斜は必須の構成ではない。同様に、カウンター本体2の前面18が傾斜面16を有する例を示したが、この構成は必須の構成ではない。
上記実施形態では、第一支持ブラケット5の挿入凹部52が第一支持ブラケット5の上方向に開口する例を示したが、挿入凹部は、下方向あるいは前後方向に開口してもよい。
上記実施形態では、上部材3および下部材4を梁7A,7Bに対してネジで固定する例を示したが、カウンター本体2と梁7A,7Bとの固定手段はこの例に限定されない。例えば、樹脂製のクリップを挿入しカウンター本体2と梁7A,7Bとを係合させて固定する構成であってもよい。
上記実施形態では、第二側壁120に、ドア140を設ける例を示したが、ドア140の設置位置は第二側壁120に限定されない。例えば、第一側壁110、前壁170にドアが設置されてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。上述の実施形態において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。